(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-11-13
(45)【発行日】2023-11-21
(54)【発明の名称】基板処理用支持体ブラケット装置および方法
(51)【国際特許分類】
H01L 21/31 20060101AFI20231114BHJP
C23C 16/44 20060101ALI20231114BHJP
【FI】
H01L21/31 C
C23C16/44 B
(21)【出願番号】P 2022518719
(86)(22)【出願日】2019-09-26
(86)【国際出願番号】 US2019053048
(87)【国際公開番号】W WO2021061123
(87)【国際公開日】2021-04-01
【審査請求日】2022-05-19
(73)【特許権者】
【識別番号】390040660
【氏名又は名称】アプライド マテリアルズ インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】APPLIED MATERIALS,INCORPORATED
【住所又は居所原語表記】3050 Bowers Avenue Santa Clara CA 95054 U.S.A.
(74)【代理人】
【識別番号】110002077
【氏名又は名称】園田・小林弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】アンウォー, スハール
(72)【発明者】
【氏名】古田 学
(72)【発明者】
【氏名】シンデ, ランジット インドラジット
【審査官】鈴木 智之
(56)【参考文献】
【文献】特表2016-500920(JP,A)
【文献】特表2012-517076(JP,A)
【文献】特開2007-321244(JP,A)
【文献】特表2012-505313(JP,A)
【文献】特開2019-036610(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 21/31
C23C 16/44
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
1つまたは複数の側壁を備えるチャンバ本体であって、前記1つまたは複数の側壁のそれぞれが内側面を備える、チャンバ本体と、
支持面を備えるペデスタルと、
前記ペデスタルの上方にある処理空間と、
前記ペデスタルの下方にある下部空間と、
前記1つまたは複数の側壁のうちの側壁の前記内側面に取り付けられるブラケットであって、
垂直部、
前記ペデスタルの前記支持面に平行である、少なくとも1つの面を備える水平部、
第1の端部および第2の端部、
前記第1の端部
から前記第2の端部
まで延びる、長手方向の長さ、ならびに
前記ブラケットの
前記長手方向の長さの範囲内で、前記第1の端部と前記第2の端部との間に形成されたガス開口部であって、ガスが、前記処理空間から前記ガス開口部を通って前記下部空間に流れることを可能にする、ガス開口部を備える、ブラケットと、
前記ブラケットと接触するように、また前記ブラケットと接触しなくなるように移動可能である、シャドウフレームと
を備える、基板処理チャンバ。
【請求項2】
前記水平部が、前記内側面から少なくとも部分的に内側へ突出している、請求項1に記載の基板処理チャンバ。
【請求項3】
前記垂直部が、内側面および外側面を備え、
前記水平部が、上面および下面を備え、かつ
前記垂直部が、前記水平部と交差して前記ブラケットのL字型を形成する、請求項2に記載の基板処理チャンバ。
【請求項4】
前記ガス開口部が、前記水平部の内側面に形成されたスロットを備え、前記水平部の前記内側面が、丸みを帯びている、請求項3に記載の基板処理チャンバ。
【請求項5】
前記ガス開口部が、前記水平部の内側面と前記垂直部の前記内側面との間に配置されている、請求項3に記載の基板処理チャンバ。
【請求項6】
前記ブラケットが、前記垂直部の前記外側面から、前記1つまたは複数の側壁のうちの前記側壁の前記内側面に形成された1つまたは複数の凹部内に突出する、1つまたは複数の突起を備える、請求項3に記載の基板処理チャンバ。
【請求項7】
前記ブラケットが、前記ブラケットの前記第1の端部と前記第2の端部との間に形成された第2のガス開口部をさらに備え、前記ガスが、前記処理空間から前記第2のガス開口部を通って前記下部空間に流れることを可能にし、前記第2のガス開口部が、前記ブラケットの前記長手方向の長さに沿って、前記ガス開口部から離隔されている、請求項1に記載の基板処理チャンバ。
【請求項8】
前記1つまたは複数の側壁が、前記チャンバ本体の長方形の形状を画定する4つの側壁を含み、
前記基板処理チャンバが、第2のブラケット、第3のブラケット、および第4のブラケットをさらに備え、
前記第2のブラケット、前記第3のブラケット、および前記第4のブラケットのそれぞれが、ガス開口部を備え、かつ
前記ブラケット、前記第2のブラケット、前記第3のブラケット、および前記第4のブラケットが、複数の間隙が前記チャンバ本体の隅部に配置されるように、互いに離れて配置されている。請求項1に記載の基板処理チャンバ。
【請求項9】
前記ブラケットが、前記1つまたは複数の側壁のうちの前記側壁と、前記基板処理チャンバの前記シャドウフレームとの間に配置されている、請求項1に記載の基板処理チャンバ。
【請求項10】
