IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 富士フイルム株式会社の特許一覧

特許7390464電子機器、アクセサリ、電子機器の作動方法及びプログラム、アクセサリの作動方法及びプログラム
<>
  • 特許-電子機器、アクセサリ、電子機器の作動方法及びプログラム、アクセサリの作動方法及びプログラム 図1
  • 特許-電子機器、アクセサリ、電子機器の作動方法及びプログラム、アクセサリの作動方法及びプログラム 図2
  • 特許-電子機器、アクセサリ、電子機器の作動方法及びプログラム、アクセサリの作動方法及びプログラム 図3
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-11-22
(45)【発行日】2023-12-01
(54)【発明の名称】電子機器、アクセサリ、電子機器の作動方法及びプログラム、アクセサリの作動方法及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   H02J 7/02 20160101AFI20231124BHJP
【FI】
H02J7/02 F
H02J7/02 G
【請求項の数】 24
(21)【出願番号】P 2022501847
(86)(22)【出願日】2021-02-10
(86)【国際出願番号】 JP2021005121
(87)【国際公開番号】W WO2021166784
(87)【国際公開日】2021-08-26
【審査請求日】2022-08-03
(31)【優先権主張番号】P 2020026412
(32)【優先日】2020-02-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】306037311
【氏名又は名称】富士フイルム株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002505
【氏名又は名称】弁理士法人航栄事務所
(72)【発明者】
【氏名】齋藤 惇一
(72)【発明者】
【氏名】前田 冬彦
【審査官】杉田 恵一
(56)【参考文献】
【文献】特開2005-295683(JP,A)
【文献】特開2019-86727(JP,A)
【文献】特表2013-516694(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2005/0242768(US,A1)
【文献】国際公開第2018/116649(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G03B 17/00
G06F 1/26
H02J 7/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも1つの第一バッテリ及び前記第一バッテリの充電制御を行う第一プロセッサを有するアクセサリ、が着脱自在に構成された電子機器であって、
外部電源へ接続可能なコネクタと、
前記外部電源から供給される電力によって充電される第二バッテリと、
前記外部電源から供給される電力、前記第二バッテリの電圧、及び前記第一バッテリの電圧のそれぞれから電源電圧を生成可能な電源回路と、
前記第二バッテリの充電制御、前記第一バッテリの充電制御、及び前記第二バッテリと前記第一バッテリからの前記電源回路への給電制御を行う第二プロセッサと、を備え、
前記第二プロセッサは、前記第一プロセッサと通信するための通信部を有する電子機器。
【請求項2】
請求項1記載の電子機器であって、
前記第二プロセッサは、前記通信部を介して、前記第一バッテリの充電制御に必要な充電制御情報の送受信を前記第一プロセッサと行う電子機器。
【請求項3】
請求項2記載の電子機器であって、
前記第二プロセッサは、前記外部電源から供給される電力と、前記第二バッテリの状態と、前記通信部から受信した前記充電制御情報に基づく前記第一バッテリの状態とに基づいて、前記第一バッテリと前記第二バッテリの各々に供給すべき充電電力を決定し、前記充電電力に基づいて、前記第一バッテリと前記第二バッテリの充電制御を行う電子機器。
