(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-10-16
(45)【発行日】2023-10-24
(54)【発明の名称】センサモジュール
(51)【国際特許分類】
G01L 5/00 20060101AFI20231017BHJP
【FI】
G01L5/00 101Z
(21)【出願番号】P 2020008897
(22)【出願日】2020-01-23
【審査請求日】2022-10-04
【国等の委託研究の成果に係る記載事項】(出願人による申告)平成27年度、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構「インフラ維持管理・更新等の社会課題対応システム開発プロジェクト/インフラ状態モニタリング用センサシステム開発/道路インフラ状態モニタリング用センサシステムの研究開発」委託研究、産業技術力強化法第17条の適用を受ける特許出願
(73)【特許権者】
【識別番号】000002897
【氏名又は名称】大日本印刷株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】301021533
【氏名又は名称】国立研究開発法人産業技術総合研究所
(74)【代理人】
【識別番号】110000408
【氏名又は名称】弁理士法人高橋・林アンドパートナーズ
(72)【発明者】
【氏名】富樫 和義
(72)【発明者】
【氏名】大東 良一
(72)【発明者】
【氏名】武田 勇司
(72)【発明者】
【氏名】小林 健
(72)【発明者】
【氏名】ダニエル ジメルカ
【審査官】公文代 康祐
(56)【参考文献】
【文献】特開2019-025133(JP,A)
【文献】特表2019-528583(JP,A)
【文献】特開2018-009820(JP,A)
【文献】特開2009-141175(JP,A)
【文献】特開2016-224635(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2012/0257032(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01L 1/00-1/26
G01L 5/00-5/28
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1面と前記第1面と反対側の第2面とを有する可撓性基板と、
前記可撓性基板を貫通して、前記第1面側と前記第2面側とを電気的に接続し、前記第1面側に設けられた第1電極と、
前記第1面側に設けられた前記第1電極と接続された物理量を検知するセンサと、
前記第1面と前記物理量を検知するセンサとの間に設けられた第1下地層と、を有
し、
前記第1面側に設けられた前記第1電極は、前記物理量を検知するセンサの導電性材料によって覆われ、
前記物理量を検知するセンサの前記第1電極の端部における導電性材料の膜厚は、前記第1電極の上面における前記導電性材料の膜厚よりも厚い、センサモジュール。
【請求項2】
前記第1電極を覆う金属層をさらに有し、
前記第1電極は、前記金属層を介して前記物理量を検知するセンサと電気的に接続される、請求項
1に記載のセンサモジュール。
【請求項3】
前記第1面と前記第1電極との間に、前記第1下地層が設けられる、請求項1又は2に記載のセンサモジュール。
【請求項4】
第1面と前記第1面と反対側の第2面とを有する可撓性基板と、
前記可撓性基板を貫通して、前記第1面側と前記第2面側とを電気的に接続し、前記第1面側に設けられた第1電極と、
前記第1面側に設けられた前記第1電極と接続された物理量を検知するセンサと、
前記第1面と前記物理量を検知するセンサとの間に設けられた第1下地層と、を有し、
前記第1電極の表面は凹凸形状を有する
、センサモジュール。
【請求項5】
第1面と前記第1面と反対側の第2面とを有する可撓性基板と、
前記可撓性基板を貫通して、前記第1面側と前記第2面側とを電気的に接続し、前記第1面側に設けられた第1電極と、
前記第1面側に設けられた前記第1電極と接続された物理量を検知するセンサと、
前記第1面と前記物理量を検知するセンサとの間に設けられた第1下地層と、を有し、
前記第1電極の側面は、傾斜角度が異なる複数のテーパ形状を有する
、センサモジュール。
【請求項6】
前記第1面と前記第1電極との間に、前記第1下地層が設けられる、請求項4又は5に記載のセンサモジュール。
【請求項7】
第1面と前記第1面と反対側の第2面とを有する可撓性基板と、
前記可撓性基板を貫通して、前記第1面側と前記第2面側とを電気的に接続し、前記第1面側に設けられた第1電極と、
前記第1面側に設けられた前記第1電極と接続された物理量を検知するセンサと、
前記第1面と前記物理量を検知するセンサとの間に設けられた第1下地層と、
前記第1面と前記第1電極との間に
設けられた第2下地層
と、を有する、センサモジュール。
【請求項8】
前記第1下地層および前記第2下地層の表面は、凹凸形状を有する、請求項7に記載のセンサモジュール。
【請求項9】