請求項1から9のいずれか一項に記載の基板処理チャンバを動作させる方法であって、
前記チャンバ本体内に配置された前記ペデスタルの
前記支持面上に配置された基板を処理するこ
とと、
前記支持面から前記基板を取り外すことと、
1種類または複数種類の洗浄ガスを、前記ペデスタルの前記支持面を越えて、前記チャンバ本体に取り付けられた
前記ブラケットに形成された
前記ガス開口部に向けるこ
とと
を含む、方法。
【請求項11】
1種類または複数種類の洗浄ガスを、前記ペデスタルの前記支持面を越えて前記ガス開口部に向けることの前に、
前記シャドウフレームを前記ブラケットと接触するよう移動させることをさらに含む、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記1種類または複数種類の洗浄ガスを、前記ガス開口部から前記基板処理チャンバの
前記下部空間に流し込むことをさらに含む、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記ガス開口部の少なくとも一部が、水平面において、前記シャドウフレームと前記チャンバ本体との間にある、請求項11に記載の方法。
【請求項14】
請求項1から9のいずれか一項に記載の基板処理チャンバを動作させる方法であって、
前記シャドウフレームが、
前記チャンバ本体に取り付けられた
前記ブラケットからの間隙に配置された状態で、
前記処理空間内に配置された基板を処理することと、
前記シャドウフレームを移動させて、前記チャンバ本体に取り付けられた前
記ブラケットと接触させることと、
1種類または複数種類の洗浄ガスを前記処理空間に流し込むことと
を含み、前記1種類または複数種類の洗浄ガスを流し込むことが、
前
記ブラケッ
トに形成された
前記ガス開口部を通して、前記1種類または複数種類の洗浄ガスを流すこと
を含む、基板処理チャンバを動作させる方法。
【請求項15】
前記1種類または複数種類の洗浄ガスを、前
記ガス開口部から、前記基板処理チャンバの
前記下部空間に流し込むことをさらに含む、請求項14に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示の態様は、概ね、プラズマ処理チャンバなどの、基板処理用支持体ブラケット装置および方法に関する。
【背景技術】
【0002】
プラズマ化学気相堆積(PECVD:plasma-enhanced chemical vapor deposition)処理チャンバなどの基板処理チャンバを使用して、基板上に薄膜を堆積させて電子デバイスを形成することができる。基板処理チャンバは、処理動作によって生じる材料の蓄積を取り除くために洗浄される。洗浄中、基板処理チャンバ内に洗浄ガスが導入される。処理チャンバ全体にわたる洗浄ガスの流れは不均一であり、洗浄ガスは処理チャンバの特定の領域に集中する。洗浄ガスの不均一な流れおよびその結果生じる特定の領域への集中により、基板処理チャンバ全体を効果的に洗浄するのに、より長い洗浄時間が必要となる。洗浄ガスの不均一な流れはまた、基板処理チャンバを効果的に洗浄するのに必要な洗浄ガスの量を増加させ、洗浄ガスの消費量を増加させる。
【0003】
より長い洗浄時間および増加する洗浄ガスの消費量が、工程遅延、洗浄コストの増加、および基板処理チャンバのスループットおよび歩留まりの低下をもたらす。
【0004】
したがって、洗浄速度の高速化、洗浄ガス消費量の削減、費用効率の向上、およびスループットの向上を容易にする、装置および方法が求められている。
【発明の概要】
【0005】
本開示の態様は、概ね、プラズマ処理チャンバなどの、基板処理用支持体ブラケット装置および方法に関する。
【0006】
一実施態様では、基板処理チャンバは、チャンバ本体を含む。チャンバ本体は、1つまたは複数の側壁を含み、1つまたは複数の側壁のそれぞれが、内側面を含む。基板処理チャンバはまた、支持面を有するペデスタルと、ペデスタルの上方にある処理空間と、ペデスタルの下方にある下部空間とを含む。基板処理チャンバはまた、1つまたは複数の側壁のうちの側壁の内側面に取り付けられるブラケットも含む。ブラケットは、第1の端部と、第2の端部と、第1の端部と第2の端部との間の長手方向の長さとを含む。ブラケットはまた、垂直部および水平部も含む。水平部は、ペデスタルの支持面に平行である、少なくとも1つの面を含む。ブラケットはまた、ブラケットの第1の端部と第2の端部との間に形成されたガス開口部も含む。ガス開口部は、ガスが、処理空間からガス開口部を通って、下部空間に流れることを可能にする。基板処理チャンバはまた、ブラケットと接触するように、またブラケットと接触しなくなるように移動可能である、シャドウフレームも含む。
【0007】
一実施態様では、基板処理チャンバを動作させる方法は、ペデスタルの支持面上に配置された基板を処理することを含む。ペデスタルは、チャンバ本体に配置されている。この方法はまた、支持面から基板を取り外すことも含む。この方法はまた、1種類または複数種類の洗浄ガスを、ペデスタルの支持面を越えて、チャンバ本体に取り付けられたブラケットに形成されたガス開口部に向けることも含む。ガス開口部は、ブラケットの第1の端部と第2の端部との間に配置されている。
【0008】
