(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-08-29
(45)【発行日】2023-09-06
(54)【発明の名称】リテーナリングに局所荷重を伝達するローラーの異常検出方法および研磨装置
(51)【国際特許分類】
B24B 37/32 20120101AFI20230830BHJP
B24B 49/10 20060101ALI20230830BHJP
H01L 21/304 20060101ALI20230830BHJP
G01M 99/00 20110101ALN20230830BHJP
【FI】
B24B37/32 Z
B24B49/10
H01L21/304 622K
H01L21/304 622R
G01M99/00 A
(21)【出願番号】P 2019154300
(22)【出願日】2019-08-27
【審査請求日】2022-03-11
(73)【特許権者】
【識別番号】000000239
【氏名又は名称】株式会社荏原製作所
(74)【代理人】
【識別番号】100118500
【氏名又は名称】廣澤 哲也
(74)【代理人】
【識別番号】100091498
【氏名又は名称】渡邉 勇
(74)【代理人】
【識別番号】100174089
【氏名又は名称】郷戸 学
(74)【代理人】
【識別番号】100186749
【氏名又は名称】金沢 充博
(72)【発明者】
【氏名】大和田 朋子
(72)【発明者】
【氏名】鍋谷 治
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 佑多
(72)【発明者】
【氏名】富樫 真吾
【審査官】山内 康明
(56)【参考文献】
【文献】特開2015-233131(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2015/0328743(US,A1)
【文献】特開2009-028856(JP,A)
【文献】米国特許第06293845(US,B1)
【文献】特開2014-004675(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B24B 37/32
B24B 49/10
H01L 21/304
G01M 99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板を押圧する押圧面を有するヘッド本体と、前記押圧面を囲むように配置されたリテーナリングとを備えた研磨ヘッドを
回転装置により回転させ、
前記リテーナリングに固定され、かつ複数のローラーを有する回転リングを前記研磨ヘッドと共に回転させながら、かつ前記回転リング上に配置された静止リングに
局所荷重付与装置により局所荷重を加えながら、前記研磨ヘッドを回転させるためのトルクを
トルク測定装置により測定し、
前記トルクの測定値と、前記トルクの測定時間との関係を示すトルク波形を
異常検出装置により生成し、
前記異常検出装置により前記トルク波形にフーリエ変換処理を行って、
前記研磨ヘッドの回転速度に相当する前記トルク波形の周波数成分の強度を決定し、
前記決定された周波数成分の強度が所定のしきい値よりも大きい場合に、前記複数のローラーのうちの少なくとも1つに異常があると
前記異常検出装置により判断する、方法。
【請求項2】
前記フーリエ変換処理は、高速フーリエ変換処理である、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記トルクの測定は、前記研磨ヘッドが前記基板を保持していないとき、かつ前記研磨ヘッドが前記基板を研磨する研磨面を有する研磨パッドに接触していないときに行う、請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
基板を研磨面に押し付ける研磨ヘッドと、
前記研磨ヘッドを回転させる回転装置と、
前記研磨ヘッドと共に回転可能な回転リングと、
前記回転リング上に配置された静止リングと、
前記静止リングに局所荷重を加える局所荷重付与装置と、
前記研磨ヘッドを回転させるためのトルクを測定するトルク測定装置と、
前記トルク測定装置に接続された異常検出装置とを備え、
前記研磨ヘッドは、
前記基板を押圧する押圧面を有するヘッド本体と、
前記押圧面を囲むように配置されたリテーナリングとを備え、
前記回転リングは、前記リテーナリングに固定され、かつ前記静止リングに接触する複数のローラーを有し、
前記異常検出装置は、
前記トルクの測定値と前記トルクの測定時間との関係を示すトルク波形を生成し、
前記トルク波形にフーリエ変換処理を行って、
前記研磨ヘッドの回転速度に相当する前記トルク波形の周波数成分の強度を決定し、
前記決定された周波数成分の強度が所定のしきい値よりも大きい場合に、前記複数のローラーのうちの少なくとも1つに異常があると判断するように構成されている、研磨装置。
【請求項5】
前記フーリエ変換処理は、高速フーリエ変換処理である、請求項
