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特許7386128リアコンバーターレンズ、撮像光学装置およびデジタル機器
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-11-15
(45)【発行日】2023-11-24
(54)【発明の名称】リアコンバーターレンズ、撮像光学装置およびデジタル機器
(51)【国際特許分類】
   G02B 15/12 20060101AFI20231116BHJP
   G02B 13/02 20060101ALI20231116BHJP
   G03B 17/56 20210101ALI20231116BHJP
   G03B 17/14 20210101ALI20231116BHJP
【FI】
G02B15/12
G02B13/02
G03B17/56 Z
G03B17/14
【請求項の数】 11
(21)【出願番号】P 2020094697
(22)【出願日】2020-05-29
(65)【公開番号】P2021189311
(43)【公開日】2021-12-13
【審査請求日】2022-12-01
(73)【特許権者】
【識別番号】000001270
【氏名又は名称】コニカミノルタ株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】000004112
【氏名又は名称】株式会社ニコン
(74)【代理人】
【識別番号】110001195
【氏名又は名称】弁理士法人深見特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】高本 勝裕
(72)【発明者】
【氏名】山本 康
(72)【発明者】
【氏名】籔本 洋
【審査官】瀬戸 息吹
(56)【参考文献】
【文献】特開2020-140021(JP,A)
【文献】特開2020-003580(JP,A)
【文献】特開2018-060094(JP,A)
【文献】特開2018-060093(JP,A)
【文献】特開2017-156423(JP,A)
【文献】特開2017-026984(JP,A)
【文献】特開2014-145870(JP,A)
【文献】特開2013-250290(JP,A)
【文献】特開2013-235217(JP,A)
【文献】国際公開第2017/134928(WO,A1)
【文献】特開2016-045314(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G02B 9/00 - 17/08
G02B 21/02 - 21/04
G02B 25/00 - 25/04
G03B 17/56 - 17/58
G03B 17/04 - 17/17
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
マスターレンズの像側に配置され、前記マスターレンズとの合成焦点距離が前記マスターレンズの焦点距離よりも大きくなるリアコンバーターレンズであって、
像側から順に、
正の単レンズ、
接合レンズ、
が配置され、
前記正の単レンズが下記条件式(1)を満たし;
-0.53<fL/ft<-0.19 …(1)
ただし、
fL:前記正の単レンズの焦点距離、
ft:前記リアコンバーターレンズの全系の焦点距離、
であり、
前記接合レンズは、
像側から順に正レンズと負レンズとからなる第1の接合レンズを有し、
前記第1の接合レンズは、以下の条件式(2-1)を満たす、リアコンバーターレンズ;
0.21<fs1/ft<0.51 …(2-1)
ただし、
fs1:前記第1の接合レンズの焦点距離、
である。
【請求項2】
マスターレンズの像側に配置され、前記マスターレンズとの合成焦点距離が前記マスターレンズの焦点距離よりも大きくなるリアコンバーターレンズであって、
像側から順に、
正の単レンズ、
接合レンズ、
が配置され、
前記正の単レンズが下記条件式(1)を満たし;
-0.53<fL/ft<-0.19 …(1)
ただし、
fL:前記正の単レンズの焦点距離、
ft:前記リアコンバーターレンズの全系の焦点距離、
であり、
前記接合レンズは、
像側から順に、第1の接合レンズと第2の接合レンズとからなり、
前記第1の接合レンズは、像側から順に正レンズと負レンズとからなり、
前記第2の接合レンズは、像側から順に正レンズと負レンズとからなり、
以下の条件式(3)を満足する、リアコンバーターレンズ;
nd>1.85 …(3)
ただし、
nd:前記第1の接合レンズおよび前記第2の接合レンズの負レンズのd線屈折率、
である。
【請求項3】
マスターレンズの像側に配置され、前記マスターレンズとの合成焦点距離が前記マスターレンズの焦点距離よりも大きくなるリアコンバーターレンズであって、
像側から順に、
正の単レンズ、
接合レンズ、
が配置され、
前記正の単レンズが下記条件式(1)を満たし;
-0.53<fL/ft<-0.19 …(1)
ただし、
fL:前記正の単レンズの焦点距離、
ft:前記リアコンバーターレンズの全系の焦点距離、
であり、
前記接合レンズは、
像側から順に、第1の接合レンズと第2の接合レンズとからなり、
前記第1の接合レンズは、像側から順に負レンズと正レンズとからなり、
前記第2の接合レンズは、像側から順に負レンズと正レンズと負レンズとからなり、
以下の条件式(3)を満足する、リアコンバーターレンズ;
nd>1.85 …(3)
ただし、
nd:前記第1の接合レンズおよび前記第2の接合レンズの負レンズのd線屈折率、
である。
【請求項4】
マスターレンズの像側に配置され、前記マスターレンズとの合成焦点距離が前記マスターレンズの焦点距離よりも大きくなるリアコンバーターレンズであって、
像側から順に、
正の単レンズ、
接合レンズ、
