IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 株式会社ダイヘンの特許一覧 ▶ 公立大学法人大阪の特許一覧 ▶ 地方独立行政法人大阪産業技術研究所の特許一覧

<>
  • 特許-発電装置及び送信装置 図1
  • 特許-発電装置及び送信装置 図2
  • 特許-発電装置及び送信装置 図3
  • 特許-発電装置及び送信装置 図4
  • 特許-発電装置及び送信装置 図5
  • 特許-発電装置及び送信装置 図6
  • 特許-発電装置及び送信装置 図7
  • 特許-発電装置及び送信装置 図8
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-10-05
(45)【発行日】2023-10-16
(54)【発明の名称】発電装置及び送信装置
(51)【国際特許分類】
   H02N 2/18 20060101AFI20231006BHJP
   H10N 30/30 20230101ALI20231006BHJP
【FI】
H02N2/18
H10N30/30
【請求項の数】 6
(21)【出願番号】P 2019176057
(22)【出願日】2019-09-26
(65)【公開番号】P2021057928
(43)【公開日】2021-04-08
【審査請求日】2022-04-11
(73)【特許権者】
【識別番号】000000262
【氏名又は名称】株式会社ダイヘン
(73)【特許権者】
【識別番号】519135633
【氏名又は名称】公立大学法人大阪
(73)【特許権者】
【識別番号】517132810
【氏名又は名称】地方独立行政法人大阪産業技術研究所
(74)【代理人】
【識別番号】100114557
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 英仁
(74)【代理人】
【識別番号】100078868
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 登夫
(72)【発明者】
【氏名】巳波 敏生
(72)【発明者】
【氏名】上野 雄也
(72)【発明者】
【氏名】深江 唯正
(72)【発明者】
【氏名】吉村 武
(72)【発明者】
【氏名】村上 修一
【審査官】稲葉 礼子
(56)【参考文献】
【文献】特開2019-022366(JP,A)
【文献】国際公開第2015/141414(WO,A1)
【文献】中国特許出願公開第102790547(CN,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H02N 2/18
H10N 30/30
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1弾性体及び第2弾性体と、
前記第1弾性体の第1部位及び前記第2弾性体の第1部位を、交流が流れる導線に対して変位可能に固定する固定部と、
前記第1弾性体の第2部位に設けられた第1永久磁石と、
前記第2弾性体の第2部位に設けられた第2永久磁石と、
導線の周囲に形成される交流磁場によって前記第1永久磁石及び前記第2永久磁石が振動した場合、前記第1永久磁石及び前記第2永久磁石の振動エネルギーを電気エネルギーに変換する変換部と
を備え、
前記第1永久磁石を構成するN極及びS極の配列方向は、導線の周方向であり、
前記第2永久磁石を構成するN極及びS極の配列方向は、前記第1永久磁石を構成するN極及びS極の配列方向と逆向きであり、
前記第1永久磁石及び前記第2永久磁石は、
前記第1永久磁石の振動によって前記固定部に生じる反力と、前記第2永久磁石の振動によって前記固定部に生じる反力とが互いに相殺されるよう、導線を挟んで互いに反対側の位置に設けられている
発電装置。
【請求項2】
第1弾性体及び第2弾性体と、
前記第1弾性体の第1部位及び前記第2弾性体の第1部位を、交流が流れる導線に対して変位可能に固定する固定部と、
前記第1弾性体の第2部位に設けられた第1永久磁石と、
前記第2弾性体の第2部位に設けられた第2永久磁石と、
導線の周囲に形成される交流磁場によって前記第1永久磁石及び前記第2永久磁石が振動した場合、前記第1永久磁石及び前記第2永久磁石の振動エネルギーを電気エネルギーに変換する変換部と
を備え、
前記第1永久磁石及び前記第2永久磁石は導線を囲繞する円環状をなし、
前記第1永久磁石を構成するN極及びS極の配列方向は、導線の径方向であり、
前記第2永久磁石を構成するN極及びS極の配列方向は、前記第1永久磁石を構成するN極及びS極の配列方向と逆向きであり、
前記第1永久磁石及び前記第2永久磁石は、
前記第1永久磁石の振動によって前記固定部に生じる反力と、前記第2永久磁石の振動によって前記固定部に生じる反力とが互いに相殺されるよう、前記固定部を挟んで互いに反対側の位置に設けられている
発電装置。
【請求項3】
