(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-10-25
(45)【発行日】2023-11-02
(54)【発明の名称】絶縁されたライナック共振器ピックアップ回路
(51)【国際特許分類】
H01J 37/04 20060101AFI20231026BHJP
H05H 9/00 20060101ALI20231026BHJP
H01J 37/317 20060101ALI20231026BHJP
【FI】
H01J37/04 A
H05H9/00 C
H05H9/00 D
H01J37/317
(21)【出願番号】P 2022523432
(86)(22)【出願日】2020-09-21
(86)【国際出願番号】 US2020051761
(87)【国際公開番号】W WO2021080718
(87)【国際公開日】2021-04-29
【審査請求日】2022-06-20
(32)【優先日】2019-10-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】390040660
【氏名又は名称】アプライド マテリアルズ インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】APPLIED MATERIALS,INCORPORATED
【住所又は居所原語表記】3050 Bowers Avenue Santa Clara CA 95054 U.S.A.
(74)【代理人】
【識別番号】110002077
【氏名又は名称】園田・小林弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】コバル, キース イー.
【審査官】鳥居 祐樹
(56)【参考文献】
【文献】特開昭60-068543(JP,A)
【文献】特開平07-211500(JP,A)
【文献】特表2018-512697(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H05H 7/00
H05H 9/00
H01J 37/317
H01J 37/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
イオン注入システムであって、前記イオン注入システムが、
イオンを生成するためのイオン源と、
ワークピースに向かって前記イオンを加速するための線形加速器であって、一以上の空洞を備える線形加速器と、
コントローラと、
監視回路と
を備え、前記監視回路が、
前記空洞のうちの1つ
の空洞に近接して配置され
、前記1つの空洞から、誘導された信号を受け取る、ピックアップループと、
物理的電気接続なしに前記コントローラからの情報
の受信および前記コントローラへの情報の送信を行うためのトランシーバとを備え、
前記トランシーバから前記コントローラに送信される前記情報は、前記誘導された信号に関する情報を含み、かつ、前記監視回路が前記コントローラ及び前記線形加速器から電気的に絶縁されている、イオン注入システム。
【請求項2】
前記コントローラと通信するRF発生器と、
各空洞に配置された励起コイル及び共振器コイルと
を更に備え、前記RF発生器は前記励起コイルに励起電圧を供給する、請求項1に記載のイオン注入システム。
【請求項3】
前記コントローラが、前記RF発生器を制御するために、前記監視回路からの前記情報を使用する、請求項
2に記載のイオン注入システム。
【請求項4】
前記監視回路からの前記情報が、前記誘導された信号の振幅及び位相を含む、請求項
3に記載のイオン注入システム。
【請求項5】
各空洞に配置されたチューナパドルを更に備え、前記コントローラが、前記監視回路からの情報に基づいて、前記空洞の中の前記チューナパドルの位置を制御する、請求項
2に記載のイオン注入システム。
【請求項6】
前記監視回路が、物理的電気接続なしに、前記監視回路に電力を提供するためのエネルギーハーベスティング回路を含む、請求項1
から5のいずれか一項に記載のイオン注入システム。
【請求項7】
前記コントローラがエネルギー源を含み、前記エネルギー源からのエネルギーが、無線で前記エネルギーハーベスティング回路に送信される、請求項
6に記載のイオン注入システム。
【請求項8】
前記監視回路及び前記コントローラが、別個の接地面と電力面とを有する1つのプリント基板上に配置されている、請求項1
から7のいずれか一項に記載のイオン注入システム。
【請求項9】
前記監視回路
が、
電力を提供するためのエネルギーハーベスティング回路と
、
前記ピックアップループからの信号を増幅するための増幅器と、
前記信号をデジタル表現に変換するためのアナログデジタル変換器(ADC)
と
をさらに備え、
前記トランシーバが、前記デジタル表現を
前記コントローラに送信す
る、請求項1から5のいずれか一項に記載のイオン注入システム。
【請求項10】
前記エネルギーハーベスティング回路が、トランスデューサ、変換回路、及びエネルギー貯蔵回路を含む、請求項
9に記載の
イオン注入システム。
【請求項11】
前記トランスデューサが光センサを含む、請求項
10に記載の
イオン注入システム。
