(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-08-24
(45)【発行日】2023-09-01
(54)【発明の名称】難消化性デキストリン含有液状チーズ食品
(51)【国際特許分類】
A23C 19/00 20060101AFI20230825BHJP
A23L 33/21 20160101ALI20230825BHJP
A23L 23/00 20160101ALI20230825BHJP
【FI】
A23C19/00
A23L33/21
A23L23/00
(21)【出願番号】P 2019143698
(22)【出願日】2019-08-05
【審査請求日】2022-07-15
(73)【特許権者】
【識別番号】398012306
【氏名又は名称】株式会社日清製粉ウェルナ
(74)【代理人】
【識別番号】110000084
【氏名又は名称】弁理士法人アルガ特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】中井 朋恵
【審査官】戸来 幸男
(56)【参考文献】
【文献】特開平5-91833(JP,A)
【文献】特開平5-255402(JP,A)
【文献】特開2011-200202(JP,A)
【文献】国際公開第2012/102189(WO,A1)
【文献】特開2014-76011(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A23C 19/00
A23L 33/21
A23L 23/00
FSTA/CAplus/AGRICOLA/BIOSIS/
MEDLINE/EMBASE(STN)
JSTPlus/JMEDPlus/JST7580(JDreamIII)
Google
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
液状部の全質量中に、難消化性デキストリン4~30質量%、ならびに、クリームチーズ、セミハード・ハードタイプチーズ、及びブルーチーズからなる群より選択される2種以上のチーズを合計で5~40質量%含有する、液状食品。
【請求項2】
前記チーズがクリームチーズを含む、請求項1記載の液状食品。
【請求項3】
前記チーズがクリームチーズ、セミハード・ハードタイプチーズ、及びブルーチーズを含む、請求項2記載の液状食品。
【請求項4】
前記チーズにおけるクリームチーズと、セミハード・ハードタイプチーズ及びブルーチーズの合計との質量比が、20:80~70:30である、請求項2又は3記載の液状食品。
【請求項5】
冷蔵又は冷凍保存用食品である、請求項1~4のいずれか1項記載の液状食品。
【請求項6】
難消化性デキストリン4~30質量%、ならびに、クリームチーズ、セミハード・ハードタイプチーズ、及びブルーチーズからなる群より選択される2種以上のチーズを合計で5~40質量%含有する液状部を調製することを含む、液状食品の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、難消化性デキストリン及びチーズを含有する液状食品に関する。
【背景技術】
【0002】
食物繊維は、ヒトの消化酵素で消化されない成分であり、また消化管内での食品の吸収を遅らせる、腸内細菌叢を整えるなどの生理機能を有することから、健康の維持や増進等の保健機能(機能性)の観点で近年注目されている。水溶性食物繊維の1種である難消化性デキストリンは、澱粉を加熱又は分解して得られる平均分子量2000程度の多糖類である。難消化性デキストリンは、入手しやすく、かつ水溶性で取り扱いやすいことから、食品用の食物繊維として多用されている。
【0003】
