(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-09-29
(45)【発行日】2023-10-10
(54)【発明の名称】流体分配及びカバレージ制御のためのシステム及び方法
(51)【国際特許分類】
B05C 11/10 20060101AFI20231002BHJP
B05C 11/08 20060101ALI20231002BHJP
B05D 1/40 20060101ALI20231002BHJP
B05D 3/00 20060101ALI20231002BHJP
B05D 3/06 20060101ALI20231002BHJP
【FI】
B05C11/10
B05C11/08
B05D1/40 A
B05D3/00 D
B05D3/06 Z
(21)【出願番号】P 2020538938
(86)(22)【出願日】2019-01-15
(86)【国際出願番号】 US2019013588
(87)【国際公開番号】W WO2019140423
(87)【国際公開日】2019-07-18
【審査請求日】2022-01-12
(32)【優先日】2018-01-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】000219967
【氏名又は名称】東京エレクトロン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100135079
【氏名又は名称】宮崎 修
(72)【発明者】
【氏名】デヴィリアーズ,アントン
【審査官】清水 晋治
(56)【参考文献】
【文献】特開平10-209022(JP,A)
【文献】特開2003-163162(JP,A)
【文献】特開平08-236430(JP,A)
【文献】特開2004-214385(JP,A)
【文献】特開2003-093959(JP,A)
【文献】特開2001-244166(JP,A)
【文献】特開2000-005687(JP,A)
【文献】特開平09-171955(JP,A)
【文献】特開平09-153453(JP,A)
【文献】国際公開第2019/183029(WO,A1)
【文献】特開2003-133193(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B05C 5/00-21/00
B05D 1/00-7/26
H01L 21/027
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板上に液体を分配するシステムであって、
基板を保持し、且つ前記基板を軸の周りで回転させるように構成された基板ホルダと、
前記基板が前記基板ホルダ上で回転されている間、前記基板の作業面上に液体を分配するように構成された分配ユニットと、
光を繰り返し点滅させることにより、前記基板の前記作業面に照明を当てるように構成されたストロボスコープと、
前記基板が回転され且つ照明が当てられている間、前記基板の前記作業面の画像を取り込むように配置されたカメラと、
前記基板の前記作業面上の前記液体の、前記カメラから受信されたストロボスコープ画像を検査するように構成されたプロセッサであって、前記基板が前記基板上の前記液体と共に回転している間、リアルタイムフィードバックデータを生成するように構成されており、前記リアルタイムフィードバックデータは、前記基板の前記作業面上を前記液体が完全に覆うことができないカバレージを示すか、又は、前記基板の前記作業面上の前記液体の乱流状態を示すプロセッサと、
前記基板ホルダに接続され、且つ前記分配ユニットに接続されたシステムコントローラであって、前記基板が前記基板上の前記液体と共に回転している間、前記リアルタイムフィードバックデータに基づいて、前記基板の前記作業面上に分配される前記液体の体積をリアルタイムで調整するように構成されたシステムコントローラと
を含むシステム。
【請求項2】
前記システムコントローラは、前記リアルタイムフィードバックデータに基づいて前記基板ホルダの回転速度をリアルタイムで調整するように更に構成される、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記ストロボスコープは、基板回転と同位相で前記基板の前記作業面に照明を当て、前記リアルタイムフィードバックデータを生成するように構成される、請求項1に記載のシステム。
【請求項4】
前記システムコントローラは、前記基板の前記作業面上に前記液体の初期体積を分配し、且つ前記初期体積を分配した後、前記リアルタイムフィードバックデータに基づいて前記基板の前記作業面上に前記液体の追加体積を分配するように構成され、前記液体の前記追加体積は、前記基板の前記作業面上を前記液体が完全に覆うことができる完全なカバレージを完了させることができる量である、請求項1に記載のシステム。
【請求項5】
前記システムコントローラは、前記基板の前記作業面上を前記液体が完全に覆うことができないカバレージを示す前記リアルタイムフィードバックデータに基づいて、前記基板ホルダの回転速度を増加させるように構成される、請求項1に記載のシステム。
【請求項6】
前記システムコントローラは、前記基板の前記作業面上を前記液体が完全に覆うことができないカバレージを示す前記リアルタイムフィードバックデータに基づいて、前記基板の前記作業面上に分配される前記液体の前記体積を増加させるように構成される、請求項1に記載のシステム。
【請求項7】
前記システムコントローラは、前記基板の前記作業面上の前記液体の乱流状態を示す前記リアルタイムフィードバックデータに基づいて、前記基板ホルダの回転速度を減少させるように構成される、請求項1に記載のシステム。
【請求項8】
前記プロセッサは、前記液体の移動のストロボスコープ画像の検査に基づいて、前記基板の前記作業面にわたるフォトレジストのコーティングの進行を監視し、且つ前記基板の前記作業面を完全に覆うことができるフォトレジストが分配されたときを示す前記リアルタイムフィードバックデータを生成するように構成される、請求項1に記載のシステム。
【請求項9】
基板上に液体を分配するシステムであって、
基板を保持し、且つ前記基板を軸の周りで回転させるように構成された基板ホルダと、
前記基板の作業面上に液体を分配するように構成された分配ユニットと、
前記基板の前記作業面の画像を取り込むように配置されたカメラと、
前記基板の前記作業面上の前記液体の移動のストロボスコープ画像を検査し、且つ前記液体の移動のプロセス変動を示すリアルタイムフィードバックデータを生成するように構成されており、前記リアルタイムフィードバックデータは、前記基板の前記作業面上を前記液体が完全に覆うことができないカバレージを示すか、又は、前記基板の前記作業面上の前記液体の乱流状態を示すプロセッサと、
前記基板ホルダに接続され、且つ前記分配ユニットに接続されたシステムコントローラであって、前記基板の前記作業面上の前記液体の分配作業を、前記分配作業に対応する前記リアルタイムフィードバックデータによって示される前記液体の移動のプロセス変動に基づいて調整するように構成され、前記分配作業は、前記液体の移動のプロセス変動に対応する、システムコントローラと
を含むシステム。
【請求項10】
前記プロセッサは、前記基板が前記基板上の前記液体と共に回転している間、前記リアルタイムフィードバックデータを生成するように構成され、前記分配作業は、前記基板が前記基板上の前記液体と共に回転している間、リアルタイム調整される、請求項9に記載のシステム。
【請求項11】
前記基板ホルダは、半導体ウェハを保持し且つ回転させるように構成され、前記分配ユニットは、前記基板の前記作業面の上方に取り外し可能に配置された分配ノズルを含み、前記カメラは、少なくとも毎秒69フレームを取り込むのに十分なシャッタースピードを有する、請求項9に記載のシステム。
【請求項12】
基板回転中に前記基板の前記作業面のストロボスコープ画像を生成するように構成されたストロボスコープ画像生成システムを更に含み、前記システムコントローラは、前記基板が回転している間、前記リアルタイムフィードバックデータに基づいて、前記基板の前記作業面上に分配される前記液体の体積を調整するように構成される、請求項9に記載のシステム。
【請求項13】
前記基板の前記作業面の異なる領域の画像を取り込むように配置された複数のカメラを更に含む、請求項9に記載のシステム。
【請求項14】
前記プロセッサは、前記基板の前記作業面上の前記液体のコーティングの進行を監視し、且つ前記基板の前記作業面が完全にコーティングされる結果となる最小限の体積が分配される結果となるように、前記液体のより多い体積又はより少ない体積が分配されるべきであることを示す前記リアルタイムフィードバックデータを生成するように構成される、請求項9に記載のシステム。
【請求項15】
前記プロセッサは、前記基板の前記作業面上の前記液体のコーティングの進行を監視し、且つ前記基板の前記作業面が完全に覆われるときを識別するように構成され、前記システムコントローラは、前記基板の前記作業面が完全に覆われていることを示す前記リアルタイムフィードバックデータを受信することに応答して、流体の分配を停止するように構成される、請求項9に記載のシステム。
【請求項16】
前記システムコントローラは、前記リアルタイムフィードバックデータに基づいて前記基板ホルダの回転速度をリアルタイムで調整するように構成される、請求項9に記載のシステム。
【請求項17】
前記システムコントローラは、前記液体の移動のリアルタイムの前記ストロボスコープ画像の検査に基づいて、前記基板の前記作業面を完全に被覆するのに必要なカバレージ体積の150%を下回る前記液体の体積をリアルタイムで分配するように構成される、請求項16に記載のシステム。
【請求項18】
前記システムコントローラは、前記基板の前記作業面上の前記液体の乱流状態を示す前記リアルタイムフィードバックデータに基づいて、前記基板ホルダの回転速度を減少させるように構成される、請求項9に記載のシステム。
【請求項19】
前記プロセッサは、前記液体の移動の前記ストロボスコープ画像の検査に基づいて、前記液体が前記基板の前記作業面をコーティングするにつれて、前記液体の外側メニスカスのリアルタイムの進行を監視するように構成される、請求項9に記載のシステム。
【請求項20】
前記プロセッサは、前記液体の移動の前記ストロボスコープ画像の検査に基づいて、前記液体が前記基板の前記作業面から振り落とされるにつれて、前記液体の内側メニスカスのリアルタイムの進行を監視するように構成される、請求項9に記載のシステム。