【請求項12】
前記監視回路
が、
電力を提供するためのエネルギーハーベスティング回路と
、
前記ピックアップループからの信号を増幅するための増幅器と、
振幅検出回路と、
位相検出回路と、
前記振幅検出回路の出力及び前記位相検出回路の出力を入力として有するアナログマルチプレクサ
と
をさらに備え、
前記トランシーバが、前記アナログマルチプレクサからの出力を
前記コントローラに送信す
る、請求項1から5のいずれか一項に記載のイオン注入システム。
【請求項13】
前記コントローラが、前記トランシーバを使用して、前記監視回路にマスタークロック信号を送信し、前記マスタークロック信号は前記位相検出回路によって使用される、請求項
12に記載の
イオン注入システム。
【請求項14】
前記コントローラが、前記トランシーバを使用して、前記監視回路に制御信号を送信し、前記制御信号は前記入力のうちの1つを選択するために、前記アナログマルチプレクサによって使用される、請求項
12に記載の
イオン注入システム。
【請求項15】
前記トランシーバと前記コントローラとの間の情報の送受信が、光ファイバを介して行われる、請求項1から14のいずれか一項に記載のイオン注入システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示の実施形態は、ライナック(LINAC)共振器要素の電圧及び/又は電流を検出し、その電圧又は電流をコントローラに送信するためのシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
半導体装置の作製は、複数の別々の複雑なプロセスを伴う。これらのプロセスの幾つかでは、イオンがワークピースに向かって加速される。これらのイオンは幾つかの方法で加速され得る。例えば、正電荷を帯びたイオンを引きつけ、加速するために、電界が一般に使用される。
【0003】
特定の実施形態では、線形加速器(又はライナック)を使用して、これらのイオンを加速することができる。特定の実施形態では、ライナックは、複数のRF空洞を含み、それぞれのRF空洞は、そこを通過するイオンを更に加速するように機能する。ライナックは、RF空洞のそれぞれが、それぞれの共振周波数で電圧を印加されると、最適に動作することができる。
【0004】
ライナックはイオンを加速するのに有用であるが、それらの使用に関連する課題がある。例えば、特定の実施形態では、空洞は、メガボルトの電圧を印加されることがある。更に、ライナックにグリッチ又は他の異常が生じる可能性もあり、このことはビームの品質に影響を及ぼすことがある。
【0005】
その結果、接地ループ及びグリッチの可能性があるため、ライナックの各空洞に印加される電圧を監視することが困難となり得る。
【0006】
したがって、ライナックに関連する電圧を確実に測定することができるシステムがあれば有利であろう。システムがライナック及びコントローラから電気的に絶縁されていれば有益であろう。
【発明の概要】
【0007】
線形加速器の空洞に印加される電圧を監視するためのピックアップループを含む監視回路が開示される。監視回路は、共振器空洞から電気的に絶縁され、回路から入力を受け取り線形加速器を制御するコントローラからも、電気的に絶縁される。特定の実施形態では、監視回路は、コントローラへの物理的接続なしにエネルギーを捕捉するように、エネルギーハーベスタも含む。このことは、例えば、光エネルギー又は電磁エネルギーを使用して達成され得る。特定の実施形態では、監視回路は、ピックアップループから受け取った信号をデジタル値に変換するために、アナログデジタル変換器を含む。他の実施形態では、監視回路は、アナログ電圧をコントローラに送る。監視回路からの出力は、それぞれの空洞に印加される電圧の振幅及び位相を含み得る。
【0008】
一実施形態によれば、イオン注入システムが開示される。イオン注入システムは、イオンを生成するためのイオン源、ワークピースに向かってイオンを加速するための線形加速器であって、一以上の空洞を備える線形加速器、コントローラ、及び監視回路であって、空洞のうちの1つに近接して配置されたピックアップループと、コントローラからの情報を送受信するためのトランシーバとを備えた監視回路を備え、かつ監視回路はコントローラ及び線形加速器から電気的に絶縁されている。特定の実施形態では、イオン注入システムは、コントローラと通信するRF発生器と、各空洞に配置された励起コイル及び共振器コイルとを更に備え、RF発生器は励起コイルに励起電圧を供給する。幾つかの実施形態では、ピックアップループは、誘導された信号を空洞から受け取り、この誘導された信号に関する情報が、物理的電気接続なしに、監視回路からコントローラに送信される。特定の実施形態では、コントローラは、RF発生器を制御するために、監視回路からの情報を使用する。特定の実施形態では、情報は、誘導された信号の振幅及び位相を含む。幾つかの実施形態では、イオン注入システムは、各空洞に配置されたチューナパドルを更に備え、コントローラが、監視回路からの情報に基づいて、空洞の中のチューナパドルの位置を制御する。特定の実施形態では、監視回路は、ピックアップループ上のグリッチを検出する。幾つかの実施形態では、監視回路は、物理的電気接続なしに、監視回路に電力を提供するためのエネルギーハーベスティング回路を含む。特定の実施形態では、コントローラはエネルギー源を含み、エネルギー源からのエネルギーが、無線でエネルギーハーベスティング回路に送信される。特定の実施形態では、トランシーバは、光ファイバのトランシーバを含む。幾つかの実施形態では、監視回路及びコントローラは、別個の接地面と電力面とを有する1つのプリント基板上に配置されている。