が配置され、
前記正の単レンズが下記条件式(1)を満たし;
-0.53<fL/ft<-0.19 …(1)
ただし、
fL:前記正の単レンズの焦点距離、
ft:前記リアコンバーターレンズの全系の焦点距離、
であり、
以下の条件式(5-1)を満たす、リアコンバーターレンズ;
2<|TL/Yim×Tc|<2.5 …(5-1)
ただし、
Yim:最大像高、
TL:前記リアコンバーターレンズ中の最も物体側のレンズ面から最も像側のレンズ面までの光軸上の距離、
Tc:前記マスターレンズを前記リアコンバーターレンズと合成した場合の合成焦点距離と前記マスターレンズ焦点距離との比、
である。
【請求項5】
マスターレンズの像側に配置され、前記マスターレンズとの合成焦点距離が前記マスターレンズの焦点距離よりも大きくなるリアコンバーターレンズであって、
像側から順に、
正の単レンズ、
接合レンズ、
が配置され、
前記正の単レンズが下記条件式(1)を満たし;
-0.53<fL/ft<-0.19 …(1)
ただし、
fL:前記正の単レンズの焦点距離、
ft:前記リアコンバーターレンズの全系の焦点距離、
であり、
最物体側に、物体側が凸面の正の単レンズが配置され、
前記最物体側の前記正の単レンズが以下の条件式(6-1)を満たす、リアコンバーターレンズ;
-0.33<f1/ft<-0.24 …(6-1)
ただし、
f1:前記最物体側の前記正の単レンズの焦点距離、
ft:前記リアコンバーターレンズの全系の焦点距離、
である。
【請求項6】
前記接合レンズは、
像側から順に負レンズと正レンズとからなる第1の接合レンズを有し、
前記第1の接合レンズは、以下の条件式(2-2)を満たす、請求項に記載のリアコンバーターレンズ;
0.13<fs1/ft<0.19 …(2-2)
ただし、
fs1:前記第1の接合レンズの焦点距離、
である。
【請求項7】
前記第1の接合レンズと前記第2の接合レンズとの間の光軸上の距離が下記条件式(4)を満たす、請求項に記載のリアコンバーターレンズ;
0.08<t/TL<0.15 …(4)
ただし、
t:前記第1の接合レンズと前記第2の接合レンズの光軸上の距離
TL:前記リアコンバーターレンズの物体側の第1面から像側最終面までの光軸上の距離、
である。
【請求項8】
以下の条件式(5-2)を満たす請求項に記載のリアコンバーターレンズ;
4.1<|TL/Yim×Tc|<4.9 …(5-2)
ただし、
Yim:最大像高、
TL:前記リアコンバーターレンズ中の最も物体側のレンズ面から最も像側のレンズ面までの光軸上の距離、
Tc:前記マスターレンズを前記リアコンバーターレンズと合成した場合の合成焦点距離と前記マスターレンズ焦点距離との比、
である。
【請求項9】
最物体側に、物体側が凸面の負の単レンズが配置され、
前記最物体側の前記負の単レンズが以下の条件式(6-2)を満たす、請求項に記載のリアコンバーターレンズ;
0.31<f1/ft<0.8 …(6-2)
ただし、
f1:前記最物体側の前記負の単レンズの焦点距離、
ft:前記リアコンバーターレンズの全系の焦点距離、
である。
【請求項10】
マスターレンズと、
前記マスターレンズの像側に着脱される、請求項1~のいずれか1項に記載のリアコンバーターレンズと、
撮像面上に形成された光学像を電気的な信号に変換する撮像部とを備え、
前記撮像部の前記撮像面上に被写体の光学像が形成されるように、前記マスターレンズおよび前記リアコンバーターレンズが設けられている、撮像光学装置。
【請求項11】
請求項10に記載の撮像光学装置を備える、デジタル機器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、マスターレンズの像側に着脱してレンズ系全体の焦点距離を長焦点側に変位させるリアコンバーターレンズ、そのリアコンバーターレンズを備える撮像光学装置およびデジタル機器に関する。
【背景技術】
【0002】
マスターレンズ像側に装着してレンズ系の焦点距離を長焦点側に変位させるリアコンバーターレンズが知られている。従来のリアコンバーターレンズの構成の例が、たとえば特開2016-45314号公報(特許文献1)および特開2012-47869号公報(特許文献2)に開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2016-45314号公報
【文献】特開2012-47869号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来より存在する一眼レフシステムでは、カメラの内部にミラーがあるため、フランジバックが比較的長い。したがってリアコンバーターレンズの構成について大きな制約を受けなくとも光学系を構成することが可能である。しかしながら近年普及しているミラーレス用カメラシステムでは、カメラ内にミラーが無いためカメラが小型化されている。したがってミラーレスカメラでは、レンズから撮像素子までの距離が短い。ミラーレスカメラシステムではマスターレンズのレンズバックが短いため、リアコンバーターレンズの構成に、ミラーを有するカメラ向けのリアコンバーターレンズのレンズ構成を適用するのが難しい。
【0005】
本発明はこのような課題に鑑みてなされたものであって、レンズバックの短いマスターレンズに対して良好な光学性能を有するリアコンバーターレンズ、そのリアコンバーターレンズを備える撮像光学装置およびデジタル機器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様に係るリアコンバーターレンズは、マスターレンズの像側に配置され、マスターレンズとの合成焦点距離がマスターレンズの焦点距離よりも大きくなるリアコンバーターレンズであって、像側から順に、正の単レンズ、正レンズと負レンズとからなる接合レンズ、が配置され、正の単レンズが下記条件式(1)を満たすリアコンバーターレンズ;
