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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-11-07
(45)【発行日】2023-11-15
(54)【発明の名称】操作装置及び表示制御プログラム
(51)【国際特許分類】
   G06F 3/12 20060101AFI20231108BHJP
   G06F 3/0488 20220101ALI20231108BHJP
   G06F 3/0482 20130101ALI20231108BHJP
【FI】
G06F3/12 353
G06F3/12 305
G06F3/12 343
G06F3/0488
G06F3/0482
【請求項の数】 13
(21)【出願番号】P 2021508910
(86)(22)【出願日】2020-03-04
(86)【国際出願番号】 JP2020009131
(87)【国際公開番号】W WO2020195637
(87)【国際公開日】2020-10-01
【審査請求日】2021-08-24
(31)【優先権主張番号】P 2019060821
(32)【優先日】2019-03-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】306037311
【氏名又は名称】富士フイルム株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100083116
【弁理士】
【氏名又は名称】松浦 憲三
(72)【発明者】
【氏名】長井 俊朗
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 恒夫
【審査官】征矢 崇
(56)【参考文献】
【文献】特開2012-203745(JP,A)
【文献】特開2005-107963(JP,A)
【文献】特開2009-163278(JP,A)
【文献】特開2016-115208(JP,A)
【文献】特開2004-262092(JP,A)
【文献】特開2015-161992(JP,A)
【文献】添削教室 プリント部門,デジタルカメラマガジン 2月号 ,第13巻 第2号,土田 米一 株式会社インプレスジャパン 株式会社インプレスコミュニケーションズ,2012年01月20日,135~137,特に、p.136, フォトレタッチアプリケーションPhotogene2のフィルター機能の説明である「撮影のコツ」の[3]の画像
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F3/12
G06F3/048-3/0489
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
画面へのタッチ操作を検出するタッチパネルと、
前記タッチパネルの表示を制御する表示制御部と、
を備え、
前記表示制御部は、
画面の幅方向の中心を通る中心線上に設定された画像表示領域に画像を表示し、
かつ、
前記画像表示領域に表示された画像を囲う枠であって、プリント物と同じ余白となる枠を表示し、
かつ、
前記画像表示領域に表示された画像のプリントを指示するプリントボタン、及び、画像編集のメニューボタンを含む複数のボタンを画面の幅方向に沿って並べて表示し、かつ、前記中心線上に位置する前記ボタンを他の前記ボタンよりも大きなサイズで表示し、
かつ、
前記画像編集のメニューボタンがタッチ操作された場合は、複数の前記ボタンを表示させたまま、前記ボタンが表示される領域と前記画像表示領域との間の領域に、画像編集用の複数の操作ボタンを展開表示し、
かつ、
前記画像編集用の複数の操作ボタンは、前記中心線上に設定された点を中心として放射状に表示し、
前記画像表示領域に表示された画像又は前記枠上でのスワイプ操作又はフリック操作によってプリントの指示を受け付ける、
操作装置。
【請求項2】
前記表示制御部は、前記画像編集の複数の操作ボタンが表示された領域上でのスワイプ操作又はフリック操作に応じて、前記画像編集の複数の操作ボタンをスクロールさせる、
請求項1に記載の操作装置。
【請求項3】
前記画像編集の複数の操作ボタンの外形が、前記画像表示領域に表示される画像の外形と相似形状を有する、
請求項1又は2に記載の操作装置。
【請求項4】
画面へのタッチ操作を検出するタッチパネルと、
前記タッチパネルの表示を制御する表示制御部と、
を備え、
前記表示制御部は、
画面の幅方向の中心を通る中心線上に設定された画像表示領域に画像を表示し、
かつ、
前記画像表示領域に表示された画像のプリントを指示するプリントボタン、及び、画像編集のメニューボタンを含む複数のボタンを画面の幅方向に沿って並べて表示し、かつ、前記中心線上に位置する前記ボタンを他の前記ボタンよりも大きなサイズで表示し、
かつ、
前記画像編集のメニューボタンがタッチ操作された場合は、前記ボタンが表示される領域と前記画像表示領域との間の領域に、画像編集用のスライドバーを表示し、
かつ、
前記画像編集用のスライドバーは、前記中心線上に設定された点を中心とする円に沿って表示する、
操作装置。
【請求項5】
前記表示制御部は、前記画像表示領域に表示された画像を囲う枠であって、プリント物と同じ余白となる枠を更に表示する、
請求項に記載の操作装置。
【請求項6】
前記画像表示領域に表示された画像又は前記枠上でのスワイプ操作又はフリック操作によってプリントの指示を受け付ける、
請求項に記載の操作装置。
【請求項7】
前記プリントボタンを前記中心線上に配置する、
請求項1からのいずれか1項に記載の操作装置。
【請求項8】
前記表示制御部は、前記画像表示領域に表示された画像のプリントが指示された場合に、前記画像表示領域に表示された画像を画面の幅方向と直交する方向に沿って移動させて画面から消してゆく、
請求項1から7のいずれか1項に記載の操作装置。
【請求項9】
前記表示制御部は、前記画像表示領域に表示された画像を画面の移動させている間、プリントのキャンセルを指示するキャンセルボタンを表示する、
請求項1から8のいずれか1項に記載の操作装置。
【請求項10】
プリンタと通信する通信部と、
前記画像表示領域に表示された画像のプリントが指示された場合に、前記通信部を介して前記プリンタに画像データを送信する送信制御部と、
を更に備えた請求項1から9のいずれか1項に記載の操作装置。
【請求項11】
前記プリンタは、インスタントフィルムに画像をプリントする、
請求項10に記載の操作装置。
【請求項12】
前記タッチパネルは、長方形状の画面を有し、画面の短辺の方向を幅方向とする、
請求項1から11のいずれか1項に記載の操作装置。
【請求項13】
画面へのタッチ操作を検出するタッチパネルの表示を制御する機能をコンピュータに実現させる表示制御プログラムであって、
画面の幅方向の中心を通る中心線上に設定された画像表示領域に画像を表示し、
かつ、
前記画像表示領域に表示された画像のプリントを指示するプリントボタン、及び、画像編集のメニューボタンを含む複数のボタンを画面の幅方向に沿って並べて表示し、かつ、前記中心線上に位置する前記ボタンを他の前記ボタンよりも大きなサイズで表示し、
かつ、
前記画像編集のメニューボタンがタッチ操作された場合は、前記ボタンが表示される領域と前記画像表示領域との間の領域に、画像編集用のスライドバーを表示し、
かつ、
前記画像編集用のスライドバーは、前記中心線上に設定された点を中心とする円に沿って表示する、
表示制御プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、操作装置及び表示制御プログラムに係り、特に、タッチパネルを用いた操作装置及び表示制御プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
タッチパネルを備えた携帯端末(たとえば、スマートフォン、タブレット型コンピュータ等)では、主な操作がタッチパネルで行われる。携帯端末に保存されている画像をプリンタでプリントする場合も主な操作はタッチパネルで行われる。たとえば、プリントする画像の選択、加工、及び、プリントの指示等は、すべてタッチパネルへのタッチ操作で行われる(たとえば、特許文献1等参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2017-182632号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、携帯端末に備えられているタッチパネルは画面サイズが小さい。このため、表示できる情報に限度がある。特に、画像をプリントする場合には、プリントする画像と共に各種ボタンを表示する必要があるが、一画面に表示できるボタン等の数には限度がある。ボタンのサイズを小さくして、表示数を増やすこともできるが、ボタンのサイズを小さくすると、操作性及び視認性が低下するという問題がある。また、ボタン操作に応じて、画面の表示を逐次切り換えることにより、表示可能な情報を増やすこともできるが、画面表示を切り換えると、表示が階層化され、必要な機能の呼び出しに手間がかかるという欠点がある。
【0005】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、操作性のよい操作装置及び表示制御プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
(1)画面へのタッチ操作を検出するタッチパネルと、タッチパネルの表示を制御する表示制御部と、を備え、表示制御部は、画面の幅方向の中心を通る中心線上に設定された画像表示領域に画像を表示し、かつ、画像表示領域に表示された画像のプリントを指示するプリントボタン、及び、画像編集のメニューボタンを含む複数のボタンを画面の幅方向に沿って並べて表示し、かつ、中心線上に位置するボタンを他のボタンよりも大きなサイズで表示し、かつ、画像編集のメニューボタンがタッチ操作された場合は、ボタンが表示される領域と画像表示領域との間の領域に、画像編集用の複数の操作ボタンを展開表示し、かつ、画像編集用の複数の操作ボタンは、中心線上に設定された点を中心として放射状に表示する、操作装置。
【0007】
(2)表示制御部は、画像編集の複数の操作ボタンが表示された領域上でのスワイプ操作又はフリック操作に応じて、画像編集の複数の操作ボタンをスクロールさせる、上記(1)の操作装置。
【0008】
(3)画像編集の複数の操作ボタンの外形が、画像表示領域に表示される画像の外形と相似形状を有する、上記(1)又は(2)の操作装置。
【0009】
(4)画面へのタッチ操作を検出するタッチパネルと、タッチパネルの表示を制御する表示制御部と、を備え、表示制御部は、画面の幅方向の中心を通る中心線上に設定された画像表示領域に画像を表示し、かつ、画像表示領域に表示された画像のプリントを指示するプリントボタン、及び、画像編集のメニューボタンを含む複数のボタンを画面の幅方向に沿って並べて表示し、かつ、中心線上に位置するボタンを他のボタンよりも大きなサイズで表示し、かつ、画像編集のメニューボタンがタッチ操作された場合は、ボタンが表示される領域と画像表示領域との間の領域に、画像編集用のスライドバーを表示し、かつ、画像編集用のスライドバーは、中心線上に設定された点を中心とする円に沿って表示する、操作装置。
【0010】
(5)プリントボタンを中心線上に配置する、上記(1)から(4)のいずれか一の操作装置。
【0011】
(6)表示制御部は、画像表示領域に表示された画像を囲う枠であって、プリント物と同じ余白となる枠を更に表示する、上記(1)から(5)のいずれか一の操作装置。
【0012】
(7)画像表示領域に表示された画像又は枠上でのスワイプ操作又はフリック操作によってプリントの指示を受け付ける、上記(6)の操作装置。
【0013】