前記第1永久磁石及び前記第1弾性体の共振周波数は、前記第2永久磁石及び前記第2弾性体の共振周波数と略同一である
請求項1又は請求項2に記載の発電装置。
【請求項4】
前記第1弾性体及び前記第2弾性体はカンチレバーであり、
前記変換部は前記カンチレバーに設けられた圧電部材である
請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の発電装置。
【請求項5】
第1弾性体、第2弾性体、第3弾性体及び第4弾性体と、
前記第1弾性体、前記第2弾性体、前記第3弾性体及び前記第4弾性体の第1部位を、交流が流れる導線に対して変位可能に固定する固定部と、
前記第1弾性体の第2部位に設けられた第1永久磁石と、
前記第2弾性体の第2部位に設けられた第2永久磁石と、
前記第3弾性体の第2部位に設けられた第3永久磁石と、
前記第4弾性体の第2部位に設けられた第4永久磁石と、
導線の周囲に形成される交流磁場によって前記第1永久磁石、前記第2永久磁石、前記第3永久磁石及び前記第4永久磁石が振動した場合、前記第1永久磁石、前記第2永久磁石、前記第3永久磁石及び前記第4永久磁石の振動エネルギーを電気エネルギーに変換する変換部と
を備え、
前記第1永久磁石、前記第2永久磁石、前記第3永久磁石及び前記第4永久磁石は、
前記第1永久磁石、前記第2永久磁石、前記第3永久磁石及び前記第4永久磁石の振動によって前記固定部に生じる反力が互いに相殺される位置及び姿勢で設けられている
発電装置。
【請求項6】
請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の発電装置と、
信号を送信する送信部と
を備え、
前記送信部は、
前記発電装置から出力される電圧にて駆動する送信装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、交流磁場を永久磁石の運動エネルギーに変換し、当該運動エネルギーを電力に変換する発電装置及び該発電装置を備えた送信装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、導線の周囲に生じる交流磁場のエネルギーを用いて発電する発電装置が開示されている。特許文献1に係る発電装置は、圧電部材を有する弾性体と、弾性体の一端部を、交流が流れる導線に対して変位可能に固定する固定部と、弾性体の他端部に設けられた永久磁石と、圧電部材に発生した電圧を出力する出力部とを備える。このように構成された発電装置は、導線の周囲に形成される交流磁場の周波数が十Hzオーダの低周波数であっても、当該交流磁場のエネルギーを永久磁石の運動エネルギーに変換し、当該運動エネルギーを圧電部材によって電力に変換することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2019-22366号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、永久磁石の振動により弾性体を支持する固定部も振動してしまい、発電効率が落ちるという問題があった。永久磁石の振動を弾性体の圧電部材に与えて発電する方式では、固定部が完全に静止している時、すべての振動エネルギーが圧電部材に伝わり発電力が最大となる。ところが、固定部が配電線のような不安定な物に取り付けられている場合、弾性体を通じて伝わる振動により固定部も振動してしまい、最大の発電力が得られなくなる。
【0005】
本発明の目的は、配電線等の不安定な箇所に取り付けられた場合であっても、永久磁石の振動エネルギーが固定部から周囲へ散逸することを防ぎ、交流磁場のエネルギーを効率的に電力に変換することができる発電装置及び送信装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係る発電装置は、第1弾性体及び第2弾性体と、前記第1弾性体の第1部位及び前記第2弾性体の第1部位を、交流が流れる導線に対して変位可能に固定する固定部と、前記第1弾性体の第2部位に設けられた第1永久磁石と、前記第2弾性体の第2部位に設けられた第2永久磁石と、導線の周囲に形成される交流磁場によって前記第1永久磁石及び前記第2永久磁石が振動した場合、前記第1永久磁石及び前記第2永久磁石の振動エネルギーを電気エネルギーに変換する変換部とを備え、前記第1永久磁石及び前記第2永久磁石は、前記第1永久磁石の振動によって前記固定部に生じる反力と、前記第2永久磁石の振動によって前記固定部に生じる反力とが互いに相殺される位置及び姿勢で設けられている。
【0007】
本発明にあっては、第1永久磁石及び第2永久磁石は、導線の周囲に形成される交流磁場によって振動する。変換部は、第1永久磁石及び第2永久磁石の振動エネルギーを電気エネルギーに変換する。本発明に係る発電装置は、交流磁場の周波数が十Hzオーダの低周波数であっても、当該交流磁場をエネルギー源として発電することが可能である。
