(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-09-25
(45)【発行日】2023-10-03
(54)【発明の名称】ゲームシステム及びプログラム
(51)【国際特許分類】
A63F 13/58 20140101AFI20230926BHJP
A63F 13/25 20140101ALI20230926BHJP
A63F 13/5255 20140101ALI20230926BHJP
A63F 13/53 20140101ALI20230926BHJP
A63F 13/55 20140101ALI20230926BHJP
A63F 13/79 20140101ALI20230926BHJP
A63F 13/795 20140101ALI20230926BHJP
G06T 19/00 20110101ALI20230926BHJP
【FI】
A63F13/58
A63F13/25
A63F13/5255
A63F13/53
A63F13/55
A63F13/79
A63F13/79 500
A63F13/795
G06T19/00 300B
(21)【出願番号】P 2016243791
(22)【出願日】2016-12-15
【審査請求日】2019-10-11
【審判番号】
【審判請求日】2021-06-23
(73)【特許権者】
【識別番号】000134855
【氏名又は名称】株式会社バンダイナムコエンターテインメント
(74)【代理人】
【識別番号】100090387
【氏名又は名称】布施 行夫
(74)【代理人】
【識別番号】100090398
【氏名又は名称】大渕 美千栄
(72)【発明者】
【氏名】石黒 赳彦
(72)【発明者】
【氏名】石田 裕亮
【合議体】
【審判長】藤本 義仁
【審判官】松田 直也
【審判官】古屋野 浩志
(56)【参考文献】
【文献】特開2016-104202(JP,A)
【文献】特開2000-61145(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F 9/24
A63F 13/00 - 13/98
G06F 3/01
G06F 3/048 - 3/0489
G06F 17/00 - 17/18
G06T 1/00
G06T 11/60 - 13/80
G06T 17/05
G06T 19/00 - 19/20
H04N 7/10
H04N 7/14 - 7/173
H04N 7/20 - 7/56
H04N 21/00 - 21/858
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンピュータによって、
演技を行う少なくとも1の演技キャラクタを配置させたゲーム空間を、仮想3次元空間として、画像化しつつ、ゲームを進行させるプログラムであって、
前記コンピュータを、
前記ゲーム空間における
前記演技キャラクタ及び
当該演技キャラクタのファンとしての各プレーヤの操作対象となるプレーヤキャラクタを含む各オブジェクトを制御する
手段であって、前記演技キャラクタにおける前記プレーヤ向けのファンサービスの行動を制御することを含むオブジェクト制御手段、
前記プレーヤキャラクタ毎に、前記ゲーム中に変動する前記
演技キャラクタとの関係性を示すパラメータであって、
当該演技キャラクタと、それぞれのプレーヤキャラクタ
又は各プレーヤキャラクタを操作するプレーヤと、のみの関係性
を示し、かつ、他のプレーヤ又は当該他のプレーヤの操作対象のプレーヤキャラクタとは無関係に独立的に規定される関係性パラメータをそれぞれ管理する管理手段、
前記プレーヤの視線方向を検出する検出装置から、当該検出されたプレーヤの視線方向の情報を受け付ける処理を実行する受付手段、
前記プレーヤ毎に、各プレーヤキャラクタが前記ゲーム空間上に配置された位置を当該各プレーヤに対応する仮想カメラの位置として設定し、各仮想カメラを視点として前記各プレーヤの視線方向に見えるゲーム空間の画像であって、
当該視線方向に存在する前記演技キャラクタを、前記各プレーヤが注視する注視キャラクタとして、含む画像をそれぞれ生成する画像生成手段、
前記受け付けられた
各プレーヤの視線方向のそれぞれに基づいて、対応する各仮想カメラを制御する仮想カメラ制御手段、及び、
ゲーム状況に応じて、前記プレーヤ毎に、前記ゲーム空間の画像を生成する際に、前記ゲーム空間に配置された他のプレーヤキャラクタの
関係性パラメータを、前記画像化されている注視キャラクタとともに当該他のプレーヤキャラクタに関連付けて画像化する画像化処理を実行する画像制御手段、
として機能させることを特徴とするプログラム。
【請求項2】
コンピュータによって、
演技を行う少なくとも1の演技キャラクタを配置させたゲーム空間を、仮想3次元空間として、画像化しつつ、ゲームを進行させるプログラムであって、
前記コンピュータを、
前記ゲーム空間における
前記演技キャラクタ及び
当該演技キャラクタのファンとしての各プレーヤの操作対象となるプレーヤキャラクタを含む各オブジェクトを制御する
手段であって、前記演技キャラクタにおける前記プレーヤ向けのファンサービスの行動を制御することを含むオブジェクト制御手段、
前記プレーヤキャラクタ毎に、前記ゲーム中に変動する前記
演技キャラクタとの関係性を示すパラメータであって、
当該演技キャラクタと、それぞれのプレーヤキャラクタ
又は各プレーヤキャラクタを操作するプレーヤと、のみの関係性
を示し、かつ、他のプレーヤ又は当該他のプレーヤの操作対象のプレーヤキャラクタとは無関係に独立的に規定され、各プレーヤキャラクタから前記
演技キャラクタへの意思の伝達の達成度又は当該意思の伝達の状況を数値化したパラメータである
関係性パラメータをそれぞれ管理する管理手段、
前記プレーヤの視線方向を検出する検出装置から、当該検出されたプレーヤの視線方向の情報を受け付ける処理を実行する受付手段、
前記プレーヤ毎に、各プレーヤキャラクタが前記ゲーム空間上に配置された位置を当該各プレーヤに対応する仮想カメラの位置として設定し、各仮想カメラを視点として前記各プレーヤの視線方向に見えるゲーム空間の画像であって、
当該視線方向に存在する前記演技キャラクタを、前記各プレーヤが注視する注視キャラクタとして、含む画像をそれぞれ生成する画像生成手段、
前記受け付けられた
各プレーヤの視線方向のそれぞれに基づいて、対応する各仮想カメラを制御する仮想カメラ制御手段、及び、
ゲーム状況に応じて、前記プレーヤ毎に、前記ゲーム空間の画像を生成する際に、前記ゲーム空間に配置された他のプレーヤキャラクタの
関係性パラメータを、前記画像化されている注視キャラクタとともに当該他のプレーヤキャラクタに関連付けて画像化する画像化処理を実行する画像制御手段、
として機能させることを特徴とするプログラム。
【請求項3】
コンピュータによって、
演技を行う少なくとも1の演技キャラクタを配置させたゲーム空間を、仮想3次元空間として、画像化しつつ、ゲームを進行させるプログラムであって、
前記コンピュータを、
前記ゲーム空間における
前記演技キャラクタ及び
当該演技キャラクタのファンとしての各プレーヤの操作対象となるプレーヤキャラクタを含む各オブジェクトを制御する
手段であって、前記演技キャラクタにおける前記プレーヤ向けのファンサービスの行動を制御することを含むオブジェクト制御手段、
前記プレーヤキャラクタ毎に、前記ゲーム中に変動する
前記演技キャラクタとそれぞれのプレーヤキャラクタ又は各プレーヤキャラクタを操作するプレーヤとの関係性を示す関係性パラメータをそれぞれ管理する管理手段、
前記プレーヤの視線方向を検出する検出装置から、当該検出されたプレーヤの視線方向の情報を受け付ける処理を実行する受付手段、
前記プレーヤ毎に、各プレーヤキャラクタが前記ゲーム空間上に配置された位置を当該各プレーヤに対応する仮想カメラの位置として設定し、各仮想カメラを視点として前記各プレーヤの視線方向に見えるゲーム空間の画像であって、
当該視線方向に存在する前記演技キャラクタを、前記各プレーヤが注視する注視キャラクタとして、含む画像をそれぞれ生成する画像生成手段、
前記受け付けられた
各プレーヤの視線方向のそれぞれに基づいて、対応する各仮想カメラを制御する仮想カメラ制御手段、
ゲーム状況に応じて、前記プレーヤ毎に、前記ゲーム空間の画像を生成する際に、前記ゲーム空間に配置された他のプレーヤキャラクタの
関係性パラメータを、当該他のプレーヤキャラクタに関連付けて画像化する画像化処理を実行する画像制御手段、及び、
複数の
前記演技キャラクタがゲーム空間に配置されている場合に、各プレーヤによって注視されている特定の注視キャラクタを特定する特定手段、
として機能させ、
前記画像制御手段が、
前記プレーヤ毎に、前記特定された特定の注視キャラクタに基づいて、他のプレーヤのプレーヤキャラクタの
関係性パラメータの画像化の有無を判定し、
当該判定の結果に応じて、前記プレーヤ毎に生成されたゲーム空間の画像に、前記他のプレーヤのプレーヤキャラクタにおける
関係性パラメータを、当該他のプレーヤのプレーヤキャラクタに関連付けて画像化し、又は、非画像化する前記画像化処理を実行することを特徴とするプログラム。
【請求項4】
請求項1又は2に記載のプログラムにおいて、
前記画像制御手段が、
前記各プレーヤのゲーム空間の画像に、各プレーヤのゲームレベルと同一レベル又は所定の範囲内に属するレベルを有する、他のプレーヤのプレーヤキャラクタにおける
関係性パラメータを画像化する前記画像化処理を実行する、プログラム。
【請求項5】
請求項1又は2に記載のプログラムにおいて、
前記画像制御手段が、
前記各プレーヤのゲーム空間の画像に、前記各プレーヤ
の操作対象のプレーヤキャラクタとゲーム空間内における所定の距離内に存在する他のプレーヤのプレーヤキャラクタの
関係性パラメータを画像化する前記画像化処理を実行する、プログラム。
【請求項6】
請求項1又は2に記載のプログラムにおいて、
前記管理手段が、
前記プレーヤ毎に、前記各プレーヤにおける他のプレーヤとの関係性を示す親密度を管理し、
前記画像制御手段が、
前記プレーヤ毎に、前記親密度に基づいて、他のプレーヤのプレーヤキャラクタの
関係性パラメータの画像化の有無を判定し、
当該判定の結果に応じて、前記プレーヤ毎に生成されたゲーム空間の画像に、他のプレーヤのプレーヤキャラクタにおける
関係性パラメータを、当該他のプレーヤキャラクタに関連付けて画像化し、又は、非画像化する前記画像化処理を実行する、プログラム。
【請求項7】
請求項1又は2に記載のプログラムにおいて、
前記管理手段が、
前記プレーヤ毎に、前記ゲームを実行する際に同一のチーム又は他のチームに属するかを示すチーム属性を示す属性情報を管理し、
前記画像制御手段が、
前記プレーヤ毎に、前記属性情報に基づいて、他のプレーヤのプレーヤキャラクタの
関係性パラメータの画像化の有無を判定し、
当該判定の結果に応じて、前記プレーヤ毎に生成されたゲーム空間の画像に、他のプレーヤのプレーヤキャラクタにおける
関係性パラメータを、当該他のプレーヤのプレーヤキャラクタに関連付けて画像化し、又は、非画像化する前記画像化処理を実行する、プログラム。
【請求項8】
請求項1又は2に記載のプログラムにおいて、
前記管理手段が、
前記プレーヤ毎に、ゲーム履歴をゲーム履歴情報として管理し、
前記画像制御手段が、
前記プレーヤ毎に、他のプレーヤ
の前記ゲーム履歴情報に基づい
て定まるゲーム履歴起因パラメータ、又は、他のプレーヤの当該ゲーム履歴起因パラメータに基づくパラメータを、当該他のプレーヤのプレーヤキャラクタの
前記関係性パラメータとして、画像化する前記画像化処理を実行する、プログラム。
【請求項9】
請求項1~8のいずれか1項に記載のプログラムにおいて、
前記画像制御手段が、
前記他のプレーヤのプレーヤキャラクタの
関係性パラメータを、前記他のプレーヤキャラクタに関する所与の表示物、又は、当該他のプレーヤキャラクタの様態によって画像化する前記画像化処理を実行する、プログラム。
【請求項10】
請求項9に記載のプログラムにおいて、
前記画像制御手段が、
前記他のプレーヤキャラクタが、前記視点に基づいてゲーム空間が画像化された範囲内に存在する場合には、当該他のプレーヤキャラクタの前記仮想3次元空間における配置位置の近傍に、
前記表示物を画像化し、
前記他のプレーヤキャラクタが、前記視点に基づいてゲーム空間が画像化された範囲内に存在しない場合には、当該ゲーム空間が画像化された際の画角内の端部であって、当該視点を基準に前記ゲーム空間において当該他のプレーヤキャラクタが存在する方向の端部に、前記表示物を画像化する、
前記画像化処理を実行する、プログラム。
【請求項11】
請求項9に記載のプログラムにおいて、
前記画像生成手段が、
前記プレーヤ毎に、前記画像化した仮想3次元空間の画像を含むゲーム画面を形成し、当該形成したゲーム画面を各プレーヤに提供し、
前記画像制御手段が、
前記他のプレーヤ又は当該他のプレーヤのプレーヤキャラクタの固有の情報に対応付けつつ、前記仮想3次元空間の画像が形成されるゲーム画面内の第1領域とは異なる第2領域に、前記
関係性パラメータを画像化する前記画像化処理を実行する、プログラム。
【請求項12】
請求項1~11のいずれか1項に記載のプログラムにおいて、
前記他のプレーヤキャラクタの
関係性パラメータを、当該他のプレーヤキャラクタに関連付けて画像化する際に、当該画像に関連する音又は振動を提供する提供手段を制御するための制御処理を実行する制御処理手段として前記コンピュータを更に機能させる、プログラム。
【請求項13】
請求項1~12のいずれか1項に記載のプログラムにおいて、
前記画像生成手段が、
前記検出装置及び前記プレーヤの視界を覆う構造を有し、かつ、前記仮想3次元空間の画像を視認させる装着型画像表示装置から構成された表示手段に、前記生成したゲーム空間の画像を表示させ、
前記受付手段が、
前記プレーヤ
によって前記表示手段の画像が視認されているときに前記検出装置によって検出された前記プレーヤの視線方向を
、当該視線方向の情報として、受け付ける、プ
ログラム。
【請求項14】
演技を行う少なくとも1の演技キャラクタを配置させたゲーム空間を、仮想3次元空間として、画像化しつつ、ゲームを進行させるゲームシステムであって、
前記ゲーム空間における
前記演技キャラクタ及び
当該演技キャラクタのファンとしての各プレーヤの操作対象となるプレーヤキャラクタを含む各オブジェクトを制御する
手段であって、前記演技キャラクタにおける前記プレーヤ向けのファンサービスの行動を制御することを含むオブジェクト制御手段と、
前記プレーヤキャラクタ毎に、前記ゲーム中に変動する前記
演技キャラクタとの関係性を示すパラメータであって、
当該演技キャラクタと、それぞれのプレーヤキャラクタ
又は各プレーヤキャラクタを操作するプレーヤと、のみの関係性
を示し、かつ、他のプレーヤ又は当該他のプレーヤの操作対象のプレーヤキャラクタとは無関係に独立的に規定される関係性パラメータをそれぞれ管理する管理手段と、
前記プレーヤの視線方向を検出する検出装置から、当該検出されたプレーヤの視線方向の情報を受け付ける処理を実行する受付手段と、
前記プレーヤ毎に、各プレーヤキャラクタが前記ゲーム空間上に配置された位置を当該各プレーヤに対応する仮想カメラの位置として設定し、各仮想カメラを視点として前記各プレーヤの視線方向に見えるゲーム空間の画像であって、
当該視線方向に存在する前記演技キャラクタを、前記各プレーヤが注視する注視キャラクタとして、含む画像をそれぞれ生成する画像生成手段と、
前記受け付けられた
各プレーヤの視線方向のそれぞれに基づいて、対応する各仮想カメラを制御する仮想カメラ制御手段と、
ゲーム状況に応じて、前記プレーヤ毎に、前記ゲーム空間の画像を生成する際に、前記ゲーム空間に配置された他のプレーヤキャラクタの
関係性パラメータを、前記画像化されている注視キャラクタとともに当該他のプレーヤキャラクタに関連付けて画像化する画像化処理を実行する画像制御手段と、
を備えることを特徴とするゲームシステム。
【請求項15】
演技を行う少なくとも1の演技キャラクタを配置させたゲーム空間を、仮想3次元空間として、画像化しつつ、ゲームを進行させるゲームシステムであって、
前記ゲーム空間における
前記演技キャラクタ及び
当該演技キャラクタのファンとしての各プレーヤの操作対象となるプレーヤキャラクタを含む各オブジェクトを制御する
手段であって、前記演技キャラクタにおける前記プレーヤ向けのファンサービスの行動を制御することを含むオブジェクト制御手段と、
前記プレーヤキャラクタ毎に、前記ゲーム中に変動する前記
演技キャラクタとの関係性を示すパラメータであって、
当該演技キャラクタと、それぞれのプレーヤキャラクタ
又は各プレーヤキャラクタを操作するプレーヤと、のみの関係性
を示し、かつ、他のプレーヤ又は当該他のプレーヤの操作対象のプレーヤキャラクタとは無関係に独立的に規定され、各プレーヤキャラクタから前記
演技キャラクタへの意思の伝達の達成度又は当該意思の伝達の状況を数値化したパラメータである
関係性パラメータをそれぞれ管理する管理手段と、
前記プレーヤの視線方向を検出する検出装置から、当該検出されたプレーヤの視線方向の情報を受け付ける処理を実行する受付手段と、
前記プレーヤ毎に、各プレーヤキャラクタが前記ゲーム空間上に配置された位置を当該各プレーヤに対応する仮想カメラの位置として設定し、各仮想カメラを視点として前記各プレーヤの視線方向に見えるゲーム空間の画像であって、
当該視線方向に存在する前記演技キャラクタを、前記各プレーヤが注視する注視キャラクタとして、含む画像をそれぞれ生成する画像生成手段と、
前記受け付けられた
各プレーヤの視線方向のそれぞれに基づいて、対応する各仮想カメラを制御する仮想カメラ制御手段と、
ゲーム状況に応じて、前記プレーヤ毎に、前記ゲーム空間の画像を生成する際に、前記ゲーム空間に配置された他のプレーヤキャラクタの
関係性パラメータを、前記画像化されている注視キャラクタとともに当該他のプレーヤキャラクタに関連付けて画像化する画像化処理を実行する画像制御手段と、
を備えることを特徴とするゲームシステム。
【請求項16】
演技を行う少なくとも1の演技キャラクタを配置させたゲーム空間を、仮想3次元空間として、画像化しつつ、ゲームを進行させるゲームシステムであって、
前記ゲーム空間における
前記演技キャラクタ及び
当該演技キャラクタのファンとしての各プレーヤの操作対象となるプレーヤキャラクタを含む各オブジェクトを制御する
手段であって、前記演技キャラクタにおける前記プレーヤ向けのファンサービスの行動を制御することを含むオブジェクト制御手段と、
前記プレーヤキャラクタ毎に、前記ゲーム中に変動する
前記演技キャラクタとそれぞれのプレーヤキャラクタ又は各プレーヤキャラクタを操作するプレーヤとの関係性を示す関係性パラメータをそれぞれ管理する管理手段と、
前記プレーヤの視線方向を検出する検出装置から、当該検出されたプレーヤの視線方向の情報を受け付ける処理を実行する受付手段と、
前記プレーヤ毎に、各プレーヤキャラクタが前記ゲーム空間上に配置された位置を当該各プレーヤに対応する仮想カメラの位置として設定し、各仮想カメラを視点として前記各プレーヤの視線方向に見えるゲーム空間の画像であって、
当該視線方向に存在する前記演技キャラクタを、前記各プレーヤが注視する注視キャラクタとして、含む画像をそれぞれ生成する画像生成手段と、
前記受け付けられた
各プレーヤの視線方向のそれぞれに基づいて、対応する各仮想カメラを制御する仮想カメラ制御手段と、
ゲーム状況に応じて、前記プレーヤ毎に、前記ゲーム空間の画像を生成する際に、前記ゲーム空間に配置された他のプレーヤキャラクタの
関係性パラメータを、当該他のプレーヤキャラクタに関連付けて画像化する画像化処理を実行する画像制御手段と、
複数の
前記演技キャラクタがゲーム空間に配置されている場合に、各プレーヤによって注視されている特定の注視キャラクタを特定する特定手段と、
を備え、
前記画像制御手段が、
前記プレーヤ毎に、前記特定された特定の注視キャラクタに基づいて、他のプレーヤのプレーヤキャラクタの
関係性パラメータの画像化の有無を判定し、
当該判定の結果に応じて、前記プレーヤ毎に生成されたゲーム空間の画像に、前記他のプレーヤのプレーヤキャラクタにおける
関係性パラメータを、当該他のプレーヤのプレーヤキャラクタに関連付けて画像化し、又は、非画像化する前記画像化処理を実行することを特徴とするゲームシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、3次元空間を用いたゲームシステム及びプログラムなどに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、プレーヤのアバターとしてのプレーヤキャラクタを用いて3次元空間内において恋愛シミュレーション、RPG又は対戦ゲームなどの各種のゲームが知られている。
【0003】
また、最近では、ヘッドマウントディスプレイ(以下、「HMD」という。)などのユーザに装着して画像を表示する装着型画像表示装置、ネットワーク及び通信の発達に伴い、より没入感を与えゲームの世界をリアルに体験できるゲームも登場してきている。
【0004】
特に、このようなシミュレーションゲームは、プレーヤの視線を検出するとともに、当該検出したプレーヤの視線をゲーム空間に反映させ、ゲーム上の対象キャラクタとゲーム空間上でコミュニケーションを図りつつ、ゲームを進行させる構成を有している(例えば、特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1に記載のゲームシステムにあっては、プレーヤの視線に応じてゲームを進行させることができるものの、他のプレーヤが登場しないため、他のプレーヤの関係性を認識させることで進行させるゲームの場合には、仮想3次元空間におけるプレーヤの没入感を損なうことなく他のプレーヤとの関係を認識させることが難しい。
【0007】
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、その目的は、ゲーム中に、他のプレーヤのプレー状況を認識させることが可能であり、かつ、ゲームにおいて競争相手となる他のプレーヤとの競争意識や同一のゲームを実行する他のプレーヤとの協力意識を高めて当該ゲームを活性化し、その結果、ゲームの興趣性を向上させることが可能なゲームシステム及びそのプログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
(1)上記課題を解決するため、本発明は、コンピュータによって、複数のプレーヤが注視する少なくとも1の注視キャラクタを配置させたゲーム空間を、仮想3次元空間として、画像化しつつ、ゲームを進行させるプログラムであって、
前記コンピュータを、
前記ゲーム空間における前記注視キャラクタ及び各プレーヤの操作対象となるプレーヤキャラクタを含む各オブジェクトを制御するオブジェクト制御手段、