-0.53<fL/ft<-0.19 …(1)
ただし、
fL:正の単レンズの焦点距離、
ft:リアコンバーターレンズの全系の焦点距離、
である。
【0007】
本発明の一態様に係る撮像光学装置は、マスターレンズと、マスターレンズの像側に着脱される、上記のリアコンバーターレンズと、撮像面上に形成された光学像を電気的な信号に変換する撮像部とを備え、撮像部の撮像面上に被写体の光学像が形成されるように、マスターレンズおよびリアコンバーターレンズが設けられている。
【0008】
本発明の一態様に係るデジタル機器は、上記の撮像光学装置を備える。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、レンズバックの短いマスターレンズに対して良好な光学性能を有するリアコンバーターレンズ、そのリアコンバーターレンズを備える撮像光学装置およびデジタル機器を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本発明の一実施の形態に係るリアコンバーターレンズを搭載するカメラの模式的断面図である。
図2】実施の形態に係るリアコンバーターレンズと組み合わせ可能なマスターレンズの構成例を示す図である。
図3】マスターレンズと第1の実施の形態に係るリアコンバーターレンズとからなる光学系の構成を示す図である。
図4】マスターレンズと第1の実施の形態に係るリアコンバーターレンズとからなる光学系の縦収差図である。
図5】マスターレンズと第2の実施の形態に係るリアコンバーターレンズとからなる光学系の構成を示す図である。
図6】マスターレンズと第2の実施の形態に係るリアコンバーターレンズとからなる光学系の縦収差図である。
図7】マスターレンズと第3の実施の形態に係るリアコンバーターレンズとからなる光学系の構成を示す図である。
図8】マスターレンズと第3の実施の形態に係るリアコンバーターレンズとからなる光学系の縦収差図である。
図9】マスターレンズと第4の実施の形態に係るリアコンバーターレンズとからなる光学系の構成を示す図である。
図10】マスターレンズと第4の実施の形態に係るリアコンバーターレンズとからなる光学系の縦収差図である。
図11】マスターレンズと第5の実施の形態に係るリアコンバーターレンズとからなる光学系の構成を示す図である。
図12】マスターレンズと第5の実施の形態に係るリアコンバーターレンズとからなる光学系の縦収差図である。
図13】マスターレンズと第6の実施の形態に係るリアコンバーターレンズとからなる光学系の構成を示す図である。
図14】マスターレンズと第6の実施の形態に係るリアコンバーターレンズとからなる光学系の縦収差図である。
図15】マスターレンズと第7の実施の形態に係るリアコンバーターレンズとからなる光学系の構成を示す図である。
図16】マスターレンズと第7の実施の形態に係るリアコンバーターレンズとからなる光学系の縦収差図である。
図17】マスターレンズと第8の実施の形態に係るリアコンバーターレンズとからなる光学系の構成を示す図である。
図18】マスターレンズと第8の実施の形態に係るリアコンバーターレンズとからなる光学系の縦収差図である。
図19】マスターレンズと第9の実施の形態に係るリアコンバーターレンズとからなる光学系の構成を示す図である。
図20】マスターレンズと第9の実施の形態に係るリアコンバーターレンズとからなる光学系の縦収差図である。
図21】マスターレンズと第10の実施の形態に係るリアコンバーターレンズとからなる光学系の構成を示す図である。
図22】マスターレンズと第10の実施の形態に係るリアコンバーターレンズとからなる光学系の縦収差図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下に、図面を参照しつつ、本発明の一実施形態について説明する。
【0012】
図1は、本発明の実施形態に係るリアコンバーターレンズRCを搭載するカメラ10の模式的断面図である。カメラ10は、撮影レンズ2としてマスターレンズMLを備えた、レンズ交換式のカメラである。カメラ本体1は、その内部にミラーを有さない、いわゆるミラーレスカメラである。
【0013】
本実施形態に係るリアコンバーターレンズ3(RC)は、撮影レンズ2と撮像部4を有するカメラ本体1との間に取り付けられる。被写体(図示せず)からの光は、撮影レンズ2およびリアコンバーターレンズ3で集光されて、撮像部4の撮像面上に被写体の光学像を形成する。撮像部4に設けられた光電変換素子により被写体像が光電変換されて被写体の画像が生成される。この画像は、カメラ本体1に設けられた電子ビューファインダ5に表示される。これにより撮影者は、電子ビューファインダ5を介して被写体を観察することができる。なお、図が煩雑になるため図示が簡略化されているが、撮像部4は、画素(光電変換素子)ごとに設けられたマイクロレンズMCLを有する。
【0014】
レリーズボタン(図示せず)が撮影者によって押されると、撮像部4により光電変換された画像がメモリ(図示せず)に記憶される。これにより、撮影者はカメラ10を用いて被写体の撮影を行うことができる。カメラ10は本発明の実施の形態に係る撮像光学装置を実現する。また、カメラ10は上述のメモリ、およびカメラ10の動作を制御する制御部(図示せず)を備える。したがってカメラ10は本発明の実施の形態に係るデジタル機器を実現する。
【0015】
本実施形態に係るリアコンバーターレンズは、ミラーレスカメラに好適に用いることができる。しかし、クイックリターンミラーを有し、ファインダー光学系により被写体を観察する一眼レフタイプのカメラに、本発明の実施形態に係るリアコンバーターレンズを搭載してもよい。
【0016】