【0009】
別の実施形態によれば、イオン注入システムで使用するための監視回路が開示される。監視回路は、電力を提供するためのエネルギーハーベスティング回路と、電圧又は電流が誘起されるピックアップループと、ピックアップループからの信号を増幅するための増幅器と、信号をデジタル表現に変換するためのアナログデジタル変換器(ADC)と、デジタル表現をコントローラに送信するためのトランシーバとを備え、監視回路はコントローラから電気的に絶縁されている。特定の実施形態では、エネルギーハーベスティング回路は、トランスデューサ、変換回路、及びエネルギー貯蔵回路を含む。幾つかの実施形態では、トランスデューサは、光センサを含む。幾つかの実施形態では、トランシーバは、光ファイバのトランシーバを含む。
【0010】
別の実施形態にしたがって、イオン注入システムで使用するための監視回路が開示される。監視回路は、電力を提供するためのエネルギーハーベスティング回路と、電圧又は電流が誘起されるピックアップループと、ピックアップループからの信号を増幅するための増幅器と、振幅検出回路と、位相検出回路と、振幅検出回路の出力及び位相検出回路の出力を入力として有するアナログマルチプレクサと、アナログマルチプレクサからの出力をコントローラに送信するためのトランシーバとを備え、監視回路はコントローラから電気的に絶縁されている。特定の実施形態では、コントローラは、トランシーバを使用して、監視回路にマスタークロック信号を送信し、マスタークロック信号は位相検出回路によって使用される。特定の実施形態では、コントローラは、トランシーバを使用して、監視回路に制御信号を送信し、制御信号は入力のうちの1つを選択するために、アナログマルチプレクサによって使用される。幾つかの実施形態では、トランシーバは、光ファイバのトランシーバを含む。特定の実施形態では、エネルギーハーベスティング回路は、トランスデューサ、変換回路、及びエネルギー貯蔵回路を含む。
【0011】
本開示のより良い理解のために、添付の図面が参照され、参照により本明細書に組み込まれる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】一実施形態に係る、線形加速器又はライナックを利用するイオン注入システムのブロック図である。
【
図4】別の一実施形態に係る、イオン注入システムのブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
上述のように、線形加速器を使用して、イオンをワークピースに向かって加速することができる。
図1は、イオン注入システム1を示す。イオン注入システム1は、イオン源10を含む。イオン源10は、間接加熱カソード(IHC)源、ベルナス(Bernas)源、容量結合プラズマ源、誘導結合プラズマ源、又は任意の他の適切な装置などの任意の適切なイオン源であってもよいが、これらに限定されない。イオン源10は、イオン源10からイオンを抽出することができる開孔を有する。これらのイオンは、イオン源10の外側に配置された、抽出開孔に近接した一以上の電極20に負電圧を印加することによって、イオン源10から抽出され得る。電極20は、イオンが特定の時間に出るようにパルスを発し得る。出るイオンのグループは、バンチと称され得る。
【0014】
次いで、イオンは、質量分析器30に入ることができ、これは、特定の質量電荷比を有するイオンが通過することを可能にする磁気であり得る。この質量分析器30は、所望のイオンのみを分離するために使用される。次いで線形加速器40に入るのは所望のイオンである。
【0015】
線形加速器40は、一以上の空洞41を備える。特定の実施形態では、線形加速器40の中に1から16個の空洞41があり得る。各空洞41は、励起コイル45によって生み出された電磁場によって電圧を印加され得る共振器コイル42を備える。励起コイル45は、それぞれの共振器コイル42と共に空洞41の中に配置される。励起コイル45は、RF信号であり得る励起電圧によって電圧を印加される。励起電圧は、それぞれのRF発生器44によって供給され得る。換言すれば、各励起コイル45に印加される励起電圧は、任意の他の励起コイル45に供給される励起電圧から独立していてもよい。各励起電圧は、そのそれぞれの空洞41の共振周波数で変調されることが好ましい。励起電圧の大きさ及び位相は、RF発生器44と通信しているコントローラ200によって特定及び変更され得る。共振器コイル42を空洞41の中に配置することによって、振幅を同じに保ちつつ、励起電圧の大きさを増加し得、又は位相をシフトさせ得る。
【0016】