前記プレーヤキャラクタ毎に、前記ゲーム中に変動する前記注視キャラクタとの関係性を示す関係性パラメータをそれぞれ管理する管理手段、
前記プレーヤによって入力された少なくとも当該プレーヤの視線方向を含むプレーヤ入力を受け付ける処理を実行する受付手段、
前記プレーヤ毎に、各プレーヤキャラクタが前記ゲーム空間上に配置された位置を当該各プレーヤに対応する仮想カメラの位置として設定し、各仮想カメラを視点として前記各プレーヤの視線方向に見えるゲーム空間の画像をそれぞれ生成する画像生成手段、
前記受け付けられた各プレーヤ入力のそれぞれに基づいて、対応する各仮想カメラを制御する仮想カメラ制御手段、及び、
ゲーム状況に応じて、前記プレーヤ毎に、前記ゲーム空間の画像を生成する際に、前記ゲーム空間に配置された他のプレーヤキャラクタの関連性パラメータを、当該他のプレーヤキャラクタに関連付けて画像化する画像化処理を実行する画像制御手段、
として機能させる、構成を有している。
【0009】
この構成により、本発明は、各プレーヤのプレーヤキャラクタと当該各プレーヤが注視する注視キャラクタとのゲーム内における関係性をパラメータ化し、当該パラメータ化された関係性を、例えば、所定の表示物や各プレーヤキャラクタの様態などによってゲーム空間とともに画像化し、各プレーヤに、仮想3次元空間におけるプレーヤの没入感を損なうことなく他のプレーヤにおける注視キャラクタとの関係性を視認させることができる。
【0010】
特に、本発明は、注視キャラクタへアピールするためのプレーヤの外観変更を含む各種の操作、又は、課金など、ゲームの進行状況や各プレーヤの操作や視線の入力状況に基づいて、各プレーヤキャラクタの注視キャラクタに対するアピールや各プレーヤキャラクタにおける注視キャラクタとの意思疎通の達成度やその状況などのゲーム中にパラメータとして変動する関係性を他のプレーヤに視認させることができる。
【0011】
したがって、本発明は、注視キャラクタとの意思疎通体験を利用したゲームという新たなゲームにおいて、例えば、PCを含めた複数のプレーヤにおける対戦ゲームなどの他のプレーヤとの関係性に基づいて実行されるゲームとして用いる場合に、他のプレーヤのプレー状況を認識させることができるので、ゲームにおいて競争相手となる他のプレーヤとの競争意識や同一のゲームを実行する他のプレーヤとの協力意識を高めて当該ゲームを活性化し、その結果、ゲームの興趣性を向上させることができる。
【0012】
なお、注視キャラクタには、例えば、アイドルなどのゲーム空間において演技のパフォーマンスなどの動作を行うキャラクタ、又は、予め設定されたシナリオ(RPGや推理ゲーム)に従ってプレーヤと対峙するキャラクタ(動的だけでなく、静的なオブジェクトを含む。)など、プレーヤによって注視されるキャラクタであってコンピュータによって制御されるキャラクタが含まれる。
【0013】
例えば、動作を行うキャラクタとしては、仮想カメラの位置に向けて(すなわち、プレーヤキャラクタに向けて)視線を送る動作又は当該プレーヤキャラクタに対して特別に提供される行動(注視キャラクタとプレーヤがアイドルとファンとの関係性を有する場合にプレーヤに向けたファンサービスの行動)などを実行する注視キャラクタが含まれる。
【0014】
そして、プレーヤキャラクタとしては、ゲーム空間におけるプレーヤの分身となるキャラクタ(いわゆるアバター)であってもよいし、プレーヤの仲間のキャラクタなどの当該プレーヤの意思に基づいてゲーム空間において行動するキャラクタであってもよい。
【0015】
特に、各プレーヤキャラクタは、該当するプレーヤから見えるゲーム空間を画像化する際に画像化されなくてもよいし(すなわち、非表示であってもよいし)、当該ゲーム空間の画像に画像化されていてもよい。
【0016】
そして、各プレーヤキャラクタが画像化される場合には、例えば、プレーヤから見える自分の手足などの部位、又は、ゲーム空間内に設置されたモニターに映し出されたプレーヤキャラクタなど各プレーヤの視点から見えるものについて画像化される。
【0017】
また、プレーヤ入力には、コントローラへの入力などプレーヤの手指、腕、頭部、視線
又まぶたなどのプレーヤの身体の動きに応じて入力又は認識されるプレーヤの操作であってもよいし、カメラなどの画像検出や振動検出(ジャイロ)などの検出手段によって検出された入力(視線方向や操作入力)であってもよい。
【0018】
特に、プレーヤ入力は、単一のプレーヤによって入力されたものであってもよいし、複数のプレーヤによって入力されたものであってもよい。そして、対戦ゲームも場合には、マルチプレーヤによる対戦であってもよいし、PCとのコンピュータとの対戦であってもよい。
【0019】
さらに、所与のパラメータとしては、例えば、プレーヤの属性や課金状況などのプレーヤ毎に設定されるパラメータであって、ゲームの戦略的に若しくは簡易に設定することが可能なパラメータ、又は、ゲームの進行に従って注視キャラクタの注視中に変動するパラメータが含まれる。
【0020】
上記に加えて、関連性パラメータの画像化には、例えば、関連性パラメータに応じて変化する所与の表示物を表示すること、又は、他のプレーヤキャラクタの表情や動きなど当該関連性パラメータに応じて変化するプレーヤキャラクタの様態若しくは当該様態の変化を画像化することが含まれる。
【0021】
特に、「所与の表示物」には、例えば、ハート型などの所定の形状を有するオブジェクトが含まれ、関連性パラメータによって当該表示物の様態が変化される。そして、「表示物の様態」には、例えば、これらのオブジェクトにおける形状、大きさ、色彩、及び、アニメーションパターン(例えば、表情の変化)が含まれ、初期の様態又はゲーム中の様態が含まれる。
【0022】
一方、「プレーヤキャラクタの様態」には、例えば、頭部の動きや所持したアイテムを振るなどのプレーヤキャラクタの動作、又は、プレーヤキャラクタの表情を構成する表情パーツオブジェクトの様態又は当該様態の変化を含む。
【0023】
例えば、表情パーツオブジェクトしては、例えば、目(瞳を含む)、鼻、口(唇だけでなくその周囲も含む。)、眉毛、まつ毛、眉間、歯、頬、髪の毛、汗、及び、装飾品を含み、様態としては、例えば、動き、大きさ、色彩、形状、光り方、及び、パターンが含まれる。
【0024】
また、「ゲーム状況に応じて」とは、例えば、
[1]仮想カメラの撮像範囲に他のプレーヤキャラクタが含まれている場合やゲーム空間において所定の位置に他のプレーヤキャラクタが配置されている場合(各プレーヤから所定の距離内に存在する場合を含む)、
[2]複数の注視キャラクタがゲーム空間に配置されている場合、若しくは、この場合であって複数のプレーヤのプレーヤキャラクタが同一の注視キャラクタを注視している場合、
[3]各プレーヤと同一のゲームレベル(同一や同等と見なされる所定の範囲に属するレベルを含む。)を有している他のプレーヤキャラクタが存在する場合、各プレーヤと所定の親密度を有している他のプレーヤキャラクタが存在する場合、各プレーヤの同一チーム若しくは他のチームに属する他のプレーヤキャラクタが存在する場合、各プレーヤに対して所与の条件を具備した他のプレーヤ若しくは他のプレーヤキャラクタが存在する場合、[4]所定のゲーム履歴(課金履歴を含む。)若しくは特定のアイテムを有している場合など、各プレーヤや各プレーヤキャラクタが所与の条件を具備している場合、
[5]前回の対戦ゲームの勝敗や獲得した得点、若しくは、ゲームの実行ステージなどのゲームの進行状況やゲーム環境、
を含む。
【0025】
特に、所定のゲーム履歴としては、
[A]プレーヤのプレー頻度(実施回数、ログイン回数や前回実施した日時からの経過時間)、プレー時間(ゲーム開始からの総時間)、プレーの成績(過去の最高成績や複数のプレーヤ間における順位)などのゲーム履歴、及び、
[B]ゲーム中の所定のタイミングにおける課金額やゲーム開始からの累積的な課金額を示す課金履歴
が含まれる。
【0026】
そして、「関係性パラメータを他のプレーヤキャラクタに関連付けて画像化する」とは、ゲーム空間に配置された他のプレーヤキャラクタの近傍や当該他のプレーヤキャラクタの表情や動きなどの様態として関連性パラメータを画像化するだけでなく、例えば、表示画面を構成するゲーム空間の画像とは異なる他の画像枠に他のプレーヤキャラクタの名前やIDに対応付けて表示させることが含まれる。
【0027】
(2)また、本発明は、
複数の前記注視キャラクタがゲーム空間に配置されている場合に、各プレーヤによって注視されている特定の注視キャラクタを特定する特定手段として前記コンピュータを更に機能させ、
前記画像制御手段が、
前記プレーヤ毎に、前記特定された特定の注視キャラクタに基づいて、他のプレーヤのプレーヤキャラクタの関係性パラメータの画像化の有無を判定し、
当該判定結果に応じて、前記プレーヤ毎に生成されたゲーム空間の画像に、前記他のプレーヤのプレーヤキャラクタにおける関連性パラメータを、当該他のプレーヤのプレーヤキャラクタに関連付けて画像化し、又は、非画像化する前記画像化処理を実行する、構成を有している。
【0028】
この構成により、本発明は、例えば、対戦ゲームなど複数のプレーヤによって参加可能なゲームにおいて、ゲームを有利に進める上で重要な情報となる他のプレーヤにおける関連性パラメータを仮想3次元空間におけるプレーヤの没入感を損なうことなく各プレーヤに認識させること、又は、敢えて認識させないことができる。
【0029】
したがって、本発明は、ゲームにおいて競争相手となる他のプレーヤとの競争意識を高めて当該ゲームを活性化し、その結果、ゲームの興趣性を向上させることができる。
【0030】
なお、「他のプレーヤのプレーヤキャラクタの関係性パラメータの画像化の有無を判定する」とは、特定の注視キャラクタを注視している他のプレーヤのプレーヤキャラクタの関係性パラメータを画像化すると判定することを含む他に、特定の注視キャラクタ特定の注視キャラクタを注視している他のプレーヤのプレーヤキャラクタの関係性パラメータを画像化しないと判定することも含む。
【0031】
(3)また、本発明は、
前記画像制御手段が、
前記各プレーヤのゲーム空間の画像に、各プレーヤのゲームレベルと同一レベル又は所定の範囲内に属するレベルを有する、他のプレーヤのプレーヤキャラクタにおける関係性パラメータを画像化する前記画像化処理を実行する、構成を有している。
【0032】
この構成により、本発明は、例えば、対戦ゲームなどの複数のプレーヤによって参加可能なゲームにおいて、競争相手として意識せざるを得ない他のプレーヤのプレーヤキャラ
クタにおけるパラメータを仮想3次元空間におけるプレーヤの没入感を損なうことなく各プレーヤに認識させることができるとともに、レベル差が大きいプレーヤキャラクタなど無関係なプレーヤキャラクタの関係性パラメータを排除することができる。
【0033】
したがって、本発明は、乱雑な表示を回避して仮想3次元空間におけるプレーヤの没入感を向上させつつ、ゲームにおいて直接的な競争相手となる他のプレーヤとの競争意識を高めて当該ゲームを活性化させ、ゲームの興趣性を向上させることができる。
【0034】
なお、「ゲームレベル」には、プレーヤに適用されるプレーヤレベルや実行しているゲームのステージのレベルの他に、プレーヤキャラクタに設定されているレベルも含まれる。
【0035】
また、「所定の範囲」には、他のプレーヤと同一と判定されたゲームレベルに隣接するレベルなど同一又は同等と見なされるレベルを示す範囲が含まれる。
【0036】
(4)また、本発明は、
前記画像制御手段が、
前記各プレーヤのゲーム空間の画像に、前記各プレーヤとゲーム空間内における所定の距離内に存在する他のプレーヤのプレーヤキャラクタの関係性パラメータを画像化する前記画像化処理を実行する、構成を有している。
【0037】
この構成により、本発明は、例えば、各プレーヤのプレーヤキャラクタの近傍に存在する他のプレーヤキャラクタにおけるパラメータを仮想3次元空間におけるプレーヤの没入感を損なうことなく他のプレーヤに認識させることができるとともに、遠い位置に配置されているプレーヤキャラクタなど無関係なプレーヤキャラクタの関係性パラメータを排除し、ゲームを活性化させる特定の他のプレーヤのプレーヤキャラクタにおける関係性パラメータを的確に認識させることができる。
【0038】
したがって、本発明は、乱雑な表示を回避して仮想3次元空間におけるプレーヤの没入感を向上させつつ、ゲームにおいて競争相手となる他のプレーヤとの競争意識を高めて当該ゲームを活性化させて、ゲームの興趣性を向上させることができる。
【0039】
(5)また、本発明は、
前記管理手段が、
前記プレーヤ毎に、前記各プレーヤにおける他のプレーヤとの関係性を示す親密度を管理し、
前記画像制御手段が、
前記プレーヤ毎に、前記親密度に基づいて、他のプレーヤのプレーヤキャラクタの関係性パラメータの画像化の有無を判定し、
当該判定結果に応じて、前記プレーヤ毎に生成されたゲーム空間の画像に、他のプレーヤのプレーヤキャラクタにおける関連性パラメータを、当該他のプレーヤキャラクタに関連付けて画像化し、又は、非画像化する前記画像化処理を実行する、構成を有している。
【0040】
この構成により、本発明は、例えば、フレンドリストに登録されている他のプレーヤやゲーム中などに高い頻度でコミュニケーションを図る他のプレーヤなどの親密度の高い他のプレーヤのプレーヤキャラクタにおけるパラメータを仮想3次元空間におけるプレーヤの没入感を損なうことなく各プレーヤに認識させること、又は、敢えて認識させないことができる。
【0041】
したがって、本発明は、乱雑な表示を回避しつつ、ゲームにおいて競争相手となる他のプレーヤとの競争意識を高めこと、ゲーム中などにコミュニケーションを図るツールとして用いること、又は、これらに基づいてゲームを活性化することができる。
【0042】
なお、「他のプレーヤのプレーヤキャラクタの関係性パラメータの画像化の有無を判定する」とは、親密度の高い他のプレーヤのプレーヤキャラクタの関係性パラメータを画像化すると判定することを含む他に、親密度の高い他のプレーヤのプレーヤキャラクタの関係性パラメータを画像化しないと判定することも含む。
【0043】
(6)また、本発明は、
前記管理手段が、
前記プレーヤ毎に、前記ゲームを実行する際に同一のチーム又は他のチームに属するかを示すチーム属性を示す属性情報を管理し、
前記画像制御手段が、
前記プレーヤ毎に、前記属性情報に基づいて、他のプレーヤのプレーヤキャラクタの関係性パラメータの画像化の有無を判定し、
当該判定結果に応じて、前記プレーヤ毎に生成されたゲーム空間の画像に、他のプレーヤのプレーヤキャラクタにおける関連性パラメータを、当該他のプレーヤのプレーヤキャラクタに関連付けて画像化し、又は、非画像化する前記画像化処理を実行する、構成を有している。
【0044】
この構成により、本発明は、例えば、同一チームにおける他のプレーヤにおけるプレーヤキャラクタの関係性パラメータを仮想3次元空間におけるプレーヤの没入感を損なうことなく各プレーヤに認識させること、又は、関係性パラメータを各プレーヤに認識させないことができる。
【0045】
したがって、本発明は、乱雑な表示を回避しつつ、例えば対戦ゲームの実行時や協力プレーの実行時に同一チームや他のチームのプレーヤとの競争意識を高めて当該ゲームを活性化し、その結果、ゲームの興趣性を向上させることができる。
【0046】
(7)また、本発明は、
前記管理手段が、
前記プレーヤ毎に、ゲーム履歴をゲーム履歴情報として管理し、
前記画像制御手段が、
前記プレーヤ毎に、他のプレーヤにおける前記ゲーム履歴情報に基づいて、当該他のプレーヤのプレーヤキャラクタの関係性パラメータを画像化する前記画像化処理を実行する、構成を有している。
【0047】
この構成により、本発明は、例えば、過去に対戦した(又は未対戦)他のプレーヤ、ゲームの実行頻度の高い(又は低い)他のプレーヤ、または、課金額が高い(又は低い)他のプレーヤなどのゲーム履歴において関係する他のプレーヤのプレーヤキャラクタにおける関係性パラメータを仮想3次元空間におけるプレーヤの没入感を損なうことなく各プレーヤに認識させることができるとともに、未対戦(又は過去に対戦済みの)プレーヤキャラクタなど無関係なプレーヤキャラクタの関係性パラメータを排除し、ゲームを活性化させる特定の他のプレーヤのプレーヤキャラクタにおける関係性パラメータを的確に認識させることができる。
【0048】
したがって、本発明は、乱雑な表示を回避して仮想3次元空間におけるプレーヤの没入感を向上させつつ、ゲームにおいて競争相手となる他のプレーヤとの競争意識を高めて当該ゲームを活性化させて、ゲームの興趣性を向上させることができる。
【0049】
(8)また、本発明は、
前記画像制御手段が、
前記他のプレーヤのプレーヤキャラクタの関係性パラメータを、前記他のプレーヤキャラクタに関する所与の表示物、又は、当該他のプレーヤキャラクタの様態によって画像化する前記画像化処理を実行する、構成を有している。
【0050】
この構成により、本発明は、他のプレーヤのプレーヤキャラクタにおける関係性パラメータを仮想3次元空間上で画像化することができるとともに、表示物の形状や大きさなどによって関係性パラメータの変動をも画像化することができるので、仮想3次元空間におけるプレーヤの没入感を損なうことなく、かつ、明確に、当該関係性パラメータを認識させることができる。
【0051】
なお、「他のプレーヤキャラクタに関する所与の表示物」には、
[A1]仮想3次元空間における他のプレーヤキャラクタの近傍に配置されるハート型のオブジェクトなど所定の形状、大きさ、色彩又はアニメーションパターンなどから構成される表示物、
[A2]仮想3次元空間における仮想カメラによって見える範囲外に当該他のプレーヤキャラクタが配置されている場合に、当該仮想3次元空間において当該配置されている方向を示す位置に配置される所定の形状や大きさから構成されるオブジェクトなどの表示物、及び
[A3]仮想3次元空間における仮想カメラによって見える範囲外に当該他のプレーヤキャラクタが配置されている場合に、他のプレーヤキャラクタを特定する固有情報(識別情報など)に関連付けて仮想3次元空間の画像を表示する際に当該仮想3次元空間が表示される領域とは異なる領域に表示される(異なるウィンドウ(フレーム)によって構成される)パラメータの情報を提示するための表示物、
が含まれる。
【0052】
また、「他のプレーヤキャラクタの様態」には、例えば、
[B1]仮想3次元空間に配置された他のプレーヤキャラクタの表情、及び
[B2]仮想3次元空間に配置された他のプレーヤキャラクタの動きや当該他のプレーヤキャラクタが保持するアイテムを用いた動き、
が含まれる。
【0053】
(9)また、本発明は、
前記画像制御手段が、
前記他のプレーヤキャラクタの前記仮想3次元空間における配置位置の近傍に、又は、前記仮想3次元空間における当該他のプレーヤのプレーヤキャラクタの配置方向を示す位置に、前記表示物を画像化する前記画像化処理を実行する、構成を有している。
【0054】
この構成により、本発明は、仮想3次元空間に配置されて仮想カメラによって画像化された他のプレーヤのプレーヤキャラクタにおける仮想3次元空間の位置に対応付けて所与のパラメータを画像化することができるので、仮想3次元空間上において各プレーヤに的確に他のプレーヤのプレーヤキャラクタの状況を認識させることができる。
【0055】
(10)また、本発明は、
前記画像生成手段が、
前記プレーヤ毎に、前記画像化した仮想3次元空間の画像を含むゲーム画面を形成し、当該形成したゲーム画面を各プレーヤに提供し、
前記画像制御手段が、
前記他のプレーヤ又は当該他のプレーヤのプレーヤキャラクタの固有の情報に対応付けつつ、前記仮想3次元空間の画像が形成されるゲーム画面内の第1領域とは異なる第2領域に、前記関係性パラメータを画像化する前記画像化処理を実行する、構成を有している。
【0056】
この構成により、本発明は、たとえ、各プレーヤにおける仮想カメラから見える範囲外に他のプレーヤのプレーヤキャラクタが配置された場合であっても、各プレーヤに的確に他のプレーヤのプレーヤキャラクタの状況を認識させることができる。
【0057】
(11)また、本発明は、
前記他のプレーヤキャラクタの関連性パラメータを、当該他のプレーヤキャラクタに関連付けて画像化する際に、当該画像に関連する音又は振動を提供する提供手段を制御するための制御処理を実行する制御処理手段として前記コンピュータを更に機能させる、構成を有している。
【0058】
この構成により、本発明は、画像化とともに、聴覚又は触覚によっても、他のプレーヤのプレー状況を、各プレーヤに認識させることができるので、複数の感覚機能に働きかけることによって、意思疎通が図れている状況などのゲーム中のプレー状況を盛り上げる効果について、相乗効果を期待することができる。
【0059】
したがって、本発明は、仮想空間におけるプレーヤの没入感をさらに高めてゲームの興趣性を向上させることができる。
【0060】
なお、「(関連性パラメータ)の画像に関連する音」とは、例えば、心音などの音や連性パラメータの管理の対象となる注視キャラクタの名称やニックネームなどの呼称の音声が含まれるとともに、これらの音が関連性パラメータに応じて変動してもよいし、変動しなくてもよい。
【0061】
また、提供手段としては、例えば、スピーカやヘッドホン出力、プレーヤが操作するコントローラなどの操作手段やゲーム画像を表示するプレーヤに装着型の表示装置を振動させる構造、送風機による風、電熱器による熱、加湿器など水蒸気なども含まれる。
【0062】
(12)また、本発明は、
前記画像生成手段が、
前記プレーヤの視界を覆う構造を有し、かつ、前記仮想3次元空間の画像を視認させる装着型画像表示装置から構成された表示手段に、前記生成したゲーム空間の画像を表示させ、
前記受付手段が、
前記プレーヤの入力として前記プレーヤの視線方向を受け付ける、構成を有している。
【0063】
この構成により、本発明は、プレーヤの頭部の位置や姿勢に応じて変化する仮想3次元空間をゲーム空間に適用することができるので、プレーヤが実際にゲーム空間内でゲームを体験しているような感覚を提供することができる。
【0064】
したがって、本発明は、プレーヤの没入感をさらに高めてゲームの興趣性を向上させることができる。
【0065】
(13)また、上記課題を解決するため、本発明は、複数のプレーヤが注視する少なくとも1の注視キャラクタを配置させたゲーム空間を、仮想3次元空間として、画像化しつつ
、ゲームを進行させるゲームシステムであって、
前記ゲーム空間における前記注視キャラクタ及び各プレーヤの操作対象となるプレーヤキャラクタを含む各オブジェクトを制御するオブジェクト制御手段と、
前記プレーヤキャラクタ毎に、前記ゲーム中に変動する前記注視キャラクタとの関係性を示す関係性パラメータをそれぞれ管理する管理手段と、
前記プレーヤによって入力された少なくとも当該プレーヤの視線方向を含むプレーヤ入力を受け付ける処理を実行する受付手段と、