【請求項4】
請求項3記載の電子機器であって、
前記第二プロセッサは、前記第一バッテリに供給すべき前記充電電力の情報と前記第一バッテリの充電を指示する情報を前記充電制御情報として前記第一プロセッサに送信し、当該充電制御情報に基づいて前記第一プロセッサに前記第一バッテリの充電制御を行わせる電子機器。
【請求項5】
請求項3又は4記載の電子機器であって、
前記第二プロセッサは、前記第一バッテリの状態と前記第二バッテリの状態に基づく充電可能なバッテリの数が複数であり、且つ、前記外部電源から供給される電力が既定値以下の状態においては、前記第一バッテリと前記第二バッテリの各々に対応付けられた優先度にしたがって、前記第一バッテリと前記第二バッテリのうちのいずれか1つのバッテリに、前記外部電源からの電力を供給させる制御を行う電子機器。
【請求項6】
請求項3から5のいずれか1項記載の電子機器であって、
前記第二プロセッサは、前記外部電源から供給される電力が既定値を超える状態においては、前記第一バッテリの状態と前記第二バッテリの状態とに基づく前記第一バッテリと前記第二バッテリのうちの充電可能なバッテリに、前記外部電源からの電力を供給させる制御を行う電子機器。
【請求項7】
請求項2から6のいずれか1項記載の電子機器であって、
前記第二プロセッサは、前記第一バッテリ毎の充電可否を示す情報を含む前記充電制御情報を前記第一プロセッサから受信し、且つ、前記第一バッテリ毎の充電開始を指示する情報と当該充電に用いる充電電力の情報とを含む前記充電制御情報を前記第一プロセッサに送信する電子機器。
【請求項8】
請求項1から7のいずれか1項記載の電子機器であって、
前記外部電源の電力、前記第一バッテリの電力、及び前記第二バッテリの電力のいずれか1つによって作動する撮像素子を備える電子機器。
【請求項9】
電子機器に着脱自在に構成されたアクセサリであって、
少なくとも1つの第一バッテリと、
前記第一バッテリの充電制御を行う第一プロセッサと、を備え、
前記電子機器は、外部電源へ接続可能なコネクタと、前記外部電源から供給される電力によって充電される第二バッテリと、前記外部電源から供給される電力、前記第二バッテリの電圧、及び前記第一バッテリの電圧のそれぞれから電源電圧を生成可能な電源回路と、前記第二バッテリの充電制御、前記第一バッテリの充電制御、及び前記第二バッテリと前記第一バッテリからの前記電源回路への給電制御を行う第二プロセッサと、を含み、
前記第一プロセッサは、前記第二プロセッサと通信するための通信部を有するアクセサリ。
【請求項10】
請求項9記載のアクセサリであって、
前記第一プロセッサは、前記通信部を介して、前記第一バッテリの充電制御に必要な充電制御情報の送受信を前記第二プロセッサと行うアクセサリ。
【請求項11】
請求項10記載のアクセサリであって、
前記第一プロセッサが前記第二プロセッサに送信する前記充電制御情報は、前記第一バッテリ毎の充電可否を示す情報を含み、
前記第一プロセッサが前記第二プロセッサから受信する前記充電制御情報は、前記第一バッテリ毎の充電開始を指示する情報と当該充電に用いる充電電力を示す情報とを含み、
前記第一プロセッサは、前記第二プロセッサから受信した前記充電制御情報に基づいて前記第一バッテリの充電を制御するアクセサリ。
【請求項12】
請求項9から11のいずれか1項記載のアクセサリであって、
前記電子機器は撮像装置であるアクセサリ。
【請求項13】
少なくとも1つの第一バッテリ及び前記第一バッテリの充電制御を行う第一プロセッサを有するアクセサリが着脱自在に構成され、且つ、外部電源へ接続可能なコネクタと、前記外部電源から供給される電力によって充電される第二バッテリと、前記外部電源から供給される電力、前記第二バッテリの電圧、及び前記第一バッテリの電圧のそれぞれから電源電圧を生成可能な電源回路と、を有する電子機器の作動方法であって、
