(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-10-05
(45)【発行日】2023-10-16
(54)【発明の名称】発光装置
(51)【国際特許分類】
H01L 33/50 20100101AFI20231006BHJP
F21S 2/00 20160101ALI20231006BHJP
F21V 7/00 20060101ALI20231006BHJP
F21V 9/32 20180101ALI20231006BHJP
H01L 33/54 20100101ALI20231006BHJP
H01L 33/60 20100101ALI20231006BHJP
F21Y 113/13 20160101ALN20231006BHJP
F21Y 115/10 20160101ALN20231006BHJP
【FI】
H01L33/50
F21S2/00 100
F21V7/00 510
F21V9/32
H01L33/54
H01L33/60
F21Y113:13
F21Y115:10 500
(21)【出願番号】P 2019177033
(22)【出願日】2019-09-27
【審査請求日】2022-08-29
(73)【特許権者】
【識別番号】000226057
【氏名又は名称】日亜化学工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100108062
【氏名又は名称】日向寺 雅彦
(74)【代理人】
【識別番号】100168332
【氏名又は名称】小崎 純一
(74)【代理人】
【識別番号】100172188
【氏名又は名称】内田 敬人
(72)【発明者】
【氏名】池田 忠昭
(72)【発明者】
【氏名】横手 由紀子
【審査官】大和田 有軌
(56)【参考文献】
【文献】特開2014-204118(JP,A)
【文献】特開2011-077491(JP,A)
【文献】特許第6569785(JP,B1)
【文献】特開2017-130497(JP,A)
【文献】特開2015-135918(JP,A)
【文献】特開2011-210963(JP,A)
【文献】特表2010-509751(JP,A)
【文献】特開2007-273754(JP,A)
【文献】特開2007-234975(JP,A)
【文献】特開2006-216765(JP,A)
【文献】特開2006-173326(JP,A)
【文献】特開平08-213660(JP,A)
【文献】特開平08-172219(JP,A)
【文献】特開平07-007185(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2013/0099267(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2012/0248473(US,A1)
【文献】韓国公開特許第10-2012-0038172(KR,A)
【文献】中国特許出願公開第102386297(CN,A)
【文献】米国特許出願公開第2009/0122521(US,A1)
【文献】特許第7315840(JP,B2)
【文献】特許第7277870(JP,B2)
【文献】特許第6876274(JP,B2)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 33/00 - 33/64
F21K 9/00 - 9/90
F21S 2/00 - 45/70
F21V 1/00 - 99/00
F21W 102/00 -131/411
F21Y 101/00 -115/30
G02B 5/20 - 5/28
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1ピーク波長の光を出射し、第1n側電極及び第1p側電極が配置された第1A面と、前記第1A面の反対側に位置する第1B面と、前記第1A面と前記第1B面との間に位置する第1C面と、前記第1C面の反対側に位置する第1D面と、前記第1A面と前記第1B面との間及び前記第1C面と前記第1D面との間に位置する第1E面と、前記第1E面の反対側に位置する第1F面と、を有する第1発光素子と、
前記第1ピーク波長よりも長い第2ピーク波長の光を出射し、第2n側電極及び第2p側電極が配置された第2A面と、前記第2A面の反対側に位置し前記第1B面と対向する第2B面と、前記第2A面と前記第2B面との間に位置
し前記第1D面よりも前記第1C面の近くに位置する第2C面と、前記第2C面の反対側に位置
し前記第1C面よりも前記第1D面の近くに位置する第2D面と、前記第2A面と前記第2B面との間及び前記第2C面と前記第2D面との間に位置し前記第1F面よりも
前記第1E面の近くに位置する第2E面と、前記第2E面の反対側に位置する第2F面と、を有する第2発光素子と、
前記第1D面及び前記第2D面と対向する第1面を有する第1波長変換部材と、
前記第1A面、前記第1D面、前記第1E面、前記第1F面、前記第2A面、前記第2D面、前記第2E面、前記第2F面
、前記第1面のそれぞれの少なくとも一部を覆う第1透光性部材と
、
前記第1A面、前記第1C面、前記第1E面、前記第1F面、前記第2A面、前記第2C面、前記第2E面、前記第2F面、前記第1透光性部材、及び、前記第1波長変換部材を覆う反射部材と、
を備え、
前記第1発光素子及び前記第2発光素子を含む第1積層体、前記第1透光性部材、並びに、前記第1波長変換部材は、
前記第1C面から前記第1D面に向かう第1方向に配列されており、
前記第1発光素子及び前記第2発光素子は、前記第1方向と直交
し前記第1A面から前記第2A面に向かう第2方向に配列されている発光装置。
【請求項2】
前記第1ピーク波長が430nm以上490nm未満であり、前記第2ピーク波長が490nm以上570nm未満である請求項1に記載の発光装置。
【請求項3】
前記第1波長変換部材は蛍光体粒子を含有し、前記蛍光体粒子の発光ピーク波長は610nm以上750nm未満である請求項2に記載の発光装置。
【請求項4】
前記第1B面と前記第2B面が接している請求項1~3のいずれか1つに記載の発光装置。
【請求項5】
前記第1B面が透明樹脂層を介して前記第2B面と接着されている請求項1~3のいずれか1つに記載の発光装置。
【請求項6】
前記第2方向において、前記第1発光素子の幅が前記第2発光素子の幅よりも大きい請求項1~