前記プレーヤ毎に、各プレーヤキャラクタが前記ゲーム空間上に配置された位置を当該各プレーヤに対応する仮想カメラの位置として設定し、各仮想カメラを視点として前記各プレーヤの視線方向に見えるゲーム空間の画像をそれぞれ生成する画像生成手段と、
前記受け付けられた各プレーヤ入力のそれぞれに基づいて、対応する各仮想カメラを制御する仮想カメラ制御手段と、
ゲーム状況に応じて、前記プレーヤ毎に、前記ゲーム空間の画像を生成する際に、前記ゲーム空間に配置された他のプレーヤキャラクタの関連性パラメータを、当該他のプレーヤキャラクタに関連付けて画像化する画像化処理を実行する画像制御手段と、
を備える、構成を有している。
【0066】
この構成により、本発明は、各プレーヤのプレーヤキャラクタと当該各プレーヤが注視する注視キャラクタとのゲーム内における関係性をパラメータ化し、当該パラメータ化された関係性を、例えば、所定の表示物や各プレーヤキャラクタの様態などによってゲーム空間とともに画像化し、各プレーヤに、仮想3次元空間におけるプレーヤの没入感を損なうことなく他のプレーヤにおける注視キャラクタとの関係性を視認させることができる。
【0067】
特に、本発明は、注視キャラクタへアピールするためのプレーヤの外観変更を含む各種の操作、又は、課金など、ゲームの進行状況や各プレーヤの操作や視線の入力状況に基づいて、各プレーヤキャラクタの注視キャラクタに対するアピールや各プレーヤキャラクタにおける注視キャラクタとの意思疎通の達成度やその状況などのゲーム中にパラメータとして変動する関係性を他のプレーヤに視認させることができる。
【0068】
したがって、本発明は、注視キャラクタとの意思疎通体験を利用したゲームという新たなゲームにおいて、例えば、PCを含めた複数のプレーヤにおける対戦ゲームなどの他のプレーヤとの関係性に基づいて実行されるゲームとして用いる場合に、他のプレーヤのプレー状況を認識させることができるので、ゲームにおいて競争相手となる他のプレーヤとの競争意識や同一のゲームを実行する他のプレーヤとの協力意識を高めて当該ゲームを活性化し、その結果、ゲームの興趣性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0069】
【
図1】本発明に係るゲームシステムの一実施形態における概要構成を示す構成図である。
【
図2】一実施形態のゲームの概要を説明するための図である。
【
図3】一実施形態におけるサーバ装置の構成を示す機能ブロック図の一例である。
【
図4】一実施形態におけるサーバ装置の記憶部に記憶される表示物オブジェク情報の一例を示す図である。
【
図5】一実施形態における端末装置の構成を示す機能ブロック図の一例である。
【
図6】一実施形態における端末装置の外観構成を示す図の一例である。
【
図7】一実施形態の関係性パラメータの画像化処理(表示物オブジェクトの様態制御処理)を説明するための図(その1)である。
【
図8】一実施形態の関係性パラメータの画像化処理(演技キャラクタ様態制御処理)を説明するための図(その1)である。
【
図9】一実施形態の関係性パラメータの画像化処理(プレーヤパラメータ画像化処理)を説明するための図(その1)である。
【
図10】一実施形態の関係性パラメータの画像化処理(プレーヤパラメータ画像化処理)を説明するための図(その2)である。
【
図11】一実施形態の関係性パラメータの画像化処理(表示物オブジェクトの様態制御処理)を説明するための図(その2)である。
【
図12】一実施形態の関係性パラメータの画像化処理(表示物オブジェクトの様態制御処理)を説明するための図(その3)である。
【
図13】一実施形態の関係性パラメータの画像化処理(演技キャラクタ様態制御処理)を説明するための図(その2)である。
【
図14】一実施形態の関係性パラメータの画像化処理(演技キャラクタ様態制御処理)を説明するための図(その3)である。
【
図15】一実施形態の関係性パラメータの画像化処理(プレーヤパラメータ画像化処理)を説明するための図(その3)である。
【
図16】一実施形態の関係性パラメータの画像化処理(プレーヤパラメータ画像化処理)を説明するための図(その4)である。
【
図17】一実施形態の画像化判定処理及び関係性パラメータの表示と他のプレーヤのアバターとの関係を説明するための図である。
【
図18】一実施形態のプレーヤパラメータ画像化処理の変形例を説明するための図(その1)である。
【
図19】一実施形態のプレーヤパラメータ画像化処理の変形例を説明するための図(その2)である。
【
図20】一実施形態のサーバ装置によって実行されるプレーヤパラメータ画像化処理を含む演技キャラクタの演技におけるゲーム処理の動作を示すフローチャート(その1)である。
【
図21】一実施形態のサーバ装置によって実行されるプレーヤパラメータ画像化処理を含む演技キャラクタの演技におけるゲーム処理の動作を示すフローチャート(その2)である。
【発明を実施するための形態】
【0070】
以下、実施形態について説明する。なお、以下に説明する実施形態は、特許請求の範囲に記載された本発明の内容を不当に限定するものではない。また、本実施形態で説明される構成の全てが、本発明の必須構成要件であるとは限らない。さらに、以下の実施形態は、装着型画像表示装置としてHMD(ヘッドマウントディスプレイ)を用いて仮想3次元空間をシミュレートさせてゲームを提供するゲームシステムに対し、本発明に係るゲームシスステム及びプログラムを適用した場合の実施形態である。
【0071】
[1]ゲームシステム
[1.1]概要
まず、
図1を用いて本実施形態のゲームシステム1の概要及び概要構成について説明する。なお、
図1は、本実施形態のゲームシステム1の構成を示すシステム構成の一例を示す図である。
【0072】
本実施形態のゲームシステム1は、バーチャル空間内において、プレーヤキャラクタ(以下、「アバター」という。)を登場させて、かつ、あたかもプレーヤの周囲に存在するかのごとく認知させるVR体験(仮想現実体験)をオンラインゲーム(クライアント・サーバ型のオンラインゲーム)としてユーザに提供するゲームシステムである。
【0073】
特に、本実施形態のゲームシステム1は、例えば、プレーヤが複数の仮想3次元アイドル(いわゆる、プレーヤによって注視される注視キャラクタであって、ゲーム空間で動作を行うキャラクタ(以下、「演技キャラクタ」という。))から構成されるグループのフ
ァンの一人として、仮想の演技パフォーマンス(具体的には、歌唱ライブ)を行うライブステージ(以下、「ステージ」ともいう。)を観覧することをテーマとする3次元立体視可能なシミュレーションゲームを提供する構成を有している。
【0074】
すなわち、本実施形態のゲームシステム1は、演技キャラクタとしては、ゲーム空間のプレーヤに向けて(すなわち、仮想カメラの位置に向けて)視線を送る動作又は当該プレーヤに対して特別に提供される行動(演技キャラクタとプレーヤがアイドルとファンとの関係性を有する場合にプレーヤに向けたファンサービスの行動、以下、「ファンサービス」という。)などを実行する演技キャラクタを注視することを含むゲームを提供する構成を有している。
【0075】
そして、本実施形態のゲームシステム1は、複数のプレーヤによって少なくとも1の演技キャラクタを注視し、当該注視する過程で他のプレーヤと得点を競うゲームを実行するシステムである。
【0076】
また、ゲームシステム1は、
(1)プレーヤの視界を覆う構造を有し、かつ、仮想3次元空間の画像を視認させるHMD(装着型画像表示装置)に、生成したゲーム空間の画像を3D表示させ、
(2)当該HMDの姿勢に基づいて仮想カメラを制御し、
(3)当該HMDに設けられた検出手段によって検出された等がHMDを装着したプレーヤの視線方向を含む当該プレーヤの入力を受け付けて
ゲームを進行させる構成を有している。
【0077】
具体的には、ゲームシステム1は、
図1に示すように、対戦ゲームやRPGなどのゲームを提供するサーバ装置10と、プレーヤによって装着されるHMDを有し、ネットワークを介してサーバ装置10から送信されてくるゲームをプレーするために用いる端末装置20(例えば、端末装置20A、20B、20C)とが、インターネットなどのネットワークに接続可能に構成されている。
【0078】
サーバ装置10は、例えば、API(アプリケーションプログラミングインタフェース)や所定のプラットフォーム等を利用して実行されるオンラインゲームを提供することが可能な情報処理装置である。
【0079】
また、サーバ装置10は、1つの(装置、プロセッサ)で構成されていてもよいし、複数の(装置、プロセッサ)で構成されていてもよい。
【0080】
そして、サーバ装置10の記憶領域(後述する記憶部140)に記憶される課金情報、ゲーム情報等の情報を、ネットワーク(イントラネット又はインターネット)を介して接続されたデータベース(広義には記憶装置、メモリ)に記憶するようにしてもよいし、記憶領域に記憶されるプレーヤ情報146等の情報を、ネットワーク(イントラネット又はインターネット)を介して接続されたデータベース(広義には記憶装置、メモリ)に記憶するようにしてもよい。
【0081】
特に、サーバ装置10は、端末装置20のユーザ(すなわち、ゲームを実行するプレーヤ)の操作(プレーヤ入力)に基づく入力情報を受信し、受信した入力情報に基づいてゲーム処理を行うようになっている。
【0082】
そして、サーバ装置10は、ゲーム空間が3次元画像化された画像(当該画像を表示するためのデータを含む。)やゲーム処理結果を端末装置20に送信する。
【0083】
端末装置20は、HMDユニット200及び端末制御ユニット300を有し、ゲーム空間が3次元画像化された画像を表示しつつ、対戦ゲーム、シミュレーションゲーム及びRPGなどのゲームを実行する装置である。
【0084】
また、端末装置20は、スマートフォン、携帯電話、PHS、コンピュータ、ゲーム装置、PDA、携帯型ゲーム機等、画像生成装置などの情報処理装置によって構成され、インターネット(WAN)、LANなどのネットワークを介してサーバ装置10に接続可能な装置である。なお、端末装置20とサーバ装置10との通信回線は、有線でもよいし無線でもよい。
【0085】
また、端末装置20は、サーバ装置10との通信を行うための通信制御機能、及び、サーバ装置10から受信したデータを用いて表示制御を行うとともに、プレーヤによって入力された操作情報をサーバ装置10に送信する機能などを備える構成を有している。
【0086】
そして、端末装置20は、サーバ装置10から送信されてくる3次元空間で実現するゲームをプレーヤに提供する構成を有している。ただし、端末装置20は、サーバ装置10から提供されたゲーム制御情報を取得して所定のゲーム処理を実行し、ゲーム処理に基づくゲームを実行してもよい。
【0087】
なお、本実施形態のゲームシステム1は、1人のプレーヤのみがプレーできるシングルプレーヤモード専用のシステムにしてもよいし、複数のプレーヤがプレーできるマルチプレーヤモードも備えるシステムにしてもよい。
【0088】
また、複数のプレーヤがプレーする場合に、これらの複数のプレーヤに提供するゲーム画像やゲーム音を、1つの端末を用いて生成してもよいし、ネットワーク(伝送ライン、通信回線)などで接続された複数の端末装置(ゲーム機、携帯電話)を用いて分散処理により生成してもよい。
【0089】
[1.2]ゲームの説明
次に、
図2を用いてVR体験としての本実施形態によって実現するゲームの概要を説明する。なお、
図2は、本実施形態のゲームの概要を説明するための図である。
【0090】
ゲーム空間11は、例えば、
図2(A)に示すように、VR空間(仮想3次元空間)として構築されており、当該ゲーム空間11には、ライブステージの演技場であるステージ4と、アバターとしてのアバター5が配置される複数の観覧席6とが設けられている。
【0091】
そして、NPC(ノンアバター)であるアイドルキャラクタ8(演技キャラクタ)がステージで演技し、プレーヤは、アバター5を介して、アイドルキャラクタ8の演技を注視することができるようになっている。
【0092】
ライブステージの内容は、楽曲の歌唱や、楽器の演奏、ダンス、大道芸などのライブパフォーマンスであり、例えば、本実施形態では、振り付けがある歌唱曲を歌うライブパフォーマンスが実行されるようになっている。
【0093】
ステージ4は、例えば、野外ステージ、コンサートホール、ライブハウスなど適宜設定可能である。また、ゲーム内容によっては、学校の体育館の舞台、教室の教壇、トラックの荷台、甲板などのシチュエーションを設定することが可能である。
【0094】
観覧席6は、ライブステージを観覧する観覧位置であり、1つのライブステージの会場において、1席1名で多数用意されている。そして、観覧席6の配置レイアウトは、ステ
ージ4のデザインに応じて適宜設定可能となっている。なお、
図2(A)は、観覧席6が立ち見席として設定されている例を示す。ただし、着席タイプであってもよい。
【0095】
演技を行うアイドルキャラクタ8の性別・年齢・人数の構成は適宜設定可能である。特に、本実施形態では、アイドルキャラクタ8は、
図2(A)に示すように、第1アイドルキャラクタ(第1演技キャラクタ)8Aと第2アイドルキャラクタ(第2演技キャラクタ)8Bとの2人組から構成されている。ただし、1人で構成されていてもよいし、3人以上の複数人によるグループによって構成されていてもよい。
【0096】
観覧席6には、アイドルのファンとしての役割を有するアバター5が配置され、プレーヤは、外観、容姿又はアイテムなどが設定された少なくとも何れか1体のアバター5と対応づけてゲームに参加する。
【0097】
各アバター5は、例えば、
図2(B)に示すように、プレーヤ2に装着されたHMDユニット200によって検出されたプレーヤの動作に同期し、かつ、リンクするように自動制御される。
【0098】
具体的には、アバター5の頭部の姿勢が、HMDユニット200によって検出されたプレーヤ2の頭部姿勢に同期し、HMDユニット200によって検出されたプレーヤの視線方向に基づいて、アバター5の視線が同期し、これらのプレーヤ入力に基づいて、ゲーム空間11内のアバター5が自動制御される。
【0099】
ゲーム空間11内のアバター5の位置には、撮影画角や被写界深度が人の視野角相当に設定された右眼用及び左眼用の仮想カメラが頭部正面を向くように設定されており、それらで撮影した画像が、HMDユニット200(具体的には、後述する右目用表示パネル261及び左目用表示パネル262)にそれぞれ表示される。したがって、プレーヤ2は、頭の向きや姿勢、及び、視線方向を変えることで、アバター5の目を介してゲーム空間11の画像を3次元画像として視認することができるようになっている。
【0100】
なお、本実施形態のゲームは、マルチプレー対応可能となっており、観覧席6には、各席にそれぞれ、各プレーヤに対応付けられたアバター5が配置される。ただし、アバター5が配置されない観覧席6であっても、NPCが自動的に配置され、コンピュータによりアイドルのファンとしての行動をとるように自動制御される。
【0101】
また、本実施形態のゲームにおいては、各プレーヤに提供される仮想3次元画像には、各プレーヤに対応付けられたアバター5を表示させてもよいし、表示させて無くてもよく、他のプレーヤのアバター5に対しても、同様に、プレーヤに提供される3次元画像には、表示させてもよいし、表示させて無くてもよい。
【0102】
[2]サーバ装置
まず、
図3及び
図4を用いて本実施形態のサーバ装置10の概要及び構成について説明する。なお、
図3は、本実施形態のサーバ装置10の機能ブロックを示す図であり、
図4は、本実施形態の記憶部140に記憶される表示物オブジェクト情報又は表情パーツオブジェクト情報の一例である。また、本実施形態のサーバ装置10は
図3の構成要素(各部)の一部を省略した構成としてもよい。
【0103】
サーバ装置10は、主に提供するゲームに関する処理を実行するサーバ処理部100、管理者やその他の入力に用いるための入力部120、所定の表示を行う表示部130、主にゲームに用いる各種のデータを記憶する記憶部140、所定の情報が記憶された情報記憶媒体180、及び、端末装置20やその他と通信を行う通信部196を含む。
【0104】
入力部120は、システム管理者等がゲームに関する設定やその他の必要な設定、データの入力に用いるものである。例えば、本実施形態の入力部120は、マウスやキーボード等によって構成される。
【0105】
表示部130は、システム管理者用の操作画面を表示するものである。例えば、本実施形態の表示部130は、液晶ディスプレイ等によって構成される。
【0106】
情報記憶媒体180(コンピュータにより読み取り可能な媒体)は、プログラムやデータなどを格納するものであり、その機能は、光ディスク(CD、DVD)、光磁気ディスク(MO)、磁気ディスク、ハードディスク、磁気テープ、或いはメモリ(ROM)などによって構成される。
【0107】
通信部196は、外部(例えば、端末、他のサーバや他のネットワークシステム)との間で通信を行うための各種制御を行うデバイスであり、その機能は、各種プロセッサ又は通信用ASICなどのハードウェアや、プログラムなどによって構成される。
【0108】
記憶部140は、サーバ処理部100や通信部196などのワーク領域となるもので、その機能は、RAM(VRAM)などによって構成される。なお、記憶部140に記憶される情報は、データベースで管理してもよい。
【0109】
また、本実施形態においては、記憶部140には、ワーク領域として使用される主記憶部1142と、提供するゲームに関する情報を示すゲーム情報144、提供するゲームに関しプレーヤとしてのユーザに関する情報を示すプレーヤ情報146、表示物オブジェクト及び表情パーツオブジェクト情報に関する情報を示す表示物・表情パーツオブジェクト情報148、及び、ゲーム中に変化する各プレーヤ(具体的には、プレーヤキャラクタであるアバター)と演技キャラクタとの関係性を示す関係性パラメータ(ゲームパラメータ)の算出に用いるテーブルデータ149が記憶される。ただし、記憶部140には、上述の情報の他に、ゲーム演算に必要な各種の情報が記憶される。
【0110】
プレーヤ情報146には、プレーヤ毎にプレーヤIDに対応付けて、氏名、年齢、性別及び課金決済を行う口座情報などのプレーヤ特定情報、プレーヤのゲーム中のレベルや進行状況を示すゲームプレー情報、課金情報が履歴として登録される課金履歴情報が記憶される。
【0111】
特に、ゲームプレー情報には、アバター情報を含み、当該アバター情報には、基本形状(人、動物又はロボットなどの基本造形(サイズも含む。)、髪型や化粧などの容姿(色彩も含む。)、髪型)、及び、所有するアイテム(衣装、装飾品、所持品(タオルやサイリウム))などのアバターを設定するための各情報が含まれる。
【0112】
また、課金履歴情報には、課金が実行された日時を示す課金日時、アイテムの購入やお捻りの購入などの課金要素の種別、課金した額を示す課金額などが含まれる。
【0113】
表示物・表情パーツオブジェクト情報148には、例えば、
図4(A)に示すように、表示物オブジェクトの種別毎に、表示物IDに対応付けられて
(A1)表示物オブジェクトの基本仕様を示す基本仕様情報、
(A2)関係性パラメータ範囲毎に基本仕様から変化した変化仕様が規定された複数の表示物オブジェクトの変化仕様情報、
(A3)変化仕様情報毎に、表示物オブジェクトを表示する際の効果音情報、
が規定される。
【0114】
特に、基本仕様情報には、例えば、基準となる表示物オブジェクトの形状、色彩、大きさ又はアニメーションの表示パターン(すなわち、アニメーションパターン)などの1以上の要素に関する情報であって、座標値(ローカル座標)、ピクセル数、RGBの階調値、又は、フレームスピードなどの表示物オブジェクトをゲーム空間上において表示する上で必要な情報が含まれる。
【0115】
また、変化仕様情報には、関係性パラメータの最小値から最大値までを複数の範囲(以下、「パラメータ範囲」という。)に分けて、パラメータ範囲毎に、基準仕様からの変化量(基準の形状、色彩、大きさ、又は、アニメーションの各要素の差分値)の情報が規定される。
【0116】
なお、
図4(A)には、演技キャラクタ又はアバターに用いる表示物ID「001」のハード型表示物オブジェクト「A」に対して関係性パラメータの値(特定の演技キャラクタについて算出された各プレーヤの関係性パラメータの値や当該プレーヤの関係性パラメータと特定の演技キャラクタの関係性パラメータとの合算値)の範囲が規定された第1レベル範囲から第10レベル範囲が設定されており、レベル範囲毎に仕様情報と効果音が規定されていることが示されている。
【0117】
一方、表示・表情パーツオブジェクト情報148には、例えば、
図4(B)に示すように、各アバター又は演技キャラクタの表情を構成する表情パーツオブジェクト、又は、表情パーツオブジェクト群(以下、特に説明した場合を除き「表情パーツオブジェクト」という。)毎に、表情パーツIDに対応付けられて
(B1)表情パーツオブジェクトの基本仕様を示す基本仕様情報、
(B2)関係性パラメータ範囲毎に基本仕様から変化した変化仕様が規定された表情パーツオブジェクトの複数の変化仕様情報、
(B3)変化仕様情報毎に、表情パーツオブジェクトを表示する際の効果音情報、
が規定される。
【0118】
特に、基本仕様情報には、例えば、基準となる目(瞳を含む。)、口、眉毛、などの演技キャラクタの表情を形成するための各表情パーツオブジェクトのそれぞれの形状(向きを含む。)、色彩若しくは大きさ、又は、表情パーツオブジェクト群の表示パターン(すなわち、アニメーションパターン)などの1以上の要素に関する情報であって、例えば、座標値(ローカル座標)、ピクセル数、RGBの階調値、又は、フレームスピードなどの表情パーツオブジェクトをゲーム空間上において表示する上で必要な情報が含まれる。
【0119】
また、変化仕様情報には、関係性パラメータの最小値から最大値までを複数の範囲(以下、「パラメータ範囲」という。)に分けて、パラメータ範囲毎に、基準仕様からの変化量(基準の形状、色彩、大きさ、又は、アニメーションの各要素の差分値)の情報が規定される。
【0120】
なお、
図4(B)には、演技キャラクタ又はアバターに用いる表情パーツID「101」を有する表情パーツオブジェクト群に対して関係性パラメータの値(特定の演技キャラクタについて算出された各プレーヤの関係性パラメータの値や当該プレーヤの関係性パラメータと特定の演技キャラクタの関係性パラメータとの合算値)の範囲が規定された第1レベル範囲から第10レベル範囲が設定されており、レベル範囲毎に仕様情報と効果音が規定されていることが示されている。そして、
図4の笑顔「A」の表情パーツオブジェクト群の第1レベル範囲には、基本仕様情報が仕様情報として規定されている場合を示している。
【0121】
