(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-09-29
(45)【発行日】2023-10-10
(54)【発明の名称】加工装置
(51)【国際特許分類】
H01L 21/301 20060101AFI20231002BHJP
H01L 21/683 20060101ALI20231002BHJP
B24B 49/12 20060101ALI20231002BHJP
B24B 41/06 20120101ALI20231002BHJP
B24B 27/06 20060101ALI20231002BHJP
【FI】
H01L21/78 P
H01L21/78 B
H01L21/78 F
H01L21/68 N
B24B49/12
B24B41/06 Z
B24B27/06 M
(21)【出願番号】P 2019195880
(22)【出願日】2019-10-29
【審査請求日】2022-08-24
(73)【特許権者】
【識別番号】000134051
【氏名又は名称】株式会社ディスコ
(74)【代理人】
【識別番号】100075384
【氏名又は名称】松本 昂
(74)【代理人】
【識別番号】100172281
【氏名又は名称】岡本 知広
(74)【代理人】
【識別番号】100206553
【氏名又は名称】笠原 崇廣
(74)【代理人】
【識別番号】100189773
【氏名又は名称】岡本 英哲
(74)【代理人】
【識別番号】100184055
【氏名又は名称】岡野 貴之
(72)【発明者】
【氏名】荒木田 久志
(72)【発明者】
【氏名】平賀 洋行
(72)【発明者】
【氏名】阿部 航太朗
(72)【発明者】
【氏名】大塚 信吾
【審査官】渡井 高広
(56)【参考文献】
【文献】特開2017-188548(JP,A)
【文献】特開2006-214896(JP,A)
【文献】国際公開第2019/044506(WO,A1)
【文献】特開2019-102746(JP,A)
【文献】特開2007-142327(JP,A)
【文献】特開2006-332242(JP,A)
【文献】特開2001-168064(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 21/301
H01L 21/683
B24B 49/12
B24B 41/06
B24B 27/06
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
開口を有する環状フレームと、該開口を塞ぐように該環状フレームの一面に貼られた紫外線硬化型の粘着テープと、該開口の内側で該粘着テープに貼着され支持された被加工物と、をそれぞれ含む複数のフレームユニットを収容するカセットが載置されるカセット載置台と、
該フレームユニットを保持するチャックテーブルと、
該カセット載置台に載置された該カセットと、該チャックテーブルと、の間で該フレームユニットを搬送する搬送ユニットと、
該チャックテーブルで保持された該フレームユニットに含まれる該被加工物を加工する加工ユニットと、
該搬送ユニットにより搬送される該フレームユニットの搬送経路に重なるとともに該搬送経路と交差する方向に沿って延在する光源ユニットと、
該搬送経路を挟んで該光源ユニットと対面して配置され、該フレームユニットに含まれる該被加工物を撮影するカメラと、
該フレームユニットに含まれる該被加工物の輪郭の位置を検出する輪郭検出ユニットと、
該搬送ユニットと、該光源ユニットと、該カメラと、該輪郭検出ユニットと、を制御する制御ユニットと、を備え、
該光源ユニットは、該被加工物の幅を超える長さで該搬送経路と交差する該方向に沿って配置された複数の紫外光LEDを含
み、
該光源ユニットは、該被加工物の幅を超える長さで該搬送経路と交差する該方向に沿って配置された非紫外光を発する複数の非紫外光LEDをさらに含み、
該輪郭検出ユニットは、該搬送ユニットで該搬送経路上を搬送される該フレームユニットを透過する該光源ユニットから発せられた光を該カメラで撮像して得られた撮像画像から該被加工物の輪郭の位置を検出し、
該制御ユニットは、
該フレームユニットの加工条件が登録された条件登録部を有し、
該条件登録部に登録された該フレームユニットの該加工条件を読み出す機能と、
該加工ユニットで該被加工物を加工する前に該粘着テープに紫外線を照射する処理が該加工条件に含まれる場合、該紫外光LEDを作動させて該粘着テープに紫外線を照射させるとともに該フレームユニットを透過する該紫外線を該カメラに撮像させ、得られた該撮像画像に基づいて該被加工物の輪郭の位置を該輪郭検出ユニットに検出させる機能と、
該加工ユニットで該被加工物を加工する前に該粘着テープに紫外線を照射する該処理が該加工条件に含まれない場合、該非紫外光LEDを作動させて該フレームユニットに該非紫外光を照射させ、該フレームユニットを透過する該非紫外光を該カメラに撮像させ、得られた該撮像画像に基づいて該被加工物の輪郭の位置を該輪郭検出ユニットに検出させる機能と、
を備えることを特徴とする加工装置。
【請求項2】
該光源ユニットは、該複数の紫外光LEDのうち該搬送ユニットにより搬送される該フレームユニットに含まれる該被加工物と重なる領域に位置する1以上の紫外光LEDを点灯させることを特徴とする請求項
1に記載の加工装置。
【請求項3】
開口を有する環状フレームと、該開口を塞ぐように該環状フレームの一面に貼られた紫外線硬化型の粘着テープと、該開口の内側で該粘着テープに貼着され支持された被加工物と、をそれぞれ含む複数のフレームユニットを収容するカセットが載置されるカセット載置台と、
該フレームユニットを保持するチャックテーブルと、
該カセット載置台に載置された該カセットと、該チャックテーブルと、の間で該フレームユニットを搬送する搬送ユニットと、
該チャックテーブルで保持された該フレームユニットに含まれる該被加工物を加工する加工ユニットと、
該搬送ユニットにより搬送される該フレームユニットの搬送経路に重なるとともに該搬送経路と交差する方向に沿って延在する光源ユニットと、を備え、
該光源ユニットは、該被加工物の幅を超える長さで該搬送経路と交差する該方向に沿って配置された複数の紫外光LEDを含み、
該光源ユニットは、該複数の紫外光LEDのうち該搬送ユニットにより搬送される該フレームユニットに含まれる該被加工物と重なる領域に位置する1以上の紫外光LEDを点灯させることを特徴とする加工装置。
【請求項4】
請求項
3に記載の加工装置であって、
該搬送経路を挟んで該光源ユニットと対面して配置され、該フレームユニットに含まれる該被加工物を撮影するカメラと、
該フレームユニットに含まれる該被加工物の輪郭の位置を検出する輪郭検出ユニットと、をさらに備え、
該輪郭検出ユニットは、該搬送ユニットで該搬送経路上を搬送される該フレームユニットを透過する該光源ユニットから発せられた光を該カメラで撮像して得られた撮像画像から該被加工物の輪郭の位置を検出することを特徴とする加工装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、環状フレームの開口を塞ぐように該環状フレームに貼られた紫外線硬化型の粘着テープで支持された被加工物を加工する加工装置に関する。
【背景技術】
【0002】