4に記載の研磨装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ウェーハなどの基板を研磨する研磨装置に使用されるリテーナリングに局所荷重を伝達するローラーの異常を検出する方法に関する。また、本発明は、そのようなローラーの異常を検出することができる研磨装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、半導体デバイスの高集積化・高密度化に伴い、回路の配線がますます微細化し、多層配線の層数も増加している。回路の微細化を図りながら多層配線を実現しようとすると、下側の層の表面凹凸を踏襲しながら段差がより大きくなるので、配線層数が増加するに従って、薄膜形成における段差形状に対する膜被覆性(ステップカバレッジ)が悪くなる。したがって、多層配線するためには、このステップカバレッジを改善し、然るべき過程で平坦化処理しなければならない。また光リソグラフィの微細化とともに焦点深度が浅くなるため、半導体デバイスの表面の凹凸段差が焦点深度以下に収まるように半導体デバイス表面を平坦化処理する必要がある。
【0003】
したがって、半導体デバイスの製造工程においては、半導体デバイス表面の平坦化がますます重要になっている。この表面の平坦化において最も重要な技術は、化学機械研磨(CMP:Chemical Mechanical Polishing)である。この化学機械研磨(以下、CMPという)は、シリカ(SiO2)等の砥粒を含んだ研磨液を研磨パッドの研磨面上に供給しつつウェーハを研磨面に摺接させて研磨を行うものである。
【0004】
CMPを行うための研磨装置は、研磨面を有する研磨パッドを支持する研磨テーブルと、基板を保持するための研磨ヘッドを備えている。このような研磨装置を用いた基板の研磨は次のようにして行われる。研磨テーブルを研磨パッドとともに回転させながら、研磨パッド上にスラリーを供給する。研磨ヘッドは基板を回転させながら、該基板を研磨パッドの研磨面に対して押し付ける。基板はスラリーの存在下で研磨パッドに摺接されながら、基板の表面は、スラリーの化学的作用と、スラリーに含まれる砥粒の機械的作用との組み合わせにより平坦化される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】特開2015-233131号公報
【文献】特開2014-4675号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
基板の研磨中、基板の表面は回転する研磨パッドに摺接されるため、基板には摩擦力が作用する。そこで、基板の研磨中に基板が研磨ヘッドから外れないようにするために、研磨ヘッドはリテーナリングを備えている。このリテーナリングは、基板を囲むように配置されており、基板の研磨中、リテーナリングは回転しながら基板の外側で研磨パッドを押し付けている。
【0007】
リテーナリングは、ウェーハの周囲で研磨パッドを押し付けるため、リテーナリングの荷重はウェーハのエッジ部のプロファイルに影響する。ウェーハのエッジ部のプロファイルを積極的に制御するために、リテーナリングの一部に局所荷重を与えることもある(特許文献1参照)。
【0008】
特許文献1では、リテーナリングの上方に複数のローラーが配置されている。複数のローラーは、リテーナリングと共に回転する。複数のローラー上には静止リングが配置されている。静止リングは、局所荷重付与装置に連結されており、その位置は固定されている。複数のローラーは、静止リングに転がり接触しながら回転するように構成されている。局所荷重付与装置は、静止リングの一部に下向きの局所荷重を与える。下向きの局所荷重は、静止リングおよび複数のローラーを通じてリテーナリングに伝達される。各ローラーは、荷重の作用点を通過するときにのみ荷重を受ける。このようにして、リテーナリングの一部に局所荷重が与えられる。
【0009】
しかしながら、従来は、ローラーに回転不良や破損等の異常が発生していても、ローラーの異常を検出する手段がなく、動作不良のローラーを使用し続けることによって、研磨装置の正常動作が妨げられる可能性があった。
【0010】
そこで、本発明は、リテーナリングに局所荷重を伝達するローラーの異常を検出する方法を提供する。また、本発明は、そのようなローラーの異常を検出することができる研磨装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0011】
一態様では、基板を押圧する押圧面を有するヘッド本体と、前記押圧面を囲むように配置されたリテーナリングとを備えた研磨ヘッドを回転装置により回転させ、前記リテーナリングに固定され、かつ複数のローラーを有する回転リングを前記研磨ヘッドと共に回転させながら、かつ前記回転リング上に配置された静止リングに局所荷重付与装置により局所荷重を加えながら、前記研磨ヘッドを回転させるためのトルクをトルク測定装置により測定し、前記トルクの測定値と、前記トルクの測定時間との関係を示すトルク波形を異常検出装置により生成し、前記異常検出装置により前記トルク波形にフーリエ変換処理を行って、前記研磨ヘッドの回転速度に相当する前記トルク波形の周波数成分の強度を決定し、前記決定された周波数成分の強度が所定のしきい値よりも大きい場合に、前記複数のローラーのうちの少なくとも1つに異常があると前記異常検出装置により判断する方法が提供される。
