IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 株式会社ディスコの特許一覧

<>
  • 特許-デバイスチップの製造方法 図1
  • 特許-デバイスチップの製造方法 図2
  • 特許-デバイスチップの製造方法 図3
  • 特許-デバイスチップの製造方法 図4
  • 特許-デバイスチップの製造方法 図5
  • 特許-デバイスチップの製造方法 図6
  • 特許-デバイスチップの製造方法 図7
  • 特許-デバイスチップの製造方法 図8
  • 特許-デバイスチップの製造方法 図9
  • 特許-デバイスチップの製造方法 図10
  • 特許-デバイスチップの製造方法 図11
  • 特許-デバイスチップの製造方法 図12
  • 特許-デバイスチップの製造方法 図13
  • 特許-デバイスチップの製造方法 図14
  • 特許-デバイスチップの製造方法 図15
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-11-16
(45)【発行日】2023-11-27
(54)【発明の名称】デバイスチップの製造方法
(51)【国際特許分類】
   H01L 21/301 20060101AFI20231117BHJP
   H01L 21/304 20060101ALI20231117BHJP
   B23K 26/53 20140101ALI20231117BHJP
【FI】
H01L21/78 W
H01L21/78 B
H01L21/78 Q
H01L21/304 631
B23K26/53
【請求項の数】 5
(21)【出願番号】P 2020055059
(22)【出願日】2020-03-25
(65)【公開番号】P2021158164
(43)【公開日】2021-10-07
【審査請求日】2023-01-13
(73)【特許権者】
【識別番号】000134051
【氏名又は名称】株式会社ディスコ
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】廣沢 俊一郎
【審査官】内田 正和
(56)【参考文献】
【文献】特開2019-197759(JP,A)
【文献】特開2019-62108(JP,A)
【文献】特開昭63-276240(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 21/301
H01L 21/304
B23K 26/53
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
格子状の分割予定ラインで区画された表面の各領域にデバイスを有するウェーハを該分割予定ラインに沿って分割し、デバイスチップを形成するデバイスチップの製造方法であって、
ウェーハの表面側に保護シートを貼着する保護シート貼着ステップと、
該保護シート貼着ステップ実施後、ウェーハの裏面側からウェーハに対して透過性を有する波長のレーザー光線を該分割予定ラインに沿って照射し、ウェーハの内部に該分割予定ラインに沿った改質層を形成する改質層形成ステップと、
該改質層形成ステップ実施後、ウェーハを裏面側から研削して仕上げ厚さに形成する研削ステップと、
該研削ステップ実施後、ウェーハの裏面側に、ウェーハの直径を超える大きさのエキスパンドシートを貼着し、該保護シートと該エキスパンドシートでウェーハが挟まれた状態にするエキスパンドシート貼着ステップと、
該エキスパンドシート貼着ステップ実施後、ウェーハの表面に貼着した該保護シートに、底部に残存部を有する切り込みを該分割予定ラインに沿って形成する切り込み形成ステップと、
該切り込み形成ステップ実施後、該エキスパンドシートを面方向に拡張して、ウェーハを該改質層を起点に破断して個々のデバイスチップに分割するとともに該保護シートを該残存部が連結した状態で拡張する拡張ステップと、
該拡張ステップ実施後、ウェーハの表面の該保護シートをウェーハから剥離する保護シート剥離ステップと、を備え、
該拡張ステップでは、該切り込みが該保護シートの拡張を促すことを特徴とするデバイスチップの製造方法。
【請求項2】
該保護シートは、基材層と粘着層とを有し、該切り込み形成ステップ実施後の該保護シートは、該粘着層だけで該残存部を形成して連結している請求項1に記載のデバイスチップの製造方法。
【請求項3】
該切り込み形成ステップでは、切削ブレードを該保護シートに切り込ませて該切り込みを形成する請求項1又は請求項2に記載のデバイスチップの製造方法。
【請求項4】
該エキスパンドシートは、基材シートと該基材シートに積層しウェーハの裏面に貼着するDAF層を有する請求項1、請求項2又は請求項3に記載のデバイスチップの製造方法。
【請求項5】
該改質層形成ステップの前に、ウェーハを裏面側から研削し、所定の厚さに予め薄化する予備研削ステップを備える請求項1、請求項2、請求項3又は請求項4に記載のデバイスチップの製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、デバイスチップの製造方法、特に、SDBG加工に関する。
