(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-09-05
(45)【発行日】2023-09-13
(54)【発明の名称】発光装置とその製造方法
(51)【国際特許分類】
H01L 33/48 20100101AFI20230906BHJP
H01L 33/50 20100101ALI20230906BHJP
H01L 21/265 20060101ALN20230906BHJP
【FI】
H01L33/48
H01L33/50
H01L21/265 Q
H01L21/265 V
H01L21/265 W
(21)【出願番号】P 2019026506
(22)【出願日】2019-02-18
【審査請求日】2022-01-18
(31)【優先権主張番号】P 2018113833
(32)【優先日】2018-06-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000226057
【氏名又は名称】日亜化学工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100145403
【氏名又は名称】山尾 憲人
(74)【代理人】
【識別番号】100138863
【氏名又は名称】言上 惠一
(72)【発明者】
【氏名】七條 聡
(72)【発明者】
【氏名】佐川 治信
【審査官】高椋 健司
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2011/126000(WO,A1)
【文献】特開2015-220321(JP,A)
【文献】国際公開第2016/010097(WO,A1)
【文献】特表2010-541210(JP,A)
【文献】特開2010-287687(JP,A)
【文献】国際公開第2014/192873(WO,A1)
【文献】中国特許出願公開第107331759(CN,A)
【文献】米国特許出願公開第2015/0333234(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 21/26 -21/268
H01L 21/322-21/326
H01L 21/42 -21/425
H01L 21/428
H01L 21/477-21/479
H01L 33/00 -33/64
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
発光素子と該発光素子の発光面に接合された透光性部材とを含む発光装置であって、
前記発光素子と前記透光性部材とは、前記発光素子の一部及び前記透光性部材の一部からなり、He,Ne,Ar,Krからなる群から選択された少なくとも一種の希ガス元素を含む接合領域を介して接合されており、
前記発光素子及び前記透光性部材の少なくとも一方において、前記希ガス元素の分布は前記発光面から離れた位置にピークを有する発光装置。
【請求項2】
前記接合領域において、歪層を発光素子側及び透光性部材側にそれぞれ含む
請求項1に記載の発光装置。
【請求項3】
前記発光素子は、基板と前記基板上に積層された半導体積層部とを含み、前記発光素子側の接合領域は前記基板の一部からなる請求項1又は2に記載の発光装置。
【請求項4】
前記基板は、サファイアからなる請求項3に記載の発光装置。
【請求項5】
前記透光性部材は、蛍光体を有する請求項1~4のいずれか1つに記載の発光装置。
【請求項6】
前記透光性部材は、YAGセラミックである請求項1~5のいずれか1つに記載の発光装置。
【請求項7】
前記希ガス元素は、Arである請求項1~6のいずれか1つに記載の発光装置。
【請求項8】
発光素子を準備する発光素子準備工程と、
透光性部材を準備する透光性部材準備工程と、
表面活性化接合法により、前記発光素子と前記透光性部材とを接合する接合工程と、
を含み、
前記接合工程は、
前記発光素子の、前記透光性部材が接合される第1接合面の表面を、He,Ne,Ar,Krからなる群から選択された少なくとも一種の希ガス元素のイオンビームを照射することにより活性化させる第1表面活性化工程と、
前記透光性部材の、前記発光素子が接合される第2接合面の表面を、He,Ne,Ar,Krからなる群から選択された少なくとも一種の希ガス元素のイオンビームを照射することにより活性化させる第2表面活性化工程と、
表面が活性化された前記第1接合面と表面が活性化された前記第2接合面とを接触させることにより前記発光素子と前記透光性部材とを接合する接触工程と、
を含み、
前記第1表面活性化工程及び前記第2表面活性化工程の少なくとも一方の工程において、前記希ガス元素のイオンビームを、前記第1接合面の表面又は前記第2接合面の表面に対して所定の角度で、該表面近傍より深い位置の希ガス元素の分布密度が高くなるように照射することを特徴とする発光装置の製造方法。
【請求項9】
前記第1表面活性化工程において、前記希ガス元素のイオンビームを前記第1接合面の表面に対して所定の角度で照射して、該表面近傍より深い位置の希ガス元素の分布密度が高くなるように照射することを特徴とする請求項8に記載の発光装置の製造方法。