各空洞41内には、それぞれのチューナパドル46があり得る。チューナパドル46は、空洞41内のその位置を修正するように、アクチュエータと通信し得る。チューナパドル46の位置は、空洞41の共振周波数に影響を及ぼし得る。アクチュエータは、コントローラ200によって制御され得る。
【0017】
励起コイル45に励起電圧が印加されると、共振器コイル42に電圧が誘起される。その結果、各空洞41の中の共振器コイル42は、正弦波電圧によって駆動される。各共振器コイル42は、それぞれの加速器電極43と電気的に通信し得る。イオンは、各加速器電極43の中の開孔を通過する。
【0018】
特定の加速器電極43へバンチが入ることにより、バンチが近づく際に加速器電極43の電位が負になるように時間調整されるが、バンチが加速器電極43を通過するにつれて正に切り替わる。このようにして、バンチは、加速器電極43に入るときに加速され、出るときに反発される。このことは、バンチの加速をもたらす。このプロセスは、線形加速器40の中の各加速器電極43に対して繰り返される。各加速器電極は、イオンの加速度を増加し、測定され得る。
【0019】
バンチが線形加速器40を出た後、ワークピース50に注入される。
【0020】
もちろん、イオン注入システム1は、リボンビームを生み出すための静電スキャナ、四重極要素、ビームを加速又は減速するための更なる電極、及び他の要素などの他の構成要素を含んでもよい。
【0021】
特定の実施形態では、イオン注入システム1は、監視回路100及びコントローラ200も含む。特定の実施形態では、各空洞41に対して別個の監視回路100がある。
図1は、単一の監視回路100及びコントローラ200のみを示す。しかし、これらの構成要素は、各空洞41に対して複製され得る。例えば、各空洞41は、それぞれのRF発生器44、監視回路100、及びコントローラ200に関連付けられ得る。
【0022】
監視回路100は、空洞41のうちの1つに近接して又はその内部に配置されたピックアップループ101を含む。空洞41の近傍又は内部の電磁場によって、ピックアップループ101に正弦波電圧が誘起される。監視回路100は、ピックアップループ101からこの正弦波電圧を受け取り、何らかの信号処理を提供する。以下に記載するように、監視回路100は、電気接続なしに、これらの処理された信号をコントローラ200に送信する。ピックアップループ101は、単にループ状のワイヤであってもよい。
【0023】
コントローラ200は、処理ユニット220、及び関連するメモリ装置225を備える。このメモリ装置225は、処理ユニット220によって実行されると、コントローラ200が本明細書に記載の機能を実行することを可能にする命令を含む。処理ユニット220は、マイクロプロセッサ、信号プロセッサ、カスタマイズされたフィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、又は別の適切なユニットであってもよい。このメモリ装置225は、FLASH ROM、電気的消去可能ROM、又は他の適切な装置などの、不揮発性メモリであり得る。他の実施形態では、メモリ装置225は、RAM又はDRAMなどの、揮発性メモリであり得る。
【0024】
グローバルコントローラ90も示される。グローバルコントローラ90は、複数の監視回路100及びコントローラ200と通信し得る。グローバルコントローラ90は、イオン注入システム1の残りの部分によって使用されるマスタークロックを生み出し得る。グローバルコントローラ90は、処理ユニット91、及びメモリ装置92を含み得る。処理ユニット91は、マイクロプロセッサ、信号プロセッサ、カスタマイズされたフィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、又は別の適切なユニットであってもよい。このメモリ装置92は、FLASH ROM、電気的消去可能ROM、又は他の適切な装置などの、不揮発性メモリであり得る。他の実施形態では、メモリ装置92は、RAM又はDRAMなどの、揮発性メモリであり得る。メモリ装置92は、グローバルコントローラ90が本明細書に記載の作業を実行することを可能にする命令を含む。
【0025】
図2は、監視回路100a及びコントローラ200aの第1の実施形態を示す。
【0026】
監視回路100aは、前置増幅器110を含む。前置増幅器110は、ピックアップループ101に誘導される正弦波信号を増幅するために使用される。例えば、前置増幅器110の出力は、0から10、又は+/-5ボルトの間の電圧であり得る。他の実施形態では、前置増幅器110の出力は、様々な範囲の電圧を有してもよい。他の実施形態では、ピックアップループ101の出力は、電流であってもよい。
【0027】
特定の実施形態では、前置増幅器110の出力は、グリッチ検出回路120への入力として機能する。グリッチ検出回路120は、ピックアップループ101に誘導された信号にグリッチが生じたときを特定するために使用される。特定の実施形態では、この情報は、電気的絶縁を維持するために、光ファイバ接続(図示せず)を介してグローバルコントローラ90に直接送信され得る。イベントが生じた場合、グローバルコントローラ90は、適切なアクションに関する特定を行うことができる。他の実施形態では、グリッチ検出回路120からの情報は、コントローラ200aに送信され得る。特定の実施形態では、コントローラ200aは、必要に応じて、共振周波数を調節することができる。このことは、チューナパドル46を作動させることによって行うことができる。