本実施形態に係るリアコンバーターレンズは、マスターレンズの像側に配置され、前記マスターレンズとの合成焦点距離がマスターレンズの焦点距離よりも大きくなるリアコンバーターレンズであって、像側から順に、正の単レンズ、接合レンズ、が配置され、正の単レンズが下記条件式(1)を満たす。
-0.53<fL/ft<-0.19 …(1)
ただし、
fL:正の単レンズの焦点距離、
ft:リアコンバーターレンズの全系の焦点距離、
である。
【0017】
上記の通り、本実施の形態に係るカメラ10はミラーレスカメラであり、撮像部4はマイクロレンズMCLを有する。ケラレ等を防止するために、リアコンバーターレンズとマイクロレンズMCLとの間にある程度の距離を確保する必要がある。このため、撮像部4への入射瞳位置、すなわちリアコンバーターレンズの射出瞳位置が、撮像部4の撮像面から一定の距離以上物体側に離れた位置にあるように保たれる必要がある。本実施の形態では、リアコンバーターレンズは、像側から順に正の単レンズおよび接合レンズを有する。これにより撮像部4への入射瞳の位置を、より像側に設定しながら、良好な収差補正ができる。
【0018】
条件式(1)は正の単レンズの焦点距離を適切に設定し、入射瞳を適切な位置に保ちながら良好な収差を補正するための条件式である。値fL/ftが条件式(1)の下限を下回ると、正の単レンズのパワーが不足することにより、入射瞳の位置が像側に近付きすぎるので好ましくない。値fL/ftが条件式(1)の上限を上回ると像面湾曲が増大するので好ましくない。
【0019】
1つの実施の形態において、接合レンズは、像側から順に、正レンズと負レンズとからなる第1の接合レンズを有し、第1の接合レンズは、以下の条件式(2-1)を満たすことが好ましい。条件式(2-1)において、fs1は第1の接合レンズの焦点距離を表す。
0.21<fs1/ft<0.51 …(2-1)
【0020】
上記構成により、第1の接合レンズの焦点距離を適切に設定することができるので、良好に収差を補正することができる。値fs1/ftが条件式(2-1)の下限を下回ると、第1の接合レンズのパワーが強くなりすぎるので、球面収差の補正が困難になる。値fs1/ftが条件式(2-1)の上限を上回ると、第1の接合レンズのパワーが弱くなりすぎるので、非点収差の補正が困難となる。
【0021】
別の実施形態において、接合レンズは、像側から順に負レンズと正レンズとからなる第1の接合レンズを有する。この場合において、第1の接合レンズは、以下の条件式(2-2)を満たすことが好ましい。条件式(2-2)において、fs1は第1の接合レンズの焦点距離を表す。
0.13<fs1/ft<0.19 …(2-2)
【0022】
上記構成により、第1の接合レンズの焦点距離を適切に設定することができるので、良好に収差を補正することができる。値fs1/ftが条件式(2-2)の下限を下回ると、第1の接合レンズのパワーが強くなりすぎるので、球面収差の補正が困難になる。値fs1/ftが条件式(2-2)の上限を上回ると、第1の接合レンズのパワーが弱くなりすぎるので、非点収差の補正が困難となる。
【0023】
1つの実施の形態において、上記の接合レンズは、像側から順に、第1の接合レンズと第2の接合レンズとからなり、第1の接合レンズは、像側から順に正レンズと負レンズとからなり、第2の接合レンズは、像側から順に正レンズと負レンズからなり、以下の条件式(3)を満足することが好ましい。
nd>1.85 …(3)
ただし、
nd:第1接合レンズおよび第2接合レンズの負レンズのd線屈折率、
である。
【0024】
別の実施の形態において、接合レンズは、像側から順に、第1の接合レンズと第2の接合レンズとからなり、第1の接合レンズは、像側から順に負レンズと正レンズとからなり、第2の接合レンズは、像側から順に負レンズと正レンズと負レンズとからなり、上記の条件式(3)を満足することが好ましい。
【0025】
屈折率ndの値が条件式(3)を満足することによって、非点収差と球面収差の補正を良好に行うことができる。
【0026】
本実施の形態において、第1接合レンズと第2接合レンズとの間の光軸上の距離が下記条件式(4)を満たすことが好ましい。
0.08<t/TL<0.15 …(4)
ただし、tは第1接合レンズと第2接合レンズの光軸上の距離であり、TLは、リアコンバーターレンズの物体側の第1面から像側最終面までの光軸上の距離である。
【0027】
本実施の形態に係るリアコンバータレンズにおいて、t/TLの値が条件式(4)を満足することにより、像面湾曲とコマ修正の補正を良好に行うことができる。
【0028】
1つの実施の形態において、リアコンバーターレンズは、以下の条件式(5-1)を満たすことが好ましい。ここで、Yimは最大像高を表わし、TLはリアコンバーターレンズ中の最も物体側のレンズ面から最も像側のレンズ面までの光軸上の距離を表わし、Tcは、マスターレンズをリアコンバーターレンズと合成した場合の合成焦点距離とマスターレンズ焦点距離との比を表わす。
2<|TL/Yim×Tc|<2.5 …(5-1)
【0029】
値|TL/Yim×Tc|が条件式(5-1)を満足することによって、リアコンバータレンズのバックフォーカスを確保しつつ、球面収差、非点収差および像面湾曲を良好に補正することができる。
【0030】
別の実施形態において、リアコンバーターレンズは、以下の条件式(5-2)を満たすことが好ましい。ここで、Yimは最大像高を表わし、TLはリアコンバーターレンズ中の最も物体側のレンズ面から最も像側のレンズ面までの光軸上の距離を表わし、Tcは、マスターレンズをリアコンバーターレンズと合成した場合の合成焦点距離とマスターレンズ焦点距離との比を表わす。
4.1<|TL/Yim×Tc|<4.9 …(5-2)
【0031】
値|TL/Yim×Tc|が条件式(5-2)を満足することによって、リアコンバータレンズのバックフォーカスを確保しつつ、球面収差、非点収差および像面湾曲を良好に補正することができる。