前記電子機器の第二プロセッサが、前記第二バッテリと前記第一バッテリからの前記電源回路への給電制御を行い、更に、前記第一バッテリの充電制御に必要な充電制御情報の送受信を前記第一プロセッサと行って、前記第二バッテリ及び前記第一バッテリの充電制御を行う電子機器の作動方法。
【請求項14】
請求項13記載の電子機器の作動方法であって、
前記第二プロセッサは、前記外部電源から供給される電力と、前記第二バッテリの状態と、前記第一プロセッサから受信した前記充電制御情報に基づく前記第一バッテリの状態とに基づいて、前記第一バッテリと前記第二バッテリの各々に供給すべき充電電力を決定し、前記充電電力に基づいて、前記第一バッテリと前記第二バッテリの充電制御を行う電子機器の作動方法。
【請求項15】
請求項14記載の電子機器の作動方法であって、
前記第二プロセッサは、前記第一バッテリに供給すべき前記充電電力の情報と前記第一バッテリの充電を指示する情報を前記充電制御情報として前記第一プロセッサに送信し、当該充電制御情報に基づいて、前記第一プロセッサに前記第一バッテリの充電制御を行わせる電子機器の作動方法。
【請求項16】
請求項14又は15記載の電子機器の作動方法であって、
前記第二プロセッサは、前記第一バッテリの状態と前記第二バッテリの状態に基づく充電可能なバッテリの数が複数であり、且つ、前記外部電源から供給される電力が既定値以下の状態においては、前記第一バッテリと前記第二バッテリの各々に対応付けられた優先度にしたがって、前記第一バッテリと前記第二バッテリのうちのいずれか1つのバッテリに、前記外部電源からの電力を供給させる制御を行う電子機器の作動方法。
【請求項17】
請求項14から16のいずれか1項記載の電子機器の作動方法であって、
前記第二プロセッサは、前記外部電源から供給される電力が既定値を超える状態においては、前記第一バッテリの状態と前記第二バッテリの状態とに基づく前記第一バッテリと前記第二バッテリのうちの充電可能なバッテリに、前記外部電源からの電力を供給させる制御を行う電子機器の作動方法。
【請求項18】
請求項13から17のいずれか1項記載の電子機器の作動方法であって、
前記第二プロセッサは、前記第一バッテリ毎の充電可否を示す情報を含む前記充電制御情報を前記第一プロセッサから受信し、且つ、前記第一バッテリ毎の充電開始を指示する情報と当該充電に用いる充電電力の情報とを含む前記充電制御情報を前記第一プロセッサに送信する電子機器の作動方法。
【請求項19】
請求項13から18のいずれか1項記載の電子機器の作動方法であって、
前記電子機器には、前記外部電源の電力、前記第一バッテリの電力、及び前記第二バッテリの電力のいずれか1つによって作動する撮像素子が設けられる電子機器の作動方法。
【請求項20】
電子機器に着脱自在に構成され、且つ、少なくとも1つの第一バッテリ及び前記第一バッテリの充電制御を行う第一プロセッサを有する、アクセサリの作動方法であって、
前記電子機器は、外部電源へ接続可能なコネクタと、前記外部電源から供給される電力によって充電される第二バッテリと、前記外部電源から供給される電力、前記第二バッテリの電圧、及び前記第一バッテリの電圧のそれぞれから電源電圧を生成可能な電源回路と、前記第二バッテリの充電制御、前記第一バッテリの充電制御、及び前記第二バッテリと前記第一バッテリからの前記電源回路への給電制御を行う第二プロセッサと、を含み、
前記第一プロセッサが、前記電子機器の前記第二プロセッサと、前記第一バッテリの充電制御に必要な充電制御情報の送受信を行うアクセサリの作動方法。
【請求項21】
請求項20記載のアクセサリの作動方法であって、
前記第一プロセッサは、前記第一バッテリ毎の充電可否を示す情報を含む前記充電制御情報を前記第二プロセッサに送信し、
前記第一プロセッサは、前記第一バッテリ毎の充電開始を指示する情報と当該充電に用いる充電電力を示す情報とを含む前記充電制御情報を前記第二プロセッサから受信し、
前記第一プロセッサは、前記第二プロセッサから受信した前記充電制御情報に基づいて前記第一バッテリの充電を制御するアクセサリの作動方法。
