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特許7374103静電チャック(ESC)ペデスタル電圧分離
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-10-26
(45)【発行日】2023-11-06
(54)【発明の名称】静電チャック(ESC)ペデスタル電圧分離
(51)【国際特許分類】
   H01L 21/3065 20060101AFI20231027BHJP
   H01L 21/205 20060101ALI20231027BHJP
   H01L 21/683 20060101ALI20231027BHJP
【FI】
H01L21/302 101G
H01L21/205
H01L21/68 R
【請求項の数】 7
(21)【出願番号】P 2020541696
(86)(22)【出願日】2019-01-30
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2021-05-13
(86)【国際出願番号】 US2019015865
(87)【国際公開番号】W WO2019152528
(87)【国際公開日】2019-08-08
【審査請求日】2022-01-24
(31)【優先権主張番号】62/624,619
(32)【優先日】2018-01-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】592010081
【氏名又は名称】ラム リサーチ コーポレーション
【氏名又は名称原語表記】LAM RESEARCH CORPORATION
(74)【代理人】
【識別番号】110000028
【氏名又は名称】弁理士法人明成国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】バスケス・ミゲル・ベンジャミン
(72)【発明者】
【氏名】バークハート・ビンセント
【審査官】早川 朋一
(56)【参考文献】
【文献】特開2011-061040(JP,A)
【文献】特開2006-302887(JP,A)
【文献】特表2014-505362(JP,A)
【文献】特開2004-095722(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2014/0087587(US,A1)
【文献】国際公開第2010/087385(WO,A1)
【文献】国際公開第2014/057771(WO,A1)
【文献】特開2005-072286(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 21/306-21/308
H01L 21/465-21/467
H01L 21/67-21/687
H01L 21/205
H01J 37/32
C23C 16/00-16/56
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
プラズマベース処理システムの静電チャック(ESC)アセンブリで用いるチューブアダプタ部分であって、
前記チューブアダプタ部分の内面上に形成され、前記プラズマベース処理システムの動作中に、前記チューブアダプタ部分内の高電圧電極と、前記チューブアダプタ部分の本体との間のアーク放電を防止するよう構成された誘電体コーティングであって、前記誘電体コーティングは、前記プラズマベース処理システムにおいて前記チューブアダプタ部分が経験する温度変化において、前記チューブアダプタ部分の内面からの薄片状剥離または粒子脱落が生じない熱膨張率(CTE)を有する、誘電体コーティングと、
を備える、チューブアダプタ部分。
【請求項2】
請求項1に記載のチューブアダプタ部分であって、前記誘電体コーティングの前記CTEは、前記チューブアダプタ部分が動作する温度環境の変化による粒子脱落を防止するように選択される、チューブアダプタ部分。
【請求項3】
請求項1に記載のチューブアダプタ部分であって、前記誘電体コーティングは、硬質陽極酸化コーティングである、チューブアダプタ部分。
【請求項4】
請求項1に記載のチューブアダプタ部分であって、前記誘電体コーティングは、ポリイミドコーティングである、チューブアダプタ部分。
【請求項5】
請求項1に記載のチューブアダプタ部分であって、前記ESCアセンブリは、さらに、前記チューブアダプタ部分に機械的に結合されたペデスタルを備える、チューブアダプタ部分。
【請求項6】
請求項5に記載のチューブアダプタ部分であって、前記チューブアダプタ部分は、既存のプラズマベース処理システムの前記ペデスタルと共に組み込まれるよう構成される、チューブアダプタ部分。
【請求項7】
請求項1に記載のチューブアダプタ部分であって、さらに、
前記チューブアダプタ部分内の複数の絶縁チューブであって、前記複数の絶縁チューブの各々は、その中に収容される複数の高周波(RF)信号電極の内の1つを受け入れるよう構成され、前記複数の絶縁チューブの各々は、前記プラズマベース処理システムの動作中に、その中に収容された前記高周波(RF)信号電極の内のそれぞれの1つと前記チューブアダプタ部分の本体との間のアーク放電を防止するよう構成されている、複数の絶縁チューブ
を備える、チューブアダプタ部分。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