【背景技術】
【0002】
電子機器の軽薄短小化に伴い、半導体のデバイスチップも軽薄短小化が進んでいる。デバイスチップを薄く形成すると、ウェーハの分割加工時の欠けが抗折強度の低下に大きく影響するため、極力欠けが発生しない加工方法として、レーザー加工と研削加工によってデバイスチップに分割する加工方法が考案された(例えば、特許文献1及び特許文献2参照)。
【0003】
この種の加工方法のうち一つの加工方法は、予め、レーザー光線でストリート(分割予定ライン)に沿った改質層をウェーハの内部に形成し、裏面から研削して薄化することで改質層からクラックが伸展してウェーハがチップに分割されるSDBG(Stealth Dicing Before Grinding)と呼ばれる加工方法である。
【0004】
また、他の加工方法として、さらに、研削後のウェーハにエキスパンドシートを貼って、エキスパンドシートを拡張することで、確実にデバイスチップへと破断する方法も良く用いられている。また、デバイスチップ同士を重ねるパッケージに良く用いられる。また、前述した加工方法は、DAF(Die Attach Film)付きエキスパンドシートを用いる事もあり、その際は、DAFを分割するためにDAFを冷却してから拡張したり、デバイスチップとデバイスチップとの間のDAFをレーザーでアブレーション加工して分割したりする。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】特開2019-197759号公報
【文献】特開2017-054843号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
これらの加工方法では、複数の装置を使用するため、ウェーハが各装置間を搬送されるが、特に研削加工後のウェーハは、デバイスチップに分割されている場合、搬送中の振動によってデバイスチップ同士が擦れ、欠けを発生させる恐れがある。また、これらの加工方法は、拡張時に発生する端材が飛散してデバイスチップに接触し、デバイスチップが損傷したり、拡張したウェーハ外周のエキスパンドシートを熱収縮させる際に発生するエキスパンドシートの材質が煙となり、煙がデバイスに付着してしまう恐れもある。このように、特許文献1及び特許文献2に示された加工方法は、デバイスチップ抗折強度の低下を抑制することが可能となるが、デバイスチップを破損させるおそれがあった。
【0007】
本発明は、かかる問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、抗折強度の低下を抑制しながらも、デバイスチップの破損を抑制することができるデバイスチップの製造方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明のデバイスチップの製造方法は、格子状の分割予定ラインで区画された表面の各領域にデバイスを有するウェーハを該分割予定ラインに沿って分割し、デバイスチップを形成するデバイスチップの製造方法であって、ウェーハの表面側に保護シートを貼着する保護シート貼着ステップと、該保護シート貼着ステップ実施後、ウェーハの裏面側からウェーハに対して透過性を有する波長のレーザー光線を該分割予定ラインに沿って照射し、ウェーハの内部に該分割予定ラインに沿った改質層を形成する改質層形成ステップと、該改質層形成ステップ実施後、ウェーハを裏面側から研削して仕上げ厚さに形成する研削ステップと、該研削ステップ実施後、ウェーハの裏面側に、ウェーハの直径を超える大きさのエキスパンドシートを貼着し、該保護シートと該エキスパンドシートでウェーハが挟まれた状態にするエキスパンドシート貼着ステップと、該エキスパンドシート貼着ステップ実施後、ウェーハの表面に貼着した該保護シートに、底部に残存部を有する切り込みを該分割予定ラインに沿って形成する切り込み形成ステップと、該切り込み形成ステップ実施後、該エキスパンドシートを面方向に拡張して、ウェーハを該改質層を起点に破断して個々のデバイスチップに分割するとともに該保護シートを該残存部が連結した状態で拡張する拡張ステップと、該拡張ステップ実施後、ウェーハの表面の該保護シートをウェーハから剥離する保護シート剥離ステップと、を備え、該拡張ステップでは、該切り込みが該保護シートの拡張を促すことを特徴とする。
【0009】
前記デバイスチップの製造方法において、該保護シートは、基材層と粘着層とを有し、該切り込み形成ステップ実施後の該保護シートは、該粘着層だけで該残存部を形成して連結しても良い。
【0010】
前記デバイスチップの製造方法において、該切り込み形成ステップでは、切削ブレードを該保護シートに切り込ませて該切り込みを形成しても良い。
【0011】
前記デバイスチップの製造方法において、該エキスパンドシートは、基材シートと該基材シートに積層しウェーハの裏面に貼着するDAF層を有しても良い。
【0012】
前記デバイスチップの製造方法において、該改質層形成ステップの前に、ウェーハを裏面側から研削し、所定の厚さに予め薄化する予備研削ステップを備えても良い。
【発明の効果】
