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特許7355872改善したプロファイルを有するデュアルチャネルシャワーヘッド
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-09-25
(45)【発行日】2023-10-03
(54)【発明の名称】改善したプロファイルを有するデュアルチャネルシャワーヘッド
(51)【国際特許分類】
   H01L 21/3065 20060101AFI20230926BHJP
   H01L 21/205 20060101ALI20230926BHJP
   H01L 21/31 20060101ALI20230926BHJP
   H05H 1/46 20060101ALI20230926BHJP
   C23C 16/455 20060101ALI20230926BHJP
【FI】
H01L21/302 101G
H01L21/205
H01L21/31 C
H05H1/46 B
C23C16/455
【請求項の数】 10
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2022042301
(22)【出願日】2022-03-17
(62)【分割の表示】P 2017171674の分割
【原出願日】2017-09-07
(65)【公開番号】P2022095672
(43)【公開日】2022-06-28
【審査請求日】2022-04-14
(31)【優先権主張番号】15/285,331
(32)【優先日】2016-10-04
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】390040660
【氏名又は名称】アプライド マテリアルズ インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】APPLIED MATERIALS,INCORPORATED
【住所又は居所原語表記】3050 Bowers Avenue Santa Clara CA 95054 U.S.A.
(74)【代理人】
【識別番号】110002077
【氏名又は名称】園田・小林弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】ルボミルスキー, ドミトリー
【審査官】船越 亮
(56)【参考文献】
【文献】特開2015-138885(JP,A)
【文献】特表2015-529984(JP,A)
【文献】特開平07-022341(JP,A)
【文献】特開2012-216823(JP,A)
【文献】特許第7044501(JP,B2)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 21/3065
H01L 21/205
H01L 21/302
H01L 21/31
H01L 21/365
H01L 21/461
H01L 21/469
H01L 21/86
H05H 1/00-1/54
C23C 16/00-16/56
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の通り孔を画定する第1の板と、
前記第1の板に連結されており、第1の複数の開孔及び第2の複数の開孔を画定する第2の板であって、前記第2の複数の開孔が、前記第2の複数の開孔の少なくとも2つの開孔を含む複数の群の開孔の前記第2の板に画定され、前記第1の板の各通り孔が、チャネルを形成するために少なくとも1つの群の開孔と位置合わせされている、第2の板と、
を備え
前記第1の板及び前記第2の板が、前記第1の板と前記第2の板との間に空間を画定するように互いに連結されており、前記空間が、前記第2の板の前記第1の複数の開孔から流体的にアクセス可能であり、前記チャネルが、前記第1の板と前記第2の板との間に画定された前記空間から流体的に分離しており、
前記第1の複数の開孔が、前記第1の複数の開孔のうちの少なくとも2つの開孔を含む複数の第1群の開孔の前記第2の板に画定され、各第1群の開孔が前記第2の複数の開孔のうちの1つの群の開孔を取り囲む、
シャワーヘッド。
【請求項2】
各通り孔が、少なくとも約5mmの直径によって特徴付けられる、請求項1に記載のシャワーヘッド。
【請求項3】
前記第2の複数の開孔のうちの各開孔が、約1mm以下の直径によって特徴付けられる、請求項1に記載のシャワーヘッド。
【請求項4】
前記シャワーヘッドの表面が、コーティングされている、請求項1に記載のシャワーヘッド。
【請求項5】
前記第1の複数の開孔の各開孔が、少なくとも約2.5mmの第1の直径によって特徴付けられ、前記第2の複数の開孔の各開孔が、約1.2mm以下の第2の直径によって特徴付けられる、請求項1に記載のシャワーヘッド。
【請求項6】
シャワーヘッドであって、少なくとも2つの板の間に空間を画定するように連結された少なくとも2つの板を備え、前記少なくとも2つの板は少なくとも部分的に前記シャワーヘッドを通るチャネルを画定し、前記少なくとも2つの板の間に空間は前記チャネルから流体的に分離されており、各チャネルは前記チャネルの第1の端で第1の直径によって特徴付けられかつ前記チャネルの第2の端で複数のポートによって特徴付けられており、前記シャワーヘッドは前記少なくとも2つの板の間の空間からの流体的アクセスを画定する複数の開孔を画定し、各チャネルは前記複数の開孔のうちの開孔のサブセットにより個別に境界付けられ、開孔の各サブセットは等しい数の開孔を備える、シャワーヘッド。
【請求項7】
各ポートが前記第1の直径未満の直径により特徴付けられる、請求項に記載のシャワーヘッド。
【請求項8】
各チャネルが、少なくとも約5mmの直径によって特徴付けられる、請求項に記載のシャワーヘッド。
【請求項9】
各ポートが、約1mm以下の直径によって特徴付けられる、請求項に記載のシャワーヘッド。
【請求項10】
前記シャワーヘッドの表面が、コーティングされている、請求項に記載のシャワーヘッド。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
[0001]本出願は、2016年10月4日に出願された、「DUAL-CHANNEL SHOWERHEAD WITH IMPROVED PROFILE」なる名称の、米国特許出願第15/285,331号の利益を主張し、これによって、あらゆる目的において参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
【0002】
[0002]本発明の技術は、半導体システム、プロセス及び機器に関する。より具体的には、本発明の技術は、プラズマ電極として使用されるシャワーヘッドを含む処理チャンバに関する。
【背景技術】
【0003】
[0003]集積回路は、基板表面上に複雑にパターン形成された材料層を形成するプロセスによって可能になる。基板上にパターン形成された材料を形成するには、露出した材料を取り除くための制御された方法が必要である。化学エッチングは、下位層にフォトレジストでパターンを転写する、層を薄くする、又は表面にすでにある特徴の横寸法を薄くすることを含む、様々な目的に使用される。多くの場合、1つの材料を別の材料よりも早くエッチングして、例えばパターン転写プロセスを促進するエッチングプロセスを有することが望ましい。上記エッチングプロセスは、第1の材料に対して選択的であると言われる。材料、回路、及びプロセスに多様性があるために、様々な材料に対して選択性を有するエッチングプロセスが開発されてきた。
【0004】
[0004]エッチングプロセス、堆積プロセス、及び洗浄プロセスは、様々なチャンバで実行され得る。これらのチャンバは、容量結合プラズマを形成するために使用される構成要素を含み、又は、例えば、誘導結合されたプラズマなど、他の形態のプラズマが形成される内側チャンバ領域に近接し得る。チャンバ構成要素は、チャンバを通してプラズマ発生又は前駆体供給の効果を低減するための何らかの方法で構成されるが、これは、追加の機能性を犠牲にする可能性がある。
【0005】
[0005]したがって、高品質のデバイス及び構造を形成するために使用することができる改良されたシステム及び方法が必要とされる。これらの必要性及び他の必要性が、本発明の技術によって対処される。
【発明の概要】
【0006】
[0006]本発明の技術による半導体処理システム及び方法は、半導体処理チャンバの内部領域を少なくとも部分的に画定する、リッドを含むチャンバハウジングを含む半導体処理チャンバを含み得る。チャンバは、チャンバの処理領域内で基板を支持するように構成されたペデスタルを含み得る。チャンバは、リッドと処理領域との間に位置付けられた第1のシャワーヘッドを含み、第1のシャワーヘッドと半導体処理チャンバの処理領域との間に位置付けられた面板を含み得る。チャンバはまた、面板と半導体処理チャンバの処理領域との間のチャンバ内に位置付けられた第2のシャワーヘッドを含み得る。第2のシャワーヘッドは、少なくとも2つの板の間に空間を画定するように連結された少なくとも2つの板を含み得る。少なくとも2つの板は、第2のシャワーヘッドを通るチャネルを少なくとも部分的に画定し、各チャネルは、チャネルの第1の端で第1の直径によって特徴付けられ、チャネルの第2の端で複数のポートによって特徴付けられ得る。