携帯電話やパソコン等の電子機器に使用されるデバイスチップの製造工程では、まず、半導体等の材料からなるウェーハ等の被加工物の表面に複数の交差する分割予定ラインを設定する。そして、該分割予定ラインで区画される各領域にIC(Integrated Circuit)、LSI(Large Scale Integration)等のデバイスを形成する。
【0003】
その後、環状フレームの開口を塞ぐように紫外線硬化型の粘着テープを貼着し、該開口の内側において被加工物に該粘着テープを貼着し、被加工物と、粘着テープと、環状フレームと、が一体となったフレームユニットを形成する。そして、フレームユニットに含まれる被加工物を分割予定ライン(ストリート)に沿って加工して分割する。すると、個々のデバイスチップが形成され、これらが粘着テープに支持される。
【0004】
紫外線硬化型の粘着テープは、被加工物を加工する間は強い粘着力を発揮して被加工物を十分に保持する。そして、被加工物の加工が完了した後、被加工物を容易に剥離できるように、粘着テープに紫外線を照射して硬化させ、粘着力を低下させる。このように紫外線硬化型の粘着テープは紫外線を照射するだけで粘着力を低下できるので、フレームユニットに紫外線硬化型の粘着テープを使用すると作業性がよい。ただし、従来、粘着テープに紫外線を照射する工程は専用の紫外線照射装置で実施されおり、搬送の手間があった。
【0005】
そこで、被加工物を加工する加工ユニットに加えて紫外線照射ユニットを内蔵する効率的な加工装置が使用される(例えば、特許文献1参照)。該紫外線照射ユニットは、複数のフレームユニットが収容されたカセットが載置される昇降可能なカセット載置台の下部に配設される。該加工装置では、加工ユニットで被加工物が加工され、その後、フレームユニットが紫外線照射ユニットに搬送され、紫外線照射ユニットで粘着テープに紫外線が照射される。
【0006】
ところで、被加工物を加工する前に、該被加工物の形状及びフレームユニットにおける該被加工物の位置を精密に検出し、検出された該被加工物の形状及び位置に基づいて効率的に加工を実施する加工装置が知られている(特許文献2参照)。
【0007】
該加工装置は、フレームユニットの搬送経路の下方に該搬送経路を横切るように配された線状の赤外光源と、赤外光源の上方に配されたカメラと、を備える。そして、該搬送経路上を搬送されるフレームユニットに該赤外光源から赤外線を照射し、フレームユニットを透過する該赤外線を該カメラで撮影する。すると、該赤外線が該被加工物で遮られるため、撮像画像には被加工物の影が写る。そして、撮像画像に写る影から被加工物の形状及び輪郭の位置を検出できる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【文献】特開2017-188548号公報
【文献】特開2006-214896号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
近年、フレームユニットに含まれる被加工物を加工する前に、強度の弱い紫外線を粘着テープの該被加工物に貼着されている領域に照射し、該領域において粘着テープの硬度を適度に上昇させる方法が検討されている。被加工物を加工する前に粘着テープの硬度を適度に上昇させておくと、例えば、分割予定ラインに沿って該被加工物を加工したときに被加工物の裏面に形成されるチッピングと呼ばれる欠けを低減できる。
【0010】
ところが、紫外線照射ユニットを備える上述の加工装置において加工前と加工後で紫外線照射ユニットにフレームユニットを搬送し、フレームユニットに紫外線を照射するのは手間が大きい。その上、フレームユニットの搬送に要する時間が増大するため、加工効率が低下する。
【0011】
本発明はかかる問題点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、フレームユニットの搬送経路において該フレームユニットに含まれる粘着テープに紫外線を照射できる高効率な加工装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明の一態様によると、開口を有する環状フレームと、該開口を塞ぐように該環状フレームの一面に貼られた紫外線硬化型の粘着テープと、該開口の内側で該粘着テープに貼着され支持された被加工物と、をそれぞれ含む複数のフレームユニットを収容するカセットが載置されるカセット載置台と、該フレームユニットを保持するチャックテーブルと、該カセット載置台に載置された該カセットと、該チャックテーブルと、の間で該フレームユニットを搬送する搬送ユニットと、該チャックテーブルで保持された該フレームユニットに含まれる該被加工物を加工する加工ユニットと、該搬送ユニットにより搬送される該フレームユニットの搬送経路に重なるとともに該搬送経路と交差する方向に沿って延在する光源ユニットと、該搬送経路を挟んで該光源ユニットと対面して配置され、該フレームユニットに含まれる該被加工物を撮影するカメラと、該フレームユニットに含まれる該被加工物の輪郭の位置を検出する輪郭検出ユニットと、該搬送ユニットと、該光源ユニットと、該カメラと、該輪郭検出ユニットと、を制御する制御ユニットと、を備え、該光源ユニットは、該被加工物の幅を超える長さで該搬送経路と交差する該方向に沿って配置された複数の紫外光LEDを含み、該光源ユニットは、該被加工物の幅を超える長さで該搬送経路と交差する該方向に沿って配置された非紫外光を発する複数の非紫外光LEDをさらに含み、該輪郭検出ユニットは、該搬送ユニットで該搬送経路上を搬送される該フレームユニットを透過する該光源ユニットから発せられた光を該カメラで撮像して得られた撮像画像から該被加工物の輪郭の位置を検出し、該制御ユニットは、該フレームユニットの加工条件が登録された条件登録部を有し、該条件登録部に登録された該フレームユニットの該加工条件を読み出す機能と、該加工ユニットで該被加工物を加工する前に該粘着テープに紫外線を照射する処理が該加工条件に含まれる場合、該紫外光LEDを作動させて該粘着テープに紫外線を照射させるとともに該フレームユニットを透過する該紫外線を該カメラに撮像させ、得られた該撮像画像に基づいて該被加工物の輪郭の位置を該輪郭検出ユニットに検出させる機能と、該加工ユニットで該被加工物を加工する前に該粘着テープに紫外線を照射する該処理が該加工条件に含まれない場合、該非紫外光LEDを作動させて該フレームユニットに該非紫外光を照射させ、該フレームユニットを透過する該非紫外光を該カメラに撮像させ、得られた該撮像画像に基づいて該被加工物の輪郭の位置を該輪郭検出ユニットに検出させる機能と、を備えることを特徴とする加工装置が提供される。
【0013】
好ましくは、該光源ユニットは、該複数の紫外光LEDのうち該搬送ユニットにより搬送される該フレームユニットに含まれる該被加工物と重なる領域に位置する1以上の紫外光LEDを点灯させる。
【0014】
本発明の他の一態様によると、開口を有する環状フレームと、該開口を塞ぐように該環状フレームの一面に貼られた紫外線硬化型の粘着テープと、該開口の内側で該粘着テープに貼着され支持された被加工物と、をそれぞれ含む複数のフレームユニットを収容するカセットが載置されるカセット載置台と、該フレームユニットを保持するチャックテーブルと、該カセット載置台に載置された該カセットと、該チャックテーブルと、の間で該フレームユニットを搬送する搬送ユニットと、該チャックテーブルで保持された該フレームユニットに含まれる該被加工物を加工する加工ユニットと、該搬送ユニットにより搬送される該フレームユニットの搬送経路に重なるとともに該搬送経路と交差する方向に沿って延在する光源ユニットと、を備え、該光源ユニットは、該被加工物の幅を超える長さで該搬送経路と交差する該方向に沿って配置された複数の紫外光LEDを含み、該光源ユニットは、該複数の紫外光LEDのうち該搬送ユニットにより搬送される該フレームユニットに含まれる該被加工物と重なる領域に位置する1以上の紫外光LEDを点灯させることを特徴とする加工装置が提供される。