【0032】
1つの実施の形態に係るリアコンバーターレンズにおいて、最物体側に、物体側が凸面の正の単レンズが配置され、最物体側の正の単レンズが以下の条件式(6-1)を満たすことが好ましい。
-0.33<f1/ft<-0.24 …(6-1)
ただし、
f1:前記最物体側の前記正の単レンズの焦点距離、
ft:前記リアコンバーターレンズの全系の焦点距離、
である。
【0033】
条件式(6-1)を満足することによって、最物体側の正の単レンズのパワーを適切に設定することができるので、良好に収差を補正することができる。値f1/ftが条件式(6)の下限を下回ると、最物体側の正レンズのパワーが強くなりすぎるため、球面収差の補正が困難になる。値f1/ftが条件式(6-1)の上限を上回ると、最物体側の正レンズのパワーが弱くなりすぎるため、非点収差の補正が困難となる。
【0034】
別の実施の形態に係るリアコンバーターレンズにおいて、最物体側に、物体側が凸面の負の単レンズが配置され、最物体側の負の単レンズが以下の条件式(6-2)を満たすことが好ましい。
0.31<f1/ft<0.8 …(6-2)
ただし、
f1:前記最物体側の前記正の単レンズの焦点距離、
ft:前記リアコンバーターレンズの全系の焦点距離、
である。条件式(6-2)を満足することによって、最物体側の負の単レンズのパワーを適切に設定することができるので、良好に収差を補正することができる。値f1/ftが条件式(6-2)の下限を下回ると、最物体側の負レンズのパワーが強くなりすぎるため、球面収差の補正が困難になる。値f1/ftが条件式(6-2)の上限を上回ると、最物体側の負レンズのパワーが弱くなりすぎるため、非点収差の補正が困難となる。
【0035】
1つの実施の形態に係るリアコンバーターレンズにおいて、第1の接合レンズと第2の接合レンズとが下記の条件式(7-1)を満たすことが好ましい。ここで、fs1は、正レンズと負レンズとからなる第1の接合レンズの焦点距離を表わし、fs2は、正レンズと負レンズとからなる第2の接合レンズの焦点距離を表わす。
1.1<|fs1/fs2|<2.8 …(7-1)
【0036】
値|fs1/fs2|が条件式(7-1)の下限を下回ると、第1の接合レンズのパワーが強くなりすぎるため像面湾曲の補正が困難になる。値|fs1/fs2|が条件式(7-1)の上限を上回ると、第2の接合レンズのパワーが強くなりすぎるため、非点収差の補正が困難となる。
【0037】
別の実施の形態に係るリアコンバーターレンズにおいて、第1の接合レンズと第2の接合レンズとが下記の条件式(7-2)を満たすことが好ましい。ここで、fs1は、正レンズと負レンズとからなる第1の接合レンズの焦点距離を表わし、fs2は、正レンズと負レンズとからなる第2の接合レンズの焦点距離を表わす。
0.12<|fs1/fs2|<0.37 …(7-2)
【0038】
値|fs1/fs2|が条件式(7-2)の下限を下回ると、第1の接合レンズのパワーが強くなりすぎるため像面湾曲の補正が困難になる。値|fs1/fs2|が条件式(7-2)の上限を上回ると、第2の接合レンズのパワーが強くなりすぎるため、非点収差の補正が困難となる。
【0039】
本実施の形態において、リアコンバーターレンズは、以下の条件式(8)を満たすことが好ましい。
1.7<Yim/Bf<2.1 …(8)
ただし、Yim:最大像高、
Bf:バックフォーカス、
である。
【0040】
値Yim/Bfが条件式(8)の下限を下回ると、レンズバックが長くなる。一方、マスターレンズのレンズバックが短いため、リアコンバーターにおけるレンズの構成が困難となる。一方、値Yim/Bfが条件式(8)の上限を上回ると、レンズバックが短くなりすぎるため、リアコンバーターを構成するレンズの外径を大きくする必要がある。しかし、レンズの外径を大きくすることは小型化の点で好ましくない。
【0041】
[リアコンバーターレンズの光学構成]
実施の形態に係るリアコンバーターレンズの具体的な光学構成および光学特性を図面に基づいて説明する。以下の説明では、第1~第10の実施の形態が示される。図面において、第1~第10の実施の形態を「EX1」~「EX10」とそれぞれ表記する。
【0042】
なお、第1~第5の実施の形態に係るリアコンバータレンズは、1.4倍の倍率を有する。第6~第10の実施の形態に係るリアコンバータレンズは、2.0倍の倍率を有する。
【0043】
各実施形態に係るリアコンバーターレンズを示す図に、マスターレンズMLも合わせて示される。いずれの実施形態においても、同一諸元のマスターレンズMLにリアコンバーターレンズRCが組み合わされる。
【0044】
図2は、実施の形態に係るリアコンバーターレンズと組み合わせ可能なマスターレンズの構成例を示す図である。マスターレンズMLは、物体側から順に、物体側に凸面を向けたレンズM1と、レンズM2およびレンズM3を接合した接合レンズと、レンズM4およびレンズM5を接合した接合レンズと、レンズM6と、レンズM7およびレンズM8からなる接合レンズと、レンズM9、レンズM10、レンズM11とで構成される。なお、レンズM8とレンズM9との間に、開口絞りFSが配置される。
【0045】
表1に、マスターレンズMLの諸元の値を示す。この表において、FnoはFナンバーを表す。表2に、マスターレンズMLのレンズデータを示す。なお、レンズデータを示す表において、「#」は光線の進行する方向に沿った物体側からのレンズ面の順序(面番号)を示す。Rは各レンズ面の曲率半径を示す。dは、各光学面から次の光学面までの光軸上の距離(面間隔)を示す。Ndおよびνdは、d線(波長587.6nm)に対する屈折率及びアッベ数を示している。上記の定義は、以降に説明する実施の形態においても同じである。
(マスターレンズの諸元)
【表1】

