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特許7383732放射スポットの中心を決定するための方法、センサ、及びステージ装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-11-10
(45)【発行日】2023-11-20
(54)【発明の名称】放射スポットの中心を決定するための方法、センサ、及びステージ装置
(51)【国際特許分類】
   G03F 9/00 20060101AFI20231113BHJP
   G03F 7/20 20060101ALI20231113BHJP
【FI】
G03F9/00 H
G03F7/20 501
G03F7/20 521
【請求項の数】 13
(21)【出願番号】P 2021572525
(86)(22)【出願日】2020-06-10
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-09-14
(86)【国際出願番号】 EP2020066021
(87)【国際公開番号】W WO2021004720
(87)【国際公開日】2021-01-14
【審査請求日】2022-01-28
(31)【優先権主張番号】19185021.3
(32)【優先日】2019-07-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】504151804
【氏名又は名称】エーエスエムエル ネザーランズ ビー.ブイ.
(74)【代理人】
【識別番号】100079108
【弁理士】
【氏名又は名称】稲葉 良幸
(74)【代理人】
【識別番号】100109346
【弁理士】
【氏名又は名称】大貫 敏史
(74)【代理人】
【識別番号】100117189
【弁理士】
【氏名又は名称】江口 昭彦
(74)【代理人】
【識別番号】100134120
【弁理士】
【氏名又は名称】内藤 和彦
(72)【発明者】
【氏名】ポピンチュク,ミハイタ
【審査官】今井 彰
(56)【参考文献】
【文献】特開平09-076083(JP,A)
【文献】特開2002-196223(JP,A)
【文献】特開昭61-223603(JP,A)
【文献】特開2018-139010(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2015/0097126(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G03F 7/20-7/24、9/00-9/02
H01L 21/027、21/30
G01B 11/00-11/30
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
放射源と検出器とを備えるセンサによって表面上に照射された放射スポットの中心を決定するための方法であって、
前記放射源によって、前記表面上に第1の放出放射ビームを放出して、前記表面上に前記放射スポットを生成するステップであって、前記表面に配置されたターゲットの少なくとも一部が前記放射スポットによって照射され、前記ターゲットが配置されている前記表面は物体の上面であるステップと、
前記検出器によって、前記ターゲットで反射された前記放射スポットからの放射を少なくとも含む第1の反射放射ビームを受光するステップと、
前記第1の反射放射ビームに基づいて前記ターゲットの存在を検出するステップと、
前記第1の反射放射ビームに基づいて、前記物体が第1の位置にある間に前記ターゲットの第1の測定位置を決定するステップと、
前記ターゲットの前記第1の測定位置に基づいて、少なくとも第1の方向において前記表面上に投影された前記放射スポットの中心を決定するステップと、
前記物体が前記第1の測定位置にある間に前記第1の反射放射ビームを受光した後、前記物体を、前記第1の位置に対して少なくとも回転させた少なくとも第2の位置に配置するステップと、
前記放射源によって、前記表面上に少なくとも第2の放出放射ビームを放出して前記放射スポットを生成するステップであって、前記ターゲットの少なくとも一部が前記放射スポットによって照射されるステップと、
前記物体が前記少なくとも第2の位置にある間に、前記検出器によって、前記ターゲットで反射された前記放射スポットからの放射を少なくとも含む少なくとも第2の反射放射ビームを受光するステップと、
少なくとも前記第2の反射放射ビームに基づいて前記ターゲットの存在を検出するステップと、
少なくとも前記第2の反射放射ビームに基づいて前記ターゲットの少なくとも第2の測定位置を決定するステップと、を含み、
前記放射スポットの前記中心を決定する前記ステップは、前記ターゲットの前記第1の測定位置及び少なくとも前記第2の測定位置の双方に基づいて実行され
前記方法は、非線形最小二乗フィッティング及び線形回帰のうち少なくとも1つによって前記放射スポットの中心を決定するステップを更に含む、方法。
【請求項2】
前記物体は、前記第1の位置に対して少なくとも前記第2の位置では、前記上面にほぼ垂直な軸を中心として回転している、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
更に、少なくとも第2の方向において前記放射スポットの中心が決定される、請求項1又は2に記載の方法。
【請求項4】
少なくとも前記第2の位置に前記物体を配置する前記ステップは、アライメントセンサによって取得された測定データを用いて前記物体を位置合わせすることを含む、請求項1からの何れか一項に記載の方法。
【請求項5】
前記ターゲットが配置されている前記表面は、前記センサの測定が行われる予定である物体を保持するように構成された物体ホルダの表面である、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
アライメントセンサによって前記ターゲットの少なくとも第1のアライメント位置を決定するステップを更に含み、
前記放射スポットの前記中心を決定することは更に、前記第1のアライメント位置に基づいて実行される、請求項1からの何れか一項に記載の方法。
【請求項7】
前記放射スポットの前記中心を決定することは更に、前記ターゲットの光学的相互作用パラメータに基づく、請求項1からの何れか一項に記載の方法。
【請求項8】
放射源と検出器とを備えるセンサを較正するための方法であって、
請求項1からの何れか一項に記載の方法に従って、前記センサによって表面上に照射された放射スポットの中心を決定することと、
前記放射スポットの前記決定された中心に基づいて、
i.前記センサが取得した測定又は測定データを調整するように、及び/又は、
ii.前記センサの測定が行われる予定である物体について、前記物体の表面のどのエリアを前記放射スポットで照射するかを調整するように、
処理ユニットを構成することと、
を含む、方法。
【請求項9】
表面上に第1の放出放射ビームを放出して放射スポットを生成するように構成された放射源であって、前記表面に配置されたターゲットの少なくとも一部が前記放射スポットによって照射され、前記ターゲットが配置されている前記表面は物体の上面である、放射源と、
前記ターゲットで反射された前記放射スポットからの放射を少なくとも含む第1の反射放射ビームを受光するように構成された検出器と、
前記第1の反射放射ビームに基づいて前記ターゲットの存在を検出し、
前記第1の反射放射ビームに基づいて、前記物体が第1の位置にある間に前記ターゲットの第1の測定位置を決定し、
前記ターゲットの前記第1の測定位置に基づいて、少なくとも第1の方向において前記表面上に投影された前記放射スポットの中心を決定し、
前記物体が前記第1の測定位置にある間に前記第1の反射放射ビームを受光した後、前記物体を、前記第1の位置に対して少なくとも回転させた少なくとも第2の位置に配置し、
前記放射源によって、前記表面上に少なくとも第2の放出放射ビームを放出して前記放射スポットを生成して前記ターゲットの少なくとも一部を前記放射スポットによって照射し、
前記物体が前記少なくとも第2の位置にある間に、前記検出器によって、前記ターゲットで反射された前記放射スポットからの放射を少なくとも含む少なくとも第2の反射放射ビームを受光し、
少なくとも前記第2の反射放射ビームに基づいて前記ターゲットの存在を検出し、
少なくとも前記第2の反射放射ビームに基づいて前記ターゲットの少なくとも第2の測定位置を決定する、
ように構成された処理ユニットと、を備え、
前記処理ユニットは、前記ターゲットの前記第1の測定位置及び少なくとも前記第2の測定位置の双方に基づいて、前記放射スポットの前記中心を決定し、
前記処理ユニットは更に、非線形最小二乗フィッティング及び線形回帰のうち少なくとも1つによって前記放射スポットの中心を決定する、センサ。
【請求項10】
前記処理ユニットは、前記第1の反射放射ビームの特性が閾値を超えたことに基づいて前記ターゲットの存在を検出するように構成されている、請求項に記載のセンサ。
【請求項11】
請求項9又は10に記載のセンサと、
前記センサの測定が行われる予定である較正物体を保持するように構成された物体ホルダと、
前記物体ホルダ上に前記較正物体を配置するように構成された物体ハンドラと、
i.前記較正物体を前記物体ホルダ上の第1の位置に配置し、前記較正物体の上面に前記ターゲットが配置されており、
ii.前記較正物体が前記第1の位置にある間に前記センサの前記検出器が前記第1の反射放射ビームを受光した後、前記較正物体を、前記第1の位置に対して少なくとも回転させた少なくとも第2の位置に配置するように、前記物体ハンドラを制御する
ように構成された制御ユニットと、を備え、
前記センサの前記処理ユニットは更に、
i.前記較正物体が少なくとも前記第2の位置にあると共に、前記放射源が前記表面上に少なくとも第2の放出放射ビームを放出して、前記ターゲットの少なくとも一部が前記放射スポットで照射されるように前記放射スポットを生成した場合、前記検出器によって受光された、前記ターゲットで反射された前記放射スポットからの放射を少なくとも含む少なくとも第2の反射放射ビームに基づいて、前記ターゲットの少なくとも第2の測定位置を決定し、
