技術分野
脂質二重膜を用いて標的物質の計測を行う計測器具並びにそれを用いた標的物質の計測方法及び該計測器具に充填される液滴のかくはん方法
発明が解決しようとする課題[発明の詳細な説明]から抜粋
受容体等を利用したセンサを形成する水溶液に匂いや揮発性有機物等の標的物質を気相から溶解する場合、問題となるのが標的物質の難溶性(あるいは気液間での低い分配係数)および溶液内の遅い拡散速度である。溶液内の拡散係数はおよそ10-9m2/s程度であり、自由拡散では水溶液内全体が気液平衡に到達するまでには長い時間を要するため、センサ素子である受容体等に標的物質が十分な濃度で届くまでの時間も延び、検出時間が長くなる(あるいは感度が低下する)と考えられる。また、のとおり、これまでにアガロースゲルを利用した人工細胞膜センサにより揮発性分子を検出した例はあるが、一度、水溶液内に溶け込んだ標的物質は滞留するため、動的な濃度変化を検出することは困難であった。
課題を解決するための手段[発明の詳細な説明]から抜粋
本願発明者らは、鋭意研究の結果、脂質二重膜を用いた標的物質の計測において、液滴を充填する容器に表面が疎水性のガス流路を設け、該ガス流路に標的物質を含むガス状試料を流通させることにより、該液滴内に効率良く標的物質を導入することができることを見出し、本発明を完成した。
発明の効果[発明の詳細な説明]から抜粋
本発明の計測器具を用いて計測を行うことにより、液滴内に標的物質を効率良く拡散させることができる。また、標的物質を含まないガスをガス流路に流通させることにより、液滴内の標的物質を除去することもできる。標的物質を除去後に再度、標的物質を含む新たな試料を加えることにより、試料中の標的物質の動的な濃度変化を検出することも可能になる。さらに、ガスをガス流路に流通させることにより、該ガス流路が接触する液滴をかくはんすることもできる。下記実施例に具体的に示されるように、液滴のかくはんにより、シグナルの検出効率が大幅に増大する。
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この特許公報に記載されている図面[図面の簡単な説明]から抜粋
【図1(a)】
本発明の計測器具の模式平面図である。
【図1(b)】
図1(a)のb-b'切断部端面図である。
【図2(a)】
下記実施例で作製した、本発明の計測器具の一具体例の模式平面図である。
【図2(b)】
図2(a)の計測器具に回路を接続した図である。
【図3】
図2に示す計測器具の作製に用いた下部基板を示す模式平面図である。
【図4】
図2に示す計測器具の作製に用いた上部基板を示す模式平面図である。
【図5】
下記実施例及び比較例で行った、ガス流路にオクテノールガスを流通させた場合と、液滴にオクテノールガスを自然拡散させた場合の液滴内のオクテノール濃度の経時変化を比較して示す図である。
【図6】
下記実施例及び比較例で行った、本発明の実施例になる、16チャネルのデバイスを用いた場合と、従来の1チャネルのデバイスを用いた場合の計測時間とシグナル検出確率との関係を示す図である。
【図7】
下記実施例において行った、導入ガスをオクテノールガスから窒素ガスに変更し、再びオクテノールガスに変更し、再び窒素ガスに変更した場合の、時間と液滴内のオクテノール濃度又はイオンチャネルのオープン率との関係を示す図である。
【図8】
下記実施例において行った、窒素ガスを導入した場合と、導入を止めた場合における、α-ヘモリシンのナノポアをシクロデキストリンが閉塞する頻度を調べた結果を示す図である。
10 基板
12 隔壁
14 第1のウェル
16 第2のウェル
18 透孔
20 ガス流路
22 ガス導入路
24 ガス排出路
26 ガス導入幹路
28 ガス導入孔
30 ガス排出幹路
32 ガス排出孔
34 ガス排出幹路
36 ガス排出孔
38 電極を接続する透孔
40 電極を接続する透孔
42 隔壁12を挿入する透孔
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