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特許7358301ウエハガス放出のためのプラズマエンハンストアニールチャンバ
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-09-29
(45)【発行日】2023-10-10
(54)【発明の名称】ウエハガス放出のためのプラズマエンハンストアニールチャンバ
(51)【国際特許分類】
   H01L 21/324 20060101AFI20231002BHJP
   H01L 21/3065 20060101ALI20231002BHJP
   H01L 21/31 20060101ALI20231002BHJP
【FI】
H01L21/324 P
H01L21/324 G
H01L21/324 R
H01L21/324 T
H01L21/302 101M
H01L21/31 E
【請求項の数】 15
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2020117373
(22)【出願日】2020-07-07
(62)【分割の表示】P 2018553133の分割
【原出願日】2017-04-10
(65)【公開番号】P2020184639
(43)【公開日】2020-11-12
【審査請求日】2020-08-06
【審判番号】
【審判請求日】2023-01-04
(31)【優先権主張番号】62/320,932
(32)【優先日】2016-04-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】390040660
【氏名又は名称】アプライド マテリアルズ インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】APPLIED MATERIALS,INCORPORATED
【住所又は居所原語表記】3050 Bowers Avenue Santa Clara CA 95054 U.S.A.
(74)【代理人】
【識別番号】110002077
【氏名又は名称】園田・小林弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】ハウリルチャック, ララ
(72)【発明者】
【氏名】スコットニー-キャッスル, マシュー ディー.
(72)【発明者】
【氏名】タム, ノーマン エル.
(72)【発明者】
【氏名】スピューラー, マシュー
(72)【発明者】
【氏名】チャン, コン ラン サミュエル
(72)【発明者】
【氏名】イウ, トンミン
(72)【発明者】
【氏名】モファット, スティーヴン
【合議体】
【審判長】恩田 春香
【審判官】棚田 一也
【審判官】中野 浩昌
(56)【参考文献】
【文献】特表2013-530516(JP,A)
【文献】登録実用新案第3123767(JP,U)
【文献】特開2002-141293(JP,A)
【文献】特表2005-534174(JP,A)
【文献】特開2006-183152(JP,A)
【文献】特開2004-131760(JP,A)
【文献】特許第5775633(JP,B1)
【文献】特開2009-188198(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 21/324
H01L 21/31
H01L 21/3065
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の処理空間を画定する第1の処理チャンバと、
第2の処理空間を画定する第2の処理チャンバと、
第1の遠隔プラズマ源から前記第1の処理空間に配置された第1のシャワーヘッドに洗浄プラズマを供給するように構成された第1のプラズマ導管によって前記第1の処理チャンバに連結された第1の遠隔プラズマ源と、
前記第1の遠隔プラズマ源と前記第2の処理チャンバとの間に連結された第2のプラズマ導管であって、前記第1の遠隔プラズマ源から前記第2の処理空間に配置された第2のシャワーヘッドに洗浄プラズマを供給するように構成された第2のプラズマ導管と、
第2の遠隔プラズマ源から前記第2のシャワーヘッドに洗浄プラズマを供給するように構成された第3のプラズマ導管によって前記第2の処理チャンバに連結された第2の遠隔プラズマ源と、
第1の排気導管によって前記第1の処理チャンバに、また、第2の排気導管によって前記第2の処理チャンバに連結された排気装置と、
前記第1の排気導管と前記第2の排気導管を前記排気装置に連結する共通の排気導管と、
前記共通の排気導管に配置された総排気フローコントローラと、
前記第1の排気導管に配置されたチャンバ排気フローコントローラと、
を備える、半導体基板の熱処理に用いられる基板処理装置。
【請求項2】
前記第2のプラズマ導管に配置されたプラズマフローコントローラを更に備える、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記第1の処理チャンバに配置された第1の圧力センサと、前記第2の処理チャンバに配置された第2の圧力センサと、を更に備える、請求項2に記載の装置。
【請求項4】