ii.前記ターゲットの前記第1の測定位置と少なくとも前記第2の測定位置の双方に基づいて前記放射スポットの前記中心を決定する
ように構成されている、ステージ装置。
【請求項12】
前記物体ハンドラは、前記較正物体を、前記上面にほぼ垂直な軸を中心として前記第1の位置に対して回転させた前記第2の位置に配置するよう構成されている、請求項11に記載のステージ装置。
【請求項13】
アライメントセンサを更に備え、
前記制御ユニットは、前記アライメントセンサが取得した測定データを用いて前記較正物体を少なくとも前記第2の位置に配置するように前記物体ハンドラを制御するよう構成されている、請求項11又は12に記載のステージ装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
[0001] 本出願は、2019年7月8日に出願された欧州特許出願第19185021.3号の優先権を主張する。これは援用により全体が本願に含まれる。
【0002】
[0002] 本発明は、センサによって表面に照射された放射スポットの中心を決定するための方法、センサを較正するための方法、センサ、ステージ装置、ステージ装置を備える装置、及びデバイス製造方法に関する。
【背景技術】
【0003】
[0003] リソグラフィ装置は、所望のパターンを基板に適用するように構築された機械である。リソグラフィ装置は、例えば集積回路(IC)の製造に使用可能である。リソグラフィ装置は、例えばマスクのようなパターニングデバイスのパターン(「設計レイアウト」又は「設計」とも称される)を、例えばウェーハのような基板上に設けられた放射感応性材料(レジスト)の層に投影することができる。検査装置は、例えば基板のような物体に適用されたパターンを検査するのに適している。
【0004】
[0004] 半導体製造プロセスが進み続けるにつれ、回路素子の寸法は継続的に縮小されてきたが、その一方で、デバイス毎のトランジスタなどの機能素子の量は、「ムーアの法則」と通称される傾向に従って、数十年にわたり着実に増加している。ムーアの法則に対応するために、半導体産業はますます小さなフィーチャを作り出すことを可能にする技術を追求している。基板上にパターンを投影するために、リソグラフィ装置は電磁放射を用い得る。この放射の波長が、基板上にパターン形成されるフィーチャの最小サイズを決定する。現在使用されている典型的な波長は、365nm(i線)、248nm、193nm及び13.5nmである。例えば193nmの波長を有する放射線を使用するリソグラフィ装置よりも小さなフィーチャを基板上に形成するためには、4nm~20nmの範囲内、例えば6.7nm又は13.5nmの波長を有する極端紫外線(EUV)放射を使用するリソグラフィ装置が用いられ得る。
【0005】
[0005] リソグラフィプロセスの様々な段階において、放射スポットで表面を照射するように構成された装置が用いられることがある。例えば、レベルセンサ又は高さセンサを用いて、例えばウェーハのような基板の高さマップ又は高さプロファイルを決定することができる。実際のところ、例えば製造及び較正における公差のため、物体表面上の放射スポットの中心の位置は未知であることがある。このため、放射スポットの実際の位置が未知となり、従って測定結果の不正確さを招く可能性がある。
【発明の概要】
【0006】
[0006] 本発明の目的は、例えばセンサのような装置によって表面上に照射された放射スポットの中心を決定するか、又は少なくとも推定するやり方を提供することである。
【0007】
[0007] この目的は、放射源と検出器とを備えるセンサによって表面上に照射された放射スポットの中心を決定するための方法によって達成される。放射源は、センサから遠隔に配置されて、この方法で使用される際に放射をセンサに提供する放射源とすることができる。この方法は、放射源によって、表面上に第1の放出放射ビームを放出して表面上に放射スポットを生成するステップであって、表面に配置されたターゲット(又は対象の物体)の少なくとも一部が放射スポットによって照射されるステップと、検出器によって、ターゲットで反射された放射スポットからの放射を少なくとも含む第1の反射放射ビームを受光するステップと、第1の反射放射ビームに基づいてターゲットの存在を検出するステップと、第1の反射放射ビームに基づいてターゲットの第1の測定位置を決定するステップと、ターゲットの第1の測定位置に基づいて、少なくとも第1の方向において表面上に投影された放射スポットの中心を決定するステップと、を含む。
【0008】
[0008] 本発明によれば、ターゲット(例えばマスク)で反射された放射を含む第1の反射放射ビームが検出器によって受光される。第1の反射放射ビームからターゲットの第1の測定位置を決定することができ、これによって提供される情報から放射スポットの中心を決定できる。本発明の文脈において、放射スポットの中心を決定することは、表面上の放射スポットの中心の位置を決定することであると理解するべきである。放射スポットの中心を決定するステップは、例えば本明細書で説明される例に従って、いくつかのやり方で達成され得る。例えばいくつかの実施形態では、ターゲットに関する、例えばターゲットの位置又は非対称性に関する既知の情報又は以前決定された情報を考慮することができる。例えばいくつかの実施形態では、追加の測定位置を決定して、放射スポットの中心を導出するための追加情報を提供できる。これにより、センサを較正することができる。
【0009】
[0009] 一実施形態において、ターゲットが配置されている表面は較正物体の上面であり、較正物体が第1の位置にある間にターゲットの第1の測定位置の決定が行われる。方法は更に、較正物体が第1の位置にある間に第1の反射放射ビームを受光した後、較正物体を、第1の位置に対して少なくとも回転させた第2の位置に配置するステップと、放射源によって、表面上に第2の放出放射ビームを放出して放射スポットを生成するステップであって、ターゲットの少なくとも一部が放射スポットによって照射されるステップと、較正物体が第2の位置にある間に、検出器によって、ターゲットで反射された放射スポットからの放射を少なくとも含む少なくとも第2の反射放射ビームを受光するステップと、第2の反射放射ビームに基づいてターゲットの存在を検出するステップと、第2の反射放射ビームに基づいてターゲットの第2の測定位置を決定するステップと、を含む。この実施形態において、放射スポットの中心を決定するステップは、ターゲットの第1の測定位置及び第2の測定位置の双方に基づいて実行される。有利な点として、この実施形態では、較正物体が提供され、ターゲットの第2の測定位置が決定される。このように追加情報が提供され、この追加情報から放射スポットの中心をより正確に決定することができる。
【0010】
[00010] 別の実施形態において、較正物体は、第1の位置に対して第2の位置では、上面にほぼ垂直な軸を中心として170~190度、好ましくはほぼ180度、回転している。有利な点として、ターゲットは、第1の方向で見た場合、第1の位置に対して第2の位置ではほぼ反対の位置にある。これにより、測定位置に対するターゲットの実際の位置の寄与分は、第2の測定位置に対して第1の測定位置ではほぼ反対になるので、放射スポットの中心の決定を簡略化できる。
【0011】
[00011] 一実施形態では、更に、少なくとも第2の方向において放射スポットの中心を決定する。有利な点として、例えば水平面のような面内の放射スポットの中心を決定することができる。
【0012】
[00012] 一実施形態において、第2の位置に較正物体を配置するステップは、アライメントセンサによって取得された測定データを用いて較正物体を位置合わせすることを含む。任意選択的に、第1の位置に較正物体を配置するステップも、アライメントセンサによって取得された測定データを用いて較正物体を位置合わせすることを含む。有利な点として、アライメントセンサの使用及びアライメントセンサが取得した測定データによって、較正物体を正確に位置決めすることができる。
【0013】
[00013] 本発明に従った方法の一実施形態において、ターゲットが配置されている表面は、センサの測定が行われる予定である物体を保持するように構成された物体ホルダの表面である。有利な点として、他の機能を達成するためすでに存在する物体ホルダを用いて放射スポットの中心を決定することができる。
【0014】
[00014] 一実施形態において、この方法は、アライメントセンサによってターゲット(例えばアライメントマーク)の少なくとも第1のアライメント位置を決定するステップを更に含み、放射スポットの中心を決定することは更に第1のアライメント位置に基づいて実行される。有利な点として、第1のアライメント位置は、放射スポットの中心をより正確に決定することを可能とする追加情報を提供する。例えば、第1の測定位置と第1のアライメント位置との差を用いて放射スポットの中心を決定することができる。
【0015】
[00015] 一実施形態において、放射スポットの中心を決定することは更にターゲットの光学的相互作用パラメータに基づき、この光学的相互作用パラメータは、ターゲットによって生じた第1の反射放射ビームの非対称性又は非均一性を表す。有利な点として、光学的相互作用パラメータは、放射スポットの中心をより正確に決定することを可能とする追加情報を提供する。
【0016】
[00016] 一実施形態において、この方法は更に、第3の方向においてセンサが取得した測定を補正するための補正係数、例えば較正済み傾斜不動点(calibrated tilt invariant point)を決定するステップを含む。有利な点として、補正係数と放射スポットの決定された中心との組み合わせを用いて、センサの測定結果の精度を更に向上させることができる。
【0017】
[00017] 本発明は更に、放射源と検出器とを備えるセンサを較正するための方法に関する。この方法は、本発明による方法に従って、センサによって表面上に照射された放射スポットの中心を決定するステップを含む。この方法は更に、放射スポットの決定された中心に基づいて、センサが取得した測定又は測定データを調整するように、及び/又は、センサの測定が行われる予定である物体について、物体の表面のどのエリアを放射スポットで照射するかを調整するように、処理ユニットを構成するステップを含む。有利な点として、放射スポットの決定された中心を用いてセンサを較正する。これは、センサの出力すなわち測定又は測定データを補正することによって、及び/又は、例えば放射スポットが完全に照射対象表面上にあることを保証するようにセンサの入力すなわち照射エリアを補正することによって、実行できる。