5のいずれか1つに記載の発光装置。
【請求項7】
前記第2方向において、前記第1波長変換部材の幅が前記第1積層体の幅よりも大きい請求項1~
6のいずれか1つに記載の発光装置。
【請求項8】
実装基板をさらに備え、
前記第1積層体は、前記実装基板と前記第1波長変換部材との間に配置されており、
前記第1透光性部材は前記実装基板から離れている請求項1~
7のいずれか1つに記載の発光装置。
【請求項9】
第1ピーク波長の光を出射し、第1n側電極及び第1p側電極が配置された第1A面と、前記第1A面の反対側に位置する第1B面と、前記第1A面と前記第1B面との間に位置する第1C面と、前記第1C面の反対側に位置する第1D面と、前記第1A面と前記第1B面との間及び前記第1C面と前記第1D面との間に位置する第1E面と、前記第1E面の反対側に位置する第1F面と、を有する第1発光素子と、
前記第1ピーク波長よりも長い第2ピーク波長の光を出射し、第2n側電極及び第2p側電極が配置された第2A面と、前記第2A面の反対側に位置し前記第1B面と対向する第2B面と、前記第2A面と前記第2B面との間に位置し前記第1D面よりも前記第1C面の近くに位置する第2C面と、前記第2C面の反対側に位置し前記第1C面よりも前記第1D面の近くに位置する第2D面と、前記第2A面と前記第2B面との間及び前記第2C面と前記第2D面との間に位置し前記第1F面よりも前記第1E面の近くに位置する第2E面と、前記第2E面の反対側に位置する第2F面と、を有する第2発光素子と、
前記第1D面及び前記第2D面と対向する第1面を有する第1波長変換部材と、
前記第1A面、前記第1D面、前記第1E面、前記第1F面、前記第2A面、前記第2D面、前記第2E面、前記第2F面、前記第1面のそれぞれの少なくとも一部を覆う第1透光性部材と、
第3ピーク波長の光を出射し、第3n側電極及び第3p側電極が配置された第3A面と、前記第3A面の反対側に位置する第3B面と、前記第3A面と前記第3B面との間に位置
し前記第2D面よりも前記第2C面の近くに位置する第3C面と、前記第3C面の反対側に位置
し前記第2C面よりも前記第2D面の近くに位置する第3D面と、前記第3A面と前記第3B面との間および前記第3C面と前記第3D面との間に位置し前記第2F面と対向する第3E面と、前記第3E面の反対側に位置する第3F面と、を有する第3発光素子と、
前記第3ピーク波長よりも長い第4ピーク波長の光を出射し、第4n側電極及び第4p側電極が配置された第4A面と、前記第4A面の反対側に位置し前記第3B面と対向する第4B面と、前記第4A面と前記第4B面との間に位置
し前記第1D面よりも前記第1C面の近くに位置する第4C面と、前記第4C面の反対側に位置
し前記第1C面よりも前記第1D面の近くに位置する第4D面と、前記第4A面と前記第4B面との間及び前記第4C面と前記第4D面との間に位置し前記第1F面と対向する第4E面と、前記第4E面の反対側に位置する第4F面と、を有する第4発光素子と、
前記第3D面及び前記第4D面と対向する第2面を有する第2波長変換部材と、
前記第3A面、前記第3D面、前記第3E面、前記第3F面、前記第4A面、前記第4D面、前記第4E面、前記第4F面
、前記第2面のそれぞれの少なくとも一部を覆う第2透光性部材と
、
を備え
、
前記第1発光素子及び前記第2発光素子を含む第1積層体、前記第1透光性部材、並びに、前記第1波長変換部材は、前記第1C面から前記第1D面に向かう第1方向に配列されており、
前記第1発光素子及び前記第2発光素子は、前記第1方向と直交し前記第1A面から前記第2A面に向かう第2方向に配列されている発光装置。
【請求項10】
前記第1ピーク波長と前記第3ピーク波長の差が10nm以内であり、
前記第2ピーク波長と前記第4ピーク波長の差が10nm以内である請求項
9に記載の発光装置。
【請求項11】
前記第1n側電極、前記第1p側電極、前記第4n側電極、及び、前記第4p側電極は、この順に直列に接続されて第1回路を構成しており、
前記第2n側電極、前記第2p側電極、前記第3n側電極、及び、前記第3p側電極は、この順に直列に接続されて第2回路を構成しており、
前記第1回路と前記第2回路は相互に並列に接続されている請求項
9又は
10に記載の発光装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
実施形態は、発光装置に関する。
【背景技術】
【0002】
ピーク波長が異なる複数の発光素子を用いて、所望の色の光を得る発光装置が開発されている。このような発光装置においては、混色性の向上が求められている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の実施形態は、混色性が高い発光装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
実施形態に係る発光装置は、第1発光素子と、第2発光素子と、第1透光性部材と、第1波長変換部材と、を備える。前記第1発光素子は、第1ピーク波長の光を出射する。前記第1発光素子は、第1n側電極及び第1p側電極が配置された第1A面と、前記第1A面の反対側に位置する第1B面と、前記第1A面と前記第1B面との間に位置する第1C面と、前記第1C面の反対側に位置する第1D面と、前記第1A面と前記第1B面との間及び前記第1C面と前記第1D面との間に位置する第1E面と、前記第1E面の反対側に位置する第1F面と、を有する。前記第2発光素子は、前記第1ピーク波長よりも長い第2ピーク波長の光を出射する。前記第2発光素子は、第2n側電極及び第2p側電極が配置された第2A面と、前記第2A面の反対側に位置し前記第1B面と対向する第2B面と、前記第2A面と前記第2B面との間に位置する第2C面と、前記第2C面の反対側に位置する第2D面と、前記第2A面と前記第2B面との間及び前記第2C面と前記第2D面との間に位置し前記第1F面よりも第1E面の近くに位置する第2E面と、前記第2E面の反対側に位置する第2F面と、を有する。前記第1透光性部材は、前記第1A面、前記第1D面、前記第1E面、前記第1F面、前記第2A面、前記第2D面、前記第2E面、前記第2F面のそれぞれの少なくとも一部を覆う。前記第1波長変換部材は、前記第1透光性部材上に設けられている。前記第1発光素子及び前記第2発光素子を含む第1積層体、前記第1透光性部材、並びに、前記第1波長変換部材は、第1方向に配列されている。前記第1発光素子及び前記第2発光素子は、前記第1方向と直交する第2方向に配列されている。