【0013】
本発明のデバイスチップの製造方法は、抗折強度の低下を抑制しながらも、デバイスチップの破損を抑制することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1図1は、実施形態1に係るデバイスチップの製造方法の加工対象のウェーハの一例を示す斜視図である。
図2図2は、実施形態1に係るデバイスチップの製造方法の流れを示すフローチャートである。
図3図3は、図2に示されたデバイスチップの製造方法の保護シート貼着ステップを示す斜視図である。
図4図4は、図2に示されたデバイスチップの製造方法の改質層形成ステップを一部断面で示す側面図である。
図5図5は、図2に示されたデバイスチップの製造方法の研削ステップを一部断面で示す側面図である。
図6図6は、図2に示されたデバイスチップの製造方法のエキスパンドシート貼着ステップを一部断面で示す側面図である。
図7図7は、図2に示されたデバイスチップの製造方法の切り込み形成ステップを一部断面で示す側面図である。
図8図8は、図7中のVIII部を拡大して示す断面図である。
図9図9は、図2に示されたデバイスチップの製造方法の拡張ステップにおいて拡張装置が環状フレームを保持した状態を一部断面で示す側面図である。
図10図10は、図9に示されたデバイスチップの製造方法の拡張ステップにおいてエキスパンドシートを拡張した状態を一部断面で示す側面図である。
図11図11は、図9に示されたデバイスチップの製造方法の拡張ステップにおいて拡張されたウェーハを固定する状態を一部断面で示す側面図である。
図12図12は、図2に示されたデバイスチップの製造方法の保護シート剥離ステップを示す断面図である。
図13図13は、実施形態2に係るデバイスチップの製造方法の流れを示すフローチャートである。
図14図14は、図13に示されたデバイスチップの製造方法のレーザーDAFカットステップを一部断面で示す側面図である。
図15図15は、実施形態3に係るデバイスチップの製造方法の流れを示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0015】
本発明を実施するための形態(実施形態)につき、図面を参照しつつ詳細に説明する。以下の実施形態に記載した内容により本発明が限定されるものではない。また、以下に記載した構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、実質的に同一のものが含まれる。さらに、以下に記載した構成は適宜組み合わせることが可能である。また、本発明の要旨を逸脱しない範囲で構成の種々の省略、置換又は変更を行うことができる。
【0016】
〔実施形態1〕
本発明の実施形態1に係るデバイスチップの製造方法を図面に基づいて説明する。図1は、実施形態1に係るデバイスチップの製造方法の加工対象のウェーハの一例を示す斜視図である。図2は、実施形態1に係るデバイスチップの製造方法の流れを示すフローチャートである。
【0017】
実施形態1に係るデバイスチップの製造方法は、図1に示すウェーハ1の加工方法である。ウェーハ1は、シリコン、サファイア、又はガリウムヒ素などを基板2とする円板状の半導体ウェーハや光デバイスウェーハ等のウェーハである。ウェーハ1は、図1に示すように、格子状の分割予定ライン4で区画された基板2の表面3の各領域にデバイス5を有している。
【0018】
デバイス5は、例えば、IC(Integrated Circuit)、又はLSI(Large Scale Integration)等の集積回路、CCD(Charge Coupled Device)、又はCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)等のイメージセンサである。
【0019】
実施形態1に係るデバイスチップの製造方法は、ウェーハ1を仕上げ厚さ8まで薄化するとともに、分割予定ライン4に沿って分割し、デバイスチップ6を形成するデバイスチップ6の製造方法である。なお、デバイスチップ6は、基板2の一部と、基板2の表面3に形成されたデバイス5とにより構成される。デバイスチップの製造方法は、図2に示すように、保護シート貼着ステップ1001と、改質層形成ステップ1002と、研削ステップ1003と、エキスパンドシート貼着ステップ1004と、切り込み形成ステップ1005と、拡張ステップ1006と、保護シート剥離ステップ1007とを備える。
【0020】
(保護シート貼着ステップ)
図3は、図2に示されたデバイスチップの製造方法の保護シート貼着ステップを示す斜視図である。保護シート貼着ステップ1001は、ウェーハ1の表面3側に保護シート10を貼着するステップである。
【0021】
実施形態1において、保護シート貼着ステップ1001では、図3に示すように、ウェーハ1と同径の保護シート10をウェーハ1の表面3に貼着する。実施形態1では、保護シート10は、非粘着性の合成樹脂で構成された基材層11と、基材層11に積層されかつ粘着性の合成樹脂で構成されてウェーハ1の表面3に貼着する粘着層12とを備えている。デバイスチップの製造方法は、ウェーハ1の表面3に保護シート10を貼着すると、改質層形成ステップ1002に進む。