また、第1永久磁石及び第2永久磁石の振動が固定部に伝わり、当該固定部が振動してしまうことを防止するために、本発明に係る発電装置は、1対の永久磁石、即ち第1永久磁石と、第2永久磁石とを備える。また、第1永久磁石の振動により固定部に生ずる反力と、第2永久磁石の振動により固定部に生ずる反力が相殺し、固定部の重心が移動しないように構成されている。
従って、第1及び第2永久磁石の振動エネルギーが固定部から周囲へ散逸することを防ぐことができ、変換部は当該振動エネルギーを無駄なく電力に変換することができる。よって、本発明に係る発電装置は、交流磁場のエネルギーを効率的に電力に変換することができる。
【0008】
本発明に係る発電装置は、前記第1永久磁石を構成するN極及びS極の配列方向は、導線の周方向であり、前記第2永久磁石を構成するN極及びS極の配列方向は、前記第1永久磁石を構成するN極及びS極の配列方向と逆向きであり、前記第1永久磁石及び前記第2永久磁石は、導線を挟んで互いに反対側の位置に設けられている。
【0009】
本発明にあっては、第1及び第2永久磁石は導線を挟んで互いに反対側に位置する。第1及び第2永久磁石は導線の径方向に振動し、振動方向は逆向きである。
従って、第1及び第2永久磁石の振動により固定部に生ずる反力は相殺し、固定部の重心は移動しない。
【0010】
本発明に係る発電装置は、前記第1永久磁石及び前記第2永久磁石は導線を囲繞する円環状をなし、前記第1永久磁石を構成するN極及びS極の配列方向は、導線の径方向であり、前記第2永久磁石を構成するN極及びS極の配列方向は、前記第1永久磁石を構成するN極及びS極の配列方向と逆向きであり、前記第1永久磁石及び前記第2永久磁石は、前記固定部を挟んで互いに反対側の位置に設けられている。
【0011】
本発明にあっては、第1及び第2永久磁石は固定部を挟んで互いに反対側に位置する。第1及び第2永久磁石は導線の周方向に振動し、振動方向は逆向きである。
従って、第1及び第2永久磁石の振動により固定部に生ずる反力は相殺し、固定部の重心は移動しない。
【0012】
本発明に係る発電装置は、前記第1永久磁石及び前記第1弾性体の共振周波数は、前記第2永久磁石及び前記第2弾性体の共振周波数と略同一である。
【0013】
本発明にあっては、第1及び第2永久磁石は略同一の共振周波数を有しているため、第1及び第2永久磁石の振動の大きさをバランスさせることができる。
従って、第1及び第2永久磁石の振動により固定部に生ずる反力を確実に相殺することができる。
【0014】
本発明に係る発電装置は、前記第1弾性体及び前記第2弾性体はカンチレバーであり、前記変換部は前記カンチレバーに設けられた圧電部材である。
【0015】
本発明にあっては、圧電部材によって、第1及び第2永久磁石の振動エネルギーを電力に変換することができる。第1及び第2カンチレバーの自由端に第1及び第2永久磁石を設ける簡単な構成で、交流磁場を用いた発電が可能である。
【0016】
本発明に係る発電装置は、第1弾性体、第2弾性体、第3弾性体及び第4弾性体と、前記第1弾性体、前記第2弾性体、前記第3弾性体及び前記第4弾性体の第1部位を、交流が流れる導線に対して変位可能に固定する固定部と、前記第1弾性体の第2部位に設けられた第1永久磁石と、前記第2弾性体の第2部位に設けられた第2永久磁石と、前記第3弾性体の第2部位に設けられた第3永久磁石と、前記第4弾性体の第2部位に設けられた第4永久磁石と、導線の周囲に形成される交流磁場によって前記第1永久磁石、前記第2永久磁石、前記第3永久磁石及び前記第4永久磁石が振動した場合、前記第1永久磁石、前記第2永久磁石、前記第3永久磁石及び前記第4永久磁石の振動エネルギーを電気エネルギーに変換する変換部とを備え、前記第1永久磁石、前記第2永久磁石、前記第3永久磁石及び前記第4永久磁石は、前記第1永久磁石、前記第2永久磁石、前記第3永久磁石及び前記第4永久磁石の振動によって前記固定部に生じる反力が互いに相殺される位置及び姿勢で設けられている。
【0017】
本発明にあっては、第1乃至第4永久磁石の振動エネルギーが固定部から周囲へ散逸することを防ぐことができ、変換部は当該振動エネルギーを無駄なく電力に変換することができる。よって、本発明に係る発電装置は、交流磁場のエネルギーを効率的に電力に変換することができる。
【0018】
本発明に係る送信装置は、上述のいずれか一つの発電装置と、信号を送信する送信部とを備え、前記送信部は、前記発電装置から出力される電圧にて駆動する。
【0019】
本発明にあっては、発電装置が発電した電力を用いて送信部を駆動することができる。従って、電源を用意することができない環境であっても、送信部から信号を送信させることが可能である。
【発明の効果】
【0020】
本発明によれば、配電線等の不安定な箇所に取り付けられた場合であっても、永久磁石の振動エネルギーが固定部から周囲へ散逸することを防ぎ、交流磁場のエネルギーを効率的に電力に変換することができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
