(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-10-04
(45)【発行日】2023-10-13
(54)【発明の名称】基板処理装置、基板保持具、半導体装置の製造方法、及び、プログラム
(51)【国際特許分類】
H01L 21/268 20060101AFI20231005BHJP
H01L 21/324 20060101ALI20231005BHJP
【FI】
H01L21/268 Z
H01L21/324 Q
(21)【出願番号】P 2020157917
(22)【出願日】2020-09-18
【審査請求日】2021-09-24
(73)【特許権者】
【識別番号】318009126
【氏名又は名称】株式会社KOKUSAI ELECTRIC
(74)【代理人】
【識別番号】110001519
【氏名又は名称】弁理士法人太陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】篠崎 賢次
(72)【発明者】
【氏名】柳沢 愛彦
(72)【発明者】
【氏名】道田 典明
(72)【発明者】
【氏名】佐々木 伸也
(72)【発明者】
【氏名】西堂 周平
(72)【発明者】
【氏名】山本 哲夫
【審査官】桑原 清
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2018/173197(WO,A1)
【文献】特開2019-169509(JP,A)
【文献】国際公開第2019/053805(WO,A1)
【文献】国際公開第2017/056148(WO,A1)
【文献】特開2003-031647(JP,A)
【文献】特開2000-058471(JP,A)
【文献】国際公開第2018/020733(WO,A1)
【文献】特開2011-204819(JP,A)
【文献】国際公開第2018/163386(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 21/268
H01L 21/324
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板を処理する処理室と、
前記処理室にマイクロ波を供給し、前記基板を加熱処理するマイクロ波発生器と、
前記基板と、当該基板の上部に配置され前記マイクロ波により加熱された前記基板を保温する保温部材と、を
複数の保持柱で積載して保持する基板保持具と、
内周の前記複数の保持柱に対応する位置に複数の切欠きが形成され、当該複数の切欠きに前記複数の保持柱を貫通させて前記保温部材の外周に保持され、前記基板より外径が大きい第1リングプレートと、
を有する基板処理装置。
【請求項2】
前記保温部材は、中央部に貫通口を有する第2リングプレートである請求項1に記載の基板処理装置。
【請求項3】
前記第1リングプレートの外周に、前記第1リングプレートより外径が大きい第3リングプレートが設けられる請求項1または請求項2に記載の基板処理装置。
【請求項4】
前記第2リングプレート内周に、前記第2リングプレートより内周が小さい第4リングプレートが設けられる、請求項2に記載の基板処理装置。
【請求項5】
前記保温部材は、透明石英よりも反射率が高い部材により形成される、請求項1に記載の基板処理装置。
【請求項6】
前記反射率が高い部材は、不透明石英、表面を粗面化した透明石英、気泡を入れた石英のいずれかである、請求項5に記載の基板処理装置。
【請求項7】
前記保温部材は、更に、前記基板の下部に設けられる、請求項1に記載の基板処理装置。
【請求項8】
前記第2リングプレートに外周から径方向外側へ突出する保持部が設けられ、当該保持部により前記第1リングプレートが保持される、請求項2に記載の基板処理装置。
【請求項9】
前記第1リングプレートに外周から径方向外側へ突出する保持部が設けられ、当該保持部により前記第3リングプレートが保持される、請求項3に記載の基板処理装置。
【請求項10】
前記第2リングプレートに内周から径方向内側に突出する保持部が設けられ、当該保持部により前記第4リングプレートが保持される、請求項4に記載の基板処理装置。
【請求項11】
前記第2リングプレートの外周上部を切り欠いた段差部が設けられ、前記第1リングプレートの内周下部を切り欠いた段差部が設けられ、前記第2リングプレートの外周に設けられた段差部と前記第1リングプレートの内周に設けられた段差部とが係合し、前記第2リングプレートが前記第1リングプレートを保持する、請求項2に記載の基板処理装置。
【請求項12】
前記第1リングプレートの外周上部を切り欠いた段差部が設けられ、前記第3リングプレートの内周下部を切り欠いた段差部が設けられ、前記第1リングプレートの外周に設けられた段差部と前記第3リングプレートの内周に設けられた段差部とが係合し、前記第1リングプレートが前記第3リングプレートを保持する請求項3に記載の基板処理装置。
【請求項13】
前記第2リングプレートの内周上部を切り欠いた段差部が設けれ、前記第4リングプレートの外周下部を切り欠いた段差部が設けられ、前記第2リングプレートの内周に設けられた段差部と前記第4リングプレートの外周に設けられた段差部とが係合し、前記第2リングプレートが前記第4リングプレートを保持する請求項4に記載の基板処理装置。
【請求項14】
基板と、当該基板の上部に配置されマイクロ波により加熱された前記基板を保温する保温部材と、を
複数の保持柱で積載して保持し、
内周の前記複数の保持柱に対応する位置に複数の切欠きが形成され、当該複数の切欠きに前記複数の保持柱を貫通させて前記保温部材の外周に保持され、前記基板より外周が大きい第1リングプレートと、を有する基板保持具。
【請求項15】
基板を処理する処理室と、前記処理室にマイクロ波を供給し、前記基板を加熱処理するマイクロ波発生器と、前記基板と、当該基板の上部に配置され前記マイクロ波により加熱された前記基板を保温する保温部材と、を
複数の保持柱で積載して保持する基板保持具と、
内周の前記複数の保持柱に対応する位置に複数の切欠きが形成され、当該複数の切欠きに前記複数の保持柱を貫通させて前記保温部材の外周に保持され、前記基板より外径が大きいリングプレートと、を有する基板処理装置の前記処理室に前記基板を搬入する工程と、
前記マイクロ波により、前記基板を加熱処理する工程と、
を有する半導体装置の製造方法。
【請求項16】
基板を処理する処理室と、前記処理室にマイクロ波を供給し、前記基板を加熱処理するマイクロ波発生器と、前記基板と、当該基板の上部に配置され前記マイクロ波により加熱された前記基板を保温する石英製の保温部材と、を
複数の保持柱で積載して保持する基板保持具と、
内周の前記複数の保持柱に対応する位置に複数の切欠きが形成され、当該複数の切欠きに前記複数の保持柱を貫通させて前記保温部材の外周に保持され、前記基板より外径が大きいリングプレートと、を有する基板処理装置の前記処理室に前記基板を搬入する手順と、
前記マイクロ波により、前記基板を加熱処理する手順と、
をコンピュータにより前記基板処理装置に実行させるプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、基板処理装置、基板保持具、及び、半導体装置の製造方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