また、関係性パラメータとは、ゲームの戦略的に若しくは簡易に設定することが可能なパラメータであって、ゲームの進行に従って演技キャラクタの注視中に変化し、各プレーヤと演技キャラクタとの関係性を示すゲームパラメータである。
【0122】
テーブルデータ149には、
(1)各演技キャラクタ及びプレーヤの属性、アバターに設定された外観やアイテム、感情、及び課金額に関する各項目と、各関係性パラメータの値と、が対応付けて規定された戦略用関係性パラメータテーブルと、
(2)演技キャラクタ及びアバターの各動作、これらの各位置及びプレーヤのゲーム履歴情報に関する各項目と、各関係性パラメータの値と、が対応付けて規定されたゲームに連動する連動性関係性パラメータテーブルと、
を含む。
【0123】
特に、戦略関係性パラメータテーブル及び連動性関係性パラメータテーブルには、アバターの設定、演技キャラクタの演技中、又は、ゲームの履歴に関する関係性パラメータが設定されている項目に対応付けられて各関係性パラメータのポイントが規定されている。
【0124】
サーバ処理部100は、記憶部140内の主記憶部142をワーク領域として各種処理を行う。サーバ処理部100の機能は各種プロセッサ(CPU、DSP等)、ASIC(ゲートアレイ等)などのハードウェアや、プログラムにより実現できる。
【0125】
サーバ処理部100は、情報記憶媒体180に格納されるプログラム(データ)に基づいて本実施形態の種々の処理を行う。即ち情報記憶媒体180には、本実施形態の各部としてコンピュータを機能させるためのプログラム(各部の処理をコンピュータに実行させるためのプログラム)が記憶される。
【0126】
例えば、サーバ処理部100(プロセッサ)は、情報記憶媒体180に記憶されているプログラムに基づいて、サーバ装置10全体の制御を行うとともに、ゲーム制御処理、画像生成処理、或いは音生成処理などの処理を行う。
【0127】
また、サーバ処理部100は、ゲーム制御処理として、ゲーム開始条件が満たされた場合にゲームを開始する処理、ゲームを進行させる処理、キャラクタやマップなどのオブジェクト空間(3次元空間)に各種のオブジェクトを配置する処理、オブジェクトを表示する処理、ゲーム結果を演算する処理、或いはゲーム終了条件が満たされた場合にゲームを終了する処理を実行する。
【0128】
具体的には、本実施形態のサーバ処理部100は、通信制御部101、ユーザ管理部102、パラメータ制御部118、情報取得部104、課金管理部105、ゲーム制御部110、仮想カメラ制御部106と、音生成部107、画像生成部108及びタイマ部160を少なくとも有している。
【0129】
なお、例えば、本実施形態のゲーム制御部110は、本発明のオブジェクト制御手段、管理手段段及び画像制御手段を構成し、情報取得部104は、本発明の受付手段を構成する。また、例えば、本実施形態の仮想カメラ制御部106は、本発明の仮想カメラ制御手段を構成し、画像生成部108は、本発明の画像生成手段を構成する。
【0130】
通信制御部101は、端末装置20とネットワークを介してデータを送受信する処理を行う。すなわち、サーバ装置10は、通信制御部101によって端末装置20等から受信したプレーヤの操作情報を含む各種の情報に基づいて各種処理を行う。
【0131】
ユーザ管理部102は、ユーザ登録手続きに係る処理及びアカウント(プレーヤID)に紐付けられるデータの記憶管理を行う。
【0132】
具体的には、ユーザ管理部102は、アカウントの付与制御と、ユーザに関する個人情報を登録管理する登録情報管理、アカウントに紐付けられ課金要素の実行に係る対価の支払い原資として使用される仮想口座の設定と入出金制御、当該アカウントのユーザによる課金要素に係る課金履歴の登録、ゲーム進行状況に関するゲームプレー情報をアカウントと紐付けて記憶及び管理を行う。
【0133】
情報取得部104は、サーバ処理部100の処理に必要な種々の情報を取得する。即ち、これらの情報の受け付け処理を行う。例えば情報取得部104は、各端末装置20からプレーヤの操作情報を取得する。
【0134】
具体的には、情報取得部104は、ゲーム中に端末装置20におけるHMDユニット200の撮像部210によって撮像された画像情報に基づくプレーヤの視線情報、HMDユニット200のモーションセンサ220によって検出された情報(以下、「モーション検出情報」という。)及びゲームの実行中にゲームと連動して入力されるスイッチ入力の情報(以下、「スイッチ入力情報」という。)を含むプレーヤの操作情報を取得する。
【0135】
特に、情報取得部104は、モーションセンサ220によりプレーヤの頭部についての各3軸の情報をモーション検出情報として取得し、当該取得したモーション検出情報に基づいて、3軸回りでの回転角度を求めることで、プレーヤの頭部が向く方向の情報を視線情報として取得してもよいし、プレーヤの眼球の向きを撮像した撮像情報を取得し、当該取得した撮像情報に対して所定の画像処理を実行しつつ、モーション検出情報に基づいて算出したプレーヤの頭部の方向用いてプレーヤの視線方向を示す視線情報を取得してもよい。
【0136】
なお、情報取得部104は、端末装置20の入力部260(例えば、ゲームコントローラ)からの操作情報に基づいて、視線情報を取得してもよい。例えば、情報取得部104は、入力部260に設けられた方向指示キー、アナログスティック又は操作ボタン等をプレーヤが操作することで得られた操作情報に基づいて、視線情報を取得(特定)してもよい。
【0137】
また、モーションセンサ220のモーション検出情報に加えて、図示しない発光部の複数の発光素子(LED)を図示しない撮像部により撮像した画像を用いて、プレーヤの視線情報を取得してもよい。
【0138】
さらに、HMDユニット200のモーション検出情報以外の情報を用いてプレーヤの視線情報を検出してもよい。例えば、図示しない撮像部に、3次元空間でのデプス情報(奥行き情報)を検出できるデプスセンサを設け、カラー画像センサからのカラー画像とデプスセンサからのデプス情報を用いて、プレーヤのスケルトン情報を抽出し、抽出されたスケルトン情報を用いてプレーヤの視線情報を取得してもよい。
【0139】
課金管理部105は、プレーヤ毎に、対象プレーヤの指示に基づいてゲーム中の課金要素における課金処理を実行し、課金に関する情報(すなわち、課金情報)を課金履歴としてプレーヤ情報146に記憶する処理(以下、「課金処理」という。)を実行する。
【0140】
特に、本実施形態においては、課金要素としては、アバターの外観などの身支度(例えば、化粧、衣装又はアイテムなど)させるために課金した課金額、演技キャラクタに所定のアイテム(例えば、プレゼントやお捻り)を提供する際に課金した額、及び、コンティ
ニューやガチャなどのゲームを実行する上で課金した額に応じたパラメータが含まれる。
【0141】
また、課金管理部105は、課金情報が履歴として登録されている課金履歴情報に基づいて、プレーヤ毎にゲーム実行中の累積課金額を算出する。
【0142】
なお、課金管理部105は、課金処理としては、仮想通貨やポイントの使用又はクレジットカードやプリペイドカードを使用することによって課金を要求し、プレーヤの指示にもとづいて、各課金処理を実行する。
【0143】
ゲーム制御部110は、ゲームの実行管理に係る各種処理を行う。本実施形態のゲーム制御部110は、端末装置20と通信を行いつつ、ゲームプレーに必要なデータを提供する制御を行う。
【0144】
具体的には、ゲーム制御部110は、ゲーム実行制御部111、観覧席設定部112、アバター設定部113、オブジェクト制御部114、アバター視線制御部115、視線合わせ検知部116、特別制御実行部117、パラメータ制御部118及び通知画像制御部119を含む。
【0145】
なお、例えば、本実施形態の通知画像制御部119は、オブジェクト制御部114及び特別制御実行部117と連動して本発明のオブジェクト制御手段、管理手段、画像制御手段及び制御処理手段を構成する。
【0146】
ゲーム実行制御部111は、演技キャラクタの演技を含む、当該演技の開始処理及び終了処理、並びに、各ゲームの実行する処理を含むゲームの実行に関する各種の処理を実行する。
【0147】
特に、ゲーム実行制御部111は、演技キャラクタの演技を含むゲームを実行する際に、演技キャラクタが演技を行うゲーム空間におけるライブステージをプレーヤの操作入力に基づいて設定するとともに、設定したライブステージにおいて演技キャラクタが演技するためのパフォーマンス中(すなわち、演技中)の楽曲の再生及び照明などの各種の制御を実行する。
【0148】
観覧席設定部112は、プレーヤの操作入力に基づいて、ゲーム実行制御部111により設定されたライブステージにおけるプレーヤのアバターの配置位置、すなわち、ステージの観覧位置を設定し、当該観覧位置に該当するプレーヤの視点となる仮想カメラ(右目用及び左目用)を設定する。
【0149】
本実施形態の観覧席設定部112は、ライブステージの開催に先立って観覧席として予約指定を行うことによって観覧位置を設定する。
【0150】
アバター設定部113は、プレーヤの操作入力に基づいて、当該プレーヤに対応づけられるアバターを設定し、設定したアバターをプレーヤ情報146に登録する。
【0151】
具体的には、アバター設定部113は、プレーヤの操作に基づいて、基本形状(人、動物又はロボットなどの基本造形(サイズも含む。)、髪型や化粧などの容姿(色彩も含む。)、髪型)、及び、所有するアイテム(衣装、装飾品、所持品(タオルやサイリウム))などのアバターに身支度させるための設定を行う。
【0152】
また、アバター設定部113は、予め定められたパーツなどを選択させることによってアバターに身支度させるための設定を行う。なお、課金によってアバターを設定する場合
には、アバター設定部113は、課金が生じた部分については課金管理部105と連動してアバターの設定を実行する。
【0153】
なお、アバターの外観の構成要素やアイテムにおいては、使用期限が設定されており、アバター設定部113は、プレーヤが既に所有しているものであっても、使用期限が到来しているものについては、たとえプレーヤの設定指示が入力されたとしても設定不能に制御する。
【0154】
一方、アバター設定部113は、プレーヤの操作に基づいて、実空間に実在する衣装や装備品(演技キャラクタへのプレゼントやお捻りを含む)などの実在する物品に対応付けたアイテムを、アバターに設定することが可能な構成を有している。
【0155】
具体的には、アバター設定部113は、例えば、プレーヤの操作によって端末装置20から送信された物品に付与された商品番号や2次元バーコードのコード情報などの識別情報を取得すると、当該識別情報に対応付けられた、当該物品がデジタル化されているアイテムを、該当するアバターに設定することが可能な構成を有している。
【0156】
なお、アイテムについては、実在する物品に代えて、ゲームカードなどの媒体によって提供されてもよく、お捻りなどの概念的なアイテムについても、同様にゲームカードなどの媒体によって提供される。
【0157】
また、お捻りなどの演技キャラクタの演技中などのゲーム中に使用する場合には、アバター設定部113は、プレーヤの操作に基づいて、ゲーム開始前に、予めアイテムとしてプレーヤ情報146に登録することが可能な構成を有している。
【0158】
オブジェクト制御部114は、複数のオブジェクトが配置されるオブジェクト空間(3次元仮想空間であるゲーム空間)の設定処理を行う。例えば、キャラクタ(人、動物、ロボット等)、マップ(地形)、建物、コース(道路)、樹木、壁、水面などの表示物を表す各種オブジェクト(ポリゴン、自由曲面又はサブディビジョンサーフェイスなどのプリミティブ面で構成されるオブジェクト)をオブジェクト空間に配置設定する処理を行う。即ちワールド座標系でのオブジェクトの位置や回転角度(向き、方向と同義)を決定し、その位置(X、Y、Z)にその回転角度(X、Y、Z軸回りでの回転角度)でオブジェクトを配置する。
【0159】
具体的には、記憶部170には、オブジェクト(パーツオブジェクト)の位置、回転角度、移動速度、移動方向等のデータであるオブジェクトデータがオブジェクト番号に対応づけて記憶される。また、オブジェクト制御部114は、例えば、フレーム毎にこのオブジェクトデータを更新する処理などを行う。
【0160】
また、オブジェクト制御部114は、演技キャラクタを含む各種のオブジェクトの配置及び当該演技キャラクタ及びアバターなどの各種のオブジェクトのゲーム空間内の移動を含めた動きを制御する。
【0161】
特に、オブジェクト制御部114は、演技キャラクタ毎に、演技パフォーマンス中を含むゲーム中のステージ上での顔の向き、目の動き、視線方向、体の向き、セリフを含む各部位の動き(振り付け)を制御する。
【0162】
また、オブジェクト制御部114は、各プレーヤのプレーヤキャラクタを各プレーヤのゲーム空間における位置に配置するとともに、各プレーヤの視線方向を含むプレーヤ入力に基づいて、又は、ゲーム状況に応じて各プレーヤキャラクタであるアバターの動きを制
御する。
【0163】
アバター視線制御部115は、端末装置20から出力されたプレーヤの操作入力である視線入力に基づいて、当該プレーヤに対応づけられる仮想カメラの姿勢を制御してアバターの視線を制御する。
【0164】
視線合わせ検知部116は、演技キャラクタの視線とアバターのゲーム空間内における視線とが合った状態、すなわち「視線合わせ状態」を検知するための所与の視線対向条件を満たしたことを、アバター毎及び演技キャラクタ毎に検知する。
【0165】
特別制御実行部117は、関係性パラメータに基づいて、演技キャラクタの特別制御の実行の可否を判定し、その結果に基づいて当該特別制御の実行を行う。
【0166】
特に、演技キャラクタの特別制御としては、
(1)演技キャラクタの視線をアバターに向ける頻度を向上させること、
(2)当該演技キャラクタの視線をアバターに向ける機会を特別に設けること(ウィンク、投げキッス、手振り、両手によるハートの作成など)、
(3)アバターとの接触機会を設けること、
(4)当該演技キャラクタが決めセリフ又は決めポーズをアバターに向かって行うこと、又は、
(5)(1)~(4)のうち、2以上の制御を行うこと、
が含まれる。
【0167】
パラメータ制御部118は、プレーヤの属性や課金状況などのプレーヤ毎に設定されるパラメータであってゲームの戦略的に若しくは簡易に設定することが可能なパラメータを含む、ゲームの進行に従って演技キャラクタの注視中に変動する関係性パラメータを制御する。
【0168】
特に、パラメータ制御部118は、各プレーヤに設定された各種のゲームパラメータを関係性パラメータの一部として用いるとともに、演技中に演技キャラクタとの関係性によって変動するパラメータを含めて各プレーヤの関係性パラメータとして制御する。
【0169】
また、パラメータ制御部118は、演技キャラクタに予め設定されたゲームパラメータを管理するとともに、演技中に当該ゲームパラメータの変動を関係性パラメータの変動として制御する。
【0170】
そして、パラメータ制御部118は、所定のタイミングにおける各プレーヤの関係性パラメータや演技キャラクタの関係性パラメータを算出し、又は、当該プレーヤの関係性パラメータと演技キャラクタに設定されている関係性パラメータとの合算値を関係性パラメータとして算出する。
【0171】
通知画像制御部119は、演技キャラクタの演技中又は所定のタイミングに、演技キャラクタ及びプレーヤ(具体的には、アバター)の少なくともいずれか一方の関係性パラメータに応じて、プレーヤが演技キャラクタと意思疎通が図れているか否かなどの当該演技キャラクタとそれぞれのプレーヤとの関係性を可視化(画像化)するための表示物オブジェクトを、ゲーム画面上であって、演技キャラクタの近傍に表示制御(画像化処理)する表示物オブジェクトの様態制御処理を実行する。
【0172】
特に、通知画像制御部119は、表示物オブジェクトの様態制御処理としては、ゲーム空間内の演技キャラクタ近傍に配置する表示制御を実行してもよいし、仮想カメラを視点
にして画像化されたゲーム空間の画像上に重畳させて表示する表示制御(画像化処理)を実行してもよい。
【0173】
一方、通知画像制御部119は、演技キャラクタの演技中又は所定のタイミングに、演技キャラクタ及びプレーヤ(具体的には、アバター)の少なくともいずれか一方の関係性パラメータに応じて、プレーヤが演技キャラクタと意思疎通が図れているか否かなどの当該演技キャラクタとそれぞれのプレーヤとの関係性を可視化(画像化)するための表情パーツオブジェクトを制御する表情パーツオブジェクトの様態制御処理を含む演技キャラクタ様態制御処理を実行する。
【0174】
他方、通知画像制御部119は、演技キャラクタの演技中又は所定のタイミングに、他のプレーヤにおける当該演技キャラクタと当該他のプレーヤとの関連性を示すパラメータを、当該他のプレーヤキャラクタに関連付けて画像化する画像化処理(以下、「プレーヤパラメータ画像化処理」という。)を実行する。
【0175】
例えば、通知画像制御部119は、関係性パラメータに応じて変化する所与の表示物オブジェクトを画像化し、又は、他のプレーヤキャラクタの表情や動きなど当該関係性パラメータに応じて変化するプレーヤキャラクタの様態若しくは当該様態の変化を画像化するプレーヤパラメータ画像化処理を実行する。
【0176】
仮想カメラ制御部106は、オブジェクト空間内の所与(任意)の視点(本実施形態においてはプレーヤオブジェクトが配置される位置)から見える画像を生成するための仮想カメラ(視点、基準仮想カメラ)の制御処理を行う。
【0177】
具体的には、仮想カメラの位置(X、Y、Z)又は回転角度(X、Y、Z軸回りでの回転角度)を制御する処理(視点位置、視線方向あるいは画角を制御する処理)を行う。
【0178】
画像生成部108は、サーバ処理部100で行われる種々の処理(ゲーム処理、シミュレーション処理)の結果に基づいて描画処理を行い、これにより画像を生成し、生成した画像データを端末装置20に送信する。
【0179】
具体的には、画像生成部108は、座標変換(ワールド座標変換、カメラ座標変換)、クリッピング処理、透視変換、或いは光源処理等のジオメトリ処理が行われ、その処理結果に基づいて、描画データ(プリミティブ面の頂点の位置座標、テクスチャ座標、色データ、法線ベクトル或いはα値等)が作成される。そして、この描画データ(プリミティブ面データ)に基づいて、透視変換後(ジオメトリ処理後)のオブジェクト(1又は複数プリミティブ面)を、図示しない描画バッファ(フレームバッファ、ワークバッファ等のピクセル単位で画像情報を記憶できるバッファ)に描画する。これにより、オブジェクト空間内において仮想カメラ(所与の視点)から見える画像が生成される。
【0180】
なお、画像生成部108で行われる描画処理は、頂点シェーダ処理やピクセルシェーダ処理等により実現することができる。
【0181】
そして、画像生成部108は、HMDユニット200を装着したプレーヤの両眼に所定量の視差を有するゲーム空間の画像を視認させて立体視を実現するための視差画像(右目用及び左目用)を生成する。
【0182】
音生成部107は、サーバ処理部100で行われる種々の処理の結果に基づいて音処理を行い、BGM、効果音、又は音声などのゲーム音を生成し、通信部196を介してHMDユニット200(具体的には音出力部240)に出力する。
【0183】
振動生成部150は、サーバ処理部100で行われる種々の処理の結果に基づいて、端末装置20に設けられた振動体341を振動させるパターンを制御する制御データを生成し、端末装置20に出力する。
【0184】
タイマ部160は、システムクロックを利用して現在日時や制限時間、ゲーム進行制御の時間管理などのタイマ値を計測する処理を実行するための計時を行う。
【0185】
[3]端末装置
次に、
図5及び
図6を用いて本実施形態の端末装置20について説明する。なお、
図5は、本実施形態の端末装置20の機能ブロックを示す図であり、
図6は、本実施形態における端末装置20の外観構成を示す図の一例である。また、本実施形態の端末装置20は、
図5の構成要素(各部)の一部を省略した構成としてもよい。
【0186】
HMDユニット200は、装着されたプレーヤの視線を検出する撮像部210と、当該プレーヤの頭部位置及び方向を含む姿勢を検出するモーションセンサ220と、インターフェース230と、音出力部240と、スイッチ250と、から構成される。
【0187】
HMDユニット200は、装着されたプレーヤの視線を検出する撮像部210と、当該プレーヤの頭部位置及び方向を含む姿勢を検出するモーションセンサ220と、インターフェース230と、音出力部240と、スイッチ250と、から構成される。
【0188】
また、HMDユニット200は、
図6(A)及び(B)に示すように、端末制御ユニット300を保持し、かつ、プレーヤによって装着される構造を有している。
【0189】
そして、HMDユニット200は、HMDである端末装置20を装着したプレーヤの両眼に所定量の視差を有するゲーム空間の画像を視認させて立体視を実現するための表示パネル(右眼用)261及び表示パネル(左眼用)262を有し、端末装置20に表示された右眼用視差画像及び左眼用視差画像を表示させる構造を有している。
【0190】
なお、立体視を実現するための視差画像については、従来の3次元動画像と同様であるため、詳細の説明を省略する。また、
図6(B)は、端末装置20から音出力部240を省略した図である。
【0191】
撮像部210は、HMDユニット200を装着したプレーヤの目(目の動き)を撮像し、その視線方向を検出し、当該検出に応じた信号を出力する。
【0192】
また、撮像部210は、CCDなどの所定の撮像素子及びレンズなどの光学系を有する撮像カメラ211と、撮像カメラの出力に基づいて撮像した対象物を画像化して端末制御ユニット300に画像データとして出力する画像生成部212と、から構成される。
【0193】
モーションセンサ220は、例えば加速度センサやジャイロセンサなどにより実現される。例えば、モーションセンサ220は、加速度センサとジャイロセンサによって、X、Y、Z軸の3軸回りでのプレーヤの頭部(HMD)の回転運動、具体的には、各X、Y、Z軸回りでの回転角度や角速度等を検出する。
【0194】
インターフェース230は、例えば、HDMI(High-Difinition Multimedia Interface/登録商標)、USB(Universal Serial Bus/登録商標)等の有線による入出力インターフェース、又は、Bluetooth(登録商標)、若しくは、IEEE802.11a、g、n、ac等の無線インターフェースであり、端末制御ユニット300(具体的には通信部296)と、有
線又は無線によって通信を実行するための機能を有している。
【0195】
また、インターフェース230は、通信用ASIC又は通信用プロセッサなどのハードウェアや、通信用ファームウェアにより構成される。