【発明の効果】
【0006】
実施形態によれば、混色性が高い発光装置を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1A】第1の実施形態に係る発光装置を示す斜め上側から見た斜視図である。
【
図1B】第1の実施形態に係る発光装置を示す斜め下側から見た斜視図である。
【
図2A】第1の実施形態に係る発光装置を示す断面図である。
【
図2B】第1の実施形態に係る発光装置を示す一部拡大断面図である。
【
図3】第1の実施形態に係る発光装置を示す上面図である。
【
図4A】
図3に示すA-A’線による断面図である。
【
図4B】
図3に示すB-B’線による断面図である。
【
図5】第1の実施形態に係る発光装置を示す回路図である。
【
図6】第2の実施形態に係る発光装置を示す上面図である。
【
図7】第3の実施形態に係る発光装置を示す上面図である。
【
図8】第4の実施形態に係る発光装置を示す断面図である。
【
図9】第5の実施形態に係る発光装置を示す上面図である。
【
図10】第6の実施形態に係る発光装置を示す上面図である。
【
図11】第6の実施形態に係る発光装置を示す回路図である。
【
図12A】第7の実施形態に係る発光装置の実装基板を示す上面図である。
【
図12B】第7の実施形態に係る発光装置を示す上面図である。
【
図13A】第8の実施形態に係る発光装置の実装基板を示す断面図である。
【
図13B】第8の実施形態に係る発光装置の実装基板を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して説明する。なお、以下に説明する各図は模式的なものであり、適宜誇張及び省略して描かれている。例えば、図間において、構成要素の寸法比等は、必ずしも一致していない。また、原則として、第2の実施形態以降においては、第1の実施形態からの相違点のみを説明し、第1の実施形態と同様な点は説明を省略する。
【0009】
<第1の実施形態>
図1A~
図4Bに示すように、本実施形態に係る発光装置1は、第1発光素子21と、第2発光素子22と、第1透光性部材31と、第1波長変換部材32と、を備える。なお、
図3においては、第1透光性部材31及び第1波長変換部材32は図示を省略されている。
【0010】
第1発光素子21は、第1ピーク波長λ1の光を出射する。第1発光素子21は、第1n側電極21n及び第1p側電極21pが配置された第1A面21Aと、第1A面21Aの反対側に位置する第1B面21Bと、第1A面21Aと第1B面21Bとの間に位置する第1C面21Cと、第1C面21Cの反対側に位置する第1D面21Dと、第1A面21Aと第1B面21Bとの間及び第1C面21Cと第1D面21Dとの間に位置する第1E面21Eと、第1E面21Eの反対側に位置する第1F面21Fと、を有する。
【0011】
第2発光素子22は、第1ピーク波長λ1よりも長い第2ピーク波長λ2の光を出射する。第2発光素子22は、第2n側電極22n及び第2p側電極22pが配置された第2A面22Aと、第2A面22Aの反対側に位置し、第1発光素子22の第1B面21Bと対向する第2B面22Bと、第2A面22Aと第2B面22Bとの間に位置する第2C面22Cと、第2C面22Cの反対側に位置する第2D面22Dと、第2A面22Aと第2B面22Bとの間及び第2C面22Cと第2D面22Dとの間に位置し、第1F面21Fよりも第1E面21Eの近くに位置する第2E面22Eと、第2E面22Eの反対側に位置する第2F面22Fと、を有する。
【0012】
第1発光素子21及び第2発光素子22により、第1積層体33が構成されている。本実施形態においては、第1発光素子21の第1B面21Bと第2発光素子22の第2B面22Bとは、相互に接している。
【0013】
第1透光性部材31は、第1積層体33の上部を覆う。第1透光性部材31は、第1発光素子21の第1A面21A、第1D面21D、第1E面21E及び第1F面21F、並びに、第2発光素子22の第2A面22A、第2D面22D、第2E面22E、第2F面22Fのそれぞれの少なくとも一部を覆う。第1透光性部材31は、後述する反射部材40よりも第1発光素子21及び第2発光素子22から出射する光の透過率が高い。このため、第1積層体33の上面及び側面の少なくとも一部が第1透光性部材31に覆われることで、発光装置の光取り出し効率を向上させることができる。第1透光性部材31は、例えば、透光性の樹脂材料からなる。尚、第1積層体33の上面とは、第1D面21D及び第2D面22Dを指す。また、第1積層体33の側面とは、第1A面21A、第1E面21E及び第1F面21F、第2A面22A、第2E面22E及び第2F面22Fを指す。
【0014】
第1波長変換部材32は、第1透光性部材31上に設けられている。第1積層体33、第1透光性部材31及び第1波長変換部材32は、第1方向Zに配列されている。第1発光素子21及び第2発光素子22は、第1方向Zと直交する第2方向Yに配列されている。第1方向X及び第2方向Yにおいて、第1波長変換部材32の幅は第1積層体33の幅よりも大きいことが好ましい。このようにすることで、第1積層体33から出射した光が第1波長変換部材32に導光しやすくなるので、発光装置の光取り出し効率を向上させることができる。
【0015】
発光装置1は、さらに、第3発光素子23と、第4発光素子24と、第2透光性部材36と、第2波長変換部材37と、を備えていてもよい。なお、
図3においては、第2透光性部材36及び第2波長変換部材37は図示を省略されている。
【0016】
第3発光素子23は、第3ピーク波長λ3の光を出射する。第3発光素子23は、第3n側電極23n及び第3p側電極23pが配置された第3A面23Aと、第3A面23Aの反対側に位置する第3B面23Bと、第3A面23Aと第3B面23Bとの間に位置する第3C面23Cと、第3C面23Cの反対側に位置する第3D面23Dと、第3A面23Aと第3B面23Bとの間及び第3C面23Cと第3D面23Dとの間に位置し、第2発光素子22の第2F面22Fと対向する第3E面23Eと、第3E面23Eの反対側に位置する第3F面23Fと、を有する。
【0017】
