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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-08-28
(45)【発行日】2023-09-05
(54)【発明の名称】炭化ケイ素多結晶基板の製造方法
(51)【国際特許分類】
   C23C 16/42 20060101AFI20230829BHJP
   C23C 16/455 20060101ALI20230829BHJP
   H01L 21/205 20060101ALI20230829BHJP
【FI】
C23C16/42
C23C16/455
H01L21/205
【請求項の数】 3
(21)【出願番号】P 2019062605
(22)【出願日】2019-03-28
(65)【公開番号】P2020158869
(43)【公開日】2020-10-01
【審査請求日】2021-12-24
(73)【特許権者】
【識別番号】000183303
【氏名又は名称】住友金属鉱山株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100134832
【弁理士】
【氏名又は名称】瀧野 文雄
(74)【代理人】
【識別番号】100165308
【弁理士】
【氏名又は名称】津田 俊明
(74)【代理人】
【識別番号】100115048
【弁理士】
【氏名又は名称】福田 康弘
(74)【代理人】
【識別番号】100161001
【弁理士】
【氏名又は名称】渡辺 篤司
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 崇志
【審査官】▲高▼橋 真由
(56)【参考文献】
【文献】特開平08-188408(JP,A)
【文献】特開平08-188468(JP,A)
【文献】国際公開第2016/117223(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C23C 16/42
C23C 16/455
H01L 21/205
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
化学蒸着により支持基板の成膜対象面に第1炭化ケイ素多結晶膜を成膜させた後、前記支持基板を除去して得られる、膜厚が50μm~250μmの炭化ケイ素多結晶支持基板の成膜対象面に、化学蒸着により第2炭化ケイ素多結晶膜を成膜する成膜工程を含み、
前記第1炭化ケイ素多結晶膜の成膜時において、
前記第1炭化ケイ素多結晶膜の原料ガスの噴出位置からの噴出方向と、前記支持基板の成膜対象面と、が垂直であり、
前記成膜工程において、
前記第2炭化ケイ素多結晶膜の原料ガスの噴出位置からの噴出方向と、前記炭化ケイ素多結晶支持基板の成膜対象面と、が垂直であり、
前記炭化ケイ素多結晶支持基板の前記成膜対象面が、前記第1炭化ケイ素多結晶膜の成膜時に、前記第1炭化ケイ素多結晶膜の前記原料ガスの噴出位置と対向する第1面と、前記第1面の裏側の面となる第2面と、からなり、
前記第2面を、前記第2炭化ケイ素多結晶膜の原料ガスの噴出位置に向けて、前記第1面と前記第2面に同じ厚さの前記第2炭化ケイ素多結晶膜を成膜させる、前記成膜工程後の反り量が40μm以内である、厚さが300μm~700μmの炭化ケイ素多結晶基板の製造方法。
【請求項2】
前記成膜工程で成膜する前記第2炭化ケイ素多結晶膜の厚さが、70μm以上である、請求項1に記載の炭化ケイ素多結晶基板の製造方法。
【請求項3】
前記成膜工程において、前記炭化ケイ素多結晶支持基板の両面に、前記第2炭化ケイ素多結晶膜を成膜する、請求項1または2に記載の炭化ケイ素多結晶基板の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、炭化ケイ素多結晶基板の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
炭化ケイ素は、ケイ素と炭素で構成される、化合物半導体材料である。炭化ケイ素は、絶縁破壊電界強度がケイ素の10倍で、バンドギャップがケイ素の3倍であり、半導体材料として優れている。さらに、デバイスの作製に必要なp型、n型の制御が広い範囲で可能であることなどから、ケイ素の限界を超えるパワーデバイス用材料として期待されている。また、炭化ケイ素は、従来の半導体材料より薄い厚さでも高い耐電圧が得られるため、炭化ケイ素を半導体材料とするときに、薄く構成することにより、ON抵抗が小さく、低損失の半導体が得られることが特徴である。