前記凹凸形状の表面粗さRzは、0.4μm以上9.0μm以下である、請求項8に記載のセンサモジュール。
【請求項10】
前記第1下地層および前記第2下地層の線膨張係数は、前記可撓性基板の線膨張係数よりも高い、請求項7乃至9のいずれか一項に記載のセンサモジュール。
【請求項11】
前記第1下地層および前記第2下地層の剛性は、前記可撓性基板の剛性よりも低い、請求項7乃至10のいずれか一項に記載のセンサモジュール。
【請求項12】
前記第1面側に設けられた前記第1電極は、前記物理量を検知するセンサの導電性材料によって覆われる、請求項4乃至11のいずれか一項に記載のセンサモジュール。
【請求項13】
前記物理量を検知するセンサは、印加された歪に応じて抵抗値が変化する導電性材料が所定のパターンとして形成されている歪センサを含む、請求項1乃至11のいずれか一項に記載のセンサモジュール。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、構造物の性質に係る物理量を検知するセンサを備えるセンサモジュール、及びこれを備えるセンサモジュールである。
【背景技術】
【0002】
道路、鉄道、港湾、ダム、建築物等の社会資本を構成する構造物の老朽化に対し、適切な維持管理が求められている。例えば、自動車道路や鉄道等における橋梁、トンネル、法面におけるコンクリート構造物等においては、外壁の剥落があると大きな事故の原因となるため、定期的な点検及び検査を行い、必要箇所の補修工事が適宜行われている。
【0003】
構造物の定期点検等は、従来、センサを構造物に取り付けることにより行われてきた。特許文献1、2には、伸縮基板上に形成された複数の歪ゲージをセンサとして用いることで、コンクリート構造物の変形を確認する方法が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2017-101982号公報
【文献】特開2018-9820号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、可撓性基板上に形成された複数の歪センサが設けられた箇所に構造物のひび割れが生じると、可撓性基板に応力が生じて歪センサが剥離するおそれがある。剥離が生じた歪センサは、構造物のひび割れに追従することができず、ひび割れを検出できなくなるおそれがある。
【0006】
本開示の一実施形態では、可撓性基板と物理量を検知するセンサとの密着性が向上した信頼性の高いセンサモジュールを提供することを目的の一つとする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示の一実施形態に係るセンサモジュールは、第1面と第1面と反対側の第2面とを有する可撓性基板と、可撓性基板を貫通して、第1面側と第2面側とを電気的に接続し、第1面側に設けられた第1電極と、第1面側に設けられた第1電極と接続された、導電性材料が所定のパターンとして形成されている物理量を検知するセンサと、第1面と物理量を検知するセンサとの間に設けられた第1下地層と、を有する。
【0008】
上記構成において、第1面側に設けられた第1電極は、物理量を検知するセンサの導電性材料によって覆われる。
【0009】
上記構成において、物理量を検知するセンサの第1電極の端部における導電性材料の膜厚は、第1電極の上面における導電性材料の膜厚よりも厚い。
【0010】
上記構成において、第1電極を覆う金属層をさらに有し、第1電極は、金属層を介して物理量を検知するセンサと電気的に接続される。
【0011】
上記構成において、第1電極の表面は凹凸形状を有する。
【0012】
上記構成において、第1電極の側面は、傾斜角度が異なる複数のテーパ形状を有する。
【0013】
上記構成において、第1面と第1電極との間に、第2下地層が設けられる。
【0014】
上記構成において、凹凸形状の表面粗さRzは、0.4μm以上9.0μm以下である。
【0015】
上記構成において、第1下地層および第2下地層の表面は、凹凸形状を有する。
【0016】
上記構成において、第1下地層および第2下地層の線膨張係数は、可撓性基板の線膨張係数よりも高い。
【0017】
上記構成において、第1下地層および第2下地層の剛性は、可撓性基板の剛性よりも低い。
【0018】
上記構成において、第1面と第1電極との間に、第1下地層が設けられる。
【0019】
上記構成において、物理量を検知するセンサは、印加された歪に応じて抵抗値が変化する導電性材料が所定のパターンとして形成されている歪センサを含む。
【発明の効果】
【0020】
本開示によれば、可撓性基板と物理量を検知するセンサとの密着性が向上した信頼性の高いセンサモジュールを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【
図1】本開示の一実施形態に係るセンサモジュールの概要図である。
【
図2】本開示の一実施形態に係るセンサモジュールの拡大図である。
【
図3】本開示の一実施形態に係るセンサモジュールの断面図である。
【