(マスターレンズのレンズデータ)
【表2】

[第1の実施形態]
図3は、マスターレンズMLと第1の実施の形態に係るリアコンバーターレンズRCとからなる光学系の構成を示す図である。
【0046】
リアコンバータ―レンズRCは、最も物体側から順に、物体側が凸面の正の単レンズL11と、第2の接合レンズCL2と、第1の接合レンズCL1と、正の単レンズL16とから構成される。
【0047】
第2の接合レンズCL2は、物体側から順に負レンズL12と正レンズL13とからなる。
【0048】
第1の接合レンズCL1は、物体側から順に負レンズL14と正レンズL15とからなる。
【0049】
表3に、第1の実施形態に係るリアコンバーターレンズの諸元の値を示す。表4に、第1の実施形態に係るリアコンバーターレンズのレンズデータを示す。レンズデータを示す表において、面番号に*が付された面は非球面であり、その面形状は面頂点を原点とするローカルな直交座標系(x,y,z)を用いた以下の式(AS)で定義される。非球面データとして、表5に、非球面係数等を示す。なお、各実施形態における非球面データにおいて表記の無い項の係数は0であり、「E-n」は「×10-n」を意味する表記である。
z=(c・h2)/[1+√{1-(1+K)・c2・h2}]+Σ(Aj・hj) …(AS)
ただし、
h:z軸(光軸)に対して垂直な方向の高さ(h2=x2+y2)、
z:高さhの位置での光軸方向のサグ量(面頂点基準)、
c:面頂点での曲率(曲率半径の逆数)、
K:円錐定数、
Aj:j次の非球面係数、
である。
【表3】

【表4】

【表5】

図4は、マスターレンズと第1の実施の形態に係るリアコンバーターレンズとからなる光学系の縦収差図である。図4には、無限遠合焦状態のときの球面収差、非点収差、歪曲収差が示される。球面収差図は、d線(波長587.5617nm)に対する球面収差量(実線で示す)、C線(波長656.2725nm)に対する球面収差量(一点鎖線で示す)、g線(波長435.8343nm)に対する球面収差量(破線で示す)を、それぞれ近軸像面からの光軸方向の焦点位置のズレ量(単位:mm)で表している。縦軸は瞳への入射高さをその最大高さで規格化した値(すなわち相対瞳高さ)を表している。
【0050】
非点収差図において、破線Tは、d線に対するタンジェンシャル像面を、近軸像面からの光軸方向の焦点位置のズレ量(単位:mm)で表しており、実線Sは、d線に対するサジタル像面を、近軸像面からの光軸方向の焦点位置のズレ量(単位:mm)で表している。縦軸は像高(IMG HT,単位:mm)を表している。
【0051】
歪曲収差図において、横軸はd線に対する歪曲を理想の像高に対する実際の像高の割合(単位:%)を表しており、縦軸は像高(IMG HT,単位:mm)を表している。なお、以降に説明する各収差図についても上記の説明および、図4に示す符号が適用される。これらの各収差図より、第1の実施の形態に係るリアコンバーターレンズを含む光学系は、諸収差を良好に補正していることが理解できる。
【0052】
[第2の実施形態]
図5は、マスターレンズと第2の実施の形態に係るリアコンバーターレンズとからなる光学系の構成を示す図である。第1の実施の形態と同様に、リアコンバータ―レンズRCは、最も物体側から順に、物体側が凸面の正の単レンズL11と、第2の接合レンズCL2と、第1の接合レンズCL1と、正の単レンズL16とから構成される。第2の接合レンズCL2は、物体側から順に負レンズL12と正レンズL13とからなる。第1の接合レンズCL1は、物体側から順に負レンズL14と正レンズL15とからなる。
【0053】
表6に、第2の実施形態に係るリアコンバーターレンズの諸元の値を示す。表7に、第2の実施形態に係るリアコンバーターレンズのレンズデータを示す。表8に、非球面係数等を示す。
【表6】

