(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-10-10
(45)【発行日】2023-10-18
(54)【発明の名称】搬送装置および搬送方法
(51)【国際特許分類】
B65G 47/256 20060101AFI20231011BHJP
B65G 47/52 20060101ALI20231011BHJP
A23L 7/109 20160101ALN20231011BHJP
【FI】
B65G47/256
B65G47/52 A
A23L7/109 J
(21)【出願番号】P 2019053546
(22)【出願日】2019-03-20
【審査請求日】2022-02-03
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】000148357
【氏名又は名称】株式会社前川製作所
(74)【代理人】
【識別番号】110000671
【氏名又は名称】IBC一番町弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】西田 祥太郎
(72)【発明者】
【氏名】古賀 成人
(72)【発明者】
【氏名】三橋 弘毅
【審査官】八板 直人
(56)【参考文献】
【文献】特開平07-025446(JP,A)
【文献】特開2005-194095(JP,A)
【文献】特開2005-041607(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65G 47/00-47/32;47/52
A23L 3/36;7/109
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
処理庫から搬出された被搬送物を次工程に搬送する搬送装置であって、
前記処理庫から搬出された前記被搬送物が搬送されるとともに、前記被搬送物の長手方向の長さよりも大きい幅を備える第1搬送コンベアと、
前記第1搬送コンベアの下流側に連続して配置される第2搬送コンベアと、
前記第1搬送コンベア内の下流において、前記下流側に向けて、前記被搬送物の短手方向の長さ以上の位置まで幅狭となるように、かつ前記被搬送物の前記長手方向の長さより短い位置まで幅狭となるように前記被搬送物が接触可能な高さに配置され、前記長手方向が搬送方向に対して傾斜する前記被搬送物の前記搬送方向への移動を停止させる
とともに、不動に配置されるストッパーと、
前記ストッパーにおいて停止された前記被搬送物を検知する検知部と、
前記ストッパーにおいて停止された前記被搬送物を前記第1搬送コンベアから排出する排出部と、
前記被搬送物の搬送をガイドするとともに、前記排出部が前記被搬送物を排出する際に退避可能なサイドガイドと、を有する搬送装置。
【請求項2】
前記検知部は、反射型の光電センサである、請求項1に記載の搬送装置。
【請求項3】
前記排出部は、前記被搬送物をエアーによって排出する、請求項1または2に記載の搬送装置。
【請求項4】
処理庫から搬出された被搬送物を次工程に搬送する搬送方法であって、
前記被搬送物の長手方向の長さよりも大きい幅を備える第1搬送コンベア上を、前記被搬送物が搬送方向に沿って搬送される工程と、
前記第1搬送コンベア内の下流において、前記下流側に向けて、前記被搬送物の短手方向の長さ以上の位置まで幅狭となるように、かつ前記被搬送物の前記長手方向の長さより短い位置まで幅狭となるように前記被搬送物が接触可能な高さに配置される
とともに、不動に配置されるストッパーによって、前記長手方向が前記搬送方向に対して傾斜する前記被搬送物の前記搬送方向への移動を停止させる工程と、
前記ストッパーにおいて停止した前記被搬送物を検知する工程と、
前記被搬送物の検知に基づいて、サイドガイドを退避させる工程と、
前記ストッパーにおいて停止した前記被搬送物を前記第1搬送コンベアから排出する工程と、を有する搬送方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、搬送装置および搬送方法に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、冷凍麺類は、麺を茹でて冷水で冷却した後、麺の塊をトレーに投入し、フリーザーによって冷凍されることによって製造されている。これに関連して、例えば下記の特許文献1には、冷凍麺を冷凍するフリーザーが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