(8)表示制御部は、画像表示領域に表示された画像のプリントが指示された場合に、画像表示領域に表示された画像を画面の幅方向と直交する方向に沿って移動させて画面から消してゆく、上記(1)から(7)のいずれか一の操作装置。
【0014】
(9)表示制御部は、画像表示領域に表示された画像を画面の移動させている間、プリントのキャンセルを指示するキャンセルボタンを表示する、上記(1)から(8)のいずれか一の操作装置。
【0015】
(10)プリンタと通信する通信部と、画像表示領域に表示された画像のプリントが指示された場合に、通信部を介してプリンタに画像データを送信する送信制御部と、を更に備えた上記(1)から(9)のいずれか一の操作装置。
【0016】
(11)プリンタは、インスタントフィルムに画像をプリントする、上記(10)の操作装置。
【0017】
(12)タッチパネルは、長方形状の画面を有し、画面の短辺の方向を幅方向とする、上記(1)から(11)のいずれか一の操作装置。
【0018】
(13)画面へのタッチ操作を検出するタッチパネルの表示を制御する機能をコンピュータに実現させる表示制御プログラムであって、画面の幅方向の中心を通る中心線上に設定された画像表示領域に画像を表示し、かつ、画像表示領域に表示された画像のプリントを指示するプリントボタン、及び、画像編集のメニューボタンを含む複数のボタンを画面の幅方向に沿って並べて表示し、かつ、中心線上に位置するボタンを他のボタンよりも大きなサイズで表示し、かつ、画像編集のメニューボタンがタッチ操作された場合は、ボタンが表示される領域と画像表示領域との間の領域に、画像編集用の複数の操作ボタンを展開表示し、かつ、画像編集用の複数の操作ボタンは、中心線上に設定された点を中心として放射状に表示する、表示制御プログラム。
【0019】
(14)画面へのタッチ操作を検出するタッチパネルの表示を制御する機能をコンピュータに実現させる表示制御プログラムであって、画面の幅方向の中心を通る中心線上に設定された画像表示領域に画像を表示し、かつ、画像表示領域に表示された画像のプリントを指示するプリントボタン、及び、画像編集のメニューボタンを含む複数のボタンを画面の幅方向に沿って並べて表示し、かつ、中心線上に位置するボタンを他のボタンよりも大きなサイズで表示し、かつ、画像編集のメニューボタンがタッチ操作された場合は、ボタンが表示される領域と画像表示領域との間の領域に、画像編集用のスライドバーを表示し、かつ、画像編集用のスライドバーは、中心線上に設定された点を中心とする円に沿って表示する、表示制御プログラム。
【発明の効果】
【0020】
本発明によれば、操作性のよい操作装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
図1】本実施の形態のプリントシステムのシステム構成の一例を示す図
図2】プリンタの外観構成の一例を示す正面斜視図
図3図2に示すプリンタの背面斜視図
図4】プリンタのプリント部の概略構成を示す断面図
図5】フィルムパックの斜視図
図6】インスタントフィルムの正面図
図7】インスタントフィルムの背面図
図8】プリンタの電気的構成を示すブロック図
図9】プリンタマイコンが実現する主な機能のブロック図
図10】携帯端末のハードウェア構成の一例を示すブロック図
図11】画像のプリントに関して携帯端末が有する主な機能のブロック図
図12】トップ画面の一例を示す図
図13】画像選択画面の一例を示す図
図14】プリント画像確認画面の一例を示す図
図15】拡大及び回転操作画面の一例を示す図
図16】フィルター操作画面の一例を示す図
図17】画質補正操作画面の一例を示す図
図18】プリントを指示した場合のアニメーション表示の一例を示す図
図19】テンプレートプリント選択画面の一例を示す図
図20】テンプレートプリントでのプリント画像確認画面の一例を示す図
図21】テンプレート切り換え操作画面の一例を示す図
図22】操作領域に表示される選択ボタンのスクロールの概念図
図23】分割フレーム選択画面の一例を示す図
図24】コラージュ画像作成画面の一例を示す図
図25】画像選択後のコラージュ画像作成画面の一例を示す図
図26】分割フレーム切り換え操作画面の一例を示す図
図27】フリック操作によりプリントを指示する場合の操作の概念図
図28】プリントのキャンセルの指示入力を受け付ける画面の一例を示す図
図29】操作のガイド画面の一例を示す図
図30】通信接続ボタンの表示の一例を示す図
図31】インスタントカメラの機能の操作画面の一例を示す図
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、添付図面に従って本発明の好ましい実施の形態について詳説する。
【0023】
[プリントシステム]
ここでは、携帯端末からプリンタに無線で画像を送信してプリントするシステムに本発明を適用した場合を例に説明する。この場合、携帯端末がプリンタの操作装置として機能する。
【0024】
図1は、本実施の形態のプリントシステムのシステム構成の一例を示す図である。
【0025】
同図に示すように、本実施の形態のプリントシステムは、プリンタ10と、そのプリンタ10を操作する携帯端末100と、で構成される。
【0026】
プリンタ10は、持ち運びが可能なモバイルプリンタで構成される。また、プリンタ10は、インスタントフィルム12に画像をプリントするインスタントプリンタで構成される。インスタントフィルム12には、シートフィルム方式(モノシートタイプともいう)が使用される。
【0027】
携帯端末100は、タッチパネルを備えたモバイルコンピュータ(たとえば、スマートフォン、PDA(PERSONAL DATA ASSISTANCE)及びタブレット等)で構成される。なお、以下においては、携帯端末100がスマートフォンで構成される場合を例に説明する。
【0028】
プリンタ10及び携帯端末(スマートフォン)100は、ワイヤレスで接続される。プリンタ10と携帯端末100との間の通信は、たとえば、Bluetooth(登録商標)、WiFi(Wireless Fidelity)等の近距離無線通信で行われる。
【0029】
[プリンタの外観構成]
図2は、プリンタの外観構成の一例を示す正面斜視図である。図3は、図2に示すプリンタの背面斜視図である。
【0030】
上記のように、プリンタ10は、インスタントプリンタで構成される。インスタントフィルム12は、複数枚がケースに収容されたフィルムパック(図5参照)の状態でプリンタ10に装填される。
【0031】
プリンタ本体14は、丸みを帯びた平たい矩形の箱型の形状を有し、片手で把持して、持ち運びが可能に構成される。また、プリンタ本体14は、縦置き(平坦な場所に立てて置くこと)及び横置き(平坦な場所に寝かせて置くこと)が可能に構成される。図1及び図2は、プリンタ10を縦置きした場合を示している。
【0032】
プリンタ10の正面側には、ほぼ中央の位置に押下式の電源ボタン16が備えられる。プリンタ10は、この電源ボタン16の長押し(一定時間以上押し続ける操作)によって、電源がオン及びオフされる。電源ボタン16は、発光部を兼ね、その内側に備えられた光源部を発光させることにより、発光する。
【0033】
プリンタ10の上部(縦置きした場合の上部)には、排出口18が備えられる。プリントされたインスタントフィルム12は、この排出口18から排出される。
【0034】
プリンタ10の背面側には、フィルムパック装填室(図4参照)を開閉するフィルムパック蓋20が備えられる。また、そのフィルムパック蓋20のロックを解除するロック解除レバー22が備えられる。ロック解除レバー22でロックを解除して、フィルムパック蓋20を開けると、フィルムパック装填室が開放される。インスタントフィルムパックを装填後、フィルムパック蓋20を閉めると、図示しないロック機構によって、フィルムパック蓋20がロックされ、フィルムパックが遮光状態で密閉される。
【0035】
プリンタ10の一方の側部には、USB(Universal Serial Bus)ケーブルの接続部(不図示)を開閉するUSBケーブル接続部カバー24が備えられる。プリンタ10は、このUSBケーブル接続部カバー24を開けることで露出するUSBケーブルの接続部を介して内蔵するバッテリが充電される。
【0036】
[プリンタのプリント部の構成]
図4は、プリンタのプリント部の概略構成を示す断面図である。なお、同図は、プリンタを横置きした状態を示している。
【0037】
同図に示すように、プリンタ本体14は、その内部にフィルムパック装填室30、フィルムパック装填室30に装填されたフィルムパックからインスタントフィルム12を送り出すフィルム送出機構32、フィルムパックから送り出されたインスタントフィルム12を搬送するフィルム搬送機構34、インスタントフィルム12に画像を記録するプリントヘッド36等を備える。フィルム送出機構32、フィルム搬送機構34及びプリントヘッド36は、プリンタ10のプリント部を構成する。
【0038】
フィルムパック装填室30は、フィルムパック40が嵌まる凹部として構成され、フィルムパック蓋20によって開閉される。
【0039】
図5は、フィルムパックの斜視図である。また、図6は、インスタントフィルムの正面図であり、図7は、インスタントフィルムの背面図である。なお、図5から図7において、矢印Fで示す方向は、インスタントフィルム12の送り方向である。インスタントフィルム12は、矢印Fで示す方向に送られてケース42から排出される。
【0040】
インスタントフィルム12は、矩形のカード形状を有する。インスタントフィルム12は、一方側の面が露光面(露光により像を記録する面)12a、他方側の面が観察面(記録された像を観察する面)12bとして構成される。
【0041】
図7に示すように、インスタントフィルム12の露光面12aには、露光領域12c、ポッド部12d、及び、トラップ部12fが備えられる。露光領域12cは、露光により画像を記録する領域である。露光領域12cが、インスタントフィルム12のプリント可能領域となる。露光領域12cを挟んで、ポッド部12dとトラップ部12fとが送り方向Fの前後に配置される。ポッド部12dは、露光領域12cに対して送り方向Fの前側に配置される。ポッド部12dには、現像処理液を内包した現像処理液ポッド12eが内蔵される。トラップ部12fは、露光領域12cに対して送り方向Fの後側に配置される。トラップ部12fには、吸収材12gが内蔵される。
【0042】
図6に示すように、インスタントフィルム12の観察面12bには、観察領域12hが備えられる。観察領域12hは、画像が表示される領域である。露光領域12cを現像処理することにより、観察領域12hに画像が表示される。観察領域12hは、露光領域12cに対応して配置される。観察領域12hの周囲には、枠12iが備えられる。したがって、画像は枠内に表示される。また、観察領域12hは、露光領域12cよりも若干狭く設定される(一回り小さく設定される。)。したがって、露光領域12cの全域に画像を記録した場合、周囲がトリミングされた画像がプリントされる。
【0043】
なお、インスタントフィルム12は、トラップ部12fが上、ポッド部12dが下となる向きで観賞する。したがって、画像は、トラップ部12fが上、ポッド部12dが下となる向きでプリントされる。
【0044】
インスタントフィルム12は、露光後、ポッド部12dの現像処理液を露光領域12cに展開させることにより現像処理される。ポッド部12dの現像処理液は、インスタントフィルム12を展開ローラ対34Bの間に通すことで、ポッド部12dから絞り出され、露光領域12cに展開される。展開処理時に余った現像処理液が、トラップ部12fで捕捉される。
【0045】