図1】本発明の実施形態1に係る発電装置の斜視図である。
図2】本発明の実施形態1に係る発電装置の動作説明図である。
図3】比較例に係る発電装置の動作説明図である。
図4】本発明の実施形態2に係る発電装置の斜視図である。
図5】本発明の実施形態2に係る発電装置の動作説明図である。
図6】本発明の実施形態3に係る発電装置の動作説明図である。
図7】本発明の実施形態3に係る発電装置の動作説明図である。
図8】本実施形態4に係る電流検出装置を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、本発明をその実施形態を示す図面に基づいて詳述する。
(実施形態1)
図1は、本発明の実施形態1に係る発電装置100の斜視図である。本発明の実施形態1に係る発電装置100は、圧電部材11cを有する弾性体としての第1カンチレバー11と、圧電部材12cを有する弾性体としての第2カンチレバー12と、第1カンチレバー11及び第2カンチレバー12の固定端11a,12a(第1部位)を、十Hzオーダの低周波数の交流が流れる導線Wに対して変位可能に固定する固定部2と、第1カンチレバー11の自由端11b(第2部位)に設けられた第1永久磁石31と、第2カンチレバー12の自由端12b(第2部位)に設けられた第2永久磁石32と、第1カンチレバー11及び第2カンチレバー12の圧電部材11c,12cに発生した電圧を出力する出力部4とを備える。本実施形態1においては、導線Wは、電流を通ずることが可能な断面略円形の材料で形成された線状の部材であり、導線Wは50Hz又は60Hzの系統電源に接続されているものとする。発電装置100は、導線Wの周囲に形成される交流磁場を第1及び第2永久磁石31,32の運動エネルギーに変換し、第1及び第2永久磁石31,32の運動エネルギーを圧電部材11c,12cによって電力に変換することによって、発電するものである。
なお、上記導線Wの構成は一例であり、第1及び第2永久磁石31,32を振動させる交流磁場を形成可能な電流が流れる構成であれば、その形状は特に限定されるものでは無く、レール状の導通部材、バスバー、角柱状の導体、長手方向を有する板状の導体であっても良い。また、導線Wは、部分的に方形板状のような非線状部分を有していても良く、全体として所定方向に交流電流が流れるような形状であれば良い。当該非線状部分に発電装置100を固定する構成も本願発明に含まれる。更に、導線Wは、必ずしも直線状である必要は無く、部分的に湾曲していても良い。更にまた、導線Wは特定の用途のものに限定されるものでは無く、アース線であっても良い。以下、本実施形態1では、導線Wが直線状の部材であるものとして説明する。
【0023】
第1カンチレバー11及び第2カンチレバー12は、例えばバイモルフ型圧電素子を用いてなる発電部材である。第1及び第2カンチレバー11,12は同様の構成であるため、ここでは第1カンチレバー11の構成を説明し、第2カンチレバー12の説明を省略する。第1カンチレバー11は、外力によって弾性変形が可能な導電部材からなる長板部と、厚み方向に分極した2枚の板状ないしシート状の圧電部材11cとを備え、2枚の圧電部材11cが長板部を挟み込むように当該長板部の両面に貼り合わされている。圧電部材11cの長手方向の長さは、長板部の固定部2からの突出部分の長さの2/3程度で十分である。また、2枚の圧電部材11cには、それぞれシート状の電極が設けられている。長板部を構成する部材は、例えばステンレス等の金属である。圧電部材11cは、例えば圧電セラミックスである。長板部の長手方向一端部は固定部2に固定される固定端11aであり、長板部の長手方向他端部は外力によって変位可能な自由端11bである。自由端11bが変位した場合、2枚の圧電部材11cはそれぞれ伸張及び伸縮し、電極及び長板部間に電圧が発生する。
なお、ここではバイモルフ型圧電素子を説明したが、片面のみに圧電部材11cを張り付けたユニモルフ構造であっても良い。圧電部材11cは、導線Wの周囲に形成される交流磁場によって振動する第1永久磁石31の振動エネルギーを電気エネルギーに変換する変換部の一例である。
【0024】
固定部2は、第1カンチレバー11及び第2カンチレバー12の固定端11a,12aを導線Wに対して固定する部材である。固定部2は、例えば、略直方体形状をなし、導線Wが挿通する貫通孔を有する。貫通孔は、中心部を貫通する正面視円形状である。貫通孔が形成された固定部2の一面側の一辺部に第1カンチレバー11の固定端11aが固定され、第1カンチレバー11を保持している。固定部2の一面側において前記一辺部に対向する他辺部に第2カンチレバー12の固定端12aが固定され、第2カンチレバー12を保持している。より詳細には、固定部2は、第1カンチレバー11及び第2カンチレバー12の自由端11b,12bが、導線Wの径方向に変位又は振動するように、第1カンチレバー11及び第2カンチレバー12を保持している。