図4】(A)本開示の一実施形態に係るセンサモジュールの製造方法を説明する断面図である。(B)本開示の一実施形態に係るセンサモジュールの製造方法を説明する断面図である。(C)本開示の一実施形態に係るセンサモジュールの製造方法を説明する断面図である。
【
図5】(A)本開示の一実施形態に係るセンサモジュールの製造方法を説明する断面図である。(B)本開示の一実施形態に係るセンサモジュールの製造方法を説明する断面図である。
【
図6】(A)本開示の一実施形態に係るセンサモジュールの製造方法を説明する断面図である。(B)本開示の一実施形態に係るセンサモジュールの製造方法を説明する断面図である。
【
図7】(A)本開示の一実施形態に係るセンサモジュールの製造方法を説明する断面図である。(B)本開示の一実施形態に係るセンサモジュールの製造方法を説明する断面図である。
【
図8】(A)本開示の一実施形態に係る物理量を検知するセンサと電極との接続部の斜視図である。
【
図9】(A)本開示の一実施形態に係る物理量を検知するセンサと電極との接続部の平面図である。(B)本開示の一実施形態に係る物理量を検知するセンサと電極との接続部の断面図である。
【
図10】(A)本開示の一実施形態に係る物理量を検知するセンサと電極との接続部の平面図である。(B)本開示の一実施形態に係る物理量を検知するセンサと電極との接続部の断面図である。
【
図11】(A)本開示の一実施形態に係る物理量を検知するセンサと電極との接続部の平面図である。(B)本開示の一実施形態に係る物理量を検知するセンサと電極との接続部の断面図である。
【
図12】(A)本開示の一実施形態に係る物理量を検知するセンサと電極との接続部の平面図である。(B)本開示の一実施形態に係る物理量を検知するセンサと電極との接続部の断面図である。
【
図13】(A)本開示の一実施形態に係る物理量を検知するセンサと電極との接続部の平面図である。(B)本開示の一実施形態に係る物理量を検知するセンサと電極との接続部の断面図である。(C)本開示の一実施形態に係る物理量を検知するセンサと電極との接続部の一部の拡大図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、本発明の一実施形態について、図面を参照しながら説明する。以下に示す実施形態は本発明の実施形態の一例であって、本発明はこれらの実施形態に限定されるものではない。なお、本実施形態で参照する図面において、同一部分または同様な機能を有する部分には同一の符号または類似の符号(数字の後にA、Bなどを付しただけの符号)を付し、その繰り返しの説明は省略する場合がある。
【0023】
(第1実施形態)
本実施形態では、本開示の一実施形態に係るセンサモジュール100について、
図1乃至
図7を参照して説明する。
【0024】
図1は、本開示の一実施形態に係るセンサモジュール100の概要図である。センサモジュール100は、可撓性基板201、センサ領域102、周辺領域103、接続端子104、及びフラットケーブル105を有する。
【0025】
可撓性基板201は、第1面及び第2面を有する薄いシート状の基板である。なお、
図1は、可撓性基板201の第2面側からみたときの図である。可撓性基板201として、例えば、ポリエチレンナフタレート、ポリエチレンテレフタレート、エポキシ、ポリイミド、液晶ポリマー等が適用できる。可撓性基板201は、水蒸気や紫外線(UV)から保護する機能を有していてもよい。また、可撓性基板201は、いずれの色彩であってもよい。例えば、可撓性基板201が透過性を有する場合には、センサモジュール100が構造物に取り付けられることで、構造物に亀裂が生じたときに、ユーザが構造物の亀裂の状態を視認しやすくなる。
【0026】
可撓性基板201の第1面には、センサ領域102が設けられている。センサ領域102は、複数の物理量を検知するセンサ106が設けられている。複数の物理量を検知するセンサ106は、マトリクス状に配置されていてもよいし、千鳥配置されていてもよい。
図1では、横方向をX軸方向、縦方向をY軸方向として、複数の物理量を検知するセンサ106
11~106
ijがマトリクス状に配列されている。
図1において、センサ106
ijのサフィックスi(i=1,2,・・・,n)は、可撓性基板201のX軸方向の位置を示し、また、サフィックスj(j=1,2,・・・,n)は、可撓性基板201のY軸方向の位置を示している。物理量を検知するセンサの、センサが検知する物理量として、ひずみ、振動、温度、湿度、圧力、ガス濃度などが挙げられる。
【0027】
可撓性基板201のセンサ領域102の周辺には周辺領域103が設けられている。可撓性基板201の第2面201Bの周辺領域103には、複数の配線107が設けられている。物理量を検知するセンサ106は、複数の配線107を介して、接続端子104と電気的に接続される。また、接続端子104は、フラットケーブル105と電気的に接続される。
【0028】
図示しないが、複数の物理量を検知するセンサ10611~106ijは、フラットケーブル105を介して、物理量検出回路部と接続されている。物理量検出回路部は、複数の物理量を検知するセンサのそれぞれに対する物理量検出回路を有する。ここで物理量として歪を、物理量を検知するセンサとして、歪センサを例にとり、構造物のクラック判定について述べる。