【0022】
(改質層形成ステップ)
図4は、図2に示されたデバイスチップの製造方法の改質層形成ステップを一部断面で示す側面図である。改質層形成ステップ1002は、保護シート貼着ステップ1001実施後、ウェーハ1の表面3の裏側の裏面7側からウェーハ1の基板2に対して透過性を有する波長(実施形態1では、1300nm~1064nm)のレーザー光線24を、ウェーハ1の基板2の内部に集光点24-1を位置付けた状態で分割予定ライン4に沿って照射し、ウェーハ1の基板2の内部に分割予定ライン4に沿った図4に示す改質層9を形成するステップである。
【0023】
なお、改質層9とは、密度、屈折率、機械的強度やその他の物理的特性が周囲のそれとは異なる状態になった領域のことを意味し、溶融処理領域、クラック領域、絶縁破壊領域、屈折率変化領域、及びこれらの領域が混在した領域等を例示できる。また、改質層9は、ウェーハ1の基板2の他の部分よりも機械的な強度等が低い。
【0024】
実施形態1において、改質層形成ステップ1002では、レーザー加工装置20が保護シート10を介してウェーハ1の基板2の表面3側をチャックテーブル21の保持面22に吸引保持する。改質層形成ステップ1002では、図4に示すように、レーザー光線照射ユニット23の集光点24-1を基板2の内部に設定して、レーザー加工装置20が、チャックテーブル21とレーザー光線照射ユニット23とを分割予定ライン4に沿って相対的に移動させながらパルス状のレーザー光線24を分割予定ライン4に沿って照射する。
【0025】
実施形態1において、改質層形成ステップ1002では、レーザー加工装置20が、チャックテーブル21に吸引保持されたウェーハ1に対してレーザー光線照射ユニット23を図4中に点線で示す位置から図4中に実線で示す位置に向かうように、チャックテーブル21を移動させながらレーザー光線24を照射する。改質層形成ステップ1002では、レーザー加工装置20が、ウェーハ1に対して透過性を有する波長を有するレーザー光線24を照射するために、図4に示すように、基板2の内部に分割予定ライン4に沿って改質層9を形成する。
【0026】
改質層形成ステップ1002では、全ての分割予定ライン4に沿って基板2の内部に改質層9を形成すると、レーザー光線24の照射、チャックテーブル21の吸引保持を停止して、研削ステップ1003に進む。
【0027】
(研削ステップ)
図5は、図2に示されたデバイスチップの製造方法の研削ステップを一部断面で示す側面図である。研削ステップ1003は、改質層形成ステップ1002実施後、ウェーハ1を裏面7側から研削して、ウェーハ1を仕上げ厚さ8に形成するステップである。
【0028】
実施形態1において、研削ステップ1003では、研削装置30が、チャックテーブル31の保持面32に保護シート10を介してウェーハ1の基板2の表面3側を吸引保持する。研削ステップ1003では、図5に示すように、スピンドル33により研削ホイール34を回転しかつチャックテーブル31を軸心回りに回転させ、研削液ノズル35から純水等の研削液36を供給しつつ、研削ホイール34の研削用砥石37をウェーハ1の基板2の裏面7に当接させてチャックテーブル31に所定の送り速度で近づけて、研削用砥石37でウェーハ1の裏面7を研削して、ウェーハ1を薄化する。なお、研削ステップ1003では、研削でかかる負荷によりウェーハ1に形成された改質層9から厚さ方向にクラックが伸展する。
【0029】
なお、実施形態1において、研削ステップ1003では、研削装置30が、ウェーハ1を仕上げ厚さ8まで薄化すると、研削ホイール34をウェーハ1から退避させ、チャックテーブル31の吸引保持を停止して、エキスパンドシート貼着ステップ1004に進む。
【0030】
(エキスパンドシート貼着ステップ)
図6は、図2に示されたデバイスチップの製造方法のエキスパンドシート貼着ステップを一部断面で示す側面図である。エキスパンドシート貼着ステップ1004は、研削ステップ1003実施後、ウェーハ1の裏面7側にウェーハ1の直径を超える大きさのエキスパンドシート40を貼着し、保護シート10とエキスパンドシート40でウェーハ1が挟まれた状態にするステップである。なお、図6は、改質層9を省略している。
【0031】
実施形態1において、エキスパンドシート40は、ウェーハ1の直径よりも外径が大きな円板状の基材シート41のみを有している。基材シート41は、伸縮性を有し、加熱されると収縮する合成樹脂により構成されている。また、実施形態1において、基材シート41は、非粘着性の合成樹脂で構成された基材層と、基材層に積層されかつ粘着性の合成樹脂で構成されてウェーハ1の裏面7に貼着する粘着層とを備えている。
【0032】
実施形態1において、エキスパンドシート貼着ステップ1004では、マウンタ50が、円板状の保持テーブル51の保持面52の中央に保護シート10を介してウェーハ1の基板2の表面3側を保持し、保持テーブル51の外縁部に設けられかつ保持面52よりも低いフレーム保持部53上に内径がウェーハ1の直径よりも大きくかつエキスパンドシート40の外径よりも小さい環状フレーム45を保持する。このとき、ウェーハ1の裏面7と環状フレーム45の表面とが同一平面上に位置するのが望ましい。