【0025】
第1永久磁石31は、矩形板状をなし、N極31a及びS極31bの配列方向が導線Wの周方向を向く姿勢で第1カンチレバー11の自由端11bに接着固定されている。また、第2永久磁石32は、矩形板状をなし、N極32a及びS極32bの配列方向が第1永久磁石31を構成するN極31a及びS極31bの配列方向と逆方向を向く姿勢で第2カンチレバー12の自由端12bに接着固定されている。
第1及び第2カンチレバー11,12に設けられた第1及び第2永久磁石31,32の共振周波数は、導線Wの周囲に形成される交流磁場の周波数に略一致するように構成されている。当該共振周波数は、言うまでも無く、第1カンチレバー11及び第1永久磁石31を含む振動部分の共振周波数、第2カンチレバー12及び第2永久磁石32を含む振動部分の共振周波数である。以下、第1永久磁石31の共振周波数、第2永久磁石32の共振周波数は、上記の意味での共振周波数であるものとする。例えば、交流磁場の周波数が50Hzである場合、第1及び第2永久磁石31,32の共振周波数を50Hzとし、交流磁場の周波数が60Hzである場合、第1及び第2永久磁石31,32の共振周波数を60Hzとする。なお、共振周波数が交流磁場の周波数に略一致するとは、所要の電力が得られる範囲で、共振周波数を交流磁場の周波数からずれた構成も本実施形態1に係る発電装置100に含まれることを意味する。
【0026】
第1及び第2永久磁石31,32は、少なくとも振動中心位置で各部が同一方向の磁気力を受ける寸法を有する。好ましくは、第1及び第2永久磁石31,32は、任意の振動位置で各部が同一方向の磁気力を受ける寸法を有する。
【0027】
また、第1カンチレバー11及び第1永久磁石31の共振周波数は、第2カンチレバー12及び第2永久磁石32の共振周波数と略同一である。好ましくは、第1カンチレバー11及び第2カンチレバー12の寸法、形状、弾性係数が略同一であり、第1永久磁石31及び第2永久磁石32の寸法形状が略同一である。また、固定部2に対する第1カンチレバー11及び第2カンチレバー12の取り付け位置及び姿勢は、導線Wの中心線を通る平面に関して対称的である構成が好ましい。
【0028】
出力部4は、第1カンチレバー11及び第2カンチレバー12の電極と、長板部とに接続されており、第1及び第2永久磁石31,32の振動により伸縮した圧電部材11cに発生した電圧を出力する回路である。出力部4は、例えば、整流回路及びDC-DCコンバータを備える。整流回路は、例えばダイオードブリッジ回路である。整流回路の入力端子は圧電部材11c,12c及び長板部に接続されており、整流回路の出力端子にはDC-DCコンバータの入力端子に接続されている。圧電部材11c,12cに発生した交流は整流回路で全波整流され、DC-DCコンバータにて所定電圧に変換される。DC-DCコンバータにて所定電圧に変換された直流の電圧は、外部の負荷Rに印加される。
【0029】
図2は本発明の実施形態1に係る発電装置100の動作説明図、図3は比較例に係る発電装置10の動作説明図である。本実施形態1に係る発電装置100の効果を示すために、比較例に係る発電装置10を図3に示している。比較例に係る発電装置10は、本実施形態1に係る発電装置100と同様の第1カンチレバー11及び第1永久磁石31、固定部2及び出力部4を備え、実施形態1に係る発電装置100の第2カンチレバー12及び第2永久磁石32を備えない構成である。
【0030】
交流が流れる配電線等の導線Wに発電装置10を取り付けると、図3に示すように交流磁場により第1永久磁石31が振動を始める。しかし、比較例に係る発電装置10の場合、図3中、波線矢印で示すように、第1永久磁石31及び第1カンチレバー11の振動が固定部2に伝わる。当該振動によって固定部2に生ずる反作用により、固定部2も振動してしまう。固定部2が振動すると、第1永久磁石31の振動エネルギーの一部が周囲に散逸し、失われてしまう。
【0031】
かかる問題を解決するために、本実施形態1に係る発電装置100は、第1カンチレバー11及び第1永久磁石31と対をなす、第2カンチレバー12及び第2永久磁石32を備える。本実施形態1に係る発電装置100によれば、図2に示すように、第1永久磁石31及び第2永久磁石32は、導線Wの径方向逆向きに振動する。第1永久磁石31の振動によって固定部2に生ずる反力と、第2永久磁石32の振動によって固定部2に生ずる反力とは相殺し、固定部2の重心が移動したり、固定部2を回転させたりする力は働かない。従って、固定部2は振動せず、第1永久磁石31及び第2永久磁石32の振動エネルギーが周囲に散逸することはなく、圧電部材11c,12cによって無駄なく電力に変換される。
【0032】
以上の通り、本実施形態1に係る発電装置100によれば、配電線等の不安定な箇所に取り付けられた場合であっても、第1永久磁石31及び第2永久磁石32の振動エネルギーが固定部2から周囲へ散逸することを防ぎ、交流磁場のエネルギーを効率的に電力に変換することができる。