【0196】
音出力部240は、サーバ処理部100により生成された音を出力するものであり、その機能は、スピーカ、或いはヘッドホンなどのハードウェアにより実現できる。
【0197】
スイッチ250は、端末制御ユニット300のスイッチに連動し、HMDユニット200の装着中に、所定の操作入力を行うために用いられる。
【0198】
端末制御ユニット300は、入力部260、記憶部270、情報記憶媒体280、表示部290、通信部296、振動部340及び端末処理部によって構成されている。
【0199】
入力部260は、ユーザからの入力情報を入力するための機器であり、ユーザの入力情報を端末処理部310に出力する。本実施形態の入力部260は、ユーザの入力情報(入力信号)を検出する構成を有している。例えば、入力部260は、レバー、ボタン、ステアリング、マイク、タッチパネル型ディスプレイ、キーボード、マウスなどによって構成される。
【0200】
なお、本実施形態の入力部260は、表示部290に形成されたタッチパネルによって形成されている。
【0201】
一方、入力部260は、入力部260は、プレーヤの音声指示を認識するため当該プレーヤの音声を集音するためのマイクを備えていてもよいし、撮像カメラによって構成されていてよい。
【0202】
特に、撮像カメラは、アバターに設定するアイテムやゲームで使用するアイテムを、実在する物品をデジタル化して用いる場合に、当該物品を特定するための識別情報として2次元バーコードを画像化するために設けられている。
【0203】
また、入力部260は、上記の他に、加速度センサや視線検出センサなどを備えていてもよい。なお、加速度センサや視線検出センサは、HMDユニット200に設けられた撮像部210やモーションセンサ220の代わりに機能してもよい。
【0204】
記憶部270は、端末処理部310や通信部296などのワーク領域となるもので、その機能はRAM(VRAM)などにより実現できる。そして、本実施形態の記憶部270は、ワーク領域として使用される主記憶部271と、最終的な表示画像等が記憶される画像バッファ272とを含む。なお、これらの一部を省略する構成としてもよい。
【0205】
情報記憶媒体280(コンピュータにより読み取り可能な媒体)は、プログラムやデータなどを格納するものであり、その機能は、光ディスク(CD、DVD)、光磁気ディスク(MO)、磁気ディスク、ハードディスク、磁気テープ、或いはメモリ(ROM)などにより実現できる。
【0206】
端末処理部310は、情報記憶媒体280に格納されるプログラム(データ)に基づいて本実施形態の種々の処理を行う。情報記憶媒体280には、本実施形態の各部としてコンピュータを機能させるためのプログラム(各部の処理をコンピュータに実行させるためのプログラム)を記憶することができる。
【0207】
なお、本実施形態では、サーバ装置10が有する情報記憶媒体180や記憶部140に記憶されている本実施形態の各部としてコンピュータを機能させるためのプログラムやゲームデータを、ネットワークを介して受信し、受信したプログラムやデータを情報記憶媒体280に記憶する。サーバ装置10から受信したプログラムやデータを記憶部270に記憶してもよい。このようにプログラムやデータを受信してネットワークシステムを機能させる場合も本発明の範囲内に含む。
【0208】
表示部290は、本実施形態により生成された画像を出力するものであり、その機能は、CRT、LCD、タッチパネル型ディスプレイ、或いはHMD(ヘッドマウントディスプレイ)などにより実現できる。
【0209】
例えば、表示部290は、サーバ装置10から送信された視差画像をHMDユニット200が装着された際の右目用表示パネル261及び左目用表示パネル262の位置に表示する。なお、本実施形態においては、表示部290は、タッチパネル型ディスプレイによって形成されている。
【0210】
通信部296は、サーバ装置10などの外部との間で通信を行うための各種制御を行うものであり、その機能は、各種プロセッサ又は通信用ASICなどのハードウェアや、プログラムなどにより実現できる。
【0211】
端末処理部310(プロセッサ)は、入力部260やHMDユニット200から出力された入力情報やプログラムなどに基づいて、ゲーム処理、画像生成処理、或いは音生成処理などの処理を行う。
【0212】
具体的には、端末処理部310は、記憶部270内の主記憶部271をワーク領域として各種処理を行う。端末処理部310の機能は各種プロセッサ(CPU、DSP等)、ASIC(ゲートアレイ等)などのハードウェアや、プログラムにより実現できる。
【0213】
なお、端末処理部310は、通信制御部311、ゲーム処理部312、描画部320、音処理部330を含む。なおこれらの一部を省略する構成としてもよい。
【0214】
通信制御部311は、サーバ装置10とデータを送受信する処理を行う。また、通信制御部311は、サーバ装置10から受信したデータを記憶部270に格納する処理、受信したデータを解析する処理、その他のデータの送受信に関する制御処理等を行う。
【0215】
なお、通信制御部311は、サーバの宛先情報(IPアドレス、ポート番号)を情報記憶媒体280に記憶し、管理する処理を行うようにしてもよい。また、通信制御部311は、ユーザからの通信開始の入力情報を受け付けた場合に、サーバ装置10との通信を行うようにしてもよい。
【0216】
ゲーム処理部312は、種々のゲーム演算処理を行う。例えば、ゲーム開始条件が満たされた場合にゲームを開始する処理、ゲームを進行させる処理、ゲーム終了条件が満たされた場合にゲームを終了する処理などがある。
【0217】
また、ゲーム処理部312は、サーバ装置10におけるゲーム処理の一部を実行してもよいし、当該サーバ装置10と連動して所定のゲーム処理を実行してもよい。
【0218】
描画部320は、端末処理部310で行われる種々の処理(例えば、ゲーム処理)に基づいて描画処理を行い、これにより画像を生成し、表示部290に出力する。特に、描画部320は、サーバ装置10から送信された画像データに基づいて、視差画像を生成し、
生成した視差画像を表示部290に表示する。
【0219】
音処理部330は、サーバ装置10から出力された音データや端末処理部310で行われる種々の処理の結果に基づいて音処理を行い、BGM、効果音、又は音声などのゲーム音を生成し、音出力部240に出力する。
【0220】
振動部340は、振動体341を有し、サーバ装置10から出力された振動パターンデータや端末処理部310で行われる種々の処理の結果に基づいて生成された振動パターンデータに基づいて、当該振動体341を振動させる構成を有している。
【0221】
[4]本実施形態の手法
[4.1]関係性パラメータの画像化処理の概要
次に、
図7~
図9を用いて本実施形態の関係性パラメータの画像化処理の概要について説明する。なお、
図7~
図9は、本実施形態の関係性パラメータの画像化処理(表示物オブジェクトの様態制御処理、演技キャラクタ様態制御処理及びプレーヤパラメータ画像化処理)を説明するための図である。
【0222】
本実施形態のサーバ装置10は、演技キャラクタの様態及びその変化を制御する処理(以下、「演技キャラクタ様態制御処理」という。)及び各プレーヤキャラクタの様態及びその変化を制御する処理(以下、「プレーヤキャラクタ様態制御処理」という。)を実行しつつ、演技キャラクタと複数のプレーヤ(すなわち、アバター)のゲーム空間内における視線を合わせるなどによって当該演技キャラクタと各プレーヤの意思疎通を図ってゲームを進行させるゲーム処理を実行する。
【0223】
すなわち、本実施形態のサーバ装置10は、ゲームに参加する各プレーヤの端末装置20と連動しつつ、演技キャラクタの演技期間中に、プレーヤキャラクタ毎に、演技キャラクタの行動と、プレーヤが当該演技キャラクタとの意思疎通を図るため入力した視線入力や操作入力のプレーヤ入力と、に基づいて、ゲーム中に変化する各プレーヤキャラクタにおける演技キャラクタとの関係性を示す関係性パラメータを変化させる。
【0224】
そして、サーバ装置10は、端末装置20と連動し、当該パラメータ化した関係性パラメータを、
(A)演技キャラクタの近傍にハート型などの表示物オブジェクトの様態やその変化によって画像化する表示物オブジェクトの様態制御処理、
(B)演技キャラクタの表情を構成する表情パーツオブジェクトの様態制御処理を含む演技キャラクタの様態及びその変化によって画像化する演技キャラクタ様態制御処理、及び、
(C)表示物オブジェクトの様態制御処理と同様に、各プレーヤの近傍にハート型などの表示物オブジェクトの様態やその変化によって画像化し、又は、演技キャラクタ様態制御処理と同様に、他のプレーヤキャラクタの表情や動きなどプレーヤキャラクタの様態若しくは当該様態の変化によって画像化するプレーヤパラメータ画像化処理、
を実行する。
【0225】
具体的には、本実施形態のサーバ装置10は、ゲームに参加する各プレーヤの端末装置20と連動しつつ、
(1)ゲーム空間における演技キャラクタ及び各プレーヤの操作対象となるプレーヤキャラクタを含む各オブジェクトを制御し、
(2)プレーヤキャラクタ毎に、ゲーム中に変動する演技キャラクタとの関係性を示す関係性パラメータをそれぞれ管理し、
(3)プレーヤによって入力された少なくとも当該プレーヤの視線方向を含むプレーヤ入
力を受け付ける処理を実行し、
(4)プレーヤ毎に、各プレーヤキャラクタがゲーム空間上に配置された位置を当該各プレーヤに対応する仮想カメラの位置として設定し、各仮想カメラを視点として各プレーヤの視線方向に見えるゲーム空間の画像をそれぞれ生成し、
(5)受け付けた各プレーヤ入力のそれぞれに基づいて、対応する各仮想カメラを制御し、
(6)各プレーヤキャラクタにおける関係性パラメータを、演技キャラクタの近傍に表示物オブジェクトとして画像化し、当該演技キャラクタの表情パーツオブジェクトの様態変化として画像化し、又は、各プレーヤキャラクタに関連付けて画像化する画像化処理(すなわち、関係性パラメータの画像化処理)、
を実行する構成を有している。
【0226】
また、本実施形態のサーバ装置10は、関係性パラメータの画像化処理としては、
(6A)関係性パラメータを、演技キャラクタの近傍にハート型などの表示物オブジェクトの様態やその変化によって画像化する表示物オブジェクトの様態制御処理、
(6B)関係性パラメータを、演技キャラクタの表情を構成する表情パーツオブジェクトの様態制御処理を含む演技キャラクタの様態やその変化によって画像化する演技キャラクタ様態制御処理、及び、
(6C)関係性パラメータを、ゲーム状況に応じて、他のプレーヤのプレーヤキャラクタについて、表示物オブジェクトの様態制御処理と同様に、各プレーヤの近傍にハート型などの表示物オブジェクトの様態やその変化によって画像化し、又は、他のプレーヤのプレーヤキャラクタについて、演技キャラクタ様態制御処理と同様に、当該他のプレーヤキャラクタの表情や動きなどプレーヤキャラクタの様態若しくは当該様態の変化によって画像化するプレーヤパラメータ画像化処理、
を実行する。
【0227】
特に、本実施形態のサーバ装置10は、(6C)については、
[6C-1]仮想カメラの撮像範囲に他のプレーヤキャラクタが含まれている場合やゲーム空間において所定の位置に他のプレーヤキャラクタが配置されている場合(各プレーヤから所定の距離内に存在する場合を含む)、
[6C-2]複数の注視キャラクタがゲーム空間に配置されている場合、若しくは、この場合であって複数のプレーヤのプレーヤキャラクタが同一の注視キャラクタを注視している場合、
[6C-3]各プレーヤと同一のゲームレベル(同一や同等と見なされる所定の範囲に属するレベルを含む。)を有している他のプレーヤキャラクタが存在する場合、各プレーヤと所定の親密度を有している他のプレーヤキャラクタが存在する場合、各プレーヤの同一チーム若しくは他のチームに属する他のプレーヤキャラクタが存在する場合、各プレーヤに対して所与の条件を具備した他のプレーヤ若しくは他のプレーヤキャラクタが存在する場合、
[6C-4]所定のゲーム履歴(課金履歴を含む。)若しくは特定のアイテムを有している場合など、各プレーヤや各プレーヤキャラクタが所与の条件を具備している場合、
[6C-5]前回の対戦ゲームの勝敗や獲得した得点、若しくは、ゲームの実行ステージなどのゲームの進行状況やゲーム環境、
などのゲーム状況に応じてプレーヤパラメータ画像化処理を実行する。
【0228】
なお、所定のゲーム履歴としては、
[6C-4A]プレーヤのプレー頻度(実施回数、ログイン回数や前回実施した日時からの経過時間)、プレー時間(ゲーム開始からの総時間)、プレーの成績(過去の最高成績や複数のプレーヤ間における順位)などのゲーム履歴、及び、
[6C-4B]ゲーム中の所定のタイミングにおける課金額やゲーム開始からの累積的な
課金額を示す課金履歴
が含まれる。
【0229】
例えば、サーバ装置10は、表示物オブジェクトの様態制御処理としては、
図7(A)及び(B)に示すように、演技キャラクタ8の演技開始前又は演技中に、プレーヤの特性、ゲーム環境、ゲーム中の意思疎通の達成度やその状況に基づいて関係性パラメータを算出し、当該算出した関係性パラメータに応じて演技キャラクタ8の近傍に表示物オブジェクト(ハート型表示物オブジェクト)30を画像化する画像処理を実行する。
【0230】
特に、サーバ装置10は、アバター5の視線方向に演技キャラクタ8が存在する場合に、
図7(B)に示すように、ゲーム空間画像として演技キャラクタ8の近傍に画像化された表示物オブジェクト(ハート型表示物オブジェクト)30について該当するプレーヤ2によって視認可能な処理を実行する。
【0231】
一方、例えば、サーバ装置10は、演技キャラクタ様態制御処理としては、
図8(A)及び(B)に示すように、演技キャラクタ8の演技開始前又は演技中に、プレーヤの特性、ゲーム環境、ゲーム中の意思疎通の達成度やその状況に基づいて関係性パラメータを算出し、当該算出した関係性パラメータに応じて表情パーツオブジェクト(笑顔の表情パーツオブジェクト)40を制御する処理を実行する。
【0232】
そして、サーバ装置10は、アバター5の視線方向に演技キャラクタ8が存在する場合には、
図8(B)に示すように、ゲーム空間画像として演技キャラクタ8の表情の画像について該当するプレーヤ2によって視認可能な処理を実行する。
【0233】
他方、例えば、サーバ装置10は、プレーヤパラメータ画像化処理としては、
図9(A)及び(B)に示すように、演技キャラクタ8の演技開始前又は演技中に、プレーヤの特性、ゲーム環境、ゲーム中の意思疎通の達成度やその状況に基づいて関係性パラメータを算出し、当該算出した関係性パラメータに応じて該当する各アバター5の近傍に、表示物オブジェクトの様態制御処理と同様な表示物オブジェクト(ハート型表示物オブジェクト)50を画像化する画像化処理を実行する。
【0234】
そして、プレーヤ2Aが実行しているゲームにおいて、サーバ装置10は、
図9(A)に示すように、当該プレーヤ2Aに対応するアバター5Aの視線方向に他のプレーヤのプレーヤキャラクタであるアバター5B及び5Cが存在する場合には、
図9(B)に示すように、ゲーム空間画像として他のプレーヤのプレーヤキャラクタであるアバター5B及び5Cの近傍に画像化された表示物オブジェクト(ハート型表示物オブジェクト)50B及び50Cについてプレーヤ2Aによって視認可能な画像化処理を実行する。
【0235】
さらに、サーバ装置10は、
図10(A)及び(B)に示すように、プレーヤパラメータ画像化処理としては、演技キャラクタ様態制御処理における演技キャラクタと同様に、算出した関係性パラメータに応じて他のプレーヤのプレーヤキャラクタであるアバター5の表情パーツオブジェクト(笑顔の表情パーツオブジェクト)70を制御してもよい。
【0236】
なお、
図10においては、仮想カメラを視点としたゲーム空間の画像においては、他のプレーヤのアバター5B及び5Cは、顔が正面を向いているため画像化できない。そこで、本実施形態のサーバ装置10は、
図10(B)に示すように、当該他のプレーヤのアバター5B又は5Cの背面に表情パーツオブジェクト(笑顔の表情パーツオブジェクト)が制御されたオブジェクトを画像化する構成を有している。
【0237】
本実施形態においては、このような構成を有することによって、演技キャラクタをプレ
ーヤに意識させつつ、当該演技キャラクタとの意思疎通が図れているか否かなどの当該演技キャラクタとそれぞれのプレーヤとの関係性を示すパラメータを可視化することができるようになっている。
【0238】
そして、本実施形態においては、ゲームの進行状況や当該演技キャラクタに対するプレーヤの操作や視線などのプレーヤの入力状況を、当該プレーヤに容易にかつ的確に認識させることができるとともに、意思疎通が図れている状況などのゲーム中のプレー状況の表示を、ゲームを盛り上げる演出として用いることができるようになっている。
【0239】
この結果、本実施形態においては、演技キャラクタを注視するゲームにおいて、プレーヤの操作やゲーム進行に対するプレーヤの不安感を解消させることができるとともに意思疎通体験をわかりやすく実現し、仮想3次元空間におけるプレーヤの没入感を損なうことなくゲームの興趣性を向上させることができるようになっている。
【0240】
また、本実施形態においては、各プレーヤのプレーヤキャラクタと当該各プレーヤが注視する演技キャラクタとのゲーム内における関係性を、例えば、所定の表示物や各プレーヤキャラクタの様態などによってゲーム空間とともに画像化し、各プレーヤに、仮想3次元空間におけるプレーヤの没入感を損なうことなく他のプレーヤにおける注視キャラクタとの関係性を視認させることができるようになっている。
【0241】
したがって、本実施形態においては、注視キャラクタとの意思疎通体験を利用したゲームという新たなゲームにおいて、例えば、PCを含めた複数のプレーヤにおける対戦ゲームなどの他のプレーヤとの関係性に基づいて実行されるゲームとして用いる場合に、他のプレーヤのプレー状況を認識させることができるので、ゲームにおいて競争相手となる他のプレーヤとの競争意識を高めて当該ゲームを活性化し、その結果、ゲームの興趣性を向上させることができるようになっている。
【0242】
なお、本実施形態においては、「表示物オブジェクトの様態の制御」とは、例えば、演技のパフォーマンス動作やアバターとの対峙したときの動作などの演技キャラクタの注視開始時の表示物オブジェクトの様態を制御すること示す。
【0243】
また、本実施形態においては、「表示物オブジェクトの様態変化の制御」とは、例えば、演技キャラクタの演技中の表示物オブジェクトの様態変化を示す。
【0244】
そして、本実施形態においては、「表情パーツオブジェクトの様態の制御」とは、例えば、演技のパフォーマンス動作やアバターとの対峙したときの動作などの演技キャラクタの注視開始時の表情パーツオブジェクトの様態を制御すること示す。
【0245】
さらに、本実施形態においては、「表情パーツオブジェクトの様態変化の制御」とは、例えば、演技キャラクタの演技中の表情パーツオブジェクトの様態変化を示す。
【0246】
上記に加えて、プレーヤパラメータ画像化処理には、上述のように、ゲーム空間に配置された他のプレーヤキャラクタの近傍や当該他のプレーヤキャラクタの表情や動きなどの様態として関係性パラメータを画像化する処理が含まれるが、これだけでなく、例えば、表示画面を構成するゲーム空間の画像とは異なる他の画像枠に他のプレーヤキャラクタの名前やIDに対応付けて表示させることが含まれる。ただし、以下の説明については、ゲーム空間に配置された他のプレーヤキャラクタの近傍や当該他のプレーヤキャラクタの表情や動きなどの様態として関係性パラメータを画像化する処理を用いて説明し、それ以外の態様については別途説明する。
【0247】
[4.2]関係性パラメータ
次に、本実施形態の関係性パラメータについて説明する。
【0248】
(関係性パラメータの種別)
本実施形態において、関係性パラメータの画像化処理において用いられる関係性パラメータには、例えば、プレーヤの属性や課金状況などのプレーヤ毎に設定されるパラメータであって、ゲームの戦略的に若しくは簡易に設定することが可能なゲームにおける事前準備の意味合いを持つ関係性パラメータ(戦略的関係性パラメータ)、又は、ゲームの進行に従って演技キャラクタの演技中に変動するパラメータ(連動性関係性パラメータ)が含まれる。
【0249】
具体的には、戦略的関係性パラメータには、
(A)ゲーム中における演技キャラクタ及びアバターの少なくともいずれか一方の特性に関する特性パラメータ、若しくは、当該特性パラメータに基づくパラメータ、
(B)アバターにおける演技キャラクタに対する感情に関する感情パラメータ、若しくは、当該感情パラメータに基づくパラメータ、
(C)アバターに提供されるアイテムに関するアイテムパラメータ、若しくは、当該アイテムパラメータに基づくパラメータ、
(D)プレーヤのゲームに対する課金状況や課金履歴に関する課金パラメータ、若しくは、課金パラメータ、
のうち1以上のパラメータが含まれる。
【0250】
特に、特性パラメータには、例えば、演技キャラクタ及び当該プレーヤの属性(演技キャラクタを注視する位置や嗜好)を示す属性情報に関連するパラメータ、外観(人、動物又はロボットなどの基本造形(サイズも含む。)、容姿(色彩も含む。)、髪型)に関連するパラメータが含まれる。
【0251】
また、感情パラメータには、受け付けられたプレーヤ入力及び演技キャラクタのアバターに対する動作のいずれか一方に基づいて定まる当該アバターにおける感情に関連するパラメータが含まれる。
【0252】
また、アイテムパラメータには、プレーヤキャラクタに設定されるアイテム(課金アイテムを含み、例えば、衣装、装飾品、所持品(タオルやサイリウム))、演技キャラクタにプレゼントされるなどゲーム内で消費されるアイテム(課金アイテムを含む。)、ゲーム内で使用する魔法のアイテムやステージ変化アイテムなどのキャラクタに依存しないアイテム(課金アイテムを含む。)、及び、演技キャラクタに提供する情報に関するパラメータが含まれる。
【0253】
さらに、課金パラメータには、プレーヤキャラクタを身支度(例えば、化粧、衣装又はアイテムなど)させるために課金した課金額、注視キャラクタに所定のアイテムを提供する際に課金した額、お捻りなどの演技中などの所定のタイミングで実行される課金イベントにおいて課金した額、及び、コンティニューやガチャなどのゲームを実行する上で過去に課金した額に応じたパラメータが含まれる。
【0254】
そして、課金パラメータには、過去に課金した課金額に応じたパラメータも含むとともに、金額だけなく、過去に取得又は消費したポイントなどのゲーム内において金銭と同様に利用可能なパラメータも含む。
【0255】
なお、「特性、アイテム又は課金パラメータに基づくパラメータ」とは、当該、特性、アイテム又は課金パラメータに所定の係数が乗算されたパラメータなどのこれらのパラメ