【0018】
[00018] また、本発明の目的はセンサによっても達成される。従って、本発明は更にセンサに関する。このセンサは、表面上に第1の放出放射ビームを放出して放射スポットを生成するように構成された放射源であって、表面に配置されたターゲットの少なくとも一部が放射スポットによって照射される、放射源と、ターゲットで反射された放射スポットからの放射を少なくとも含む第1の反射放射ビームを受光するように構成された検出器と、処理ユニットと、を備える。処理ユニットは、第1の反射放射ビームに基づいてターゲットの存在を検出し、第1の反射放射ビームに基づいてターゲットの第1の測定位置を決定し、ターゲットの第1の測定位置に基づいて、少なくとも第1の方向において表面上に投影された放射スポットの中心を決定する、ように構成され得る。有利な点として、本発明に従ったセンサは、ターゲットの存在を検出すると共に放射スポットの中心を決定するように構成されている。
【0019】
[00019] 一実施形態において、処理ユニットは、第1の反射放射ビームの特性が閾値を超えたことに基づいてターゲットの存在を検出するように構成されている。例えば、第1の反射放射ビームの強度が変化した場合にターゲットを検出することができる。
【0020】
[00020] 本発明は更に、本発明に従ったセンサを備えるステージ装置に関する。ステージ装置は更に、センサの測定が行われる予定である物体を保持するように構成された物体ホルダと、物体ホルダ上に物体を配置するように構成された物体ハンドラと、制御ユニットと、を備える。制御ユニットは、較正物体を物体ホルダ上の第1の位置に配置し、較正物体の上面にターゲットが配置されており、較正物体が第1の位置にある間にセンサの検出器が第1の反射放射ビームを受光した後、較正物体を、第1の位置に対して少なくとも回転させた第2の位置に配置するように、物体ハンドラを制御するよう構成されている。センサの処理ユニットは更に、較正物体が第2の位置にあると共に、放射源が表面上に第2の放出放射ビームを放出して、ターゲットの少なくとも一部が放射スポットで照射されるように放射スポットを生成した場合、検出器によって受光された、ターゲットで反射された放射スポットからの放射を少なくとも含む第2の反射放射ビームに基づいて、ターゲットの第2の測定位置を決定し、ターゲットの第1の測定位置と第2の測定位置の双方に基づいて放射スポットの中心を決定するように構成されている。有利な点として、この実施形態では、較正物体を提供し、ターゲットの第2の測定位置を決定することができる。このように追加情報が提供され、この追加情報から放射スポットの中心をより正確に決定することができる。
【0021】
[00021] 別の実施形態において、物体ハンドラは、較正物体を、上面にほぼ垂直な軸を中心として170~190度、好ましくはほぼ180度、第1の位置に対して回転させた第2の位置に配置するよう構成されている。有利な点として、ターゲットは、第1の方向で見た場合、第1の位置に対して第2の位置ではほぼ反対の位置にある。これにより、測定位置に対するターゲットの実際の位置の寄与分は、第2の測定位置に対して第1の測定位置ではほぼ反対になるので、放射スポットの中心の決定を簡略化できる。
【0022】
[00022] 一実施形態において、ステージ装置は更にアライメントセンサを更に備え、制御ユニットは、アライメントセンサによって取得された測定データを用いて較正物体を第2の位置に配置するように物体ハンドラを制御するよう構成されている。任意選択的に、制御ユニットは、アライメントセンサによって取得された測定データを用いて較正物体を第1の位置に配置するように物体ハンドラを制御するよう構成されている。任意選択的に、制御ユニットは、アライメントセンサによって取得された測定データを用いて較正物体を第2の位置に配置するように物体ハンドラを制御するよう構成されている。有利な点として、アライメントセンサの使用及びアライメントセンサが取得した測定データによって、較正物体を正確に位置決めすることができる。
【0023】
[00023] 本発明は更に、本発明に従ったセンサを備えるステージ装置に関する。ステージ装置は更に、センサの測定が行われる予定である物体を保持するように構成された物体ホルダを備え、ターゲットが配置されている表面は物体ホルダの表面である。有利な点として、他の機能を達成するためすでに存在する物体ホルダを用いて放射スポットの中心を決定することができる。
【0024】
[00024] 一実施形態において、本発明に従ったステージ装置は更に、ターゲットの第1のアライメント位置を決定するように構成されたアライメントセンサを備える。処理ユニットは更に、第1のアライメント位置に基づいて放射スポットの中心を決定するよう構成されている。有利な点として、第1のアライメント位置は、放射スポットの中心をより正確に決定することを可能とする追加情報を提供する。例えば、第1の測定位置と第1のアライメント位置との差を用いて放射スポットの中心を決定することができる。
【0025】
[00025] 本発明は更に、本発明に従ったステージ装置を備える装置に関する。この装置は例えば、リソグラフィ装置、メトロロジ装置、粒子ビーム装置、電子ビーム装置、電子ビーム検査装置、ターゲット表面上に3次元物体を形成するための整形装置、又は検査装置とすることができる。有利な点として、この装置は、放射スポットの決定された中心を考慮することによって、より正確に使用できる。
【0026】
[00026] 本発明は更にデバイス製造方法に関する。この方法は、パターニングデバイスから基板上にパターンを転写することを含み、例えば、本発明に従ったステージ装置を備えるリソグラフィ装置を用いるステップを含む。有利な点として、このデバイスは、放射スポットの決定された中心を考慮することによって、より正確に製造できる。
【図面の簡単な説明】
【0027】
[00027] 添付の概略図を参照して,本発明の実施形態を単なる例示として以下に説明する。これらの図において、同一の参照番号は同一の又は同様の特徴部を示す。
【0028】
図1】リソグラフィ装置の概略的な図を示す。
図2】レベルセンサ又は高さセンサの動作の原理を示す。
図3】例えば表面上に放出され得る測定エリア又は放射スポットのアレイの一例を示す。
図4】レベルセンサが放射スポットによって傾斜物体を照射する状況を概略的に示す。
図5a】本発明に従った一実施形態を概略的に示す。
図5b】本発明に従った一実施形態を概略的に示す。
図5c】本発明に従った一実施形態を概略的に示す。
図6】第1及び第2の位置におけるターゲットを概略的に示す。
図7a】本発明に従った一実施形態を概略的に示す。
図7b】本発明に従った一実施形態を概略的に示す。
【発明を実施するための形態】
【0029】
本文献では、「放射」及び「ビーム」という用語は、紫外線(例えば、波長が365nm、248nm、193nm、157nm又は126nmの波長)及びEUV(極端紫外線放射、例えば、約5~100nmの範囲の波長を有する)を含む、すべてのタイプの電磁放射を包含するために使用される。
【0030】
[00028] 「レチクル」、「マスク」、又は「パターニングデバイス」という用語は、本文で用いる場合、基板のターゲット部分に生成されるパターンに対応して、入来する放射ビームにパターン付き断面を与えるため使用できる汎用パターニングデバイスを指すものとして広義に解釈され得る。また、この文脈において「ライトバルブ」という用語も使用できる。古典的なマスク(透過型又は反射型マスク、バイナリマスク、位相シフトマスク、ハイブリッドマスク等)以外に、他のそのようなパターニングデバイスの例は、プログラマブルミラーアレイ及びプログラマブルLCDアレイを含む。
【0031】
[00029] 図1は、リソグラフィ装置LAを概略的に示す。リソグラフィ装置LAは、放射ビームB(例えばUV放射、DUV放射、又はEUV放射)を調節するように構成された照明システム(イルミネータとも呼ばれる)ILと、パターニングデバイス(例えばマスク)MAを支持するように構築され、特定のパラメータに従ってパターニングデバイスMAを正確に位置決めするように構成された第1のポジショナPMに連結されたマスクサポート(例えばマスクテーブル)MTと、基板(例えばレジストコートウェーハ)Wを保持するように構成され、特定のパラメータに従って基板を正確に位置決めするように構築された第2のポジショナPWに連結された基板サポート(例えばウェーハテーブル)WTと、パターニングデバイスMAによって放射ビームBに付与されたパターンを基板Wのターゲット部分C(例えば、1つ以上のダイを含む)上に投影するように構成された投影システム(例えば、屈折投影レンズシステム)PSと、を含む。
【0032】
[00030] 動作中、照明システムILは、例えばビームデリバリシステムBDを介して放射源SOから放射ビームを受ける。照明システムILは、放射を誘導し、整形し、及び/又は制御するための、屈折型、反射型、磁気型、電磁型、静電型、及び/又はその他のタイプの光学コンポーネント、又はそれらの任意の組み合わせなどの様々なタイプの光学コンポーネントを含むことができる。イルミネータILを使用して放射ビームBを調節し、パターニングデバイスMAの平面において、その断面にわたって所望の空間及び角度強度分布が得られるようにしてもよい。
【0033】
[00031] 本明細書で用いられる「投影システム」PSという用語は、使用する露光放射、及び/又は液浸液の使用や真空の使用のような他のファクタに合わせて適宜、屈折光学システム、反射光学システム、反射屈折光学システム、アナモルフィック光学システム、磁気光学システム、電磁気光学システム、及び/又は静電気光学システム、又はそれらの任意の組み合わせを含む様々なタイプの投影システムを包含するものとして広義に解釈するべきである。本明細書で「投影レンズ」という用語が使用される場合、これは更に一般的な「投影システム」PSという用語と同義と見なすことができる。