前記第1及び第2の圧力センサと、前記総排気フローコントローラと、前記チャンバ排気フローコントローラと、に連結されたコントローラを更に備える、請求項3に記載の装置。
【請求項5】
前記第1の処理チャンバに配置された第1の組成物センサと、前記第2の処理チャンバに配置された第2の組成物センサとを更に備え、第1のガス源は第1の供給源導管によって前記第1の遠隔プラズマ源に連結され、第2のガス源は第2の供給源導管によって前記第2の遠隔プラズマ源に連結され、第1の供給源フローコントローラは前記第1の供給源導管に配置され、第2の供給源フローコントローラは前記第2の供給源導管に配置される、請求項4に記載の装置。
【請求項6】
前記コントローラはまた、前記プラズマフローコントローラと、前記第1の供給源フローコントローラと、前記第2の供給源フローコントローラと、前記第1の組成物センサと、前記第2の組成物センサとに連結される、請求項5に記載の装置。
【請求項7】
第1の処理空間を画定する第1の処理チャンバと、
第2の処理空間を画定する第2の処理チャンバと、
第1の遠隔プラズマ源から前記第1の処理空間に配置された第1のシャワーヘッドに洗浄プラズマを供給するように構成された第1のプラズマ導管によって前記第1の処理チャンバに連結された第1の遠隔プラズマ源と、
前記第1の遠隔プラズマ源と前記第2の処理チャンバとの間に連結された第2のプラズマ導管であって、前記第1の遠隔プラズマ源から前記第2の処理空間に配置された第2のシャワーヘッドに洗浄プラズマを供給するように構成された第2のプラズマ導管と、
第2の遠隔プラズマ源から前記第2のシャワーヘッドに洗浄プラズマを供給するように構成された第3のプラズマ導管によって前記第2の処理チャンバに連結された第2の遠隔プラズマ源と、
第1のキャリアガス導管によって前記第1の処理チャンバに、また、第2のキャリアガス導管によって前記第2の処理チャンバに連結されたキャリアガス源と、
第1の排気導管によって前記第1の処理チャンバに、また、第2の排気導管によって前記第2の処理チャンバに連結された排気装置と、
前記第1の排気導管と前記第2の排気導管を前記排気装置に連結する共通の排気導管と、
前記共通の排気導管に配置された総排気フローコントローラと、
前記第1の排気導管に配置されたチャンバ排気フローコントローラと、
前記第1の処理チャンバに配置された第1の圧力センサと、
前記第2の処理チャンバに配置された第2の圧力センサと、
を備える、半導体基板の熱処理に用いられる基板処理装置。
【請求項8】
前記第2のプラズマ導管に配置されたプラズマフローコントローラを更に備える、請求項7に記載の装置。
【請求項9】
第1の供給源導管によって前記第1の遠隔プラズマ源に連結された第1のガス源と、第2の供給源導管によって前記第2の遠隔プラズマ源に連結された第2のガス源とを更に備え、前記キャリアガス源はまた、前記第1の供給源導管と前記第2の供給源導管に連結される、請求項8に記載の装置。
【請求項10】
前記キャリアガス源は、第1のキャリアガスフローコントローラによって前記第1の供給源導管に連結され、前記キャリアガス源は、第2のキャリアガスフローコントローラによって前記第2の供給源導管に連結される、請求項9に記載の装置。
【請求項11】
前記第1の処理チャンバに連結された第3の遠隔プラズマ源と、前記第2の処理チャンバに連結された第4の遠隔プラズマ源と、第3の供給源導管によって前記第3の遠隔プラズマ源に連結された第3のガス源と、第4の供給源導管によって前記第4の遠隔プラズマ源に連結された第4のガス源とを更に備え、前記キャリアガス源はまた、前記第1のキャリアガスフローコントローラによって、前記第3の供給源導管に連結され、前記キャリアガス源はまた、前記第2のキャリアガスフローコントローラによって、前記第4の供給源導管に連結される、請求項10に記載の装置。
【請求項12】
前記総排気フローコントローラと、前記チャンバ排気フローコントローラと、前記第1の圧力センサと、前記第2の圧力センサと、前記プラズマフローコントローラ、前記第1のキャリアガスフローコントローラと、前記第2のキャリアガスフローコントローラと、に連結されたコントローラを更に備え、前記第1のキャリアガスフローコントローラはスリーウェイバルブであり、前記第2のキャリアガスフローコントローラはスリーウェイバルブである、請求項11に記載の装置。
【請求項13】
第1の処理空間を画定する第1の処理チャンバと、
第2の処理空間を画定する第2の処理チャンバと、
第1の遠隔プラズマ源から前記第1の処理空間に配置された第1のシャワーヘッドに洗浄プラズマを供給するように構成された第1のプラズマ導管によって前記第1の処理チャンバに連結された第1の遠隔プラズマ源と、
前記第1の遠隔プラズマ源と前記第2の処理チャンバとの間に連結された第2のプラズマ導管であって、前記第1の遠隔プラズマ源から前記第2の処理空間に配置された第2のシャワーヘッドに洗浄プラズマを供給するように構成された第2のプラズマ導管と、
第2の遠隔プラズマ源から前記第2のシャワーヘッドに洗浄プラズマを供給するように構成された第3のプラズマ導管によって前記第2の処理チャンバに連結された第2の遠隔プラズマ源と、
前記第2の遠隔プラズマ源と前記第1の処理チャンバとの間に連結された第4のプラズマ導管であって、前記第2の遠隔プラズマ源から前記第1のシャワーヘッドに洗浄プラズマを供給するように構成された第4のプラズマ導管と、