【表7】

【表8】

図6は、マスターレンズと第2の実施の形態に係るリアコンバーターレンズとからなる光学系の縦収差図である。図6に含まれる各収差図より、第2の実施の形態に係るリアコンバーターレンズを含む光学系は、諸収差を良好に補正していることが理解できる。
【0054】
[第3の実施形態]
図7は、マスターレンズと第3の実施の形態に係るリアコンバーターレンズとからなる光学系の構成を示す図である。第1の実施の形態と同様に、リアコンバータ―レンズRCは、最も物体側から順に、物体側が凸面の正の単レンズL11と、第2の接合レンズCL2と、第1の接合レンズCL1と、正の単レンズL16とから構成される。第2の接合レンズCL2は、物体側から順に負レンズL12と正レンズL13とからなる。第1の接合レンズCL1は、物体側から順に負レンズL14と正レンズL15とからなる。
【0055】
表9に、第3の実施形態に係るリアコンバーターレンズの諸元の値を示す。表10に、第3の実施形態に係るリアコンバーターレンズのレンズデータを示す。表11に、非球面係数等を示す。
【表9】

【表10】

【表11】

図8は、マスターレンズと第3の実施の形態に係るリアコンバーターレンズとからなる光学系の縦収差図である。図8に含まれる各収差図より、第3の実施の形態に係るリアコンバーターレンズを含む光学系は、諸収差を良好に補正していることが理解できる。
【0056】
[第4の実施形態]
図9は、マスターレンズと第4の実施の形態に係るリアコンバーターレンズとからなる光学系の構成を示す図である。第1の実施の形態と同様に、リアコンバータ―レンズRCは、最も物体側から順に、物体側が凸面の正の単レンズL11と、第2の接合レンズCL2と、第1の接合レンズCL1と、正の単レンズL16とから構成される。第2の接合レンズCL2は、物体側から順に負レンズL12と正レンズL13とからなる。第1の接合レンズCL1は、物体側から順に負レンズL14と正レンズL15とからなる。
【0057】
表12に、第4の実施形態に係るリアコンバーターレンズの諸元の値を示す。表13に、第4の実施形態に係るリアコンバーターレンズのレンズデータを示す。表14に、非球面係数等を示す。
【表12】

【表13】

【表14】

図10は、マスターレンズと第4の実施の形態に係るリアコンバーターレンズとからなる光学系の縦収差図である。図10に含まれる各収差図より、第4の実施の形態に係るリアコンバーターレンズを含む光学系は、諸収差を良好に補正していることが理解できる。
【0058】
[第5の実施形態]
図11は、マスターレンズと第5の実施の形態に係るリアコンバーターレンズとからなる光学系の構成を示す図である。第1の実施の形態と同様に、リアコンバータ―レンズRCは、最も物体側から順に、物体側が凸面の正の単レンズL11と、第2の接合レンズCL2と、第1の接合レンズCL1と、正の単レンズL16とから構成される。第2の接合レンズCL2は、物体側から順に負レンズL12と正レンズL13とからなる。第1の接合レンズCL1は、物体側から順に負レンズL14と正レンズL15とからなる。
【0059】
表15に、第5の実施形態に係るリアコンバーターレンズの諸元の値を示す。表16に、第5の実施形態に係るリアコンバーターレンズのレンズデータを示す。表17に、非球面係数等を示す。
【表15】

【表16】

【表17】

図12は、マスターレンズと第5の実施の形態に係るリアコンバーターレンズとからなる光学系の縦収差図である。図12に含まれる各収差図より、第5の実施の形態に係るリアコンバーターレンズを含む光学系は、諸収差を良好に補正していることが理解できる。
【0060】
[第6の実施形態]
図13は、マスターレンズと第6の実施の形態に係るリアコンバーターレンズとからなる光学系の構成を示す図である。第6の実施の形態では、リアコンバータ―レンズRCは、最も物体側から順に、物体側が凸面の負の単レンズL21と、正の単レンズL22と、第2の接合レンズCL2と、第1の接合レンズCL1と、正の単レンズL28とから構成される。
【0061】
第2の接合レンズCL2は、物体側から順に負レンズL23と正レンズL24と負レンズL25とからなる。
【0062】
第1の接合レンズCL1は、物体側から順に正レンズL26と負レンズL27とからなる。
【0063】
表18に、第6の実施形態に係るリアコンバーターレンズの諸元の値を示す。表19に、第6の実施形態に係るリアコンバーターレンズのレンズデータを示す。表20に、非球面係数等を示す。
【表18】

【表19】

【表20】

図14は、マスターレンズと第6の実施の形態に係るリアコンバーターレンズとからなる光学系の縦収差図である。図14に含まれる各収差図より、第6の実施の形態に係るリアコンバーターレンズを含む光学系は、諸収差を良好に補正していることが理解できる。
【0064】
[第7の実施形態]
図15は、マスターレンズと第7の実施の形態に係るリアコンバーターレンズとからなる光学系の構成を示す図である。第7の実施の形態では、リアコンバータ―レンズRCは、最も物体側から順に、物体側が凸面の負の単レンズL21と、正の単レンズL22と、第2の接合レンズCL2と、第1の接合レンズCL1と、正の単レンズL28とから構成される。
【0065】
第2の接合レンズCL2は、物体側から順に負レンズL23と正レンズL24と負レンズL25とからなる。
第1の接合レンズCL1は、物体側から順に正レンズL26と負レンズL27とからなる。
【0066】
表21に、第7の実施形態に係るリアコンバーターレンズの諸元の値を示す。表22に、第7の実施形態に係るリアコンバーターレンズのレンズデータを示す。表23に、非球面係数等を示す。
【表21】

