(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-09-07
(45)【発行日】2023-09-15
(54)【発明の名称】基板処理装置及びパージ方法
(51)【国際特許分類】
H01L 21/31 20060101AFI20230908BHJP
H01L 21/205 20060101ALI20230908BHJP
H01L 21/677 20060101ALI20230908BHJP
C23C 16/44 20060101ALI20230908BHJP
【FI】
H01L21/31 B
H01L21/31 E
H01L21/205
H01L21/68 A
C23C16/44 Z
(21)【出願番号】P 2020008480
(22)【出願日】2020-01-22
【審査請求日】2022-07-05
(73)【特許権者】
【識別番号】000219967
【氏名又は名称】東京エレクトロン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(72)【発明者】
【氏名】馬場 則夫
【審査官】小▲高▼ 孔頌
(56)【参考文献】
【文献】特開2018-072582(JP,A)
【文献】特開2003-092329(JP,A)
【文献】特開2017-028110(JP,A)
【文献】特開2005-333076(JP,A)
【文献】特開平06-224144(JP,A)
【文献】米国特許第05447294(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 21/31
H01L 21/205
H01L 21/677
C23C 16/44
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
大気雰囲気と不活性ガス雰囲気とを切り替え可能な基板搬送室と、
前記基板搬送室内に設けられ、ガスが導入されることにより膨張し、ガスが排出されることにより収縮する袋体と、
前記基板搬送室内で不活性ガスを循環させる循環流形成部と、
を有
し、
前記袋体は、循環する前記不活性ガスが導入されることにより膨張する、
基板処理装置。
【請求項2】
前記袋体は、少なくとも一部が前記基板搬送室に固定される、
請求項1に記載の基板処理装置。
【請求項3】
前記袋体は、下部が前記基板搬送室の底部に固定される、
請求項2に記載の基板処理装置。
【請求項4】
前記袋体の上部に取り付けられる板状部材を更に有する、
請求項3に記載の基板処理装置。
【請求項5】
前記袋体は、上部が前記基板搬送室の天井部に固定される、
請求項2に記載の基板処理装置。
【請求項6】
前記袋体の下部に取り付けられる板状部材を更に有する、
請求項5に記載の基板処理装置。
【請求項7】
前記袋体内に前記ガスを導入するガス導入部と、
前記袋体内から前記ガスを排出するガス排出部と、
を更に有する、
請求項1乃至6のいずれか一項に記載の基板処理装置。
【請求項8】
大気雰囲気と不活性ガス雰囲気とを切り替え可能な基板搬送室と、
前記基板搬送室内に設けられ、ガスが導入されることにより膨張し、ガスが排出されることにより収縮する袋体と、
前記基板搬送室内で昇降する昇降部と、
を有
し、
前記袋体は、少なくとも一部が前記昇降部に固定される、
基板処理装置。
【請求項9】
前記袋体は、伸縮部材により形成される、
請求項1乃至
8のいずれか一項に記載の基板処理装置。
【請求項10】
前記袋体は、伸縮構造により形成される、
請求項1乃至
8のいずれか一項に記載の基板処理装置。
【請求項11】
前記袋体内の圧力を検出する圧力計を更に有する、
請求項1乃至
10のいずれか一項に記載の基板処理装置。
【請求項12】
大気雰囲気と不活性ガス雰囲気とを切り替え可能な基板搬送室と、
前記基板搬送室内に設けられ、ガスが導入されることにより膨張し、ガスが排出されることにより収縮する袋体と、
前記基板搬送室内の酸素濃度を検出する酸素濃度計と、
制御部と、
を有
し、
前記制御部は、前記酸素濃度計により検出される前記基板搬送室内の酸素濃度が管理値以下になった場合、前記袋体を収縮させる、
基板処理装置。
【請求項13】
基板搬送室内に設けられ、ガスが導入されることにより膨張し、ガスが排出されることにより収縮する袋体内にガスを導入するステップと、
前記袋体を膨張させた状態で、前記基板搬送室内に不活性ガスを導入することにより、前記基板搬送室内を大気雰囲気から不活性ガス雰囲気に切り替えるステップと、
を有
し、
前記袋体内に導入される前記ガスは、前記基板搬送室内で不活性ガスを循環させる循環流形成部が供給する不活性ガスである、
パージ方法。
【請求項14】
基板搬送室内に設けられ、ガスが導入されることにより膨張し、ガスが排出されることにより収縮する袋体内にガスを導入するステップと、
