(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-10-10
(45)【発行日】2023-10-18
(54)【発明の名称】ボイラの化学洗浄方法
(51)【国際特許分類】
F22B 37/52 20060101AFI20231011BHJP
【FI】
F22B37/52 B
(21)【出願番号】P 2020123837
(22)【出願日】2020-07-20
【審査請求日】2023-01-05
(73)【特許権者】
【識別番号】000001063
【氏名又は名称】栗田工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100086911
【氏名又は名称】重野 剛
(74)【代理人】
【識別番号】100144967
【氏名又は名称】重野 隆之
(72)【発明者】
【氏名】木村 隆信
(72)【発明者】
【氏名】清滝 一宏
【審査官】小川 悟史
(56)【参考文献】
【文献】特開2020-067240(JP,A)
【文献】特開2017-227360(JP,A)
【文献】特開2015-230150(JP,A)
【文献】中国実用新案第202371696(CN,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F22B 37/52
F28G 9/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
給水管によって給水が導入される節炭器と、該節炭器からの水が導入される壁管を有する火炉と、該壁管が連なる汽水分離器と、汽水分離器からの蒸気を加熱する天井壁と、該天井壁からの蒸気を過熱する過熱器と、汽水分離器からの水を前記給水管に循環させる循環配管とを有するボイラを化学洗浄する方法であって、
該汽水分離器よりも過熱器側の非洗浄部に封水を水張りした後、該汽水分離器及びそれよりも火炉側を、洗浄薬液を循環させることによって化学洗浄する方法において、
該化学洗浄を行っている間の少なくとも一部において、該封水を循環式または一過式で流動させ、該非洗浄部からの流出水の水質値を計測することで該封水への揮発成分の流入を検知することを特徴とするボイラの化学洗浄方法。
【請求項2】
前記水質値は導電率又はpHであることを特徴とする請求項1のボイラの化学洗浄方法。
【請求項3】
前記化学洗浄を行っている間、前記非洗浄部に純水を一過式に通水し、前記水質値が所定範囲を超えた場合に、該所定範囲内となるように純水の通水量を増加させることを特徴とする請求項1又は2のボイラの化学洗浄方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はボイラの化学洗浄方法に係り、特に汽水分離器及びそれよりも火炉側を化学洗浄する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
火力発電ボイラの一例を
図3に示す。また、該ボイラの給水系統図を
図2に示す。
【0003】
このボイラは、火炉9と、下流側排ガス流路(後部煙道)と、火炉9の上部と下流側排ガス流路とを接続する上流側排ガス流路を備えている。
【0004】
火炉9の下部に設けられた複数のバーナ80から発生した高温の燃焼ガスは、火炉9内を上昇する。燃焼ガスは上流側排ガス流路および下流側排ガス流路を通って、流路出口93から排ガスとしてボイラ外部に排出される。火炉9内には水冷壁下部周壁管10と上部水冷壁管12とノーズ壁管105が設けられている。水冷壁下部周壁管10は、炉9内を螺旋状に火炉9下部から上方に伸びている。複数の管からなっている上部水冷壁管12は、それぞれが火炉9内を垂直に火炉9上部に向かって伸びている。ノーズ管105も複数の管からなっている。
【0005】