優先権の主張
本願は、2018年1月31日出願の米国仮特許出願第62/624,619号「ELECTROSTATIC CHUCK (ESC) PEDESTAL VOLTAGE ISOLATION」の優先権を主張する2019年1月30日出願のPCT出願第PCT/US2019/015865の優先権の利益を主張し、出願は、参照によって本明細書に全体が組み込まれる。
【0002】
本明細書に開示する主題は、処理ツール内のペデスタル電圧分離を増大させるよう設計された静電チャック(ESC)に関する。
【発明の概要】
【0003】
典型的なプラズマベース処理システムにおいて、ESC内で用いられる電流ペデスタルは、物理的分離だけに依存して、接地板からRFおよびAC信号を分離する。余分な電極(高電圧を伝える)またはガスライン(例えば、窒素(N)ガスパージライン)の任意の追加が、所与の高周波(RF)、交流(AC)、および/または、直流(DC)電圧の仕様未満まで物理的分離距離を短くする。
【0004】
短い物理的分離距離は、ESC内でアーク放電およびその他の悪影響を引き起こしうる。
【0005】
このセクションに記載された情報は、以下で開示される主題の文脈を当業者に提供するためのものであり、自認した先行技術と見なされるべきではない。
【図面の簡単な説明】
【0006】
図1】静電チャック(ESC)を備えた基板支持アセンブリを備えうるプラズマベース処理チャンバの簡単な例を示す図。
【0007】
図2図1のプラズマベース処理システムのいくつかの構成要素を示す三次元(3D)表現の一例を示す図。
【0008】
図3A】静電チャック(ESC)アセンブリの一例を示す断面図。
【0009】
図3B図3AのESCアセンブリのチューブアダプタ部分の一例を示す断面図。
【0010】
図3C図3Bのチューブアダプタ部分の上部の三次元(3D)表現を示す図。
【0011】
図3D図3Bのチューブアダプタ部分のセパレータスリーブの上側部分の3D表現を示す図。
【0012】
図3E図3Bのチューブアダプタ部分の上側部分を示す断面図。
【0013】
図3F図3BのシーリングO-リングの近くのチューブアダプタ部分の上側部分を示す断面図。
【0014】
図3G図3Bのチューブアダプタ部分の中央部分を示す断面図。
【0015】
図4図3AのESCアセンブリを示す3D断面図。
【発明を実施するための形態】
【0016】
ここで、開示されている主題について、添付の図面の様々な図に示すいくつかの一般的および具体的な実施形態を参照して詳しく説明する。以下の記載では、開示される主題を十分に理解できるように、多くの具体的な詳細事項について説明する。ただし、当業者にとって明らかなように、開示される主題は、これらの具体的な詳細事項の一部または全部がなくとも実施可能である。また、開示した主題が不明瞭にならないように、周知の処理工程または構造の詳細な説明は省略した。
【0017】
様々なタイプの基板(例えば、シリコンウエハ)を支持および固定する静電チャック(ESC)が、半導体処理動作で用いられる。ESCを支持するペデスタル(一般に、ESC)について、後に図3Aで、図示および記載する。低周波数(LF)高周波(RF)電力、高周波数(HF)RF電力、AC電力、DC電力、および、ガスパージラインはすべて、ペデスタルの下側部分を通して基板に供給される。ますます多くの数の電力および/またはガスパージラインを、ペデスタル内の限られたスペースに納める必要があるので、利用される高電圧が、接地表面に至るアークを生じるかまたは近隣の電力供給ライン上で望ましくない信号を誘発しうる懸念がある。
【0018】
例えば、RF電力が、プラズマベース処理システム内で、例えば、少なくともESCから伝送されうる。プラズマベース処理システムは、ESCの第1部分に配置された第1加熱素子と、ESCの第2部分に配置された第2加熱素子と、を備えうる。プラズマ処理システムは、さらに、加熱素子に電力供給するための電源(交流(AC)電源など)を備えうる。AC回路が、ペデスタルを通してESCのヒータに電力を供給する。当業者にとって理解できるように、ESCヒータは、最終的には基板上の良好な均一性およびエッチング速度につながる処理の温度プロファイルを維持するために、重要な制御を提供する。
【0019】
特定の例において、ESCペデスタルは、ペデスタルのステム内のニッケルロッドを介してESCのセラミック上部プレートに埋め込まれたグリッドに、RF、AC、および、DC信号を伝送する。これらの信号は、ペデスタルと、ESC上に取り付けられた基板を上げ下げするために用いられる移動可能ブラケットとの間のインターフェースとして機能するチューブアダプタ部分を通る。チューブアダプタは、接地板としても機能する。本明細書に開示するように、ペデスタル設計で用いられる開示した主題の様々な実施形態は、絶縁チューブ、誘電体コーティングされた内面を備えたチューブアダプタ、および、様々な形状のギャップを用いて、RF、AC、および、DC信号を接地板から分離することにより、アーク放電を防止する。本明細書に開示される発明の主題は、プラズマベース処理チャンバに言及して説明されている。
【0020】