【0033】
実施形態1において、エキスパンドシート貼着ステップ1004では、マウンタ50が、エキスパンドシート40の一端部を環状フレーム45に貼着し、エキスパンドシート40の基材シート41の基材層11を保持テーブル51の保持面52に押圧する貼着ローラ54をエキスパンドシート40が貼着した環状フレーム45の一端部から他端部に向けて保持面52即ちウェーハ1の裏面7に沿って移動させる。
【0034】
実施形態1において、エキスパンドシート貼着ステップ1004では、マウンタ50が、エキスパンドシート40の外縁部を環状フレーム45に貼着し、エキスパンドシート40の中央部をウェーハ1の裏面7に貼着して、保護シート10とエキスパンドシート40とでウェーハ1が挟まれた状態にする。実施形態1において、エキスパンドシート貼着ステップ1004では、マウンタ50が、エキスパンドシート40を環状フレーム45とウェーハ1の裏面7とに貼着すると、切り込み形成ステップ1005に進む。
【0035】
(切り込み形成ステップ)
図7は、図2に示されたデバイスチップの製造方法の切り込み形成ステップを一部断面で示す側面図である。図8は、図7中のVIII部を拡大して示す断面図である。切り込み形成ステップ1005は、エキスパンドシート貼着ステップ1004実施後、ウェーハ1の表面3に貼着した保護シート10に、底部に残存部14を有する切り込み13を分割予定ライン4に沿って形成するステップである。なお、図7は、改質層9を省略している。
【0036】
実施形態1において、切り込み形成ステップ1005では、切削装置60が、チャックテーブル61の保持面62にエキスパンドシート40を介してウェーハ1の裏面7側を吸引保持し、チャックテーブル61の周囲に設けられたクランプ部63で環状フレーム45をクランプする。切り込み形成ステップ1005では、切削装置60が、切削ユニット64の切削ブレード65と分割予定ライン4との位置合わせを行うアライメントを遂行した後、チャックテーブル61と切削ユニット64の切削ブレード65とを分割予定ライン4に沿って相対的に移動させながら、図7に示すように、切削ブレード65を分割予定ライン4上の保護シート10の基材層11に切り込ませて、保護シート10に切り込み13を形成する。
【0037】
実施形態1において、切り込み形成ステップ1005では、切削装置60が、切削ブレード65を基材層11の厚み分、基材シート41に切り込ませて、基材シート41に底部に残存部14を有する分割予定ライン4上の切り込み13を形成する。このために、実施形態1において、切り込み形成ステップ1005後の保護シート10は、図8に示すように、粘着層12だけで残存部14を形成して、基材層11を分割予定ライン4に沿って分割し、分割予定ライン4に沿って分割された基材層11同士を粘着層12が連結している。なお、実施形態1では、切り込み13が、基材層11を分割予定ライン4に沿って分割しているが、本発明では、これに限定されることなく、底部に残存部14が基材層11の一部を含んでも良い。また、本発明では、切り込み形成ステップ1005は、レーザー光線によるアブレーション加工で基材シート41に切り込み13を形成しても良い。
【0038】
実施形態1において、切り込み形成ステップ1005では、切削装置60が、保護シート10の全ての分割予定ライン4上に切り込み13を形成すると、切削ユニット64をチャックテーブル61から退避し、チャックテーブル61の保持面62の吸引保持を停止し、クランプ部63のクランプを解除して、拡張ステップ1006に進む。
【0039】
(拡張ステップ)
図9は、図2に示されたデバイスチップの製造方法の拡張ステップにおいて拡張装置が環状フレームを保持した状態を一部断面で示す側面図である。図10は、図9に示されたデバイスチップの製造方法の拡張ステップにおいてエキスパンドシートを拡張した状態を一部断面で示す側面図である。図11は、図9に示されたデバイスチップの製造方法の拡張ステップにおいて拡張されたウェーハを固定する状態を一部断面で示す側面図である。
【0040】
拡張ステップ1006は、切り込み形成ステップ1005実施後、エキスパンドシート40を面方向に拡張して、ウェーハ1を改質層9を起点に破断して個々のデバイスチップ6に分割するとともに保護シート10を残存部14が分割予定ライン4に沿って分割された基材層11同士を連結した状態で拡張するステップである。
【0041】
実施形態1において、拡張ステップ1006では、拡張装置70が、図9に示すように、円板状のエキスパンドテーブル71の保持面72上のエキスパンドシート40を介してウェーハ1の裏面7が載置され、エキスパンドテーブル71の周囲に設けられたクランプ部73で環状フレーム45をクランプする。このとき、実施形態1では、クランプ部73のエキスパンドシート40を介して環状フレーム45が載置される載置面74と、エキスパンドテーブル71の保持面72とが同一平面上に位置する。
