(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-09-19
(45)【発行日】2023-09-27
(54)【発明の名称】ビデオゲームコントローラの充電器
(51)【国際特許分類】
G06F 1/3231 20190101AFI20230920BHJP
G06F 3/01 20060101ALI20230920BHJP
H02J 7/04 20060101ALI20230920BHJP
A63F 13/98 20140101ALI20230920BHJP
G06F 3/0346 20130101ALI20230920BHJP
G06F 3/038 20130101ALI20230920BHJP
【FI】
G06F1/3231
G06F3/01 510
H02J7/04 H
A63F13/98
G06F3/0346 424
G06F3/038 310Y
(21)【出願番号】P 2022579905
(86)(22)【出願日】2021-06-07
(86)【国際出願番号】 US2021036220
(87)【国際公開番号】W WO2021262423
(87)【国際公開日】2021-12-30
【審査請求日】2022-12-22
(32)【優先日】2020-06-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】518187455
【氏名又は名称】ソニー・インタラクティブエンタテインメント エルエルシー
(74)【代理人】
【識別番号】100105924
【氏名又は名称】森下 賢樹
(72)【発明者】
【氏名】キム、ジェンスー
(72)【発明者】
【氏名】オスマン、スティーヴン
【審査官】佐賀野 秀一
(56)【参考文献】
【文献】特表2016-526237(JP,A)
【文献】特表2013-545510(JP,A)
【文献】特表2016-537749(JP,A)
【文献】特表2019-520154(JP,A)
【文献】特開2017-000757(JP,A)
【文献】特表2018-517957(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 1/26- 1/3296
G06F 3/01
H02J 7/04
A63F 13/98
G06F 3/0346
G06F 3/038
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
コントローラと共に動作するように構成されたコンピューティングデバイスにおける、コントローラ動作のための方法であって、
前記コンピューティングデバイスによって充電状態から動作状態への前記コントローラの状態の変化を検出することと、
前記コントローラの前記状態の前記変化を検出することに応答して、前記コンピューティングデバイスの状態をコントローラ充電状態からコントローラ動作状態に変化させることと、
前記コンピューティングデバイスによって前記コントローラからの入力を受信することと、
前記入力の視覚的指示を表示デバイスに送信することと、を含む、方法。
【請求項2】
前記コントローラの前記状態の前記変化を検出した後に、前記コンピューティングデバイスが、前記コントローラと関連付けられたユーザアカウントに自動的にサインインすることを更に含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記コントローラと関連付けられたアプリケーションを自動的に起動または再開すること更に含む、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記コンピューティングデバイスによって履歴またはコンテキストデータを解析して、前記コントローラと関連付けられたユーザアカウントまたはアプリケーションを判定することを更に含む、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記コントローラの前記状態の前記変化を検出した後に、前記コンピューティングデバイスが、ユーザアカウントに自動的にサインインすること、または前記コントローラと関連付けられたアプリケーションを起動することを更に含む、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
コンテキストデータを解析することが、画像捕捉ユニットから捕捉された画像を使用して、前記コントローラと関連付けられたユーザアカウントまたはアプリケーションを判定することを含む、請求項4に記載の方法。
【請求項7】
コンテキストデータを解析することが、コントローラ状態の前記検出された変化の時間を使用して、前記コントローラと関連付けられた前記ユーザアカウントまたはアプリケーションを判定することを含む、請求項4に記載の方法。
【請求項8】
履歴データを解析することが、過去のアプリケーション起動情報または過去のアカウントサインイン情報を解析することを含む、請求項4に記載の方法。
【請求項9】
コンテキスト情報を解析することが、コントローラモーション情報を使用することを含む、請求項4に記載の方法。
【請求項10】
前記コントローラの前記状態の前記変化を検出することが、充電状態情報を使用して、前記動作への前記コントローラの前記状態の前記変化を判定することを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項11】
前記コントローラの前記状態の変化を検出することが、コントローラモーション情報を使用することを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項12】
前記コントローラの前記状態の前記変化を検出することが、画像捕捉ユニットからの画像情報を使用することを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項13】
第1のコントローラと共に動作するように構成されたコンピューティングデバイスにおける、強化されたコントローラ充電のための方法であって、
動作状態から充電状態へのコントローラ状態の変化を検出することと、
前記コントローラ状態の前記変化の検出の後に、無視入力が存在するどうかを判断することと、
前記無視入力が存在しない場合に、前記コンピューティングデバイスが、ユーザアカウントから自動的にサインアウトすること、または前記コンピューティングデバイスを自動的にスタンバイ動作モードにすることと、を含む、方法。
【請求項14】
前記無視入力が存在する場合に、前記コンピューティングデバイスと前記
第1のコントローラとの間の接続を維持する、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