【請求項22】
請求項20又は21記載のアクセサリの作動方法であって、
前記電子機器は撮像装置であるアクセサリの作動方法。
【請求項23】
少なくとも1つの第一バッテリ及び前記第一バッテリの充電制御を行う第一プロセッサを有するアクセサリが着脱自在に構成され、且つ、外部電源へ接続可能なコネクタと、前記外部電源から供給される電力によって充電される第二バッテリと、前記外部電源から供給される電力、前記第二バッテリの電圧、及び前記第一バッテリの電圧のそれぞれから電源電圧を生成可能な電源回路と、を有する電子機器の作動プログラムであって、
前記第二バッテリと前記第一バッテリからの前記電源回路への給電制御を行うステップと、
前記第一バッテリの充電制御に必要な充電制御情報の送受信を前記第一プロセッサと行って、前記第二バッテリ及び前記第一バッテリの充電制御を行うステップを、前記電子機器の第二プロセッサに実行させるための電子機器の作動プログラム。
【請求項24】
電子機器に着脱自在に構成され、且つ、少なくとも1つの第一バッテリ及び前記第一バッテリの充電制御を行う第一プロセッサを有する、アクセサリの作動プログラムであって、
前記電子機器は、外部電源へ接続可能なコネクタと、前記外部電源から供給される電力によって充電される第二バッテリと、前記外部電源から供給される電力、前記第二バッテリの電圧、及び前記第一バッテリの電圧のそれぞれから電源電圧を生成可能な電源回路と、前記第二バッテリの充電制御、前記第一バッテリの充電制御、及び前記第二バッテリと前記第一バッテリからの前記電源回路への給電制御を行う第二プロセッサと、を含み、
前記電子機器の前記第二プロセッサと、前記第一バッテリの充電制御に必要な充電制御情報の送受信を行うステップを、前記第一プロセッサに実行させるためのアクセサリの作動プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子機器と、その電子機器に着脱可能なアクセサリと、その電子機器の作動方法及びプログラムと、そのアクセサリの作動方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、セカンドバッテリを外付けすることによりバッテリライフを延ばすことを可能とし、セカンドバッテリの充電をも内蔵バッテリの充電回路により可能な携帯端末装置が記載されている。充電用アダプタと接続可能な充電回路と、前記充電回路からレギュレータに電力を供給する電源ラインを有する携帯端末装置において、内蔵バッテリの出力端子と前記電源ラインとの間に接続した第1のスイッチと、外部バッテリと接続されるバッテリ接続端子と前記電源ラインとの間に接続した第2のスイッチとを有し、外部バッテリが接続状態でその電圧が、所定の基準電圧(低電圧警報電圧値)以上の場合に前記第1のスイッチのみオン状態に制御し、前記基準電圧未満の場合に第2のスイッチのみをオン状態に制御し、外部バッテリ5から優先的に電力供給する。更に外部バッテリ5の充電をも可能としている。
特許文献2には、二次電池の充電が可能な撮像装置において、二次電池を充電しつつ動作させることができる撮像装置が記載されている。撮像装置は、複数の二次電池の残量を比較する電池電圧比較手段と、複数の二次電池の供給可能時間を予測する供給時間予測手段と、供給時間予測手段より予測した供給可能時間と電池電圧検出手段より検出した複数の二次電池の残量とから、充電を行う二次電池の目標電圧を設定する目標電圧設定手段とを有し、一方の二次電池を所定電圧まで充電を行い、ユーザが選択した動作モードと電力供給を行う一方の二次電池の供給可能時間とから、充電を行う他方の二次電池の目標電圧を設定し、目標電圧まで充電を行い、目標電圧まで他方の二次電池の充電が終了した後、撮像装置への電力供給に切り替えて一方の二次電池への充電を再開し、複数の二次電池を交互に充電する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】日本国特開2005-295683号公報
【文献】日本国特開2019-086727号公報