ケース42は、矩形の箱形状を有する。ケース42は、正面部分に矩形状の露光用開口42aを有する。また、ケース42は、天面部分にスリット状のフィルム排出口42bを有する。インスタントフィルム12は、露光面12aをケース42の正面側(露光用開口42a側)に向け、かつ、ポッド部12dをケース42の天面側(フィルム排出口42b側)に向けて、ケース内に重ねて収容される。また、ケース42は、底面部分にスリット状のクロー開口部42cを有する。ケース42に収容されたインスタントフィルム12は、このクロー開口部42cからクロー32aを進入させることにより、1枚ずつフィルム排出口42bに向けて送られ、フィルム排出口42bから排出される。
【0046】
1つのフィルムパック40には、複数枚(たとえば10枚)のインスタントフィルム12が積層されて収容される。
【0047】
フィルム送出機構32は、フィルムパック装填室30に装填されたフィルムパック40からインスタントフィルム12を1枚ずつ送り出す。フィルム送出機構32は、インスタントフィルム12の送り方向に沿って前後移動するクロー32aを備える。フィルム送出機構32は、そのクロー32aによってケース内のインスタントフィルム12を1枚ずつ掻き出して、インスタントフィルム12をフィルムパック40から送り出す。
【0048】
フィルム搬送機構34は、フィルム送出機構32によってフィルムパック40から送り出されたインスタントフィルム12を一定速度で搬送する。フィルム搬送機構34は、搬送ローラ対34A及び展開ローラ対34Bを備える。搬送ローラ対34Aは、図示しないモータに駆動されて回転し、インスタントフィルム12の両サイドを挟持して搬送する。展開ローラ対34Bは、図示しないモータに駆動されて回転し、インスタントフィルム12の全体を挟持して搬送する。インスタントフィルム12は、展開ローラ対34Bによって搬送される過程でポッド部12dが押し潰されて、現像処理される。
【0049】
プリントヘッド36は、フィルムパック40から送り出されたインスタントフィルム12に画像を記録する。プリントヘッド36は、ライン型の露光ヘッドで構成される。プリントヘッド36は、フィルム搬送機構34によって搬送されるインスタントフィルム12の露光面12aに1ラインずつプリント光を照射し、シングルパスでインスタントフィルム12に画像を記録する。
【0050】
[プリンタの電気的構成]
図8は、プリンタの電気的構成を示すブロック図である。
【0051】
同図に示すように、プリンタ10は、電源ボタン16の操作を検出する操作検出部50、電源ボタン16を発光させる光源部52、光源部52の発光を制御する光源制御部54、アンテナ56Aを介して携帯端末と無線で通信する無線通信部56、電源部58、電源部58からの電源供給及び電源部58への充電を制御する電源制御部60、プリンタ内蔵メモリ62、プリンタ内蔵メモリ62にデータを読み書きするメモリ制御部64、プリンタ10の動きを検出する動き検出部66、フィルム送出機構32を駆動するフィルム送出機構駆動部68、フィルム搬送機構34を駆動するフィルム搬送機構駆動部70、プリントヘッド36を駆動するプリントヘッド制御部72及びプリンタマイコン80等を備える。
【0052】
操作検出部50は、電源ボタン16の操作を検出する。電源ボタン16は、押しボタンで構成され、長押しでプリンタ10の電源がオン及びオフされる。電源がオンされている間、電源ボタン16には、リプリントの指示を入力する機能が割り当てられる。リプリントとは、最後にプリントした画像を再度プリントする機能である。操作検出部50は、プリンタ10の電源がオンされている間、電源ボタン16の短押し(押して直ぐ離す操作)を検出して、その検出信号をプリンタマイコン80に出力する。
【0053】
光源部52は、発光色の切り換えが可能に構成される。本実施の形態のプリンタ10では、光源部52がR(red;赤)、G(green;緑)及びB(blue;青)の三色の素子を備えた三色LED(フルカラーLEDともいう)で構成される。三色LEDは、R、G及びBの三色の混合比を選択することによって、その発光色を切り換えられる。
【0054】
光源部52は、電源ボタン16の内側に配置される(図4参照)。電源ボタン16は、全体又は一部が透明又は半透明で構成される。電源ボタン16は、光源部52を発光させると、その透明部分又は半透明部分から光が透過して、発光する。
【0055】
光源制御部54は、プリンタマイコン80からの指令に応じて、光源部52を所定の発光色及び発光パターンで発光させる。
【0056】
無線通信部56は、プリンタマイコン80による制御の下、アンテナ56Aを介して携帯端末と無線で通信する。上記のように、携帯端末100との間の通信は、近距離無線通信で行われる。
【0057】
電源部58は、バッテリ及び電源回路を含み、プリンタ10の各部に電源を供給する。バッテリは、充電が可能な二次電池で構成され、外部から電源の供給を受けて充電される。
【0058】
電源制御部60は、プリンタマイコン80による制御の下、電源部58から各部への電源の供給及び電源部58のバッテリへの充電を制御する。
【0059】
プリンタ内蔵メモリ62は、プリンタ10の記憶部を構成し、プリントした画像データ及びプリンタ10の設定データ等が記憶される。プリンタ内蔵メモリ62は、たとえば、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read-only Memory)等の不揮発性メモリで構成される。
【0060】
メモリ制御部64は、プリンタマイコン80からの指令に応じて、プリンタ内蔵メモリ62にデータを読み書きする。
【0061】
動き検出部66は、プリンタ10の動きを検出する。動き検出部66は、たとえば、モーションセンサで構成される。モーションセンサ自体は公知であるので、その詳細についての説明は省略する。一般にモーションセンサは、加速度センサ及びジャイロセンサ等を組み合わせて構成される。動き検出部66によって、プリンタ10の姿勢(縦置き、横置き、傾き等)、プリンタ10の移動(持ち上げる、下に置く、引っくり返す等)が検出される。
【0062】
フィルム送出機構駆動部68は、フィルム送出機構32のクロー32aを駆動するモータ、及び、その駆動回路を含み、プリンタマイコン80からの指令に応じて、フィルム送出機構32を駆動する。
【0063】
フィルム搬送機構駆動部70は、フィルム搬送機構34の搬送ローラ対34Aを駆動するモータ及びその駆動回路、並びに、展開ローラ対34Bを駆動するモータ及びその駆動回路を含み、プリンタマイコン80からの指令に応じて、フィルム搬送機構34を駆動する。
【0064】
プリントヘッド制御部72は、プリントヘッド36の制御回路を含み、プリンタマイコン80からの指令に応じて、プリントヘッド36を動作させる。
【0065】
プリンタマイコン80は、プリンタ10の動作を統括制御する制御部である。プリンタマイコン80は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)及びRAM(Random Access Memory)を備えたマイクロコンピュータで構成され、所定の制御プログラムを実行することにより、種々の機能を実現する。
【0066】
図9は、プリンタマイコンが実現する主な機能のブロック図である。
【0067】
プリンタマイコン80は、主として、画像取得部80A、プリントデータ生成部80B、プリント制御部80C、代表色検出部80D及び発光制御部80E等として機能する。
【0068】
画像取得部80Aは、無線通信部56を介して、携帯端末100と無線で通信し、携帯端末100からプリントする画像の画像データを取得する。リプリントする場合は、最後にプリントした画像の画像データをプリンタ内蔵メモリ62から読み出して取得する。
【0069】
プリントデータ生成部80Bは、画像取得部80Aで取得した画像データをプリント部でプリント可能なデータ形式(プリントヘッド36によってインスタントフィルム12にプリント可能なデータ形式)に変換して、プリント用のデータ(プリントデータ)を生成する。
【0070】
プリント制御部80Cは、フィルム送出機構駆動部68を介して、フィルム送出機構32によるインスタントフィルム12の送り出しを制御する。また、フィルム搬送機構駆動部70を介して、フィルム搬送機構34によるインスタントフィルム12の搬送を制御する。更に、プリントヘッド制御部72を介して、プリントヘッド36の駆動を制御する。プリントヘッド36は、プリントデータ生成部80Bで生成されたプリントデータに基づいて、インスタントフィルム12の搬送に同期して駆動が制御される。
【0071】
代表色検出部80Dは、プリントする画像の代表色を検出する。プリントする画像の代表色とは、プリントする画像において中心的に用いられている色のことである。代表色検出部80Dは、たとえば、プリントする画像全体の色分布を求め、最も広い面積を占める色を代表色として検出する。たとえば、画面全体がオレンジ色に染まった夕焼けの画像については、オレンジ色が代表色として検出される。また、たとえば、草原の画像については、グリーンが代表色として検出される。なお、代表色検出部80Dは、光源部52において再現可能な色域の範囲で代表色を検出する。また、代表色については、プリントする画像の一部から求めてもよいし、プリントする画像を複数の領域に分割して求めてもよい。一部の領域から求める場合は、たとえば、画像の中央に検出領域を設定し、当該検出領域から代表色を検出する。また、画像を複数の領域に分割して求める場合は、たとえば、プリントする画像を上下方向に複数の領域に等分割(たとえば、三等分割)し、各領域から代表色を検出する。
【0072】
発光制御部80Eは、光源制御部54を介して、光源部52の発光を制御し、発光部である電源ボタン16を所定の色及びパターンで発光させる。発光制御部80Eは、あらかじめ定められたタイミングで電源ボタン16を発光させる。具体的には、携帯端末100からプリントする画像を受信する場合、及び、画像をプリントする場合に電源ボタン16を発光させる。携帯端末100からプリントする画像を受信する場合は、あらかじめ定められた複数の色を一定の時間間隔で順番に切り換えて発光させる。たとえば、赤色、オレンジ色、黄色、緑色、水色、青色及び紫色の7色(いわゆる虹色)を一定の時間間隔で順番に切り換えて発光させる。発光は、画像を受信している間、継続して行われる。一方、画像をプリントする場合は、代表色検出部80Dで検出された代表色を発光させる。発光は、画像をプリントしている間、継続して行われる。なお、画像を複数の領域に分割して代表色を求めた場合は、求めた代表色を順番に切り換えて発光させる。たとえば、プリントする画像を上下方向に三等分割して各領域から代表色を検出した場合、各領域で検出された代表色を上から順番に一定の時間間隔で発光させる。黒及びグレー等の無彩色が代表色として検出された場合は、特定の色で代替して発光させる。あるいは、特定の発光パターンで発光させる(たとえば、赤色、オレンジ色、黄色、緑色、水色、青色及び紫色の7色(いわゆる虹色)を一定の時間間隔で順番に切り換えて発光させる。あるいは、特定の色を点滅させる(たとえば、白を点滅させる。)。)。あるいは、発光を停止する。
【0073】
[携帯端末]
図10は、携帯端末のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。なお、同図は、携帯端末100が、スマートフォンで構成される場合の例を示している。
【0074】