【請求項21】
基板上に液体を分配するシステムであって、
基板を保持し、且つ前記基板を軸の周りで回転させるように構成された基板ホルダと、
前記基板が前記基板ホルダ上で回転されている間、前記基板の作業面上に液体を分配するように構成された分配ユニットと、
光の繰り返し点滅により、前記基板の前記作業面に照明を当てるように構成されたストロボスコープと、
前記基板の前記作業面にわたる前記液体の進行の画像を取り込むように配置された画像取込みデバイスと、
前記基板の前記作業面上の前記液体の移動のストロボスコープ画像を検査し、且つ前記基板が前記基板上の前記液体と共に回転している間、前記液体の移動におけるプロセス変動を示すリアルタイムフィードバックデータを生成するように構成されており、前記リアルタイムフィードバックデータは、前記基板の前記作業面上を前記液体が完全に覆うことができないカバレージを示すか、又は、前記基板の前記作業面上の前記液体の乱流状態を示すプロセッサと、
前記基板ホルダに接続され、且つ前記分配ユニットに接続されたシステムコントローラであって、前記基板の前記作業面上の前記液体の分配作業を、前記リアルタイムフィードバックデータによって示される前記液体の移動における前記プロセス変動に基づいてリアルタイムで調整するように構成され、前記分配作業は示される前記液体の移動における前記プロセス変動に対応する、システムコントローラと
を含むシステム。
【請求項22】
前記システムコントローラは、前記リアルタイムフィードバックデータに基づいて、前記基板が回転している間、前記基板の前記作業面上に分配される前記液体の体積をリアルタイムで調整するように構成される、請求項21に記載のシステム。
【請求項23】
前記システムコントローラは、前記リアルタイムフィードバックデータに基づいて前記基板ホルダの回転速度を調整するように構成される、請求項21に記載のシステム。
【請求項24】
前記リアルタイムフィードバックデータを生成するために、前記ストロボスコープは、基板回転と同位相で前記基板の前記作業面に照明を当てるように構成される、請求項21に記載のシステム。
【請求項25】
前記ストロボスコープは、所定の周波数で前記基板の前記作業面に照明を当てるように構成される、請求項21に記載のシステム。
【請求項26】
前記分配ユニットは、前記システムコントローラからの入力に基づいて、選択的な量のフォトレジストを前記基板上に分配するように構成される、請求項21に記載のシステム。
【請求項27】
前記プロセッサは、前記基板の前記作業面上の前記液体の初期体積のコーティングの進行を監視し、且つ前記基板の前記作業面の不十分なカバレージを示す前記リアルタイムフィードバックデータを生成するように構成される、請求項21に記載のシステム。
【請求項28】
前記システムコントローラは、前記基板の前記作業面上に前記液体の追加体積をリアルタイムで分配するように構成され、前記液体の前記追加体積は、前記基板上の前記液体の完全なカバレージを完了させるのに十分である、請求項27に記載のシステム。
【請求項29】
前記プロセッサは、前記液体の移動の前記ストロボスコープ画像の検査に基づいて、50%を下回る過度の体積で前記基板を被覆するために前記基板上に分配される前記液体の総体積をリアルタイムで計算するように構成される、請求項28に記載のシステム。
【請求項30】
前記分配ユニットは、前記システムコントローラからの前記リアルタイムフィードバックデータに基づいて、選択的な量のネガ型現像液を前記基板上に分配するように構成される、請求項21に記載のシステム。
【請求項31】
前記プロセッサは、前記基板の前記作業面上の現像液の初期体積のコーティングの進行を監視し、且つディウェッティング状態を示す前記リアルタイムフィードバックデータを生成するように構成される、請求項21に記載のシステム。
【請求項32】
前記システムコントローラは、前記基板の前記作業面上の前記液体の不十分なカバレージを示す前記リアルタイムフィードバックデータに基づいて、前記基板ホルダの回転速度を増加させるように構成される、請求項21に記載のシステム。
【請求項33】
前記システムコントローラは、前記基板の前記作業面上の前記液体の乱流状態を示す前記リアルタイムフィードバックデータに基づいて、前記基板ホルダの回転速度を減少させるように構成される、請求項21に記載のシステム。
【請求項34】
前記プロセッサは、前記液体の移動の前記ストロボスコープ画像の検査に基づいて、前記基板の前記作業面にわたるフォトレジストのコーティングの進行を監視し、且つ前記基板の完全なカバレージのために十分なフォトレジストが分配されたときを示す前記リアルタイムフィードバックデータを生成するように構成され、
前記システムコントローラは、前記基板の完全なカバレージのために十分なフォトレジストが分配されたときを示す前記リアルタイムフィードバックデータを受信することに応答して、前記液体を分配することをリアルタイムで停止するように構成される、請求項21に記載のシステム。
【請求項35】
前記プロセッサは、前記液体の移動の前記ストロボスコープ画像の検査に基づいて、前記液体が前記基板をコーティングするにつれて、前記液体の外側メニスカスの進行を監視するように構成される、請求項21に記載のシステム。
【請求項36】
前記プロセッサは、前記液体の移動の前記ストロボスコープ画像の検査に基づいて、前記液体が前記基板から振り落とされるにつれて、前記液体の内側メニスカスの進行を監視するように構成される、請求項21に記載のシステム。
【請求項37】
前記分配ユニットは、前記基板の前記作業面の上方に配置された分配ノズルを含む、請求項21に記載のシステム。
【請求項38】
前記分配ユニットは、前記基板の前記作業面の上方に配置された分配ノズルアレイを含む、請求項21に記載のシステム。
【請求項39】
前記システムコントローラは、前記リアルタイムフィードバックデータに基づいて、分配されている流体の体積及び前記基板ホルダの回転速度の両方をリアルタイムで調整するように構成される、請求項21に記載のシステム。
【請求項40】
前記基板ホルダは、半導体ウェハを保持するように構成される、請求項21に記載のシステム。
【請求項41】
基板上に液体を分配する方法であって、
基板ホルダ上の基板を軸の周りで回転させることと、
前記基板の作業面上に液体を分配することと、
前記液体が前記基板の前記作業面上にある間、前記基板の前記作業面の画像を取り込むことと、
画像プロセッサを使用して、前記基板の前記作業面上の前記液体の移動の進行のストロボスコープ画像を検査することと、
前記基板が回転されている間、前記ストロボスコープ画像の検査に基づいてリアルタイムフィードバックデータを生成することであって、前記リアルタイムフィードバックデータは、前記基板の前記作業面上を前記液体が完全に覆うことができないカバレージを示すか、又は、前記基板の前記作業面上の前記液体の乱流状態を示す、ことと、
前記リアルタイムフィードバックデータに基づいて、前記基板の前記作業面上の前記液体の分配作業を調整して、前記基板の前記作業面上の前記液体の移動の進行に影響を与えることであって、前記分配作業は、検査されたストロボスコープ画像に対応する、調整することと
を含む方法。
【請求項42】
前記分配作業を調整することは、前記基板の前記作業面上に分配される前記液体の体積を選択的に変更することを含む、請求項41に記載の方法。
【請求項43】
前記分配作業を調整することは、前記基板ホルダの回転速度を選択的に変更することを含む、請求項42に記載の方法。
【請求項44】
前記ストロボスコープ画像を検査することは、半導体ウェハにわたるフォトレジストのカバレージの進行を識別することを含み、前記基板の前記作業面上の前記液体の前記分配作業を調整することは、前記基板の前記作業面の完全なコーティングカバレージを完了させるのに十分な量まで最小限に抑えられる追加体積を分配することを含む、請求項41に記載の方法。
【請求項45】
前記半導体ウェハにわたる前記フォトレジストのカバレージの進行を識別することは、前記基板の前記作業面のコーティングされていない領域の表面積を計算することを含み、前記リアルタイムフィードバックデータを生成することは、前記基板の前記作業面のコーティングカバレージを完了させるために分配される前記液体の前記追加体積を示すことを含む、請求項44に記載の方法。
【請求項46】
前記ストロボスコープ画像を検査することは、半導体ウェハにわたるフォトレジストのカバレージの進行を識別することを含み、前記基板の前記作業面上の前記液体の前記分配作業を調整することは、前記基板の前記作業面の完全なコーティングカバレージを完了させるのに十分に前記基板の回転速度を増加させることを含む、請求項41に記載の方法。
【請求項47】
前記ストロボスコープ画像を検査することは、半導体ウェハにわたるフォトレジストのカバレージの進行を識別することを含み、前記基板の前記作業面上の前記液体の前記分配作業を調整することは、前記基板の前記作業面の完全なコーティングカバレージを完了させるのに十分に前記基板の回転速度を減らすことを含む、請求項41に記載の方法。
【請求項48】
前記ストロボスコープ画像を検査することは、半導体ウェハにわたるフォトレジストのカバレージの進行を識別することを含み、前記基板の前記作業面上の前記液体の前記分配作業を調整することは、前記基板の前記作業面の完全なコーティングカバレージを完了させるのに十分な追加体積を分配することを含み、分配されるフォトレジストの過剰な体積は、前記基板の前記作業面を完全にコーティングするのに必要な所与の体積の4%を下回る、請求項41に記載の方法。
【請求項49】
前記ストロボスコープ画像を検査することは、半導体ウェハにわたるフォトレジストのカバレージの進行速度を識別することを含み、前記基板の前記作業面上の前記液体の前記分配作業を調整することは、前記基板の前記作業面の完全なコーティングカバレージを完了させるのに十分な最小限の体積まで、前記液体の分配される体積を減らすことを含む、請求項41に記載の方法。
【請求項50】
前記ストロボスコープ画像を検査することは、前記基板の前記作業面にわたる前記液体のリアルタイムの進行を検査することを含み、所与の前記分配作業を調整することは、リアルタイムで行われる、請求項41に記載の方法。
【請求項51】
前記ストロボスコープ画像を検査すること及び前記リアルタイムフィードバックデータを生成することは、所与の前記分配作業に対してリアルタイムで行われる、請求項41に記載の方法。
【請求項52】