【0015】
好ましくは、該搬送経路を挟んで該光源ユニットと対面して配置され、該フレームユニットに含まれる該被加工物を撮影するカメラと、該フレームユニットに含まれる該被加工物の輪郭の位置を検出する輪郭検出ユニットと、をさらに備え、該輪郭検出ユニットは、該搬送ユニットで該搬送経路上を搬送される該フレームユニットを透過する該光源ユニットから発せられた光を該カメラで撮像して得られた撮像画像から該被加工物の輪郭の位置を検出する。
【発明の効果】
【0016】
本発明の一態様に係る加工装置は、フレームユニットの搬送経路に重なるとともに該搬送経路と交差する方向に延在する光源ユニットを備え、該光源ユニットは複数の紫外光LEDを含む。そのため、カセット載置台に載置されたカセットからチャックテーブルにフレームユニットが搬送される際に、光源ユニットにより該フレームユニットに紫外線を照射できる。また、被加工物の加工が完了した後にカセットに搬送される際に、光源ユニットによりフレームユニットに紫外線を照射できる。
【0017】
すなわち、本発明の一態様に係る加工装置では、カセット載置台の下方に配設される紫外線照射ユニットに代えて、複数の紫外光LEDを含む光源ユニットが搬送経路に重なる領域に配設される。そのため、フレームユニットに紫外線を照射するためにフレームユニットを特定の箇所に搬送する手間がかからない。
【0018】
なお、搬送経路には、フレームユニットを透過する光を撮像して被加工物の形状及び輪郭の位置を検出するカメラと、該光を発する光源と、が配される場合がある。ここで、フレームユニットの搬送時間を短縮して被加工物の加工効率を向上させるために、また、加工装置の小型化や省スペース化のために、該搬送経路は可能な限り短く設計される。そのため、フレームユニットを透過する光を発する該光源に加えて紫外線を発する該光源ユニットを配設できる領域を確保できないおそれがある。
【0019】
しかしながら、本実施形態に係る加工装置では、光源ユニットが複数の紫外光LEDを備えるため、フレームユニットを撮像するための光を発する他のLEDを該紫外光LEDの間に配することもできる。また、紫外光LEDで発せられる紫外線を利用してフレームユニットを撮像することも可能である。すなわち、光源ユニットはフレームユニットを透過する光を発する光源の機能を兼ねられるため、搬送経路上でフレームユニットを撮像する加工装置においても該搬送経路を長大化することなく該光源ユニットを配設できる。
【0020】
したがって、本発明の一態様によると、フレームユニットの搬送経路において該フレームユニットに含まれる粘着テープに紫外線を照射できる高効率な加工装置が提供される。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【
図2】搬送ユニットで搬送経路上を搬送されるフレームユニットと、光源ユニットと、を模式的に示す斜視図である。
【
図3】カセットからフレームユニットを搬出するとともに、カメラで被加工物を撮像する様子を模式的に示す断面図である。
【
図4】
図4(A)、
図4(C)、及び
図4(E)は、カセットから搬送されるフレームユニットと光源ユニットとの位置関係を模式的に示す上面図であり、
図4(B)、
図4(D)、及び
図4(F)は、被加工物の影が写る撮像画像を模式的に示す正面図である。
【
図5】
図5(A)、
図5(C)、及び
図5(E)は、カセットから搬送されるフレームユニットと光源ユニットとの位置関係を模式的に示す上面図であり、
図5(B)、
図5(D)、及び
図5(F)は、被加工物の影が写る撮像画像を模式的に示す正面図である。
【
図6】
図6(A)は、被加工物の端部と重なる光源ユニットに含まれる紫外光LEDのうち作動する紫外光LEDを模式的に示す底面図であり、
図6(B)は、被加工物の中央部と重なる光源ユニットに含まれる紫外光LEDのうち作動する紫外光LEDを模式的に示す底面図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
添付図面を参照して、本発明の一態様に係る実施形態について説明する。まず、本実施形態に係る加工装置により加工される被加工物を含むフレームユニットについて説明する。
図2には、フレームユニット11を模式的に示す斜視図が含まれている。
【0023】
フレームユニット11は、開口9aを有する金属等で形成された環状フレーム9と、開口9aを塞ぐように環状フレーム9の一面に貼られた紫外線硬化型の粘着テープ7と、開口9aの内側で粘着テープ7に貼着され支持された被加工物1と、を含む。粘着テープ7は、例えば、ダイシングテープと呼ばれるテープである。加工前及び加工後の被加工物1は、該粘着テープ7により支持される。
【0024】
被加工物1は、例えば、シリコン、SiC(シリコンカーバイド)、若しくは、その他の半導体等の材料でなるウェーハ、または、サファイア、ガラス、石英等の材料からなる円板状の基板である。
図1に示す通り、被加工物1の表面1aには、互いに交差する複数の分割予定ライン3が設定される。
【0025】
分割予定ライン3により区画された各領域には、それぞれ、IC(Integrated circuit)やLED(Light emitting diode)等のデバイス5が形成される。分割予定ライン3に沿って被加工物1を分割すると、それぞれデバイス5を含む複数のデバイスチップが形成される。形成された個々のデバイスチップは、粘着テープ7により支持される。そして、デバイスチップは粘着テープ7から剥離され、最終的に所定の実装対象に実装される。
【0026】
紫外線硬化型の粘着テープ7は、例えば、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、合成ゴム、ポリイミド等からなる基材(不図示)と、該基材上の紫外線硬化型の樹脂を含む粘着層(不図示)と、を含む。該粘着層は、被加工物1に対して強力な粘着力を発揮する一方で、紫外線(紫外光)が照射されると硬化して粘着力が低下する。そして、被加工物1に貼られた粘着テープ7を剥離する際には、粘着テープ7に紫外線を照射して粘着層の粘着力を低下させる。
【0027】
粘着テープ7の外周部には、金属等で形成された環状フレーム9が貼着される。フレームユニット11では、環状フレーム9の開口9aの内側で粘着テープ7に被加工物1が貼着され支持される。被加工物1は、粘着テープ7と、環状フレーム9と、と一体となったフレームユニット11の状態で加工装置に搬入され、該加工装置の加工ユニットにより加工される。
【0028】
フレームユニット11が運搬される際には、複数のフレームユニット11を収容できるカセット13(
図1参照)が使用される。複数のフレームユニット11が収容されたカセット13が加工装置に運搬され、該カセット13からフレームユニット11が搬出されて被加工物1が加工装置で加工される。
【0029】