同図に示すように、携帯端末(スマートフォン)100は、全体の動作を制御するCPU101、基本入出力プログラム等を記憶したROM102、CPU101のワークエリアとして使用されるRAM103、内蔵メモリ104、ディスプレイ105、ディスプレイ画面へのタッチ操作(位置入力)を検出するタッチパッド106、GPS(Global Positioning Systems)衛星又は屋内GPSとしてのIMES(Indoor MEssaging System)によって携帯端末100の位置情報(緯度、経度及び高度)を含んだGPS信号を受信するGPS受信部107、撮影レンズ及びイメージセンサを含み、画像を電子的に撮影するインカメラ部108A(ディスプレイ側に備えられるカメラ部)及びアウトカメラ部108B(ディスプレイと反対側の面(背面)に備えられるカメラ部)、マイクロフォンを含み、音声を入力するマイク部109、スピーカを含み、音声を出力するスピーカ部110、アンテナ111Aを利用して最寄りの基地局等と無線で通信する無線通信部111、アンテナ112Aを利用して外部機器(たとえば、プリンタ10等)と近距離無線で通信する近距離無線通信部112、地磁気センサ、ジャイロコンパス、加速度センサ等の各種センサを含むセンサ部113、メモリカード115へのデータの読み書きを行うメディアドライブ114等を備える。内蔵メモリ104は、EEPROM等の不揮発性メモリで構成される。内蔵メモリ104には、オペレーティングシステムを含む各種プログラム(たとえば、表示制御プログラム等)の他、インカメラ部108A及びアウトカメラ部108Bで撮影した画像の画像データ及び他の機器から取得した画像データ等の各種データが記憶される。ディスプレイ105及びタッチパッド106は、タッチパネル120を構成する。近距離無線通信部112は、プリンタ10と通信する通信部の一例である。
【0075】
タッチパネル120の画面は長方形状である。携帯端末100は、タッチパネル120の画面が縦になる向き(画面の長手方向が鉛直方向に沿う向き)を通常の使用形態とする。本実施の形態の携帯端末100では、タッチパネル120の画面長手方向を縦方向(図中Y方向)とし、縦方向と直交する方向(図中X方向)、すなわち、画面の短辺の方向を幅方向とする。
【0076】
携帯端末100は、プリンタ10との関係において、インカメラ部108A又はアウトカメラ部108Bで撮影した画像をプリンタ10にプリントさせる機能、内蔵メモリ104に記録されている画像をプリンタ10にプリントさせる機能、及び、プリンタ10の状態(たとえば、バッテリ残量及びプリント可能枚数(フィルム残数)等)を確認する機能等を有する。また、画像のプリントに関連して、プリントする画像を編集する機能を有する。
【0077】
図11は、画像のプリントに関して携帯端末が有する主な機能のブロック図である。
【0078】
同図に示すように、携帯端末100は、画像のプリントに関して、タッチパネル120の表示を制御する表示制御部100A、タッチパネル120への入力を制御する入力制御部100B、プリントする画像の撮影を制御する撮影制御部100C、プリントする画像の再生を制御する再生制御部100D、プリントする画像を加工編集する画像処理部100E、及び、プリンタ10との間の通信を制御する通信制御部100F等の機能を有する。
【0079】
表示制御部100Aは、タッチパネル120の画面の表示を制御して、画像をプリントする際の操作画面をタッチパネル120に表示させる。表示制御部100Aは、表示部であるディスプレイ105の表示を制御して、タッチパネル120の画面の表示を制御する。後述する操作画面の表示は、この表示制御部100Aによって制御される。
【0080】
入力制御部100Bは、タッチパネル120への操作入力を制御して、画像をプリントする際の操作の入力を制御する。入力制御部100Bは、タッチパネル120の位置入力部であるタッチパッド106の入力を制御して、タッチパネル120への操作入力を制御する。
【0081】
撮影制御部100Cは、タッチパネル120への操作入力に基づいて、インカメラ部108A及びアウトカメラ部108Bを制御し、プリントする画像の撮影を制御する。
【0082】
再生制御部100Dは、タッチパネル120への操作入力に基づいて、内蔵メモリ104へのアクセスを制御し、プリントする画像の再生を制御する。
【0083】
画像処理部100Eは、タッチパネル120への操作入力に基づいて、プリントする画像を加工編集する。たとえば、画像の拡大(トリミング)、画像の回転、フィルター加工、テンプレート合成及びコラージュなどの画像処理を行って、プリントする画像を加工編集する。なお、フィルター加工とは、画像の色調を変化させたり、画像を変形させたりする機能をいう。たとえば、色調補正、ノイズ除去、モザイク処理及びエンボスなどである。テンプレート合成とは、画像にテンプレート画像を合成して合成画像を生成する処理のことである。また、ここでのコラージュとは、内部が複数の領域に分割されたフレーム(分割フレーム)の各領域に画像を当てはめて一枚の合成画像を生成する処理のことである。生成される合成画像をコラージュ画像と呼ぶ。
【0084】
通信制御部100Fは、タッチパネル120への操作入力に基づいて、近距離無線通信部112を制御し、プリンタ10との間の通信を制御する。携帯端末100からプリンタ10には、主として、プリントする画像及びそのプリント指令が送信される。一方、プリンタ10から携帯端末100には、主として、プリンタ10の状態を示す情報(バッテリ残量及びプリント可能枚数(フィルム残数)の情報等)が送信される。通信制御部100Fは、送信制御部の一例である。
【0085】
これらの機能は、CPU101が、所定のプログラム(表示制御プログラム等)を実行することによって実現される。
【0086】
[操作画面]
次に、携帯端末100で撮影した画像及び携帯端末100に保存されている画像をプリンタ10でプリントする場合の携帯端末100の操作画面について説明する。
【0087】
[トップ画面]
図12は、トップ画面の一例を示す図である。
【0088】
トップ画面(ホーム画面ともいう)200は、メインメニューの画面である。トップ画面200には、使用可能な機能のボタンがアイコンで表示される。すなわち、図、記号又は絵柄を組み合わせて表示される。具体的には、図12に示すように、「シンプルプリント」の機能のボタンであるシンプルプリントボタンMB1、「ムービープリント」の機能のボタンであるムービープリントボタンMB2、「インスタントカメラ」の機能のボタンであるインスタントカメラボタンMB3、「テンプレートプリント」の機能のボタンであるテンプレートプリントボタンMB4、「コラージュプリント」の機能のボタンであるコラージュプリントボタンMB5、「相性診断」の機能のボタンである相性診断ボタンMB6、及び、「みんなでコラージュ」の機能のボタンであるみんなでコラージュボタンMB7が表示される。各ボタンには、その下部にメニュータイトルが表示される。
【0089】
シンプルプリントの機能とは、携帯端末100に保存されている画像(静止画)をプリントする機能である。画面上でシンプルプリントボタンMB1をタッチすると、当該機能が起動する。
【0090】
ムービープリントの機能とは、動画から1シーンを抽出してプリントする機能である。画面上でムービープリントボタンMB2をタッチすると、当該機能が起動する。
【0091】
インスタントカメラの機能とは、携帯端末100のカメラ機能を使用して撮影し、撮影した画像をプリンタ10でプリントする機能である。画面上でインスタントカメラボタンMB3をタッチすると、当該機能が起動する。
【0092】
テンプレートプリントの機能とは、画像にテンプレート画像を合成し、プリントする機能である。画面上でテンプレートプリントボタンMB4をタッチすると、当該機能が起動する。
【0093】
コラージュプリントの機能とは、コラージュ画像を生成してプリントする機能である。上記のようにコラージュ画像は、内部が複数の領域に分割されたフレーム(分割フレーム)の各領域に画像を当てはめて生成される。分割の態様が、規則的なもの(たとえば、上下二等分割、左右二等分割、上下三等分割、左右三等分割、四等分割、九等分割等)と、不規則なものとがある。分割が規則的なものは、特に分割プリントとも称される。画面上でコラージュプリントボタンMB5をタッチすると、当該機能が起動する。
【0094】
相性診断の機能とは、画像から相性診断を行う機能である。たとえば、学習済みモデルを利用して画像を解析し、画像に写されている人物(二人)の相性を診断する。画面上で相性診断ボタンMB6をタッチすると、当該機能が起動する。
【0095】
みんなでコラージュの機能は、複数人で共同してコラージュ画像を生成し、プリントする機能である。みんなでコラージュボタンMB7を画面上でタッチすると、当該機能が起動する。
【0096】
図12に示すように、トップ画面200において、各機能のボタンは、2つのグループ(第1グループMG1及び第2グループMG2)にグループ分けされて表示される。
【0097】
第1グループMG1は、シンプルプリント、ムービープリント及びインスタントカメラの各機能のボタンが属するグループである。第1グループMG1は、単純なプリントを主目的とした機能のグループである。このグループを「Print Mode」のグループと称する。
【0098】
第2グループMG2は、テンプレートプリント、コラージュプリント、相性診断及びみんなでコラージュの各機能のボタンが属するグループである。第2グループMG2は、加工編集等を要する高度なプリントを主目的とした機能のグループである。このグループを「Fun Mode」のグループと称する。
【0099】
第1グループMG1に属するボタン(シンプルプリントボタンMB1、ムービープリントボタンMB2及びインスタントカメラボタンMB3)は、第1グループ表示領域MA1に表示され、第2グループMG2に属するボタン(テンプレートプリントボタンMB4、コラージュプリントボタンMB5、相性診断ボタンMB6及びみんなでコラージュボタンMB7)は、第2グループ表示領域MA2に表示される。第1グループ表示領域MA1は、トップ画面200の画面右端に設定され、第2グループ表示領域MA2は、画面下部に設定される。
【0100】
トップ画面200には、更に、設定ボタンSEBが表示される。設定ボタンSEBは、各種設定を行う画面(設定画面)を呼び出すボタンである。設定ボタンSEBは、画面右上に表示される。
【0101】
また、プリンタ10が接続されている場合(通信が確立している場合)、トップ画面200には、接続されたプリンタ10の情報が表示される。プリンタ10の情報は、プリンタ情報表示領域MA3に表示される。プリンタ情報表示領域MA3は、画面上部に設定される。プリンタ情報表示領域MA3には、接続されているプリンタ10の名称(たとえば、機種名)、プリント可能枚数(フィルム残数)及びバッテリ残量の情報が表示される。これらの情報は、プリンタ10との通信が確立した際にプリンタ10から取得する。
【0102】
(A)シンプルプリントの機能を使用したプリント操作
ここでは、シンプルプリントの機能を使用して、画像をプリントする場合の操作画面の構成について説明する。
【0103】
上記のように、シンプルプリントの機能は、携帯端末100に保存されている画像をプリントする機能である。その大まかな操作手順は、(1)プリントする画像の選択、(2)プリントの指示である。必要に応じて、画像の加工編集が行われる。
【0104】
[画像選択画面]
トップ画面200において、シンプルプリントボタンMB1をタッチすると、シンプルプリントの機能が起動する。
【0105】
シンプルプリントの機能が起動すると、タッチパネル120の画面が、画像選択画面201に切り換わる。この画面は、プリントする画像を選択する画面である。
【0106】
図13は、画像選択画面の一例を示す図である。
【0107】
図13に示すように、画像選択画面201では、携帯端末100に保存されている画像がサムネイル形式で一覧表示される。すなわち、画像を縮小した形式で一覧表示される。
ユーザは、プリントする画像のサムネイル画像を画面上でタッチして、プリントする画像を選択する。
【0108】