【0028】
前置増幅器110の出力は、アナログデジタル変換器(ADC)130への入力としても機能し得る。ADC130は、前置増幅器110から受け取ったアナログ電圧をサンプリングし、そのアナログ電圧のデジタル表現を生成する。デジタル表現は、特定の実施形態では、8、12、又は16ビット表現であってもよい。ADC130は、アナログ電圧を定期的に、又は一定間隔でサンプリングし得る。
【0029】
アナログ電圧を定期的にサンプリングするために、監視回路100aは、クロック発生及び制御回路140も含む。クロック発生及び制御回路140は、監視回路100aで使用されるクロック信号の生成を担う。一実施形態では、クロック発生及び制御回路140は、固定周波数で振動する水晶と通信し得る。この固定周波数は、ADC130によって使用されるクロック信号を生成するために使用され得る。別の実施形態では、コントローラ200aは、監視回路100aに制御信号181を供給し得る。これらの制御信号のうちの1つは、マスタークロック信号であり得る。クロック発生及び制御回路140は、このマスタークロック信号を入力として受け取り、このマスタークロック信号を使用して、ADC130によって使用されるクロック信号を生成し得る。ADC130へのクロック信号を生成するために使用される特定の実施態様は、本開示によって限定されない。
【0030】
ADC130からの出力は、データ調整回路170に入り得る。データ調整回路170は、コントローラ200aへの送信前にデジタル表現を調整するために使用され得る。これは、ゲインを自動的に調節するために使用され得るログアンプ、又は単にプリアンプであってもよい。他の実施形態では、ADC130からの出力は、トランシーバ150に直接入ることができる。
【0031】
データ調整回路170の出力はトランシーバ150に入り、ここでデータ182がコントローラ200aに送信される。トランシーバ150は、物理的電気接続を使用せずに、コントローラ200aと通信する。
【0032】
一実施形態では、トランシーバ150は光ファイバのトランシーバである。この実施形態では、トランシーバ150は、データ182を調整し、光パルスに符号化し得る。これらの光パルスは、ファイバ180を通ってコントローラ200aに進む。
【0033】
コントローラ200aは、トランシーバ150と相互作用する対応するトランシーバ250を含む。光ファイバの場合、ガラスファイバ180は、2つのトランシーバを接続するために使用される。
【0034】
監視回路100aからデータ182を受け取ることに加えて、コントローラ200aは、監視回路100aに制御信号181を送ることもできる。上述のように、制御信号181は、クロック発生及び制御回路140によって使用されて、入力信号のサンプリングに必要な信号を生成し得る。
【0035】
したがって、監視回路100a及びコントローラ200aは、物理的電気接続なしに、互いにデータ182及び制御信号181を送信することができる。このようにして、共通接地はなく、電位接地ループもない。
【0036】
監視回路100aをコントローラ200aから更に絶縁するために、監視回路100aは、エネルギーハーベスティング回路160も含む。エネルギーハーベスティング回路160は、監視回路100aに電力を供給するために使用される。エネルギーハーベスティング回路160は、トランスデューサ161、変換回路162、及びエネルギー貯蔵回路163を含む。トランスデューサ161は入力を受け取り、この入力を電気エネルギーに変換する。一実施形態では、トランスデューサ161は、光を受け取り、光を電気エネルギーに変換する光センサであり得る。別の一実施形態では、トランスデューサ161は、熱を電気エネルギーに変換する熱電トランスデューサであってもよい。別の一実施形態では、トランスデューサ161は、振動又は移動を電気エネルギーに変換する圧電装置であってもよい。別の一実施形態では、トランスデューサ161は、RFエネルギーを電気エネルギーに変換するRFトランスデューサであってもよい。更に別の一実施形態では、トランスデューサ161は、磁場を電気エネルギーに変換する誘導トランスデューサであってもよい。これらの実施形態のそれぞれにおいて、入力エネルギーは、物理的電気接続なしに、エネルギーハーベスティング回路160によって受け取られることに留意されたい。
【0037】
トランスデューサ161によって生産された電気エネルギーは、変換回路162によって調整される。変換回路162は、トランスデューサ161によって出力されたエネルギーを収集し、これを3.3V、5V、又は何らかの他の電圧などの所望の電圧に変換するために使用される。次いで、変換回路162からの出力は、エネルギー貯蔵回路163に保存される。特定の実施形態では、エネルギー貯蔵回路163は、一以上のキャパシタ及びサポート回路を含む。
【0038】
エネルギー貯蔵回路163の出力は、監視回路100aの残りの部分に電力を供給するために使用され得る。