【0003】
しかしながら、炭化ケイ素半導体は、従来広く普及しているケイ素半導体と比較して、大面積の炭化ケイ素単結晶基板を得ることが難しく、製造工程も複雑である。これらの理由から、炭化ケイ素半導体は、ケイ素半導体と比較して大量生産が難しく、高価であった。
【0004】
これまでにも、炭化ケイ素半導体のコストを下げるために、様々な工夫が行われてきた。例えば、特許文献1には、炭化ケイ素基板の製造方法であって、少なくとも、マイクロパイプの密度が30個/cm以下の炭化ケイ素単結晶基板(以下、「単結晶基板」と称することがある)と炭化ケイ素多結晶基板(以下、「多結晶基板」と称することがある)を準備し、単結晶基板と多結晶基板とを貼り合わせる工程を行い、その後、単結晶基板を薄膜化する工程を行い、多結晶基板上に単結晶層を形成した基板を製造することが記載されている。
【0005】
更に、特許文献1には、単結晶基板と多結晶基板とを貼り合わせる工程の前に、単結晶基板に水素イオン注入を行って水素イオン注入層を形成する工程を行い、単結晶基板と多結晶基板とを貼り合わせる工程の後、単結晶基板を薄膜化する工程の前に、350℃以下の温度で熱処理を行い、水素イオン注入層にて機械的に剥離することにより単結晶基板を薄膜化することが記載されている。
【0006】
このような方法により、1つの炭化ケイ素単結晶インゴットからより多くの炭化ケイ素貼り合わせ基板が得られるようになった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【文献】特開2009-117533号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
特許文献1に記載された炭化ケイ素基板の製造方法は、水素イオン注入を行って薄いイオン注入層が形成された炭化ケイ素単結晶基板と、炭化ケイ素多結晶基板と、を貼り合わせたのちに加熱して、水素イオン注入層において単結晶基板の一部を剥離して単結晶基板を薄膜化することによって製造されている。このことから、特許文献1に記載された炭化ケイ素基板は、製造された炭化ケイ素基板の厚さの大部分が多結晶基板に由来する。このため、特許文献1の炭化ケイ素基板には、研磨などのハンドリングの際に炭化ケイ素基板が損傷しないようにするため、機械的な強度を有する十分な厚さの多結晶基板を使用する。そのため、半導体として機能するために必要な厚さよりも、大きな厚さを有する多結晶基板を用いる必要があった。
【0009】
また、炭化ケイ素多結晶基板の抵抗値が高いと、ON抵抗が大きくなり、本来の炭化ケイ素半導体の特徴を充分に発揮されなくなる可能性があった。
【0010】
すなわち、炭化ケイ素基板の製造工程において炭化ケイ素基板の損傷を防ぐためには、機械的強度を有する程度の多結晶基板の厚さが必要である。また、得られる炭化ケイ素半導体のON抵抗を小さくするためには、多結晶基板の抵抗値が低い必要があった。
【0011】
従来、炭化ケイ素基板は、化学蒸着法等の気相成長法において窒素等のドーパントを加えながら、所定の厚さまで成膜することにより得られていた。図4は、従来の炭化ケイ素多結晶基板の製造工程を説明する、支持基板および炭化ケイ素多結晶膜等の側面図である。ここで、図4(A)は支持基板510の両面に厚い炭化ケイ素多結晶膜520a、520bを成膜した状態である、蒸着基板500の断面を示す模式図であり、図4(B)は、蒸着基板500から、支持基板510を除去して得られた炭化ケイ素多結晶膜520a’、520b’に反りが発生した状態の断面を示す模式図であり、図4(C)は、反りが発生した炭化ケイ素多結晶膜520a’、520b’の反り部分を研磨等により除去して得られた、炭化ケイ素多結晶基板521の断面を示す模式図である。
【0012】
炭化ケイ素多結晶基板521a、521bは、母材となるケイ素支持基板もしくは黒鉛支持基板等の支持基板510に、熱化学蒸着法等の化学蒸着によって、炭化ケイ素多結晶膜520a、520bを成膜して蒸着基板500を得た後、支持基板510を除去することで得られる。しかしながら、炭化ケイ素多結晶膜を成膜する場合、支持基板510の表面から炭化ケイ素の多結晶の成長が始まるため、炭化ケイ素多結晶膜520a、520bの厚さが大きくなるほど炭化ケイ素の結晶粒が大きくなり、炭化ケイ素多結晶膜520a、520bにひずみが入りやすい。このため、支持基板510から炭化ケイ素多結晶膜520a、520bを剥離した際に、図4(B)に示すように、炭化ケイ素多結晶膜520a’、520b’に大きな反りが発生してしまうことがあった。
【0013】
