(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-11-10
(45)【発行日】2023-11-20
(54)【発明の名称】低k値の材料、銅、および/またはコバルトの層の存在下で、アルミニウム化合物を含む層を選択的にエッチングするための組成物および方法
(51)【国際特許分類】
H01L 21/306 20060101AFI20231113BHJP
H01L 21/304 20060101ALI20231113BHJP
【FI】
H01L21/306 D
H01L21/304 647A
(21)【出願番号】P 2020531506
(86)(22)【出願日】2018-12-05
(86)【国際出願番号】 EP2018083683
(87)【国際公開番号】W WO2019110680
(87)【国際公開日】2019-06-13
【審査請求日】2021-12-02
(32)【優先日】2017-12-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(32)【優先日】2018-06-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(73)【特許権者】
【識別番号】508020155
【氏名又は名称】ビーエーエスエフ ソシエタス・ヨーロピア
【氏名又は名称原語表記】BASF SE
【住所又は居所原語表記】Carl-Bosch-Strasse 38, 67056 Ludwigshafen am Rhein, Germany
(74)【代理人】
【識別番号】100100354
【氏名又は名称】江藤 聡明
(72)【発明者】
【氏名】ホーグブーム,ヨアネス テオドルス ヴァレンティヌス
(72)【発明者】
【氏名】ケ,チー チョン
(72)【発明者】
【氏名】ワン,チョー ウェイ
(72)【発明者】
【氏名】クリップ,アンドレアス
(72)【発明者】
【氏名】チョン,イー ピン
【審査官】桑原 清
(56)【参考文献】
【文献】特開2002-241795(JP,A)
【文献】特表2005-507166(JP,A)
【文献】特表2013-533631(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2016/0185595(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 21/306
H01L 21/304
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
低k値の材料の層ならびに/あるいは銅および/またはコバルトを含む層の存在下で、アルミニウム化合物を含む層を選択的にエッチングするための組成物であって、
(A)
‐ 式Iの化合物:
【化1】
(式中、R
1は、
‐ 水素原子、および
‐ -C(O)-R
2(式中、R
2は、水素原子、および1、2、3、または4個の炭素原子を有するアルキルからなる群から選択される)
からなる群から選択される);
‐ 式IIの化合物:
【化2】
(式中、R
3は、1、2、3、または4個の炭素原子を有するアルキルである)
;
および
‐ これらの混合物
からなる群から選択される、1種以上の可溶化剤;
(B)1種以上のフッ化物アニオン含有エッチャント;
(C)非置換であるか、またはC
1-4-アルキル、アミノ-C
1-4-アルキル、フェニル、チオフェニル、ハロゲン、ヒドロキシ、ニトロ、および/またはチオールにより独立して1回または2回置換されているベンゾトリアゾール
;およびこれらの混合物からなる群から選択される、1種以上の腐食防止剤;
(D)ヒスチジン、1,2-シクロヘキシレンジジニトリロ四酢酸、1,1,1,5,5,5-ヘキサフルオロ-2,4-ペンタンジオン、アセチルアセトナート、2,2’-アザンジイル二酢酸、エチレンジアミン四酢酸、エチドロン酸、メタンスルホン酸、アセチルアセトン、1,1,1-トリフルオロ-2,4-ペンタンジオン、1,4-ベンゾキノン、8-ヒドロキシキノリン、サリチリデンアニリン;テトラクロロ-1,4-ベンゾキノン、2-(2-ヒドロキシフェニル)-ベンゾオキサゾール、2-(2-ヒドロキシ-フェニル)-ベンゾチアゾール、ヒドロキシキノリンスルホン酸、スルホサリチル酸、サリチル酸、ピリジン、2-エチルピリジン、2-メトキシピリジン、3-メトキシピリジン、2-ピコリン、ジメチルピリジン、ピペリジン、ピペラジン、トリエチルアミン、トリエタノールアミン、エチルアミン、メチルアミン、イソブチルアミン、tert-ブチルアミン、トリブチルアミン、ジプロピルアミン、ジメチルアミン、ジグリコールアミン、モノエタノールアミン、メチルジエタノールアミン、ピロール、イソキサゾール、ビピリジン、ピリミジン、ピラジン、ピリダジン、キノリン、イソキノリン、インドール、1-メチルイミダゾール、ジイソプロピルアミン、ジイソブチルアミン、アニリン、ペンタメチルジエチレントリアミン、アセトアセトアミド、カルバミン酸アンモニウム、ピロリジンジチオカルバミン酸アンモニウム、マロン酸ジメチル、アセト酢酸メチル、N-メチルアセトアセトアミド、チオ安息香酸テトラメチルアンモニウム、2,2,6,6-テトラメチル-3,5-ヘプタンジオン、テトラメチルチウラムジスルフィド、乳酸、乳酸アンモニウム、ギ酸、プロピオン酸、ガンマ-ブチロラクトン、およびこれらの混合物からなる群から選択される、1種以上のキレート剤;および
(G)水
を含む、組成物。
【請求項2】
‐ 成分(B)が、フッ化アンモニウム、フッ化水素アンモニウム、フッ化トリエタノールアンモニウム、フッ化ジグリコアンモニウム、フッ化メチルジエタノールアンモニウム、フッ化テトラメチルアンモニウム、トリエチルアミン三フッ化水素酸塩、フッ化水素、フルオロホウ酸、テトラフルオロホウ酸、テトラフルオロホウ酸アンモニウム、フルオロ酢酸、フルオロ酢酸アンモニウム、トリフルオロ酢酸、フルオロケイ酸、フルオロケイ酸アンモニウム、テトラフルオロホウ酸テトラブチルアンモニウム、およびこれらの混合物からなる群から選択さ
れ;および/または
‐ 前記のまたは少なくとも1種の前記の成分(C)が、
‐ 非置換であるか、またはC
1-4-アルキ
ル、及び/又はハロゲ
ンによって独立して1回または2回置換されているベンゾトリアゾール
;および
‐ これらの混合物
からなる群から選択される、請求項1に記載の組成物。
【請求項3】
‐ 前記のまたは少なくとも1種の前記成分(D)が、ヒスチジ
ン、1,2-シクロヘキシレンジニトリロ四酢酸、およびこれらの混合物からなる群から選択され
、
および/または
-少なくとも1種の成分(B)が、フッ化アンモニウムであり、
および/または
‐ 前記組成物が、さらなる成分として、(E)1種以上の界面活性剤を含む、請求項1または2に記載の組成物。
【請求項4】
‐ 前記組成物のpHが3.5~8の範囲であり、および/または
‐ 前記組成物が、さらなる成分として、(F)前記組成物のpHを3.5~8の範囲で緩衝するのに適した緩衝系を含む、請求項1~3のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項5】
(A)
‐ 請求項1において定義される式Iの化合物、および
‐ 請求項1において定義される式IIの化合物
からなる群から選択される、1種以上の可溶化剤;
(B)フッ化アンモニウム、フッ化水素アンモニウム、フッ化トリエタノールアンモニウム、フッ化ジグリコアンモニウム、フッ化メチルジエタノールアンモニウム、フッ化テトラメチルアンモニウム、トリエチルアミン三フッ化水素酸塩、フッ化水素、フルオロホウ酸、テトラフルオロホウ酸、テトラフルオロホウ酸アンモニウム、フルオロ酢酸、フルオロ酢酸アンモニウム、トリフルオロ酢酸、フルオロケイ酸、フルオロケイ酸アンモニウム、テトラフルオロホウ酸テトラブチルアンモニウム、およびこれらの混合物からなる群から選択される、1種以上のエッチャント
;
(C)‐ 非置換であるか、またはC
1-4-アルキル、
および/またはハロゲ
ンによって独立して1回または2回置換されているベンゾトリアゾー
ル;
および
‐ これらの混合物
からなる群から選択される、1種以上の腐食防止剤;
(D)ヒスチジン、1,2-シクロヘキシレンジニトリロ四酢酸、およびこれらの混合物からなる群から選択される、1種以上のキレート剤;および
(G)水
を含む、請求項1~4のいずれか一項に記載の組成物であって、
前記組成物のpHが3.5~8の範囲である、組成物。
【請求項6】
(A)
可溶化剤としの4-メチル-モルホリン-4-オキシ
ド;
(B)フッ化アンモニウム、フッ化水素アンモニウム、フッ化トリエタノールアンモニウム、フッ化ジグリコアンモニウム、フッ化メチルジエタノールアンモニウム、フッ化テトラメチルアンモニウム、トリエチルアミン三フッ化水素酸塩、フッ化水素、フルオロホウ酸、テトラフルオロホウ酸、テトラフルオロホウ酸アンモニウム、フルオロ酢酸、フルオロ酢酸アンモニウム、トリフルオロ酢酸、フルオロケイ酸、フルオロケイ酸アンモニウム、テトラフルオロホウ酸テトラブチルアンモニウム、およびこれらの混合物からなる群か
ら選択される、1種以上のフッ化物アニオン含有エッチャント;
(C)ベンゾトリアゾール、6-メチル-ベンゾトリアゾール、5-メチル-ベンゾトリアゾー
ル、トリルトリアゾー
ル、ハロベンゾトリアゾー
ル、およびこれらの混合物からなる群から選択される、1種以上の腐食防止剤;
(D)1,2-シクロヘキシレンジジニトリロ四酢酸、1,1,1,5,5,5-ヘキサフルオロ-2,4-ペンタン-ジオン、アセチルアセトナート、2,2’-アザンジイル二酢酸、エチレンジアミン四酢酸、エチドロン酸、メタンスルホン酸、アセチルアセトン、1,1,1-トリフルオロ-2,4-ペンタンジオン、1,4-ベンゾキノン、8-ヒドロキシキノリン、サリチリデンアニリン;テトラクロロ-1,4-ベンゾキノン、2-(2-ヒドロキシフェニル)-ベンゾオキサゾール、2-(2-ヒドロキシフェニル)-ベンゾチアゾール、ヒドロキシキノリンスルホン酸、スルホサリチル酸、サリチル酸、ピリジン、2-エチルピリジン、2-メトキシピリジン、3-メトキシピリジン、2-ピコリン、ジメチルピリジン、ピペリジン、ピペラジン、トリエチルアミン、トリエタノールアミン、エチルアミン、メチルアミン、イソブチルアミン、tert-ブチルアミン、トリブチルアミン、ジプロピルアミン、ジメチルアミン、ジグリコールアミン、モノエタノールアミン、メチルジエタノールアミン、ピロール、イソキサゾール、ビピリジン、ピリミジン、ピラジン、ピリダジン、キノリン、イソキノリン、インドール、1-メチルイミダゾール、ジイソプロピルアミン、ジイソブチルアミン、アニリン、ペンタメチルジエチレントリアミン、アセトアセトアミド、カルバミン酸アンモニウム、ピロリジンジチオカルバミン酸アンモニウム、マロン酸ジメチル、アセト酢酸メチル、N-メチルアセトアセトアミド、チオ安息香酸テトラメチルアンモニウム、2,2,6,6-テトラメチル-3,5-ヘプタンジオン、テトラメチルチウラムジスルフィド、乳酸、乳酸アンモニウム、ギ酸、プロピオン酸、ガンマ-ブチロラクトン、およびこれらの混合物からなる群から選択される、1種以上のキレート剤;
(E)1種以上の界面活性剤;
(F)前記組成物のpHを6~8の範囲に緩衝するのに適した緩衝系;および
(G)水
を含む、請求項
1に記載の組成物であって、
前記組成物のpHが6~8の範囲である、組成物。
【請求項7】
存在する成分(A)の1種以上の可溶化剤の合計量が、前記組成物の合計質量を基準として
、2~15質量%の範
囲である、請求項1~6のいずれか一項に記載の組成
物。
【請求項8】
存在する成分(B)の1種以上のエッチャントの合計量が、前記組成物の合計質量を基準として、0.001~1質量%の範
囲である、請求項1~7のいずれか一項に記載の組成
物。
【請求項9】
存在する成分(C)の1種以上の腐食防止剤の合計量が、前記組成物の合計質量を基準として、0.01~4質量%の範
囲である、請求項1~8のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項10】
低k値の材料の層ならびに/あるいは銅および/またはコバルトを含む層の存在下で、アルミニウム化合物を含む層を選択的にエッチングするためであるか;および/または、
低k値の材料の層ならびに/あるいは銅および/またはコバルトを含む層の存在下で、アルミニウム化合物を含む層を基板から選択的に除去するためであるか;および/または、
低k値の材料の層ならびに/あるいは銅および/またはコバルトを含む層の存在下で、アルミニウム化合物を含む層を半導体基板の表面から選択的に除去するための、請求項1~9のいずれか一項に記載の組成物の使用方法。
【請求項11】
(i
)Tiハードマスク、TiNハードマスク、Taハードマスク、TaNハードマスク、Alハードマスク、HfOxハードマスク、およびAlCuハードマスクからなる群から選択される金属ハードマス
ク、および
(ii)銅を含む
層、および/またはコバルトを含む
層上に堆積されたアルミニウム化合物のエッチング停止層
を除去するための2段階のプロセスにおける、請求項10に記載の使用方法であって、
前記使用方法が
、前記の第2の工程(ii)におけるものである、使用方法。
【請求項12】
低k値の材料の層ならびに/あるいは銅および/またはコバルトを含む層の存在下でのアルミニウム化合物を含むかまたはそれからなる少なくとも1つの層を、前記のアルミニウム化合物の少なくとも1つの層を請求項1~9のいずれか一項に記載の組成物と少なくとも1回接触させることによって、選択的にエッチングする工程を含む、半導体デバイスの製造方法であって、
前記エッチングが
、低k値の材料の層ならびに銅および/またはコバルトを含む層の存在下で行われる、製造方法。
【請求項13】
アルミニウム化合物を含むかまたはそれからなる前記の少なくとも1つの層が、最上層であり、そして、銅および/またはコバルトを含む層が、前記最上層によって覆われた下層であり、さらに、少なくとも1つのさらなる層が、前記最上層と前記下層との間に存在するかまたは存在しない、請求項12に記載の製造方法。
【請求項14】
2段階の洗浄方法を含む、請求項12または13に記載の製造方法であって、前記洗浄方法が
、
Tiハードマスク、TiNハードマスク、Taハードマスク、TaNハードマスク、Alハードマスク、HfOxハードマスク、およびAlCuハードマスクからなる群から選択される金属ハードマス
クを第1の工程で除去する工程、および
その第1の工程の後に、前記のアルミニウム化合物を含むかまたはそれからなる少なくとも1つの層を、別の第2の工程において、選択的にエッチングする工程を含む、製造方法。
【請求項15】
エッチング前におけるアルミニウム化合物を含むかまたはそれからなる少なくとも1つの層が
、20nm以
下の最大厚さを有する、請求項12~14のいずれか一項に記載の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、低k値の材料の層ならびに/あるいは銅および/またはコバルトを含む層の存在下で、アルミニウム化合物を含む層を選択的にエッチングするための組成物、およびそれに対応する前記組成物の使用方法に関する。さらに、本発明は、低誘電率材料の層ならびに/あるいは銅および/またはコバルトを含む層の存在下で、アルミニウム化合物を含む少なくとも1つの層を前記組成物と接触させることによって、アルミニウム化合物を含む少なくとも1つの層を選択的にエッチングする工程を含む、半導体デバイスの製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
半導体デバイスの製造方法は、フォトリソグラフィおよび化学処理工程が連続する複数の工程であり、これらの工程の間に、電子回路は、純粋な半導体材料で作られたウェーハ(「半導体ウェーハ」)上に徐々に作成される。好ましくは、シリコンが半導体材料として使用される。代表的な半導体ウェーハは、いわゆる「チョクラルスキー法」を使用して直径が最大300mmである単結晶の円柱状インゴット(ブール)に成長させる非常に純粋なシリコンで作られている。こうしたインゴットは、約0.75mmの厚さのウェーハにスライスされ、そして、非常に規則的で平坦な表面が得られるように研磨される。
【0003】
