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特許7383837上部電極機構、高周波コイルの電流制御方法および半導体処理装置
<図1>
  • 特許-上部電極機構、高周波コイルの電流制御方法および半導体処理装置 図1
  • 特許-上部電極機構、高周波コイルの電流制御方法および半導体処理装置 図2A
  • 特許-上部電極機構、高周波コイルの電流制御方法および半導体処理装置 図2B
  • 特許-上部電極機構、高周波コイルの電流制御方法および半導体処理装置 図3
  • 特許-上部電極機構、高周波コイルの電流制御方法および半導体処理装置 図4
  • 特許-上部電極機構、高周波コイルの電流制御方法および半導体処理装置 図5A
  • 特許-上部電極機構、高周波コイルの電流制御方法および半導体処理装置 図5B
  • 特許-上部電極機構、高周波コイルの電流制御方法および半導体処理装置 図6(a)
  • 特許-上部電極機構、高周波コイルの電流制御方法および半導体処理装置 図6(b)
  • 特許-上部電極機構、高周波コイルの電流制御方法および半導体処理装置 図7
  • 特許-上部電極機構、高周波コイルの電流制御方法および半導体処理装置 図8
  • 特許-上部電極機構、高周波コイルの電流制御方法および半導体処理装置 図9
  • 特許-上部電極機構、高周波コイルの電流制御方法および半導体処理装置 図10
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-11-10
(45)【発行日】2023-11-20
(54)【発明の名称】上部電極機構、高周波コイルの電流制御方法および半導体処理装置
(51)【国際特許分類】
   H05H 1/46 20060101AFI20231113BHJP
【FI】
H05H1/46 L
【請求項の数】 11
(21)【出願番号】P 2022570189
(86)(22)【出願日】2021-05-12
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2023-05-30
(86)【国際出願番号】 CN2021093250
(87)【国際公開番号】W WO2021233172
(87)【国際公開日】2021-11-25
【審査請求日】2022-11-16
(31)【優先権主張番号】202010419642.0
(32)【優先日】2020-05-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】510182294
【氏名又は名称】北京北方華創微電子装備有限公司
【氏名又は名称原語表記】BEIJING NAURA MICROELECTRONICS EQUIPMENT CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】NO.8 Wenchang Avenue Beijing Economic-Technological Development Area, Beijing 100176, China
(74)【代理人】
【識別番号】110001195
【氏名又は名称】弁理士法人深見特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】衛 晶
(72)【発明者】
【氏名】▲ウェイ▼ 剛
(72)【発明者】
【氏名】楊 京
(72)【発明者】
【氏名】牛 晨
(72)【発明者】
【氏名】茅 興 飛
【審査官】鳥居 祐樹
(56)【参考文献】
【文献】特開2000-058296(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H05H 1/46
H01J 37/32
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
高周波(RF)コイルと、電流センサと、電流調整装置とを備える半導体処理装置の上部電極機構であって、
前記RFコイルは、少なくとも2つの並列に接続された分岐を含み、
前記電流センサは、前記分岐の各々に配置され、前記分岐に対応する分岐電流を検出するよう構成され、
前記電流調整装置は、前記RFコイルに配置され、前記分岐の分岐電流が等しくなるように、前記分岐の前記分岐電流を調整するよう構成され、
前記電流調整装置は、第1の接続バーと、第2の接続バーと、可動接続バーとを含み、前記第1の接続バーは、整合器を介してRF源に接続され、前記第2の接続バーは、前記少なくとも2つの並列に接続された分岐にそれぞれ接続され、前記可動接続バーは、前記第1の接続バーおよび前記第2の接続バーに移動可能に接続され、前記可動接続バーと前記第1の接続バーとの接続点は前記第1の接続バーに沿って移動し、前記可動接続バーと前記第2の接続バーとの接続点は前記第2の接続バーに沿って移動する、上部電極機構。
【請求項2】
前記電流調整装置は、キャパシタンス調整アセンブリを含み、前記キャパシタンス調整アセンブリは、前記少なくとも2つの並列に接続された分岐に接続されて、前記分岐のうちの少なくとも1つのキャパシタンスを調整する、請求項1に記載の上部電極機構。
【請求項3】
前記キャパシタンス調整アセンブリは、少なくとも2つの調整可能なキャパシタを含み、前記少なくとも2つの調整可能なキャパシタは、前記少なくとも2つの並列に接続された分岐上に1対1の対応で配置される、請求項2に記載の上部電極機構。
【請求項4】
前記第1の接続バーおよび前記第2の接続バーは互いに平行であり、前記可動接続バーは前記第1の接続バーおよび前記第2の接続バーに対して垂直であり、前記可動接続バーの2つの端部は前記第1の接続バーおよび前記第2の接続バーにそれぞれ可動に接続される、請求項1に記載の上部電極機構。
【請求項5】
前記電流調整装置は、前記可動接続バーの前記2つの端部を前記第1の接続バーおよび前記第2の接続バーに移動可能に接続するよう構成される2つの接続アセンブリをさらに含み、
各接続アセンブリは、第1のワッシャと、第2のワッシャと、弾性部材と、ねじとを含み、前記第1の接続バーおよび前記第2の接続バーの各々にストライプ状の溝が形成され、前記ねじと協働するねじ切り穴が前記可動接続バーの前記2つの端部に形成され、前記第1のワッシャおよび前記第2のワッシャの各々には、前記ねじが貫通する貫通孔が形成され、
前記第1のワッシャおよび前記第2のワッシャは、対向して配置され、前記第1のワッシャは、前記第1の接続バーおよび前記第2の接続バーに移動可能に接続され、
前記第2の接続バーは、前記接続アセンブリの対応する1つに取り付けられ、前記弾性部材は、前記第1のワッシャと前記第2のワッシャとの間に配置され、前記ねじは、前記第2のワッシャの、前記第1のワッシャから離れた側から、前記第2のワッシャの前記貫通孔、前記弾性部材、前記第1のワッシャの前記貫通孔、前記接続アセンブリに対応する前記第1の接続バーおよび前記第2の接続バーのうちの一方の前記ストライプ状の溝を順次通過し、前記可動接続バーの前記ねじ切り穴に螺合により接続される、請求項に記載の上部電極機構。
【請求項6】
前記RFコイルは、内側コイルおよび外側コイルを含み、前記内側コイルおよび前記外側コイルの両方は、前記少なくとも2つの並列に接続された分岐を含む、請求項1に記載の上部電極機構。
【請求項7】