【0029】
歪検出回路部の、各歪検出回路から出力された出力電圧のそれぞれは、クラック位置判別回路に供給される。クラック位置判別回路では、歪検出回路部の各歪検出回路から出力電圧が、センサ10611~106ij内のいずれのセンサ106についての出力電圧であるかを判別している。クラック発生位置判別回路は、複数個の歪検出回路から出力された出力電圧のうち、例えば所定の閾値を超えた出力電圧を検出したときに、対応するセンサ106ijの位置にクラックが発生したと判定する。また、クラックが発生した検出位置のX軸方向の位置情報及びY軸方向の位置情報を、表示部に出力する。表示部は、クラックが発生した位置を表示する。例えば、クラックが発生した位置は、X軸方向の位置と、Y軸方向の位置とで特定されるセンサ106ijが存在する領域を、点滅表示したり、色を変えたりして、他の領域と区別できるように表示する。
【0030】
図2は、可撓性基板201の第1面201A側から見たときの物理量を検知するセンサ106の拡大図である。可撓性基板201の第1面201Aには、物理量を検知するセンサ106が設けられている。物理量を検知するセンサ106は、物理量受感材料からなる所定のパターンにより形成される。物理量を検知するセンサ106の所定のパターンは、可撓性基板201上に、例えば、印刷法やインクジェット法、あるいは、蒸着法やスパッタリング法の後にパターンエッチングなど、により形成される。センサ106を構成する物理量受感材料とは、物理量に対して抵抗値を変える導電性材料である。導電性材料とは、例えば、グラファイト、銅、金、銀、ニッケル、鉄、チタン、クロム、モリブデン、マンガン、コバルト、亜鉛、ルテニウム、パラジウム、錫、コンスタンタン、カーボンナノチューブなどのうちのいずれか、あるいはこれらの混合物や酸化物で構成される。また、物理量を検知するセンサ106の膜厚は、1μm以上100μm以下であることが好ましく、例えば、10μmとする。
【0031】
物理量を検知するセンサ106を構成する所定のパターンは、特に限定されないが、検知したい物理量に応じた形状にすることができる。例えば、歪を検出する場合などは、直線状であってもよいし、ミアンダ状であってもよい。
【0032】
物理量を検知するセンサ106は、所定のパターン全体の抵抗値を検出するための電極を、少なくとも2個以上有する。物理量を検知するセンサ106は、可撓性基板201の第1面201Aに設けられた電極205A、および電極205Bと接続されている。電極205A、および電極205Bには、可撓性基板201の第1面201Aと第2面201Bとを貫通する導電性の貫通孔204を有し、この貫通孔を介して第2面201Bに設けられた配線205Cと電気的に接続されている。物理量を検知するセンサ106と接続する電極205A、および電極205Bを第1面201Aに設け、配線205Cを第2面に設けることで、物理量を検知するセンサ106と電極205Bとの接触面積を十分に確保することができ、配線205Cのレイアウトの自由度が向上する。
【0033】
図3は、本開示の一実施形態に係るセンサモジュール100の断面図である。
図3に示すように、可撓性基板201の第1面201A側に、物理量を検知するセンサ206が設けられている。また、第1面201A側に設けられた物理量を検知するセンサ206は、電極205Bと電気的に接続されている。電極205Bには、可撓性基板201の第1面201Aと第2面201Bとを貫通する導電性の貫通孔204を有し、この貫通孔を介して第2面201B側に設けられた配線205Cと電気的に接続している。
【0034】
可撓性基板201の第1面201Aにおいて、物理量を検知するセンサ206を覆うように絶縁層207が設けられている。絶縁層207は、物理量を検知するセンサ206を保護する機能を有する。絶縁層207は、粘接着層213を介して、プライマ221が設けられた構造物220に貼り付けられる。
【0035】
可撓性基板201の第2面201Bにおいて、配線205C(
図1に示す配線107に相当する)に、接続端子104が接続されている。また、配線205C及び接続端子104を覆うように、絶縁層208が設けられている。絶縁層208は、配線205Cを保護する機能を有する。絶縁層207及び絶縁層208は、同じ材料であってもよいし、異なる材料であってもよい。絶縁層207及び絶縁層208を同じ材料で形成する場合には、絶縁層207及び絶縁層208を一体化できるため、密着性が向上する。絶縁層208上には、接着剤211を介して、耐候性を有するフィルム212が設けられている。
【0036】
センサモジュールを構造物に貼付して、可撓性基板に設けられた複数の物理量を検知するセンサが設けられた箇所に構造物にひび割れが生じると、可撓性基板に応力が生じて物理量を検知するセンサが剥離するおそれがある。可撓性基板は有機樹脂によって形成されており、物理量を検知するセンサを構成する導電性材料との密着性が低い。そのため、可撓性基板から物理量を検知するセンサの剥離はより顕著となる。剥離してしまうと、正しい物理量を検知することが困難になったり、機能しなくなったりする。特に、物理量を検知するセンサが歪センサの場合、剥離が生じた歪センサは、構造物のひび割れに追従することができず、ひび割れを検出できなくなるおそれがある。