【0034】
[00032] リソグラフィ装置LAは、投影システムPSと基板Wとの間の空間を充填するように、基板の少なくとも一部を例えば水のような比較的高い屈折率を有する液体で覆うことができるタイプでもよい。これは液浸リソグラフィとも呼ばれる。液浸技法に関する更なる情報は、援用により本願に含まれる米国特許第6952253号に与えられている。
【0035】
[00033] リソグラフィ装置LAは、2つ以上の基板サポートWTを有するタイプである場合もある(「デュアルステージ」とも呼ばれる)。こうした「マルチステージ」機械において、基板サポートWTを並行して使用するか、及び/又は、一方の基板サポートWT上の基板Wにパターンを露光するためこの基板を用いている間に、他方の基板サポートWT上に配置された基板Wに対して基板Wの以降の露光の準備ステップを実行することができる。
【0036】
[00034] 基板サポートWTに加えて、リソグラフィ装置LAは測定ステージを含むことができる。測定ステージは、センサ及び/又はクリーニングデバイスを保持するように配置されている。センサは、投影システムPSの特性又は放射ビームBの特性を測定するよう配置できる。測定ステージは複数のセンサを保持することができる。クリーニングデバイスは、例えば投影システムPSの一部又は液浸液を提供するシステムの一部のような、リソグラフィ装置の一部をクリーニングするよう配置できる。基板サポートWTが投影システムPSから離れている場合、測定ステージは投影システムPSの下方で移動することができる。
【0037】
[00035] 動作中、放射ビームBは、マスクサポートMT上に保持されている、例えばマスクのようなパターニングデバイスMAに入射し、パターニングデバイスMA上に存在するパターン(設計レイアウト)によってパターンが付与される。パターニングデバイスMAを横断した放射ビームBは投影システムPSを通過し、投影システムPSはビームを基板Wのターゲット部分Cに集束させる。第2のポジショナPW及び位置測定システムIFを用いて、例えば、放射ビームBの経路内の集束し位置合わせした位置に様々なターゲット部分Cを位置決めするように、基板サポートWTを正確に移動させることができる。同様に、第1のポジショナPMと、場合によっては別の位置センサ(図1には明示的に図示されていない)を用いて、放射ビームBの経路に対してパターニングデバイスMAを正確に位置決めすることができる。パターニングデバイスMA及び基板Wは、マスクアライメントターゲットM1、M2及び基板アライメントターゲットP1、P2を用いて位置合わせすることができる。図示されている基板アライメントターゲットP1、P2は専用のターゲット部分を占有するが、それらをターゲット部分間の空間に位置付けることも可能である。基板アライメントターゲットP1、P2は、これらがターゲット部分C間に位置付けられている場合、スクライブラインアライメントターゲットとして知られている。
【0038】
[00036] 本発明を明確にするために、デカルト座標系が用いられる。デカルト座標系は、3つの軸、すなわちx軸、y軸、及びz軸を有する。3つの軸のそれぞれは、他の2つの軸と直交する。x軸を中心とする回転は、Rx回転と呼ばれる。y軸を中心とする回転は、Ry回転と呼ばれる。z軸を中心とする回転は、Rz回転と呼ばれる。x軸及びy軸は水平面を定義するのに対して、z軸は垂直方向にある。デカルト座標系は本発明を限定しているのではなく、明確化のためにのみ用いられる。代わりに、円筒座標系などの別の座標系を用いて本発明を明確にすることもある。デカルト座標系の向きは、例えばz軸が水平面に沿った成分を有するように異なることがある。
【0039】
[00037] リソグラフィ装置に一体化されることがあるトポグラフィ測定システム、すなわちレベルセンサ又は高さセンサは、基板(又はウェーハ)の上面のトポグラフィを測定するように構成され得る。これらの測定から、基板の位置の関数として基板の高さを示す高さマップとも称される基板のトポグラフィのマップを生成することができる。その後、基板上の適正な焦点位置にパターニングデバイスの空間像を提供するため、基板へのパターン転写中にこの高さマップを用いて基板の位置を補正することができる。この文脈において、「高さ」は、概ね基板に対する面外の次元(Z軸とも称する)を指すことは理解されよう。典型的に、レベルセンサ又は高さセンサは、(それ自身の光学系に対する)固定位置で測定を実行し、基板とレベルセンサ又は高さセンサの光学系との相対的な移動によって、基板全体にわたる各位置で高さ測定が行われる。
【0040】
[00038] 図2に、当技術分野において既知であるレベルセンサ又は高さセンサLSの一例が概略的に図示され、動作原理のみが示されている。この例において、レベルセンサは、投影ユニットLSPと検出ユニットLSDとを含む光学系を備えている。投影ユニットLSPは、投影ユニットLSPの投影格子PGRによって与えられる放射ビームLSBを提供する放射源LSOを備えている。放射源LSOは、例えば狭帯域又は広帯域放射源とすることができ、例えばスーパーコンティニウム光源であり、また、偏光又は非偏光、パルス光又は連続光とすることができ、例えば偏光又は非偏光レーザビームである。放射源LSOは、例えば複数のLED等、異なる色又は波長範囲を有する複数の放射源を含み得る。レベルセンサLSの放射源LSOは可視放射に限定されず、それに加えて又はその代わりに、UV及び/又はIR放射、更には基板の表面からの反射に適したいずれの波長範囲をも包含し得る。
【0041】
[00039] 投影格子PGRは、周期構造を含む周期格子であり、周期的に変動する強度を有する放射ビームBE1を生成する。周期的に変動する強度を有する放射ビームBE1は、基板W上の測定位置MLOの方へ誘導され、入射基板表面に垂直な軸(Z軸)に対する入射角ANGは0度~90度の間であり、典型的には70度~80度の間である。測定位置MLOにおいて、パターン付与された放射ビームBE1は基板Wによって反射され(矢印BE2で示されている)、検出ユニットLSDの方へ誘導される。
【0042】
[00040] 測定位置MLOの高さレベルを決定するため、レベルセンサは更に、検出格子DGRと、検出器DETと、検出器DETの出力信号を処理するための処理ユニット(図示せず)と、を含む検出システムを備えている。検出格子DGRは投影格子PGRと同一とすればよい。検出器DETは、受信した光を示す検出器出力信号を生成する。この信号は、例えば光検出器では受信した光の強度を示し、又はカメラでは受信した強度の空間分布を表す。検出器DETは、1つ以上の検出器の種類の任意の組み合わせを含み得る。
【0043】
[00041] 三角測量技法によって、測定位置MLOの高さレベルを決定することができる。検出された高さレベルは典型的に、検出器DETで測定された信号強度に関連付けられる。この信号強度は、とりわけ、投影格子PGRの設計及び入射(斜)角ANGに依存する周期性を有する。
【0044】
[00042] 投影ユニットLSP及び/又は検出ユニットLSDは更に、投影格子PGRと検出格子DGRとの間のパターン付与された放射ビームの経路に沿って、レンズ及び/又はミラー等の光学要素(図示せず)を含み得る。
【0045】
[00043] 一実施形態では、検出格子DGRを省略し、検出格子DGRが配置されている位置に検出器DETを置くことも可能である。このような構成は、投影格子PGRの像をいっそう直接的に検出する。
【0046】
[00044] 基板Wの表面を有効にカバーするため、レベルセンサLSは、基板Wの表面上に測定ビームBE1のアレイを投影し、これによって、より大きい測定範囲をカバーする測定エリアMLO又はスポットのアレイを生成するように構成され得る。
【0047】
[00045] 一般型の様々な高さセンサが、例えば米国特許第7265364号及び米国特許第7646471号に開示されている(双方とも援用により本願に含まれる)。米国特許出願公開第2010233600A1号(援用により本願に含まれる)には、可視又は赤外放射でなくUV放射を用いた高さセンサが開示されている。国際公開第2016102127A1号(援用により本願に含まれる)には、検出格子を必要とせず、多要素検出器を用いて格子像の位置を検出及び認識するコンパクトな高さセンサが記載されている。
【0048】
[00046] 図3は、例えば図2に示されているレベルセンサLSによって表面上に放出され得る測定エリア又はスポット101のアレイの一例を示す。図3に、この例では中心スポットである1つの放射スポット101が拡大して図示されている。放射スポット101は、複数のビームによる複数のスポット部分102を含み得る。
【0049】
[00047] 実際には、レベルセンサによって得られた測定が完全には正確でない場合がある。その1つの要因は、物体が未知の角度だけ傾斜する可能性があることである。レベルセンサをz方向の補正のため較正することは既知である。例えば、放射スポット101について較正済み傾斜不動点112を決定することができる。傾斜不動点112は、物体の傾斜に対して測定が実質的に反応しない放射スポット101の位置であり得る。物体の未知の傾斜に対してレベルセンサで得られる測定を補償するため、レベルセンサは、測定結果すなわち物体の高さを、物体上の較正済み傾斜不動点112の位置に関連付けるように構成されている。
【0050】
[00048] 放射スポット101内で中心111を決定することができる。理想的な状況では、較正済み傾斜不動点112と中心111は一致するが、実際にはこれらは異なる場合がある。その原因となる可能性があるのは、例えば製造公差のような公差、又は検出ユニットに対する投影ユニットのセットアップである。
【0051】
[00049] 図3は更に、原点110を有する座標系を定義できることを示している。任意選択的に、この座標系及び放射スポット101は相互に対してほぼ同じ位置を保つ。例えば、センサの測定が行われる予定である物体は、座標系の原点110及び放射スポット101の双方に対して移動させることができる(例えば本明細書で説明される第1の位置PMを用いて)。任意選択的に、座標系の原点110及び放射スポット101は双方ともほぼ同じ位置を保つ。