図1を参照すると、プラズマベース処理チャンバの簡単な例が示されている。図1は、シャワーヘッド電極103および基板支持アセンブリ107Aが配置されたプラズマベース処理チャンバ101Aを備えることが図示されている。典型的には、基板支持アセンブリ107Aは、実質的に等温の表面を提供し、基板105のための加熱素子およびヒートシンクの両方として機能しうる。基板支持アセンブリ107Aは、上述のように、基板105の処理を支援するために加熱素子が備えられたESCを備えてよい。当業者に理解されるように、基板105は、元素半導体(例えば、シリコンまたはゲルマニウム)を含むウエハ、化合元素(例えば、ガリウムヒ素(GaAs)または窒化ガリウム(GaN))を含むウエハ、もしくは、当業者に周知の様々なその他の基板タイプ(導電性、半導電性、および、非導電性の基板)であってよい。
【0021】
動作中、基板105は、ロードポート109を通して基板支持体アセンブリ107A上にロードされる。ガスライン113が、1以上の処理ガスをシャワーヘッド電極103へ供給する。次に、シャワーヘッド電極103は、1以上の処理ガスをプラズマベース処理チャンバ101Aに供給する。1以上の処理ガスを供給するためのガス源111が、ガスライン113に接続されている。RF電源115が、シャワーヘッド電極103に接続されている。
【0022】
動作中、プラズマベース処理チャンバ101Aは、真空ポンプ117によって排気される。RF電力が、シャワーヘッド電極103と、基板支持アセンブリ107A内または上に収容された下側電極(明示せず)との間に容量結合される。基板支持アセンブリ107Aは、典型的には、2以上のRF周波数を供給される。例えば、様々な実施形態において、RF周波数は、必要に応じて、約1MHz、2MHz、13.56MHz、27MHz、60MHz、および、その他の周波数など、少なくとも1つの周波数から選択されてよい。ただし、本明細書に提供する開示を読んで理解すると、当業者は、特定のRF周波数を遮断するまたは部分的に遮断する必要のあるコイルが、必要に応じて設計されうることを認識することになる。したがって、ここで論じた特定の周波数は、単に理解を容易にするために提供されている。RF電力は、基板105とシャワーヘッド電極103との間の空間で1以上の処理ガスをプラズマに励起するために用いられる。当業者に周知のように、プラズマは、基板105上に様々な層(図示せず)を蒸着するのに役立ちうる。他の用途において、プラズマは、基板105上の様々な層にデバイスフィーチャをエッチングするために利用されうる。上述のように、基板支持アセンブリ107Aは、その中に組み込まれたヒータ(図示せず)を有してよい。当業者は、プラズマベース処理チャンバ101Aの詳細設計が様々でありうるが、RF電力が少なくとも基板支持アセンブリ107Aを通して結合されることを認識する。
【0023】
ここで、図2を参照すると、図1のプラズマベース処理システムのいくつかの構成要素を示す三次元(3D)表現が図示されている。図1のプラズマベース処理チャンバ101Aのチャンバ部分101Bが、RFフィルタエンクロージャ201、交流(AC)コネクタ203、電力ケーブル205、および、RF電力供給ケーブル207を備えることが図示されている。図1の基板支持アセンブリ107Aの最上部分107Bも示されている。上述のように、基板支持アセンブリ107Aは、ESCであってよい。
【0024】
様々な実施形態において、ESCは、基板支持アセンブリ107Aの最上部分107B上の2つのゾーンで調整可能な温度制御を実現できる調整可能ESC(TESC)であってよい。ESCの温度調整機能は、 基板105に近接して、ESCの最上部分の下に埋め込まれた2つの電気加熱素子(図1の基板支持アセンブリ107A内に破線で示されている)を実装することによって達成されうる。2ゾーンTESCの場合、2つのゾーンの各々に対して、1つずつの電気加熱素子が実装される。
【0025】
電気加熱素子は、ACコネクタ203を通してAC電源(図示せず)によって供給された交流(AC)により、RFフィルタエンクロージャ201および電力ケーブル205を通して、電力供給されうる。RFフィルタエンクロージャ201は、RF電力が電気加熱素子に供給されるのを防止または低減するために、RFフィルタ(図示しないが当業者に周知)も収容する。電気加熱素子の各々の温度は、当業者に周知の技術によって制御されてよい。
【0026】
図1および図2を同時に参照すると、プラズマベース処理チャンバ101Aの動作中、RF電力が、RF電源115から、RF電力供給ケーブル207(図1には図示せず)を通して基板支持アセンブリ107A(ESC)へ、かつ、シャワーヘッド電極103へ、供給される。したがって、ESCは、下側電極として機能する。等電位場線が、基板105の上で、基板105とシャワーヘッド電極103との間に設定される。プラズマ処理中、陽イオンが、等電位場線を横切って加速して、基板105の表面に衝突し、それにより、エッチングの方向性を改善するなど、所望のエッチング効果を提供する(当業者であれば、エッチングと対照的に、膜蒸着に必要とされる任意の適切な変更が分かる)。
【0027】
ここで、図3Aを参照すると、静電チャック(ESC)アセンブリの一例300の断面図が示されている。ESCアセンブリ300は、上述のように基板105を支持する上部プレート301と、ペデスタル303と、チューブアダプタ307と、を備える。ペデスタル303およびチューブアダプタ307は、一般に、ボルト締めフランジ305によって互いに固定されている。O-リング315(もしくは、当業者に周知の他のタイプのメカニカルガスケットまたはシーリング装置)が、大気圧(ESCアセンブリ300の内部)を真空環境(ESCアセンブリ300の外部)による圧力で引き下げることを防ぐ。