第4発光素子24は、第3ピーク波長λ3よりも長い第4ピーク波長λ4の光を出射する。第4発光素子24は、第4n側電極24n及び第4p側電極24pが配置された第4A面24Aと、第4A面24Aの反対側に位置し、第3発光素子23の第3B面23Bと対向する第4B面24Bと、第4A面24Aと第4B面24Bとの間に位置する第4C面24Cと、第4C面24Cの反対側に位置する第4D面24Dと、第4A面24Aと第4B面24Bとの間及び第4C面24Cと第4D面24Dとの間に位置し、第1発光素子21の第1F面21Fと対向する第4E面24Eと、第4E面24Eの反対側に位置する第4F面24Fと、を有する。
【0018】
第3発光素子23及び第4発光素子24により、第2積層体38が構成されている。本実施形態においては、第3発光素子23の第3B面23Bと第4発光素子24の第4B面24Bとは、相互に接している。
【0019】
第2透光性部材36は、第2積層体38の上部を覆う。第2透光性部材36は、第3発光素子23の第3A面23A、第3D面23D、第3E面23E及び第3F面23F、並びに、第4発光素子24の第4A面24A、第4D面24D、第4E面24E及び第4F面24Fのそれぞれの少なくとも一部を覆う。このようにすることで、発光装置1の光取り出し効率を向上させることができる。第2透光性部材36は、例えば、透光性の樹脂材料からなる。
【0020】
第2波長変換部材37は、第2透光性部材36上に設けられている。第2積層体38、第2透光性部材36及び第2波長変換部材37は、第1方向Zに配列されている。第4発光素子24及び第3発光素子23は、第2方向Yに配列されている。第1方向X及び第2方向Yにおいて、第2波長変換部材37の幅は第2積層体38の幅よりも大きいことが好ましい。
【0021】
第1発光素子21及び第4発光素子24は、第1方向Z及び第2方向Yに対して直交する第3方向Xに配列されている。第2発光素子22及び第3発光素子23も、第3方向Xに配列されている。第1発光素子21、第2発光素子22、第3発光素子23及び第4発光素子24のそれぞれの形状は例えば矩形の板状であり、上述の如く、それぞれの外面は概ね6つの平坦面からなる。
【0022】
例えば、第1発光素子21及び第3発光素子23は、青色の光を出射する発光ダイオード(Light Emitting Diode:LED)である。第1ピーク波長λ1と第3ピーク波長λ3は略等しく、第1ピーク波長λ1と第3ピーク波長λ3の差は例えば10nm以内であることが好ましい。第1ピーク波長λ1及び第3ピーク波長λ3は、例えば、430nm以上490nm未満である。
【0023】
例えば、第2発光素子22及び第4発光素子24は、緑色の光を出射する発光ダイオード(LED)である。第2ピーク波長λ2と第4ピーク波長λ4は略等しく、第2ピーク波長λ2と第4ピーク波長λ4の差は例えば10nm以内であることが好ましい。第2ピーク波長λ2及び第4ピーク波長λ4は、例えば、490nm以上570nm未満である。
【0024】
第1波長変換部材32は、透光性の樹脂材料からなる母材32aと、母材32aに含有された多数の蛍光体粒子32bと、を含む。蛍光体粒子32bは、第1発光素子21から出射した光により励起されて、第5ピーク波長λ5の光を放射する。
【0025】
第1波長変換部材32は、さらに、母材32a上に設けられた透光層32cを含んでいてもよい。母材32a上に設けられた透光層32cがあることにより、水分に弱い蛍光体粒子32bを使用しても透光層32cが保護層としても機能を果たすので蛍光体粒子32bの劣化を抑制できる。水分に弱い蛍光体粒子としては、例えばマンガン賦活フッ化物蛍光体が挙げられる。マンガン賦活フッ化物系蛍光体は、スペクトル線幅の比較的狭い発光が得られ色再現性の観点において好ましい部材である。透光層32cは透光性の樹脂材料からなり、蛍光体粒子32bを実質的に含有していなくてもよい。「蛍光体粒子を実質的に含有しない」とは、不可避的に混入する蛍光体粒子を排除しないことを意味し、本明細書において、蛍光体粒子の含有率が0.05重量%以下であれば蛍光体粒子を実質的に含有しないとする。
【0026】
第2波長変換部材37は、透光性の樹脂材料からなる母材37aと、母材37aに含有された多数の蛍光体粒子37bと、を含む。第2波長変換部材37は、さらに、母材37a上に設けられた透光層37cを含んでいてもよい。蛍光体粒子37bは、第3発光素子23から出射した光により励起されて、第6ピーク波長λ6の光を放射する。透光層37cは透光性の樹脂材料からなり、蛍光体粒子37bを実質的に含有しなくてもよい。
【0027】
第5ピーク波長λ5及び第6ピーク波長λ6は、例えば、610nm以上750nm未満である。第5ピーク波長λ5及び第6ピーク波長λ6は、例えば、略等しく、第5ピーク波長λ5と第6ピーク波長λ6の差は例えば10nm以内であることが好ましい。このように、第1波長変換部材32及び第2波長変換部材37は、例えば、青色の光を吸収して、赤色の光を放射する。
【0028】
赤色の光を放射する蛍光体粒子32b及び37bとしては、例えば、窒素含有アルミノ珪酸カルシウム(CASN又はSCASN)系蛍光体(例えば(Sr,Ca)AlSiN3:Eu)などが挙げられる。また、蛍光体粒子32b及び37bとして、マンガン賦活フッ化物系蛍光体が挙げられる。マンガン賦活フッ化物系蛍光体は、一般式(I)A2[M1-aMnaF6]で表される蛍光体である。但し、上記一般式(I)中、Aは、K、Li、Na、Rb、Cs及びNH4からなる群から選ばれる少なくとも1種であり、Mは、第4族元素及び第14族元素からなる群から選ばれる少なくとも1種の元素であり、aは0<a<0.2を満たす。このマンガン賦活フッ化物系蛍光体の代表例として、マンガン賦活フッ化珪酸カリウムの蛍光体(例えばK2SiF6:Mn)がある。
【0029】
これにより、発光装置1は、例えば、第1発光素子21及び第3発光素子23から出射した青色の光、第2発光素子22及び第4発光素子24から出射した緑色の光、第1波長変換部材32及び第2波長変換部材37から出射した赤色の光が混合し、全体として白色の光を出射する。
【0030】
発光装置1は、さらに、反射部材40と、第1導電部材41~第8導電部材48と、実装基板50と、を備えていてもよい。なお、
図3においては、反射部材40は図示を省略されている。第1積層体33及び第2積層体38は、実装基板50に搭載されている。すなわち、第1方向Zにおいて、第1積層体33は、実装基板50と第1波長変換部材32との間に配置されており、第2積層体38は、実装基板50と第2波長変換部材37との間に配置されている。また、第1透光性部材31及び第2透光性部材36は実装基板50から離れている。反射部材40は、実装基板50上に設けられ、第1積層体33、第1透光性部材31及び第1波長変換部材32、並びに、第2積層体38、第2透光性部材36及び第2波長変換部材37の周囲に配置されている。
