(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-09-20
(45)【発行日】2023-09-28
(54)【発明の名称】半導体デバイス
(51)【国際特許分類】
H10B 43/27 20230101AFI20230921BHJP
H01L 21/336 20060101ALI20230921BHJP
H01L 29/788 20060101ALI20230921BHJP
H01L 29/792 20060101ALI20230921BHJP
H10B 43/50 20230101ALI20230921BHJP
H10B 43/40 20230101ALI20230921BHJP
H01L 21/8234 20060101ALI20230921BHJP
H01L 27/088 20060101ALI20230921BHJP
【FI】
H10B43/27
H01L29/78 371
H10B43/50
H10B43/40
H01L27/088 H
H01L27/088 A
H01L27/088 B
H01L27/088 E
(21)【出願番号】P 2021572928
(86)(22)【出願日】2020-05-29
(86)【国際出願番号】 CN2020093112
(87)【国際公開番号】W WO2021237643
(87)【国際公開日】2021-12-02
【審査請求日】2021-12-08
(73)【特許権者】
【識別番号】519237948
【氏名又は名称】長江存儲科技有限責任公司
【氏名又は名称原語表記】Yangtze Memory Technologies Co.,Ltd.
【住所又は居所原語表記】No.88 Weilai 3rd Road,East Lake High-tech Development Zone,Wuhan,Hubei,China
(74)【代理人】
【識別番号】100109210
【氏名又は名称】新居 広守
(72)【発明者】
【氏名】チャン・クン
【審査官】田邊 顕人
(56)【参考文献】
【文献】特表2017-511978(JP,A)
【文献】特開2018-160531(JP,A)
【文献】特開2019-165135(JP,A)
【文献】特表2017-532767(JP,A)
【文献】中国特許出願公開第110870062(CN,A)
【文献】米国特許出願公開第2012/0199897(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2019/0088589(US,A1)
【文献】特開2017-163057(JP,A)
【文献】国際公開第2019/104896(WO,A1)
【文献】米国特許出願公開第2019/0386108(US,A1)
【文献】特表2015-526910(JP,A)
【文献】特開2017-107938(JP,A)
【文献】特開2019-161059(JP,A)
【文献】中国特許出願公開第110546762(CN,A)
【文献】米国特許出願公開第2017/0317096(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2019/0280001(US,A1)
【文献】特開2019-019655(JP,A)
【文献】特開2019-220680(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2012/0164821(US,A1)
【文献】米国特許第10199359(US,B1)
【文献】米国特許出願公開第2017/0148800(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2018/0301374(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2020/0058669(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2016/0268290(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2019/0081069(US,A1)
【文献】特開2020-047814(JP,A)
【文献】米国特許第10600763(US,B1)
【文献】米国特許第10636813(US,B1)
【文献】米国特許出願公開第2018/0108664(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2019/0115358(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2016/0307910(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2020/0091176(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2015/0221666(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2015/0325588(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2017/0179027(US,A1)
【文献】韓国公開特許第10-2016-0137091(KR,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H10B 43/27
H01L 21/336
H10B 43/50
H10B 43/40
H01L 21/8234
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
半導体デバイスであって、
共通ソース層、基板に配置されたゲート層および絶縁層を含む層のスタックであって、前記ゲート層および絶縁層が交互に積み重ねられ、前記共通ソース層は導電層およびソース層を含む、層のスタック、
アレイ領域に形成されたチャネル構造のアレイであって、チャネル構造が直列構成のトランジスタのスタックを形成する前記層のスタックを通って延び、前記チャネル構造が前記共通ソース層と導電して接続されたチャネル層を含み、前記共通ソース層がアレイ領域と階段領域に延びる、チャネル構造のアレイ
、
前記階段領域に配置されたコンタクト構造であって、前記共通ソース層との導電性接続を形成する、コンタクト構造
、および
前記共通ソース層と導電的に接続された下部導電層を備えたゲートラインカット構造を含
み、
前記下部導電層は、前記導電層とは異なる材料を含む、半導体デバイス。
【請求項2】
前記導電層が金属およびシリコンを含む金属ケイ化物層から形成され、前記金属がチタン(Ti)、コバルト(Co)、ニッケル(Ni)、および白金(Pt)のうちの少なくとも1つを含み、前記ソース層はシリコン材料である、請求項1に記載の半導体デバイス。
【請求項3】
前記ゲートラインカット構造が、前記下部導電層の上にある上部絶縁部分を含む、請求項
1に記載の半導体デバイス。
【請求項4】
前記下部導電層が、
前記共通ソース層の前記導電層と導電して接続されているケイ化物層を含む、請求項
1に記載の半導体デバイス。
【請求項5】
前記アレイ領域は、ブロック内の第1のアレイ領域であり、前記コンタクト構造は、前記ブロック内の前記第1のアレイ領域と第2のアレイ領域との間に位置する、前記階段領域に配置される、請求項1に記載の半導体デバイス。
【請求項6】
前記コンタクト構造が第1のコンタクト構造であり、前記階段領域が前記アレイ領域の第1の側に位置する第1の階段領域であり、前記半導体デバイスがさらに、
前記アレイ領域の前記第1の側と反対の第2の側に位置する第2の階段領域に配置された第2のコンタクト構造であって、前記第2の階段領域上に前記共通ソース層が延び、前記共通ソース層と導電して接続されている第2のコンタクト構造、を備える、請求項1に記載の半導体デバイス。
【請求項7】
表側および裏側を有する半導体層、
前記半導体層の前記表側に形成されたトランジスタ、
前記半導体層の前記表側の結合構造であって、前記基板の前記表側の対応する結合構造と整列および結合されている結合構造、および
前記基板の前記裏側に配置されたコンタクトパッドをさらに備える、請求項1に記載の半導体デバイス。
【請求項8】
表側および裏側を有する半導体層、
前記半導体層の前記表側に形成されたトランジスタ、