後部煙道は複数の管からなる後部伝熱壁33などによって画定されている。後部煙道は排ガスの流れに沿って伸びる分割壁120によって、2つのガス流路に分割されている。分割壁120も複数の管よりなる。
【0006】
後部煙道の一方の分割ガス流路には再熱器71が配設されていて、他方の分割ガス流路には一次過熱器40と節炭器2とが配設されている。また、必要に応じて分割ガス流路に蒸発器が設けられる。
【0007】
後部煙道は複数の管からなる天井壁30と側壁などによって画定されている。上流側排ガス流路には二次過熱器50および三次過熱器60が配設されている。さらに四次過熱器が設置されることもある。
【0008】
次に、このボイラの給水系について説明する。ボイラへの給水は、まず、高圧給水加熱器1h(
図2)及び給水弁1aを有した給水管1から節炭器2に供給される。節炭器2では節炭器入口管寄せ100から供給された水が、節炭器2内を通る間に排ガス流から熱吸収を行った後、節炭器出口管寄せ101から水冷壁下降管3に供給される。水冷壁下降管3を経た水は、水冷壁下部管寄せ103に分配され、火炉9を螺旋状に囲む水冷壁下部周壁管10を火炉9内の熱を吸収しながら上昇する。水は飽和温度近くまで加熱される。
【0009】
水冷壁下部周壁管10を昇り詰めた高温水は、火炉9中間流体混合管寄せ11に流入して、ここで、その温度が均一化された後、火炉9の上部に設けられた上部水冷壁管12またはノーズ壁管105を上昇する間に火炉9内の熱を吸収し、液相の高温水と気相の蒸気の混合流体となる。この混合流体は、水冷壁上部管寄せ12aまたはノーズ壁管寄せ105Bから火炉9上部流体混合管寄せ13に流入して、流体温度の均一化が行われ、さらに、ボイラの缶前部上方に設けた汽水分離器20に流入し、蒸気と水に分離される。このうち分離された水は、ドレンタンク21からボイラ循環ポンプ24及び弁23,25を有した循環配管22を介して、再度、給水管1に循環される。また、汽水分離器20で分離された蒸気は、連絡管44を介して天井壁入口管寄せ107に供給される。
【0010】
前記天井壁入口管寄せ107に供給された蒸気は、火炉9の上部から下流側排ガス流路上部に亙って設けられた天井壁30を構成する天井壁管を経て、天井壁出口管寄せ108に至る間に、熱吸収により加熱されて飽和蒸気になる。
【0011】
天井壁出口管寄せ108に集まった飽和蒸気は、後部伝熱壁下降管31、後部伝熱壁入口連絡管109を経て、後部伝熱壁入口管寄せ110に分配され、さらにケージ壁(後部伝熱壁)33で加熱された後、後部伝熱壁出口管寄せ111および後部伝熱壁出口連絡管112を介して、またはケージ壁(後部伝熱壁)33から後部伝熱壁後壁出口管寄せ34に集まる。
【0012】
後部伝熱壁後壁出口管寄せ34に集まった飽和蒸気は、一次過熱器連絡管35を介して、後部煙道内に設置された一次過熱器40に流入し、その後、火炉9上部に設けた二次過熱器50及び三次過熱器(このボイラでは最終過熱器)60を順に経て過熱された後、主蒸気管61及び主塞止弁62を介して高圧タービンに送られる。
【0013】
高圧蒸気タービンで仕事をした排気蒸気は、図示していない低温再熱蒸気管により、後部煙道に設置された再熱器71に導かれ、所定の温度の再熱蒸気温度に加熱された後、中圧タービンに送られる。後部煙道の出口にはガス分配ダンパ90が設けられ、通過するガス流量を調整することにより、再熱器71での全熱吸収量が調整され、所定の再熱蒸気温度に制御できる。
【0014】
このボイラの汽水分離器20及びそれよりも火炉側を化学洗浄するに際しては、ボイラの運転を停止した後、化学洗浄範囲となる火炉蒸発管内の運転中に使用していた缶水は全てブローし、既存の耐圧部の点検孔等を切断した後、そこに仮設弁と仮設配管を溶接26Wにより接続し、他の化学洗浄用配管や機器類と接続する。例えば、