充電状態から動作状態への第2のコントローラの状態の変化を検出することと、タイムアウト時間が経過して前記無視入力が存在する場合に、前記第2のコントローラの前記状態の前記変化を検出することに応答して、前記第1のコントローラと関連付けられたユーザアカウントの下で、前記コンピューティングデバイスの状態を、コントローラ充電状態から前記第2のコントローラのコントローラ動作状態に変化させることと、を更に含む、請求項13に記載の方法。
【請求項16】
充電状態から動作状態への第2のコントローラの状態の変化を検出することと、タイムアウト時間が通過して前記無視入力が存在する前に、前記第1のコントローラの状態が充電状態から動作状態に変化した場合に、前記第2のコントローラと関連付けられたユーザアカウントの下で、前記第2のコントローラ
の前記状態の前記変化を検出することに応答して、前記コンピューティングデバイスの状態を、コントローラ充電状態からコントローラ動作状態に変化させることと、を更に含む、請求項13に記載の方法。
【請求項17】
前記動作状態から前記充電状態へのコントローラ
状態の変化を検出することが、充電状態情報を使用することを含む、請求項13に記載の方法。
【請求項18】
コントロー
ラ状態の変化を検出することが、モーション情報を使用することを含む、請求項13に記載の方法。
【請求項19】
コントローラ状態の変化が保持されていないことを検出することが、画像捕捉ユニットからの画像情報を使用することを含む、請求項13に記載の方法。
【請求項20】
前記無視入力が、前記コントローラ上のボタンである、請求項13に記載の方法。
【請求項21】
前記無視入力が、コントローラ充電器上にある、請求項13に記載の方法。
【請求項22】
前記コンピューティングデバイスから前記
第1のコントローラを接続解除して、前記コンピューティングデバイス
の状態を、コントローラ動作状態からコントローラ充電状態に変化させることを更に含む、請求項13に記載の方法。
【請求項23】
強化されたコントローラ動作のためのシステムであって、
プロセッサと、
前記プロセッサに結合されたコントローラと、
前記プロセッサに結合されたメモリと、
強化されたコントローラ動作のための、メモリに組み込まれた非一時的命令であって、
前記プロセッサによって充電状態から動作状態への前記コントローラの状態の変化を検出することと、
前記コントローラの前記状態の前記変化を検出することに応答して、前記プロセッサの状態をコントローラ充電状態からコントローラ動作状態に変化させることと、
前記プロセッサによって前記コントローラから入力を受信することと、
前記入力の視覚的指示を表示デバイスに送信することと、を含む、前記非一時的命令と、を備える、前記強化されたコントローラ動作のためのシステム。
【請求項24】
強化されたコントローラ充電のためのシステムであって、
プロセッサと、
前記プロセッサに結合されたコントローラと、
前記プロセッサに結合されたメモリと、
強化されたコントローラ充電のために、メモリに組み込まれた非一時的命令であって、
動作状態から充電状態へのコントローラ状態の変化を検出することと、
前記コントローラ状態の前記変化の検出の後に、無視入力が存在するどうかを判断することと、
前記無視入力が存在しない場合に、前記プロセッサをユーザアカウントから自動的にサインアウトすること、または前記プロセッサを自動的にスタンバイモードにすることと、を含む、前記非一時的命令と、を備える、前記強化されたコントローラ充電のためのシステム。
【請求項25】
コンピュータによって実行されたときに、前記コンピュータに、強化された充電のための方法を実行させる、コンピュータ可読媒体に組み込まれた非一時的命令であって、前記方法は、
前記コンピュータによって充電状態から動作状態へのコントローラの状態の変化を検出することと、
前記コントローラの前記状態の前記変化を検出することに応答して、前記コンピュータの状態を、コントローラ充電状態からコントローラ動作状態に変化させることと、
前記コンピュータによって前記コントローラから入力を受信することと、
前記入力の視覚的指示を表示デバイスに送信することと、を含む、前記コンピュータ可読媒体に組み込まれた非一時的命令。
【請求項26】
コンピュータによって実行されたときに、前記コンピュータに、強化された充電のための方法を実行させる、コンピュータ可読媒体に組み込まれた非一時的命令であって、
動作状態から充電状態へのコントローラ状態の変化を検出することと、
前記コントローラ状態の前記変化の検出の後に、無視入力が存在するどうかを判断することと、
前記無視入力が存在しない場合に、前記コンピュータをユーザアカウントから自動的にサインアウトすること、または前記コンピュータを自動的にスタンバイモードにすることと、を含む、前記コンピュータ可読媒体に組み込まれた非一時的命令。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、コントローラの分野に関する。具体的には、本開示の態様は、ゲームコントローラを充電することに関する。
【背景技術】
【0002】
ゲームコントローラは、コンピュータからゲームコンソールに至る様々なコンピューティングデバイスを制御するために使用されている。典型的には、ゲームコントローラは、有線接続を介してコンピューティングデバイスに接続する。より最近では、ゲームコントローラは、コンピューティングデバイスへの無線接続に移行している。
【0003】
無線ゲームコントローラは、コンピューティングデバイス自体からの電力以外の電源を必要とする。無線ゲームコントローラは、典型的には、バッテリ駆動である。バッテリ駆動ゲームコントローラは、アルカリバッテリ、NiOxバッテリ、亜鉛-炭素バッテリなどの使い捨ての一次セルバッテリ、またはニッケルカドミウム、リチウムイオン、ニッケル金属水素、再充電可能なアルカリなどの再充電可能な二次セルバッテリを使用することができる。
【0004】
一次セルバッテリは、不経済かつ不便であるため、好まれなくなってきている。一次セルは、電力を使い果たした後に再使用することができず、かつ廃棄しなければならないので不経済である。一次セルは、電力を使い果たした後にゲームコントローラに適合する別のバッテリと交換しなければならないので、ユーザにとって不便である。多数のバッテリサイズ規格があり、ユーザは、どのサイズのバッテリが自分のコントローラに適合するのかを知らなければならない。ユーザは、最終的に、コントローラに適合するバッテリを購入するか、または別様に入手しなければならず、また、ユーザは、コントローラのバッテリの正しいサイズを覚えておかなければならないので、これは、ゲームコントローラを購入した後にユーザに問題を生じさせる。したがって、再充電可能なバッテリは、ユーザにとってより好都合であるので、無線デバイスの製造業者にとってより好ましい選択肢を提示する。