【0028】
チューブ部分は、様々なタイプの金属(例えば、アルミニウム(Al)およびステンレス鋼(例えば、316L合金))またはプラズマベース処理システム内で遭遇する比較的高い温度(例えば、温度は約250℃でありうる)に耐えることのできる非金属など、当業者に周知の多くの材料から形成されてよい。特定の例示的実施形態において、チューブ部分は、(後に、図3Bに関して図示および説明するように)内側部分の上に絶縁コーティングを有するアルミニウムから形成される。
【0029】
チューブアダプタ307内には、3つの絶縁チューブ309A、309B、309Cが、図示されており、それらには、例えば、RF信号電極が、上部プレート301まで通っている。当業者であれば、ESCアセンブリの特定の実装例に基づいて、より多いまたは少ない数の絶縁チューブが利用されてもよいことが分かる。
【0030】
絶縁チューブ309A、309B、309Cは、様々なタイプのポリマなど、当業者に周知の多数の絶縁材料で構成されてよい。ただし、材料は、プラズマベース処理システム内で遭遇する比較的高い温度(例えば、温度は約250℃でありうる)で構造的な完全性を維持するように選択される。さらに、誘電体材料は、高温と、(後に、表1に関して記載する)電圧との存在下で時間が経過した時に実質的に一貫したままである絶縁耐力を有するように選択されることが好ましい。特定の例示的実施形態において、絶縁チューブ309A、309B、309Cは、ポリイミド(Kapton(登録商標):イミドモノマのポリマ)で構成される。Kapton(登録商標)は、デュポン社(E.I.du Pont de Nemours and Company)、1007 Market Street,Wilmington,Delaware,USA、から入手可能である。
【0031】
絶縁チューブ309A、309B、309Cは、下側セパレータスリーブ313Bによって、分離され、適所に保持されている。これらのスリーブは、様々なタイプの非導電性セラミックなど、多数の誘電体材料から形成されてよい。例えば、特定の例示的実施形態において、下側セパレータスリーブ313Bは、Macor(登録商標)から形成される。Macor(登録商標)は、Corning社、One Riverfront Plaza,Corning New York,USA、から入手可能な機械加工できるガラスセラミックである。
【0032】
特定の例示的実施形態において、下側セパレータスリーブ313Bは、ESCアセンブリ300の定期的なメンテナンスまたは修理動作中に絶縁チューブ309A、309B、309Cを容易に取り外しまたは挿入できるのに十分緩いようなサイズを有する。
【0033】
また、チューブアダプタ307は、ACヒータワイヤ311A、311Bと、サーマルチョーク325A、325B、325Cと、を備えることが図示されている。また、ESCアセンブリは、例えば高電圧信号を伝達するよう構成された複数の導電ロッド323A、323B、323Cを備えることが図示されている。
【0034】
特定の例示的実施形態において、サーマルチョーク325A、325B、325Cは、例えば、金メッキされたインコネル(オーステナイト系のニッケル-クロム基合金)を含んでよい。インコネルを含む構成要素は、幅広い温度にわたってそれらの形状および強度を保持するが、他の金属系の構成要素(アルミニウムおよび鋼鉄など)は、高い温度でクリープまたはその他の変形を起こしうる。
【0035】
また、様々な実施形態において、複数の導電ロッド323A、323B、323Cは、例えば、ニッケルを含んでよい。複数の導電ロッド323A、323B、323Cは、ロッド支持313Aによって支持されており、ロッド支持313Aは、ステムの内部にあるペデスタル303の一部を形成する。様々な実施形態において、ロッド支持313Aは、例えば、アルミナ(Al)を含んでよい。
【0036】
チューブアダプタ307は、さらに、少なくとも1つのガスパージラインを備える(絶縁チューブの内の中央のチューブ309Bに隠れているため、図示されていない)。チューブアダプタ307は、さらに、その他の電力供給ラインを含んでもよい。ガスパージラインは、例えば、真ちゅうまたはステンレス鋼であってよい。ただし、これらの材料は、同時期のESC装置で現在用いられている材料と同じであるため、開示されている主題に照らして変形または変更する必要はない。真ちゅうは、非鉄材料であるため、近くのRF信号が、パージガスラインに影響を与えることがない。少なくとも1つのガスパージラインは、上述のように、様々なガス(窒素(N)またはアルゴン)など)を運びうる。
【0037】
概して、ESCアセンブリ内で遭遇しうる様々な電圧の例が、以下の表1に示されている。
【表1】
【0038】
表1に示した様々な電圧を組み合わせることにより、以下のように、ESC上の総動作電圧を導出することができる:
ESC動作電圧=707V+1131V+1000V
ESC動作電圧=2838V
【0039】
