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特許7349724色素化合物及びその製造方法、並びに着色料
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-09-14
(45)【発行日】2023-09-25
(54)【発明の名称】色素化合物及びその製造方法、並びに着色料
(51)【国際特許分類】
   C09B 61/00 20060101AFI20230915BHJP
   C09B 67/54 20060101ALI20230915BHJP
   C07D 471/14 20060101ALN20230915BHJP
【FI】
C09B61/00 Z CSP
C09B67/54 Z
C07D471/14 101
【請求項の数】 5
(21)【出願番号】P 2019221977
(22)【出願日】2019-12-09
(65)【公開番号】P2021091763
(43)【公開日】2021-06-17
【審査請求日】2022-07-11
(73)【特許権者】
【識別番号】501203344
【氏名又は名称】国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構
(74)【代理人】
【識別番号】110002572
【氏名又は名称】弁理士法人平木国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】中野 洋
【審査官】桜田 政美
(56)【参考文献】
【文献】特開2010-100824(JP,A)
【文献】特開2011-225482(JP,A)
【文献】NAKANO, Hiroshi, et al.,Oryzamutaic acids H-J, new alkaloids from an Oryza sativa mutant with yellow endosperm,Tetrahedron Letters,2010年,51(38),4953-4956
【文献】NAKANO, Hiroshi, et al.,Oryzamutaic acid A, a novel yellow pigment from an Oryza sativa mutant with yellow endosperm,Tetrahedron Letters,2009年,50(17),2003-2005
【文献】NAKANO, Hiroshi, et al.,Oryzamutaic acids B-G, new alkaloids from an Oryza sativa mutant with yellow endosperm,Tetrahedron Letters,2010年,51(1),49-53
【文献】BRITTEN, A. Z. and SMITH, G. F.,Akuamma alkaloids. VI. Reactions of picraline,Journal of the Chemical Society,1963年,3850-3854
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C09B 61/00
C09B 67/54
C07D 471/14
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
次式(I):
【化1】

(式中、R及びRは、それぞれ水素原子を表すか、共同して更なる結合を表す。)
で示される化合物又はその塩もしくはエステル(ここで、エステルは、前記式(I)中のカルボキシル基と、C 1-6 -アルキル基、C 1-6 -アルコキシ-C 1-6 -アルキル基、(C 2-7 -アシルオキシ)メチル基、1-(C 2-7 -アシルオキシ)エチル基、(C 2-7 -アルコキシカルボニル)オキシメチル基及び1-〔(C 2-7 -アルコキシカルボニル)オキシ〕エチル基から選ばれる置換又は非置換のアルキル基とのエステルである。)
【請求項2】
前記式(I)で示される化合物が次式(Ia):
【化2】

で示される請求項1に記載の化合物。
【請求項3】
前記式(I)で示される化合物が次式(Ib):
【化3】

で示される請求項1に記載の化合物。
【請求項4】
次式(Ia)又は(Ib):
【化4】

【化5】

で示される化合物の製造方法であって、イネ品種初山吹(FERM BP-11149)の糠からアルコール水溶液で抽出し、抽出液より前記化合物を分離精製する前記化合物の製造方法。
【請求項5】
請求項1に記載の化合物又はその塩もしくはエステル、又は請求項2に記載の化合物を含む着色料。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、色素化合物及びその製造方法、並びに着色料に関する。更に詳しくは、天然由来の着色料として好適に用いられる色素化合物及びその製造方法、並びに着色料に関する。
【背景技術】
【0002】
食料品、医薬品や、化粧品等の分野では、様々な色調を持った着色料が求められている。特に、植物等の天然由来の着色料は消費者に好まれるため、その要望は強い。
【0003】
食料品等では、植物由来の黄色素のカロテノイド系やフラボノイド系の化合物が使用されている。
【0004】