チーズは、栄養価が高く嗜好性の高い食品である。原料や製法の違いにより、風味の異なる様々なタイプのチーズがあり、これらは単独で食されるほか、トッピングや、チーズソースなどの食品の原料として用いられている。難消化性デキストリンを配合したチーズ含有食品又はチーズ様食品が提案されている。特許文献1には、難消化性デキストリンを配合した、チーズを含む様々な食品が記載されている。特許文献2には、チーズ類等の食品を複数組合せた組合せ食品において、特定の食品の相に難消化性デキストリン等の食物繊維、デキストリン、グリセリンのうち1種又は2種以上を他の相より多く含有させ、他の相への水分移行を防止することが記載されている。特許文献3には、乳酸発酵物、架橋澱粉、水溶性食物繊維、油脂を含有するクリームチーズ様食品が、低カロリーでありながらクリームチーズの食感、口退け、風味を満足することが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開平5-255402号公報
【文献】特開平5-91833号公報
【文献】特開2011-200202号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
難消化性デキストリンは、わずかな甘味とえぐみを有しているため、食品の風味に影響を与えることがある。特に、チーズソース等のチーズ入り液状食品は、難消化性デキストリンを含有させると、難消化性デキストリンの甘味とえぐみを有するだけでなく、チーズらしい風味や口当たりが劣化することが見出された。本発明は、風味と口当たりが改善された、難消化性デキストリン含有チーズ入り液状食品に関する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明者らは、難消化性デキストリン含有チーズ入り液状食品の原料チーズとして、所定の種類のチーズを複数種組み合わせて用いることにより、得られた食品が、難消化性デキストリンによる甘味とえぐみが抑えられ、かつ良好なチーズの風味とチーズらしい濃厚で滑らかな口当たりを有することを見出した。また本発明者らは、上記の風味と口当たりの改善効果が、該難消化性デキストリン含有チーズ入り液状食品を冷蔵又は冷凍後に再加熱した際により顕著であることを見出した。
【0007】
したがって、本発明は、液状部の全質量中に、難消化性デキストリン4~30質量%、ならびに、クリームチーズ、セミハード・ハードタイプチーズ、及びブルーチーズからなる群より選択される2種以上のチーズを合計で5~40質量%含有する、液状食品を提供する。
【発明の効果】
【0008】
本発明により提供される難消化性デキストリンとチーズを含有する液状食品は、難消化性デキストリンに起因する甘味とえぐみが抑えられており、かつ良好なチーズの風味とチーズらしい濃厚で滑らかな口当たりを有する。したがって、本発明によれば、難消化性デキストリンによる保健機能を享受でき、かつ風味と口当たりのよいチーズ入り液状食品を提供することができる。さらに、本発明の液状食品は、冷蔵又は冷凍保存後に再加熱しても風味と口当たりが劣化しにくいので、冷蔵又は冷凍食品として好適である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明は、難消化性デキストリン含有チーズ入り液状食品を提供する。すなわち、本発明で提供される食品は、難消化性デキストリンとチーズとを含有する液状部を有する液状食品(以下、これを本発明の液状食品という)である。
【0010】
本発明の液状食品に含まれる難消化性デキストリンは、天然由来のものでも人工のものでもよい。本発明で用いられる難消化性デキストリンとしては、食物繊維含量80質量%以上、好ましくは85~95質量%のものを好適に利用することができる。このような難消化性デキストリンは、天然の澱粉から酵素処理、焙炒処理等により製造することもできるが(例えば特許文献1)、市販品を用いることもできる(例えば松谷化学工業 ファイバーソル2)。食物繊維含量が高いものを用いることで、良好な保健効果が期待できる。ここで食物繊維含量とは、AOAC 2001.3に準拠し、酵素-HPLC法で定量された値である。
【0011】