【0033】
また、第1及び第2永久磁石31,32は略同一の共振周波数を有しているため、第1及び第2永久磁石31,32は安定的に略同一の周期で逆向きに振動する。従って、第1及び第2永久磁石31,32の振動により固定部2に生ずる反力を確実に相殺することができ、効率的に発電することができる。
【0034】
なお、本実施形態1においては、固定部2の一対の第1及び第2カンチレバー11,12並びに第1及び第2永久磁石31,32を備える例を説明したが、2対以上の第1及び第2カンチレバー並びに第1及び第2永久磁石を備えても良い。具体的には、固定部2の貫通孔を有する一面側(図1中右側の部位)に一対の第1及び第2カンチレバー11,12並びに第1及び第2永久磁石31,32を設け、固定部2の貫通孔を有する他面側(図1中左側の部位)に他の一対の第1及び第2カンチレバー並びに第1及び第2永久磁石を設けると良い。より固定部2の安定性が高くなる。
また、固定部2の貫通孔を有する一面側(図1中右側の部位)に2対の第1及び第2カンチレバー並びに第1及び第2永久磁石を設けても良い。
【0035】
また、実施形態1では、第1永久磁石31及び第2永久磁石32の振動エネルギーを電気エネルギーに変換する変換部の一例として、圧電部材11c,12cを説明したが、変換部の具体的構成はこれに限定されるものではない。圧電部材11c,12cに代えて、エレクトレット発電機を用いても良い。
【0036】
第1永久磁石31の振動エネルギーを電気エネルギーに変換するエレクトレット発電機は、複数のエレクトレットを有する第1電極基板と、複数の各エレクトレットそれぞれに対向する複数の対向電極を有する導電性の第2電極基板とを備える。エレクトレットは電荷を蓄えた荷電体である。エレクトレットは半永久的に電荷を保持し、電場を形成する。第1電極基板は、複数のエレクトレットが第1永久磁石31の振動方向に並ぶような姿勢で第1永久磁石31に固定されている。
【0037】
第2電極基板は、複数の対向電極が複数のエレクトレットそれぞれに対向する姿勢で、導線Wに対する位置が変化しないように固定されている。例えば、第2電極基板は固定部2に固定されている。対向電極は導電性の部材であり、静電誘導によって電荷が蓄えられる。
【0038】
導線Wの周囲に形成される交流磁場によって第1永久磁石31は振動する。第1永久磁石31が振動すると、エレクトレットと、対向電極との相対位置が変化し、電荷が移動する。エレクトレット発電機は、このようにして、第1永久磁石31の振動エネルギーを電気エネルギーに変換することができ、電荷の移動によって生じた電圧は出力部4から出力される。
【0039】
第2永久磁石32にも同様のエレクトレット発電機を設けると良い。
また、変換部として、磁歪素子を有する発電機等、第1及び第2永久磁石31,32の振動エネルギーを電気エネルギーに変換可能な公知の発電機を用いても良い。
【0040】
(実施形態2)
実施形態2に係る発電装置は、第1及び第2カンチレバー並びに第1及び第2永久磁石の構成が実施形態1と異なるため、以下では主に上記相違点を説明する。その他の構成及び作用効果は実施形態1と同様であるため、対応する箇所には同様の符号を付して詳細な説明を省略する。
【0041】
図4は本発明の実施形態2に係る発電装置200の斜視図である。実施形態2に係る発電装置200は、導線Wに対して同軸的に配された円環状の第1永久磁石231を備える。
第1永久磁石231は中心線が導線Wの中心線と略一致するように、2本の第1カンチレバー211、211によって固定部2に支持されている。第1カンチレバー211、211はそれぞれ圧電部材211c,211cを有する。第1永久磁石231を構成するN極231a及びS極231bは厚み方向、即ち導線Wの径方向に配列している。N極231aは径方向外側に配され、S極231bは径方向内側に配されている。
【0042】
実施形態2に係る発電装置200は、導線Wに対して同軸的に配された、第1永久磁石231と同様の円環状の第2永久磁石232を更に備える。第2永久磁石232は中心線が導線Wの中心線と略一致するように、2本の第2カンチレバー212、212によって固定部2に支持されている。第2永久磁石232は固定部2を挟んで第1永久磁石231の反対側に配されている。第2カンチレバー212、212はそれぞれ圧電部材212c,212cを有する。第2永久磁石232を構成するN極232a及びS極232bの配列方向は、第1永久磁石231を構成するN極231a及びS極231bの配列方向と逆向きである。N極231aは径方向内側に配され、S極232bは径方向内側に配されている。
【0043】