したがって、ESCアセンブリ内でのアーク放電を防止するために、クリアランス仕様が、例えば、所与の相対湿度での空気に基づいて、当業者によって決定されてよい。表1に提供した電圧例に基づいた例において、アーク放電を防止するためのクリアランス仕様は、約394V/mm(例えば、約10ボルト/ミル、ここで、1ミル=0.001インチ(0.0254mm))、混合周波数、である。したがって、クリアランス仕様を知ることにより、当業者は、以下のように、空隙(後に、図3Fに関して図示および説明する)も算出できる:
2838V/(394V/mm)=7.2mm(約284ミルすなわち0.284インチ(7.21mm))
【0040】
さらに、様々な材料の絶縁耐力を知ることにより、当業者は、材料に必要な最小厚さを決定できる。例えば、ポリイミドは、約118V/mm(約3000V/ミル)の絶縁耐力を有する。比較すると、アルミニウム上の硬質陽極酸化コーティングは、約25V/mm(約640V/ミル)である。動作電圧と、所与の材料またはコーティングの絶縁耐力との各々を知ることにより、当業者は、特定の応用例にための最小厚さを決定できる。
【0041】
当業者であれば、ESCアセンブリ内で遭遇する実際の電圧が、所与の設計要件に応じて変わりうることが分かる。したがって、表1は、単に、本明細書に記載の様々な実施形態に照らして、開示された主題のより良い理解を提供するために、遭遇する電圧の例を提供するものであると見なすべきである。
【0042】
また、当業者に周知のように、すべての薄いコーティングまたは陽極酸化された層が、下層の材料の非常に薄いまたは被覆のない部分(例えば、チューブアダプタ307の様々な縁部および角)が生じることを防ぐために、鋭い角および縁部で放射方向につぶれている(丸まっている)ことが好ましい。また、薄いコーティングされた層および陽極酸化された層は、アーク放電が生じうるクラックを防止または低減するように形成されることが好ましい。
【0043】
ここで、図3Bを参照すると、図3AのESCアセンブリのチューブアダプタ部分の一例310の断面図が示されている。図3Aを参照して上述したように、誘電体コーティング317が、チューブアダプタ307の内側部分に蒸着またはその他の方法で形成されてよい。上述のように、誘電体コーティングは、例えば、硬質陽極酸化コーティングまたはポリイミドコーティングを含みうる。また、当業者であれば、チューブアダプタ307が温度環境の変化を経験した時に、任意の薄片状剥離または粒子脱落が生じうるか否かを判定するために、チューブアダプタ307と誘電体コーティング317との間の熱膨張率(CTE)の差を考慮しうる。例えば、誘電体コーティングのCTEおよびチューブアダプタ307を形成する材料のCTEは、実質的に同等になるように選択されうる。CTEの数値および関連する計算は、当業者に周知である。
【0044】
様々な実施形態において、拡大ギャップ部分319が、例えば、拡大された空隙を形成することによって、アーク放電を無くすために、導電ロッド323A、323B、323Cの内の外側のロッドに近接して形成されてよい。拡大ギャップ部分319のサイズに対するクリアランス仕様の決定は、図3Aを参照して上述しており、部分的には、拡大ギャップ部分319内にある選択された材料(例えば、空気)の絶縁破壊強度に依存する。
【0045】
O-リング315は、チューブアダプタ307の外側(処理動作中には、或る程度の真空)よりもチューブアダプタ307の中の方が圧力が高いために、外向きの力を受けているので、チューブアダプタ307の周壁(外壁)に向かって、拡大ギャップ部分319から離れる向きに押される。したがって、拡大ギャップ部分319のサイズの増大は、O-リング315によって提供されるシールの完全性を低下させることがない。
【0046】
図3Cは、図3Bのチューブアダプタ部分の上部320の三次元(3D)表現を示す図である。チューブアダプタ307の切り欠き部分が、チューブアダプタ307内で標準の直径から増大された拡大ギャップ部分319の寸法を示す。上述のように、拡大ギャップ部分319は、アーク放電を低減または排除(例えば、制限)するために、導電ロッド323A、323B、323Cの内の外側のロッドに近接して形成される。明示的に図示していないが、拡大ギャップ部分319は、空気よりも高い絶縁破壊強度を有する別の材料の挿入によって補完または置換されてもよい。かかる材料は、本明細書に記載されており、そうでなくても当業者に周知である。
【0047】
図3Dは、図3Bのチューブアダプタ307の下側セパレータスリーブ313Bの1つの上側部分330の3D表現である。下側セパレータスリーブ313Bが上述のように処理環境により温度の上昇を経験した時に、CTEによって、沿面距離の増大を判定する。沿面距離の増大は、線321によって示されている。線321は、サーマルチョーク325A、325B、325Cと、チューブアダプタ307の内壁との間の沿面距離を示す(例えば、図3Bを参照)。沿面距離の増大の判定は、構成要素が加熱されても、クリアランス仕様が維持されているか否かのチェックを提供する。所与のCTE、または、異なる材料の複数のCTEについて、沿面距離の増大を判定するためのかかる計算は、当業者に周知である。
【0048】