【0031】
反射部材40は、不透明な樹脂材料、例えば、白色の樹脂材料からなる。反射部材40は、実装基板50の上面、第1積層体33の下面及び側面、第1透光性部材31の側面、第1波長変換部材32の側面、第2積層体38の下面及び側面、第2透光性部材36の側面、第2波長変換部材37の側面を覆い、第1波長変換部材32の上面及び第2波長変換部材37の上面は覆っていない。反射部材40は、実装基板50と第1積層体33との間、及び、実装基板50と第2積層体38との間にも配置されている。
【0032】
すなわち、反射部材40は、第1発光素子21の第1A面21A、第1C面21C、第1E面21E及び第1F面21F、第2発光素子22の第2A面22A、第2C面22C、第2E面22E及び第2F面22F、第1透光性部材31、並びに、第1波長変換部材32を覆う。また、反射部材40は、第3発光素子23の第3A面23A、第3C面23C、第3E面23E及び第3F面23F、第4発光素子24の第4A面24A、第4C面24C、第4E面24E及び第4F面24F、第2透光性部材36、並びに、第2波長変換部材37を覆う。
【0033】
実装基板50は、基材60を有する。基材60は、絶縁性材料、例えば、樹脂材料、例えば、ビスマレイミドトリアジン樹脂により形成されている。基材60の形状は略直方体であり、基材60の外面は、上面60a、下面60b、第1側面60c、第2側面60d、第1端面60e、第2端面60fを有する。上面60a及び下面60bはXY平面に平行であり、第1側面60c及び第2側面60dはXZ平面に平行であり、第1端面60e及び第2端面60fはYZ平面に平行である。
【0034】
基材60には、第1スルーホール61、第2スルーホール62、第3スルーホール63及び第4スルーホール64が形成されている。第1スルーホール61、第2スルーホール62、第3スルーホール63及び第4スルーホール64は、第3方向Xに沿ってこの順に配列されている。各スルーホールは、第1方向Zに延び、基材60の上面60aと下面60bに達している。
【0035】
また、基材60には、第1凹部66、第2凹部67及び第3凹部68が形成されている。第1凹部66、第2凹部67及び第3凹部68は、基材60の下面60bから第1側面60cにかけて形成されている。第2方向Yから見て、第1凹部66は第1スルーホール61と第2スルーホール62との間に配置されており、第2凹部67は第2スルーホール62と第3スルーホール63との間に配置されており、第3凹部68は第3スルーホール63と第4スルーホール64との間に配置されている。
【0036】
基材60の上面60aには、第1配線71、第2配線72、第3配線73及び第4配線74が設けられている。基材60の下面60bには、第5配線75、第6配線76及び第7配線77が設けられている。第5配線75は、第1凹部66の内面にも設けられている。第6配線76は、第2凹部67の内面にも設けられている。第7配線77は、第3凹部68の内面にも設けられている。基材60の下面60bにおける第5配線75、第6配線76及び第7配線77が設けられていない領域には、絶縁層80が設けられていてもよい。絶縁層80は、例えばレジストからなる。絶縁層80は、第5配線75、第6配線76及び第7配線77のそれぞれの端部を覆い、それぞれの中央部を露出させている。
【0037】
第1スルーホール61の内面には第1内部配線81が設けられており、内部には第1絶縁部材86が設けられている。第2スルーホール62の内面には第2内部配線82が設けられており、内部には第2絶縁部材87が設けられている。第3スルーホール63の内面には第3内部配線83が設けられており、内部には第3絶縁部材88が設けられている。第4スルーホール64の内面には第4内部配線84が設けられており、内部には第4絶縁部材89が設けられている。第1絶縁部材86、第2絶縁部材87、第3絶縁部材88及び第4絶縁部材89は、例えばエポキシ樹脂等の絶縁材料により形成されている。尚、スルーホールの内部に金属部材が充填されていてもよい。
【0038】
第1配線71は、第1スルーホール61内の第1内部配線81を介して、第5配線75に接続されている。第2配線72は、第2スルーホール62内の第2内部配線82を介して、第6配線76に接続されている。第3配線73は、第3スルーホール63内の第3内部配線83を介して、第6配線76に接続されている。したがって、第2配線72と第3配線73は、第6配線76を介して相互に接続されている。第4配線74は、第4スルーホール64内の第4内部配線84を介して、第7配線77に接続されている。
【0039】
実装基板50の基材60の上面60aに設けられた各配線は、導電部材を介して各発光素子の電極に接続されている。第1導電部材41~第8導電部材48は、例えば、半田により形成されている。半田の材料としては、錫-ビスマス系、錫-銅系、錫-銀系、金-錫系などの公知の材料を用いることができる。
【0040】
第1配線71は、第1導電部材41を介して第1発光素子21の第1n側電極21nに接続されている。また、第1配線71は、第2導電部材42を介して第2発光素子22の第2n側電極22nに接続されている。第2配線72は、第3導電部材43を介して第1発光素子21の第1p側電極21pに接続されている。第2配線72は、第4導電部材44を介して第2発光素子22の第2p側電極22pに接続されている。
【0041】
第3配線73は、第5導電部材45を介して第3発光素子23の第3n側電極23nに接続されている。第3配線73は、第6導電部材46を介して第4発光素子24の第4n側電極24nに接続されている。したがって、第1発光素子21の第1p側電極21p及び第2発光素子22の第2p側電極22pは、第2配線72、第2内部配線82、第6配線76、第3内部配線83、及び、第3配線73を介して、第3発光素子23の第3n側電極23n及び第4発光素子24の第4n側電極24nに接続されている。
【0042】
第4配線74は、第7導電部材47を介して、第3発光素子23の第3p側電極23pに接続されている。第4配線74は、第8導電部材48を介して、第4発光素子24の第4p側電極24pに接続されている。