【0012】
一態様では、前記フーリエ変換処理は、高速フーリエ変換処理である。
一態様では、前記トルクの測定は、前記研磨ヘッドが前記基板を保持していないとき、かつ前記研磨ヘッドが前記基板を研磨する研磨面を有する研磨パッドに接触していないときに行う。
【0013】
一態様では、基板を研磨面に押し付ける研磨ヘッドと、前記研磨ヘッドを回転させる回転装置と、前記研磨ヘッドと共に回転可能な回転リングと、前記回転リング上に配置された静止リングと、前記静止リングに局所荷重を加える局所荷重付与装置と、前記研磨ヘッドを回転させるためのトルクを測定するトルク測定装置と、前記トルク測定装置に接続された異常検出装置とを備え、前記研磨ヘッドは、前記基板を押圧する押圧面を有するヘッド本体と、前記押圧面を囲むように配置されたリテーナリングとを備え、前記回転リングは、前記リテーナリングに固定され、かつ前記静止リングに接触する複数のローラーを有し、前記異常検出装置は、前記トルクの測定値と前記トルクの測定時間との関係を示すトルク波形を生成し、前記トルク波形にフーリエ変換処理を行って、前記研磨ヘッドの回転速度に相当する前記トルク波形の周波数成分の強度を決定し、前記決定された周波数成分の強度が所定のしきい値よりも大きい場合に、前記複数のローラーのうちの少なくとも1つに異常があると判断するように構成されている、研磨装置が提供される。
【0014】
一態様では、前記フーリエ変換処理は、高速フーリエ変換処理である。
【発明の効果】
【0015】
異常なローラーが荷重の作用点を通過するとき、研磨ヘッドを回転させるためのトルクは変化する。本発明によれば、研磨ヘッドのトルク波形にフーリエ変換処理を行うことによって研磨ヘッドを回転させるためのトルクの変化を検出することができる。結果として、ローラーの異常を検出することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【
図4】回転リングおよび静止リングの断面図である。
【
図5】ローラーと円環レールとを示す斜視図である。
【
図6】
図5に示すローラーと円環レールを下から見た図である。
【
図7】ローラーの異常を検出する方法の一実施形態を示すフローチャートである。
【
図9】
図8のトルク波形にFFT処理を行ったときの研磨ヘッドのトルク波形の周波数成分の強度を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明の実施形態について図面を参照して詳細に説明する。
図1は、研磨装置の一実施形態を示す模式図である。
図1に示すように、研磨装置1は、基板の一例であるウェーハを保持し回転させる研磨ヘッド10と、研磨パッド2を支持する研磨テーブル3と、研磨パッド2に研磨液(スラリー)を供給する研磨液供給ノズル5と、研磨装置1の各構成要素の動作を制御する動作制御部7とを備えている。研磨パッド2の上面は、ウェーハを研磨する研磨面2aを構成する。研磨パッド2は、研磨テーブル3と一体に回転するように構成されている。
【0018】
動作制御部7は、少なくとも1台のコンピュータから構成される。動作制御部7は、プログラムが格納された記憶装置7aと、プログラムに含まれる命令に従って演算を実行する演算装置7bを備えている。演算装置7bは、記憶装置7aに格納されているプログラムに含まれている命令に従って演算を行うCPU(中央処理装置)またはGPU(グラフィックプロセッシングユニット)などを含む。記憶装置7aは、演算装置7bがアクセス可能な主記憶装置(例えばランダムアクセスメモリ)と、データおよびプログラムを格納する補助記憶装置(例えば、ハードディスクドライブまたはソリッドステートドライブ)を備えている。
【0019】
研磨装置1は、研磨ヘッドシャフト12と、ヘッドアーム16と、研磨ヘッド10を回転させるためのトルクを測定するトルク測定装置18とをさらに備えている。研磨ヘッド10は研磨ヘッドシャフト12の下端に連結されている。この研磨ヘッドシャフト12はヘッドアーム16により回転自在に保持されている。ヘッドアーム16内には、研磨ヘッドシャフト12を回転させる回転装置17と、研磨ヘッドシャフト12を上昇および下降させる昇降装置(図示せず)と、トルク測定装置18が配置されている。研磨ヘッド10は回転装置17により研磨ヘッドシャフト12を介して回転し、昇降装置により研磨ヘッド10が研磨ヘッドシャフト12を介して上昇および下降されるようになっている。研磨ヘッド10の回転速度は、回転装置17によって制御される。
【0020】