大きな反りが発生した場合には、図4(B)に示すように、必要な厚さTの炭化ケイ素多結晶基板521a、521bを得るために、反りが発生した部分を、例えば線A、線A’の部分まで、研磨等により削り落とす必要がある。そのため、研磨する前の炭化ケイ素多結晶膜520a、520bの膜厚は、発生し得る反りを含めた厚さを考慮して、支持基板510上に炭化ケイ素多結晶膜520a、520bを厚く成膜する必要がある。つまり、削り落とす分を考慮してより厚い膜を成膜し、さらに研磨の難しい硬い炭化ケイ素を研磨しなければならず、炭化ケイ素多結晶膜520a、520bの成膜時に発生する反りが、炭化ケイ素多結晶基板521a、521bの生産性、さらには炭化ケイ素基板の生産性の低下に大きな影響を与えている。
【0014】
従って、本発明は、上記のような問題点に着目し、炭化ケイ素多結晶基板に発生し得る反り量の低減が可能な炭化ケイ素多結晶基板の製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0015】
本発明の炭化ケイ素多結晶基板の製造方法は、化学蒸着により支持基板の成膜対象面に第1炭化ケイ素多結晶膜を成膜させた後、前記支持基板を除去して得られる、膜厚が50μm~250μmの炭化ケイ素多結晶支持基板の成膜対象面に、化学蒸着により第2炭化ケイ素多結晶膜を成膜する成膜工程を含む。
【0016】
また、本発明の炭化ケイ素多結晶基板の製造方法において、前記成膜工程で成膜する前記第2炭化ケイ素多結晶膜の厚さが、70μm以上であってもよい。
【0017】
また、本発明の炭化ケイ素多結晶基板の製造方法において、前記第1炭化ケイ素多結晶膜の成膜時において、前記第1炭化ケイ素多結晶膜の原料ガスの噴出位置からの噴出方向と、前記支持基板の成膜対象面と、が垂直であり、前記成膜工程において、前記第2炭化ケイ素多結晶膜の原料ガスの噴出位置からの噴出方向と、前記炭化ケイ素多結晶支持基板の成膜対象面と、が垂直であり、前記炭化ケイ素多結晶支持基板の前記成膜対象面が、前記第1炭化ケイ素多結晶膜の成膜時に、前記第1炭化ケイ素多結晶膜の前記原料ガスの噴出位置と対向する第1面と、前記第1面の裏側の面となる第2面と、からなり、前記第2面を、前記第2炭化ケイ素多結晶膜の原料ガスの噴出位置に向けて、前記第2炭化ケイ素多結晶膜を成膜させてもよい。
【0018】
また、本発明の炭化ケイ素多結晶基板の製造方法において、前記成膜工程において、前記炭化ケイ素多結晶支持基板の両面に、前記第2炭化ケイ素多結晶膜を成膜してもよい。
【発明の効果】
【0019】
本発明の炭化ケイ素多結晶基板の製造方法であれば、炭化ケイ素多結晶基板に発生し得る反り量の低減が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
図1】本発明の一実施形態にかかる炭化ケイ素多結晶基板の製造方法において用いられる成膜装置の一例を模式的に示す側面断面図である。
図2】本発明の一実施形態における製造工程を説明する、支持基板および炭化ケイ素多結晶膜等の側面図である。
図3】炭化ケイ素多結晶基板の製造方法の変形例において、炭化ケイ素多結晶支持基板220a’、220b’を成膜室1010内に載置した状態を示す図である。
図4】従来の炭化ケイ素多結晶基板の製造工程を説明する、支持基板および炭化ケイ素多結晶膜等の側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
本発明の第一実施形態にかかる炭化ケイ素多結晶基板2000の製造方法について、図面を参照して説明する。
【0022】
本実施形態の炭化ケイ素多結晶基板2000の製造方法は、図1図2に示すように、化学蒸着により支持基板210の表面210aと裏面210bの両面を成膜対象面として第1炭化ケイ素多結晶膜220a、220bを成膜させ(図2(A))、その後、支持基板210を除去して得られる膜厚が50μm~250μmの炭化ケイ素多結晶支持基板220a’、220b’の表面220a1、220b1と裏面220a2、220b2の両面に(図2(B))、化学蒸着により第2炭化ケイ素多結晶膜230a、230bを成膜する成膜工程を含むものである(図2(C))。第1炭化ケイ素多結晶膜220a、220b、第2炭化ケイ素多結晶膜230a、230bの成膜は、例えば、図1に示す成膜装置1000を用いることができる。なお、本実施形態において、図2(A)に示すように、支持基板210に第1炭化ケイ素多結晶膜220a、220bが成膜された状態のものを蒸着基板200と称する。なお、片面のみ成膜されたものも蒸着基板とする。また、本実施形態の炭化ケイ素多結晶基板2000の製造方法は、例えば、基板の厚さが300μm~700μm程度の炭化ケイ素多結晶基板の製造に好適な製法である。