【0039】
特定の実施形態では、コントローラ200aは、監視回路100aと協働して、エネルギーハーベスティング回路160にエネルギーを提供する。例えば、コントローラ200aは、エネルギー源260を含み得る。一実施形態では、このエネルギー源260は、LED又はレーザなどの光源を含む。この光源は、監視回路100a上に配置された光センサの方へ向けられて、エネルギーハーベスティングの効率を最大化し得る。別の一実施形態では、エネルギー源260は、誘導トランスデューサによって受け取られ得る電界を生み出すために電流を交互に入れ替えることによって駆動されるコイルであってもよい。別の一実施形態では、エネルギー源260は、RFトランスデューサによって捕捉されるRFエネルギーを放出するRF発生器であってもよい。もちろん、他のエネルギー源も利用され得る。
【0040】
特定の実施形態では、コントローラ200a及び監視回路100aは、物理的に別々のプリント基板上に配置され得る。別の一実施形態では、コントローラ200a及び監視回路100aは、単一のプリント基板上に配置されてもよく、ここで、電力面と接地面とが物理的に分離される。例えば、接地層は2つの別個の接地面を含むことがあり、それらは互いから物理的に分離される。
【0041】
動作中、コントローラ200aは、エネルギー源260を作動させ得る。これにより、エネルギーハーベスティング回路160にエネルギーが提供される。その後すぐに、監視回路100a上の残りの構成要素が電力を受け取ることができるように、十分な量の電力がエネルギー貯蔵回路163に保存され得る。したがって、このときに、監視回路100aは完全に動作可能となる。再び、コントローラ200aと監視回路100aとの間には物理的電気接続が存在しないことに留意されたい。電力が供給されると、監視回路100aは、ピックアップループ101から正弦波信号を受け取ることができる。特定の実施形態において、コントローラ200aは、トランシーバ250を使用して、監視回路100aに制御信号181を提供する。コントローラ200aからのこれらの制御信号181は、ADC130のサンプルレートを特定するために使用される。次いで、ADC130から出力されたデジタル表現は、トランシーバ150を使用して、コントローラ200aに送信される。これらの値は、トランシーバ250によって受け取られ、処理ユニット220に転送される。処理ユニット220によって受け取られた情報は、共振を維持し、それにしたがってRF発生器44を制御するために使用され得る。処理ユニット220は、以下に記載するように、この情報を幾つかの様々な方法で使用し得る。
【0042】
図3は、監視回路100b及びコントローラ200bの別の実施形態を示す。この実施形態では、監視回路100bは、アナログデジタル変換器を含まない。むしろ、監視回路100bは、アナログ信号をコントローラ200bに送信する。
【0043】
したがって、
図2に関して記載したように、ピックアップループ101に誘起される正弦波電圧は、前置増幅器310への入力である。前置増幅器310の出力は、アナログマルチプレクサ360への幾つかの入力のうちの1つであり得る。
【0044】
特定の実施形態では、ピックアップループ101に誘起される正弦波電圧は、グリッチ検出回路320への入力でもあり得る。グリッチ検出回路320については、
図2に関して記載した。
【0045】
ピックアップループ101に誘起される正弦波電圧は、他の機能を実行するためにも使用され得る。例えば、一実施形態では、振幅検出回路330を使用して、ピックアップループ101上に誘導される正弦波信号の振幅を特定する。振幅検出回路330の出力は、正弦波信号の振幅を表すアナログ電圧であり得る。振幅検出回路330は、エンベロープ検出器又は別のタイプの回路であってもよい。振幅検出回路330の出力は、アナログマルチプレクサ360への別の入力であってもよい。
【0046】
加えて、ピックアップループ101に誘起される正弦波電圧は、位相検出回路340への入力として機能し得る。位相検出回路340は、入力正弦波信号の位相を固定基準と比較し、これら2つの信号間の位相差を表す電圧を出力する。特定の実施形態では、この固定基準は、コントローラ200bから受け取ったマスタークロック信号383であり得る。位相検出回路340の出力は、アナログマルチプレクサ360への別の入力であってもよい。
【0047】
アナログマルチプレクサ360は、複数の入力を有し得る。
図3では、3つの入力が示されているが、入力の数は本開示によって限定されない。更に、上述の全ての回路(すなわち、振幅検出回路330及び位相検出回路340)は、監視回路100bに含まれなくてもよい。
【0048】
コントローラ200bからの一以上の制御信号381を使用して、アナログマルチプレクサ360の出力へと通過する複数の入力のうちの1つを選択することができる。次いで、アナログマルチプレクサ360からのこの出力は、トランシーバ350を介してコントローラ200bに送信される。
【0049】