図2に示すように、循環配管22のうち循環ポンプ24及び弁23、25を迂回するように仮設配管26を設け、仮設配管26に仮設循環ポンプ27と、弁1bを有した仮設排水管1cと、弁26bを有した純水供給管26aを設ける。仮設配管26は、給水配管1のうち給水弁1aよりも節炭器2側に接続されている。
【0015】
仮設弁及び仮設配管の接続(溶接)に先立って、ボイラ火炉蒸発管内の運転中に使用していた缶水を全てブローするのは、ボイラ缶水を全ブローせずに耐圧部を切断すると、缶水が流出し溶接作業ができないためである。また耐圧部に弁があっても、定期検査の点検実施事項が多大であるため、ボイラ内の缶水を全ブローしておく事で予想外の水流出事故を防止することも目的である。
【0016】
上記のようにして仮設弁及び配管等を設置した後、汽水分離器20に仮設の洗浄薬液供給管を介して薬液タンク(図示略)から化学洗浄液を供給可能とする。化学洗浄液としては、クエン酸やグリコール酸を主剤とした有機酸水溶液が用いられている。
【0017】
また、このようなボイラの汽水分離器及びそれよりも火炉側のみを化学洗浄する場合、洗浄時の液温が80~98℃程度と高温であり、過熱器側へ洗浄薬液成分を含んだベーパーや飛沫が流入することを防止する必要があるところから、過熱器(非洗浄部)及び主蒸気管にヒドラジンやアンモニアを添加した純水(イオン交換水)を水張りし、その後、汽水分離器及び火炉側を薬液洗浄する。
【0018】
具体的には、主塞止弁62よりも上流側の主蒸気管61のドレン管に、ポンプ64a(
図2)及び弁63を有した、水張り用の仮設供給管64を接続する。次いで、仮設ポンプ64aにより主蒸気管61→最終過熱器60→2次過熱器50→1次過熱器40を通り、洗浄部との境界線である汽水分離器20まで水張りを行う。以下、この水張りした水を「封水」ということがある。
【0019】
なお、このように過熱器及び主蒸気管に水張りを行う場合、主蒸気管の管材温度や主塞止弁の温度が200℃以下、特に100℃以下となるまで降温させてから水張りを行う。この理由は、管材温度が200℃超のときに水張りを行うと、管材と水蒸気酸化スケールの熱収縮率の違いにより水蒸気酸化スケールが剥離し、後日のボイラ立上げ以降に蒸気系下流にあるタービンを摩耗させたり、高温の主塞止弁が急冷され材料に悪影響が生じる恐れがあるからである。
【0020】
蒸気の過熱器側への水張りを行った後、弁1a,23,25及び仮設の弁1b,26bを閉とした状態で、汽水分離器20に洗浄薬液(有機酸溶液)を添加した後、仮設循環ポンプ27を作動させる。そうすると、汽水分離器20内の洗浄液は、ドレンタンク21、仮設配管26、給水管1、節炭器2、火炉9の周壁管10及び上部水冷管壁12又はノーズ壁管105、管寄せ12a又は105B、管寄せ13を介して汽水分離器20に循環され、この間の汽水分離器20、ドレンタンク21、節炭器2、壁管10,12,105及び各管寄せが化学洗浄される。
【0021】
所定時間この化学洗浄を継続した後、主蒸気管61に供給管64からポンプ64aを介して洗浄水(純水)を供給し、過熱器管60、50、40、壁管33、天井壁30、汽水分離器20に逆流させて封水を押し出すと共に、蒸気系統を水洗する。汽水分離器20に逆流してきた洗浄水の一部は、汽水分離器20からドレンタンク21を経て排水管1cへ流出する。また、汽水分離器20に逆流した洗浄水の残部は、火炉9の壁管12、10、ノーズ壁管105、管寄せ103、下降管3、節炭器2を介して排水管1cから流出する。
【0022】
系内に残留していた洗浄薬液の押出しが終了した後は、防錆及びブローを行った後、仮設配管を撤去し、通常の水洗及び起動操作を行ってボイラの運転を再開する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0023】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0024】