【0023】
成膜装置1000は、化学蒸着により、支持基板210または炭化ケイ素多結晶支持基板220a’、220b’に炭化ケイ素多結晶膜を成膜させることができる。図1では、支持基板210を成膜装置1000に供した状態を例示する。成膜装置1000は、成膜装置1000の外装となる筐体1100と、支持基板210または炭化ケイ素多結晶支持基板220a’、220b’に炭化ケイ素多結晶膜を成膜させる成膜室1010と、成膜室1010より排出された原料ガスやキャリアガスを後述のガス排出口1030へ導入する排出ガス導入室1040と、排出ガス導入室1040を覆うボックス1050と、ボックス1050の外部より成膜室1010内を加温する、カーボン製のヒーター1060と、成膜室1010の下部に設けられ、成膜室1010に原料ガスやキャリアガスを導入するガス導入口1020と、ガス排出口1030と、支持基板210または炭化ケイ素多結晶支持基板220a’、220b’を保持する基板ホルダー1070を有する。また、基板ホルダー1070は、2つの柱1071と、支持基板210または炭化ケイ素多結晶支持基板220a’、220b’を水平に載置する、柱1071に設けられた載置部1072を有する。
【0024】
第1炭化ケイ素多結晶膜220a、220b、第2炭化ケイ素多結晶膜230a、230bの成膜時において、原料ガスやキャリアガス等は、成膜室1010に設けられたガス導入口1020から導入され、成膜室1010の下部から排出ガス導入室1040に排出され、さらに、ガス排出口1030から成膜装置1000の外部に排出される。
【0025】
次に、本発明の一実施形態にかかる炭化ケイ素多結晶基板2000の製造方法の一例として、前述の成膜装置1000を用いる方法を説明する。以下の説明は本実施形態の炭化ケイ素多結晶基板2000の製造方法の一例であり、問題のない範囲で温度、圧力、ガス雰囲気等の各条件や、手順等を変更してもよい。
【0026】
まず、成膜装置1000において、化学蒸着により、支持基板210上に第1炭化ケイ素多結晶膜220a、220bを成膜させる。なお、支持基板210としては、後の工程で支持基板210を除去するときの容易性を考慮して、黒鉛製の支持基板やケイ素製の支持基板を好適に用いることができる。
【0027】
支持基板210を載置部1072に載置し、減圧状態で、Ar等の不活性ガス雰囲気下で、成膜の反応温度まで、ヒーター1060により支持基板を加熱する。成膜の反応温度(例えば、1200℃程度)まで達したら、不活性ガスの供給を止めて、成膜室1010内に第1炭化ケイ素多結晶膜220a、220bの成分を含む原料ガスやキャリアガスを供給する。支持基板210の成膜対象面や気相での化学反応により、加熱した支持基板210の両面に第1炭化ケイ素多結晶膜220a、220bを成膜させることができる。これにより、図2(A)に示すように、支持基板210に第1炭化ケイ素多結晶膜220a、220bが成膜された、蒸着基板200が得られる。
【0028】
原料ガスとしては、第1炭化ケイ素多結晶膜220a、220bを成膜させることができれば、特に限定されず、一般的に炭化ケイ素多結晶膜の成膜に使用されるSi系原料ガス、C系原料ガスを用いることができる。例えば、Si系原料ガスとしては、シラン(SiH)を用いることができるほか、モノクロロシラン(SiHCl)、ジクロロシラン(SiHCl)、トリクロロシラン(SiHCl)、テトラクロロシラン(SiCl)などのエッチング作用があるClを含む塩素系Si原料含有ガス(クロライド系原料)を用いることができる。C系原料ガスとしては、例えば、メタン(CH)、プロパン(C)、アセチレン(C)等の炭化水素を用いることができる。上記のほか、トリクロロメチルシラン(CHClSi)、トリクロロフェニルシラン(CClSi)、ジクロロメチルシラン(CHClSi)、ジクロロジメチルシラン((CHSiCl)、クロロトリメチルシラン((CHSiCl)等のSiとCとを両方含むガスも、原料ガスとして用いることができる。
【0029】
また、キャリアガスとしては、第1炭化ケイ素多結晶膜220a、220bの成膜を阻害することなく、原料ガスを支持基板210へ展開することができれば、一般的に使用されるキャリアガスを用いることができる。例えば、熱伝導率に優れ、炭化ケイ素に対してエッチング作用があるHガスをキャリアガスとして用いることができる。また、これら原料ガスおよびキャリアガスと同時に、第3のガスとして、不純物ドーピングガスを同時に供給することもできる。例えば、炭化ケイ素多結晶基板2000の導電型をn型とする場合には窒素(N)、p型とする場合にはトリメチルアルミニウム(TMA)を用いることができる。