請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の前記上部電極機構を設けられた処理室を備える半導体処理装置。
【請求項8】
請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の前記上部電極機構に適用される、半導体処理装置における高周波(RF)コイルの電流制御方法であって、
前記RFコイルの前記少なくとも2つの並列に接続された分岐の分岐電流を取得することと、
前記分岐電流が互いに等しいか否かを判定することと、
前記分岐電流が互いに等しくないことに応答して、前記RFコイルに配置された前記電流調整装置を前記分岐の前記分岐電流が等しくなるように調整することとを含む、方法。
【請求項9】
理室には請求項3に記載の前記上部電極機構が設けられ、前記分岐の前記分岐電流が前記検出された分岐電流に従って等しくなるように、前記分岐のうちの少なくとも1つの分岐電流を調整することは、
前記検出された分岐電流に従って、前記分岐の前記分岐電流が等しくなるように、前記分岐のうちの前記少なくとも1つ上において、調整可能なキャパシタのキャパシタンス値を調整することを含む、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
理室には請求項1に記載の前記上部電極機構が設けられ、前記分岐の前記分岐電流が前記検出された分岐電流に従って等しくなるように、前記分岐のうちの少なくとも1つの分岐電流を調整することは、
前記可動接続バーを移動させることによって、前記第1の接続バーと前記第2の接続バーとの間の接続部分の長さおよび前記整合器における前記分岐を調整して、前記分岐の前記分岐電流を等しくすることを含む、請求項8に記載の方法。
【請求項11】
前記処理室には請求項5に記載の前記上部電極機構が設けられ、前記可動接続バーを移動させることによって、前記第1の接続バーと前記第2の接続バーとの間の接続部分の長さおよび前記整合器における前記分岐を調整することは、
前記ねじを緩めて前記弾性部材の圧縮量を低減させることと、
前記可動接続バーの前記2つの端部を前記ストライプ状の溝に沿って移動させることにより、前記可動接続バーの前記2つの端部が前記第1の接続バーおよび前記第2の接続バーにそれぞれ接続される接続点の位置を調整することと、前記ねじを締めて前記弾性部材の前記圧縮量を増加させ、前記可動接続バーを前記調整された位置に固定することとを含む、請求項10に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、一般に、半導体装置技術分野に係り、特に、半導体処理装置の上部電極機構、高周波コイルの電流制御方法および半導体処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
背景
プラズマエッチング装置においては、ウェハ面にわたってエッチングの均一性を向上させることが非常に重要である。
【0003】
電流誘導結合プラズマ装置において、高周波(RF)源はRF電力を出力し、整合器を介して外側コイルおよび内側コイルに接続される。接続バー部材は、整合器とコイルとの間の遷移接続として使用される。整合器の整合機能を通して、誘導磁場が内側コイルおよび外側コイルによって生成され、誘導磁場は誘電窓を通して処理室内に誘導結合プラズマを生成する。RF源では、プラズマの径方向均一性は、内側コイルの電流と外側コイルの電流との比を調整することによって制御される。
【0004】
しかし、電流を上記方法で調整してプラズマの径方向均一性を実現する場合、整合器と各コイルに接続されたコイルとの間の接続バー部の一部がコイルインピーダンスの一部とみなされ得る。機械的構造(例えば、接続バーの分岐の長さ)の違い、および接地部の空間制限によって引き起こされる分布パラメータの違いに起因して、並列に接続された各分岐上で直列に接続された接続バー部の分布パラメータは異なる。このため、分岐の総インダクタンス値は異なり、これは、2つの並列に接続された分岐の電流を異ならせる。このため、誘電体窓を介して処理室に結合されるプラズマのエネルギーは不均一となり、エッチング処理に不均一が生じるという問題を引き起こす。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
概要
本開示の実施形態の目的は、誘電体窓を介して処理室に結合されるプラズマのエネルギーが、コイルの並列に接続された分岐の電流の違いによって不均一になる、という従来技術の問題、特に、内側コイルおよび外側コイルにおける電流の比を調整することでプラズマの径方向均一性が確保される際の不均一なエッチング処理の問題を解決するために、半導体処理装置の上部電極機構および半導体処理装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の技術的問題を解決するために、本開示の実施形態は以下のように実施される。
第1の局面では、本開示の実施形態は、高周波(RF)コイルと、電流センサと、電流調整装置とを含む、半導体処理装置の上部電極機構を提供し、
RFコイルは、少なくとも2つの並列に接続された分岐を含み、
電流センサは、分岐の各々に配置され、分岐に対応する分岐電流を検出するよう構成され、
電流調整装置は、RFコイルに接続され、分岐の分岐電流が等しくなるように、検出された分岐電流に従って分岐のうちの少なくとも1つの分岐電流を調整するよう構成される。
【0007】
いくつかの実施形態では、電流調整装置は、キャパシタンス調整アセンブリを含む。キャパシタンス調整アセンブリは、少なくとも2つの並列に接続された分岐に接続されて、分岐のうちの少なくとも1つのキャパシタンスを調整する。
【0008】
いくつかの実施形態では、キャパシタンス調整アセンブリは、少なくとも2つの調整可能なキャパシタを含む。少なくとも2つの調整可能なキャパシタは、少なくとも2つの並列に接続された分岐上に1対1の対応で配置される。
【0009】
いくつかの実施形態では、電流調整装置は、第1の接続バーと、第2の接続バーと、可動接続バーとを含む。第1の接続バーは、整合器を介してRF源に接続される。第2の接続バーは、少なくとも2つの並列に接続された分岐に接続される。可動接続バーは、第1の接続バーおよび第2の接続バーに移動可能に接続される。可動接続バーと第1の接続バーとの接続点は、第1の接続バーに沿って移動可能である。可動接続バーと第2の接続バーとの接続点は、第2の接続バーに沿って移動可能である。
【0010】
いくつかの実施形態では、第1の接続バーおよび第2の接続バーは、互いに平行である。可動接続バーは、第1の接続バーおよび第2の接続バーに対して垂直である。可動接続バーの2つの端部は、第1の接続バーおよび第2の接続バーにそれぞれ移動可能に接続される。
【0011】
いくつかの実施形態では、電流調整装置は、可動接続バーの2つの端部をそれぞれ第1の接続バーおよび第2の接続バーに移動可能に接続するよう構成された2つの接続アセンブリをさらに含む。
【0012】
各接続アセンブリは、第1のワッシャと、第2のワッシャと、弾性部材と、ねじとを含む。第1の接続バーおよび第2の接続バーの各々にはストライプ状の溝が形成されており、可動接続バーの2つの端部にはねじと協働するねじ切り穴がそれぞれ形成されている。第1のワッシャおよび第2のワッシャの各々には、ねじが貫通する貫通孔が形成されている。
