特許7333913IP Force 特許公報全文掲載

技術分野

変異型テトラプレニル-β-クルクメン環化酵素及びそれを用いたアンブレインの製造方法に関する。本発明によれば、スクアレン又は3-デオキシアキレオールAを基質としてアンブレインを効率的に合成することができる。

発明が解決しようとする課題[発明の詳細な説明]から抜粋

一方、スクアレン-ホペン環化酵素の変異型酵素(D377C、D377N、Y420H、Y420W等)を用いることによって、スクアレンから、単環性トリテルペンである3-デオキシアキレオールAを得る方法が知られている(非特許文献2~4)。 本発明者らは、スクアレンから3-デオキシアキレオールAを生成可能な変異型スクアレン-ホペン環化酵素をスクアレンに反応させることによって、3-デオキシアキレオールAを得、さらにテトラプレニル-β-クルクメン環化酵素を反応させることによって、アンブレインの製造ができることを見出した(特許文献2)。 しかしながら、2段階目の反応である3-デオキシアキレオールAからアンブレインへ変換させる反応は副生成物が生じたり、スケールアップが困難等の課題があった。更に、特許文献2の方法は多段階反応であり、また収率についても改善の余地があった。 従って、本発明の目的は、簡便に且つ効率的にアンブレインを得ることができるアンブレインの製造方法を提供することにある。

課題を解決するための手段[発明の詳細な説明]から抜粋

本発明者らは、簡便にアンブレインを得ることができるアンブレインの製造方法について、鋭意研究した結果、驚くべきことに、わずかな特定の変異を有する変異型テトラプレニル-β-クルクメン環化酵素がスクアレンからアンブレインを生成する活性を有することを見出した。本発明者らは、前記の変異に加えて、更なる変異を有する変異型テトラプレニル-β-クルクメン環化酵素がスクアレンからアンブレインを更に効率的に生成・・・ 続きを知財ポータルサイト IP Force にログインして見る

発明の効果[発明の詳細な説明]から抜粋

本発明の1つの態様の変異型テトラプレニル-β-クルクメン環化酵素によれば、変異型スクアレン-ホペン環化酵素を併用しなくとも、スクアレンを基質としてアンブレインを1ステップで合成することができる。また、微生物発酵により培養液に含まれる炭素源から効率的にアンブレインを合成することができる。
本発明に用いる変異型テトラプレニル-β-クルクメン環化酵素は、スクアレンから3-デオキシアキレオールAを生成することができる。また、本発明に用いる変異型テトラプレニル-β-クルクメン環化酵素は、2環性トリテルペン(8α-ヒドロキシポリポダ-13,17,21-トリエン)からアンブレインを生成することができる。
本発明に用いる変異型テトラプレニル-β-クルクメン環化酵素は、DXDDモチーフの第4番目のアミノ酸残基であるアスパラギン酸がアスパラギン酸以外のアミノ酸に置換したのみのテトラプレニル-β-クルクメン環化酵素と比較して、効率的に前記効果を示すことができる。
また、本発明の別の態様の変異型テトラプレニル-β-クルクメン環化酵素によれば、3-デオキシアキレオールAからアンブレインを効率的に生成することができる。

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この特許公報に記載されている図面[図面の簡単な説明]から抜粋

【図1】 変異型スクアレン-ホペン環化酵素及びテトラプレニル-β-クルクメン環化酵素を使用する、スクアレンを基質とした従来のアンブレイン合成経路(A)並びに本発明の変異型テトラプレニル-β-クルクメン環化酵素を使用する、3-デオキシアキレオールAを基質としたアンブレイン合成経路(B)を示した図である。
【図2】 本発明の変異型テトラプレニル-β-クルクメン環化酵素を用いたスクアレンからアンブレインを生成する2つの経路を示した図である。
【図3】 Y167A/D373C変異体(実施例1)、D373C/L596A変異体(実施例2)、D373C変異体(比較例1)、Y167A変異体(比較例2)、及びL596A(比較例3)を用いて、スクアレンを基質としてアンブレインの生成効率を調べたグラフである。
【図4】 Y167A/D373C変異体(実施例1)、D373C/L596A変異体(実施例2)、D373C変異体(比較例1)を用いて、スクアレンを基質として酵素反応させた際のアンブレイン及びその他反応生成物(副生成物)の比率を調べたグラフである。
【図5】 Y167A/D373C変異体(実施例1)を用いて、スクアレンを基質とし、基質濃度を変化させて、アンブレインの生産性を検討したグラフである。
【図6】 L596A変異体(実施例5)、L596F変異体(実施例6)、野生型(比較例5)、L596V変異体(実施例7)、L596P変異体(比較例6)を用いて、3-デオキシアキレオールAを基質としてアンブレインの生成効率を調べたグラフである。
【図7】 野生型(比較例5)、L596A変異体(実施例5)を用いて、3-デオキシアキレオールAを基質として酵素反応させた際のアンブレイン及びその他反応生成物(副生成物)の比率を調べたグラフである。
【図8】 野生型テトラプレニル-β-クルクメン環化酵素、373番目のアスパラギン酸がシステインに置換し、そして167番目のチロシンがアラニンに置換した変異型テトラプレニル-β-クルクメン環化酵素、及び373番目のアスパラギン酸がシステインに置換し、そして596番目のロイシンがアラニンに置換した変異型テトラプレニル-β-クルクメン環化酵素のアミノ酸配列を示した図である。
【図9】 野生型テトラプレニル-β-クルクメン環化酵素、596番目のロイシンがアラニンに置換した変異型テトラプレニル-β-クルクメン環化酵素、596番目のロイシンがフェニルアラニンに置換した変異型テトラプレニル-β-クルクメン環化酵素、及び596番目のロイシンがバリンに置換した変異型テトラプレニル-β-クルクメン環化酵素のアミノ酸配列を示した図である。
【図10】 バチルス・メガテリウム、バチルス・サブチリス、及びバチルス・リケニフォルミスのテトラプレニル-β-クルクメン環化酵素のアミノ酸配列、並びにアリシクロバチルス・アシドカルダリウスのスクアレン-ホペン環化酵素のアミノ酸配列のアラインメントを示した図である。

代表図 図1本件の代表的な図

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