【0030】
第1炭化ケイ素多結晶膜220a、220bを成膜させる際には、上記のガスを適宜混合して供給する。また、所望の炭化ケイ素多結晶膜の性状に応じて、成膜工程の途中でガスの混合割合を変更してもよい。
【0031】
また、第1炭化ケイ素多結晶膜220a、220bは、炭化ケイ素多結晶支持基板220a’、220b’として、第2炭化ケイ素多結晶膜230a、230bを成膜する成膜工程の際の成膜対象となる。よって、炭化ケイ素多結晶基板2000の安定した形状を得るために、成膜対象としてある程度の強度を有することが必要である。このことから、炭化ケイ素多結晶支持基板220a’、220b’の膜厚は、50μm以上とする。
【0032】
また、第1炭化ケイ素多結晶膜220a、220bを厚くし過ぎると、結晶成長に伴うひずみが大きくなりやすく、第2炭化ケイ素多結晶膜230a、230bの成膜工程を経て、炭化ケイ素多結晶基板2000を得たときに、デバイス等の製造に用いるときに問題となる反りが残存する可能性がある。このことから、炭化ケイ素多結晶支持基板220a’、220b’の厚さは、250μm以下とする。
【0033】
次に、蒸着基板200から、支持基板210の除去を行う。支持基板210として、黒鉛製の支持基板210を用いた場合には、蒸着基板200を燃焼して、支持基板210を除去することができる。燃焼による支持基板210の除去工程は、例えば、二珪化モリブデン製のヒーターを備える燃焼炉等を用いることができる。蒸着基板200を燃焼炉内に保持して、燃焼炉内にOや空気等の酸化性ガスを供給しながら、常圧または減圧状態で、ヒーターにより燃焼炉内を数百度(例えば、800℃程度)に加熱する。加熱により、支持基板210のみが燃焼して、図2(B)に示すように、炭化ケイ素多結晶支持基板220a’、220b’が得られる。なお、図2(A)、図2(B)は、第1炭化ケイ素多結晶膜220aから炭化ケイ素多結晶支持基板220a’が得られ、第1炭化ケイ素多結晶膜220bから炭化ケイ素多結晶支持基板220b’が得られることを示している。
【0034】
また、支持基板210として、ケイ素製の支持基板を用いた場合には、蒸着基板200を硝フッ酸(硝酸とフッ化水素酸の混合酸)に浸漬して、ケイ素製の支持基板210のみを溶解することで、図2(B)に示すように、炭化ケイ素多結晶支持基板220a’、220b’が得られる。
【0035】
なお、支持基板210の全面が第1炭化ケイ素多結晶膜220a、220bで覆われた場合には、支持基板210を露出させるため、蒸着基板200の外周端部を切断して支持基板210を露出させる切断工程を含んでもよい。
【0036】
次に、成膜装置1000の載置部1072に炭化ケイ素多結晶支持基板220a’、220b’を載置して、炭化ケイ素多結晶支持基板220a’、220b’の成膜対象面に、第2炭化ケイ素多結晶膜230a、230bを成膜する、成膜工程を行う。成膜工程における、成膜の手順、原料等は、第1炭化ケイ素多結晶膜220a、220bの成膜と同様にして行うことができる。なお、炭化ケイ素多結晶支持基板220a’、220b’はそれぞれを支持基板の代わりとなる成膜対象として用いることができる。
【0037】
図2(C)は、炭化ケイ素多結晶支持基板220a’、220b’を成膜対象として成膜工程を行って得られた炭化ケイ素多結晶基板2000を示す図である。図2(C)に示すように、成膜工程により、炭化ケイ素多結晶支持基板220a’、220b’の表面220a1、220b1と、裏面220a2、220b2の両面を成膜対象面として第2炭化ケイ素多結晶膜230a、230bを成膜させる。なお、得られた炭化ケイ素多結晶基板2000において問題となる反りが発生することを抑制するために、成膜工程において成膜する第2炭化ケイ素多結晶膜230a、230bの厚さは、70μm以上とすることが好ましい。以上により、炭化ケイ素多結晶基板2000が得られる。
【0038】