前記基板の前記作業面上の前記液体の前記分配作業を調整することは、前記基板の前記作業面が前記液体で完全に覆われていることを示す前記リアルタイムフィードバックデータを受信することに応答して、所与の前記分配作業を停止することを含む、請求項41に記載の方法。
【請求項53】
前記ストロボスコープ画像を検査することは、半導体ウェハにわたるフォトレジストのカバレージの進行速度を識別することを含み、前記基板の前記作業面上の前記液体の前記分配作業を調整することは、前記液体の分配される体積を、完全なカバレージを提供するように設定された初期体積に対して減らすことを含む、請求項41に記載の方法。
【請求項54】
前記ストロボスコープ画像を検査することは、前記基板の前記作業面にわたる現像液の進行を検査し、且つ現像作業の完了点を識別することを含み、前記基板の前記作業面上の前記液体の所与の前記分配作業を調整することは、前記基板の前記作業面上の材料が完全に現像されていることを示す前記リアルタイムフィードバックデータを受信することに応答して、所与の前記分配作業を停止することを含む、請求項41に記載の方法。
【請求項55】
前記ストロボスコープ画像を検査することは、前記基板の前記作業面上の前記液体の流体の進行を監視し、且つ乱流状態を識別することに応答して、前記乱流状態を識別する前記リアルタイムフィードバックデータを生成することを含む、請求項41に記載の方法。
【請求項56】
所与の前記分配作業を調整することは、前記乱流状態を減らすために前記基板の回転速度を遅くすることを含む、請求項55に記載の方法。
【請求項57】
前記ストロボスコープ画像を検査することは、前記基板の前記作業面上で前記液体を使用するリンス作業を監視することを含み、前記分配作業は、リンス状態の完了を示す前記リアルタイムフィードバックデータを受信した後に停止される、請求項41に記載の方法。
【請求項58】
前記基板の前記作業面の画像を取り込むことは、ストロボスコープが基板回転と同位相で前記基板の前記作業面に照明を当てるにつれて、前記基板の前記作業面のストロボスコープ画像を取り込むことを含む、請求項41に記載の方法。
【請求項59】
品質管理の方法であって、
複数の基板のストロボスコープ画像を取得することであって、前記ストロボスコープ画像は、各基板の作業面上の液体を示し、前記液体は、各基板の回転中、各基板の前記作業面上に分配されている、取得することと、
前記複数の基板のうちの各基板についての所与のストロボスコープ画像を含むサンプルストロボスコープ画像の第1のセットを識別することと、
複数の基板にわたる前記第1のセットの
サンプルストロボスコープ画像を連結することによって、サンプルストロボスコープ画像の前記第1のセットからのサンプルストロボスコープ画像をビデオにコンパイルすること
であって、前記第1のセットの前記サンプルストロボスコープ画像は、前記複数の基板のうちのそれぞれの基板の処理における同じ時点を表す、ことと、
前記複数の基板にわたるストロボスコープ画像を示す前記ビデオを表示することと
を含む方法。
【請求項60】
前記ビデオ内の画像変化を視覚的に識別することにより、プロセスにおける偏りを識別することを更に含む、請求項59に記載の方法。
【請求項61】
追加サンプルストロボスコープ画像を取得した後、前記追加サンプルストロボスコープ画像を前記ビデオに追加することを更に含む、請求項59に記載の方法。
【請求項62】
前記サンプルストロボスコープ画像は、対応する基板の縁部の近くのフォトレジストを示す、請求項59に記載の方法。
【請求項63】
前記基板は、半導体ウェハを含み、前記液体は、フォトレジストである、請求項59に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、その全体が参照として本明細書に組み込まれる、「System and Method for Fluid Dispense and Coverage Control」という名称の2018年1月15日に出願された米国仮特許出願第62/617,345号明細書の利益を主張する。
【0002】
本開示は、半導体の製造に関し、特に基板上への材料の分配に関する。
【背景技術】
【0003】
半導体製造は、基板上に液体又は流体を堆積させることを伴ういくつかの処理ステップを含む。これらの処理ステップは、とりわけ、ウェハをコーティングすること、潜在的パターンを現像すること、ウェハ上の材料をエッチングすること及びウェハを洗浄/リンスすることを含む。
【0004】
通常の微細加工プロセスでは、フォトレジストなどの感光性材料の薄層が基板の作業面(上面)上にコーティングされる。続いて、感光性材料がフォトリソグラフィによってパターン形成されてマスクパターンが画定され、パターン形成されたレジストをエッチングマスクとして使用することにより、マスクパターンがエッチングにより下層に転写される。感光性材料のパターン形成は、一般に、コーティング、露光及び現像のステップを伴う。基板の作業面は、感光性材料の薄膜でコーティングされる。感光性材料の薄膜は、例えば、マイクロリソグラフィシステムを使用して、レチクル(及び関連する光学素子)を通して放射源に露光される。パターン形成された露光後に現像プロセスが続き、現像プロセス中、現像溶媒を使用して感光性材料の可溶性領域が除去される。使用されるフォトレジストのトーン及び現像液に依存して、可溶性領域は、照射領域又は非照射領域であり得る。
【0005】
コーティングプロセス中、基板が基板ホルダ上に配置され、基板の上面にレジスト溶液が分配される間、基板が高速で回転される。高速回転スピードは、数千又は数万の毎分回転数(rpm)であり得る。例えば、レジスト溶液が基板の中心に分配されると、基板回転によって加えられる遠心力に起因して、レジスト溶液は、基板にわたって半径方向に延展する。ウェットエッチングプロセス及び洗浄プロセスが同様に実施され得る。現像プロセスでは、溶媒現像液は、高速で回転する基板上に堆積される。溶媒現像液は、フォトレジストの可溶性部分を溶解し、次いで現像液及び溶解したフォトレジストが遠心力により基板にわたって半径方向に除去される。ウェットエッチングプロセス、洗浄プロセス及びリンスプロセスは、回転するウェハ上に液体が堆積され、遠心力によって除去されて、特定の材料又は残留物が除去又は洗浄されるという点で現像プロセスと同様に実行される。
【0006】
所与の分配プロセス(コーティング、現像、エッチング、洗浄など)中、所与のプロセスを完了するために必要な量よりも多くの材料が分配されることが典型的である。換言すれば、所与のプロセスに対して最小限の量の液体を分配する代わりに、過度の材料が分配される。例えば、基板をフォトレジストでコーティングする状況では、基板の表面全体が完全にコーティング又は被覆されることを確実にするために、典型的には過度のフォトレジストが堆積される。完全なカバレージを実現するために、どの程度の量のフォトレジストが必要であるかに影響を与える様々な要因がある。完全なカバレージに影響を与える変数を考慮するために、カバレージが完全であることを確認するためにのみ追加体積(「安全在庫」として知られている)が堆積される。この安全在庫は、完全なカバレージに必要な最小限の体積の2~10倍のいずれかであり得る。
【0007】
理解され得るように、使用される余分な安全在庫は、廃棄される材料を表す。様々な化学物質が基板の縁部を離れた後、これらを適切に処置及び廃棄する必要があるため、分配されたこの余分な材料が環境に影響を与える可能性がある。使用される液体を、完全なカバレージ(又は完全な現像、洗浄など)に必要な最小限に減らすことで、環境への影響が減る結果になり得、したがって製造業者にとって望ましい場合がある。特定のスピン堆積化学物質は、経済的に高価な場合もあるため、各作業のために分配される材料の量を減らすことにより材料コストを減らすことができ、これは、いくつかの有益な実用性を有する場合がある。
【発明の概要】
【0008】
本明細書の技術は、リアルタイムのカバレージ及び進行制御を伴う、基板上に液体を分配するためのシステム及び方法を含む。本明細書のシステムは、基板を保持し、且つ基板を軸の周りで回転させるように構成された基板ホルダを含む。分配ユニットは、基板が基板ホルダ上で回転されている間、基板の作業面上に液体を分配するように構成される。カメラは、基板が回転されている間、基板の作業面の画像を取り込むように配置される。プロセッサは、基板の作業面上の液体の、カメラから受信されたストロボスコープ画像を提示又は検査するように構成される。プロセッサは、基板が基板上の液体と共に回転している間、フィードバックデータを生成するように構成される。基板ホルダに接続され、且つ分配ユニットに接続されたシステムコントローラが含まれる。システムコントローラは、基板が基板上の液体と共に回転している間、フィードバックデータに基づいて、基板の作業面上に分配される液体の体積を調整するように構成される。システムコントローラは、任意選択的に、基板回転スピードを増加又は減少させるなどの他の調整を実行できる。
【0009】
本明細書のプロセスは、基板上に液体を分配する方法を含む。例示的な実施形態は、以下を含む。基板ホルダ上の基板を軸の周りで回転させること。基板の作業面上に液体を分配すること。液体が基板の作業面にある間、基板の作業面の画像を取り込むこと。画像プロセッサを使用して、基板の作業面上の液体の移動のストロボスコープ画像を検査すること。基板が回転されている間、ストロボスコープ画像の検査に基づいてフィードバックデータを生成すること。及びフィードバックデータに基づいて基板の作業面上の液体の分配作業を調整すること。分配作業は、検査されたストロボスコープ画像に対応する。そのような調整は、分配される流体の体積を増加/減少させること及び/又は基板ホルダの回転速度を増加若しくは減少させることを含み得る。それに応じて、回転する基板上の所与の液体をリアルタイムで光学的/グラフィカルに評価することができ、これは、やはりリアルタイムで行われる対応する分配作業に対する変更を伴う。これにより、コーティング又は除去プロセスが改善され、材料の消費が減り、歩留まり及びスループットが増加し得る。
【0010】
当然のことながら、本明細書で説明されるような異なるステップの議論の順序は、明確にするために提示される。一般に、これらのステップは、任意の適切な順序で実行できる。加えて、本明細書の異なる特徴、技術、構成などのそれぞれは、本開示の異なる箇所で議論され得るが、概念のそれぞれは、互いに独立して又は互いと組み合わせて実行され得ることが意図される。したがって、本発明は、多くの異なる方法で具現化及び検討することができる。