【0052】
[00050] 任意選択的に、座標系は別のセンサに関連付けられる。例えば、リソグラフィ装置内にアライメントセンサが存在する場合がある。アライメントセンサは、前記のアライメントターゲットが原点110にある場合にこれを検出して、例えば、物体を配置することができるオブジェクトテーブルに対するアライメントターゲットの位置を決定するように構成できる。
【0053】
[00051] 較正済み傾斜不動点112は、例えば較正中に以下のように決定され得る。物体、すなわち試験物体又は較正物体を、原点110を通るy軸を中心として既知の角度αだけ傾斜させることができる。レベルセンサによって得られる高さを表す測定値は、Z=cst+α*TIPxで表すことができる。ここで、Zは決定された高さを表し、cstは未知の定数であり、TIPxは原点110に対する座標で表された傾斜不動点112のx座標を表す。物体すなわち試験物体又は較正物体を複数の角度に傾斜させることにより、複数の方程式を決定することができ、それらからTIPxを決定できる。同様に、物体すなわち試験物体又は較正物体を、原点110を通るx軸を中心として既知の角度だけ傾斜させることにより、TIPyを決定することができる。
【0054】
[00052] 図4は、レベルセンサが傾斜物体150上の放射スポット101を照射する状況を概略的に示す。なお、明確さのため、図4では放射スポット101の大きさ及び傾斜の角度が誇張されている可能性がある。図示されている状況において、較正済み傾斜不動点112は基準として用いられ、中心111から未知の距離だけ外れている。放射スポット101が物体150の外縁に近付くと、放射スポット101の一部は放射方向で物体150の外側に照射される。その結果、放射スポットの少なくとも一部で不正確な高さが測定されるので、レベルセンサによる測定は不正確になり得る。
【0055】
[00053] このような問題は、例えば、物体がウェーハのような基板であるリソグラフィプロセスにおいて発生し得る。基板をできる限り効率的に使いたいという要求の増大は、測定が必要でない縁部エリアの縮小を引き起こしている。縁部エリアは、焦点除外エリア(focus exclusion area)とも呼ばれる。焦点除外エリアは、ゼロに近付くにつれて、較正済み傾斜不動点112と中心111との距離よりも小さくなり、結果として上述のように不正確な測定が発生する。
【0056】
[00054] 図5aから図5cは本発明の一実施形態を概略的に示す。図5aは上面図を示し、図5bは側面図を示し、図5cは上面図を示す。本発明は、方法、センサ等のデバイス、並びに、センサを組み込んだデバイス及び装置に関する。本発明に従ったデバイスは、本発明に従った方法を実行するために使用できるが、これには限定されない。同様に、本発明に従った方法は、本発明に従ったデバイスによって実行できるが、これには限定されない。本発明に従った方法を参照して本明細書で説明される任意の特徴又は実施形態を同様に本発明に従ったデバイスに適用すること、及びその逆のことも可能である。
【0057】
[00055] 本発明に従った方法は、放射源202と検出器205とを備えるセンサによって表面130上に照射された放射スポット101の中心を決定するための方法である。この方法は、放射源202によって、表面130上に第1の放出放射ビーム203を放出して表面130上に放射スポット101を生成するステップであって、表面130に配置されたターゲット201の少なくとも一部が放射スポット101によって照射されるステップと、検出器205によって、ターゲット201で反射された放射スポット101からの放射を少なくとも含む第1の反射放射ビーム204を受光するステップと、第1の反射放射ビーム204に基づいてターゲット201の存在を検出するステップと、第1の反射放射ビーム204に基づいてターゲット201の第1の測定位置を決定するステップと、ターゲット201の第1の測定位置に基づいて、少なくとも第1の方向Xにおいて表面130上に投影された放射スポット101の中心を決定するステップと、を含む。
【0058】
[00056] また、本発明はセンサにも関する。このセンサは、表面130上に第1の放出放射ビーム203を放出して放射スポット101を生成するように構成された放射源202であって、表面130に配置されたターゲット201の少なくとも一部が放射スポット101によって照射される、放射源202と、ターゲット201で反射された放射スポット101からの放射を少なくとも含む第1の反射放射ビーム204を受光するように構成された検出器205と、処理ユニット306と、を備える。処理ユニット306は、第1の反射放射ビーム204に基づいてターゲット201の存在を検出し、第1の反射放射ビーム204に基づいてターゲット201の第1の測定位置を決定し、ターゲット201の第1の測定位置に基づいて、少なくとも第1の方向Xにおいて表面103上に投影された放射スポット101の中心を決定する、ように構成されている。本発明に従ったセンサは、例えば図2に示されているレベルセンサLSとすればよく、放射源LSOは放射源202に対応し、検出器DETは検出器205に対応し得る。
【0059】
[00057] 放射源202は、例えば狭帯域又は広帯域放射源とすることができ、例えばスーパーコンティニウム光源であり、また、偏光又は非偏光、パルス光又は連続光とすることができ、例えば偏光又は非偏光レーザビームである。放射源202は、例えば複数のLED等、異なる色又は波長範囲を有する複数の放射源を含み得る。センサの放射源202は可視放射に限定されず、それに加えて又はその代わりに、UV及び/又はIR放射、更には物体の表面からの反射に適したいずれの波長範囲をも包含し得る。
【0060】
[00058] 一実施形態において、センサは、リソグラフィプロセスに提供される予定であるか又はすでに提供されている基板(例えばウェーハ)上に第1の放出放射ビーム203を放出するよう構成することも可能である。
【0061】
[00059] 本発明によれば、第1の反射放射ビーム204を用いて放射スポット101の中心を決定する。第1の反射ビーム204は、表面130及び表面130に存在するターゲット201で反射された放射スポットからの放射を含む。第1の反射放射ビーム204から、ターゲット201を検出し、ターゲット201の第1の測定位置を決定することができる。ターゲット201は一般に、放射スポット101に対して表面130とは異なる反射率を有する任意のものとすればよい。図示されている実施形態において、ターゲット201はアライメントマーク(例えばオルソボックス(orthobox))であり、図面中のサイズは明確さのため誇張されている可能性がある。しかしながら、任意の形状又は材料を使用することができる。ターゲット201は異なる反射率を有するので、放射スポット101がターゲット201を照射した場合、第1の反射放射ビーム204は変化する。第1の反射放射ビーム204の強度が変化するため、これを検出器205によって検出することができる。一実施形態において、処理ユニット306は、第1の反射放射ビーム204の特性が閾値を超えたことに基づいてターゲット201の存在に構成できる。この閾値は例えば、検出器205が生成するDC信号によって特徴付けられる強度閾値である。
【0062】
[00060] 例えばウェーハ又はセンサプレートのような基板では、放射スポット101に対して周囲エリアとは異なる光学相互作用を有するターゲットが存在し得る。例えば、ターゲットは周囲エリアと異なる反射率を有し得る。この結果、検出器20によって生成される、表面反射率に比例し得るDC信号は、ターゲット201で測定を行った場合とターゲット201に隣接して(周囲で)測定を行った場合とでは異なる可能性がある。ただし、これらの差が検出器のノイズレベルよりも大きいことが条件となる。ターゲットで(ターゲットの周囲で)2Dスキャンを実行し、DC信号レベルを追跡すると、放射スポット101によるターゲット201の畳み込み(convolution)を表す2Dマップを得ることができる。スポットがターゲットの畳み込みを行う全ての位置iを識別すると、以下のように、X方向における第1の測定位置を数学的に公式化できる。
【0063】
【数1】
【0064】
[00061] この式(1)において、Xmeasは測定から既知であり、第1の測定位置である。Wは、第1の反射放射ビーム204の強度に基づく重み係数である。Wは、検出器が生成するDC信号から導出され得る。上記の式(1)で重み係数Wを用いると、放射スポットの質量の中心に一致するXmeasが得られる。上記の式(1)で質量中心をXmeasとして決定することを用いて、測定結果すなわち物体の高さを物体の適切な位置に関連付けることができる。これは例えば、放射スポット101の一部が比較的低い強度で照射される場合に有用であり得る。そのような状況では、低い強度で照射される部分によって提供される情報は少ない。このため、測定結果を幾何学的中心でなく質量中心(COM)111に関連付けることが、より適切であり得る。
【0065】
[00062] 座標を計算するため、2Dマップに閾値を適用することができる。
【0066】
[00063] Ymeasを導出するため、同じ方法を第2の方向Yに適用する。すなわち、この方法は単一の方向に限定されず、第1の方向(X方向)に対する直交方向に適用される。
【0067】
[00064] あるいは、式(1)を以下のように書き換えることができる。
【0068】
【数2】
【0069】
[00065] 式(2)によって、重み係数なしで、放射スポット101のX方向の幾何学的中心をXmeasとして決定することができる。放射スポット101の幾何学的中心をXmeasとして決定することにより、放射スポット101の中心の、従って放射スポットの正確な位置を決定できる。これは、表面130の正しいエリアが放射スポット101で照射されたことを保証し、例えば、放射スポット101の一部が基板外へ照射されるのを回避するために有用であり得る。
【0070】
[00066] ターゲット201の場合、Xmeasに関連する要因は以下の式(3)に従うと仮定することができる。
【0071】
【数3】
【0072】