【0007】
[0007]実施形態では、各ポートは、第1の直径未満の直径によって特徴付けられ得る。加えて、第1のシャワーヘッドは、電源に連結され、面板は、電気的接地に連結され得る。例示的半導体処理チャンバはまた、第1のシャワーヘッドと面板との間にスペーサを含み得る。第1のシャワーヘッド、面板、及びスペーサは、半導体処理チャンバ内にプラズマ処理領域を少なくとも部分的に画定するように構成され得る。幾つかの実施形態では、ペデスタルは、電源に連結され、第2のシャワーヘッドは、電気的接地に連結され得る。ペデスタル及び第2のシャワーヘッドは、半導体処理チャンバの処理領域内にプラズマ処理領域を少なくとも部分的に画定するように構成され得る。実施形態において、面板及び第2のシャワーヘッドは、直接接触しており、かつその双方が電気的接地に連結され得る。
【0008】
[0008]第2のシャワーヘッドが、面板に面する各チャネルの第1の端を有し、かつ半導体処理チャンバの処理領域に近接した各チャネルの第2の端を有するチャンバ内に位置付けられ得る。加えて、第2のシャワーヘッドは、半導体処理チャンバの処理領域に近接した各チャネルの第1の端を有し、かつ面板に面する各チャネルの第2の端を有するチャンバ内に位置付けられ得る。第2のシャワーヘッドの表面は、半導体処理チャンバの処理領域に隣接し、表面は、コーティング又は処理され得る。幾つかの実施形態では、第1の直径は、少なくとも約2.5mmであり、各ポートの直径は、約1.2mm以下であり得る。
【0009】
[0009]本発明の技術はまた、シャワーヘッドを包囲する。シャワーヘッドは、複数の通り孔を画定する第1の板を含み得る。シャワーヘッドはまた、第1の板に連結された第2の板を含み得る。第2の板は、第1の複数の開孔及び第2の複数の開孔を画定し、第2の複数の開孔は、第2の複数の開孔のうちの少なくとも2つの開孔を含む複数の群の開孔の第2の板に画定され得る。幾つかの実施形態では、第1の板の各通り孔は、チャネルを形成するために少なくとも1つの群の開孔と位置合わせされ得る。
【0010】
[0010]実施形態では、第1の板及び第2の板は、第1の板と第2の板との間に空間を画定するために互いに連結され得る。空間は、第2の板の第1の複数の開孔から流体的にアクセス可能であり、チャネルは、第1の板と第2の板との間に画定された空間から流体的に分離され得る。第1の複数の開孔は、第1の複数の開孔のうちの少なくとも2つの開孔を含む複数の第1群の開孔の第2の板に画定され、各第1群の開孔は、第2の複数の開孔のうちの1つの群の開孔を取り囲み得る。幾つかの実施形態では、各第1群の開孔は、少なくとも4つの開孔を含み得る。幾つかの実施形態では、各通り孔は、少なくとも約5mmの直径によって特徴付けられ得る。第2の複数の開孔のうちの各開孔は、約1mm以下の直径によって特徴付けられ得る。第2の複数の開孔のうちの各群の開孔は、少なくとも約6つの開孔を含み得る。幾つかの実施形態では、第2の板は、プラズマ劣化に耐性のある材料を含み得る。
【0011】
[0011]本発明の技術はまた、第1の複数の開孔を画定する第1の板を含み得る、シャワーヘッドを包囲し得る。第1の複数の開孔は、第1の複数の開孔のうちの少なくとも2つの開孔を含む複数の群の開孔の第1の板に画定され得る。シャワーヘッドはまた、第1の板に連結された第2の板を含み得る。第2の板は、第2の複数の開孔及び複数の通り孔を画定し、第2の板の各通り孔は、チャネルを形成するために第1の複数の開孔のうちの少なくとも1つの群の開孔と位置合わせされ得る。
【0012】
[0012]そのような技術は、従来のシステム及び技術よりも多数の利点を提供し得る。例えば、本技術のシャワーヘッドは、プラズマ漏出を制限し得る改良された接地経路を提供し得る。加えて、シャワーヘッドは、反応副生成物が逆流し、他のチャンバ構成要素と接触するのを制限し得る。これら多数の利点及び特徴と共に、これらの実施形態及びその他の実施形態を、下記の説明及び添付の図面と合わせてさらに詳細に説明する。
【0013】
[0013]本開示の技術の性質及び利点は、本明細書の残りの部分と図面を参照することによって更に理解され得る。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】[0014]本発明の技術の実施形態による例示的処理システムの上面図を示す。
図2】[0015]本発明の技術の実施形態による例示的処理チャンバの概略断面図を示す。
図3】[0016]本発明の技術の実施形態による例示的シャワーヘッドの底面図を示す。
図4】[0017]本発明の技術の実施形態による例示的面板の平面図を示す。
図5】[0018]本発明の技術の実施形態による処理チャンバの断面図を示す。
図6A】[0019]本発明の技術の実施形態による例示的シャワーヘッドの上面図を示す。
図6B】[0020]本発明の技術の実施形態による例示的シャワーヘッドの底面図を示す。
図7A】[0021]本発明の技術の実施形態による例示的シャワーヘッドの断面図を示す。
図7B】[0022]本発明の技術の実施形態による例示的シャワーヘッドの断面図を示す。
図8A】[0023]本発明の技術の実施形態による例示的シャワーヘッドの上面図を示す。
図8B】[0024]本発明の技術の実施形態による例示的シャワーヘッドの底面図を示す。
図9】[0025]本発明の技術の実施形態による例示的方法の工程を示す。
【発明を実施するための形態】
【0015】
[0026]図の幾つかは、概略図として含まれている。図面は例示のためのものであり、縮尺について特に規定されていない限り、正しい縮尺と見なすべきではないことに留意されたい。加えて、概略図として、図面は、理解を促すために提供されており、実際の描写表現と比べると態様又は情報をすべて含んでいるわけではなく、例示手目的で追加の材料又は強調された材料を含むこともある。
【0016】
[0027]添付図面では、類似の構成要素及び/又は特徴は、同一の参照符号を有し得る。更に、同類の様々な構成要素は、類似の構成要素を区別する文字により、参照符号に従って区別されることがある。第1の参照符号のみが本明細書において使用されている場合、その説明は、文字に関わりなく、同じ第1の参照符号を有する類似の構成要素のうちの任意の1つに適用可能である。
【0017】
[0028]本発明の技術は、調整したエッチング処理を含む半導体処理のためのシステム及び構成要素を含む。利用可能なある処理チャンバは、複数のプラズマ機構、例えばウエハレベルにおける機構や遠隔プラズマ源などを含み得る。ウエハレベルでのプラズマは、2つの電極間に形成された容量結合プラズマを介して形成され得ることが多い。これらの電極の一方又は両方は、シャワーヘッド、ペデスタル、又はチャンバ壁などの追加のチャンバ構成要素であってもよく、又はこれらを含んでもよい。シャワーヘッドは、前駆体分配に影響を及ぼすための任意の数の方法で構成され、またプラズマ発生の際に電極として使用されてもよい。しかしながら、処理チャンバでフロープロファイルを改善するためのシャワーヘッド構成は、電極としてのシャワーヘッドの性能に影響を与えることがある。
【0018】
[0029]例えば、シャワーヘッドを通る開口の直径が増大すると、シャワーヘッドを通るフローの均一性だけではなくラジカルの再結合の改善も可能になり得る。他方で、シャワーヘッドが電極として動作している場合、開口直径の増大により、シャワーヘッドを通してプラズマが漏出する可能性があり、次いで他の構成要素と相互に作用することがある。ウエハレベルプラズマについて、より大きな開孔直径によって、エッチング又は堆積反応からの反応副生成物が、開孔を通って逆流し、他のチャンバ構成要素と接触、堆積、又は反応することも可能になろう。
【0019】
[0030]従来の技術は、多数の方法でこれらの現象を取り扱ってきた可能性がある。1つの例では、シャワーヘッドを介した材料の任意の逆流を防止又は低減するために、追加の板又はシャワーヘッドが処理領域に含まれていた。しかしながら、そのような構成要素は、前駆体のためのチャンバフロー経路を増加させ得る。チャンバを通って移動するラジカル前駆体にとって、このことは、エネルギーの再結合又は損失の発生を可能にし、前駆体又はプラズマ廃水の有効性を低減する可能性がある。本発明の技術は、ウエハレベルのプラズマ発生との使用を目的とすることを含む、半導体処理チャンバで利用され得る改良されたシャワーヘッドを提供することによって、これらの欠陥を克服し得る。シャワーヘッドは、十分な前駆体フローを可能にするために一端に増大した直径を有するチャネルを含み、プラズマ及び反応副生成物がシャワーヘッドを介して逆流するのを防止するために、反対の端にポートを含み得る。これらの設計は、他のチャンバ構成要素を保護する一方で、またラジカル再結合速度への効果を制限し得る。
【0020】
[0031]残りの開示内容は、本発明の技術を利用した特定のエッチング処理を規定通りに識別するものであるが、システム及び方法は、記載されたチャンバで起こりうる堆積及び洗浄プロセスに等しく適用可能であることは、容易に理解できることである。したがって、この技術は、エッチング処理のみでの使用に限定されるものと考えるべきではない。