【0011】
この要約のセクションは、本開示又は特許請求される本発明の全ての実施形態及び/又は漸増的に新規な態様を指定するものではないことに留意されたい。代わりに、この要約は、異なる実施形態及び従来の技術に対する新規性の対応する点の予備的な議論のみを提供する。本発明及び実施形態の更なる詳細及び/又は可能性のある観点について、読者は、以下で更に議論されるように、詳細な説明のセクション及び本開示の対応する図に導かれる。
【0012】
以下の詳細説明を参照して、添付図面と併せて検討することにより、本発明の様々な実施形態のより詳細な評価及びそれらに付随する利点の多くが容易に明らかになるであろう。図面は、縮尺が必ずしも正確ではなく、むしろ特徴、原理及び概念を図解することに重点が置かれている。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図1】本明細書で開示される実施形態による例示的な分配システムの概略断面図である。
【
図2】本明細書で開示される実施形態による例示的なコーティングプロセスのフローを示す例示的な基板セグメントの上面図である。
【
図3】本明細書で開示される実施形態による例示的なコーティングプロセスのフローを示す例示的な基板セグメントの上面図である。
【
図4】本明細書で開示される実施形態による例示的なコーティングプロセスのフローを示す例示的な基板セグメントの上面図である。
【
図5】本明細書で開示される実施形態による例示的なコーティングプロセスのフローを示す例示的な基板セグメントの上面図である。
【
図6】本明細書で開示される実施形態による例示的な除去プロセスのフローを示す例示的な基板セグメントの上面図である。
【
図7】本明細書で開示される実施形態による例示的な除去プロセスのフローを示す例示的な基板セグメントの上面図である。
【
図8】本明細書で開示される実施形態による例示的な除去プロセスのフローを示す例示的な基板セグメントの上面図である。
【
図9】本明細書で開示される実施形態による例示的な除去プロセスのフローを示す例示的な基板セグメントの上面図である。
【
図10A-10I】処理の特定の時点における複数の基板にわたるサンプル画像の上面図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
本明細書の技術は、リアルタイムのカバレージ及び除去制御を伴う、基板上に液体を分配するためのシステム及び方法を含む。本明細書の技術は、基板(例えば、半導体ウェハ)のコーティング、膜の現像、材料のウェットエッチング並びに基板の洗浄及びリンスを含む様々な製造作業に適用可能である。様々な実施形態では、基板の作業面上の所与の液体の移動のストロボスコープ画像を視覚的に検査し、且つ次いで分配される流体の体積を増加若しくは減少させることにより、及び/又は基板の回転速度を増加若しくは減少させることにより、対応する分配作業をリアルタイムで変更するためのフィードバックデータを生成する。視覚的な又はグラフィカルな検査は、手動又は自動であり得る。
【0015】
回転する基板上に分配される液体材料を伴う様々な製造作業があるが、例示的な実施形態の説明は、本明細書における技術を説明する際の便宜上、主に基板をコーティングすることに焦点を当てる。通常の従来の微細加工技術は、フィルム(フォトレジスト)を基板上にコーティングし、化学線のパターンに露光させ、次いで現像して可溶性材料を除去するフォトリソグラフィを伴う。
【0016】
従来、基板を完全に被覆するのに必要な分よりも多くのフォトレジストが分配される。基板全体が確実に一様にコーティングされるように、余分又は過剰なレジストが分配される。基板(典型的には半導体ウェハ)は、液体レジストがウェハの作業面上に分配される間、比較的速い速度(回転速度)で回転される。その後、スピンしているウェハは、遠心力によってレジストを基板(典型的には円形のウェハ)の縁部に押し付ける。所与のレジスト、現像液又は他の流体には、均一な縁部を常に有すると限らない進行線がある。すなわち、フォトレジストは、一様に拡大する真円のような半径方向に一様に延展する外側縁部又は外側メニスカスを有さない。代わりに、フォトレジストの外縁部は、均一ではなく、フォトレジストのある区域が他の区域よりも先に基板の縁部に到達する可能性がある。結果は、基板の縁部におけるフォトレジストのギザギザの縁部として見える。この不完全なカバレージは、基板が回転している間、人間の目に見えない。代わりに、回転されているときに液体がぼやけることに起因して、回転している基板は、完全にコーティングされたように見える。しかし、停止されたとき、基板は、不完全なカバレージを有することが分かり得る。
【0017】
多くの用途にとって、基板の作業面上への均一で完全なフォトレジストのコーティングが必要である。この要件を満たすために、スピンしている基板が完全にコーティングされ得るように、余分なレジストが分配される。余分なレジストは、ウェハの縁部から落ち、無駄なレジストになる。従来、製造業者は、完全なカバレージに影響を与える可能性のあるいくつかの異なる変数を考慮する安全計数として、400%以上もの余分なフォトレジスト及び他の液体化学物質を堆積させる場合がある。1つの要因は、分配システム自体の分配能力である。例えば、いくつかのフォトレジスト組成物は、約0.2ccのレジストで基板をコーティングすることができる。分配の変動に起因して、約0.8ccのレジストを分配することが一般的である。
【0018】
分配される過度の流体に寄与する様々な要因又は変数がある。いくつかの要因は、分配システム自体の能力に関連している。これには、バルブ応答、導管、測定手段などの変動性が含まれる。別の要因は、所与のフォトレジスト又は液体の化学物質の性能である。たとえ化学式が同じであっても、フォトレジスト組成物に僅かな変動があると、分配される所与の量の液体は、任意の所与の分配において粘度が大きい場合も小さい場合もある。粘度の変動に対処する必要があり、これは、通常、より多くの化学物質を分配することにより、安全在庫の量を増加させる原因となる。カバレージに影響を与える別の要因は、基板表面自体の物理的特性である。ウェハ上での半導体デバイスの製造中、製造の様々な段階で使用される様々な材料が存在する。その上、表面トポグラフィは、製造段階及び製造されるデバイスの種類(例えば、メモリ対ロジック)に依存して異なる場合がある。所与の材料及び/又はトポグラフィは、この表面にわたって延展するフォトレジストの粘度を増加させる場合がある。液体と基板との相互作用に有意な変動が存在する場合があるため、基板の濡れ性は、重要な要素である。この相互作用は、通常、基板にわたる液体の流れに偏りを引き起こす。これらの安全計数が混合されると、製造業者は、完全なカバレージのために実際に必要な量よりも実質的に多くの化学物質を使用する可能性がある。いくつかの製造業者は、実際に必要な体積と比較して4倍以上の余分な体積を作業し得る。
【0019】
基板をコーティングする所与のフォトレジストが異なる速度で基板の縁部に到達するため、典型的には、完全なカバレージのために必要な量の安全在庫が存在することに留意されたい。この最小限の余分なフォトレジストは、通常、約2~20%の余分である。したがって、所与の基板は、計算によると、完全なカバレージのために実際に堆積する必要があるレジストの102~120%のレジストで完全にコーティングすることができる。しかし、様々な性能要因のため、製造業者は、実際に必要な量よりも300%~500%多くのフォトレジスト(又は現像液)を日常的に堆積させている。余分は、単に安全在庫である。これは、基板をコーティング/リンスするために必要な量ではないが、基板が決して部分的コーティングにならないようにするためにのみ含まれる。
【0020】
しかし、本明細書の技術は、液体のカバレージ及び基板にわたる進行の非常に精度の良い制御を提供する。各基板は、ストロボスコープ画像により特徴付けることができ、次いで、システムは、フィードバック制御ループ(例えば、高度プロセス制御(APC))を使用して、厳密な量の体積が分配されることを確実にし得、これにより分配される安全在庫の体積が大幅に減る。したがって、必要な量よりも300%、又は400%、又は500%多い安全在庫を有する代わりに、本明細書のシステム及び方法は、フォトレジスト、現像液又は他の液体を50%未満、20%未満又は更に2%未満だけ過剰に堆積させることができる。液体堆積によって処理されている各基板を、ストロボスコープを用いてリアルタイムで監視することができ、基板にわたって移動する液体の縁部に沿って点を時間でマッピングすることができる。この縁部は、基板をコーティングする液体の外縁部及び/又は基板から除去される液体の内縁部であり得る。
【0021】
液体の進行又は挙動の分析に基づいて、分配システムへのいくつかのアクション又は変更を加えることができる。例えば、一部の分配では、フォトレジストが比較的急速に進行し、基板の縁部を越えて移動して早すぎるコーティングとなることが観察される場合がある。システムがコーティングの進行を光学的に観察し、コーティングが完了するとき(又は進行速度を識別することにより、完了することになるとき)を識別することで、システムは、完全なコーティングが達成されたか又は達成されることになるとき又は時点を示し(フィードバックを提供する)、液体の分配を中止することができる。レジストの縁部が減速してゆっくりと移動していることをシステムが確認又は判断した場合、基板ホルダの回転を加速し、且つ/又は追加のレジストを基板上に分配して、完全なコーティング又はウェッティングを実現するためのアクションをとることができる。
【0022】