【0005】
二次セルバッテリは、強化された利便性をユーザに提供するが、同様にそれら自体の問題もある。二次セルバッテリの1つの利点は、二次セルバッテリがゲームコントローラと共に出荷され得ることであり、それにより、ユーザは、コントローラを購入してすぐに使用することができる。二次セルバッテリの第二の利点は、ユーザがゲームコントローラの新しいバッテリを頻繁に購入する必要がないこと、及び単にコントローラが備えている二次セルバッテリを再充電するだけでよいことである。二次セルバッテリを再充電することは、充電に相当量の時間がかかり、また、ゲームコントローラが特別に設計されていない限り、充電中はゲームコントローラを使用することができないので、大きな欠点でもある。追加的に、ゲームコントローラを再充電することは、ユーザが、ゲームを一時停止してコントローラをプラグに差し込むこと、または新しい充電済みのコントローラに切り替えることなどの余分なステップを行うことを必要とする。
【0006】
本発明の実施形態が現れるのはこの文脈内である。
【発明の概要】
【0007】
本開示の教示は、以下の詳細な説明を添付図面と共に考察することによって容易に理解することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】本開示の態様による、ユーザが持ち上げたときのコントローラ動作のための方法を描写するフロー図である。
【
図2】本開示の態様による、コンテキスト情報を使用したコントローラ動作のための方法を描写するフロー図である。
【
図3】本開示の態様による、ユーザが持ち上げたときのコントローラ動作のコンテキスト判定を描写する概略図である。
【
図4】本開示の態様による、ユーザが持ち上げたときのコントローラ動作のための方法と共に使用するための画像捕捉ユニットを有するコンピューティングデバイスを示す概略図である。
【
図5】本開示の態様による、充電状態に置かれたときのコントローラ動作のための方法を示すフロー図である。
【
図6】本開示の態様による、無視入力を備えた充電器上のコントローラを描写する概略図である。
【
図7】本開示の態様による、コントローラ上に無視入力を有するコントローラを示す概略図である。
【
図8】本開示の態様による、充電器に置かれたときのコントローラ動作のための方法と共に使用するための画像捕捉ユニットを有するコンピューティングデバイスを描写する概略図である。
【
図9】本開示の態様による、コントローラ動作及び充電のためのシステムを描写するブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下の詳細な説明は、例示の目的で多くの特定の詳細を含むが、いずれの当業者も、以下の詳細への多くの変形及び変更が本開示の範囲内にあることを認識するであろう。したがって、下で説明する本開示の実施形態の例は、特許請求される発明に対していかなる一般性も失うことなく、また、それに限定を課すことなく記載されている。
【0010】
本発明の実施形態の完全な理解を提供するために多数の特定の詳細が記載されているが、当業者には、他の実施形態がこれらの特定の詳細を伴わずに実践され得ることが理解されるであろう。他の場合では、周知の方法、手順、構成要素、及び回路については、本開示の態様を不明瞭にしないように、詳細には説明していない。本明細書における説明のいくつかの部分は、コンピュータメモリ内のデータビットまたは二値デジタル信号に対する演算のアルゴリズム及び象徴的表現に関して提示される。それらのアルゴリズムの記述及び表現は、その作業の本質を他の当業者に伝達するために、データ処理の分野における当業者によって使用される技術であり得る。
【0011】
本明細書で使用されるようなアルゴリズムは、所望の結果につながる首尾一貫した一連のアクションまたは演算である。それらは、物理量の物理操作を含む。通常、必ずしもそうではないが、それらの量は、記憶され、転送され、組み合わされ、比較され、及びそうでなければ操作されることが可能な電子信号または磁気信号の形式をとる。主に一般的な使用を理由として、これらの信号が、ビット、値、要素、シンボル、文字、用語、または数字などを指すことが、時には、便利であり得ることが証明されている。
【0012】
特に述べられない限り、または以下の考察から明らかでない限り、説明の全体を通じて、「処理する」、「計算する」、「変換する」、「調停する」、「判定する」、または「識別する」などの用語を利用する考察は、コンピュータプラットフォームのアクション及び処理を指し、コンピュータプラットフォームは、プロセッサのレジスタ及びアクセス可能なプラットフォームメモリ内の物理(例えば、電子)量として表されるデータを、コンピュータプラットフォームメモリ、プロセッサレジスタ、またはディスプレイスクリーン内の物理量と同様に表される他のデータに操作及び変換するプロセッサを含む電子コンピューティングデバイスであることが理解されるものとする。
【0013】
コンピュータプログラムは、フロッピー(登録商標)ディスク、光学ディスク(例えば、コンパクトディスクリードオンリメモリ(CD-ROM)、デジタルビデオディスク(DVD)、ブルーレイディスク(登録商標)など)を含むいずれかのタイプのディスク、及び磁気光学ディスク、リードオンリメモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、EPROM、EEPROM、磁気もしくは光学カード、フラッシュメモリ、または電子命令を記憶するために好適ないずれかの他のタイプの非一時的媒体などのコンピュータ可読記憶媒体に記憶され得るが、これらに限定されない。
【0014】
「結合される」及び「接続される」という用語は、それらの派生語と共に、本明細書における演算を実行する装置の構成要素の間の構造的関係を説明するために本明細書で使用され得る。それらの用語は、相互に同義語として意図されないことは理解されるべきである。むしろ、いくつかの特定の場合では、「接続される」とは、2つ以上の要素が互いに直接物理的に、または電気的に接触することを示し得る。いくつかの他の場合では、「接続される」、「接続」、及びそれらの派生語は、例えば、ニューラルネットワーク内のノード層間の、論理的関係を示すために使用される。「結合される」とは、2つ以上の要素が、互いに直接的に、もしくは(要素間に他の介在する要素を伴って)間接的に、物理的にもしくは電気的に接触すること、及び/または(例えば、因果関係のように)2つ以上の要素が互いに協働もしくは通信することを示すために使用され得る。
【0015】
本開示の態様によれば、コントローラ及び/または関連するコンピューティングデバイスの特徴は、コントローラへの充電、または充電後のコントローラの使用を強化させ得る。