一実施態様では、基板処理チャンバを動作させる方法は、シャドウフレームが、チャンバ本体に取り付けられた1つまたは複数のブラケットからの間隙に配置された状態で、処理空間内に配置された基板を処理することを含む。この方法はまた、シャドウフレームを移動させて、チャンバ本体に取り付けられた1つまたは複数のブラケットと接触させることも含む。この方法はまた、1種類または複数種類の洗浄ガスを、処理空間に流し込むことも含む。1種類または複数種類の洗浄ガスを流すことは、1つまたは複数のブラケットの各ブラケットに形成された1つまたは複数のガス開口部を通して、1種類または複数種類の洗浄ガスを流すことを含む。
【0009】
本開示の上記で列挙された特徴が詳細に理解され得るように、そのいくつかが添付図面に示されている実施形態を参照することによって、上記で簡単に要約された本開示の、より具体的な説明が得られ得る。しかし、添付図面は、例示的な実施形態だけを例示しており、したがって実施形態の範囲を限定するものと見なされるべきではなく、他の同等に有効な実施形態をも許容できることに留意されたい。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1A】一実施態様による、基板処理チャンバの概略断面図である。
【
図1B】一実施態様による、
図1Aに示された基板処理チャンバの部分拡大概略図である。
【
図1C】一実施態様による、
図1Aに示された基板処理チャンバの概略上面図である。
【
図1E】一実施態様による、
図1Dに示された第2のブラケットの拡大等角上面概略図である。
【
図1F】一実施態様による、
図1Dに示された第2のブラケットの拡大等角底面概略図である。
【
図2A】一実施態様による、基板処理チャンバの概略上面図である。
【
図2B】一実施態様による、
図2Aに示された第2のブラケットの等角概略図である。
【
図2C】一実施態様による、
図2Bに示された第2のブラケットの拡大等角上面概略図である。
【
図2D】一実施態様による、
図2Cに示された第2のブラケットの拡大等角底面概略図である。
【
図3】一実施態様による、基板処理チャンバの概略上面図である。
【
図4】一実施態様による、基板処理チャンバの概略上面図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
理解を容易にするために、可能な場合、諸々の図に共通である同一の要素を指定するのに、同一の参照番号が使用されている。一実施形態の要素および特徴は、さらなる詳述なしに、他の実施形態に有益に組み込まれ得ることが企図されている。
【0012】
本開示の態様は、概ね、プラズマ処理チャンバなどの、基板処理用支持体ブラケット装置および方法に関する。
【0013】
図1Aは、一実施態様による、基板処理チャンバ100の概略断面図である。基板処理チャンバ100は、たとえば、プラズマ処理チャンバであり得る。一例では、基板処理チャンバ100は、PECVDシステムの一部として使用されるプラズマ処理チャンバである。基板処理チャンバ100は、PECVDプロセスによる、封止層の堆積プロセスを実行するよう動作可能である。
図1Aの基板処理チャンバ100は、基板上に電子デバイスを形成するために使用され得る、単に例示的な装置であることに留意されたい。PECVDプロセスに好適なチャンバの1つは、カリフォルニア州サンタクララにあるApplied Materials,Inc.から市販されている。他の製造業者からのものを含む他の堆積チャンバも、本開示の態様で利用され得ることが企図されている。
【0014】
基板処理チャンバ100は、1つまたは複数の側壁102(たとえば、
図1Cでは4つの側壁102が示されている)と、基板処理チャンバ100のチャンバ本体105を画定する底部104とを含む。チャンバ本体105およびリッドアセンブリ130は、基板処理チャンバ100の内部容積の処理空間108を画定するために使用される。リッドアセンブリ130は、バッキング板106およびガス分配板またはディフューザー110を含む。ディフューザー110は、ディフューザー110を通してガスを処理空間108内に導入するよう形成されたガス開口部124を含み、ディフューザー110は、面板またはシャワーヘッドとも呼ばれ得る。
【0015】
ディフューザー110は、バッキング板106に結合され、プレナム117は、バッキング板106とディフューザー110との間にある。プレナム117は、バッキング板106とディフューザー110との間の間隙を画定する。
【0016】
バッキング板106は、バッキング板106を貫いて形成された複数のガス開口部101A~101C(
図1Aに3つが示されている)を含む。複数のガス開口部101A~101Cの各ガス開口部が、複数の導管116A~116Cのうちの導管に流体接続されている。処理ガス源112は、第1の導管116Aを介して第1のガス開口部101Aに流体接続され、処理ガスをプレナム117に供給する。
【0017】
プレナム117からのガスは、ディフューザー110のガス開口部124を通して処理空間108に流される。誘導結合の遠隔プラズマ源などの複数の遠隔プラズマ源118A~118Cが、複数の導管116A~116Cに結合されている。高周波(RF)電源122は、バッキング板106および/またはディフューザー110に結合され、ディフューザー110にRF電力を供給する。RF電源122を使用して、ディフューザー110とペデスタル120(基板支持体またはサセプタと呼ばれ得る)との間に電場を発生させる。電場は、処理空間108内のディフューザー110とペデスタル120との間に存在するガスから、プラズマを形成するのを容易にする。約0.3MHzから約200MHzの間の周波数など、様々なRF周波数が使用され得る。一例では、RF電源122は、13.56MHzの周波数でディフューザー110に電力を供給する。