従来、コーティング性能の分析は、コーティングプロセス後に行われる。基本的に、コーティングカバレージを調べるために、基板は、回転が停止されるか又は処理チャンバから取り出される。肉眼では、高速回転により不均一性が不鮮明になるため、コーティングの進行が均一に見える場合がある。しかし、本明細書の技術は、ストロボスコープからのデータを見て、そのデータをリアルタイムフィードバックとして適用して、例えば分配及び/又は回転停止点を識別することにより、基板のコーティングの将来のリアルタイムでの確認及びそのコーティングの能力を提供する。画像プロセッサは、高速カメラ及びストロボスコープに接続され得る。画像プロセッサは、コーティング適用のストロボスコープ画像(ビデオ)を分析して、スピンスピード及び分配スピード/分配量を調整できる。このような制御は、可変プロセス条件にリアルタイムで適応できる。したがって、基板の濡れ性及びフォトレジストの粘度を推定して安全な分配量及びスピン時間を計算する代わりに、初期的に停止点を知らなくても、回転する基板にフォトレジストを堆積させることができる。フォトレジストが基板にわたって延展するにつれて、この進行を見ているプロセッサは、基板の背景が静止しているかのように進行速度を時間の関数として識別することができ、次いで停止点を精度良く示すことができる。それに応じて、基板が完全にコーティングされたとき、システムは、所与のコーティング作業を停止できるため、基板の濡れ性及びフォトレジストの粘度を知る必要はない。換言すれば、停止時間を推定し、分配される液体の体積を推定する代わりに、液体の進行の視覚的観察に基づいて厳密な分配体積及び停止時間をリアルタイムで計算することができる。いくつかの実施形態では、最初の基板は、その上に分配された流体を有する場合があり、次いでストロボスコープ画像を使用して、完全なコーティングに必要なスピン及び分配時間を識別する。その後、この分配時間及び体積データは、その後の分配に使用できる。
【0023】
ここで、本明細書における技術を添付図面に関して説明する。
図1を参照すると、システム100は、基板105上に液体を分配するためのシステムである。基板ホルダ122は、基板105を保持し、且つ軸の周りで基板105を回転させるように構成される。モータ123を使用して、基板ホルダ122を選択可能な回転速度で回転させることができる。基板105が基板ホルダ122によって回転されている間、分配ユニット118が、基板105の作業面上に液体を分配するように構成される。分配ユニット118は、基板ホルダの直上に配置することができるか又は別の場所に配置することができる。基板ホルダから離れて配置される場合、導管112を使用して流体を基板に送達することができる。流体は、ノズル111を通って出ることができる。
図1は、液体117が基板105の作業面上に分配されていることを示す。次いで、所与の分配作業中、基板105から振り落とされる過度の液体117を捕捉又は収集するために収集システム127が使用され得る。
【0024】
分配構成要素は、ノズルアーム113及び支持部材115を含むことができ、これを使用して、基板105にわたってノズル111の位置を移動させるか、又は分配作業の完了時点での休止などのために、基板ホルダ122から離して静止位置に移動させることができる。代わりに、分配ユニット118をノズル自体として具現化することができる。そのようなノズルは、システムコントローラ160と連通する1つ以上のバルブを有することができる。分配ユニット118は、基板上への選択可能な体積の流体の分配を制御するように構成された様々な実施形態を有することができる。
【0025】
システム100は、基板回転と同位相で基板の作業面に照明を当てるように構成されたストロボスコープ140を含む。ストロボスコープ140を使用して、スピンしている基板を光学的に減速させて、カバレージ、除去、層流/乱流などの流体特性を評価することができる。ストロボスコープ140を使用して、基板が低速で移動しているか又は静止しているように見えるようにすることができる。回転している基板上でストロボスコープ140を作動させることにより、画像(ビデオ)が取り込まれて分配作業を評価することができる。基板回転と同位相で照明を当てると、基板は、停止しているように見えるが、液体117が基板表面にわたって進行しているのを見ることができる。
【0026】
画像取込みデバイス130は、基板が回転され且つ照明が当てられている間、基板の作業面の画像を取り込むように配置される。画像取込みデバイス130は、写真を撮るために基板表面に向けられるカメラであり得る。次いで、取り込まれた画像(一連の画像/ビデオ)は、流体の進行及び挙動の画像ベースの分析に使用することができる。画像取込みデバイス130は、単一のカメラ又は複数のカメラを含むことができることに留意されたい。カメラは、基板の作業面に対して様々な角度で配置し、且つ基板全体の画像を取り込むように配置することができるか、又は基板の特定の部位に焦点を当てることができる。例えば、所与のカメラを基板の異なる領域に配置することができる。単一のカメラを配置して、一箇所において基板の縁部で画像を取り込むことができる。複数のカメラを配置して、基板の周囲全体及び/又は中央領域を取り込むことができる。カメラをノズルアーム113又は他の可動構成要素上に配置することができる。理解され得るように、評価目的に依存して、カメラの数及び位置付けの多くの変形形態が存在する。
【0027】
それに応じて、基板が静止しているように見える間、スピンしている基板にわたって移動する液体の縁部のビデオを取り込むことができる。取り込まれた画像は、プロセッサ150に送信されるか、又はプロセッサ150によって収集され得る。プロセッサ150は、基板の作業面上の第1の液体の画像取込みデバイスから受信されたストロボスコープ画像を検査するように構成される。プロセッサは、基板が基板上の第1の液体と共に回転している間、フィードバックデータを生成するように構成される。基板が静止しているように見えるようにすることで、基板表面にわたって進行している液体の縁部を非常に明瞭に見ることができる。ビデオを分析することにより、プロセッサは、流体の縁部の伝播がどの程度完全であるかを決定するか又はとりわけディウェッティング条件を決定することができる。次いで、この縁部進行データをシステムコントローラ160に供給することができる。システムコントローラ160は、基板ホルダ122に接続され、且つ分配ユニット118に接続される。システムコントローラ160は、基板が基板上の第1の液体と共に回転している間、フィードバックデータに基づいて、基板の作業面上に分配される液体の体積を調整するように構成される。例えば、システムコントローラ160に接続された専用制御ループ若しくはAPC制御ループ又はフィードバック制御ループは、対応する分配システム及び/又は基板スピン機構を制御するように構成される。
【0028】
分配ユニット118は、様々な技術を使用して具現化することができる。様々なバルブ、流量コントローラ、フィルタ、ノズルなどを使用することができる。使用するために選択された様々な分配技術は、様々なレベルの体積制御及び遅延を提供することができる。ここでの技術は、「High-Purity Dispense Unit」という名称の米国特許出願公開第2018/0046082号明細書(米国特許出願公開第15/675,376号明細書)に記載されているようなブラダベースの分配ユニットを使用することにより、精密な体積制御から便益を得ることができる。しかし、このような精密な分配システムは必要ない。それに応じて、本明細書における技術を、従来の分配システムを用いて実施することができる。
【0029】
高い精度で液体の縁部を追跡できる。これは、基板が完全に覆われていることを確実にするために、カバレージが不十分な区域(「マウスバイト」発生と呼ばれることがある)又は他の不均一な縁部の進行を識別するのに役立ち得る。例えば、基板を被覆するためのフォトレジストの堆積に関して、フォトレジストの進行の縁部で被覆されていない形成が起こり得る。この覆われていない区域及びその形成は、形成前に時間の関数として追跡できる。このような追跡は、完全なコーティングを確実にし、過度の液体材料を最小限に抑えるのに役立ち得る。フォトレジストが基板の縁部を越えて移動するにつれて、フォトレジストの伝播の前縁部を追跡することにより、この進行をフォトレジストのスピン中に時間の関数として追跡できる。次いで、プロセッサは、その時間の関数の位置を計算し、次いでフォトレジストの縁部がどこにあるか及び実際にマウスバイトが発生するのに所与の縁部がどの程度近いかを判断することができる。コーティングされていない部分を識別することにより、漸増式により多くのフォトレジストを堆積させるか又は回転速度を加速させるなどの応答が自動的にトリガされ、完全なカバレージが実現され得る。このような縁部追跡は、進行速度をリアルタイムで計算するためにも使用できる。進行速度は、フォトレジストが基板を完全に被覆した(又は完全に被覆することになる)ときを識別又は計算するために使用でき、したがってこのカバレージ速度を使用して、基板へのフォトレジストの分配を停止するときを示すことができる。
【0030】
液体化学物質の不均一な伝播のため、所与の基板を完全に被覆するためにある程度の液体の過剰分が必要である。しかし、精度の良い制御により、この過剰分は、分配される余分な材料の2~50%と低い場合がある。
【0031】
図2は、基板105の作業面を示す基板セグメントの上面図を示す。基板105は、比較的高速、例えば毎分数万回転で回転している。半導体ウェハが基板の一箇所にノッチ126又は直線の縁部を有することは、一般的である。このノッチ126がV字形である場合があり、一方で円形ウェハの短く平らな縁部である場合もある。ノッチ126を使用することは、ストロボスコープ画像を生成するためにストロボスコープを位相ロックする方法の技術の一例である。
【0032】
ストロボスコープを使用することは、ストロボスコープ画像を生成するための任意選択的な実施形態であることに留意されたい。他の実施形態では、ノッチ126が同じ場所に現れる場合など、基板回転と同位相でのみ画像を取り込むように構成された高速カメラを使用することができる。代替技術は、記録されたビデオのソフトウェア処理である。この技術では、プロセッサは、最初に一連の画像を分析し、基板が特定の位置にある画像を識別する。例えば、ソフトウェアは、ノッチが特定の座標位置にある画像を探すことができる。次に、この基準に一致する画像が選択(コピー又は抽出)され、特定の画像選択によって生成されたビデオは、基板上の液体が移動しているように見えながらも、基板が静止しているように見える基板のビデオを生成するように配列される。したがって、ストロボスコープ画像を生成するのに利用可能ないくつかの技術がある。
【0033】
図2では、液体117が基板105の作業面上に示されている。これは、例えば、基板105の中心点又はその近くに堆積されたフォトレジストであり得る。基板105が高速で回転するにつれて、液体117は、半径方向に延展する。
図3は、液体117の半径方向への継続的な進行を示す。外側メニスカス129が不均一な縁部を有することに留意されたい。換言すれば、ストロボスコープ画像として見た場合、液体117が一様に又は完全に一様に延展しないことが分かる。