本実施形態の炭化ケイ素多結晶基板2000の製造方法は、化学蒸着により支持基板210の成膜対象面に第1炭化ケイ素多結晶膜220a、220bを成膜させた後、支持基板210を除去して得られる膜厚が50μm~250μmの炭化ケイ素多結晶支持基板220a’、220b’の成膜対象面に、化学蒸着により第2炭化ケイ素多結晶膜230a、230bを成膜する成膜工程を含む。第1炭化ケイ素多結晶膜220a、220bの膜厚が大きくなるにしたがって、支持基板210から遠い位置ほど、蒸着する炭化ケイ素の結晶粒の大きさが大きくなる。このことから、一度の成膜工程において成膜する膜厚を大きくすると、大きな反りが発生することがある。しかしながら、本実施形態の方法であれば、まず50μm~250μmの炭化ケイ素多結晶支持基板220a’、220b’を形成し、それにさらに第2炭化ケイ素多結晶膜230a、230bを成膜することで、大きな反りの発生を抑制することができる。以上のことから、本実施形態の方法により、炭化ケイ素多結晶基板2000に発生し得る、デバイス等の製造工程で問題となる反り量を低減することができる。
【0039】
また、成膜工程において、炭化ケイ素多結晶支持基板220a’、220b’の表面220a1、220b1と、裏面220a2、220b2の両面に、第2炭化ケイ素多結晶膜230a、230bを成膜することから、片面のみに成膜する場合に比べて、成膜工程で形成する第2炭化ケイ素多結晶膜230a、230bの厚さを半分にすることができる。よって、炭化ケイ素多結晶支持基板220a’、220b’の両面に成膜することで、炭化ケイ素多結晶基板2000に発生し得る反り量をより少なくすることができる。
【0040】
なお、本発明は、前述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的が達成できる他の工程等を含み、以下に示すような変形等も本発明に含まれる。
【0041】
第1炭化ケイ素多結晶膜220a、220bの成膜時において、第1炭化ケイ素多結晶膜220a、220bの原料ガスの噴出位置(ガス導入口1020)からの噴出方向と、第1炭化ケイ素多結晶膜220a、220bが成膜される支持基板210の成膜対象面(表面210a、裏面210b)(図1)と、が垂直であり、成膜工程において、第2炭化ケイ素多結晶膜230a、230bの原料ガスの噴出位置(ガス導入口1020)からの噴出方向と、第2炭化ケイ素多結晶膜230a、230bが成膜される炭化ケイ素多結晶支持基板220a’、220b’の成膜対象面と、が垂直であり、炭化ケイ素多結晶支持基板220a’、220b’の成膜対象面が、第1炭化ケイ素多結晶膜220a、220bの成膜時に、第1炭化ケイ素多結晶膜220a、220bの原料ガスの噴出位置(ガス導入口1020)と対向する第1面(炭化ケイ素多結晶支持基板220a’の裏面220a2、炭化ケイ素多結晶支持基板220b’の表面220b1)と、前記第1面の裏側の面となる第2面(炭化ケイ素多結晶支持基板220a’の表面220a1、炭化ケイ素多結晶支持基板220b’の裏面220b2)と、からなり、第2面を、第2炭化ケイ素多結晶膜230a、230bの原料ガスの噴出位置(ガス導入口1020)に向けて、第2炭化ケイ素多結晶膜230a、230bを成膜させてもよい(図3)。
【0042】
前述した実施形態においては、図1の矢印で示すように、原料ガス等のガスは、ガス導入口1020から鉛直方向に噴出され、水平方向にも拡散しながら、成膜室1010の下方から上方に向かって流動する。また、第1炭化ケイ素多結晶膜220a、220bが成膜される支持基板210は、成膜対象面(表面210a、裏面210b)が水平になるように、基板ホルダー1070に載置されている。すなわち、前述した実施形態においては、原料ガスの噴出位置(ガス導入口1020)からの原料ガスの噴出方向と、第1炭化ケイ素多結晶膜220a、220bが成膜される支持基板210の成膜対象面(表面210a、裏面210b)と、が垂直である。このとき、ガス導入口1020からの下方から上方へのガスの流れにより、成膜された第1炭化ケイ素多結晶膜220a、220bにひずみが生じる場合がある。そこで、成膜条件や所望の炭化ケイ素多結晶基板2000の性能に応じて、第2炭化ケイ素多結晶膜230a、230bを成膜させる成膜工程おいて、生じたひずみを相殺するように炭化ケイ素多結晶支持基板220a’、220b’を配置してもよい。
【0043】
前述した実施形態においては、第2炭化ケイ素多結晶膜230a、230bは、炭化ケイ素多結晶支持基板220a’、220b’の両面(表面220a1、220b1と、裏面220a2、220b2)に成膜され、炭化ケイ素多結晶支持基板220a’、220b’は、成膜対象面(表面220a1、220b1と、裏面220a2、220b2)が水平になるように、基板ホルダー1070に載置されている。よって、成膜工程において、第2炭化ケイ素多結晶膜230a、230bの原料ガスの噴出位置(ガス導入口1020)からの原料ガスの噴出方向と、第2炭化ケイ素多結晶膜230a、230bが成膜される炭化ケイ素多結晶支持基板220a’、220b’の成膜対象面(表面220a1、220b1と、裏面220a2、220b2)と、が垂直である。