前記袋体を膨張させた状態で、前記基板搬送室内に不活性ガスを導入することにより、前記基板搬送室内を大気雰囲気から不活性ガス雰囲気に切り替えるステップと、
を有
し、
前記袋体は、少なくとも一部が前記基板搬送室内で昇降する昇降部に固定される、
パージ方法。
【請求項15】
基板搬送室内に設けられ、ガスが導入されることにより膨張し、ガスが排出されることにより収縮する袋体内にガスを導入するステップと、
前記袋体を膨張させた状態で、前記基板搬送室内に不活性ガスを導入することにより、前記基板搬送室内を大気雰囲気から不活性ガス雰囲気に切り替えるステップと、
酸素濃度計により検出される前記基板搬送室内の酸素濃度が管理値以下になった場合、前記袋体を収縮させるステップと、
を有する、
パージ方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、基板処理装置及びパージ方法に関する。
【背景技術】
【0002】
複数の基板に対して一度に処理を行うバッチ式の熱処理装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。この装置においては、キャリア内の基板をウエハボートに移載するための基板搬送室が設けられている。基板搬送室は、窒素ガスが供給されることで内部が窒素ガス雰囲気に置換される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本開示は、基板搬送室内を不活性ガスで置換する時間を短縮できる技術を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示の一態様による基板処理装置は、大気雰囲気と不活性ガス雰囲気とを切り替え可能な基板搬送室と、前記基板搬送室内に設けられ、ガスが導入されることにより膨張し、ガスが排出されることにより収縮する袋体と、前記基板搬送室内で不活性ガスを循環させる循環流形成部と、を有し、前記袋体は、循環する前記不活性ガスが導入されることにより膨張する。
【発明の効果】
【0006】
本開示によれば、基板搬送室内を不活性ガスで置換する時間を短縮できる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1】第1の実施形態の基板処理装置の構成例を示す斜視図(1)
【
図2】第1の実施形態の基板処理装置の構成例を示す斜視図(2)
【
図3】第1の実施形態の基板処理装置の構成例を示す断面図(1)
【
図4】第1の実施形態の基板処理装置の構成例を示す断面図(2)
【
図5】第1の実施形態の基板処理装置の動作の一例を示すフローチャート
【
図6】第2の実施形態の基板処理装置の構成例を示す断面図(1)
【
図7】第2の実施形態の基板処理装置の構成例を示す断面図(2)
【
図8】第3の実施形態の基板処理装置の構成例を示す断面図(1)
【
図9】第3の実施形態の基板処理装置の構成例を示す断面図(2)
【
図10】第4の実施形態の基板処理装置の構成例を示す断面図(1)
【
図11】第4の実施形態の基板処理装置の構成例を示す断面図(2)
【
図12】第4の実施形態の基板処理装置の動作の一例を示すフローチャート
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、添付の図面を参照しながら、本開示の限定的でない例示の実施形態について説明する。添付の全図面中、同一又は対応する部材又は部品については、同一又は対応する参照符号を付し、重複する説明を省略する。
【0009】
〔第1の実施形態〕
(基板処理装置)
図1から
図4を参照し、第1の実施形態の基板処理装置の構成例について説明する。
図1及び
図2は、第1の実施形態の基板処理装置の構成例を示す斜視図である。
図3及び
図4は、第1の実施形態の基板処理装置の構成例を示す断面図である。なお、
図1及び
図3は袋体が収縮した状態を示し、
図2及び
図4は袋体が膨張した状態を示す。
【0010】
基板処理装置1は、基板に対して半導体製造プロセスを実行するように構成される。基板は、例えば半導体ウエハを含む。半導体製造プロセスは、例えば酸化処理、アニール処理、成膜処理を含む。
【0011】
基板処理装置1は、装置の外装体を構成する筐体2に収容されて構成される。筐体2内には、キャリア搬送室10、基板搬送室20及び熱処理室30が形成されている。キャリア搬送室10と基板搬送室20とは、隔壁3により仕切られている。隔壁3には、キャリア搬送室10と基板搬送室20とを連通させ、基板を搬送するための搬送口4が設けられている。搬送口4は、FIMS(Front-Opening Interface Mechanical Standard)規格に従ったドア機構(図示せず)により開閉される。
【0012】