図4は、液体117の一部が基板の外縁部に到達した後の液体117の進行を示す。液体117で依然として被覆されていないスライバー(マウスバイト)のいくつかの領域があることに留意されたい。この時点でコーティング作業が停止すると、カバレージが不十分になるであろう。しかし、ストロボスコープ画像を検査することにより、コーティングカバレージをどのように完了させるかを決定できる。これは、レジストが依然として延展している場合、単に基板をスピンさせ続けることを含み得る。他のアクションは、基板の回転速度を増加させること又は基板上のより多くの液体を堆積(deposing)することを含み得る。ストロボスコープ画像の評価に基づいて、被覆されていない領域の総表面積を精度良く計算又は推定できるため、分配される追加体積を精度良く決定できる。システムコントローラは、このフィードバック又は指示をプロセッサから受信し、次いで分配ユニットを制御して、最小限の追加体積を分配して完全なコーティングカバレージを完了させるのに十分な追加の増分の体積を分配し得る。結果を
図5に示す。それに応じて、所与の基板は、最小限の量の余分なレジストが分配されて完全にコーティングされ得る。
【0034】
理解され得るように、本明細書の実施形態は、ウェハ上にフォトレジストをコーティングすることに限定されず、回転する基板上に堆積された液体を使用する多くの追加の微細加工技術に適用できる。例えば、本明細書におけるストロボスコープ分析は、現像液の分配に便益をもたらし得る。フォトレジストの層が、パターン形成された化学線に露光された後、可溶性部分が現像される必要がある。膜の現像では、目的は、単に基板をコーティングすることではなく、可溶性材料を溶解させ且つ完全に除去することである。現像では、典型的には、フォトレジストと比較してより多くの体積の流体が分配される。基板は、ストロボスコープ画像を分析することにより視覚的に監視できる。視覚的な変化は、可溶性材料の溶解の完了、流動力学などを示し得る。
【0035】
本明細書での技術は、ネガ型現像液を含む様々な現像液による現像に便益をもたらし得る。実際には、約6~8ccsのネガ型現像液が分配される一方、約30~50ccsの他の現像液が分配される場合があることが一般的である。使用される現像液に関係なく、現像中、特にウェハの縁部においてディウェッティングが問題になり得る。現像は、フォトレジストの堆積よりも遅い。現像中、溶質がピックアップされ、その結果、フォトレジスト溶液が弱くなり得る。この溶液は、他の区域を移動するよりもスクライブレーンに沿って速く移動できる。溶液が飽和した場合、フォトレジストが基板上に堆積し、再び欠陥を引き起こす可能性がある。また、溶解されたフォトレジストが基板から取り除かれる前に現像液が1つの区域で乾燥した場合、そのフォトレジストは、基板上に再堆積され得る。したがって、本明細書の技術は、基板からの現像液の除去を監視することができる。前縁部と後縁部との両方が監視され得る。ウェハの清浄化にガスも使用される場合、後縁部のエアジェット相互作用(窒素パフ)をリアルタイムで監視できる。
【0036】
これらの技術及び監視は、ウェットエッチングにも同様に適用できる。基板の流体の光学的監視又は画像監視を使用して、界面活性剤の状態の変化に起因する現像液の分配及び定数の変化がないことを確認することができる。ストロボスコープ画像のパターン認識により、エッチング速度及び現像液の消費量を識別できる。画像分析を使用して特定の状態(完了、乱流)を識別することにより、分配システムは、現像液/エッチャントの分配を停止するか又は乱流状態に応答して回転速度を遅くするなどの対応するアクションをとることができる。使用される現像液又はエッチャントの量を最小限に抑えることにより、全体的な廃棄物を減らして、グリーン処理イニシアティブ(green processing initiative)に便益をもたらすことができる。特定の現像液は、高価な場合があり、分配される体積が最小限に抑えられることで経済的にも便益がもたらされる。
【0037】
本明細書の実施形態は、洗浄及びリンスに同様に適用される。様々なリンス又は洗浄作業では、ピラニア、SC1、SC2、脱イオン水などを使用できる。リンス又は洗浄の進行を知ることで、歩留まり及びスループットを含む便益が得られる。脱イオン水などの一部のリンス液は、レジスト及び現像液と比較して比較的経済的であり、したがって必要な量よりも実質的に多くを使用しても、環境コスト又は材料コストが大きくない場合がある。しかし、歩留まり及びスループットは、リアルタイムのフィードバックから便益を受けることができる。正確な完了ポイントを知ることにより、所与の基板が確実に完全に洗浄又はエッチングされるように安全在庫又はスピン時間を考慮する必要がある従来の技術と比較して、リンス及びエッチングをより早く停止できる。欠陥の低減に関して、微細加工されている一部の構造は、特定の段階において比較的繊細な場合がある。リンス液が層流から乱流になると、この乱流は、構築されている構造を損傷させるか又は破壊する可能性がある。したがって、乱流状態を監視することが歩留まりを向上させ得る。リンス又は洗浄が完了したときを厳密に知ることにより、スループットを増加させることができる。ストロボスコープのフィードバックの分析に基づいて、所与のリンス又は洗浄プロセスが完了し、その後、直ちに停止された場合、毎時処理されるウェハの数を増加させることができる。一部のリンス作業では、システムは、例えば、基板上に液体をスプレーするために、ノズルのアレイを有するように具現化することができる。
【0038】
図6~
図9は、例示的な現像、エッチング又はリンス作業を示す。
図6では、液体117の分配が停止されている。リンス又は現像液として、この流体は、半径方向に基板105の縁部に移動し続ける。これにより、内側メニスカス121が外向きに移動する可能性がある(
図7)。この内側メニスカス121は、その上にあるデバイスを損傷する可能性がある望ましくない流れ状態を探すなどのために監視され得る。そのような状態が識別された場合、コントローラは、回転速度を減らすことができる。
図8では、ほぼ全ての液体117が振り落とされていることが識別できる。プロセッサは、液体117が実際に基板から全てが除かれたときを計算又は識別し(
図9)、それに応答して対応する分配作業を停止することができる。他の作業を実行することができる。例えば、ストロボスコープ画像分析が材料の再堆積を示すと、そのような材料を溶解/除去するためにより多くの液体を分配することができる。
【0039】
それに応じて、精度の良いコーティング、現像、エッチング、リンス及び洗浄のためにリアルタイム制御を提供することができる。
【0040】
別の実施形態は、スピンオン分配システムのための品質管理システム及び品質管理方法を含む。この品質管理方法は、全てのスピンオン分配用途(コーティング、堆積、現像、リンス、エッチングなど)で使用できる。このような方法では、何らかの欠陥又は問題の分析及び識別のために、複数のウェハにわたるストロボスコープ画像を連結することができる。基本的に、閲覧及び分析のために複数の画像をつなぎ合わせることができる。そのような技術を用いて、液体の移動を示す単一のウェハのビデオを作成する代わりに、静止画像を含む他の種類のビデオを作成できる。例えば、処理された複数のウェハからの画像を収集することができる。これらサンプル画像は、全て液体進行の同じプロセス時間又はポイントからのものであり得る。結果は、本質的に静止したビデオであり、偏りが発生したときにのみ移動を見ることができる。
【0041】
図10A~
図10Iを参照すると、そのような静的分析の例が示されている。
図10A~
図10Iの各図面は、処理の特定の時点における異なる基板を表す。これは、所与のレシピ、レジスト又は様々なレシピ及び様々なレジストなどに対応し得る。
図10A、
図10B、
図10C、
図10D、
図10E、
図10F、
図10H及び
図10Iは、全て同一に見える一方、
図10Gは、
図10Gの特定の基板が完全にコーティングされていないという点で異なることに留意されたい。これらの全ての画像が一緒に配列されたビデオを見ることで、
図10Gが表示されたときに違いが見える場合がある。
図10Gの違いは、様々な異なる状態を表し得る。他の基板と比較して、
図10Gの基板上では同じレジストがより遅く流れ、その特定の基板に対して粘度がより高いことを示唆することがあり得る。別の結論は、様々なレジストが使用され、
図10Gの特定のレジストが他のレジストよりも遅く流れた可能性である。このような情報は、レシピ、流体組成及び基板処理のロット間変動の品質管理にとって貴重であり得る。
【0042】
多数のウェハにわたるサンプル画像をコンパイルすることで、数百のレシピ又は数百のウェハの違いについて迅速に焦点を絞るか又は識別することが可能になる。その上、基板が連続的に処理されるにつれて、所与のシーケンスにより多くの画像を追加して、画像の密度を増加させることができる。サンプル画像は、サンプリングされたウェハの全て、縁部又は内部を示すことができる。他の画像シーケンスは、サンプリングされた画像の不透明度を調整し、それらの画像を互いに重ね合わせ、ビデオシーケンスを作成して、液体の進行中に様々な分配又はレジストの動きを見ることによって作成できる。基板にわたって部分的に透明な画像を重ね合わせる代わりに、複数の異なるウェハの画像を並べて組み合わせることができるため、異なるレジストの進行及び/又は異なるウェハにわたる進行を同時に見ることができる。パイスライスの形状の画像を隣り合わせに組み合わせて単一の基板のように見せて、角度セクションが異なる液体の進行を示すようにして、並べて比較することもできる。
【0043】
例えば、一実施形態では、複数の基板のストロボスコープ画像を取得することができる。ストロボスコープ画像は、各基板の作業面上の流体を示す。基板の回転中、流体が各基板上に分配されている。複数の基板のうちの各基板についてのサンプル画像を含むサンプル画像の第1のセットが識別される。サンプル画像の第1のセットは、ビデオ(画像シーケンス)に結合される。次いで、ビデオは、表示されるか又はそうでない場合にはグラフィカルに分析される。ビデオは、複数の基板にわたるストロボスコープ画像を示す。
【0044】