【請求項10】
前記発光素子は、基板と前記基板上に積層された半導体積層部とを含み、前記第1接合面は前記基板の表面である請求項8又は9に記載の発光装置の製造方法。
【請求項11】
前記基板は、サファイアからなる請求項10に記載の発光装置の製造方法。
【請求項12】
前記希ガス元素は、Arである請求項8~11のいずれか1つに記載の発光装置の製造方法。
【請求項13】
前記第1表面活性化工程および前記第2表面活性化工程の少なくとも一方の工程において、前記希ガス元素のイオンビームを、前記第1接合面の表面又は前記第2接合面の表面に対して前記所定の角度で、走査しながら照射することを特徴とする請求項8~12のいずれか1つに記載の発光装置の製造方法。
【請求項14】
前記基板はサファイアであり、
前記透光性部材はYAGセラミックであり、
前記接合領域は、前記基板の一部である第1接合領域と、前記透光性部材の一部である第2接合領域と、を有し、
前記第1接合領域は、接合界面から10nm以上40nm以下であり、
前記第2接合領域は、接合界面から5nm以上20nm以下である、請求項
3または請求項3を引用する請求項7に記載の発光装置。
【請求項15】
前記第1接合領域は結晶構造が確認できる状態である、
請求項14に記載の発光装置。
【請求項16】
前記所定の角度は、前記イオンビームの入射角が前記サファイアのC面に対して40度以上50度以下である、請求項
11、請求項11を引用する請求項12、および請求項11を引用する請求項13のいずれか1つに記載の発光装置の製造方法。
【請求項17】
前記透光性部材はYAGセラミックであり、
前記イオンビームの大きさは、前記YAGセラミックの表面よりも狭くなるように絞られている請求項
8~13、および16のいずれか1つに記載の発光装置の製造方法。
【請求項18】
前記第1表面活性化工程において、前記イオンビームは、第1高速イオンビームガンにより照射され、
前記第2表面活性化工程
において、前記イオンビームは、第2
高速イオンビームガンにより照射され、
前記1高速イオンビームガンと前記第2高速イオンビームガンとの間には、遮光版が設けられている、請求項8~13、16,および17のいずれか1つに記載の発光装置の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、発光装置とその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
発光ダイオード等の発光素子と発光素子からの光により励起されて発光素子からの光とは異なる波長の光を発光する波長変換部材とを備えた発光装置が用いられている。例えば、特許文献1には、発光素子と波長変換部材である蛍光部とが、表面活性化接合法により接合された発光装置が開示されている。そのような発光装置の製造方法により、低コストで作製することができ、良好な発光特性を得ることができるとされている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、近年、発光装置の高輝度化が進み、発光素子と波長変換部材との接合部における光の損失が少ない発光装置が求められている。
【0005】
そこで、本発明は、発光素子と透光性部材との接合部における光の損失が少ない発光装置とその製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
以上の目的を達成するために、本発明に係る一実施形態の発光装置は、発光素子と該発光素子の発光面に接合された透光性部材とを含む発光装置であって、前記発光素子と前記透光性部材とは、前記発光素子の一部及び前記透光性部材の一部からなり、He,Ne,Ar,Krからなる群から選択された少なくとも一種の希ガス元素を含む接合領域を介して接合されており、前記発光素子及び前記透光性部材の少なくとも一方において、前記希ガス元素の分布は前記発光面から離れた位置にピークを有する。
【0007】
本発明に係る一実施形態の発光装置の製造方法は、
発光素子を準備する発光素子準備工程と、
透光性部材を準備する透光性部材準備工程と、
表面活性化接合法により、前記発光素子と前記透光性部材とを接合する接合工程と、
を含み、
前記接合工程は、
前記発光素子の、前記透光性部材が接合される第1接合面の表面を、He,Ne,Ar,Krからなる群から選択された少なくとも一種の希ガス元素のイオンビームを照射することにより活性化させる第1表面活性化工程と、
前記透光性部材の、前記発光素子が接合される第2接合面の表面を、He,Ne,Ar,Krからなる群から選択された少なくとも一種の希ガス元素のイオンビームを照射することにより活性化させる第2表面活性化工程と、
表面が活性化された前記第1接合面と表面が活性化された前記第2接合面とを接触させることにより前記発光素子と前記透光性部材とを接合する接触工程と、
を含み、