回転装置17の一例として、サーボモータとモータドライバの組み合わせが挙げられる。研磨ヘッド10は、一定の速度で回転するように回転装置17によって制御される。したがって、研磨ヘッド10を一定の速度で回転させるために必要なトルクが変化すると、回転装置17のサーボモータの駆動電流が変化する。以下、本明細書では、研磨ヘッド10を回転させるためのトルクを、研磨ヘッド10をその軸心周りに回転させる力の大きさを直接的または間接的に表す物理量と定義する。研磨ヘッド10を回転させるためのトルクは、研磨ヘッド10をその軸心周りに回転させるトルクそのものであってもよく、回転装置17のサーボモータの駆動電流であってもよい。トルク測定装置18の一例として、回転装置17のサーボモータの駆動電流を測定する電流測定器が挙げられる。電流測定器は、ヘッドアーム16の外側に配置されてもよい。別の例では、トルク測定装置18は、サーボモータを駆動するモータドライバの少なくとも一部から構成されてもよい。この場合、モータドライバは、研磨ヘッド10を一定の速度で回転させるために必要な電流値を決定し、この決定された電流値を出力する。決定された電流値は、研磨ヘッド10を回転させるためのトルクに相当する。一実施形態では、トルク測定装置18は、研磨ヘッド10をその軸心周りに回転させるトルクを直接測定するトルク測定装置であってもよい。
【0021】
ヘッドアーム16は旋回軸15に固定されており、旋回軸15の回転により研磨ヘッド10を研磨テーブル3の外側に移動させることが可能となっている。研磨ヘッド10は、その下面に真空吸引によりウェーハを保持できるように構成されている。研磨ヘッド10および研磨テーブル3(研磨パッド2)は、
図1の矢印で示すように同じ方向に回転し、この状態で研磨ヘッド10は、ウェーハを研磨パッド2の研磨面2aに押し付ける。研磨液供給ノズル5からは研磨液が研磨パッド2の研磨面2a上に供給され、ウェーハは、研磨液の存在下で研磨面2aとの摺接により研磨される。
【0022】
研磨ヘッド10は、ウェーハを研磨パッド2に押し付けるヘッド本体11と、ウェーハを囲むように配置されたリテーナリング20とを備えている。ヘッド本体11およびリテーナリング20は、研磨ヘッドシャフト12と一体に回転するように構成されている。リテーナリング20は、ヘッド本体11とは独立して上下動可能に構成されている。リテーナリング20は、ヘッド本体11から半径方向外側に張り出している。ウェーハの研磨中、リテーナリング20は研磨パッド2の研磨面2aに接触し、回転しながらウェーハの外側で研磨パッド2を押し付ける。
【0023】
研磨装置1は、内部に複数のローラー(後述する)が配置された回転リング51と、静止リング91と、回転リング51のローラーの異常を検出する異常検出装置110とをさらに備えている。回転リング51は、リテーナリング20の上面に固定されており、リテーナリング20と共に回転可能に構成されている。静止リング91は、回転リング51上に配置されている。回転リング51は、研磨ヘッド10と共に回転するが、静止リング91は回転せず、静止している。異常検出装置110は、トルク測定装置18に接続されている。
【0024】
研磨装置1は、静止リング91の一部に局所荷重を加える局所荷重付与装置30をさらに備えている。局所荷重付与装置30は、リテーナリング20の上方に配置されており、ヘッドアーム16に固定されている。研磨中のリテーナリング20はその軸心周りに回転するが、局所荷重付与装置30はリテーナリング20とは一体に回転せず、静止している。静止リング91は、局所荷重付与装置30に連結されている。
【0025】
図2は局所荷重付与装置30を示す斜視図である。
図2に示すように、局所荷重付与装置30は、静止リング91に下向きの局所荷重を与える2つの押圧ロッド31と、ブリッジ32と、エアシリンダ(荷重発生装置)33と、リニアガイド38と、ガイドロッド39と、ユニットベース40とを備えている。
【0026】
ユニットベース40はヘッドアーム16(
図1参照)に固定されている。ユニットベース40にはエアシリンダ33およびリニアガイド38が取り付けられている。エアシリンダ33のピストンロッド33aおよびガイドロッド39は、ブリッジ32に接続されている。ガイドロッド39はリニアガイド38により低摩擦で上下動自在に支持されている。
【0027】
エアシリンダ33は圧力調整装置(図示せず)および大気開放機構(図示せず)に接続されており、荷重を発生できるように構成されている。エアシリンダ33が発生した荷重はブリッジ32に伝えられる。ブリッジ32は2つの押圧ロッド(押圧部材)31により静止リング91に接続されており、押圧ロッド31はブリッジ32に加えられたエアシリンダ33の荷重を静止リング91に伝達する。このようにして、押圧ロッド31は静止リング91の一部に局所荷重を加える。
【0028】
研磨ヘッド10は自身の軸心を中心として回転するが、局所荷重付与装置30はヘッドアーム16に固定されるため研磨ヘッド10と共には回転しない。すなわち、ウェーハの研磨中、研磨ヘッド10およびウェーハは回転している一方、局所荷重付与装置30は所定の位置に静止している。同様に、ウェーハの研磨中、回転リング51は研磨ヘッド10と共に回転している一方、静止リング91は所定の位置に静止している。
【0029】