半導体ウェーハを製造するための特定の工程は、例えば、いわゆる「フロントエンドオブライン」(「FEOL」:front-end-of-line)および「バックエンドオブライン」(「BEOL」:back-end-of-line)の処理段階を含む、いくつかの段階で構成されている。
【0004】
そのFEOL処理段階は、半導体ウェーハの材料(通常、シリコン)に直接トランジスタを形成することを意味する。RAW半導体ウェーハは、エピタキシーによる超高純度で事実上欠陥のないシリコン層の成長によって設計されている。フロントエンドのフロントエンジニアリングの後に、ゲート絶縁体(通常は、二酸化シリコン)の成長、そのゲートのパターン化、ソース領域およびドレイン領域のパターン化、および、その後の半導体材料へのドーパントの注入または拡散が続いてゆき、所望の補完的な電気的特性が得られる。
【0005】
種々のデバイス(例えば、ダイナミックランダムアクセスメモリ(DRAM);スタティックランダムアクセスメモリ(SRAM);電気的にプログラム可能な読み取り専用メモリ(EPROM)、またはシリコン上の相補型メタル(CMOS))がFEOL方法で一旦作成されると、それらは、必要な電気回路を形成するために相互接続しなければならない。これは、BEOLとまとめて呼ばれる一連のウェーハ処理工程において生じる。BEOL処理段階では、低い誘電率の材料(例えば 誘電率<3.9の材料(「低k値の材料」とも呼ばれる))で作られた層によって絶縁されている半導体ウェーハの表面上において、金属相互接続ワイヤを作成することを伴う。導電性材料としての(アルミニウムに代わる)銅(Cu)の導入に伴って、半導体基板上において、集積回路相互接続を形成するための洗練された複数工程の製造方法が開発されてきた。なお、この製造方法は、例えば化学蒸着(CVD)、電気めっき、フォトリソグラフィ、ウェットエッチングまたはドライエッチング技術、化学機械研磨(CMP)、および種々の洗浄工程を使用して、例えば加工された半導体基板の表面から前に行われた材料除去工程からの残留物を除去するために、導電性材料および絶縁性(誘電性)材料の連続した層を選択的に作成および除去するための種々の方法を含む。最近、半導体デバイスの製造方法を改善するために、バリア層またはシード層で使用するかおよび/または銅相互接続をカプセル化するためのコバルト金属も、半導体産業に大きな関心を集めている。
【0006】
このような複数工程の製造方法の1つは、ダマシン製造方法として知られており、この製造方法には、TFVL(trench-first-via-last:「トレンチファーストバイアラスト」)デュアルダマシン方法、VFTL(via-first-trench-last:「ビアファーストトレンチラスト」)デュアルダマシン方法、セルフアラインデュアルダマシン法、または金属ハードマスクを使用したデュアルダマシンパターニング法(例えば、米国特許第6,696,222号(特許文献1)参照)が含まれる。
【0007】
ダマシン処理技術において、所望の集積回路の相互接続構造は、基礎となる層間絶縁体(「ILD」:inter-layer dielectric)材料に対して構造の形状をエッチングすることによってパターン化される。パターニング後、(例えば、Ta/TaN、TiN、CoWP、Ni-MoP、NiMoBから作られている)通常の薄いバリア層が、例えば銅拡散バリアとして、エッチングされた構造の上部に堆積される。シード層が、しばしば、そのバリア層の上に堆積される。このシード層は、基礎となる材料への銅のより良好な接着を支持するとともに、メッキ処理中にも触媒材料として機能する。これらのシード層の代表的な材料は、Pdまたは(例えば、ポリマーおよび有機材料の)他の化合物を含む化合物である。最初の堆積法(ダマシン法)は、各層それ自体が処理するように設計されていた。したがって、いわゆる「垂直型の相互接続アクセス」(バイア「Vias」:vertical interconnect accesses)およびメタライゼーションレベルは、異なる方法の工程を有しており、そして、各層において、一連の洗浄、材料堆積、CMP、および別の洗浄工程が必要である。メタライゼーションレベルについての、およびそのILDおよびインタービア誘電体(「IVD」:inter via dielectrics)についてのこの連続した順序を使用する銅技術は、しばしば、「シングルダマシン法」と呼ばれている。通常、シングルダマシン法では、各レベルは、独自のキャップ層またはエッチング阻止層、別個のILD層を必要としており、最上部では、相互接続金属の銅と一緒に研磨できる材料(例えば、SiO2)が必要である。あるいは、「デュアルダマシン」処理技術は、或る同様の処理工程を1つの単一処理工程に結合して、これによって、BEOL積層を構築するために必要な処理工程数と時間およびコストとを削減する。従って、デュアルダマシン法は、IVDおよびメタライゼーション層を同時に組み立てる。
【0008】
前記ダマシン製造方法またはその変形形態において、導電性マスク(または、「ハードマスク」)は、1つまたは複数の下に存在する層(例えば、或るエッチング工程中における低誘電率材料のような誘電体材料の下に存在する層)を保護するためにしばしば使用される。このような導電性(「金属」)マスク(または、「ハードマスク」)は、通常、例えばTi、TiN、Ta、TaN、Al、HfOx(すなわち、酸化ハフニウム)、またはAlCuを含む層の形で、堆積される。例えば、金属ハードマスクを使用したデュアルダマシンパターニング方法では、誘電体(低k値)の材料上に堆積された金属層が、2番目のエッチング工程のためのハードマスクとして機能する。
【0009】
半導体ウェーハ上の構造をさらに最小化するという継続的な要件と共に、製造業者は、新たな課題に直面している。たとえば、半導体ウェーハ上の構造をさらに最小化するための組み合わせ計画(半導体ウェーハ上において、20nm構造または20nm未満の構造を製造するためのまたは10nm構造または10nm未満の構造を製造するための組み合わせ計画など)では、バイアの作成は、金属ハードマスク(しばしば、TiNハードマスク)と金属(例えば、TiN)ハードマスクの下に配置されている低k値の材料を除去するための後続のドライエッチング工程とを使用して行うことが好ましい(場合により、追加の層(たとえば、非金属ハードマスクまたは接合層)によって、金属/TiNハードマスクから分離される)。作成すべきビアの下部に存在する基礎となる下層の銅やコバルトを保護するために、薄いエッチング停止層が、通常、銅コバルト上に(すなわち、銅および/またはコバルト金属の表面に)堆積する。この薄いエッチング停止層は、しばしば、アルミニウム化合物を含むかまたはそれからなり、そして、そのエッチング停止層の最大厚さは、30nm以下、特には20nm以下、さらに特には10nm以下、または、なおさらには5nm以下とすることができる。
【0010】
製造方法を進めるには、下記の材料を除去する必要がある:
1)金属(例えば、TiN)のハードマスク、2)ビア内に残っているポリマーの残留物、および3)エッチング停止層。
これと同時に、低k値の材料、銅金属、および/またはコバルト金属などの材料は、エッチングすべきではない。材料において、可能な限り最大限で低k値の材料、銅金属、および/またはコバルト金属の層を維持しながら、この3つを除去することについては、1工程の方法または2工程の方法のいずれかによって達成することができる。
【0011】
前記の1工程の方法では、前記の3つすべてを除去する工程は、通常、過酸化水素のような酸化剤を含む適当な組成物を利用することによって同時に行われる。
【0012】
前記の2工程の方法では、第1工程で、金属(例えば、TiN)ハードマスクが、過酸化水素のような酸化剤を通常含む組成物を利用することによって、通常前に行われた製造工程からの残留物(例えば、ポリマー残留物)と共に除去される。前記組成物は、低k値の材料の層またはエッチング停止層(特に、アルミニウム化合物を含むかまたはそれからなるエッチング停止層)に損傷を与えるべきではない。第2工程において、エッチング停止層が、適切な組成物を利用することによって除去されるべきである。通常、この第2工程では、まだビア内に依然として存在するポリマー残留物も除去される(上記参照)。
【0013】
この第2工程で使用される組成物は、薄いエッチング停止層(具体的には、アルミニウム化合物を含むかまたはそれからなるエッチング停止層)のみを除去し、そして、低k値の材料、銅金属、および/またはコバルト金属の層に損傷を与えないようにするか、または少なくとも可能な限りそれらだけに損傷を与えないようにする必要がある。この目的のために、前記第2工程で使用される組成物は、アルミニウム化合物を含むかまたはそれからなる層(さらには、アルミニウム化合物を含むまたはからなる薄層または超薄層)が非常に制御されると共に特定のエッチングがなされることを可能にするような特性を有し、同時に、低k値の材料、銅金属、および/またはコバルト金属の層(これらも存在することがある)を損なわないようにする必要がある。したがって、本明細書で定義される本発明による組成物は、好ましくは、前記2工程の方法における前記第2工程で利用される。
【0014】
酸化アルミニウムの誘電体膜が、酸性および塩基性媒体中においてウェットエッチングにより一般に除去できること(但し、アルミニウム化合物(例えば、酸化アルミニウム)を含むかまたはそれからなる薄いまたは超薄いエッチング停止層をエッチングすることは要求されていない)が知られている(例えば、B.Zhou et al.,J.Electrochem.Soc.Vol.143(2)619-623(1996)(非特許文献1)、またはJ.Oh et al.J.Electro-chem.Soc.Vol.156(4)D217-D222(2011)(非特許文献2)参照)。
【0015】
国際公開第03/035797号の文献(特許文献2)は、半導体基板上の無機残留物を洗浄するための、銅に特異的な腐食防止剤を含有する水性洗浄組成物に関するものである。
【0016】
国際公開第2012/009639号の文献(特許文献3)は、エッチング後の残留物を除去するための水性クリーナーに関するものである。
【0017】
米国特許出願公開第2004/061092号明細書の文献(特許文献4)は、アルミナを選択的に除去するためのウェットエッチングに関するものである。
【0018】
米国特許出願公開第2010/0075478号明細書の文献(特許文献5)は、パターンレジストを除去する方法に関するものである。
【0019】
国際公開第2009/064336号の文献(特許文献6)は、半導体基板から金属ハードマスクエッチングの残留物を除去するための組成物を教示している。
【0020】
国際公開第2004/030038号の文献(特許文献7)は、エッチング残留物を除去するための組成物基板およびその使用方法に関するものである。
【0021】
米国特許出願公開第2012/0052686号明細書の文献(特許文献8)は、洗浄溶液、およびそれを使用するダマシン処理に関するものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0022】
【文献】米国特許第6,696,222号
【文献】国際公開第03/035797号
【文献】国際公開第2012/009639号
【文献】米国特許出願公開第2004/061092号明細書
【文献】米国特許出願公開第2010/0075478号明細書
【文献】国際公開第2009/064336号
【文献】国際公開第2004/030038号
【文献】米国特許出願公開第2012/0052686号明細書
【非特許文献】
【0023】
【文献】B.Zhou et al.,J.Electrochem.Soc.Vol.143(2)619-623(1996)
【文献】J.Oh et al.J.Electro-chem.Soc.Vol.156(4)D217-D222(2011)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0024】
したがって、本発明の主な目的は、薄層または超薄層のアルミニウム化合物であっても非常に制御され特定のエッチングを可能にする特性を有する、低k値の材料の層ならびに/あるいは銅および/またはコバルトを含む層の存在下でアルミニウム化合物の層を選択的にエッチングするための組成物であると共に、これと同時に、低k値の材料の層ならびに/あるいは銅金属および/またはコバルト金属を含む層(これらも存在する)を損なわないかまたは著しく損なわない組成物を提供することであった。
【0025】
本発明の別の特定の目的は、低k値の材料ならびに/あるいは銅金属および/またはコバルト金属の存在下でアルミニウム化合物の層が選択的にエッチングされる、半導体デバイスを製造する方法を提供することであった。本発明のさらなる目的は、本明細書および添付の特許請求の範囲に開示されているか、またはそれらから明らかになる。
【課題を解決するための手段】
【0026】
本発明の主要な目的および他の目的は、低k値の材料ならびに/あるいは銅および/またはコバルトを含む層の存在下で、アルミニウム化合物を含む層(好ましくは、酸化アルミニウムを含む層)を選択的にエッチングするための組成物によって達成されることが現在確認され、この組成物は、以下を含む(すなわち、1種以上のさらなる物質が存在することがある):
(A)
- 式Iの化合物:
【化1】
(式中、R
1は、
- 水素原子、および
- -C(O)-R
2(式中、R
2は、水素原子、および1、2、3または4個の炭素原子を有するアルキルからなる群から選択される);
- 式IIの化合物:
【化2】
(式中、R
3は、1、2、3、または4個の炭素原子を有するアルキルである);
- トリメチルアミン-N-オキシド、
- トリエチルアミン-N-オキシド、
- トリエタノールアミン-N-オキシド、
- ピリジン-N-オキシド、
- N-エチルピロリジン-N-オキシド、および
- これらの混合物
からなる群から選択される、1種以上の可溶化剤;
(B)1種以上のフッ化物アニオン含有エッチャント(好ましくは、フッ化アンモニウム、フッ化水素アンモニウム、フッ化トリエタノールアンモニウム、フッ化ジグリコアンモニウム、フッ化メチルジエタノールアンモニウム、フッ化テトラメチルアンモニウム、トリエチルアミン三フッ化水素酸塩、フッ化水素、フルオロホウ酸、テトラフルオロホウ酸、テトラフルオロホウ酸アンモニウム、フルオロ酢酸、フルオロ酢酸アンモニウム、トリフルオロ酢酸、フルオロケイ酸、フルオロケイ酸アンモニウム、テトラフルオロホウ酸テトラブチルアンモニウム、およびこれらの混合物からなる群から選択される);
(C)非置換であるか、またはC
1-4-アルキル、アミノ-C
1-4-アルキル、フェニル、チオフェニル、ハロゲン、ヒドロキシ、ニトロ、および/またはチオールにより、独立して、1回または2回置換されているベンゾトリアゾール;エチレン尿素、エチレンチオ尿素、1,2,4-トリアゾール、5-アミノテトラゾール、5-アミノ-1,3,4-チアジアゾール-2-チオール、3-アミノ-1H-1,2,4トリアゾール、3,5-ジアミノ-1,2,4-トリアゾール、トリルトリアゾール、3-アミノ-5-メルカプト-1,2,4-トリアゾール、1-アミノ-1,2,4-トリアゾール、1-アミノ-1,2,3-トリアゾール、1-アミノ-5-メチル-1,2,3-トリアゾール、3-メルカプト-1,2,4-トリアゾール、3-イソプロピル-1,2,4-トリアゾール、ナフトトリアゾール、1H-テトラゾール-5-酢酸、1-フェニル-2-テトラゾリン-5-チオン、4-メチル-2-フェニルイミダゾール、2-メルカプトチアゾリン、2,4-ジアミノ-6-メチル-1,3,5-トリアジン、チアゾール、イミダゾール、ベンズイミダゾール、トリアジン、メチルテトラゾール、1,3-ジメチル-2-イミダゾリジノン、1,5-ペンタ-メチレンテトラゾール、1-フェニル-5-メルカプトテトラゾール、2H-イミダゾール-2-チオン、4-メチル-4H-1,2,4-トリアゾール-3-チオール、5-アミノ-1,3,4-チアジアゾール-2-チオール、ベンゾチアゾール、リン酸トリトリル、インダゾール、アデニン、シトシン、グアニン、チミン、2,2’-アザンジイル二酢酸、プロパンチオール、クエン酸、アスコルビン酸、チオ尿素、1,1,3,3-テトラメチル尿素、尿素、尿酸、グリシン、ドデシルホスホン酸、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、ニトリロ三酢酸、およびこれらの混合物からなる群から選択される、1種以上の腐食防止剤;