【0021】
[0032]図1は、実施形態による、堆積チャンバ、エッチングチャンバ、ベーキングチャンバ、及び硬化チャンバの処理システム100の1つの実施形態の上面図を示す。図1に示される処理ツール100は、複数の処理チャンバ114A-D、移送チャンバ110、サービスチャンバ116、一体型計測チャンバ117、及び一対のロードロックチャンバ106A-Bを含有し得る。処理チャンバは、追加の処理チャンバに加え、図2に関して記載されるものに類似の構造又は構成要素を含み得る。
【0022】
[0033]チャンバの間で基板を輸送するために、移送チャンバ110は、ロボット輸送機構113を含有し得る。輸送機構113は、延長可能なアーム113Bの遠位端にそれぞれ取り付けられた一対の基板輸送ブレード113Aを有し得る。ブレード113Aは、個々の基板を処理チャンバに及び処理チャンバから運ぶために使用され得る。動作中に、輸送機構113のブレード113Aなどの基板輸送ブレードの1つが、チャンバ106A-Bなどのロードロックチャンバの1つから基板Wを回収し、例えば、チャンバ114A-Dにおける以下に記載されるエッチング処理などの第1段階の処理に基板Wを運び得る。チャンバが使用中の場合、ロボットは、処理が完了するまで待機し、次いで処理した基板を1つのブレード113Aによりチャンバから除去し、第2のブレード(図示されず)で新しい基板を挿入し得る。基板はいったん処理されると、次に第2段階の処理に移動し得る。移動毎に、輸送機構113は、一般的に、基板を運ぶ1つのブレードと、基板交換を実行するための1つの空のブレードとを有し得る。移送機構113は、交換が遂行可能となるまで各チャンバで待機し得る。
【0023】
[0034]処理チャンバ内で処理がいったん完了すると、輸送機構113は、基板Wを最後の処理チャンバから移動させ、基板Wをロードロックチャンバ106A-B内のカセットに輸送し得る。ロードロックチャンバ106A-Bから、基板はファクトリインターフェース104内に移動し得る。ファクトリインターフェース104は、一般的に、大気圧清浄環境のポッドローダ105A-Dとロードロックチャンバ106A-Bとの間で基板を移送するために動作し得る。ファクトリインターフェース104の清浄環境は、一般的に、例えばHEPAろ過などの空気ろ過処理を介して提供され得る。ファクトリインターフェース104はまた、処理前に基板を正しく位置合わせするために使用され得る基板オリエンタ/アライナ(図示されず)を含み得る。ロボット108A-Bなどの少なくとも1つの基板ロボットは、ファクトリインターフェース104内の種々の位置/場所の間とそれらに連通する他の場所に基板を輸送するために、ファクトリインターフェース104の中に位置付けら得る。ロボット108A-Bは、ファクトリインターフェース104の第1の端から第2の端まで筐体104内を軌道システムに沿って移動するように構成され得る。
【0024】
[0035]処理システム100は、処理チャンバで実行されている処理の何れかにわたって適応性のある制御を提供し得る、制御信号を提供するために、一体型計測チャンバ117を更に含み得る。一体型計測チャンバ117は、厚さ、粗さ、組成など、種々の膜特性を測定するために種々の計測デバイスの何れかを含み得、計測デバイスは、更に、自動化された方法で、真空下での限界寸法、側壁角度、及び特徴高さ等の格子パラメータを特徴付けることができる。
【0025】
[0036]ここで図2を参照すると、本発明の技術による例示的処理チャンバシステム200の断面図が示される。チャンバ200は、例えば、先ほど検討されたシステム100の処理チャンバセクション114のうちの一又は複数で使用され得る。一般的に、エッチングチャンバ200は、イオンミリング動作を実施するための第1の容量結合プラズマ源と、エッチング動作及びオプションの堆積動作を実施するための第2の容量結合プラズマ源とを含み得る。チャンバ200は、チャック250を取り囲む接地チャンバ壁240を含み得る。実施形態において、既知であろう他のクランプ機構が用いられてもよいが、チャック250は、処理中にチャック250の上面に基板202を締める静電チャックであり得る。チャック250は、埋め込まれた熱交換コイル217を含み得る。例示的実施形態では、熱交換コイル217は、チャック250の温度、及び最終的には基板202の温度を制御するために、エチレングリコール/水混合物などの熱移送流体がそれを介して通過し得るような一又は複数の熱移送流体チャネルを含む。
【0026】
[0037]チャック250は、メッシュ249が基板202の静電気的クランプを実施するためにDCバイアス電位を運び得るように、高圧DC供給248に結合されたメッシュ249を含み得る。チャック250は、第1のRF電源に結合され得、そのような1つの実施形態では、メッシュ249は、DC電圧オフセット及びRF電圧電位の双方が、チャック250の上面の薄い誘電体層全域で結合されるように、第1のRF電源に結合され得る。例示的実施形態では、第1のRF電源は、第1及び第2のRF発生器252、253を含み得る。RF発生器252、253は、任意の産業上利用される周波数で動作し得るが、例示的実施形態では、RF発生器252は、有利な方向性を提供するために60MHzで動作し得る。第2のRF発生器253も提供される場合、例示的周波数は、2MHzであり得る。
【0027】
[0038]RF電力供給されるチャック250により、RFリターン経路が、デュアルチャネルシャワーヘッドを含み得る第1のシャワーヘッド225によって提供され得る。第1のシャワーヘッド225は、第1のシャワーヘッド225及びチャンバ壁240によって画定された第1のチャンバ領域284内に第1の供給ガスを分散させるためにチャックの上に配置され得る。したがって、チャック250及び第1のシャワーヘッド225は、第1のチャンバ領域284内の第1の供給ガスの第1のプラズマ270に容量性のエネルギーを与えるために第1のRF結合電極ペアを形成する。RF電力供給されたチャックの容量性の結合から生じる、DCプラズマバイアス、又はRFバイアスは、イオンミリングプラズマを供給するために、例えば、第1の供給ガスがArであるArイオンなどのイオンフラックスを第1のプラズマ270から基板202に生成し得る。第1のシャワーヘッド225は、接地されてもよく、又は交互に、例えば13.56MHz又は60MHzなどの、チャック250以外の周波数で動作可能な一又は複数の発生器を有するRF源228に結合されてもよい。図示された実施形態では、第1のシャワーヘッド225は、例えばコントローラ(図示されず)によって、エッチング処理中に自動的に制御され得るリレー227を通して、接地又はRF源228に選択可能に結合され得る。開示された実施形態では、チャンバ200は、シャワーヘッド225又は誘電体スペーサ220を含まなくてもよく、その代わりに、更に以下に記載されるバッフル215及びシャワーヘッド210のみを含んでいてもよい。
【0028】
[0039]図に更に示されるように、エッチングチャンバ200は、低い処理圧力で高いスループットが可能なポンプスタックを含み得る。実施形態において、少なくとも1つのターボ分子ポンプ265、266は、一又は複数のゲートバルブ260を通して第1のチャンバ領域284に結合され、第1のシャワーヘッド225に対向するチャック250の下に配置され得る。ターボ分子ポンプ265、266は、適切なスループットを有している任意の市販のポンプであり、より具体的には、例えば、アルゴンが第1の供給ガスである場合、50sccmから500sccmまでのArなど、第1の供給ガスの所望の流量で約10mTorr以下又は約5mTorr以下に処理ガスを維持するために適切にサイズ決定され得る。図示された実施形態では、チャック250は、2つのターボポンプ265と266との間で中心に置かれるペデスタルの一部を形成し得るが、代替構成では、チャック250は、チャック250の中心に位置合わせされた中心を有する単一のターボ分子ポンプを含むチャンバ壁240から一端が飛び出したペデスタルの上にあってもよい。
【0029】
[0040]第2のシャワーヘッド120は、第1のシャワーヘッド225の上に配置され得る。1つの実施形態では、処理中に、例えば、ガス供給システム290から供給されたアルゴンなどの第1の供給ガス源は、ガス注入口276に結合され得、第1の供給ガスは、第2のシャワーヘッド210を通って延びる複数の開孔280を介して第2のチャンバ領域281内へ、及び第1のシャワーヘッド225を通って延びる複数の開孔282を介して第1のチャンバ領域284内へ流れる。開孔278を有する追加の流れ分散器又はバッフル215は、分散領域218を通ってエッチングチャンバ200の直径全域に第1の供給ガス流216を更に分散させ得る。代替的実施形態では、第1の供給ガスは、点線223によって示されるように、第2のチャンバ領域281から分離した開孔283を介して、第1のチャンバ領域284内に直接流れ得る。
【0030】