キャリア搬送室10は、内部が大気雰囲気の領域である。キャリア搬送室10は、基板が収納されたキャリアCを、基板処理装置1内の後述する要素間で搬送する、外部から基板処理装置1内に搬入する、又は基板処理装置1から外部へと搬出する領域である。キャリアCは、例えばFOUP(Front-Opening Unified Pod)であってよい。
【0013】
キャリア搬送室10には、ロードポート11、FIMSポート12、ストッカ13及びキャリア搬送機構14が設けられる。
【0014】
ロードポート11は、筐体2の前面において壁が開放された箇所に設けられ、外部から基板処理装置1へのアクセスが可能となっている。具体的には、基板処理装置1の外部に設けられた搬送装置(図示せず)によって、ロードポート11上へのキャリアCの搬入及び載置と、ロードポート11から外部へのキャリアCの搬出が可能となっている。ロードポート11は、例えば左右に2つ設けられる。ロードポート11は、キャリアCが基板処理装置1に搬入されたときに、キャリアCを受け入れる搬入用の載置台である。
【0015】
FIMSポート12は、キャリア搬送室10内の隔壁3側に設けられる。FIMSポート12は、キャリアC内の基板を、基板搬送室20内の後述する処理容器31に対して搬入及び搬出する際に、キャリアCを保持する保持台である。
【0016】
ストッカ13は、キャリア搬送室10内のロードポート11の上方及びFIMSポート12の上方に設けられる。ストッカ13は、複数のキャリアCを保管するための保管棚である。
【0017】
キャリア搬送機構14は、キャリア搬送室10内に設けられる。キャリア搬送機構14は、ロードポート11、FIMSポート12及びストッカ13の間でキャリアCを搬送する。キャリア搬送機構14は、昇降機構14a、昇降アーム14b、アーム14c及び搬送アーム14dを含む。昇降機構14aは、キャリア搬送室10の一側に上下方向に延びるように設けられる。昇降アーム14bは、昇降機構14aに接続され、昇降機構14aにより昇降移動する。アーム14cは、昇降アーム14bの先端に回転自在に接続される。搬送アーム14dは、アーム14cの先端に回転自在に接続され、キャリアCの底部を支持して搬送する。
【0018】
基板搬送室20は、キャリア搬送室10の後方に配置される。基板搬送室20は、大気雰囲気と不活性ガス雰囲気との間で切り替え可能に構成される。基板搬送室20内を不活性ガス雰囲気にすることで、基板に酸化膜が形成されることを抑制する。不活性ガスは、例えば窒素(N2)ガス、アルゴン(Ar)ガスであってよい。基板搬送室20は、キャリアCから基板を取り出し、基板を熱処理室30に搬送する。
【0019】
基板搬送室20には、循環流形成部21、N2ガス供給部22、容積調整部23、蓋体24、昇降機構25、酸素濃度計26及び基板搬送機構27が設けられる。
【0020】
循環流形成部21は、基板搬送室20内において不活性ガスを循環させる。循環流形成部21は、フィルタ21a、送風ファン21b、側面区画壁21c、底面区画壁21d及び熱交換器21eを含む。
【0021】
フィルタ21aは、基板搬送室20の一側に設けられる。フィルタ21aは、例えばHEPAフィルタ(High Efficiency Particulate Air Filter)、ULPAフィルタ(Ultra-Low Penetration Air Filter)等を含む。
【0022】
送風ファン21bは、不活性ガスを循環させるためのファンである。送風ファン21bは、フィルタ21aを介して清浄化した気体(例えば不活性ガス)を基板搬送室20に供給する。
【0023】
側面区画壁21cは、基板搬送室20におけるフィルタ21aの取り付け面と対向する面側に、基板搬送室20の側壁と間隔を有して設けられる。側面区画壁21cは、多数の通気孔(図示せず)を有する。側面区画壁21cは、基板搬送室20の側壁との間に側部循環路F1を形成する。
【0024】
底面区画壁21dは、基板搬送室20の底部と間隔を有して設けられる。底面区画壁21dは、基板搬送室20の底部との間に底部循環路F2を形成する。
【0025】
熱交換器21eは、底部循環路F2に設けられる。熱交換器21eは、底部循環路F2を流れる不活性ガスを冷却する。
【0026】
係る循環流形成部21では、送風ファン21bによりフィルタ21aを介して水平方向へ送風された不活性ガスは、基板搬送室20内を通過した後に側面区画壁21cに形成された複数の通気孔から側部循環路F1へ流入する。そして、該不活性ガスは、側部循環路F1から底部循環路F2へ流れ込み、熱交換器21eにより冷却され、再びフィルタ21aへ流入するように循環する。なお、
図3及び
図4においては、循環する不活性ガスの流れを矢印Fで示す。
【0027】