半導体装置(半導体デバイス)の製造工程の一工程として、例えば、加熱装置を用いて処理室内の基板を加熱し、基板の表面に成膜された薄膜中の組成や結晶構造を変化させたり、成膜された薄膜内の結晶欠陥等を修復したりするアニール処理に代表される改質処理がある。近年の半導体デバイスにおいては、微細化、高集積化が著しくなっており、これに伴い、高いアスペクト比を有するパターンが形成された高密度の基板への改質処理が求められている。このような高密度基板への改質処理方法としてマイクロ波を用いた熱処理方法が検討されている。一例として、特許文献1に記載の技術が挙げられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来のマイクロ波を用いた処理では、基板等の処理室内部構成部品の径方向外側より熱が逃げ、径方向内側には熱がこもり、基板を均一に改質処理することが困難となってしまう場合がある。
【0005】
本開示の目的は、基板を均一に処理することが可能となる、基板処理装置、基板保持具、及び、半導体装置の製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の一態様によれば、
基板を処理する処理室と、
前記処理室にマイクロ波を供給し、前記基板を加熱処理するマイクロ波発生器と、
前記基板と、当該基板の上部に配置され前記マイクロ波により加熱された前記基板を保温する保温部材と、を積載して保持する基板保持具と、
前記保温部材の外周に保持され、前記基板より外径が大きい第1リングプレートと、
を有する技術が提供される。
【発明の効果】
【0007】
本開示の一態様によれば、基板を均一に処理することが可能となる構成を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】本開示の一実施形態で好適に用いられる基板処理装置の概略構成を示した縦断面図である。
【
図2】本開示の一実施形態で好適に用いられる基板処理装置の概略構成を示した横断面図である。
【
図3】本開示の実施形態で好適に用いられる基板処理装置の枚葉型処理炉の概略構成図であり、処理炉部分を縦断面図で示す図である
【
図4】本開示で好適に用いられる基板処理装置のコントローラの概略構成図である。
【
図5】本開示における基板処理のフローを示す図である。
【
図6】本開示の実施形態で好適に用いられる、基板保持具(ボート)の一部斜視図である。
【
図7】(A)は本開示の実施形態で好適に用いられる基板保持具に石英プレートを保持した状態を上方から見た図であり、(B)は本開示の実施形態で好適に用いられる基板保持具に石英プレートを保持した状態を側方から見た図である。
【
図8】(A)は本開示の実施形態で好適に用いられる、石英プレートにおける、第2リングプレートでの第1リングプレートの保持構造を示す断面図である。
【
図9】(A)は本開示の実施形態で好適に用いられる、石英プレートにおける、第2リングプレートでの第1リングプレートの保持構造の変形例を示す断面図である。
【
図10】(A)は本開示の実施形態の変形例1で好適に用いられる、基板保持具に石英プレートを保持した状態を上方から見た図であり、(B)は本開示の実施形態の変形例1で好適に用いられる基板保持具に石英プレートを保持した状態を側方から見た図である。
【
図11】(A)は本開示の実施形態の変形例2で好適に用いられる基板保持具に石英プレートを保持した状態を上方から見た図であり、(B)は本開示の実施形態の変形例2で好適に用いられる基板保持具に石英プレートを保持した状態を側方から見た図である。
【
図12】本開示の実施形態の変形例2で好適に用いられる、石英プレートにおける、第2リングプレートでの第1リングプレートの保持構造の変形例を示す断面図である。
【
図13】(A)本開示の実施形態の変形例3で好適に用いられる基板保持具に石英プレートを保持した場合を示した水平断面図であり、(B)は本開示の実施形態で好適に用いられる基板保持具に石英プレートを保持した場合を示した側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本開示の一実施形態を図面に基づいて説明する。なお、以下の説明において用いられる図面は、いずれも模式的なものであり、図面に示される、各要素の寸法の関係、各要素の比率等は、現実のものとは必ずしも一致していない。また、複数の図面の相互間においても、各要素の寸法の関係、各要素の比率等は必ずしも一致していない。
【0010】
(1)基板処理装置の構成
本実施形態において、本開示に係る基板処理装置100は、ウエハに各種の熱処理を施す枚葉式熱処理装置として構成されており、後述する電磁波を用いたアニール処理(改質処理)を行う装置として説明を行う。本実施形態における基板処理装置100では、基板としてのウエハ200を内部に収容した収納容器(キャリア)としてFOUP(Front Opening Unified Pod:以下、ポッドと称する)110が使用される。 ポッド110は、ウエハ200を種々の基板処理装置間を搬送する為の搬送容器としても用いられる。
【0011】
図1および
図2に示すように、基板処理装置100は、ウエハ200を搬送する搬送室(搬送エリア)203を内部に有する搬送筐体(筐体)202 と、搬送筐体202の側壁に設けられ、ウエハ200を処理する処理室201-1、201-2をそれぞれ内部に有する後述する処理容器としてのケース102-1、102-2を備えている。搬送室203の筐体前側である
図1の向かって右側(
図2の向かって下側)には、ポッド110の蓋を開閉し、ウエハ200を搬送室203に搬送・搬出するための、ポッド開閉機構としてのロードポートユニット(LP)106が配置されている。ロードポートユニット106は、筐体106aと、ステージ106bと、オープナ10 6cとを備え、ステージ106bは、ポッド110を載置し、搬送室203 の筐体前方に形成された基板搬入搬出口134にポッド110を近接させるように構成され、オープナ106cによってポッド110に設けられている図示しない蓋を開閉させる。また、筐体202は、搬送室203内をN2などのパージガスを循環させるためのクリーンユニット166を設けたパージガス循環構造を有している。
【0012】
搬送室203の筐体202後側である
図1の向かって左側(
図2の向かって上側)には、処理室201-1、202-2を開閉するゲートバルブ205-1、205-2がそれぞれ配置されている。搬送室203には、ウエハ200を移載する基板移載機構(基板移載ロボット)としての移載機125 が設置されている。移載機125は、ウエハ200を載置する載置部としてのツィーザ(アーム)125a-1、125a―2と、ツィーザ125a- 1、125a―2のそれぞれを水平方向に回転または直動可能な移載装置125bと、移載装置125bを昇降させる移載装置エレベータ125cとで構成されている。ツィーザ125a-1、125a-2、移載装置125b、移載装置エレベータ125cの連続動作により、後述する基板保持具(ボート)217やポッド110にウエハ200を装填(チャージング)または脱装(ディスチャージング)することを可能な構成としている。以降、ケース102- 1、102-2、処理室201-1、201-2、ツィーザ125a-1および125a-2のそれぞれは、特に区別して説明する必要が無い場合には、単にケース102、処理室201、ツィーザ125aとして記載する。
【0013】
図1に示すように、搬送室203の上方空間であって、クリーンユニット166よりも下方には処理したウエハ200を冷却するためのウエハ冷却用載置具108がウエハ冷却テーブル109上に設けられている。ウエハ冷却用載置具108は、後述する基板保持具としてのボート217と同様の構造を有しており、複数のウエハ保持溝(保持部)によって複数枚のウエハ200を垂直多段に水平保持することが可能なように構成されている。ウエハ冷却用載置具108およびウエハ冷却テーブル109は、基板搬入搬出口13 4およびゲートバルブ205の設置位置よりも上方に設けられることで、ウエハ200を移載機125によってポッド110から処理室201へ搬送する際の動線上から外れるため、ウエハ処理のスループットを低下させることなく、処理後のウエハ200を冷却することを可能としている。以降、ウエハ冷却用載置具108とウエハ冷却テーブル109を合わせて冷却エリア( 冷却領域)と称する場合もある。