次に、本実施形態に係る加工装置の各構成要素について説明する。
図1は、加工装置2を模式的に示す斜視図である。
図1に示す加工装置2は、環状の切削ブレード44で被加工物1を切削して分割する切削装置である。以下、本実施形態に係る加工装置2が切削装置である場合を例に該加工装置2について説明するが、本実施形態に係る加工装置2は切削装置に限定されない。例えば、被加工物1をレーザ加工するレーザ加工装置でもよく、被加工物1を研削する研削装置、または、被加工物1を研磨する研磨装置でもよい。
【0030】
図1に示す通り、加工装置2の基台4の角部上面には開口4aが形成されており、該開口4aにはカセット13が載置されるカセット載置台6が収容されている。カセット載置台6は、昇降機構(不図示)により上下方向(Z軸方向)に昇降可能である。
図3には、カセット13と、カセット載置台6と、を模式的に示す断面図が含まれている。カセット13は、フレームユニット11が搬出入される搬出入口13bが前面に形成された箱型の筐体を有する。
【0031】
カセット13の筐体の搬出入口13bに接続する両側面の内壁13cには、該筐体の内部に突出する複数の支持枠13aが形成される。
図3には、該支持枠13aの一つが示されている。該複数の支持枠13aは、カセット13の両内壁13cにそれぞれ対応する高さ位置に形成される。フレームユニット11は、該両内壁13cに形成された対応する一対の支持枠13aに載せられカセット13に収容される。
【0032】
図1に示す通り、開口4aの側方には、X軸方向(前後方向、加工送り方向)に長い開口4bが形成されている。開口4b内には、図示しないボールねじ式のX軸移動機構(加工送りユニット)と、X軸移動機構の上部を覆う防塵防滴カバー8と、が配置されている。X軸移動機構は、X軸移動テーブル10を備えており、このX軸移動テーブル10をX軸方向に移動させる。
【0033】
X軸移動テーブル10上には、フレームユニット11を吸引、保持するチャックテーブル(保持テーブル)12が設けられている。チャックテーブル12は、モータ等の回転駆動源(不図示)に連結されており、Z軸方向(鉛直方向、切り込み送り方向)に概ね平行な回転軸の周りに回転する。また、チャックテーブル12は、上述したX軸移動機構によってX軸方向に移動する(加工送り)。
【0034】
チャックテーブル12の上面は、フレームユニット11を保持するための保持面12aになっている。保持面12aは、チャックテーブル12の内部に形成された吸引路(不図示)等を介して吸引源(不図示)に接続されている。また、チャックテーブル12の周囲には、フレームユニット11に含まれる環状フレーム9を四方から固定するための4個のクランプ12bが設けられている。
【0035】
開口4bの上方には、Y軸方向(左右方向、割り出し送り方向)に平行な状態を維持しながら接近、離隔される一対のガイドレール(仮置き領域)16が設けられている。一対のガイドレール16は、それぞれ、環状フレーム9を下方から支持する支持面と、支持面に概ね垂直な側面とを備え、カセット13から引き出されたフレームユニット11に含まれる環状フレーム9をX軸方向において挟み込んで所定の位置に合わせる。
【0036】
基台4の上方には、門型の第1の支持構造18が開口4bを跨ぐように配置されている。第1の支持構造18の前面(ガイドレール16側の面)には、Y軸方向に沿う第1のY軸レール20が固定されており、この第1のY軸レール20には、第1の搬送ユニット22がスライド可能に連結されている。第1の搬送ユニット22は、第1の移動機構24と、該第1の移動機構24に支持された第1の保持機構26と、を備える。
【0037】
第1の保持機構26は、例えば、環状フレーム9の上面に接触してこの環状フレーム9を吸着、保持し、第1の移動機構24によって昇降するとともに、第1のY軸レール20に沿ってY軸方向に移動する。第1の搬送ユニット22は、さらに、環状フレーム9を把持するための把持機構28を備える。把持機構28は、第1の保持機構26のY軸方向の開口4a側の先端に固定されている。
【0038】
例えば、把持機構28で環状フレーム9を把持して第1の保持機構26をY軸方向に移動させれば、カセット13内のフレームユニット11を一対のガイドレール16に引き出せる。または、一対のガイドレール16上のフレームユニット11をカセット13に挿入できる。なお、一対のガイドレール16でフレームユニット11に含まれる環状フレーム9の位置を合わせた後には、第1の保持機構26でこの環状フレーム9を吸着、保持してフレームユニット11をチャックテーブル12へと搬入する。
【0039】
また、第1の支持構造18の前面には、Y軸方向に沿う第2のY軸レール30が第1のY軸レール20の上方に固定されている。この第2のY軸レール30には、第2の搬送ユニット32がスライド可能に連結されている。第2の搬送ユニット32は、第2の移動機構34と、該第2の移動機構34に支持された第2の保持機構36と、を備える。
【0040】
第2の保持機構36は、例えば、環状フレーム9の上面に接触してこの環状フレーム9を吸着、保持し、第2の移動機構34によって昇降するとともに第2のY軸レール30に沿ってY軸方向に移動する。
【0041】
例えば、加工後の被加工物1を含むフレームユニット11が載るチャックテーブル12を一対のガイドレール16の下方に位置付ける。そして、一対のガイドレール16を互いに離間させた状態で該フレームユニット11に含まれる環状フレーム9の上面に第2の保持機構36を接触させ、第2の保持機構36で該環状フレーム9を吸着する。その後、第2の搬送ユニット32でフレームユニット11を引き上げて、Y軸方向に移動させる。すると、後述の洗浄ユニット48にフレームユニット11を搬送できる。
【0042】
そして、洗浄ユニット48により洗浄されたフレームユニット11は、第1の搬送ユニット22又は第2の搬送ユニット32により一対のガイドレール16上に搬送される。次に、第1の搬送ユニット22の把持機構28によりフレームユニット11に含まれる環状フレーム9を把持し、第1の保持機構26をY軸方向に移動させると、フレームユニット11をカセット13に収容できる。
【0043】
このように、加工装置2では、第1の搬送ユニット22及び第2の搬送ユニット32等の搬送ユニットによりフレームユニット11が搬送される。フレームユニット11は、カセット13からチャックテーブル12までの経路と、チャックテーブル12から洗浄ユニット48までの経路と、洗浄ユニット48からカセット13までの経路と、で搬送される。すなわち、これらの経路がフレームユニット11の搬送経路となる。
【0044】
基台4上の第1の支持構造18の後方には、門型の第2の支持構造38が配置されている。第2の支持構造38の前面(第1の支持構造18側の面)には、それぞれY軸Z軸移動機構(割り出し送りユニット、切り込み送りユニット)40を介して2組の切削ユニット(加工ユニット)42が設けられている。各切削ユニット42は、対応するY軸Z軸移動機構40によってY軸方向に移動する(割り出し送り)とともに、Z軸方向に移動する(切り込み送り)。
【0045】
各切削ユニット42は、Y軸方向に概ね平行な回転軸となるスピンドル(不図示)を備えている。各スピンドルの一端側には、円環状の切削ブレード44が装着されている。各スピンドルの他端側には、モータ等の回転駆動源(不図示)が連結されている。また、切削ブレード44の傍には、被加工物1や切削ブレード44に純水等の切削液を供給するためのノズルが配置されている。