[0041]チャンバ200は、加えて、エッチング動作を実行するために図示された状態から再構成されてもよい。二次的電極205が第1のシャワーヘッド225の上方に配置され得、第2のチャンバ領域281がそれらの間に存在する。二次的電極205は、エッチングチャンバ200のリッド又は上面板を更に形成し得る。二次的電極205及び第1のシャワーヘッド225は、第2のチャンバ領域281内で第2の供給ガスの第2のプラズマ292を容量的に放電するために、誘電体リング220によって電気的に絶縁され、第2のRF結合電極ペアを形成し得る。有利には、第2のプラズマ292は、チャック250の上にかなりのRFバイアス電位を供給しなくてもよい。第2のRF結合電極ペアの少なくとも1つの電極は、エッチングプラズマにエネルギーを与えるためにRF源に結合され得る。二次的電極205は、第2のシャワーヘッド210に電気的に結合され得る。例示的実施形態では、第1のシャワーヘッド225は、接地平面に結合されても浮遊していてもよく、リレー227を通して接地に結合されてもよく、第1のシャワーヘッド225は、動作のイオンミリングモード中にRF電源228によって電力供給も可能になる。第1のシャワーヘッド225が接地される場合、例えば 13.56MHz又は60MHzで作動する一又は複数のRF発生器を有するRF電源208は、二次的電極205をイオンミリング動作中などの他の動作モード中に接地も可能にするリレー207を通して、二次的電極205に結合されるが、二次的電極205はまた、第1のシャワーヘッド225に電力供給される場合には浮遊したままでもよい。
【0031】
[0042]三フッ化窒素などの第2の供給ガス源、及びアンモニアなどの水素源は、ガス供給システム290から供給され、点線224などを介してガス吸入口276に結合され得る。このモードでは、第2の供給ガスは、第2のシャワーヘッド210を通って流れ、第2のチャンバ領域281においてエネルギーが与えられ得る。反応性核種は、次いで、基板202と反応するために、第1のチャンバ領域284内に移り得る。更に図示されるように、第1のシャワーヘッド225がマルチチャネルシャワーヘッドである実施形態について、一又は複数の供給ガスは、第2のプラズマ292によって生成される反応性核種と反応するように提供され得る。1つの実施形態では、水源が複数の開孔283に結合されてもよい。追加の構成はまた、提供された一般図に基づいてもよいが、種々の構成要素が再構成されてもよい。例えば、流れ分散器又はバッフル215は、第2のシャワーヘッド210に類似した板であってもよく、二次的電極205と第2のシャワーヘッド210との間に位置付けられてもよい。
【0032】
[0043]これらの板の何れかはプラズマ生成のための様々な構成において電極として動作し得るので、一又は複数の環状又は他の形状のスペーサが、誘電体リング220と同様に、これらの構成要素のうちの一又は複数の間に位置付けられてもよい。第2のシャワーヘッド210はまた、実施形態においてイオン抑制板として動作し得、第2のシャワーヘッド210を通したイオン核種の流れを低減、限定、又は抑制するように構成され得る一方で、中性核種及びラジカル核種の流れをなおも可能にする。一又は複数の追加のシャワーヘッド又は分散器は、第1のシャワーヘッド225とチャック250との間のチャンバ内に含まれ得る。そのようなシャワーヘッドは、先ほど記載された分配板又は構造体の何れかの形状又は構造をとり得る。また、実施形態では、遠隔プラズマユニット(図示されず)は、種々の処理で使用するためにプラズマ放出物をチャンバに提供するようにガス注入口に結合され得る。
【0033】
[0044]実施形態では、チャック250は、距離H2に沿って、第1のシャワーヘッド225に対して垂直な方向に移動可能であり得る。チャック250は、チャック250と第1のシャワーヘッド225との間での熱移送を制御する手段として、第1のシャワーヘッド225に近付く又は遠ざかるように移動できるようにするために、ベローズ255、又はそのようなものによって囲まれた作動機構上にあり、80℃から150℃又はそれ以上の上昇温度となり得る。よって、エッチング処理は、第1のシャワーヘッド225に対する第1及び第2の所定の位置の間でチャック250を移動させることによって、実施され得る。代替的には、チャック250は、エッチング処理中に第1のシャワーヘッド225によって加熱を制御するために、基板202をチャック250の上面から距離H1ほど上昇させるためのリフターを含み得る。エッチング処理が、例えば約90℃から110℃の固定温度で実行される、他の実施形態では、チャック変位機構が回避され得る。システムコントローラ(図示されず)は、自動的に第1及び第2のRF結合電極ペアに交互に電力供給することによって、エッチング処理中に第1及び第2のプラズマ270及び292に交互にエネルギーを与え得る。
【0034】
[0045]チャンバ200はまた、堆積動作を実行するために再構成されてもよい。プラズマ292は、第2のプラズマ292について記載された方法の何れかで実施され得るRF放電によって、第2のチャンバ領域281で生成され得る。第1のシャワーヘッド225が堆積中にプラズマ292を生成するために電力供給される場合、第1のシャワーヘッド225は、チャンバ壁に対して電気的に浮遊しているように、誘電体スペーサ230によって接地されたチャンバ壁240から分離され得る。例示的実施形態では、分子酸素などの酸化剤供給ガス源が、ガス供給システム290から供給され、ガス注入口276に結合され得る。第1のシャワーヘッド225がマルチチャネルシャワーヘッドである実施形態では、例えばOMCTSなどの任意のケイ素含有前駆体が、ガス供給システム290から供給され、プラズマ292から第1のシャワーヘッド225を通って移動する反応性核種と反応するように、第1のチャンバ領域284内に方向付けられ得る。代替的には、ケイ素含有前駆体はまた、酸化剤と共にガス注入口276を通って流れ得る。チャンバ200は、本発明の技術に関して検討される種々の動作に用いられ得る一般的チャンバ構成として含まれる。
【0035】
[0046]図3は、実施形態による処理チャンバで使用するためのシャワーヘッド325の底面図である。シャワーヘッド325は、図2に示されるシャワーヘッド225に対応し得る。第1の流体チャネル又は開孔282の図であり得る通り孔365は、シャワーヘッド225を通る前駆体の流れを制御し影響を与えるように、複数の形状及び構成を有し得る。第2の流体チャネル又は開孔283の図であり得る小さな孔375は、シャワーヘッドの表面に、更には通り孔365の間でさえ、実質的に平らに分散され得、他の構成ではなくシャワーヘッドから出る際に前駆体のより均一な混合を提供し得る。
【0036】
[0047]実施形態による面板用の配置が、図4に示されている。図示されたように、面板400は、貫通孔を含む板又はマニホールドを含み得る。面板のアセンブリは、図3に示されるようなシャワーヘッドに類似してもよく、又は特に前駆体ガスの分配パターン用に構成された設計を含んでいてもよい。面板400は、図2に示されるチャンバなどの例示的処理チャンバ内に種々の配置で位置付けられた環状フレーム410を含み得る。実施形態において、以下に記載されるようなイオン抑制板523に類似し得る板420がフレーム上又は内に結合され得る。実施形態では、面板400は、フレーム410と板420とが単一部品の材料である単一部品設計であり得る。
【0037】
[0048]板は、ディスク形状を有し、フレーム410上又は内に位置し得る。板は、板を前述のようなプラズマ配置で使用するための電極として機能させることができる他の導電性材料だけではなく、アルミニウムを含む金属などの導電性材料であってもよい。板は、様々な厚さであって、板内に画定される複数の開孔465を含み得る。図4に示される例示的配置は、図3の配置を参照しつつ先ほど記載されたパターンを含み、図示されたように六角形などの形状寸法パターンの開孔の一連のリングを含み得る。理解されるように、図示されたパターンは、例示的なものであって、様々なパターン、孔の配置、及び孔の間隔が設計に包含されることを理解すべきである。
【0038】
[0049]開孔465は、流体が動作中に開孔を通って流れることができるようにサイズ決定されてもよく、又は別の方法で構成されてもよい。開孔は、種々の実施形態では、約2インチ未満のサイズであり、約1.5インチ以下、約1インチ以下、約0.9インチ以下、約0.8インチ以下、約0.75インチ以下、約0.7インチ以下、約0.65インチ以下、約0.6インチ以下、約0.55インチ以下、約0.5インチ以下、約0.45インチ以下、約0.4インチ以下、約0.35インチ以下、約0.3インチ以下、約0.25以下、約0.2インチ以下、約0.15インチ以下、約0.1インチ以下、約0.05インチ以下、約0.04インチ以下、約0.035インチ以下、約0.03インチ以下、約0.025インチ以下、約0.02インチ以下、約0.015インチ以下、約0.01インチ以下などであり得る。
【0039】
[0050]幾つかの実施形態では、面板400は、チャンバプラズマ領域からのイオン帯電の核種の移動を抑えるように構成されている構造全域に複数の開孔を画定するイオンサプレッサとして動作しつつ、帯電していない中性又はラジカル核種が、イオンサプレッサを通過して、イオンサプレッサ下流の活性化ガス供給領域内に移動できるようにし得る。実施形態において、イオンサプレッサは、種々の開孔構成を有する貫通孔を含む板であり得る。これらの荷電されていない核種には、開孔を介して反応が弱いキャリアガスと共に輸送される非常に反応性の高い核種が含まれ得る。上述したように、孔を介したイオン核種のマイグレーションが低減され、場合によっては完全に抑制されることがある。例えば、孔のアスペクト比、若しくは孔の長さに対する直径、及び/又は孔の形状寸法は、イオンサプレッサを通る活性化ガスの中のイオン帯電核種の流れが減るように制御され得る。