ここで、図3Eを参照すると、図3BのシーリングO-リング315の近くのチューブアダプタ部分の上側部分の断面図340が示されている。断面図340は、拡大ギャップ部分319(図3Cを参照)によって形成された空隙331を示す。この実施形態において、空隙331は、空気を誘電体(絶縁体)材料として利用する。ただし、当業者であれば、他の誘電体材料が用いられてもよいことが分かる。例えば、上述のように、チューブアダプタ307の内面上に形成された陽極酸化層が、誘電体コーティング317のための誘電体層を提供する(図3Bを参照)。加えて、または、別の実施形態において、ポリイミドまたはその他の絶縁材料が、チューブアダプタ307の内面上に形成されてもよい。加えて、または、別の実施形態において、電圧を運ぶ電極(例えば、導電ロッド323A、323B、323Cの内の外側のロッド内に含まれる電極など)の内のいずれかと、電極およびロッド支持313Aに近接するチューブアダプタ307の部分との間のあらゆる潜在的なアーク放電を低減または排除するために、空隙331のサイズが増大される。
【0049】
図3Fは、図3Bのチューブアダプタ部分の中央部分の断面図350を示す。図3Bを参照して上述したように、O-リング315は、チューブアダプタ307の外側(処理動作中には、或る程度の真空)よりもチューブアダプタ307の中の方が圧力が高いために、外向きの力を受けている。その結果、O-リング315は、チューブアダプタ307の周壁(外壁)に向かって、拡大ギャップ部分319から離れる向き、かつ、ロッド支持313AとO-リング315との間の空間333から離れる向きに押される。したがって、拡大ギャップ部分319のサイズの増大は、処理システムの大気圧部分と真空部分との間にO-リング315によって提供されるシールの完全性を低下させることがない。
【0050】
図3Gは、図3Bのチューブアダプタ部分の下側部分の断面図360を示す。ベローズ335が、ESCアセンブリ300の内側部分(実質的に大気圧)と、ESCアセンブリ300の外側部分(処理動作中には、或る程度の真空)との間の圧力差を維持する。断面図360は、絶縁チューブ309A、309B、309C、および、ACヒータワイヤ311A、311Bの位置の特定が当業者にとって容易になるように提供されている。さらに、断面図360は、ESCアセンブリ300(図3A)の内部空間に対して、特に、チューブアダプタ307(例えば、図3Bを参照)内で、すべての変更がなされているため、すべての外形寸法と、ESCアセンブリ300からの接続とが維持されるので、本明細書に開示の様々な実施形態を、既存のプラズマベース処理システムまたはその他の基板処理システムへ容易に組み込むことができることを示すのに役立つ。したがって、既存の処理システムへの変更は必要ない。
【0051】
本明細書に記載するように、空隙331および絶縁チューブ309A、309B、309Cは、絶縁チューブ309A、309B、309Cの中および近傍の高電圧ラインを、接地された部分(例えば、チューブアダプタ307の接地された部分)から絶縁する。したがって、絶縁チューブ309A、309B、309Cは、一般に、高電圧ラインと、接地された表面(例えば、チューブアダプタ307の下側部分の遠位)との間でのアーク放電がもはや起こりえない位置まで伸びる。この位置は、図3Aを参照して上で提供した計算に基づいて決定できる。
【0052】
図4は、図3AのESCアセンブリの3D断面図を示す。ベローズ335は、ESCアセンブリ300(図3Aを参照)を移動できるようにすることにより、ベローズ335の下方に配置された稼働ブラケット部分に対して、載置された基板105(図1を参照)を移動させる。
【0053】
概して、本明細書に図示および記載するように、図3AのESCアセンブリ300に組み込まれた開示の主題は、高電圧電気信号を接地板から絶縁するために、開示の主題によって記載された様々な実施形態を利用しうる。
【0054】
本明細書に図示および記載した特定の例示的実施形態において、或る高電圧分離技術が、ポリイミドチューブ(例えば、絶縁チューブ309A、309B、309C)を用いて、RF信号電極を囲むことで、それぞれの絶縁ワイヤへの接続前のそれらの信号の分離を可能にする。ポリイミドの利用は、非常によい絶縁体であり、この位置での高温に耐えうることから、この応用例に適切である。
【0055】
別の実施形態
別の例示的実施形態は、チューブアダプタ307の内面上の硬質陽極酸化表面またはポリイミドコーティング処理を利用した高電圧分離技術を用いる。その表面処理(例えば、図3Bの誘電体コーティング317)は、全体的な抵抗、および、高電圧電極と接地板(例えば、チューブアダプタ307)との間の分離を提供する。
【0056】
別の例示的実施形態は、上側チューブアダプタ形状(例えば、図3Cの拡大ギャップ部分319)における1以上の切り欠きを利用した高電圧分離技術を用いており、それは、高電圧電極(例えば、絶縁チューブ309A、309B、309Cの内の外側のチューブ内のもの)と接地板(例えば、チューブアダプタ307)との間のさらなる分離を提供する。
【0057】
さらに、ESCアセンブリ300(図3Aを参照)の内部空間に対して、特に、チューブアダプタ307内で、すべての変更がなされているため、すべての外形寸法と、ESCアセンブリ300からの接続とが維持されるので、本明細書に開示の様々な実施形態を、既存のプラズマベース処理システムまたはその他の基板処理システムへ容易に組み込むことができる。したがって、既存の処理システムへの変更は必要ない。
【0058】