局所荷重付与装置30は、静止リング91の一部に下向きの局所荷重を与える。下向きの局所荷重は、静止リング91および回転リング51を通じてリテーナリング20に伝達される。このようにして、局所荷重付与装置30は、静止リング91および回転リング51を介してリテーナリング20の一部に下向きの局所荷重を与える。
【0030】
研磨装置1は、回転リング51を研磨ヘッド10と共に回転させながら、かつ局所荷重付与装置30の押圧ロッド31から静止リング91に局所荷重を加えながらウェーハを研磨する。ウェーハの研磨中、リテーナリング20は研磨パッド2の研磨面2aに接触し、回転しながらウェーハの外側で研磨パッド2を押し付け、かつ研磨面2aの一部に下向きの局所荷重を与える。ウェーハの研磨中にリテーナリング20の一部に下向きの局所荷重を与える理由は、ウェーハの周縁部(エッジ部)のプロファイルを積極的に制御するためである。一実施形態では、研磨装置1は、複数の局所荷重付与装置30を備えていてもよい。リテーナリング20の複数の箇所のいずれか1つに選択的に局所荷重を加えることにより、ウェーハの周縁部のプロファイルをさらに精密に制御することができる。
【0031】
次に、研磨ヘッド10の詳細について説明する。
図3は、研磨ヘッド10の断面図である。研磨ヘッド10は、ヘッド本体11とリテーナリング20とを備えている。ヘッド本体11は、研磨ヘッドシャフト12(
図1参照)に連結されたキャリア43と、キャリア43の下面に取り付けられた弾性膜(メンブレン)45と、キャリア43に対するリテーナリング20の傾動および上下移動を許容しつつリテーナリング20を支持する球面軸受47とを備えている。リテーナリング20は連結部材75を介して球面軸受47に連結され、支持されている。連結部材75はキャリア43内で上下動可能に配置されている。
【0032】
弾性膜45の下面は押圧面45aを構成しており、この押圧面45aはウェーハWの上面(被研磨面とは反対側の面)に接触している。弾性膜45には複数の通孔(図示せず)が形成されている。キャリア43と弾性膜45との間には圧力室46が形成されている。この圧力室46は圧力調整装置(図示せず)に接続されている。圧力室46に加圧流体(例えば、加圧空気)が供給されると、圧力室46内の流体圧力を受けた弾性膜45の押圧面45aは、ウェーハWを研磨パッド2の研磨面2aに対して押圧する。圧力室46内に負圧が形成されると、ウェーハWは弾性膜45の押圧面45aに真空吸引により保持される。一実施形態では、複数の圧力室がキャリア43と弾性膜45との間に設けられてもよい。
【0033】
リテーナリング20は、ウェーハWおよび弾性膜45の押圧面45aを囲むように配置されている。このリテーナリング20は、研磨パッド2に接触するリング部材20aと、このリング部材20aの上部に固定されたドライブリング20bとを有している。リング部材20aは、図示しない複数のボルトによってドライブリング20bに結合されている。リング部材20aは、ウェーハWの外周縁および弾性膜45の押圧面45aを囲むように配置されている。
【0034】
連結部材75は、ヘッド本体11の中心部に配置された軸部76と、この軸部76から放射状に延びる複数のスポーク78とを備えている。軸部76はヘッド本体11の中央部に配置された球面軸受47内を縦方向に延びている。軸部76は、球面軸受47に縦方向に移動自在に支持されている。ドライブリング20bはスポーク78に接続されている。このような構成により、連結部材75およびこれに接続されたリテーナリング20は、ヘッド本体11に対して縦方向に移動可能となっている。
【0035】
球面軸受47は、内輪48と、内輪48の外周面を摺動自在に支持する外輪49とを備えている。内輪48は、連結部材75を介してリテーナリング20に連結されている。外輪49はキャリア43に固定されている。連結部材75の軸部76は、内輪48に上下動自在に支持されている。リテーナリング20は、連結部材75を介して球面軸受47により傾動可能に支持されている。
【0036】
球面軸受47は、リテーナリング20の上下移動および傾動を許容する一方で、リテーナリング20の横方向の移動(水平方向の移動)を制限する。ウェーハWの研磨中は、リテーナリング20はウェーハWと研磨パッド2との摩擦に起因した横方向の力(ウェーハWの半径方向外側に向かう力)をウェーハWから受ける。この横方向の力は球面軸受47によって受けられる。このように、球面軸受47は、ウェーハWの研磨中に、ウェーハWと研磨パッド2との摩擦に起因してリテーナリング20がウェーハWから受ける横方向の力(ウェーハWの半径方向外側に向かう力)を受けつつ、リテーナリング20の横方向の移動を制限する(すなわちリテーナリング20の水平方向の位置を固定する)支持機構として機能する。
【0037】
キャリア43には、複数対の駆動カラー80が固定されている。各対の駆動カラー80は各スポーク78の両側に配置されており、キャリア43の回転は、駆動カラー80を介してリテーナリング20に伝達され、これによりヘッド本体11とリテーナリング20とは一体に回転する。駆動カラー80はスポーク78に接触しているだけであり、連結部材75およびリテーナリング20の上下動および傾動を妨げない。