N2ガス供給部22は、基板搬送室20内にN2ガスを供給する。N2ガス供給部22は、供給配管22a、N2ガス供給バルブ22b、水平配管22c及び垂直配管22dを含む。
【0028】
供給配管22aは、一端がN2ガス供給源(図示せず)に接続され、他端が水平配管22c及び垂直配管22dに接続される。これにより、N2ガス供給源から供給されるN2ガスが水平配管22c及び垂直配管22dに導入される。
【0029】
N2ガス供給バルブ22bは、供給配管22aに介設される。N2ガス供給バルブ22bを開くと、水平配管22c及び垂直配管22dにN2ガスが導入され、N2ガス供給バルブ22bを閉じると、水平配管22c及び垂直配管22dへのN2ガスの導入が遮断される。
【0030】
水平配管22cは、基板搬送室20の底面の4つの辺に沿って延びるように配置される。垂直配管22dは、基板搬送室20の底面の4つの角部において水平配管22cに接続され、水平配管22cから高さ方向に延びるように配置される。水平配管22c及び垂直配管22dには、複数のガス吐出孔22hが設けられる。複数のガス吐出孔22hは、少なくとも基板搬送室20内の8つの角部に設けられることが好ましい。これにより、循環流形成部21により形成される循環流が到達しにくい領域における不活性ガスによる置換を促進できる。
【0031】
容積調整部23は、基板搬送室20内の容積を調整する。容積調整部23は、袋体23a、板状部材23b、エア導入管23c、エア導入バルブ23d、エア排出管23e、エア排出バルブ23f、流量制御器23g及び圧力計23hを有する。
【0032】
袋体23aは、基板搬送室20内に設けられる。袋体23aは、気密性を有する。袋体23aは、空気が導入されることにより膨張し(
図2及び
図4)、空気が排出されることにより収縮する(
図1及び
図3)。袋体23aの下部は、基板搬送室20の底部に固定される。袋体23aは、例えば伸縮部材により形成される。ただし、袋体23aは、ベローズ等の伸縮構造により形成されてもよい。
【0033】
板状部材23bは、袋体23aの上部に取り付けられる。板状部材23bは、例えばステンレスにより形成される。板状部材23bが設けられることで、エア排出バルブ23fを開いた際に袋体23aが板状部材23bの重さで収縮する。そのため、袋体23a内を強制的に吸引する機構を設けなくてもよい。
【0034】
エア導入管23cは、基板搬送室20の外部から空気を取り込み、袋体23a内に空気を導入する。これにより、袋体23aが膨張する。
【0035】
エア導入バルブ23dは、エア導入管23cに介設される。エア導入バルブ23dを開くと、エア導入管23cから袋体23a内に空気が導入され、エア導入バルブ23dを閉じると、エア導入管23cから袋体23a内への空気の導入が遮断される。エア導入バルブ23dは、例えば後述する制御部100により開閉動作が制御される。
【0036】
エア排出管23eは、袋体23a内から基板搬送室20の外部に空気を排出する。これにより、袋体23aが収縮する。エア排出管23eには、袋体23a内から空気を強制的に排出するポンプ等が介設されていてもよい。これにより、袋体23a内から空気を排出する時間を短縮できる。
【0037】
エア排出バルブ23fは、エア排出管23eに介設されている。エア排出バルブ23fを開くと、袋体23a内の空気がエア排出管23eを介して排出され、エア排出バルブ23fを閉じると、エア排出管23eを介した袋体23a内の空気の排出が遮断される。エア排出バルブ23fは、例えば後述する制御部100により開閉動作が制御される。
【0038】
流量制御器23gは、エア排出管23eに介設される。流量制御器23gは、エア排出管23eから排出される空気の流量を制御する。言い換えると、流量制御器23gは、エア排出管23eからの空気の排出速度を制御する。流量制御器23gは、例えば後述する制御部100により動作が制御される。
【0039】
圧力計23hは、エア排出管23eに介設される。圧力計23hは、袋体23a内の圧力を検出する。圧力計23hが検出した圧力は、後述する制御部100に送信される。
【0040】
蓋体24は、基板搬送室20内に昇降可能に設けられる。蓋体24は、基板保持具36の下方に基板保持具36と一体として設けられる。これにより、蓋体24が上昇位置に移動すると、基板保持具36が処理容器31内に搬入される。一方、蓋体24が下降位置に移動すると、基板保持具36が処理容器31内から搬出される。
【0041】
昇降機構25は、蓋体24の下面を支持し、蓋体24を昇降させる。昇降機構25は、例えば昇降部25a、ボールネジ25b及びモータ25cを含む。昇降部25aは、基板搬送室20内において昇降することにより、蓋体24の下面を支持し、蓋体24を昇降させる。ボールネジ25b及びモータ25cは、昇降部25aを昇降させる。
【0042】