図1は、本開示の態様による、コントローラ動作100の方法を描写する。
図1に描写されるフロー図は、ユーザがコントローラを持ち上げたときのコントローラ動作を例示する。示されるように、コンピューティングデバイスは、101に示されるように、コントローラが持ち上げられたことを検出し得る。コンピューティングデバイスは、コントローラの状態が充電状態から動作状態に変化したときに、コントローラが持ち上げられたことを検出し得る。代替的に、コンピューティングデバイスは、コントローラからの慣性データを使用して、または画像解析アルゴリズムを使用して画像捕捉ユニットによって取得された画像を解析することによって、ユーザがコントローラを持ち上げたことを検出し得る。コントローラが持ち上げられたことを検出すると、コンピューティングデバイスは、102に示されるように、コンピューティングデバイスをコントローラに接続し得る。いくつかの実施態様では、コンピューティングデバイスは、充電状態から動作状態への内部状態を含み得る。いくつかの実施態様では、コンピューティングデバイスをコントローラに接続することは、他の動作、例えば、コントローラとの無線接続を確立することと関連付けられた動作を含み得る。接続が確立された後、コントローラは、通常、コンピューティングデバイスを制御するように動作し始め得る。具体的には、105において、コンピューティングデバイスは、コントローラから入力を受信し、それらの入力を使用して計算を実行し、106において、入力に対応する視覚フィードバックを表示デバイスに送信し得る。
【0016】
代替的に、コントローラとの接続を確立している間、またはその後に、103において、コンピューティングデバイスは、コントローラと関連付けられたユーザアカウントまたはプロファイルにサインインし得る。接続を確立している間、またはその後に、コントローラは、コントローラと関連付けられた一意のコードまたは他の識別子情報をコンピューティングデバイスに送信し得る。コンピューティングデバイスは、一意のコードまたは他の識別子情報と関連付けられたアカウントまたはプロファイル情報にアクセスし得る。コントローラから一意のコードまたは他の識別子情報を受信すると、コンピューティングデバイスは、関連するアカウント情報を使用してアカウントまたはプロファイルにサインインし得る。他の識別子情報の非限定的な例としては、割り当てられたコントローラ名、割り当てられたコントローラの数、コントローラの色、または第1のコントローラを第2のコントローラと区別するために使用され得る他の情報が挙げられる。105に示されるように、コンピューティングデバイスは、コントローラと関連付けられたアカウントまたはプロファイルにサインインした後に、通常動作に戻り得る。追加的な本開示の態様によれば、コンピューティングデバイスは、102でコントローラに接続した後に、コントローラと関連付けられたアプリケーションを再開し得る。103に示されるように、アプリケーションの再開は、コントローラと関連付けられたアカウントにサインインした後に行われ得るか、または、102におけるコンピューティングデバイスのコントローラへの接続に応じて起こり得る。コンピューティングデバイスは、ユーザがアプリケーションを一時停止したときは常に、一意のコードまたは他の識別子情報及びアプリケーション状態情報のログを自動的に作成することによって、コントローラと関連付けられたアプリケーションを自動的に再開し得る。コンピューティングデバイスが一意のコードまたは他の識別子情報を受信したときに、コンピューティングデバイスは、一意のコードまたは他の識別子情報及びログを使用して、アプリケーションの状態情報を判定し、アプリケーションを開始し、アプリケーションの状態情報をメモリに読み込んで、ユーザがアプリケーションを一時停止したところからアプリケーションを再開し得る。アプリケーションがまだコンピューティングデバイスで動作している状況では、単にアプリケーションが再開され得る。アプリケーションを再開した後、コンピューティングデバイスは、通常動作105に戻り得る。
【0017】
ユーザは、コントローラを使用したいと思うたびに自分のコントローラをコンソールとペアリングする必要がないので、コントローラ動作のユーザエクスペリエンスが強化される。また、手動でユーザアカウントにサインインして、アプリケーションを再開しなければならない。追加的に、ユーザがコントローラを持ち上げたときに、コンピューティングデバイスがユーザのアイデンティティを自動的に識別することが好都合である。
【0018】
図2は、本開示の態様による、コンテキスト情報を使用したコントローラ動作のための方法200を描写するフロー図である。方法200は、201に示されるように、コントローラが持ち上げられたことをコンピューティングデバイスが検出したときに始まる。上で考察されるように、コンピューティングデバイスは、コントローラの状態が充電状態から動作状態に変化したときに、コントローラが持ち上げられたと判断し得る。この状態の変化を検出すると、またはコントローラが持ち上げられたことを検出すると、コンピューティングデバイスは、コンピューティングデバイス上のコントローラ状態を充電から動作に変化させ得る。換言すれば、コンピューティングデバイスがコントローラに接続され得る。202に示されるように、コンピューティングデバイスのコントローラ状態が充電状態から動作状態に変化する前、その間、またはその後に、コンピューティングデバイスは、コントローラの持ち上げまたは充電状態から動作状態への移行にまつわるコンテキストの解析を行い得る。202におけるコントローラの持ち上げまたは充電状態から動作状態への移行にまつわるコンテキストの解析は、履歴データ、コントローラモーションデータ、及び/または画像捕捉ユニットからの画像データを使用し得る。
【0019】
202における履歴データの解析は、過去のユーザのサインイン時間及び/またはアプリケーションのアクセス時間を含むテーブルまたは他のログファイルの使用を含み得る。コンピューティングデバイスが、コントローラの状態が充電状態から動作状態に変化したと判断した後に、このコンピューティングデバイスは、このテーブルを使用して、203において、どのユーザアカウントにサインインするか、または204において、どのアプリケーションを再開もしくは開始するかを判定し得る。代替的に、コンピューティングデバイスがユーザアカウントまたはプロファイルにサインインした後に、205において、コンピューティングデバイスは、履歴データを使用して、再開または開始するアプリケーションを判定し得る。
【0020】