このような処理庫から搬出された被搬送物(冷凍麺が配置されたトレー)は、次工程に搬送されて、次工程では例えば、麺類をトレーから分離させる脱パン処理が行われる。一般的に、次工程に向けて被搬送物を搬送するにあたって、搬送方向が被搬送物の長手方向と一致するように、処理庫から搬出される。しかしながら様々な要因によって、被搬送物の長手方向が搬送方向に対して傾斜して処理庫から搬出される場合がある。このように被搬送物の長手方向が搬送方向に対して傾斜した場合、次工程に向けて被搬送物を好適に搬送することができない虞がある。
【0005】
本発明は、上記課題を解決するために発明されたものであり、被搬送物を次工程に向けて好適に搬送することのできる搬送装置、搬送方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成する本発明に係る搬送装置は、処理庫から搬出された被搬送物を搬送する搬送装置である。搬送装置は、前記処理庫から搬出された前記被搬送物が搬送されるとともに、前記被搬送物の長手方向の長さよりも大きい幅を備える第1搬送コンベアと、前記第1搬送コンベアの下流側に連続して配置される第2搬送コンベアと、前記第1搬送コンベア内の下流において、前記下流側に向けて、前記被搬送物の短手方向の長さ以上の位置まで幅狭となるように、かつ前記被搬送物の前記長手方向の長さより短い位置まで幅狭となるように前記被搬送物が接触可能な高さに配置され、前記長手方向が搬送方向に対して傾斜する前記被搬送物の前記搬送方向への移動を停止させるとともに、不動に配置されるストッパーと、前記ストッパーにおいて停止された前記被搬送物を検知する検知部と、前記ストッパーにおいて停止された前記被搬送物を前記第1搬送コンベアから排出する排出部と、前記被搬送物をガイドするとともに、前記排出部が前記被搬送物を排出する際に退避可能なサイドガイドと、を有する。
【0007】
また、上記目的を達成する本発明に係る搬送方法は、処理庫から搬出された被搬送物を搬送する搬送方法である。搬送方法は、前記被搬送物の長手方向の長さよりも大きい幅を備える第1搬送コンベア上を、前記被搬送物が搬送方向に沿って搬送される工程と、前記第1搬送コンベア内の下流において、前記下流側に向けて、前記被搬送物の短手方向の長さ以上の位置まで幅狭となるように、かつ前記被搬送物の前記長手方向の長さより短い位置まで幅狭となるように前記被搬送物が接触可能な高さに配置されるとともに、不動に配置されるストッパーによって、前記長手方向が前記搬送方向に対して傾斜する前記被搬送物の前記搬送方向への移動を停止させる工程と、前記ストッパーにおいて停止した前記被搬送物を検知する工程と、前記被搬送物の検知に基づいて、サイドガイドを退避する工程と、前記ストッパーにおいて停止した前記被搬送物を前記第1搬送コンベアから排出する工程と、を有する。
【発明の効果】
【0008】
上述の搬送装置および搬送方法によれば、長手方向が搬送方向に対して傾斜する被搬送物をストッパーによって停止させ、ストッパーにおいて停止した被搬送物を、排出部によって、第1搬送コンベアから排出することができる。一方、長手方向が搬送方向と一致する被搬送物はストッパーに停止させられることなく、第1搬送コンベアから第2搬送コンベアに移動する。このため、長手方向が搬送方向に対して傾斜して配置される被搬送物が第1搬送コンベア上に留まることを防止でき、被搬送物を次工程に好適に搬送することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】本発明の実施形態に係る搬送装置を示す概略平面図である。
【
図2】本実施形態に係る搬送装置の搬送方法を説明するための概略平面図であって、被搬送物の長手方向が搬送方向と一致する場合を示す図である。
【
図3】本実施形態に係る搬送装置の搬送方法を説明するための概略平面図であって、被搬送物の長手方向が搬送方向に対して傾斜する場合を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明の実施形態を、
図1を参照しつつ説明する。なお、図面の説明において同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。図面の寸法比率は、説明の都合上誇張されており、実際の比率とは異なる場合がある。本実施形態では、搬送装置1が搬送する被搬送物Tとして、冷凍麺が配置されたトレーを例に挙げて説明する。
【0011】