【0042】
実施形態1において、拡張ステップ1006では、拡張装置70が、保持面72がクランプ部73にクランプされた環状フレーム45の上面よりも上方に位置するように、エキスパンドテーブル71を上昇させる。すると、エキスパンドテーブル71がウェーハ1の裏面7に貼着されたエキスパンドシート40を上方に向けて押圧し、エキスパンドシート40が面方向に拡張される。拡張ステップ1006では、拡張の結果、エキスパンドシート40は、放射状の引張力が作用する。
【0043】
実施形態1において、拡張ステップ1006では、ウェーハ1の表面3に保護シート10が貼着されているが、切り込み形成ステップ1005において保護シート10に切り込み13が形成されている。このために、ウェーハ1の基板202の裏面207側に貼着されたエキスパンドシート40に放射状に引張力が作用すると、切り込み13の幅が広がる引張力が保護シート10に作用して、切り込み13の幅が広がるように保護シート10が拡張するとともに、ウェーハ1が、基板2の内部に分割予定ライン4に沿った改質層9が形成されているために、改質層9を起点にして個々のデバイス5毎に分割され、図10に示すように、個々のデバイスチップ6毎に個片化される。このために、個々に個片化されたデバイスチップ6は、互いに間隔をあけている。このように、実施形態1において、拡張ステップ1006では、保護シート10とエキスパンドシート40とで挟まれたウェーハ1を拡張する。
【0044】
また、実施形態1では、切り込み13が基材層11を分割予定ライン4に沿って分割して、粘着層12が分割予定ライン4に沿って分割された基材層11同士を連結しているので、保護シート10が、エキスパンドシート40の放射状に引張力を弱めることを抑制することとなり、ウェーハ1にエキスパンドシート40の放射状に引張力が伝達されることを許容する。このように、拡張ステップ1006では、保護シート10がエキスパンドシート40の放射状に引張力を弱めることを抑制し、ウェーハ1にエキスパンドシート40の放射状に引張力が伝達されることを許容することを、切り込み13が保護シート10の拡張を促すという。
【0045】
なお、実施形態1では、拡張ステップ1006において、エキスパンドテーブル71を上昇させてエキスパンドシート40を拡張したが、本発明は、これに限定されることなく、環状フレーム45を保持、固定したクランプ部73を下降させても良く、要するに、エキスパンドテーブル71をクランプ部73に対して相対的に上昇させ、クランプ部73をエキスパンドテーブル71に対して相対的に下降させれば良い。
【0046】
実施形態1において、拡張ステップ1006では、エキスパンドシート40の拡張後、拡張装置70が、エキスパンドテーブル71の保持面72にエキスパンドシート40を介してウェーハ1の裏面7を吸引保持して、デバイスチップ6間の間隔を固定する。実施形態1において、拡張ステップ1006では、拡張装置70は、エキスパンドテーブル71を下降させる。すると、拡張されたエキスパンドシート40が収縮しようとするが、デバイスチップ6の裏面207側がエキスパンドシート40を介して保持面72に吸引保持されているので、保持面72上のエキスパンドシート40の収縮が規制される。このために、デバイスチップ6間の間隔が、エキスパンドシート40が拡張された時の間隔に維持されて、ウェーハ1の外周と環状フレーム45の内周との間のエキスパンドシート40に弛んだ弛みが生じる。
【0047】
実施形態1において、拡張ステップ1006では、拡張装置70が、加熱ユニット75をエキスパンドシート40のウェーハ1の外周と環状フレーム45の内周との間の弛みに近づけ、加熱ユニット75で弛みを全周に亘って加熱、収縮する。
【0048】
実施形態1において、拡張ステップ1006では、拡張装置70が、エキスパンドシート40に発生した弛みを収縮する。拡張ステップ1006では、拡張装置70は、予め定められた所定時間弛みを加熱し、収縮すると、加熱ユニット75をエキスパンドテーブル71から退避し、エキスパンドテーブル71の吸引保持を停止し、クランプ部73のクランプを解除し、保護シート剥離ステップ1007に進む。なお、拡張ステップ1006では、エキスパンドテーブル71の吸引保持を停止しても、エキスパンドシート40の弛みが収縮されているので、デバイスチップ6間の間隔が、エキスパンドシート40が拡張された時の間隔に維持される。また、拡張ステップ1006では、加熱によってエキスパンドシート40の成分が蒸発し、煙状に漂うが、デバイス5に煙状に漂うエキスパンドシート40の成分が付着する事を保護シート10が防ぐ。
【0049】
(保護シート剥離ステップ)
図12は、図2に示されたデバイスチップの製造方法の保護シート剥離ステップを示す断面図である。保護シート剥離ステップ1007は、拡張ステップ1006実施後、ウェーハ1の表面3の保護シート10をウェーハ1から剥離するステップである。
【0050】