(D)ヒスチジン(好ましくは、L-ヒスチジン)、1,2-シクロヘキシレンジジニトリロ四酢酸、1,1,1,5,5,5-ヘキサフルオロ-2,4-ペンタンジオン、アセチルアセトナート、2,2’-アザンジイル二酢酸、エチレンジアミン四酢酸、エチドロン酸、メタンスルホン酸、アセチルアセトン、1,1,1-トリフルオロ-2,4-ペンタンジオン、1,4-ベンゾキノン、8-ヒドロキシキノリン、サリチリデンアニリン;テトラクロロ-1,4-ベンゾキノン、2-(2-ヒドロキシフェニル)-ベンゾオキサゾール、2-(2-ヒドロキシフェニル)-ベンゾチアゾール、ヒドロキシキノリンスルホン酸、スルホサリチル酸、サリチル酸、ピリジン、2-エチルピリジン、2-メトキシピリジン、3-メトキシピリジン、2-ピコリン、ジメチルピリジン、ピペリジン、ピペラジン、トリエチルアミン、トリエタノールアミン、エチルアミン、メチルアミン、イソブチルアミン、tert-ブチルアミン、トリブチルアミン、ジプロピルアミン、ジメチルアミン、ジグリコールアミン、モノエタノールアミン、メチルジエタノールアミン、ピロール、イソキサゾール、ビピリジン、ピリミジン、ピラジン、ピリダジン、キノリン、イソキノリン、インドール、1-メチルイミダゾール、ジイソプロピルアミン、ジイソブチルアミン、アニリン、ペンタメチルジエチレントリアミン、アセトアセトアミド、カルバミン酸アンモニウム、ピロリジンジチオカルバミン酸アンモニウム、マロン酸ジメチル、アセト酢酸メチル、N-メチルアセトアセトアミド、チオ安息香酸テトラメチルアンモニウム、2,2,6,6-テトラメチル-3,5-ヘプタンジオン、テトラメチルチウラムジスルフィド、乳酸、乳酸アンモニウム、ギ酸、プロピオン酸、ガンマ-ブチロラクトン、およびこれらの混合物からなる群から選択される、1種以上のキレート剤;および
(G)水。
【発明の効果】
【0027】
本発明による組成物が、アルミニウム化合物を含むかまたはそれからなる層の(アルミニウム化合物を含むかまたはそれからなる薄層または超薄層であっても)非常に制御された特定のエッチングを可能にするのに適しており、これと同時に低k値の材料の層、銅金属の層、および/またはコバルト金属の層(これらも存在する)を損なわないか著しく損なわないことは、特に驚くべきことであった。
【発明を実施するための形態】
【0028】
本発明、ならびに好ましい実施形態およびパラメータの好ましい組み合わせ、その特性および構成要素は、添付の特許請求の範囲において定義される。本発明の好ましい観点、詳細、変形形態および利点は、以下の説明および以下に述べる実施例においても定義および説明される。
【0029】
本発明の文脈において、「アルミニウム化合物」は、酸化アルミニウム(「AlOx」)、窒化アルミニウム、酸窒化アルミニウム(「AlON」)、および酸窒化炭素アルミニウム(「AlCNO」)からなる群から選択される1つ以上の化合物を含む。好ましくは、アルミニウム化合物はフッ素も含む。本明細書で定義されるアルミニウム化合物中に存在するアルミニウム化合物の正確な組成、およびアルミニウム、酸素、窒素、炭素および/またはフッ素元素の正確な含有量または比率は、例えば前記アルミニウム化合物を含む半導体デバイスの前処理の種類に応じて、変化し得る。
【0030】
本発明の文脈において、「アルミニウム化合物を含むかまたはそれからなる層」は、
好ましくはエッチング停止層、より好ましくは銅層および/またはコバルト層上(好ましくは銅層またはコバルト層上)に堆積されたエッチング停止層を意味する。
【0031】
本明細書で言及されるエッチング停止層は、当該分野における通常の意味と一致しており、マイクロエレクトロニクスデバイス(特に、半導体ウェーハ)の表面を構造化するための通常のエッチング方法で利用される条件下でエッチングされずに、さらに、前記エッチング方法に潜在的に影響を受ける下の材料(例えば、銅相互接続のような銅または他の金属)を覆い、この結果利用されたエッチング剤の望ましくない攻撃から保護する、材料の層である。エッチング方法後に、エッチング停止層は、その下に存在する材料に悪影響を及ぼさないエッチング停止層の材料に特有の条件で除去することができる。
【0032】
本発明の文脈において、「低誘電率材料」は、好ましくは、誘電率k<3.9を有する材料であるか、および/または(好ましくは、「および」)下記(i)および(ii)からなる群から選択される:
(i)シリコン含有材料(好ましくは、SiO2、シリコンオキシカーバイド(SiOC)、テトラエチルオルソシリケート(TEOS)、ホウ素をドープしたリンケイ酸塩ガラス(BPSG)、フッ素をドープした二酸化ケイ素(フルオロケイ酸塩ガラス、FSG)、炭素をドープした二酸化ケイ素、有機ケイ酸塩ガラス(OSG)、炭素をドープした酸化物(CDO)、多孔質二酸化ケイ素、多孔質炭素をドープした二酸化ケイ素およびスピンオンシリコンポリマー材料(好ましくは、水素シルセスキオキサン(HSQ)およびメチルシルセスキオキサン(MSQ))、好ましくは有機シロキサン(すなわち、炭素-ケイ素結合を含むシロキサン)、好ましくは有機シラン(すなわち、炭素-ケイ素結合を含むシラン)からなる群から選択される)、および、
(ii)高分子材料(好ましくは、(好ましくはポリイミド(PI)を含む)スピンオン有機高分子誘電体、ポリノルボルネン、ベンゾシクロブテンおよびポリテトラフルオロエチレン(PTFE)からなる群から選択される)。
【0033】
本発明の文脈において、用語「選択的エッチング」(または「選択的エッチング速度」)は、好ましくは、本発明による組成物を、低k値の材料ならびに/あるいは銅および/またはコバルトを含む層(好ましくは、銅を含む層)の存在下で、アルミニウム化合物を含むかまたはそれからなる層に利用すると、アルミニウム化合物(好ましくは、酸化アルミニウム)を含むかまたはそれからなる層をエッチングするための前記組成物のエッチング速度は、前記低k値材料に関する、銅および/またはコバルトを含む前記層に関する、好ましくは銅を含む前記層に関する前記組成物のエッチング速度の少なくとも10倍(好ましくは、少なくとも100倍)である。
【0034】
本発明の文脈において、用語「コバルト層の存在下での選択的エッチング」(または「コバルト層の存在下での選択的エッチング速度」または同等の表現)は、好ましくは、低k値の材料の層および/またはコバルトを含む層の存在下でアルミニウム化合物を含むかまたはそれからなる層に本発明による組成物を利用すると、アルミニウム化合物(好ましくは、酸化アルミニウム)を含むかまたはそれからなる層をエッチングするための前記組成物のエッチング速度は、前記低k値の材料に関するおよび/またはコバルトを含む前記層に関する前記組成物のエッチング速度の少なくとも2倍(好ましくは、少なくとも3倍)であることを意味する。この分野で知られているように、コバルトまたはコバルトを含む層は、通常、銅または銅を含む層よりも、本明細書で記載または参照されるタイプのエッチング方法に対して影響を受ける。
【0035】
上記で定義される本発明による組成物(すべての変形形態)において、1種以上の可溶化剤(A)、1種以上のフッ化物アニオン含有エッチャント(B)、1種以上の腐食防止剤(C)、および1種以上のキレート剤(D)は、各場合において、通常、それぞれ単独(単一の化合物)で、または同じタイプの他の化合物(利用できる場合には、可溶化剤、エッチャント、腐食防止剤、またはキレート剤のそれぞれ)と組み合わせて使用できる。
【0036】
成分(A)(本発明による組成物における1種以上の可溶化剤が式Iの化合物を含む)では、R1は、好ましくは、-C(O)-R2基(式中、R2は、水素原子、および1、2、3または4個の炭素原子を有するアルキルからなる群から選択される)である。R2が、1、2、3または4個の炭素原子を有するアルキルである場合には、これは、メチル、エチル、ならびに分岐および非分岐のプロピルおよびブチルを含む。好ましくは、R2は水素原子である。N-ホルミルモルホリン(CAS RN 4394-85-8;本明細書では「NFM」とも呼ばれる)は、特に好ましい、本発明による組成物において使用するための式Iの化合物である。
【0037】
成分(A)(本発明による組成物における1種以上の可溶化剤が式IIの化合物を含む)では、R3は、メチル、エチル、ならびに分岐および非分岐のプロピルおよびブチルを含む。好ましくは、R3はメチルである。4-メチルモルホリン-4-オキシド(本明細書では「4-MM-4-O」とも呼ばれ、N-メチルモルホリン-N-オキシド、CAS RN 7529-22-8としても知られている)は、本発明による組成物において使用するための式IIの特に好ましい化合物である。式IIの化合物の現在の定義には、式IIの化合物についての水和物(具体的には、4-メチルモルホリン-4-オキシド(CAS RN 70187-32-5)の一水和物)、異性体、および互変異性体が含まれる。
【0038】
本発明(すべての変形形態)による組成物の成分(B)において、1種以上のフッ化物アニオン含有エッチャント(B)は、1種以上のフッ化物アニオン(B)を含むか、または水との接触時において1種以上のフッ化物アニオンを提供することができる。したがって、本明細書で定義される本発明による組成物(または、好ましいものとして上述または後述される本発明による組成物)では、そのまたは少なくとも1種の成分(B)が、フッ化アンモニウム、フッ化水素アンモニウム、フッ化トリエタノールアンモニウム、フッ化ジグリコアンモニウム、フッ化メチルジエタノ-アンモニウム、フッ化テトラメチルアンモニウム、トリエチルアミン三フッ化水素酸塩、フッ化水素、フルオロホウ酸、テトラフルオロホウ酸、テトラフルオロホウ酸アンモニウム、フルオロ酢酸、フルオロ酢酸アンモニウム、トリフルオロ酢酸、フルオロケイ酸、フルオロケイ酸アンモニウム、テトラフルオロホウ酸テトラブチルアンモニウム、およびこれらの混合物からなる群から選択されること;および、好ましくは、そのまたは少なくとも1種の成分(B)がフッ化アンモニウム(CAS RN 12125-01-8)であること;および、より好ましくは、成分(B)がフッ化アンモニウムであることが好ましい。
【0039】
成分(B)としてフッ化アンモニウムを含む本発明による組成物は、低k値の材料の層ならびに/あるいは銅および/またはコバルトを含む層の存在下で、アルミニウム化合物(特に、酸化アルミニウム)を含むまたはそれからなる層をエッチングするための安定かつ再現可能な制御(選択)されたエッチング速度を示した。
【0040】
成分(C)が(上記で定義したような)非置換または置換のベンゾトリアゾールを含む場合、この定義は、このようなベンゾトリアゾールの1種と、上記で定義したような独立して非置換または置換され得る複数のそのようなベンゾトリアゾールとを含み、そして、そのようなベンゾトリアゾールの混合物を含む。
【0041】
成分(C)が、C1-4-アルキルまたはアミノ-C1-4-アルキルによって1回または2回独立して置換されているベンゾトリアゾールを含む場合には、「C1-4-アルキル」は、1、2、3、または4個の炭素原子を有するアルキルを意味し、そして、メチル、エチル、ならびに分岐および非分岐のプロピルおよびブチルを含む。成分(C)がC 1-4 -アルキルにより置換されているベンゾトリアゾールを含む場合、メチルが好ましい。本定義に含まれる特定の化合物は、5-メチルベンゾトリアゾールおよび6-メチルベンゾトリアゾールである(該当する命名法については下記を参照)。成分(C)が、アミノ-C1-4-アルキルによって置換されているベンゾトリアゾールを含む場合には、2-(5-アミノ-ペンチル)が好ましい。
【0042】
成分(C)が、ハロゲンによって独立して1回または2回置換されたベンゾトリアゾールを含む場合には、前記ハロゲンは、フッ素、塩素、臭素、およびヨウ素から選択される。塩素によって置換されたベンゾトリアゾール(好ましくは、塩素によって1回置換されたベンゾトリアゾール)が好ましい。成分(C)が(好ましくは本明細書において上述で定義される)ハロゲンで置換されたベンゾトリアゾールを含む場合には、これは、本明細書では「ハロベンゾトリアゾール」とも呼ばれる。
【0043】
成分(C)が非置換であるか、C1-4-アルキル、アミノ-C1-4-アルキル、フェニル、チオフェニル、ハロゲン、ヒドロキシ、ニトロ、および/またはチオールによって独立して1回または2回置換されているベンゾトリアゾールを含む場合には、この定義には、特に、ベンゾトリアゾール、6-メチル-ベンゾトリアゾール(6-Me-BTA)、5-メチル-ベンゾトリアゾール(5-Me-BTA)、1-ヒドロキシベンゾトリアゾール、5-フェニル-ベンゾトリアゾール、5-ニトロ-ベンゾトリアゾール、2-(5-アミノ-ペンチル)-ベンゾトリアゾール、5-フェニルチオール-ベンゾトリアゾール、ハロベンゾトリアゾール(ハロは、F、Cl、Br、およびIからなる群から選択される)、および2-メルカプトベンゾチアゾールの化合物が含まれる。
【0044】
技術分野で知られているように、ベンゾトリアゾールでは、位置(つまり、環窒素原子の)1と2との間の結合および位置(つまり、環窒素原子)2と3との間の結合は、同じ結合特性を有することが証明されている。 ベンゾトリアゾール構造の窒素含有環における1つの窒素原子に結合したプロトンは、存在する3つの環の窒素原子のいずれにも強く結合することはなく、このプロトンは、位置1と3との間で急速に移動するので互変異性体が作られる。
【0045】
本発明の目的のために、上記で使用される用語「5-メチル-2H-ベンゾトリアゾール」は、したがって、この化合物およびそのすべての互変異性体、具体的には、「5-メチル-ベンゾトリアゾール」、「6-メチル-ベンゾトリアゾール」(CAS RN 49636-02-4)、「6-メチル-1H-ベンゾ[d][1.2.3]トリアゾール」、「5-メチル-1H-ベンゾ[d][1.2.3]トリアゾール」、および「5-メチル-2H-ベンゾ[d][1.2.3]トリアゾール」として知られている化合物を含む。そしてその逆に、「5-メチル-2H-ベンゾトリアゾール」、「5-メチル-ベンゾトリアゾール」、「6-メチル-ベンゾトリアゾール」、「6-メチル-1H-ベンゾ[d] [1.2.3]トリアゾール」、「5-メチル-1H-ベンゾ[d] [1.2.3]トリアゾール」、「5-メチル-2H-ベンゾ[d] [1.2.3]トリアゾール」、「5-Me-BTA」、または「6-Me-BTA」として本明細書で言及されている化合物は、各場合において、化合物「5-メチル-2H-ベンゾトリアゾール、およびそのすべての互変異性体」と同じ意味である。
【0046】
同様に、本発明の目的のために、本明細書で使用される用語「5-クロロ-2H-ベンゾトリアゾール」には、この化合物およびそのすべての互変異性体、具体的には、「5-クロロベンゾトリアゾール」(CAS RN 94-97-3)、「6-クロロ-ベンゾトリアゾール」、「6-クロロ-1H-ベンゾ[d] [1.2.3]トリアゾール」、「5-クロロ-1H-ベンゾ[d][1.2.3]トリアゾール」、および「5-クロロ-2H-ベンゾ[d][1.2.3]トリアゾール」として知られている化合物が含まれる。これとは逆は、本明細書において、各場合において、「5-クロロ-2H-ベンゾトリアゾール」、「5-クロロ-ベンゾトリアゾール」、「6-クロロ-ベンゾトリアゾール」、「6-クロロ-1H-ベンゾ[d][1.2.3]トリアゾール」、「5-クロロ-1H-ベンゾ[d][1.2.3]トリアゾール」、「5-クロロ-2H-ベンゾ[d][1.2.3]トリアゾール」、「5-Cl-BTA」、または「6-Cl-BTA」と呼ばれる化合物は、「5-クロロ-2H-ベンゾトリアゾールおよびそのすべての互変異性体」と同じ意味である。この定義は、必要な変更を加えて、本明細書で定義または言及されている他のベンゾトリアゾール(特に、置換ベンゾトリアゾール)に適用される。
【0047】