食料品等で使用されている植物由来の黄色素は、カロテノイド系やフラボノイド系の化合物に限られるため、色調が類似している。
【0005】
本発明者らは、先に、「初山吹」の胚乳のアルコール/水抽出物から次式(A):
【0006】
【化1】
で示される化合物等の新規な黄色物質を単離することに成功しているが(特許文献1)、基本骨格が同一又は類似であっても構造が異なれば、物性が異なるため、植物由来の黄色素として有用な更なる新規化合物が求められている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【文献】特開2014-88574号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、植物由来の新規な黄色素化合物を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
前記課題を解決するため、本発明者らは、玄米が黄色を示す水稲品種「初山吹」由来の黄色素を探索したところ、水稲品種「初山吹」の糠から新規な構造を有する黄色素化合物を単離・同定することに成功し、当該化合物の色調がカロテノイド系やフラボノイド系の化合物と異なることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0010】
すなわち、本発明の要旨は以下の通りである。
(1)次式(I):
【化2】
(式中、R及びRは、それぞれ水素原子を表すか、共同して更なる結合を表す。)
で示される化合物又はその塩もしくはエステル。
(2)前記式(I)で示される化合物が次式(Ia):
【化3】
で示される化合物である前記(1)に記載の化合物。
(3)前記式(I)で示される化合物が次式(Ib):
【化4】
で示される化合物である前記(1)に記載の化合物。
(4)前記(2)又は(3)に記載の化合物の製造方法であって、イネ品種初山吹(FERM BP-11149)又はその後代の糠からアルコール水溶液で抽出し、抽出液より前記化合物を分離精製する前記化合物の製造方法。
(5)前記(1)に記載の化合物又はその塩もしくはエステル、又は前記(2)に記載の化合物を含む着色料。
【発明の効果】
【0011】
本発明の化合物は、色調がカロテノイド系やフラボノイド系の化合物と異なるため、食料品、医薬品や、化粧品等の分野において有効に利用することができる。また、本発明の化合物は、特許文献1に記載の前記式(A)で示される化合物等に比べて低極性であり、メタノール等の有機溶媒に溶けやすい性質を有する。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明を詳細に説明する。
【0013】
本発明に係る化合物は、下記の式(I)で示される。
【化5】
(式中、R及びRは、それぞれ水素原子を表すか、共同して更なる結合を表す。)
前記式(I)で示される化合物の塩としては、例えば、塩酸、硫酸、リン酸、臭化水素酸、ヨウ化水素酸、硝酸、ピロ硫酸、メタリン酸等の無機酸、又はクエン酸、安息香酸、酢酸、プロピオン酸、フマル酸、マレイン酸、酒石酸、コハク酸、スルホン酸(例えば、メタンスルホン酸、p-トルエンスルホン酸、ナフタレンスルホン酸)、アミノ酸(例えば、グルタミン酸)等の有機酸との塩;及びナトリウム塩、カリウム塩等のアルカリ金属塩、リジン塩、アルギニン塩等が挙げられる。
【0014】
前記式(I)で示される化合物のエステルを構成するアルキル基としては、例えば、C1-6-アルキル基、C1-6-アルコキシ-C1-6-アルキル基、(C2-7-アシルオキシ)メチル基、1-(C2-7-アシルオキシ)エチル基、(C2-7-アルコキシカルボニル)オキシメチル基、1-〔(C2-7-アルコキシカルボニル)オキシ〕エチル基等の置換又は非置換のアルキル基が挙げられ、C1-6-アルキル基、C1-6-アルコキシ-C1-6-アルキル基が好ましく、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、sec-ブチル基、tert-ブチル基等のC1-4-アルキル基が更に好ましい。
【0015】
好ましくは、本発明に係る化合物は下記の式(Ia)又は(Ib)の構造を有している。
【0016】
【化6】
【化7】
【0017】
前記式(Ia)又は(Ib)の化合物は、イネ品種初山吹(旧系統名:西海黄256号)又はその後代の種子(籾殻が付いた状態のもの)、玄米、胚乳(精米)又は糠、好ましくは糠から得ることができる。この初山吹は、1998年5月農業生物資源研究所放射線育種場において、新規形質を備えた品種の育成を目標に「キヌヒカリ」にγ線照射(照射線量:300Gy、線量率:15Gy/h)を行った種子から育成された。その後、1998年6月に国際農林水産業研究センター沖縄支所において、M世代を屋外苗箱放置栽培で養成し、1999年に九州農業試験場(現・九州沖縄農業研究センター)の圃場においてMを養成して株毎にM種子を採種した。Mの玄米の外観調査により玄米が黄色を呈する突然変異を選抜した後、系統育種法により選抜固定を行った。
【0018】