本発明の液状食品における難消化性デキストリンの含有量は、該食品の液状部の全質量中、好ましくは4~30質量%、より好ましくは5~24質量%、さらに好ましくは5~20質量%、さらに好ましくは6~20質量%、さらに好ましくは6~16質量%、さらに好ましくは7~16質量%である。難消化性デキストリンの含有量が少ない場合、液状食品の食物繊維による保健機能が不充分になることがあり、また冷凍再加熱後の液状食品において、チーズらしい風味や口当たりが物足らないことがある。一方で、難消化性デキストリンの含有量が多すぎると、液状食品における難消化性デキストリンに起因する甘味とえぐみ、及びチーズらしい風味や口当たりの劣化が充分に改善されない。
【0012】
一般に、チーズは、原料乳から製造されるナチュラルチーズと、ナチュラルチーズを加熱溶融して得られるプロセスチーズに大別される。またチーズは、原料や製造方法によって、フレッシュタイプ、白カビタイプ、青カビタイプ、ウォッシュタイプ、シェーブルタイプ、セミハード・ハードタイプなどに分類され、さらにこれらの各々が、様々に異なる種類のチーズを含む。本発明の液状食品に含まれるチーズは、クリームチーズ、セミハード・ハードタイプチーズ、及びブルーチーズからなる群より選択される2種以上である。
【0013】
クリームチーズは、原料に生クリームやクリームを用い、これに乳酸菌を加えて凝乳し、必要に応じて加圧して得られるフレッシュタイプのチーズである。セミハード・ハードタイプチーズは、原料乳を乳酸菌、酵素、加熱などにより凝乳して得られるフレッシュチーズを、必要に応じて加熱した後、加圧して固形状に成型し、必要に応じてその表面をワックス等で固め、熟成させて得られるチーズである。熟成期間は、セミハードタイプチーズで3~6ヶ月程度又はそれ以上、ハードタイプチーズで6~8ヵ月程度又はそれ以上である。セミハード・ハードタイプチーズの種類としては、ゴーダ、サムソー、マリボー、フォンティーナ、チェダー、パルメザン、ペコリーノ、ミモレット、ラクレット、グリュイエール、エメンタール、エダムなどが挙げられるが、これらに限定されない。好ましくは、本発明で用いられるセミハード・ハードタイプチーズは、チェダー及びパルメザンから選択される1種以上である。ブルーチーズは、チーズの内部に青かびを生着させ、カビの代謝により特有の風味を付与したものである。ブルーチーズの種類としては、ゴルゴンゾーラなどが挙げられるが、これらに限定されない。
【0014】
好ましくは、本発明の液状食品に用いられるチーズは、クリームチーズを含有する。クリームチーズを含むことによって、本発明の液状食品の風味と口当たりがより向上する。これは、クリームチーズ特有の酸味とコクが、難消化性デキストリンの甘味及びえぐみと相俟って、食品に良好な風味と濃厚で滑らかな口当たりをもたらすためと考えられる。したがって、好ましくは本発明の液状食品は、クリームチーズと、ブルーチーズ及び/又はセミハード・ハードタイプチーズとを含有する。より好ましくは、本発明の液状食品は、クリームチーズと、セミハード・ハードタイプチーズとを含有する。さらに好ましくは、本発明の液状食品は、クリームチーズと、セミハード・ハードタイプチーズと、ブルーチーズとを含有する。
【0015】
好ましくは、本発明で用いるチーズにおける、クリームチーズとその他のチーズ(セミハード・ハードタイプチーズ及びブルーチーズの合計)との質量比は、クリームチーズ:その他のチーズ=20:80~70:30、より好ましくは25:75~60:40、さらに好ましくは35:65~50:50である。クリームチーズ以外のチーズとしてセミハード・ハードタイプチーズとブルーチーズの両方を用いる場合、セミハード・ハードタイプチーズとブルーチーズとの質量比は3:1~1:3の範囲であることが好ましい。
【0016】
本発明で用いられるクリームチーズ、セミハード・ハードタイプチーズ、及びブルーチーズは、ナチュラルチーズであってもよく、又は該ナチュラルチーズを原料として製造されたプロセスチーズ(すなわち、クリームチーズ、セミハード・ハードタイプチーズ、及びブルーチーズ、又はそれらの2種以上の混合物から製造されたプロセスチーズ)であってもよい。好ましくは、本発明で用いられる上記のチーズはナチュラルチーズである。入手し易さ及び操作性の観点からは、本発明で用いられるクリームチーズは、水分含量が、好ましくは55~85質量%、より好ましくは58~80質量%であるとよい。同様に、本発明で用いられるセミハード・ハードタイプチーズ及びブルーチーズは、水分含量が、好ましくは15~52質量%、より好ましくは25~48質量%であるとよい。