また、炭化ケイ素多結晶支持基板220a’、220b’の成膜対象面は、第1炭化ケイ素多結晶膜220a、220bの成膜時に、第1炭化ケイ素多結晶膜220a、220bの原料ガスの噴出位置(ガス導入口1020)と対向する第1面(炭化ケイ素多結晶支持基板220a’の裏面220a2、炭化ケイ素多結晶支持基板220b’の表面220b1)と、第1面の裏側の面となる第2面(炭化ケイ素多結晶支持基板220a’の表面220a1、炭化ケイ素多結晶支持基板220b’の裏面220b2)と、からなる。第1炭化ケイ素多結晶膜220a、220bに生じたときに、このひずみを相殺するには、例えば、図3に示すように、成膜工程において、第2面(炭化ケイ素多結晶支持基板220a’の表面220a1、炭化ケイ素多結晶支持基板220b’の裏面220b2)を、第2炭化ケイ素多結晶膜230a、230bの原料ガスの噴出位置(ガス導入口1020)に向けて、第2炭化ケイ素多結晶膜230a、230bを成膜させればよい。これにより、例えば炭化ケイ素多結晶支持基板220a’においては、第1炭化ケイ素多結晶膜220aの成膜時には、ガスの流動方向が裏面220a2から表面220a1の方向であったのに対して、第2炭化ケイ素多結晶膜230aの成膜時には、ガスの流動方向が表面220a1から裏面220a2の方向となる。すなわち、炭化ケイ素多結晶支持基板220a’、220b’に対して、炭化ケイ素多結晶支持基板220a’、220b’となる第1炭化ケイ素多結晶膜220a、220bの成膜時と、炭化ケイ素多結晶支持基板220a’、220b’への第2炭化ケイ素多結晶膜230a、230bの成膜時とで、炭化ケイ素多結晶支持基板220a’、220b’への原料ガス等のガスの流動方向が異なる。このように、第1炭化ケイ素多結晶膜220a、220bの成膜時と、第2炭化ケイ素多結晶膜230a、230bの成膜時とで、炭化ケイ素多結晶支持基板220a’(第1炭化ケイ素多結晶膜220a)に対する原料ガスの流動方向に偏りが生じないようにすることで、ガスの流れにより生じうる炭化ケイ素多結晶膜のひずみを相殺して、炭化ケイ素多結晶基板2000に発生し得る反りの反り量を少なくすることができる。
【0044】
また、前述した実施形態においては、炭化ケイ素多結晶支持基板220a’の両面に第2炭化ケイ素多結晶膜230a、230bを成膜する例を示したが、片面に成膜してもよい。すなわち、例えば、炭化ケイ素多結晶支持基板220a’の片面全体が接地する台座等に炭化ケイ素多結晶支持基板220a’を載置して、炭化ケイ素多結晶支持基板220a’の前記片面と反対側の面のみに炭化ケイ素多結晶膜を成膜してもよい。
【0045】
また、前述した実施形態においては、第1炭化ケイ素多結晶膜220a、220bの成膜と、第2炭化ケイ素多結晶膜230a、230bの成膜を一連の工程で行ったが、蒸着基板200または炭化ケイ素多結晶支持基板220a’、220b’を中間体として製造しておき、別の製造工程として第2炭化ケイ素多結晶膜230a、230bの成膜工程を行ってもよい。また、蒸着基板200、炭化ケイ素多結晶支持基板220a’、220b’を購入等して入手し、これに成膜工程を行ってもよい。
【実施例
【0046】
以下、本発明の実施例および比較例によって、本発明をさらに詳細に説明するが、本発明は、これらの実施例によって何ら限定されることはない。
【0047】
本実施例においては、前述した実施形態の成膜装置1000を用いて、炭化ケイ素多結晶基板を製造した。
【0048】
(実施例1)
まず、支持基板210に第1炭化ケイ素多結晶膜220a、220bを成膜させた。なお、本実施例においては、この工程を「第一工程」と称する。支持基板として、直径150mm、厚さ50μmの黒鉛基板を使用した。支持基板210を成膜装置1000の載置部1072に載置して成膜室1010内を不図示の排気ポンプにより真空引きをした後、1350℃まで加熱した。原料ガスとして、SiCl、CHを用い、キャリアガスとしてHを用い、不純物ドーピングガスとしてNを用いた。第1炭化ケイ素多結晶膜220a、220bの成膜は、SiCl:CH:H:N=1:1:10:10の比率で上記ガスを混合して成膜室1010内に供給し、100分間の成膜を実施した。以上により、支持基板210上に厚さ50μmの第1炭化ケイ素多結晶膜220a、220bが成膜した蒸着基板200を得た。
【0049】
次に、二珪化モリブデン製のヒーターを備える燃焼炉を用いて、蒸着基板200を大気環境下、800℃で100時間燃焼して、支持基板210を除去して、炭化ケイ素多結晶支持基板220a’、220b’を得た。