【0013】
第1のワッシャおよび第2のワッシャは、対向して配置される。第1のワッシャは、第1の接続バーおよび第2の接続バーに移動可能に接続される。
【0014】
第2の接続バーは、接続アセンブリのうちの対応する接続アセンブリに取り付けられる。弾性部材は、第1のワッシャと第2のワッシャとの間に配置される。ねじは、第2のワッシャの、第1のワッシャから離れた側から、第2のワッシャの貫通孔と、弾性部材と、第1のワッシャの貫通孔と、接続アセンブリに対応する第1の接続バーまたは第2の接続バーのうちの一方のストライプ状の溝とを順次通過し、可動接続バーのねじ切り穴に螺合により接続される。
【0015】
いくつかの実施形態では、RFコイルは、内側コイルおよび外側コイルを含む。内側コイルおよび外側コイルの両方は、少なくとも2つの平行に接続された分岐を含む。
【0016】
第2の局面では、本開示の実施形態は、処理室を含む半導体処理装置を提供する。処理室には、第1の局面に係る上部電極機構が設けられている。
【0017】
第3の局面では、本開示の実施形態は、第1の局面の上部電極機構に適用される、半導体処理装置における高周波(RF)コイルの電流制御方法を提供し、本方法は、
RFコイルの少なくとも2つの並列に接続された分岐の分岐電流を検出することと、
検出された分岐電流に従って、分岐の分岐電流が等しくなるように、分岐のうちの少なくとも1つの分岐電流を調整することとを含む。
【0018】
いくつかの実施形態では、処理室は、第1の局面による上部電極機構を備える。検出された分岐電流に従って、分岐の分岐電流が等しくなるように、分岐のうちの少なくとも1つの分岐電流を調整することは、
検出された分岐電流に従って、分岐の分岐電流が等しくなるように、分岐のうちの少なくとも1つ上において、調整可能なキャパシタのキャパシタンス値を調整することを含む。
【0019】
いくつかの実施形態では、処理室は、第1の局面による上部電極機構を備える。検出された分岐電流に従って、分岐の分岐電流が等しくなるように、分岐のうちの少なくとも1つの分岐電流を調整することは、
可動接続バーを移動させることにより、第1の接続バーおよび第2の接続バーの、それぞれの分岐と整合器との間の接続部分の長さを調整して、分岐の分岐電流を等しくすることを含む。
【0020】
いくつかの実施形態では、処理室は、第1の局面による上部電極機構を備える。可動接続バーを移動させることにより、第1の接続バーおよび第2の接続バーの、それぞれの分岐と整合器との間の接続部分の長さを調整することは、
ねじを緩めて弾性部材の圧縮量を低減させることと、
ストライプ状の溝に沿って可動接続バーの2つの端部を移動させることにより、可動接続バーの2つの端部が第1の接続バーおよび第2の接続バーにそれぞれ接続される接続点の位置を調整することと、
ねじを締めて弾性部材の圧縮量を増加させ、可動接続バーを調整された位置に固定することとを含む。
【0021】
本開示の上記の実施形態によって提供される技術的解決策から、本開示の実施形態では、電流センサを介してRFコイルの少なくとも2つの並列に接続された分岐のうちの対応する分岐の分岐電流を検出することによって、少なくとも1つの分岐の分岐電流は、分岐の分岐電流が等しくなるように、検出された分岐電流に従って電流調整装置によって調整され得ることが理解できる。したがって、誘電体窓を通して処理室に結合されるプラズマのエネルギーがコイルの並列に接続された分岐の電流の違いに起因して不均一になる状況を回避することができる。これにより、エッチング処理の均一性を確保し得る。
【0022】
図面の簡単な説明
本開示の実施形態の技術的解決策を、または既存の技術において、より明確に説明するために、以下では、実施形態または既存の技術の説明で使用される添付の図面を簡単に紹介する。明らかに、以下に記載される添付の図面は、本開示のいくつかの実施形態にすぎない。当業者にとって、他の図面も、これらの図面に従って、創造的な労力を伴うことなく、得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
図1】半導体処理装置の概略アーキテクチャ図である。
図2A図1の外側コイルの概略上面図である。
図2B図1の内側コイルの概略上面図である。
図3】本開示のいくつかの実施形態による半導体処理装置の概略アーキテクチャ図である。
図4】本開示のいくつかの実施形態による高周波等価回路の概略図である。
図5A】本開示のいくつかの実施形態による電流調整装置の概略構造図である。
図5B】本開示のいくつかの実施形態による電流調整装置の概略構造断面図である。
図6】本開示のいくつかの実施形態による別の高周波等価回路の概略図である。
図7】本開示のいくつかの実施形態による半導体処理装置の電流調整方法の概略フローチャートである。
図8】本開示のいくつかの実施形態による半導体処理装置の別の電流調整方法の概略フローチャートである。
図9】本開示のいくつかの実施形態による半導体処理装置の電流調整装置の原理を示す概略ブロック図である。
図10】本開示のいくつかの実施形態による半導体処理装置の電流調整装置の別の原理を示す概略ブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
実施の形態の詳細な説明
本開示の実施形態は、半導体処理装置の上部電極機構および当該半導体処理装置を提供する。
【0025】
当業者が本開示の技術的解決策をよりよく理解することを助けるために、本開示の実施形態の添付の図面を参照して、本開示の実施形態の技術的解決策を以下で明確かつ完全に説明する。明らかに、説明される実施形態は、本開示のいくつかの実施形態にすぎず、すべての実施形態ではない。本開示の実施形態に基づいて、創造的労力なしに当業者によって得られるすべての他の実施形態は、本開示の範囲内に入るものとする。
【0026】
実施の形態1
本実施形態は、半導体処理装置の上部電極機構を提供する。半導体処理装置は、誘導結合プラズマ発光分光計(ICP)、容量結合プラズマ(CCP)装置、マイクロ波プラズマ装置、電子サイクロトロン共鳴(ECR)装置などを含んでもよい。例えば、図1に、半導体処理装置の構造を示す。半導体処理装置は、処理室100と、高周波(RF)源107と、整合器108と、上部電極機構とを備える。処理室100には、ウェハ102を担持するよう構成される基部101が設けられている。基部101は、例えば静電チャックである。また、処理容器100の上部には誘電体窓103が配置される。誘電体窓103は、通常、石英またはセラミックなどの材料で作成されてもよい。上部電極機構は、RFコイル104(外側コイル104aおよび内側コイル104bを含む)および接続バー105を含む。RFコイル104は、誘電体窓103の上方に配置され、接続バー105を介して整合器108に電気的に接続される。RF源107は、整合器108を介して高周波コイル104にRF電力を印加して、処理室100内の反応ガスを励起してプラズマを形成してもよい。
【0027】