【0018】
バッキング板106は、基板処理チャンバ100の側壁102上に載っている、リッド板126上に載っている。エラストマーのOリングなどのシール128が、側壁102とリッド板126との間に設けられている。リッド板126、バッキング板106、およびバッキング板106に結合された、ディフューザー110および複数の導管116Aなどの構成要素が、リッドアセンブリ130を画定することができる。リッドアセンブリ130は、RF電源122および遠隔プラズマ源118A~118Cなど、リッドアセンブリ130上に配置された、またはリッドアセンブリ130に付属される部分も含むことができる。リッドアセンブリ130は、チャンバ本体105から取り外し可能であってもよく、リッドアセンブリ130は、インデックスピン311によってチャンバ本体105と位置合わせされ得る。
【0019】
図1Aの基板処理チャンバ100をなお参照すると、処理空間108は、側壁102のうちの1つの側壁を貫いて形成された、密封可能なスリットバルブ開口部132を介してアクセスされる。したがって基板134は、スリットバルブ開口部132を通して処理空間108に出し入れすることができる。ペデスタル120は、ペデスタル120上に基板134を支持するための支持面136を含み、ステム138は、ペデスタル120を上下させるために、リフトシステム140に結合されている。
【0020】
マスクフレーム142およびシャドウフレーム103が、基板処理チャンバ100に含まれる。シャドウフレーム103および/またはマスクフレーム142は、処理中に、基板134の周囲にわたって配置され得る。シャドウフレーム103および/またはマスクフレーム142は、基板134上に形成されたデバイスまたは層に対応する微細な開口部を含む、シャドウフレーム103および/またはマスクフレーム142に結合されたマスクスクリーンなどの、複数のスクリーンを含むことができる。本開示は、マスクフレーム142またはシャドウフレーム103が省略される場合があることを企図している。本開示はまた、マスクフレーム142およびシャドウフレーム103が、単一の構成要素に組み合わされる場合があることも企図している。
【0021】
基板リフトピン144は、ペデスタル120を貫いて可動式に配置され、基板134を支持面136との間で移動させ、基板を運ぶのを容易にする。ペデスタル120はまた、ペデスタル120およびペデスタル120上に配置された基板134を所望の温度に維持するための、加熱および/または冷却要素も含むことができる。
【0022】
支持体部材148も、処理空間108内に、少なくとも部分的に配置されるように図示されている。支持体部材148はまた、シャドウフレーム103および/またはマスクフレーム142のためのアライメントおよび/または位置決めデバイスとして機能することができる。支持体部材148は、支持体部材148をペデスタル120に対して移動させるように、すなわち、シャドウフレーム103および/またはマスクフレーム142を基板134に対して位置決めするように、動作可能なモータ150に結合されている。真空ポンプ152は、処理空間108内の圧力を制御するために、基板処理チャンバ100に結合されている。
【0023】
基板処理チャンバ100は、側壁102の内側面141に取り付けられた1つまたは複数のブラケット109A~109Dを含む(
図1Cは、4つの側壁102に取り付けられた4つのブラケット109A~109Dを示している)。シャドウフレーム103は、基板134などの基板の処理中、ブラケット109A~109Dの上方に持ち上げられ、シャドウフレーム103がブラケット109A~109Dに接触しないように、ブラケット109A~109Dのそれぞれからの間隙に配置される。処理ガスは、処理中、処理空間108から、シャドウフレーム103とブラケット109A~109Dとの間の間隙を通って、下部空間111に流れ込む。基板処理チャンバ100は、基板134の処理後など、基板の処理間に洗浄され得る。一例では、基板134は、処理後、かつ洗浄前に、基板処理チャンバ100から取り出される。シャドウフレーム103は、基板134の処理後、ブラケット109A~109Dに対してシャドウフレーム103を下げることによって、ブラケット109A~109Dと接触するように移動される。シャドウフレーム103は、ディフューザー110と離れて、チャンバ本体105の底部104に向かって下げられる。シャドウフレーム103および/またはマスクフレーム142は、ステム138、ペデスタル120、リフトシステム140、支持体部材148、および/またはモータ150のうちの1つまたは複数を使用して移動(たとえば、上昇および/または下降)され得る。ブラケット109A~109Dは、ブラケット109A~109D上のシャドウフレーム103を支持する。
【0024】
シャドウフレーム103がブラケット109A~109Dと接触している間に、基板処理チャンバ100が洗浄される。基板処理チャンバ100の洗浄中に、清浄なガス源119からの洗浄ガス107が、複数の遠隔プラズマ源118A~118Cに供給され得る。一例では、洗浄ガス107は、NF3、F2、および/またはSF6などのフッ化物材料を含む。第1の遠隔プラズマ源118Aは、第1のガス開口部101Aに流体接続されている。第2の遠隔プラズマ源118Bは、バッキング板106の第2のガス開口部101Bに流体接続されている。第3の遠隔プラズマ源118Cは、バッキング板106の第3のガス開口部101Cに流体接続されている。