前記半導体層の前記表側の結合構造であって、前記基板の前記表側の対応する結合構造と整列および結合されている結合構造、および
前記半導体層の前記裏側に配置されたコンタクトパッドをさらに備える、請求項1に記載の半導体デバイス。
【請求項9】
前記半導体デバイスは、前記基板の前記裏側または前記半導体層の前記裏側から外部回路に接続されている、請求項
7または8に記載の半導体デバイス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、メモリデバイス、特に垂直方向のメモリデバイスの技術に関する。
【背景技術】
【0002】
半導体の製造は、3次元(3D)NANDフラッシュメモリ技術などの垂直方向のデバイス技術を発展させ、より小さなメモリセルを必要とせずに、より高いデータストレージ密度を実現している。いくつかの例では、3D NANDメモリデバイスは、コア領域と階段領域を含む。コア領域には、交互のゲート層と絶縁層のスタックが含まれる。交互のゲート層と絶縁層のスタックは、垂直にスタックされるメモリセルを形成するために使用される。階段領域は、それぞれのゲート層へのコンタクトの形成を容易にするために、階段状のそれぞれのゲート層を含む。コンタクトは、スタック状のメモリセルを制御するための駆動回路をそれぞれのゲート層に接続するために使用される。
【発明の概要】
【0003】
本開示の態様は、半導体デバイスを提供する。半導体デバイスは、層のスタックを含む。層のスタックは、基板に配置された共通ソース層、ゲート層、および絶縁層を含む。ゲート層と絶縁層は交互に積み重ねられる。次に、半導体デバイスは、アレイ領域に形成されたチャネル構造のアレイを含む。チャネル構造は、層のスタックを介して拡張され、直列構成のトランジスタのスタックを形成する。チャネル構造には、共通ソース層と接触しているチャネル層が含まれる。共通ソース層は、アレイ領域と階段領域にわたって延びている。半導体デバイスは、階段領域に配置されたコンタクト構造を含む。コンタクト構造は、共通ソース層との導電性接続を形成する。
【0004】
いくつかの実施形態では、共通ソース層は、金属シリコン化合物層およびシリコン層を含む。金属シリコン化合物層は、チタン(Ti)、コバルト(Co)、ニッケル(Ni)、および白金(Pt)のうちの少なくとも1つを含む。
【0005】
本開示の態様によれば、半導体デバイスは、共通ソース層と導電性に接続された下部導電層を備えたゲートラインカット構造を含む。いくつかの実施形態では、ゲートラインカット構造は、下部導電層の上にある上部絶縁部分を含む。実施形態では、下部導電層は、金属シリコン化合物層を含む。
【0006】
実施形態では、アレイ領域は、ブロック内の第1のアレイ領域であり、コンタクト構造は、ブロック内の第1のアレイ領域と第2のアレイ領域との間に位置する。
【0007】
別の実施形態では、コンタクト構造は第1のコンタクト構造であり、階段領域は、アレイ領域の第1の側に位置する第1の階段領域である。半導体デバイスは、アレイ領域の第1の側とは反対側のアレイ領域の第2の側に配置された第2の階段領域に配置された第2のコンタクト構造をさらに含む。共通ソース層は第2の階段領域にわたって延在し、第2のコンタクト構造は、共通ソース層と導電して接続されている。
【0008】
いくつかの実施形態では、基板は、表側および裏側を有する第1の基板であり、チャネル構造は、基板の表側に形成される。半導体デバイスは、表側および裏側を有する第2の基板をさらに含む。トランジスタは、第2の基板の表側に形成することができる。第2の基板は、第1の基板の表側の対応する結合構造と位置合わせされて結合される表側に結合構造を有する。いくつかの例では、半導体デバイスは、第1の基板の裏側に配置されたコンタクトパッドを有する。いくつかの他の例では、半導体デバイスは、第2の基板の裏側に配置されたコンタクトパッドを有する。
【0009】
本開示の態様は、半導体デバイスを製造するための方法を提供する。この方法は、基板上に層のスタックを形成することを含む。層のスタックは、ソース犠牲層、導電層、ゲート犠牲層、および絶縁層を含む。さらに、この方法は、アレイ領域に隣接する階段領域内の層のスタックに階段を形成することと、アレイ領域内にチャネル構造を形成することとを含み、チャネル構造は、1つまたは複数の絶縁層に囲まれ、層のスタックに延びるチャネル層を含む。次に、この方法は、ソース犠牲層を、チャネル層と導電して接続されたソース層で置き換えること、およびゲート犠牲層をゲート層で置き換えることを含む。ソース層と導電層は共通のソースを形成する。この方法は、階段領域構造に第1のコンタクト構造を形成することをさらに含み、第1のコンタクト構造は、共通ソースとの導電性接続を形成する。
【0010】
いくつかの実施形態では、この方法は、ゲートラインカットトレンチを層のスタックにエッチングし、導電層をエッチング停止層とすることを含む。さらに、この方法は、ゲートラインカットトレンチを介して、ソース犠牲層をソース層で置き換えること、ゲートラインカットトレンチの底部でソース層とケイ化物層を形成すること、およびゲートラインカットトレンチを絶縁材料で充填することを含む。
【0011】
いくつかの実施形態では、この方法は、第1のコンタクト構造に対応するコンタクトホールをエッチングすることを含み、導電層がエッチング停止層である。
【0012】
いくつかの例では、この方法は、第1のコンタクト構造用の第1のパターンと、ゲート層への第2のコンタクト構造を形成するための第2のパターンとを含むマスクに基づいて、第1のコンタクト構造を形成することを含む。さらに、この方法は、消去ブロックのアレイ領域から離れた消去ブロックの境界に第2のコンタクト構造を形成することを含む。例では、この方法は、アレイ領域から離れて配線される金属ワイヤを使用して、第1のコンタクト構造を他のコンタクト構造と共通ソース層に接続することを含む。
【図面の簡単な説明】
【0013】
本開示の態様は、添付の図とともに読むと、以下の詳細な説明から最もよく理解される。業界の標準的な慣行に従って、様々な特徴が一定の縮尺で描かれていないことに留意されたい。実際、議論を明確にするために、様々な特徴の寸法を任意に増減していることがある。
【
図1】本開示のいくつかの実施形態による半導体デバイスの断面図を示す。
【
図2】本開示のいくつかの実施形態による半導体デバイスの上面図を示している。
【
図3】本開示のいくつかの実施形態による半導体デバイスの上面図を示している。
【
図4】本開示のいくつかの実施形態による半導体デバイスの上面図を示す。
【
図5】本開示のいくつかの実施形態による半導体デバイスの上面図を示している。
【
図6】本開示のいくつかの実施形態による半導体デバイスの断面図を示す。
【
図7】本開示のいくつかの実施形態による半導体デバイスの断面図を示す。
【
図8】本開示のいくつかの実施形態によるプロセス例を概説するフローチャートを示す。
【
図9A】本開示のいくつかの実施形態による半導体デバイスの断面図を示す。
【
図9B】本開示のいくつかの実施形態による半導体デバイスの断面図を示す。
【
図9C】本開示のいくつかの実施形態による半導体デバイスの断面図を示す。
【
図9D】本開示のいくつかの実施形態による半導体デバイスの断面図を示す。
【
図9E】本開示のいくつかの実施形態による半導体デバイスの断面図を示す。
【
図9F】本開示のいくつかの実施形態による半導体デバイスの断面図を示す。
【
図9G】本開示のいくつかの実施形態による半導体デバイスの断面図を示す。
【
図9H】本開示のいくつかの実施形態による半導体デバイスの断面図を示す。
【
図9I】本開示のいくつかの実施形態による半導体デバイスの断面図を示す。
【
図9J】本開示のいくつかの実施形態による半導体デバイスの断面図を示す。
【
図9K】本開示のいくつかの実施形態による半導体デバイスの断面図を示す。
【
図9L】本開示のいくつかの実施形態による半導体デバイスの断面図を示す。
【
図9M】本開示のいくつかの実施形態による半導体デバイスの断面図を示す。
【
図9N】本開示のいくつかの実施形態による半導体デバイスの断面図を示す。
【
図9O】本開示のいくつかの実施形態による半導体デバイスの断面図を示す。
【
図9P】本開示のいくつかの実施形態による半導体デバイスの断面図を示す。
【
図9Q】本開示のいくつかの実施形態による半導体デバイスの断面図を示す。
【