具体的には、黒いブロックが、図1の外側コイル104aおよび内側コイル104bの両方に対するコイル配置を表すために使用される。図1における外側コイル104aの黒ブロックの位置は、図2(a)における点線ブロックの位置と1対1に対応している。図1における内側コイル104bの黒ブロックの位置は、図2(b)の点線ブロックと1対1に対応している。図2Aに示す外側コイル104aは、並列に接続された2組のコイルを含んでもよい。コイルの第1の組(図2Aにおいて破線によって表される)は、入力端1041aおよび出力端1044aを含む。コイルの第2の組(図2Aにおいて実線によって表される)は、入力端1043aおよび出力端1042aを含む。加えて、コイルの第1の組およびコイルの第2の組は、径方向電圧の均一な分布を達成するために、同じ巻き数および反対の巻き方向を有する平面コイルであってもよい。同様に、図2Bに示す内側コイル104bは、並列に接続された2組のコイルを含んでもよい。コイルの第1の組(図2Bにおいて破線によって表される)は、入力端1041bおよび出力端1042bを含む。コイルの第2の組(図2Bにおいて実線によって表される)は、入力1043bおよび出力1044bを含む。加えて、コイルの第1の組およびコイルの第2の組は両方とも、径方向電圧の均一な分布を達成するために、同じ巻き数および反対の巻き方向を有する平面コイルであってもよい。当然ながら、実際の用途では、外側コイルまたは内側コイルにおける2組のコイルの巻数はまた、異なる必要性に応じて異なっていてもよく、巻き方も、任意の他の方法を採用してもよい。加えて、実際の用途では、RFコイルは、内側コイルおよび外側コイルに分割されなくてもよく、または内側コイル、中間コイル、および外側コイルに分割されてもよい。
【0028】
RF源107がオンにされると、整合器108の整合作用によって、外側コイル104aおよび内側コイル104bは誘導磁場を生成し、それは、誘電窓103を通して処理室100内に誘導結合プラズマを生成してもよい。様々な反応ガス(例えばCl、SF、C、Oなど)を処理室100に導入してもよい。次いで、RFコイル104によって生成された誘導電磁場を使用して、処理室100内のガス原子内の結合電子に電位を克服させて自由電子にしてもよい。運動エネルギーを獲得する自由電子は、分子、原子、またはイオンと衝突して、ガスを完全に解離させ、プラズマを形成してもよい。プラズマは、電子、イオン(正および負イオンを含む)、励起原子、分子、およびフリーラジカル等の多数の活性粒子を含んでもよい。活性粒子は、処理室内に配置され、プラズマに暴露されるウェハの表面と相互作用して、ウェハ材料表面上に物理的-化学的反応を引き起こしてもよい。したがって、材料表面の性能が変化してエッチング等の処理を終了し得る。加えて、処理室100内では、基部101も、ウェハに衝突するイオンエネルギーを制御するために、外部において、RFバイアス電圧に接続され得る。
【0029】
RFコイルは、少なくとも2つの並列に接続された分岐を含んでもよい。図1に示すRFコイル104を例にとると、外側コイル104aにおけるコイルの第1の組は、同じ分岐の2つの部分であるサブ分岐1およびサブ分岐4を含む。サブ分岐1の端部およびサブ分岐4の端部は、外側コイル104aのコイルの第1の組の入力端1041aおよび出力端1044aに、それぞれ、接続される。サブ分岐1の他端およびサブ分岐4の他端は、整合器108の出力端および入力端に接続されてもよい。これにより、電流は、サブ分岐1から入力され、サブ分岐4から出力される。同様に、外側コイル104aのコイルの第2の組は、サブ分岐2およびサブ分岐3を含んでもよく、これらも同じ分岐の2つの部分である。サブ分岐2の端部およびサブ分岐3の端部は、外側コイル104aのコイルの第2の組の出力端1042aおよび入力端1043aに、それぞれ、接続され得る。これにより、電流は、サブ分岐3から入力され、サブ分岐2から出力される。
【0030】
同様に、内側コイル104bにおけるコイルの第1の組は、同じ分岐の2つの部分であるサブ分岐5およびサブ分岐6を含んでもよい。サブ分岐5およびサブ分岐6の端部は、内側コイル104bのコイルの第1の組の入力端1041bおよび出力端1042bにそれぞれ接続されてもよい。サブ分岐5の他端およびサブ分岐6の他端は、整合器108の出力端および入力端に接続されてもよい。これにより、電流は、サブ分岐5から入力され、サブ分岐6から出力される。同様に、内側コイル104bのコイルの第2の組は、同じ分岐の2つの部分であるサブ分岐7およびサブ分岐8を含んでもよい。サブ分岐7の端部およびサブ分岐8の端部は、コイルの第2の組の入力端1043bおよび出力端1044bに接続されてもよい。これにより、電流は、サブ分岐7から入力され、サブ分岐8から出力される。
【0031】
しかしながら、外側コイル104aにおけるコイルの組に接続するための接続バー105の機械的構造と、内側コイル104bにおけるコイルの組に接続するための接続バーの機械的構造(例えば、接続バーの分岐の長さ)とが異なるため、および接地部の空間の制限によって生じる分布パラメータの違いのため、RFコイルの少なくとも2つの並列に接続された分岐の電流は異なるように引き起こされ得る。そのため、誘電体窓103を介して処理室100に結合されるプラズマのエネルギーが不均一になり得、それは、エッチング処理が不均一になり得るという問題を引き起こす。
【0032】
上記課題を解決するために、本開示の半導体処理装置の上部電極機構は、図1に示す半導体処理装置の上部電極機構のすべての機能ユニットを含む。上部電極機構に基づいて改善がなされる。改善は以下の通りである。
【0033】
本実施形態における上部電極機構は、電流センサと、電流調整装置とを含む。電流センサは、RFコイルの各分岐に配置され、対応する分岐の分岐電流を感知するよう構成されてもよい。電流調整装置は、RFコイルに接続され、少なくとも1つの分岐の分岐電流を調整して分岐の分岐電流を同じにしてプラズマエッチングの均一性を達成するよう構成されてもよい。
【0034】
例えば、図3を参照すると、2つの電流センサ(9d、9a)が、外側コイル104aにおけるコイルの第1の組のサブ分岐4および外側コイル104aにおけるコイルの第2の組のサブ分岐2に、それぞれ、配置されてもよい。2つの電流センサ(9d、9a)によってそれぞれ得られたサブ分岐4およびサブ分岐2の分岐電流は、外側コイル104aの2つの並列に接続された分岐の分岐電流として用いられてもよい。もちろん、実際の用途では、電流センサは、サブ分岐1およびサブ分岐3にそれぞれ配置されてもよい。得られたサブ分岐1およびサブ分岐3の分岐電流を、外側コイルの2つの並列に接続された分岐の分岐電流として用いてもよい。同様に、2つの電流センサ(9b、9c)が、内側コイル104bのコイルの第1の組のサブ分岐6および内側コイル104bのコイルの第2の組のサブ分岐8にそれぞれ配置されてもよい。2つの電流センサ(9b,9c)により得られたサブ分岐6およびサブ分岐7の分岐電流は、内側コイル104bの2つの並列に接続された分岐の分岐電流として用いられてもよい。もちろん、実際の用途では、電流センサは、サブ分岐5およびサブ分岐7にそれぞれ配置されてもよい。得られたサブ分岐5およびサブ分岐7の分岐電流を、内側コイルの2つの並列に接続された分岐の分岐電流として用いてもよい。電流センサによってRFコイルの各コイルの分岐電流を検出することによって、RFコイルの2つの並列に接続された分岐の分岐電流が異なるかどうかを判断してもよい。電流調整装置を用いて分岐電流を調整することにより、RFコイルの各コイルの2つの並列に接続された分岐の分岐電流を同じにしてもよい。これにより、プラズマエッチングの均一化を達成してもよい。
【0035】