【0014】
ここで、ポッド110内の圧力、搬送室203内の圧力および処理室201内の圧力は、すべて大気圧、または大気圧よりも10~200Pa(ゲージ圧)程度の高い圧力にて制御される。搬送室203内の圧力の方が処理室201の圧力よりも高く、また、処理室201内の圧力の方がポッド110 内の圧力よりも高くするのが好ましい。
【0015】
(処理炉)
図1の破線で囲まれた領域Aには、
図3に示すような基板処理構造を有する処理炉が構成される。
図2に示すように、本実施形態においては処理炉が複数設けられているが、処理炉の構成は同一である為、一方の構成を説明するに留め、他方の処理炉構成の説明は省略する。
【0016】
図3に示すように、処理炉は、金属などの電磁波を反射する材料で構成されるキャビティ(処理容器)としてのケース102を有している。また、ケース102の天井面には金属材料で構成されたキャップフランジ(閉塞板) 104が、封止部材(シール部材)としてのOリング(図示せず)を介してケース102の天井面を閉塞するように構成する。主にケース102とキャップフランジ104の内側空間をシリコンウエハ等の基板を処理する処理室201として構成している。ケース102の内部に電磁波を透過させる石英製の図示しない反応管を設置してもよく、反応管内部が処理室となるように処理容器を構成してもよい。また、キャップフランジ104を設けずに、天井が閉塞したケース102を用いて処理室201を構成するようにしてもよい。
【0017】
処理室201内には載置台210が設けられており、載置台210の上面には、基板としてのウエハ200を保持する基板保持具としてのボート217が載置されている。ボート217には、処理対象であるウエハ200と、ウエハ200を挟み込むようにウエハ200の垂直方向上下に載置された断熱板としての石英プレート101a、101bが所定の間隔で保持されている。また、石英プレート101a、101bとウエハ200のそれぞれの間には、例えば、シリコンプレート(Si板)や炭化シリコンプレート(Si C板)などの、サセプタ103a、103bを載置してもよい。本実施形態において、石英プレート101a、101b、および、サセプタ103a、103bは、それぞれ同一の部品であり、以後、特に区別して説明する必要が無い場合には、石英プレート101、サセプタ103と称して説明する。
【0018】
処理容器としてのケース102は、例えば横断面が円形であり、平らな密閉容器として構成されている。また、搬送筐体202は、例えばアルミニウム(Al)やステンレス(SUS)などの金属材料などにより構成されている。なお、ケース102に囲まれた空間を処理空間としての処理室201又は反応エリア201と称し、搬送筐体202に囲まれた空間を搬送空間としての搬送室203又は搬送エリア203と称する場合もある。なお、処理室201と搬送室203は、本実施形態のように水平方向に隣接させて構成することに限らず、垂直方向に隣接させる構成としてもよい。
【0019】
図1、
図2および
図3に示すように、搬送筐体202の側面には、ゲートバルブ205に隣接した基板搬入搬出口206が設けられており、ウエハ200は基板搬入搬出口206を介して処理室201と搬送室203との間を移動する。
【0020】
ケース102の側面には、後に詳述する加熱装置としての電磁波供給部が設置されており、電磁波供給部から供給されたマイクロ波等の電磁波が処理室201に導入されてウエハ200等を加熱し、ウエハ200を処理する。
【0021】
載置台210は回転軸としてのシャフト255によって支持される。シャフト255は、ケース102の底部を貫通しており、更には搬送容器202 の外部で回転動作を行う駆動機構267に接続されている。駆動機構267 を作動させてシャフト255及び載置台210を回転させることにより、ボート217上に載置されるウエハ200を回転させることが可能となっている。なお、シャフト255下端部の周囲はベローズ212により覆われており、処理室201および搬送エリア203内は気密に保持されている。
【0022】
ここで、載置台210は基板搬入搬出口206の高さに応じて、駆動機構267によって、ウエハ200の搬送時にはウエハ200がウエハ搬送位置となるよう上昇または下降し、ウエハ200の処理時にはウエハ200が処理室201内の処理位置(ウエハ処理位置)まで上昇または下降するよう構成されていてもよい。
【0023】
処理室201の下方であって、載置台210の外周側には、処理室201の雰囲気を排気する排気部が設けられている。
図3に示すように、排気部には排気口221が設けられている。排気口221には排気管231が接続されており、排気管231には、処理室201内の圧力に応じて弁開度を制御するAPCバルブなどの圧力調整器244、真空ポンプ246が順に直列に接続されている。
【0024】
ここで、圧力調整器244は、処理室201内の圧力情報(後述する圧力 センサ245からのフィードバック信号)を受信して排気量を調整することができるものであればAPCバルブに限らず、通常の開閉バルブと圧力調整弁を併用するように構成されていてもよい。
【0025】
主に、排気口221、排気管231、圧力調整器244により排気部(排気系または排気ラインとも称する)が構成される。なお、載置台210を囲むように排気口を設け、ウエハ200の全周からガスを排気可能に構成してもよい。また、排気部の構成に、真空ポンプ246を加えるようにしてもよい。
【0026】
キャップフランジ104には、不活性ガス、原料ガス、反応ガスなどの各種基板処理のための処理ガスを処理室201内に供給するためのガス供給管232が設けられている。
【0027】
ガス供給管232には、上流から順に、流量制御器(流量制御部)である マスフローコントローラ(MFC)241、および、開閉弁であるバルブ2 43が設けられている。ガス供給管232の上流側には、例えば不活性ガスである窒素(N2)ガス源が接続され、MFC241、バルブ243を介して処理室201内へ供給される。基板処理の際に複数種類のガスを使用する場合には、ガス供給管232のバルブ243よりも下流側に、上流側から順に流量制御器であるMFCおよび開閉弁であるバルブが設けられたガス供給管が接続された構成を用いることで複数種類のガスを供給することができる。なお、ガス種毎にMFC、バルブが設けられたガス供給管を設置してもよい。
【0028】
主に、ガス供給管232、MFC241、バルブ243によりガス供給系(ガス供給部)が構成される。ガス供給系に不活性ガスを流す場合には、不活性ガス供給系とも称する。不活性ガスとしては、N2ガスの他、例えば、A rガス、Heガス、Neガス、Xeガス等の希ガスを用いることができる。
【0029】
キャップフランジ104には、非接触式の温度測定装置として温度センサ263が設置されている。温度センサ263により検出された温度情報に基づき後述するマイクロ波発振器655の出力を調整することで、基板を加熱し、基板温度が所望の温度分布となる。温度センサ263は、例えばIR( Infrared Radiation)センサなどの放射温度計で構成されている。温度センサ263は、石英プレート101aの表面温度、または、ウエハ200の表面温度を測定するように設置される。上述したサセプタが設けられている場合にはサセプタの表面温度を測定するように構成してもよい。