第1及び第2カンチレバー211,212に設けられた第1及び第2永久磁石231,232の共振周波数は、導線Wの周囲に形成される交流磁場の周波数に略一致するように構成されている。第1カンチレバー211,211及び第1永久磁石231の共振周波数は、第2カンチレバー212,212及び第2永久磁石232の共振周波数と略同一である。好ましくは、第1カンチレバー211,211及び第2カンチレバー212,212の寸法、形状、弾性係数が略同一であり、第1永久磁石231及び第2永久磁石232の寸法形状が略同一である。また、固定部2に対する第1カンチレバー211,211及び第2カンチレバー212,212の取り付け位置及び姿勢は、導線Wの中心線を通る平面に関して対称的である構成が好ましい。
【0044】
図5は本発明の実施形態2に係る発電装置200の動作説明図である。本実施形態2に係る発電装置200によれば、図5に示すように、第1永久磁石231及び第2永久磁石232は、導線Wの周方向逆向きに振動する。第1永久磁石231の振動によって固定部2に生ずる反力と、第2永久磁石232の振動によって固定部2に生ずる反力とは相殺し、固定部2の重心が移動したり、固定部2を回転させたりする力は働かない。従って、固定部2は振動せず、第1永久磁石231及び第2永久磁石232の振動エネルギーが周囲に散逸することはなく、圧電部材211c,212cによって無駄なく電力に変換される。
【0045】
以上の通り、本実施形態2に係る発電装置200によれば、配電線等の不安定な箇所に取り付けられた場合であっても、第1永久磁石231及び第2永久磁石232の振動エネルギーが固定部2から周囲へ散逸することを防ぎ、交流磁場のエネルギーを効率的に電力に変換することができる。
【0046】
(実施形態3)
実施形態3に係る発電装置は、カンチレバー及び永久磁石の構成が実施形態1と異なるため、以下では主に上記相違点を説明する。その他の構成及び作用効果は実施形態1と同様であるため、対応する箇所には同様の符号を付して詳細な説明を省略する。
【0047】
図6は本発明の実施形態3に係る発電装置300の斜視図である。実施形態3に係る発電装置300は、第1カンチレバー311と、第2カンチレバー312と、第3カンチレバー313と、第4カンチレバー314と、固定部2とを備える。固定部2は、導線Wが挿通する貫通孔を有する。なお、固定部2は導線Wの貫通方向に直交する面に関して略対称形である。固定部2は例えば、例えば略直方体形状である。
【0048】
第1乃至第4カンチレバー311、312、313、314は長板状の弾性体であり、それぞれ圧電部材311c、312c、313c、314cを有する。第1乃至第4カンチレバー311、312、313、314の形状、材質等の構成は互いに略同一である。
【0049】
貫通孔が形成された第1面部2aの第1角部分には第1カンチレバー311の固定端311aが固定され、導線Wの非径方向に変位するように第1カンチレバー311を保持している。詳細には、固定部2は、第1カンチレバー311の自由端311bが導線Wの周方向に変位又は振動するように、第1カンチレバー311を保持している。当該周方向は、導線Wの径方向と、導線Wの長手方向にそれぞれ直交する方向を意味する。
【0050】
導線Wの中心線に関し、第1角部分に対して点対称となる第2角部分には第2カンチレバー312の固定端312aが固定され、導線Wの非径方向に変位するように第2カンチレバー322を保持している。詳細には、固定部2は、第2カンチレバー312の自由端312bが、第1カンチレバー311の自由端311bと略平行な方向に変位又は振動するように、第2カンチレバー312を保持している。
【0051】
貫通孔が形成された第2面部2bには、第1カンチレバー311及び第2カンチレバー312と同じような位置関係で、第3カンチレバー313及び第4カンチレバー314が設けられている。第2面部2bは、第1面部2aに対して略平行な面である。第1面部2a側を見たときの第1カンチレバー311及び第2カンチレバー312と、第2面部2b側を見たときの第3カンチレバー313及び第4カンチレバー314とが同じ位置関係になる構成が好ましい。
【0052】
貫通孔が形成された第2面部2bの第1角部分には第3カンチレバー313の固定端313aが固定され、導線Wの非径方向に変位するように第3カンチレバー313を保持している。詳細には、固定部2は、第3カンチレバー313の自由端313bが導線Wの周方向に変位又は振動するように、第3カンチレバー313を保持している。
【0053】
導線Wの中心線に関し、第1角部分に対して点対称となる第2角部分には第4カンチレバー314の固定端314aが固定され、導線Wの非径方向に変位するように第4カンチレバー314を保持している。詳細には、固定部2は、第4カンチレバー314の自由端314bが、第3カンチレバー313の自由端313bと略平行な方向に変位又は振動するように、第4カンチレバー314を保持している。
【0054】
第1乃至第4カンチレバー311、312、313、314の自由端311b、312b、313b、314bにはそれぞれ第1永久磁石331、第2永久磁石332、第3永久磁石333、第4永久磁石344が設けられている。