上記の電流調整装置は、複数の構造を有してもよい。例えば、図3に示すように、電流調整装置は、キャパシタンス調整アセンブリを含む。キャパシタンス調整アセンブリは、少なくとも2つの並列に接続された分岐に接続され、少なくとも1つの分岐のキャパシタンスを調整して分岐の分岐電流を同じにするよう構成されてもよい。具体的には、上記のキャパシタンス調整アセンブリは、少なくとも2つの調整可能なキャパシタを含んでもよい。少なくとも2つの調整可能なキャパシタは、少なくとも2つの並列に接続された分岐上に1対1の対応で配置されてもよい。任意選択で、図3に示すように、キャパシタンス調整アセンブリは、各コイルの2つの並列に接続された分岐に配置された調整可能なキャパシタ(例えば、調整可能なキャパシタ10a、調整可能なキャパシタ10b、調整可能なキャパシタ10c、および調整可能なキャパシタ10d)を含む。したがって、調整可能なキャパシタ10aが位置する分岐と、調整可能なキャパシタ10dが位置する並列に接続された分岐とを含む等価回路図が図4に示される。さらに、各分岐の調整可能なキャパシタの初期キャパシタンス値は同じであってもよい。例えば、調整可能なキャパシタの初期値を100pFしてもよく、それは、インピーダンスにおける変化を全体として小さくし得る。これにより、エッチングレートへの影響を低減してもよい。各調整可能なキャパシタの調整可能範囲は、予め定められてもよい。例えば、予め定められた調整可能範囲は、初期値±10pFであってもよい。すなわち、調整可能なキャパシタは、調整可能範囲内で正確に調整されてもよい。
【0036】
別の例として、図5Aおよび図5Bに示すように、電流調整装置は、上部電極機構における接続バー105’を構成する、第1の接続バー105a、第2の接続バー105b、および可動接続バー105cをさらに含む。本実施形態で採用する接続バー105’は、図1の接続バー105と比較して、RFコイル104と整合器108との間に遷移接続機能を有するよう構成できる。これに基づき、本実施形態で用いる接続バー105’は、分岐電流調整の機能を兼ね備えていてもよい。具体的には、第1の接続バー105aは、整合器108を介してRF源107に接続されてもよい。第2の接続バー105bは、少なくとも2つの並列に接続された分岐12(a)、12(b)にそれぞれ接続されてもよい。可動接続バー105cは、第1の接続バー105aおよび第2の接続バー105bに移動可能に接続されてもよい。可動接続バー105cと第1の接続バー105aとの間の接続点は、第1の接続バー105aに沿って移動してもよい。可動接続バー105cと第2の接続バー105bとの間の接続点は、第2の接続バー105bに沿って移動してもよい。
【0037】
いくつかの実施形態では、図5Aに示されるように、第1の接続バー105aおよび第2の接続バー105bは、互いに平行である。可動接続バー105cは、第1の接続バー105aおよび第2の接続バー105bに対して垂直である。可動接続バー105cの2つの端部は、第1の接続バー105aおよび第2の接続バー105bにそれぞれ移動可能に接続されてもよい。したがって、可動接続バー105cの移動を容易にし得、加工の困難性を低減してもよい。
【0038】
図5Aおよび図5Bに示すように、電流調整装置は、可動接続バー105cの2つの端部を第1の接続バー105aおよび第2の接続バー105bにそれぞれ移動可能に接続するよう構成される2つの接続アセンブリをさらに含む。各接続アセンブリは、第1のワッシャ15(a)と、第2のワッシャ15(b)と、弾性部材16と、ねじ1052とを含む。第1の接続バー105aおよび第2の接続バー105bの各々上には、ストライプ状の溝1051が形成される。可動接続バー105cの2つの端部は、それぞれ、ねじ1052に適合するねじ切り穴を含んでもよい。第1のワッシャ15(a)および第2のワッシャ15(b)は、ねじ1052が貫通するための貫通孔を含んでもよい。第1のワッシャ15(a)と第2のワッシャ15(b)とは対向配置される。第1のワッシャ15(a)は、第1の接続バー105aおよび第2の接続バー105bに移動可能に接続されてもよい。第2の接続バー105bは、接続アセンブリのうちの対応する接続アセンブリに取り付けられるように配置されてもよい。弾性部材16は、第1のワッシャ15(a)と第2のワッシャ15(b)との間に配置される。ねじ1052は、第2のワッシャ15(b)の、第1のワッシャ15(a)から離れた側から、第2のワッシャ15(b)の貫通孔、弾性部材16、第1のワッシャ15(a)の貫通孔、接続アセンブリに対応する第1の接続バー105aおよび第2の接続バー105bのうち一方のストライプ状の溝を順次通過し、可動接続バー105cのねじ切り穴に螺合により接続される。
【0039】
可動接続バー105cが摺動する必要があるとき、ねじ1052を緩めて弾性部材16の圧力を低減し、可動接続バー105cと第1の接続バー105aとの間および可動接続バー105cと第2の接続バー105bとの間の摩擦力を低減してもよい。これにより、可動接続バー105cは、第1の接続バー105aおよび第2の接続バー105bのストライプ状の溝1051に沿って左右に摺動してもよい。ねじ1052は、弾性部材16が完全に圧縮されるまで締め付けられて、可動接続バー105cをさらなる摺動なく特定の位置に固定してもよい。可動接続バー105c、第2の接続バー105b、および第2の接続バー105bが位置する分岐を含む等価回路図を図6に示す。図6(a)は、内側コイル104bの分岐の組を含む等価回路図である(すなわち、第1の接続バー105aおよび第2の接続バー105bは、それぞれ、内側コイル104bの分岐の組に対応する)。図6(b)は、外側コイル104aの分岐の組を含む等価回路図である(すなわち、第1の接続バー105aおよび第2の接続バー105bは、それぞれ、外側コイル104aの分岐の組に対応する)。L1およびL2は、RFコイルにおける内側コイルに対応するコイルの組である。L3およびL4は、RFコイルにおける外側コイルに対応するコイルの組である。分岐のインダクタンスは可変インダクタンスであってもよい。
【0040】
要するに、本開示の実施形態の半導体処理装置の上部電極機構では、RFコイルの少なくとも2つの並列に接続された分岐のうち対応する分岐の分岐電流を電流センサを介して検出することにより、少なくとも1つの分岐の分岐電流は、分岐の分岐電流が同じになるように、検出された分岐電流に従って電流調整装置によって調整されてもよい。したがって、誘電体窓を通して処理室に結合されるプラズマのエネルギーがコイルの並列に接続された分岐の電流の違いに起因して不均一になる状況を回避することができる。これにより、エッチング処理の均一性を確保し得る。
【0041】
実施の形態2
本開示の実施形態の半導体処理装置は、処理室を含む。処理室は、実施の形態1で説明した上部電極機構を含む。
【0042】
本開示の実施形態の半導体処理装置では、実施の形態1で説明したような上部電極機構を設けて、コイルの並列に接続された分岐の電流が異なることにより、誘電体窓を介して処理室に結合されるプラズマのエネルギーが不均一になる、という事態を回避することができる。これにより、エッチング処理の均一性を確保し得る。
【0043】
実施の形態3