【0040】
[0051]ここで図5を参照すると、本発明の技術による処理チャンバ500の簡略図が示される。システム500のチャンバは、図2から図4までに関して前述の構成要素の何れかを含み、チャンバの処理領域560に半導体基板555を収納するように構成され得る。チャンバハウジング503は、チャンバの内部領域を少なくとも部分的に確定し得る。例えば、チャンバハウジング503は、リッド502を含み、図に示された他の板又は構成要素の何れかを少なくとも部分的に含み得る。例えば、チャンバ構成要素は、チャンバハウジング503の一部を少なくとも部分的に画定する各構成要素を含む一連の積み重ねられた構成要素として含まれてもよい。基板555は、図示したように、ペデスタル565上に位置し得る。処理チャンバ500は、注入口501に結合された遠隔プラズマユニット(図示されず)を含み得る。他の実施形態では、システムは、遠隔プラズマユニットを含まなくてもよい。
【0041】
[0052]遠隔プラズマユニットを含んでも含んでいなくても、システムは、処理チャンバの混合領域511へのアクセスを提供し得る、注入口501を通して前駆体又は他の流体を受容するように構成され得る。混合領域511は、チャンバの処理領域560から分離され、かつ処理領域533に流体結合され得る。混合領域511は、一又は複数の前駆体用の注入口アセンブリを含み得る、チャンバリッド502又はリッドアセンブリなどのシステム500のチャンバの最上部と、下の面板509などの分配デバイスとによって少なくとも部分的に画定され得る。面板509は、開示された実施形態の図3及び図4に図示されたシャワーヘッド又は面板に類似し得る。面板509は、チャンバを介した処理の前に、混合領域511において前駆体の分配及び/又は滞留時間に影響を与えるように位置付けられ及び/又は成形され得る複数のチャネル若しくは開孔507を含み得る。
【0042】
[0053]例えば、再結合は、面板509全域の開孔数、開孔サイズ、又は開孔の構成を調節することによって、影響を受け、制御され得る。図示されたように、面板509は、混合領域511とチャンバの処理領域560との間に位置付けられ、面板509は、チャンバ500を通して一又は複数の前駆体を分散させるように構成され得る。チャンバ500は、開示された実施形態にオプションで含まれ得る一連の構成要素のうちの一又は複数を含み得る。例えば、面板509が記載されているが、幾つかの実施形態では、チャンバは、そのような面板を含まなくてもよい。開示された実施形態では、混合領域511で少なくとも部分的に混合された前駆体は、チャンバを通り、システムの動作圧、チャンバ構成要素の配置、又は前駆体の流れプロファイルを介して、方向付けられ得る。
【0043】
[0054]チャンバ500は、加えて、第1のシャワーヘッド515を含み得る。シャワーヘッド515は、図3から図4を参照して検討される板の特徴又は特性のうちの何れかを有し得る。シャワーヘッド515は、図示されたように半導体処理チャンバ内に位置付けられ、リッド502と処理領域560との間に含まれ又は位置付けられ得る。実施形態では、シャワーヘッド515は、コーティング、シーズニング、又は他の方法で処理された材料であり得る金属又は伝導構成要素であってもよく、又はそのような構成要素を含んでいてもよい。例示的材料は、アルミニウムを含む金属、並びに酸化アルミニウムを含む金属酸化物を含み得る。用いられている前駆体、又はチャンバ内で実行されている処理次第で、シャワーヘッドは、構造的安定性、並びに用いられ得る伝導性を提供し得る任意の他の金属又は材料であり得る。
【0044】
[0055]シャワーヘッド515は、シャワーヘッドを通して前駆体の均一な分配を促すために、一又は複数の開孔517を画定し得る。開孔517は、様々な構成又はパターンで含まれてもよく、所望の前駆体分配を提供し得る任意の数の形状寸法によって特徴付けられ得る。シャワーヘッド515は、実施形態において、電源と電気的に連結され得る。例えば、シャワーヘッド515は、図示されたようにRF源519と連結され得る。操作されるとき、RF源519は、容量結合プラズマ(「CCP」)をシャワーヘッド515と別の構成要素との間に形成可能にするシャワーヘッド515に電流を供給し得る。
【0045】
[0056]追加の面板又はデバイス523は、シャワーヘッド515の下に配置され得る。面板523は、面板509に類似の設計を含み、例えば、図3又は図4に示されたものに類似の配置を有し得る。実施形態において、面板523は、シャワーヘッド515と処理領域560との間の半導体処理チャンバ内に位置付けられ得る。スペーサ510は、シャワーヘッド515と板523との間に位置付けられ、誘電材料を含み得る。開孔524は、板523の中に画定され、板523を通してイオン核種の流れに影響を与えるように分散及び構成され得る。例えば、開孔524は、処理領域560に向かって方向付けられたイオン核種の流れを少なくとも部分的に抑制するように構成され得、板523を前述のイオンサプレッサとして動作可能にさせ得る。開孔524は、前述のようなチャネルを含む様々な形状を有し、開示された実施形態では、処理領域560から外に向かって離れるように延びる先細部分を含み得る。
【0046】
[0057]面板523は、電気的接地534に連結され、実施形態では、プラズマを発生し得る。例えば、シャワーヘッド515、面板523、及びスペーサ510は、半導体処理チャンバ内にプラズマ処理領域533を少なくとも部分的に画定し得る。前駆体は、注入口501を介して供給され、面板509及びシャワーヘッド515を介してプラズマ処理領域533に分散され得る。シャワーヘッド515は、面板523で接地に対して充電され、前駆に体は、プラズマ処理領域533内でプラズマを形成するためにエネルギーが与えられ得る。プラズマ廃水は、次いで面板523を通って処理領域560の方に流れ、基板若しくはウエハ555、又は基板上の材料と相互に作用する。
【0047】
[0058]チャンバ500は、チャンバ内に、第2のシャワーヘッドでもあるガス供給アセンブリ535を更に含み得る。例えば、ガス供給アセンブリ535は、処理領域560を少なくとも部分的に画定し、前駆体をその領域に分散し得る。基板555上に均一の処理を提供するために、ガス供給アセンブリ535は、前駆体のより均一のフローを処理領域560内に提供するように構成され得る。ある態様において前述のデュアルチャネルシャワーヘッドに類似し得るガス供給アセンブリ535は、処理領域560とリッド502との間など、処理領域560上のチャンバ内に位置し、処理領域560と面板523との間などに位置付けられ得る。ガス供給アセンブリ535は、第1及び第2の前駆体の両方を、チャンバの処理領域560の中へ供給するように構成され得る。実施形態では、ガス供給アセンブリ535は、チャンバの内部領域を、遠隔領域と、基板555が位置付けられる処理領域とに少なくとも部分的に分割し得る。
【0048】
[0059]図5の例示的システムはデュアルチャネルシャワーヘッドを含むが、前駆体を注入口501を通って導入された核種から流動的に分離された状態に維持する代替的分配アセンブリを用いてもよいと理解される。例えば、貫通孔を含む板、及び板の下の管を用いることができるが、他の構成は、効率が低下した状態で動作してもよく、又は記載されたデュアルチャネルシャワーヘッドのように均一の処理として提供されなくてもよい。開示された設計の1つを用いることによって、前駆体は、処理領域560に侵入する前にプラズマによって事前に励起されない処理領域560に導入され得るか、又は前駆体(it)が反応し得る追加の前駆体との接触を回避するように導入され得る。図示されていないが、環状スペーサなどの追加のスペーサは、板を互いから分離させるために、面板523とシャワーヘッド535との間に配置され得る。追加の前駆体が含まれない実施形態では、ガス供給アセンブリ535は、前述の構成要素の何れかに類似の設計を有し、図4に示された面板に類似の特徴を含み得る。
【0049】
[0060]実施形態では、ガス供給アセンブリ535は、例えば、抵抗ヒータ又は温度制御された流体用のチャネルを含み得る、埋め込み式ヒータ539を含み得る。ガス供給アセンブリ535は、実施形態では、上板及び下板を含み、ガス供給アセンブリ535内の構成又は間隔に応じて、約2つ以上の板、約3つ以上の板、約4つ以上の板、約5つ以上の板、又はそれ以上の板を含み得る。板は、板同士の間で空間537を画定するために、互いに結合され得る。上板と下板トを通る第1の流体チャネル540と、下板を通る第2の流体チャネル545を提供するように、板が結合され得る。形成された第2のチャネルは、下板を通して空間537から流体的にアクセスできるように構成され、第1の流体チャネル540は、複数の板と第2の流体チャネル545との間の空間537から流体的に分離させるようにしてもよい。空間537は、前述のチャネル223などのガス供給アセンブリ535の側面を介して流体的にアクセス可能となり得る。チャネルは、チャンバ500の注入口501から分離したチャンバ内のアクセスと連結され得る。
