(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-08-10
(45)【発行日】2023-08-21
(54)【発明の名称】統合プロセスガス分配を備えたモノリシックモジュラーマイクロ波源
(51)【国際特許分類】
H05H 1/46 20060101AFI20230814BHJP
H01L 21/3065 20060101ALI20230814BHJP
【FI】
H05H1/46 B
H01L21/302 101D
(21)【出願番号】P 2022518724
(86)(22)【出願日】2020-09-17
(86)【国際出願番号】 US2020051262
(87)【国際公開番号】W WO2021061487
(87)【国際公開日】2021-04-01
【審査請求日】2022-05-19
(32)【優先日】2019-09-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】390040660
【氏名又は名称】アプライド マテリアルズ インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】APPLIED MATERIALS,INCORPORATED
【住所又は居所原語表記】3050 Bowers Avenue Santa Clara CA 95054 U.S.A.
(74)【代理人】
【識別番号】110002077
【氏名又は名称】園田・小林弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】カルドゥッチ, ジェームズ
(72)【発明者】
【氏名】フォベル, リチャード シー.
(72)【発明者】
【氏名】エリザガ, ラリー ディー.
(72)【発明者】
【氏名】ロドリゲス, シルバースト
(72)【発明者】
【氏名】クニャツィク, ウラジミル
(72)【発明者】
【氏名】クラウス, フィリップ アレン
(72)【発明者】
【氏名】チョア, タイ チョン
【審査官】右▲高▼ 孝幸
(56)【参考文献】
【文献】特開2013-191593(JP,A)
【文献】特開2014-160819(JP,A)
【文献】特表2017-534174(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H05H 1/46
H01L 21/3065
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
導電性本体であって、前記導電性本体が、第1の表面と、前記第1の表面とは反対側の第2の表面とを含む、導電性本体と、
前記導電性本体を通る複数の開口と、
前記導電性本体の前記第2の表面の中に配設された
、ガスを分配するように構成されたチャネルと、
前記チャネルの上のカバーであって、前記カバーが、前記カバーの厚さを貫通する
、前記ガスを排出するように構成された第1の孔を含む、カバーと、
前記導電性本体の厚さを通る第2の孔であって、前記第2の孔が、前記チャネルと交差する
、前記ガスが供給されるように構成された第2の孔とを備
え、
前記チャネルの一部は前記導電性本体の軸心に向かって延び、
前記チャネルの一部の領域内に設けられた前記第2の孔が前記チャネルの一部の領域内に設けられた前記第1の孔よりも前記導電性本体の軸心から遠くにある、ハウジング。
【請求項2】
前記カバーが、前記導電性本体に溶接された、請求項1に記載のハウジング。
【請求項3】
前記チャネルが、前記複数の開口のうちの少なくとも1つを囲む、請求項1に記載のハウジング。
【請求項4】
前記第1の孔が、複数のグループに配列され、第1のグループが、第1の数の第1の孔を有し、第2のグループが、前記第1の数よりも大きい第2の数の第1の孔を有する、請求項1に記載のハウジング。
【請求項5】
前記第1のグループが、前記第2のグループよりも前記導電性本体の軸心から遠くにある、請求項
4に記載のハウジング。
【請求項6】
各開口の直径が、約15mm以上である、請求項1に記載のハウジング。
【請求項7】
前記導電性本体の前記第2の表面の中への複数のチャネルと、
複数の第2の孔であって、各第2の孔が、前記複数のチャネルのうちの異なる1つと交差する、複数の第2の孔と
をさらに備える、請求項1に記載のハウジング。
【請求項8】
前記導電性本体の前記第1の表面の上の蓋板
をさらに備える、請求項
7に記載のハウジング。
【請求項9】
導電性本体であって、前記導電性本体が、第1の表面と、前記第1の表面とは反対側の第2の表面とを含む、導電性本体と、
前記導電性本体を通る複数の開口と、
前記導電性本体の前記第2の表面の中に配設されたチャネルと、
前記チャネルの上のカバーであって、前記カバーが、前記カバーの厚さを貫通する第1の孔を含む、カバーと、
前記導電性本体の厚さを通る第2の孔であって、前記第2の孔が、前記チャネルと交差する、第2の孔と、
前記導電性本体の前記第1の表面の上の蓋板と、
前記蓋板を通る複数の第3の孔であって、前記第3の孔の各々が、前記第2の孔のうちの異なる1つに流体的に結合された、複数の第3の孔
と
を備え
るハウジング。
【請求項10】
前記複数の第3の孔が、複数のガスラインによってガス入口に流体的に結合された、請求項
9に記載のハウジング。
【請求項11】
前記ガス入口と前記第3の孔の各々との間の前記ガスラインに沿った距離が、実質的に均一である、請求項
10に記載のハウジング。
【請求項12】
モノリシックソースアレイであって、
誘電体板であって、前記誘電体板が、第1の表面と、前記第1の表面とは反対側の第2の表面とを含む、誘電体板と、
前記誘電体板の前記第1の表面から外に延びる複数の突出部と、
前記誘電体板の、前記第1の表面から前記第2の表面までの複数のガス分配孔と