【0017】
本発明の液状食品における上記チーズの含有量は、該液状食品の液状部の全質量中、上記クリームチーズ、セミハード・ハードタイプチーズ、及びブルーチーズの合計として、好ましくは5~40質量%、より好ましくは10~40質量%、さらに好ましくは15~40質量%、さらに好ましくは10~34質量%、さらに好ましくは15~34質量%、さらに好ましくは15~30質量%である。該チーズの含有量が少ない場合、本発明の液状食品にチーズらしい風味や口当たりが付与されないので、本発明の効果が得られない。一方で、該チーズの含有量が多すぎると、本発明の液状食品における難消化性デキストリンの添加により生じるチーズ風味や口当たりの低下により、液状食品が品質に劣るものとなることがある。また、チーズの含有量が多すぎると、該液状食品中でチーズが均一に分散しなかったり、該食品を冷却した際にチーズの一部が固形化したりすることがある。
【0018】
本発明の液状食品は、液状部からなる食品であってもよいが、液状部と具材を含む食品であってもよい。本明細書において、液状食品の液状部とは、該液状食品(20℃)を目開き5mmの網で濾して得られる濾過分をいう。他方、液状食品から液状部を除いて残った固形分(例えば上記濾過で網上に残った部分)は、該液状食品の具材である。
【0019】
本発明の液状食品の液状部は、上述の難消化性デキストリンとチーズに加えて、通常の液状食品に使用される他の材料、例えば、水、出汁、フォン、上述したチーズ以外の乳原料、卵、油脂、食材(肉、野菜、豆類、穀類等)のペースト又はピューレ状物、穀粉、澱粉、上述した難消化性デキストリン以外の多糖類、塩、糖類、醤油、酢、ブイヨン、コンソメ、その他調味料、及び必要に応じて酸味料、乳化剤、増粘剤、安定剤、着色料等の通常の食品添加物、などを含有していてもよい。使用する当該他の材料の種類及びその量は、該液状食品の種類に応じて適宜選択することができる。
【0020】
本発明の液状食品に含まれる具材の例としては、特に限定されず、肉類、魚介類、野菜類、イモ類、キノコ類、豆類、穀類、木の実類、果実類、卵等のあらゆる食材が挙げられる。あるいは、本発明の液状食品は、上述した液状部のチーズとは別途に、具材としてのチーズを含むことができ、該具材となるチーズの種類は特に限定されない。本発明では、上記に挙げた食材の1種以上を任意に組み合わせて具材として用いることができる。該具材の種類、大きさ及び形状は、該液状食品の種類に応じて適宜選択することができる。本発明の液状食品における該具材の含有量は、湿重量基準で、該液状食品の液状部100質量部に対して、好ましくは0~120質量部、より好ましくは10~90質量部である。
【0021】
本発明の液状食品は、チーズを含む液状部を有し得るタイプの食品であればよく、例えば、スープ、シチュー、リゾット、グラタン、ドリア、ソース類(例えば、ホワイトソース、カルボナーラソース、フレイバーソース、ディップソース等)、などが挙げられるが、これらに限定されない。本発明の液状食品の好ましい例は、チーズ入りのホワイトソース、カルボナーラソース、又はこれらを用いた食品(例えばスープ、シチュー、リゾット、グラタン、ドリア等)である。本発明の液状食品は、20℃における液状部の粘度が600~10000mPa・sであると、口当たりがよく、具材の食感も楽しめる点で好ましい。なお、本発明における液状部の粘度は、JIS Z 8803「液体の粘度-測定方法」に準拠し、B型粘度計で測定された値である。
【0022】
好ましくは、本発明の液状食品は、冷蔵又は冷凍保存用食品である。本発明の液状食品は、冷蔵又は冷凍保存後に再加熱しても、難消化性デキストリンに起因する甘味とえぐみ、及びチーズらしい風味と口当たりの劣化が抑えられており、良好な風味と口当たりを維持することができる。
【0023】