酸素濃度計26は、基板搬送室20内の酸素(O2)濃度を検出する。酸素濃度計26は、検出値を制御部100へ送信する。
【0043】
基板搬送機構27は、基板搬送室20内に設けられる。基板搬送機構27は、FIMSポート12上に保持されたキャリアCと基板保持具36との間で基板の移載を行う。
【0044】
熱処理室30は、基板搬送室20の上方に配置される。熱処理室30は、基板に対して半導体製造プロセスを実行する領域である。熱処理室30には、処理容器31、ヒータ32、処理ガス導入部33、処理ガス排出部34及び排気ダクト35が設けられる。
【0045】
処理容器31は、下端が炉口として開口された縦長の反応管である。処理容器31は、円筒形状を有し、内部に基板保持具36を収容する。
【0046】
ヒータ32は、処理容器31の周囲に設けられる。ヒータ32は、例えば円筒形状を有する。ヒータ32は、処理容器31内に収容される基板を加熱する。
【0047】
処理ガス導入部33は、処理容器31内に処理ガスを導入する。処理ガス導入部33は、ガス供給管、バルブ、流量制御器等を含む。処理ガスは、半導体製造プロセスに応じて選択される。
【0048】
処理ガス排出部34は、処理容器31内の処理ガスを排出する。処理ガス排出部34は、ガス排気管、バルブ、圧力制御器、真空ポンプ等を含む。
【0049】
排気ダクト35は、第1の垂直ダクト35a、第2の垂直ダクト35b及び水平ダクト35cを含む。
【0050】
第1の垂直ダクト35aは、一端が基板搬送室20内に設けられ、他端が水平ダクト35cに接続される。第1の垂直ダクト35aは、基板搬送室20内を排気する。第1の垂直ダクト35aには、例えばニードルバルブ35dが設けられる。ニードルバルブ35dの開度を調整することにより、基板搬送室20内の圧力を制御できる。
【0051】
第2の垂直ダクト35bは、一端が処理ガス導入部33内に設けられ、他端が水平ダクト35cに接続される。第2の垂直ダクト35bは、処理ガス導入部33内を排気する。
【0052】
基板保持具36は、例えば石英製であり、基板を上下方向に所定間隔を有して略水平に保持するように構成される。基板保持具36に収容される基板の枚数は、特に限定されないが、例えば50~200枚であってよい。基板保持具36は、保温筒37を介して蓋体24の上に載置される。言い換えると、蓋体24は、基板保持具36の下方に、基板保持具36と一体として設けられる。
【0053】
また、基板処理装置1には、制御部100が設けられる。制御部100は、基板処理装置1の各部を制御する。制御部100は、例えばコンピュータ等であってよい。また、基板処理装置1の各部の動作を行うコンピュータのプログラムは、記憶媒体に記憶されている。記憶媒体は、例えばフレキシブルディスク、コンパクトディスク、ハードディスク、フラッシュメモリ、DVD等であってよい。
【0054】
(パージ方法)
図5を参照し、第1の実施形態の基板処理装置1の動作の一例について説明する。
図5は、第1の実施形態の基板処理装置1の動作の一例を示すフローチャートである。以下では、基板処理装置1の動作の一例として、基板処理装置1の基板搬送室20内をパージするパージ方法について説明する。また初期状態として、処理容器31の炉口が蓋体24により密閉され、N
2ガス供給バルブ22b、エア導入バルブ23d及びエア排出バルブ23fが閉じられ、基板搬送室20内の圧力が一定になるようにニードルバルブ35dの開度が調整されているものとする。
【0055】
まず、制御部100は、エア導入バルブ23dを開く(ステップS11)。これにより、袋体23a内に空気が導入され、袋体23aが膨張する。その結果、基板搬送室20内におけるN2ガスにより置換する容積(以下「N2置換容積」ともいう。)が小さくなる。
【0056】
続いて、制御部100は、N2ガス供給バルブ22bを開く(ステップS12)。これにより、基板搬送室20内にN2ガスが導入され、基板搬送室20内に残留する酸素等のガスが排気ダクト35から排気されることにより、基板搬送室20内が大気雰囲気からN2ガス雰囲気に置換される。このとき、基板搬送室20内で袋体23aが膨張しているので、N2置換容積が小さくなっている。そのため、基板搬送室20内の置換に要する時間を短縮できる。なお、ステップS12は、ステップS11と並行して行ってもよい。
【0057】
続いて、制御部100は、袋体23aが満タンであるか否かを判定する(ステップS13)。該判定は、例えば圧力計23hにより検出される袋体23a内の圧力が予め設定した圧力以上であるか否かにより判定される。圧力計23hにより検出される袋体23aの圧力が予め定めた圧力以上である場合、制御部100は袋体23aが満タンであると判定する。一方、圧力計23hにより検出される袋体23aの圧力が予め定めた圧力未満である場合、制御部100は袋体23aが満タンでないと判定する。ステップS13において、袋体23aが満タンでないと判定した場合、制御部100はステップS13を再び実行する。一方、ステップS13において、袋体23aが満タンであると判定した場合、制御部100は、エア導入バルブ23dを閉じる(ステップS14)。これにより、袋体23a内への空気の導入が遮断され、袋体23aは膨張した状態を維持する。