を含む、モノリシックソースアレイと、
前記モノリシックソースアレイに取り付けられたハウジングであって、
導電性本体であって、前記導電性本体が、第3の表面と、前記第3の表面とは反対側の第4の表面とを含む、導電性本体と、
前記導電性本体を通る複数の開口であって、前記開口の各々が、前記複数の突出部のうちの異なる1つを取り囲む、複数の開口と、
前記導電性本体の前記第4の表面の中へのチャネルと、
前記チャネルの上のカバーであって、前記カバーが、複数の第1の孔を含み、前記第1の孔の各々が、ガス分配孔に流体的に結合された、カバーと、
前記導電性本体を通る第2の孔であって、前記第2の孔が、前記チャネルと交差する、第2の孔と
を含む、ハウジングと
を備える、アセンブリ。
【請求項13】
前記導電性本体の前記第3の表面の上の蓋板
をさらに備える、請求項
12に記載のアセンブリ。
【請求項14】
前記蓋板を通る第3の孔であって、前記第3の孔が、前記第2の孔に流体的に結合された、第3の孔
をさらに備える、請求項
13に記載のアセンブリ。
【請求項15】
前記蓋板が、前記導電性本体にボルトで止められた、請求項
13に記載のアセンブリ。
【請求項16】
前記チャネルが、前記開口のうちの少なくとも1つを囲む、請求項
12に記載のアセンブリ。
【請求項17】
チャンバと、
前記チャンバとインターフェースするアセンブリであって、
モノリシックソースアレイであって、前記モノリシックソースアレイが、複数の突出部と、前記モノリシックソースアレイの厚さを通る複数のガス分配孔とを含む、モノリシックソースアレイと、
ハウジングであって、
導電性本体と、
前記複数の突出部を受け入れるための前記導電性本体を通る開口と、
前記導電性本体中のチャネルであって、前記チャネルが、前記ガス分配孔に流体的に結合された、チャネルと
を含む、ハウジングと
を含む、アセンブリと
を備える、処理ツール。
【請求項18】
前記ハウジングの上の蓋板であって、前記蓋板が、前記蓋板を貫通し、前記チャネルに流体的に結合された孔を備える、蓋板
をさらに備える、請求項
17に記載の処理ツール。
【請求項19】
前記チャネルが、前記導電性本体を通る前記開口のうちの少なくとも1つを囲む、請求項
17に記載の処理ツール。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、その内容全体が参照により本明細書に組み込まれている、2019年9月27日に出願された、米国非仮出願第16/859,482号の優先権を主張する。
【0002】
実施形態は、半導体製造の分野に関し、特に、高周波源のための統合プロセスガス分配を備えたモノリシックソースアレイに関する。
【背景技術】
【0003】
高周波プラズマ源には、誘電体板中の開口を通過するアプリケータを含むものがある。誘電体板を通る開口は、アプリケータ(たとえば、誘電体キャビティ共振器)がプラズマ環境に曝露されることを可能にする。しかしながら、プラズマは、アプリケータを取り囲む空間中の誘電体板中の開口においても生成されることが示されている。これは、処理チャンバ内でプラズマ非均一性を生成する可能性を有する。その上、プラズマ環境にアプリケータを曝露することは、アプリケータのより急速な劣化につながり得る。
【0004】
いくつかの実施形態では、アプリケータは、誘電体板の上に、または誘電体板の中への(しかし誘電体板を貫かない)キャビティ内に位置決めされる。そのような構成は、チャンバの内部との低減された結合を有し、それゆえ、最適なプラズマ生成を提供しない。高周波電磁放射線の、チャンバの内部との結合は、部分的には、高周波電磁放射線がそれにわたって伝搬する必要がある、誘電体板とアプリケータとの間の追加のインターフェースにより減少される。加えて、各アプリケータにおける、および異なる処理ツールにわたるインターフェース(たとえば、アプリケータの位置決め、アプリケータおよび/または誘電体板の表面粗さ、誘電体板に対するアプリケータの角度など)の変動は、プラズマ非均一性を生じ得る。
【0005】
とりわけ、アプリケータが、誘電体板とは個別の構成要素であるとき、(単一の処理チャンバ内の、および/または異なる処理チャンバにわたる(たとえば、チャンバマッチング))プラズマ非均一性は、より起こりやすい。たとえば、個別の構成要素の場合、小さい変動(たとえば、組立、機械加工公差などの変動)は、チャンバ内の処理状況に悪影響を及ぼすプラズマ非均一性を生じることがある。
【発明の概要】
【0006】
本明細書で開示される実施形態は、ソースアレイのためのハウジングを含む。一実施形態では、ハウジングは、導電性本体を含み、ここで、導電性本体は、第1の表面と、第1の表面とは反対側の第2の表面とを含む。一実施形態では、複数の開口が、導電性本体を通って形成され、チャネルが、導電性本体の第2の表面の中に配設される。一実施形態では、カバーが、チャネルの上にあり、カバーは、カバーの厚さを通過する第1の孔を含む。一実施形態では、ハウジングは、導電性本体の厚さを通る第2の孔をさらに含む。一実施形態では、第2の孔は、チャネルと交差する。
【0007】
実施形態は、モノリシックソースアレイおよびハウジングを備える、処理ツールのためのアセンブリをも含み得る。一実施形態では、モノリシックソースアレイは、第1の表面と、第1の表面とは反対側の第2の表面とをもつ誘電体板と、誘電体板の第1の表面から外に延びる複数の突出部とを含む。一実施形態では、複数のガス分配孔が、誘電体板の、第1の表面から第2の表面まで通過する。一実施形態では、ハウジングは、モノリシックソースアレイに取り付けられ、第3の表面と、第3の表面とは反対側の第4の表面とをもつ導電性本体を含む。一実施形態では、導電性本体を通る複数の開口、および開口の各々は、複数の突出部のうちの異なる1つを取り囲む。一実施形態では、チャネルが、導電性本体の第4の表面の中に配設され、カバーが、チャネルの上にある。一実施形態では、カバーは、ガス分配孔に流体的に結合された複数の第1の孔を含む。一実施形態では、ハウジングは、チャネルと交差する導電性本体を通る第2の孔をさらに含む。