【0050】
次に、炭化ケイ素多結晶支持基板220a’を用いて、第2炭化ケイ素多結晶膜230a、230bの成膜工程を行った。なお、本実施例においては、成膜工程を「第二工程」と称する。第1炭化ケイ素多結晶膜220a、220bの成膜と同様に、成膜装置1000を用いて、SiCl:CH:H:N=1:1:10:10の比率で上記ガスを混合して成膜室1010内に供給し、1350℃で300分間の成膜を実施した。このとき、第1炭化ケイ素多結晶膜220aの成膜時にガス導入口1020に対向する面である、炭化ケイ素多結晶支持基板220a’の裏面220a2をガス導入口1020に向けて、載置部1072に載置した。以上により、炭化ケイ素多結晶支持基板220a’の両面にそれぞれ厚さ150μmの第2炭化ケイ素多結晶膜230a、230bが成膜した、厚さ350μmの炭化ケイ素多結晶基板2000を得た。
【0051】
炭化ケイ素多結晶支持基板220a’、炭化ケイ素多結晶基板2000の反りについて、炭化ケイ素多結晶基板の成膜対象面の中心線上を斜入射型光学測定器により測定し、得られた測定値の最大値と最小値との差を反り量とした。測定は5点とし、中心、円周端部、および中心と円周端部との間にあり、中心からの距離と円周端部からの距離が同じ地点について、測定した。反り量が、50μmより大きいとき、製造した炭化ケイ素多結晶基板2000について、デバイス等の製造工程で問題の生じ得る反りが有ると判定した。結果を表1に示した。なお、表1には、炭化ケイ素多結晶支持基板220a’の反り量は第一工程後の反り量として、炭化ケイ素多結晶基板2000の反り量は第二工程後の反り量として、示している。
【0052】
(実施例2、実施例3、比較例1、比較例2)
実施例2、実施例3、比較例1、比較例2として、第一工程、第二工程の成膜時間を実施例1とは変えて、異なる膜厚の炭化ケイ素多結晶膜を得たこと以外は、実施例1と同じ条件で炭化ケイ素多結晶基板の製造を行った。比較例1は、第二工程の時間を0として、第一工程のみにより厚さ350μmの炭化ケイ素多結晶基板の膜厚を得た。実施例2、実施例3、比較例1、比較例2においては、実施例1と同じ厚さ350μmの炭化ケイ素多結晶基板を製造した。成膜時間の条件、得られた膜厚は、表1に示した。第一工程、第二工程で得られた炭化ケイ素多結晶基板について、実施例1と同様に、反り量の確認を行った。
【0053】
(実施例4)
実施例4として、炭化ケイ素多結晶支持基板220a’を用いた成膜工程において、第1炭化ケイ素多結晶膜220aの成膜時に、ガス導入口1020と対向しない面(表面220a1)をガス導入口1020に向けて、載置部1072に載置したこと以外は、実施例3と同じ条件で炭化ケイ素多結晶基板の製造を行った。第一工程、第二工程で得られた炭化ケイ素多結晶基板について、実施例1と同様に、反り量の確認を行った。
【0054】
(評価結果)
【表1】
【0055】
反り量を測定した結果、実施例1~実施例4の炭化ケイ素多結晶基板2000において、第二工程の炭化ケイ素多結晶基板の反り量が50μm以内となり、デバイス等の製造工程において問題の生じ得る反りは確認されなかった。第一工程の膜厚を大きくした比較例1、2においては、炭化ケイ素多結晶基板の反り量が大きくなり、問題の生じ得る反りが確認された。また、比較例2においては、第一工程での反り量よりも第二工程での反り量の方が小さくなったが、50μm以下とはならず、問題の生じ得る反りが残存した。
【0056】
また、炭化ケイ素多結晶支持基板220a’の凹状に形成された裏面220a2をガス導入口1020に向けて載置した実施例4においては、実施例3に比べて第二工程で得られた炭化ケイ素多結晶基板2000の反り量が小さくなった。このことから、第一工程で反りが発生した場合、炭化ケイ素多結晶基板の凹状に形成された面をガス導入口1020に向けて、原料ガスに触れやすくすることが、製造された炭化ケイ素多結晶基板に発生し得る反り量の抑制により効果的であることが示された。
【0057】
本発明の例示的態様である実施例1~実施例4により、炭化ケイ素多結晶基板の製造において、製造された炭化ケイ素多結晶基板に発生し得る反り量を低減できることが示された。
【符号の説明】
【0058】
2000 炭化ケイ素多結晶基板
220a、220b 第1炭化ケイ素多結晶膜
230a、230b 第2炭化ケイ素多結晶膜
220a’、220b’ 炭化ケイ素多結晶支持基板
210 支持基板
220a2、220b1 第1面
220a1、220b2 第2面
1020 ガス導入口(原料ガスの噴出位置)
図1
図2
図3
図4