実施形態1において、保護シート剥離ステップ1007では、保護シート10の一端部をウェーハ1の中央部上を通過して他端部に向かうように、ウェーハ1の表面3に沿って移動させて、保護シート10をウェーハ1の表面3から剥離する。なお、本発明では、粘着層12が、熱や紫外線などの外的刺激が付与されることで硬化し粘着力を低下させる合成樹脂で構成される場合には、保護シート剥離ステップ1007ででは、粘着層12に外的刺激を付与して効果させた後、保護シート10をウェーハ1の表面3から剥離するのが望ましい。デバイスチップの製造方法は、保護シート剥離ステップ1007において、保護シート10をウェーハ1の表面3から剥離すると終了する。なお、個々に個片化されたデバイスチップ6は、周知のピッカーによりエキスパンドシート40からピックアップされる。また、本発明は、保護シート剥離ステップ1007において保護シート10を剥離する際、剥離用のテープを保護シート10に貼着し、剥離用のテープを引っ張る事で保護シート10を剥離しても良い。
【0051】
以上説明したように、実施形態1にかかるデバイスチップの製造方法は、研削後のウェーハ1をエキスパンドシート貼着ステップ1004において保護シート10とエキスパンドシート40で挟み込んだ状態にして、拡張ステップ1006を実施する。このために、実施形態1にかかるデバイスチップの製造方法は、保護シート10とエキスパンドシート40とで挟み込んだウェーハ1を拡張するので、拡張時、デバイスチップ6が振動で動くことを抑制でき、飛散する端材がデバイスチップ6に接触して、デバイスチップ6が破損することを抑制することができる。
【0052】
また、実施形態1にかかるデバイスチップの製造方法は、切り込み形成ステップ1005において、保護シート10に切り込み13が形成されているので、保護シート10がウェーハ1の拡張を許容することとなるので、拡張ステップ1006において、ウェーハ1を拡張して個々のデバイスチップ6に個片化することができる。
【0053】
その結果、デバイスチップの製造方法は、改質層9を起点にウェーハ1を分割するので、分割後のデバイスチップ6の欠けを抑制できるので、デバイスチップ6の抗折強度の低下を抑制しながらも、デバイスチップ6の破損を抑制することができるという効果を奏する。
【0054】
また、実施形態1にかかるデバイスチップの製造方法は、保護シート剥離ステップ1007までウェーハ1の表面3に保護シート10が貼着されているので、デバイス5が保護シート10で保護されることとなる。その結果、実施形態1にかかるデバイスチップの製造方法は、ウェーハ1が各ステップの間で保存されているときなどでも、デバイス5に異物(埃や髪の毛等)が付着する恐れも無い。
【0055】
〔実施形態2〕
本発明の実施形態2に係るデバイスチップの製造方法を図面に基づいて説明する。図13は、実施形態2に係るデバイスチップの製造方法の流れを示すフローチャートである。図14は、図13に示されたデバイスチップの製造方法のレーザーDAFカットステップを一部断面で示す側面図である。図13及び図14は、実施形態1と同一部分に同一符号を付して説明を省略する。
【0056】
実施形態2に係るデバイスチップの製造方法は、図14に示すように、エキスパンドシート40が基材シート41と、基材シート41に積層しウェーハ1の裏面7に貼着するDAF(Die Attach Film)層42とを有し、図13に示すように、保護シート剥離ステップ1007後に実施されるレーザーDAFカットステップ1008を備えること以外、実施形態1と同じである。DAF層42は、デバイスチップ6を他のデバイスチップ又は基板等に固定するためのダイボンディング用の接着層であり、実施形態1では、基材シート41よりも小径な円板状に形成されて、基材シート41の中央に積層されている。DAF層42は、エキスパンドシート貼着ステップ1004において、ウェーハ1の裏面7に貼着される。
【0057】
レーザーDAFカットステップ1008は、保護シート剥離ステップ1007実施後、DAF層42をデバイスチップ6毎に分割するステップである。実施形態1において、レーザーDAFカットステップ1008では、レーザー加工装置80が保護シート10を介してウェーハ1の基板2の表面3側をチャックテーブル81の保持面82に吸引保持し、チャックテーブル81の周囲に設けられたクランプ部83で環状フレーム45をクランプする。レーザーDAFカットステップ1008では、図14に示すように、レーザー光線照射ユニット84の集光点85-1をデバイスチップ6間のDAF層42に設定して、レーザー加工装置80が、チャックテーブル81とレーザー光線照射ユニット84とを分割予定ライン4に沿って相対的に移動させながらDAF層42に対して吸収性を有する波長のレーザー光線85を分割予定ライン4に沿って照射する。
【0058】
実施形態2において、レーザーDAFカットステップ1008では、レーザー加工装置80が、DAF層42に対して吸収性を有する波長を有するレーザー光線85を照射するために、分割予定ライン4に沿ってデバイスチップ6間から露出したDAF層42にアブレーション加工を施して、DAF層42を個々のデバイスチップ6毎に分割する。レーザーDAFカットステップ1008では、レーザー加工装置80が、全ての分割予定ライン4に沿ってデバイスチップ6間から露出したDAF層42にアブレーション加工を施すと、レーザー光線85の照射、チャックテーブル81の吸引保持を停止し、クランプ部83のクランプを解除して、デバイスチップの製造方法を終了する。