非置換であるか、または、C1-4-アルキル(好ましくは、メチル)および/または(好ましくは「または」)ハロゲンによって独立して1回または2回(好ましくは、1回)置換されているベンゾトリアゾールが好ましい。本発明の特に好ましい変形形態において、成分(C)は、非置換ベンゾトリアゾール(BTA)、5-メチル-2H-ベンゾトリアゾール、5-クロロ-2H-ベンゾトリアゾール、およびこれらの混合物からなる群から選択される。
【0048】
本明細書で定義され下記の要件を有する本発明による組成物(または、好ましいものとして上述または後述される本発明による組成物)が、好ましい:
-そのまたは少なくとも1種の成分(A)が、
-上記で定義した式Iの化合物(または、上記で定義した式Iの好ましい化合物)、および
-上記で定義した式IIの化合物(または、上記で定義した式IIの好ましい化合物)
からなる群から選択されること;および/または
-成分(B)が、フッ化アンモニウム、フッ化水素アンモニウム、フッ化トリエタノールアンモニウム、フッ化ジグリコアンモニウム、フッ化メチルジエタノールアンモニウム、フッ化テトラメチルアンモニウム、トリエチルアミン三フッ化水素酸塩、フッ化水素、フルオロホウ酸、テトラフルオロホウ酸、テトラフルオロホウ酸アンモニウム、フルオロ酢酸、フルオロ酢酸アンモニウム、トリフルオロ酢酸、フルオロケイ酸、フルオロケイ酸アンモニウム、テトラフルオロホウ酸テトラブチルアンモニウム、およびこれらの混合物からなる群から選択され、そして、そのまたは少なくとも1種の成分(B)が、好ましくはフッ化アンモニウムであり、より好ましくは、成分(B)がフッ化アンモニウムであること;および/または
-そのまたは少なくとも1種の成分(C)が、
-非置換であるか、または、C1-4-アルキル、アミノ-C1-4-アルキル、フェニル;チオフェニル; ハロゲン、ヒドロキシ、ニトロ、および/または(好ましくは、「または」)チオールによって独立して1回または2回(好ましくは、1回)置換されているベンゾトリアゾール(好ましくは、非置換であるか、またはC1-4-アルキルおよび/または(好ましくは「または」)ハロゲンによって独立して1回または2回(好ましくは、1回)置換されているベンゾトリアゾール)、
-コハク酸;および
-これらの混合物
からなる群から選択されること。
【0049】
本明細書で定義され下記の要件を有する本発明による組成物(または、好ましいものとして上述または後述される本発明による組成物)も好ましい:
-そのまたは少なくとも1種の成分(D)は、ヒスチジン(好ましくは、L-ヒスチジン)、1,2-シクロヘキシレンジニトリロ四酢酸、およびこれらの混合物からなる群から選択されること;および/または
-その組成物が、さらなる成分として、(E)1種以上の界面活性剤を含むこと。
【0050】
上記で定義される本発明による組成物において、1種以上の界面活性剤(E)は、(存在する場合には)一般に、各場合において、単独で(単一の化合物として)使用されるか、または同じタイプの他の化合物と組み合わせて使用できる。
【0051】
本明細書で定義され下記の要件を有する本発明による組成物(または、好ましいものとして上述または後述される本発明による組成物)はさらに好ましい:
-組成物のpHが、3.5~8の範囲であること;および/または
-組成物が、さらなる成分として以下を含むこと:
(F)3.5~8の範囲で組成物のpHを緩衝するのに適した緩衝系。
【0052】
本明細書で定義される本発明による組成物(または、好ましいものとして上述または後述される本発明による組成物)も好ましく、ここで、この組成物は、
(A)-上記で定義される式Iの化合物(または、上記で定義される式Iの好ましい化合物)、および
-上記で定義される式IIの化合物(または、上記で定義される式IIの好ましい化合物)
からなる群から選択される1種以上の可溶化剤;
(B)フッ化アンモニウム、フッ化水素アンモニウム、フッ化トリエタノールアンモニウム、フッ化ジグリコアンモニウム、フッ化メチルジエタノールアンモニウム、フッ化テトラメチルアンモニウム、トリエチルアミン三フッ化水素酸塩、フッ化水素、フルオロホウ酸、テトラフルオロホウ酸、テトラフルオロホウ酸アンモニウム、フルオロ酢酸、フルオロ酢酸アンモニウム、トリフルオロ酢酸、フルオロケイ酸、フルオロケイ酸アンモニウム、テトラフルオロホウ酸テトラブチルアンモニウム、およびこれらの混合物からなる群から選択される1種以上のエッチャント(好ましくは、そのまたは少なくとも1種のエッチャント成分(B)は、フッ化アンモニウムであり、そして、より好ましくは、エッチャント成分(B)は、フッ化アンモニウムである);
(C)-非置換であるか、または、C1-4-アルキル、アミノ-C1-4-アルキル、フェニル、チオフェニル、ハロゲン、ヒドロキシ、ニトロ、および/または(好ましくは、「または」)チオールによって独立して1回または2回(好ましくは、1回)置換されているベンゾトリアゾール(好ましくは、非置換であるか、または、C1-4-アルキルおよび/または(好ましくは「または」)ハロゲンによって独立して1回または2回(好ましくは、1回)置換されているベンゾトリアゾール)、
-コハク酸、および
-これらの混合物
からなる群から選択される1種以上の腐食防止剤;
(D)ヒスチジン、1,2-シクロヘキシレンジニトリロ四酢酸、およびこれらの混合物からなる群から選択される、1種以上のキレート剤;および
(G)水
以下を含み(すなわち、1種以上のさらなる物質が存在することがある);
ここで、この組成物のpHは、3.5~8の範囲である。
【0053】
第1の好ましい変形形態では、本発明による組成物は、低k値材料の層ならびに/あるいは銅および/またはコバルトを含む層の存在下(好ましくは、低k値材料および/または銅層の存在下)で、アルミニウム化合物を含む層(好ましくは、酸化アルミニウムを含む層)を選択的にエッチングするための組成物に関するものであり、
その組成物は、以下の成分(A)~(G)を含む(すなわち、1種以上のさらなる物質が存在することがある)か、またはからなり(すなわち、以下に定義される成分(A)~(G)に加えて、さらなる物質は存在しない):
(A)4-メチル-モルホリン-4-オキシド、トリメチルアミン-N-オキシド、トリエチルアミン-N-オキシド、トリエタノールアミン-N-オキシド、ピリジン-N-オキシド、N-エチルモルホリン-N-オキシド、N-エチルピロリジン-N-オキシド、およびこれらの混合物からなる群から選択される、1種以上の可溶化剤;
(B)(好ましくは、フッ化アンモニウム、フッ化水素アンモニウム、フッ化トリエタノールアンモニウム、フッ化ジグリコアンモニウム、フッ化メチルジエタノールアンモニウム、フッ化テトラメチルアンモニウム、トリエチルアミン三フッ化水素酸塩、フッ化水素、フルオロホウ酸、テトラフルオロホウ酸、テトラフルオロホウ酸アンモニウム、フルオロ酢酸、フルオロ酢酸アンモニウム、トリフルオロ酢酸、フルオロケイ酸、フルオロケイ酸アンモニウム、テトラフルオロホウ酸テトラブチルアンモニウム、およびこれらの混合物からなる群から選択される)1種以上のフッ化物アニオン含有エッチャント;
(C)ベンゾトリアゾール、(6-メチル-ベンゾトリアゾール(6-Me-BTA))、5-メチル-ベンゾトリアゾール、エチレン尿素、エチレンチオ尿素、1,2,4-トリアゾール、5-アミノテトラゾール、1-ヒドロキシベンゾトリアゾール、5-アミノ-1,3,4-チアジアゾール-2-チオール、3-アミノ-1H-1,2,4トリアゾール、3,5-ジアミノ-1,2,4-トリアゾール、トリルトリアゾール、5-フェニル-ベンゾトリアゾール、5-ニトロ-ベンゾトリアゾール、3-アミノ-5-メルカプト-1,2,4-トリアゾール、1-アミノ-1,2,4-トリアゾール、2-(5-アミノ-ペンチル)-ベンゾトリアゾール、1-アミノ-1,2,3-トリアゾール、1-アミノ-5-メチル-1,2,3-トリアゾール、3-メルカプト-1,2,4-トリアゾール、3-イソプロピル-1,2,4-トリアゾール、5-フェニルチオール-ベンゾトリアゾール、ハロベンゾトリアゾール(ハロは、F、Cl、BrおよびIからなる群から選択される)、ナフトトリアゾール、1H-テトラゾール-5-酢酸、2-メルカプトベンゾチアゾール、1-フェニル-2-テトラゾリン-5-チオン、2-メルカプトベンズイミダゾール、4-メチル-2-フェニルイミダゾール、2-メルカプトチアゾリン、2,4-ジアミノ-6-メチル-1,3,5-トリアジン、チアゾール、イミダゾール、ベンズイミダゾール、トリアジン、メチルテトラゾール、1,3-ジメチル-2-イミダゾリジノン、1,5-ペンタメチレンテトラゾール、1-フェニル-5-メルカプトテトラゾール、2H-イミダゾール-2-チオン、4-メチル-4H-1,2,4-トリアゾール-3-チオール、5-アミノ-1,3,4-チアジアゾール-2-チオール、ベンゾチアゾール、リン酸トリトリル、インダゾール、アデニン、シトシン、グアニン、チミン、2,2’-アザンジイル二酢酸、プロパンチオール、クエン酸、アスコルビン酸、チオ尿素、1,1,3,3-テトラメチル尿素、尿素、尿酸、グリシン、ドデシルホスホン酸、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、ニトリロ三酢酸、およびこれらの混合物からなる群から選択される、1種以上の腐食防止剤;
(D)1,2-シクロヘキシレンジジニトリロ四酢酸、1,1,1,5,5,5-ヘキサフルオロ-2,4-ペンタンジオン、アセチルアセトナート、2,2’-アザンジイル二酢酸、エチレンジアミン四酢酸、エチドロン酸、メタンスルホン酸、アセチルアセトン、1,1,1-トリフルオロ-2,4-ペンタンジオン、1,4-ベンゾキノン、8-ヒドロキシキノリン、サリチリデンアニリン;テトラクロロ-1,4-ベンゾキノン、2-(2-ヒドロキシフェニル)-ベンゾオキサゾール、2-(2-ヒドロキシ-フェニル)-ベンゾチアゾール、ヒドロキシキノリンスルホン酸、スルホサリチル酸、サリチル酸、ピリジン、2-エチルピリジン、2-メトキシピリジン、3-メトキシピリジン、2-ピコリン、ジメチルピリジン、ピペリジン、ピペラジン、トリエチルアミン、トリエタノールアミン、エチルアミン、メチルアミン、イソブチルアミン、tert-ブチルアミン、トリブチルアミン、ジプロピルアミン、ジメチルアミン、ジグリコールアミン、モノエタノールアミン、メチルジエタノールアミン、ピロール、イソキサゾール、ビピリジン、ピリミジン、ピラジン、ピリダジン、キノリン、イソキノリン、インドール、1-メチルイミダゾール、ジイソプロピルアミン、ジイソブチルアミン、アニリン、ペンタメチルジエチルレネトリアミン、アセトアセトアミド、カルバミン酸アンモニウム、ピロリジンジチオカルバミン酸アンモニウム、マロン酸ジメチル、アセト酢酸メチル、N-メチルアセトアセトアミド、チオ安息香酸テトラメチルアンモニウム、2,2,6,6-テトラメチル-3,5-ヘプタンジオン、テトラメチルチウラムジスルフィド、乳酸、乳酸アンモニウム、ギ酸、プロピオン酸、ガンマ-ブチロラクトン、およびこれらの混合物からなる群から選択される、1種以上のキレート剤;
(E)1種以上の界面活性剤;
(F)組成物のpHを6~8の範囲(好ましくは、6.4~7.5の範囲)で緩衝するのに適している緩衝系;および
(G)水;
なお、この組成物のpHは、6~8の範囲(好ましくは、6.4~7.5の範囲)である。
【0054】
上記で定義される本発明による組成物において(特に、第1の好ましい変形形態による本発明による組成物において)、1種以上の可溶化剤(A)、1種以上のフッ化物アニオン含有エッチャント(B)、1種以上の腐食防止剤(C)、1種以上のキレート剤(D)、および1種以上の界面活性剤(E)は、通常、各場合において、(単一の化合物として)単独で使用できるか、または、同じタイプの他の化合物(利用できる場合には、可溶化剤、エッチャント、腐食防止剤、またはキレート剤のそれぞれ)と組み合わせて使用できる。
【0055】
本明細書で定義され下記の要件を有する本発明の第1の好ましい変形形態による組成物が、好ましい:
緩衝系(F)は、NaH2PO4およびNa2HPO4を含むリン酸緩衝液、2-[4-(2-ヒドロキシエチル)ピペラジン-1-イル]エタンスルホン酸を含むHEPES緩衝液、トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタンを含むTRIS緩衝液、酢酸アンモニウム緩衝液、およびこれらの混合物からなる群から選択されるか(より好ましくは、緩衝系は、酢酸アンモニウム緩衝液であるかまたはそれを含み、最も好ましくは、酢酸アンモニウム緩衝液である)、および/または、
組成物のpHは、6.4~7.5の範囲(好ましくは6.8~7.5の範囲、より好ましくは7.0~7.4の範囲)である。
【0056】
本発明の第1の好ましい変形形態による上記で定義されたる好ましい組成物では、単一の緩衝系(例えば、酢酸アンモニウム緩衝液のみ、またはHEPES緩衝液のみ)の使用は、緩衝系の混合物の使用よりも好ましい。上記で定義される前記緩衝液のすべては当技術分野で知られており、当業者は、本発明の文脈において前記緩衝液を利用および調整する方法を知っているものである。6.4~7.5の範囲(好ましくは6.8~7.5の範囲、より好ましくは7.0~7.4の範囲)のpHを有する本発明による組成物は、低k値の材料の層ならびに/あるいは銅および/またはコバルトを含む層の存在下で(好ましくは、低k値の材料および/または銅層の存在下で)、アルミニウム化合物(好ましくは、酸化アルミニウム)を含むかまたはそれからなる層をエッチングするための特に安定で再現性のある制御での(選択的な)エッチング速度を示した。さらに、本発明による前記の組成物は、特に安定である(例えば、6か月間にわたって保存が安定している)ことが示されている。
【0057】
本明細書で定義され下記の要件を有する本発明の第1の好ましい変形形態による組成物(または、好ましいものとして上述または後述される本発明の第1の好ましい変形形態による組成物)が好ましい:
そのまたは少なくとも1種の成分(A)は、4-メチルモルホリン-4-オキシド(CAS RN 7529-22-8)であり、そして、好ましくは、成分(A)は、4-メチルモルホリン-4-オキシドである。
【0058】
成分(A)として4-メチルモルホリン-4-オキシドを含む本発明の第1の好ましい変形形態による組成物は、低k値の材料の層ならびに/あるいは銅および/またはコバルトを含む層の存在下で(特に、低k値の材料の層および/または銅層の存在下で)、アルミニウム化合物(好ましくは、酸化アルミニウム)を含むかまたはそれからなる層をエッチングするための安定で再現性のある選択的なエッチング速度を示した。
【0059】
成分(B)としてフッ化アンモニウムを含む本発明の第1の好ましい変形による組成物は、低k値の材料の層ならびに/あるいは銅および/またはコバルトを含む層の存在下で(特に、低k値の材料の層および/または銅層の存在下で)、アルミニウム化合物(特に、酸化アルミニウム)を含むかまたはそれからなる層をエッチングするための安定で再現性のある制御での(選択的な)エッチング速度を示した。
【0060】
本明細書で定義され下記の要件を有する本発明の第1の好ましい変形形態による組成物(または、好ましいとして上または下で説明されるような本発明の第1の好ましい変形形態による組成物)も好ましい:
成分(C)は、ベンゾトリアゾール(CAS RN 95-14-7)、6-メチル-ベンゾトリアゾール(CAS RN 136-85-6)、および、ベンゾトリアゾールと6-メチル-ベンゾトリアゾールとの組み合わせ(混合物)からなる群から選択される(好ましくは、成分(C)は、ベンゾトリアゾールと6-メチル-ベンゾトリアゾールとの組み合わせである)。成分(C)としてベンゾトリアゾール、6-メチル-ベンゾトリアゾール、およびベンゾトリアゾールと6-メチル-ベンゾトリアゾールとの組み合わせを含む(好ましくは、成分(C)としてベンゾトリアゾールと6-メチル-ベンゾトリアゾールの組み合わせを含む)、本発明の第1の好ましい変形形態による組成物は、好ましくは特に遅い銅エッチング速度に関連することが示されている。非置換および置換のベンゾトリアゾールの命名法については、上記も参照のこと。
【0061】
本明細書で定義され下記の要件を有する本発明の第1の好ましい変形形態による組成物(または、好ましいものとして上述または後述される本発明の第1の好ましい変形形態による組成物)も好ましい:
成分(D)は、1,2-シクロヘキシレンジジニトリロ四酢酸(CDTA; CAS RN 13291-61-7)であるか、またはCDTAならびに1種以上の上記の他のキレート剤を含む。成分(D)としてのCDTAを含む本発明の第1の好ましい変形形態による組成物は、低k値の材料の層ならびに/あるいは銅および/またはコバルトを含む層の存在下(特に、低k値の材料の層および/または銅層の存在下)で、アルミニウム化合物(特に、酸化アルミニウム)を含むかまたはそれからなる層をエッチングするための安定で再現性のある制御での(選択的な)エッチング速度を示した。半導体ウェーハについての前記エッチング速度は、センターエッジ効果がほとんどまたはまったくなく、異なるウェーハ間での、単一のウェーハにわたって均一であることがわかった。
【0062】
本明細書で定義され下記の要件を有する本発明による組成物(または、好ましいものとして上述または後述される本発明の第1の好ましい変形形態による組成物)、特に、本明細書で定義される本発明の第1の好ましい変形による組成物も好ましい:
(存在する場合には)1種以上の界面活性剤(E)は、
(i)好ましくは、ラウリル硫酸アンモニウム、フルオロ界面活性剤からなる群から選択される(好ましくは、ペルフルオロ化されたアルキルスルホンアミド塩(好ましくは、ペルフルオロ化されたN-置換アルキルスルホンアミドアンモニウム塩、PNAAS)、ペルフルオロオクタンスルホン酸塩、ペルフルオロブタンスルホン酸塩、ペルフルオロノナン酸塩、ペルフルオロオクタン酸塩;アルキルリルエーテルリン酸塩、およびアルキルエーテルリン酸塩からなる群から選択される)、アニオン性界面活性剤、
(ii)(好ましくは、(3-[(3-コラミドプロピル)ジメチルアンモニオ] -1-プロパンスルホネート)(「CHAPS」)、コカミドプロピルヒドロキシスルタイン(CAS RN 68139-30-0)、酢酸{[3-(ドデカノイルアミノ)プロピル](ジメチル)-アンモニウム}、ホスファチジルセリン、ホスファチジルエタノールアミン、ホスファチジルコリンからなる群から選択される、)両性イオン界面活性剤、および
(iii)(好ましくは、グルコシドアルキルエーテル、グリセロールアルキルエーテル、コカミドエタノールアミン、およびラウリルジメチルアミノオキシドからなる群から選択される、)非イオン性界面活性剤
からなる群から選択される。
【0063】
本発明の第1の好ましい変形形態による組成物中のより好ましい界面活性剤(E)は、ペルフルオロ化されたN-置換アルキルスルホンアミドアンモニウム塩であるか、またはそれを含む。
【0064】
本発明による組成物中の好ましい界面活性剤(E)は、金属または金属イオンを含まない。
【0065】
各場合において、本明細書で定義される本発明の第1の好ましい変形形態による組成物(または、好ましいものとして上述または後述される本発明の第1の好ましい変形形態による組成物)は、任意の追加成分としてさらに含むことができる:
(H)(好ましくは、テトラヒドロフラン(THF)、N-メチルピロリドン(NMP)、ジメチルホルムアミド(DMF)、ジメチルスルホキシド(DMSO)、エタノール、イソプロパノール、ブチルジグリコール、ブチルグリコール、スルホラン(2,3,4,5-テトラヒドロチオフェン-1,1-ジオキシド)、およびこれらの混合物からなる群から選択され、より好ましくは、THF、NMP、DMF、DMSO、スルホラン、およびこれらの混合物からなる群から選択される)1種以上の水混和性有機溶媒。
【0066】
本発明の文脈における用語「水混和性有機溶媒」は、好ましくは、この要件を満たす有機溶媒が、水に対して、20℃および周囲(大気圧)の圧力で少なくとも1:1(w/w)の比率で混和性があることを意味する。好ましくは、そのまたは少なくとも1種の水混和性有機溶媒(H)はスルホランである。1種以上の水混和性有機溶媒(H)を含まない本発明の第1の好ましい変形形態による組成物がより好ましい。
【0067】
本明細書で定義され下記の要件を有する本発明の第1の好ましい変形形態による組成物は、特に好ましい:
上記で好ましいものとして定義されている成分(A)、(B)、(C)、(D)、(E)、および(F)の1種以上またはすべてが組み合わされて、(成分(A)~(G)のすべてを含むか、または、成分(H)が存在する場合はあまり好ましくない場合は、すべての成分(A)から(H)を含む)本発明の第1の好ましい変形形態による最終的な(すぐに使用できる)組成物をもたらす。
【0068】
第二の好ましい変形形態では、本発明による組成物は、低k値の材料の層ならびに/あるいは銅および/またはコバルトを含む層の存在下で(好ましくは、低k値の材料および/またはコバルト層の存在下で)、アルミニウム化合物を含む層(好ましくは、酸化アルミニウムを含む層)を選択的にエッチングするための組成物に関するものであり、その組成物は、以下の成分を含むか(すなわち、1種以上のさらなる物質が存在することがある)、または以下の成分からなる(すなわち、以下に定義される成分(A)~(D)および(G)に加えてさらなる物質が存在しない):
(A)-(上記で定義される置換基R
1およびR
2の好ましい意味を有する)式Iの化合物:
【化3】
(式中、R
1は、
-水素原子、および
--C(O)-R
2(式中、R
2は水素原子、および1、2、3または4個の炭素原子を有するアルキルからなる群から選択される)からなる群から選択される)
-(上記で定義される置換基R
3の好ましい意味を有する)式IIの化合物:
【化4】
(式中、R
3は、1、2、3または4個の炭素原子を有するアルキルである)、
-トリメチルアミン-N-オキシド
-トリエチルアミン-N-オキシド、
-トリエタノールアミン-N-オキシド、
-ピリジン-N-オキシド、
-N-エチルピロリジン-N-オキシド、および
-これらの混合物
からなる群から選択される、1種以上の可溶化剤;
(B)(好ましくは、フッ化アンモニウム、フッ化水素アンモニウム、フッ化トリエタノールアンモニウム、フッ化ジグリコアンモニウム、フッ化メチルジエタノールアンモニウム、フッ化テトラメチルアンモニウム、トリエチルアミン三フッ化水素酸塩、フッ化水素、フルオロホウ酸、テトラフルオロホウ酸、テトラフルオロホウ酸アンモニウム、フルオロ酢酸、フルオロ酢酸アンモニウム、トリフルオロ酢酸、フルオロケイ酸、フルオロケイ酸アンモニウム、テトラフルオロホウ酸テトラブチルアンモニウム、およびこれらの混合物からなる群から選択される)1種以上のフッ化物アニオン含有エッチャント;
(C)非置換であるかまたはC
1-4-アルキル、アミノ-C
1-4-アルキル、フェニル、チオフェニル、ハロゲン、ヒドロキシ、ニトロ、および/またはチオールにより独立して1回または2回置換されているベンゾトリアゾール;エチレン尿素、エチレンチオ尿素、1,2,4-トリアゾール、5-アミノテトラゾール、5-アミノ-1,3,4-チアジアゾール-2-チオール、3-アミノ-1H-1,2,4トリアゾール、3,5-ジアミノ-1,2,4-トリアゾール、トリルトリアゾール、3-アミノ-5-メルカプト-1,2,4-トリアゾール、1-アミノ-1,2,4-トリアゾール、2-(5-アミノ-ペンチル)-ベンゾトリアゾール、1-アミノ-1,2,3-トリアゾール、1-アミノ-5-メチル-1,2,3-トリアゾール、3-メルカプト-1,2,4-トリアゾール、3-イソプロピル-1,2,4-トリアゾール、ナフトトリアゾール、1H-テトラゾール-5-酢酸、1-フェニル-2-テトラゾリン-5-チオン、4-メチル-2-フェニルイミダゾール、2-メルカプトチアゾリン、2,4-ジアミノ-6-メチル-1,3,5-トリアジン、チアゾール、イミダゾール、ベンズイミダゾール、トリアジン、メチルテトラゾール、1,3-ジメチル-2-イミダゾリジノン、1,5-ペンタメチレン-テトラゾール、1-フェニル-5-メルカプトテトラゾール、2H-イミダゾール-2-チオン、4-メチル-4H-1,2,4-トリアゾール-3-チオール、5-アミノ-1,3,4-チアジアゾール-2-チオール、ベンゾ-チアゾール、リン酸トリトリル、インダゾール、アデニン、シトシン、グアニン、チミン、2,2’-アザンジイル二酢酸、プロパンチオール、クエン酸、アスコルビン酸、チオ尿素、1,1,3,3-テトラメチル尿素、尿素、尿酸、グリシン、ドデシルホスホン酸、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、ニトリロ三酢酸、およびこれらの混合物からなる群から選択される、1種以上の腐食防止剤;
(D)ヒスチジン(好ましくは、L-ヒスチジン)、1,2-シクロヘキシレンジジニトリロ四酢酸、1,1,1,5,5,5-ヘキサフルオロ-2,4-ペンタン-ジオン、アセチルアセトナート、2,2’-アザンジイル二酢酸、エチレンジアミン四酢酸、エチドロン酸、メタンスルホン酸、アセチルアセトン、1,1,1-トリフルオロ-2,4-ペンタンジオン、1,4-ベンゾキノン、8-ヒドロキシキノリン、サリチルデン-アニリン、テトラクロロ-1,4-ベンゾキノン、2-(2-ヒドロキシフェニル)ベンゾオキサゾール、2-(2-ヒドロキシフェニル)ベンゾチアゾール、ヒドロキシキノリンスルホン酸、スルホサリチル酸、サリチル酸、ピリジン2-エチルピリジン、2-メトキシピリジン、3-メトキシピリジン、2-ピコリン、ジメチルピリジン、ピペリジン、ピペラジン、トリエチルアミン、トリエタノールアミン、エチルアミン、メチルアミン、イソブチルアミン、tert-ブチルアミン、トリブチルアミン、ジプロピルアミン、ジメチルアミン、ジグリコールアミン、モノエタノールアミン、メチルジエタノールアミン、ピロール、イソキサゾール、ビピリジン、ピリミジン、ピラジン、ピリダジン、キノリン、イソキノリン、インドール、1-メチルイミダゾール、ジイソプロピルアミン、ジイソブチルアミン、アニリン、ペンタメチルジエチレントリアミン、アセトアセトアミド、カルバミン酸アンモニウム、ピロリジンジチオカルバミン酸アンモニウム、マロン酸ジメチル、アセト酢酸メチル、N-メチルアセトアセトアミド、チオ安息香酸テトラメチルアンモニウム、2,2,6,6-テトラメチル-3,5-ヘプタンジオン、テトラメチルチウラムジスルフィド、乳酸、乳酸アンモニウム、ギ酸、プロピオン酸、ガンマ-ブチロラクトン、およびこれらの混合物からなる群から選択される、1種以上のキレート剤;および
(G)水;
なお、好ましくは、この組成物のpHは、3.5~6の範囲(好ましくは、4.0~5.5の範囲)である。
【0069】
上記で定義される本発明による組成物(特に、本発明の第2の好ましい変形形態による組成物)では、(A)1種以上の可溶化剤、(B)1種以上のフッ化物アニオン含有エッチャント、(C)1種以上の腐食防止剤、および(D)1種以上のキレート剤は、通常、各場合において、(単一の化合物として)単独で、または、同じタイプの他の化合物(それぞれ、可溶化剤、エッチャント、腐食防止剤、またはキレート剤)と組み合わせて使用できる。
【0070】
本明細書で定義され下記の要件を有する本発明による組成物(または、第1の好ましい変形形態および第2の好ましい変形形態の組成物を含む、好ましいものとして上述または後述される本発明による組成物)も好ましい:
存在する1種以上の可溶化剤の成分(すなわち、可溶化剤成分、好ましくは、上記で定義される好ましい可溶化剤成分)(A)の合計量は、組成物の合計質量を基準として、0.01~20質量%の範囲、好ましくは2~15質量%の範囲、より好ましくは2~12質量%の範囲;いくつかの場合には、好ましくは2~6質量%の範囲である。
【0071】
本明細書で定義され下記の要件を有する本発明による組成物(または、第1の好ましい変形形態および第2の好ましい変形形態の組成物を含む、好ましいものとして上述または後述される本発明による組成物)も好ましい:
存在する(フッ化物アニオン、すなわち、エッチャント成分(好ましくは、上記で定義される成分(B)の好ましいエッチャント)を含む)成分(B)の1種以上のエッチャントの合計量は、組成物の合計質量を基準として、0.001~1質量%の範囲(好ましくは0.01~0.1質量%の範囲、より好ましくは0.02~0.08質量%の範囲)である。本明細書において好ましい合計量で定義されるエッチャント成分(B)を含む本発明による組成物は、特に低k値の材料の層ならびに/あるいは銅および/またはコバルトを含む層(特に(本発明の第1の好ましい変形による組成物に関する)銅層、さらに特には(本発明の第2の好ましい変形による組成物に関する)コバルト層)の存在下で、特にアルミニウム化合物(好ましくは、酸化アルミニウム)を含むかまたはそれからなる層をエッチングすることおよびエッチング速度の選択性に関して、許容可能なエッチング速度の優れたバランスを示している。
【0072】
本明細書で定義され下記の要件を有する本発明による組成物(または、第1の好ましい変形形態および第2の好ましい変形形態の組成物を含む、好ましいものとして上述または後述される本発明による組成物)も好ましい:
存在する1種以上の腐食防止剤(すなわち、腐食防止剤成分、(好ましくは、上記で定義される好ましい腐食防止剤成分))(C)は、組成物の合計質量を基準として、0.01~4質量%の範囲(好ましくは0.1~2質量%の範囲、より好ましくは0.2~1.5質量%の範囲)である。本明細書において好ましい合計量で定義される腐食防止剤成分(C)を含む本発明による組成物は、特に低k値の材料の層ならびに/あるいは銅および/またはコバルトを含む層(特に(本発明の第1の好ましい変形による組成物に関する)銅層、さらに特には(本発明の第2の好ましい変形による組成物に関する)コバルト層)の存在下で、特にアルミニウム化合物(好ましくは、酸化アルミニウム)を含むかまたはそれからなる層をエッチングすることおよびエッチング速度の選択性に関して、許容可能なエッチング速度の優れたバランスを示している。
【0073】
本明細書で定義され下記の要件を有する本発明による組成物(または、第1の好ましい変形形態および第2の好ましい変形形態の組成物を含む、好ましいものとして上述または後述される本発明による組成物)も好ましい:
存在する成分(すなわち、キレート剤成分、好ましくは上記で定義される好ましいキレート剤成分)(D)の1種以上のキレート剤の合計量は、組成物の合計質量を基準として、0.01~4質量%の範囲、好ましくは0.02~1質量%の範囲、より好ましくは0.05~0.8質量%の範囲である。
【0074】
本明細書で定義され下記の要件を有する本発明による組成物、好ましくは第1の好ましい変形形態による組成物(または、好ましいものとして上述または後述される、本発明による組成物、好ましくは、第1の好ましい変形形態による組成物)も好ましい:
成分(すなわち、界面活性剤成分、好ましくは上記で定義される好ましい界面活性剤成分)(E)の1種以上の界面活性剤の合計量は、組成物の合計質量を基準として、0.0001~1質量%の範囲、好ましくは0.001~0.5質量%の範囲、より好ましくは0.002~0.1質量%の範囲である。
【0075】
本明細書で定義され下記の要件を有する本発明による組成物、好ましくは、第1の好ましい変形形態の組成物(または、好ましいものとして上述または後述される、本発明による組成物、好ましくは第1の好ましい変形形態による組成物)も好ましい:
存在する成分(すなわち、緩衝成分)の緩衝系(F)の合計量は、組成物の合計質量を基準として、0.1~10質量%の範囲、好ましくは0.2~5質量%の範囲、より好ましくは 0.3~3質量%の範囲である。
【0076】
個々の場合において、本明細書で定義され下記の要件を有する本発明の第1の好ましい変形による組成物(または、好ましいものとして上述または後述される、本発明の第1の好ましい変形形態による組成物)も好ましい:
存在する1種以上の水混和性有機溶媒(すなわち、溶媒成分)(H)の合計量は、組成物の合計質量を基準として、0~30質量%の範囲、好ましくは0~10質量%の範囲、より好ましくは、0~7.5質量%の範囲、さらにより好ましくは0~6質量%の範囲である。
【0077】
本明細書で定義され下記の要件を有する本発明による組成物(または、第1の好ましい変形形態および第2の好ましい変形形態の組成物を含む、好ましいものとして上述または後述される本発明による組成物)も好ましい:
成分(A)、(B)、(C)、(D)、(E)(存在する場合)、(F)(存在する場合)、(G)および(H)(存在する場合)の量が、組成物の合計100質量%(すなわち、合計質量)になる(好ましくは、水は、組成物の合計100質量%(すなわち、合計質量)に合わせるものである)。
【0078】
本明細書で定義され下記の要件を有する本発明の第1の好ましい変形による組成物も特に好ましい:
成分(A)、(B)、(C)、(D)、(E)、(F)および/または(場合により)(H)の上記で定義される合計量または好ましい合計量は、上記で定義される、好ましいかまたはより好ましい成分(A)、(B)、(C)、(D)、(E)、(F)および/または(場合により)(H)と組み合わされる。
【0079】
本明細書で定義され下記の要件を有する本発明の第1の好ましい変形形態による組成物(または、好ましいものとして上述または後述される、本発明の第1の好ましい変形形態による組成物)が特に好ましく、この組成物は、以下の成分からなる(すなわち、以下に定義される成分(A)~(H)に加えて、さらなる物質は存在しない):
(A)4-メチル-モルホリン-4-オキシド、トリメチルアミン-N-オキシド、トリエチルアミン-N-オキシド、トリエタノールアミン-N-オキシド;ピリジン-N-オキシド、N-エチルモルホリン-N-オキシド、N-エチルピロリジン-N-オキシド、およびこれらの混合物からなる群から選択され(好ましくは、その1種以上の可溶化剤は、4-メチルモルホリン-4-オキシドであるかまたはそれを含む)、組成物の合計質量を基準として(好ましくは4-メチルモルホリン-4-オキシドについての)0.01~20質量%の範囲(好ましくは2~12質量%の範囲、より好ましくは2~6質量%の範囲)の合計量である、1種以上の可溶化剤;
(B)フッ化アンモニウム、フッ化水素アンモニウム、フッ化トリエタノールアンモニウム、フッ化ジグリコアンモニウム、フッ化メチルジエタノールアンモニウム、フッ化テトラメチルアンモニウム、トリエチルアミン三フッ化水素酸塩、フッ化水素、フルオロホウ酸、テトラフルオロホウ酸、テトラフルオロホウ酸アンモニウム、フルオロ酢酸、フルオロ酢酸アンモニウム、トリフルオロ酢酸、フルオロケイ酸、フルオロケイ酸アンモニウム、テトラフルオロホウ酸テトラブチルアンモニウム、およびこれらの混合物からなる群から選択され(好ましくは、フッ化アンモニウムであるかまたはそれを含む)、組成物の合計質量を基準として(好ましくはフッ化アンモニウムについての)0.01~0.1質量%の範囲の合計量(より好ましくは、0.02~0.08質量%の範囲の合計量)である、1種以上のフッ化物アニオン含有エッチャント;
(C)ベンゾトリアゾール、6-メチル-ベンゾトリアゾール、5-メチル-ベンゾトリアゾール、エチレン尿素、エチレンチオ尿素、1,2,4-トリアゾール、5-アミノテトラゾール、1-ヒドロキシベンゾトリアゾール、5-アミノ-1,3,4-チアジアゾール-2-チオール、3-アミノ-1H-1,2,4トリアゾール、3,5-ジアミノ-1,2,4-トリアゾール、トリルトリアゾール、5-フェニル-ベンゾトリアゾール、5-ニトロ-ベンゾトリアゾール、3-アミノ-5-メルカプト-1,2,4-トリアゾール、1-アミノ-1,2,4-トリアゾール、2-(5-アミノ-ペンチル)-ベンゾトリアゾール、1-アミノ-1,2,3-トリアゾール、1-アミノ-5-メチル-1,2,3-トリアゾール、3-メルカプト-1,2,4-トリアゾール、3-イソプロピル-1,2,4-トリアゾール、5-フェニルチオール-ベンゾトリアゾール、ハロベンゾトリアゾール(ハロは、F、Cl、BrおよびIからなる群から選択される)、ナフトトリアゾール、1 H-テトラゾール-5-酢酸、2-メルカプトベンゾチアゾール、1-フェニル-2-テトラゾリン-5-チオン、2-メルカプトベンズイミダゾール、4-メチル-2-フェニルイミダゾール、2-メルカプトチアゾリン、2,4-ジアミノ-6-メチル-1,3,5-トリアジン、チアゾール、イミダゾール、ベンズイミダゾール、トリアジン、メチルテトラゾール、1,3-ジメチル-2-イミダゾリジノン、1,5-ペンタメチレンテトラゾール、1-フェニル-5-メルカプトテトラゾール、2H-イミダゾール-2-チオン、4-メチル-4H-1,2,4-トリアゾール-3-チオール、5-アミノ-1,3,4-チアジアゾール-2-チオール、ベンゾチアゾール、リン酸トリトリル、インダゾール、アデニン、シトシン、グアニン、チミン、2,2’-アザンジイル二酢酸、プロパンチオール、クエン酸、アスコルビン酸、チオ尿素、1,1,3,3-テトラメチル尿素、尿素、尿酸、グリシン、ドデシルホスホン酸、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、ニトリロ三酢酸、およびこれらの混合物からなる群から選択され(好ましくは、ベンゾトリアゾール、6-メチル-ベンゾトリアゾール、およびこれらの混合物からなる群から選択され)、組成物の合計質量を基準として(好ましくは、ベンゾ-アゾトリアゾール、6-メチル-ベンゾトリアゾール、およびこれらの混合物からなる群から選択されるものについての)0.01~4質量%の範囲の合計量(好ましくは0.1~2質量%の範囲の合計量、より好ましくは0.2~1.5質量%の範囲の合計量)である、1種以上の腐食防止剤;
(D)1,2-シクロヘキシレンジジニトリロ四酢酸、1,1,1,5,5,5-ヘキサフルオロ-2,4-ペンタンジオン、アセチルアセトナート、2,2’-アザンジイル二酢酸、エチレンジアミン四酢酸、エチドロン酸、メタンスルホン酸、アセチルアセトン、1,1,1-トリフルオロ-2,4-ペンタンジオン、1,4-ベンゾキノン、8-ヒドロキシキノリン、サリチリデンアニリン;テトラクロロ-1,4-ベンゾキノン、2-(2-ヒドロキシフェニル)-ベンゾオキサゾール、2-(2-ヒドロキシ-フェニル)-ベンゾチアゾール、ヒドロキシキノリンスルホン酸、スルホサリチル酸、サリチル酸、ピリジン、2-エチルピリジン、2-メトキシピリジン、3-メトキシピリジン、2-ピコリン、ジメチルピリジン、ピペリジン、ピペラジン、トリエチルアミン、トリエタノールアミン、エチルアミン、メチルアミン、イソブチルアミン、tert-ブチルアミン、トリブチルアミン、ジプロピルアミン、ジメチルアミン、ジグリコールアミン、モノエタノールアミン、メチルジエタノールアミン、ピロール、イソキサゾール、ビピリジン、ピリミジン、ピラジン、ピリダジン、キノリン、イソキノリン、インドール、1-メチルイミダゾール、ジイソプロピルアミン、ジイソブチルアミン、アニリン、ペンタメチルジエチレントリアミン、アセトアセトアミド、カルバミン酸アンモニウム、ピロリジンジチオカルバミン酸アンモニウム、マロン酸ジメチル、アセト酢酸メチル、N-メチルアセトアセトアミド、チオ安息香酸テトラメチルアンモニウム、2,2,6,6-テトラメチル-3,5-ヘプタンジオン、テトラメチルチウラムジスルフィド、乳酸、乳酸アンモニウム、ギ酸、プロピオン酸、ガンマ-ブチロラクトン、およびこれらの混合物からなる群から選択され(好ましくは、1,2-シクロヘキシレンジジニトリロ四酢酸であるかまたはそれを含む)、組成物の合計質量を基準として(好ましくは1,2-シクロヘキシレンジジニトリロ四酢酸についての)0.01~4質量%の範囲の合計量(好ましくは0.02~1質量%の範囲の合計量、より好ましくは、0.05~0.8質量%の範囲の合計量)である、1種以上のキレート剤;
(E)(i)(好ましくはラウリル硫酸アンモニウム、フッ素系界面活性剤からなる群から選択され、好ましくはペルフルオロ化されたアルキルスルホンアミド塩(好ましくは、過フッ素化されたN-置換アルキルスルホンアミドアンモニウム塩)、ペルフルオロオクタンスルホン酸塩、ペルフルオロブタンスルホン酸塩、ペルフルオロノナン酸塩、ペルフルオロオクタン酸塩;アルキルリルエーテルリン酸塩、およびアルキルエーテルリン酸塩からなる群から選択される)陰イオン界面活性剤、
(ii)(好ましくは、(3-[(3-コラミドプロピル)ジメチルアンモニオ] -1-プロパンスルホネート)、コカミドプロピルヒドロキシスルタイン、{[3-(ドデカノイルアミノ)プロピル](ジメチル)-アンモニオ}酢酸、ホスファチジルセリン、ホスファチジルエタノールアミン、ホスファチジルコリンからなる群から選択される)両性イオン界面活性剤、
(iii)(好ましくは、グルコシドアルキルエーテル、グリセロールアルキルエーテル、コカミドエタノールアミンおよびラウリルジメチルアミノオキシドからなる群から選択される)非イオン性界面活性剤;
からなる群から選択され、
組成物の合計質量を基準として(好ましくはペルフルオロ化されたN-置換アルキルスルホンアミドアンモニウム塩からなる群から選択されたものについての)0.0001~1質量%の範囲(好ましくは0.001~0.5質量%の範囲、より好ましくは0.002~0.1質量%の範囲)の合計量での、1種以上の界面活性剤(好ましくは、その1種以上の界面活性剤は、ペルフルオロ化されたN-置換アルキルスルホンアミドアンモニウム塩であるかまたはそれを含む);
(F)(好ましくは、NaH2PO4およびNa2HPO4を含むリン酸緩衝液、2-[4-(2-ヒドロキシエチル)ピペラジン-1-イル]エタンスルホン酸を含むHEPES緩衝液、トリス(ヒドロキシメチル)-アミノメタンを含むTRIS緩衝液、および酢酸アンモニウム緩衝液からなる群から選択され(より好ましくは、酢酸アンモニウム緩衝液であるかまたはそれを含む)、組成物の合計質量を基準として0.1~10質量%の範囲(好ましくは0.2~5質量%の範囲、より好ましくは0.3~3質量%の範囲)の合計量での)組成物のpHを6.4~7.5の範囲(好ましくは6.8~7.5の範囲、より好ましくは、7.0~7.4の範囲)で緩衝するのに適した緩衝系;
(G)各場合において合計100質量%の組成物に合わせるための水;および
(H)(好ましくは、テトラヒドロフラン(THF)、N-メチルピロリドン(NMP)、ジメチルホルムアミド(DMF)、ジメチルスルホキシド(DMSO)、およびスルホラン(2,3,4,5-テトラヒドロチオフェン-1,1-ジオキシド)、およびこれらの混合物からなる群から選択され、組成物の合計質量を基準として0~30質量%の範囲(好ましくは0~10質量%の範囲、より好ましくは0~7.5質量%の範囲、さらにより好ましくは0~6質量%の範囲)の合計量での)1種以上の水混和性有機溶媒;
なお、組成物のpHは、6.4~7.5の範囲(好ましくは6.8~7.5の範囲、より好ましくは7.0~7.4の範囲)であり、そして
成分(A)、(B)、(C)、(D)、(E)、(F)、(G)および(存在する場合)(H)の質量%の合計量は、いずれの場合でも、100質量%になる。
【0080】
本発明の第1の好ましい変形形態の上記で定義される特に好ましい組成物では、好ましいかまたはより好ましい成分(A)、(B)、(C)、(D)、(E)、(F)および/または(場合により)(H)ならびに/あるいは上記で定義される量または好ましい量の成分(A)、(B)、(C)、(D)、(E)、(F)および(場合により)(H)が組み合わされて、本発明の第1の好ましい変形形態によるさらにより好ましい組成物をもたらす。
【0081】
本明細書で定義され下記の要件を有する本発明の第1の好ましい変形形態による組成物(または、好ましいものとして上述される本発明の第1の好ましい変形形態による組成物)が特に好ましく、その組成物は、以下の成分からなる:
(A)(組成物の合計質量を基準として、好ましくは0.01~20質量%の範囲、より好ましくは2~12質量%の範囲、さらにより好ましくは2~6質量%の範囲の合計量での)可溶化剤としての4-メチルモルホリン-4-オキシド;
(B)(組成物の合計質量を基準として、好ましくは0.01~0.1質量%の範囲の合計量、より好ましくは0.02~0.08質量%の範囲の合計量での)エッチャントとしてのフッ化アンモニウム;
(C)(組成物の合計質量を基準として、好ましくは0.01~4質量%の範囲の合計量、より好ましくは0.1~2質量%の範囲の合計量、さらにより好ましくは0.2~1.5質量%の範囲の合計量での)ベンゾトリアゾール、6-メチルベンゾトリアゾール、およびこれらの混合物からなる群から選択される1種以上の腐食防止剤;
(D)(組成物の合計質量を基準として、好ましくは、0.01~4質量%の範囲の合計量、より好ましくは0.02~1質量%の範囲の合計量、さらにより好ましくは0.05~0.8質量%の範囲の合計量での)キレート剤としての1,2-シクロヘキシレンジジニトリロ四酢酸;
(E)(組成物の合計質量を基準として、好ましくは0.0001~1質量%の範囲の合計量、より好ましくは0.001~0.5質量%の範囲の合計量、さらにより好ましくは0.002~0.1質量%の範囲の合計量での)1種以上の界面活性剤(その1種以上のうちのそのまたは少なくとも1種の界面活性剤は、ペルフルオロ化されたN-置換アルキルスルホンアミドアンモニウム塩である);
(F)組成物のpHを6.4~7.5の範囲(好ましくは6.8~7.5の範囲、より好ましくは7.0~7.4の範囲)で緩衝するのに適した、(組成物の合計質量を基準として、好ましくは0.1~10質量%の範囲の合計量、より好ましくは、0.2~5質量%の範囲の合計量、さらにより好ましくは、0.3~3質量%の範囲の合計量での)緩衝系(好ましくは、酢酸アンモニウム緩衝液);および
(G)各場合において合計100質量%の組成物に合わせるための水;
なお、組成物のpHは、6.4~7.5の範囲(好ましくは6.8~7.5の範囲、より好ましくは7.0~7.4の範囲)であり、そして、
好ましくは、成分(A)、(B)、(C)、(D)、(E)、(F)および(G)の質量%の合計量は、いずれの場合にも100質量%になる。
【0082】
本明細書で定義され下記の要件を有する本発明の第2の好ましい変形形態による組成物(または、好ましいものとして上述または後述される、本発明の第2の好ましい変形形態による組成物)が好ましい:
(A)そのまたは少なくとも1種の成分(A)は、上記で定義される式Iの化合物(または、上記で定義される式Iの好ましい化合物)であり、そして、好ましくは、そのまたは少なくとも1種の成分(A)はN-ホルミルモルホリンであり、そして、
成分(A)は、組成物の合計質量を基準として、好ましくは0.01~20質量%の範囲、より好ましくは2~15質量%の範囲、さらにより好ましくは2~12質量%の範囲、さらにより好ましくは、5~12質量%の範囲の合計量で存在する。
【0083】
本明細書で定義され下記の要件を有する本発明の第2の好ましい変形形態による組成物(または、好ましいものとして上述または後述される、本発明の第2の好ましい変形形態による組成物)もまた好ましい:
(B)成分(B)が、フッ化アンモニウム、フッ化水素アンモニウム、フッ化トリエタノールアンモニウム、フッ化ジグリコアンモニウム、フッ化メチルジエタノールアンモニウム、フッ化テトラメチルアンモニウム、トリエチルアミン三フッ化水素酸塩、フッ化水素、フルオロホウ酸、テトラフルオロホウ酸、テトラフルオロホウ酸アンモニウム、フルオロ酢酸、フルオロ酢酸アンモニウム、トリフルオロ酢酸、フルオロケイ酸、フルオロケイ酸アンモニウム、テトラフルオロホウ酸テトラブチルアンモニウム、およびこれらの混合物からなる群から選択され(好ましくは、そのまたは少なくとも1種の成分(B)がフッ化アンモニウムであり、より好ましくは、成分(B)がフッ化アンモニウムである);
好ましくは、成分(B)は、組成物の合計質量を基準として、0.01~0.1質量%の範囲の合計量(より好ましくは、0.02~0.08質量%の範囲の合計量)で存在する。
【0084】
本明細書で定義され下記の要件を有する本発明の第2の好ましい変形形態による組成物(または、好ましいものとして上述または後述される、本発明の第2の好ましい変形形態による組成物)もまた好ましい:
(C)そのまたは少なくとも1種の成分(C)は、
-非置換であるか、またはC1-4-アルキルおよび/または(好ましくは「または」)ハロゲンによって独立して1回または2回(好ましくは、1回)置換されているベンゾトリアゾール;
-コハク酸、および
-これらの混合物
からなる群から選択され;そして
成分(C)は、組成物の合計質量を基準として、好ましくは0.01~4質量%の範囲の合計量(より好ましくは0.1~2質量%の範囲の合計量、さらにより好ましくは0.2~1.5質量%の範囲の合計量)で存在する。
【0085】