【0030】
なお、本開示においてウエハ200の温度(ウエハ温度)と記載した場合は、後述する温度変換データによって変換されたウエハ温度、すなわち、推測されたウエハ温度のことを意味する場合と、温度センサ263によって直接ウエハ200の温度を測定して取得した温度を意味する場合と、それらの両方を意味する場合を指すものとして説明する。
【0031】
温度センサ263によって石英プレート101またはサセプタ103と、ウエハ200のそれぞれに対し、温度変化の推移を予め取得しておくことで石英プレート101またはサセプタ103と、ウエハ200の温度の相関関係を示した温度変換データを記憶装置121cまたは外部記憶装置123に記憶させてもよい。このように予め温度変換データを作成することによって、ウエハ200の温度は、石英プレート101の温度のみを測定することで、ウエハ200の温度を推測可能とし、推測されたウエハ200の温度を基に、マイクロ波発振器655の出力、すなわち加熱装置の制御を行うことが可能となる。
【0032】
なお、基板の温度を測定する手段として、上述した放射温度計に限らず、熱電対を用いて温度測定を行ってもよいし、熱電対と非接触式温度計を併用して温度測定を行ってもよい。ただし、熱電対を用いて温度測定を行った場合、熱電対をウエハ200の近傍に配置して温度測定を行う必要がある。すなわち、処理室201内に熱電対を配置する必要があるため、後述するマイクロ波発振器から供給されたマイクロ波によって熱電対自体が加熱されてしまうので正確に測温することができない。したがって、非接触式温度計を温度センサ263として用いることが好ましい。
【0033】
また、温度センサ263は、キャップフランジ104に設けることに限ら ず、載置台210に設けるようにしてもよい。また、温度センサ263は、キャップフランジ104や載置台210に直接設置するだけでなく、キャップフランジ104や載置台210に設けられた測定窓からの放射光を鏡等で反射させて間接的に測定するように構成されてもよい。さらに、温度センサ263は1つ設置することに限らず、複数設置するようにしてもよい。
【0034】
ケース102の側壁には電磁波導入ポート653-1、653-2が設置されている。電磁波導入ポート653-1、653-2のそれぞれには処理室201内に電磁波を供給するための導波管654-1、654-2のそれぞれの一端が接続されている。導波管654-1、654-2それぞれの他端には処理室201内に電磁波を供給して加熱する加熱源としてのマイクロ波発振器(電磁波源)655-1、655-2が接続されている。マイクロ波発振器655-1、655-2はマイクロ波などの電磁波を導波管654-1、654-2にそれぞれ供給する。また、マイクロ波発振器655-1、655-2は、マグネトロンやクライストロンなどが用いられる。以降、電磁波導入ポート653-1、653-2、導波管654-1、654-2、マイクロ波発振器655-1、655-2は、特にそれぞれを区別して説明する必要のない場合には、電磁波導入ポート653、導波管654、マイクロ波発振器655と記載して説明する。
【0035】
マイクロ波発振器655によって生じる電磁波の周波数は、好ましくは13.56MHz以上24.125GHz以下の周波数範囲となるように制御される。さらに好適には、2.45GHzまたは5.8GHzの周波数となるように制御されることが好ましい。ここで、マイクロ波発振器655-1、655-2のそれぞれの周波数は同一の周波数としてもよいし、異なる周波数で設置されてもよい。
【0036】
また、本実施形態において、マイクロ波発振器655は、ケース102の 側面に2つ配置されるように記載されているが、これに限らず、1つ以上設けられていればよく、また、ケース102の対向する側面等の異なる側面に設けられるように配置してもよい。主に、マイクロ波発振器655―1、6 55-2、導波管654-1、654-2および電磁波導入ポート653-1、653-2によって加熱装置としての電磁波供給部(電磁波供給装置、マイクロ波供給部、マイクロ波供給装置とも称する)が構成される。
【0037】
マイクロ波発振器655-1、655-2のそれぞれには後述するコントローラ121が接続されている。コントローラ121には処理室201内に収容される石英プレート101aまたは101b、若しくはウエハ200の温度を測定する温度センサ263が接続されている。温度センサ263は、上述した方法によって石英プレート101またはサセプタ103、若しくは、ウエハ200の温度を測定してコントローラ121に送信し、コントローラ121によってマイクロ波発振器655-1、655-2の出力を制御し、ウエハ200の加熱を制御する。
【0038】
ここで、マイクロ波発振器655-1、655-2は、コントローラ121から送信される同一の制御信号によって制御される。しかし、これに限らず、マイクロ波発振器655-1、655-2それぞれにコントローラ121から個別の制御信号を送信することでマイクロ波発振器655-1、655-2が個々に制御されるように構成してもよい。
【0039】
(制御装置)
図4に示すように、制御部(制御装置、制御手段)であるコントローラ121は、CPU(Central Processing Unit)121a、RAM(Random Access Memory)121b、記憶装置121c、I/Oポート121dを備えたコンピュータとして構成されている。RAM121b、記憶装置121c、I/Oポート121dは、内部バス121eを介して、CPU121aとデータ交換可能なように構成されている。コントローラ121には、例えばタッチパネル等として構成された入出力装置122が接続されている。
【0040】
記憶装置121cは、例えばフラッシュメモリ、HDD(Hard Disk Drive)等で構成されている。記憶装置121c内には、基板処理装置の動作を制御する制御プログラムや、アニール(改質)処理の手順や条件等が記載されたプロセスレシピ等が、読み出し可能に格納されている。プロセスレシピは、後述する基板処理工程における各手順をコントローラ121に実行させ、所定の結果を得ることが出来るように組み合わされたものであり、プログラムとして機能する。以下、このプロセスレシピや制御プログラム等を総称して、単に、プログラムともいう。また、プロセスレシピを、単にレシピともいう。本明細書においてプログラムという言葉を用いた場合は、レシピ単体のみを含む場合、制御プログラム単体のみを含む場合、または、それらの両方を含む場合がある。RAM121bは、CPU121a によって読み出されたプログラムやデータ等が一時的に保持されるメモリ領域(ワークエリア)として構成されている。
【0041】
I/Oポート121dは、上述のMFC241、バルブ243、圧力センサ245、APCバルブ244、真空ポンプ246、温度センサ263、駆動機構267、マイクロ波発振器655等に接続されている。
【0042】
CPU121aは、記憶装置121cから制御プログラムを読み出して実行すると共に、入出力装置122からの操作コマンドの入力等に応じて記憶装置121cからレシピを読み出すことが可能なように構成されている。CPU121aは、読み出したレシピの内容に沿うように、MFC241による各種ガスの流量調整動作、バルブ243の開閉動作、圧力センサ245に基づくAPC バルブ244による圧力調整動作、真空ポンプ246の起動および停止、温度センサ263に基づくマイクロ波発振器655の出力調整動作、駆動機構267による載置台210(またはボート217)の回転および回転速度調節動作、または、昇降動作等を制御することが可能なように構成されている。
【0043】