アナログマルチプレクサ360からの出力は、トランシーバ350によってデータ382として送信され、トランシーバ390によって受け取られる。上述のように、トランシーバは、ファイバ380を利用する光ファイバのトランシーバであり得る。受信データ382は、コントローラ200b上に配置されたアナログデジタル変換器(ADC)370によってサンプリングされる。次いで、ADC370の出力は、処理ユニット220に提供され得る。
【0050】
図3の監視回路100bのエネルギーハーベスティング回路160は、
図2のエネルギーハーベスティング回路160に関して記載される。同様に、コントローラ200b上のエネルギー源260は、
図2に関して記載される。
【0051】
上述のように、両方の実施形態では、監視回路100は、線形加速器40の空洞41に印加されている電圧に関するデータをコントローラ200に供給するように構成される。この情報は、幾つかの方法でコントローラ200によって使用され得る。
【0052】
まず、処理ユニット220は、共振状態を誘導すべく、空洞41に印加される励起電圧の周波数を変化させることができる。換言すれば、励起コイル45に印加される励起電圧の周波数が、共振器コイル42及び空洞41の固有共振周波数と一致するとき、ピックアップループ101によって誘起される電圧の振幅は、その最大値になる。したがって、処理ユニット220は、励起電圧に対して特定の周波数を選択し、その励起電圧を励起コイル45に印加するようにRF発生器44に指示し、誘起電圧の相対的な振幅を示すフィードバックを監視回路100から取得し得る。
【0053】
図1の監視回路100aにおいて、コントローラ200aはADC130から複数のサンプルを取得して、ピーク振幅を特定することができる。
図3の監視回路100bでは、コントローラ200bは、アナログマルチプレクサ360を制御して振幅検出回路330の出力を選択し得る。振幅検出回路330から受け取られたアナログ電圧は、誘導された信号の振幅を表す。次いで、処理ユニット220は、アナログデジタル変換器(ADC)370を1回サンプリングして、誘起電圧の振幅を特定する。
【0054】
次いで、コントローラ200は、励起電圧の出力周波数を修正するようにRF発生器44に指示することによって、励起電圧の周波数を修正し得る。次いで、コントローラ200は、上述のように、誘導された信号の振幅の表示を取得し得る。コントロ―ラ200は、最大誘起電圧が達成されるまでこれを繰り返し得る。
【0055】
励起コイル45に印加される励起電圧の周波数を変化させることによって、処理ユニット220は、各空洞41がその共振周波数で動作していることを確実にすることによって、線形加速器40の性能を最適化することができることがある。
【0056】
特定の実施形態では、空洞41の全てが同じ共振周波数を有することが望ましいことがある。したがって、この実施形態では、コントローラ200は、上述のシーケンスを繰り返し得るが、RF発生器44によって印加される周波数を変更する代わりに、コントローラ200は、所定の共振周波数が達成されるまで、空洞41の中のチューナパドル46の位置を変化させる。
【0057】
加えて、コントローラ200は、共振器コイル42によって生成される電圧の位相も制御し得る。上述のように、特定の加速器電極43へバンチが入ることにより、バンチが近づくにつれて加速器電極43の電位が負になるように時間調整されるが、バンチが加速器電極43を通過するにつれて正に切り替わる。このようにして、バンチは、加速器電極43に入るときに加速され、出るときに反発される。この効果を最大化するために、各加速器電極43の位相を適切に相関させる。
【0058】
図1の監視回路100aにおいて、コントローラ200aはADC130から複数のサンプルを取得して、誘起電圧の位相を特定し得る。例えば、ADC130からの複数のサンプルから再構成される信号は、マスタークロック信号と比較されて位相を特定し得る。
図3の監視回路100bでは、コントローラ200bは、アナログマルチプレクサ360を制御して位相検出回路340の出力を選択し得る。位相検出回路340から受け取られたアナログ電圧は、誘導された信号の位相を表す。次いで、処理ユニット220は、アナログデジタル変換器(ADC)370を1回サンプリングして、誘起電圧の位相を特定する。
【0059】
各コントローラ200は、グローバルコントローラ90によって所望の位相を指示され得る。次いで、コントローラ200は、この位相を達成しようと試みる。例えば、コントローラ200は、位相ロックループを利用することができ、位相が遅れている場合は一時的に周波数を増加させ、位相が進んでいる場合は一時的に周波数を減少させる。別の実施形態では、コントローラ200は、空洞41の中のチューナパドル46の位置を修正して、誘起電圧の位相を調節し得る。
【0060】
したがって、
図2の監視回路100aにより、処理ユニット220は、誘起電圧のデジタル表現を監視し、その振幅及び位相を特定する。このことは、励起電圧の周波数の少なくとも2倍のサンプリング周波数で誘起電圧をサンプリングすることによって行うことができる。振幅及び位相のその特定に基づいて、処理ユニット220は、励起電圧の周波数及び位相を最適化することができる。
【0061】