【0025】
上記のように、シャドウフレーム103は、ブラケット109A~109Dと接触するように、またブラケット109A~109Dと接触しなくなるように、移動可能である。基板処理チャンバ100のシャドウフレーム103は、ブラケット109A~109Dと接触状態にあるとき、洗浄位置にある。シャドウフレーム103がブラケット109A~109Dと接触しなくなるように、シャドウフレーム103がブラケット109A~109Dからの間隙に配置されているとき、基板処理チャンバのシャドウフレーム103は処理位置にある。
【0026】
励起されると遠隔プラズマが形成され、遠隔プラズマから、解離した洗浄ガス種が生成される。洗浄ガス107のプラズマは、複数の導管116A~116Cを通って、そしてディフューザー110に形成されたガス開口部124を通って処理空間108に供給され、側壁102の内側面141など、基板処理チャンバ100の構成要素を洗浄する。洗浄ガスは、RF電源122によってさらに励起することができ、ディフューザー110を通って流れるように供給され、解離した洗浄ガス種の再結合を低減する。
【0027】
図1Aに示されているように、洗浄ガス107は、複数の遠隔プラズマ源118A~118Cから複数の導管116A~116Cに流れる。洗浄ガス107は、複数の導管116A~116Cから、バッキング板106の複数のガス開口部101A~101Cを通って、プレナム117に流れ込む。洗浄ガス107は、プレナム117からガス開口部124を通って処理空間108に流れ込む。洗浄ガス107は、側壁102の内側面141および/またはペデスタル120の支持面136などの、基板処理チャンバ100の構成要素を洗浄する。
【0028】
洗浄ガス107は、ペデスタル120の上方にある処理空間108から、ブラケット109A~109Dを通り過ぎて、ペデスタル120の下方にある基板処理チャンバ100の下部空間111に流れ込む。洗浄ガス107は、チャンバ本体105の隅部に配置された間隙113を通って流れることにより、かつブラケット109A~109Dのうちの1つまたは複数に形成されたガス開口部115A、115Bを通って流れることにより、ブラケット109A~109Dを通り過ぎて流れる。間隙113およびガス開口部115A、115Bが
図1Cに示されている。洗浄ガス107は、下部空間111から流れ、基板処理チャンバ100から排気される。洗浄ガス107は、真空ポンプ152を使用して、下部空間111から、底部104に形成された排気口190を通って排気される。
【0029】
一例では、第1のガス開口部101Aは、任意選択で、処理ガスおよび洗浄ガスの両方を、基板処理チャンバ100のプレナム117に供給するよう構成される。第2のガス開口部101Bおよび第3のガス開口部101Cは、基板処理チャンバ100のプレナム117に洗浄ガスを供給するよう構成される。
【0030】
基板処理チャンバ100は、複数のブラケット109A~109Dを含む(たとえば、4つのブラケットが
図1Cに示されている)。
図1Aは、第1のブラケット109Aおよび第2のブラケット109Bを示している。
図1Cは、第3のブラケット109Cおよび第4のブラケット109Dを示している。
【0031】
図1Bは、一実施態様による、
図1Aに示された基板処理チャンバ100の部分拡大概略図である。第2のブラケット109Bは、垂直部121および水平部123を含む。垂直部121は、内側面125および外側面127を含む。本開示では、本明細書における「内側」および「外側」という用語の変形の使用を、ブラケット(第2のブラケット109Bなど)の片側に対して使用することを企図している。たとえば、「内側」および「外側」という用語の変形は、基板処理チャンバ100の中心に対して、第2のブラケット109Bの片側に配置されるように使用される。水平部123は、上面129、下面133、および下面133と上面129との間に延在する内側面135を含む。内側面135は、丸みを帯びている。シャドウフレーム103の下面は、第2のブラケット109Bの内側面135の上部と接触している。
【0032】
第2のブラケット109Bは、垂直部121の外側面127から外側へ突出する1つまたは複数の突起137を含む。1つまたは複数の突起137は、側壁102の内側面141に形成された1つまたは複数の凹部139内に突出している。水平部123は、垂直部121の内側面125から、かつ内側面141からペデスタル120の方へ、少なくとも部分的に内側へ突出している。水平部123の上面129および下面133は、ペデスタル120の支持面136とほぼ平行である。
【0033】
第2のブラケット109Bは、側壁102に取り付けられている。外側面127は、側壁102の内側面141とインターフェースで接続し、接触している。1つまたは複数の突起137は、第2のブラケット109Bの側壁102への取付けを容易にする。1つまたは複数の凹面143が、内側面125に形成されている。1つまたは複数の開口部145は、凹面143から突起137を貫いて延在し、締め具(たとえば、ねじ、スタッド、および/またはボルト)を受容する。開口部145の締め具は、第2のブラケット109Bの側壁102への取付けを容易にする。各突起137の下面は、側壁102に形成されたそれぞれの凹部139の肩に載っている。