【0008】
実施形態は、処理ツールをも備え得る。一実施形態では、処理ツールは、チャンバと、チャンバとインターフェースするアセンブリとを備える。一実施形態では、アセンブリは、複数の突出部と、モノリシックソースアレイの厚さを通る複数のガス分配孔とをもつモノリシックソースアレイを含む。一実施形態では、モノリシックソースアレイは、導電性本体と、複数の突出部を受け入れるための導電性本体を通る開口とをもつハウジングをさらに含む。一実施形態では、導電性本体中のチャネルが、ガス分配孔に流体的に結合される。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】一実施形態による、複数のアプリケータを備えるモノリシックソースアレイをもつモジュラー高周波放出源を備える処理ツールの概略図である。
【
図2】一実施形態による、モジュラー高周波放出モジュールのブロック図である。
【
図3】一実施形態による、アセンブリの分解斜視図である。
【
図4A】一実施形態による、蓋板およびガス分配ラインの平面図である。
【
図4B】一実施形態による、ラインB-B’に沿った
図4A中の蓋板の断面図である。
【
図5A】一実施形態による、導電性ハウジングの底面の斜視図である。
【
図5B】一実施形態による、ラインB-B’に沿った
図5A中の導電性ハウジングの断面図である。
【
図6】一実施形態による、ガス分配ネットワークをより明確に図示する、アセンブリの一部分の断面図である。
【
図7】一実施形態による、統合ガス分配ネットワークをもつアセンブリを含む処理ツールの断面図である。
【
図8】一実施形態による、高周波プラズマツールと連携して使用され得る例示的なコンピュータシステムのブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本明細書で説明されるシステムは、高周波源のための統合ガス分配を備えたモノリシックソースアレイを含む。以下の説明では、実施形態の完全な理解を提供するために、多数の具体的な詳細が記載される。実施形態はこれらの具体的な詳細なしに実践され得ることが、当業者には明らかであろう。他の事例では、よく知られている態様は、実施形態を不必要に不明瞭にしないために、詳細には説明されない。その上、添付の図面中に示されている様々な実施形態は、例示的表現であり、必ずしも一定の縮尺で描画されているとは限らないことを理解されたい。上述のように、個別のアプリケータをもつ高周波プラズマ源は、チャンバ内のプラズマ非均一性を、およびチャンバの中への高周波電磁放射線の非最適注入を生じ得る。プラズマにおける非均一性は、組立問題、製造公差、劣化など、異なる理由のために起こり得る。チャンバの中への高周波電磁放射線の非最適注入は、(部分的には)アプリケータと誘電体板との間のインターフェースから生じ得る。
【0011】
したがって、本明細書で開示される実施形態は、モノリシックソースアレイを含む。一実施形態では、モノリシックソースアレイは、誘電体板と、誘電体板の表面から上向きに延びる複数の突出部とを備える。とりわけ、突出部および誘電体板は、モノリシック部分を形成する。すなわち、突出部および誘電体板は、材料の単一のブロックから作製される。突出部は、アプリケータとして使用されるのに好適な寸法を有する。たとえば、モノポールアンテナを収容する、突出部の中への孔が、作製され得る。突出部は、それゆえ、誘電体キャビティ共振器として機能し得る。
【0012】
モノリシック部分としてソースアレイを実装することは、数個の優位性を有する。1つの利点は、タイトな機械加工公差が、部品の間の高度の均一性を提供するために維持され得ることである。個別のアプリケータが、組立を必要とするのに対して、モノリシックソースアレイは、起こり得る組立ばらつきを回避する。加えて、モノリシックソースアレイの使用は、アプリケータと誘電体板との間の物理的インターフェースがもはやないので、チャンバの中への高周波電磁放射線の改善された注入を提供する。
【0013】
モノリシックソースアレイは、チャンバ中の改善されたプラズマ均一性をも提供する。とりわけ、プラズマに曝露される誘電体板の表面は、アプリケータを収容するための間隙を含まない。その上、突出部と誘電体板との間に物理的インターフェースがないことは、誘電体板中で広がる横方向の電界を改善する。
【0014】
モノリシックソースアレイはまた、以前の解決策とは異なるガス分配方式を要する。以前は、ガスは、アプリケータを収容する誘電体板中の開口を通ってチャンバの中に流された。これらの開口は取り除かれるので、異なる解決策が要される。したがって、本明細書で開示される実施形態は、アセンブリの異なる構成要素によって実装されるガス分配方式を含む。たとえば、ガスの水平分配は、モノリシックソースアレイを取り囲むハウジング中で実装され得る。したがって、垂直ガス分配孔のみが、モノリシックソースアレイの中に穿設される必要がある。すなわち、モノリシックソースアレイは、いくつかの実施形態では、水平ガスルーティング通路を必要としない。これは、モノリシックソースアレイの製造を簡略化し、コストを低減する。
【0015】
次に
図1を参照すると、一実施形態による、プラズマ処理ツール100の断面図が示されている。いくつかの実施形態では、処理ツール100は、プラズマを利用する任意のタイプの処理動作に好適な処理ツールであり得る。たとえば、処理ツール100は、プラズマ化学気相堆積(PECVD)、プラズマ原子層堆積(PEALD)、エッチおよび選択的除去プロセス、ならびにプラズマ洗浄のために使用される処理ツールであり得る。追加の実施形態は、プラズマの生成を伴わない高周波電磁放射線(たとえば、マイクロ波加熱など)を利用する処理ツール100を含み得る。本明細書で使用される、「高周波」電磁放射線は、無線周波数放射線、超短波放射線、極超短波放射線、およびマイクロ波放射線を含む。「高周波」は、0.1MHzと300GHzとの間の周波数を指すことがある。