【発明の概要】
【0004】
本発明は、製造コストを抑制しつつ、電源の数の増加に対応可能な電子機器と、その電子機器に着脱可能なアクセサリと、その電子機器の作動方法及びプログラムと、そのアクセサリの作動方法及びプログラムと、を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の一実施形態に係る電子機器は、少なくとも1つの第一バッテリ及び前記第一バッテリの充電制御を行う第一プロセッサを有するアクセサリ、が着脱自在に構成された電子機器であって、部電源へ接続可能なコネクタと、前記外部電源から供給される電力によって充電される第二バッテリと、前記外部電源から供給される電力、前記第二バッテリの電圧、及び前記第一バッテリの電圧のそれぞれから電源電圧を生成可能な電源回路と、前記第二バッテリの充電制御、前記第一バッテリの充電制御、及び前記第二バッテリと前記第一バッテリからの前記電源回路への給電制御を行う第二プロセッサと、を備え、前記第二プロセッサは、前記第一プロセッサと通信するための通信部を有するものである。
【0006】
本発明の一実施形態に係るアクセサリは、電子機器に着脱自在に構成されたアクセサリであって、少なくとも1つの第一バッテリと、前記第一バッテリの充電制御を行う第一プロセッサと、を備え、前記電子機器は、外部電源へ接続可能なコネクタと、前記外部電源から供給される電力によって充電される第二バッテリと、前記外部電源から供給される電力、前記第二バッテリの電圧、及び前記第一バッテリの電圧のそれぞれから電源電圧を生成可能な電源回路と、前記第二バッテリの充電制御、前記第一バッテリの充電制御、及び前記第二バッテリと前記第一バッテリからの前記電源回路への給電制御を行う第二プロセッサと、を含み、前記第一プロセッサは、前記第二プロセッサと通信するための通信部を有するものである。
【0007】
本発明の一実施形態に係る電子機器の作動方法は、少なくとも1つの第一バッテリ及び前記第一バッテリの充電制御を行う第一プロセッサを有するアクセサリが着脱自在に構成され、且つ、外部電源へ接続可能なコネクタと、前記外部電源から供給される電力によって充電される第二バッテリと、前記外部電源から供給される電力、前記第二バッテリの電圧、及び前記第一バッテリの電圧のそれぞれから電源電圧を生成可能な電源回路と、を有する電子機器の作動方法であって、前記電子機器の第二プロセッサが、前記第二バッテリと前記第一バッテリからの前記電源回路への給電制御を行い、更に、前記第一バッテリの充電制御に必要な充電制御情報の送受信を前記第一プロセッサと行って、前記第二バッテリ及び前記第一バッテリの充電制御を行うものである。
【0008】
本発明の一実施形態に係るアクセサリの作動方法は、電子機器に着脱自在に構成され、且つ、少なくとも1つの第一バッテリ及び前記第一バッテリの充電制御を行う第一プロセッサを有する、アクセサリの作動方法であって、前記電子機器は、外部電源へ接続可能なコネクタと、前記外部電源から供給される電力によって充電される第二バッテリと、前記外部電源から供給される電力、前記第二バッテリの電圧、及び前記第一バッテリの電圧のそれぞれから電源電圧を生成可能な電源回路と、前記第二バッテリの充電制御、前記第一バッテリの充電制御、及び前記第二バッテリと前記第一バッテリからの前記電源回路への給電制御を行う第二プロセッサと、を含み、前記第一プロセッサが、前記電子機器の前記第二プロセッサと、前記第一バッテリの充電制御に必要な充電制御情報の送受信を行うものである。
【0009】
本発明の一実施形態に係る電子機器の作動プログラムは、少なくとも1つの第一バッテリ及び前記第一バッテリの充電制御を行う第一プロセッサを有するアクセサリが着脱自在に構成され、且つ、外部電源へ接続可能なコネクタと、前記外部電源から供給される電力によって充電される第二バッテリと、前記外部電源から供給される電力、前記第二バッテリの電圧、及び前記第一バッテリの電圧のそれぞれから電源電圧を生成可能な電源回路と、を有する電子機器の作動プログラムであって、前記第二バッテリと前記第一バッテリからの前記電源回路への給電制御を行うステップと、前記第一バッテリの充電制御に必要な充電制御情報の送受信を前記第一プロセッサと行って、前記第二バッテリ及び前記第一バッテリの充電制御を行うステップを、前記電子機器の第二プロセッサに実行させるためのものである。