[00067] この式において、X201はX方向におけるターゲットの実際の幾何学的中心であり、Xintは光学的相互作用の効果(スペクトル効果、回折効果、干渉効果、非均一反射率効果等)を表す項であり、X111は放射スポット101の質量中心を表す。例えば、XintはX方向におけるターゲットの非対称性又は非均一性を表し得る。このため、ターゲット201の実際の幾何学的中心X201からの第1の測定位置Xmeasの逸脱は、未知である可能性のある放射スポット101の中心に少なくとも部分的に関連し得る。しかしながら、測定位置Xmeasを使用して、上述した式を用いることにより前記の中心111を決定できる。任意選択的に、Xmeas、X201、Xint、及びX111は、例えば放射スポット101内に原点がある座標系に対して表現することができる。任意選択的に、これは図3に示されている座標系と一致し得る。
【0073】
[00068] Xintは、例えばターゲットの非対称性又は非均一性のようなターゲットの光学的相互作用の効果を表し、放射がターゲット全体によって全く同一に反射されるわけでない可能性があることを表している。例えば製造中の不完全性に起因して、ターゲットのいくつかの部分は、厚さ、反射率、又は放射の反射に影響を及ぼす他の特性が逸脱することがある。また、ターゲットの一部における汚染がXintに寄与する場合がある。
【0074】
[00069] 図5aから図5cは本発明に従った方法の一実施形態を示す。ターゲット201が配置されている表面130は、較正物体(キャリア)200の上面130とすることができ、較正物体200が例えば図5aに示される位置のような第1の位置にある間に、ターゲット201の第1の測定位置の決定が行われる。この実施形態において、方法は更に、ターゲット201の第1の測定位置を決定した後、較正物体200を、第1の位置に対して少なくとも回転させた、例えば図5cに示されている位置に回転させた第2の位置に配置するステップと、放射源202によって、表面130上に第2の放出放射ビーム203’を放出して放射スポット101を生成するステップであって、ターゲット201の少なくとも一部が放射スポット101によって照射される、ステップと、較正物体200が第2の位置にある間に、検出器205によって、ターゲット201で反射された放射スポット101からの放射を少なくとも含む第2の反射放射ビーム204’を受光するステップと、第2の反射放射ビーム204’に基づいてターゲット201の存在を検出するステップと、第2の反射放射ビーム204’に基づいてターゲット201の第2の測定位置を決定するステップと、を含む。ターゲット201の第1の測定位置と第2の測定位置の双方に基づいて、放射スポット101の中心を決定するステップが行われる。
【0075】
[00070] また、本発明はステージ装置300にも関連し得る。ステージ装置300は、本発明に従ったセンサと、センサの測定が行われる予定である物体を保持するように構成された物体ホルダ210と、物体ホルダ210上に物体を配置するように構成された物体ハンドラ220と、制御ユニット305と、を備えている。制御ユニット305は、較正物体200を物体ホルダ210の第1の位置に、例えば図5aに示されている位置に配置するよう、物体ハンドラ220を制御するように構成できる。前述のターゲット201は較正物体200の上面130に配置され得る。また、制御ユニット305は、較正物体200が第1の位置にある間にセンサの検出器205が第1の反射放射ビーム204を受光した後、較正物体200を第2の位置に配置するよう構成できる。図5cに示されている位置とすることができる第2の位置では、較正物体200は第1の位置に対して少なくとも回転している。センサの処理ユニット306は更に、較正物体200が第2の位置にあると共に、放射源202が表面130上に第2の放出放射ビーム203’を放出して、ターゲット201の少なくとも一部が放射スポット101で照射されるように放射スポット101を生成した場合、検出器205によって受光された、ターゲット201で反射された放射スポット101からの放射を少なくとも含む第2の反射放射ビーム204’に基づいて、ターゲット201の少なくとも第2の測定位置を決定するように構成できる。処理ユニット306は更に、ターゲット201の第1の測定位置と第2の測定位置の双方に基づいて放射スポット101の中心を決定するよう構成できる。
【0076】
[00071] これらの実施形態において、ターゲット201は較正物体200上に配置され得る。較正物体200は例えば、センサの較正用に特別設計された物体、又はステージ装置300で取り扱われる一連の物体のうち第1の物体とすることができる。較正物体200は、第1の位置とは異なる第2の位置に配置され得る。第2の位置では、較正物体200は第1の位置に対して少なくとも回転している。較正物体200が第2の位置にある時にターゲット201の第2の測定位置を決定することで、放射スポット101の中心をより正確に決定できる。例えば、上記の式(3)に従って第2の方程式を決定し、そこからX111を導出することができる。
【0077】
[00072] 特に、上記の式(3)に寄与する項(contributor)のうち1つ以上が相互に打ち消し合うように、又は少なくともそれによって生じる誤差が許容可能範囲内に収まる程度に、第2の位置を配置することが有利であり得る。例えば第2の位置は、X201及び/又はXintが第1の位置に対して同一であるか、反対であるか、又は既知の率で比例するようなものとすればよい。従って、双方の式(3)を組み合わせることができ、X201及びXintのうち少なくとも1つは打ち消し合うか又は少なくとも無視できるほど小さいので、決定する必要はない。
【0078】
[00073] 例えば方法の一実施形態において、較正物体200は、第1の位置に対して第2の位置では、上面130にほぼ垂直な軸を中心として170~190度、好ましくはほぼ180度、回転している。例えばステージ装置300の一実施形態では、較正物体200が、上面130にほぼ垂直な軸を中心として170~190度、好ましくはほぼ180度、第1の位置に対して回転するように、物体ハンドラ220は較正物体200を第2の位置に配置するよう構成されている。任意選択的に、較正物体200は、第1の位置に対して第2の位置では並進方向に、例えば水平又は垂直方向に移動させることも可能である。
【0079】
[00074] 較正物体200を180度回転させることにより、放射スポット101の実際の幾何学的中心X201は、第1の位置に対して第2の位置では第1の方向Xで反対の位置になる。また、ターゲットとの光学的相互作用を表す部分Xintは、第1の位置に対して第2の位置では反対である。第1の位置及び第2の位置で得られた上記の式(3)を組み合わせた場合、
【0080】
【数4】
は相互に打ち消し合い、
【0081】
【数5】
も同様である。なお、180度から比較的小さい度数までの回転によって生じる誤差は許容可能範囲内に収まることに留意するべきである。一方で、X111は同じままである。結果を式(4)のように書き換えることができる。
【0082】
【数6】
【0083】
[00075] これを見てわかるように、第1の測定位置及び第2の測定位置から放射スポット111の質量中心を決定することができる。有利な点として、例えばターゲットの非対称性のようなターゲット201の光学的相互作用の効果も、ターゲット201の実際の位置も、把握又は決定する必要がない。処理ユニット306によって第1の反射放射ビーム204からターゲット201が検出されるまで、ターゲット201の近似位置を把握してターゲット201の近傍で測定を実行すれば充分であり得る。
【0084】
[00076] 一実施形態では、第2の方向Yで放射スポット101の中心を決定する。任意選択的に、第2の方向Yは第1の方向Xに対して垂直である。任意選択的に、第1の方向X及び第2の方向Yのうち少なくとも1つ又は双方は水平面XY内に配置される。上述のように、第2の方向Yにおける放射スポット101の中心は、X方向における中心の決定に用いたものと同様のやり方で決定できる。これはつまり、式の中のX座標をY方向の対応するもので置き換えればよいということである。これにより、Ymeasについて以下が得られる。
【0085】
【数7】
【0086】
[00077] この式において、Y201はY方向におけるターゲットの実際の幾何学的中心であり、Yintは光学的相互作用の効果(スペクトル効果、回折効果、干渉効果、非均一反射率効果等)を表す項であり、Y111は放射スポット101の質量中心を表す。例えば、YintはY方向におけるターゲットの非対称性又は非均一性を表し得る。このため、ターゲット201の実際の幾何学的中心Y201からの第1の測定位置Ymeasの逸脱は、未知である可能性のある放射スポット101の中心に少なくとも部分的に関連し得る。しかしながら、測定位置Ymeasを使用して、上述した式を用いることにより前記の中心111を決定できる。任意選択的に、Ymeas、Y201、Yint、及びY111は、例えば放射スポット101内に原点がある座標系に対して表現することができる。任意選択的に、これは図3に示されている座標系と一致し得る。
【0087】
[00078] 実際には、X201(Y201)は正確には把握されない。Xint(Yint)は、例えば均一な反射ターゲットを製造することによって、無視できるように設計され得る。そうでない場合は、ターゲットを独立して決定する必要がある。Xint(Yint)≒0であると仮定すると、基準座標系に対して様々なターゲット回転α(j)で実行された測定により、X111及びY111を決定できる。図6を参照のこと。
【0088】
【数8】
【0089】
方程式(6)及び(7)において、アークタンジェント(arctan)(Y201/X201)は、上面130の座標系(X’Y’で示される)に対する回転角である。方程式(6)及び(7)に基づいて、非線形最小二乗フィッティングによりX111及びY111を決定することができる。原理上、放射スポットの質量中心を必要な精度で決定するには、2つの異なる回転で2つの測定を行えば充分である。X111及びY111の決定には線形回帰が適切であり得る。具体的には、第1の測定が第1の回転α(1)で実行され、第2の測定が第2の回転α(2)で実行される。ここで、α(2)=α(1)+πである。以下により、放射スポット101の質量中心の座標を決定できる。