【0038】
リテーナリング20の上部は、環状のリテーナリング押圧機構60に連結されている。このリテーナリング押圧機構60は、リテーナリング20の上面(より具体的には、ドライブリング20bの上面)の全体に均一な下向きの荷重を与え、リテーナリング20の下面(すなわち、リング部材20aの下面)を研磨パッド2の研磨面2aに対して押圧する。
【0039】
リテーナリング押圧機構60は、ドライブリング20bの上部に固定された環状のピストン61と、ピストン61の上面に接続された環状のローリングダイヤフラム62とを備えている。ローリングダイヤフラム62の内部には圧力室63が形成されている。この圧力室63は圧力調整装置(図示せず)に接続されている。圧力室63に加圧流体(例えば、加圧空気)が供給されると、ローリングダイヤフラム62がピストン61を下方に押し下げ、さらに、ピストン61はリテーナリング20の全体を下方に押し下げる。このようにして、リテーナリング押圧機構60は、リテーナリング20の下面を研磨パッド2の研磨面2aに対して押圧する。
【0040】
図4は、回転リング51および静止リング91の断面図である。回転リング51は、複数のローラー52と、これらローラー52をそれぞれ支持するローラーシャフト54と、ローラーシャフト54が固定されるローラーハウジング55とを備えている。
図4では、1つのローラー52および1つのローラーシャフト54のみが描かれている。ローラーハウジング55は環状の形状を有しており、リテーナリング20の上面に固定されている。ローラー52は、ローラーシャフト54に取り付けられた軸受57を有しており、ローラー52はローラーシャフト54を中心として回転自在となっている。
【0041】
静止リング91は、ローラー52の頂部に接触する円環レール92と、円環レール92が固定される環状のレールベース94とを備えている。円環レール92の下面には、環状溝95が形成されており、各ローラー52の頂部は環状溝95に接触している。ローラー52は、円環レール92に転がり接触しながら回転するように構成されている。レールベース94の上部には押圧ロッド31が連結されている。
【0042】
ローラー52の軸受57の内輪を貫通するローラーシャフト54は、ローラーハウジング55の内側の壁と外側の壁に支持され、内側の壁に挿入されたねじ58で固定される。そのためローラーシャフト54には雌ねじが形成されており、雌ねじの反対側はねじ58の締結時に空回りしないようにマイナスドライバが嵌る溝54aが形成されている。回転リング51はリテーナリング20のドライブリング20bの上面に乗せられる。ドライブリング20bと回転リング51とは位置決めピン(図示せず)で位置決めされ、リテーナリング20に対して回転リング51が滑らない構造となっている。
【0043】
ローラー52は、ローラーシャフト54に取り付けられた軸受57と、軸受57の外輪に固定されたホイール59とから構成されている。ホイール59は、耐摩耗性の高い樹脂、例えばポリアセタール、PET(ポリエチレンテレフタラート)、PPS(ポリエチレンサルファイド)、MCナイロン(登録商標)などの材料から構成される。円環レール92の材料はステンレス鋼(SUS304)などの耐食性の高い金属が好ましい。軸受57には単列深溝玉軸受が使用され、軸受57の外輪に樹脂製のホイール59を圧入することで、ホイール59が軸受57に取り付けられる。
【0044】
ローラーハウジング55の内部には環状凹部55aが形成されており、この環状凹部55a内に複数のローラー52が収容されている。各ローラー52の下面、両側面は、環状凹部55aによって囲まれている。回転リング51のローラーハウジング55と静止リング91のレールベース94との間にはシール100A,100Bが配置されている。より具体的には、円環レール92の外側には外側シール100Aが配置され、円環レール92の内側には内側シール100Bが配置されている。環状凹部55aを構成する両側面および底面には開口は存在せず、静止リング91と回転リング51との間にはシール100A,100Bが配置されている。したがって、ローラー52および円環レール92から発生する摩耗粉は環状凹部55a内に閉じ込められ、研磨パッド2上には落下しない。
【0045】
図4に示す実施形態では、外側シール100Aおよび内側シール100Bはラビリンスシールである。外側シール100Aは、円環レール92の外側に配置された第1の周壁101と、第1の周壁101の外側に配置された第2の周壁102とを備えている。第1の周壁101はローラーハウジング55から上方に延びており、ローラーハウジング55と一体に形成されている。第2の周壁102はレールベース94から下方に延びており、レールベース94と一体に形成されている。第1の周壁101と第2の周壁102との間には極めて微小な隙間が形成されている。内側シール100Bも同様に、円環レール92の内側に配置された第1の周壁101と、第1の周壁101の内側に配置された第2の周壁102とを備えている。
【0046】
図5は、ローラー52と円環レール92とを示す斜視図であり、