第1の排気導管によって前記第1の処理チャンバに、また、第2の排気導管によって前記第2の処理チャンバに連結された排気装置と、
前記第1の排気導管と前記第2の排気導管を前記排気装置に連結する共通の排気導管と、
前記共通の排気導管に配置された総排気フローコントローラと、
前記第1の排気導管に配置されたチャンバ排気フローコントローラと、
前記第1の処理チャンバに配置された第1の圧力センサと、
前記第2の処理チャンバに配置された第2の圧力センサと、
を備える、半導体基板の熱処理に用いられる基板処理装置。
【請求項14】
前記総排気フローコントローラと、前記チャンバ排気フローコントローラと、前記第1の圧力センサと、前記第2の圧力センサと、に連結されたコントローラを更に備える、請求項13に記載の装置。
【請求項15】
前記第2のプラズマ導管に配置されたプラズマフローコントローラと、
前記第1の処理チャンバに配置された第1の組成物センサ、及び、前記第2の処理チャンバに配置された第2の組成物センサであって、前記コントローラが連結されている前記第1の組成物センサ及び第2の組成物センサと、
を更に備える、請求項14に記載の装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[0001] 本開示の実装は概して、半導体処理チャンバに関する。より具体的には、本書に開示の実装は、基板ガス放出のためのプラズマエンハンストアニールチャンバに関する。
【背景技術】
【0002】
関連技術の説明
[0002] 半導体基板の熱処理は一般的に、様々な目的の半導体製造で利用されている。種々のタイプの熱処理には、急速熱処理、レーザー処理、ソークアニーリングなどが含まれる。熱処理中に利用される温度は、基板及びその上に堆積される材料の様々な特性を変化させるように構成されうる。例えば、ドーパント拡散、結晶材料変形、及び表面変形は、熱処理によって実現されうる処理のタイプの一部にすぎない。
【0003】
[0003] ある種の熱処理では、材料は、熱処理される基板からガス放出されることがある。ガス放出された材料は一般的に、熱処理チャンバの処理空間(process volume)から排気されるが、ガス放出された材料はまた、チャンバ壁並びにチャンバ内に配置された構成要素の上に堆積しうる。堆積した材料はチャンバ内に粒子を生成し、基板上に再堆積させるため、基板上に最終的に形成されるマイクロエレクトロニクスデバイスの故障を引き起こしうる。チャンバの洗浄は多くの場合、予防的なメンテナンスの間に相当なダウンタイムを要求するため、熱処理の効率を低下させる。
【0004】
[0004] したがって、当技術分野で必要とされるのは、熱処理チャンバの改良である。
【発明の概要】
【0005】
[0005] 一実装では、基板処理装置が提供される。装置は、第1の処理空間を画定する第1の熱処理チャンバを含む。第1の基板支持体は第1の処理空間内に配置され、第1の遠隔プラズマ源は第1の処理空間と流体連結され、第1のガス源は第1の遠隔プラズマ源と流体連結されうる。装置はまた、第2の処理空間を画定する第2の熱処理チャンバを含む。第2の熱処理チャンバは、第1の熱処理チャンバと壁を共有する。第2の基板支持体は第2の処理空間内に配置され、第2の遠隔プラズマ源は第2の処理空間に流体連結され、第2のガス源は第2の遠隔プラズマ源に流体連結されうる。排気装置(exhaust)はまた、第1の処理空間及び第2の処理空間に流体連結されうる。
【0006】
[0006] 本開示の上述の特徴を詳細に理解しうるように、上記で簡単に要約された本開示のより具体的な説明が、実装を参照することによって得られ、一部の実装は、付随する図面に例示されている。しかし、付随する図面は、例示的な実施形態のみを示しており、従ってその範囲を限定すると見なすべきではなく、他の等しく有効な実施形態を許容しうることに、留意されたい。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】本書に記載の一実装による遠隔プラズマ源を有するデュアルチャンバ熱処理装置の概略図である。
図2】本書に記載の一実装による遠隔プラズマ源を有するデュアルチャンバ熱処理装置の概略図である。
図3】本書に記載の一実装による遠隔プラズマ源を有するデュアルチャンバ熱処理装置の概略図である。
図4】本書に記載の一実装による遠隔プラズマ源を有するデュアルチャンバ熱処理装置の概略図である。
図5】本書に記載の一実装による遠隔プラズマ源を有するデュアルチャンバ熱処理装置の概略図である。
図6】本書に記載の一実装による遠隔プラズマ源を有するデュアルチャンバ熱処理装置の概略図である。
図7本書に記載の一実装による遠隔プラズマ源を有するデュアルチャンバ熱処理装置の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
[0013] 理解を容易にするために、可能な場合には、図に共通する同一の要素を指し示すのに同一の参照番号を使用した。1つの実装の要素及び特徴は、更なる記述がなくとも、他の実装に有益に組み込まれることがあると想定されている。
【0009】