なお、図13では、携帯端末100に保存されているすべての画像を一覧表示する場合の例を示している。この他、指定されたフォルダ内の画像のみを表示する形式としてもよい。
【0109】
また、画像選択画面201には、図13に示すように、キャンセルボタン201Aが表示される。キャンセルボタン201Aは、画像選択処理のキャンセルを指示するボタンである。キャンセルボタン201Aがタッチされると、シンプルプリントの機能は終了する。この場合、画面の表示が、トップ画面200に切り換わる。
【0110】
[プリント画像確認画面]
プリントする画像が選択されると、タッチパネル120の画面が、プリント画像確認画面202に切り換わる。この画面は、プリントする画像(プリント画像)を確認するための画面である。
【0111】
図14は、プリント画像確認画面の一例を示す図である。
【0112】
図14に示すように、プリント画像確認画面202には、プリント画像PI、そのプリント画像PIのプリントを指示するプリントボタンPB、及び、画像編集のメニューボタン等が表示される。
【0113】
プリント画像PIは、画面内に設定された画像表示領域EA1に表示される。画像表示領域EA1は、プリント画像確認画面202の幅方向(図14においてX方向)の中心を通る直線を中心線Lとすると、その中心線L上に設定される。図14に示す例では、中心線L上において、ほぼ中央位置に設定した場合の例を示している。中心線Lの方向は、画面の長手方向(縦方向、図14においてY方向)に沿う方向である。
【0114】
画像表示領域EA1の周囲には、画像表示領域EA1に表示された画像(プリント画像PI)を囲う枠FLが表示される。この枠FLは、プリントした結果物(プリント物)と同じ余白で構成される。すなわち、インスタントフィルム12と同じ余白で構成される(インスタントフィルム12の観察領域12hの周囲に備えられる枠12iと同じ比率で構成される。)。これにより、最終的なプリント結果を画面上で確認しやすくできる。
【0115】
プリントボタンPB及び画像編集のメニューボタン(拡大&回転ボタンEB1、フィルターボタンEB2、画質補正ボタンEB3)は、ボタン表示領域EA2に表示される。ボタン表示領域EA2は、画面の下部に設定される。プリントボタンPB及び画像編集のメニューボタン(拡大&回転ボタンEB1、フィルターボタンEB2、画質補正ボタンEB3)は、このボタン表示領域EA2において、画面の幅方向(図14においてX方向)に沿って一列に並べて表示される。この際、プリントボタンPBが中心線L上に配置され、その両側に3つ画像編集のメニューボタン(拡大&回転ボタンEB1、フィルターボタンEB2、画質補正ボタンEB3)が配置されて表示される。より具体的には、拡大&回転ボタンEB1がプリントボタンPBの左隣に配置され、フィルターボタンEB2及び画質補正ボタンEB3が、プリントボタンPBの右隣に配置される。
【0116】
プリントボタンPB及び画像編集のメニューボタン(拡大&回転ボタンEB1、フィルターボタンEB2、画質補正ボタンEB3)は、それぞれアイコンで表示される。また、中央のプリントボタンPBについては、他のボタン(拡大&回転ボタンEB1、フィルターボタンEB2、画質補正ボタンEB3)よりも大きなサイズで構成される(ボタンを構成する画像部分のサイズが大きいサイズで構成される。)。更に、本実施の形態では、プリントボタンPBの色を他のボタンと異なる色で構成している。具体的には、他のボタンは白色で構成しているのに対して、プリントボタンPBは赤色で構成している。これにより、プリントの指示操作を分かりやすくできる。なお、他のボタンは、選択(タッチ)されると、色が変化する。これにより、選択された機能を明確にできる。
【0117】
画像編集のメニューボタン(拡大&回転ボタンEB1、フィルターボタンEB2、画質補正ボタンEB3)については、その下部にメニュータイトルが表示される。なお、図14では、画像編集のメニューとして、拡大及び回転の機能、フィルターの機能、及び、画質補正の機能が用意されている場合の例を示している。
【0118】
拡大及び回転の機能とは、画像を拡大及び回転させる機能である。拡大及び回転の機能は、拡大&回転ボタンEB1に割り当てられる。拡大&回転ボタンEB1を画面上でタッチすると、拡大及び回転の機能が起動し、プリント画像PIに対する画像の拡大及び回転が可能になる。
【0119】
フィルターの機能とは、画像にフィルター加工を施す機能である。フィルターの機能のボタンは、フィルターボタンEB2に割り当てられる。フィルターボタンEB2を画面上でタッチすると、フィルターの機能が起動し、プリント画像PIに対するフィルター加工が可能になる。
【0120】
画質補正の機能とは、画像の明るさ、コントラスト及び彩度を補正する機能である。画質補正の機能は、画質補正ボタンEB3に割り当てられる。画質補正ボタンEB3を画面上でタッチすると、画質補正の機能が起動し、プリント画像PIに対して、画質補正(画像の明るさ、コントラスト及び彩度の補正)が可能になる。
【0121】
各機能は、対応する各ボタンを画面上でタッチするとオン(起動)され、再度タッチするとオフされる。また、一つの機能が起動中に他の機能のボタンがタッチされると、タッチされた機能に切り換わる。たとえば、フィルターの機能が起動中に画質補正ボタンEB3がタッチされると、フィルターの機能は終了し、画質補正の機能がオンされる。
【0122】
図14に示すように、プリント画像確認画面202には、バックボタンBB及びトップボタンTBが表示される。バックボタンBBは、一つ前の画面に戻ることを指示するボタンである。トップボタンTBは、トップ画面200に戻ることを指示するボタンである。バックボタンBB及びトップボタンTBが、画面の上部に配置される。
【0123】
[拡大及び回転操作画面]
画面上で拡大&回転ボタンEB1がタッチされると、拡大及び回転の機能の操作画面、すなわち、画像の拡大操作及び回転操作を行う操作画面(拡大&回転操作画面)203に切り換わる。
【0124】
図15は、拡大及び回転操作画面の一例を示す図である。
【0125】
拡大及び回転操作画面203では、プリント画像確認画面202での表示内容に加えて、拡大操作用の拡大用スライドバーSB1及び回転操作用の回転用スライドバーSB2が表示される。
【0126】
拡大用スライドバーSB1は、そのノブNB1をスライドさせて操作する(ノブNB1をタッチしてスライドさせる)。拡大用スライドバーSB1を操作すると、その操作量に応じて、画像が拡大する。プリント画像PIは、ノブNB1を画面右方向にスライドさせると拡大し、左方向にスライドさせると縮小する。
【0127】
回転用スライドバーSB2は、そのノブNB2をスライドさせて操作する。回転用スライドバーSB2を操作すると、その操作量に応じて画像が回転する。プリント画像PIは、ノブNB2を画面右方向にスライドさせると時計回りに回転し、左方向にスライドさせると反時計回りに回転する。ノブNB2をバーの左端から右端までスライドさせると、画像が一回転する。
【0128】
拡大用スライドバーSB1及び回転用スライドバーSB2は、操作領域EA3に表示される。操作領域EA3は、中心線Lに沿う方向(Y方向)において、画像表示領域EA1及びボタン表示領域EA2の間に設定される。図15に示すように、拡大用スライドバーSB1及び回転用スライドバーSB2は、この領域に上下に並べて配置される。また、拡大用スライドバーSB1及び回転用スライドバーSB2は、共に円弧状に湾曲した形状で表示される。より具体的には、中心線L上に設定された点を中心とする円に沿って表示され、かつ、中心線Lを基準として左右対称に表示される。このように、円弧状に湾曲させて表示することにより、直線として表示させる場合に比べて、全体の長さを長くできる。これにより、操作の分解能を向上でき、より細かな操作が可能になる。このことは、画面の表示サイズが小さい場合に特に有効に作用する。
【0129】
[フィルター操作画面]
画面上でフィルターボタンEB2がタッチされると、フィルターの機能の操作画面、すなわち、画像にフィルター加工を施す操作の操作画面(フィルター操作画面)204に切り換わる。
【0130】
図16は、フィルター操作画面の一例を示す図である。
【0131】
フィルター操作画面204では、プリント画像確認画面202での表示内容に加えて、適用するフィルターの選択ボタンが表示される。図16は、選択ボタンとして、4つのボタンを表示させた場合の例を示している。具体的には、ノーマルの状態に戻すノーマルボタンFB1、モノクロフィルターを適用するモノクロボタンFB2、セピアフィルターを適用するセピアボタンFB3、及び、オートフィルターを適用するオートボタンFB4を表示した場合の例を示している。
【0132】
ここで、モノクロフィルターとは、画像を白黒でモノクローム化するフィルターである。画面上でモノクロボタンFB2がタッチされると、画像表示領域EA1に表示されているプリント画像PIが白黒でモノクローム化される。
【0133】
セピアフィルターとは、画像の色調をセピア調にするフィルターである。画面上でセピアボタンFB3がタッチされると、画像表示領域EA1に表示されているプリント画像PIの色調がセピア調にされる。
【0134】
オートフィルターとは、画像の色調を自動で最適化するフィルターである。画面上でオートボタンFB4がタッチされると、画像表示領域EA1に表示されているプリント画像PIの色調が自動で補正される。
【0135】
画面でノーマルボタンFB1がタッチされると、適用されたフィルターがキャンセルされ、オリジナルの状態に復帰する。
【0136】
フィルターの選択ボタン(ノーマルボタンFB1、モノクロボタンFB2、セピアボタンFB3、オートボタンFB4)は、画像表示領域EA1に表示されるプリント画像PIの外形に対応した長方形状を有する。より具体的には、プリント画像PIの外形と相似形状を有する(ほぼ相似と認められる形状を含む)。
【0137】
また、各ボタンには、適用されるフィルターと同じフィルター加工が施された共通の画像が表示される。たとえば、モノクロボタンFB2を構成する画像には、白黒でもクローム化された画像が表示される。
【0138】
更に、各ボタンは、操作領域EA3に展開して表示され、中心線L上に設定された点を中心として放射状に表示される。このように、放射状に表示することにより、直線状に並べて表示させる場合に比べて、表示できるボタンの数、サイズを大きくできる。これにより、操作性を向上できる。なお、一画面に表示させるボタンの数は、円弧の曲率を調整することで調整できる。すなわち、同じボタンのサイズであれば、曲率を大きくするほど(湾曲を大きくするほど)、一度に表示できるボタンの増やすことができる。
【0139】
なお、フィルターの選択ボタン(ノーマルボタンFB1、モノクロボタンFB2、セピアボタンFB3、オートボタンFB4)は、画像編集用の操作ボタンの一例である。
【0140】
[画質補正操作画面]
画面上で画質補正ボタンEB3がタッチされると、画質補正の機能の操作画面、すなわち、画像の明るさ、コントラスト及び彩度の補正操作を行う操作画面(画質補正操作画面)205に切り換わる。
【0141】
図17は、画質補正操作画面の一例を示す図である。
【0142】
画質補正操作画面205では、プリント画像確認画面202での表示内容に加えて、画像の明るさを調整する明るさ調整用スライドバーSB3、画像のコントラストを調整するコントラスト調整用スライドバーSB4、画像の彩度を調整する彩度調整用スライドバーSB5、及び、リセットボタンRSBが表示される。
【0143】
明るさ調整用スライドバーSB3は、そのノブNB3をスライドさせて操作する。明るさ調整用スライドバーSB3を操作すると、その操作量に応じて、画像の明るさが変化する。ノブNB3は、デフォルトでバーの中央に位置する。プリント画像PIは、ノブNB3を画面右方向にスライドさせると、明るくなり、左方向にスライドさせると、暗くなる。