【0050】
[0061]ガス供給アセンブリ535は、プラズマ処理動作においても同様に利用され、実施例では、例えば、電気的接地544と電気的に連結され得る。ガス供給アセンブリ535を電気的接地に連結することによって、ガス供給アセンブリ535は、面板523と類似の電位となり、よって、プラズマが2つの構成要素間で形成されるのを防止し得る。幾つかの実施形態では、面板523及びガス供給アセンブリ535は、図示されたように直接接触しており、双方が電気的接地と連結され得る。ペデスタル565は、電源554と連結され、接地されたガス供給アセンブリ535と組み合わせて、半導体処理チャンバの処理領域560内で追加のプラズマ処理領域を少なくとも部分的に画定し得る。ウエハレベルでプラズマ処理能力を提供することによって、プラズマ処理から利益を受けるエッチング及び堆積動作だけではなく、前述の材料改質などの追加の動作が実行され得る。
【0051】
[0062]幾つかの実施形態では、上述のプラズマは、処理領域560内のプラズマ処理領域内だけではなく、プラズマ処理領域533の中などの処理領域から離れたチャンバの領域で実行され得る。これらのプラズマ領域の各々は、実施形態では、容量結合プラズマであり得るが、誘導結合されたプラズマ領域を提供するためのコイルなど、他のプラズマ発生構成要素が含まれてもよい。プラズマが各々に接触する、面板、シャワーヘッド、チャンバ壁、スペーサ、及びペデスタルは、プラズマが間に形成され得る構成要素の劣化を最小にするために、更にコーティング又はシーズニングされてもよい。板は、更に、劣化又は影響される可能性が低い、セラミック、金属酸化物、又は他の導電性材料を含む組成物を含み得る。
【0052】
[0063]従来の容量結合プラズマ(「CCP」)を作用させると、チャンバ構成要素が劣化し、基板上にうっかり分散させた粒子が除去されることがある。そのような粒子は、半導体基板にわたって短絡を起こす可能性がある金属粒子のため、これらの基板から形成されたデバイスの性能に影響を与えることがある。しかしながら、開示された技術のCCPは、実施形態において、低下した又は実質的に低下した電力で作用し、プラズマ領域内のイオン化種の代わりに、遠隔プラズマユニットによって生成されるようなプラズマを維持するために用いられ得る。他の実施形態では、CCPは、領域内に供給された前駆体をイオン化するために作用し得る。例えば、CCPは、約1kW以下、500W以下、250W以下、100W以下、50W以下、20W以下などの電力レベルで作用し得る。更に、CCPは、空間内に均一のプラズマを分配し得る平らなプラズマプロファイルを生成し得る。よって、プラズマ放出物のより均一の流れが、チャンバの処理領域に対して下流で供給され得る。
【0053】
[0064]ウエハレベルでのプラズマ形成は、前述のように処理動作に有利であり得る。しかしながら、ガス供給アセンブリ535などの構成要素がプラズマ処理機器の一部として包含されるとき、プラズマ形成用の追加的検討が含まれることがある。プラズマ廃水がチャンバ領域に供給可能となるように、第1の流体チャネル540が含まれてもよい。十分なフローを提供するために、かつプラズマ廃水との相互作用を低下させるために、チャネルは、例えば、約2.5mm以上などの増大した直径によって特徴付けられ得る。しかしながら、ガス供給アセンブリ535が容量結合プラズマ動作に含まれるとき、これらの開孔サイズは、問題を提起することがある。
【0054】
[0065]例えば、プラズマは一般に、デバイ長より長い領域に形成され得る。第1の流体チャネル540が増大した直径によって特徴付けられるとき、プラズマ処理領域に面するアセンブリの表面は、表面全域にRF連続性を提供しないことがある。その結果、プラズマが第1の流体チャネル540内に生成され、これらのチャネルを通って面板523の方へ逆に漏出し得る。ガス分配アセンブリ535の表面のうちの一又は複数は、プラズマからの劣化を低減するためにコーティング又は処理され得る。同様に、面板523の一又は複数の表面は、プラズマからの劣化を低減するためにコーティング又は処理され得る。しかしながら、各構成要素の上でコーティング又は処理された表面は、互いに向かい合っていなくてもよい。
【0055】
[0066]例えば、図5に示されるように、処理領域560に向かい合う、近接する、又は隣接するガス供給アセンブリ535の表面は、処理されてもいいが、面板523に向かい合う表面は、コーティング又は処理されなくてもよい。同様に、プラズマ処理領域533に向かい合う、近接する、又は隣接する面板523の表面は、コーティング又は処理されてもいいが、ガス供給アセンブリ535に向かい合う表面は、コーティング又は処理されなくてもよい。したがって、面板523とガス供給アセンブリ535との間の領域内に漏出するプラズマは、構成要素の未処理部分を劣化させる可能性がある。第1の流体チャネル540は、この相互作用を防止するために直径が低減され得るが、そのような低減は、プラズマ処理領域533で生成されたプラズマ廃水の再結合及びプラズマ廃水との相互作用を増加させ得る。別の解決策は、プラズマの逆流を低減するために、ガス供給アセンブリ535とペデスタル565との間に小さな開孔を有する追加のシャワーヘッドを包含することを含み得る。しかしながら、この解決策は、前駆体の移動の長さが増加するため、及び追加のシャワーヘッドがガス供給アセンブリで回避されている同一の再結合をもたらし得るので、ある状況においては受け入れられないことがある。例えば、ある堆積動作において、トリシリルアミン又はNHラジカル若しくはイオンなどのある前駆体の滞留時間は、受け入れ可能な堆積を提供するために制御され、フロー経路は、構成要素上での堆積を防止するために比較的スムーズであり得る。追加のシャワーヘッドを包含することによって、フロー経路長が増大し、かつフロー経路が妨害される可能性がある。
【0056】
[0067]したがって、本発明の技術は、第1の流体チャネル540それ自体を調節することによって、これらの状況で改善することがある。例えば、本発明の技術によるシャワーヘッド又はガス供給アセンブリは、各チャネルが、チャネルの第1の端で第1の直径によって特徴付けられ、かつチャネルの第2の端で複数のポートによって特徴付けられ得る流体チャネルを含み得る。続く図は、例えば、チャンバ500のガス供給アセンブリ535として使用され得るような、本発明の技術によるチャンバ内で使用され得る例示的シャワーヘッド又はガス供給アセンブリを検討することになる。シャワーヘッドはまた、本開示を通して検討される改善した制御から利益を得る、他のプラズマチャンバを含む、任意の他のチャンバにおいて使用されてもよい。
【0057】
[0068]図6Aは、本発明の技術の実施形態による例示的シャワーヘッド600の上面図を示す。シャワーヘッド600は、本開示全体で検討された前述のシャワーヘッド又は面板の何れかの構成要素又は特性の何れかを含み得る。図示されたように、シャワーヘッド600は、第1の板610の表面にわたって複数の通り孔620を画定する第1の板610を含み得る。第1の板610は、アルミニウム、酸化アルミニウム、他の金属、例えば酸化イットリウムなどの他の酸化金属、又は他の処理された又はコーティングされた材料を含み得る導電性材料であり得る、又はそれらを含み得る。通り孔620は、例えば、前述の第1の流体チャネル540の第1の端を示し得る。通り孔620は、例えば、約50mm以下の直径によって特徴付けられ、実施形態では、約40mm以下、約30mm以下、約20mm以下、約15mm以下、約12mm以下、約10mm以下、約9mm以下、約8mm以下、約7mm以下、約6mm以下、約5mm以下、約4mm以下、約3mm以下、約2mm以下、又はそれ以下の直径によって特徴付けられ得る。
【0058】
[0069]通り孔620は、前駆体に十分なフロー能力を提供するために、実施形態では、約4mm以上の直径によって特徴付けられ得る。例えば、5mm以下の直径は、チャンバの遠隔領域で生成されたプラズマ廃水を含む、チャンバを通って流れる前駆体の再結合又は他の特性に影響を与え得る。したがって、幾つかの実施形態では、通り孔620の直径は、前駆体又はプラズマ廃水へのより大きな影響を防止するために、約2.5mm以上、約3mm以上、約3.5mm以上、約4mm以上、約4.5mm以上、約5mm以上、約5.5mm以上、約6mm以上、約6.5mm以上、約7mm以上、又はそれ以上に維持され得る。直径はまた、提供又は包含される任意の数の組み合わせであってもよく、定義された範囲の何れかに含まれる範囲であってもよい。シャワーヘッド600及び開孔620のサイズ次第で、第1の板610は、最大で500、500を上回る若しくは約500の開孔を画定し、実施形態では、最大で1000、1000を上回る若しくは約1000の開孔、約2000の開孔、約3000の開孔、約4000の開孔、約5000の開孔、約6000の開孔、約7000の開孔、約8000の開孔、約9000の開孔、約10000の開孔、又はそれ以上を画定し得る。