[0014] 本書に記載の実装は、熱基板処理装置にインシトゥ洗浄能力をもたらす。本書に記載の装置は、処理空間を画定する熱処理チャンバを含んでもよく、基板支持体は処理空間内に配設されうる。一又は複数の遠隔プラズマ源は処理空間と流体連通してもよく、遠隔プラズマ源は処理空間に洗浄プラズマを供給するように構成されうる。
【0010】
[0015] 図1は、本書に記載の一実装にしたがって、遠隔プラズマ源126、132を有するデュアルチャンバ熱処理装置100を概略的に示している。装置100は、第1の処理空間110を画定する第1の熱処理チャンバ102を含む。第1の側壁120及び第1の天井118など、第1のチャンバ102の壁は、更に第1の処理空間110を画定する。壁120と天井118は、高い処理温度に耐えるのに適した材料から形成されうる。例えば、第1のチャンバ102は、ステンレス鋼、アルミニウム又は他の適切な金属材料から形成されうる。処理空間110を画定する第1のチャンバ102の表面は、ある実装でその表面の上への堆積を増進するため、又は防止するため、様々な材料で被覆されうる。図には示されていないが、粒子管理及び基板の熱処理を更に改善するため、第1の処理空間110内に様々な処理キット、シールドなどが配置されうると考えられている。
【0011】
[0016] 第1の処理空間110は、約400°Cを超える温度まで、例えば、約700°Cから約1200°Cの間まで、例えば、約850°Cから約1100°Cの間まで基板を加熱することによって、処理空間内部に配置された基板に熱処理を実施するように構成されうる。第1の基板支持体106は、第1の処理空間110内に配置される。第1の基板支持体106は、真空チャック又は静電チャックなどの様々な方法によって、熱処理中に基板支持体の上に基板を保持するように構成されうる。リングやピンなどの他の様々な装置によって、基板は第1の基板支持体106の上に配置及び/又は保持されうるとも考えられている。第1の基板支持体106はまた、基板支持体の上に配置された基板の加熱を促進するため、コイルなどの抵抗加熱装置を含みうる。基板を加熱するため、ランプからの電磁エネルギーなど、他の加熱方法が抵抗加熱装置と組み合わせて使用されうる。
【0012】
[0017] 第1の遠隔プラズマ源126は、第1の処理空間110に連結され、第1の処理空間110と流体連通しうる。第1の遠隔プラズマ源126は、第1の処理空間110から遠隔的にプラズマを生成し、プラズマ生成物を第1の処理空間110に供給するように構成されうる。図には示されていないが、第1の遠隔プラズマ源126はRF電源に連結されうる。第1の遠隔プラズマ源126は、所望のプラズマ特性及びチャンバ構造に応じて、容量結合プラズマ生成器、又は誘導結合プラズマ生成器であってもよいと考えられている。例示した実装を分かりにくくしないよう、RFチョーク又は接地装置など、他の様々なプラズマ生成装置は描かれていない。
【0013】
[0018] プラズマ生成物は、第1の遠隔プラズマ源126及び第1の処理空間110に流体連結されている第1の導管130を経由して、第1の処理空間110に提供されうる。一実装では、第1の導管130は、第1の遠隔プラズマ源126から第1のチャンバ102の第1の天井まで延在しうる。第1の導管130は、任意の適切な形状の導管であってよく、第1の遠隔プラズマ源126によって生成されるプラズマ生成物に対して主として不活性な材料から形成されうる。一実装では、第1の導管130は石英材料、セラミック材料、又は金属材料から形成されうる。プラズマ生成物に曝露された第1の導管130の表面は、第1の導管130の損傷、エッチング、又は堆積を低減或いは防止するため、プラズマ生成物に対して不活性な、又は実質的に不活性な様々な材料で被覆されてもよい。
【0014】
[0019] 第1の遠隔プラズマ源126はまた、第1のガス源128と流体連通しうる。第1のガス源128は、第1の遠隔プラズマ源126に一又は複数の前駆体ガスを供給する。第1のガス源128は、アルゴン、酸素、窒素、ヘリウム、及び三フッ化窒素などのフッ素含有ガスなどの前駆体ガスを供給しうる。前駆体ガスは、第1の遠隔プラズマ源126に対して、順次個別的に、及び/又は、同時併給的に供給されてもよい。
【0015】
[0020] 動作中には、材料は熱処理された基板からガス放出されることがあり、材料は最終的に第1のチャンバ102の表面に堆積して蓄積されうる。幾つかの実装では、堆積物を取り除くことが望ましい場合、並びに、第1のガス源128から第1の遠隔プラズマ源126へ供給される適切な前駆体ガスを選択すべき場合がある。第1の遠隔プラズマ源126はプラズマを生成し、第1の導管130を経由して、プラズマ/プラズマ生成物を第1の処理空間110へ供給しうる。第1のシャワーヘッド762は、プラズマ/プラズマ生成物を受容し、第1の処理空間110の洗浄を促進するため、第1の処理空間110の周囲にプラズマ/プラズマ生成物を分散してもよい。
【0016】
[0021] 熱処理された基板からガス放出された材料、並びに、プラズマを介して第1のチャンバ102の表面から取り除かれた材料は、排気導管114によって、第1の処理空間110から排気装置116へ排出されうる。排気装置116は、第1の処理空間110内に低い圧力環境を作り出し、第1の処理空間110からガス及び他の材料を取り除くように構成されたターボポンプなどのポンプであってよい。
【0017】