【0058】
続いて、制御部100は、袋体23a内の圧力が低下したか否かを判定する(ステップS15)。該判定は、例えば圧力計23hにより検出される袋体23a内の圧力が予め定めた圧力以下であるか否かにより判定される。圧力計23hにより検出される袋体23a内の圧力が予め定めた圧力以下である場合、制御部100は、袋体23a内の圧力が低下していると判定し、処理をステップS11へ戻す。すなわち、制御部100は、エア導入バルブ23dを開いて袋体23a内に空気を導入する。一方、圧力計23hにより検出される袋体23a内の圧力が予め定めた圧力より大きい場合、制御部100は、袋体23a内の圧力が低下していないと判定する。そして、制御部100は、酸素濃度計26により検出される基板搬送室20内の酸素濃度が予め定めた管理値以下であるか否かを判定する(ステップS16)。
【0059】
ステップS16において、酸素濃度計26により検出される基板搬送室20内の酸素濃度が予め定めた管理値以下でない場合、制御部100は処理をステップS15へ戻す。一方、ステップS16において、酸素濃度計26により検出される基板搬送室20内の酸素濃度が予め定めた管理値以下である場合、制御部100はエア排出バルブ23fを開く(ステップS17)。これにより、袋体23a内の空気が排出され、袋体23aが収縮し始める。
【0060】
続いて、制御部100は、袋体23aが十分に収縮したか否かを判定する(ステップS18)。該判定は、圧力計23hにより検出される袋体23a内の圧力が予め定めた圧力に到達したか否かにより判定される。該圧力は、例えば大気圧であってよい。圧力計23hにより検出される袋体23a内の圧力が予め定めた圧力に到達していない場合、制御部100は袋体23aが十分に収縮していないと判定し、ステップS18を再び実行する。圧力計23hにより検出される袋体23a内の圧力が予め定めた圧力に到達した場合、制御部100は袋体23aが十分に収縮したと判定し、エア排出バルブ23fを閉じ(ステップS19)、処理を終了する。
【0061】
以上に説明したように、第1の実施形態の基板処理装置1は、大気雰囲気と不活性ガス雰囲気とを切り替え可能な基板搬送室20と、基板搬送室20内に設けられ、ガスが導入されることにより膨張し、ガスが排出されることにより収縮する袋体23aとを有する。これにより、基板搬送室20内において袋体23aを膨張させて、N2置換容積を小さくできる。そのため、N2置換容積が大きい状態では循環流形成部21により形成される循環流が到達しにくい基板搬送室20内の隅の部分に循環流が到達しやすくなる。その結果、基板搬送室20内を大気雰囲気から不活性ガス雰囲気に切り替えるのに要する時間を短縮できる。
【0062】
また、第1の実施形態の基板処理装置1によれば、基板搬送室20内を大気雰囲気から不活性ガス雰囲気に切り替える際に一時的に袋体23aを膨張させて、N2置換容積を小さくする。そのため、常にN2置換容積を小さくする場合と異なり、基板保持具36の昇降動作、基板搬送機構27による基板の移載動作等の障害とならない。
【0063】
なお、第1の実施形態の基板処理装置1では、基板搬送室20内に袋体23aが1つ設けられる場合を説明したが、本開示はこれに限定されない。例えば、袋体23aは2つ以上であってもよい。
【0064】
〔第2の実施形態〕
図6及び
図7を参照し、第2の実施形態の基板処理装置の構成例について説明する。
図6及び
図7は、第2の実施形態の基板処理装置の構成例を示す断面図である。なお、
図6は袋体が収縮した状態を示し、
図7は袋体が膨張した状態を示す。
【0065】
第2の実施形態の基板処理装置1Aは、袋体23aの上部が基板搬送室20の天井部に固定され、袋体23aの下部に板状部材23bが設けられている。また、エア排出管23eには、袋体23a内から空気を強制的に排出する真空ポンプ23p等の排気装置が接続されている。なお、その他の構成については、第1の実施形態の基板処理装置1と同様である。
【0066】
第2の実施形態の基板処理装置1Aは、基板処理装置1と同様、大気雰囲気と不活性ガス雰囲気とを切り替え可能な基板搬送室20と、基板搬送室20内に設けられ、ガスが導入されることにより膨張し、ガスが排出されることにより収縮する袋体23aとを有する。これにより、基板搬送室20内において袋体23aを膨張させて、N2置換容積を小さくできる。そのため、N2置換容積が大きい状態では循環流形成部21により形成される循環流が到達しにくい基板搬送室20内の隅の部分に循環流が到達しやすくなる。その結果、基板搬送室20内を大気雰囲気から不活性ガス雰囲気に切り替えるのに要する時間を短縮できる。