【0144】
コントラスト調整用スライドバーSB4は、そのノブNB4をスライドさせて操作する。コントラスト調整用スライドバーSB4を操作すると、その操作量に応じて、画像のコントラストが変化する。ノブNB4は、デフォルトでバーの中央に位置する。プリント画像PIは、ノブNB4を画面右方向にスライドさせると、コントラストが高くなり、左方向にスライドさせると、コントラストが低くなる。
【0145】
彩度調整用スライドバーSB5は、そのノブNB5をスライドさせて操作する。彩度調整用スライドバーSB5を操作すると、その操作量に応じて、画像の彩度が変化する。ノブNB5は、デフォルトでバーの中央に位置する。プリント画像PIは、ノブNB5を画面右方向にスライドさせると、彩度が高くなり、左方向にスライドさせると、彩度が低くなる。
【0146】
リセットボタンRSBは、各スライドバー(明るさ調整用スライドバーSB3、コントラスト調整用スライドバーSB4及び彩度調整用スライドバーSB5)の操作をリセットするボタンである。リセットボタンRSBが、タッチされると、各スライドバーの操作がリセットされる。すなわち、各スライドバーのノブがデフォルトの位置(中央)に復帰する。
【0147】
各スライドバー(明るさ調整用スライドバーSB3、コントラスト調整用スライドバーSB4及び彩度調整用スライドバーSB5)、及び、リセットボタンRSBは、操作領域EA3に表示される。図17に示すように、各スライドバーは、この領域に上下に並べて配置される。また、各スライドバーは、共に円弧状に湾曲した形状で表示される。より具体的には、中心線L上に設定された点を中心とする円に沿って表示され、かつ、中心線Lを基準として左右対称に表示される。これにより、操作の分解能を向上でき、より細かな操作が可能になる。リセットボタンRSBは、操作領域E3の右端に配置される。
【0148】
[プリントを実行した場合の操作画面]
画面上でプリントボタンPBをタッチすると、画像表示領域EA1に表示されたプリント画像PIのプリントが指示される。プリントが指示されると、プリンタ10にプリント画像PIの画像データが送信される。
【0149】
プリント画像PIの送信が実行されると、画像送信のイメージが、アニメーションで表示される。具体的には、プリント画像PIが枠FLと共に移動し、画面の縁から消えてゆくイメージがアニメーションで表示される。
【0150】
図18は、プリントを指示した場合のアニメーション表示の一例を示す図である。
【0151】
プリントを指示すると、時系列順に画面が、画面206A、画面206B、画面206Cと変化する。同図に示すように、プリント画像PIが、枠FLと共に画面の長手方向に沿って上方に移動し、画面の上縁から消えてゆく(インスタントフィルムが送られる映像を模したもの)。これにより、画像がプリンタに送信されたことを認識しやすくできる。
【0152】
(B)テンプレートプリントの機能を使用したプリント操作
ここでは、テンプレートプリントの機能を使用して、画像をプリントする場合の操作画面の構成について説明する。
【0153】
上記のように、テンプレートプリントは、画像にテンプレート画像を合成して合成画像を生成し、プリントする機能である。合成する画像は、携帯端末100に保存されている画像が使用される。テンプレートプリントの大まかな操作手順は、(1)テンプレートの選択、(2)プリントする画像の選択、(3)プリントの指示である。必要に応じて、画像の加工編集が行われる。
【0154】
[テンプレート選択画面]
トップ画面200において、テンプレートプリントボタンMB4をタッチすると、テンプレートプリントの機能が起動する。テンプレートプリントの機能が起動すると、タッチパネル120の画面が、テンプレート選択画面210に切り換わる。この画面は、プリントする画像に合成するテンプレート画像を選択する画面である。
【0155】
図19は、テンプレートプリント選択画面の一例を示す図である。
【0156】
同図に示すように、テンプレート選択画面210では、使用可能なテンプレート画像が、サムネイル形式で一覧表示される。ユーザは、使用を希望する絵柄のテンプレート画像を画面上でタッチして、使用するテンプレート画像を選択する。
【0157】
[画像選択画面]
テンプレート選択画面210において、使用するテンプレート画像が選択されると、タッチパネル120の画面が、画像選択画面201に切り換わる(図13参照)。ユーザは、この画面でプリントする画像を選択する。
【0158】
[プリント画像確認画面]
プリントする画像が選択されると、タッチパネル120の画面が、プリント画像確認画面202に切り換わる。この画面は、プリントする画像(プリント画像)を確認するための画面である。
【0159】
図20は、テンプレートプリントでのプリント画像確認画面の一例を示す図である。
【0160】
画像編集のメニューボタンとして、テンプレートボタンEB4が追加されている点以外は、シンプルプリントのプリント画像確認画面202の画面構成と同じである。テンプレートボタンEB4は、テンプレート画像を切り換える機能を呼び出すボタンである。テンプレートボタンEB4は、テンプレート画像を変更する場合に使用される。
【0161】
シンプルプリントのプリント画像確認画面202と同様に、プリントボタンPB及び画像編集のメニューボタン(拡大&回転ボタンEB1、フィルターボタンEB2、画質補正ボタンEB3、テンプレートボタンEB4)は、ボタン表示領域EA2に表示され、画面の幅方向(X方向)に沿って一列に並べて表示される。この際、プリントボタンPBが中心線L上に配置され、その両側に画像編集のメニューボタン(拡大&回転ボタンEB1、フィルターボタンEB2、画質補正ボタンEB3及びテンプレートボタンEB4)が配置される。シンプルプリントのプリント画像確認画面202と異なり、画像編集のメニューボタンは、プリントボタンPBを中心として左右対称に配置される。具体的には、拡大&回転ボタンEB1及びテンプレートボタンEB4がプリントボタンPBの左隣に一定の間隔で配置され、フィルターボタンEB2及び画質補正ボタンEB3が、プリントボタンPBの右隣に一定の間隔で配置される。中央のプリントボタンPBが、他のボタン(拡大&回転ボタンEB1、フィルターボタンEB2、画質補正ボタンEB3及びテンプレートボタンEB4)よりも大きなサイズで構成される点は、シンプルプリントの場合と同様である。
【0162】
[テンプレート切り換え操作画面]
拡大及び回転の機能、フィルターの機能及び画質補正の機能は、シンプルプリントの場合と同じなので、ここでは、テンプレート画像の切り換え機能について説明する。
【0163】
テンプレートボタンEB4がタッチされると、テンプレート画像の切り換え操作を行う操作画面(テンプレート切り換え操作画面)212に切り換わる。
【0164】
図21は、テンプレート切り換え操作画面の一例を示す図である。
【0165】
テンプレート切り換え操作画面212では、プリント画像確認画面202での表示内容に加えて、切り換え可能なテンプレート画像の選択ボタンTB1、TB2、…が表示される。ユーザは、切り換えを希望するテンプレート画像の選択ボタンを画面上でタッチして選択する。選択ボタンTB1、TB2、…は、画像編集の操作ボタンの一例である。
【0166】
各ボタンは、そのボタンによって選択されるテンプレート画像を縮小した画像で構成される。したがって、その外形は、プリント画像PIの外形と相似形状を有する(ほぼ相似と認められる形状を含む)。
【0167】
テンプレート画像の選択ボタンTB1、TB2、…は、フィルターの選択ボタンと同様に、操作領域EA3に展開表示され、中心線L上に設定された点を中心として放射状に表示される。
【0168】
なお、操作領域EA3には、一定数の選択ボタンTB1、TB2、…が表示される。図21は、一度に4つの選択ボタンを表示させる場合(ボタンの全体を表示できる数が4つの場合)の例を示している。その他の選択ボタンについては、スクロールさせて表示する。スクロールは、操作領域EA3に表示された選択ボタン上で画面をスワイプ操作又はフリック操作することによって行われる。ここで、スワイプ操作とは、画面に触れた状態で指を滑らせる操作のことである。フリック操作とは、スワイプをより勢いよく行い、画面を弾くようにして、指を滑らせつつ画面から離す操作のことである。
【0169】
図22は、操作領域に表示される選択ボタンのスクロールの概念図である。
【0170】
同図に示すように、操作領域EA3に表示される選択ボタンTB1、TB2、…は、画面を右方向にスワイプ操作又はフリック操作することにより、円弧に沿って右方向(矢印R+方向)にスクロールする(時計回りにスクロールする。)。また、画面を左方向にスワイプ操作又はフリック操作することにより、円弧に沿って左方向(矢印R-方向)にスクロールする(反時計回りにスクロールする。)。
【0171】
[プリントを実行した場合の操作画面]
プリントの実行は、シンプルプリントの場合と同じである。すなわち、画面上でプリントボタンPBをタッチして、プリントを指示する。プリントが指示されると、プリンタ10にプリント画像PIの画像データが送信される。画像送信のイメージが、アニメーション表示される点もシンプルプリントの場合と同様である(図18参照)。
【0172】
(C)コラージュプリントの機能を使用したプリント操作
ここでは、コラージュプリントの機能を使用して、画像をプリントする場合の操作画面の構成について説明する。
【0173】
上記のように、コラージュプリントの機能は、内部が複数の領域に分割されたフレーム(分割フレーム)の各領域に画像を当てはめて合成画像(コラージュ画像)を生成し、プリントする機能である。コラージュプリントの大まかな操作手順は、(1)分割フレームの選択、(2)合成する画像の選択、(3)プリントの指示である。必要に応じて、合成する画像の加工編集が行われる。
【0174】
[分割フレーム選択画面]
トップ画面200において、コラージュプリントボタンMB5をタッチすると、コラージュプリントの機能が起動する。コラージュプリントの機能が起動すると、タッチパネル120の画面が、分割フレーム選択画面220に切り換わる。この画面は、分割フレームを選択する画面である。
【0175】
図23は、分割フレーム選択画面の一例を示す図である。
【0176】
同図に示すように、分割フレーム選択画面220では、選択可能な分割フレームの画像(フレーム内の分割の態様を示した画像)が、サムネイル形式で一覧表示される。ユーザは、使用を希望する分割パターンの分割フレームの画像を画面上でタッチして、使用する分割フレームを選択する。
【0177】
[コラージュ画像作成画面]
分割フレーム選択画面220において、使用する分割フレームが選択されると、タッチパネル120の画面が、コラージュ画像作成画面221に切り換わる。この画面は、コラージュ画像を作成する画面である。
【0178】
図24は、コラージュ画像作成画面の一例を示す図である。
【0179】
選択した分割フレームに応じて画像表示領域EA1の内部が分割される点、分割の境界線の表示のオン及びオフを切り換える境界線ボタンFBBが表示される点、及び、画像編集のメニューボタンとして、分割フレームボタンEB5が追加されている点以外は、シンプルプリントのプリント画像確認画面202の画面構成と同じである。
【0180】
画像表示領域EA1は、その内部の領域が、選択した分割フレームに応じて分割される。境界線ボタンFBBは、その分割の境界線FBLの表示をオン及びオフする。ユーザが、境界線ボタンFBBを画面上でタッチするたびにオン及びオフが切り換わる。境界線ボタンFBBをオンすると、画像表示領域EA1に境界線FBLが表示される。なお、図24は、境界線FBLの表示をオンした場合を示している。境界線の表示をオンすると、プリントされる画像にも境界線が表示される。