[0022] 装置100はまた、第1の処理チャンバ102と実質的に同じ第2の処理チャンバ104を含みうる。第2の処理チャンバ104は第2の処理空間112を画定し、第2の側壁124と第2の天井122を有し、内部に配置される第2の基板支持体108を有しうる。第2の処理チャンバ104の材料及び構成は、第1の処理チャンバ102の材料及び構成と同一か、実質的に同じになりうる。
【0018】
[0023] 一実施形態では、第1の処理チャンバ102と第2の処理チャンバ104は壁を供給する。このような実施形態では、第1の処理チャンバ102の側壁120Aと第2の処理チャンバ104の側壁124Aは接合されているか、同一の壁である。
【0019】
[0024] 第2の遠隔プラズマ源132は、第2の処理空間112に連結され、第2の処理空間112と流体連通しうる。第2の遠隔プラズマ源132は、第2の処理空間112から遠隔的にプラズマを生成し、プラズマ生成物を第2の処理空間112に供給するように形成されうる。プラズマ生成物は、第2の遠隔プラズマ源132及び第2の処理空間112に流体連結されている第2の導管136を経由して、第2の処理空間112に提供されうる。一実施形態では、第2の導管136は、第2の遠隔プラズマ源132から第2のチャンバ104の第2のシーリング122まで延在しうる。第2の導管136は、任意の適切な形状の導管であってよく、第2の遠隔プラズマ源132によって生成されるプラズマ生成物に対して主として不活性な材料から形成されうる。一実装では、第2の導管136は石英材料、セラミック材料、又は金属材料から形成されうる。プラズマ生成物に曝露された第2の導管136の表面は、第2の導管136の損傷、エッチング、又は堆積を低減或いは防止するため、プラズマ生成物に対して不活性な、又は実質的に不活性な様々な材料で被覆されてもよい。
【0020】
[0025] 第2のプラズマ源132はまた、第2のガス源134と流体連通しうる。第2のガス源134は、第2の遠隔プラズマ源132に一又は複数の前駆体ガスを供給する。一実装では、第1のガス源128と第2のガス源134とは別々のガス源である。別の実装では、第1のガス源128と第2のガス源134とは同じガス源である。どちらかの実装では、第1のガス源128と第2のガス源134は、前駆体ガスの任意の所望の組み合わせを供給するように構成されうる。一実装では、第2のガス源134は、アルゴン、酸素、窒素、ヘリウム、及び三フッ化窒素などのフッ素含有ガスなどの前駆体ガスを供給しうる。前駆体ガスは、第2の遠隔プラズマ源132に対して、順次個別的に、及び/又は、同時併給的に供給されてもよい。
【0021】
[0026] 動作中には、材料は熱処理された基板からガス放出されることがあり、材料は最終的に第2のチャンバ104の表面に堆積して蓄積されうる。既に説明したように、堆積物を取り除くことが望ましい場合、並びに、第2のガス源134から第2の遠隔プラズマ源132へ供給される適切な前駆体ガスを選択すべき場合がある。第2の遠隔プラズマ源132はプラズマを生成し、第2の導管136を経由して、プラズマ/プラズマ生成物を第2の処理空間112へ供給しうる。第2のシャワーヘッド764は、プラズマ/プラズマ生成物を受容し、第2の処理空間112の洗浄を促進するため、第2の処理空間112の周囲にプラズマ/プラズマ生成物を分散してもよい。
【0022】
[0027] 第2の処理空間112はまた、排気導管114を経由して、排気装置116に接続されている。したがって、第1の処理空間110と第2の処理空間112は排気装置116で一緒に吸い出される。排気装置116は、第1の処理空間110の低い圧力環境と同様な又は同じ低い圧力環境を、第2の処理空間112内に生成しうる、と考えられている。排気装置116は第1の処理空間110及び第2の処理空間112に流体連通しているため、排気導管114は処理空間110、112を共に排気装置116に連結する。排気導管114は、側壁120、124又は、シーリング118、122に向かい合って配置されるチャンバ102、104の底部を経由して、第1及び第2のチャンバ102、104に連結されうる。
【0023】
[0028] 図2は、本書に記載の一実装にしたがって、遠隔プラズマ源202を有するデュアルチャンバ熱処理装置200を概略的に示している。例示された実装では、遠隔プラズマ源202は、第1の処理空間110及び第2の処理空間112と流体連通している。遠隔プラズマ源202は、第1の導管208を経由して第1の処理空間110に流体連結されてもよく、また、第2の導管206を経由して第2の処理空間112に流体連結されてもよい。一実装では、第1の導管208は遠隔プラズマ源202から第1のチャンバ102の第1のシーリング118まで延在し、第2の導管206は遠隔プラズマ源202から第2のチャンバ104の第2のシーリング122まで延在しうる。ガス源204は遠隔プラズマ源202に流体連通し、様々な前駆体を遠隔プラズマ源202に供給しうる。ガス源204は単一のガス源であってよく、或いは、複数の異なるガスを供給するように構成されてもよい。
【0024】