本明細書で定義され下記の要件を有する本発明の第2の好ましい変形形態による組成物(または、好ましいものとして上述または後述される、本発明の第2の好ましい変形形態による組成物)もまた好ましい:
(D)そのまたは少なくとも1種の成分(D)は、ヒスチジン(好ましくは、L-ヒスチジン)である;
そして、成分(D)は、組成物の合計質量を基準として、好ましくは0.01~4質量%の範囲の合計量(より好ましくは0.02~1質量%の範囲の合計量、さらにより好ましくは0.05~0.8質量%の範囲の合計量)で存在する。
【0086】
本明細書で定義され下記の要件を有する本発明の第2の好ましい変形形態による組成物(または、好ましいものとして上述または後述される、本発明の第2の好ましい変形形態による組成物)も特に好ましい:
(A)そのまたは少なくとも1種の成分(A)は、上記で定義される式Iの化合物(または、上記で定義される式Iの好ましい化合物)であり、そして、好ましくは、そのまたは少なくとも1種の成分(A)はN-ホルミルモルホリンであり、
そして、組成物の合計質量を基準として、好ましくは0.01~20質量%の範囲(より好ましくは2~15質量%の範囲、さらにより好ましくは2~12質量%の範囲、さらにより好ましくは5~12質量%の範囲)の合計量で存在する;
(B)成分(B)は、フッ化アンモニウム、フッ化水素アンモニウム、フッ化トリエタノールアンモニウム、フッ化ジグリコアンモニウム、フッ化メチルジエタノールアンモニウム、フッ化テトラメチルアンモニウム、トリエチルアミン三フッ化水素酸塩、フッ化水素、フルオロホウ酸、テトラフルオロホウ酸、テトラフルオロホウ酸アンモニウム、フルオロ酢酸、フルオロ酢酸アンモニウム、トリフルオロ酢酸、フルオロケイ酸、フルオロケイ酸アンモニウム、テトラフルオロホウ酸テトラブチルアンモニウム、およびこれらの混合物;
ここで、好ましくは、そのまたは少なくとも1種の成分(B)はフッ化アンモニウムであり、そして、より好ましくは、成分(B)はフッ化アンモニウムであり、
そして、組成物の合計質量を基準として、好ましくは0.01~0.1質量%の範囲の合計量、より好ましくは0.02~0.08質量%の範囲の合計量で存在する;
(C)そのまたは少なくとも1種の成分(C)は、
-非置換であるか、またはC1-4-アルキルおよび/または(好ましくは「または」)ハロゲンによって独立して1回または2回(好ましくは、1回)置換されているベンゾトリアゾール;
-コハク酸、および
-これらの混合物
からなる群から選択され;そして、
組成物の合計質量を基準として、好ましくは0.01~4質量%の範囲の合計量(より好ましくは0.1~2質量%の範囲の合計量、さらにより好ましくは0.2~1.5質量%の範囲の合計量)で存在する;
(D)そのまたは少なくとも1種の成分(D)はヒスチジン(好ましくは、L-ヒスチジン)であり、そして、
組成物の合計質量を基準として、好ましくは0.01~4質量%の範囲の合計量(より好ましくは0.02から1質量%の範囲の合計量、さらにより好ましくは0.05~0.8質量%の範囲の合計量)で存在する;そして、
(G)成分(G)は、水であり、好ましくは、各場合において合計100質量%の組成物に合わすために存在する;
なお、組成物のpHは3.5~6の範囲(好ましくは、4.0~5.5の範囲)であり、そして、好ましくは、成分(A)、(B)、(C)、(D)および(G)の質量%の合計量は、いずれの場合にも100質量%になる。
【0087】
本明細書で定義され下記の要件を有する本発明の第2の好ましい変形形態による組成物(または、好ましいものとして上述または後述される、本発明の第2の好ましい変形形態による組成物)も好ましい:
(A)成分(A)は、上記で定義される式Iの化合物(または上記で定義される式Iの好ましい化合物)であり、
好ましくは、成分(A)はN-ホルミルモルホリンであり、
そして、組成物の合計質量を基準として、0.01~20質量%の範囲(好ましくは2~15質量%の範囲、より好ましくは2~12質量%の範囲、さらにより好ましくは5~12質量%の範囲)の合計量で存在する;
(B)成分(B)は、フッ化アンモニウム、フッ化水素アンモニウム、フッ化トリエタノールアンモニウム、フッ化ジグリコアンモニウム、フッ化メチルジエタノールアンモニウム、フッ化テトラメチルアンモニウム、トリエチルアミン三フッ化水素酸塩、フッ化水素、フルオロホウ酸、テトラフルオロホウ酸、アンモニウムテトラフルオロボレート、フルオロ酢酸、フルオロ酢酸アンモニウム、トリフルオロ酢酸、フルオロケイ酸、フルオロケイ酸アンモニウム、テトラフルオロホウ酸テトラブチルアンモニウム、およびこれらの混合物からなる群から選択され;
好ましくは、そのまたは少なくとも1種の成分(B)はフッ化アンモニウムであり、より好ましくは、成分(B)はフッ化アンモニウムであり、そして、組成物の合計質量を基準として、0.01~0.1質量%の範囲の合計量、好ましくは0.02~0.08質量%の範囲の合計量で存在する;
(C)成分(C)は、
-非置換であるか、またはC1-4-アルキルおよび/または(好ましくは「または」)ハロゲンによって独立して1回または2回(好ましくは、1回)置換されているベンゾトリアゾール;
-コハク酸、および
-それらの混合物からなる群から選択され;
そして、組成物の合計質量を基準として、0.01~4質量%の範囲の合計量(好ましくは0.1~2質量%の範囲の合計量、より好ましくは0.2~1.5質量%の範囲の合計量)で存在する;
(D)成分(D)はヒスチジン(好ましくは、L-ヒスチジン)であり;
そして、組成物の合計質量を基準として、0.01~4質量%の範囲の合計量(好ましくは0.02~1質量%の範囲の合計量、より好ましくは0.05~0.8質量%の範囲の合計量)で存在する;そして、
(G)成分(G)は、水であり、各場合において合計100質量%の組成物に合わせるために存在する;
なお、組成物のpHは、3.5~6の範囲(好ましくは、4.0~5.5の範囲)であり、そして、成分(A)、(B)、(C)、(D)および(G)の質量%の合計量は、いずれの場合にも100質量%になる。
【0088】
そのまたは少なくとも1種の成分(D)(特に、成分(D))としてのヒスチジン(好ましくは、L-ヒスチジン)を含む第二の好ましい変形形態による組成物は、そのまたは少なくとも1種の成分(D)(特に、成分(D))としてヒスチジンを含まない第2の好ましい変形形態による組成物よりもコバルト層の存在下において選択的なエッチング速度を示すことを、我々の実験において発見した。
【0089】
本明細書で定義され下記の要件を有する本発明の第2の好ましい変形形態による組成物(または、好ましいものとして上述または後述される、本発明の第2の好ましい変形形態による組成物)も好ましい:
そのまたは少なくとも1種の成分(A)はN-ホルミルモルホリン(CAS RN 4394-85-8)であり、成分(A)は、好ましくは、N-ホルミルモルホリンである。
【0090】
可溶化剤成分(A)としてN-ホルミルモルホリンを(特に、上記で特定された好ましい合計量で)含む、本発明の第2の好ましい変形形態による組成物は、室温より低い温度でさえも、沈殿に対する組成物の優れた安定性、および向上した溶解度を示した。
【0091】
本発明の第2の好ましい変形形態による組成物(成分(C)が、
-非置換であるか、またはC1-4-アルキルおよび/または(好ましくは「または」)ハロゲンによって独立して1回または2回(好ましくは、1回)置換されているベンゾトリアゾール;好ましくは、5-メチル-2H-ベンゾトリアゾールおよび5-クロロ-2H-ベンゾトリアゾール、
-コハク酸、および
-これらの混合物
からなる群から選択される)は、低k値の材料の層ならびに/あるいは銅および/またはコバルトを含む層の存在下(特に低k値の材料の層および/またはコバルト層の存在下で、アルミニウム化合物(特に、酸化アルミニウム)を含むかまたはそれからなる層をエッチングするための安定で再現可能な選択的エッチング速度(すなわち、コバルト層の存在下での選択的なエッチング速度)を示した。
【0092】
本明細書で定義される本発明の第2の好ましい変形形態による組成物(または、好ましいものとして上述または後述される、本発明の第2の好ましい変形形態による組成物)が特に好ましく、この組成物は、以下の成分を含むかまたはそれからなる:
(A)可溶化剤としてのN-ホルミルモルホリン
(組成物の合計質量を基準として、好ましくは0.01~20質量%の範囲、より好ましくは2~15質量%の範囲、さらにより好ましくは2~12質量%の範囲、さらにより好ましくは5~12質量%の範囲の合計量である);
(B)エッチャントとしてのフッ化アンモニウム
(組成物の合計質量を基準として、好ましくは0.01~0.1質量%の範囲の合計量、より好ましくは0.02~0.08質量%の範囲の合計量);
(C)-5-メチル-2H-ベンゾトリアゾール、
-5-クロロ-2H-ベンゾトリアゾール、
-コハク酸、および
-これらの混合物
からなる群から選択される、腐食防止剤(組成物の合計質量を基準として、好ましくは0.01~4質量%の範囲の合計量、より好ましくは0.1~2質量%の範囲の合計量、さらにより好ましくは0.2~1.5質量%の範囲の合計量である);
(D)キレート剤としてのヒスチジン(好ましくは、L-ヒスチジン)
(組成物の合計質量を基準として、好ましくは0.01~4質量%の範囲の合計量、より好ましくは0.02~1質量%の範囲の合計量、さらにより好ましくは0.05~0.8質量%の範囲の合計量である);および
(G)各場合において合計100質量%の組成物に合わせるための水;
なお、組成物のpHは、3.5~6の範囲(好ましくは、4.0~5.5の範囲)であり、そして、好ましくは、成分(A)、(B)、(C)、(D)および(G)の質量%の合計量は、いずれの場合にも100質量%になる。
【0093】
本発明は、また、本明細書で定義される本発明による組成物の使用方法(第1の好ましい変形形態の組成物および第2の好ましい変形形態の組成物の使用方法を含む)(または、好ましいものとして本明細書で記載されている本発明による使用方法)にも関するものであり、
この使用方法は、
-低k値の材料の層ならびに/あるいは銅および/またはコバルトを含む層の存在下で
(好ましくは低k値の材料の層および/または銅を含む層(好ましくは、銅層)の存在下(その場所で、本発明の第1の好ましい変形形態の組成物が使用される)で、および/または、好ましくは、低k値の材料の層および/またはコバルトを含む層(好ましくは、コバルト層)の存在下(その場所で、本発明の第2の好ましい変形形態の組成物が使用される)で)、(好ましくは、酸化アルミニウムの)アルミニウム化合物を含む層を選択的にエッチングするためのものであり;および/または、
-低k値の材料の層ならびに/あるいは銅および/またはコバルトを含む層の存在下(好ましくは、低k値の材料の層および/または銅を含む層、好ましくは銅層の存在下(その場所で、本発明の第1の好ましい変形形態の組成物が使用される)、および/または、好ましくは、低k値の材料の層および/またはコバルトを含む層(好ましくは、コバルト層)の存在下(その場所で、本発明の第2の好ましい変形形態の組成物が使用される))で、アルミニウム化合物(好ましくは、酸化アルミニウム)を含む層を基板から選択的に除去するためのものであり;および/または、
-半導体基板の表面から、低k値の材料の層ならびに/あるいは銅および/またはコバルトを含む層の存在下(好ましくは、低k値の材料の層および/または銅を含む層の存在下(その場所で、本発明の第1の好ましい変形形態の組成物が使用される)、および/または、好ましくは、低k値の材料の層および/またはコバルトを含む層(好ましくは、コバルト層)の存在下(その場所で、本発明の第1の好ましい変形形態の組成物が使用される))で、アルミニウム化合物(好ましくは、酸化アルミニウム)を含む層を選択的に除去するためのものである。
【0094】
一般に、(第1の好ましい変形形態および第2の好ましい変形形態を含む)本発明の組成物の文脈において本明細書で論じられる本発明のすべての観点は、必要な変更を加えて、本明細書の上記および下記で定義されている本発明による前記組成物の(第1の好ましい変形形態の使用方法および第2の好ましい変形形態の使用方法を含む)使用方法に利用される。同様に、本明細書で論じられる本発明による前記組成物の使用方法のすべての観点は、必要な変更を加えて、本発明の組成物に利用される。
【0095】
上記で定義される本発明による(第1の好ましい変形形態の組成物の使用方法および第2の好ましい変形形態の組成物の使用方法を含む)使用方法(または、好ましいものとして本明細書で記載されている本発明によるそれぞれの使用方法)は、特に好ましく、
この使用方法は、
(i)(好ましくは、Tiハードマスク、TiNハードマスク、Taハードマスク、TaNハードマスク、Alハードマスク、HfOx(すなわち、酸化ハフニウム)ハードマスク、および AlCu(すなわち、AlCu合金)ハードマスク(より好ましくは、TiNハードマスク)からなる群から選択される)金属ハードマスクを除去する工程、および
(ii)銅を含む層(好ましくは、銅層)、および/またはコバルトを含む層(好ましくは、コバルト層)上に堆積されたアルミニウム化合物のエッチング阻止層を除去する工程
についての2段階のプロセスであり(好ましくは、この使用方法は、第2工程(ii)におけるものである);
好ましくは、本発明の第1の好ましい変形形態の組成物の使用方法は、前記2段階のプロセスにおけるものであり、アルミニウム化合物のエッチング阻止層は、銅を含む層(好ましくは、銅層)上に堆積されるものであり、および/または、
好ましくは、本発明の第2の好ましい変形形態の組成物の使用方法は、前記2段階の方法におけるものであり、アルミニウム化合物のエッチング阻止層は、コバルトを含む層(好ましくは、コバルト層)上に堆積されるものである)。
【0096】
本明細書において上記で定義される本発明による2段階プロセスにおける好ましい使用方法では、好ましくは、金属ハードマスクを除去するためのプロセス工程(i)は、第1プロセス工程であり、そして、エッチング阻止層を除去するためのプロセス工程(ii)は、第2プロセス工程である。前記第2プロセス工程は、前記の第1プロセス工程の直後に行うことができるか、または、前記第1プロセス工程と前記第2プロセス工程との間において1つ以上の他のプロセス工程を行うことができる。
【0097】
上記で定義され下記の要件を有する本発明による(第1の好ましい変形形態の組成物の使用方法および第2の好ましい変形形態の組成物の使用方法を含む)使用方法(または、好ましいものとして本明細書で記載されている本発明によるそれぞれの使用方法)も好ましい:
エッチング前のアルミニウム化合物(好ましくは、酸化アルミニウム)のエッチング阻止層の最大厚さが、30nm以下(好ましくは20nm以下、より好ましくは10nm以下、さらにより好ましくは5nm以下)である。
【0098】
上記で定義され下記の要件を有する本発明による使用方法(または、好ましいものとして本明細書で記載されている本発明による使用方法)も好ましい:
2段階プロセスが集積回路相互接続を製造するためのダマシン方法の一部である。
【0099】
本発明は、半導体デバイスの製造方法にも関するものであり、この製造方法は、低k値の材料の層ならびに/あるいは銅および/またはコバルトを含む層の存在下で、アルミニウム化合物の少なくとも1つの層を本明細書で定義される本発明による組成物(第1の好ましい変形形態の組成物および第2の好ましい変形形態の組成物を含む)と少なくとも1回接触させることによって、アルミニウム化合物(好ましくは、酸化アルミニウム)を含むかまたはそれからなる少なくとも1つの層を選択的にエッチングする工程を含む。
【0100】
その製造方法が、低k値の材料の層および/または銅を含む層(好ましくは、銅層)の存在下で、アルミニウム化合物の少なくとも1つの層を本明細書で定義される本発明の第1の好ましい変形形態による組成物(または、好ましいものとして本明細書で記載されている本発明の第1の好ましい変形形態による組成物)と少なくとも1回接触させて、アルミニウム化合物(好ましくは、酸化アルミニウム)を含むかまたはそれからなる少なくとも1つの層を選択的にエッチングする工程を含むことが、好ましい。
【0101】