コントローラ121は、外部記憶装置(例えば、ハードディスク等の磁気ディスク、CD等の光ディスク、MO等の光磁気ディスク、USBメモリ、SSD等の半導体メモリ)123に格納された上述のプログラムを、コンピュータにインストールすることにより構成することができる。記憶装置121cや外部記憶装置123は、コンピュータ読み取り可能な記録媒体として構成されている。以下、これらを総称して、単に、記録媒体ともいう。本明細書において記録媒体という言葉を用いた場合は、記憶装置121c単体のみを含む場合、外部記憶装置123単体のみを含む場合、または、それらの両方を含む場合がある。なお、コンピュータへのプログラムの提供は、外部記憶装置123を用いず、インターネットや専用回線等の通信手段を用いて行ってもよい。
【0044】
(2)基板処理工程
次に、上述の基板処理装置100の処理炉を用いて、半導体装置(デバイ ス)の製造工程の一工程として、例えば、基板上に形成されたシリコン含有膜としてのアモルファスシリコン膜の改質(結晶化)方法の一例について
図5に示した処理フローに沿って説明する。以下の説明において、基板処理装置100を構成する各部の動作はコントローラ121により制御される。また、上述した処理炉構造と同様に本実施形態における基板処理工程においても、処理内容、すなわちレシピについては複数設けられた処理炉において同一レシピを使用する為、一方の処理炉を使用した基板処理工程について説明するに留め、他方の処理炉を用いた基板処理工程の説明は省略する。
【0045】
ここで、本明細書において「ウエハ」という言葉を用いた場合は、ウエハそのものを意味する場合や、ウエハとその表面に形成された所定の層や膜との積層体を意味する場合がある。本明細書において「ウエハの表面」という言葉を用いた場合は、ウエハそのものの表面を意味する場合や、ウエハ上に形成された所定の層等の表面を意味する場合がある。本明細書において「ウエハ上に所定の層を形成する」と記載した場合は、ウエハそのものの表面上に所定の層を直接形成することを意味する場合や、ウエハ上に形成されている層等の上に所定の層を形成することを意味する場合がある。本明細書において「基板」という言葉を用いた場合も、「ウエハ」という言葉を用いた場合と同義である。
【0046】
(基板搬入工程(S501))
図3に示されるように、ツィーザ125a-1、125a―2のいずれか 一方、または両方に載置されたウエハ200はゲートバルブ205の開閉動作によって所定の処理室201に搬入(ローディング)される(S501)。
【0047】
(炉内圧力・温度調整工程(S502))
処理室201内へのウエハ200の搬入が完了したら、処理室201内が 所定の圧力(例えば10~102000Pa)となるよう処理室201内の雰囲気を制御する。具体的には、真空ポンプ246により排気しつつ、圧力センサ245により検出された圧力情報に基づいて圧力調整器244の弁開度をフィードバック制御し、処理室201内を所定の圧力とする。また、同時に予備加熱として電磁波供給部を制御し、所定の温度まで加熱を行うように制御してもよい(S502)。電磁波供給部によって、所定の基板処理温度まで昇温させる場合、ウエハ200が変形・破損しないように、後述する改質工程の出力よりも小さな出力で昇温を行うことが好ましい。なお、大気圧下で基板処理を行う場合、炉内圧力調整を行わず、炉内の温度調整のみを行った後、後述する不活性ガス供給工程S503へ移行するように制御してもよい。
【0048】
(不活性ガス供給工程(S503))
炉内圧力・温度調整工程S502によって処理室201内の圧力と温度を 所定の値に制御すると、駆動機構267は、シャフト255を回転させ、載置台210上のボート217を介してウエハ200を回転させる。このとき、窒素ガス等の不活性ガスがガス供給管232を介して供給される(S50 3)。さらにこのとき、処理室201内の圧力は10Pa以上102000 Pa以下の範囲となる所定の値であって、例えば101300Pa以上101650Pa以下となるように調整される。なお、シャフトは基板搬入工程S501時、すなわち、ウエハ200を処理室201内に搬入完了後に回転させてもよい。
【0049】
(改質工程(S504))
処理室201内を所定の圧力となるように維持すると、マイクロ波発振器655は上述した各部を介して処理室201内にマイクロ波を供給する。処理室201内にマイクロ波が供給されることによって、ウエハ200が100℃以上、1000℃以下の温度、好適には400℃以上、900℃以下の温度となるように加熱し、さらに好適には、500℃以上、700℃以下の温度となるように加熱する。このような温度で基板処理することによって、ウエハ200が効率よくマイクロ波を吸収する温度下での基板処理となり、改質処理の速度向上が可能となる。換言すると、ウエハ200の温度を100℃よりも低い温度、または1000℃よりも高い温度下で処理してしまうと、ウエハ200の表面が変質してしまい、マイクロ波を吸収し難くなってしまうためにウエハ200を加熱し難くなってしまうこととなる。このため、上述した温度帯で基板処理を行うことが望まれる。
【0050】
以上のようにマイクロ波発振器655を制御することによって、ウエハ200を加熱し、ウエハ200表面上に形成されているアモルファスシリコン膜をポリシリコン膜へと改質(結晶化)させる(S504)。すなわち、ウエハ200を均一に改質することが可能となる。なお、ウエハ200の測定温度が上述した閾値を超えて高くまたは低くなった場合、マイクロ波発振器655をOFFとするのではなく、マイクロ波発振器655の出力を低くするように制御することでウエハ200の温度が所定の範囲の温度となるようにしてもよい。この場合、ウエハ200の温度が所定の範囲の温度に戻るとマイクロ波発振器655の出力を高くするように制御される。
【0051】
予め設定された処理時間が経過すると、ボート217の回転、ガスの供給、マイクロ波の供給および排気管の排気が停止する。
【0052】
(基板搬出工程(S505))
処理室201内の圧力を大気圧復帰させた後、ゲートバルブ205を開放 し処理室201と搬送室203とを空間的に連通させる。その後、ボートに載置されているウエハ200を移載機125のツィーザ125aによって、搬送室203に搬出する(S505)。
【0053】
以上の動作が繰り返されることにより、ウエハ200が改質処理され、次の基板処理工程に移行することとなる。
【0054】
(3)石英プレート形状および石英プレート保持構造
次に、石英プレート101の形状、及び石英プレート101を保持する、基板保持具としてのボート217による保持構造の一例について説明する。
図6、
図7(A)、(B)では、説明の簡単化のため、上述したボート217の天井板(端板)の記載を省略している。
【0055】
図6に示すように、ボート217は、リング217R、ボート柱(保持柱)217a~217cを備えている。底リング217Rは、円環状とされ、ボート柱217a~217cは、底リング217Rの周上に間隔をあけて立設されている。ボート柱217a~217cの各々には、ウエハ中心側(互いに対向する径方向内側)の側面に、ウエハ200及びサセプタ103を保持するウエハ保持部217dがボート柱217a~217cの長手方向(鉛直方向)に離間して4箇所設けられている。ボート柱217a~217cのウエハ保持部217dと同じ側面には、石英プレート101を保持するための石英プレート保持部217eが2箇所設けられている。石英プレート保持部217eは、4個のウエハ保持部217dを挟んだ鉛直方向上側と下側に1個ずつ設けられている。