図7に示すように、本開示の実施形態は、半導体処理装置におけるRFコイルの電流制御方法を提供する。当該方法の実行体は、電流調整機構を含む実施の形態2における半導体処理装置のコントローラ、半導体処理装置のサーバ、または複数のサーバを含むサーバクラスタでもよい。この方法は、具体的には以下のステップを含む。
【0044】
S702では、RFコイルの少なくとも2つの並列に接続された分岐の分岐電流を検出する。
【0045】
RFコイルは、プラズマを生成するよう構成された少なくとも2つのコイルを含んでもよい。半導体処理装置は、ウェハ表面にエッチング処理を施すよう構成される装置であってもよい。
【0046】
上記のRFコイルは、少なくとも2つの並列に接続された分岐を含んでもよい。図1に示すRFコイル104を例にとると、外側コイル104aにおけるコイルの第1の組は、同じ分岐の2つの部分であるサブ分岐1およびサブ分岐4を含む。サブ分岐1の端部およびサブ分岐4の端部は、外側コイル104aのコイルの第1の組の入力端1041aおよび出力端1044aに接続される。サブ分岐1の他端およびサブ分岐4の他端は、整合器108の出力端および入力端にそれぞれ接続される。したがって、電流は、サブ分岐1から入力され、サブ分岐4によって出力されてもよい。同様に、外側コイル104aのコイルの第2の組は、サブ分岐2およびサブ分岐3を含み、これらも同じ分岐の2つの部分である。サブ分岐2の端部およびサブ分岐3の端部は、外側コイル104aのコイルの第2の組の出力端1042aおよび入力端1043aに接続される。したがって、電流は、サブ分岐3から入力され、サブ分岐2によって出力されてもよい。
【0047】
同様に、内側コイル104bにおけるコイルの第1の組は、同じ分岐の2つの部分であるサブ分岐5およびサブ分岐6を含む。サブ分岐5の端部およびサブ分岐6の端部は、内側コイル104bのコイルの第1の組の入力端1041bおよび出力端1042bにそれぞれ接続される。サブ分岐5の他端およびサブ分岐6の他端は、整合器108の出力端および入力端に接続されてもよい。したがって、電流は、サブ分岐5から入力され、サブ分岐6によって出力されてもよい。同様に、内側コイル104bにおけるコイルの第2の組は、サブ分岐7およびサブ分岐8を含み、これらも同じ分岐の2つの部分である。サブ分岐7の端部およびサブ分岐8の端部は、コイル104bのコイルの第2の組の入力端1043bおよび出力端1044bにそれぞれ接続されてもよい。したがって、電流は、サブ分岐7から入力され、サブ分岐8によって出力されてもよい。
【0048】
以上の説明は、内側コイルと外側コイルとを含むRFコイルを例に挙げて行われた。実際の適用シナリオでは、半導体処理装置は、プラズマを生成するよう構成される複数のコイルをさらに含んでもよく、これは、実際の適用シナリオが異なるときには異なってもよく、本開示の実施形態において限定されない。
【0049】
例えば、図3を参照すると、2つの電流センサ(9d、9a)は、それぞれ、外側コイル104aにおけるコイルの第1の組のサブ分岐4および外側コイル104aにおけるコイルの第2の組のサブ分岐2に配置される。2つの電流センサ(9d、9a)によってそれぞれ得られたサブ分岐4およびサブ分岐2の分岐電流は、外側コイル104aの2つの並列に接続された分岐の分岐電流として用いられてもよい。当然ながら、実際の用途では、電流センサは、サブ分岐1およびサブ分岐3に配置され、サブ分岐1およびサブ分岐3の分岐電流を外側コイルの2つの並列に接続された分岐の分岐電流として取得するよう構成されてもよい。同様に、2つの電流センサ(9b、9c)は、内側コイル104bにおけるコイルの第1の組のサブ分岐6および内側コイル104bにおけるコイルの第2の組のサブ分岐8に配置されてもよい。電流センサ(9b,9c)によりそれぞれ得られたサブ分岐6およびサブ分岐7の2つの分岐電流は、内側コイル104bの2つの並列に接続された分岐の分岐電流として用いられる。当然ながら、実際の用途では、電流センサは、サブ分岐5およびサブ分岐7に配置されてもよい。それぞれ得られたサブ分岐5およびサブ分岐7の分岐電流を、内側コイルの2つの並列に接続された分岐の分岐電流として用いてもよい。RFコイルの各コイルの分岐電流を電流センサで検出して、分岐電流が異なる2つの並列に接続された分岐をコイルが有する状況が存在するか否かを知ってもよい。次いで、電流調整手段により分岐電流を調整して、RFコイルにおける各コイルの2つの並列に接続された分岐の分岐電流を同じにしてもよい。これにより、プラズマエッチングの均一性を実現してもよい。
【0050】
S704では、検出された分岐電流に従って、分岐の分岐電流が等しくなるように、少なくとも1つの分岐の分岐電流を調整する。
【0051】
例えば、図3に示すように、電流調整装置は、キャパシタンス調整アセンブリを含む。キャパシタンス調整アセンブリは、少なくとも2つの並列に接続された分岐に接続されて、少なくとも1つの分岐のキャパシタンスを調整して、分岐の分岐電流を等しくする。具体的には、上記のキャパシタンス調整アセンブリは、少なくとも2つの調整可能なキャパシタを含む。少なくとも2つの調整可能なキャパシタは、少なくとも2つの並列に接続された分岐上に、1対1の対応で配置される。いくつかの実施形態では、図3に示すように、キャパシタンス調整アセンブリは、各コイルにおいて2つの並列に接続された分岐に配置された調整可能なキャパシタ(例えば、調整可能なキャパシタ10a、調整可能なキャパシタ10b、調整可能なキャパシタ10c、および調整可能なキャパシタ10d)を含む。したがって、調整可能なキャパシタ10aが位置する分岐と、調整可能なキャパシタ10dが位置する並列に接続された分岐とを含む等価回路図が図4に示される。さらに、各分岐の調整可能なキャパシタの初期キャパシタンス値は同じであってもよい。例えば、調整可能なキャパシタの初期値を100pFとしてもよく、それは、インピーダンスの変化を全体として小さくし得る。これにより、エッチングレートへの影響を低減してもよい。各調整可能なキャパシタの調整可能範囲は、予め定められてもよい。例えば、予め定められた調整可能範囲は、初期値±10pFであってもよい。すなわち、調整可能なキャパシタは、調整可能範囲内で正確に調整されてもよい。
【0052】
上記の電流調整装置に基づいて、上記のステップS704は、
検出された分岐電流に従って、少なくとも1つの分岐上の調整可能なキャパシタのキャパシタンス値を調整して、分岐の分岐電流を等しくすることを含む。
【0053】
実際の適用において、外側コイルのサブ分岐2およびサブ分岐4の分岐電流が等しくないことが検出される場合、外側コイルの電流のキャパシタンスは、サブ分岐2およびサブ分岐4の分岐電流に従って調整されてもよい。同様に、内側コイルの2つの並列に接続された分岐の分岐電流が等しくない場合、内側コイルの電流のキャパシタンスも、内側コイルの2つの並列に接続された分岐の分岐電流に従って調整されてもよい。これにより、各コイル上の並列に接続された分岐の分岐電流を等しくしてプラズマの均一分布を改善して、半導体処理装置のエッチング均一性を向上させてもよい。
【0054】
図5Aおよび図5Bに示すように、電流調整装置は、第1の接続バー105aと、第2の接続バー105bと、可動接続バー105cとをさらに含む。第1の接続バー105aは、整合器108を介してRF源107に接続される。第2の接続バー105bは、少なくとも2つの並列に接続された分岐(12(a)および12(b))に接続される。可動接続バー105cは、第1の接続バー105aおよび第2の接続バー105bに移動可能に接続されてもよい。可動接続バー105cと第1の接続バー105aとの間の接続点は、第1の接続バー105aに沿って移動してもよい。可動接続バー105cと第2の接続バー105bとの間の接続点は、第2の接続バー105bに沿って移動してもよい。