図6は、
図5に示すローラー52と円環レール92を下から見た図である。本実施形態では、24個のローラー52が設けられている。ウェーハの研磨中、これらのローラー52はリテーナリング20と一体に回転する一方で、円環レール92は静止している。したがって、各ローラー52は、円環レール92に転がり接触する。
図4を参照して説明したローラー52の構成により、ローラー52は滑らかに回転することができ、かつ円環レール92を損傷させずに荷重を伝達できる。ローラー52は、荷重の作用点(押圧ロッド31の直下)を通過する際にのみ荷重を受ける。局所荷重付与装置30の下向きの局所荷重は円環レール92からローラー52に伝達され、ローラー52を通じてリテーナリング20に伝達される。
【0047】
ローラー52の数は、ローラー52の外径と円環レール92の直径に基づいて決定される。荷重のスムーズな伝達のためには、ローラー52の数をできるだけ多くしてローラー52間の間隔が小さくなるようにした方がよい。ローラー52は滑らかな外周面を有しており、より大きな荷重を伝達できるようにするために、広い接触面積で円環レール92に接触している。円環レール92はローラー52上に置かれる。ローラー52は円環レール92に転がり接触する。円環レール92の横方向位置はローラー52の湾曲断面形状の角部と円環レール92の湾曲断面形状の隅との接触でガイドされる。この場合、局所荷重付与装置30の荷重は主に円環レール92からローラー52の外周面に伝達される。
【0048】
上述のように、研磨装置1は、ローラー52の異常を検出する異常検出装置110をさらに備えている(
図1参照)。
図1に示すように異常検出装置110は、研磨ヘッド10を回転させるためのトルクの測定値と研磨ヘッド10を回転させるためのトルクの測定時間との関係を示すトルク波形(以下、研磨ヘッド10のトルク波形と呼ぶことがある。)を生成し、研磨ヘッド10のトルク波形の周波数成分の強度を決定し、決定された周波数成分の強度に基づいてローラー52の異常の有無を判断するように構成されている。
【0049】
より具体的には、異常検出装置110は、研磨ヘッド10のトルク波形を生成し、研磨ヘッド10のトルク波形の周波数成分の強度を決定し、決定された周波数成分の強度に基づいてローラー52の異常の有無を判断するためのプログラムが格納された記憶装置110aと、プログラムに含まれる命令に従って演算を実行するための演算装置110bを備えている。演算装置110bは、記憶装置110aに格納されているプログラムに含まれている命令に従って演算を行うCPU(中央処理装置)またはGPU(グラフィックプロセッシングユニット)などを含む。記憶装置110aは、演算装置110bがアクセス可能な主記憶装置(例えばランダムアクセスメモリ)と、データおよびプログラムを格納する補助記憶装置(例えば、ハードディスクドライブまたはソリッドステートドライブ)を備えている。
【0050】
上記プログラムは、研磨ヘッド10のトルク波形にフーリエ変換処理を行って、研磨ヘッド10のトルク波形の周波数成分の強度を決定するためのプログラムと、上記決定された周波数成分の強度が所定のしきい値よりも大きい場合に、複数のローラー52のうちの少なくとも1つに異常があると判断するためのプログラムを含んでいる。フーリエ変換処理の一例として、高速フーリエ変換(FFT)処理が挙げられる。
【0051】
次に、ローラー52の異常を検出する方法について説明する。
図7は、ローラー52の異常を検出する方法の一実施形態を示すフローチャートである。
図7を参照して説明するローラー52の異常検出、特に研磨ヘッド10を回転させるためのトルクの測定は、研磨ヘッド10がウェーハを保持していないとき、かつ研磨ヘッド10が研磨パッド2に接触していないときに行われる。一例として、ローラー52の異常検出は、ウェーハの研磨後に研磨ヘッド10に付着した研磨液等を洗い流す目的で行われる研磨ヘッド10の洗浄時に行われる。ローラー52の異常検出は、所定の枚数のウェーハを研磨した後の研磨ヘッド10の洗浄時に行ってもよく、毎回の研磨ヘッド10の洗浄時に行ってもよい。
【0052】
ステップ1では、動作制御部7は、回転装置17に指令を発して研磨ヘッド10を回転リング51と共に予め設定された回転速度で回転させる。ステップ2では、動作制御部7は、局所荷重付与装置30に指令を発して、局所荷重付与装置30から静止リング91に予め設定された大きさの局所荷重を加える。
【0053】
ステップ3では、研磨ヘッド10を回転させるためのトルクを測定する。より具体的には、研磨ヘッド10を回転リング51と共に回転させながら、かつ局所荷重付与装置30から静止リング91に局所荷重を加えながら、トルク測定装置18によって研磨ヘッド10を回転させるためのトルクを測定する。
【0054】
ステップ4では、異常検出装置110は、トルク測定装置18から研磨ヘッド10を回転させるためのトルクの測定値を取得し、研磨ヘッド10を回転させるためのトルクの測定値と研磨ヘッド10を回転させるためのトルクの測定時間との関係を示すトルク波形(研磨ヘッド10のトルク波形)を生成する。