【表22】

【表23】

図16は、マスターレンズと第7の実施の形態に係るリアコンバーターレンズとからなる光学系の縦収差図である。図16に含まれる各収差図より、第7の実施の形態に係るリアコンバーターレンズを含む光学系は、諸収差を良好に補正していることが理解できる。
【0067】
[第8の実施形態]
図17は、マスターレンズと第8の実施の形態に係るリアコンバーターレンズとからなる光学系の構成を示す図である。第8の実施の形態では、リアコンバータ―レンズRCは、最も物体側から順に、物体側が凸面の負の単レンズL21と、正の単レンズL22と、第2の接合レンズCL2と、第1の接合レンズCL1と、正の単レンズL28とから構成される。
【0068】
第2の接合レンズCL2は、物体側から順に負レンズL23と正レンズL24と負レンズL25とからなる。
第1の接合レンズCL1は、物体側から順に正レンズL26と負レンズL27とからなる。
【0069】
表24に、第8の実施形態に係るリアコンバーターレンズの諸元の値を示す。表25に、第8の実施形態に係るリアコンバーターレンズのレンズデータを示す。表26に、非球面係数等を示す。
【表24】

【表25】

【表26】

図18は、マスターレンズと第8の実施の形態に係るリアコンバーターレンズとからなる光学系の縦収差図である。図18に含まれる各収差図より、第8の実施の形態に係るリアコンバーターレンズを含む光学系は、諸収差を良好に補正していることが理解できる。
【0070】
[第9の実施形態]
図19は、マスターレンズと第9の実施の形態に係るリアコンバーターレンズとからなる光学系の構成を示す図である。第9の実施の形態では、リアコンバータ―レンズRCは、最も物体側から順に、物体側が凸面の負の単レンズL21と、正の単レンズL22と、第2の接合レンズCL2と、第1の接合レンズCL1と、正の単レンズL28とから構成される。
【0071】
第2の接合レンズCL2は、物体側から順に負レンズL23と正レンズL24と負レンズL25とからなる。
第1の接合レンズCL1は、物体側から順に正レンズL26と負レンズL27とからなる。
【0072】
表27に、第9の実施形態に係るリアコンバーターレンズの諸元の値を示す。表28に、第9の実施形態に係るリアコンバーターレンズのレンズデータを示す。表29に、非球面係数等を示す。
【表27】

【表28】

【表29】

図20は、マスターレンズと第9の実施の形態に係るリアコンバーターレンズとからなる光学系の縦収差図である。図20に含まれる各収差図より、第9の実施の形態に係るリアコンバーターレンズを含む光学系は、諸収差を良好に補正していることが理解できる。
【0073】
[第10の実施形態]
図21は、マスターレンズと第10の実施の形態に係るリアコンバーターレンズとからなる光学系の構成を示す図である。第10の実施の形態では、リアコンバータ―レンズRCは、最も物体側から順に、物体側が凸面の負の単レンズL21と、正の単レンズL22と、第2の接合レンズCL2と、第1の接合レンズCL1と、正の単レンズL28とから構成される。
【0074】
第2の接合レンズCL2は、物体側から順に負レンズL23と正レンズL24と負レンズL25とからなる。
第1の接合レンズCL1は、物体側から順に正レンズL26と負レンズL27とからなる。
【0075】
表30に、第10の実施形態に係るリアコンバーターレンズの諸元の値を示す。表31に、第10の実施形態に係るリアコンバーターレンズのレンズデータを示す。表32に、非球面係数等を示す。
【表30】

【表31】

【表32】

図22は、マスターレンズと第10の実施の形態に係るリアコンバーターレンズとからなる光学系の縦収差図である。図22に含まれる各収差図より、第10の実施の形態に係るリアコンバーターレンズを含む光学系は、諸収差を良好に補正していることが理解できる。
【0076】
表33に各実施形態の数値を示す。表34に、各実施形態の条件式対応値を示す。表33において、nd1,nd2,nd3は、物体側から順に該当する、接合レンズの負レンズのd線屈折率を示す。表34において、(3)式-1、(3)式-2、(3)式-3は、物体側から順に該当する、接合レンズの負レンズのd線屈折率を示す。
【表33】

【表34】

本発明の実施の形態および実施例について説明したが、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【符号の説明】
【0077】
1 カメラ本体、2 撮影レンズ、3,RC リアコンバーターレンズ、4 撮像部、5 電子ビューファインダ、10 カメラ、CL 接合レンズ、CL1 第1の接合レンズ、CL2 第2の接合レンズ、M1,M3,M4,M5,M6,M7,M8,M9,M10,M11 レンズ、L11,L13,L15,L16,L22,L24,L26,L28 正レンズ、L12,L14,L21,L23,L25,L27 負レンズ、MCL マイクロレンズ、ML マスターレンズ。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22