前記第1表面活性化工程及び前記第2表面活性化工程の少なくとも一方の工程において、前記希ガス元素のイオンビームを、前記第1接合面の表面又は前記第2接合面の表面に対して所定の角度で、該表面近傍より深い位置の希ガス元素の分布密度が高くなるように照射することを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
以上のように構成された本発明に係る一実施形態の発光装置によれば、発光素子と透光性部材との接合部における光の損失が少ない発光装置を提供することができる。
また、本発明に係る一実施形態の発光装置の製造方法によれば、発光素子と透光性部材との接合部における光の損失が少ない発光装置を製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1A】実施形態の発光装置の一具体例を示す断面図である。
【
図2A】実施形態の発光装置の製造方法の工程フロー図である。
【
図2B】実施形態の発光装置の製造方法における接合工程の工程フロー図である。
【
図3】実施形態の発光装置の製造方法における接合工程の模式図である。
【
図4】実施例のサファイア基板とYAGセラミックの各一部を含む領域の断面の透過電子顕微鏡像である。
【
図5】
図4のTEM像において、NBD1、NBD2、NBD3、NBD4の記号で示す各領域の電子線回折像である。
【
図6】(a)実施例のサファイア基板とYAGセラミックの各一部を含む領域の断面の高角散乱環状暗視野走査透過顕微鏡像と、(b)同領域におけるArK線のEDXマッピング、(c)
図6(b)に示す断面におけるArK線のラインプロファイルである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明に係る実施形態の発光装置は、発光素子と透光性部材とを含み、透光性部材が発光素子の発光面に表面活性化接合により接合された発光装置であり、発光素子と透光性部材とが接合領域を介して接合されている。ここで、接合領域とは、接合後において発光素子の発光面の両側にある、発光素子の一部と透光性部材の一部とからなる領域をいい、以下のように規定される。接合領域を構成する発光素子の一部は、発光素子の発光面を活性化させるためのイオンビーム照射に用いた希ガス元素を含む発光面から所定の深さの領域である。接合領域を構成する透光性部材の一部は、透光性部材の接合表面を活性化させるためのイオンビーム照射に用いた希ガス元素を含む接合表面から所定の深さの領域である。また、イオンビーム照射に用いる希ガス元素は、He,Ne,Ar,Krの少なくとも一種である。
そして、実施形態の発光装置では、特に、接合領域における発光素子の一部の表面を活性化する際の希ガス元素が発光面から離れた位置にピークを有するように分布している。
【0011】
以上のように構成された実施形態の発光装置は、発光素子と透光性部材との接合部における光の損失を少なくできる。また、接合強度をより高くできる。
イオンビームが照射された面及びその近傍は元の発光素子及び透光性部材よりも結晶の配列が乱れることや歪が生じることがあるが、イオンビーム照射により含有される希ガス元素の密度が高いことによってもこれらの現象は起こり得る。実施形態の発光装置では、希ガス元素の分布のピークが発光面から離れた位置にあるので、発光面及びその近傍において、希ガス元素が存在することに由来する結晶の乱れ等を抑制することができ、結晶性を比較的維持することができる。また、発光面から離れた位置に結晶が歪んだ領域を配置することが可能である。
すなわち、まず、発光素子及び/又は透光性部材における発光面及びその近傍に希ガス元素の分布のピークがないために、発光面及びその近傍における発光素子の一部及び/又は透光性部材の一部は、結晶の配向が比較的乱れにくいと考えられる。このことから、発光素子と透光性部材との接合領域における光の損失を小さくできる。すなわち、接合界面近傍が例えば非晶質(アモルファス)であるなど結晶の配向が乱れていると光が散乱されやすいが、接合領域の結晶の配向を比較的揃えることで光の散乱を抑えることができる。散乱が抑制されると、多重散乱に由来する光吸収が抑制されるので、光取り出し効率を向上させることができる。
【0012】
また、実施形態の発光装置は、希ガス元素が発光面から離れた位置にピークを有するように分布しており、この希ガス元素の含有によって結晶を歪ませることができる。これにより、素子の発熱又は環境温度の変化により接合部に熱変形による応力が繰り返しかかった場合にも高い接合強度を維持することができる。
すなわち、接合界面(発光面)のごく近傍(例えば、接合界面から±2nm程度の厚さの部分)のみに結晶の配列が乱れた領域が集中していると、外力又は熱応力が、この薄い領域に集中すると考えられる。これに対して、実施形態の発光装置のように、希ガス元素を発光面から離れた位置にピークを有するように分布させると、発光面から離れた位置にある希ガス元素の含有に起因して結晶が歪む領域を形成することが可能である。このことにより、接合界面(発光面)のごく近傍だけでなく、その歪み領域にも応力を分散させることができる。したがって、接合強度の向上が可能である。