図1は、本発明の実施形態に係る搬送装置1を示す概略平面図である。以下の説明において、
図1の左右方向をX方向(搬送方向に相当)、
図1の上下方向をY方向と称する。
図1において、紙面の奥が鉛直方向の下となり、紙面の手前が鉛直方向の上となる。
【0012】
本実施形態に係る搬送装置1は、
図1に示すように、フリーザーFからY方向の下向きに搬出されてきた被搬送物Tを、X方向に向けて搬送する。フリーザーFとしては公知のフリーザーFを用いることができるため、ここでは詳細な説明は省略する。
【0013】
本実施形態に係る搬送装置1は、
図1に示すように、フリーザーFのY方向の下側に配置される第1搬送コンベア10と、第1搬送コンベア10のX方向の右側に第1搬送コンベア10に連続して配置される第2搬送コンベア20と、第1搬送コンベア10のうち下流に設けられるストッパー30と、ストッパー30のY方向の上側に設けられる検知部40と、検知部40のX方向の右側に設けられる排出部50と、第1搬送コンベア10のY方向の下側に設けられるサイドガイド60と、排出部50およびサイドガイド60の動作を制御する制御部(不図示)と、を有する。
【0014】
第1搬送コンベア10は、
図1に示すように、被搬送物TをX方向の右向きに搬送する。第1搬送コンベア10は、X方向に延在して設けられる。第1搬送コンベア10は、例えばベルトコンベアであるが、これに限定されない。第1搬送コンベア10のY方向に沿う第1の幅W1は、被搬送物Tの長手方向の長さL1よりもわずかに大きい。
【0015】
第2搬送コンベア20は、
図1に示すように、被搬送物Tを下流に向けて搬送する。第2搬送コンベア20の下流には、例えば、冷凍麺をトレーから脱パンする脱パン装置が設けられる。第2搬送コンベア20は、例えばベルトコンベアであるが、これに限定されない。第2搬送コンベア20のY方向に沿う第2の幅W2は、第1の幅W1よりも小さい。また、第2搬送コンベア20の第2の幅W2は、被搬送物Tの短手方向の長さL2よりもわずかに大きい。
【0016】
ストッパー30は、
図1に示すように、第1搬送コンベア10内の下流に設けられる。また、ストッパー30は、サイドガイド60までのY方向に沿う距離が下流側に向けて幅狭となるように、X方向に対して傾斜して配置されている。このようにストッパー30が構成されるため、後述するように、長手方向が搬送方向に対して傾斜して配置する被搬送物Tは、ストッパー30において停止することになる(
図3参照)。
【0017】
検知部40は、ストッパー30において被搬送物Tが停止したことを検知する。検知部40は、反射型の光電センサである。すなわち、被搬送物Tがストッパー30において停止している際、検知部40から光が送信され、送信された光は被搬送物Tにおいて反射されて、検知部40に戻ることによって、被搬送物Tの存在を検知する。
【0018】
なお、検知部として、透過型の光電センサを用いてもよい。透過型の光電センサを用いる場合は、投光器を検知部40と同じ場所に配置し、受光器を後述するサイドガイド60の移動サイドガイド62に配置する。このとき、移動サイドガイド62は、後述するように、鉛直方向の上下方向に移動可能であるため、鉛直方向の下向きに移動した後に、鉛直方向の上向きに移動した際に、受光器は当初の位置とはわずかに異なる場合がある。このように受光器が所望の位置とは異なる位置に戻った時に、投光器からの光を受信できない可能性がある。これに対して、反射型の光電センサであれば、上記の懸念がないため、確実に被搬送物Tの存在を検知することができる。なお、透過型の光電センサである検知部も本発明に含まれるものとする。
【0019】
排出部50は、
図1に示すように、検知部40の下流側に設けられる。排出部50は、ストッパー30に停止された被搬送物Tを第1搬送コンベア10から排出する。排出部50は、第1搬送コンベア10上の被搬送物Tに対してエアーを吹き付けることによって、被搬送物Tを第1搬送コンベア10から排出する。第1搬送コンベア10から排出された被搬送物Tは、移動サイドガイド62のY方向の下側に位置する収納部Aに収納される。
【0020】
サイドガイド60は、
図1に示すように、第1搬送コンベア10のY方向の下側に設けられる。サイドガイド60は、第1搬送コンベア10における被搬送物Tの搬送をガイドするために設けられる。サイドガイド60は、上流側に設けられる固定サイドガイド61と、固定サイドガイド61の下流側に設けられる移動サイドガイド62と、を有する。
【0021】
固定サイドガイド61は、