【0059】
[0070]通り孔620はまた、形成されたチャネルを通って、第1の板610に連結され得る第2の板650までの図を提供し得る。幾つかの実施形態では、シャワーヘッド600は、3以上の板を含んでいてもよく、又は画定された特徴を有する単一の板だけを含んでいてもよい。第2の板650は、第1の板610の通り孔620を通って見えるような、画定されたポート660を含み得る。図6Bは、本発明の技術の実施形態による例示的シャワーヘッド600の底面図を示す。図は、シャワーヘッド600の第2の板650の図を示す。記載されたように、第2の板650は、シャワーヘッド600を介して生成された流体チャネルの第2の端に含まれ得る、第2の板650全域に画定されたポート660を含み得る。幾つかの実施形態では、各ポート660は、通り孔620の直径未満の直径によって特徴付けられ得る。
【0060】
[0071]先ほど説明されたように、ポート660は、プラズマがシャワーヘッド600を通って漏出するのを防止し、また局部的プラズマ動作の副生成物がシャワーヘッド600を通って上流に流れるのを防止し得る。したがって、ポート660は、実施形態では、約2mm以下の直径によって特徴付けられ、実施形態において、約1.5mm以下、約1.2mm以下、約1.0mm以下、約0.9mm以下、約0.8mm以下、約0.7mm以下、約0.6mm以下、約0.5mm以下、約0.4mm以下、約0.3mm以下、約0.2mm以下、約0.1mm以下、又はそれ以下の直径によって特徴付けられ得る。例えば、ポート660は、実施形態では、約0.1mmから約1.2mmまでの直径によって位特徴付けられ、実施形態において、約0.2mmから約1mmまでの直径によって特徴付けられ得る。より小さなポート660は、シャワーヘッド600にわたって改善されたRF連続性を提供し、例えば、接地された電極として動作していることがある。改善されたRF連続性は、プラズマをシャワーヘッド600の下に含有可能とし、又は実施形態において、シャワーヘッド600の下に実質的に含有可能となり得る。加えて、より小さなポート660はまた、反応副生成物が通り孔620を通って逆流し、追加の構成要素と接触するのを防止し得る。
【0061】
[0072]図示されるように、ポート660は、板650の表面にわたる複数の群のポートの中に画定され得る。各群のポートは、実施形態では少なくとも又は約2つのポートを含み、実施形態において、少なくとも若しくは約3つのポート、少なくとも若しくは約4つのポート、少なくとも若しくは約5つのポート、少なくとも若しくは約6つのポート、少なくとも若しくは約7つのポート、少なくとも若しくは約8つのポート、少なくとも若しくは約9つのポート、少なくとも若しくは約10のポート、少なくとも若しくは約11のポート、少なくとも若しくは約12のポート、少なくとも若しくは約13のポート、少なくとも若しくは約14のポート、少なくとも若しくは約15のポート、少なくとも若しくは約16のポート、少なくとも若しくは約17のポート、少なくとも若しくは約18のポート、少なくとも若しくは約20のポート、少なくとも若しくは約25のポート、少なくとも若しくは約30のポート、少なくとも若しくは約40のポート、少なくとも若しくは約50のポート、又はそれ以上のポートを含み得る。ポート660又は複数の群のポート660は、流体チャネルを提供するために、実施形態において通り孔620と位置合わせされ得る。実施形態において、各群のポート660は、通り孔620の中心軸と軸方向に位置合わせされ得る。
【0062】
[0073]第2の板650はまた、側壁がポート660を介して見えない際には隠れて示されている、通り孔620に対して位置付けられた追加の開孔670を画定し得る。開孔670は、実施形態において、通り孔620及びポート660周囲で画定され得る。開孔670は、前述の第2の流体チャネル545に類似し、内側空間のシャワーヘッド600からの流体アクセスを提供し得る。したがって、第1の板と第2の板との間に画定された空間を通って流れる前駆体は、開孔670を通ってシャワーヘッド600を出て、ここで励起されていても励起されていなくてもよい前駆体が、次に、上流で生成されたプラズマ廃水を含み得る、ポート660を介して流れた一又は複数の前駆体と相互作用し得る。実施形態において、開孔670は、ポート660と同一のサイズであっても同一範囲のサイズ内にあってもよく、また板650にわたってRF連続性を維持し得る。したがって、開孔670は、板650に画定された第1の複数の開孔であり、ポート660は、板650に画定された第2の複数の開孔であり得る。図示されたように、開孔670は、シャワーヘッド600内に画定された空間からの前駆体の流れの均一性を提供するために、シャワーヘッド600にわたって群として画定され得る。実施形態では、各群の開孔670は、開孔670及びポート660から流れている前駆体のより均一な接触を提供するために、複数の群のポート660周囲で形成され得る。実施形態では、各群は、ポート660に関して上述したように群内に任意の数の開孔を含み得る。
【0063】
[0074]シャワーヘッド600は、チャンバ500などのチャンバの中に含まれ、前述のようなガス供給アセンブリ535同様に位置付けられ得る。したがって、シャワーヘッド600は、第1の板610がチャンバのリッドに又は面板523などの構成要素に面するように位置付けられ得る。第2の板650は、処理領域に面していてもよく、又は処理領域に隣接していてもよく、ペデスタル又は他の構成要素などと共に、処理領域内のプラズマ処理領域を少なくとも部分的に画定し得る。したがって、第2の板650は、プラズマに露出され、よって、第2の板650の露出面は、シャワーヘッド600の第2の板をプラズマ劣化から保護するために、実施形態において、コーティング又は処理され得る。他の実施形態では、第2の板650は、プラズマ劣化に耐性があるように設計された材料であるかそのような材料を含んでいてもよく、追加のコーティングを含んでいなくてもよく、使用される材料次第では製造が容易になり得る。
【0064】
[0075]図7Aは、本発明の技術の実施形態による例示的シャワーヘッド600の断面図を示す。図示されたシャワーヘッドは、前述の特徴又は特性の何れかを含み得る。図示されたように、シャワーヘッド600は、第1の板610及び第2の板650を含み得る。第1の板610は、シャワーヘッド600を通る流体チャネルを生成するために、第2の板650に画定されるポート660と位置合わせされる、通り孔620を画定し得る。ポート660は、取り囲まれてもよく、又は前述のようなポート660周囲に開孔670を有し得る。第1の板610及び第2の板650は、第1の板610と第2の板650との間に空間680を画定するために、互いに連結され得る。図示されたように、空間680は、開孔670から流体的にアクセス可能であり得る。加えて、通り孔620及びポート660によって形成されたチャネルは、第1の板610と第2の板650との間に画定された空間から流体的に分離され得る。
【0065】
[0076]シャワーヘッド600は、通り孔620及びポート660から形成されたチャネルを含み、第1の板610の通り孔620において各チャネルの第1の端を、第2の板650のポート660において各チャネルの第2の端を含み得る。したがって、シャワーヘッド600が、アセンブリ535などのガス供給アセンブリとして含まれるなど、チャンバ500内に包含される場合に、形成されたチャネルの第1の端は、リッド502又は面板523に面していてもよい。加えて、形成された各チャネルの第2の端は、ペデスタルに面していてもよく、例えば、処理領域660に近接していてもよい。
【0066】
[0077]第2の板650は、第2の板650の構造を通してポート660を画定し得るが、ポート660の厚さは、実施形態において、第2の板650の厚さと等しくなくてもよい。しかしながら、他の実施形態では、ポート660の長さは、第2の板650の厚さに等しくてもよい。ポート660の長さが第2の板650の厚さに等しくない実施形態では、形成されたチャネルの一部が第2の板650に含まれてもよく、ある意味でカウンターボア構造に似ていてもよいが、複数のポート660は構造の中に含まれ得る。第2の板650は、ポート660がそれを通して画定される厚さ690によって特徴付けられてもよい。この厚さは、形成されたチャネルを通して流され得るプラズマ廃水への効果を低減するために、第2の板650の厚さ未満であってもよい。
【0067】