【0043】
これにより、
図5に示すように、発光装置1においては、アノードとカソードの間に、回路101と回路102が直接に接続された回路103が実現される。回路101においては、第1発光素子21と第2発光素子22が並列に接続されている。回路102においては、第3発光素子23と第4発光素子24が並列に接続されている。
【0044】
次に、本実施形態に係る発光装置1の動作について説明する。
第5配線75と第7配線77との間に直流電圧が印加されると、第1発光素子21、第2発光素子22、第3発光素子23及び第4発光素子24に直流電圧が印加される。これにより、第1発光素子21及び第3発光素子23から例えば青色光が出射され、第2発光素子22及び第4発光素子24から例えば緑色光が出射される。
【0045】
これらの青色光及び緑色光は、第1透光性部材31内及び第2透光性部材36内に入射し、第1方向Zに伝播されると共に第2方向Yにも伝播されて混ざり合う。そして、第1波長変換部材32及び第2波長変換部材37に入射し、青色光の一部が蛍光体粒子32b及び37bによって吸収される。蛍光体粒子32b及び37bは例えば赤色の光を放射する。これにより、青色光、緑色光及び赤色光の混色光が発光装置1から出射する。
【0046】
次に、本実施形態の効果について説明する。
発光装置1においては、青色光を出射する第1発光素子21と緑色光を出射する第2発光素子22が設けられているため、色再現性が高い。また、第1発光素子21と第2発光素子22が相互に接しているため、第1発光素子21と第2発光素子22が近くに配置され、発光装置1から出射する光の混色性が良好である。
【0047】
また、発光装置1においては、第1発光素子21及び第2発光素子22からなる第1積層体33と、第1波長変換部材32との間に第1透光性部材31が設けられているため、青色光と緑色光が第1透光性部材31内において混ざり合うことができる。これにより、混色性がより向上する。同様に、第3発光素子23及び第4発光素子24からなる第2積層体38と、第2波長変換部材37との間に第2透光性部材36が設けられているため、青色光と緑色光が第2透光性部材36内において混ざり合うことができる。これにより、混色性がより向上する。
【0048】
さらに、発光装置1においては、青色光を出射する第1発光素子21及び第3発光素子23と、緑色光を出射する第2発光素子22及び第4発光素子24とが千鳥状に配列されているため、第2方向Y及び第3方向Xにおける色の偏りを抑制することができ、混色性がより向上する。
【0049】
さらにまた、発光装置1においては、第2方向Yにおいて、第1波長変換部材32の幅が第1積層体33の幅よりも大きく、第2波長変換部材37の幅が第2積層体38の幅よりも大きい。これにより、第1発光素子21及び第2発光素子22から出射した光を効率的に第1波長変換部材32に入射させることができ、第3発光素子23及び第4発光素子24から出射した光を効率的に第2波長変換部材37に入射させることができる。このため、発光装置1は光の利用効率が高い。
【0050】
<第2の実施形態>
図6は、本実施形態に係る発光装置を示す上面図である。
なお、
図6においては、第1透光性部材31、第1波長変換部材32、第2透光性部材36、第2波長変換部材37、反射部材40、第1導電部材41~第8導電部材48は、図示が省略されている。後述する
図7及び
図9においても、同様である。
【0051】
図6に示すように、本実施形態に係る発光装置2においては、第2方向Yにおいて、第1発光素子21の幅が第2発光素子22の幅よりも大きい。また、第2方向Yにおいて、第3発光素子23の幅が第4発光素子24の幅よりも大きい。
【0052】
本実施形態によれば、青色光を出射する第1発光素子21及び第3発光素子23の体積を、緑色光を出射する第2発光素子22及び第4発光素子24の体積よりも大きくすることができる。これにより、青色光の強度を増加させ、青色光のうち、第1波長変換部材32及び第2波長変換部材37によって吸収される分を補うことができる。これにより、発光装置2から所望の色の光を出射させることができる。尚、第2方向Yにおいて、第1発光素子21の幅が第2発光素子22の幅よりも小さくてもよく、第3発光素子23の幅が第4発光素子24の幅よりも小さくてもよい。
【0053】
<第3の実施形態>
図7は、本実施形態に係る発光装置を示す上面図である。
図7に示すように、本実施形態に係る発光装置3においては、第3方向Xにおいて、第1発光素子21の長さが第2発光素子22の長さよりも長い。また、第3方向Xにおいて、第3発光素子23の長さが第4発光素子24の長さよりも長い。
【0054】
本実施形態によっても、第2の実施形態と同様に、青色光を出射する第1発光素子21及び第3発光素子23の体積を、緑色光を出射する第2発光素子22及び第4発光素子24の体積よりも大きくすることができる。これにより、青色光のうち、第1波長変換部材32及び第2波長変換部材37によって吸収される分を補うことができる。
【0055】
なお、第3方向Xにおいて、第1発光素子21の長さが第2発光素子22の長さよりも長い場合には、第1透光性部材31が第1発光素子21の第1B面21Bの一部を覆うことが好ましい。このようにすることで、第1発光素子21の光を取り出しやすくなる。
【0056】
<第4の実施形態>
図8は、本実施形態に係る発光装置を示す断面図である。
図8に示すように、本実施形態に係る発光装置4においては、第1方向Zにおいて、第1発光素子21の長さが第2発光素子22の長さよりも長い。また、第1方向Zにおいて、第3発光素子23の長さが第4発光素子24の長さよりも長い。
【0057】
本実施形態によっても、第2の実施形態と同様に、青色光を出射する第1発光素子21及び第3発光素子23の体積を、緑色光を出射する第2発光素子22及び第4発光素子24の体積よりも大きくすることができる。
【0058】
なお、第1方向Zにおいて、第1発光素子21の長さが第2発光素子22の長さよりも長い場合には、第1発光素子21の第1D面21Dと第2発光素子22の第2D面22Dが同一面上に位置していてもよい。このようにすることで、第1透光性部材31を配置しやすくなる。また、第1方向Zにおいて、第1発光素子21の長さが第2発光素子22の長さよりも長い場合には、第1発光素子21の第1C面21Cと第2発光素子22の第2C面22Cが同一面上に位置していてもよい。このようにすることで、第1透光性部材31が第1発光素子の第1B面21Bの一部を覆いやすくなる。これにより、第1発光素子21の光を取り出しやすくなる。