本明細書の技術のいずれかを使用することにより、画像分析を人間の目によって及び/又は自動グラフィック画像分析プログラムを使用して実行できることに留意されたい。画像シーケンスのスピードは、所与の分析を誰が又は何が実行しているかに依存して調整され得る。取り込まれた又はコンパイルされた画像シーケンスは、フラッシュの位相ロックに限定されず、代わりに位相がずれている場合がある。位相がずれた画像シーケンスを構成して、液体が逆に動いているように見せるか又はスローモーション効果を提供することができる。このような変形形態は、様々な種類の分析に役立ち得る。画像シーケンスは、後処理のために任意のフレームレートで作成され得る。リアルタイム処理では、取込みフレームレートを使用できる。他の実施形態では、位相がずれた画像を取り込むために、画像を様々な回転角度、例えば90度及び0度などの角度で取り込むことができる。画像を角度ごとに漸増式に取り込むこともできる。したがって、漸増式に移動する基板のシーケンスは、ウェハ上の同じ点ではなく、様々な角度で作成できる。
【0045】
一実施形態は、基板上に液体を分配するためのシステムを含む。システムは、基板を保持し、且つ基板を軸の周りで回転させるように構成された基板ホルダを含む。分配ユニットは、基板が基板ホルダ上で回転されている間、基板の作業面上に液体を分配するように構成される。ストロボスコープは、光を繰り返し点滅させることにより、基板の作業面に照明を当てるように配置及び構成される。ストロボスコープは、基板回転と同位相で基板の作業面に照明を当てるように構成され得る。
【0046】
カメラは、基板が回転され且つ照明が当てられている間、基板の作業面の画像を取り込むように配置される。プロセッサは、システムに接続されるか又はシステムによってアクセス可能であり、基板の作業面上の第1の液体の、カメラから受信されたストロボスコープ画像を検査するように構成される。プロセッサは、基板が基板上の第1の液体と共に回転している間、フィードバックデータを生成するように構成される。フィードバックデータは、分配作業後にも生成及び提供され得る。プロセッサは、第1の液体の移動のストロボスコープ画像の検査に基づいて、基板の作業面にわたるフォトレジストのコーティングの進行を監視し、且つ基板の作業面の完全なカバレージのために十分なフォトレジストが分配されたときを示すフィードバックデータを生成するようにも構成され得る。この指示は、進行速度に基づいて予想され得る。
【0047】
システムコントローラは、基板ホルダに接続され、且つ分配ユニットに接続される。システムコントローラは、基板が基板上の第1の液体と共に回転している間、フィードバックデータに基づいて、基板の作業面上に分配される第1の液体の体積を調整するように構成される。システムコントローラは、フィードバックデータに基づいて基板ホルダの回転速度を調整するように更に構成され得る。
【0048】
システムコントローラは、基板の作業面に第1の液体の初期体積を分配し、且つ次いで基板の作業面上に第1の液体の追加体積を分配するように構成される。第1の液体の追加体積は、基板の作業面上の第1の液体の完全なカバレージを完了させるのに十分である。換言すれば、ウェハを完全に被覆するのにより多くの流体が必要であると判断された場合、より多くの流体を分配することができる。
【0049】
システムコントローラは、基板の作業面上の第1の液体の不十分なカバレージを示すフィードバックデータに基づいて、基板ホルダの回転速度を増加させるように構成される。このような回転速度の増加は、基板にわたってフィルムを延展するのに役立ち得る。代わりに、システムコントローラは、例えば、基板の作業面上の第1の液体の乱流状態又は基板から飛散する過度のレジストを示すフィードバックデータに基づいて、基板ホルダの回転速度を減少させることができる。システムコントローラは、基板の作業面上の第1の液体の不十分なカバレージを示すフィードバックデータに基づいて、基板の作業面上に分配される第1の液体の体積を増加させることができる。
【0050】
別の実施形態は、基板(半導体ウェハなど)を保持し、且つ基板を軸の周りで回転させるように構成された基板ホルダを有するシステムを含む。分配ユニットは、基板の作業面上に液体を分配するように構成される。分配ユニットは、基板の作業面の上方に取り外し可能に配置された分配ノズルを含み得る。カメラは、基板の作業面の画像を取り込むように配置される。いくつかの実施形態では、カメラは、少なくとも毎秒69フレームを取り込むのに十分なシャッタースピードを有し得る。プロセッサは、基板の作業面上の第1の液体の移動のストロボスコープ画像を検査し、且つフィードバックデータを生成するように構成される。システムコントローラは、基板ホルダに接続され、且つ分配ユニットに接続される。システムコントローラは、基板の作業面上の第1の液体の所与の分配作業を、所与の分配作業に対応するフィードバックデータに基づいて調整するように構成される。システムは、基板回転中に基板の作業面のストロボスコープ画像を生成するように構成されたストロボスコープ画像生成システムを含み得る。また、複数のカメラを配置して、基板の作業面の異なる領域の画像を取り込むことができる。
【0051】
プロセッサは、多くの機能を有することができる。プロセッサは、基板が基板上の第1の液体と共に回転している間、フィードバックデータを生成するように構成され得、及び所与の分配作業は、基板が基板上の第1の液体と共に回転している間、調整され得る。第1の液体の移動のストロボスコープ画像の検査に基づいて、プロセッサは、第1の液体が基板の作業面をコーティングするにつれて、第1の液体の外側メニスカスの進行を監視することができる。プロセッサは、第1の液体が基板の作業面から振り落とされるにつれて、第1の液体の内側メニスカスの進行を監視することもできる。第1の液体のコーティングの進行を監視して、基板の作業面が完全にコーティングされる結果となる最小限の体積が分配される結果となるように、第1の液体のより多くの体積又はより少ない体積が分配されるべきであることを示すフィードバックデータを生成し、且つ/又は基板の作業面が完全に覆われるときを識別することができる。
【0052】
システムコントローラは、様々なアクションを実行するように構成され得る。例えば、システムコントローラは、基板が回転している間、フィードバックデータに基づいて、基板の作業面上に分配される第1の液体の体積を調整することができる。基板ホルダの回転速度をフィードバックデータに基づいて調整できる。第1の液体の移動のストロボスコープ画像の検査に基づいて、分配される第1の液体の体積は、基板の作業面を完全に被覆するのに必要なカバレージ体積の150%を下回り得る。コントローラは、基板の作業面上の第1の液体の乱流状態を示すフィードバックデータに基づいて、基板ホルダの回転速度を減少させることができ、これにより基板の損傷を防ぐことができる。コントローラは、基板の作業面が完全に覆われていることを示すフィードバックデータを受信することに応答して、流体を分配することを停止することもできる。
【0053】
更に別の実施形態では、基板上に液体を分配するためのシステムは、いくつかの特徴を有する。基板ホルダは、基板を保持し、且つ基板を軸の周りで回転させるように構成される。分配ユニットは、基板が基板ホルダ上で回転されている間、基板の作業面上に液体を分配するように構成される。ストロボスコープは、光の繰り返し点滅により、基板の作業面に照明を当てるように構成される。画像取込みデバイスは、基板の作業面にわたる液体の進行の画像を取り込むように配置される。プロセッサは、基板の作業面上の第1の液体の移動のストロボスコープ画像を検査し、且つ基板が基板上の第1の液体と共に回転している間、フィードバックデータを生成するように構成される。システムコントローラは、基板ホルダに接続され、且つ分配ユニットに接続される。システムコントローラは、基板の作業面上の第1の液体の所与の分配作業を、所与の分配作業に対応するフィードバックデータに基づいてリアルタイムで調整するように構成される。
【0054】
システムコントローラは、基板が回転している間、フィードバックデータに基づいて、基板の作業面上に分配される第1の液体の体積を調整することができる。第1の液体の追加体積を基板の作業面上に分配することができ、第1の液体のこの追加体積は、基板上の第1の液体の完全なカバレージを完了させるのに十分である。基板ホルダの回転速度をフィードバックデータに基づいて調整できる。基板ホルダの回転速度を増加させることは、基板の作業面上の第1の液体の不十分なカバレージを示すフィードバックデータに基づき得る。基板ホルダの回転速度を減少させることは、基板の作業面上の第1の液体の乱流状態を示すフィードバックデータに基づき得る。システムコントローラは、フィードバックデータに基づいて、分配されている流体の体積及び基板ホルダの回転速度の両方を調整することができる。
【0055】
ストロボスコープは、基板回転と同位相で基板の作業面に照明を当て、且つ/又は所定の周波数で基板の作業面に照明を当てるように構成され得る。分配ユニットは、システムコントローラからの入力に基づいて、選択的な量のフォトレジスト、ネガ型現像液又は他の液体を基板上に分配するように構成され得る。分配ユニットは、基板の作業面の上方に配置された分配ノズルを含み得る。
【0056】
基板の作業面上の第1の液体の初期体積のコーティングの進行がプロセッサによって監視され、且つ基板の作業面の不十分なカバレージを示すフィードバックデータを生成することができる。第1の液体の移動のストロボスコープ画像の検査に基づいて、プロセッサは、50%を下回る過度の体積で基板を被覆するために基板上に分配される第1の液体の総体積を計算することができる。プロセッサは、ディウェッティング状態と、基板の完全なカバレージのために十分なフォトレジストが分配されたときを示すフィードバックデータを監視及び生成することもできる。基板の完全なカバレージのために十分なフォトレジストが分配されたときを示すフィードバックデータを受信することに応答して、コントローラは、分配作業を停止することができる。第1の液体の移動のストロボスコープ画像を分析して、第1の液体が基板をコーティングする際の第1の液体の外側メニスカスの進行又は第1の液体が基板から振り落とされる際の第1の液体の内側メニスカスの進行を監視することもできる。
【0057】
本明細書の別の実施形態は、基板上に液体を分配する方法である。基板は、基板ホルダ上において軸の周りで回転される。第1の液体は、基板の作業面上に分配される。第1の液体が基板の作業面上にある間、基板の作業面の画像が取り込まれる。画像プロセッサを使用して又は手動で基板の作業面上の第1の液体の移動のストロボスコープ画像が検査される。フィードバックデータは、基板が回転されている間、ストロボスコープ画像の検査に基づいて生成される。基板の作業面上の第1の液体の分配作業は、フィードバックデータに基づいて調整される。分配作業は、検査されたストロボスコープ画像に対応する。