【0037】
そこで、本開示の一実施形態では、可撓性基板と物理量を検知するセンサとの密着性が向上した信頼性の高いセンサモジュールを提供する。
【0038】
図3に示すセンサモジュール100は、可撓性基板201と物理量を検知するセンサ206との間には下地層202が設けられており、可撓性基板201と電極205A、205B、配線205Cとの間に下地層203が設けられている。下地層202は、可撓性基板201と物理量を検知するセンサ206との密着性を向上させるために設ける層であり、下地層203は、可撓性基板201と電極205A、電極205B、及び配線205Cとの密着性を向上させるために設ける層である。下地層202として、例えば、ポリエステル系樹脂、ポリエーテル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、アクリル樹脂、ウレタンアクリレート、エポキシアクリレート、ポリエステルアクリレート、ポリイミド、エポキシ樹脂などを用いることができる。下地層203として、例えば、ポリエステル系樹脂、ポリエーテル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、アクリル系樹脂、ウレタンアクリレート、エポキシアクリレート、ポリエステルアクリレート、ポリイミド、エポキシ樹脂などを用いることができる。下地層202及び下地層203を設けることにより、構造物220に亀裂が生じることで、可撓性基板201に応力が加わった場合であっても、物理量を検知するセンサ206が可撓性基板201から剥がれたり、電極205Bから剥離されたりするなどによって、物理量を検知するセンサ206から正しく物理量が検出されなくなることを抑制することができる。
【0039】
また、下地層202及び下地層203の剛性は、可撓性基板201の剛性よりも低いことが好ましい。下地層202及び下地層203の剛性が可撓性基板201の剛性よりも高い場合、可撓性基板201に伸縮や変形が生じると、下地層202及び下地層203が可撓性基板201の伸縮や変形に追従できなくなり、下地層202及び下地層203にクラックが生じたり、可撓性基板201から剥がれたりするおそれがある。下地層202及び下地層203の剛性を、可撓性基板201の剛性よりも低くすることで、可撓性基板201に伸縮や変形が生じても、下地層202及び下地層203が可撓性基板201の伸縮や変形に追従でき、応力集中を緩和できる。そのため、下地層202及び下地層203、並びに物理量を検知するセンサ206、電極205A、電極205B、及び配線205Cにクラックが生じたり、剥離したりすることを抑制することができる。
【0040】
また、下地層202及び下地層203の表面は、微細な凹凸の粗面を有することが好ましい。下地層202及び下地層203の表面粗さRzは、例えば、0.4μm~9.0μmとする。これにより、下地層202と物理量を検知するセンサ206との接触面積、及び下地層203と配線205Cとの接触面積を増加させることができるため、密着性をより増加させることができる。
【0041】
また、下地層202及び下地層203の線膨張係数は、可撓性基板201の線膨張係数よりも大きいことが好ましい。例えば、可撓性基板201としてポリエチレンテレフタレートやポリエチレンナフタレートを使用する場合、線膨張係数は1.0×10-5/℃~2.0×10-5/℃である。したがって、下地層202及び下地層203の線膨張係数は、10×10-5/℃~30×10-5/℃、好ましくは16×10-5/℃~25×10-5/℃であることが好ましい。これにより、センサモジュール100を構造物220に貼付して使用する際に、気温の変化に伴い可撓性基板201が伸縮したとしても、下地層202及び下地層203も可撓性基板201の伸縮に追従することができる。これにより、可撓性基板201から下地層202及び下地層203が剥離することを抑制することができる。
【0042】
次に、本開示の一実施形態に係るセンサモジュール100の製造方法について、
図4乃至
図7を参照して説明する。
【0043】
図4(A)は、可撓性基板201に、下地層203を形成し、導電層となる銅箔を貼り合わせ、可撓性基板に貫通孔204を形成、貫通孔をめっき法によってメタライズ(導通化)したのち、エッチング法で銅配線形成する工程を説明する図である。ここで、下地層203は粗面化処理することが好ましい。粗面化処理は、例えば、微細な凹凸を有する銅箔を用いる事で、その凹凸を転写して形成できる。可撓性基板201は、第1面201A及び第1面201Aと対向する第2面201Bを有する。
【0044】
図4(B)は、可撓性基板201の第1面201A側の下地層203の一部領域を除去する工程を説明する図である。下地層203の一部は、エッチング法やレーザー法、ブラスト法などにより除去される。
図4(C)は、下地層203が除去された領域に、下地層202を形成する工程を説明する図である。この領域は、後に物理量を検知するセンサ206が形成される領域である。