【0016】
概して、実施形態は、チャンバ178を含む処理ツール100を含む。処理ツール100において、チャンバ178は真空チャンバであり得る。真空チャンバは、所望の真空を提供するためにチャンバからガスを取り除くためのポンプ(図示せず)を含み得る。追加の実施形態は、チャンバ178の中に処理ガスを提供するための1つまたは複数のガスライン170と、チャンバ178から副産物を取り除くための排気ライン172とを含むチャンバ178を含み得る。示されていないが、ガスはまた、基板174の上で処理ガスを均等に分配するための(たとえば、シャワーヘッドとしての)モノリシックソースアレイ150を通ってチャンバ178の中に注入され得ることを諒解されたい。
【0017】
一実施形態では、基板174は、チャック176上で支持され得る。たとえば、チャック176は、静電チャックなど、任意の好適なチャックであり得る。チャック176は、処理中に基板174に温度制御を提供するために、冷却ラインおよび/またはヒータをも含み得る。本明細書で説明される高周波放出モジュールのモジュラー構成により、実施形態は、処理ツール100が任意のサイズの基板174を収容することを可能にする。たとえば、基板174は、半導体ウエハ(たとえば、200mm、300mm、450mm以上)であり得る。代替実施形態は、半導体ウエハ以外の基板174をも含む。たとえば、実施形態は、(たとえば、ディスプレイ技術のために)ガラス基板を処理するために構成された処理ツール100を含み得る。
【0018】
一実施形態によれば、処理ツール100は、モジュラー高周波放出源104を含む。モジュラー高周波放出源104は、高周波放出モジュール105のアレイを備え得る。一実施形態では、各高周波放出モジュール105は、発振器モジュール106、増幅モジュール130、およびアプリケータ142を含み得る。示されているように、アプリケータ142は、モノリシックソースアレイ150に統合されているものとして概略的に示されている。しかしながら、モノリシックソースアレイ150は、アプリケータ142の1つまたは複数の部分(たとえば、誘電体共振体)と、チャンバ178の内部に対向する誘電体板とを備えるモノリシック構造であり得ることを諒解されたい。
【0019】
一実施形態では、発振器モジュール106および増幅モジュール130は、固体電気部品である電気部品を備え得る。一実施形態では、複数の発振器モジュール106の各々は、異なる増幅モジュール130に通信可能に結合され得る。いくつかの実施形態では、発振器モジュール106と増幅モジュール130との間の1:1の比があり得る。たとえば、各発振器モジュール106は、単一の増幅モジュール130に電気的に結合され得る。一実施形態では、複数の発振器モジュール106は、インコヒーレント電磁放射線を生成し得る。したがって、チャンバ178中で誘起された電磁放射線は、望ましくない干渉縞を生じるという様式で相互作用しない。
【0020】
一実施形態では、各発振器モジュール106は、増幅モジュール130に伝えられる高周波電磁放射線を生成する。増幅モジュール130による処理の後に、電磁放射線は、アプリケータ142に伝えられる。一実施形態では、アプリケータ142は、各々、チャンバ178の中に電磁放射線を放出する。いくつかの実施形態では、アプリケータ142は、プラズマをもたらすために、チャンバ178中で処理ガスに電磁放射線を結合する。
【0021】
次に
図2を参照すると、一実施形態による、固体高周波放出モジュール105の概略図が示されている。一実施形態では、高周波放出モジュール105は、発振器モジュール106を備える。発振器モジュール106は、所望の周波数において高周波電磁放射線をもたらすために、電圧制御発振器220に入力電圧を提供するための電圧制御回路210を含み得る。実施形態は、約1V DCと約10V DCとの間の入力電圧を含み得る。電圧制御発振器220は、それの発振周波数が入力電圧によって制御される電子発振器である。一実施形態によれば、電圧制御回路210からの入力電圧は、電圧制御発振器220が所望の周波数において発振することを生じる。一実施形態では、高周波電磁放射線は、約0.1MHzと約30MHzとの間の周波数を有し得る。一実施形態では、高周波電磁放射線は、約30MHzと約300MHzとの間の周波数を有し得る。一実施形態では、高周波電磁放射線は、約300MHzと約1GHzとの間の周波数を有し得る。一実施形態では、高周波電磁放射線は、約1GHzと約300GHzとの間の周波数を有し得る。
【0022】
一実施形態によれば、電磁放射線は、電圧制御発振器220から増幅モジュール130に伝えられる。増幅モジュール130は、ドライバ/前置増幅器234と、各々が電源239に結合された主電力増幅器236とを含み得る。一実施形態によれば、増幅モジュール130は、パルスモードで動作し得る。たとえば、増幅モジュール130は、1%と99%との間のデューティサイクルを有し得る。より詳細な実施形態では、増幅モジュール130は、約15%と約50%との間のデューティサイクルを有し得る。
【0023】