【0046】
このノズルから切削液を供給しながら、チャックテーブル12に保持されたフレームユニット11に含まれる被加工物1に回転させた切削ブレード44を切り込ませることで、被加工物1を加工(切削)できる。切削ユニット42に隣接する位置には、チャックテーブル12に保持された被加工物1等を撮像するための撮像ユニット(カメラ)46が設けられている。この撮像ユニット46も、Y軸Z軸移動機構40によってY軸方向に移動するとともに、Z軸方向に移動する。
【0047】
開口4bに対して開口4aと反対側に形成された開口4cには、洗浄ユニット48が配置されている。洗浄ユニット48は、開口4cに設けられた筒状の洗浄空間内にフレームユニット11を吸引、保持するスピンナテーブル52を備えている。スピンナテーブル52の下部には、スピンナテーブル52を所定の速さで回転させる回転駆動源(不図示)が連結されている。
【0048】
スピンナテーブル52の上方には、スピンナテーブル52により保持されたフレームユニット11に含まれる被加工物1に向けて洗浄用の流体(代表的には、水とエアーとを混合した混合流体)を噴射する噴射ノズル50が配置されている。フレームユニット11を保持したスピンナテーブル52を回転させて、噴射ノズル50から洗浄用の流体を噴射することで、被加工物1を洗浄できる。その後、フレームユニット11は、上述の通りカセット13に収容される。
【0049】
被加工物1から形成されたチップまたは該被加工物1を容易にピックアップするために、加工済みの被加工物1を含むフレームユニット11には紫外線硬化型の粘着テープ7の粘着力を低下させる紫外線が照射される。フレームユニット11への紫外線の照射は、例えば、加工装置2の外部に設けられた紫外線照射装置において実施される。この場合、カセット13に収容されたフレームユニット11が該紫外線照射装置に搬送され、該紫外線照射装置においてフレームユニット11に紫外線が照射される。
【0050】
しかしながら、フレームユニット11に紫外線を照射するためだけに紫外線照射装置を準備し、該紫外線照射装置にフレームユニット11を搬出入するのは効率的とはいえない。そこで、側方に搬出入口を備える紫外線照射ユニットがカセット載置台6の内部に設けられた加工装置2が知られている。この場合、フレームユニット11を該紫外線照射ユニットに搬入して該紫外線照射ユニットの内部で紫外線の照射を実施し、該紫外線照射ユニットからカセット13にフレームユニット11を搬送する。
【0051】
近年、フレームユニット11に含まれる被加工物1を加工する前に、強度の弱い紫外線を粘着テープ7の被加工物1に貼着されている領域に照射し、該領域において粘着テープ7の硬度を適度に上昇させる方法が検討されている。予め粘着テープ7の硬度を適度に上昇させておくと、例えば、分割予定ライン3に沿って被加工物1を加工したときに被加工物1の裏面1bに形成されるチッピングと呼ばれる欠けを低減できる。
【0052】
ところが、紫外線照射ユニットを備える加工装置において加工前と加工後で紫外線照射ユニットにフレームユニット11を搬送し、フレームユニット11に紫外線を照射するのはやはり手間が大きい。その上、フレームユニット11の搬送に要する時間が増大するため、加工効率が低下する。
【0053】
そこで、本実施形態に係る加工装置2では、紫外線を照射できる光源ユニット54がフレームユニット11の搬送経路に重なる領域に配設される。そして、該加工装置2では、搬送の過程にあるフレームユニット11に紫外線を照射できる。
図1には、加工装置2の基台4の上面の開口4a及び開口4bに挟まれた領域に配設された光源ユニット54が示されている。ただし、光源ユニット54の位置はこれに限定されない。
【0054】
光源ユニット54は、該搬送経路と交差する方向(X軸方向)に沿って長く延在しており、搬送経路に沿った方向(Y軸方向)における長さが短い帯状の形状である。
図2には、光源ユニット54を模式的に示す斜視図が含まれており、
図3には、光源ユニット54を模式的に示す断面図が含まれている。光源ユニット54は、該搬送経路と交差する方向(Y軸方向)に沿ったLED保持体58を有する。
【0055】
光源ユニット54は、被加工物1の幅を超える長さで該搬送経路と交差する方向(Y軸方向)に沿って配置された複数の紫外光LED62をLED保持体58の上面に備える。したがって、LED保持体58もまた被加工物1の幅を超える長さを有する。LED保持体58は、例えば、光源ユニット54の内部に形成された空間に収容されており、フレームユニット11の搬送経路に向いている。そして、該空間は、例えば、紫外線等の光を透過する保護カバー64により保護されている。
【0056】
紫外光LED62は、紫外領域の波長の光(紫外光、紫外線)を発する機能を有する。そして、LED保持体58は、複数の紫外光LED62のそれぞれに接続される複数の配線(不図示)を収容する。該複数の配線は、それぞれの紫外光LED62に電力を供給する経路となる。複数の紫外光LED62がそれぞれ独立にオンオフの切り替えが可能であるように、また、発する紫外線の強度を制御できるように、該複数の配線はそれぞれ独立制御できる調光器または電源等に接続される。
【0057】
図2及び
図3には、第1の搬送ユニット22の把持機構28により把持されカセット13から引き出されるフレームユニット11が模式的に示されている。カセット13からフレームユニット11が引き出される際に光源ユニット54の紫外光LED62を作動させると、フレームユニット11に含まれる粘着テープ7に下方から紫外線を照射できる。
【0058】
このとき、被加工物1の加工時に必要な貼着力を粘着テープ7に残しつつ粘着テープ7を適度に硬化できる強度の紫外線をフレームユニット11に照射する。本実施形態に係る加工装置2では、複数の紫外光LED62を備える光源ユニット54がフレームユニット11の搬送経路と重なる領域に配されるため、フレームユニット11を搬送する間に該フレームユニット11に紫外線を照射できる。
【0059】
ここで、光源ユニット54は、各紫外光LED62を個別に制御することによりフレームユニット11の特定の照射対象領域にのみ紫外線を照射することもできる。例えば、被加工物1と重なる領域の粘着テープ7を適度に硬化させる場合に、環状フレーム9と重なる領域の粘着テープ7の粘着力の低下は望まれない。そこで、光源ユニット54と重なる領域をフレームユニット11が通過する際、その時点における被加工物1と重なる紫外光LED62のみを作動させる。
【0060】
フレームユニット11の移動に伴って被加工物1と重なる紫外光LED62が増減するため、新たに被加工物1と重なる紫外光LED62を作動させる一方で、被加工物1と重ならなくなる紫外光LED62の作動を停止させる。
図6(A)及び
図6(B)は、光源ユニット54と、フレームユニット11と、を模式的に示す底面図である。
図6(A)及び
図6(B)では、下方から直接視認できないものが破線で示されており、作動させない紫外光LED62aと、作動させる紫外光LED62bと、が模式的に示されている。
【0061】
図6(A)には、光源ユニット54及び被加工物1が重なり始めた時点における両者の位置関係が模式的に示されている。この時点では、光源ユニット54の中央付近の紫外光LED62を作動させる。