ータによって影響を受けるパラメータを含むことを示す。
【0256】
一方、連動性関係性パラメータには、
(a)演技キャラクタ及びアバターの少なくともいずれか一方における動作に基づいて定まるパラメータ(以下、「動作起因パラメータ」という。)、又は、当該動作起因パラメータに基づくパラメータ
(b)演技キャラクタ及びアバターの少なくともいずれか一方における前記ゲーム空間内における位置に基づいて定まるパラメータ(以下、「位置起因パラメータ」という。)、又は、当該位置気韻パラメータに基づくパラメータ、及び、
(c)プレーヤのゲーム履歴を示すゲーム履歴情報に関連するパラメータ(以下、「ゲーム履歴起因パラメータ」という。)、又は、当該ゲーム履歴起因パラメータに基づくパラメータ
のうち1以上のパラメータが含まれる。
【0257】
特に、動作起因パラメータは、アバターのゲーム空間内における視線制御(視線方向、注視位置や注視時間)、又は、アバターの動きやそれに伴う演技キャラクタの動き(アバターや演技キャラクタの姿勢、若しくは、接触時間や接触位置の接触状況)に基づいて定まるパラメータである。
【0258】
また、位置起因パラメータは、演技キャラクタとアバターとのゲーム空間内の距離によって定まるパラメータである。
【0259】
さらに、ゲーム履歴起因パラメータは、プレーヤのプレー頻度(実施回数、ログイン回数や前回実施した日時からの経過時間)、プレー時間(ゲーム開始からの総時間)、プレーの成績(過去の最高成績や複数のプレーヤ間における順位)に基づいて定まるパラメータである。
【0260】
なお、「動作起因パラメータ、位置起因パラメータ又はゲーム履歴起因パラメータに基づくパラメータ」とは、動作若しくは位置に基づくパラメータ又はゲーム履歴に関連するパラメータに所定の係数が乗算されたパラメータなどの動作若しくは位置に基づくパラメータ又はゲーム履歴に関連するパラメータによって影響を受けるパラメータを含むことを示す。
【0261】
(演技開始前に算出される関係性パラメータ)
パラメータ制御部118は、演技キャラクタが演技開始前に、アバターの情報に基づいて戦略的関係性パラメータを算出する。
【0262】
具体的には、パラメータ制御部118は、
(1)アバターの属性(演技キャラクタがグループの場合に好きな演技キャラクタなどの嗜好)、
(2)アバターの外観(人、動物又はロボットなどの基本造形、そのサイズ、容姿(色彩も含む。)、髪型などの身支度したアバターの様態)、
(3)アバターが保持するアイテム(衣装、装飾品、所持品(タオルやサイリウム))、若しくは、ゲームで使用されるアイテム(お捻りを含むプレゼント)、
(4)プレーヤの課金状況(観覧席の確保、身支度の準備、アイテムの購入など)や課金履歴、
に基づいて、戦略用パラメータテーブルを用いて戦略的関係性パラメータを算出する。
【0263】
例えば、アバターの属性においては、戦略用パラメータテーブルには、演技キャラクタ毎に演技キャラクタが好みのアバターの属性、外観、アイテム及びこれらの組み合わせに
おけるに対して所定のポイントが設定されている。
【0264】
また、例えば、アバターの外観においては、戦略用パラメータテーブルには、基本造形、サイズ、容姿、髪型などのアバターの様態毎に、所定のポイントが設定されている。特に、派手な衣装や髪型、容姿など目立つ外観ほど、戦略用パラメータテーブルには高ポイントが設定されている。
【0265】
例えば、アバターのアイテムにおいては、戦略用パラメータテーブルには、衣装、装飾品、所持品(タオルやサイリウム)、及び、演技キャラクタに提供するプレゼント(お捻りを含む。)毎に、所定のポイントが設定されている。
【0266】
特に、派手な衣装や化粧、サイリウムなどの光るアイテムや振り回すことが可能なタオルなどの目立つアイテム、演技キャラクタに関する現物のキャラクタグッズ、又は、プレゼントやお捻りなどのゲーム中に使用すると効果的なアイテムほど、戦略用パラメータテーブルには高ポイントが設定されている。
【0267】
なお、上述のように、キャラクタグッズなどの実空間に存在する物品については、購入などによってキャラクタグッズを取得した際に、当該キャラクタグッズの識別番号やバーコードなどの識別情報を取り込むことによって獲得することができるようになっている。ただし、お捻りなどの無体物については予めゲームカードのような記憶媒体によって提供されてもよい。
【0268】
また、お捻りやプレゼントなどのアバターのアイテムについては、演技キャラクタの演技中も設定可能になっている。すなわち、演技中の所定のタイミングにおいて、課金購入するなどによってアバターに設定可能である。
【0269】
プレーヤ課金状況においては、戦略用パラメータテーブルには、観覧席の確保、ゲームの実施(コンティニュー含む)、アバターの設定やアイテムの購入などの課金要素毎に、又は、課金額(課金範囲)に対応付けて、又は、過去の累積的な課金額に対応付けて、所定のポイントが設定されている。特に、高額な課金額や重要な課金要素派(コンティニューやお捻りなどお演技キャラクタに提供するプレゼントなどのゲームで使用する課金要素)ほど、戦略用パラメータテーブルには高ポイントが設定されている。
【0270】
このように、パラメータ制御部118は、上記の戦略用パラメータテーブルを用いて、アバターや演技キャラクタの属性、アバターの外観、アバターが保持するアイテム及びプレーヤの課金状況に基づいて関係性パラメータを算出する。
【0271】
(演技中に算出される関係性パラメータ)
パラメータ制御部118は、演技キャラクタが演技中に、プレーヤ入力に基づいて動作起因パラメータ、位置起因パラメータ及びゲーム履歴起因パラメータを含む各連動性関係性パラメータを算出する。
【0272】
また、パラメータ制御部118は、連動性関係性パラメータにおいては、アバターに対応付けられた関係性パラメータと、演技キャラクタに対応付けられた関係性パラメータと、をそれぞれ算出する。
【0273】
具体的には、パラメータ制御部118は、
(A1)アバターのゲーム空間内における視線制御(視線方向、注視位置や注視時間)、又は、
(A2)アバターの動き及びそれに伴う演技キャラクタの動き(アバターや演技キャラク
タの姿勢、若しくは、接触時間、接触位置や接触状況)
に基づいて、連動性関係性パラメータテーブルを用いて動作起因パラメータを算出する。
【0274】
例えば、(A1)においては、連動性関係性パラメータテーブルには、アバターの演技キャラクタに対する視点方向(視線方向にある演技キャラクタの種別)、注視位置(演技キャラクタの部位)、注視時間(演技キャラクタの部位を連続して注視している時間)に応じて、所定のポイントが設定されている。
【0275】
特に、当該戦略パラメータテーブルには、視線方向に好み演技キャラクタ存在している場合に付与されるポイント、好みの演技キャラクタの注視している部位に応じて異なるポイント、注視時間が長いほど高いポイントが設定されている。
【0276】
なお、演技キャラクタは、演技中は振り付けなどによってステージ上を移動し、又は、視線や顔の方向が変化するので、それに合わせてプレーヤの視線方向や注視位置を追従させる必要があるので、プレーヤの操作に応じて関係性パラメータの値が変化することになる。
【0277】
また、動作起因パラメータについては、視線制御を行うタイミングに基づく係数によって算出されてもよい。例えば、ゲーム中に演技キャラクタを注視する期間を設定し、当該設定された期間に演技キャラクタの所定の部位(顔)を注視した場合(注視時間も含む)に、戦略パラメータテーブルによって設定されているポイントを数倍する演算が実行されてもよい。
【0278】
また、例えば、(A2)においては、連動性関係性パラメータテーブルには、アバターの姿勢(プレーヤ入力や関係性パラメータに基づくゲーム空間内での動きを含む姿勢)、演技キャラクタの姿勢(特別制御に基づく動きを含む姿勢)、及び、アバターと演技キャラクタの接触(接触時間、接触位置及び接触状況)に応じて、所定のポイントが設定されている。
【0279】
特に、戦略パラメータテーブルには、例えば、アバターのタオルやサイリウムを振る動きなどの姿勢に応じて、関係性パラメータに応じて演技キャラクタがアバターに対して特別制御(アバターに近づいてくる、ウィンクする、投げキッスするなど)をした場合の各動作に応じて、演技キャラクタがアバターに近づいてきてハイタッチやハグなどの接触時間や接触した行為に応じて、異なるポイントが設定されている。
【0280】
また、戦略パラメータテーブルには、例えば、アバターと演技キャラクタの視線が合う回数、視線が合った時間、視線があったタイミング、又は、視線が合ったときの演技キャラクタの付随動作(ウィンクや投げキッス)に応じてポイントが設定されている。
【0281】
特に、戦略パラメータテーブルには、視線が合う回数が多くなるほど、又は、時間が長くなるほど高ポイントが設定される。また、当該戦略パラメータテーブルには、例えば、演技キャラクタがアバターに近づいてきてくれるなどの特別制御時のタイミングで視線が合った場合、又は、演技キャラクタと視線が合った場合に付随動作が実行された場合に、通常の視線があった場合に比べて加算ポイントが設定されている。
【0282】
また、戦略パラメータテーブルには、アバター用の項目(動きを含む姿勢に関する項目)と、演技キャラクタ用の項目(動きを含む姿勢に関する項目)が設定されており、それぞれの項目に対してポイントが設定されている。
【0283】
なお、アバターの動作を含む姿勢は、所定のタイミングに、視線入力やスイッチ入力な
どお操作入力を行うことによって制御されるとともに、関係性パラメータの値によって自動的に発動して制御される。
【0284】
また、演技キャラクタの動作を含む姿勢は、関係性パラメータの値やアバターの視線入力(注視位置やタイミングを含む)によってプログラムに従って自動的に発動して制御される。
【0285】
一方、パラメータ制御部118は、演技キャラクタ、アバター又はその双方のゲーム空間内における位置に基づいて、連動性関係性パラメータテーブルを用いて位置起因パラメータを算出する。
【0286】
例えば、連動性関係性パラメータテーブルには、アバターの視点位置(すなわち、観客席の位置)、演技キャラクのステージ上の立ち位置、及び、アバターと演技キャラクトの距離に応じて、所定のポイントが設定されている。
【0287】
特に、当該戦略パラメータテーブルには、演技キャラクタが演技パフォーマンスを行うステージに近いほど、及び、真ん中に近いほど、演技キャラクタのステージ上の立ち位置(基準位置)がアバターの位置(すなわち、視点位置)に近いほど、又は、演技中の演技キャラクタ演技位置とアバターの距離が近いほど、高ポイントが設定されている。
【0288】
なお、演技キャラクタの立ち位置又は演技位置は、提供する演技パフォーマンスによって、又は、演技する日時(タイミング)によって異なっており、戦略用パラメータテーブルは、それに合わせてポイントが設定されている。
【0289】
また、アバターの視点位置は、プレーヤ入力、関係性パラメータ又はコンピュータ制御によって演技中に移動させることも可能である。
【0290】
他方、パラメータ制御部118は、プレーヤのプレー頻度(実施回数、ログイン回数や前回実施した日時からの経過時間)、プレー時間(ゲーム開始からの総時間)、プレーの成績(過去の最高成績や複数のプレーヤ間における順位)に基づいて、連動性関係性パラメータテーブルを用いてゲーム履歴起因パラメータを算出する。
【0291】
例えば、連動性関係性パラメータテーブルには、プレー頻度が高いほど、プレー時間が長いほど、又は、プレーの成績が高いほど、高いポイントが設定されている。
【0292】
また、パラメータ制御部118は、プレー成績においては、複数のプレーヤで演技キャラクタの演技パフォーマンスを注視するマルチプレーの場合には、演技中に算出される関係性パラメータの値に応じてリアルタイムの成績によってゲーム履歴起因パラメータを算出する。
【0293】
(演技中の関係性パラメータの変動)
パラメータ制御部118は、戦略的関係性パラメータ及び連動性関係性パラメータのうち、該当するパラメータを、演技キャラクタの演技開始前に算出するとともに、当該演技キャラクタの演技中に、該当する関係性パラメータを算出する。
【0294】
特に、パラメータ制御部118は、表示物オブジェクトの様態又は当該様態を変化させるため、プレーヤやアバターに関する関係性パラメータ及び演技キャラクタを用いた関係性パラメータを合算して合算値を算出する。
【0295】
なお、本実施形態においては、パラメータ制御部118は、表示物オブジェクトの様態
又は当該様態を変化させるための関係性パラメータとして、プレーヤやアバターに関する関係性パラメータ又は演技キャラクタを用いた関係性パラメータのいずれかを算出し、いずれかの関係性パラメータのみによって表示物オブジェクトの態様制御を実行してもよい。
【0296】
一方、パラメータ制御部118は、演技中の関係性パラメータとして、上記の各パラメータを、付与されたタイミングから予め定められた時間経過後(10秒後や30後)や所定のタイミング(演技中の曲が終了するまでなどの演技上容易に区切ることが可能なタイミング)に消滅させる。
【0297】
特に、パラメータ制御部118は、演技中にアバターに設定されたアイテムに基づいて加算されたパラメータ、又は、行動起因パラメータや位置起因パラメータなどの演技キャラクタの演技中に変更された関係性パラメータのうち加算分の値を所定の時間経過後又は所定のタイミングに消滅させる。
【0298】
また、アバターの外観やアイテムにおいては、使用期限が設定されており、パラメータ制御部118は、当該使用期限に従ってパラメータの算出を行う。例えば、パラメータ制御部118は、演技中の30秒のみや所定のタイミングのみの使用期限が設定されているアイテムが設定された場合には、該当する使用期限後には、その使用を禁止し、それに基づく関係性パラメータの算出を中止する。
【0299】
[4.3]表示物オブジェクトの様態制御処理
次に、
図11及び
図12を用いて本実施形態における関係性パラメータの画像化処理(表示物オブジェクトの様態制御処理)について説明する。なお、
図11及び
図12は、本実施形態の関係性パラメータの画像化処理(表示物オブジェクトの様態制御処理)を説明するための図である。
【0300】
通知画像制御部119は、演技キャラクタの演技開始時に、演技キャラクタ毎、アバター毎、又は、演技パフォーマンスを行う期間(以下、「演技期間」という。)毎に、予め設定された表示物オブジェクトの種別を特定する。
【0301】
そして、通知画像制御部119は、初期値として算出されている関係性パラメータに応じて、特定した表示物オブジェクトの初期の様態を設定し、演技キャラクタの近傍に、当該設定した表示物オブジェクトを表示するための表示制御の実行を開始する。
【0302】
具体的には、通知画像制御部119は、ゲーム情報144やプレーヤが予め設定されている場合にはプレーヤ情報146に基づいて、演技キャラクタ毎、アバター毎、又は、演技期間毎に、例えば、ハート型、複数の星プラス楕円型、及び、演技キャラクタの表情型の複数の表示物オブジェクトの種別の中から1の種別を特定する。
【0303】
また、通知画像制御部119は、演技キャラクタの演技開始時には、表示物・表情パーツオブジェクト情報148に規定された情報の中から、特定した表示物オブジェクトの種別の基本仕様情報と、上述のように、初期値として算出されている関係性パラメータが含まれるパラメータ範囲に規定された変化仕様情報を読み出す。
【0304】
そして、通知画像制御部119は、当該読み出した基本仕様情報と変化仕様情報とに基づいて表示物オブジェクトを形成して、形成した表示物オブジェクトを、アバターの視線方向に応じて対象の演技キャラクタの近傍に表示するための表示制御を実行する。
【0305】
例えば、表示物オブジェクトの種別が「ハート型」であって、4段階のパラメータ範囲
が設定されており、それぞれの各パラメータ範囲には、関係性パラメータが大きくなるにつれて表示物オブジェクトの「ハート」の形状が大きくなる変化仕様情報が表示物・表情パーツオブジェクト情報148に登録されている状態を想定する。
【0306】
この場合において、初期値としての関係性パラメータが第2段階のパラメータ範囲の場合には、通知画像制御部119は、基本仕様情報と第2段階の変更仕様情報を読み出し、読み出した基本仕様情報と変更仕様情報とに基づいて、例えば、
図11(A)及び(B)に示すように、第2段階の形状を有するハートの表示物オブジェクト30を形成して初期の様態を設定し、当該様態制御を開始する。
【0307】
特に、通知画像制御部119は、表示物オブジェクトの表示制御においては、アバター視線制御部115によって特定されたゲーム空間内における視線方向に演技キャラクタが配置されているか否か適宜判定し、当該視線方向に演技キャラクタが配置されていると判定した場合には、該当する演技キャラクタの近傍に設定された表示物オブジェクトを表示するための表示制御を実行する。
【0308】
そして、通知画像制御部119は、視線方向に2以上の演技キャラクタが配置されている場合には、当該アバターに近い演技キャラクタに対して表示物オブジェクトを表示する表示制御を実行する。
【0309】
一方、通知画像制御部119は、演技キャラクタの演技中には、パラメータ制御部118によって関係性パラメータが新たに算出される毎に、新たに算出された関係性パラメータが現在のパラメータ範囲外の他のパラメータ範囲に属したか否かを判定する。
【0310】
そして、通知画像制御部119は、新たに算出された関係性パラメータが他のパラメータ範囲に属した場合には、当該他のパラメータ範囲に対応付けて記憶されている変化仕様情報を読み出し、当該読み出した基本仕様情報と変化仕様情報とに基づいて表示物オブジェクトを形成して、形成した表示物オブジェクトを、アバターの視線方向に応じて対象の演技キャラクタの近傍に表示するための表示制御を実行する。
【0311】
例えば、表示物オブジェクトの種別が「ハート型」、及び、初期値のパラメータ範囲が第2段階であって、新たに算出された関係性パラメータのパラメータ範囲が第3段階のパラメータ範囲に含まれる場合を想定する。
【0312】
この場合には、通知画像制御部119は、第3段階の変更仕様情報を読み出し、既に読み出した基本仕様情報と今回読み出した変更仕様情報とに基づいて第3段階の形状を有するハート型の表示物オブジェクトを形成し、その表示制御を開始する。
【0313】
そして、例えば、第3段階の形状を有するハート型の表示物オブジェクト30が第2段階の形状よりサイズが大きい場合には、通知画像制御部119は、
図11(A)に示すように、
図7に示す表示物オブジェクト30よりサイズが大きいハート型の表示物オブジェクト30を表示するように、その様態の変化を制御する。
【0314】
なお、表示物オブジェクトは、
図11(B)に例示するように、丸形や星型(複数を含む)などの他の形状であってもよいし、
図12(A)に例示するように、大小の形状を繰り返すアニメーションパターンや演技キャラクタの表情を変化させるアニメーションパターン(徐々に目が大きくなる、又は、笑顔が派手(口だけで笑う表情が、目、口、しわが連動した表情になるなど))であってもよい。
【0315】
特に、
図12(A)においては、演技キャラクタにおいて、特別制御として「ウィンク
」の動作が実行されている場合であって、それによって、アバター5及び演技キャラクタ8の関係性パラメータが変動し(大きくなり)、アニメーションパターンによって表示する表示物オブジェクト30の様態の変化制御が実行された場合の例である。
【0316】
また、表示物オブジェクトは、
図12(B)に例示するように、関係性パラメータが大きくなるに従って、形状が大きくなるだけでなく、色彩が変化する(例えば、明度や色度を変化させて艶やかになるなど)、形状が変形する(例えば、一部が大きくなるなど)、又は、これらの組み合わせであてもよい。
【0317】
さらに、表示物オブジェクトは、2次元表示として形成されてもよいし、ゲーム空間に配置される他のオブジェクト同様に3次元のオブジェクトとして形成されてもよい。
【0318】
[4.4]関係性パラメータの画像化処理(演技キャラクタ様態制御処理)
次に、
図13及び
図14を用いて本実施形態における関係性パラメータの画像化処理(演技キャラクタ様態制御処理)について説明する。なお、
図13及び
図14は、本実施形態の関係性パラメータの画像化処理(演技キャラクタ様態制御処理)の様態制御処理を説明するための図である。また、以下の説明においては、演技キャラクタ様態制御処理の1つとして、表情パーツオブジェクトを用いて演技キャラクタ様態を制御する表情パーツオブジェクトの様態制御処理を用いて説明する。
【0319】
通知画像制御部119は、演技キャラクタの演技開始時に、演技キャラクタ毎、アバター毎、又は、演技パフォーマンスを行う期間(以下、「演技期間」という。)毎に、予め設定された表情パーツオブジェクトの種別を特定する。
【0320】
そして、通知画像制御部119は、初期値として算出されている関係性パラメータに応じて、特定した表情パーツオブジェクトの初期の様態を設定し、かつ、当該設定した表情パーツオブジェクトを含む演技キャラクを設定し、設定した演技キャラクの様態を制御する様態制御の実行を開始する。
【0321】
具体的には、通知画像制御部119は、ゲーム情報144やプレーヤが予め設定されている場合にはプレーヤ情報146に基づいて、演技キャラクタ毎、アバター毎、又は、演技期間毎に、例えば、演技キャラクタの表情を構成する複数の表情パーツオブジェクト群の中から1の種別を特定する。
【0322】
また、通知画像制御部119は、演技キャラクタの演技開始時には、表示物・表情パーツオブジェクト情報148に規定された情報の中から、特定した表情パーツオブジェクト群の種別の基本仕様情報と、上述のように、初期値として算出されている関係性パラメータが含まれるパラメータ範囲に規定された変化仕様情報を読み出す。
【0323】
そして、通知画像制御部119は、当該読み出した基本仕様情報と変化仕様情報とに基づいて表情パーツオブジェクト(群)を形成して、形成した表情パーツオブジェクト(群)を含む演技キャラクタの様態を設定(制御)する。
【0324】
なお、表情パーツオブジェクト(群)は、通常複数のパーツのオブジェクトから構成されているので、基本仕様情報や変化仕様情報は、1の表情パーツオブジェクト群に含まれる複数の表情パーツの情報から構成されている。そして、通知画像制御部119は、読み出した基本仕様情報と変化仕様情報とに基づいて複数の表情パーツオブジェクトを形成させる。
【0325】
例えば、表情パーツオブジェクトが「笑顔A」であって、4段階のパラメータ範囲が設