図9R】本開示のいくつかの実施形態による半導体デバイスの断面図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下の開示は、提供された主題の異なる特徴を実装するための多くの異なる実施形態または例を提供する。本開示を単純化するために、構成要素および配置の特定の例を以下に説明する。もちろん、これらは単なる例であり、限定することを意図したものではない。例えば、以下の説明において、第2の特徴の上方または上で第1の特徴を形成することは、第1および第2の特徴が直接接触して形成される実施形態を含み得、また、追加の特徴が、第1および第2の特徴の間に形成され得る実施形態を含み得てこれにより第1および第2の特徴が直接接触しない場合がある。さらに、本開示は、様々な例において参照数字および/または文字を繰り返すことができる。この繰り返しは、単純さと明快さを目的としており、それ自体では、説明した様々な実施形態および/または構成間の関係を指示するものではない。
【0015】
さらに、「真下(beneath)」、「下方(below)」、「下方(lower)」、「上方(above)」、「上方(upper)」などの空間的に相対的な用語は、本明細書では、図に示すような、1つの要素または特徴と別の要素または特徴との関係を説明するための説明を容易にするために使用され得る。空間的に相対的な用語は、図に示す向きに加えて、使用中または動作中のデバイスの異なる向きを包含することを意図している。装置は、他の方向に向けられてもよく(90度または他の向きに回転されてもよく)、本明細書で使用される空間的に相対的な記述子は、それに応じて同様に解釈されてもよい。
【0016】
本開示の態様は、垂直方向のメモリデバイス用のアレイ共通ソース(ACS)技術と、ACSを周辺回路に接続するためのACSコンタクト技術とを提供する。具体的には、いくつかの実施形態では、金属層、金属化合物層、金属ケイ化物層などの高導電層が、垂直メモリセルストリングのソースに関連して形成される。垂直メモリセルストリングはコア領域にアレイとして形成され、高導電層はコア領域に広がり、比較的高い電流伝導性を備えたアレイ共通ソース(ACS)を形成する。高導電層はさらに接続領域まで延びる。接続領域には、垂直メモリセルストリングのゲートへの接続を形成するために使用される階段構造が含まれている。高導電層へのコンタクト構造は、接続領域に形成することができる。コンタクト構造は、ACSを垂直方向のメモリデバイスの周辺回路などの他の回路と相互接続するために使用できる。
【0017】
本開示の態様によれば、本開示で開示されるACSおよびACSコンタクト技術は、関連する例に対して様々な利益を達成することができる。例えば、関連する例では、ゲートラインカット構造の垂直メモリセルストリング用のACS構造を形成し、コア領域の上の導電性ワイヤを使用して、電流の分配のためにACS構造のコンタクトを相互接続する。関連する例では、コア領域の導電性ワイヤ(ACS構造のコンタクトを相互接続する)の下の領域は、垂直メモリセルストリングの操作には望ましくない。本開示は、高導電層を使用してACSを形成し、電流を分配し、接続領域のコンタクト構造を使用してACSを周辺回路に接続し、したがって、コア領域のエリアは、垂直メモリセルストリングを形成するために効率的に使用できる。次に、同じ量のメモリバイトについて、本開示は、関連する例と比較して、より小さなコア領域を達成することができる。その他の利点については、説明においてさらに説明する。
【0018】
図1は、本開示のいくつかの実施形態による半導体デバイス100の断面図を示す。半導体デバイス100は、基板101と、その上に形成された回路とを含む。簡単にするために、基板101の主表面はX-Y平面と呼ばれ、主表面に垂直な方向はZ方向と呼ばれる。
【0019】
半導体デバイス100は、任意の適切なデバイス、例えば、メモリ回路、半導体チップ上に形成されたメモリ回路を備えた半導体チップ(またはダイ)、半導体ウェーハ上に形成された複数の半導体ダイを備えた半導体ウェーハ、半導体チップのスタック、パッケージの基板上に組み立てられた1つまたは複数の半導体チップを含む半導体パッケージなどを指す。基板101は、シリコン(Si)基板、ゲルマニウム(Ge)基板、シリコンゲルマニウム(SiGe)基板、および/またはシリコンオンインシュレータ(SOI)基板などの任意の適切な基板であり得る。基板101は、半導体材料、例えば、IV族の半導体、III-V族の化合物半導体、またはII-VI族の酸化物半導体を含み得る。IV族の半導体には、Si、Ge、またはSiGeが含まれ得る。基板101は、バルクウェーハまたはエピタキシャル層であり得る。
図1の例では、ウェル102が基板101上に形成され、ウェル102は、N型ドープポリシリコンまたはP型ドープポリシリコンであり得る。例えば、P型ウェルを用いた例では、P型ウェルはメモリセルストリングの本体部分であり、本体消去機構を用いた消去動作時にホールを開けることができる。読み取り動作中、アレイの共通ソース(詳細に説明する)は、読み取り動作中に電子をチャネルに駆動することができる。N型ウェルが使用される別の例では、ゲート誘導ドレインリーク(GIDL)消去メカニズムを消去操作で使用することができる。具体的には、高い電界がP-N接合に適用され、バンド間のトンネリングによって、ホールが生成される。
【0020】
様々な実施形態では、半導体デバイス100は、基板101上に形成された3次元(3D)NADMメモリ回路を含む。半導体デバイス100は、基板101または他の適切な基板上に形成され、3D NADMメモリ回路と適切に結合される論理回路、電源回路などの他の適切な回路(図示せず)を含むことができる。一般に、3D NADMメモリ回路は、メモリセルアレイおよび周辺回路(例えば、アドレスデコーダ、駆動回路、センスアンプなど)を含む。メモリセルアレイは、垂直メモリセルストリングのアレイとしてコア領域110に形成される。周辺回路は、周辺領域(図示せず)に形成されている。コア領域110および周辺領域に加えて、半導体デバイス100は、例えば、垂直メモリセルストリング内のメモリセルのゲートへの接続を容易にするために、階段領域120(いくつかの例では接続領域とも呼ばれる)を含む。垂直メモリセルストリングのメモリセルのゲートは、NANDメモリアーキテクチャのワードラインに対応する。
【0021】
図1の例では、垂直メモリセルストリング130は、コア領域110に形成された垂直メモリセルストリングのアレイの表現として示されている。垂直メモリセルストリング130は、層のスタック150で形成される。層のスタック150は、交互に積み重ねられたゲート層155および絶縁層154を含む。ゲート層155および絶縁層154は、垂直に積み重ねられたトランジスタを形成するように構成される。いくつかの例では、トランジスタのスタックは、メモリセル、および選択トランジスタ、例えば1つまたは複数の下部選択トランジスタ、1つまたは複数の上部選択トランジスタなどを含む。いくつかの例では、トランジスタのスタックは、1つまたは複数のダミー選択トランジスタを含むことができる。ゲート層155は、トランジスタのゲートに対応する。ゲート層155は、高誘電率(high-k)ゲート絶縁体層、金属ゲート(MG)電極などのゲートスタック材料でできている。絶縁層154は、窒化ケイ素、二酸化ケイ素などの絶縁材料でできている。
【0022】
本開示のいくつかの態様によれば、垂直メモリセルストリングは、層のスタック150内に垂直に(Z方向に)延びるチャネル構造131から形成される。チャネル構造131は、X-Y平面で互いに別々に配置することができる。いくつかの実施形態では、チャネル構造131は、ゲートラインカット構造180(いくつかの例ではゲートラインスリット構造とも呼ばれる)の間にアレイの形で配置されている。ゲートラインカット構造180は、ゲートラストプロセスにおいて犠牲層をゲート層155で置き換えることを容易にするために使用される。チャネル構造131のアレイは、X方向およびY方向に沿ったマトリックスアレイの形状、XまたはY方向に沿ったジグザグアレイの形状、ビーハイブ(例えば、六角形)アレイの形状などの任意の適切なアレイの形状を有することができる。いくつかの実施形態では、チャネル構造のそれぞれは、X-Y平面において円形であり、X-Z平面およびY-Z平面において柱形状を有する。いくつかの実施形態では、ゲートラインカット構造間のチャネル構造の量および配置は制限されない。
【0023】