【0055】
上記の電流調整装置に基づいて、ステップS704は、
第1の接続バー105aおよび第2の接続バー105bの、分岐と整合器108との間の接続部分の長さを調整して、分岐の分岐電流を等しくすることを含む。
【0056】
いくつかの実施形態では、図5Aおよび図5Bに示すように、電流調整装置は、可動接続バー105cの2つの端部を第1の接続バー105aおよび第2の接続バー105bにそれぞれ移動可能に接続するよう構成される2つの接続アセンブリをさらに含む。各接続アセンブリは、第1のワッシャ15(a)と、第2のワッシャ15(b)と、弾性部材16と、ねじ1052とを含む。第1の接続バー105aおよび第2の接続バー105bの各々上には、ストライプ状の溝1051が配置される。可動接続バー105cの2つの端部は、それぞれ、ねじ1052に適合するねじ切り穴を含んでもよい。第1のワッシャ15(a)および第2のワッシャ15(b)は、ねじ1052が貫通するための貫通孔を含んでもよい。第1のワッシャ15(a)と第2のワッシャ15(b)とは対向配置される。第1のワッシャ15(a)は、第1の接続バー105aおよび第2の接続バー105bに移動可能に接続されてもよい。第2の接続バー105bは、接続アセンブリのうちの対応する接続アセンブリに取り付けられるように配置されてもよい。弾性部材16は、第1のワッシャ15(a)と第2のワッシャ15(b)との間に配置される。ねじ1052は、第2のワッシャ15(b)の、第1のワッシャ15(a)から離れた側から、第2のワッシャ15(b)の貫通孔、弾性部材16、第1のワッシャ15(a)の貫通孔、接続アセンブリに対応する第1の接続バー105aおよび第2の接続バー105bのうち一方のストライプ状の溝を順次通過し、可動接続バー105cのねじ切り穴に螺合により接続される。
【0057】
上記の電流調整装置において、第1の接続バー105aおよび第2の接続バー105bの、分岐と整合器108との間の接続部分の長さを調整することは、さらに、
ねじ1052を緩めて弾性部材16の圧縮を低減することと、
可動接続バー105cの2つの端部をストライプ状の溝1051に沿って移動させることにより、可動接続バー105cの2つの端部が第1の接続バー105aおよび第2の接続バー105bにそれぞれ接続される接続点の位置を調整することと、
ねじ1052を締めて弾性部材16の圧縮量を増加させて、可動接続バー105cを、調整された位置に固定することとを含む。
【0058】
具体的には、可動接続バー105cが摺動する必要があるとき、ねじ1052を緩めて弾性部材16の圧力を低減し、可動接続バー105cと第1の接続バー105aとの間、および可動接続バー105cと第2の接続バー105bとの間の摩擦力を低減してもよい。これにより、可動接続バー105cは、第1の接続バー105aおよび第2の接続バー105bのストライプ状の溝1051に沿って左右に摺動してもよい。ねじ1052は、弾性部材16が完全に圧縮されるまで締め付けられて、可動接続バー105cをそれ以上摺動することなく特定の位置に固定してもよい。可動接続バー105c、第2の接続バー105b、および第2の接続バー105bが位置する分岐を含む等価回路図を図6に示す。図6(a)は、内側コイル104bの分岐の組を含む等価回路図である(すなわち、第1の接続バー105aおよび第2の接続バー105bは、それぞれ、内側コイル104bの分岐の組に対応する)。図6(b)は、外側コイル104aの分岐の組を含む等価回路図である(すなわち、第1の接続バー105aおよび第2の接続バー105bは、それぞれ、外側コイル104aの分岐の組に対応する)。L1およびL2は、RFコイルにおける内側コイルに対応するコイルの組である。L3およびL4は、RFコイルにおける外側コイルに対応するコイルの組である。分岐のインダクタンスは可変インダクタンスであってもよい。
【0059】
本開示の実施形態の半導体処理装置の電流制御方法では、電流センサを介してRFコイルの少なくとも2つの並列に接続された分岐のうち対応する分岐の分岐電流を検出することにより、検出された分岐電流に従って電流調整手段により少なくとも1つの分岐の分岐電流を調整して分岐の分岐電流を等しくしてもよい。したがって、誘電体窓を通して処理室に結合されるプラズマのエネルギーがコイルの並列に接続された分岐の電流の違いに起因して不均一になる状況を回避することができる。これにより、エッチング処理の均一性を確保し得る。
【0060】
実施の形態4
図8に示すように、本開示の実施形態は、半導体処理装置の電流制御方法を提供する。この方法は、具体的には以下のステップを含む。
【0061】
S802において、RFコイルの少なくとも2つの並列に接続された分岐の分岐電流が検出される。
【0062】
2つの並列に接続された分岐は、RFコイルの2つの並列に接続された入力分岐またはRFコイルの2つの並列に接続された出力分岐であってもよい。
【0063】
S804では、分岐の分岐電流が等しいか否かを判定する。
分岐電流が等しくない場合、分岐の分岐電流は、以下のステップS806またはステップS808に従って調整されてもよい。
【0064】
S806では、分岐電流が等しくない場合、少なくとも2つの並列に接続された分岐上に1対1で配置された少なくとも2つの調整可能なキャパシタのうちの1つ以上の調整可能なキャパシタのキャパシタンス値を調整して、分岐の分岐電流が等しくなるようにする。
【0065】
好ましくは、分岐上の調整可能なキャパシタのキャパシタンスは、分岐の分岐電流を等しくするよう、手動調整によって調整することができる。代替的に、対応するキャパシタンス値は、電流とキャパシタとの所定の対応関係に基づいてコントローラによって決定されてもよい。電流とキャパシタとの所定の対応関係を表1に示す。
【0066】
【表1】
【0067】
2つの並列に接続された分岐(例えば、分岐1および分岐2)の分岐電流が異なるコイルがRFコイルに存在する場合、表1の所定の対応関係に基づいて、コイルの分岐1の分岐電流はI以上I以下であってもよく、コイルの分岐2の分岐電流はI以下であり、分岐1を調整するために使用されるキャパシタンスはC2であると判断され、分岐2を調整するために使用されるキャパシタンスはC3であると判断される。
【0068】
上記の所定の対応関係の判定方法は、任意の達成可能な判定方法であってもよい。実際の適用シナリオでは、複数の異なる判定方法が含まれてもよく、異なる実際の適用シナリオに従って異なっていてもよく、それらは本開示の実施形態において限定されない。
【0069】
S808において、分岐電流が等しくない場合、第1の接続バーおよび第2の接続バーにおける可動接続バーの接続点の位置は、分岐電流が等しくなるように調整される。
【0070】
本開示の実施形態の半導体処理装置の電流制御方法において、RFコイルの少なくとも2つの並列に接続された分岐のうち対応する分岐の分岐電流を、電流センサによって検出してもよい。少なくとも1つの分岐の分岐電流は、分岐の分岐電流が等しくなるように、検出された分岐電流に従って電流調整装置によって調整されてもよい。したがって、誘電体窓を通して処理室に結合されるプラズマのエネルギーがコイルの並列に接続された分岐の電流の違いに起因して不均一になる状況を回避することができる。これにより、エッチング処理の均一性を確保し得る。