図3は、本開示の態様による、ユーザが持ち上げたときの、コントローラによるアプリケーション再開動作のコンテキスト判定の一例を図形で描写する。矢印301によって示されるように、ユーザ306が充電パッド302からコントローラ307を持ち上げたときに、コントローラデバイスは、充電状態から動作状態に変化する。充電パッド302は、コントローラ307の充電状態を監視し得、充電パッドは、コントローラ307がもはや充電しておらず、したがって、充電状態から動作状態に変化したことを示す信号をコンピューティングデバイス303に送信し得る。305に示されるように、コンピューティングデバイス303は、内部クロック308を使用して、ユーザ306が充電パッド302からコントローラ307を持ち上げた時間を判定し、また、履歴データ304を使用して、ユーザによって再開または開始されたアプリケーションを履歴的に判定し、判定したアプリケーションを起動し得る。示されるように、例えば、かつ限定されないが、
図3のコンピューティングデバイスは、充電パッドから、コントローラが充電状態から動作状態に変化した時間を受信し得、コンピューティングデバイスは、履歴データ304を含むテーブルまたは他のログファイルを使用して、午後9時00分にユーザによって開始されるアプリケーションを検索し得る。履歴データから、コンピューティングデバイスは、例えば、ユーザが、平均して午後9時00分にコンピューティングデバイス上で映画のストリーミングアプリケーションを開始すると判定し、次いで、305において、コンピューティングデバイスは、映画アプリを起動し得る。
【0021】
代替的に、
図4に示されるように、ユーザからの画像、または画像捕捉ユニットからのコントローラを使用して、ユーザがコントローラを持ち上げる、及びコントローラが充電状態から動作状態に移行するコンテキストを判定し得る。
図4は、本開示の態様による、ユーザが持ち上げたときのコントローラ動作のための方法と共に使用するための画像捕捉ユニットを有するコンピューティングデバイスを示す図である。画像捕捉ユニット404は、ユーザ406が矢印401によって示されるように充電器402からコントローラ407を持ち上げたときに、ユーザの映像またはビデオなどの画像を取り込み得る。画像捕捉ユニットは、可視光または不可視放射線(例えば、赤外線または紫外線)を画像と解釈され得る電気信号に変換する、カメラ、ビデオカメラ、レーザスキャンデバイス、または他のデバイスであり得る。充電器402は、コントローラがもはや充電しておらず、したがって、コントローラの状態が充電状態から動作状態に変化したという信号をコンピューティングデバイス403に送信し得る。この信号は、画像捕捉ユニット404をオンにして、ユーザ406の画像を取り込むようにトリガし得る。代替的に、画像捕捉ユニットは、常にオンであり得、画像を解析して、ユーザがいつコントローラを持ち上げたかを判定し得る。コンピューティングデバイス403、またはコンピューティングデバイスと通信するサーバは、画像に顔認識アルゴリズムを適用して、人がコントローラ407保持しているかどうか、及びコントローラを保持している人のアイデンティティを認識し得る。コンピューティングデバイス403は、ユーザアカウントと識別子情報との関連付けを有するデータベースDBを含み得る。識別子情報は、画像捕捉ユニットから取り込まれた画像をユーザと関連付けるために使用される任意の情報であり得る。識別子情報は、ユーザがコンピューティングデバイス403によって自分のアカウントにサインインするための登録プロセス中に生成され得る。登録プロセス中に、画像がユーザ406によって捕捉及び識別され得る。識別された画像から生成された識別子情報は、コンピューティングデバイスに記憶され、例えば、データベースDB内の、対応するユーザアカウントと関連付けられ得る。ユーザ406の任意の後続の識別情報から識別された画像もまた、識別子情報を改善するために記憶され得る。ユーザのアイデンティティが判定されると、コンピューティングデバイス403は、例えば、検出されたユーザ406と関連付けられたアカウントにサインインし得る。追加的に、いくつかの実施形態では、コンピューティングデバイスは、ユーザアカウントにサインインした後に、コントローラと関連付けられたアプリケーションを再開または起動し得る。
【0022】
別の代替的な実施態様では、コントローラからのモーションデータを使用して、ユーザのアイデンティティが判定され得る。例えば、かつ限定されないが、コントローラは、コントローラ運動のための加速度計、ジャイロスコープ、傾斜センサ、または他のセンサを含む、慣性測定ユニット(IMU)を含み得る。ユーザがコントローラを持ち上げたときに、コントローラは、そのユーザに識別可能であるシグネチャ運動を含み得る。ユーザアカウントまたはプロファイルによるユーザの登録中に、コンピューティングデバイスは、ユーザのシグネチャ運動情報としてIMUによって感知されたシグネチャ運動を記録し得、次いで、これはユーザアカウントと関連付けられ得る。シグネチャ運動情報は、コンピューティングデバイスに記憶され、ユーザアカウントと関連付けられ得、シグネチャ運動情報は、ユーザがコントローラを持ち上げたときのコントローラからの慣性データを含み得る。したがって、ユーザがコントローラを持ち上げて、コントローラからの慣性データがシグネチャ運動情報に一致したときに、ユーザは識別されており、コンピューティングデバイスは、シグネチャ運動及びコントローラを保持しているユーザと関連付けられたユーザアカウントにサインインし得る。例えば、かつ限定されないが、振戦のある人は、コンピューティングデバイスにユーザアカウントを登録し得、登録シグネチャ運動中に、その人がコントローラを持ち上げ、コントローラを数回置いたものとして、その人の情報が記録され得る。次いで、シグネチャ情報は、メモリまたは外部データベース内のユーザアカウントまたはプロファイルと関連付けられる。振戦のあるユーザのシグネチャ情報は、ユーザの状態による多数の一意の加速スパイクの組み合わせを含み得る。したがって、コントローラは、コンピューティングデバイスが関連付けられたユーザアカウントにサインインし得る一意のスパイクの組み合わせを検出する。
【0023】
図5は、本開示の態様による、充電状態に置かれたときのコントローラ動作のための方法を示すフロー図である。501に示されるように、コンピューティングデバイスは、ユーザがコントローラを置いたことを検出し得る。一例であり、かつ限定するものではないが、コンピューティングデバイスは、コントローラの状態が動作状態から充電状態に変化したこと、またはユーザもしくは別の人がコントローラを保持していないことを検出し得る。動作状態から充電状態への状態の変化の検出は、例えば、かつ限定されないが、コンピューティングデバイスに接続された充電パッドからの信号、コントローラからの信号、または画像捕捉ユニットからの信号を使用し得る。