上記のように、汽水分離器及びそれよりも火炉側を化学洗浄するに際し、過熱器及び主蒸気管に封水の水張りを行う。そして、化学洗浄が終了した後に、この封水を過熱器側から汽水分離器に押し出し水洗し、過熱器の封水に吸収した化学洗浄液の揮発成分を洗い出す。
【0025】
ところが、封水が多量に揮発成分を吸収した場合や、化学洗浄液の一部が封水に流入した場合、その後の洗い出しに時間を要するだけでなく、多量の水洗が必要となり、化学洗浄の全体工程の延伸が発生する。
【0026】
本発明は、ボイラの汽水分離器及びそれよりも火炉側を化学洗浄する場合の工期の延伸を防止することができるボイラの化学洗浄方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0027】
本発明のボイラの化学洗浄方法は、給水管によって給水が導入される節炭器と、該節炭器からの水が導入される壁管を有する火炉と、該壁管が連なる汽水分離器と、汽水分離器からの蒸気を加熱する天井壁と、該天井壁からの蒸気を過熱する過熱器と、汽水分離器からの水を前記給水管に循環させる循環配管とを有するボイラを化学洗浄する方法であって、 該汽水分離器よりも過熱器側の非洗浄部に封水を水張りした後、該汽水分離器及びそれよりも火炉側を、洗浄薬液を循環させることによって化学洗浄する方法において、該化学洗浄を行っている間の少なくとも一部において、該封水を循環式または一過式で流動させ、該非洗浄部からの流出水の水質値を計測することで該封水への揮発成分の流入を検知することを特徴とする。
【0028】
本発明の一態様では、前記水質値は導電率又はpHである。
【0029】
本発明の一態様では、前記化学洗浄を行っている間、前記非洗浄部に純水を一過式に通水し、前記水質値が所定範囲を超えた場合に、該所定範囲内となるように純水の通水量を増加させる。
【発明の効果】
【0030】
本発明のボイラの化学洗浄方法では、化学洗浄中に非洗浄部の封水を流動させ、その導電率やpHなどを計測し、化学洗浄液の揮発成分の非洗浄部での蓄積を最小限にとどめるようにする。これにより、化学洗浄工程の延伸を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【
図1】実施の形態に係るボイラの化学洗浄方法を説明するブロック図である。
【
図2】従来例に係るボイラの化学洗浄方法を説明するブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0032】
以下、
図1を参照して実施の形態に係るボイラの化学洗浄方法について説明する。なお、
図1のボイラの構成は
図2と同一であり、同一符号は同一部分を示している。
【0033】
この実施の形態に係るボイラの化学洗浄方法では、ボイラの汽水分離器20及びそれよりも火炉側を化学洗浄するに際して、
図2の場合と同様に、ボイラの運転を停止した後、化学洗浄範囲となる火炉蒸発管内の運転中に使用していた缶水は全てブローし、既存の耐圧部の点検孔等を切断した後、そこに仮設弁と仮設配管を溶接26Wにより接続し、他の化学洗浄用配管や機器類と接続する。即ち、循環配管22のうち循環ポンプ24及び弁23、25を迂回するように仮設配管26を設け、仮設配管26に仮設循環ポンプ27と、弁1bを有した仮設排水管1cと、弁26bを有した純水供給管26aを設ける。仮設配管26は、給水配管1のうち給水弁1aよりも節炭器2側に接続されている。
【0034】
また、主塞止弁62よりも上流側の主蒸気管61のドレン管に、仮設ポンプ64a、流量計64b及び弁64c,64dを有した、水張り用の仮設供給管64を接続する。さらに、1次過熱器40に弁65aを有した配管65を接続し、配管65からの排水を受け入れる排水タンク66を設置する。配管65には、導電率計65b、pH計65c及び流量計65dが設置されており、それらの検出信号はモニタリング装置67に送信される。