【0067】
また、第2の実施形態の基板処理装置1Aによれば、基板処理装置1と同様、基板搬送室20内を大気雰囲気から不活性ガス雰囲気に切り替える際に一時的に袋体23aを膨張させて、N2置換容積を小さくする。そのため、常にN2置換容積を小さくする場合と異なり、基板保持具36の昇降動作、基板搬送機構27による基板の移載動作等の障害とならない。
【0068】
なお、第2の実施形態の基板処理装置1Aでは、基板搬送室20内に袋体23aが2つ設けられる場合を説明した、本開示はこれに限定されない。例えば、袋体23aは1つであってもよく、3つ以上であってもよい。
【0069】
また、第2の実施形態の基板処理装置1Aの動作については、第1の実施形態の基板処理装置1の動作と同様であってよい。ただし、第2の実施形態の基板処理装置1Aでは、ステップS17において、制御部100がエア排出バルブ23fを開くと、真空ポンプ23pの吸引によりエア排出管23eを介して袋体23a内の空気が排出され、袋体23aが収縮し始める。
【0070】
〔第3の実施形態〕
図8及び
図9を参照し、第3の実施形態の基板処理装置の構成例について説明する。
図8及び
図9は、第3の実施形態の基板処理装置の構成例を示す断面図である。なお、
図8は袋体が収縮した状態を示し、
図9は袋体が膨張した状態を示す。
【0071】
第3の実施形態の基板処理装置1Bでは、エア導入管23cが循環流形成部21の送風ファン21bにより送風される気体を取り込むことができるように配置されている。エア導入管23cには、エア導入バルブ23dが介設される。
【0072】
また、第3の実施形態の基板処理装置1Bでは、エア排出管23eが袋体23aの内部と排気ダクト35とを接続するように設けられる。エア排出管23eには、エア排出バルブ23f及び流量制御器23gが介設される。なお、その他の構成については、第1の実施形態の基板処理装置1と同様である。
【0073】
第3の実施形態の基板処理装置1Bは、基板処理装置1と同様、大気雰囲気と不活性ガス雰囲気とを切り替え可能な基板搬送室20と、基板搬送室20内に設けられ、ガスが導入されることにより膨張し、ガスが排出されることにより収縮する袋体23aとを有する。これにより、基板搬送室20内において袋体23aを膨張させて、N2置換容積を小さくできる。そのため、N2置換容積が大きい状態では循環流形成部21により形成される循環流が到達しにくい基板搬送室20内の隅の部分に循環流が到達しやすくなる。その結果、基板搬送室20内を大気雰囲気から不活性ガス雰囲気に切り替えるのに要する時間を短縮できる。
【0074】
また、第3の実施形態の基板処理装置1Bによれば、基板処理装置1と同様、基板搬送室20内を大気雰囲気から不活性ガス雰囲気に切り替える際に一時的に袋体23aを膨張させて、N2置換容積を小さくする。そのため、常にN2置換容積を小さくする場合と異なり、基板保持具36の昇降動作、基板搬送機構27による基板の移載動作等の障害とならない。
【0075】
なお、第3の実施形態の基板処理装置1Bの動作については、第1の実施形態の基板処理装置1の動作と同様であってよい。
【0076】
〔第4の実施形態〕
(基板処理装置)
図10及び
図11を参照し、第4の実施形態の基板処理装置の構成例について説明する。
図10及び
図11は、第4の実施形態の基板処理装置の構成例を示す断面図である。なお、
図10は袋体が収縮した状態を示し、
図11は袋体が膨張した状態を示す。
【0077】
第4の実施形態の基板処理装置1Cは、袋体23aの上部が昇降機構25の昇降部25aに固定され、袋体23aの下部が基板搬送室20の底部に固定される点で、第1の実施形態の基板処理装置1と異なる。以下、第1の実施形態の基板処理装置1と異なる点を中心に説明する。
【0078】
容積調整部23は、基板搬送室20内の容積を調整する。容積調整部23は、袋体23a、貫通配管23i及びバルブ23jを有する。
【0079】
袋体23aは、基板搬送室20内に設けられる。袋体23aは、上部が昇降機構25の昇降部25aに固定され、下部が基板搬送室20の底部に固定される。袋体23aは、気密性を有する。袋体23aは、昇降部25aの上昇に伴い貫通配管23iを介して内部に大気が導入されて膨張し(
図11)、昇降部25aの下降の伴い貫通配管23iを介して内部の大気が排出されて収縮する(
図10)。袋体23aは、例えば伸縮部材により形成される。ただし、袋体23aは、ベローズ等の伸縮構造により形成されてもよい。
【0080】
貫通配管23iは、袋体23a内と外部空間とを連通させる。貫通配管23iには、バルブ23jが介設される。