【0024】
502に示されるように、501においてユーザがコントローラを置いたことを検出すると、コンピューティングデバイスは、コンピューティングデバイスで動作しているアプリケーションを(任意選択的に)自動的に一時停止し得る。一時停止動作は、デバイスをシャットダウンした場合、またはアプリケーションを閉じた場合、またはデバイスが再度持ち上げられた場合に、状態を読み込んでアプリケーションを再開し得るように、コンピューティングデバイス上で動作するアプリケーションの状態を保存し得る。代替的に、コンピューティングデバイスは、単にアプリケーションの更なる処理を一時停止し得る。
【0025】
充電器、コントローラ、またはコンピューティングデバイスは、トリガされたときに、コンピューティングデバイスに、ユーザがコントローラを置いたこと、またはコントローラの状態が動作状態から充電状態に変化したことを無視させる、無視入力を含み得る。501においてユーザがコントローラを置いたこと、または(代替的に)502においてコンピューティングデバイスがアプリケーションを一時停止したことを検出した後に、503に示されるように、コンピューティングデバイスは、無視入力信号を受信したかどうかを確認し得る。無視入力は、ボタン、タッチスクリーン、スイッチの押下、一連のボタン、コントローラの運動、音声コマンド、画像捕捉デバイスによって捕捉することができる視覚的ジェスチャ、またはコンピューティングインターフェースが無視入力であると解釈する任意の他のタイプのインターフェース要素であり得る。504に示されるように、タイムアウト時間後に無視入力信号を受信しなかったときに、コンソールは、ユーザのアカウントもしくはプロファイルからサインアウトし得、及び/またはスリープモードに入り得るか、またはシャットダウンし得る。スリープモードは、コンピューティングデバイスが迅速に「目を覚まし」得、デバイスがスリープする前の状態に迅速に復元されるように、コンピューティングデバイスの大部分の特徴がオフまたは節電モードであるが、デバイスの状態がメモリに保存される、省電力モードであり得る。タイムアウト時間は、コンピューティングデバイスが無視入力信号を受信するために待機する設定時間であり得、タイムアウト時間は、例えば、かつ限定されないが、30秒未満、1分未満、2分未満、またはタイムアウトなし、といった任意の長さあり得る。505に示されるように、期間の前またはその間に無視入力信号を受信したときに、コンピューティングデバイスは、コントローラを置いたこと、またはコントローラの状態が動作状態から充電状態に変化したことを無視して、コントローラとの接続を維持し得る。追加的に、無視入力を受信した後に、かつ入力受信時間内にコントローラが置かれた、または状態が動作状態から充電状態に変化した場合、次いで、505において、コンピューティングデバイスは、コントローラの動作から充電への状態の変化を無視して、コントローラとの接続を維持し得る。入力受信期間は、タイムアウト時間と同じ長さあり得るか、または、例えば、かつ限定されないが、30秒未満、1分未満、2分未満といった異なる長さであり得る。入力受信時間内に、無視入力を受信し、かつコントローラを置かなかった、または動作状態から充電状態に変化しなかった場合、次いで、入力受信時間が経過した後の、後続のコントローラ状態の「動作」から「充電」への変化は、あたかも無視入力が押されたかのように、デバイスを動作させない。コントローラが置かれ、または充電状態に入り、かつ無視入力を受信した場合、505において、コンピューティングデバイスは、コントローラとの接続を維持して、ユーザからの更なるアクションを待機し得る。これは、コンピューティングデバイスをスリープさせることなく、またはそのプロファイルからサインアウトすることなく、プレイヤーがコントローラを一時的に充電パッド上に置いてもよい、という利益を提供する。
【0026】
再充電可能なバッテリを有するコントローラの一般的な状況は、第1のコントローラがバッテリのエネルギーを使い果たしたときに生じる。かかる状況では、ユーザは、第1のコントローラをオフにし、それを充電状態にして、完全に充電されている第2のコントローラを持ち上げ、第1のコントローラの代わりに第2のコントローラを使用し得る。本開示のいくつかの態様によれば、「無視」ボタンは、かかるコントローラの切り替えを容易にし得る。506に示されるように、コンピューティングデバイスは、充電状態から動作状態への状態の変化について、または第1のコントローラが充電状態にある、または置かれている間の第2のコントローラの持ち上げについて、第2のコントローラを連続的に監視し得る。場合によっては、第2のコントローラが持ち上げ時間後に持ち上げられなかった場合、505において、コンピューティングデバイスは、単に第1のコントローラとの接続を維持し得る。シャットダウン時間内に第1のコントローラを持ち上げない、または状態が充電状態から動作状態に変化しない場合、コンピューティングデバイスは、コントローラから接続解除して、ユーザアカウントからサインアウトし、及び/またはスリープモードに入るか、もしくはシャットダウンし得る。507に示されるように、第2のコントローラが持ち上げられる、または充電状態から動作状態に変化する場合、次いで、コンピューティングデバイスは、第1のコントローラも持ち上げられるか、または状態が充電状態から動作状態に変化するかどうかを検出するために待機し得る。
【0027】
コンピューティングデバイスが、第1のコントローラがコントローラ交換時間内に持ち上げられたことを検出したときに、コンピューティングデバイスは、2人のプレイヤーがゲームをプレイしたいと判断する。したがって、509において、コンピューティングデバイスは、第2のユーザアカウントまたはプロファイル下で、第2のコントローラに接続するか、または第2のコントローラの内部コントローラ状態を充電から動作に変化させる。このように、第1のコントローラは、第1のアカウントまたはプロファイルの下でサインインされ、第2のコントローラは、第2のアカウントまたはプロファイルの下でサインインされ、2人以上のプレイヤーがコンピューティングデバイスで同時にプレイすることを可能にする。設定及びプロファイルのカスタマイゼーションは、各コントローラと関連付けられたアカウントごとに別々に保存され得る。説明される方法は、第1及び第2のコントローラを含むが、これらの方法は、第3、第4、またはそれ以上のコントローラを含む任意の数のコントローラに拡張され得る。
【0028】