【0045】
下地層202の粗化処理も下地層203と同様に、銅箔の凹凸面の転写で形成できる。他の粗化方法として、ブラスト法、レーザー法などが適用可能である。図示しないが、下地層202の端部と下地層203の端部とは互いに重畳していることで、下地層202及び下地層203が可撓性基板201から剥離することを抑制できる。
【0046】
下地層203は、コンマコート、ダイコート、マイクログラビアコートなどのコーティング法、印刷法、インクジェット法などを用いて形成する。また、下地層202は、印刷法や、インクジェット法などを用いて形成する。また、下地層202と下地層203とを異なる材料で用いて形成する場合には、物理量を検知するセンサ206と接する下地層202は、アクリル系樹脂や、エポキシ樹脂を用いることが好ましい。また、電極205A、電極205B、配線205Cと接する下地層203は、ポリエステル系樹脂、ポリエーテル系樹脂、ポリウレタン系樹脂を用いることが好ましい。
【0047】
本実施形態では、下地層202と下地層203とを、異なる材料を用いて形成する場合について説明するが、これに限定されず、同じ材料を用いて形成してもよい。また、下地層202と下地層203とを同じ材料で形成する場合には、一度の工程で、物理量を検知するセンサ206と電極205A、205B、配線205Cと接する下地層202を形成できるため好ましい。この場合、物理量を検知するセンサ206、電極205A、205B、配線205Cと接する下地層202は、ポリエステル系樹脂、ポリエーテル系樹脂、ポリウレタン系樹脂を用いることが好ましい。
【0048】
本実施形態では、下地層203を形成した後に、下地層202を形成する場合について説明するが、これに限定されず、下地層202を形成した後に、下地層203を形成してもよい。
【0049】
ここで、下地層202及び下地層203の表面を、粗面化処理することが好ましい。粗面化処理は、例えば、下地層202及び下地層203が形成された可撓性基板201に、微細な凹凸を有する銅箔を圧着して、その凹凸を転写することで形成できる。下地層202及び下地層203を粗面化処理することにより、後に形成される物理量を検知するセンサ206及び電極205A、電極205B、配線205Cの接触面積を増加させることができる。そのため、物理量を検知するセンサ206及び電極205A、電極205B、配線205Cの密着性を向上させることができる。これにより、物理量を検知するセンサ206及び電極205A、電極205B、配線205Cが剥離することを抑制できる。下地層202及び下地層203の表面粗さRzは、0.4μm以上9.0μm以下であることが好ましい。
【0050】
電極205A、電極205B、配線205Cを形成する導電材料としては、銅、金、銀、ニッケル、鉄、アルミ、チタン、クロム、モリブデン、マンガン、コバルト、亜鉛、ルテニウム、パラジウムなどの金属単体や、これらの合金、またはこれらの混合物でもよい。その中でも、加工性や入手しやすさの観点から銅箔が良い。
【0051】
図5(A)は、可撓性基板201の第1面201Aの下地層202及び電極205A、205B上に、物理量を検知するセンサ206を形成する工程を説明する図である。物理量を検知するセンサ206は、印刷法又は蒸着法 インクジェット法などにより、物理量を検知するに応じて抵抗値が変化する導電性材料を用いて形成される。当該導電性材料としては、例えば、グラファイト、銅、金、銀、ニッケル、鉄、チタン、クロム、モリブデン、マンガン、コバルト、亜鉛、ルテニウム、パラジウム、錫、コンスタンタン、カーボンナノチューブなどのうちのいずれか、あるいはこれらの混合物や酸化物で構成される。このとき、物理量を検知するセンサ206は、電極205A、205Bの一部の上に形成される。物理量を検知するセンサ206において、下地層202上に形成される膜厚は、電極205A、205B上に形成される膜厚よりも厚くなる。また、下地層202の形状と物理量を検知するセンサ206の形状は一致していなくてもよく、物理量を検知するセンサ206が形成されていない領域の下地層202が露出していてもよい。
【0052】
図5(B)は、可撓性基板201の第1面201Aに、絶縁層207を形成する工程を説明する図である。絶縁層207は、例えば、ポリエステル系樹脂、ポリエーテル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、アクリル樹脂、ウレタンアクリレート、エポキシアクリレート、ポリエステルアクリレート、ポリイミド、エポキシ樹脂などを用いて形成する。絶縁層207を設けることにより、物理量を検知するセンサ206を保護することができる。このとき、絶縁層207は、貫通孔204を充填するように形成される。また、絶縁層207の線膨張係数は、可撓性基板201の線膨張係数よりも大きいことが好ましい。絶縁層207の線膨張係数は、10×10
-5/℃~30×10
-5/℃、好ましくは16×10
-5/℃~25×10