したがって、上記の記載は、開示した主題を具現化する例、装置、システム、および、方法の例示を含む。本記載では、説明の目的で、開示した主題の様々な実施形態の理解を与えるために、数多くの具体的な詳細事項を示した。しかしながら、当業者にとって明らかなように、本主題の様々な実施様形態は、これら具体的な詳細事項がなくとも実施可能である。さらに、様々な図示した実施形態が不明瞭にならないように、周知の構造、材料、および、技術については、詳細に示していない。
【0059】
本明細書で用いられているように、「または」という用語は、包括的な意味もしくは排他的な意味に解釈されうる。さらに、提供した開示を読んで理解すると、当業者によって、他の実施形態が理解される。さらに、本明細書に提供した開示を読んで理解すると、当業者は、本明細書に提供した技術および例の様々な組み合わせがすべて、様々な組み合わせで適用可能であることを理解する。
【0060】
様々な実施形態が別個に論じられているが、これらの別個の実施形態は、独立した技術または設計と見なされることを意図されていない。上記のように、様々な部分の各々が、相互に関連付けられてよく、各々が、本明細書で論じた他のESC実施形態と別個にまたは組み合わせて用いられてよい。
【0061】
したがって、本明細書に提供した開示を読んで理解すると、当業者にとって明らかになるように、多くの変形例および変更例が可能である。本明細書に挙げたものに加えて、本開示の範囲内で機能的に等価な方法および装置が、上の記載から当業者にとって明らかになる。いくつかの実施形態の一部および特徴が、他の実施形態に含められてもよく、置換されてもよい。かかる変形例および変更例は、添付の請求項の範囲に含まれるよう意図されている。したがって、本開示は、添付の請求項の記載によってのみ限定され、かかる請求項が権利を与えられた等価物の全範囲を含む。また、本明細書で用いられている用語は、特定の実施形態を説明することをのみを目的にし、限定の意図はないことを理解されたい。
【0062】
本開示の要約は、読者が技術的開示の本質を速やかに確認できるように提供されたものである。要約は、請求項を解釈または限定するために利用されないという了解の下で提出されている。さらに、以上の詳細な説明において、本開示を簡素化するために、様々な特徴を様々単一の実施形態にまとめて記載する場合があることがわかる。本開示の方法は、請求項を限定するものとして解釈されるべきではない。したがって、以下の請求項は、詳細な説明に組み込まれ、各請求項は、別個の実施形態として独立している。
本発明は、たとえば、以下のような態様で実現することもできる。
適用例1
プラズマベース処理システムの静電チャック(ESC)アセンブリのためのチューブアダプタであって、
前記チューブアダプタ内の複数の絶縁チューブであって、前記複数の絶縁チューブの各々は、その中に収容される複数の高周波(RF)信号電極の内の1つを受け入れるよう構成され、前記複数の絶縁チューブの各々は、前記プラズマベース処理システムの動作中に、その中に収容された前記RF信号電極の内のそれぞれの1つと前記チューブアダプタとの間のアーク放電を防止するよう構成されている、複数の絶縁チューブと、
前記チューブアダプタの内面上に形成され、前記プラズマベース処理システムの動作中に、高電圧電極の少なくとも1つと、前記チューブアダプタ内に配置された前記RF信号電極との間のアーク放電を防止するよう構成された誘電体コーティングであって、前記誘電体コーティングは、前記チューブアダプタを形成する材料と実質的に同等の熱膨張率(CTE)を有する、誘電体コーティングと、
を備える、チューブアダプタ。
適用例2
適用例1のチューブアダプタであって、前記誘電体コーティングの前記CTEは、前記チューブアダプタが動作する温度環境の変化による粒子脱落を防止するように選択される、チューブアダプタ。
適用例3
適用例1のチューブアダプタであって、前記誘電体コーティングは、硬質陽極酸化コーティングである、チューブアダプタ。
適用例4
適用例1のチューブアダプタであって、前記誘電体コーティングは、ポリイミドコーティングである、チューブアダプタ。
適用例5
適用例1のチューブアダプタであって、前記ESCアセンブリは、さらに、前記チューブアダプタに機械的に結合されたペデスタルを備える、チューブアダプタ。
適用例6
適用例5のチューブアダプタであって、前記チューブアダプタは、既存のプラズマベース処理システムの前記ペデスタルと共に組み込まれるよう構成される、チューブアダプタ。
適用例7
適用例1のチューブアダプタであって、前記チューブアダプタは、前記ESCアセンブリのための接地板を形成する、チューブアダプタ。
適用例8
プラズマベース処理システムの静電チャック(ESC)アセンブリのためのチューブアダプタであって、
前記チューブアダプタ内の複数の絶縁チューブであって、前記複数の絶縁チューブの各々は、その中に収容される複数の高電圧電極の内の1つを受け入れるよう構成され、前記複数の絶縁チューブの各々は、前記プラズマベース処理システムの動作中に、その中に収容された前記高電圧電極の内のそれぞれの電極と前記チューブアダプタの本体との間のアーク放電を防止するよう構成されている、複数の絶縁チューブ
を備える、チューブアダプタ。
適用例9
適用例8のチューブアダプタであって、前記複数の高電圧電極は、高周波(RF)信号電極を含む、チューブアダプタ。
適用例10
適用例8のチューブアダプタであって、前記複数の絶縁チューブは、前記プラズマベース処理システムの動作中に遭遇する高温の存在下で経時的に実質的に一貫した絶縁耐力を有する、チューブアダプタ。