508に示されるように、第1のコントローラが、コントローラ交換時間内に持ち上げられなかったときに、第1のコントローラは、コンピューティングデバイスから接続解除され得る。コンピューティングデバイスからのコントローラの接続解除は、コンピューティングデバイスが、コントローラの内部状態を動作状態から充電状態または非動作状態に変化させ、その後、第1のコントローラからの入力を無視する(該当する場合は、いくつかの基本的な充電または信号を除く)ことによって達成され得る。次いで、コンピューティングデバイスは、510において、第1のユーザアカウントまたはプロファイルの下で、第2のコントローラに接続し、それによって、ユーザがあたかもそれが第1のコントローラであるかのように第2のコントローラを正確に使用し得るように、コントローラの切り替えを達成し得る。
【0029】
図6~
図8は、「無視」入力及び/または異なる充電方法のための異なる場所を有する、本開示の異なる実施形態を描写する。
図6は、本開示の態様による、無視入力を備えた充電器上のコントローラを描写する図である。
図6に示されるように、コントローラ602は、充電器601上に、例えば、コントローラに導電性接点を介して接続する無線充電器または充電パッド上に配置され得る。充電器601は、コンピューティングデバイス603に接続され、「無視」入力604を含む。この場合、無視入力は、充電器601のケースに装着された無視ボタンである。無視入力604が、例えば、無視ボタンを押すことによって、トリガされたときに、充電器601は、コンピューティングデバイスと充電パッドとの間の接続を通して、コンピューティングデバイスに無視信号を送信し得る。ここでは、無視ボタンは押されていないが、コントローラ602が充電器601上に置かれ、コントローラ602の状態が動作状態から充電状態に変化している。コンピューティングデバイス603は、コントローラ602を充電していることをコンピューティングデバイス603に示す信号を、充電パッド601から受信し得る。示される実施例のユーザは、コンピューティングデバイスが、コンピューティングデバイス603上で動作しているアプリケーション605を一時停止するように、置かれているコントローラ上のアプリケーションを一時停止するためのオプションを有する。
【0030】
図7は、本開示の態様による、コントローラ上に無視入力を有するコントローラを示す図である。示される実施例では、充電器701は、コンピューティングデバイス703と通信せず、代わりに、単に壁面コンセント706に接続される。充電器701は、充電パッド、充電ケーブル、充電スタンド、または他の同様の充電デバイスであり得る。コントローラ702は、無線接続707を介して、コンピューティングデバイス703と通信する。コントローラ702は、充電器701に接続されており、コントローラは、コントローラ702の状態が動作状態から充電状態に変化したことをコンピューティングデバイス703に通知する無線信号707を、コンピューティングデバイス703に送信する。「無視」入力704がトリガされたときに、コントローラは、「無視」入力704がトリガされたことをコンピューティングデバイス703に通知する無線信号707を送信し得る。ここでは、無視入力704はトリガされていないが、コントローラ702が充電器701に接続されている。コントローラ702は、その状態が動作状態から充電状態に変化したことを、コンピューティングデバイス703と無線通信707する。705に示されるように、タイムアウト時間が経過した後に、コンピューティングデバイスは、ユーザアカウントからサインアウトする。この実施形態の利点は、コンピューティングデバイスと通信する特殊な充電パッドを開発する必要がないことである。無線信号は、無線インターネット、Bluetooth(登録商標)、近距離無線通信、赤外線、などであり得る。
【0031】
図8は、本開示の態様による、充電器に置かれたときのコントローラ動作のための方法と共に使用するための画像捕捉ユニットを有するコンピューティングデバイスを描写する図である。コンピューティングデバイス803に通信可能に結合された画像捕捉ユニット806の使用は、コントローラ動作の更に高い柔軟性及び多くのオプションを可能にする。
図8に描写される実施例では、ユーザは、コントローラ802を充電器801に置いている。画像捕捉ユニット806は、充電器801を含む表示デバイス808の前方の領域807の画像を取り込むように構成され得る。画像捕捉ユニット806は、ユーザがコントローラを保持していないこと、またはコントローラの状態が動作状態から充電状態に変化したことの指示としてコンピューティングデバイスが認識する画像を取り込み得る。一例であり、限定するものではないが、捕捉された画像は、ユーザがコントローラを置いていること、またはコントローラがユーザの手の中にないこと、またはコントローラが充電器上にあることを示し得る。コンピューティングデバイスは、画像による機械学習アルゴリズムを使用して、コントローラがユーザによって保持されているか、または状態が動作状態から変化したかどうかの識別情報を補助し得る。機械学習アルゴリズムは、物体検出アルゴリズム、物体認識アルゴリズム、顔認識アルゴリズム、などを含み得る。本開示のいくつかの態様によれば、画像捕捉ユニット806は、コンピューティングデバイス803がユーザアカウントまたはプロファイルからサインアウトしなければならないかどうかを判定するために使用され得る。例えば、かつ限定されないが、コンピューティングデバイス803は、ユーザ及びコントローラを含むが、コントローラがユーザの手にない、または充電器上にある、画像捕捉ユニット806からの画像を解析し得、これらの場合、コンピューティングデバイス803は、これを無視入力と解釈して、コントローラとの接続を維持し得る。代替的に、無視入力は、コントローラ802上の一連のボタン押下であり得る。本開示のいくつかの実施形態では、特殊な無視入力ボタンが存在しない場合がある。代わりに、再プログラム可能なボタン、一連のボタン押下、または複数の同時のボタン押下が、無視入力として使用され得、その場合、個々に押された、または異なってプログラムされたときに、ボタンは、他の機能を有する。示される実施例では、コントローラ802が充電器801上にあり、コンピューティングデバイス803が画像捕捉ユニット806によって捕捉された画像807を解析して、ユーザが近くに存在しないと判断する。したがって、いかなる無視入力も受信されておらず、コンピューティングデバイスは、コントローラ状態が動作状態から充電状態まで変化したと判断している。したがって、805に示されるように、コンピューティングデバイス803は、
図5に記載されている方法に従ってユーザアカウントからサインアウトする。画像捕捉ユニットを使用することによって、コントローラ動作についてここで説明される方法は、コントローラまたは充電器のための特殊なハードウェアを伴うことなく使用され得る。
【0032】
システム