図1の例に示されるように、垂直メモリセルストリング130は、チャネル構造131から形成される。いくつかの実施形態では、チャネル構造131は、基板101の主表面の方向に垂直であるZ方向に延びるピラーの形状を有する。実施形態では、チャネル構造131は、X-Y平面の円形の材料によって形成され、Z方向に延びる。例えば、チャネル構造131は、ブロッキング絶縁層132(例えば、酸化ケイ素)、電荷蓄積層(例えば、窒化ケイ素)133、トンネル絶縁層134(例えば、酸化ケイ素)、半導体層135、およびXーY面が円形で、Z方向に延びる絶縁層136などの機能層を含む。例では、ブロッキング絶縁層132(例えば、酸化ケイ素)が、チャネル構造131のためのホールの側壁(層のスタック150の中へ)に形成され、次に、電荷蓄積層(例えば、窒化ケイ素)133、トンネル絶縁層134、半導体層135、および絶縁層136は、側壁から順次積み重ねられている。半導体層135は、ポリシリコンまたは単結晶シリコンなどの任意の適切な半導体材料であり得、半導体材料は、ドープされていないか、またはp型またはn型ドーパントを含み得る。いくつかの例では、半導体材料は、ドープされていない真性シリコン材料である。しかしながら、欠陥のために、いくつかの例では、真性シリコン材料は、10
10cm
-3の桁のキャリア密度を有する可能性がある。絶縁層136は、酸化ケイ素および/または窒化ケイ素などの絶縁材料で形成され、および/または空隙として形成することができる。
【0024】
本開示のいくつかの態様によれば、チャネル構造131および層のスタック150は一緒になってメモリセルストリング130を形成する。例えば、半導体層135は、メモリセルストリング130内のトランジスタのチャネル部分に対応し、ゲート層155は、メモリセルストリング130内のトランジスタのゲートに対応する。一般に、トランジスタにはチャネルを制御するゲートがあり、チャネルの両側にドレインとソースがある。簡単にするために、
図1の例では、
図1のトランジスタ用のチャネルの上側はドレインと呼ばれ、
図1のトランジスタ用のチャネルの下側はソースと呼ばれる。ドレインとソースは特定の駆動構成で切り替えることができることに留意されたい。
図1の例では、半導体層135は、トランジスタの接続されたチャネルに対応する。特定のトランジスタの場合、特定のトランジスタのドレインは、特定のトランジスタの上の上部トランジスタのソースに接続され、特定のトランジスタのソースは、特定のトランジスタの下の下部トランジスタのドレインに接続される。したがって、メモリセルストリング130内のトランジスタは直列に接続されている。
【0025】
本開示のいくつかの態様によれば、ホールの半導体層135の底部は、垂直メモリセルストリング130のソースに対応し、共通ソース層140は、垂直メモリセルストリング130のソースと導電して接続して形成される。共通ソース層140は、1つまたは複数の層を含むことができる。
図1の例では、共通ソース層140は、高導電層141およびソース層142を含む。いくつかの例では、ソース層142は、真性ポリシリコン、ドープされたポリシリコン(N型ドープされたシリコン、P型ドープされたシリコンなど)などのシリコン材料である。
【0026】
同様に、共通ソース層140は、他の垂直メモリセルストリングのソースと導電して接続されており、したがって、アレイ共通ソースを形成し、いくつかの例では、ソース接続層と呼ぶことができる。いくつかの例では、垂直メモリセルストリング130がブロックによって消去されるように構成されている場合、共通ソース層140は、ブロックのコア領域およびブロックの階段領域を拡張およびカバーすることができる。いくつかの例では、別々に消去される異なるブロックについて、共通ソース層140は、異なるブロックに対して適切に絶縁され得る。
【0027】
高導電層141は、比較的大きな電流伝導性およびX-Y平面における広範な被覆を有するように構成され、したがって、共通ソース層140は、比較的小さな抵抗を有し、比較的効率的な電流の分布をもたらすことができる。高導電層141は、金属、金属化合物、金属ケイ化物などの任意の適切な材料で形成することができる。いくつかの実施形態では、高導電層141は、金属およびシリコンを含む(例えば、MxSiyの形態を有する)金属ケイ化物で形成され、金属は、チタン(Ti)、コバルト(Co)、ニッケル(Ni)、白金(Pt)などの任意の適切な金属であり得る。
【0028】
いくつかの実施形態では、ゲートラインカット構造180の底部は、いくつかの例では高導電層141と導電して接続することができる金属ケイ化物層などの高導電層185も含む。高導電層185は、高導電層141と同じ材料を含むことができるか、または高導電層141とは異なる材料を含むことができることに留意されたい。高導電層185は、高導電層141とは異なるプロセスステップで形成される。
図1の例では、ゲートラインカット構造180の上部は、酸化ケイ素などの絶縁材料で満たされていることに留意されたい。したがって、ゲートラインカット構造180は、
図1の例のACSコンタクトには使用されない。
【0029】
関連する例では、ACSコンタクト構造はゲートラインカット構造で形成され、ACSリークへのワードライン、ACS容量への比較的大きなワードライン、ゲートラインカット構造でのACSコンタクトによるプロセス中のストレスなどの様々な問題がある。本開示は、ACSコンタクトをアレイ領域から離れて、例えば、階段領域、周囲ブロック境界またはダイ境界などに配置するための技術を提供し、したがって、ACSリークへのワードライン、ACS静電容量への比較的大きいワードライン、ゲートラインカット構造などでのACSコンタクトによるプロセス中のストレスなどの問題を解決できる。例えば、本開示は、いくつかの実施形態において、ACSリークのないワードライン、ACS静電容量へのワードラインがないこと、およびアレイ領域に対するACSコンタクト関連のストレスがないことを達成することができる。
【0030】
本開示の一態様によれば、共通ソース層140は、X-Y平面を広範囲にカバーし、共通ソース層140へのコンタクト(いくつかの例ではACSコンタクトとも呼ばれる)は、階段領域、アレイの境界線、ダイの境界線などの任意の適切な場所に形成することができる。いくつかの実施形態では、共通ソース層140へのコンタクトは、同じマスクを使用して他のコンタクト(例えば、ワードラインコンタクト、ビットラインコンタクトなど)と同時に形成することができ、高導電層141を共通ソース層140への接触のためのエッチング停止層として使用することができる。ゲートラインカット構造でACSコンタクトを形成する関連する例では、(一般的なコンタクトマスクとは異なる)別個のマスクが、ACSコンタクトを形成するための追加のプロセスステップとともに使用されることに留意されたい。したがって、本開示におけるACSおよびACSコンタクト技術は、マスクの数が少ない。
【0031】
本開示のいくつかの態様によれば、高導電層141の使用により、共通ソース層140へのコンタクト(ACSコンタクトとも呼ばれる)は、柔軟性をもって配置することができ、本開示のACSおよびACSコンタクト技術は、他の垂直方向のメモリデバイス技術と共に使用することができる。いくつかの例では、本開示で開示されるACSおよびACSコンタクト技術は、中央階段実装、側方階段実装などの様々な階段実装で使用することができる。いくつかの例では、本開示で開示されるACSおよびACSコンタクト技術は、アレイダイ側のパッドアウトの実装、CMOSダイ側のコンタクトパッドの実装などのような様々なパッドアウトの実装で使用することができる。
【0032】
図1の例では、ACSコンタクト構造160は、共通ソース層140を、垂直メモリセルストリングのソース端子用の駆動回路(図示せず)に接続するように構成される。駆動回路は、動作中に、ACS(例えば、共通ソース層140)に適切な駆動電圧および電力を供給することができる。
【0033】
図1の例では、ACSコンタクト構造160は、コンタクト構造161、ビア構造162、および金属ワイヤ163を含む。コンタクト構造161、ビア構造162および金属ワイヤ163は、互いに導電して連結されている。いくつかの実施形態では、ACSコンタクト構造160は、ワードライン接続構造170などの他の接続構造と同様の構成を有する。例えば、