適用例11
適用例8のチューブアダプタであって、さらに、
前記複数の絶縁チューブの各々に第1側で結合されたサーマルチョークと、
前記サーマルチョークの各々のそれぞれの第2側に結合された導電ロッドと、
を備える、チューブアダプタ。
適用例12
適用例8のチューブアダプタであって、前記複数の絶縁チューブの各々は、セパレータスリーブによって、適所に保持され、前記絶縁チューブの残りから分離される、チューブアダプタ。
適用例13
適用例12のチューブアダプタであって、前記セパレータスリーブの各々は、前記ESCの修理動作またはメンテナンス動作中に、前記複数の絶縁チューブの各々を取り外して受け入れるためのサイズを有する、チューブアダプタ。
適用例14
適用例12のチューブアダプタであって、前記セパレータスリーブの各々は、非導電性セラミック材料を含む、チューブアダプタ。
適用例15
適用例12のチューブアダプタであって、前記セパレータスリーブの各々は、機械加工できるガラスセラミック材料を含む、チューブアダプタ。
適用例16
適用例8のチューブアダプタであって、前記絶縁チューブは、ポリイミド材料を含む、チューブアダプタ。
適用例17
適用例8のチューブアダプタであって、さらに、前記チューブアダプタの内面上に形成され、前記プラズマベース処理システムの動作中に、前記チューブアダプタ内の前記複数の高電圧電極と、前記チューブアダプタの本体との間のアーク放電を防止するよう構成された誘電体コーティングを備える、チューブアダプタ。
適用例18
プラズマベース処理システムの静電チャック(ESC)アセンブリのためのチューブアダプタであって、
前記チューブアダプタ内の複数の絶縁チューブであって、前記複数の絶縁チューブの各々は、それぞれの導電ロッドに結合されるよう構成され、前記複数の絶縁チューブの各々は、前記複数の絶縁チューブの内のそれぞれのチューブ内の高電圧ラインと、前記チューブアダプタの接地表面との間でのアーク放電が起こりえない位置まで、前記チューブアダプタの遠位に伸びる、複数の絶縁チューブと、
前記導電ロッドの内の外側のロッドに近接した前記チューブアダプタの拡大ギャップ部分であって、前記拡大ギャップ部分の寸法は、前記プラズマベース処理システムの動作中に、前記導電ロッドの内のそれぞれのロッドによって伝達される高電圧信号と、前記チューブアダプタの本体との間のアーク放電を防止するよう構成されている、拡大ギャップ部分と、
を備える、チューブアダプタ。
適用例19
適用例18のチューブアダプタであって、前記ESCアセンブリは、さらに、前記チューブアダプタに機械的に結合されたペデスタルを備える、チューブアダプタ。
適用例20
適用例19のチューブアダプタであって、前記チューブアダプタは、既存のプラズマベース処理システムの前記ペデスタルと共に組み込まれるよう構成される、チューブアダプタ。
適用例21
プラズマベース処理システムの静電チャック(ESC)アセンブリに結合するチューブアダプタであって、
前記チューブアダプタ内の複数の絶縁チューブであって、前記複数の絶縁チューブの各々は、複数の高電圧電極の内の1つに結合される、複数の絶縁チューブと、
前記チューブアダプタの内面上に形成された誘電体コーティングであって、前記誘電体コーティングは、前記チューブアダプタを形成する材料と実質的に同等の熱膨張率(CTE)を有する、誘電体コーティングと、
を備える、チューブアダプタ。
適用例22
適用例21のチューブアダプタであって、前記誘電体コーティングは、硬質陽極酸化コーティングである、チューブアダプタ。
適用例23
適用例21のチューブアダプタであって、前記誘電体コーティングは、ポリイミドコーティングである、チューブアダプタ。
適用例24
適用例21のチューブアダプタであって、前記ESCアセンブリは、さらに、前記チューブアダプタに機械的に結合されたペデスタルを備える、チューブアダプタ。
適用例25
適用例24のチューブアダプタであって、前記チューブアダプタは、既存のプラズマベース処理システムの前記ペデスタルと共に組み込まれるよう構成される、チューブアダプタ。
適用例26
適用例21のチューブアダプタであって、前記チューブアダプタは、前記ESCアセンブリのための接地板を備える、チューブアダプタ。
適用例27
プラズマベース処理システムの静電チャック(ESC)アセンブリに結合するチューブアダプタであって、
前記チューブアダプタ内の複数の絶縁チューブであって、前記複数の絶縁チューブの各々は、それぞれの高電圧導電ロッドに結合されるよう構成されている、複数の絶縁チューブと、
前記プラズマベース処理システムの動作中に、前記導電ロッドの内のそれぞれのロッドによって伝達される高電圧信号と、前記チューブアダプタの本体との間のアーク放電を防止するための、前記高電圧導電ロッドの内の外側のロッドに近接した前記チューブアダプタの拡大ギャップ部分と、
を備える、チューブアダプタ。
適用例28
適用例27のチューブアダプタであって、前記ESCアセンブリは、さらに、前記チューブアダプタに機械的に結合されたペデスタルを備える、チューブアダプタ。
適用例29
適用例28のチューブアダプタであって、前記チューブアダプタは、既存のプラズマベース処理システムの前記ペデスタルと共に組み込まれるよう構成される、チューブアダプタ。
図1
図2
図3A
図3B
図3C
図3D
図3E
図3F
図3G
図4