以上の実施形態の発光装置において、透光性部材は、例えば、サファイア、GaN等により構成することができる。これらの材料により構成された透光性部材は、表面を平滑にし易いので、表面活性化接合をより容易に行うことができる。また、透光性部材を発光素子側の接合面を構成する材料と同じ材料とすれば、屈折率差による界面反射を実質的に無くすことができるので、光取り出し効率をより向上させることができる。また、接合領域の構成元素を透光性部材側と発光素子側とで同一とすれば、両者の接合強度をより強くすることができる。
また、透光性部材は、以下の具体例に示すように、蛍光体を含有させて波長変換機能を持たせてもよい。
【0013】
以下、実施形態の発光装置及びその製造方法について、より具体的な例により、図面を参照しながら説明する。
【0014】
図1Aは、実施形態の発光装置の一具体例を示す断面図である。
図1Bは、
図1AのA部を拡大して示す拡大断面図である。
図1Aに示す実施形態の発光装置において、発光素子10は、例えば、基板11と、n側半導体層12aと活性層12bとp側半導体層12cとを有する半導体積層部12と、n側半導体層12aに接続されたn電極13と、p側半導体層12cに接続されたp電極14と、を備えている。n電極13は、p側半導体層12cと活性層12bの一部を除去してn側半導体層12aを露出させてその露出させたn側半導体層12aの表面に形成されている。p電極14は、p側半導体層12c表面のほぼ全面に形成された電流拡散用の拡散電極14aと拡散電極14a上に形成されたpパッド電極14bとを含む。
【0015】
本実施形態に係る発光装置において、発光素子10は公知の種々のものを用いることができる。窒化物半導体を用いて構成された発光素子では、例えば、基板11として、サファイア、GaN等を用いることができる。n側半導体層12aと活性層12bとp側半導体層12cは、2元のGaN、3元のGaInNやAlGaN,4元のAlInGaN等の窒化物半導体から用途に応じて種々選択して形成することができる。
【0016】
本具体例の発光装置において、透光性部材20は、蛍光体からなる、又は蛍光体を含む波長変換部材である。
本具体例の透光性部材20は、発光素子10の光(以下、第1の光という。)により励起されて、第1の光とは異なる波長の光を発光する波長変換部材であり、例えば、蛍光体からなる多結晶若しくは単結晶、蛍光体とバインダーとの複合体、蛍光体の粉末とバインダーの粉末とを成形して焼成した焼結体により構成することができる。バインダーとしては、例えば、酸化アルミニウム、窒化アルミニウム、YAG(賦活剤を含まないので発光しない)、酸化イットリウム等を用いることができる。
【0017】
蛍光体は、種々の材料の蛍光体を用いることができる。蛍光体として、例えば、YAG(イットリウム・アルミニウム・ガーネット)系蛍光体、TAG(テルビウム・アルミニウム・ガーネット)系蛍光体を用いると、青色発光の発光素子10と組み合わせることにより、白色発光が可能となる。青色発光の発光素子10としては、例えば、窒化物半導体を含む窒化物半導体発光素子を用いることができる。
【0018】
透光性部材20として、蛍光体とバインダーとの複合体、例えば蛍光体とバインダーとの焼結体を用いる場合には、蛍光体の母材とバインダーとは同一材料であることが好ましい。これにより、蛍光体とバインダーとの屈折率差を実質的に無くすことができ、バインダーと蛍光体との界面における光の反射を軽減することができる。例えば、バインダーとしてYAG(付活剤を含まないので発光しない)を用い、蛍光体として賦活剤をセリウムとし母体をYAGとした所謂YAG系蛍光体を用いることができる。また、波長変換部材は散乱材を含んでいてもよい。波長変換可能な透光性部材20として、例えばYAGセラミックを用いることができる。YAGセラミックとしては、YAG蛍光体とバインダーとを焼結した焼結体、または、実質的にバインダーを用いずにYAG蛍光体を焼結した焼結体が挙げられる。
【0019】
図1Aに示す発光装置では、発光素子10の発光面(基板11の半導体積層部12が形成された面とは反対側の面)と透光性部材20とが接合領域30を介して接合されている。接合領域30は、
図1Bに示すように、発光素子10(基板11)の一部である第1接合領域11aと透光性部材20の一部である第2接合領域20aからなる。第1接合領域11aと第2接合領域20aはそれぞれ、上述したように、接合させる面をイオンビーム照射により活性化させる際に用いた希ガス元素を含む領域である。また、第1接合領域11aは結晶構造が確認できる状態にあって結晶性が維持されており、かつ活性化する際に用いた希ガス元素が接合界面(発光面)から離れた位置にピークを有するように分布している。なお、結晶構造が維持されているかどうか、すなわち非晶質でないかどうかは、例えば、回折実験によって回折スポットが観測されるかどうかによって、判断することができる。なお、本実施形態では透光性部材20としてYAGセラミックを用いており、透光性部材20の全体として単結晶ではない。この場合、透光性部材20のイオンビーム照射によって結晶の配列が乱れた領域とは、TEM(透過電子顕微鏡像)による断面観察によって、コントラストが変化している領域を指す。このように、TEMによる断面観察において接合界面及びその近傍と、それよりも外側でコントラストが異なっている場合に、接合界面及びその近傍で結晶が歪んでいると考えられるので、その領域を歪層と呼ぶ。