図1に示されるように、ワードライン接続構造170は、互いに導電して連結されたコンタクト構造171、ビア構造172、および金属ワイヤ173を含む。いくつかの例では、コンタクト構造161は、同じマスク、同じプロセスステップ、および同じ材料を使用して、コンタクト構造171で形成することができる。ビア構造162は、同じマスク、同じプロセスステップ、および同じ材料を使用して、ビア構造172で形成することができる。また、金属ワイヤ163および金属ワイヤ173は、同じマスク、同じプロセスステップ、および同じ材料を使用して形成することができる。
【0034】
図2~5は、本開示のいくつかの実施形態による半導体デバイス100などの半導体デバイスのいくつかの上面図を示している。説明を容易にするために、
図2~5は、半導体デバイスの層の一部を示し、他の層を省略していることに留意されたい。
【0035】
図2は、本開示のいくつかの実施形態による、半導体デバイス100などの半導体デバイスの上面
図200を示している。上面
図200は、X-Y平面における半導体デバイスのいくつかの構成要素の上面図に対応するパターンを含む。例では、
図1は、
図2に示されるA-A’線に沿った半導体デバイスの断面図である。
【0036】
図2の例では、上面
図200は、
図1のゲートラインカット構造180などのゲートラインカット構造のパターン280を含む。パターン280は、狭い長方形の形状を有し、X方向に平行に配置されている。上面
図200は、コア領域210(いくつかの例ではアレイ領域とも呼ばれる)および階段領域220(いくつかの例では接続領域とも呼ばれる)を含むことができ、これらは、X方向でコア領域210の2つの反対側に配置される。
【0037】
上面
図200は、
図1のチャネル構造131などのチャネル構造のコア領域210にパターン231を含む。上面
図200はまた、ダミーチャネル構造のための階段領域220におけるパターン231(D)を含む。
【0038】
本開示のいくつかの態様によれば、共通ソース層240は、コア領域210および階段領域220を広範囲にカバーし、高導電層(図示せず)を有し、したがって、共通ソース層240へのコンタクトを柔軟に配置することができる。例では、コンタクトは、261によって示されるように、階段領域220に配置することができる。別の例では、コンタクトは、上面
図200の261(B)によって示されるように、ブロックの境界に配置することができる。
【0039】
図3は、本開示のいくつかの実施形態による、半導体デバイス100などの半導体デバイスの上面
図300を示している。上面
図300は、X-Y平面における半導体デバイスのいくつかの構成要素の上面図に対応するパターンを含む。例では、
図1は、
図3に示されるB-B’線に沿った半導体デバイスの断面図である。
【0040】
図3の例では、上面
図300は、
図1のゲートラインカット構造180などのゲートラインカット構造のパターン380を含む。パターン380は、狭い長方形の形状を有し、X方向に平行に配置されている。上面
図300は、2つのコア領域310(いくつかの例ではアレイ領域とも呼ばれる)と、コア領域310の間に配置される階段領域320(いくつかの例では接続領域とも呼ばれる)とを含むことができる。
【0041】
上面
図300は、
図1のチャネル構造131などのチャネル構造のコア領域310に、パターン331を含む。上面
図300はまた、ダミーチャネル構造のための階段領域320内のパターン331(D)を含む。
【0042】
本開示のいくつかの態様によれば、共通ソース層340は、コア領域310および階段領域320を広範囲にカバーし、高導電層を含み、したがって、共通ソース層340へのコンタクトを柔軟に配置することができる。例では、コンタクトは、361によって示されるように、階段領域320に配置することができる。別の例では、コンタクトは、上面
図300の361(B)によって示されるように、ブロックの境界に配置することができる。
【0043】
図4は、本開示のいくつかの実施形態による、半導体デバイス100などの半導体デバイスの上面
図400を示している。いくつかの例では、上面
図400は、ダイの上面図であり、いくつかの構成要素の上面図に対応するパターンを含み、例えば共通ソース層140(ACS)、コンタクト構造161、コンタクト構造に対するビア構造162、XーY平面のビア構造163を相互接続するための金属ワイヤ163が挙げられる。
【0044】
図4の例では、上面
図400は、共通ソース層140などの共通ソース層の2つの長方形領域440(LおよびR)を示している。さらに、上面図は、2つの長方形領域440(LおよびR)それぞれにおける2つのコア領域410を示している。階段領域420は、2つのコア領域410(LおよびR)の間に配置されている。長方形領域440(LおよびR)は、コア領域410(LおよびR)および階段領域420などのダイの大部分を使い、およびカバーし、共通ソース層140の導電層の使用に起因して、したがって、共通ソース層は、電流の分布に対して比較的高い導電率をもたらすことができる。高導電層は、チャネル構造(および/またはダミーチャネル構造)の底部に対応するホール(図示せず)を含むことができることに留意されたい。
【0045】
上面
図400はまた、共通ソース層140などのアレイ共通ソースと導電性接続されている、
図1のコンタクト構造161などのコンタクト構造に対応するパターン461(LおよびR)を含む。コンタクト構造を説明するためにパターン461(LおよびR)の長方形の形状が使用されているが、コンタクト構造は、円形、楕円形などの他の適切な形状を有することができることに留意されたい。いくつかの実施形態では、半導体デバイスはまた、パターン461と同様であるがより小さな上面図のパターンを有し得るビアパターンを含むことに留意されたい。ビアパターンは、
図1のビア構造162などのビア構造に対応する。ビア構造を使用して、コンタクト構造161を金属ワイヤと導電して接続することができる。
【0046】
図4の例では、パターン461(LおよびR)は、階段領域420内および長方形領域440(LおよびR)の境界の周りに配置されている。例えば、パターン461(L)は、左の長方形領域440(L)の境界の周りに配置され、パターン461(R)は、右の長方形領域440(R)の境界の周りに配置される。さらに、上面
図400は、コンタクト構造161を接続するために使用される金属ワイヤ163などの金属ワイヤに対応するパターン463を含む。
【0047】
2つのコア領域が同じブロックに属する例(例えば、同時に消去されるメモリセルを備えた消去ブロック)では、パターン463によって示されるような金属ワイヤ163は、パターン461(LおよびR)によって示されるようにコンタクト構造161を接続し、例えば、ビア構造を介する。2つのコア領域が異なるブロックに属する場合、パターン463によって示されるような金属ワイヤ163は、コンタクト構造461(L)を一緒に、次にコンタクト構造461(R)を一緒に、別個に接続するように適切に構成できることに留意されたい。
【0048】
さらに、
図4の例ではまた、上面
図400は、半導体デバイスのコンタクトパッドに対応するパターン499を示している。いくつかの実施形態では、半導体デバイスは、互いに結合されたアレイダイおよび相補型金属-酸化物-半導体(CMOS)ダイを含む。アレイダイには垂直メモリセルストリングが含まれ、CMOSダイには垂直メモリセルストリング用の周辺回路が含まれる。いくつかの実施形態では、アレイダイは、結合されたダイのためのコンタクトパッドを設ける。コンタクトパッドは、半導体デバイス(アレイダイとCMOSダイ)を他の回路に接続するために使用できる。
【0049】
パターン499は例示用であり、コンタクトパッドの数、コンタクトパッドのサイズ、コンタクトパッド間の距離などは、例えば、コンタクトパッドの設計の要件、供給電圧の要件、コンタクトの抵抗の要件に基づいて調整することができることに留意されたい。
【0050】
図5は、本開示のいくつかの実施形態による、半導体デバイス100などの半導体デバイスの上面
図500を示している。いくつかの例では、上面
図500は、ダイの上面図であり、いくつかの構成要素の上面図に対応するパターンを含み、例えば共通ソース層140(ACS)、コンタクト構造161、コンタクト構造に対するビア構造、XーY平面のビア構造を相互接続するための金属ワイヤが挙げられる。
【0051】
図5の例では、上面
図500は、共通ソース層140などのアレイ共通ソースに対応する長方形領域540を示している。さらに、上面