【0059】
実施形態2にかかるデバイスチップの製造方法は、研削後のウェーハ1をエキスパンドシート貼着ステップ1004において保護シート10とエキスパンドシート40で挟み込んだ状態にして、拡張ステップ1006を実施するので、実施形態1と同様に、飛散する端材がデバイスチップ6に接触して、破損することを抑制することができる。また、実施形態2にかかるデバイスチップの製造方法は、保護シート10に切り込み13が形成されて、保護シート10がウェーハ1の拡張を許容するので、実施形態1と同様に、拡張ステップ1006において、ウェーハ1を拡張して個々のデバイスチップ6に個片化することができる。
【0060】
その結果、実施形態2にかかるデバイスチップの製造方法は、実施形態1と同様に、分割後のデバイスチップ6の欠けを抑制できるので、デバイスチップ6の抗折強度の低下を抑制しながらも、デバイスチップ6の破損を抑制することができるという効果を奏する。
【0061】
なお、本発明では、保護シート10を剥離する保護シート剥離ステップ1007前にレーザーDAFカットステップ1008を実施しても良い。この場合、レーザーDAFカットステップ1008では、保護シート10を透過したレーザー光線85の集光点85-1をDAF層42の高さに位置付け、アブレーション加工して、DAF層42を個々のデバイスチップ6毎に分割する。レーザー光線85は、保護シート10を透過し、DAF層42だけアブレーション加工を行い、DAF層42を分割する。これにより、保護シート10が貼着したデバイス5にアブレーション加工で発生するデブリが付着する事を抑制できる。この場合、レーザーDAFカットステップ1008のレーザー加工後、保護シート10を剥離し、デバイスチップ6をピックアップする。
【0062】
〔実施形態3〕
本発明の実施形態3に係るデバイスチップの製造方法を図面に基づいて説明する。図15は、実施形態3に係るデバイスチップの製造方法の流れを示すフローチャートである。図15は、実施形態1と同一部分に同一符号を付して説明を省略する。
【0063】
実施形態3に係るデバイスチップの製造方法は、図15に示すように、保護シート剥離ステップ1007後でかつ改質層形成ステップ1002前に実施される予備研削ステップ1010を備えること以外、実施形態1と同じである。
【0064】
予備研削ステップ1010は、ウェーハ1を裏面7側から研削し、ウェーハ1を仕上げ厚さ8よりも厚い所定の厚さに予め薄化するステップである。予備研削ステップ1010は、研削ステップ1003と同様に、研削装置30が裏面7を研削して、ウェーハ1を所定の厚さまで薄化する。なお、本発明では、レーザー光線24の集光点25-1を改質層9を形成する位置に位置付けやすく、搬送しても破損しにくい程度の厚さに研削するのが望ましい。
【0065】
実施形態3にかかるデバイスチップの製造方法は、研削後のウェーハ1をエキスパンドシート貼着ステップ1004において保護シート10とエキスパンドシート40で挟み込んだ状態にして拡張ステップ1006を実施し、保護シート10に切り込み13が形成されて、保護シート10がウェーハ1の拡張を許容するので、実施形態1と同様に、デバイスチップ6の抗折強度の低下を抑制しながらも、デバイスチップ6の破損を抑制することができるという効果を奏する。
【0066】
また、実施形態3にかかるデバイスチップの製造方法は、改質層形成ステップ1002前にウェーハ1を薄化する予備研削ステップ1010を備えるので、研削ステップ1003時のウェーハ1の研削量を抑制することができる。
【0067】
なお、実施形態3において、本発明は、実施形態2と同様に、エキスパンドシート40が基材シート41とDAF層42とを有して、レーザーDAFカットステップ1008を備えても良い。
【0068】
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。即ち、本発明の骨子を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。
【符号の説明】
【0069】
1 ウェーハ
3 表面
4 分割予定ライン
5 デバイス
6 デバイスチップ
7 裏面
8 仕上げ厚さ
9 改質層
10 保護シート
11 基材層
12 粘着層
13 切り込み
14 残存部
24 レーザー光線
40 エキスパンドシート
41 基材シート
42 DAF層
65 切削ブレード
1001 保護シート貼着ステップ
1002 改質層形成ステップ
1003 研削ステップ
1004 エキスパンドシート貼着ステップ
1005 切り込み形成ステップ
1006 拡張ステップ
1007 保護シート剥離ステップ
1008 レーザーDAFカットステップ
1010 予備研削ステップ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15