図9は、本開示の態様による、コントローラの動作及び充電のシステム900を描写する。システム900は、例えば、シングルコア、デュアルコア、クアッドコア、マルチコア、プロセッサ-コプロセッサ、セルプロセッサなどの、周知のプロセッサアーキテクチャによって構成され得る、1つ以上のプロセッサユニット903を含み得る。市場サーバはまた、1つ以上のメモリユニット904(例えば、ランダムアクセスメモリ(RAM)、ダイナミックランダムアクセスメモリ(DRAM)、リードオンリメモリ(ROM)など)も含み得る。
【0033】
プロセッサユニット903は、1つ以上のプログラム917を実行してもよく、その一部分は、メモリ904に記憶され得、プロセッサ903は、例えば、データバス905を介してメモリにアクセスすることによって、メモリに動作可能に結合され得る。プログラム917は、
図1及び/または
図2及び/または
図5に関して上で説明した方法に従って、コントローラ902から検出されたコントローラ状態910の変化に応答して、システムの動作状態909を判断するように構成され得る。動作状態909は、システムがユーザアカウントもしくはプロファイルにサインインしたかどうか、またはシステムがスリープモードにあるか、またはシャットダウンしているかを判断し得る。動作状態はまた、システム及びシステム上で動作しているアプリケーションの状態情報も含み得る。状態情報は、アプリケーション924によって読み込まれて、アプリケーション及び/またはシステムを再開し得る。メモリ904は、ユーザアカウントとユーザが識別可能な情報またはコントローラ識別情報908との関連付けを記憶し得る。追加的に、メモリ904は、システム900のアプリケーション921または動作状態909に関するシステムの挙動を判定するために解析され得る、履歴情報921を記憶し得る。履歴情報921は、アプリケーション使用情報、ユーザアカウント情報、使用時間情報、画像情報、などを含み得る。メモリ904は、画像捕捉ユニット923によって捕捉された画像926、及び画像を解析し、ユーザがコントローラ902を保持しているかどうか、またはコントローラ902の状態が動作状態から充電状態に変化したかどうかを判断するためのアルゴリズム926を記憶し得る。アルゴリズム925は、物体認識アルゴリズム、顔認識アルゴリズム、などの機械学習アルゴリズムであり得る。アプリケーション、履歴情報、アルゴリズム、関連付け、動作状態、及びコントローラ状態もまた、大容量記憶装置918内にデータ918として記憶され得る。
【0034】
システム900はまた、例えば、バス905を介して、他のシステムの構成要素と通信し得る、入出力(I/O)907、回路、電力供給(P/S)911、クロック(CLK)912、及びキャッシュ913などの、周知のサポート回路も含み得る。コンピューティングデバイスは、ネットワークインターフェース914を含み得る。プロセッサユニット903及びネットワークインターフェース914は、パーソナルエリアネットワーク(PAN)の場合は好適なネットワークプロトコル、例えば、Bluetooth(登録商標)を介して、ローカルエリアネットワーク(LAN)またはPANを実装するように構成され得る。コンピューティングデバイスは、任意選択的に、ディスクドライブ、CD-ROMドライブ、テープドライブ、フラッシュメモリ、などの大容量記憶装置915を含み得、大容量記憶装置は、プログラム及び/またはデータを記憶し得る。システムはまた、システムとユーザとの相互作用を容易にするためのユーザインターフェース916も含み得る。ユーザインターフェースは、モニタ、テレビスクリーン、スピーカ、ヘッドホン、または情報をユーザに通信する他のデバイスなどの表示デバイスを含み得る。表示デバイスは、視覚、音声、または触覚ディスプレイ、またはそれらのいくつかの組み合わせを含み得る。マウス、キーボード、ゲームコントローラ、ジョイスティック、などのコントローラ902は、I/Oインターフェースと通信して、ユーザにシステムの制御を提供し得る。追加的に、充電器922は、任意選択的に、I/Oインターフェース906によってシステムと通信し得る。充電器は、充電パッド、充電ケーブル、充電クレードル、またはコントローラ902のバッテリに充電するためにコントローラ902に電力を提供する他のデバイスであり得る。カメラ、ビデオカメラ、または他の光変換デバイスなどの画像捕捉ユニットは、任意選択的に、I/Oインターフェース906によってシステムと通信し得る。
【0035】
本開示の態様によるコントローラ動作は、プレイヤーがコントローラを使用したいと思うたびにコントローラを接続または接続解除することと関連付けられる追加的な時間及び労力を低減する、更には排除することができる。上で考察される実施態様のうちの多くは、ビデオゲームへの用途を有するが、他の用途で使用する可能性が存在する。例えば、テレビは、リモートコントローラの充電器からの入力に応じて、特定のタスクのリストを実行することができる。同様に、マルチメディアプレーヤまたはTVセットトップボックスは、リモートコントローラの充電器からの入力に応じて、特定のタスクのリストを実行することができる。当業者は、本開示の範囲内にある他の実施態様を考案することが可能になる。
【0036】
上記は、本発明の好ましい実施形態の完全な説明であるが、様々な代替物、修正物、及び均等物を使用することが可能である。上記の説明は、例示的なものであり、限定的なものではいことを意図していることを理解されたい。例えば、図中のフロー図は、本発明の特定の実施形態によって行われる特定の動作の順序を示しているが、かかる順序は、必須ではないことを理解されたい(例えば、代替的な実施形態は、異なる順序で動作を行うこと、特定の動作を組み合わせること、特定の動作をオーバーラップさせることなどを行い得る)。更に、上記説明を読み、理解すると、多くの他の実施形態が当業者にとって明らかである。本発明を、特定の例示的な実施形態を参照して説明してきたが、本発明は、説明された実施形態に限定されるものではなく、添付の特許請求の範囲の趣旨及び範囲内で修正及び変更して実践することができることが理解されるであろう。したがって、本発明の範囲は、添付の特許請求の範囲を参照して、かかる特許請求の範囲に権利が与えられる均等物の全範囲に沿って判断されるべきである。好ましいか否かに関わらず、本明細書で説明される任意の特徴は、好ましいか否かに関わらず、本明細書で説明される任意の他の特徴と組み合わせられ得る。以下の特許請求の範囲では、不定冠詞「A」または「An」は、明確に述べられる場合を除き、冠詞に続く項目の1つ以上の数量を指す。添付の特許請求の範囲は、所与の請求項において「~するための手段(means for)」という語句を使用して、かかる限定が明示的に記載されている場合を除いて、ミーンズプラスファンクションの限定を含むものとして解釈されるべきではない。