図500は、コア領域510の2つの側にそれぞれ配置されたコア領域510および2つの階段領域520を示している。パターン540は、コア領域510および階段領域520などのようなダイの大部分を網羅する。共通ソース層140に高導電層を使用するため、共通ソース層140は、電流の分布に対して比較的高い導電性を設けることができる。高導電層は、チャネル構造(および/またはダミーチャネル構造)の底部に対応するホール(図示せず)を含むことができることに留意されたい。
【0052】
上面
図500はまた、共通ソース層140と導電して接続されている、
図1のコンタクト構造161などのコンタクト構造に対応するパターン561を含む。パターン561の長方形の形状がコンタクト構造を説明するために使用されているが、コンタクト構造は、他の適切な形状、例えば円形、楕円形などを有することができることに留意されたい。いくつかの実施形態では、半導体デバイスはまた、パターン561と同様であるがより小さな上面図のパターンを有し得るビアパターンを含むことに留意されたい。ビアパターンは、
図1のビア構造162などのビア構造に対応する。ビア構造を使用して、コンタクト構造161を金属ワイヤと導電して接続することができる。
【0053】
図5の例では、パターン561は、階段領域520で、パターン540の境界の周りに配置されている。さらに、上面
図500は、コンタクト構造161を接続するために使用される金属ワイヤ163などの金属ワイヤに対応するパターン563を含む。
【0054】
さらに、
図5の例ではまた、上面
図500は、半導体デバイスのコンタクトパッドに対応するパターン599を示している。いくつかの実施形態では、半導体デバイスは、互いに結合されたアレイダイおよび相補型金属-酸化物-半導体(CMOS)ダイを含む。アレイダイには垂直メモリセルストリングが含まれ、CMOSダイには垂直メモリセルストリング用の周辺回路が含まれる。いくつかの実施形態では、アレイダイは、結合されたダイのためのコンタクトパッドを設ける。コンタクトパッドは、半導体デバイス(アレイダイとCMOSダイ)を他の回路に接続するために使用できる。
【0055】
図2~
図5に示される例では、共通ソース層へのコンタクト構造は、アレイ領域から経路指定された金属ワイヤを使用して接続することができ、したがって、アレイ領域をデータストレージの垂直メモリセルストリングに効率的に使用できることに留意されたい。
【0056】
図6は、本開示のいくつかの実施形態による、互いに結合されたアレイダイおよびCMOSダイを有する半導体デバイス600の断面図を示す。
【0057】
アレイダイは、
図1に示される半導体デバイス100の対応する構成要素と同様に構成される構成要素を含む。例えば、基板601は、基板101と同様に構成されている。コア領域110と同様に構成されたコア領域610。階段領域620は、階段領域120と同様に構成される。垂直メモリセルストリング630は、垂直メモリセルストリング130と同様に構成される。層のスタック650は、層のスタック150と同様に構成される。チャネル構造631は、チャネル構造131と同様に構成される。ゲートラインカット構造680は、ゲートラインカット構造180と同様に構成される。共通ソース層640は、共通ソース層140と同様に構成されている。ACSコンタクト構造660は、ACSコンタクト構造160と同様に構成される。ワードライン接続構造670は、ワードライン接続構造170と同様に構成される。これらの構成要素の説明は上記で提示されており、わかりやすくするためにここでは省略する。
【0058】
図6の例では、アレイダイとCMOSダイが向かい合って配置され(回路側が表であり、基板側が裏である)、互いに結合されている。一般に、CMOSダイの周辺回路は、半導体デバイス600を外部回路とインターフェースする。例えば、周辺回路は外部回路から命令を受け取り、アレイダイで制御信号を発し、アレイダイからデータを受け取り、外部回路にデータを出力する。
【0059】
図6の例では、CMOSダイおよびアレイダイはそれぞれ、互いに整列させることができる結合構造を含む。例えば、CMOSダイには結合構造I1~I7が含まれ、アレイダイには対応する結合構造O1~O7が含まれる。アレイダイとCMOSダイは適切に整列させることができるため、結合構造I1~I7はそれぞれ結合構造O1~O7と整列される。アレイダイとCMOSダイが互いに結合されると、結合構造I1~I7はそれぞれ結合され、結合構造O1~O7と電気的に連結される。
【0060】
さらに、
図6の例では、半導体デバイス600のパッドアウト構造P1~P3がアレイダイの裏側に形成され、パッドアウト構造P1~P3が結合構造O1~O3に電気的に接続されており、それは例えば、
図6に示されるように、ビア構造T1~T3を介してパンチスルーすることによってなされる。
【0061】
図7は、本開示のいくつかの実施形態による、互いに結合されたアレイダイおよびCMOSダイを有する半導体デバイス700の断面図を示す。
【0062】
アレイダイは、
図1に示される半導体デバイス100の対応する構成要素と同様に構成される構成要素を含む。例えば、基板701は、基板101と同様に構成されている。コア領域110と同様に構成されたコア領域710。階段領域720は、階段領域120と同様に構成される。垂直メモリセルストリング730は、垂直メモリセルストリング130と同様に構成される。層のスタック750は、層のスタック150と同様に構成される。チャネル構造731は、チャネル構造131と同様に構成される。ゲートラインカット構造780は、ゲートラインカット構造180と同様に構成される。共通ソース層740は、共通ソース層140と同様に構成されている。ACSコンタクト構造760は、ACSコンタクト構造160と同様に構成される。ワードライン接続構造770は、ワードライン接続構造170と同様に構成される。これらの構成要素の説明は上記で提示されており、わかりやすくするためにここでは省略する。
【0063】
図7の例では、アレイダイとCMOSダイが向かい合って配置され(回路側が表であり、基板側が裏である)、互いに結合されている。一般に、CMOSダイの周辺回路は、半導体デバイス600を外部回路とインターフェースする。例えば、周辺回路は外部回路から命令を受け取り、アレイダイで制御信号を発し、アレイダイからデータを受け取り、外部回路にデータを出力する。
【0064】
図7の例では、CMOSダイおよびアレイダイはそれぞれ、互いに整列させることができる結合構造を含む。例えば、CMOSダイには結合構造I1~I7が含まれ、アレイダイには対応する結合構造O1~O7が含まれる。アレイダイとCMOSダイは適切に整列させることができるため、結合構造I1~I7はそれぞれ結合構造O1~O7と整列される。アレイダイとCMOSダイが互いに結合されると、結合構造I1~I7はそれぞれ結合され、結合構造O1~O7と電気的に連結される。
【0065】
さらに、
図7の例では、半導体デバイス700のパッドアウト構造P1~P2が、CMOSダイの裏側に形成されている。
図7の例では、入力/出力信号は、アレイダイを通ってルーティングする必要がないので、半導体デバイス700の入力/出力信号の信号経路は、
図6の信号経路よりも短くすることができる。
【0066】
図8は、本開示のいくつかの実施形態による、半導体デバイス100などの半導体デバイスを製造するためのプロセスの例を概説するフローチャットを示す。
図9A~9Rは、製造中の半導体デバイス100、半導体デバイス600などの半導体デバイスの断面図を示している。断面図は、例として、半導体デバイス100および半導体デバイス600の状況でラベル付けされ、断面図は、半導体デバイス700などなどの他の適切な半導体デバイスの状況で適切にラベル付けされ得ることに留意されたい。
【0067】
S810では、初期の層のスタックが基板に形成される。初期の層のスタックには、ソース犠牲層、高導電層、絶縁層、およびゲート犠牲層が含まれる。
【0068】
図9Aは、ソース犠牲層の後の半導体デバイス100の断面図を示しており、高導電層が基板101に形成されている。
【0069】
図9Aの例では、ポリシリコンウェル102が基板101に形成され、次いで、ソース犠牲層190および高導電層141が順次堆積される。いくつかの例では、ソース犠牲層190は、適切な犠牲層のスタックである。例では、ソース犠牲層190は、例えば、酸化ケイ素層、窒化ケイ素層、ポリシリコン層、窒化ケイ素層、および酸化ケイ素層を下から上に含む。ポリシリコン層は、2つの窒化ケイ素層と2つの酸化ケイ素層の間に挟まれている。
【0070】