[0029] 遠隔プラズマ源202は、第1及び第2の処理空間110、112に供給するのに適した量のプラズマ/プラズマ生成物を生成しうる。一実装では、1つの前駆体がガス源204から遠隔プラズマ源202に供給されてもよく、また、プラズマは順次生成され、処理空間110、112に供給されてもよい。別の実装では、複数の前駆体がガス源から遠隔プラズマ源202へ同時に供給されてもよく、前駆体のプラズマは生成され、処理空間110、112に供給されてもよい。
【0025】
[0030] 更に別の実装では、第1の前駆体は遠隔プラズマ源202へ供給されてもよく、その結果得られるプラズマは処理空間110、112に供給されてもよい。その後、第1の前駆体とは異なる第2の前駆体がガス源204から遠隔プラズマ源202へ供給されてもよく、その結果得られるプラズマは処理空間110、112に順次供給されてもよい。任意の順番で(すなわち、順次、又は同時に)、任意の組み合わせの前駆体が、ガス源204から遠隔プラズマ源202に供給されうる、と考えられている。遠隔プラズマ源202によって生成されるプラズマ及びプラズマ生成物は、連続的に、又はパルス状に処理空間110、112に供給されうる。
【0026】
[0031] 遠隔プラズマ源202は、図1に関して説明されている第1のプラズマ源126又は第2のプラズマ源132と同様になりうる。同様に、第1の導管208と第2の導管206は、第1の導管130又は第2の導管136と同じ、又は同様の材料から形成されうる。動作中には、第1のチャンバ102と第2のチャンバ104は基板を熱的に処理しうる。熱処理が実施された後、遠隔プラズマ源202は洗浄プラズマを生成し、プラズマとプラズマ生成物を、第1のチャンバ102及び第2のチャンバ104のそれぞれの処理空間110、112に供給する。プラズマ生成物及びその他の廃水は、排気装置116を経由して、処理空間110、112から排出されうる。
【0027】
[0032] 図3は、本書に記載の一実装にしたがって、遠隔プラズマ源302、310を有するデュアルチャンバ熱処理装置300を概略的に示している。例示した実施形態では、第1のプラズマ源302は、第1の導管306を経由して第1のチャンバ102と、また、第2の導管308を経由して第2のチャンバ104と流体連通しうる。一実装では、第1の導管306は、第1の遠隔プラズマ源302及び第1のチャンバ102の第1のシーリングから延在し、第2の導管308は、第1の遠隔プラズマ源302及び第2のチャンバ104の第2のシーリング122から延在しうる。第1の遠隔プラズマ源302はまた、第1のガス源304と流体連通している。
【0028】
[0033] 第2の遠隔プラズマ源310は、第3の導管314を経由して第2のチャンバ104と、また、第4の導管316を経由して第1のチャンバ102と流体連通しうる。一実装では、第3の導管314は、第2の遠隔プラズマ源310から第2のチャンバ104の第2のシーリングまで延在し、第4の導管316は、第2の遠隔プラズマ源310から第1のチャンバ102の第1のシーリング118まで延在しうる。第2のガス源312は、第2の遠隔プラズマ源312と流体連通している。第2のガス源312は、前述の前駆体のいずれかを第2の遠隔プラズマ源310に供給するように構成されうる。第2の遠隔プラズマ源310はプラズマを生成し、プラズマ生成物を第2のチャンバ104及び第1のチャンバ102の両方に供給しうる。
【0029】
[0034] 同様に、第1のガス源は、前述の前駆体のいずれかを第1の遠隔プラズマ源302に供給するように構成されうる。第1の遠隔プラズマ源302はプラズマを生成し、プラズマ生成物を第1のチャンバ102及び第2のチャンバ104の両方に供給しうる。第1及び第2の遠隔プラズマ源302、310は、任意のタイプ又は組み合わせの洗浄プラズマを生成し、プラズマ生成物を任意の望ましい方法で、例えば、パルス式の供給方法、プラズマタイプを交互に変える供給方法、或いは一又は複数のプラズマタイプを連続して供給する方法で供給してもよい。一実装では、第1の遠隔プラズマ源302は第1のプラズマタイプを生成し、プラズマ生成物をチャンバ102、104に供給しうる。第2の遠隔プラズマ源310は、第1のプラズマタイプとは異なる第2のプラズマタイプを生成し、プラズマ生成物をチャンバ102、104に供給しうる。
【0030】
[0035] 図4は、本書に記載の一実装にしたがって、遠隔プラズマ源402、408、414、420を有するデュアルチャンバ熱処理装置400を概略的に示している。例示した実装では、第1の遠隔プラズマ源402は、第1の導管406を経由して第1のチャンバ102の第1の処理空間110と流体連通しうる。一実装では、第1の導管406は、遠隔プラズマ源402から第1のチャンバ102の第1のシーリング118まで延在しうる。第1の遠隔プラズマ源402はまた、第1のガス源404と流体連通している。第2の遠隔プラズマ源408はまた、第2の導管412を経由して第1の処理空間110と流体連通しうる。一実装では、第2の導管412は、第2の遠隔プラズマ源408から第1のチャンバ102の第1のシーリング18まで延在しうる。第2の遠隔プラズマ源408はまた、第2のガス源410と流体連通している。
【0031】
[0036] ガス源404、410は、前述の前駆体のいずれかを任意に組み合わせて、遠隔プラズマ源402、408に供給しうる。一実装では、第1のガス源404は第1の遠隔プラズマ源402に第1の前駆体を供給し、第1のプラズマは生成され、第1の処理空間110に供給されうる。第2のガス源410は、第1の前駆体とは異なる第2の前駆体を第2の遠隔プラズマ源408に供給し、第2のプラズマは生成され、第1の処理空間110に供給されうる。