【0034】
本開示は、
図1Cに示されている複数のブラケット109A~109Dの各ブラケットが、第2のブラケット109Bの特徴、態様、構成要素、および/または特性を含み得ることを企図している。
【0035】
図1Cは、一実施態様による、
図1Aに示された基板処理チャンバ100の概略上面図である。チャンバ本体105は、チャンバ本体105の長方形の形状を画定する、4つの側壁102A~102Dを含む。第1のブラケット109A、第2のブラケット109B、第3のブラケット109C、および第4のブラケット109Dはそれぞれ、4つの側壁102のそれぞれの1つに取り付けられ、4つの側壁102のそれぞれの1つと平行になるよう配置されている。第1のブラケット109Aは、第1のブラケット109Aに形成されたガス開口部115Aを含み、第2のブラケット109Bは、第2のブラケット109Bに形成されたガス開口部115Bを含む。複数のブラケット109A~109Dは、ペデスタル120の周囲に長方形に配置されている。間隙113は、チャンバ本体105の、側壁102のうちの2つが交差する隅部に配置されている(4つの間隙113が
図1Cに示されている)。間隙113は、複数のブラケット109A~109Dのうちの、隣接するブラケットのそれぞれの端部間に配置されている。一例として、間隙113のうちの1つは、第1のブラケット109Aの端部、第3のブラケット109Cの端部、シャドウフレーム103の隅部、および側壁102のうちの2つの交差部146で画定される。
【0036】
各ガス開口部115A、115Bの少なくとも一部は、たとえば
図1Cに示されているように、水平面において、シャドウフレーム103とチャンバ本体105の側壁102との間に配置されている。
【0037】
上記で論じられたように、洗浄ガスなどのガスは、洗浄中に、間隙113、第1のブラケット109Aに形成されたガス開口部115A、および第2のブラケット109Bに形成されたガス開口部115Bを通って流れることができる。
【0038】
シャドウフレーム103は、洗浄中、各ブラケット109A~109Dの水平部123と接触するように動かされている(
図1Aおよび
図1Bに示されているように)。したがって、処理中に存在する、シャドウフレーム103と水平部123との間の間隙は、洗浄中に閉じられる。こうして、処理空間108内を流れる洗浄ガス107は、支持面136を横切り、シャドウフレーム103の上面を横切る方向に向けられる。処理空間108内を流れる洗浄ガス107の一部は、同時に、それぞれ、ガス開口部115A、115B、および間隙113内に向けられる。洗浄ガス107の一部は、ガス開口部115A、115Bおよび間隙113それぞれを通って、下部空間111に流れ込む。たとえば、洗浄ガス107の第1の部分は、ガス開口部115Aを通って下部空間111に流れ込むことができ、一方、洗浄ガス107の第2の部分は、間隙113のうちの1つを通って下部空間111に流れ込む。
【0039】
チャンバ本体105は、1対の長辺147C、147Dと、長辺147C、147Dよりも短い1対の短辺147A、147Bとを含む。一例では、バッキング板106の複数のガス開口部101A~101Cおよび複数の導管116A~116Cは、水平場所188A~188Cと垂直に整列されている。ブラケット109A、109Bに形成されたガス開口部115A、115Bを有するブラケット109A、109Bは、処理空間108内に洗浄ガスを導入するよう構成された、複数のガス開口部101A~101Cから最も遠い側壁102に取り付けられている。ブラケット109A、109Bに形成されたガス開口部115A、115Bを有するブラケット109A、109Bは、長辺147C、147Dよりも短い、短辺147A、147Bに取り付けられている。
【0040】
他の実施形態と組み合わせることができる一実施形態では、第1の長辺147Cは電気接続用側部であり、第2の長辺147Dはチャンバ本体105の水接続用側部である。第1の短辺147Aはスリットバルブ用側部であり、第2の短辺147Bはチャンバ本体105の窓用側部である。電気接続用側部は、電気機器に接続され、水接続用側部は、基板処理チャンバ100に水を送達する水マニホルドに接続される。スリットバルブ用側部は、スリットバルブ開口部132を含み、窓用側部は、1つまたは複数の窓を含む。ブラケット109A、109Bに形成されたガス開口部115A、115Bを有するブラケット109A、109Bは、チャンバ本体105のスリットバルブ用側部および窓用側部に取り付けられている。
【0041】
図1Dは、一実施態様による、
図1A~
図1Cに示された第2のブラケット109Bの等角概略図である。
図1Eは、一実施態様による、
図1Dに示された第2のブラケット109Bの拡大等角上面概略図である。
図1Fは、一実施態様による、
図1Dに示された第2のブラケット109Bの拡大等角底面概略図である。
図1D~
図1Fは、一緒に説明される。
【0042】