一実施形態では、電磁放射線は、増幅モジュール130によって処理された後に、熱遮蔽体249およびアプリケータ142に伝えられ得る。しかしながら、熱遮蔽体249に伝えられた電力の一部分は、出力インピーダンスの不整合により反射し戻され得る。したがって、いくつかの実施形態は、順方向電力283および反射電力282のレベルが、検知され、制御回路モジュール221にフィードバックされることを可能にする検出器モジュール281を含む。検出器モジュール281は、(たとえば、サーキュレータ238と熱遮蔽体249との間の)システムにおける1つまたは複数の異なるロケーションに配置され得ることを諒解されたい。一実施形態では、制御回路モジュール221は、順方向電力283および反射電力282を解釈し、発振器モジュール106に通信可能に結合された制御信号285のレベルと、増幅モジュール130に通信可能に結合された制御信号286のレベルとを決定する。一実施形態では、制御信号285は、増幅モジュール130に結合される高周波放射線を最適化するように発振器モジュール106を調節する。一実施形態では、制御信号286は、熱遮蔽体249を通ってアプリケータ142に結合される出力電力を最適化するように増幅モジュール130を調節する。一実施形態では、熱遮蔽体249におけるインピーダンス整合の調整に加えて、発振器モジュール106および増幅モジュール130のフィードバック制御は、反射電力のレベルが順方向電力の約5%未満であることを可能にし得る。いくつかの実施形態では、発振器モジュール106および増幅モジュール130のフィードバック制御は、反射電力のレベルが順方向電力の約2%未満であることを可能にし得る。
【0024】
したがって、実施形態は、順方向電力の増加された割合が結合されて処理チャンバ178の中に入ることを可能にし、プラズマに結合される利用可能な電力を増加させる。その上、フィードバック制御を使用するインピーダンス同調は、一般的なスロット板アンテナにおけるインピーダンス同調より優れている。スロット板アンテナにおいて、インピーダンス同調は、アプリケータ中に形成された2つの誘電体スラグを移動させることを伴う。これは、アプリケータの複雑さを増加させる、アプリケータ中の2つの別個の構成要素の機械的な動きを伴う。その上、機械的な動きは、電圧制御発振器220によって提供され得る周波数の変化ほど正確ではないことがある。
【0025】
次に
図3を参照すると、一実施形態による、アセンブリ370の分解斜視図が示されている。一実施形態では、アセンブリ370は、モノリシックソースアレイ350、ハウジング372、および蓋板376を備える。矢印によって指し示されているように、ハウジング372は、モノリシックソースアレイ350の上および周りに嵌合し、蓋板376は、ハウジング372をカバーする。図示されている実施形態では、アセンブリ370は、実質的に円形の形状を有するものとして示されている。しかしながら、アセンブリ370は、任意の所望の形状(たとえば、多角形、楕円形、くさび形など)を有し得ることを諒解されたい。
【0026】
一実施形態では、モノリシックソースアレイ350は、誘電体板360と、誘電体板360から上向きに延びる複数の突出部366とを備え得る。一実施形態では、誘電体板360および複数の突出部366は、モノリシック構造である。すなわち、突出部366の底部と誘電体板360との間に物理的インターフェースはない。本明細書で使用される、「物理的インターフェース」は、第2の個別の物体の第2の表面に接触する第1の個別の物体の第1の表面を指す。
【0027】
突出部366の各々は、処理チャンバ178の中に高周波電磁放射線を注入するために使用されるアプリケータ142の一部分である。とりわけ、突出部366は、アプリケータ142の誘電体キャビティ共振器として機能する。一実施形態では、モノリシックソースアレイ350は、誘電体材料を備える。たとえば、モノリシックソースアレイ350は、セラミック材料であり得る。一実施形態では、モノリシックソースアレイ350のために使用され得る1つの好適なセラミック材料は、Al2O3である。モノリシック構造は、材料の単一のブロックから作製され得る。他の一実施形態では、モノリシックソースアレイ350の大まかな形状が、成形プロセスを用いて形成され、その後、所望の寸法をもつ最終構造を提供するために機械加工され得る。たとえば、未加工状態機械加工および焼成が、モノリシックソースアレイ350の所望の形状を提供するために使用され得る。図示されている実施形態では、突出部366は、(誘電体板360に平行な平面に沿って見られたとき)円形断面を有するものとして示されている。しかしながら、突出部366は、多くの異なる断面を備え得ることを諒解されたい。たとえば、突出部366の断面は、中心対称である任意の形状を有し得る。
【0028】
一実施形態では、ハウジング372は、導電性本体373を備える。たとえば、導電性本体373は、アルミニウムなどであり得る。ハウジングは、複数の開口374を備える。開口374は、導電性本体373の厚さを完全に通過し得る。開口374は、突出部366を受け入れるようにサイズ決定され得る。たとえば、ハウジング372が、(矢印によって指し示されているように)モノリシックソースアレイ350に向かって変位されるにつれて、突出部366は、開口374の中に挿入される。一実施形態では、開口374は、約15mm以上である直径を有し得る。
【0029】
図示されている実施形態では、ハウジング372は、単一の導電性本体373として示されている。しかしながら、ハウジング372は、1つまたは複数の個別の導電性構成要素を備え得ることを諒解されたい。個別の構成要素は、個々に接地され得るか、または個別の構成要素は、単一の電気的な導電性本体373を形成するために、機械的にまたは任意の形式の金属ボンディングによって連結され得る。
【0030】