【0032】
[0037] 例えば、第1のガス源404は、アルゴン、ヘリウム、或いはこれらの組み合わせを第1の遠隔プラズマ源402に供給しうる。第1の遠隔プラズマ源402は、第1の処理空間110から第1のプラズマを遠隔的に生成し、プラズマ生成物(すなわち、ラジカル及び/又はイオン)を第1の導管406を経由して第1の処理空間110に供給しうる。第2のガス源410は、酸素、NF3、或いはこれらの組み合わせを第2の遠隔プラズマ源408に供給しうる。第2の遠隔プラズマ源408は、第1の処理空間110から第2のプラズマを遠隔的に生成し、プラズマ生成物を第2の導管112を経由して第1の処理空間110に供給しうる。代替的な方法では、第1及び第2のプラズマは同時に、或いは、第1のチャンバ102及びその内部に配置された用品を洗浄するように構成された任意の所望の順番で、第1の処理空間110に供給される。
【0033】
[0038] 同様に、第3の遠隔プラズマ源414は、第3の導管418を経由して、第2のチャンバ104の第2の処理空間112と流体連通しうる。一実装では、第3の導管418は、第3の遠隔プラズマ源414から第2のチャンバ104の第2のシーリング122まで延在しうる。第3の遠隔プラズマ源414もまた、第3のガス源416と流体連通している。一実装では、第3のガス源416は第1のガス源404と同様になりうる。第4の遠隔プラズマ源420もまた、第4の導管424を経由して、第2のチャンバ104の第2の処理空間112と流体連通してもよい。一実装では、第4の導管424は、第4の遠隔プラズマ源420から第2のチャンバ104の第2のシーリング122まで延在しうる。第4の遠隔プラズマ源420もまた、第4のガス源422と流体連通している。一実装では、第4のガス源422は第2のガス源410と同様になりうる。第3及び第4の遠隔プラズマ源414、420並びに第3及び第4のガス源416、422は、第1及び第2の遠隔プラズマ源402、408並びに第1及び第2のガス源404、410と同様に実装され、動作されると考えられている。
【0034】
[0039] 図5は、本書に記載の一実装にしたがって、遠隔プラズマ源502、508、514を有するデュアルチャンバ熱処理装置500を概略的に示している。例示した実装では、第1の遠隔プラズマ源502は、第1の導管506を経由して、第1のチャンバ102の第1の処理空間110と流体連通してもよい。一実装では、第1の導管506は、第1のプラズマ源502及び第1のチャンバ102の第1のシーリング118から延在する。第1のガス源504もまた、第1の遠隔プラズマ源502と流体連通している。第1のガス源504は、第1の前駆体タイプを第1の遠隔プラズマ源502に供給してもよく、また、第1の遠隔プラズマ源502はプラズマ生成物を生成し、第1の処理空間110に供給してもよい。
【0035】
[0040] 同様に、第2の遠隔プラズマ源508は、第2の導管512を経由して、第2のチャンバ104の第2の処理空間112と流体連通しうる。一実装では、第2の導管512は、第2のプラズマ源508及び第2のチャンバ104の第2のシーリング122から延在しうる。第2のガス源510もまた、第2の遠隔プラズマ源508と流体連通している。第2のガス源510は、第2の前駆体タイプを第2の遠隔プラズマ源508に供給してもよく、また、第2の遠隔プラズマ源508はプラズマ生成物を生成し、第2の処理空間112に供給してもよい。一実装では、第2の前駆体タイプは第1の前駆体タイプと同じであってよい。別の実装では、第2の前駆体タイプは第1の前駆体タイプとは異なりうる。
【0036】
[0041] 第3の遠隔プラズマ源514は、第3の導管518を経由して、第1のチャンバ102の第1の処理空間110、及び第2のチャンバ104の第2の処理空間112にそれぞれ流体連通している。したがって、第3の導管518は、第1の処理空間110及び第2の処理空間112を第3の遠隔プラズマ源514に流体連結する。例示した実装では、第3の導管518は、第3の遠隔プラズマ源514と、第1のチャンバ102の第1の側壁120及び第2のチャンバ104の第2の側壁124との間に延在する。第3の導管518が側壁120、124に連結する位置は、スリットバルブ(図示せず)によって占められる平面の上方の(すなわち、第1のシーリング118に近い)平面になりうる。別の実装では、第3の導管518は、第3の遠隔プラズマ源514と第1のチャンバ102の第1のシーリング118との間に、並びに、第3の遠隔プラズマ源514と第2のチャンバ104の第2のシーリング122との間にそれぞれ延在しうる。
【0037】
[0042] 第3のガス源516もまた、第3の遠隔プラズマ源514と流体連通していてよい。第3のガス源516は、任意の望ましい前駆体タイプを第3の遠隔プラズマ源514に供給しうる。一実装では、第3のガス源516は、第1及び第2のガス源504、510によって供給される第1及び第2の前駆体タイプと同様の第3の前駆体タイプを供給しうる。別の実装では、第3のガス源516は、第1及び第2の前駆体タイプとは異なる第3の前駆体タイプを供給しうる。