-5/℃であることが好ましい。これにより、センサモジュール100を構造物220に貼付して使用する際に、気温の変化に伴い可撓性基板201が伸縮したとしても、下地層202及び下地層203、絶縁層207も可撓性基板201の伸縮に追従することができる。これにより、可撓性基板201から下地層202及び下地層203が剥離することを抑制することができる。なお、絶縁層207を、物理量を検知するセンサ206上に設けて、貫通孔204には、別の絶縁材料で充填してもよい。また、絶縁層207は、下地層202及び下地層203と同じ材料を用いて形成してもよい。これにより、可撓性基板201の伸縮に伴い、各材料に応力が加わったとしても、局所的な応力集中が低減されるので、物理量を検知するセンサ206や、電極205A、電極205Bなどにクラックが生じることを抑制することができる。
【0053】
図6(A)は、可撓性基板201の第2面201Bに形成された配線205Cに、接続端子104を設ける工程を説明する図である。接続端子104として、例えば、ソケットを用いる。接続端子104と配線205Cは、半田や導電性ペースト、ワイヤボンディング、異方性導電フィルム(ACF)、などで電気的に接続される。
【0054】
図6(B)は、可撓性基板201の第2面201Bに、絶縁層208を形成する工程を説明する図である。絶縁層208は、例えば、ポリエステル系樹脂、ポリエーテル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、アクリル樹脂、ウレタンアクリレート、エポキシアクリレート、ポリエステルアクリレート、ポリイミド、エポキシ樹脂などを用いて形成する。絶縁層208を設けることにより、配線205Cなどの複数の配線を保護することができる。ここで、絶縁層208は、絶縁層207と同じ材料を用いてもよいし、異なる材料を用いてもよい。絶縁層208は、下地層202、下地層203、絶縁層207と同じ材料を用いて形成してもよい。これにより、可撓性基板201の伸縮に伴い、各材料に応力が加わったとしても、局所的な応力集中が低減されるので、配線205Cなどにクラックが生じることを抑制することができる。なお、絶縁層208を、絶縁層207と異なる材料を用いる場合であっても、絶縁層208の線膨張係数は、絶縁層207と同様であることが好ましい。なお、
図6(B)では接続端子104の上にも絶縁層208が形成されているが、必要に応じて接続端子104上のみ絶縁層208を形成しない構造にすることもできる。
【0055】
図7(A)は、可撓性基板201の第2面201Bに設けられた絶縁層208に、接着剤211を形成する工程を説明する図である。接着剤211として、光硬化性樹脂を用いた場合、接着剤211上にフィルム212を貼付したのち、フィルム212を介して、光を照射することで、接着剤211を硬化する。接着剤211には、熱硬化性樹脂、湿度硬化性樹脂、ホットメルト系接着剤を用いる事もできる。
【0056】
以上の工程により、
図3に示すセンサモジュール100を製造することができる。
【0057】
図7(B)は、可撓性基板201の第1面201Aに設けられた絶縁層207に、セパフィルム214が設けられた粘接着層213を貼付する工程を説明する図である。センサモジュール100を構造物220に貼付する際に、セパフィルム214を剥離して、粘接着層213を、予め構造物220上に形成されたプライマ221の上に貼付する。また、接続端子104に、フラットケーブル105を接続して、物理量検出回路に接続することにより、構造物220に生じる物理量の変化や、ひび割れにともなう歪などを検出できるようになる。ここで、「粘接着層」とは、粘着性と接着性とを共に有する層である。粘着性とは、タックなどと表現されるようなベタつきのように一時的な接着現象を意味し、接着性とは、半永久的な接着現象を意味し、区別されることがある。粘接着層は、構造物に貼る際に粘着性を有し、貼り付けた後は硬化して接着性を発現する層である。
【0058】
本実施形態に係るセンサモジュール100は、可撓性基板201と物理量を検知するセンサ206との間に、下地層202を設けることにより、可撓性基板201と物理量を検知するセンサ206との密着性を向上させることができる。また、可撓性基板201と電極205A、205B、配線205Cとの間に、下地層203を設けることにより、可撓性基板201と電極205A、205B、配線205Cとの密着性を向上させることができる。これにより、センサモジュール100が設けられた箇所に構造物のひび割れが生じて、可撓性基板201に応力が生じても、物理量を検知するセンサ206が剥離することを抑制することができる。したがって、センサモジュール100の信頼性を向上させることができる。
【0059】
(第2実施形態)
本実施形態では、物理量を検知するセンサ206において、配線と接続された電極と物理量を検知するセンサ206との接続部について、
図8乃至
図13を参照して詳細に説明する。なお、本実施形態では、物理量を検知するセンサ206と電極205Bを例に挙げて説明するが、物理量を検知するセンサ206と接続する他の電極(例えば、電極205A)に対しても同様の構成を有している。
【0060】
図8は、