【0020】
基板11としてサファイアを用いる場合、第1接合領域11aは、例えば、基板11の、発光素子10の発光面(接合界面)から10nm~40nmの厚さの部分に形成される。接合領域は、接合界面の近傍に希ガス元素を実質的に含まない部分を有していてもよい。例えば、第1接合領域11aの希ガス元素の分布として、接合界面又はその近傍において極小とし、それよりも接合界面から離れた位置で極大とすることができる。歪層における希ガス元素の含有量は、その全体において、ピーク部分の含有量よりも少ないことが好ましい。これにより、歪層の原子配列の不規則化を抑制可能であると考えられる。
透光性部材20としてYAGセラミックを用いる場合、第2接合領域20aは、例えば、透光性部材20の、発光素子10の発光面(接合界面)から5nm~20nmの厚さの部分に形成される。第2接合領域20aの希ガス元素の分布のピークは接合界面とほぼ一致する位置に配置してよい。接合界面とほぼ一致する位置とは、接合界面からの距離が2nm以下である位置を指す。接合界面は、TEM像や、これとEDX分析(エネルギー分散型X線分析)の併用等によって特定することができる。基板11と透光性部材20の境界が曖昧であって明確な特定が難しい場合は、接合界面であると推定される領域内に希ガス元素の分布のピークがあることをもって、そのピークの位置が接合界面とほぼ一致するとしてよい。第1接合領域11a及び第2接合領域20aが形成される範囲は、イオンビーム照射の条件により調整できる。したがって、基板11の材料、透光性部材20の材料、要求される接合強度及び光の吸収量を考慮してイオンビーム照射の条件を適宜設定することにより、接合領域30の厚さ及び希ガス元素の分布を最適化することができる。
【0021】
以上、
図1を参照しながら説明した一具体例では、基板11を備えた発光素子10を用い、基板11と透光性部材20とを直接接合する例により説明した。しかしながら、本実施形態の発光装置では、基板11を含む発光素子10の半導体積層部12と透光性部材20とを直接接合するようにしてもよいし、基板11を含んでいない発光素子10を用いて半導体積層部12を直接透光性部材20に接合するようにしてもよい。すなわち、基板の有無に係らず、半導体積層部12と透光性部材20とを接合することもできる。半導体積層部12と透光性部材20とを接合する場合、透光性部材20の一部と半導体積層部12の最も外側の半導体層の一部により、接合領域が構成される。さらには、発光素子10として、基板11上に半導体積層部12を形成した後、半導体積層部12上にSi等の貼り合わせ基板を貼り合わせ、その後に元の基板を除去し、貼り合せ基板と透光性部材20とを接合することもできる。
【0022】
次に、実施形態の発光装置の製造方法について説明する。
【0023】
実施形態の発光装置の製造方法は、
図2Aに示すように、発光素子準備工程と、波長変換部材準備工程と、接合工程と、個片化工程と、を含む。また、接合工程は、
図2Bに示すように、表面活性化ステップと接合ステップとを含む。以下、各工程について詳細に説明する。
【0024】
1.発光素子準備工程
発光素子準備工程では、発光素子を準備する。発光素子準備工程において、透光性部材が接合される表面を、表面粗さ(Ra)が、例えば、10nm以下、好ましくは5nm以下、より好ましくは1nm以下の平滑な面になるように研磨することが好ましい。これにより発光素子10及び透光性部材20を容易且つ強固に接合することができる。
【0025】
例えば、
図1Aに示す発光素子10を準備する場合には、以下のようにする。
まず、個片化後に複数の基板11となるものが一体化されたウエハを準備する。窒化物半導体発光素子を準備する場合には、準備するウエハは、例えば、サファイアウエハである。
次に、ウエハの上面に、半導体積層部12を構成するn側半導体層12a、活性層12b、p側半導体層12cを成長させる。n側半導体層は、n側半導体を含む。また、p側半導体層は、p側半導体を含む。
次に、個々の発光素子10に対応する領域においてそれぞれ、p側半導体層12cと活性層12bの一部を除去してn側半導体層12aを露出させる。
そして、その露出させたn側半導体層12aの表面にそれぞれn電極13を形成する。
さらに、各領域においてそれぞれp側半導体層12cの表面にp電極14を形成する。
p電極14は、各領域のp側半導体層12c表面のほぼ全面に形成された電流拡散用の拡散電極14aとその拡散電極上の一部に形成されたpパッド電極14bとを含む。
【0026】