本発明の液状食品は、通常の液状食品の製法に準じて製造することができる。例えば、上述した難消化性デキストリン及びチーズを所定量で含有する液状部を調製すればよい。より詳細には、例えば、通常の製法に従って液状食品を製造する工程の途中又は後に、上述した難消化性デキストリン及びチーズを食品に添加し、必要に応じて加熱や攪拌等の操作を行って、難消化性デキストリン及びチーズを液状食品の全体に行きわたらせればよい。得られた液状食品は、常法に従って冷蔵又は冷凍することができる。
【実施例】
【0024】
以下、実施例及び比較例を挙げて本発明をさらに具体的に説明するが、本発明は以下の実施例などによって何ら限定されるものではない。
【0025】
試験例1
(難消化性デキストリン含有チーズソースの製造)
常法に従ってホワイトソースを製造した。深鍋にバターを入れて加熱し、溶けたところで薄力粉(日清フーズ製)を投入し、中火で焦がさないようによく炒めた。これに牛乳を加えてよくのばし、塩で味を調え、ホワイトソースを得た。得られたソースの20℃での粘度は約330mPa・sであった。このソースに難消化性デキストリン(松谷化学工業製ファイバーソル2、食物繊維含量90質量%)を加え、さらにチーズ(ペースト状クリームチーズ、粉末状セミハード・ハードタイプチーズ、粉末状ブルーチーズ又はその他、いずれもナチュラルチーズ)を少量ずつ加え、弱火で加熱しながら丁寧にかき混ぜて溶解させた。ソースに対する難消化性デキストリン及びチーズの添加量は、表1~4のとおりとした。得られた難消化性デキストリン含有チーズソースは、20℃での粘度が600~10000mPa・sの範囲であった。
【0026】
(ソースの品質評価)
得られたチーズソースの製造直後及び冷凍保存後に再加熱した後の品質を、下記の手順で評価した。製造したチーズソース60gを耐熱性容器にとり、品温70℃のソースの風味と口当たりを評価した。また、別途チーズソース60gを耐熱性容器にとり、蓋をして冷凍庫内にて-20℃で1週間保存した。保存後のソースを容器ごと電子レンジにて600Wで3分間加熱し、品温70℃のソースの風味と口当たりを同様に評価した。なお、本評価において、チーズ風味は、チーズにおける乳の風味、酸の風味、コク及び苦みのバランスについて評価された。またソースにおけるチーズの風味と口当たりは、最もくせがない標準的なナチュラルチーズとされるゴーダチーズのみをチーズ原料として加えて製造した難消化性デキストリンなしのチーズソースの製造直後での状態を基準点(5点)として評価した。参考例として、難消化性デキストリンを含まないソースを製造し、同様に評価した。評価は、訓練された10名のパネラーにより下記基準にて行い、10名の評価の平均値を求めた。
<風味と口当たりの評価基準>
(甘味、えぐみ)
5:難消化性デキストリンの甘味、えぐみが全く感じられない
4:難消化性デキストリンの甘味、えぐみがあまり感じられない
3:難消化性デキストリンの甘味、えぐみがわずかに感じられる
2:難消化性デキストリンの甘味、えぐみがやや感じられる
1:難消化性デキストリンの甘味、えぐみが強く感じられる
(チーズ風味と口当たり)
5:チーズの良好な風味とチーズらしい濃厚で滑らかな口当たりを充分に感じることができる
4:チーズの良好な風味とチーズらしい濃厚で滑らかな口当たりを感じることができる
3:チーズの風味は異味がなく、チーズらしい滑らかな口当たりがある
2:チーズの風味がやや異味に感じられ、口当たりの滑らかさも弱い
1:チーズの風味が異味に感じられ、口当たりは水っぽい
【0027】
結果を表1~4に示す。クリームチーズ、セミハード・ハードタイプチーズ及びブルーチーズの2種以上を所定量添加したソースでは、難消化性デキストリンによる甘みとえぐみが改善された。チーズの添加量が少ない場合、又はチーズの種類が異なる場合には、難消化性デキストリンの甘みとえぐみは充分に改善されなかった。一方、難消化性デキストリンの含有量が少ないソースでは、製造直後は風味と口当たりが良好であったが、冷凍再加熱後は、特にチーズらしい風味と口当たりが大きく劣化した。
【0028】
【0029】
【0030】
【0031】