図2に示す物理量を検知するセンサ206の一部を拡大した斜視図である。
図8では、可撓性基板201の第1面201A側から見たときの物理量を検知するセンサ206において、電極205Bと物理量を検知するセンサ206との接続部を示している。物理量を検知するセンサ206は、電極205Bの一部と重畳することで、電極205Bと電気的に接続されている。
【0061】
図9(A)は、電極205Bと物理量を検知するセンサ206との接続部の平面図であり、
図9(B)は、B1-B2線に沿って切断した断面図である。
図9(A)及び
図9(B)に示すように、物理量を検知するセンサ206は、電極205Bの端部における膜厚が、電極205Bの上面における膜厚よりも厚くすることが好ましい。電極205Bの端部において、物理量を検知するセンサ206を構成する導電性材料206Aが設けられている。これにより、可撓性基板201に応力が加わった場合であっても、物理量を検知するセンサ206が電極205Bの端部で断線することを防ぎ、センサモジュール100の耐久性や信頼性を向上させることができる。
【0062】
図10(A)は、電極205Bと物理量を検知するセンサ206との接続部の平面図であり、
図10(B)は、C1-C2線に沿って切断した断面図である。
図10(A)及び
図10(B)に示すように、物理量を検知するセンサ206は、可撓性基板201の第1面201Aに設けられた電極205Bの上面を覆うように設けてもよい。これにより、可撓性基板201に応力が加わった場合であっても、物理量を検知するセンサ206が電極205Bから剥離されることを防ぎ、センサモジュール100の耐久性や信頼性を向上させることができる。
【0063】
図11(A)は、電極205Bと物理量を検知するセンサ206との接続部の平面図であり、
図11(B)は、D1-D2線に沿って切断した断面図である。
図11(A)及び
図11(B)に示すように、電極205Bを覆うように金属層209を形成し、当該金属層209上に、物理量を検知するセンサ206を形成してもよい。金属層209として、例えば、金、銀、ニッケル、パラジウムやそれらの組み合わせあるいはそれらを含む合金などを用いることができる。電極205Bを金属層209で被覆することにより、電極205Bが酸化して変質して、物理量を検知するセンサ206と電極205Bとの電気伝導性が低下することを抑制することができる。これによりセンサモジュール100の耐久性や信頼性を向上させることができる。
【0064】
図12(A)は、電極205Bとセンサ206との接続部の平面図であり、
図12(B)は、E1-E2線に沿って切断した断面図である。
図12(A)及び
図12(B)に示すように、電極205Bの表面に、微細な凹凸の粗面を形成してもよい。粗さは、0.4μm~9.0μm程度とする。これにより、電極205Bと、物理量を検知するセンサ206と接触面積を増加させることができるため、電極205Bと物理量を検知するセンサ206との密着性を向上させることができる。したがって、可撓性基板201に応力が加わった場合であっても、物理量を検知するセンサ206が電極205Bから剥離されることを防ぎ、センサモジュール100の耐久性や信頼性を向上させることができる。
【0065】
図13(A)は、電極205Bとセンサ206との接続部の平面図であり、
図13(B)は、F1-F2線に沿って切断した断面図であり、
図13(C)は、
図13(B)の一部を拡大した拡大図である。
図13(A)及び
図13(B)に示すように、電極205Bの形状を、傾斜角度が異なる複数のテーパを有するような断面形状としてもよい。電極205Bの形状を、例えば、
図13(C)に示すように、第1テーパ角θ
aは、第2テーパ角θ
bよりも小さくする。これにより、電極205Bの側面と物理量をセンサ206との接触面積を増加させることができるため、電極205Bと物理量をセンサ206との密着性を向上させることができる。したがって、可撓性基板201に応力が加わった場合であっても、物理量を検知するセンサ206が電極205Bから剥離されることを防ぎ、センサモジュール100の耐久性や信頼性を向上させることができる。
【0066】
本開示の一実施形態によれば、センサモジュール100が設けられた箇所に構造物のひび割れが生じて、可撓性基板201に応力が生じたとしても、物理量を検知するセンサ206が可撓性基板201から剥離することを抑制することができる。また、物理量を検知するセンサ206と接続する電極205A及び電極205Bにおいて、物理量を検知するセンサ206が断線してしまうことを抑制することができる。これにより、センサモジュール100としての信頼性を向上させることができる。
【符号の説明】
【0067】
100:センサモジュール、102:センサ領域、103:周辺領域、104:接続端子、105:フラットケーブル、106~106ij:センサ、107:配線、201:可撓性基板、201A:第1面、202:下地層、203:下地層、204:貫通孔、205B:電極、205C:配線、206:センサ、207:絶縁層、金属層209、211:接着剤、212:フィルム、220:構造物、221:プライマ