第2のブラケット109Bは、第1の端部149と、第2の端部151と、第1の端部149および第2の端部151の間の長手方向の長さLD1とを含む。第2のブラケット109Bは、複数の凹面143を含む。凹面143のそれぞれが、締め具を受容するための2つ以上の開口部145を含む。第2のブラケット109Bは、陽極酸化されたアルミニウムで部分的にコーティングされたアルミニウムなどの金属材料で作られた、剛性の本体を含む。ガス開口部115Bは、水平部123に形成され、第1の端部149と第2の端部151との間に配置されている。ガス開口部115Bは、水平部123の内側面135に形成されたスロットを含む。ガス開口部115Bは、水平部123の内側面135から垂直部112の内側面125まで延在する。ガス開口部115Bは、水平部123の上面129から下面133まで延在する。
【0043】
水平部123および垂直部121はそれぞれ、0.25インチ以上の厚さを含む。水平部123については、厚さは、上面129と下面133との間で測定される。垂直部121については、厚さは、内側面125と外側面127との間で測定される。
【0044】
ガス開口部115Bは、水平部123の第1の内縁153および第2の内縁154を画定する。ガス開口部115Bは、第1の内縁153と第2の内縁154との間の、開口部の長さL1を含む。第1の内縁153および第2の内縁154は、垂直部121の内側面125から内側に延出する。
【0045】
長手方向の長さLD1は、20インチから120インチの範囲内など、20インチよりも長い。一例では、長手方向の長さLD1は65インチである。開口部の長さL1は、0.1インチから12インチの範囲内など、15インチ未満である。一例では、開口部の長さL1は4インチである。一例では、開口部の長さL1は12インチである。
【0046】
ブラケット109A、109Bに形成されたガス開口部115A、115Bを有するブラケット109A、109Bは、洗浄中に、基板処理チャンバ100の処理空間108全体にわたる洗浄ガスの均一な分配を容易にする。洗浄ガスの均一な分配が、洗浄速度の高速化、洗浄ガス材料の消費量の削減、運用コストの削減、およびスループットの向上を容易にする。第1のブラケット109Aおよび第2のブラケット109Bのガス開口部115A、115Bに、4インチの開口部の長さL1が使用される例では、洗浄時間は、ガス開口部115A、115Bのないブラケットと比較して、53%短縮される。
【0047】
上記で論じられたように、シャドウフレーム103は、洗浄中、ブラケット109A~109Dと接触している。ガス開口部115A、115Bが、洗浄中にシャドウフレーム103がブラケット109A~109Dの上方に持ち上げられ、ブラケット109A~109Dからの間隙にある構成に勝る、かかる構成であることにより、上記の利点(洗浄ガスの均一な分配など)が容易に得られる。またガス開口部115A、115Bが、洗浄ガス107の少なくとも一部がペデスタル120の支持面136の水平方向の中心と垂直に整列されていない場所で、処理空間108内に導入される構成であることにより、上記の利点が容易に得られる。
【0048】
図2Aは、一実施態様による、基板処理チャンバ200の概略上面図である。基板処理チャンバ200の態様は、上記の基板処理チャンバ100と同じ態様、特徴、構成要素、および特性の多くを含む。基板処理チャンバ200の態様は、上記の基板処理チャンバ100の一部として使用され得る。
【0049】
第1のブラケット209Aは、第1のブラケット209Aに形成されたガス開口部215Aを含み、第2のブラケット209Bは、第2のブラケット209Bに形成されたガス開口部215Bを含む。第1のブラケット209Aは、上記の第1のブラケット109Aと同じ態様、特徴、構成要素、および特性の多くを含む。第2のブラケット209Bは、上記の第2のブラケット109Bと同じ態様、特徴、構成要素、および特性の多くを含む。
【0050】
図2Bは、一実施態様による、
図2Aに示された第2のブラケット209Bの等角概略図である。
図2Cは、一実施態様による、
図2Bに示された第2のブラケット209Bの拡大等角上面概略図である。
図2Dは、一実施態様による、
図2Cに示された第2のブラケット209Bの拡大等角底面概略図である。
図2B~
図2Dは、一緒に説明されている。
【0051】
ガス開口部215Bは、上記のガス開口部115Bと同じ態様、特徴、構成要素、および特性の多くを含む。
【0052】
ガス開口部215Bは、水平部123の第1の内縁253および第2の内縁254を画定する。ガス開口部215Bは、第1の内縁253と第2の内縁254との間に、開口部の長さL2を含む。第1の内縁253および第2の内縁254は、垂直部121の内側面125から内側に延出する。第1の内縁253および第2の内縁254は、水平面において湾曲している。開口部の長さL2は、0.1インチから12インチの範囲内など、15インチ未満である。一例では、開口部の長さL2は4インチである。一例では、開口部の長さL2は12インチである。
【0053】
図3は、一実施態様による、基板処理チャンバ300の概略上面図である。基板処理チャンバ300の態様は、上記の基板処理チャンバ100と同じ態様、特徴、構成要素、および特性の多くを含む。基板処理チャンバ300の態様は、上記の基板処理チャンバ100の一部として使用され得る。
【0054】