【0059】
<第5の実施形態>
図9は、本実施形態に係る発光装置を示す上面図である。
図9に示すように、本実施形態に係る発光装置5においては、第1発光素子21と第2発光素子22との間に透明樹脂層34が設けられており、第1発光素子21の第1B面21B(対向面)は、透明樹脂層34を介して、第2発光素子22の第2B面22B(対向面)と接着されている。また、第3発光素子23と第4発光素子24との間に透明樹脂層39が設けられており、第3発光素子23の第3B面23B(対向面)は、透明樹脂層39を介して、第4発光素子24の第4B面24B(対向面)と接着されている。
【0060】
本実施形態によれば、透明樹脂層34によって第1発光素子21と第2発光素子22を強固に接着させることができる。同様に、透明樹脂層39によって第3発光素子23と第4発光素子24を強固に接着させることができる。これにより、発光装置4の信頼性が向上する。
【0061】
また、透明樹脂層34及び39は、光拡散材を含有していてもよい。これにより、透明樹脂層34及び39によっても、青色光と緑色光の混色を促進することができる。更に、透明樹脂層34及び39は、蛍光体粒子を含有していてもよい。透明樹脂層34及び39に含有される蛍光体粒子は、例えば、青色の光を吸収して赤色の光を放射する蛍光体粒子、又は、緑色の光を吸収して赤色の光を放射する蛍光体粒子とすることができる。
【0062】
<第6の実施形態>
図10は、本実施形態に係る発光装置を示す上面図である。
図11は、本実施形態に係る発光装置を示す回路図である。
【0063】
図10に示すように、本実施形態に係る発光装置6においては、第1の実施形態に係る発光装置1と比較して、第2配線72及び第3配線73の替わりに、第8配線78及び第9配線79が設けられている。
【0064】
第8配線78は、第3導電部材43を介して第1発光素子21の第1p側電極21pに接続されている。また、第8配線78は、第6導電部材46を介して第4発光素子24の第4n側電極24nに接続されている。第9配線79は、第4導電部材44を介して第2発光素子22の第2p側電極22pに接続されている。また、第9配線79は、第5導電部材45を介して第3発光素子23の第3n側電極23nに接続されている。第8配線78と第9配線79は、第1発光素子21、第2発光素子22、第3発光素子23及び第4発光素子24を通過する経路以外では、相互に接続されていない。
【0065】
これにより、
図11に示すように、発光装置6においては、第1n側電極21n、第1p側電極21p、第4n側電極24n、及び、第4p側電極24pがこの順に直列に接続されて第1回路104を構成している。また、第2n側電極22n、第2p側電極22p、第3n側電極23n、及び、第3p側電極23pがこの順に直列に接続されて第2回路105を構成している。そして、第1回路104と第2回路105は相互に並列に接続されている。
【0066】
このため、発光装置6においては、青色光を出射する第1発光素子21及び第3発光素子23の順方向電圧(VF)と、緑色光を出射する第2発光素子22及び第4発光素子24の順方向電圧(VF)との差を吸収することができる。この結果、各発光素子の発光が安定しやすくなる。
【0067】
<第7の実施形態>
図12Aは、本実施形態に係る発光装置の実装基板を示す上面図である。
図12Bは、本実施形態に係る発光装置を示す上面図である。
【0068】
図12A及び
図12Bに示すように、本実施形態に係る発光装置7は、第1の実施形態に係る発光装置1と比較して、基材60の上面60aに8つの配線が設けられている点と、第1方向Zから見て、各配線の形状がL字状である点が異なっている。
【0069】
すなわち、発光装置7の実装基板50において、基材60の上面60aには、8つの配線、第1A配線71A、第1B配線71B、第2A配線72A、第2B配線72B、第3A配線73A、第3B配線73B、第4A配線74A、及び、第4B配線74Bが設けられている。
【0070】
上記各配線は、第3方向Xに延びるX部と、第2方向Yに延びるY部を1つずつ有する。例えば、第1A配線71Aは、第1AX部71AXと、第1AY部71AY部と、を有する。第1AX部71AXは、第1AY部71AYから第3方向Xに延伸する。第2方向Yにおいて、第1AY部71AYの幅は、第1AX部71AXの幅よりも広い。第1AX部71Aの少なくとも一部は第1A導電部材41Aに覆われている。これにより、第1A配線71Aは、第1A導電部材41Aを介して、第1発光素子21の第1n側電極21nに接続されている。
【0071】
第1B配線71B、第2A配線72A、第2B配線72B、第3A配線73A、第3B配線73B、第4A配線74A、及び、第4B配線74Bについても、第1A配線71Aと同様である。但し、各配線の向きは、第1積層体33及び第2積層体38の角部に沿う向きである。
【0072】
第1B配線71Bは、第2A導電部材42Aを介して、第2発光素子22の第2n側電極22nに接続されている。第2A配線72Aは、第1B導電部材41Bを介して、第1発光素子21の第1p側電極21pに接続されている。第2B配線72Bは、第2B導電部材42Bを介して、第2発光素子22の第2p側電極22pに接続されている。第3A配線73Aは、第3A導電部材43Aを介して、第3発光素子23の第3n側電極23nに接続されている。第3B配線73Bは、第4A導電部材44Aを介して、第4発光素子24の第4n側電極24nに接続されている。第4A配線74Aは、第3B導電部材43Bを介して、第3発光素子23の第3p側電極23pに接続されている。第4B配線74Bは、第4B導電部材44Bを介して、第4発光素子24の第4p側電極24pに接続されている。
【0073】
また、実装基板50には、上記各配線に接続された8つのスルーホールが形成されていていてもよい。スルーホール(第1スルーホール61等)の内面に設けられた内部配線(第1内部配線81等)と、基材60の下面60bに設けられた配線(第5配線75等)を介して、上記配線同士は任意に接続されることができる。例えば、第1A配線71Aは第1B配線71Bに接続されていてもよい。第4A配線74Aは第4B配線74Bに接続されていてもよい。また、第2A配線72A、第2B配線72B、第3A配線73A、及び、第3B配線73Bが相互に接続されて、