【0035】
このように、仮設弁、仮設配管等を設置した後、仮設ポンプ64aにより主蒸気管61→最終過熱器60→2次過熱器50→1次過熱器40を通り、洗浄部との境界線である汽水分離器20まで水張りを行う。汽水分離器20の水位が上昇することで過熱器系統の満水を確認する。
【0036】
上記のようにして過熱器側への水張りを行った後、弁1a,23,25及び仮設の弁1b,26bを閉とした状態で、汽水分離器20に洗浄薬液(有機酸溶液)を添加した後、仮設循環ポンプ27を作動させる。そうすると、汽水分離器20内の洗浄液は、ドレンタンク21、仮設配管26、給水管1、節炭器2、火炉9の周壁管10及び上部水冷管壁12又はノーズ壁管105、管寄せ12a又は105B、管寄せ13を介して汽水分離器20に循環され、この間の汽水分離器20、ドレンタンク21、節炭器2、壁管10,12,105及び各管寄せが化学洗浄される。
【0037】
化学洗浄中は高温の化学洗浄液の薬品成分が汽水分離器20から揮発し、連絡管44を経由して非洗浄部に流入する。
【0038】
この薬品成分が非洗浄部の封水中に蓄積することを防止するために、非洗浄部の封水に対し純水をポンプ64aにより、一定流量で供給し、各過熱器60,50,40に一過式で通水し、排水を配管65から排水タンク66に排出しながら該排水の導電率またはpHまたはその両方を計測する。そして、その測定値が化学洗浄開始時の初期数値から所定値以上変動した場合、ポンプ64aの吐出量を増大させて過熱器60,50,40より下流側への化学洗浄液の揮発成分の蓄積を防止する。測定値が化学洗浄開始時の初期数値から所定範囲内に戻ったときには、ポンプ64aの吐出量を元に戻す。
【0039】
数値の変動が軽微な場合は、ポンプ64aに供給される純水へのpH調整剤の注入で対処する。
【0040】
所定時間この化学洗浄を継続した後、主蒸気管61に供給管64からポンプ64aを介して洗浄水(純水)を供給し、過熱器60、50、40、壁管33、天井壁30、汽水分離器20に逆流させて封水を押し出すと共に、蒸気系統を水洗する。汽水分離器20に逆流してきた洗浄水の一部は、汽水分離器20からドレンタンク21を経て排水管1cへ流出する。また、汽水分離器20に逆流した洗浄水の残部は、火炉9の壁管12、10、ノーズ壁管105、管寄せ103、下降管3、節炭器2を介して排水管1cから流出する。
【0041】
系内に残留していた洗浄薬液の押出しが終了した後は、防錆及びブローを行った後、仮設配管を撤去し、通常の水洗及び起動操作を行ってボイラの運転を再開する。
【0042】
このように、化学洗浄中の非洗浄部の封水を流動させ、その導電率(比抵抗であってもよい。)やpHを計測することにより、化学洗浄液の揮発成分の非洗浄部での蓄積を最小限にとどめることができ、化学洗浄工程の延伸を防止することが可能となる。
【0043】
以上、本発明のボイラの化学洗浄方法について、
図1に示す実施形態に基づいて説明してきたが、本発明は前記実施形態に限定されない。例えば、前記実施形態では、非洗浄部に純水を一過式に通水しているが、排水タンク66内の水を循環させてもよい。また、本発明方法は、種々の形態のボイラに適用可能であることはいうまでもない。例えば、ノーズ壁管105はなくてもよいし、水冷壁下部周壁管10は炉9内を略垂直状に火炉9下部から上方に伸びる形態であってもよい。
【符号の説明】
【0044】
1 給水管
2 節炭器
9 火炉
20 汽水分離器
21 ドレンタンク
22 循環配管
24 再循環ポンプ
26 仮設配管
26A,26B 耐圧バルブ
26W 溶接
27 仮設再循環ポンプ
30 天井壁
33 ケージ壁
40,50,60 過熱器
61 主蒸気管
62 主塞止弁
64,65 仮設配管
67 モニタリング装置