2002年Mより「泉1275」の名で生産力検定試験、特性検定試験に供試したところ、精米も黄色を呈する黄色胚乳突然変異であることが明らかになった。2003年以降も、生産力検定試験、特性検定試験に供試し、黄色胚乳をはじめとする主要形質が実用的に固定されたため、2005年Mより「西海黄256号」の地方名を付した。2008年11月に「初山吹」の品種名で種苗法に基づく品種登録出願を行い、2009年2月3日に出願公表された(出願番号:第23176号;登録番号:第22049号;登録日:2012年10月23日)。初山吹の特性は次の通りである。
【0019】
1)形態的特徴
「キヌヒカリ」と比較して稈長はやや短く、穂長は同程度、穂数はやや少ない中間型である。止葉は立ち草姿・熟色はよい。芒は無く、粒着密度は中、ふ先色は黄白である。脱粒性は難である。
【0020】
2)生態的特徴
出穂期は「キヌヒカリ」と同程度で、「ミネアサヒ」より5日早い。成熟期は「キヌヒカリ」と同程度で「ミネアサヒ」より2日程度早く、暖地では極早生に属する粳種である。収量性は「キヌヒカリ」よりやや少収である。耐倒伏性は「キヌヒカリ」並である。葉いもち、穂いもちとも「キヌヒカリ」並のやや弱である。縞葉枯病抵抗性は不明である。白葉枯病抵抗性は「キヌヒカリ」並のやや弱である。穂発芽性は「キヌヒカリ」並のやや易である。
【0021】
3)品質、食味特性
玄米は千粒重が22g前後で、「キヌヒカリ」並かやや小さい中粒である。玄米の外観品質は粒色がやや黄色を呈するが、腹白、心白、乳白の発現は「キヌヒカリ」と同程度である。精米、飯米は黄色を呈する。食味は「日本晴」並である。
【0022】
なお、初山吹の種子は、2008年9月3日、独立行政法人産業技術総合研究所特許生物寄託センター(郵便番号305-8566 日本国茨城県つくば市東1丁目1番地1中央第6)に受託番号FERM P-21664として寄託され、2009年7月27日にブダペスト条約に基づく国際寄託に移管され、受託番号FERM BP-11149が付与されている。
【0023】
なお、本発明において「後代」とは、初山吹を母本又は父本として用いて人工交配を行った雑種の後代に由来する、あるいは初山吹の種子又は組織に対して突然変異又は形質転換等の遺伝的変異を生じせしめる処理を行った後代に由来する品種又は系統であって、初山吹の持つ黄色胚乳形質を有しているものをいう。
【0024】
本発明の化合物は、初山吹又はその後代の種子(籾殻が付いた状態のもの)、玄米、胚乳(精米)又は糠、好ましくは糠から溶媒で抽出し、抽出液より分離精製して得ることができる。抽出溶媒としては、好ましくはアルコール水溶液が用いられる。アルコールとしては、メタノール、エタノール、プロパノール等が挙げられるが、これに限定されるものではない。抽出溶媒としては、更に好ましくは20~40%メタノール水溶液が用いられる。また場合により、抽出剤としてキレート剤や酸・アルカリ等を加えてもよい。得られた抽出液は、必要に応じてアルコール沈殿、限外濾過等の手段によりデンプンを取り除き、更に濾過・濃縮した後に精製することによって目的とする化合物を効率よく得ることができる。
【0025】
精製は、従来知られた方法が用いられ、例えばシリカゲルクロマトグラフィー、逆相シリカゲルクロマトグラフィー、高速液体クロマトグラフィー等を適宜組み合わせて行うことができる。メタノール水抽出物をメタノール/水のステップワイズグラジエントでSep-Pak C18カートリッジクロマトグラフィーに供して精製する場合、15~25%メタノール溶出画分から単離することにより目的物を効率よく得ることができる。
【0026】
抽出液から分離精製することで前記式(Ia)及び(Ib)の化合物が得られる。その際、溶出液の組成を変えること等によって、所望の化合物を単離することができる。そして、これらの化合物を精製後、あるいは精製前に適切な試薬で処理することにより、前記式(Ia)及び(Ib)の化合物のカルボキシル基がエステル化されたエステル誘導体を得ることができる。具体的には、必要に応じて脱水剤を添加した上で適切なアルコール、例えば、次式:ROH(式中、Rは前記式(I)で示される化合物のエステルを構成するアルキル基を表す。)で示されるアルコールと前記式(Ia)又は(Ib)の化合物とを反応させ、エステル化することで得ることができるが、この方法に限定されるものではない。特に本発明の色素化合物を食品、医薬品、化粧品等の着色料として利用する場合は、毒性等を考慮して、用いる試薬に留意するものとする。
【0027】
本発明の色素化合物は、植物由来であるため、食用の着色料として好適であり、その他、医薬品、化粧品、工業薬品等の着色料としても幅広く利用することができる。なお、本発明の化合物は、例えば水中においてカルボキシル基がCOOとして存在する等、イオン化した状態となり得るが、このようなイオン化した化合物も本発明に包含されることは無論である。
【0028】
また、着色料として利用するためには、必ずしも色素化合物として単離する必要はなく、分離精製工程の途中で得られる、色素化合物を一成分として含む組成物の状態を着色料として用いてもよい。具体的には、例えば、イネ品種初山吹又はその後代の糠からアルコール水溶液で抽出し、デンプンを除去し、必要に応じて乾燥させた抽出物(前記式(Ia)及び(Ib)の化合物の混合物を含む)をそのまま着色料として利用することができる。あるいは、デンプンを除去した抽出物を、更にカラムクロマトグラフィー等の固定相に吸着させ、適切な溶媒により溶出させた画分(前記式(Ia)の化合物を含む)を、そのまま着色料とすることができる。なお、初山吹の糠にはフラボノイド化合物はほとんど含まれないため、これらの着色料にもフラボノイド化合物はほとんど含まれない。