図6(B)には、光源ユニット54及び被加工物1がほぼ最大限重なる時点における両者の位置関係が模式的に示されている。この時点では、より多くの紫外光LED62を作動させる。このように、光源ユニット54と被加工物1の位置関係に応じて作動させる紫外光LED62が決定されるとよい。
【0062】
すなわち、好ましくは、光源ユニット54は、複数の紫外光LED62のうち搬送ユニットにより搬送されるフレームユニット11に含まれる被加工物1と重なる領域に位置する1以上の紫外光LED62を点灯させる。
【0063】
また、加工後の被加工物1を含むフレームユニット11がカセット13に収容される際、フレームユニット11は、光源ユニット54と重なる領域を再び通過する。このとき、被加工物1から形成されたチップや被加工物1を粘着テープ7から容易に剥離できるようにするため、光源ユニット54を作動させてフレームユニット11に紫外線を照射してもよい。
【0064】
この場合、粘着テープ7の粘着力を確実に低下させるために、より高い強度でフレームユニット11に紫外線を照射するとよい。ここで、より高い強度でフレームユニット11に紫外線を照射するために、すべての紫外光LED62を作動させてもよい。しかしながら、この場合においても環状フレーム9と重なる領域において粘着テープ7の粘着力を低下させたくない場合、すべての紫外光LED62をさせる必要はない。
【0065】
また、被加工物1の加工前に粘着テープ7に紫外線を照射している場合、被加工物1の加工後に粘着テープ7を照射する際には、被加工物1の加工前に粘着テープ7を照射しない場合と同等の強度で紫外線を照射する必要はない。被加工物1の加工前に紫外線の照射を実施している場合、粘着テープ7の変質がある程度進行しているため、加工後の紫外線の照射時には変質の進行状態を考慮した強度で粘着テープ7に紫外線を照射すればよい。
【0066】
なお、フレームユニット11に紫外線を照射する際、フレームユニット11を停止することなく移動させながら紫外線を照射し続けてもよい。この場合、紫外線の照射を実施しても、カセット13から搬出され加工されたフレームユニット11が再びカセット13に収容されるまでに要する時間が実質的に増大しない。したがって、紫外線の照射を極めて効率的に実施できる。ただし、紫外線の照射時に、紫外線の照射強度を制御する等の理由のためにフレームユニット11の移動速度を低下させてもよい。
【0067】
また、フレームユニット11に紫外線を照射する際、フレームユニット11の移動と停止を繰り返しフレームユニット11が停止する都度紫外線の照射を実施してもよい。紫外線をフレームユニット11に照射する際にフレームユニット11を停止させると、フレームユニット11の照射対象領域に所定の強度でより高精度に紫外線を照射できる。
【0068】
ここで、本実施形態に係る加工装置2では、光源ユニット54と重なる領域を通過するフレームユニット11に含まれる被加工物1をカメラで撮像して被加工物1の輪郭の位置を検出してもよい。被加工物1の輪郭の位置を検出できると、フレームユニット11の形状及びフレームユニット11における位置を検出できる。そして、加工装置2では、取得された情報に基づいてチャックテーブル12や切削ユニット42を作動できるため、被加工物1を高精度に加工できる。
【0069】
図1、
図2、及び
図3に示す通り、本実施形態に係る加工装置2は、フレームユニット11の搬送経路を挟んで光源ユニット54と対面するカメラ56を備える。カメラ56は、光源ユニット54から発せられフレームユニット11を透過した光を撮像して、撮像画像を形成できる。例えば、カメラ56には、フレームユニット11を透過した紫外線を検出できるように、紫外領域の波長の光に感度を有する撮像素子が使用される。なお、撮像素子は、紫外領域以外の波長の光に感度を有してもよい。
【0070】
各図には、光源ユニット54が該搬送経路の下方に配され、カメラ56が該搬送経路の上方に配される場合が示されている。ただし、本実施形態に係る加工装置2はこれに限定されず、該搬送経路の上方に光源ユニット54が配され、該搬送経路の下方にカメラ56が配されてもよい。
【0071】
光源ユニット54でフレームユニット11に紫外線を照射したとき、フレームユニット11の被加工物1が存在しない領域では、紫外線が粘着テープ7に吸収され減衰しつつ粘着テープ7を透過する。その一方で、被加工物1が存在する領域では、被加工物1が紫外線を透過しない材料で形成されている場合、粘着テープ7を透過した該紫外線が被加工物1により遮られる。
【0072】
そのため、フレームユニット11を透過した紫外線をカメラ56で撮像すると、被加工物1が影となって写る撮像画像が得られる。そして、該撮像画像からフレームユニット11に含まれる被加工物1の輪郭の位置を検出でき、被加工物1の形状及びフレームユニット11における被加工物1の位置を検出できる。
【0073】
なお、カメラ56は、
図2に示す通り、該搬送経路と交差する方向(Y軸方向)に沿って移動可能でもよい。例えば、加工装置2は、カメラ56を該搬送経路と交差する方向に移動させる移動機構(不図示)を備えてもよい。この場合、カメラ56を移動させつつ撮像を繰り返すことにより、フレームユニット11の光源ユニット54と重なる領域の全域において撮像を実施できる。
【0074】
本実施形態に係る加工装置2は、
図3に模式的に示すように、カメラ56に接続されフレームユニット11に含まれる被加工物1の輪郭の位置を検出する輪郭検出ユニット70を備える。そして、輪郭検出ユニット70は、搬送経路上を搬送されるフレームユニット11を透過する光源ユニット54から発せられた光をカメラ56で撮像して得られた撮像画像から該被加工物1の輪郭の位置を検出する機能を有する。なお、輪郭検出ユニット70は、後述の制御ユニット72によりその機能が実現されてもよい。
【0075】
輪郭検出ユニット70が撮像画像から被加工物1の輪郭の位置を検出する過程について詳述する。
図4(A)、
図4(C)、
図4(E)、
図5(A)、
図5(C)、及び
図5(E)には、カセット13から一対のガイドレール16にフレームユニット11が搬出される様子が段階的に示されている。
【0076】
これらの図は、カセット13の内部と、光源ユニット54と、一対のガイドレール16と、第1の搬送ユニット22の第1の保持機構26の端部に設けられた把持機構28と、を模式的に示す上面図である。これらの図では、カセット13の天板や支持枠13a、カメラ56、カセット載置台6、開口4a,4b、防塵防滴カバー8等が省略されている。
【0077】
これらの図に示す通り、第1の搬送ユニット22の把持機構28で把持された環状フレーム9を含むフレームユニット11は、カセット13から搬出される過程で光源ユニット54と重なる。そして、光源ユニット54と重なる領域が遷移しながらフレームユニット11が一対のガイドレール16まで搬送される。
【0078】
図4(A)は、カセット13から引き出され光源ユニット54と重なり始めたフレームユニット11が模式的に示されている。この状態で、光源ユニット54の紫外光LED62を作動させると、一部の紫外線がフレームユニット11を透過する。透過した紫外線をカメラ56で撮像すると、
図4(B)に模式的に示す撮像画像66aが得られる。
図4(B)は、撮像画像66aを模式的に示す正面図である。
【0079】