【0081】
(パージ方法)
図12を参照し、第4の実施形態の基板処理装置1Cの動作の一例について説明する。
図12は、第4の実施形態の基板処理装置1Cの動作の一例を示すフローチャートである。以下では、基板処理装置1Cの動作の一例として、基板処理装置1Cの基板搬送室20内をパージするパージ方法について説明する。また初期状態として、処理容器31の炉口が蓋体24により密閉され、基板搬送室20内の圧力が一定になるようにニードルバルブ35dの開度が調整され、昇降部25aが下端まで下降しているものとする。
【0082】
まず、制御部100は、昇降機構25の昇降部25aを上昇させる(ステップS41)。これにより、貫通配管23iを介して、袋体23a内に空気が導入され、袋体23aが膨張する。その結果、N2置換容積が小さくなる。
【0083】
昇降機構25の昇降部25aを上昇させることにより、袋体23aが膨張した後、制御部100は、貫通配管23iに介設されたバルブ23jを閉じる(ステップS42)。
【0084】
続いて、制御部100は、N2ガス供給バルブ22bを開く(ステップS43)。これにより、基板搬送室20内にN2ガスが導入され、基板搬送室20内に残留する酸素等のガスが排気ダクト35から排気されることにより、基板搬送室20内が大気雰囲気からN2ガス雰囲気に置換される。このとき、基板搬送室20内で袋体23aが膨張しているので、N2置換容積が小さくなっている。そのため、基板搬送室20内の置換に要する時間を短縮できる。また、基板搬送室20内にN2ガスが導入されると、導入されたN2ガスのガス圧力により袋体23aが収縮するおそれがあるが、ステップS43においてバルブ23jが閉じられているので、貫通配管23iを介して袋体23a内の空気が排出されることがない。そのため、基板搬送室20内に導入されるN2ガスのガス圧力により袋体23aが収縮することを抑制できる。
【0085】
続いて、制御部100は、酸素濃度計26により検出される基板搬送室20内の酸素濃度が予め定めた管理値以下であるか否かを判定する(ステップS44)。ステップS44において、酸素濃度計26により検出される基板搬送室20内の酸素濃度が予め定めた管理値以下でない場合、制御部100はステップS44を再び実行する。一方、ステップS44において、酸素濃度計26により検出される基板搬送室20内の酸素濃度が予め定めた管理値以下である場合、制御部100は、貫通配管23iに介設されたバルブ23jを開く(ステップS45)。
【0086】
続いて、制御部100は昇降機構25の昇降部25aを下降させ(ステップS46)、処理を終了する。このとき、昇降部25aの下降に伴って、貫通配管23iを介して、袋体23a内の空気が排出され、袋体23aが収縮する。
【0087】
以上に説明したように、第4の実施形態の基板処理装置1Cは、大気雰囲気と不活性ガス雰囲気とを切り替え可能な基板搬送室20と、基板搬送室20内に設けられ、ガスが導入されることにより膨張し、ガスが排出されることにより収縮する袋体23aとを有する。これにより、基板搬送室20内において袋体23aを膨張させて、N2置換容積を小さくできる。そのため、N2置換容積が大きい状態では循環流形成部21により形成される循環流が到達しにくい基板搬送室20内の隅の部分に循環流が到達しやすくなる。その結果、基板搬送室20内を大気雰囲気から不活性ガス雰囲気に切り替えるのに要する時間を短縮できる。
【0088】
また、第4の実施形態の基板処理装置1Cによれば、基板搬送室20内を大気雰囲気から不活性ガス雰囲気に切り替える際に一時的に袋体23aを膨張させて、N2置換容積を小さくする。そのため、常にN2置換容積を小さくする場合と異なり、基板保持具36の昇降動作、基板搬送機構27による基板の移載動作等の障害とならない。
【0089】
以上、第1~第4の実施形態について説明したが、本開示はこれに限定されず、例えば第1~第4の実施形態の2つ以上を組み合わせてもよい。
【0090】
なお、上記の実施形態において、エア導入管23c及びエア導入バルブ23dはガス導入部の一例であり、エア排出管23e、エア排出バルブ23f及び流量制御器23gはガス排出部の一例である。
【0091】
今回開示された実施形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。上記の実施形態は、添付の請求の範囲及びその趣旨を逸脱することなく、様々な形態で省略、置換、変更されてもよい。
【符号の説明】
【0092】
1、1A~1C 基板処理装置
20 基板搬送室
21 循環流形成部
23 容積調整部
23a 袋体
23b 板状部材
23c エア導入管
23d エア導入バルブ
23e エア排出管
23f エア排出バルブ
23g 流量制御器
23h 圧力計
25 昇降機構
25a 昇降部
26 酸素濃度計