【0090】
【数9】
【0091】
[00079] 一実施形態において、ステージ装置300はアライメントセンサ251を含むことができ、これは明確さのため図5bにのみ示されている。アライメントセンサ251は放射を放出することができ、例えば、放射のアライメントセンサビーム252を放出及び検出するように物体ホルダ210の上方に配置された光センサである。いくつかの実施形態では、アライメントセンサ251の主な機能は物体ホルダ210上の物体を位置合わせすることであり得る。
【0092】
[00080] 一実施形態において、制御ユニット305は、アライメントセンサ251によって取得された測定データを用いて較正物体200を第2の位置に配置するように物体ハンドラ220を制御するよう構成できる。本発明に従った方法の一実施形態では、較正物体200を第2の位置に配置するステップは、アライメントセンサ251によって取得された測定データを用いて較正物体200を位置合わせすることを含む。
【0093】
[00081] 任意選択的に、アライメントセンサ251によって取得された測定データは、較正物体200を第1の位置に配置する場合にも使用され得る。
【0094】
[00082] アライメントセンサ251を用いる利点の1つは、較正物体200をより正確に配置して、例えば、第1の位置と第2の位置との間の180度の回転をより正確に実行できることである。
【0095】
[00083] 図示されている実施形態において、ターゲット201は、4つのターゲットエリアを含むオルソボックスである。これにより、4つの回転、すなわち0度、90度、180度、270度における容易な検出が可能となる。なお、いくつかの実施形態では、オルソボックスはアライメントセンサ251によっても使用され、例えば基板又はウェーハのような物体の位置を決定することができる。有利な点として、放射スポット101の中心を決定するために同じオルソボックスを使用できる。
【0096】
[00084] 図7aは別の構成を概略的に示す上面図であり、図7bはその側面図である。具体的には、一実施形態において、本発明はステージ装置301に関する。ステージ装置301は、本発明に従ったセンサと、センサの測定が行われる予定である物体を保持するように構成された物体ホルダ212と、を備えている。ターゲット211が配置されている表面は、物体ホルダ212の表面230である。また、方法の一実施形態において、ターゲット211が配置されている表面は、センサによる測定が行われる予定である物体を保持するように構成された物体ホルダ212の表面230である。有利な点として、この実施形態は、追加の較正物体を必要とすることなく放射スポット101の中心を決定できる。
【0097】
[00085] 一実施形態において、ターゲット211は物体ホルダ212のコーナに配置され得る。場合によっては、例えばいくつかのリソグラフィプロセスでは、ここに、物体ホルダ212の位置を決定するため用いられるターゲットがすでに存在する場合がある。有利な点として、放射スポット101の中心を決定するために同じターゲットを使用できる。
【0098】
[00086] 図7bに示されているように、一実施形態においてステージ装置301はアライメントセンサ251も含み得る。アライメントセンサ251は、ターゲット211の第1のアライメント位置を決定するように構成できる。処理ユニット306は、第1のアライメント位置に基づいて放射スポット101の中心を決定するよう更に構成され得る。一実施形態において、本発明に従った方法は、アライメントセンサ251によってターゲット211の少なくとも第1のアライメント位置を決定するステップを含む。更に、第1のアライメント位置に基づいて放射スポット101の中心の決定を行う。
【0099】
[00087] ターゲット211の第1のアライメント位置は、アライメントセンサ251を用いて決定されたターゲット211の位置に対応する。概して、アライメントセンサ251は、ターゲット211の第1のアライメント位置を比較的高い精度で決定するように構成され得る。第1のアライメント位置は、例えば、ターゲット211の実際の位置と一致すると見なされ得るか、又は少なくともその許容可能誤差範囲内にあり得る。例えば、第1のアライメント位置はX201及び/又はY201に対応すると見なされ得る。また、ターゲットの光学的相互作用の項、すなわちXint及び/又はYintが既知であるか又は推定可能である場合、質量中心座標X111及び/又はY111を決定することができる。Xint及び/又はYintは、例えば、本明細書で説明したX111及び/又は111を導出するためのものと同様の方法を用いて、ターゲット211又は物体ホルダ212の製造プロセスから及び/又は以前の測定から把握され得る。この実施形態は、図7aから図7bに示されている実施形態と組み合わせると特に有利であり得る。その理由は、実際には、第1の位置に対して回転させた第2の位置に物体ホルダ212を配置することが不可能な場合があるからである。しかしながら、図5aから図5cで示されている実施形態のうち1つとの組み合わせも有利であり得る。それにより、X111及び/又はY111を決定するため必要である、較正物体200を配置する位置の数を減少させることが可能であるからである。
【0100】
[00088] ここで、図5aから図5c及び図7aから図7bを参照すると、一実施形態において、放射スポット101の中心を決定することは更に、ターゲット201、211の非対称性パラメータに基づき得る。非対称性パラメータは、ターゲット201、211によって生じた第1の反射放射ビーム204の非対称性を表すことができる。例えば、非対称性パラメータはXint及び/又はYintに対応すると見なされ得る。非対称性パラメータは、例えば本明細書で説明したX111及び/又はY111を導出するためのものと同様の方法を用いて、ターゲット201、211、較正物体200、又は物体ホルダ212の製造プロセスから、及び/又は以前の測定から把握され得る。
【0101】
[00089] 一実施形態において、方法は、第3の方向Zにおいてセンサが取得した測定を補正するための補正係数を決定するステップを含み得る。任意選択的に、第3の方向は第1の方向X及び第2の方向Yの双方に対して垂直であり、例えば第3の方向Zは鉛直方向である。補正係数は、上述した較正済み傾斜不動点に基づき得る。
【0102】
[00090] 一実施形態において、放射スポット101はmmのオーダーの、例えば0.5~5×0.5~5mmの寸法のサイズを有することができ、例えば1×1mm、1×2mm、1×2.5mm、1×3mm、又は2×2mmの寸法である。
【0103】
[00091] 一実施形態において、センサは、例えば放射スポット101のアレイのような複数の放射スポット101で表面130、230を照射するように構成されている。放射スポットのアレイは1次元又は2次元のアレイであり得る。一実施形態では、本発明に従った方法及び/又はセンサ又はステージ装置300、301を用いて、複数の放射スポット101の中心に配置されている中心放射スポット101の中心を決定できる。一実施形態では、本発明に従った方法及び/又はセンサ又はステージ装置300、301を用いて、複数の放射スポット101のうちいくつかのスポットの中心を決定できる。一実施形態では、本発明に従った方法及び/又はセンサ又はステージ装置300、301を用いて、複数の放射スポット101の中心を決定できる。
【0104】
[00092] 一実施形態では、例えば較正物体200及び/又は物体ホルダ210に複数のターゲット201、211が提供される。このため、ターゲット201、211のうち複数のターゲットに基づいて放射スポット101の中心の決定を実行し、これによって精度を向上させることができる。
【0105】
[00093] 本発明は更に、放射源202と検出器205とを備えるセンサを較正するための方法に関する。この方法は、本発明による方法に従って、センサによって表面130、230上に照射された放射スポット101の中心を決定するステップを含む。この方法は更に、放射スポット101の決定された中心に基づいて、センサが取得した測定又は測定データを調整するように、及び/又は、センサの測定が行われる予定である物体について、この物体の表面のどのエリアを放射スポット101で照射するかを調整するように、処理ユニット306を構成するステップを含む。有利な点として、放射スポット101の決定された中心を用いてセンサを較正する。これは、センサの出力すなわち測定又は測定データを補正することによって、及び/又は、例えば放射スポット101が完全に照射対象表面にあることを保証するようにセンサの入力すなわち照射エリアを補正することによって、実行できる。
【0106】
[00094] 本発明は更に、本発明の実施形態のうち1つに従ったステージ装置300、301を備える装置に関する。この装置は、例えば図1に示されているリソグラフィ装置とすることができ、基板サポートWTが物体サポート210、212に対応する。装置は、例えばターゲット表面上に3次元物体を形成するための整形装置とすることができる。また、装置は、メトロロジ装置、粒子ビーム装置、電子ビーム装置、電子ビーム検査装置、又は検査装置としてもよい。有利な点として、本発明を用いてより正確に装置を使用することができる。
【0107】
[00095] 本発明は更にデバイス製造方法に関する。この方法は、パターニングデバイスから基板上にパターンを転写することを含み、本発明による実施形態のうち1つ以上に従ったステージ装置300、301を備えるリソグラフィ装置を用いるステップを含む。有利な点として、本発明を用いてより正確にパターンを転写することができる。これは例えば、本発明を用いてレベルセンサの放射スポットの中心が決定されるので、より正確な高さマップを決定できるからである。
【0108】
[00096] 本文ではICの製造におけるリソグラフィ装置の使用に特に言及しているが、本明細書で説明するリソグラフィ装置には他の用途もあることを理解されたい。考えられる他の用途は、集積光学システム、磁気ドメインメモリ用のガイダンス及び検出パターン、フラットパネルディスプレイ、液晶ディスプレイ(LCD)、薄膜磁気ヘッドなどの製造である。