撮像画像66aでは、紫外線を透過しない領域が影68aとして写る。影68aは、フレームユニット11のうち被加工物1が存在する領域を示す。なお、撮像画像66aでは説明の便宜のために環状フレーム9の影を省略しているが、撮像画像66aに環状フレーム9の影が写ってもよい。
【0080】
図4(C)は、
図4(A)の状態からさらにカセット13から引き出された状態のフレームユニット11が模式的に示されている。フレームユニット11が移動すると、フレームユニット11の光源ユニット54と重なる領域が遷移する。
図4(D)には、
図4(C)に示す位置関係において光源ユニット54から発せられフレームユニット11を透過した紫外線をカメラ56で撮像して得られる撮像画像66bが模式的に示されている。撮像画像66bには、被加工物1が存在する領域が影68bとして写る。
【0081】
同様に、
図4(F)、
図5(B)、
図5(D)、及び
図5(F)には、それぞれ、
図4(E)、
図5(A)、
図5(C)、及び
図5(E)に示す位置関係おいて得られる撮像画像66c,66d,66e,66fが模式的に示されている。それぞれの撮像画像66c,66d,66e,66fには、被加工物1が存在する領域が影68c,68d,68e,68fとして写る。
【0082】
輪郭検出ユニット70は、例えば、得られた撮像画像66a,66b,66c,66d,66e,66fを組み合わせ被加工物1の輪郭の位置を検出する。このように、光源ユニット54で紫外線をフレームユニット11に照射しながらカメラ56を作動させると、粘着テープ7を適度に硬化させつつフレームユニット11における被加工物1の輪郭の位置を検出できる。
【0083】
なお、粘着テープ7の被加工物1に貼着された領域の粘着力を適度に低下させつつ被加工物1の輪郭の位置を検出する場合、
図6(A)及び
図6(B)に示す通り、被加工物1に重なる紫外光LED62のみを作動させてもよい。ただし、この場合にフレームユニット11の被加工物1に重ならない領域を透過する紫外線の量が不足し、得られる撮像画像において被加工物1の影が明確とはならず、カメラ56で被加工物1の輪郭を検出しにくい場合がある。
【0084】
そこで、被加工物1に重なる紫外光LED62に加え、被加工物1と重ならない紫外光LED62のうちフレームユニット11の環状フレーム9とも重ならない範囲の紫外光LED62を作動させてもよい。例えば、被加工物1に重なる紫外光LED62に隣接する紫外光LED62を作動させる。この場合、カメラ56を使用して得られる撮像画像において、被加工物1に重ならない領域がはっきり明るく写るため、被加工物1の輪郭を明確に検出できる。
【0085】
なお、フレームユニット11に含まれる被加工物1に対して加工装置2で実施される加工の条件次第では、被加工物1を加工する前にフレームユニット11に紫外線を照射しない場合がある。この場合、フレームユニット11に紫外線が照射されず、カメラ56を作動させても紫外線を検出できない。そのため、輪郭検出ユニット70は、被加工物1の輪郭の位置を検出できない。
【0086】
そこで、フレームユニット11に紫外線を照射しない場合でも被加工物1の輪郭の位置を検出できるように、光源ユニット54はフレームユニット11に光を照射する非紫外光LED60を備えてもよい。この場合、
図2に示す通り、LED保持体58の上面には複数の非紫外光LED60が設けられる。
【0087】
非紫外光LED60は、被加工物1の幅を超える長さで搬送経路と交差する方向(Y軸方向)に沿って配置される。例えば、
図2に示す通り、各非紫外光LED60は、各紫外光LED62にY軸方向に隣接して配される。または、各非紫外光LED60は、各紫外光LED62の間に配されてもよい。すなわち、非紫外光LED60と、紫外光LED62と、は搬送経路と交差する方向(Y軸方向)に沿って交互に並んで配されてもよい。
【0088】
非紫外光LED60は、紫外線以外の波長領域の光を発する機能を有するLEDであり、例えば、可視光領域の波長の光(可視光)を発する可視光LED、または、赤外領域の波長の光(赤外線)を発する赤外光LEDである。複数の非紫外光LED60は、それぞれ異なる配線が接続されてもよく、それぞれ独立にオンオフの切り替えが可能でもよく、発する光の強度を独立に制御できてもよい。または、複数の非紫外光LED60は、一体としてオンオフが切り替えられてもよい。
【0089】
切削ユニット(加工ユニット)42で被加工物1を加工する前に粘着テープ7に紫外線を照射しない場合、紫外光LED62に代えて非紫外光LED60を作動させてフレームユニット11に非紫外光を照射させる。そして、フレームユニット11を透過した該非紫外光をカメラ56で撮像して撮像画像を得る。該撮像画像には、被加工物1が存在する領域が影として写る。そのため、輪郭検出ユニット70は、該撮像画像を基にフレームユニット11における被加工物1の輪郭の位置を検出できる。
【0090】
なお、被加工物1を非紫外光で撮像する場合、非紫外光LED60のすべてを作動させる必要はなく、被加工物1と重なる非紫外光LED60だけを作動させてもよい。また、被加工物1と重なる非紫外光LED60に加え、被加工物1と重なる非紫外光LED60に隣接する非紫外光LED60を作動させてもよい。
【0091】
このように、本実施形態に係る加工装置2では、被加工物1の加工前に紫外線を照射する処理が実施される場合に、紫外光LED62から発せられた紫外線をカメラ56で撮像して被加工物1の輪郭の位置を検出できる。また、該処理が実施されない場合においても非紫外光LED60から発せられた非紫外光をカメラ56で撮像して被加工物1の輪郭を検出できる。
【0092】
さらに、本実施形態に係る加工装置2では、紫外光LED62と、非紫外光LED60と、を同時に作動させてもよい。例えば、フレームユニット11に紫外線を照射する処理を予め実施する場合においても、照射される紫外線の強度が低くフレームユニット11を透過する該紫外線をカメラ56で撮像しても、得られる撮像画像のコントラストが必要な水準に達しない場合がある。
【0093】
この場合、紫外光LED62を作動させてフレームユニット11に紫外線を照射して該処理を実施するとともに、非紫外光LED60を作動させてフレームユニット11に非紫外光を照射する。そして、フレームユニット11を透過した該非紫外光をカメラ56で撮像すると、被加工物1の輪郭の位置の検出に使用可能な十分な水準のコントラストの撮像画像が得られる。
【0094】
なお、フレームユニット11の紫外線が照射される領域と、非紫外光が照射される領域と、は、同一でもよく、対応していてもよく、全く異なっていてもよい。作動させる紫外光LED62は、紫外線をフレームユニット11に照射する目的に対して最も紫外線の照射が効率的となるように選択されるとよい。また、作動させる非紫外光LED60は、被加工物1の輪郭の位置を最も効率的に検出できるように選択されるとよい。そして、作動させる紫外光LED62と、非紫外光LED60と、は互いに独立に決定されてもよい。
【0095】
このように、加工装置2においてフレームユニット11に実施される加工の条件に応じて光源ユニット54の動作を変更できる。そして、本実施形態に係る加工装置2は、フレームユニット11に実施される加工の条件に基づいて光源ユニット54の動作の内容を決定する機能を有してもよい。さらに、加工装置2は、カメラ56で被加工物1を繰り返し撮像して得られる撮像画像に基づいて、光源ユニット54の動作の内容を随時補正してもよい。