図1に示すように、X方向に沿って設けられる。固定サイドガイド61は、第1搬送コンベア10に対して固定して設けられている。
【0022】
移動サイドガイド62は、
図1に示すように、X方向に沿って設けられる。移動サイドガイド62は、排出部50が被搬送物Tを第1搬送コンベア10から搬出する際に、鉛直方向の下向きに退避可能となっている。移動サイドガイド62は、不図示のシリンダーによって、上下移動される。
【0023】
制御部は、排出部50および移動サイドガイド62の駆動を制御する。制御部は、例えばCPUである。制御部は、検知部40からの信号を受信して、移動サイドガイド62を駆動するシリンダーに信号を送信して移動サイドガイド62を下向きに退避させるとともに、排出部50に信号を送信して排出部50を駆動させる。
【0024】
次に、
図2、
図3を参照して、本実施形態に係る搬送装置1の搬送方法について説明する。なお、以下の説明において、搬送装置1の各種構成の動作は制御部によって行われる。
図2は、本実施形態に係る搬送装置1の搬送方法を説明するための概略平面図であって、被搬送物Tの長手方向が搬送方向と略一致する場合を示す図である。
図3は、本実施形態に係る搬送装置1の搬送方法を説明するための概略平面図であって、被搬送物Tの長手方向が搬送方向に対して傾斜する場合を示す図である。なお、
図2では、複数の被搬送物Tが連続的に搬送されている様子を示しているのに対して、
図3では理解の容易のため、1つの被搬送物Tが第1搬送コンベア10上を移動している様子を示す。
【0025】
フリーザーFにおいて冷凍された被搬送物Tは、
図2に示すように、Y方向の下向きに移動して第1搬送コンベア10に移動される。被搬送物Tは、フリーザーFから出てきた際に、
図2に示すように、X方向が長手方向となるように配置されており、被搬送物Tは、X方向が長手方向となる姿勢で第1搬送コンベア10に移動される。そして、X方向が長手方向となるように配置された被搬送物Tは、
図2に示すように、サイドガイド60に沿って、第1搬送コンベア10上をX方向の右向きに移動する。そして、被搬送物Tは、ストッパー30で停止することなく、第2搬送コンベア20に乗り換えられて、次工程に搬送される。
【0026】
一方、様々な要因で、
図3に示すように、被搬送物Tの長手方向が搬送方向に対して傾斜した状態で、第1搬送コンベア10に移動される場合がある。長手方向が搬送方向に対して傾斜した被搬送物Tは、
図3に示すように、そのままの姿勢で第1搬送コンベア10上をX方向の右向きに移動する。
【0027】
そして、長手方向が搬送方向に対して傾斜した被搬送物Tは、ストッパー30まで移動した後、ストッパー30に接触して所定の方向に回転して(
図3では反時計回り)、ストッパー30によって、X方向の右向きへの移動が停止される。
【0028】
そして、検知部40は、ストッパー30において被搬送物Tが停止したことを検知する。
【0029】
そして、制御部は、検知部40が被搬送物Tの存在を確認した信号を受信して、移動サイドガイド62を駆動するシリンダーに信号を送信して、移動サイドガイド62を鉛直方向の下向きに退避させる。さらに、制御部は、排出部50に信号を送信して、排出部50によって被搬送物Tに対してエアーを吹き付けて、第1搬送コンベア10から排出させる。
【0030】
そして、検知部40が被搬送物Tを検知しなくなると、被搬送物Tのつまりが解消したとして、排出部50のエアーが停止するとともに、移動サイドガイド62が鉛直方向の上向きに移動する。
【0031】
なお、長手方向が搬送方向に対して傾斜した被搬送物Tの中には、ストッパー30によって、長手方向が搬送方向になるように姿勢が調整される場合もある。
【0032】
このように本実施形態に係る搬送装置1によれば、長手方向が搬送方向に対して傾斜して配置される被搬送物Tが第1搬送コンベア10上に留まることを防止でき、被搬送物Tを次工程に好適に搬送することができる。また、収納部Aに収納された被搬送物Tは、作業者が例えば数時間おきに確認して、手作業で第1搬送コンベア10に、長手方向が搬送方向となるように配置する。
【0033】
例えば、従来の搬送装置だと、被搬送物の長手方向が搬送方向に対して傾斜すると、搬送コンベア上で停止して詰まってしまい、被搬送物Tが搬送できなくなる可能性がある。このため、作業者がその都度、修正の作業を行わなければならず作業が非常に煩雑である。これに対して、本実施形態に係る搬送装置1によれば、上述のように数時間おきに作業を行うだけとなるため、作業が容易となる。換言すれば、作業者が搬送装置1の近くにいる必要がなくなるため、作業の煩雑が解消される。