【0071】
実施の形態5
以上が、本開示の実施形態の半導体処理装置の電流制御方法である。同じ概念に基づいて、本開示の実施形態は、図9に示されるような半導体処理装置の電流調整装置も提供する。
【0072】
半導体処理装置の電流調整装置は、取得モジュール901と調整モジュール902とを含む。
【0073】
取得モジュール901は、RFコイルの少なくとも2つの並列に接続された分岐の分岐電流を検出するよう構成される。
【0074】
調整モジュール902は、分岐の分岐電流が等しくなるように、検出された分岐電流に従って少なくとも1つの分岐の分岐電流を調整するよう構成される。
【0075】
本開示の実施形態では、上記の調整モジュール902は、
検出された分岐電流に従って、少なくとも1つの分岐上の調整可能なキャパシタのキャパシタンス値を調整して、分岐の分岐電流を等しくするよう構成される。
【0076】
本開示の実施形態では、上記の調整モジュール902は、
可動接続バーを移動させることによって、第1の接続バーおよび第2の接続バーの、分岐と整合器との間の接続部分の長さを調整して、分岐の分岐電流を等しくするよう構成される。
【0077】
本開示の実施形態では、上記の調整モジュール902は、
ねじを緩めて弾性部材の圧縮を低減し、
可動接続バーの2つの端部をストライプ状の溝に沿って移動させて、可動接続バーの2つの端部が第1の接続バーおよび第2の接続バーにそれぞれ接続される接続点の位置を調整し、
ねじを締めて弾性部材の圧縮を増大させ、可動接続バーを調整された位置に固定するよう構成される。
【0078】
いくつかの実施形態では、図10に示すように、上記の調整モジュール902はさらに、
すべての分岐の電流が等しいかどうかを判断するよう構成される判断ユニット9021と、
分岐電流が等しくない場合に、検出された分岐電流に従って少なくとも1つの分岐の分岐電流を調整して、各分岐の分岐電流を等しくするよう構成される調整ユニット9022とを含む。
【0079】
本開示の実施形態は、半導体処理装置のための電流調整装置を提供する。RFコイルの少なくとも2つの並列に接続された分岐における対応する分岐の分岐電流は、電流センサによって検出されてもよい。少なくとも1つの分岐の分岐電流は、分岐の分岐電流が等しくなるように、検出された分岐電流に従って電流調整装置によって調整されてもよい。したがって、誘電体窓を通して処理室に結合されるプラズマのエネルギーがコイルの並列に接続された分岐の電流の違いに起因して不均一になる状況を回避することができる。これにより、エッチング処理の均一性を確保し得る。
【0080】
当業者は、本開示の実施形態が、方法、システム、またはコンピュータプログラム製品として提供されてもよいことを理解するはずである。したがって、本開示は、完全にハードウェアの実施形態、完全にソフトウェアの実施形態、またはソフトウェアとハードウェアとを組み合わせた実施形態の形態を採用してもよい。さらに、本開示は、コンピュータプログラム製品が、コンピュータ可読プログラムコードを含む1つ以上のコンピュータ可読記憶媒体(ディスクストレージ、CD-ROM、光学ストレージ等を含むが、これらに限定されない)で実現される形態をとってもよい。
【0081】
本開示は、コンピュータプログラム製品の方法、装置(システム)、ならびにフローチャートおよび/またはブロック図を参照して説明される。コンピュータプログラム命令は、フローチャートおよび/またはブロック図における各フローおよび/もしくはブロック、ならびにフローチャートおよび/またはブロック図におけるフローおよび/もしくはブロックの組み合わせを実現するために使用されてもよいことを理解されたい。コンピュータプログラム命令を、汎用コンピュータ、専用コンピュータ、組み込みプロセッサ、または他のプログラマブルデータ処理装置のプロセッサに提供してマシンを作成して、コンピュータまたは他のプログラマブルデータ処理装置のプロセッサによって実行される命令に、デバイスを生成させて、フローチャートの1つ以上のフローおよび/またはブロック図の1つ以上のブロックの決定された機能を実現してもよい。
【0082】
これらのコンピュータプログラム命令はまた、コンピュータまたは他のプログラマブルデータ処理装置に特定の方法で機能するように指示することができるコンピュータ可読メモリに記憶されてもよい。したがって、コンピュータ可読メモリに記憶された命令は、命令デバイスを含む製品を生成するために使用されてもよい。命令デバイスは、フローチャートにおける1つ以上のフローおよび/またはブロック図における1つ以上のブロックにおいて決定された機能を実現するために使用されてもよい。
【0083】
これらのコンピュータプログラム命令は、コンピュータまたは他のプログラマブルデータ処理装置にロードされて、コンピュータまたは他のプログラマブル装置上で一連の動作ステップを実行させて、コンピュータによって実現されるプロセスを生成することもできる。したがって、コンピュータまたは他のプログラマブルデータ処理装置によって実行される命令は、フローチャートの1つ以上のフローおよび/またはブロック図の1つ以上のブロックにおいて決定された機能を実現するためのステップを提供するために使用されてもよい。
【0084】
メモリは、コンピュータ可読媒体の非永続メモリ、ランダムアクセスメモリ(RAM)、および/または読取専用メモリ(ROM)もしくはフラッシュメモリ(フラッシュRAM)などの不揮発性メモリを含んでもよい。メモリは、コンピュータ可読媒体の例であってもよい。
【0085】
また、「備える」、「含む」、またはその任意の他の変形の文言は、一連の要素を含むプロセス、方法、物品、または装置が、それらの要素だけでなく、明示的に列挙されていない他の要素、またはそのようなプロセス、方法、物品、もしくは装置に固有の要素も含むように、非排他的な包含を包含することが意図されることにも留意されたい。さらなる限定なしに、「~を含む」という文言によって定義される要素は、その要素を含むプロセス、方法、物品、または装置における追加の同一の要素の存在を排除しない。
【0086】
当業者は、本開示の実施形態が、方法、システム、またはコンピュータプログラム製品として提供されてもよいことを理解するはずである。したがって、本開示は、ハードウェアの実施形態全体、ソフトウェアの実施形態全体、またはソフトウェアおよびハードウェアの局面を組み合わせた実施形態の形態をとってもよい。さらに、本開示は、コンピュータプログラム製品が、コンピュータ可読プログラムコードを含む1つ以上のコンピュータ可読記憶媒体(ディスクストレージ、CD-ROM、光学ストレージ等を含むが、これらに限定されない)で実現される形態をとってもよい。
【0087】
上記の説明は、本開示の実施形態にすぎず、本開示を限定することを意図するものではない。当業者であれば、本開示に対して様々な修正および変形を行うことができる。本開示の精神および原理内でなされるあらゆる修正、等価な置換、および改善は、本出願の特許請求の範囲内に含まれるものとする。
図1
図2A
図2B
図3
図4
図5A
図5B
図6(a)】
図6(b)】
図7
図8
図9
図10