【0181】
分割フレームボタンEB5は、分割フレームを切り換える機能を呼び出すボタンである。分割フレームボタンEB5は、分割フレームを変更する場合に使用される。
【0182】
シンプルプリントのプリント画像確認画面202と同様に、プリントボタンPB及び画像編集のメニューボタン(拡大&回転ボタンEB1、フィルターボタンEB2、画質補正ボタンEB3及び分割フレームボタンEB5)は、ボタン表示領域EA2に表示され、画面の幅方向(X方向)に沿って一列に並べて表示される。この際、プリントボタンPBが中心線L上に配置され、その両側に画像編集のメニューボタン(拡大&回転ボタンEB1、フィルターボタンEB2、画質補正ボタンEB3及び分割フレームボタンEB5)が配置される。シンプルプリントのプリント画像確認画面202と異なり、画像編集のメニューボタンは、プリントボタンPBを中心として左右対称に配置される。具体的には、拡大&回転ボタンEB1及び分割フレームボタンEB5がプリントボタンPBの左隣に一定の間隔で配置され、フィルターボタンEB2及び画質補正ボタンEB3が、プリントボタンPBの右隣に一定の間隔で配置される。中央のプリントボタンPBが、他のボタン(拡大&回転ボタンEB1、フィルターボタンEB2、画質補正ボタンEB3及び分割フレームボタンEB5)よりも大きなサイズで構成される点は、シンプルプリントの場合と同様である。
【0183】
画像表示領域EA1において、画像を合成する領域をタッチすると、タッチパネル120の画面が画像選択画面に切り換わる(図13参照)。ユーザは、この画面で合成する画像を選択する。画像を選択すると、再び、コラージュ画像作成画面221に復帰する。この際、選択した画像が、選択した領域に当てはめられて表示される。
【0184】
図25は、画像選択後のコラージュ画像作成画面の一例を示す図である。
【0185】
同図は、フレーム内が上下二等分割された分割フレームにおいて、画面上側の領域を選択して、合成する画像を選択した場合の画面表示の一例を示している。同図に示すように、選択した画像が、選択した領域に当てはめられて表示される。
【0186】
選択した領域において、画像をタッチしながら指を移動させると、画像の位置調整が行われる。選択した画像を変更する場合は、画像を変更する領域をタッチして選択し、バックボタンBBをタッチする。本操作により、画面が画像選択画面(図13参照)に切り換わり、画像の選択が可能になる。なお、領域内で画面をフリック操作することによって、順番に画像が切り換わるようにしてもよい。
【0187】
分割フレームのすべての領域について、画像の選択を行い、コラージュ画像を完成させる。
【0188】
[分割フレーム切り換え操作画面]
選択した各領域の画像については、拡大及び回転の機能、フィルターの機能及び画質補正の機能を使用することで、個別に加工編集できる。拡大及び回転の機能、フィルターの機能及び画質補正の機能は、シンプルプリントの場合と同じである。ここでは、分割フレームの切り換え機能について説明する。
【0189】
分割フレームボタンEB5がタッチされると、分割フレームの切り換え操作を行う操作画面(分割フレーム切り換え操作画面)222に切り換わる。
【0190】
図26は、分割フレーム切り換え操作画面の一例を示す図である。
【0191】
分割フレーム切り換え操作画面222では、コラージュ画像作成画面221での表示内容に加えて、切り換え可能な分割フレームを選択する分割フレーム選択ボタンSFB1、SFB2、…が表示される。ユーザは、切り換えを希望する分割フレームの選択ボタンを画面上でタッチして選択する。分割フレーム選択ボタンSFB1、SFB2、…は、画像編集の操作ボタンの一例である。
【0192】
各ボタンは、そのボタンによって選択される分割フレームの画像を縮小した画像で構成される。したがって、その外形は、プリント画像の外形と相似形状を有する(ほぼ相似と認められる形状を含む)。
【0193】
分割フレーム選択ボタンSFB1、SFB2、…は、テンプレート画像の選択ボタンと同様に、操作領域EA3に表示され、中心線L上に設定された点を中心として放射状に表示される。また、操作領域EA3には、一定数の分割フレーム選択ボタンSFB1、SFB2、…が表示される。その他の分割フレーム選択ボタンについては、テンプレート画像の選択ボタンと同様に、スクロールさせて表示する(図22参照)。
【0194】
分割フレームが切り換えられた場合は、再度、各領域の画像が選択される。
【0195】
[プリントを実行した場合の操作画面]
コラージュ画像が完成すると、プリントが可能になる。プリントの実行は、シンプルプリントの場合と同じである。すなわち、画面上でプリントボタンPBをタッチして、プリントを指示する。プリントが指示されると、プリンタ10にプリント画像(生成されたコラージュ画像)の画像データが送信される。画像送信のイメージが、アニメーション表示される点もシンプルプリントの場合と同様である(図18参照)。
【0196】
[変形例]
[プリントの指示操作の変形例]
上記実施の形態では、ボタン表示領域EA2に表示されたプリントボタンPBをタッチ操作することにより、画像表示領域EA1に表示された画像のプリントを指示する構成としている。当該方法に代えて、あるいは、当該方法に加えて、次の方法でプリントを指示してもよい。すなわち、画像表示領域EA1に表示されたプリント画像PIの上で又は枠FLの上で画面をスワイプ操作又はフリック操作することにより、プリントを指示する。
【0197】
図27は、フリック操作によりプリントを指示する場合の操作の概念図である。
【0198】
同図に示すように、画面に表示された枠FLの上を指でタッチし、上方に弾くように滑らせて、プリントを指示する。
【0199】
上記のように、プリントが指示されると、画像送信のイメージがアニメーションで表示される。アニメーション表示の際のプリント画像PIの移動方向と、プリント指示の操作方向とが一致する。これにより、直感的な操作を可能にでき、より操作性を向上できる。
【0200】
[プリントの中止]
プリントは必要に応じて中止できるようにすることが好ましい。特に、プリントを開始する前においては、プリントを中止できるようにすることにより、プリントシステムの利便性をより向上できる。
【0201】
携帯端末側でプリントの中止を指示する方法として、画面上にプリントの中止を指示するボタンを表示する方法を採用できる。
【0202】
図28は、プリントのキャンセルの指示入力を受け付ける画面の一例を示す図である。同図は、画像の送信中にプリントのキャンセルを受け付ける場合の画面の一例を示している。
【0203】
上記のように、プリントが指示されると、画像送信のイメージがアニメーションで表示される。アニメーション表示の際のプリント画像PIの上に重ねて、画像の送信中であることを示すメッセージMI1(「画像転送中」)、及び、プリントキャンセルボタンPCBを表示する。プリントキャンセルボタンPCBは、プリントの中止を指示するボタンである。プリントキャンセルボタンPCBは、矩形の枠内にキャンセルの文字を付したボタンで構成される。
【0204】
メッセージMI1及びプリントキャンセルボタンPCBは、アニメーション表示の際にプリント画像PIと共に移動する。したがって、最終的には画面の上縁から消える。表示中にプリントキャンセルボタンPCBをタッチすることにより、プリントが中止される。
【0205】
プリントを指示した後にプリントキャンセルボタンPCBがタッチされて、プリントが中止された場合は、プリント画像PIが逆方向に移動し、元の位置に復帰する。すなわち、下方向に移動し、移動開始前の位置に復帰する(図18の画面206A参照)。
【0206】
このようにプリントキャンセルボタンPCBを表示することにより、プリントを中止できること、及び、そのタイムリミットを把握でき、より操作性を向上できる。
【0207】
[画面上での画像加工の操作方法の変形例]
プリントする画像の拡大及び回転等の操作は、所定のジェスチャーで行ってもよい。たとえば、画像表示領域EA1に表示された画像上でピンチアウト及びピンチインの操作を行うことで、画像を拡大及び縮小させる。また、画像表示領域EA1に表示された画像上でスワイプ操作することにより、操作方向に画像を移動させる。また、画像表示領域EA1に表示された画像を二本の指(たとえば親指と人指し指)でタッチして回転(捻る)することにより、画像を回転させる。なお、ピンチインの操作とは、二本の指(たとえば親指と人指し指)で画面をタッチして摘むように動かす操作をいう。ピンチアウトの操作とは、二本の指(たとえば親指と人指し指)で画面をタッチして広げるように動かす操作をいう。
【0208】
なお、このように画面上のジェスチャーで拡大、移動及び回転等の操作を行う場合、当該機能のオン及びオフを切り換えられる構成にすることが好ましい。たとえば、プリント画像PIを囲う枠FLにタッチすることで、当該機能のオン及びオフを切り換える構成を採用できる。この場合、枠FLをタッチするたびに、当該機能のオン及びオフが交互に切り換わる。
【0209】
また、このように画面上のジェスチャーで拡大、移動及び回転等の操作を行う場合は、操作のガイド画面を表示することが好ましい。
【0210】
図29は、操作のガイド画面の一例を示す図である。
【0211】
同図に示すように、画面上のジェスチャーによって画像を拡大、移動及び回転できることを示すメッセージ(「画像上でジェスチャー入力することで画像の編集をすることができます。」)MI2をプリント画像確認画面202に表示する。このメッセージMI2は、たとえば、プリント画像確認画面202を最初に表示させる際に表示させる。
【0212】
なお、図29に示す例では、ユーザに確認を促すためにOKボタンOKBを表示させている。メッセージMI2は、OKボタンOKBがタッチされることで画面から消される。本メッセージMI2は、設定で表示及び非表示を選択できるようにすることが好ましい。
【0213】
また、本例のように、画面上のジェスチャーによって画像を拡大及び回転等させる場合は、拡大及び回転の機能を呼び出すボタン(拡大&回転ボタンEB1)の表示を省略できる。図29は、拡大&回転ボタンの表示を省略した例を示している。
【0214】
[ボタンレイアウトの変形例]
上記実施の形態では、ボタン表示領域EA2において、プリントボタンPBを中心線L上に配置する構成としているが、中心線L上に配置するボタンの種類は、これに限定されるものではない。その他の機能のボタンを配置してもよい。
【0215】
しかし、プリントに係わる操作を行う操作画面において、プリントボタンPBを中心線上に配置し、かつ、他のボタンよりも大きなサイズで表示することにより、プリントの指示操作を明確にできる。
【0216】
また、上記実施の形態では、ボタン表示領域EA2には、プリントボタンPB及び画像編集のメニューボタンのみを表示させているが、ボタン表示領域EA2には、これら以外の機能のボタンを表示してもよい。たとえば、設定ボタンSEBを表示させてもよい。
【0217】
[画像編集のメニューの変形例]
上記実施の形態では、画像編集のメニューとして、拡大及び回転の機能、フィルターの機能、及び、画質補正の機能が備えられている場合を例に説明したが、画像編集のメニューとして用意する項目は、これに限定されるものではない。上記の項目に代えて、あるいは、上記の項目に加えて、その他の画像編集を行うことができるようにしてもよい。たとえば、ノイズ除去、シャープネスの変更等が行えるようにしてもよい。
【0218】
また、タッチパネルを利用して、画像上に文字を書いたり、絵を描いたり、スタンプを押したりできるようにしてもよい(いわゆるお絵描きモード)。更に、画面上にキーボードを表示し、入力した文字を写し込めるようにしてもよい。たとえば、余白領域に文字を写し込めるようにしてもよい。
【0219】