【0038】
[0043] 遠隔プラズマを処理チャンバ102、104の側壁120及び124に注入することによって、遠隔プラズマ源514を基板支持体106及び108の下にそれぞれ供給することができる。遠隔プラズマ源514が洗浄ガスを供給している場合には、基板支持体106及び108は軸方向に作動され、基板支持体の支持領域が遠隔プラズマユニット514からのガスの注入口の上方にあって、処理チャンバ102及び104の下方領域が洗浄ガスに曝露されるように、基板支持体106及び108は延在されうる。このように、処理チャンバ102及び104の一方又は両方は、チャンバの下方領域内で洗浄を受けうる。
【0039】
[0044] 図6は、本書に記載の一実装にしたがって、遠隔プラズマ源602、608、614、620を有するデュアルチャンバ熱処理装置600を概略的に示している。例示した実装では、第1の遠隔プラズマ源602は、第1の導管606を経由して、第1のチャンバ102の第1の処理空間110と流体連通してもよい。一実装では、第1の導管606は、第1のプラズマ源602及び第1のチャンバ102の第1のシーリング118から延在しうる。第1のガス源604もまた、第1の遠隔プラズマ源602と流体連通している。第1のガス源604は、第1の前駆体タイプを第1の遠隔プラズマ源602に供給してもよく、また、第1の遠隔プラズマ源602はプラズマ生成物を生成し、第1の処理空間110に供給してもよい。
【0040】
[0045] 同様に、第2の遠隔プラズマ源608は、第2の導管612を経由して、第2のチャンバ104の第2の処理空間112と流体連通しうる。一実装では、第2の導管612は、第2の遠隔プラズマ源608及び第2のチャンバ104の第2のシーリング122から延在しうる。第2のガス源610もまた、第2の遠隔プラズマ源608と流体連通している。第2のガス源610は、第2の前駆体タイプを第2の遠隔プラズマ源608に供給してもよく、また、第2の遠隔プラズマ源608はプラズマ生成物を生成し、第2の処理空間112に供給してもよい。一実装では、第2の前駆体タイプは第1の前駆体タイプと同じであってよい。別の実装では、第2の前駆体タイプは第1の前駆体タイプとは異なりうる。
【0041】
[0046] 第3の遠隔プラズマ源614は、第3の導管618を経由して、第1の処理空間110に流体連結している。例示した実装では、第3の導管618は、第3の遠隔プラズマ源614と第1のチャンバ102の第1の側壁120との間に延在する。第3の導管618が第1の側壁120に連結する位置は、スリットバルブ(図示せず)によって占められる平面の上方の(すなわち、第1のシーリング118に近い)平面になりうる。
【0042】
[0047] 第3のガス源616もまた、第3の遠隔プラズマ源614と流体連通していてよい。第3のガス源616は、任意の望ましい前駆体タイプを第3の遠隔プラズマ源614に供給しうる。一実装では、第3のガス源616は、第1及び第2のガス源604、610によって供給される第1及び第2の前駆体タイプと同様の第3の前駆体タイプを供給しうる。別の実装では、第3のガス源616は、第1及び第2の前駆体タイプとは異なる第3の前駆体タイプを供給しうる。
【0043】
[0048] 第4の遠隔プラズマ源620は、第4の導管624を経由して、第2の処理空間112と流体連通している。例示した実装では、第4の導管624は、第4の遠隔プラズマ源620と第2のチャンバ104の第2の側壁124との間に延在する。第4の導管624が第2の側壁124に連結する位置は、スリットバルブ(図示せず)によって占められる平面の上方の(すなわち、第1のシーリング122に近い)平面になりうる。
【0044】
[0049] 第4のガス源622もまた、第4の遠隔プラズマ源620と流体連通していてよい。第4のガス源622は、任意の望ましい前駆体タイプを第4の遠隔プラズマ源620に供給しうる。一実装では、第4のガス源622は、第1、第2及び第3のガス源604、610、616によって供給される第1、第2及び第3の前駆体タイプと同様の第4の前駆体タイプを供給しうる。別の実装では、第4のガス源622は、第1、第2及び第3の前駆体タイプとは異なる第4の前駆体タイプを供給しうる。一実装では、第1及び第2のガス源604、610は、第1の前駆体タイプを供給し、第3及び第4のガス源616、622は、第1の前駆体タイプとは異なる第2の前駆体タイプを供給しうる。
【0045】
[0050] 本書に記載の実装は、プラズマ洗浄機能と当該処理の実行に適した関連装置を一体化した、改良された熱処理チャンバを提供する。このようにして、非プラズマ処理熱チャンバのインシトゥプラズマ洗浄が実現されうる。様々な実装は互いに組み合わせて利用されてもよく、ある種の実装のある種の態様は、他の実装のうちのある種の実装と組み合わされてもよく、これらはすべて、本開示で期待される実装である。
【0046】
[0051] 以上の記述は本開示の実装を対象としているが、本開示の基本的な範囲から逸脱することなく本開示の他の実装及び更なる実装が考案されてよく、本開示の範囲は、下記の特許請求の範囲によって決定される。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7