次に、ウエハの下面を、例えば、機械研磨または化学機械研磨(CMP:Chemical Mechanical Polishing)により、表面粗さ(Ra)が、例えば、10nm以下、好ましくは5nm以下、より好ましくは1nm以下の平滑な面になるように研磨する。ウエハの下面を、化学機械研磨する前に、例えば、ウエハの厚みを所望の厚みに調整する工程を含んでいても良い。
複数の材料からなる部材を研磨する場合、CMPではなく、機械研磨を用いる方が好ましい場合がある。例えば、YAGセラミックに拡散材が含まれている場合、拡散材のエッチングレートとYAG蛍光体のエッチングレートとの差が大きくなりやすい。このため、機械研磨により平坦化することが好ましい。これにより、CMPと比べてより平滑な面をえることができる。
研磨した後、個々の発光素子10に分割する。
以上のようにして、基板11の接合面(発光面)が平滑になるように研磨された発光素子10を準備する。
【0027】
2.透光性部材準備工程
透光性部材準備工程では、透光性部材20が一体化された透光性部材板を準備する。透光性部材準備工程において、透光性部材板の発光素子が接合される表面を、表面粗さ(Ra)が、例えば、10nm以下、好ましくは5nm以下、より好ましくは1nm以下の平滑な面になるように研磨することが好ましい。これにより、発光素子10及び透光性部材20を容易且つ強固に接合することができる。
例えば、
図1Aを参照しながら例示した、YAG(蛍光体)を含むサファイア(支持体)から構成される透光性部材20を準備する場合には、例えば、一方向凝固法により個片化後に複数の透光性部材20となるものが一体化された透光性部材板を作製する。透光性部材準備工程では、発光装置から所望の色度の光が出射されるように、研削及び研磨により透光性部材板の厚さを所望の厚さにする工程を含んでいてもよい。透光性部材準備工程において、透光性部材板を複数の透光性部材に個片化してもよい。なお、発光素子準備工程と透光性部材準備工程の順序は逆でもよい。
【0028】
3.接合工程
接合工程では、発光素子の接合面と透光性部材の接合面とをそれぞれ、希ガス元素のイオンビームを照射することにより表面を活性化させ(表面活性化ステップ)、活性化させた接合面同士を接触させて接合する(接触ステップ)。
ここで、本接合工程では特に、表面活性化ステップにおいて、詳細後述するように、希ガス元素のイオンビームを発光素子の接合面の表面と透光性部材の接合面の表面の少なくとも一方に対して所定の角度で照射して、表面近傍より深い位置の希ガス元素の分布密度が高くなるように照射する。
【0029】
(表面活性化ステップ)
まず、
図3(A)に示すように、複数の発光素子10を、基板とその基板41上にシリコーン樹脂42を塗布し硬化させたものを含む中継基板40の上に配列させる。この時、発光素子10はシリコーン樹脂42のタック性で保持されている。発光素子10は、発光素子10の発光面(接合面)とは反対側の面で中継基板40に保持される。例えば、
図1Aに示す発光素子10では、p電極14とn電極13が形成された面が中継基板40上に保持される。
【0030】
次に、
図3(B)の示すように、接合チャンバの内部に、中継基板40に配列された複数の発光素子10と、透光性部材板21を対向させて配置する。例えば、発光素子10が配列された中継基板40を各発光素子10の発光面を下向きにして接合チャンバの上部に配置し、透光性部材板21の接合面を上向きにして透光性部材板21を接合チャンバの下部に配置する。接合チャンバ内に、発光素子10と透光性部材板21を配置した後、接合チャンバ内を、例えば1×10
-5Pa以下、好ましくは5×10
-6Pa以下となるように排気する。
【0031】
接合チャンバの内部には、中央部(複数の発光素子が配列された中継基板40と透光性部材板21とにはさまれる位置)に、発光素子10の発光面にイオンビームを照射する第1高速イオンビームガン51と、透光性部材板の接合面にイオンビームを照射する第2高速イオンビームガン52とが設けられている。第1高速イオンビームガン51と第2高速イオンビームガン52の間には、第1高速イオンビームガン51から照射されるイオンビームが透光性部材板に照射されることがないように、また、第2高速イオンビームガン52から照射されるイオンビームが発光素子に照射されることがないように遮光板が設けられていることが好ましい。
【0032】