図7(B) に示すように、鉛直方向上側に配置された石英プレート保持部217eは、最も鉛直方向上側に配置されたウエハ保持部217dと間をあけて上側に位置するように構成されている。同様に、鉛直方向下側に配置された石英プレート保持部217eは、最も鉛直方向下側に配置されたウエハ保持部217dと間をあけて下側に位置するように構成される。ウエハ保持部217d同士の上下方向の間隔、ウエハ保持部217dと石英プレート保持部217eの間隔は、一例として、5mm~15mm程度とされる。
【0056】
2枚の円板状のウエハ200は、上下に隣接するウエハ保持部217dに保持されて、ボート柱217a~217cの内側に、板面が上及び下に向くように配置される。サセプタ103は、2枚の円板状のウエハ200を上と下で挟む位置で、ウエハ保持部217dに保持されて、ボート柱217a~217cの内側に、板面が上及び下に向くように配置される。サセプタ103は、シリコンプレート等で形成され、マイクロ波を吸収して自身が発熱し、ウエハ200を間接的に加熱する。
【0057】
図7(A)に示すように、石英プレート101aは、円環状(リング形状)とされ、第1リングプレート101a1及び、保温部材としての第2リングプレート101a2を有している。第1リングプレート101a1及び第2リングプレート101a2も中央部が貫通する(中央部に貫通口Hを有する)円環状(リング形状)とされている。第1リングプレート101a1の内径は、第2リングプレート101a2の外径よりも大径、もしくは、ほぼ同径とされ、第1リングプレート101a1の内側に第2リングプレート101a2が同心円状に配置されている。石英プレート101bは、石英プレート101aと同一形状とされ、第1リングプレート101b1及び、保温部材としての第2リングプレート101b2を有している。第2リングプレート101a2は、上側の石英プレート保持部217eに保持され、ウエハ200及びサセプタ103の上に配置される。第2リングプレート101b2は、下側の石英プレート保持部217eに保持され、ウエハ200及びサセプタ103の下に配置される。
【0058】
図7(A)に示すように、第2リングプレート101a2、101b2の各々には、外周から径方向外側へ突出する保持部112a、112b、112cが形成されている。
図8(A)、(B)に示すように、保持部112aの上面は、第2リングプレート101a2の下面と略同一面上に配置されている。保持部112b、112bの上面についても同様である。
【0059】
第1リングプレート101a1、101b1は、外径がウエハ200よりも大径とされている。第1リングプレート101a1、101b1の内周には、周方向に離れて、ボート柱217a~217cに対応する位置に、切欠101kが形成されている。切欠101kの内側に、ボート柱217a~217cを貫通配置させることにより、第1リングプレート101a1、101b1の内周を、第2リングプレート101a2、101b2の外周に近づけることができる。第1リングプレート101a1、101b1は、保持部112a、112b、112cにより、下側から各々保持されている。
【0060】
石英プレート101としては、熱線(光)の反射率が高くなるものを用いることが好ましい。例えば、不透明石英、表面を粗面化した透明石英、石英中に気泡を入れて熱線(光)の反射率を高くした石英を用いることができる。通常の石英の熱線(光)反射率を5%程度とすると、熱線(光)反射率が50%程度のものを用いることが好ましい。石英自体はマイクロ波を透過するので直接は加熱されないが、熱線(光)の反射率を高くすることにより、ウエハ200やサセプタ103からの発熱(可視光等)を石英プレート101で反射させて、ウエハ200やサセプタ103を保温する機能を高めることができる。
【0061】
このように石英プレート101およびボート217を構成し、ウエハ200、サセプタ103、石英プレート101を配置することによって、
図7(B)に示すように、ウエハ200、サセプタ103、石英プレート101 が非接触となる位置(接触しない位置)にそれぞれ配置される。また、ウエハ200の外周部(端部、エッジ部、周縁部とも称する)よりも径方向外側に石英プレート101の外周部が位置するように配置される。また、ウエハ200の中心部が石英プレート101で覆われていない、露出した状態で配置される。これにより、ウエハ200の外周部が保温され、ウエハ200の中心部から熱を逃がすことにより、ウエハ200の熱分布の均一化を図ることができ、ウエハ200の改質の均一性を向上することが可能となる。
【0062】
なお、本実施形態において、石英プレート101は円形の外周を有した環形状となるように構成して説明したが、外周形状はこれに限らず、多角形状でもよいし、どのような形状でもよい。
【0063】
また、本実施形態では、第2リングプレート101a2、101b2に保持部112a、112b、112cを設けて、第1リングプレート101a1、101b1を保持したが、他の保持構造とすることもできる。例えば、
図9(A)に示すように、第2リングプレート101a2の外周上部を切り欠いた段差部D2Laを設け、第1リングプレート101a1の内周下部を切り欠いた段差部D1Haを設ける。段差部D1Ha、D2Laは、周方向の全域に形成されている。
図9(B)に示されるように、段差部D2Laと段差部D1Haを係合させて、第1リングプレート101a1を、段差部D1Haで段差部D2Laにより保持することができる。第1リングプレート101b1、第2リングプレート101b2についても同様の構成とすることができる。
【0064】
このように、段差により保持する構造とすることにより、石英プレート101a、101bの強度が増すと共に、石英プレート101a、101bの表面をフラットにすることができる。
【0065】
(4)本実施形態による効果
本実施形態によれば以下に示す1つまたは複数の効果が得られる。
【0066】
(a)石英プレート101によりウエハ200の外周端部からの熱逃げを抑制し、径方向の中心付近からの熱逃げの促進が可能となり、ウエハ200を均一に処理することが可能となる。
【0067】
(b)石英プレート101を高反射部材することにより更に熱分布の均一性を向上することが可能となり、ウエハ200を均一に処理することが可能となる。
【0068】
(c)石英プレート101を環形状とすることで、ウエハ200を均一に加熱することが可能となり、面内処理均一性を向上させることが可能となる。
【0069】
また、本実施形態における基板処理装置は、上述の態様に限定されず、以下に示す変形例のように変更することができる。
【0070】
(変形例1)
以下、本実施形態の変形例1について説明する。
図10に示すように、変形例1では、前述の実施形態における第2リングプレート101a2の中央に穴が形成されていない、第2プレート101a2-1が用いられている。第2リングプレート101b2についても同様の第2プレート101b2-1が用いられている。
【0071】
本変形例1でも、石英プレート101の外径がウエハ200の外径よりも大径とされている。すなわち、ウエハ200の外周部(端部、エッジ部、周縁部とも称する)よりも径方向外側に石英プレート101の外周部が位置するように配置されている。そして、石英プレート101内側に穴(空洞部)が形成されておらず、円板状に構成されている。このように構成することによって、ウエハ200中心部からの熱逃げを抑制したまま、ウエハ200外周部を保温することが可能となる。なお、
図10では説明の簡単化のため、上述したボート217の天井板(端板)の記載を省略している。
【0072】
(変形例2)
以下、本実施形態の変形例2について説明する。