【0055】
第1永久磁石331を構成するN極331a及びS極331bは、導線Wの径方向に配列している。N極331aは径方向外側に配され、S極331bは径方向内側に配されている。
第2永久磁石332を構成するN極332a及びS極332bは、導線Wの径方向に配列している。N極332aは径方向外側に配され、S極332bは径方向内側に配されている。
第1永久磁石331と、第2永久磁石332とは、導線Wの中心線に関し点対称となる構成が好ましい。
【0056】
同様に、第3永久磁石333を構成するN極333a及びS極333bは、導線Wの径方向に配列している。N極333aは径方向内側に配され、S極333bは径方向外側に配されている。
第4永久磁石334を構成するN極334a及びS極334bは、導線Wの径方向に配列している。N極334aは径方向内側に配され、S極334bは径方向外側に配されている。
第3永久磁石333と、第4永久磁石334とは、導線Wの中心線方向に関し点対称となる構成が好ましい。
【0057】
第1乃至第4カンチレバー311、312、313、314の振動により、圧電部材311c、312c、313c、314cに生じた電力は、実施形態1と同様の出力部4から出力される。
【0058】
図7は本発明の実施形態3に係る発電装置300の動作説明図である。本実施形態3に係る発電装置300によれば、図7に示すように、第1永久磁石331及び第2永久磁石332は、互いに逆向きに変動し、固定部2にはトルクが生ずる。トルクの向きは、導線Wの周方向である。同様に、第3永久磁石333及び第4永久磁石334も互いに逆向きに変動し、固定部2にはトルクが生ずる。当該トルクの向きも、導線Wの周方向であり、かつ第1永久磁石331及び第2永久磁石332の振動によって生ずるトルクの向きと逆方向である。従って、第1乃至第4永久磁石331、332、333、334によって固定部2に生ずるトルクは相殺され、固定部2の重心が移動したり、固定部2を回転させたりする力は働かない。従って、固定部2は振動せず、第1乃至第4永久磁石331、332、333、334の振動エネルギーが周囲に散逸することはなく、圧電部材311c,312c、313c、314cによって無駄なく電力に変換される。
【0059】
以上の通り、本実施形態3に係る発電装置300によれば、配電線等の不安定な箇所に取り付けられた場合であっても、第1乃至第4永久磁石331、332、333、334の振動エネルギーが固定部2から周囲へ散逸することを防ぎ、交流磁場のエネルギーを効率的に電力に変換することができる。
【0060】
(実施形態4)
図8は、本実施形態4に係る電流検出装置を示すブロック図である。実施形態4に係る電流検出装置は、導線Wに流れる電流を検出する電流センサ405と、当該電流センサ405にて検出された検出情報を外部へ無線送信する送信装置406とを備える。
【0061】
実施形態4に係る送信装置406は、実施形態1に係る発電装置100と、当該発電装置100が出力する電力にて駆動し、電流センサ405によって検出された検出情報に係る信号を無線送信する送信部461とを備える。発電装置100は、導線Wの周囲に形成される交流磁場に基づいて発電し、電圧を送信部461へ出力し、送信部461は、発電装置100から出力される電圧にて駆動する。
【0062】
実施形態4に係る電流検出装置によれば、発電装置100が出力する電圧を用いて送信部461を駆動することができる。従って、電源を用意することができない環境、例えば、送電線の途中に設けられた電流センサ405の側に発電装置100及び送信部461を配し、電流値等の検出情報を外部へ無線送信することができる。
【0063】
なお、実施形態4では、実施形態1に係る発電装置100を備える例を説明したが、言うまでも無く、実施形態2に係る発電装置200又は実施形態3に係る発電装置300を用いて、実施形態4に係る電流検出装置を構成しても良い。
また、第1及び第2永久磁石31,32を変位可能に支持する構成として第1及び第2カンチレバー11,12を例示したが、振動磁場によって第1及び第2永久磁石31,32が移動できる構成であれば、支持機構は特に第1及び第2カンチレバー11,12に限定されるものでは無い。
【0064】
今回開示された実施形態はすべての点で例示であって、制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した意味ではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【符号の説明】
【0065】
100、200発電装置、11第1カンチレバー、12第2カンチレバー、11a,12a固定端、11b,12b自由端、2固定部、31第1永久磁石、32第2永久磁石、4出力部、W導線
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8