【0058】
分配作業を調整することは、基板の作業面上に分配される第1の液体の体積を選択的に変更することを含み得る。分配作業を調整することは、基板ホルダの回転速度を選択的に変更することを含み得る。ストロボスコープ画像を検査することは、半導体ウェハにわたるフォトレジストのカバレージの進行を識別することを含み得る。基板の作業面上の第1の液体の分配作業を調整することは、基板の作業面の完全なコーティングカバレージを完了させるのに十分な量まで最小限に抑えられる追加体積を分配することを含み得る。
【0059】
半導体ウェハにわたるフォトレジストのカバレージの進行を識別することは、基板の作業面のコーティングされていない領域の表面積を計算することを含み得る。フィードバックデータを生成することは、基板の作業面のコーティングカバレージを完了させるために分配される第1の液体の追加体積を示すことを含み得る。
【0060】
ストロボスコープ画像を検査することは、半導体ウェハにわたるフォトレジストのカバレージの進行を識別することを含むことができ、及び基板の作業面上の第1の液体の分配作業を調整することは、基板の作業面の完全なコーティングカバレージを完了させるのに十分に基板の回転速度を増加させることを含み得る。代わりに、基板の作業面上の第1の液体の分配作業を調整することは、基板の作業面の完全なコーティングカバレージを完了させるのに十分に基板の回転速度を減らすことを含み得る。
【0061】
ストロボスコープ画像を検査することは、半導体ウェハにわたるフォトレジストのカバレージの進行を識別することを含み得る。基板の作業面上の第1の液体の分配作業を調整することは、基板の作業面の完全なコーティングカバレージを完了させるのに十分な追加体積を分配することを含むことができ、分配されるフォトレジストの過剰な体積は、基板の作業面を完全にコーティングするのに必要な所与の体積の4%を下回る。
【0062】
ストロボスコープ画像を検査することは、半導体ウェハにわたるフォトレジストのカバレージの進行速度を識別することを含み得る。基板の作業面上の第1の液体の分配作業を調整することは、基板の作業面の完全なコーティングカバレージを完了させるのに十分な最小限の体積まで、第1の液体の分配される体積を減らすことを含み得る。ストロボスコープ画像を検査することは、基板の作業面にわたる第1の液体のリアルタイムの進行を検査することを含み得る。所与の分配作業の調整は、リアルタイムで実施され得る。
【0063】
第1の液体の移動のストロボスコープ画像を検査すること及びフィードバックデータを生成することは、所与の分配作業に対してリアルタイムで行われ得る。基板の作業面上の第1の液体の分配作業を調整することは、基板の作業面が第1の液体で完全に覆われていることを示すフィードバックデータを受信することに応答して、所与の分配作業を停止することを含み得る。ストロボスコープ画像を検査することは、半導体ウェハにわたるフォトレジストのカバレージの進行速度を識別することを含み得る。基板の作業面上の第1の液体の分配作業を調整することは、第1の液体の分配される体積を、完全なカバレージを提供するように設定された初期体積に対して減らすことを含み得る。
【0064】
ストロボスコープ画像を検査することは、基板の作業面にわたる現像液の進行を検査すること及び現像作業の完了点を識別することを含み得る。基板の作業面上の第1の液体の所与の分配作業を調整することは、基板の作業面上の材料が完全に現像されたことを示すフィードバックデータを受信することに応答して、所与の分配作業を停止することを含み得る。ストロボスコープ画像を検査することは、基板の作業面上の第1の液体の流体の進行を監視し、且つ乱流状態を識別することに応答して、乱流状態を識別するフィードバックデータを生成することを含み得る。
【0065】
所与の分配作業を調整することは、乱流状態を減らすために基板の回転速度を遅くすることを含み得る。ストロボスコープ画像を検査することは、第1の液体を基板の作業面上で使用するリンス作業を監視することを含み得る。リンス状態の完了を示すフィードバックデータを受信した後、分配作業が停止され得る。基板の作業面の画像を取り込むことは、ストロボスコープが基板回転と同位相で基板の作業面に照明を当てるにつれて、基板の作業面のストロボスコープ画像を取り込むことを含み得る。
【0066】
別の実施形態では、基板上に液体を分配する方法は、複数のステップを含む。基板は、基板ホルダ上において軸の周りで回転する。基板が基板ホルダ上で回転している間、基板の作業面上に第1の液体が分配される。基板の作業面は、基板回転と同位相で照明を当てられる。第1の液体が基板の作業面上にある間、基板の作業面のストロボスコープ画像が取り込まれる。画像プロセッサを使用して、基板の作業面上の第1の液体の移動のストロボスコープ画像が検査される。フィードバックデータは、基板が回転されている間、ストロボスコープ画像の検査に基づいて生成される。基板の作業面上の第1の液体の分配作業は、フィードバックデータに基づいてリアルタイムで調整される。分配作業は、検査されたストロボスコープ画像に対応する。
【0067】
基板の作業面上に分配される第1の液体の量は、フィードバックデータによって示されるような基板の作業面にわたる第1の液体の進行に基づいて増加させることができる。基板の作業面上に分配される第1の液体の量は、フィードバックデータによって示されるような基板の作業面にわたる第1の液体の進行に基づいて調整することができる。基板の回転スピードは、フィードバックデータによって示されるような基板の作業面にわたる第1の液体の進行に基づいて増加又は減少させることができる。第1の液体の外側メニスカス又は内側メニスカスを基板の作業面にわたって追跡及び監視して、所定の状態を識別することができる。
【0068】
ストロボスコープ画像を検査することは、基板の作業面にわたる第1の液体のコーティングの進行を識別することを含み得る。フィードバックデータを生成することは、基板の作業面の不十分なカバレージを示すフィードバックデータを生成することを含み得る。
【0069】
更に別の実施形態では、品質管理の方法が開示される。複数の基板のストロボスコープ画像が取得される。ストロボスコープ画像は、各基板の作業面上の第1の液体を示す。第1の液体は、各基板の回転中に各基板の作業面上に分配されている。複数の基板のうちの基板についての所与のストロボスコープ画像を含むサンプルストロボスコープ画像の第1のセットが識別される。サンプルストロボスコープ画像は、サンプルストロボスコープ画像の第1のセットからビデオにコンパイルされる。複数の基板にわたるストロボスコープ画像を示すビデオが表示される。
【0070】
複数の基板のうちの基板についての所与のストロボスコープ画像は、それぞれの基板の処理における同じ時点を表し得る。ビデオで画像の変化を視覚的に識別することにより、プロセスにおける偏りを識別できる。追加サンプルストロボスコープ画像を取得した後、追加サンプルストロボスコープ画像をビデオに追加することができる。サンプルストロボスコープ画像は、それぞれの基板の縁部の近くのフォトレジストを示し得る。基板は、半導体ウェハを含むことができ、第1の液体は、フォトレジストである。
【0071】
別の実施形態は、品質管理の方法を含む。方法は、複数の基板のストロボスコープ画像を取得することを含む。ストロボスコープ画像は、各基板の作業面上の第1の液体を示す。基板の回転中、第1の液体がそれぞれの基板上に分配されている。方法は、複数の基板のうちの基板についてのサンプルストロボスコープ画像を含むサンプルストロボスコープ画像の第1のセットを識別することを含む。サンプルストロボスコープ画像は、サンプルストロボスコープ画像の第1のセットからストロボスコープ画像のコレクションにコンパイルされる。ストロボスコープ画像のコレクションは、ストロボスコープ画像のコレクション内のストロボスコープ画像を互いに比較することによって分析される。ストロボスコープ画像のコレクションを分析することは、第1の液体のカバレージの差異を示すストロボスコープ画像の差異を識別することにより、性能における偏りを識別することを含み得る。
【0072】
前述の説明では、処理システムの特定の形状及びそこで使用される様々な構成要素及びプロセスの説明など、特定の詳細を説明してきた。しかしながら、本明細書の技術は、これらの特定の詳細から逸脱する他の実施形態で実施することができ、そのような詳細は、説明のためのものであり、限定のためのものではないことを理解されたい。本明細書で開示される実施形態が添付の図面を参照して説明されてきた。同様に、説明の目的のため、詳細な理解を提供するために特定の番号、材料及び構成が示されてきた。それにもかかわらず、そのような特定の詳細なしで実施形態を実施することができる。実質的に同じ機能的構成を有する構成要素は、同様の参照記号によって示され、したがって、任意の冗長な説明は、省略され得る。
【0073】
様々な実施形態の理解を支援するために、様々な技術が複数の個別の動作として説明されてきた。説明の順序は、これらの動作が必ず順序に依存することを意味すると解釈されるべきではない。実際に、これらの動作は、表示の順序で実行される必要はない。説明された動作は、説明された実施形態と異なる順序で実行され得る。追加の実施形態では、様々な追加の動作を実行することができ、且つ/又は説明した動作を省略することができる。
【0074】
本明細書で使用される「基板」又は「ターゲット基板」は、本発明に従って処理される物体を総称して指す。基板は、デバイス、特に半導体又は他の電子デバイスの任意の材料部分又は構造を含み得、例えば半導体ウェハ、レチクルなどのベース基板構造又は薄膜などのベース基板構造上若しくはそれに重なる層であり得る。したがって、基板は、任意の特定のベース構造、下層又は上層、パターン付き又はパターンなしに限定されず、むしろ任意のそのような層若しくはベース構造並びに層及び/又はベース構造の任意の組み合わせを含むと考えられる。説明では、特定の種類の基板を参照している場合があるが、これは、説明のみを目的とするものである。
【0075】
また、当業者であれば、本発明の同じ目的をなおも達成しながら、上記で説明した技術の動作に対してなされる多くの変形形態が存在し得ることを理解するであろう。そのような変形形態は、本開示の範囲に包含されることが意図される。したがって、本発明の実施形態の前述の説明は、限定することを意図したものではない。むしろ、本発明の実施形態に対する任意の限定は、以下の特許請求の範囲に提示される。