図5に示す回路を構成してもよい。又は、第2A配線72Aが第3B配線73Bに接続され、第2B配線72Bが第3A配線73Aに接続されて、
図11に示す回路を構成してもよい。
【0074】
本実施形態によれば、第1方向Zから見て、第1A配線71A等の形状がL字状であるため、各発光素子の実装基板50に対向した面(例えば、第1発光素子21の第1C面21C)のうち、より大きな面積が反射部材40によって覆われる。このため、発光装置7は光の取出効率が高い。
【0075】
なお、第1方向Zから見て、第1積層体33は、第1A配線71A、第1B配線71B、第2A配線72A、及び、第2B配線72Bと重なっていなくてもよく、第2積層体38は、第3A配線73A、第3B配線73B、第4A配線74A、及び、第4B配線74Bと重なっていなくてもよい。
【0076】
これにより、第1発光素子21の第1C面21C、第2発光素子22の第2C面22C、第3発光素子23の第3C面23C、及び、第4発光素子24の第4C面24Cの全体を、反射部材40によって覆うことができる。この結果、各発光素子の実装面から出射した光の大部分を反射部材40によって反射することができ、光の取出効率をより向上させることができる。
【0077】
また、基材60の上面60aには、アライメントマークが設けられていてもよい。アライメントマークは、例えば、第1A配線71A等と同じ工程で形成することができる。
【0078】
<第8の実施形態>
図13A及び
図13Bは、本実施形態に係る発光装置の実装基板を示す断面図である。
図13A及び
図13Bが示す断面は、それぞれ、
図3に示すA-A’線による断面及びB-B’線による断面に相当する。
【0079】
図13A及び
図13Bに示すように、本実施形態に係る発光装置8においては、実装基板59が設けられている。実装基板59においては、基材60の上面60aに凹部93が形成されている。すなわち、基材60は、第1側面60c、第2側面60d、第1端面60e及び第2端面60fが、凹部93の底面93aよりも上方に延出している。
【0080】
第1配線71、第2配線72、第3配線73、及び、第4配線74は、凹部93の底面93aに設けられている。また、第1発光素子21、第2発光素子22、第3発光素子23、第4発光素子24、第1透光性部材31、第1波長変換部材32、第2透光性部材36、及び、第2波長変換部材37は、凹部93の内部に配置されている。凹部93の内部は、反射部材40によって埋め込まれている。反射部材40の上面には、第1波長変換部材32の上面及び第2波長変換部材37の上面が露出している。なお、凹部93の底面93aと第1積層体33との間、及び、底面93aと第2積層体38との間には、反射部材40が設けられていてもよく、アンダーフィル材が設けられていてもよい。
【0081】
本実施形態によれば、発光素子等を基材60の凹部93内に収納することにより、発光装置8の機械的な強度及び信頼性を高めることができる。
【0082】
なお、上述の各実施形態において、第1積層体33、第1透光性部材31、第1波長変換部材32、第2積層体38、第2透光性部材36、第2波長変換部材37、反射部材40等を形成した後で、実装基板50を除去してもよい。この場合は、実装基板50を除去した後に、外部電極となる金属膜を形成してもよい。
【産業上の利用可能性】
【0083】
本発明の一実施形態に係る発光装置は、液晶ディスプレイのバックライト装置、各種照明器具、大型ディスプレイ、広告や行き先案内等の各種表示装置、プロジェクタ装置、さらには、デジタルビデオカメラ、ファクシミリ、コピー機、スキャナ等における画像読取装置などに利用することができる。
【符号の説明】
【0084】
1、2、3、4、5、6、7、8:発光装置
21:第1発光素子
21A:第1A面
21B:第1B面
21C:第1C面
21D:第1D面
21E:第1E面
21F:第1F面
21n:第1n側電極
21p:第1p側電極
22:第2発光素子
22A:第2A面
22B:第2B面
22C:第2C面
22D:第2D面
22E:第2E面
22F:第2F面
22n:第2n側電極
22p:第2p側電極
23:第3発光素子
23A:第3A面
23B:第3B面
23C:第3C面
23D:第3D面
23E:第3E面
23F:第3F面
23n:第3n側電極
23p:第3p側電極
24:第4発光素子
24A:第4A面
24B:第4B面
24C:第4C面
24D:第4D面
24E:第4E面
24F:第4F面
24n:第4n側電極
24p:第4p側電極
31:第1透光性部材
32:第1波長変換部材
32a:母材
32b:蛍光体粒子
32c:透光層
33:第1積層体
34:透明樹脂層
36:第2透光性部材
37:第2波長変換部材
37a:母材
37b:蛍光体粒子
37c:透光層
38:第2積層体
39:透明樹脂層
40:反射部材
41:第1導電部材
41A:第1A導電部材
41B:第1B導電部材
42:第2導電部材
42A:第2A導電部材
42B:第2B導電部材
43:第3導電部材
43A:第3A導電部材
43B:第3B導電部材
44:第4導電部材
44A:第4A導電部材
44B:第4B導電部材
45:第5導電部材
46:第6導電部材
47:第7導電部材
48:第8導電部材
50:実装基板
59:実装基板
60:基材
60a:上面
60b:下面
60c:第1側面
60d:第2側面
60e:第1端面
60f:第2端面
61:第1スルーホール
62:第2スルーホール
63:第3スルーホール
64:第4スルーホール
66:第1凹部
67:第2凹部
68:第3凹部
71:第1配線
71A:第1A配線
71AX:第1AX部
71AY:第1AY部
71B:第1B配線
72:第2配線
72A:第2A配線
72B:第2B配線
73:第3配線
73A:第3A配線
73B:第3B配線
74:第4配線
74A:第4A配線
74B:第4B配線
75:第5配線
76:第6配線
77:第7配線
78:第8配線
79:第9配線
80:絶縁層
81:第1内部配線
82:第2内部配線
83:第3内部配線
84:第4内部配線
86:第1絶縁部材
87:第2絶縁部材
88:第3絶縁部材
89:第4絶縁部材
93:凹部
93a:底面
101、102、103:回路
104:第1回路
105:第2回路
X:第3方向
Y:第2方向
Z:第1方向