複数のブラケット309A~309Dが、チャンバ本体105の4つの側壁102のそれぞれに取り付けられている。複数のブラケット309A~309Dの各ブラケットが、各ブラケットに形成された複数のガス開口部315A~315Dを含む。複数のブラケット309A~309Dの各ブラケットのガス開口部315A~315Dは、各ブラケットの長手方向の長さLD1に沿って離間されている。ガス開口部315A~315Dは、各ブラケットの水平部123の部分360A~360Dが、各ブラケットのそれぞれのガス開口部315A~315D間に配置されるように離間されている。
【0055】
一例として、第1のブラケット309Aの第1のガス開口部315Aは、第1のブラケット309Aの長手方向の長さLD1に沿って、第2のガス開口部315Aから離隔されている。水平部123の部分360Aは、第1のブラケット309Aの第1のガス開口部315Aと第2のガス開口部315Aとの間に配置されている。
【0056】
各ブラケットの部分360A~360Dは、長手方向の長さが同じでもよく、または長手方向の長さが相異なっていてもよい。各ブラケットのガス開口部315A~315Dは、長手方向の長さが同じでもよく、または長手方向の長さが相異なっていてもよい。
【0057】
本開示は、
図3に示されているように、4つのブラケット309A~309Dのそれぞれに、複数のガス開口部315A~315Dが含まれ得ることを企図している。本開示はまた、第1の短辺147Aの第1のブラケット309Aおよび第2の短辺147Bの第2のブラケット309Bなど、4つのブラケット309A~309Dのうちの2つに、複数のガス開口部315A~315Dが含まれ得ることを企図している。
【0058】
図4は、一実施態様による、基板処理チャンバ400の概略上面図である。基板処理チャンバ400の態様は、上記の基板処理チャンバ100と同じ態様、特徴、構成要素、および特性の多くを含む。基板処理チャンバ400の態様は、上記の基板処理チャンバ100の一部として使用され得る。
【0059】
複数のブラケット409A~409Dが、チャンバ本体105の4つの側壁102のそれぞれに取り付けられている。複数のブラケット409A~409Dの各ブラケットが、各ブラケットに形成された複数のガス開口部415A~415Dを含む。複数のブラケット409A~409Dの各ブラケットのガス開口部415A~415Dは、各ブラケットの長手方向の長さLD1に沿って離間されている。ガス開口部415A~415Dは、各ブラケットの水平部123の部分460A~460Dが、各ブラケットのそれぞれのガス開口部415A~415D間に配置されるように離間されている。それぞれのブラケットのガス開口部415A~415Dは、それぞれのブラケットの水平部123の内側面135と垂直部121の内側面125との間に配置されている。複数のブラケット409A~409Dの各ブラケットの水平部123の部分470A~470Dは、それぞれのガス開口部415A~415Dの内側に配置されている。
【0060】
一例として、第1のブラケット409Aの第1のガス開口部415Aは、第1のブラケット409Aの長手方向の長さLD1に沿って、第2のガス開口部415Aから離隔されている。水平部123の部分460Aは、第1のブラケット409Aの第1のガス開口部415Aと第2のガス開口部415Aとの間に配置されている。第1のガス開口部415Aおよび第2のガス開口部415Aは、第1のブラケット409Aの水平部123の内側面135と垂直部121の内側面125との間に配置されている。水平部分123の第1の部分470Aは、第1のガス開口部415Aの内側に配置され、水平部分123の第2の部分470Aは、第2のガス開口部415Aの内側に配置されている。
【0061】
各ブラケットの部分460A~460Dは、長手方向の長さが同じでもよく、または長手方向の長さが相異なっていてもよい。各ブラケットのガス開口部415A~415Dは、長手方向の長さが同じでもよく、または長手方向の長さが相異なっていてもよい。
【0062】
本開示は、
図4に示されているように、4つのブラケット409A~409Dのそれぞれに、複数のガス開口部415A~415Dが含まれ得ることを企図している。本開示はまた、第1の短辺147Aの第1のブラケット409Aおよび第2の短辺147Bの第2のブラケット409Bなど、4つのブラケット409A~409Dのうちの2つに、複数のガス開口部415A~4155Dが含まれ得ることを企図している。
【0063】
本開示は、基板処理チャンバ100~400、ブラケット109~409、および/またはガス開口部115~415の態様、構成要素、特徴、および/または特性が組み合わされ得ることを企図している。
【0064】
本開示の利点には、洗浄ガスの均一な分配、洗浄速度の高速化、洗浄ガス材料の消費量の削減、運用の効率化、運用コストの削減、およびスループットの向上が含まれる。
【0065】
本開示の態様は、ブラケットを有する基板処理チャンバ、洗浄ガスがガス開口部を通って流れることができる、ブラケットに形成されたガス開口部を有するブラケット、ブラケットの水平部に形成されたガス開口部、およびL字型ブラケットを含む。本明細書に開示されたこれらの態様のうちの1つまたは複数が、組み合わされ得ることが企図されている。さらに、こうした態様の1つまたは複数が、前述の利点のうちのいくつかまたはすべてを含み得ることが企図されている。
【0066】
上記は本開示の実施形態を対象としているが、本開示の他の実施形態およびさらなる実施形態を、本開示の基本的な範囲から逸脱することなく考案することができ、また本開示の範囲は、以下の特許請求の範囲によって確定される。