また、第1高速イオンビームガン51及び第2高速イオンビームガン52はそれぞれ、発光素子10の発光面及び透光性部材板21の接合面にそれぞれイオンビームを所定の角度で照射することができるように照射方向が調整できるように構成されていることが好ましい。これにより、希ガス元素を所望の深さに侵入させることができる。さらに、第1高速イオンビームガン51及び第2高速イオンビームガン52はそれぞれ、発光素子10の発光面及び透光性部材板21の接合面に対して一定の照射角度でイオンビームが照射されるように構成されていることが好ましい(第1表面活性化ステップおよび第2表面活性化ステップ)。ただし、第1表面活性化ステップおよび第2表面活性化ステップはどちらを先に行ってもよく、また、同時に行ってもよい。発光素子の発光面及び/又は透光性部材板の接合面に対して一定の照射角度でイオンビームが照射されるようにすると、イオンビーム照射に用いる希ガス元素を接合面(発光面)から離れた所望の深さの位置に安定して高い密度に分布させることが可能になる。すなわち、本発明者らにより、イオンビーム照射の際、希ガス元素が侵入する深さは、接合面(発光面)の結晶面に対するイオンビームの照射角度に依存して変化することが確認されている。したがって、接合面(発光面)に対するイオンビームの照射角度が変化すると希ガス元素が侵入する深さが変化し、所望の深さの位置に安定して希ガス元素を分布させることが難しくなる。例えば、サファイアにイオンビームを照射する際、イオンビームの入射角がサファイアのC面に対して40度から50度の範囲とすることが好ましく、45度±1度程度とすることがより好ましい。イオンビームの入射角とは、イオン照射口の法線と接合面の法線がなす角を指す。イオン照射口とは、例えば、
図3(B)に示す第1高速イオンビームガン51の場合、発光素子10の接合面側を向いている面のことである。
【0033】
以上のことを考慮して、本実施形態の発光装置の製造方法では、第1高速イオンビームガン51及び第2高速イオンビームガン52からそれぞれイオンビームを狭い照射範囲に制限して所定の照射角度で照射して、照射範囲全体にわたって走査することにより、接合面全体を照射するようにすることが好ましい。走査することにより、走査しない場合と比較して、イオンビームの広がりを小さくできるため、イオンビームの照射角度からのずれを小さくすることができる。すなわち、表面活性化ステップでは、第1表面活性化工程および第2表面活性化工程の少なくとも一方の工程において、希ガス元素のイオンビームを、第1接合面の表面又は第2接合面の表面に対して所定の角度で、走査しながら照射することができる。
【0034】
(接触ステップ)
図3(C)に示すように、表面が活性化された発光素子の発光面(第1接合面)と表面が活性化された透光性部材板の接合面(第2接合面)とを接触させることにより発光素子と透光性部材板とを接合する。この時、発光素子と透光性部材板の間に接着剤は介在しない。接触させる時に加圧してもよい。発光素子を仮保持しているシリコーン樹脂は柔らかいため、接合時に加圧することで発光素子の厚みにバラツキが生じても、より密着性良く接合することができる。この際、比較的低い圧力で予備的に接合する仮接合を経て仮接合より高い加圧力で接合(本接合)することが好ましい。加圧工程は行わなくてもよい。
【0035】
4.個片化工程
個片化工程では、接合チャンバから取り出して、例えば、以下のようにして透光性部材板を個々の発光装置ごとに切断して個片化する。
まず、透光性部材板の上に複数の発光素子が接合された接合体を接合チャンバから取り出し、その接合体から中継基板を取り除く。
次に、少なくとも1つの発光素子を含むように透光性部材板を個々の発光装置ごとに、例えば、ダイシングにより分離する。
個片化後、発光装置を、例えば、配線電極が形成された基板にフリップチップ実装し、発光装置の発光面となる透光性部材の上面を除き、例えば、シリコーン樹脂にチタニア粒子を分散させた白樹脂で覆うようにしてもよい。
【0036】
以上のようにして、実施形態の発光装置を製造することができる。
すなわち、以上説明した実施形態の発光装置の製造方法によれば、希ガス元素が接合界面(発光面)から離れた位置にピークを有するように分布した接合領域を介して発光素子と透光性部材が直接接合された発光装置を製造することができる。
【実施例】
【0037】
実施例
本実施例では、まず、サファイア基板の上に半導体積層部を形成した発光素子と、透光性部材としてYAG蛍光体を含むYAGセラミックを準備した。
サファイア基板の接合面とYAGセラミックの接合面はそれぞれ表面粗さRaが1nmとなるように研磨した。
【0038】
次に、発光素子とYAGセラミックとをそれぞれの接合面が対向するように接合チャンバ内にセットし、到達真空度が2×10-6Paになるように排気した。
そして、発光素子の発光面であるサファイア基板の表面(接合面)とYAGセラミックの表面(接合面)とにそれぞれArイオンビームを所定の角度で照射することによりそれぞれの表面を活性化した。本実施例において、発光面すなわち接合面であるサファイアの表面はC面であり、そのC面とイオンビーム源のイオン照射口のなす角が45度となるようにしてArイオンビームを照射した。また、Arイオンビームの流量は20sccm(加速電圧約1keVに相当)とし、加速電流は100mAとした。イオンビームの大きさは、YAGセラミックの表面よりも狭い程度に絞ったイオンビームを各接合面に対して照射角度が一定になるように走査しながら照射した。イオンビームは繰り返し走査しながら照射した。この繰り返し走査のイオンビーム照射により、イオンビームの照射時間は約300秒であった。
【0039】