【0034】
以上説明したように、本実施形態に係る搬送装置1は、フリーザーFから搬出された被搬送物Tを次工程に搬送する搬送装置である。搬送装置1は、フリーザーFから搬出された被搬送物Tが搬送されるとともに、被搬送物Tの長手方向の長さL1よりも大きい幅W1を備える第1搬送コンベア10と、第1搬送コンベア10の下流側に連続して配置される第2搬送コンベア20と、第1搬送コンベア10内の下流において、下流側に向けて幅狭となるように配置され、長手方向が搬送方向に対して傾斜する被搬送物Tの搬送方向への移動を停止させるストッパー30と、ストッパー30において停止された被搬送物Tを検知する検知部40と、ストッパー30において停止された被搬送物Tを第1搬送コンベア10から排出する排出部50と、被搬送物Tの搬送をガイドするとともに、排出部50が被搬送物Tを排出する際に退避可能なサイドガイド60と、を有する。このように構成された搬送装置1によれば、長手方向が搬送方向に対して傾斜する被搬送物Tをストッパー30によって停止させ、ストッパー30において停止した被搬送物Tを、排出部50によって、第1搬送コンベア10から排出することができる。一方、長手方向が搬送方向と一致する被搬送物Tはストッパー30に停止させられることなく、第1搬送コンベア10から第2搬送コンベア20に移動する。このため、長手方向が搬送方向に対して傾斜して配置される被搬送物Tが第1搬送コンベア10上に留まることを防止でき、被搬送物Tを次工程に好適に搬送することができる。
【0035】
また、検知部40は、反射型の光電センサである。このように構成された搬送装置1によれば、上述したように透過型の光電センサと比較して、より確実に被搬送物Tを検知することができる。
【0036】
また、排出部50は、被搬送物Tをエアーによって排出する。このように構成された搬送装置1によれば、非接触で搬出することができるため、比較的柔らかいトレーのような被搬送物Tであっても、好適に第1搬送コンベア10から被搬送物Tを排出することができる。
【0037】
また、以上説明したように本実施形態に係る搬送方法は、フリーザーFから搬出された被搬送物Tを次工程に搬送する搬送方法である。搬送方法は、被搬送物Tの長手方向の長さL1よりも大きい幅W1を備える第1搬送コンベア上を、被搬送物Tが搬送方向に沿って搬送される工程と、第1搬送コンベア10内の下流において、下流側に向けて幅狭となるように配置されるストッパー30によって、長手方向が搬送方向に対して傾斜する被搬送物Tの搬送方向への移動を停止させる工程と、ストッパー30において停止した被搬送物Tを検知する工程と、被搬送物Tの検知に基づいて、移動サイドガイド62を退避させる工程と、ストッパー30において停止した被搬送物Tを第1搬送コンベア10から排出する工程と、を有する。この搬送方法によれば、長手方向が搬送方向に対して傾斜する被搬送物Tをストッパー30によって停止させ、ストッパー30において停止した被搬送物Tを、排出部50によって、第1搬送コンベア10から排出することができる。一方、長手方向が搬送方向と一致する被搬送物Tはストッパー30に停止させられることなく、第1搬送コンベア10から第2搬送コンベア20に移動する。このため、長手方向が搬送方向に対して傾斜して配置される被搬送物Tが第1搬送コンベア10上に留まることを防止でき、被搬送物Tを次工程に好適に搬送することができる。
【0038】
なお、本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲内で種々改変することができる。
【0039】
例えば、上述した実施形態では、排出部50は、エアーによって排出したが、排出部は、被搬送物Tを機械的に排出してもよい。
【0040】
また、上述した実施形態では、被搬送物Tとして、冷凍麺が配置されたトレーを例に挙げて説明した。しかしながら、被搬送物は、これに限定されず、長手方向の長さおよび短手方向の長さが互いに異なるものであればよい。
【0041】
また、上述した実施形態では、処理庫としてフリーザーを例に挙げて説明したが、食品を処理する処理庫であればフリーザーに限定されず、解凍庫や加熱庫等であってもよい。
【符号の説明】
【0042】
1 搬送装置、
10 第1搬送コンベア、
20 第2搬送コンベア、
30 ストッパー、
40 検知部、
50 排出部、
60 サイドガイド、
F フリーザー(処理庫)、
T 被搬送物。