【0096】
例えば、ある時点で得られた撮像画像に基づいて、被加工物1とはまったく重ならない紫外光LED62を作動させていることが判明した場合、不必要な紫外光LED62を作動させないように光源ユニット54の動作の内容を補正する。また、ある時点で得られた撮像画像に基づいて、必要な紫外光LED62が作動していないことが判明した場合、必要な紫外光LED62を作動させるように光源ユニット54の動作の内容を補正する。このように、紫外線の照射を実施する間にも光源ユニット54の動作の内容を補正できる。
【0097】
図1に示す通り、加工装置2は、各構成要素を制御する制御ユニット72を備える。制御ユニット72は、例えば、第1の搬送ユニット22及び第2の搬送ユニット32等の搬送ユニットと、光源ユニット54と、カメラ56と、輪郭検出ユニット70と、を制御する。
【0098】
制御ユニット72は、例えば、データを処理できるプロセッサであり、コンピュータプログラムで表される機能を実行するように構成された回路を有する処理装置である。制御ユニット72は、プロセッサとしてマイクロプロセッサ、CPU(Central Processing Unit)等を備え、該プログラムがハードディスクドライブ、フラッシュメモリ等の記憶装置に格納されている。そして、該プログラム等のソフトウェアと該処理装置(ハードウェア資源)とが協働した具体的手段として機能する。
【0099】
制御ユニット72は、フレームユニット11の加工条件が登録された条件登録部74を有する。条件登録部74には、例えば、カセット13に収容されるそれぞれのフレームユニット11に加工装置2で実施される加工の条件が予め登録される。条件登録部74に登録される加工条件は、加工装置2でフレームユニット11に実施される搬送、加工、洗浄、及び紫外線照射等の条件の全部又は一部を含む。
【0100】
例えば、条件登録部74には、切削ユニット(加工ユニット)42で実施される加工の加工条件として切削ブレード44の回転数、切り込み深さ、送り速度等が登録される。また、洗浄ユニット48で実施される洗浄の条件として、スピンナテーブル52の回転速度や噴射ノズル50から噴射される洗浄液の噴射量等が登録される。さらに、条件登録部74には、被加工物1を切削ユニット42で加工する前後におけるフレームユニット11への紫外線照射の要否や紫外線の照射条件が加工条件として登録される。
【0101】
制御ユニット72は、条件登録部74に登録されたフレームユニット11の加工条件を読み出す機能を有し、該加工条件に基づいてカセット13から搬出されるフレームユニット11に紫外線を照射する必要があるか否かを判定する。そして、必要に応じて光源ユニット54を制御して搬送経路上を搬送されるフレームユニット11に紫外線を照射する。
【0102】
例えば、制御ユニット72は、切削ユニット(加工ユニット)42で被加工物1を加工する前に粘着テープ7に紫外線を照射する処理が該加工条件に含まれる場合、光源ユニット54の紫外光LED62を作動させて粘着テープ7に紫外線を照射させる。この場合、フレームユニット11を透過する該紫外線をカメラ56で撮像することで被加工物1の輪郭を検出できる。
【0103】
制御ユニット72は、フレームユニット11を透過する該紫外線をカメラ56に撮像させて撮像画像を取得し、得られた該撮像画像に基づいて被加工物1の輪郭の位置を輪郭検出ユニット70に検出させる。その後、チャックテーブル12にフレームユニット11を搬送し、検出された被加工物1の輪郭の位置に基づいて切削ユニット42及びチャックテーブル12の相対位置やチャックテーブル12の向きを制御する。
【0104】
また、制御ユニット72は、切削ユニット(加工ユニット)42で被加工物1を加工する前に粘着テープ7に紫外線を照射する処理が該加工条件に含まれない場合、光源ユニット54の紫外光LED62を作動させない。この場合、非紫外光LED60を作動させてフレームユニット11に非紫外光を照射させる。そして、フレームユニット11を透過する該非紫外光をカメラ56に撮像させ、得られた撮像画像に基づいて被加工物1の輪郭の位置を輪郭検出ユニット70に検出させる。
【0105】
すなわち、制御ユニット72は、条件登録部74に登録された加工条件の内容に応じて非紫外光LED60及び紫外光LED62の作動の要否を判定する。特に、カメラ56でフレームユニット11を撮像するにあたり、紫外光LED62が発する紫外線で撮像を十分に実施できる場合に非紫外光LED60を作動させない。そのため、フレームユニット11を撮像する際に、光源ユニット54を必要最小限の電力で稼働でき、フレームユニット11を高効率に加工できる。
【0106】
以上に説明する通り、本実施形態により、フレームユニット11の搬送経路において該フレームユニット11に含まれる粘着テープ7に紫外線を照射できる高効率な加工装置2が提供される。
【0107】
仮に、カメラ56でフレームユニット11を撮像するための非紫外光を発する光源を光源ユニット54とは別に搬送経路と重なる領域に設ける場合、該光源を配する領域を確保するために該搬送経路を長く設計せざるを得ない。この場合、フレームユニット11の搬送時間が増大して加工装置2で実施される加工の効率が低下する。これに対して本実施形態に係る加工装置2では、光源ユニット54が該光源の役割を果たすため、該光源が不要であり搬送経路を長大化させる必要がない。
【0108】
なお、本発明は、上記の実施形態の記載に限定されず、種々変更して実施可能である。例えば、上記実施形態では、フレームユニット11を撮像するカメラ56が、紫外線及び非紫外光のいずれにも感度を有する撮像素子を備える場合について説明したが、本発明の一態様はこれに限定されない。
【0109】
すなわち、加工装置2は、紫外線に感度を有する撮像素子を含むカメラと、非紫外光に感度を有する撮像素子を含むカメラと、を互いに隣接するようにフレームユニット11の搬送経路と重なる領域に備えてもよい。この場合、制御ユニット72は、フレームユニット11を撮像する際にフレームユニット11に照射される光の波長に基づいて撮像に使用するカメラを決定する。
【0110】
その他、上記実施形態に係る構造、方法等は、本発明の目的の範囲を逸脱しない限りにおいて適宜変更して実施できる。
【符号の説明】
【0111】
1 被加工物
1a 表面
1b 裏面
3 分割予定ライン
5 デバイス
7 粘着テープ
9 環状フレーム
9a 開口
11 フレームユニット
13 カセット
13a 支持枠
13b 搬出入口
13c 内壁
2 加工装置
4 基台
4a,4b,4c 開口
6 カセット載置台
8 防塵防滴カバー
10 X軸移動テーブル
12 チャックテーブル
12a 保持面
12b クランプ
16 ガイドレール
18,38 支持構造
20,30 Y軸レール
22,32 搬送ユニット
24,34 移動機構
26,36 保持機構
28 把持機構
40 Y軸Z軸移動機構
42 切削ユニット(加工ユニット)
44 切削ブレード
46 撮像ユニット(カメラ)
48 洗浄ユニット
50 噴射ノズル
52 スピンナテーブル
54 光源ユニット
56 カメラ
58 LED保持体
60 非紫外光LED
62,62a,62b 紫外光LED
64 保護カバー
66a,66b,66c,66d,66e,66f 撮像画像
68b,68c,68d,68e,68f 影
70 輪郭検出ユニット
72 制御ユニット
74 条件登録部