図3に関して、監視回路100bは、誘導された信号の電圧及び位相を表すアナログ電圧を提供する回路を含む。次いで、処理ユニット220は、ADC370を使用して、これらのアナログ電圧をサンプリングし得る。振幅及び位相のその特定に基づいて、処理ユニット220は、共振器コイルを共振状態に保つ励起電圧の周波数及び位相を最適化することができる。
【0062】
上記の開示は、通常の動作を記載している。しかし、他の要因も考慮され得る。例えば、グリッチの場合、グリッチ検出回路120はグローバルコントローラ90に情報を提供する。グローバルコントローラ90は、コントローラ200に、空洞41を再較正するように、又は何らかの他のアクションを行うように指示することができる。
【0063】
加えて、温度変化及び振動は、空洞41の固有共振周波数に影響を及ぼし得る。コントローラ200は、誘導された信号の振幅を連続的に監視し得る。その最大振幅の減少は、固有共振周波数のドリフトを示し得る。コントローラ200は、是正措置を開始することができる。例えば、一実施形態では、コントローラ200は、共振周波数を再取得するために、空洞41の中のチューナパドル46を移動させ得る。コントローラ200は、共振周波数の任意の変化をグローバルコントローラ90に報告し得る。次いで、グローバルコントローラ90は、コントローラ200に、何らかの是正措置を講じるように指示することができる。
【0064】
上述の開示は、線形加速器40による監視回路の使用を記載しているが、本開示は、この実施形態に限定されない。本監視回路は、監視されるシステムとコントローラの両方からの電気的絶縁を必要とする任意の環境において採用され得る。例えば、本明細書に記載の監視回路は、イオン注入システムにおける電流を測定するために使用され得る。
【0065】
例えば、
図4は、ファラデー装置などの電流測定装置を含むイオン注入システム401を示す。イオン注入システム401は、イオン源410を含む。イオン源410は、間接加熱カソード(IHC)源、ベルナス源、容量結合プラズマ源、誘導結合プラズマ源、又は任意の他の適切な装置などの任意の適切なイオン源であってもよいが、これらに限定されない。イオン源410は、イオン源410からイオンを抽出することができる開孔を有する。これらのイオンは、イオン源410の外側に配置された、抽出開孔に近接した一以上の電極420に負電圧を印加することによって、イオン源410から抽出され得る。
【0066】
次いで、イオンは、質量分析器430に入ることができ、これは、特定の質量電荷比を有するイオンが通過することを可能にする磁気であり得る。この質量分析器430は、所望のイオンのみを分離するために使用される。次いで、一以上の加速/減速段440に入るのは所望のイオンである。次いで、加速/減速段440から出るイオンは、静電スキャナ450の使用を通じてリボンイオンビーム451に変形され得る。次いで、リボンイオンビーム451はワークピース460に向かって方向付けられる。実際のビーム電流を測定するために、ファラデーカップなどの電流測定装置470が、ワークピース460の近傍に配置され得る。電流測定装置470は、ビームの経路の内外に移動するように、アクチュエータと通信し得る。電流を測定するために、ワークピース460は、リボンイオンビーム451がファラデーカップに当たるように遠ざけられる。
【0067】
ファラデーカップの出力は、監視回路100の中のピックアップループ101に取って替わる。監視回路の残りは、上述のように正確に100である。しかし、この場合、電圧を測定するのではなく、監視回路100は電流を監視する。しかし、他の実施形態と同様に、監視回路100は、イオン注入システム401とコントローラ200の両方から電気的に絶縁されている。
【0068】
本システムは多くの利点を有する。高電圧システムにおけるパラメータを監視する能力は非常に有利である。しかし、従来の測定装置を使用して高電圧システムを監視することは問題を含むことが多い。具体的には、高電圧システムは、コントローラとは異なる接地基準を有し得る。更に、これらの高電圧システムは、アーク又はグリッチが発生することがあり、そのシステムの接地面に影響を及ぼす可能性がある。通常、コントローラが同じ接地面に接続される場合、これらのアーク又はグリッチによってコントローラが損傷する可能性がある。本システムは、監視されるシステムとコントロ―ラの両方から電気的に絶縁される監視回路を導入することによって、これらの欠点を克服する。加えて、監視回路は電気的に絶縁されているので、監視される電圧の精度が向上する。
【0069】
本開示は、本明細書に記載の特定の実施形態による範囲内に限定されるものではない。実際、本明細書に記載のものに加えて、本開示の他の様々な実施形態及び修正例が、前記載及び添付図面から当業者には明らかだろう。このため、かかる他の実施形態及び修正例は、本開示の範囲内に含まれると意図される。更に、本開示は、特定の目的のための特定の環境の特定の実施態様に関連して本明細書に記載されているが、当業者は、その有用性がそれに限定されず、かつ本開示が、有利には、任意の数の目的のために任意の数の環境で実装され得ることを認識するだろう。したがって、以下に明記される特許請求の範囲は、本明細書に記載の本開示の全幅及び主旨を考慮して解釈すべきである。