[0078]例えば、ポートは、第2の板650の厚さ全体を通して形成される場合、形成されたチャネルを通して流れる前駆体又はプラズマ廃水に影響を与え、再結合を増加させ、堆積が早まって起こる、又は他の結果を引き起こす可能性がある。したがって、ポート660が画定される領域の第2の板650の厚さ690は、実施形態において約3mm以下であり、実施形態において、約2.5mm以下、約2mm以下、約1.8mm以下、約1.6mm以下、約1.8mm以下、約1.6mm以下、約1.5mm以下、約1.4mm以下、約1.3mm以下、約1.2mm以下、約1.1mm以下、約1.0mm以下、約0.9mm以下、約0.8mm以下、約0.7m以下、約0.6mm以下、約0.5mm以下、約0.4mm以下、約0.3mm以下、約0.2mm以下、又はそれ以下であり得る。加えて、ポート660が形成される領域の第2の板650の厚さは、約0.1mmから約2mmまでの間であり、実施形態では、検討された範囲の何れかの内でより小さい範囲、又は検討された数の何れかから形成されたある範囲に伴い、約0.4mmから約1.6mmまでの間であり得る。このように、ポートは、シャワーヘッド600を通して形成されたチャネルを通って流れる前駆体又はプラズマ廃水に低減された又は最小の影響を及ぼし得る。そのようなシャワーヘッドが、そのように厚さが低減されるように機械加工することができない可能性があり、したがって、本開示を通して記載されるポートよりも前駆体又はプラズマ廃水により多くの影響を与え得るので、これは、前述のような別のシャワーヘッドを含むこと以上の更なる利点を提供し得る。
【0068】
[0079]図7Bを参照すると、本発明の技術の実施形態による例示的シャワーヘッド700の断面図が示されている。シャワーヘッド700は、シャワーヘッド600にある意味で類似しており、そのシャワーヘッド、又は検討された他のシャワーヘッド若しくは面板の何れかについて検討された特徴又は特性の何れかを含み得る。シャワーヘッド700は、ポート760が板を通して形成されたチャネルの反対の端に含まれる点で、シャワーヘッド600と異なり得る。例えば、シャワーヘッド700は、第1の板710及び第2の板750を含み、連結されると、第1の板710と第2の板750との間に空間780を画定し得る。第1の板710は、通り孔720の一部を画定し、第2の板750は、通り孔720の第2の部分を画定し得る。第2の板750はまた、開孔770を画定し得る。開孔770及び通り孔720は、様々な面板及びシャワーヘッドについて先ほど検討された寸法又は特徴の何れかによって特徴付けられ得る。
【0069】
[0080]幾つかの実施形態では、シャワーヘッド700は、第1の板710が第2の板750に連結される表面と反対の表面で第1の板710に連結される、第3の板755によって特徴付けられ得る。他の実施形態では、第3の板755は、前述の構造に類似するカウンターボアのような構造を含む、第1の板710の一部であり得る。第3の板755は、前述のポートの特徴又は特性の何れかを含み得るポート760を画定し得る。同様に、第3の板755の厚さ790、又はポート760が内部に形成され得る第1の板の領域は、シャワーヘッド700を通してプラズマ漏出を低減又は除去するために、シャワーヘッド700にわたって改善されたRF連続性を提供しつつ、生成されたプラズマ廃水又は前駆体との相互作用を制限するために前述の厚さに類似し得る。この例示的シャワーヘッド700において、アセンブリは、ガス供給アセンブリ535同様に、チャンバ500などのチャンバに含まれ得る。シャワーヘッド700は、シャワーヘッドを通して形成されたチャネルの第1の端が処理領域560に面しているチャンバ内に位置付けられるが、チャネルの第2の端は、リッド502又は面板523に面することになり得る。
【0070】
[0081]図8Aは、本発明の技術の実施形態による例示的シャワーヘッド700の上面図を示す。図示されたように、通り孔を含む代わりに、第1の板710の一部である第3の板755は、板を通る複数の開孔760を画定し、それらは前述のポートであり得る。複数の開孔760は、第1の複数の開孔のうちの少なくとも2つの開孔を含み得る、第1の複数の群の開孔の中に画定され得る。群は、前述のような任意の数の開孔を含み得る。
【0071】
[0082]図8Bは、本発明の技術の実施形態による例示的シャワーヘッド700の底面図を示す。示された図は第2の板750を含み、実施形態において第1及び/又は第3の板に連結され得る。第2の板750は、複数の通り孔720を画定し、図示されたように第3の板755に画定されたポート760へのアクセスを提供し得る。各通り孔は、チャネルを生成するために第1の複数の開孔からの少なくとも1つの群の開孔と位置合わせされ得、前述の特性の何れかを含み得る。第2の板750はまた、複数の第2の開孔770を画定し、シャワーヘッドの内側空間へのアクセスを提供し得る。開孔は、前述のパターンの何れかで画定又は配置され得る。
【0072】
[0083]前述のチャンバ及びプラズマ源は、一又は複数の方法で使用され得る。図9は、本発明の技術の実施形態による例示的方法900の工程を示す。方法900は、工程905で一又は複数の前駆体をチャンバに流入させることを含み得る。チャンバは、前述のチャンバの何れかに類似し、検討されたシャワーヘッドの何れかのようなシャワーヘッドを含み得る。前駆体は、注入口アセンブリから、又は、例えば、シャワーヘッドの板の間の空間へのアクセスなど、追加のアクセスから、流され得る。前駆体は、工程910において、プラズマが内部で形成される処理領域に流入され得る。プラズマは、実施形態において、容量結合プラズマとして形成され、電極は、前述のようなシャワーヘッドだけではなく基板もその上に位置付けられるペデスタルを含み得る。形成されたプラズマは、シャワーヘッドによって少なくとも部分的に画定された処理領域内に含まれる、実質的に含まれる、又は本質的に含まれることがある。例えば、シャワーヘッドは、工程915において、プラズマ漏出がシャワーヘッドを介して制御又は除去されるように、前述のような特徴又は特性を有し得る。
【0073】
[0084]チャンバ及びシャワーヘッドはまた、チャンバの外部、又はチャンバの処理領域上流のチャンバ領域内のどちらかなど、前駆体が供給される又はプラズマ廃水が遠隔で生成される工程において使用されてもよい。例えば、プラズマ廃水は、前述のようにシャワーヘッドと面板との間で生成され得る。プラズマ廃水は、シャワーヘッドを通って画定されるチャネルを含むシャワーヘッドを通って流れ得る。チャネルは、第1の直径を有する第1の端、及び多くのポートを含む第2の端によって特徴付けられ、各ポートが第1の直径未満の直径によって特徴付けられ得る。チャネルのどちらかの端は、基板が内部に位置付けられる処理領域に近接し得る。プラズマ廃水は、チャネルを通って流れ、チャネル寸法及びポート長のため少なくとも部分的に再結合に限定的影響を与え得る。加えて、廃水は、処理領域内でエッチング及び/又は堆積を実行し、副生成物が、チャネルを通って面板まで上流を流れることが防止され得る。より大きなチャネルの端において材料の画定された厚さの範囲内のポートを含むことによって、本発明の技術のシャワーヘッドは、従来のシャワーヘッドと比較してこれらの工程の何れかにおいて改善し、シャワーヘッドのチャネルを通してプラズマ及び副生成物の漏出をもたらすことがある。
【0074】
[0085]上述の説明では、説明の目的のために、本発明の技術の様々な実施形態の理解を促すために、多数の詳細が記載されてきた。しかしながら、これらの詳細の幾つかを含まずに又は更なる詳細と共に、特定の実施形態を実施し得ることが、当業者には明らかであろう。
【0075】
[0086]幾つかの実施形態を開示したが、当然ながら当業者には、実施形態の主旨から逸脱することなく、様々な変更例、代替構造物、及び同等物を使用し得ることが理解されるだろう。加えて、本発明の技術を不必要に不明瞭にすることを避けるために、幾つかの周知のプロセス及び要素については説明しなかった。したがって、上記の説明は、本発明の技術の範囲を限定するものと解釈すべきではない。
【0076】
[0087]値の範囲が付与されているところでは、文脈上そうでないと明示されていない限り、その範囲の上限値と下限値との間の各介在値は、下限値の最も小さい単位まで具体的に開示されている。記載された範囲の任意の記載値又は記載されていない介在値の間の任意の小さい範囲、そしてその記載範囲のその他任意の記載された又は介在する値も含まれる。これら小さい範囲の上限値及び下限値は、その範囲に個々に含まれ、又はその範囲から除外される場合があり、小さい範囲に限界値のいずれかが含まれる、どちらも含まれない、又は両方が含まれる各範囲もこの手法に含まれ、記載された範囲において任意に具体的に除外された限界値に依存する。記載された範囲に一又は複数の限界値が含まれるところでは、これらの含有限界値のいずれか、又は両方を除外する範囲も含まれる。
【0077】
[0088]本明細書及び特許請求の範囲で使用される単数形の「1つの(a、an)」、及び「前記(the)」は、文脈上明確な指示がない限り、複数の意味を含む。したがって、例えば、「開孔」を参照した時は複数の上記開孔を含み、「前駆体」を参照した時は、一又は複数の前駆体及び当業者に周知のそれらの同等物などへの参照を含む。
【0078】
[0089]また、「備える(comprise(s))」、「備えている(comprising)」、「含有する(contain(s))」、「含有している(containing)」、「含む(include(s))」、及び「含んでいる(including)」という単語は、本明細書及び特許請求の範囲で使用された場合、記載された特徴、整数、構成要素、又は動作の存在を特定することを意図しているが、一又は複数のその他の特徴、整数、構成要素、動作、作動、又はグループの存在、又は追加を除外するものではない。
図1
図2
図3
図4
図5
図6A
図6B
図7A
図7B
図8A
図8B
図9