【0055】
図8に研磨ヘッド10のトルク波形の一例を示す。
図8は、24個中隣り合う10個のローラー52に異常(回転不良)が発生しているときの研磨ヘッド10のトルク波形であり、研磨ヘッド10を80min
-1で回転させながら300Nの局所荷重を静止リング91に60秒間加えたときの研磨ヘッド10のトルク波形である。
【0056】
ローラー52が正常な場合、ローラー52は円環レール92に転がり接触するため、ローラー52は滑らかに回転しながら荷重の作用点(押圧ロッド31の直下)を通過する。しかしながら、いくつかのローラー52に回転不良等の異常が発生している場合、異常なローラー52は滑らかに回転することができず、異常なローラー52が荷重の作用点を通過するとき、研磨ヘッド10を回転させるためのトルクは変化する。したがって、異常検出装置110は、研磨ヘッド10を回転させるためのトルクの変化から、ローラー52の異常を検出することができる。
【0057】
上述のように、異常なローラー52が荷重の作用点を通過するとき、研磨ヘッド10を回転させるためのトルクは変化するため、複数のローラー52のうちの少なくとも1つに異常なローラー52が存在する場合、研磨ヘッド10を回転させるためのトルクは周期的に変化する。
【0058】
図7のステップ5では、研磨ヘッド10を回転させるためのトルクの周期的な変化を検出するため、異常検出装置110は、研磨ヘッド10のトルク波形にフーリエ変換処理を行って、研磨ヘッド10のトルク波形の周波数成分の強度を決定する。より具体的には、異常検出装置110は、研磨ヘッド10のトルク波形に高速フーリエ変換(FFT)処理を行って、研磨ヘッド10のトルク波形の周波数成分の強度を決定する。
【0059】
図9は、
図8のトルク波形にFFT処理を行ったときの研磨ヘッド10のトルク波形の周波数成分の強度を示す図である。
図9では、80min
-1に相当する1.3Hz付近の周波数成分の強度が比較的大きくなっている。この結果は、研磨ヘッド10を回転させるためのトルクが研磨ヘッド10の回転速度に対応する周期で変化していること、すなわち異常なローラー52が荷重の作用点を通過するとき、研磨ヘッド10を回転させるためのトルクが変化していることを示している。
【0060】
図7のステップ6では、異常検出装置110は、ステップ5で決定された周波数成分の強度を所定のしきい値と比較する。異常検出装置110は、決定された周波数成分の強度が所定のしきい値よりも大きい場合に、複数のローラー52のうちの少なくとも1つに異常があると判断する。
【0061】
一実施形態では、研磨ヘッド10の回転速度に相当する周波数成分の強度が所定のしきい値よりも大きい場合に、複数のローラー52のうちの少なくとも1つに異常があると判断してもよい。さらに一実施形態では、異常検出装置110は、ローラー52に異常があると判断した場合、作業者にローラー52の点検を促す警報信号を生成してもよい(ステップ7)。
【0062】
上述のように、異常なローラー52が荷重の作用点を通過するとき、研磨ヘッド10を回転させるためのトルクは変化する。上述した実施形態によれば、異常検出装置110は、研磨ヘッド10のトルク波形にフーリエ変換処理を行うことによって研磨ヘッド10を回転させるためのトルクの変化を検出することができる。結果として、異常検出装置110は、ローラー52の異常を検出することができる。
【0063】
上述した実施形態は、本発明が属する技術分野における通常の知識を有する者が本発明を実施できることを目的として記載されたものである。上記実施形態の種々の変形例は、当業者であれば当然になしうることであり、本発明の技術的思想は他の実施形態にも適用しうる。したがって、本発明は、記載された実施形態に限定されることはなく、特許請求の範囲によって定義される技術的思想に従った最も広い範囲に解釈されるものである。
【符号の説明】
【0064】
1 研磨装置
2 研磨パッド
2a 研磨面
3 研磨テーブル
5 研磨液供給ノズル
7 動作制御部
10 研磨ヘッド
11 ヘッド本体
12 研磨ヘッドシャフト
15 旋回軸
16 ヘッドアーム
17 回転装置
18 トルク測定装置
20 リテーナリング
20a リング部材
20b ドライブリング
30 局所荷重付与装置
31 押圧ロッド
32 ブリッジ
33 エアシリンダ(荷重発生装置)
38 リニアガイド
39 ガイドロッド
40 ユニットベース
43 キャリア
45 弾性膜(メンブレン)
46 圧力室
47 球面軸受
48 内輪
49 外輪
51 回転リング
52 ローラー
54 ローラーシャフト
55 ローラーハウジング
55a 環状凹部
57 軸受
58 ねじ
59 ホイール
60 リテーナリング押圧機構
61 ピストン
62 ローリングダイヤフラム
63 圧力室
75 連結部材
76 軸部
78 スポーク
80 駆動カラー
91 静止リング
92 円環レール
94 レールベース
95 環状溝
100A 外側シール
100B 内側シール
101 第1の周壁
102 第2の周壁
110 異常検出装置