一実施形態では、蓋板376は、導電性本体379を備え得る。一実施形態では、導電性本体379は、ハウジング372の導電性本体373と同じ材料から形成される。たとえば、蓋板376は、アルミニウムを備え得る。一実施形態では、蓋板376は、任意の好適な締結機構を使用してハウジング372に固定され得る。たとえば、蓋板376は、ボルトなどを用いてハウジング372に固定され得る。いくつかの実施形態では、蓋板376およびハウジング372は、単一のモノリシック構造として実装されることもある。一実施形態では、蓋板376およびハウジングは、両方とも、処理ツールの動作中に電気的に接地される。
【0031】
次に
図4Aおよび
図4Bを参照すると、一実施形態による、蓋板476のより詳細な平面図および断面図がそれぞれ示されている。示されているように、ガスラインが、蓋板476の第1の表面412に結合される。たとえば、単一の入力415が、複数の第1のガスライン417A~Cに分割され得る。第1のガスライン417の各々は、第2のガスライン418A~Fにスプリッタ413においてさらに分配され得る。第2のガスライン418は、(たとえば、蓋板476にボルトで止められたカプラ419を用いて)蓋板476に結合される。一実施形態では、カプラ419は、第2のガスライン418の端部と蓋板476を通る孔414との間の接合を密封するOリング(図示せず)を固定し得る。
図4B中に示されているように、孔414は、蓋板476の、第1の表面412から第2の表面411まで導電性本体479を通過する。
【0032】
一実施形態では、第1のガスライン417の各々は、実質的に同じ長さであり、第2のガスライン418の各々は、実質的に同じ長さである。よって、(入力415から蓋板476中の孔414のうちの1つまでの)各経路の長さは、実質的に均一である。ガスラインルーティング方式の一例が提供されたが、任意の数の孔414および任意の数のガスライン417/418が、蓋板476に処理ガスをルーティングするために使用され得ることを諒解されたい。
【0033】
次に
図5Aを参照すると、一実施形態による、ハウジング572の斜視図が示されている。図示されている実施形態は、ハウジング572の第2の表面533を描いている。第2の表面533は、モノリシックソースアレイに向かって対向する表面であり、第1の表面534は、蓋板に向かって対向する。示されているように、ハウジング572は、複数の開口574をもつ導電性本体573を備える。
【0034】
一実施形態では、複数のガス分配チャネルが、第2の表面533の中に配設される。ガス分配チャネルは、カバー531によってカバーされる。一実施形態では、カバー531は、気密シールを提供するために導電性本体573に溶接される。ガス分配チャネルおよびカバー531は、ハウジング572の外周からハウジング572の軸心に向かってガスを分配する。図示されている実施形態では、ガス分配チャネルの各々およびカバー531は、開口574のうちの1つまたは複数を囲む。しかしながら、他の実施形態は、任意の経路をとるガス分配チャネルを含み得ることを諒解されたい。図示されている実施形態では、単一の連続ガス分配チャネルおよびカバー531が示されている。しかしながら、実施形態は、任意の数のガス分配チャネル(たとえば、ともに流体的に結合されていることもされていないこともある1つまたは複数のガス分配チャネル)を含み得、各ガス分配チャネルは、異なるカバーを有し得ることを諒解されたい。その上、開口574およびガス分配チャネルは、互いに流体的に結合されないことを諒解されたい。すなわち、動作中に、処理ガスは、ガス分配チャネルを通って流され、処理ガスは、開口574を通過しないことがある。
【0035】
一実施形態では、第1の孔537のグループ532は、カバー531を通過し得る。第1の孔537のグループ532は、ガス分配チャネル内のガスに出口ロケーションを提供する。一実施形態では、各グループ532中の第1の孔537の数は、非均一であり得る。たとえば、グループ532Aは、1つまたは2つの孔537を有し得、グループ532Bは、3つまたは4つの孔537を有し得、グループ532Cは、5つ以上の孔537を有し得る。すなわち、ハウジング572の軸心により近いロケーションは、ハウジング572の周辺部により近いロケーションよりも多数の孔537をもつグループを有し得る。一実施形態では、各グループ532は、Oリングまたは他の密封部材によって取り囲まれ得る。Oリングは、シールを提供するためにモノリシックソースアレイに対して圧縮する。
【0036】
次に
図5Bを参照すると、一実施形態による、ラインB-B’に沿った
図5A中のハウジング572の断面図が示されている。断面図は、ガス分配チャネル530をより明確に図示する。チャネル530は、導電性本体573の第2の表面533の中に埋め込まれる。断面図中では、チャネル530は非連続的なものとして示されているが、チャネル530の部分は、チャネル530の部分をともに流体的に結合するために、
図5Bの平面の外で開口574をラップアラウンドし得ることを諒解されたい。たとえば、チャネル530Aの図示されている部分はともに流体的に結合され、チャネル530Bの図示されている部分は、ともに流体的に結合される。
【0037】
一実施形態では、チャネル530は、導電性本体573を垂直方向に通過する第2の孔535から処理ガスを供給される。すなわち、第2の孔535は、チャネル530と交差する。第2の孔535は、蓋板476を通る孔414に流体的に結合され得る。一実施形態では、第2の孔535はハウジング572のエッジに近接して配置され、チャネル530は水平方向に処理ガスを分配する。カバー531は、第1の孔537のグループ532のロケーションを除いて、チャネル530の上にあり、シールを提供する。グループ532Bおよび532Cは、図示されている断面において可視であり、グループ532Aは、
図5B中に示されている平面の外にある。チャネル530に沿った第1の孔537のグループ532の分配は、処理ツール中のワークピースの表面にわたる均一なガス分配を提供する。
【0038】
次に