【0029】
また、前記式(I)において、R及びRがそれぞれ水素原子を表す化合物、例えば、前記式(Ib)の化合物は、無色の物質であるが、常法により、脱水素化することにより、前記式(Ia)の化合物等の色素化合物に変換されるので、色素化合物の原料として有用である。
【実施例
【0030】
以下、実施例に基づき本発明を更に詳細に説明するが、これに限定されるものではない。
【0031】
(実施例1)
イネ品種初山吹(旧系統名:西海黄256号)の糠(4.0kg)を16Lのメタノール水溶液[メタノール/水,30:70(v/v)]により7日間暗所25℃で抽出した。その後、メタノール水抽出液を濾過し、30℃減圧下で濃縮・乾固した。次に、メタノール水抽出物(404.7g)をメタノール/水[step 1,0:100(v/v);step 2,10:90(v/v);step 3,20:80(v/v);step 4,30:70(v/v);step 5,40:60(v/v);step 6,50:50(v/v);step 7,100:0(v/v)]のステップワイズグラジエントでSep-Pak C18カートリッジクロマトグラフィー(Sep-Pak,Waters,10g,55~105μm)に供し、それぞれSm0(338.5g)、Sm10(52.5g)、Sm20(20.1g)、Sm30(11.5g)、Sm40(10.9g)、Sm50(11.0g)及びSm100画分(7.3g)を得た。更にSm20画分をC18HPLC[TSKgel ODS-80Ts,東ソー,4.6mm×2.5mm;溶出溶媒メタノール/水,15:85(v/v);流速0.8mL/分;UV検出360nm]に供し、Sm20-4画分(2334mg,t=21~40分)を得た後、再度これをC18HPLC[TSKgel ODS-100V,東ソー,4.6mm×2.5mm;溶出溶媒アセトニトリル/水,10:90(v/v);流速0.8mL/分;UV検出360nm]に供し、2種類の化合物、すなわち、黄色を呈する化合物A(以下「oryzadiamine A」という。)(0.3mg,収率0.000015%,t=13~16分)及び無色の化合物B(以下「oryzadiamine B」という。)(0.1mg,収率0.000005%,t=16~18分)を得た。
【0032】
得られたoryzadiamine A及びoryzadiamine Bについて、高分解能エレクトロスプレー質量分析(HRESIMS)及びNMRスペクトルにより構造決定を行った。その結果、oryzadiamine A及びoryzadiamine Bは以下の構造を有する化合物であることが判明した。
【0033】
【化8】
【0034】
oryzadiamine A及びoryzadiamine Bは、その紫外可視吸収スペクトルがカロテノイド系やフラボノイド系の物質とは異なり、これらの物質とは別の色調を有していた。
【0035】
oryzadiamine A及びoryzadiamine Bの物理化学的性質は次の通りである。また、oryzadiamine A及びoryzadiamine Bの13C NMR及びH NMRスペクトル(測定溶媒:DO;共鳴周波数:13C NMRでは200MHz、H NMRでは800MHz)を表1及び2に示す。
【0036】
(oryzadiamine A)
(1)外観
黄色固体
(2)紫外可視吸収スペクトル(水)
λmax 393 nm (ε10200), 250 nm (ε2770), 215 nm (ε7450)
(3)円二色性スペクトル(CDスペクトル)(水)
λmax 398 nm (Δε-128), 261 nm (Δε+31), 233 nm (Δε+66), 215 (Δε-71)
(4)全反射赤外(ATR-FTIR)スペクトル
ν3221, 3069, 2935, 2856, 1596, 1530, 1440, 1369, 1308, 1270, 1242, 1218, 1201, 1160, 1114, 1104, 1073, 1054, 950, 897, 857, 821, 769, 706, 680
(5)分子式
1316
(6)HRESIMSによる分子量
m/z 233.1281 (M+H)+ (calcd for C13H17N2O2, 233.1285)
【0037】
【表1】
【0038】
(oryzadiamine B)
(1)外観
無色固体
(2)紫外可視吸収スペクトルλmax(水)
λmax364 nm (ε11300)
(3)円二色性スペクトル(CDスペクトル)(水)
λmax381 nm (Δε-8.8), 231 nm (Δε-27.3)
(4)全反射赤外(ATR-FTIR)スペクトル
ν3221, 3069, 2935, 2856, 1596, 1530, 1440, 1369, 1308, 1270, 1242, 1218, 1201, 1160, 1114, 1104, 1073, 1054, 950, 897, 857, 851, 821, 769, 706, 680
(5)分子式
1318
(6)HRESIMSによる分子量
m/z 235.1440 (M+H)+ (calcd for C13H19N2O2, 235.1441)
【0039】
【表2】
【受託番号】
【0040】
FERM BP-11149