【0109】
[00097] 本明細書ではリソグラフィ装置に関連して本発明の実施形態について具体的な言及がなされているが、本発明の実施形態は他の装置に使用することもできる。本発明の実施形態は、マスク検査装置、メトロロジ装置、又はウェーハ(あるいはその他の基板)もしくはマスク(あるいはその他のパターニングデバイス)などのオブジェクトを測定又は処理する任意の装置の一部を形成してよい。これらの装置は一般にリソグラフィツールと呼ばれることがある。このようなリソグラフィツールは、真空条件又は周囲(非真空)条件を使用することができる。
【0110】
[00098] 上記では光リソグラフィの文脈で本発明の実施形態を使用することに特に言及しているが、本発明は、文脈上許される場合、光リソグラフィに限定されず、例えばインプリントリソグラフィのような他の用途で使用され得ることは認められよう。また、用途には、ラピッドプロトタイピングによる3次元モデルの製造(3Dプリンティング、又は付加生産(additional production)、又は直接デジタル生産(direct digital production)とも称される)も含まれ得る。
【0111】
[00099] 文脈上許される場合、本発明の実施形態は、ハードウェア、ファームウェア、ソフトウェア、又はそれらの任意の組み合わせにおいて実装することができる。本発明の実施形態は、1つ以上のプロセッサにより読み取られて実行され得る、機械可読媒体に記憶された命令として実装することも可能である。機械可読媒体は、機械(例えばコンピューティングデバイス)により読み取り可能な形態で情報を記憶又は伝送するための任意の機構を含むことができる。例えば機械可読媒体は、読み取り専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、磁気記憶媒体、光記憶媒体、フラッシュメモリデバイス、電気、光、音響又は他の形態の伝搬信号(例えば搬送波、赤外信号、デジタル信号など)、及び他のものを含むことができる。さらに、ファームウェア、ソフトウェア、ルーチン、命令は、特定のアクションを実行するものとして本明細書で説明されることがある。しかしながら、そのような説明は単に便宜上のものであり、そのようなアクションは実際には、ファームウェア、ソフトウェア、ルーチン、命令などを実行するコンピューティングデバイス、プロセッサ、コントローラ、又は他のデバイスから生じ、実行する際、アクチュエータ又は他のデバイスが物質世界と相互作用し得ることを理解すべきである。
【0112】
[000100] 本発明の態様は以下の条項に述べられている。
1.放射源と検出器とを備えるセンサによって表面上に照射された放射スポットの中心を決定するための方法であって、
放射源によって、表面上に第1の放出放射ビームを放出して、表面上に放射スポットを生成するステップであって、表面に配置されたターゲットの少なくとも一部が放射スポットによって照射されるステップと、
検出器によって、ターゲットで反射された放射スポットからの放射を少なくとも含む第1の反射放射ビームを受光するステップと、
第1の反射放射ビームに基づいてターゲットの存在を検出するステップと、
第1の反射放射ビームに基づいてターゲットの第1の測定位置を決定するステップと、
ターゲットの第1の測定位置に基づいて、少なくとも第1の方向において表面上に投影された放射スポットの中心を決定するステップと、
を含む、方法。
2.ターゲットが配置されている表面は物体の上面であり、
物体が第1の位置にある間に、ターゲットの第1の測定位置の決定が行われ、
方法は更に、
物体が第1の測定位置にある間に第1の反射放射ビームを受光した後、物体を、第1の位置に対して少なくとも回転させた少なくとも第2の位置に配置するステップと、
放射源によって、表面上に少なくとも第2の放出放射ビームを放出して放射スポットを生成するステップであって、ターゲットの少なくとも一部が放射スポットによって照射されるステップと、
物体が少なくとも第2の位置にある間に、検出器によって、ターゲットで反射された放射スポットからの放射を少なくとも含む少なくとも第2の反射放射ビームを受光するステップと、
少なくとも第2の反射放射ビームに基づいてターゲットの存在を検出するステップと、
少なくとも第2の反射放射ビームに基づいてターゲットの少なくとも第2の測定位置を決定するステップと、を含み、
放射スポットの中心を決定するステップは、ターゲットの第1の測定位置及び少なくとも第2の測定位置の双方に基づいて実行される、条項1に記載の方法。
3.物体は、第1の位置に対して少なくとも第2の位置では、上面にほぼ垂直な軸を中心として回転している、条項2に記載の方法。
4.更に、少なくとも第2の方向において放射スポットの中心が決定される、条項1から3のいずれかに記載の方法。
5.非線形最小二乗フィッティング及び線形回帰のうち少なくとも1つによって放射スポットの中心を決定するステップを更に含む、条項2に記載の方法。
6.少なくとも第2の位置に物体を配置するステップは、アライメントセンサによって取得された測定データを用いて物体を位置合わせすることを含む、条項2から5のいずれかに記載の方法。
7.ターゲットが配置されている表面は、センサの測定が行われる予定である物体を保持するように構成された物体ホルダの表面である、条項1に記載の方法。
8.アライメントセンサによってターゲットの少なくとも第1のアライメント位置を決定するステップを更に含み、放射スポットの中心を決定することは更に第1のアライメント位置に基づいて実行される、条項1から7のうち1つ以上に記載の方法。
9.放射スポットの中心を決定することは更にターゲットの光学的相互作用パラメータに基づく、条項1から8のうち1つ以上に記載の方法。
10.放射源と検出器とを備えるセンサを較正するための方法であって、
条項1から9のうち1つ以上に記載の方法に従って、センサによって表面上に照射された放射スポットの中心を決定することと、
放射スポットの決定された中心に基づいて、
センサが取得した測定又は測定データを調整するように、及び/又は、
センサの測定が行われる予定である物体について、物体の表面のどのエリアを放射スポットで照射するかを調整するように、
処理ユニットを構成することと、
を含む、方法。
11.表面上に第1の放出放射ビームを放出して放射スポットを生成するように構成された放射源であって、表面に配置されたターゲットの少なくとも一部が放射スポットによって照射される、放射源と、
ターゲットで反射された放射スポットからの放射を少なくとも含む第1の反射放射ビームを受光するように構成された検出器と、
第1の反射放射ビームに基づいてターゲットの存在を検出し、
第1の反射放射ビームに基づいてターゲットの第1の測定位置を決定し、
ターゲットの第1の測定位置に基づいて、少なくとも第1の方向において表面上に投影された放射スポットの中心を決定する、
ように構成された処理ユニットと、
を備える、センサ。
12.処理ユニットは、第1の反射放射ビームの特性が閾値を超えたことに基づいてターゲットの存在を検出するように構成されている、条項11に記載のセンサ。
13.条項11又は条項12に記載のセンサと、
センサの測定が行われる予定である物体を保持するように構成された物体ホルダと、
物体ホルダ上に物体を配置するように構成された物体ハンドラと、
物体を物体ホルダ上の第1の位置に配置し、較正物体の上面にターゲットが配置されており、
物体が第1の位置にある間にセンサの検出器が第1の反射放射ビームを受光した後、較正物体を、第1の位置に対して少なくとも回転させた少なくとも第2の位置に配置するように、物体ハンドラを制御する
ように構成された制御ユニットと、を備え、
センサの処理ユニットは更に、
物体が少なくとも第2の位置にあると共に、放射源が表面上に少なくとも第2の放出放射ビームを放出して、ターゲットの少なくとも一部が放射スポットで照射されるように放射スポットを生成した場合、検出器によって受光された、ターゲットで反射された放射スポットからの放射を少なくとも含む少なくとも第2の反射放射ビームに基づいて、ターゲットの少なくとも第2の測定位置を決定し、
ターゲットの第1の測定位置と少なくとも第2の測定位置の双方に基づいて放射スポットの中心を決定する
ように構成されている、ステージ装置。
14.物体ハンドラは、較正物体を、上面にほぼ垂直な軸を中心として第1の位置に対して回転させた第2の位置に配置するよう構成されている、条項13に記載のステージ装置。
15.アライメントセンサを更に備え、
制御ユニットは、アライメントセンサが取得した測定データを用いて物体を少なくとも第2の位置に配置するように物体ハンドラを制御するよう構成されている、条項13又は条項14に記載のステージ装置。
16.条項11又は条項12に記載のセンサと、センサの測定が行われる予定である物体を保持するように構成された物体ホルダと、を備え、
ターゲットが配置されている表面は、物体ホルダの表面である、ステージ装置。
17.ターゲットの第1のアライメント位置を決定するように構成されたアライメントセンサを更に備え、
処理ユニットは更に、第1のアライメント位置に基づいて放射スポットの中心を決定するよう構成されている、条項13から16のうち1つ以上に記載のステージ装置。
18.リソグラフィ装置、メトロロジ装置、粒子ビーム装置、電子ビーム装置、電子ビーム検査装置、整形装置、及び検査装置のうち少なくとも1つである、条項13から17のうち1つ以上に記載のステージ装置を備える装置。
19.パターニングデバイスから基板上にパターンを転写することを含み、
条項13から17のうちいずれかに従ったステージ装置を備えるリソグラフィ装置を用いるステップを含む、デバイス製造方法。
【0113】
[000101] 以上、本発明の特定の実施形態を説明したが、説明とは異なる方法でも本発明を実践できることは理解されよう。上記の説明は例示的であり、限定的ではない。したがって、請求の範囲から逸脱することなく、記載されたような本発明を変更できることが当業者には明白である。
図1
図2
図3
図4
図5a
図5b
図5c
図6
図7a
図7b