その製造方法が、低k値の材料の層および/またはコバルトを含む層(好ましくは、コバルト層)の存在下で、アルミニウム化合物の少なくとも1つの層を本明細書で定義される本発明の第2の好ましい変形形態による組成物(または、好ましいものとして本明細書で記載されている本発明の第2の好ましい変形形態による組成物)と少なくとも1回接触させて、アルミニウム化合物(好ましくは、酸化アルミニウム)を含むかまたはそれからなる少なくとも1つの層を選択的にエッチングする工程を含むことが、好ましい。
【0102】
一般に、本発明の組成物および/または前記組成物の本発明の使用方法の文脈において本明細書で論じられる本発明のすべての観点は、必要な変更を加えて、本明細書の上記および下記で定義されている本発明の半導体デバイスの製造方法に利用される。同様に、本明細書で論じられる本発明の半導体デバイスの製造方法のすべての観点は、必要な変更を加えて、本発明の組成物および/または前記組成物の本発明の使用方法に利用される。
【0103】
上記で定義され下記の要件を有する本発明による方法が好ましい:
前記エッチングは、低k値の材料の層と銅および/またはコバルトを含む層との存在下(好ましくは、低k値の材料の層と銅を含む層(好ましくは、銅層)との存在下)で行われ、
本明細書で定義される本発明の第1の好ましい変形形態による組成物(または、好ましいものとして本明細書で記載されている本発明の第1の好ましい変形形態による組成物)が(好ましくは、低k値の材料の層およびコバルトを含む層(好ましくは、コバルト層)の存在下で)使用され、そして、
本明細書で定義される本発明の第2の好ましい変形形態による組成物(または、好ましいものとして本明細書で記載されている本発明の第2の好ましい変形形態による組成物)が使用されている。
【0104】
上記で定義され下記の要件を有する本発明による方法(または、好ましいものとして本明細書で記載されている本発明による方法)も好ましい:
アルミニウム化合物を含むかまたはそれからなる前記の少なくとも1つの層は上層であり、銅および/またはコバルトを含む層は、上層によって覆われた下層であり、少なくとも1つのさらなる層が最上層と下層との間に存在するかまたは存在しない(好ましくは、少なくとも1つのさらなる層が最上層と下層との間に存在しない(すなわち、いかなるさらなる層も存在しない)。
【0105】
上記で定義され下記の要件を有する本発明による方法(または、好ましいものとして本明細書で記載されている本発明による方法)も好ましい:
半導体デバイスを製造するための方法が集積回路相互接続を製造するためのダマシン法である。
【0106】
上記で定義され下記の要件を有する本発明による方法(または、好ましいものとして本明細書で記載されている本発明による方法)も好ましい:
その方法は、2段階の洗浄方法(好ましくは、半導体デバイスの洗浄方法)を含み、
その方法は、
-第1工程において、(好ましくは、Tiハードマスク、TiNハードマスク、Taハードマスク、TaNハードマスク、Alハードマスク、HfOx(酸化ハフニウム)ハードマスク、およびAlCuハードマスク;より好ましくは、TiNハードマスクからなる群から選択される)金属ハードマスクを除去する工程、
-その除去する工程の後に、別の第2工程において、アルミニウム化合物(好ましくは、酸化アルミニウム)を含むかまたはそれからなる少なくとも1つの層を選択的にエッチングする工程
を含む。
【0107】
好ましくは、上記で定義される本発明の好ましい方法における金属ハードマスクは、Tiハードマスク、TiNハードマスク、Taハードマスク、TaNハードマスク、Alハードマスク、HfOx(すなわち、酸化ハフニウム)ハードマスク、およびAlCu(すなわち、AlCu合金)ハードマスクからなる群から選択される。より好ましくは、金属ハードマスクは、TiNハードマスクである。
【0108】
上記で定義される本発明による好ましい2段階プロセスにおいて、前記の別の第2プロセス工程は、前記第1プロセス工程の直後に行うことができ、または前記第1プロセス工程と前記の別の第2プロセス工程との間に1つ以上の他のプロセス工程を行うことができる。
【0109】
上記で定義され下記の要件を有する本発明による方法(または、好ましいものとして本明細書で記載されている本発明による方法)も好ましい:
エッチング前のアルミニウム化合物(好ましくは、酸化アルミニウム)の少なくとも1つの層の最大厚さは、30nm以下、好ましくは20nm以下、より好ましくは10nm以下、さらにより好ましくは5nm以下である。
【0110】
いくつかの場合では、上記で定義され下記の要件を有する本発明による方法(または、好ましいものとして本明細書で記載されている本発明による方法)が好ましい:
アルミニウム化合物(好ましくは、酸化アルミニウム)を含むかまたはそれからなる少なくとも1つの層の最大厚さは、2nm以下、好ましくは1nm以下、より好ましくは0.5nm以下である。
【実施例】
【0111】
以下の実施例は、本発明の範囲を限定することなく、本発明をさらに説明することを意図している。
【0112】
実施例1:本発明による組成物(第1の好ましい変形形態)および比較組成物(本発明ではない)の調製
本発明の第1の好ましい変形形態による下記の好ましい組成物(「I」として記されている、すなわち組成物I1からI8)は、使用される場合には、成分(A)~(G)または(A)~(H)を混合することにより調製された。詳細を下記の表1aに示す。本発明によるさらなる組成物(「I」として記されている、すなわち、組成物I9~I13)は、使用される場合には、成分(A)~(G)または(A)~(H)を混合することによって調製された。詳細を以下の表1bに示す。さらに、以下の表1cにより詳細に示されるように、比較組成物(本発明ではない、「C」として記されている、すなわち組成物C1~C2)も同様の方法で調製された。異なる組成物のpHを調整するために、酸性緩衝液成分(水中の96%質量/質量溶液としての酢酸(酢酸緩衝液を使用している))の合計量が組成物に添加され、その後、組成物が所望のpHに達するまで、適切な量の対応する塩基性(アルカリ性)緩衝液成分(水中の29質量%溶液としてのアンモニア(酢酸緩衝液を使用している))を添加した。
【0113】
【0114】
【0115】
【0116】
BDG:ブチルジグリコール(ジエチレングリコールブチルエーテル)
表1a、1b、および1cにおける構成成分のすべての質量%は、純粋な希釈されていない化合物として計算される。
【0117】
実施例2:試験組成物(第1の好ましい変形形態)の酸化アルミニウム(AlOx)および銅についてのエッチング結果の決定
適当なタイプの外層を備えたSiウェーハまたはウェーハ片(以下では「試験ウェーハ」と総称される)は、商業的供給源から入手した。試験ウェーハは必要に応じて前処理された。Cuはシュウ酸溶液に20~30秒間浸漬され、その後、水で洗い流して、乾燥した。AlOxでコーティングされた表面は、前処理されなかった。試験ウェーハ上の銅層およびAlOx層の厚さは、各場合において、100オングストロームであった。
【0118】
酸化アルミニウム(AlOx)でコーティングされた表面は、(上記で定義される)アルミニウム化合物(を含むかまたはそれからなる)層の代表的なモデルとして使用された。
【0119】
(表1a、1b、および1cで定義される)試験組成物を調製した。そして、試験ウェーハ(上記参照)を、ガラスビーカー内で、60°Cの温度で、AlOx表面の場合には1分間の反応時間(Cu表面の場合には5分間~10分間)で試験組成物と接触させた。次に、試験組成物から取り出し、水またはイソプロパノールですすぎ、窒素ガスで乾燥させた。
【0120】
試験ウェーハ上の銅および酸化アルミニウム層の厚さは、X線蛍光分析によって、試験組成物との接触の前後で決定された。再現性を確保するために、実験を少なくとも3回繰り返した。
【0121】
試験組成物との接触前の銅またはAlOx層(それぞれ)の厚さの測定値の差(試験組成物との接触後の同じ銅または酸化アルミニウム層(それぞれ)の厚さの測定値を差し引いたもの)は、各場合において、全エッチング損失として決定された。そして、そのように決定された全エッチング損失をプロセス時間で割ってエッチング速度を算出した。結果を、試験組成物との接触後の層のエッチング速度(オングストローム/分)として、下記の表2に示す(表2において与えられた各値は、少なくとも3回の実験の平均を表す)。
【0122】
【0123】
Siウェーハ上のAlOx層についての表2におけるの「>100」のエッチング速度値は、AlOx層全体が、対象反応時間が1分間以内にまたは対象反応時間が1分間経過する前に、正確なエッチング速度をこれらの場合では測定することができなかったという効果を有して(このような場合には、以下「オーバーエッチング」の場合とも呼ばれる)除去されたことを意味する。
【0124】
得られた試験結果から、以下のことが理解できる:
表1a(I1、I2、I3、I4、I5、I6、およびI7)にリスト化されている本発明の第1の好ましい変形形態による好ましい試験組成物のすべては、AlOx対Cu層のエッチングに関してエッチング速度の高い選択性を示す(表2の結果を参照)。AlOx層の「オーバーエッチング」(つまり、> 100%のエッチング)が発生すると、pH値が6.4(または、それを超える:組成物I6およびI7参照)の組成物では(対象時間内に)最初に消える。したがって、pH6.4(または、それを超える:最大のpHは7.5)を有する組成物は、本発明による好ましい試験組成物と見なされる。
【0125】
オーバーエッチングの結果は、最適なpHまたは組成物からの逸脱によって、エッチング速度の好ましくない増加、ひいてはエッチング速度の選択性の喪失がもたらされる可能性があることを示している。エッチング結果を最適化するためのエッチング時間の単なる短縮は、実用上の制限によってエッチング時間の不正確さをもたらす可能性があるので、好ましくない。例えば、本実施例においてAlOx層をエッチングするために選択された1分間のエッチング時間は、工業的に関連する期間である。実用的な理由から、特定の組成物で達成されたエッチング速度は、全エッチング損失以外にも、関心が存在する。
【0126】
実際に最も好ましいpH範囲(pH6.8~7.5)では、有機溶媒を含む本発明の第1の好ましい変形形態による組成物は、不完全なエッチング結果を示す傾向が強く、pH値7.1と7.3との間で急激に低下する(組成物I4およびI5を参照)。これに対して、有機溶媒を含まない組成物I1は、好ましいpH範囲において、Cu層についての高いエッチング速度であるが制御されたエッチング速度(しかし、オーバーエッチングはない)、および高いエッチング速度選択性を示している。したがって、有機溶媒を含まない本発明の第1の好ましい変形形態による組成物(例えば、組成物I1およびI2参照)が好ましい。
【0127】
表1bにリスト化されている本発明の第1の好ましい変形形態による試験組成物は、良好であるか(有機溶媒を含まないかまたは好ましい有機溶媒を含む組成物I9、I10参照)または満足である(組成物I11、I12、およびI13参照、これらのすべては、あまり好ましくない有機溶媒としてブチルジグリコールを含む)AlOx対Cu層のエッチングに対するエッチング速度の選択性を示す。表1bにリスト化されているすべての試験組成物は、使用される反応条件下でオーバーエッチングを示した。
【0128】
表1c(C1、C2)にリスト化されている比較組成物は、AlOx対Cu層のエッチングについて満足するエッチング速度の選択性を示さなかった。つまり、各場合において、Cu層の著しく好ましくないエッチングが観察された(上記の表2参照)。
【0129】
実施例3:本発明による組成物(第2の好ましい変形形態)および比較組成物(本発明ではない)の調製
本発明の第2の好ましい変形形態による以下の組成物(組成物I20、I21、およびI22)は、成分(A)~(D)および(G)を混合することにより調製された。詳細を以下の表3に示す。さらに、比較組成物(本発明ではない、組成物C20およびC21)も、以下の表4においてより詳細に示すように、同様の方法で調製した。
【0130】
【0131】
【0132】
DMSO:ジメチルスルホキシド
表3および4における成分のすべての質量%は、純粋な希釈されていない化合物として計算されている。
【0133】
実施例4:試験組成物の酸化アルミニウム(AlOx)およびコバルトのエッチング結果の決定(第2の好ましい変形形態)
適切なタイプの外層(Co;AlOx;プラズマ蒸着されたオルトケイ酸テトラエチル(「TEOS」:tetraethyl orthosilicate))を備えたSiウェーハまたはウェーハ片(以下では、まとめて「試験ウェーハ」と呼ぶ)は、商業的供給元から入手した。試験ウェーハは、必要に応じて前処理された。Coは、シュウ酸溶液に20~30秒間浸され、次に水で洗い流して乾燥された。AlOxでコーティングされた表面は、前処理されなかった。
【0134】
酸化アルミニウム(AlOx)でコーティングされた表面は、(上記で定義される)アルミニウム化合物(を含むかまたはからなる)層の代表的なモデルとして使用された。
【0135】
(表3および4で定義される)試験組成物を調製した。そして、試験ウェーハ(上記参照)は、コバルトでコーティングされた表面の場合には40°Cの温度で1分間の反応時間で、酸化アルミニウムでコーティングされた表面の場合には温度35°Cで15秒の反応時間で、および、TEOS表面の場合には温度35°Cで10分間の反応時間で、ガラスビーカー内で試験組成物と接触させた。次に、試験ウェーハを試験組成物から取り出し、水またはイソプロパノールで洗い流して、窒素ガスで乾燥させた。
【0136】
試験ウェーハ上のコバルト、TEOS、および酸化アルミニウム層の厚さは、X線蛍光分析によって、試験組成物との接触の前後で決定された。再現性を確保するために、実験を少なくとも3回繰り返した。
【0137】
試験組成物との接触前のコバルト、TEOS、またはAlOx層(それぞれ)の厚さの測定値の差(試験組成物との接触後の同じコバルト、TEOS、またはAlOx層(それぞれ)の厚さの測定値を差し引いたもの)は、各場合において、全エッチング損失として決定された。そして、そのように決定された全エッチング損失をプロセス時間で割ってエッチング速度を算出した。結果を、試験組成物との接触後の層のエッチング速度(オングストローム/分)として、下記の表5に示す(表5において与えられた各値は、少なくとも3回の実験の平均を表す)。
【0138】
【0139】
表5に示される試験結果から、以下のことが理解できる。
【0140】
本発明による組成物I20は、AlOx対CoおよびTEOS層のエッチングについて満足なエッチング速度の選択性を示している。
【0141】
本発明による組成物I22およびC20(本発明ではない比較組成物)は、AlOx対Co層のエッチングについてのエッチング速度の選択性に関して同様の満足できる結果を示している(以下の実施例5の結果も参照)。
【0142】
実施例5:沈殿に対する試験組成物(第2の好ましい変形形態)の安定性
本発明による試験組成物I20および比較試験組成物C20は、72時間、5℃に冷却された。 冷却期間の直後に、両方の組成物は、溶液の安定性(すなわち、沈殿した物質)について視覚的に検査された。
【0143】
本発明による組成物I20は、冷却期間後も透明のままであり、低温でも溶液の安定性を示しており、一方、比較組成物C20は、材料の沈殿を示し、室温未満の温度では溶液の安定性が不十分であることを示すことが分かった。
【0144】
こうしたことから、本発明による可溶化剤(組成物I20中では:N-ホルミルモルホリン)を含む組成物は、本発明による組成物と比べて可溶化剤を含まないかまたは他の可溶化剤(比較組成物C20では:DMSO)を含む組成物と比較して、沈殿に対する溶液の安定性が向上されたことを示していると結論付けることができる。
【0145】
この分野で知られているように、半導体デバイスの製造に使用する1種以上の材料をエッチングするための組成物は、製造条件下で安定している必要があり、たとえば、前記製造方法またはその製品を妨害または破損する可能性がある沈殿物を形成しない。したがって、半導体デバイスの製造に使用するための1種以上の材料をエッチングするための、そのような製造方法の条件下で沈殿物を形成する組成物は、工業的使用には許容されない。