図6を参照すると、一実施形態による、アセンブリ670の一部分の断面図が示されている。アセンブリ670は、モノリシックソースアレイ650、ハウジング672、および蓋板676を備える。
【0039】
一実施形態では、導電性本体673の第2の表面633は、誘電体板660の第1の表面661によって支持される。図示されている実施形態では、導電性本体673は、第1の表面661によって直接的に支持されるが、熱インターフェース材料などが、導電性本体673を第1の表面661から分離してもよいことを諒解されたい。一実施形態では、誘電体板660の第2の表面662は、ハウジング672から反対側に向く。モノリシックソースアレイ650の突出部666は、ハウジング672中の開口の中に嵌合する。一実施形態では、蓋板676は、ハウジング672および突出部666をカバーする。たとえば、蓋板676の第2の表面611は、ハウジング672の第1の表面634をカバーする。モノポールアンテナ668は、蓋板676を通過し、突出部666の軸心中の孔665の中に延び得る。孔665の幅は、モノポールアンテナ668の幅よりも大きいことがある。したがって、熱膨張のための公差が、モノリシックソースアレイ650の損傷を防ぐためにいくつかの実施形態において提供される。モノポールアンテナ668は、電源(たとえば、高周波放出モジュール105)に電気的に結合される。
【0040】
一実施形態では、ガス分配ネットワークは、アセンブリ670の構成要素を通過する。ガスは、最初に、ガスライン618によってアセンブリ670の中に供給される。ガスライン618は、カプラ619によって蓋板676の第1の表面612に結合される。Oリング(図示せず)が、カプラ619と第1の表面612との間に位置決めされ得る。処理ガスは、次いで、蓋板676を通過する孔614を通って進む。ガス分配は、ハウジング672の導電性本体673を通過する孔635を用いて継続する。一実施形態では、Oリングなど(図示せず)が、シールを提供するために孔614と孔635との間のインターフェースを取り囲み得る。
【0041】
示されているように、孔635は、チャネル630と交差する。チャネル630は、処理ガスを横方向に分配する。チャネル630は、カバー631によって密封され、ガスは、カバー631中の孔637のグループ632を通過することによってハウジング672の外に分配される。一実施形態では、ガスは、次いで、誘電体板660を通る孔663を流れる。孔663は、グループ632中の孔637と位置合わせされ得る。一実施形態では、誘電体板660を通る孔663は、カバー631を通る孔637の直径よりも大きい直径を有する。一実施形態では、Oリングなど(図示せず)が、カバー631中の孔637と誘電体板660を通る孔663との間のインターフェースを取り囲む。
【0042】
次に
図7を参照すると、一実施形態による、アセンブリ770を含む処理ツール700の断面図が示されている。一実施形態では、処理ツールは、アセンブリ770によって密封されたチャンバ778を備える。たとえば、アセンブリ770は、チャンバ778の内部空間783に真空シールを提供するために、1つまたは複数のOリング781に対して静止し得る。他の一実施形態では、アセンブリ770は、チャンバ778とインターフェースし得る。すなわち、アセンブリ770は、チャンバ778を密封する蓋の一部分であり得る。一実施形態では、処理ツール700は、(ともに流体的に結合され得る)複数の処理空間を備え得、各処理空間は、異なるアセンブリ770を有する。一実施形態では、チャック779などは、ワークピース774(たとえば、ウエハ、基板など)を支持し得る。
【0043】
一実施形態では、アセンブリ770は、上記で説明されたアセンブリ670に実質的に類似し得る。たとえば、アセンブリ770は、モノリシックソースアレイ750、ハウジング772、および蓋板776を備える。モノリシックソースアレイ750は、誘電体板760と、誘電体板760から上向きに延びる複数の突出部766とを備え得る。ハウジング772は、突出部766を受け入れるようにサイズ決定された開口を有し得る。一実施形態では、モノポールアンテナ768は、突出部766中の孔の中に延び得る。モノポールアンテナ768は、ハウジング772および突出部766の上の蓋板776を通過し得る。
【0044】
一実施形態では、チャンバ空間783は、プラズマ782をストライクするのに好適であり得る。すなわち、チャンバ空間783は、真空チャンバであり得る。プラズマ782をストライクするために、処理ガスは、チャンバ空間783の中に流され得る。処理ガスは、ガスライン718を介してアセンブリ770に入り得る。処理ガスは、次いで、蓋板776を通る孔714を通過し、ハウジング772中の孔735に入る。孔735は、処理ガスを横方向に分配するガス分配チャネル730と交差する。処理ガスは、チャネル730の上のカバー中の孔737のグループ732を通ってチャネル730を出る。処理ガスは、次いで、モノリシックソースアレイ750の誘電体板760を通るガス分配孔763を通過し、チャンバ空間783に入る。
【0045】
次に