図11(A)に示すように、変形例2では、石英プレート101aが、第1リングプレート101a1、第2リングプレート101a2、に加えて、第3リングプレート101a3、第4リングプレート101a4、を備えている。
【0073】
第3リングプレート101a3は、その内径が第1リングプレート101a1の外径と略同一または大径とされ、その外径が第1リングプレート101a1の外径よりも大径とされている。第4リングプレート101a4は、その外径が第2リングプレート101a2の内径と略同一または小径とされ、その内径が第2リングプレート101a2の内径よりも小径とされている。石英プレート101bについても同様に、第1リングプレート101b1、第2リングプレート101b2、に加えて、第3リングプレート101b3、第4リングプレート101b4、を備えている。
【0074】
第1リングプレート101a1、101b1、第2リングプレート101a2、101b2の保持構造については、前述の実施形態と同様である。
【0075】
第3リングプレート101a3は、第1リングプレート101a1の外周に配置され、第4リングプレート101a4は、第2リングプレート101a2の内周に配置されている。また、第3リングプレート101b3は、第1リングプレート101b1の外周に配置され、第4リングプレート101b4は、第2リングプレート101b2の内周に配置されている。
【0076】
第2リングプレート101a2には、内周から径方向内側へ突出する保持部114a、114b、114cが、周方向に間隔を空けて形成されている。第4リングプレート101a4は、保持部114a、114b、114cにより、第1リングプレート101a1と同様にして下側から保持されている。第2リングプレート101b2についても同様に、内周から径方向内側へ突出する保持部114a、114b、114cが、周方向に間隔を空けて形成されている。第4リングプレート101b4は、保持部114a、114b、114cにより、第1リングプレート101b1と同様にして下側から保持されている。
【0077】
第1リングプレート101a1には、外周から径方向外側へ突出する保持部113a、113b、113cが周方向に間隔を空けて形成されている。第3リングプレート101a3は、保持部113a、113b、113cにより、第1リングプレート101a1と同様にして下側から各々保持されている。第1リングプレート101b1にも同様に、外周から径方向外側へ突出する保持部113a、113b、113cが周方向に間隔を空けて形成されている。第3リングプレート101b3は、保持部113a、113b、113cにより、第1リングプレート101a1と同様にして下側から各々保持されている。
【0078】
この構成によって、第3リングプレート101a3、101b3、第4リングプレート101a4、101b4を着脱することで、石英プレート101の外径、および穴径を容易に変更することができる。これにより、状況に応じて、容易に均一性調整することが可能となる。なお、
図11では説明の簡単化のため、上述したボート217の天井板(端板)の記載を省略している。
【0079】
なお、本変形例においても、保持部112、113、114に代えて、
図12に示すような段差を形成して、保持を行ってもよい。すなわち、第2リングプレート101a2の外周上部を切り欠いた段差部D2La、第1リングプレート101a1の内周下部を切り欠いた段差部D1Ha、第2リングプレート101a2の内周上部を切り欠いた段差部D2La-IN、第4リングプレート101a1の外周下部を切り欠いた段差部D4Ha、第3リングプレート101a3の内周下部を切り欠いた段差部D3Haを形成する。
【0080】
そして、段差部D2Laと段差部D1Haを係合させて、第2リングプレート101a2で第1リングプレート101a1を保持し、段差部D2La-INと段差部D4Haを係合させて、第2リングプレート101a2で第4リングプレート101a4を保持する。また、段差部D1Laと段差部D3Haを係合させて、第1リングプレート101a1で第3リングプレート101a3を保持する。石英プレート101bについても同様に、段差による保持構造とすることができる。
【0081】
このように、段差により保持する構造とすることにより、石英プレート101a、101bの強度が増すと共に、石英プレート101a、101bの表面をフラットにすることができる。
【0082】
(変形例3)
以下、本実施形態の変形例3について説明する。
図13(B)に示すように、変形例3では、石英プレート101、サセプタ103、ウエハ200の、ボート217における配置が異なっている。また、石英プレート101として、石英プレート101a、101b、101c、101dの4枚がボート217に配置されている。
【0083】
ボート217には、3枚のウエハ200が、ウエハ保持部217dにより間隔を空けて保持されている。上側に配置されたウエハ200と中央に配置されたウエハ200の間に、石英プレート101bが配置され、下側に配置されたウエハ200と中央に配置されたウエハ200の間に、石英プレート101cが配置される。上側に配置されたウエハ200の更に上側に、石英プレート101aが配置され、下側に配置されたウエハ200の更に下側に、石英プレート101dが配置される。そして、石英プレート101aの上側に、サセプタ103が配置されると共に、石英プレート101dの下側に、サセプタ103が配置される。
【0084】
本変形例3でも、石英プレート101の外径がウエハ200の外径よりも大径とされている。すなわち、ウエハ200の外周部(端部、エッジ部、周縁部とも称する)よりも径方向外側に石英プレート101の外周部が位置するように配置されている。
【0085】
石英プレート101はウエハ200及びサセプタ103の間に配置されている。このように構成することによっても、ウエハ200外周部を保温することが可能となる。なお、
図13では説明の簡単化のため、上述したボート217の天井板(端板)の記載を省略している。
【0086】
なお、本変形例3では、ウエハ200を3枚載置しているが、3枚に限らす、3枚以外でもよい。また、石英プレート101は、一部のウエハ200及びサセプタ103の間のみに配置してもよい。また、ウエハ200及びサセプタ103の間隔は同じでなくてもよい。
【0087】
以上、本開示を実施形態に沿って説明してきたが、上述の各実施形態や各変形例等は、適宜組み合わせて用いることができ、その効果も得ることができる。
【0088】
例えば、
図3に示すように、上述した本開示における一実施形態では、ボート217にウエハ200を2枚載置することによって複数枚のウエハ200を同時に一括処理する構成について説明した。しかし、これに限らず、ボート217にウエハ200を1枚載置して処理するようにしてもよいし、ウエハ200と図示しないダミーウエハをボート217に載置して処理するようにしてもよい。ダミーウエハを用いて基板処理することによって、処理室内の熱容量を、ウエハ200を2枚載置して処理する際の処理室内の熱容量に近づけることが可能となり、ウエハ200を1枚載置して処理する場合であっても、同様の処理結果を得ることが可能となる。
【0089】
さらに例えば、上述の各実施形態では、シリコンを主成分とする膜として、アモルファスシリコン膜をポリシリコン膜に改質する処理について記載したが、これに限らず、酸素(O)、窒素(N)、炭素(C)、水素(H)のうち、少なくとも1つ以上を含むガスを供給させて、ウエハ200の表面に形成された膜を改質しても良い。例えば、ウエハ200に、高誘電体膜としてのハフニウム酸化膜(HfxOy膜)が形成されている場合に、酸素を含むガスを供給しながらマイクロ波を供給して加熱させることによって、ハフニウム酸化膜中の欠損した酸素を補充し、高誘電体膜の特性を向上させることができる。