[プリンタが接続されていない場合の操作画面]
プリンタ10が接続されていない場合(プリンタ10との間の通信が確立していない場合)、各操作画面において、表示されるプリントボタンに代えて、通信接続ボタンを表示させてもよい。
【0220】
図30は、通信接続ボタンの表示の一例を示す図である。なお、同図は、シンプルプリントの機能の操作画面において、通信接続ボタンを表示した場合の一例を示している。
【0221】
同図に示すように、プリントボタンに代えて通信接続ボタンCCBが表示される。通信接続ボタンCCBは、プリンタ10と通信接続を行うボタンである。通信接続ボタンCCBがタッチされると、通信可能なプリンタ10を検出する処理が行われ、検出されたプリンタ10との間で通信を確立させる処理が行われる。この際、スマートフォン100のタッチパネル120には、通信の設定を行う画面が表示される。たとえば、通信可能なプリンタが一覧表示され、接続するプリンタを選択する画面が表示される。
【0222】
[インスタントカメラの機能の操作画面]
図31は、インスタントカメラの機能の操作画面の一例を示す図である。
【0223】
インスタントカメラの機能の操作画面230では、画像表示領域EA1にライブビューの画像LVIが表示される。ライブビューとは、イメージセンサで捉えた映像をリアルタイムに表示させる機能である。
【0224】
また、インスタントカメラの機能の操作画面230では、ボタン表示領域EA2にカメラの操作ボタンが表示される。具体的には、フラッシュボタンCB1、イン/アウト切り換えボタンCB2、シャッターボタンCB3、タイマーボタンCB4及びデートボタンCB5が表示される。フラッシュボタンCB1は、フラッシュのモードを切り換えるボタンである。イン/アウト切り換えボタンCB2は、インカメラとアウトカメラを切り換えるボタンである。シャッターボタンCB3は、レリーズを指示するボタンである。タイマーボタンCB4は、タイマー機能のオン及びオフを切り換えるボタンである。デートボタンCB5は、デート機能のオン及びオフを切り換えるボタンである。デート機能とは、プリント画像の所定位置に日付を写し込む機能である。
【0225】
カメラの操作ボタンは、シャッターボタンCB3を中心として左右対称に配置される。シャッターボタンCB3は、画面の幅方向の中央に配置される。また、シャッターボタンCB3は、他のボタンよりも大きなサイズで構成される。
【0226】
[プリンタの他の例]
上記実施の形態では、プリンタがインスタントプリンタで構成される場合を例に説明したが、プリンタの構成は、これに限定されるものではない。この他、たとえば、感熱紙にプリントする感熱式プリンタ、インクリボンを使用してプリントする熱転写プリンタ、インクジェット方式でプリントするインクジェットプリンタ等の種々の方式のプリンタに適用できる。また、使用するメディアの種類についても特に限定されず、枚葉紙の他、ロール紙にプリントするプリンタにも適用できる。さらに、ラベル(シールを含む)等にプリントするプリンタにも適用できる。
【0227】
また、上記実施の形態では、本発明をモバイルプリンタに適用した場合を例に説明したが、本発明の適用は、これに限定されるものではない。いわゆる据え置きタイプのプリンタにも適用できる。
【0228】
[操作装置の他の例]
上記実施の形態では、携帯端末を操作装置として使用する場合を例に説明したが、操作装置として使用可能な機器は、これに限定されるものではない。画面へのタッチ操作を検出するタッチパネルと、タッチパネルの表示を制御する表示制御部(CPU等)、通信部を備えた構成の機器(特に携帯機器)であれば、操作装置として使用できる。したがって、たとえば、近距離無線通信機能を備え、かつ、表示部がタッチパネルで構成されたデジタルカメラ等を操作装置として使用することもできる。また、これらの機能を備えた携帯ゲーム機等を操作装置として使用することもできる。
【0229】
また、表示制御部等の機能を実現するハードウェアは、各種のプロセッサ(processor)で構成できる。各種プロセッサには、プログラムを実行して各種の処理部として機能する汎用的なプロセッサであるCPU(Central Processing Unit)、FPGA(Field Programmable Gate Array)などの製造後に回路構成を変更可能なプロセッサであるプログラマブルロジックデバイス(Programmable Logic Device;PLD)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)などの特定の処理を実行させるために専用に設計された回路構成を有するプロセッサである専用電気回路などが含まれる。点検支援装置を構成する1つの処理部は、上記各種プロセッサのうちの1つで構成されていてもよいし、同種又は異種の2つ以上のプロセッサで構成されてもよい。たとえば、1つの処理部は、複数のFPGA、あるいは、CPUとFPGAの組み合わせによって構成されてもよい。また、複数の処理部を1つのプロセッサで構成してもよい。複数の処理部を1つのプロセッサで構成する例としては、第1に、クライアントやサーバなどのコンピュータに代表されるように、1つ以上のCPUとソフトウェアの組み合わせで1つのプロセッサを構成し、このプロセッサが複数の処理部として機能する形態がある。第2に、システムオンチップ(System On Chip;SoC)などに代表されるように、複数の処理部を含むシステム全体の機能を1つのIC(Integrated Circuit)チップで実現するプロセッサを使用する形態がある。このように、各種の処理部は、ハードウェア的な構造として、上記各種プロセッサを1つ以上用いて構成される。更に、これらの各種のプロセッサのハードウェア的な構造は、より具体的には、半導体素子などの回路素子を組み合わせた電気回路(circuitry)である。
【0230】
[通信形態の変形例]
上記実施の形態では、プリンタと携帯端末が無線で通信する形態としているが、有線で通信する形態としてもよい。また、無線で通信する場合において、その通信方式は、特に限定されず、公知の通信方式を採用できる。
【0231】
[リモートコントローラーとしての使用]
プリンタ及び携帯端末が無線で通信する場合は、プリンタを携帯端末のリモートコントローラーとして使用してもよい。たとえば、携帯端末が、上記実施の形態のスマートフォンでのように、カメラ機能を備えている場合、そのカメラ機能をプリンタで遠隔操作する態様が考えられる。この場合、たとえば、プリンタ本体14に備えられた電源ボタン16をシャッターボタンとして機能させることができる。また、上記実施の形態のプリンタ10のように、プリンタ本体14の動きを検出する機能が備えられている場合、そのプリンタ本体14の動きを検出し、プリンタ本体14の特定の動きによって、携帯端末の特定の機能を遠隔操作する構成としてもよい。たとえば、プリンタ本体14を前後に傾ける動きによって、携帯端末に備えられたカメラのズームを制御する構成とすることができる(プリンタ本体14を前方に傾ける動きによってズームアップし、後方に傾ける動きによってズームアウトする等)。
【符号の説明】
【0232】
10 プリンタ
12 インスタントフィルム
12a インスタントフィルムの露光面
12b インスタントフィルムの観察面
12c インスタントフィルムの露光領域
12d インスタントフィルムのポッド部
12e インスタントフィルムの現像処理液ポッド
12f インスタントフィルムのトラップ部
12g インスタントフィルムの吸収材
12h インスタントフィルムの観察領域
12i インスタントフィルムの観察面の枠
14 プリンタ本体
16 電源ボタン
18 排出口
20 フィルムパック蓋
22 ロック解除レバー
24 USBケーブル接続部カバー
30 フィルムパック装填室
32 フィルム送出機構
32a クロー
34 フィルム搬送機構
34A 搬送ローラ対
34B 展開ローラ対
36 プリントヘッド
40 フィルムパック
42 フィルムパックのケース
42a ケースの露光用開口
42b ケースのフィルム排出口
42c ケースのクロー開口部
50 操作検出部
52 光源部
54 光源制御部
56 無線通信部
56A アンテナ
58 電源部
60 電源制御部
62 プリンタ内蔵メモリ
64 メモリ制御部
66 動き検出部
68 フィルム送出機構駆動部
70 フィルム搬送機構駆動部
72 プリントヘッド制御部
80 プリンタマイコン
80A 画像取得部
80B プリントデータ生成部
80C プリント制御部
80D 代表色検出部
80E 発光制御部
100 携帯端末
100A 表示制御部
100B 入力制御部
100C 撮影制御部
100D 再生制御部
100E 画像処理部
100F 通信制御部
101 CPU
102 ROM
103 RAM
104 内蔵メモリ
105 ディスプレイ
106 タッチパッド
107 GPS受信部
108A インカメラ部
108B アウトカメラ部
109 マイク部
110 スピーカ部
111 無線通信部
111A アンテナ
112 近距離無線通信部
112A アンテナ
113 センサ部
114 メディアドライブ
115 メモリカード
120 タッチパネル
200 トップ画面
201 画像選択画面
201A キャンセルボタン
202 プリント画像確認画面
203 回転操作画面
204 フィルター操作画面
205 画質補正操作画面
206A プリントを指示した場合のアニメーションの一画面
206B プリントを指示した場合のアニメーションの一画面
206C プリントを指示した場合のアニメーションの一画面
210 テンプレート選択画面
212 テンプレート切り換え操作画面
220 分割フレーム選択画面
221 コラージュ画像作成画面
222 分割フレーム切り換え操作画面
230 インスタントカメラの機能の操作画面
BB バックボタン
CB1 フラッシュボタン
CB2 アウト切り換えボタン
CB3 シャッターボタン
CB4 タイマーボタン
CB5 デートボタン
CCB 通信接続ボタン
EA1 画像表示領域
EA2 ボタン表示領域
EA3 操作領域
EB1 回転ボタン
EB2 フィルターボタン
EB3 画質補正ボタン
EB4 テンプレートボタン
EB5 分割フレームボタン
F インスタントフィルムの送り方向
FB1 ノーマルボタン
FB2 モノクロボタン
FB3 セピアボタン
FB4 オートボタン
FBB 境界線ボタン
FBL 境界線
FL 画像表示領域を囲う枠
L 画面の幅方向の中心線
LVI ライブビューの画像
MA1 第1グループ表示領域
MA2 第2グループ表示領域
MA3 プリンタ情報表示領域
MB1 シンプルプリントボタン
MB2 ムービープリントボタン
MB3 インスタントカメラボタン
MB4 テンプレートプリントボタン
MB5 コラージュプリントボタン
MB6 相性診断ボタン
MB7 コラージュボタン
MG1 第1グループ
MG2 第2グループ
MI1 メッセージ
MI2 メッセージ
NB1 拡大用スライドバーのノブ
NB2 回転用スライドバーのノブ
NB3 明るさ調整用スライドバーのノブ
NB4 コントラスト調整用スライドバーのノブ
NB5 彩度調整用スライドバーのノブ
OKB OKボタン
PB プリントボタン
PI プリント画像
R+ スクロールの方向
R- スクロールの方向
RSB リセットボタン
SB1 拡大用スライドバー
SB2 回転用スライドバー
SB3 明るさ調整用スライドバー
SB4 コントラスト調整用スライドバー
SB5 彩度調整用スライドバー
SEB 設定ボタン
SFB1、SFB2、… 分割フレーム選択ボタン
TB トップボタン
TB1、TB2、… テンプレート画像の選択ボタン
図1
図2
図3
図4
図5
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図31