図8を参照すると、一実施形態による、処理ツールの例示的なコンピュータシステム860のブロック図が図示されている。一実施形態では、コンピュータシステム860は、処理ツールに結合され、処理ツールにおける処理を制御する。コンピュータシステム860は、ローカルエリアネットワーク(LAN)、イントラネット、エクストラネット、またはインターネットにおいて他のマシンに接続(たとえば、ネットワーク化)され得る。コンピュータシステム860は、クライアントサーバネットワーク環境におけるサーバまたはクライアントマシンの能力内で、あるいはピアツーピア(または分散)ネットワーク環境におけるピアマシンとして動作し得る。コンピュータシステム860は、パーソナルコンピュータ(PC)、タブレットPC、セットトップボックス(STB)、パーソナルデジタルアシスタント(PDA)、セルラー電話、ウェブアプライアンス、サーバ、ネットワークルータ、スイッチまたはブリッジ、あるいはそのマシンによってとられるべきアクションを指定する(連続したまたはそれ以外の)命令のセットを実行することが可能な任意のマシンであり得る。さらに、単一のマシンのみがコンピュータシステム860のために図示されているが、「マシン」という用語は、本明細書で説明される方法論のうちのいずれか1つまたは複数を実行するために、命令の1つのセット(または複数のセット)を個々にまたは一緒に実行するマシン(たとえば、コンピュータ)の任意の集合を含むとも解釈されるべきである。
【0046】
コンピュータシステム860は、命令を記憶した非一時的マシン可読媒体を有するコンピュータプログラム製品またはソフトウェア822を含み得、これは、実施形態によるプロセスを実施するようにコンピュータシステム860(または他の電子デバイス)をプログラムするために使用され得る。マシン可読媒体は、マシン(たとえば、コンピュータ)によって可読な形式で情報を記憶または送信するための任意の機構を含む。たとえば、マシン可読(たとえば、コンピュータ可読)媒体は、マシン(たとえば、コンピュータ)可読ストレージ媒体(たとえば、読取り専用メモリ(「ROM」)、ランダムアクセスメモリ(「RAM」)、磁気ディスクストレージ媒体、光ストレージ媒体、フラッシュメモリデバイスなど)、マシン(たとえば、コンピュータ)可読伝送媒体(電気的、光学的、音響的または他の形式の伝播信号(たとえば、赤外線信号、デジタル信号など))などを含む。
【0047】
一実施形態では、コンピュータシステム860は、バス830を介して互いと通信する、システムプロセッサ802、メインメモリ804(たとえば、読取り専用メモリ(ROM)、フラッシュメモリ、同期DRAM(SDRAM)またはランバスDRAM(RDRAM)などのダイナミックランダムアクセスメモリ(DRAM)など)、スタティックメモリ806(たとえば、フラッシュメモリ、スタティックランダムアクセスメモリ(SRAM)など)、および2次メモリ818(たとえば、データストレージデバイス)を含む。
【0048】
システムプロセッサ802は、マイクロシステムプロセッサ、中央処理ユニットなど、1つまたは複数の汎用処理デバイスを表す。より詳細には、システムプロセッサは、複合命令セットコンピューティング(CISC)マイクロシステムプロセッサ、縮小命令セットコンピューティング(RISC)マイクロシステムプロセッサ、超長命令語(VLIW)マイクロシステムプロセッサ、他の命令セットを実装するシステムプロセッサ、または命令セットの組合せを実装するシステムプロセッサであり得る。システムプロセッサ802はまた、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、デジタル信号システムプロセッサ(DSP)、ネットワークシステムプロセッサなど、1つまたは複数の専用処理デバイスであり得る。システムプロセッサ802は、本明細書で説明される動作を実施するための処理論理826を実行するように構成される。
【0049】
コンピュータシステム860は、他のデバイスまたはマシンと通信するためのシステムネットワークインターフェースデバイス808をさらに含み得る。コンピュータシステム860は、ビデオディスプレイユニット810(たとえば、液晶ディスプレイ(LCD)、発光ダイオードディスプレイ(LED)、または陰極線管(CRT))、英数字入力デバイス812(たとえば、キーボード)、カーソル制御デバイス814(たとえば、マウス)、および信号生成デバイス816(たとえば、スピーカー)をも含み得る。
【0050】
2次メモリ818は、本明細書で説明される方法論または機能のうちのいずれか1つまたは複数を具現する1つまたは複数の命令のセット(たとえば、ソフトウェア822)が記憶される、マシンアクセス可能ストレージ媒体832(またはより具体的には、コンピュータ可読ストレージ媒体)を含み得る。ソフトウェア822はまた、コンピュータシステム860によるそれの実行中に、完全にまたは少なくとも部分的にメインメモリ804内におよび/またはシステムプロセッサ802内に常駐し得、メインメモリ804およびシステムプロセッサ802はマシン可読ストレージ媒体をもなす。ソフトウェア822はさらに、システムネットワークインターフェースデバイス808を介してネットワーク820上で送信または受信され得る。一実施形態では、ネットワークインターフェースデバイス808は、RF結合、光結合、音響結合、または誘導性結合を使用して動作し得る。
【0051】
マシンアクセス可能ストレージ媒体832は、単一の媒体であるように例示的な実施形態において示されているが、「マシン可読ストレージ媒体」という用語は、1つまたは複数の命令のセットを記憶する、単一の媒体または複数の媒体(たとえば、集中または分散データベースならびに/あるいは関連付けられたキャッシュおよびサーバ)を含むと解釈されるべきである。「マシン可読ストレージ媒体」という用語は、マシンによる実行のための命令のセットを記憶または符号化することが可能であり、マシンが方法論のうちのいずれか1つまたは複数を実施することを引き起こす任意の媒体を含むとも解釈されるべきである。「マシン可読ストレージ媒体」という用語は、したがって、限定されないが、固体メモリ、ならびに光学および磁気媒体を含むと解釈されるべきである。
【0052】
上記の明細書では、具体的で例示的な実施形態が説明された。様々な変更が、以下の請求項の範囲から逸脱することなく実施形態になされ得ることは明白である。明細書および図面は、したがって、限定的な意味ではなく例示的な意味で顧慮されるべきである。