定されており、それぞれの各パラメータ範囲には、関係性パラメータが大きくなるにつれて笑顔の表現が変化する変化仕様情報が表示物・表情パーツオブジェクト情報148に登録されている状態を想定する。
【0326】
この場合において、初期値としての関係性パラメータが第2段階のパラメータ範囲の場合には、通知画像制御部119は、基本仕様情報と第2段階の変更仕様情報を読み出し、読み出した基本仕様情報と変更仕様情報とに基づいて、例えば、
図8(A)及び(B)に示すように、第2段階の形状を有する笑顔の表情パーツオブジェクト40を形成して初期の様態を設定し、当該様態制御を開始する。
【0327】
一方、通知画像制御部119は、演技キャラクタの演技中には、パラメータ制御部118によって関係性パラメータが新たに算出される毎に、新たに算出された関係性パラメータが現在のパラメータ範囲外の他のパラメータ範囲に属したか否かを判定する。
【0328】
そして、通知画像制御部119は、新たに算出された関係性パラメータが他のパラメータ範囲に属した場合には、当該他のパラメータ範囲に対応付けて記憶されている変化仕様情報を読み出し、当該読み出した基本仕様情報と変化仕様情報とに基づいて表情パーツオブジェクト40を形成して、形成した表情パーツオブジェクト40を含む演技キャラクを設定し、設定した演技キャラクの様態変化を制御する様態変化制御の実行を開始する。
【0329】
例えば、表情パーツオブジェクトの種別が「笑顔A」であって、初期値のパラメータ範囲が第2段階であって、新たに算出された関係性パラメータのパラメータ範囲が第3段階のパラメータ範囲に含まれる場合を想定する。
【0330】
この場合には、通知画像制御部119は、第3段階の変更仕様情報を読み出し、既に読み出した基本仕様情報と今回読み出した変更仕様情報とに基づいて第3段階の形状を有する笑顔Aの表情パーツオブジェクトを形成し、形成した表情パーツオブジェクト40を含む演技キャラクを制御(設定)する。
【0331】
そして、例えば、第3段階の形状を有する「笑顔A」の表情パーツオブジェクト40が
図8に示す表情パーツオブジェクト40より明るく、より楽しい笑顔の場合には、通知画像制御部119は、
図13(A)に示すように、
図8に示す表情パーツオブジェクト40より明るくより楽しい笑顔を形成する表情パーツオブジェクト40を含む演技キャラク(具体的には左目の表情パーツオブジェクトが変化した演技キャラクタ)を制御(設定)する。
【0332】
なお、例えば、新たに算出された関係性パラメータのパラメータ範囲が第4段階のパラメータ範囲に含まれる場合であって、第4段階の形状を有する「笑顔A」の表情パーツオブジェクト40が
図8及び
図13(A)に示す表情パーツオブジェクト40より明るく、より楽しい笑顔の場合には、通知画像制御部119は、
図13(B)に示すように、
図8及び
図13(A)に示す表情パーツオブジェクト40より明るくより楽しい笑顔を形成する表情パーツオブジェクト40を含む演技キャラク(具体的には目及び口の表情パーツオブジェクトが変化した演技キャラクタ)を制御(設定)する。
【0333】
一方、表情パーツオブジェクトは、演技キャラクタの瞳を構成する瞳パーツオブジェクトであってもよい。すなわち、演技キャラクタの表情を表現する際に重要となる瞳のパーツを用いることによって当該演技キャラクタの表情を制御することができるようになっている。
【0334】
このため、ゲームの進行状況や当該演技キャラクタに対するプレーヤの入力状況を、当
該プレーヤに容易にかつ的確に認識させることができるとともに、意思疎通が図れている状況などのゲーム中のプレー状況の表示を、ゲームを盛り上げる演出として、用いることができるようになっている。
【0335】
具体的には、瞳パーツオブジェクトには、例えば、瞳孔パーツ、虹彩パーツ、及び、当該瞳を装飾するための装飾パーツが含まれる複合体のオブジェクトによって構成され、瞳パーツオブジェクトの様態には、例えば、各パーツの形状、色、及び大きさが含まれる。
【0336】
特に、装飾パーツとしては、例えば、瞳に映る星やハートなどの図形、光環、プレーヤキャラクタを含む他のキャラクタのパーツが含まれる。また、瞳パーツオブジェクトの色は、輝度、又は、明度、彩度、及び、色相の要素によって定まり、色の変化としては、これらの要素が変化することを示す。
【0337】
例えば、瞳パーツオブジェクト41としては、
図14(A)に例示するように、丸形の瞳孔パーツに星形及び菱形の虹彩パーツを有するオブジェクトの複合体であってもよいし、
図14(B)に例示するように、星形の瞳孔パーツに、ハート型の装飾パーツを有するオブジェクトの複合体であってもよい。
【0338】
特に、
図14(A)には、演技キャラクタにおいて、特別制御として「ウィンク(右目)」の動作が実行されている場合の表情パーツオブジェクト40の様態の変化制御が示されている。
【0339】
なお、上述の実施形態においては、表情パーツオブジェクトとしては、目や口(唇)などの表情パーツの複合体又は瞳などのさらに細部の表情パーツを用いて説明したが、演技キャラクタの鼻、口(唇だけでなく口角や「えくぼ」などのその周囲も含む。)、眉毛、まつ毛、眉間、歯、頬、髪の毛、汗、及び、装飾品を含み、これらの様態としては、例えば、動き、大きさ、色彩、形状、光り方、及び、アニメーションパターン(表情パーツの連続動作に基づく特定のしぐさを示す表情)が含まれてもよい。
【0340】
[4.5]プレーヤパラメータ画像化処理
[4.5.1]画像化処理
次に、
図15及び
図16を用いて本実施形態におけるプレーヤパラメータ画像化処理について説明する。なお、
図15及び
図16は、本実施形態のプレーヤパラメータ画像化処理を説明するための図である。
【0341】
通知画像制御部119は、関係性パラメータを、ゲーム空間に配置された他のプレーヤキャラクタ(すなわち、アバター)の近傍に所定の表示物として画像化し、又は、当該他のプレーヤのアバターの表情や動きなどの様態として画像化するなど、他のプレーヤキャラクタであるアバターに関連付けて画像化する。
【0342】
特に、通知画像制御部119は、関係性パラメータを、ゲーム空間に配置された他のプレーヤキャラクタ(すなわち、アバター)の近傍に所定の表示物オブジェクトによって画像化する場合には、上述した演技キャラクタに対する表示物オブジェクトの様態制御処理と同様に、演技キャラクタの近傍に、所定の表示物オブジェクトを画像化する表示物オブジェクトによる画像化処理を実行する。
【0343】
また、通知画像制御部119は、関係性パラメータを、ゲーム空間に配置された他のプレーヤキャラクタ(すなわち、アバター)の表情によって画像化する場合には、上述した演技キャラクタに対する表情パーツオブジェクトの様態制御処理と同様に、他のプレーヤのアバターの表情パーツを制御して他のプレーヤのキャラクタの様態を制御するアバター
の表情による画像化処理を実行する。
【0344】
(表示物オブジェクトによる画像化処理)
通知画像制御部119は、演技キャラクタの演技開始時に、アバター毎に、予め設定された表示物オブジェクトの種別を特定し、初期値として算出されている関係性パラメータに応じて、特定した表示物オブジェクトの初期の様態を設定し、他のプレーヤのアバターの近傍に、当該設定した表示物オブジェクトを画像化するための制御を開始する。
【0345】
具体的には、通知画像制御部119は、ゲーム情報144やプレーヤが予め設定されている場合にはプレーヤ情報146に基づいて、アバター毎に、例えば、ハート型、複数の星プラス楕円型、及び、演技キャラクタの表情型の複数の表示物オブジェクトの種別の中から1の種別を特定する。
【0346】
また、通知画像制御部119は、演技キャラクタの演技開始時には、表示物・表情パーツオブジェクト情報148に規定された情報の中から、特定した表示物オブジェクトの種別の基本仕様情報と、上述のように、初期値として算出されている関係性パラメータが含まれるパラメータ範囲に規定された変化仕様情報を読み出す。
【0347】
そして、通知画像制御部119は、当該読み出した基本仕様情報と変化仕様情報とに基づいて表示物オブジェクトを形成して、形成した表示物オブジェクトを、アバターの視線方向に応じて対象の他のプレーヤのアバターの近傍に画像化するための制御を実行する。
【0348】
特に、通知画像制御部119は、表示物オブジェクトの表示制御においては、アバター視線制御部115によって特定されたゲーム空間内における視線方向に他のプレーヤのアバターが配置されているか否か適宜判定し、当該視線方向に演技キャラクタが配置されていると判定した場合には、該当するアバターの近傍に設定された表示物オブジェクトを画像化するための画像化処理を実行する。
【0349】
また、通知画像制御部119は、演技キャラクタの演技中には、パラメータ制御部118によって関係性パラメータが新たに算出される毎に、新たに算出された関係性パラメータが現在のパラメータ範囲外の他のパラメータ範囲に属したか否かを判定する。
【0350】
そして、通知画像制御部119は、新たに算出された関係性パラメータが他のパラメータ範囲に属した場合には、当該他のパラメータ範囲に対応付けて記憶されている変化仕様情報を読み出し、当該読み出した基本仕様情報と変化仕様情報とに基づいて表示物オブジェクトを形成して、形成した表示物オブジェクトを、アバターの視線方向に応じて対象の他のプレーヤのアバターの近傍に画像化するための画像化処理を実行する。
【0351】
例えば、通知画像制御部119は、上述の
図9(B)に示すように、他のプレーヤBにおけるアバター5Bについては、ハート型の表示物オブジェクト50Bを他のプレーヤBの表示物オブジェクトと設定し、ゲーム中に変動する関係性パラメータに応じて、設定したハート型の表示物オブジェクト50Bを画像化する画像化処理を実行する。
【0352】
また、同様に、通知画像制御部119は、
図15(A)に示すように、他のプレーヤBにおけるアバター5Bについては、星型の表示物オブジェクト60Bを他のプレーヤBの表示物オブジェクトと設定し、ゲーム中に変動する関係性パラメータに応じて、設定した星型の表示物オブジェクト60Bを画像化する画像化処理を実行する。
【0353】
さらに、通知画像制御部119は、
図15(B)に例示するように、関係性パラメータが大きくなるに従って、形状が大きくし、色彩を変化させ(例えば、明度や色度を変化さ
せて艶やかになるなど)、又は、形状が変形(例えば、一部が大きくなるなど)させる。
【0354】
例えば、
図15(B)には、
図9(B)に示すアバター5Bの関係性パラメータが大きくなるに従って、ハート型の表示物オブジェクト50Bの形状が大きくなった場合を示している。
【0355】
なお、表示物オブジェクトは、上述した演技キャラクタに対する表示物オブジェクトの様態制御処理と同様に、丸形や複数の星型などの他の形状であってもよいし、大小の形状を繰り返すアニメーションパターンなどの形状や色彩が変化するアニメーションパターンであってもよい。
【0356】
また、表示物オブジェクトは、上述した演技キャラクタに対する表示物オブジェクトの様態制御処理と同様に、2次元表示として形成されてもよいし、ゲーム空間に配置される他のオブジェクト同様に3次元のオブジェクトとして形成されてもよい。
【0357】
(アバターの表情による画像化処理)
通知画像制御部119は、演技キャラクタの演技開始時に、アバター毎に、予め設定された表情パーツオブジェクトの種別を特定し、初期値として算出されている関係性パラメータに応じて、特定した表情パーツオブジェクトの初期の様態を設定し、かつ、当該設定した表情パーツオブジェクトを含む他のプレーヤのアバターを設定し、設定したアバターの様態を制御する様態制御の実行を開始する。
【0358】
具体的には、通知画像制御部119は、ゲーム情報144やプレーヤが予め設定されている場合にはプレーヤ情報146に基づいて、アバター毎に、例えば、笑顔を形成する表情パーツオブジェクトなど、演技キャラクタの表情を構成する複数の表情パーツオブジェクト群の中から1の種別を特定する。
【0359】
また、通知画像制御部119は、演技キャラクタの演技開始時には、表示物・表情パーツオブジェクト情報148に規定された情報の中から、特定した表情パーツオブジェクト群の種別の基本仕様情報と、上述のように、初期値として算出されている関係性パラメータが含まれるパラメータ範囲に規定された変化仕様情報を読み出す。
【0360】
そして、通知画像制御部119は、当該読み出した基本仕様情報と変化仕様情報とに基づいて表情パーツオブジェクト(群)を形成して、形成した表情パーツオブジェクト(群)を含む各アバターの様態を設定(制御)する。
【0361】
特に、通知画像制御部119は、
図10(A)及び(B)に示すように、各アバターの近傍に、若しくは、ゲーム画面の所定の領域に、他のプレーヤの各アバター又は後述のように対象となる他のプレーヤのアバターの顔を画像化し、又は、他のアバターがプレーヤのアバターに顔を振り返らせて当該他のアバターの顔を画像化することによって、関係性パラメータの画像化処理を実行する。
【0362】
そして、通知画像制御部119は、演技キャラクタの演技中には、パラメータ制御部118によって関係性パラメータが新たに算出され、新たに算出された関係性パラメータが他のパラメータ範囲に属した場合には、当該他のパラメータ範囲に対応付けて記憶されている変化仕様情報を読み出し、
図16に示すように、当該読み出した基本仕様情報と変化仕様情報とに基づいて表情パーツオブジェクト(群)を形成して、形成した表情パーツオブジェクト(群)を含む各アバターの様態を設定(制御)する。
【0363】
例えば、表情パーツオブジェクトの種別が「笑顔A」であって、初期値のパラメータ範
囲が第2段階であって、新たに算出された関係性パラメータのパラメータ範囲が第3段階のパラメータ範囲に含まれる場合を想定する。
【0364】
この場合には、通知画像制御部119は、第3段階の変更仕様情報を読み出し、既に読み出した基本仕様情報と今回読み出した変更仕様情報とに基づいて第3段階の形状を有する笑顔Aの表情パーツオブジェクトを形成し、形成した表情パーツオブジェクトを含む他のプレーヤのアバターを制御(設定)する。
【0365】
そして、例えば、第3段階の形状を有する「笑顔A」の表情パーツオブジェクト40が
図10に示す表情パーツオブジェクト40より明るく、より楽しい笑顔の場合には、通知画像制御部119は、
図16に示すように、
図10に示す表情パーツオブジェクト70Bより明るくより楽しい笑顔を形成する表情パーツオブジェクト70Bを含む演技キャラク(具体的には左目の表情パーツオブジェクトが変化した演技キャラクタ)を制御(設定)する。
【0366】
なお、表情パーツオブジェクトは、上述した演技キャラクタに対する演技キャラクタ様態制御処理(すなわち、表情パーツオブジェクトの様態制御処理)と同様に、アバターの瞳を構成する瞳パーツオブジェクトであってもよい。
【0367】
[4.5.2]画像化判定処理及び関係性パラメータの表示とアバターとの関係
次に、
図17を用いて本実施形態におけるが画像化判定処理及び関係性パラメータの表示と他のプレーヤのアバターとの関係について説明する。なお、
図17は、本実施形態の画像化判定処理及び関係性パラメータの表示と他のプレーヤのアバターとの関係を説明するための図である。
【0368】
通常、演技キャラクタを注視するゲームなどの実行させるゲームに多くのプレーヤが参加する場合には、画像化すべき他のプレーヤにおける関係性パラメータが多くなるので、ゲーム画面の画像化が複雑化して処理が高負荷かするだけでなく、画像構成が複雑化してプレーヤによってゲーム空間の画像が見にくくなる場合がある。
【0369】
そこで、本実施形態においては、ゲーム画面を整理して対戦ゲームにおける対象などゲームに関係する他のプレーヤのアバターについて関係性パラメータを画像化し、それ以外の他のプレーヤの関係性パラメータを非画像化する画像処理を実行する構成を有していてもよい。
【0370】
具体的には、通知画像制御部119は、
(A1)複数の演技キャラクタがゲーム空間に配置されている場合に、各プレーヤ(すなわち、各アバター)によって注視されている特定の演技キャラクタを特定し、
(A2)プレーヤ毎に、特定した特定の演技キャラクタに基づいて、他のプレーヤのアバターの関係性パラメータの画像化の有無(すなわち、画像化すること、又は、画像化しないこと)を判定し、
(A3)該判定結果に応じて、プレーヤ毎に生成する各ゲーム空間の画像に、他のプレーヤのアバターにおける関連性パラメータを、当該他のプレーヤのプレーヤキャラクタに関連付けて画像化し、又は、非画像化する画像化処理を実行する、
構成を有していてもよい。
【0371】
すなわち、この場合には、通知画像制御部119は、プレーヤ毎に、各プレーヤが注視する演技キャラクタと同一の演技キャラクタを注視している他のプレーヤのアバターについてのみ、関連性パラメータの画像化を実行する。
【0372】
例えば、第1演技キャラクタ8A及び第2演技キャラクタ8Bが登場する演技パフォーマンスを注視するゲームにおいて、ゲーム空間が画像化されているプレーヤ2において特定された特定の演技キャラクタ(すなわち、推している演技キャラクタ)が第1演技キャラクタ8Aの場合であって、アバター5Bにおける他のプレーヤの特定の演技キャラクタが第1演技キャラクタ8A、及び、アバター5Cにおける他のプレーヤの特定の演技キャラクタが第2演技キャラクタ8Bの場合を想定する。
【0373】
この場合において、通知画像制御部119は、アバター視線制御部115によって特定されたゲーム空間内における視線方向に他のプレーヤのアバター5B及び5Cが配置されている場合には、
図17(A)に示すように、プレーヤ2が注視する第1演技キャラクタ8Aと同一の第1演技キャラクタ8Aを注視している他のプレーヤのアバター5Bについてのみ、ハート型の表示物オブジェクト50Bを画像化し、
関係性パラメータの画像化を実行する。
【0374】
また、通知画像制御部119は、注視している演技キャラクタの種別に代えて、各プレーヤのゲームレベルと同一レベル又は所定の範囲内に属するレベルを有する他のプレーヤのアバターについてのみ、表示物オブジェクトを画像化し、関係性パラメータの画像化を実行してもよい。
【0375】
すなわち、この場合には、通知画像制御部119は、プレーヤ毎に生成する各ゲーム空間の画像に、各プレーヤのゲームレベルと同一レベル又は所定の範囲内に属するレベルを有する他のプレーヤを特定し、当該特定したプレーヤキャラクタにおける関係性パラメータを画像化してもよい。
【0376】
例えば、ゲーム空間が画像化されているプレーヤ2のゲームレベルが「2」の場合であって、アバター5Bにおける他のプレーヤのゲームレベルが「8」及びアバター5Cにおける他のプレーヤのゲームレベルが「2」の場合を想定する。
【0377】
この場合において、通知画像制御部119は、アバター視線制御部115によって特定されたゲーム空間内における視線方向に他のプレーヤのアバター5B及び5Cが配置されている場合には、
図17(B)に示すように、プレーヤ2のゲームレベルと同一のゲームレベルを有する他のプレーヤのアバター5Cについてのみ、ハート型の表示物オブジェクト50Cを画像化し、
関係性パラメータの画像化を実行する。
【0378】
なお、「ゲームレベル」には、プレーヤに適用されるプレーヤレベルや実行しているゲームのステージのレベルの他に、プレーヤキャラクに設定されているレベルも含まれる。また、「所定の範囲」には、他のプレーヤと同一と判定されたゲームレベルに隣接するレベル(ゲームレベル「5」の場合に、「4」と「6」)など同一又は同等と見なされるレベルを示す範囲が含まれる。
【0379】
さらに、通知画像制御部119は、注視している演技キャラクタの種別に代えて、各プレーヤとゲーム空間内における所定の距離内に存在する他のプレーヤのアバターについてのみ、表示物オブジェクトを画像化し、関係性パラメータの画像化を実行してもよい。
【0380】
すなわち、この場合には、通知画像制御部119は、プレーヤ毎に生成する各ゲーム空間の画像に、各プレーヤとゲーム空間内における所定の距離内に存在する他のプレーヤのアバターの関係性パラメータを画像化してもよい。
【0381】
例えば、この場合には、通知画像制御部119は、各プレーヤにおいて、各観覧位置における隣接する他のプレーヤ、又は、各観覧位置に設定されたブロック(例えば、3列3
席など)同一のブロックに属する他のプレーヤのアバターの関係性パラメータを画像化する。
【0382】
一方、通知画像制御部119は、
(B1)プレーヤ毎に、前記各プレーヤにおける他のプレーヤとの関係性を示す親密度を管理し、
(B2)プレーヤ毎に、親密度に基づいて、他のプレーヤのアバターにおける関係性パラメータの画像化の有無を判定し、
(B3)当該判定結果に応じて、プレーヤ毎に生成する各ゲーム空間の画像に、他のプレーヤのアバターにおける関係性パラメータを、当該他のプレーヤのアバターに関連付けて画像化し、又は、非画像化する画像化処理を実行する、
構成を有していてもよい。
【0383】
例えば、この場合には、通知画像制御部119は、親密度として、フレンドリストに登録されている他のプレーヤか否か、又は、ゲーム中に一定回数以上のコミュニケーション(メッセージの送受信など)を行っているか否かなどの親密度の高い他のプレーヤを特定し、当該特定したプレーヤのアバターにける関係性パラメータを画像化し、又は、非画像化する。
【0384】
また、通知画像制御部119は、
(C1)プレーヤ毎に、ゲームを実行する際に同一のチーム又は他のチームに属するかを示すチーム属性を示す属性情報を管理し、
(C2)プレーヤ毎に、属性情報に基づいて、他のプレーヤのアバターにおける関係性パラメータの画像化の有無を判定し、
(C3)当該判定結果に応じて、プレーヤ毎に生成するゲーム空間の画像に、他のプレーヤのアバターにおける関係性パラメータを、当該他のプレーヤのアバターに関連付けて画像化し、又は、非画像化する画像化処理を実行する、
構成を有していてもよい。
【0385】
例えば、通知画像制御部119は、チームを組んでゲームを進行させる場合に、又は、対戦ゲームにおいて敵チームと味方チームに分かれてゲームを実行する場合に、同一のチーム又は他のチームに属している他のプレーヤの関係性パラメータを、当該他のプレーヤのアバターに関連付けて画像化し、又は、非画像化する画像化処理を実行する。
【0386】
さらに、通知画像制御部119は、
(1)プレーヤ毎に、ゲーム履歴をゲーム履歴情報として管理し、
(2)プレーヤ毎に、他のプレーヤにおけるゲーム履歴情報に基づいて、当該他のプレーヤのアバターにおける関係性パラメータを画像化する画像化処理を実行する、
構成を有していてもよい。
【0387】
例えば、通知画像制御部119は、過去に対戦した(又は未対戦)他のプレーヤ、ゲームの実行頻度の高い(又は低い)他のプレーヤ、または、課金額が高い(又は低い)他のプレーヤなどのゲーム履歴において関係する他のプレーヤのプレーヤキャラクタにおける関係性パラメータを、当該他のプレーヤのアバターに関連付けて画像化し、又は、非画像化する画像化処理を実行する。