いくつかの例では、高導電層141は、比較的高温(例えば、500℃超)である下でケイ化チタンを形成するために、後でポリシリコン層(例えば、ソース層)と接触させられるチタン層によって形成される。
【0071】
図8に戻ると、S820において、階段は、アレイ領域に隣接する階段領域に形成される。
【0072】
S830では、アレイ領域にチャネル構造が形成される。
【0073】
図9Bは、チャネル構造が形成された後の半導体デバイス100の断面図を示している。
【0074】
図9Bの例では、初期の層のスタック150(I)が高導電層141上に堆積されている。初期の層のスタック150(I)は、交互に積み重ねられた犠牲ゲート層155(I)および絶縁層154を含む。コア領域110、階段領域120、および境界領域195などのいくつかの領域が基板上に画定される。
【0075】
図9Bの例では、ステップ175が階段領域に形成されている。任意の適切なプロセスを使用して、段を形成することができる。いくつかの例では、エッチングトリムプロセスが使用される。例では、アレイ領域110およびアレイ領域110に隣接する階段領域120の一部を覆うマスク層が形成される。マスク層は、フォトレジストまたは炭素ベースのポリマー材料を含むことができ、リソグラフィーなどのパターニングプロセスを使用して形成することができる。いくつかの実施形態では、マスク層はまた、酸化ケイ素層、窒化ケイ素層、TEOS、シリコン含有反射防止コーティング(SiARC)、アモルファスシリコン、または多結晶シリコンなどのハードマスクを含むことができる。ハードマスクは、O2またはCF4の化学的現象を使用した反応性イオンエッチング(RIE)などのエッチングプロセスを使用してパターン化できる。
【0076】
いくつかの実施形態では、ステップ175は、マスク層を使用して反復的なエッチングトリムプロセスを適用することによって形成することができる。エッチングトリムプロセスは、エッチングプロセスおよびトリミングプロセスを含む。エッチングプロセス中に、表面が露出した初期のスタックの一部を取り除くことができる。例では、エッチングの深さは、犠牲ゲート層と絶縁層の厚さである対の層に等しい。例では、絶縁層のエッチングプロセスは、犠牲層に対して高い選択性を有することができ、および/またはその逆も可能である。
【0077】
いくつかの実施形態では、スタックのエッチングは、反応性イオンエッチング(RIE)または他のドライエッチングプロセスなどの異方性エッチングによって実行される。いくつかの実施形態では、絶縁層は酸化ケイ素である。この例では、酸化ケイ素のエッチングは、炭素-フッ素(CF4)、ヘキサフルオロエタン(C2F6)、CHF3、またはC3F6などのフッ素ベースのガス、および/または他の任意の適切なガスを使用するRIEを含むことができる。いくつかの実施形態では、酸化ケイ素層は、フッ化水素酸、またはフッ化水素酸とエチレングリコールの混合物などの湿式の化学的現象によって除去することができる。いくつかの実施形態では、時限エッチングアプローチを使用することができる。いくつかの実施形態では、犠牲層は窒化ケイ素層である。この例では、窒化ケイ素のエッチングは、O2、N2、CF4、NF3、Cl2、HBr、BCl3、および/またはそれらの組み合わせを使用するRIEを含むことができる。単層スタックを除去するための方法およびエッチャントは、本開示の実施形態によって制限されるべきではない。
【0078】
トリミングプロセスは、マスク層がエッジからx-y平面において横方向に引き戻される(例えば、内側に収縮する)ことができるように、マスク層に適切なエッチングプロセス(例えば、等方性ドライエッチングまたはウェットエッチング)を適用することを含む。いくつかの実施形態では、トリミングのプロセスは、O2、Ar、N2などを使用するRIEなどのドライエッチングを含むことができる。
【0079】
マスク層をトリミングした後、初期のスタックの最上位レベルの一部が露出され、初期のスタックの最上位レベルの他の部分がマスク層で覆われたままになる。エッチングトリムプロセスの次のサイクルは、エッチングプロセスから再開される。
【0080】
さらに、チャネル構造131は、アレイ領域110に形成される。いくつかの実施形態では、ステップ175が階段領域120に形成された後、適切な平坦化プロセスが実行されて、比較的平坦な表面が得られる。次に、フォトリソグラフィ技術を使用して、フォトレジストおよび/またはハードマスク層のチャネルホールおよびダミーのチャネルホール(図示せず)のパターンを画定し、エッチング技術を使用して、パターンを初期の層のスタック150(I)、高導電層141、ソース犠牲層190、およびポリシリコンウェル102に転写する。したがって、チャネルホールは、コア領域110および階段領域120に形成することができる(階段領域のチャネルホールは示されていない)。
【0081】
次に、チャネル構造131がチャネルホールに形成される。いくつかの実施形態では、ダミーチャネル構造は、チャネル構造で形成することができ、したがって、ダミーチャネル構造は、チャネル構造と同じ材料で形成される。例では、ブロッキング絶縁層は、チャネルホールおよびダミーチャネルホールの側壁に形成される。そのとき、電荷蓄積層、トンネル絶縁層、半導体層、絶縁層が側壁から順次積み重ねられる。
【0082】
図8に戻ると、S840において、ゲートラインカットトレンチが形成される。いくつかの実施形態では、ゲートラインカットトレンチは、ソース犠牲層にエッチングされる。いくつかの実施形態では、高導電層141は、ゲートラインカットトレンチを形成するためのエッチングプロセスのためのエッチング停止層として使用される。
【0083】
図9Cは、ゲートラインカットトレンチ181が形成された後の半導体デバイス100の断面図を示している。
【0084】
図8に戻ると、S850で、ソース犠牲層が、ゲートラインカットトレンチを使用してソース層と置き換えられる。
【0085】
例では、スペーサー構造は、ソース犠牲層を置き換えている間にゲート犠牲層を保護することができるゲートラインカット構造の側壁に形成される。
【0086】
図9Dは、スペーサー層182がゲートラインカットトレンチ181の側壁に堆積された後の半導体デバイス100の断面図を示す。いくつかの例では、スペーサー層182は、窒化物層、酸化物層、および別の窒化物層を含む。
【0087】
次に、例では、スペーサーエッチングプロセスを実行して、ゲートラインカットトレンチ181の底部にある過剰なスペーサー材料を除去する。スペーサーエッチングプロセスはまた、半導体デバイス100の上面にあるスペーサー材料を除去することができる。
【0088】
図9Eは、スペーサーエッチングプロセス後の半導体デバイス100の断面図を示している。ゲートラインカットトレンチ181の底部にあるスペーサー材料は、183に示すように除去され、スペーサー層182は、ゲートラインカットトレンチ181の側壁に残る。半導体デバイス100の上面のスペーサー材料はまた、スペーサーエッチングプロセスによって除去されることに留意されたい。いくつかの例では、スペーサーエッチングプロセスは異方性エッチングプロセスである。
【0089】
さらに、ソース犠牲層は、ゲートラインカットトレンチを通して除去される。ソース犠牲層を除去すると、開口部を形成する。
【0090】
図9Fは、ソース犠牲層を除去した後の半導体デバイス100の断面図を示している。示されているように、開口部191は、ソース犠牲層の代わりに形成され、チャネル構造131の低部の部分は、開口部191に露出されている。
【0091】
いくつかの実施形態では、チャネル構造131は、半導体層を取り囲む酸化物-窒化物-酸化物(ONO)構造を有する、ブロッキング絶縁層、電荷蓄積層、トンネル絶縁層を含む。次に、続いて、ONO除去プロセスが実行されて、チャネル構造131内の半導体層の底部が、開口部191に露出される。
【0092】
図9Gは、ONO除去プロセス後の半導体デバイス100の断面図を示している。193に示すように、チャネル構造131の底部のブロッキング絶縁層、電荷蓄積層、トンネリング絶縁層が除去されており、チャネル構造131の半導体層下部が開口部191に露出している。スペーサーの一部は、ONO除去プロセス中に除去される場合があることに留意されたい。
【0093】
続いて、ポリシリコンは、ゲートラインカットトレンチ181を介して開口部191に堆積される。いくつかの実施形態では、側壁選択的なエピタキシャル成長を実行して、エピタキシャル層を成長させ、開口部191を、ドープまたは非ドープシリコン、ドープまたは非ドープポリシリコン、ドープまたは非ドープアモルファスシリコンなどのソース材料142で満たす。