【0090】
なお、ここでは、ハフニウム酸化膜について示したが、これに限らず、ア ルミニウム(Al)、チタニウム(Ti)、ジルコニウム(Zr)、タンタル(Ta)、ニオブ(Nb)、ランタン(La)、セリウム(Ce)、イットリウム(Y)、バリウム(Ba)、ストロンチウム(Sr)、カルシウム
【0091】
(Ca)、鉛(Pb)、モリブデン(Mo)、タングステン(W)等の少なくともいずれかを含む金属元素を含む酸化膜、すなわち、金属系酸化膜を改質する場合においても、好適に適用可能である。すなわち、上述の成膜シーケンスは、ウエハ200上に、TiOCN膜、TiOC膜、TiON膜、T iO膜、ZrOCN膜、ZrOC膜、ZrON膜、ZrO膜、HfOCN膜、HfOC膜、HfON膜、HfO膜、TaOCN膜、TaOC膜、TaO N膜、TaO膜、NbOCN膜、NbOC膜、NbON膜、NbO膜、Al OCN膜、AlOC膜、AlON膜、AlO膜、MoOCN膜、MoOC膜、MoON膜、MoO膜、WOCN膜、WOC膜、WON膜、WO膜を改質する場合にも、好適に適用することが可能となる。
【0092】
また、高誘電体膜に限らず、不純物がドーピングされたシリコンを主成分とする膜を加熱させるようにしてもよい。シリコンを主成分とする膜としては、シリコン窒化膜(SiN膜)、シリコン酸化膜(SiO膜)シリコン酸炭化膜(SiOC膜)、シリコン酸炭窒化膜(SiOCN膜)、シリコン酸窒化膜(SiON膜)等のSi系酸化膜がある。不純物としては、例えば、臭素(B)、炭素(C)、窒素(N)、アルミニウム(Al)、リン(P)、ガリウム(Ga)、砒素(As)などの少なくとも1つ以上を含む。
【0093】
また、メタクリル酸メチル樹脂(Polymethyl methacr ylate:PMMA)、エポキシ樹脂、ノボラック樹脂、ポリビニルフェニール樹脂などの少なくともいずれかをベースとするレジスト膜であってもよい。
【0094】
また、上述では、半導体装置の製造工程の一工程について記したが、これに限らず、液晶パネルの製造工程のパターニング処理、太陽電池の製造工程のパターニング処理や、パワーデバイスの製造工程のパターニング処理などの、基板を処理する技術にも適用可能である。
【0095】
以上述べたように、本開示によれば、基板を均一に処理することが可能となるマイクロ波処理技術を提供することができる。
【0096】
以下、本開示の望ましい形態について付記する。
【0097】
(付記1)
本開示の一態様では、
基板を処理する処理室と、
前記処理室にマイクロ波を供給し、前記基板を加熱処理するマイクロ波発生器と、
前記基板と、当該基板の上部に配置され前記マイクロ波により加熱された前記基板を保温する保温部材と、を積載して保持する基板保持具と、
前記保温部材の外周に保持され、前記基板より外径が大きい第1リングプレートと、
を有する基板処理装置、が提供される。
【0098】
(付記2)
付記1の基板処理装置において、好ましくは、
前記保温部材は、中央部が貫通する第2リングプレートである。
【0099】
(付記3)
付記1または付記2の基板処理装置において、好ましくは、
前記第1リングプレートの外周に、前記第1リングプレートより外径が大きい第3リングプレートが設けられる。
【0100】
(付記4)
付記1~付記3のいずれか1の基板処理装置において、好ましくは、
前記第2リングプレート内周に、前記第2リングプレートより内周が小さい第4リングプレートが設けられる。
【0101】
(付記5)
付記1~付記4のいずれか1の基板処理装置において、好ましくは、
前記保温部材は、反射率が高い部材により形成される。
【0102】
(付記6)
付記1~付記5のいずれか1の基板処理装置において、好ましくは、
前記保温部材は、石英で形成される。
【0103】
(付記7)
付記1~付記5のいずれか1の基板処理装置において、好ましくは、
前記保温部材は、更に、前記基板の下部に設けられる。
【0104】
(付記8)
付記2の基板処理装置において、好ましくは、
前記第2リングプレートに外周から径方向外側へ突出する保持部が設けられ、当該保持部により前記第1リングプレートが保持される。
【0105】
(付記9)
付記3の基板処理装置において、好ましくは、
前記第1リングプレートに外周から径方向外側へ突出する保持部が設けられ、当該保持部により前記第3リングプレートが保持される。
【0106】
(付記10)
付記4の基板処理装置において、好ましくは、
前記第2リングプレートに内周から径方向内側に突出する保持部が設けられ、当該保持部により前記第4リングプレートが保持される
【0107】
(付記11)
付記2の基板処理装置において、好ましくは、
前記第2リングプレートの外周上部を切り欠いた段差部が設けられ、前記第1リングプレートの内周下部を切り欠いた段差部が設けられ、前記第2リングプレートの外周に設けられた段差部と前記第1リングプレートの内周に設けられた段差部とが係合し、前記第2リングプレートが前記第1リングプレートを保持する。
【0108】
(付記12)
付記3の基板処理装置において、好ましくは、
前記第1リングプレートの外周上部を切り欠いた段差部が設けれ、前記第3リングプレートの内周下部を切り欠いた段差部が設けられ、前記第1リングプレートの外周に設けられた段差部と前記第3リングプレートの内周に設けられた段差部とが係合し、前記第1リングプレートが前記第3リングプレートを保持する。
【0109】
(付記13)
付記4の基板処理装置において、好ましくは、
前記第2リングプレートの内周上部を切り欠いた段差部が設けれ、前記第4リングプレートの外周下部を切り欠いた段差部が設けられ、前記第2リングプレートの内周に設けられた段差部と前記第4リングプレートの外周に設けられた段差部とが係合し、前記第2リングプレートが前記第4リングプレートを保持する。
【0110】
(付記14)
本開示の他の態様では、
基板と、当該基板の上部に配置されマイクロ波により加熱された前記基板を保温する保温部材と、を積載して保持し、前記保温部材の外周に保持され、前記基板より外周が大きいリングプレートと、を有する基板保持具、が提供される。
【0111】
(付記15)
本開示の他の態様では、
基板を処理する処理室と、前記処理室にマイクロ波を供給し、前記基板を加熱処理するマイクロ波発生器と、前記基板と、当該基板の上部に配置され前記マイクロ波により加熱された前記基板を保温する保温部材と、を積載して保持する基板保持具と、前記保温部材の外周に保持され、前記基板より外径が大きいリングプレートと、を有する基板処理装置の前記処理室に前記基板を搬入する工程と、
前記マイクロ波により、前記基板を加熱処理する工程と、
を有する半導体装置の製造方法、が提供される。
【0112】
(付記16)
本開示の他の態様では、
基板を処理する処理室と、前記処理室にマイクロ波を供給し、前記基板を加熱処理するマイクロ波発生器と、前記基板と、当該基板の上部に配置され前記マイクロ波により加熱された前記基板を保温する保温部材と、を積載して保持する基板保持具と、前記保温部材の外周に保持され、前記基板より外径が大きいリングプレートと、を有する基板処理装置の前記処理室に前記基板を搬入する手順と、
前記マイクロ波により、前記基板を加熱処理する手順と、
をコンピュータにより前記基板処理装置に実行させるプログラム、が提供される。
【符号の説明】
【0113】
100 基板処理装置
101 石英プレート
101a1 第1リングプレート(第1リング)
101a2 第2リングプレート(保温部材)
101a3 第3リングプレート(第3リング)
200 ウエハ(基板)
201 処理室
217 ボート(基板保持具)
655 マイクロ波発振器