次に、表面を活性化したサファイア表面(接合面)とYAGセラミック表面(接合面)とを仮接合した後、本接合した。
【0040】
以上のようにして接合したサファイアとYAGセラミックとの接合領域及びその両側のサファイアとYAGセラミックの断面により結晶性及びArの分布を評価した。
図4に接合領域とその両側のサファイアとYAGセラミックの各一部を含む領域の断面の高分解能TEM像を示す。
図5には、
図4の断面像において、NBD1、NBD2、NBD3、NBD4の記号で示す各領域の電子線回折像を示す。
図5において、(a)は、NBD1のサファイア単結晶の電子線回折像である。(b)は、サファイア側で接合領域の一部を構成するNBD2の電子線回折像である。(c)は、YAGセラミック側で接合領域の一部を構成するNBD3の電子線回折像である。(d)NBD4のYAGセラミックの電子線回折像である。
図5に示されているように、いずれの領域においても回折スポットが観測されており、結晶性が維持されていることがわかる。なお、
図5(c)の回折像が
図5(a)及び(b)と似ているのは、NBD3の領域にサファイアが存在している可能性および電子線のサイズが図示したNBD3の領域よりも大きく、サファイア側の情報も反映した可能性が考えられる。また、
図4では、サファイアおよびYAGセラミックの両方において、接合界面から数nm程度の深さまでは、それよりも深い部分とは異なるコントラストとなっていた。このことから、接合界面から数nm程度の深さまでの部分は、上述した歪層である。このような歪層は接合界面に沿って層状に配置されていた。
【0041】
図6において、(a)は、高角散乱環状暗視野走査透過顕微鏡で観察した接合領域とその両側のサファイア基板とYAGセラミックの各一部を含む領域の断面図である。
図6(a)の上側の黒い領域はサファイアを表し、下側の白い領域はYAGセラミックを表す。(b)は
図6(a)と同じ領域のEDXによるArのK線の分布を表す強度マップである。(c)は、(b)の図中上下方向のラインプロファイルであり、縦軸は(b)の画像上端からの距離を表す。つまり、サファイア内部の発光面(接合面)から約50nmの深さの位置を原点として示している。その原点からの距離が50nmである箇所が発光面、すなわち接合界面であり、距離がおよそ50nm以下の部分がサファイア側であり、距離がおよそ50nm以上の部分がYAGセラミック側である。
サファイア側の原点から距離15nmまでの領域は、バックグラウンドの強度が観測されているものであり、その領域には実質的にArが含まれていないと考えることができる。すなわち、本実施例において、接合領域を構成するサファイア側の第1接合領域は、原点からの距離が15nm~50nmの領域であり、接合界面から深さが35nm程度までの部分である。なお、原点からの距離が約45nm~50nmの領域、すなわち接合界面から深さが5nm程度までの部分は、カウント数が原点から距離15nmの部分のほぼ同じであるので、実質的にArが含まれていないか、それに近い程度にAr含有量が少ないと考えられる。このように、サファイア側の第1接合領域におけるAr含有量の分布は、接合界面及びその近傍において極小であり、それよりも接合界面から離れた位置で極大となっている。
【0042】
本実施例において、接合領域を構成するYAGセラミック側の第2接合領域は、原点からの距離が50nm~60nmの領域であり、接合界面から深さが10nmまでの部分である。透光性部材側の、原点から距離が60nm以上の部分はArを含んでいないバックグラウンド領域である。尚、サファイア側とYAGセラミック側とでバックグラウンドのカウント数が異なっているのは材質の違いによる。
【0043】
以上の
図6に示すように、サファイア側のArの分布は、接合界面から離れた位置にピークを有していることがわかる。
なお、Arイオンビームがサファイア表面に対して垂直に入射する場合、イオンビームの加速電圧が約1keVだとすると、計算によれば、Arイオンがサファイアへ侵入することができる深さはおよそ5nm程度である。斜入射の場合、さらに侵入することができる深さは短くなるはずである。しかし、
図6(C)から、Arイオンが斜入射されているにも関わらず、さらに深くまでArが注入されていることが確認された。これは、チャネリング現象が生じたためと考えられる。つまり、イオンがサファイアの結晶格子の間を通り抜け、散乱されるイオンの数が減少したためと推測される。
また、YAGセラミック側のArの分布は、接合界面と推定される領域内にピークを有しており、すなわち接合界面とほぼ一致する位置にピークを有していた。
【符号の説明】
【0044】
10 発光素子
11 基板
11a 第1接合領域
12a n側半導体層
12b 活性層
12c p側半導体層
12 半導体積層部
13 n電極
14 p電極
14a 拡散電極
14b pパッド電極
20 透光性部材
20a 第2接合領域
21 透光性部材板
30 接合領域
40 中継基板
41 基板
42 シリコーン樹脂
51 第1高速イオンビームガン
52 第2高速イオンビームガン