【0388】
[4.5.3]画像化処理の変形例
次に、
図18及び
図19を用いて本実施形態におけるがプレーヤパラメータ画像化処理の変形例について説明する。なお、
図18及び
図19は、本実施形態のプレーヤパラメータ画像化処理の変形例を説明するための図である。
【0389】
(画像化処理の変形例1)
本実施形態においては、関係性パラメータを、他のプレーヤのアバターの近傍に表示物オブジェクトを表示することによって画像化しているが、通知画像制御部119は、ゲーム空間における当該他のプレーヤのアバターの配置方向を示す位置に当該表示物オブジェクトを画像化してもよい。
【0390】
アバター視線制御部115によって特定されたゲーム空間内における視線方向に他のプレーヤのアバターが配置されていない場合であっても、当該他のプレーヤのアバターにおける関係性パラメータを認識する必要が生ずる場合がある。
【0391】
特に、上述のように、全ての他のプレーヤのアバターにおける関係性パラメータを画像化せずに、複数の演技キャラクタのうち同一の演技キャラクタを注視している場合において、同一のゲームレベルや所定の距離内に存在する場合など一部のアバターにおける関係性パラメータの画像化が必要な場合であっても、アバター視線制御部115によって特定されたゲーム空間内における視線方向に他のプレーヤのアバターが配置されていない場合には、これらのアバターにおける関係性パラメータを画像化することができない。
【0392】
そこで、通知画像制御部119は、プレーヤ毎に生成するゲーム空間の画像において、アバター視線制御部115によって特定されたゲーム空間内における視線方向に該当する他のプレーヤのアバターが配置されていない場合であっても、ゲーム空間における当該他のプレーヤのアバターの配置方向を示す位置に、表示物オブジェクトを画像化する画像化処理を実行する。
【0393】
具体的には、通知画像制御部119は、仮想カメラによってゲーム空間が画像化される場合であって、仮想カメラの画角内に関係性パラメータを画像化すべき該当するアバターが存在しない場合には、当該アバターが存在する方向の画角内の端部に当該アバターの表示物オブジェクトを画像化する。
【0394】
例えば、
図18(A)に示すように、アバター5Aにおける仮想カメラの画角と表示物オブジェクトを画像化すべきアバター5Bの位置の関係が想定される場合には、
図18(B)に示すように、通知画像制御部119は、プレーヤ2Aに提供されたゲーム空間の画像のゲーム画面において右下の位置(図面に向かって)に、アバター5Bにおける関係性パラメータに応じた表示物オブジェクト50Bを表示するための画像化処理を実行する。
【0395】
(画像化処理の変形例2)
本実施形態においては、ゲーム空間内に配置されたアバターの近傍に又はアバター自体の様態によって、関係性パラメータを画像化しているが、画像化されたゲーム空間を含むゲーム画面を端末装置20に提供して表示させる際に、当該ゲーム空間の画像が形成された第1領域とは異なる第2領域に、他のプレーヤ又はそのアバターの固有の情報に対応付けつつ、他のプレーヤのアバターにおける関係性パラメータを、当該他のプレーヤ又はそのアバターの固有の情報に対応付けつつ、画像化してもよい。
【0396】
例えば、
図19(A)及び(B)に示すように、ゲーム空間が画像化された画像を第1領域S10、及び、ゲームに関する情報が画像化された第2領域S20によってゲーム画面が構成されている場合には、通知画像制御部119は、第2領域S20の一部に、プレーヤIDの固有情報に対応付けて他のプレーヤのアバター5B~5Eにおける関係性パラメータ(Pレベル)を画像化する。
【0397】
なお、この場合に、プレーヤによって、第2領域に画像化された関係性パラメータとの
対応付けを容易に行うことができるので、通知画像制御部119は、仮想カメラの画角内に関係性パラメータを表示する他のプレーヤのアバターが存在する場合には、第1領域に画像化された他のプレーヤのアバターの近傍にプレーヤIDやニックネームなどの固有情報を画像化してもよい。
【0398】
また、この場合にはおいては、通知画像制御部119は、第2領域を第1領域とは別位置に構成することによってゲーム画面を形成しているが、第2領域を第1領域の一部に重畳して形成してもよい。
【0399】
[4.6]変形例
次に、本実施形態におけるプレーヤが演技キャラクタと意思疎通が図れているか否かにおける通知を行う処理、又は、演技キャラクタやアバター表示などの変形例について説明する。
【0400】
(音又は振動による通知)
通知画像制御部119は、ゲーム中に、関係性パラメータの画像化処理に対応付けて、端末装置20を制御し、プレーヤに対して当該表示物オブジェクト、演技キャラクタ(具体的には、表情や行動)又は他のプレーヤのアバターに関連する音又は振動を提供してもよい。
【0401】
具体的には、通知画像制御部119は、関係性パラメータの画像化処理に対応付けて、心音や演技キャラクタの呼称(名称やニックネーム)などの所定の音(音楽や音声含む。)、又は、所定の振動パターンを有する振動を、該当する端末装置(当該関係性パラメータが画像化されたゲーム空間の画像を表示している端末装置)20に提供するための処理を実行する。
【0402】
例えば、通知画像制御部119は、プレーヤ毎に、他のプレーヤのアバターにおける関
係性パラメータを、当該他のプレーヤのアバターに関連付けて画像化する際に、当該他のプレーヤのアバターが注視する演技キャラクタの呼称(〇太郎)を該当する端末装置20に提供するための処理を実行する。すなわち、この場合には、該当する端末装置20において、他のプレーヤのアバターが叫んだ「〇太郎!」という音声が出力される。
【0403】
そして、通知画像制御部119は、所定の音(音楽や音声含む。)が端末装置20から出力される際には、単に所定の音を出力する処理を実行してもよいし、他のプレーヤが位置する方向からの音と認識できるように、当該出力する音について、立体音響における信号処理を実行し、当該信号処理した音データを端末装置20に提供してもよい。
【0404】
また、通知画像制御部119は、各プレーヤの画像において、他のプレーヤのアバターが各プレーヤの仮想カメラの画角内に存在する場合だけでなく、画角外に存在する場合であっても、上記の音を出力するための処理を実行してもよい。
【0405】
特に、この場合には、上記の立体音響における信号処理を施すことによってプレーヤはその方向からの叫び声を聞くことができるので、プレーヤから見えていない他のアバターの状況も認識することができるようになる。
【0406】
一方、例えば、通知画像制御部119は、プレーヤ毎に、他のプレーヤのアバターにおける関係性パラメータを、当該他のプレーヤのアバターに関連付けて画像化する際に、当該他のプレーヤのアバターが注視する演技キャラクタに割り当てられた振動パターン(例えば、1秒間の単振動を2回)を該当する端末装置20に提供するための処理を実行してもよい。
【0407】
なお、本実施形態においては、通知画像制御部119は、例えば、音や振動に代えて、送風機による風、電熱器による熱、加湿器など水蒸気を提供してもよい。
【0408】
なお、通知画像制御部119は、予め関係性パラメータの閾値を段階的に設定し、閾値が高くなるに従って、端末装置20から出力される音を変更するための制御を実行してもよい。
【0409】
例えば、通知画像制御部119は、関係性パラメータの閾値を段階的に設定し、閾値が高くなるに従って(低くなるに従って)、音色を多くし(少なくし)、又は、明るい音(暗い音)に変更してもよい。
【0410】
また、通知画像制御部119は、音に代えて又は音とともに、表示物オブジェクトの様態制御処理又は演技キャラクタ様態制御処理に対応付けて、端末装置20に設けられた振動体341振動させる制御を実行してもよい。
【0411】
この場合には、通知画像制御部119は、例えば、関係性パラメータの閾値を段階的に設定し、閾値が高くなるに従って(低くなるに従って)、振動を大きくし(少なくし)、又は、振動パターンを激しくする(静かにする)切り換え制御を行う。
【0412】
さらに、音や振動に代えて、通知画像制御部119は、図示しない送風機、電熱器又は加湿器を制御し、風、熱又は水蒸気を実空間に提供するための制御を実行してもよい。
【0413】
(演技キャラクタ)
上記の実施形態においては、演技キャラクタとして、アイドルなどのゲーム空間において演技のパフォーマンスなどの動作を行う演技キャラクタを用いて説明したが、予め設定されたシナリオ(RPGや推理ゲーム)に従ってプレーヤと対峙するキャラクタなど、プレーヤによって注視されるキャラクタであってコンピュータによって制御されるキャラクタであればよい。
【0414】
特に、演技キャラクタとしては、ゲーム空間を動く又は身体的(部分的)な動きのある動的なキャラクタだけでなく、木や岩などの静的なオブジェクトやゲーム内に単に出現するだけのキャラクタであってもよい。
【0415】
(アバター表示)
上記の実施形態においては、アバターとしては、ゲーム空間におけるプレーヤの分身となるアバターを用いて説明したが、プレーヤの仲間のキャラクタなどの当該プレーヤの意思に基づいてゲーム空間において行動するキャラクタであってもよい。
【0416】
また、上記の実施形態においては、アバターは、ゲーム空間内に設置された大型表示装置に表示されるなど、ゲーム空間を画像化する際に画像化されているが、必ずしも画像化される必要はなく、非表示であってもよい。
【0417】
(プレーヤ入力)
また、プレーヤ入力には、コントローラへの入力などプレーヤの手指、腕、頭部、視線又まぶたなどのプレーヤの身体の動きに応じて入力又は認識されるプレーヤの操作であってもよいし、カメラなどの画像検出や振動検出(ジャイロ)などの検出手段によって検出された入力(視線方向や操作入力)であってもよい。
【0418】
特に、プレーヤ入力は、単一のプレーヤによって入力されたものであってもよいし、複
数のプレーヤによって入力されたものであってもよい。このため、ゲームに参加するプレーヤとしては、一人であってもよいし、複数であってもよい。
【0419】
(演技キャラクタの操作)
本実施形態においては、演技キャラクタは、所定のプログラム(アルゴリズム)によって自動的に演技などのパフォーマンスを実行しているが、プレーヤやゲーム管理者の操作に従ってパフォーマンス(すなわち、動作)が実行されてもよい。
【0420】
この場合には、ゲーム実行制御部111は、サーバ装置10の入力部120、又は、端末装置20の入力部260によって受け付けられた操作指示に従って、予め定められた期間、演技キャラクタのゲーム空間内の動作を制御する。
【0421】
具体的には、ゲーム実行制御部111は、受け付けられた操作指示に従って、ステージ上の立ち位置や移動、手足や体の動きの全てを制御してもよいし、一部の動作指示、動作開始のタイミング指示、又は、実行する動作の選択指示に基づいて、予め定められたアルゴリズムによって演技キャラクタの動作を制御してもよい。
【0422】
[5]本実施形態における動作
次に、
図20及び
図21を用いて本実施形態のサーバ装置10によって実行されるプレーヤパラメータ画像化処理を含む演技キャラクタの演技におけるゲーム処理の動作について説明する。なお、
図20及び
図21は、本実施形態のサーバ装置10によって実行されるプレーヤパラメータ画像化処理を含む演技キャラクタの演技におけるゲーム処理の動作を示すフローチャートである。
【0423】
本動作においては、観覧席の設定及びアバターに身支度させるための設定が既に終了しているものとし、当該設定された内容を示す各データについてはプレーヤ情報146に記憶されているものとする。
【0424】
また、本動作においては、プレーヤパラメータ画像化処理を実行するための関係性パラメータとしては、各プレーヤ(アバター)及び演技キャラクタの双方の関係性パラメータを合算したパラメータ(すなわち、合算関係性パラメータ)を用いるものとする。
【0425】
さらに、本動作においては、表示物オブジェクトによる関係性パラメータの画像化処理の場合について動作として説明する。
【0426】
一方、本動作においては、演技キャラクタの演技中には、オブジェクト制御部114は、プログラムに沿って演技キャラクタを含む各オブジェクトをゲーム空間に配置させ、移動させ、又は、動作させているものとし、ゲーム実行制御部111は、ゲーム空間の各演出を実行しているものとする。
【0427】
他方、情報取得部104は、予め定められたタイミング(5ms)毎に、各端末装置20から出力された視線情報を取得し、アバター視線制御部115は、プレーヤ毎に、かつ、視線情報を取得する毎に、各アバターのゲーム空間内の視線方向を決定する。
【0428】
そして、画像生成部108は、プレーヤ毎に、決定された視線方向に基づいて、観覧席に配置された各仮想カメラからみたゲーム空間を画像化してゲーム空間画像を生成し、生成したゲーム空間画像のデータを該当する端末装置20にそれぞれ随時出力している。
【0429】
また、各端末装置20は、画像生成部108から出力された画像データに基づいて仮想3次元空間の画像を表示するための画像(視差画像)を生成してHMDユニット200に
表示しているものとする。
【0430】
さらに、本動作は、隣接する他のプレーヤ(以下、単に「他のプレーヤ」という。)のアバターの近傍に関係性パラメータを表示物オブジェクトとして表示する際の動作を用いて説明するとともに、単一の演技キャラクタがパフォーマンスするゲームにおいて、任意のプレーヤ(以下、「自プレーヤ」という。)における動作について説明する。
【0431】
まず、ゲーム実行制御部111は、予め定められたタイミングの検出などの特定の演技キャラクタ(複数の演技キャラクタから構成されるグループ)の演技開始指示を検出すると(ステップS101)、演技キャラクタの演技を開始させつつ、自プレーヤ及び他のプレーヤのプレーヤ情報146から設定されたアバターの各情報(外観やアイテムを含む特性や感情に関する)、プレーヤの観覧席の情報、当該プレーヤの課金情報、及び、各演技キャラクタに設定された各情報(特性や感情に関する情報)を取得する(ステップS102)。
【0432】
次いで、パラメータ制御部118は、演技キャラクタの演技開始時の自プレーヤ、他のプレーヤ及び各演技キャラクタの関係性パラメータを算出するとともに、演技キャラクタと各アバターの算出した関係性パラメータを合算し、合算関係性パラメータの初期値をそれぞれ算出する(ステップS103)。
【0433】
次いで、通知画像制御部119は、算出した合算関係性パラメータの初期値に基づいて、他のプレーヤのアバター毎に、色彩及びサイズを含め最初に表示する表示物オブジェクトの初期の様態を特定する(ステップS104)。
【0434】
次いで、ゲーム実行制御部111は、演技キャラクタの演技を開始させつつ、通知画像制御部119に、他のプレーヤの各アバターの近傍に、初期の様態に設定された表示物オブジェクトの画像化するための制御を開始させる(ステップS105)。
【0435】
なお、ゲーム実行制御部111は、オブジェクト制御部114に、ステージ上の演技パフォーマンスの開始を指示すると、オブジェクト制御部114は、予め設定されたプログラムに従って演技が終了するまで各演技キャラクタの演技パフォーマンスを制御する。
【0436】
また、通知画像制御部119は、演技キャラクタの演技開始後においては、アバター視線制御部115によって特定されたゲーム空間内における視線方向に他のプレーヤのアバターが配置されているか否か適宜判定し、当該視線方向に他のプレーヤのアバターが配置されていると判定した場合には、該当するアバターの近傍に設定された表示物オブジェクトを画像化する処理を実行する。
【0437】
なお、通知画像制御部119は、視線方向に2以上の他のプレーヤのアバターが配置されている場合には、各アバターに該当する表示物オブジェクトを画像化してもよいし、最近傍のアバターに対して表示物オブジェクトを画像化する処理を実行する。
【0438】
次いで、パラメータ制御部118は、アバターの外観の変更、アイテムの入手や切り換え、又は、お捻りの投入などの他のプレーヤにおける関係性パラメータの変更要素を検出したか否かを判定する(ステップS106)。
【0439】
このとき、パラメータ制御部118は、他のプレーヤにおける関係性パラメータの変更要素を検出したと判定した場合には、ステップS111に移行し、他のプレーヤにおける関係性パラメータの変更要素を検出しなかったと判定した場合には、ゲーム実行制御部111は、演技終了の旨を検出したか否かを判定する(ステップS107)。
【0440】
なお、例えば、ゲーム実行制御部111は、タイマ部160によって演技開始から所定の時間が経過したか否かを判定する。
【0441】
そして、ゲーム実行制御部111は、演技終了の旨を検出したと判定した場合には、デモ画像の表示、又は、他のプレーヤを含めて最終の関係性パラメータの表示又はそれに基づく演出など演技終了に関する終了処理を実行して(ステップS108)本動作を終了させ、演技終了の旨を検出していないと判定した場合には、ステップS106の処理にもどる。
【0442】
一方、パラメータ制御部118は、他のプレーヤの関係性パラメータの変更要素を検出したと判定した場合には、当該検出した関係性パラメータの変更要素に基づいて、該当する他のプレーヤの関係性パラメータを変更するとともに、演技キャラクタにおける関係性パラメータの合算値を変更する(ステップS111)。
【0443】
次いで、パラメータ制御部118は、変更した合算値が予め定められた条件を具備したか否かを判定する(ステップS112)。
【0444】
なお、予め定められた条件としては、変更した合算値が、現在設定されている表示物オブジェクトと異なる様態が設定されているパラメータ範囲に属するか否かを判定する。
【0445】
このとき、パラメータ制御部118は、変更した合算値が予め定められた条件を具備していないと判定された場合には、直接ステップS114の処理に移行し、当該合算値が予め定められた条件を具備したと判定した場合には、表示物オブジェクトの様態を変化させて(ステップS113)、ステップS114の処理に移行する。
【0446】
次いで、特別制御実行部117は、変更された合算値又はアバターの変更された関係性パラメータが特別制御の実行の可否を定める条件を具備したか否かを判定する(ステップS114)。
【0447】
このとき、特別制御実行部117は、変更された合算値又はアバターの変更された関係性パラメータが特別制御の実行の可否を定める条件を具備したと判定した場合には、対象の演技キャラクタにおける特別制御をアバターに対して実行して(ステップS115)、ステップS106の処理に移行する。
【0448】
なお、特別制御実行部117は、アバター視線制御部115によって特定されたゲーム空間内における該当するアバターの視線方向に基づいて、演技キャラクタによる特別制御を実行する。
【0449】
一方、特別制御実行部117は、変更された合算値又はアバターの変更された関係性パラメータが特別制御の実行の可否を定める条件を具備していないと判定した場合には、何もせずに、ステップS106の処理に直接移行する。
【0450】
[6]その他
本発明は、上記実施形態で説明したものに限らず、種々の変形実施が可能である。例えば、明細書又は図面中の記載において広義や同義な用語として引用された用語は、明細書又は図面中の他の記載においても広義や同義な用語に置き換えることができる。
【0451】
本実施形態では、演技キャラクタを注視するシミュレーションゲームとして説明しているが、恋愛シミュレーションなどのその他シミュレーションゲーム、対戦ゲーム又はRP
Gなどの他のゲームにおいても用いることがきる。
【0452】
また、本実施形態は、一のサーバ装置10によって各ゲームを端末装置20に提供してもよいし、複数のサーバ装置10を連動させてサーバシステムを構築し、各ゲームを端末装置20に提供してもよい。
【0453】
さらに、本実施形態においては、サーバ装置10によって各種のゲームに関する処理が実行されているが、上記の端末装置20の端末制御ユニット300に、サーバ処理部100の各機能及びゲームプログラムを実行させ、スタンドアローンとして上記のゲームを実現してもよい。また、複数のプレーヤによってゲームを実行する場合には、さらに、1の端末装置20が上記のサーバとしても機能させてもよい。
【0454】
本発明は、実施形態で説明した構成と実質的に同一の構成(例えば、機能、方法及び結果が同一の構成、あるいは目的及び効果が同一の構成)を含む。また、本発明は、実施形態で説明した構成の本質的でない部分を置き換えた構成を含む。また、本発明は、実施形態で説明した構成と同一の作用効果を奏する構成又は同一の目的を達成することができる構成を含む。また、本発明は、実施形態で説明した構成に公知技術を付加した構成を含む。
【0455】
上記のように、本発明の実施形態について詳細に説明したが、本発明の新規事項及び効果から実体的に逸脱しない多くの変形が可能であることは当業者には容易に理解できるであろう。したがって、このような変形例はすべて本発明の範囲に含まれるものとする。
【符号の説明】
【0456】
1 :ゲームシステム
2 :プレーヤ
4 :ステージ
5 :アバター
6 :観覧席
8 :演技キャラクタ(アイドルキャラクタ)
10 :サーバ装置
20 :端末装置
30 :表示物オブジェクト
100 :サーバ処理部
101 :通信制御部
102 :ユーザ管理部
104 :情報取得部
105 :課金管理部
106 :仮想カメラ制御部
107 :音生成部
108 :画像生成部
110 :ゲーム制御部
111 :ゲーム実行制御部
112 :観覧席設定部
113 :アバター設定部
114 :オブジェクト制御部
115 :アバター視線制御部
116 :視線合わせ検知部
117 :特別制御実行部
118 :パラメータ制御部
119 :通知画像制御部
120 :入力部
130 :表示部
140 :記憶部
142 :主記憶部
144 :ゲーム情報
146 :プレーヤ情報
148 :表示物オブジェクト情報
149 :テーブルデータ
150 :振動生成部
160 :タイマ部
180 :情報記憶媒体
196 :通信部
200 :HMDユニット
210 :撮像部
211 :撮像カメラ
212 :画像生成部
220 :モーションセンサ
230 :インターフェース
240 :音出力部
250 :スイッチ
260 :入力部
261 :右目用表示パネル
262 :左目用表示パネル
270 :記憶部
271 :主記憶部
272 :画像バッファ
280 :情報記憶媒体
290 :表示部
296 :通信部
300 :端末制御ユニット
310 :端末処理部
311 :通信制御部
312 :ゲーム処理部
320 :描画部
330 :音処理部
340 :振動部
341 :振動体