【0094】
図9Hは、いくつかの実施形態におけるポリシリコン堆積後の半導体デバイス100の断面図を示す。次に、ソース材料142は、チャネル構造131の下部で半導体層と接触している(メモリセルのチャネルを形成し、トランジスタを選択するため)。ソース材料142は、高導電層141と導電性接続(直接接触)している。例では、高導電層141は、シリコンと接触しており、ケイ化チタンを形成することができるチタンを含む。次に、高導電層141およびソース材料142は、共通ソース層140を形成する。
【0095】
図8に戻ると、S860において、犠牲ゲート層は、ゲートラインカットトレンチを介してゲート層と置き換えられる。いくつかの実施形態では、ゲートラインカットトレンチ181を使用して、ゲート犠牲層155(I)をゲート層155で置き換えることができる。例では、ゲート犠牲層へのエッチャントは、ゲートラインカットトレンチを介して適用されて、ゲート犠牲層を除去する。例では、ゲート犠牲層は窒化ケイ素でできており、高温硫酸(H
2SO
4)がゲートラインカットトレンチを介して適用されて、ゲート犠牲層を除去する。
【0096】
図9Iは、ゲート犠牲層155(I)が除去された後の半導体デバイス100の断面図を示している。ゲート犠牲層155(I)を除去すると、開口部155(O)が残る。
【0097】
さらに、ゲートラインカットトレンチを介して、アレイ領域内のトランジスタへのゲートスタック155が形成される。例では、ゲートスタック155は、high-k誘電体層、接着剤層、および金属層から形成されている。high-k誘電体層は、比較的大きな誘電率をもたらす任意の適切な材料を含めることができ、例えば酸化ハフニウム(HfO2)、酸化ハフニウムシリコン(HfSiO4)、酸窒化ハフニウムシリコン(HfSiON)、酸化物アルミニウム(Al2O3)、酸化ランタン(La2O3)、酸化タンタル(Ta2O5)、酸化イットリウム(Y2O3)、酸化ジルコニウム(ZrO2)、チタン酸ストロンチウム(SrTiO3)、酸化ジルコニウムシリコン(ZrSiO4)、酸化ハフニウムジルコニウム(HfZrO4)がある。接着剤層は、チタン(Ti)、タンタル(Ta)などの高融点金属、およびTiN、TaN、W2N、TiSiN、TaSiNなどのそれらの窒化物を含むことができる。金属層には、タングステン(W)、銅(Cu)などの導電性の高い金属が含まれる。
【0098】
図9Jは、ゲートスタック155が開口部に充填されたときの半導体デバイス100の断面図を示している。
【0099】
ゲートスタック155の堆積プロセスは、半導体デバイス100の上面およびゲートラインカットトレンチ181の底部に、high-k誘電体層、接着剤層(例えば、TiN)、および金属層(例えば、タングステン)などの過剰な材料を堆積させ得ることに留意されたい。
図9Jの例では、半導体デバイス100の上面およびゲートラインカットトレンチ181の底部の接着剤層(例えば、TiN)および金属層(例えば、タングステン)が、例えば、異方性エッチングプロセスによって除去される。半導体デバイス100の上面およびゲートラインカットトレンチ181の底部のhigh-K誘電体層は、例えば、異方性エッチングプロセスを使用して、さらに除去することができる。
【0100】
図9Kは、半導体デバイス100の上面およびゲートラインカットトレンチ181の底部のhigh-K誘電体層が除去された後の、半導体デバイス100の断面図を示す。
【0101】
図8に戻ると、S870で、ゲートラインカットトレンチが充填されている。いくつかの実施形態では、ゲートラインカットトレンチは、ゲートラインカット構造を形成するために、下部導電層および上部絶縁部分で満たされている。下部導電層は、高導電層141と導電接続している。
【0102】
例では、ゲートラインカットトレンチ181の底部のhigh-K誘電体層が除去された後、ソース層142が露出される。次に、チタンなどの金属層を堆積させることができる。
【0103】
図9Lは、金属層(例えば、チタン)の堆積後の半導体デバイス100の断面図を示す。チタンは、ゲートラインカットトレンチ181の底部および半導体デバイス100の上面に堆積される。半導体デバイス100の上面に堆積したチタンは、選択的に除去することができる。
【0104】
図9Mは、半導体デバイス100の上面の過剰なチタンを除去した後の半導体デバイス100の断面図を示している。例では、ゲートラインカットトレンチ181の底面に堆積されたチタンは、ソース層142のポリシリコンと反応して、ケイ化チタン185を形成することができる。いくつかの例では、ケイ化チタン185は、高導電層141と導電性に接続されている。
【0105】
さらに、酸化ケイ素などの絶縁材料を堆積させて、ゲートラインカットトレンチ181を満たすことができる。
【0106】
図9Nは、186によって示されるように、ゲートラインカットトレンチ181が絶縁材料で満たされた後の半導体デバイス100の断面図を示す。
【0107】
図8に戻ると、S880において、共通ソース層へのコンタクト構造が、階段領域に形成されている。いくつかの実施形態では、共通ソース層へのコンタクト構造は、ゲート層へのコンタクト構造などの、垂直メモリセルストリングの他の部分へのコンタクト構造で形成される。いくつかの例では、共通ソース層140へのコンタクト構造のパターン、およびゲート層へのコンタクト構造などの他のコンタクト構造のパターンを含む同じマスク。マスクは、コンタクト構造のコンタクトホールを形成するために使用される。エッチングプロセスを使用して、コンタクトホールを形成することができる。高導電層141は、共通ソース層140へのコンタクトホールを形成するためのエッチング停止層として使用することができる。
【0108】
S890では、製造プロセスは、例えば、バックエンドオブライン(BEOL)プロセスに続く。バックエンドオブラインプロセスは、ビア構造、金属ワイヤ、パンチスルービア構造などの様々な接続構造を形成するために使用される。
【0109】
図9Oは、本開示のいくつかの実施形態による、BEOLプロセス後の半導体デバイス100の断面図を示す。共通ソース層140へのコンタクト構造161、ゲート層へのコンタクト構造171、ビア構造162および172、ワイヤ163および173、結合構造B、パンチスルービア構造Tなどの様々な接続構造が、半導体デバイス100に形成される。いくつかの例では、半導体ダイの基板上に形成されたメモリアレイを備えた半導体ダイは、アレイダイと呼ばれる。
【0110】
いくつかの実施形態では、半導体デバイス100は、CMOSダイと結合することができるアレイダイである。接着プロセス、シンニングプロセス、コンタクトパッドプロセスなどの追加のプロセスを使用して、アレイダイとCMOSダイを電気で連結することができる。
【0111】
図9Pは、CMOSダイで結合されたアレイダイ(例えば、半導体デバイス100)を備えた半導体デバイス600の断面図を示す。例では、アレイダイとCMOSダイは、対応する結合構造が整列された状態で向かい合って配置され、次に一緒に結合される。
【0112】
いくつかの例では、コンタクトパッドはアレイダイの裏側からのものである。
【0113】
図9Qは、本開示のいくつかの実施形態による半導体デバイス600の断面図を示す。アレイウェーハの裏面は、例えば化学機械研磨プロセスを使用して薄くされる。
【0114】
図9Rは、アレイダイの裏側に形成されたコンタクトパッドP1~P3を備えた半導体デバイス100の断面図を示している。
【0115】
図9O~9Rは、アレイダイの裏側にコンタクトパッドを形成するためのプロセスの例を示し、同様のプロセスを使用して、CMOSダイの裏側にコンタクトパッドを形成することができることに留意されたい。
【0116】
前述は、当業者が本開示の態様をよりよく理解できるように、いくつかの実施形態の特徴を概説している。当業者は、本明細書で紹介した実施形態の同じ目的を実行するため、および/または同じ利点を達成するために、他のプロセスおよび構造を設計または修正するための基礎として本開示を容易に使用できることを理解すべきである。当業者はまた、そのような同等の構造が本開示の精神および範囲から逸脱しないこと、および本開示の精神および範囲から逸脱することなく、本明細書において様々な変更、置換、および変更を行うことができることを理解すべきである。