【0010】
本発明の一実施形態に係るアクセサリの作動プログラムは、電子機器に着脱自在に構成され、且つ、少なくとも1つの第一バッテリ及び前記第一バッテリの充電制御を行う第一プロセッサを有する、アクセサリの作動プログラムであって、前記電子機器は、外部電源へ接続可能なコネクタと、前記外部電源から供給される電力によって充電される第二バッテリと、前記外部電源から供給される電力、前記第二バッテリの電圧、及び前記第一バッテリの電圧のそれぞれから電源電圧を生成可能な電源回路と、前記第二バッテリの充電制御、前記第一バッテリの充電制御、及び前記第二バッテリと前記第一バッテリからの前記電源回路への給電制御を行う第二プロセッサと、を含み、前記電子機器の前記第二プロセッサと、前記第一バッテリの充電制御に必要な充電制御情報の送受信を行うステップを、前記第一プロセッサに実行させるためのものである。
【発明の効果】
【0011】
本発明の実施形態によれば、製造コストを抑制しつつ、電源の数の増加に対応可能として使用時間を延ばすことのできる電子機器と、その電子機器に着脱可能なアクセサリと、その電子機器の作動方法及びプログラムと、そのアクセサリの作動方法及びプログラムと、を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】本発明の電子機器及びアクセサリの各々の一実施形態を含むカメラシステム100の概略構成を示す模式図である。
図2図1に示すデジタルカメラ1にアクセサリ2が装着された状態を示す図である。
図3】デジタルカメラ1にアクセサリ2が装着された状態での充電動作を説明するためのフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
【0014】
図1は、本発明の電子機器及びアクセサリの各々の一実施形態を含むカメラシステム100の概略構成を示す模式図である。カメラシステム100は、電子機器を構成するデジタルカメラ1と、デジタルカメラ1に着脱自在に構成されたアクセサリ2と、を備える。図2は、図1に示すデジタルカメラ1にアクセサリ2が装着された状態を示す図である。
【0015】
デジタルカメラ1は、図示省略の撮像素子と、この撮像素子の出力信号を処理して画像データを生成する画像処理回路等を含む撮像装置である。アクセサリ2は、リチウムイオン電池等の充電可能な二次電池により構成されるバッテリBb及びバッテリBcを有する、いわゆる外付けバッテリである。
【0016】
デジタルカメラ1は、USBPD(Universal Serial Bus Power Delivery)規格に対応したUSBコネクタ11と、USBPDコントローラ13と、を備える。USBコネクタ11は、図示省略のUSBケーブルを介して、コンセント又はモバイルバッテリ等の外部電源と接続される。
【0017】
USBPDコントローラ13は、USBコネクタ11と接続されており、外部電源から最大100Wまでの電力をデジタルカメラ1に給電できるようにするための制御を行う。USBPDコントローラ13は、具体的には後述の各種のプロセッサによって構成される。以下では、外部電源からUSBコネクタ11を介してデジタルカメラ1に供給される電力を外部電力とも記載する。
【0018】
デジタルカメラ1は、更に、リチウムイオン電池等の充電可能な二次電池により構成されたバッテリBaと、電源回路14と、バッテリBaの充電、バッテリBaから電源回路14への給電、及び外部電力の電源回路14への給電等を行う回路である充電IC(Integrated Circuit)12と、電源管理部15と、システム制御部16と、電源管理部15によって開閉制御が行われるスイッチSW1~SW4と、アクセサリ2との電気的接続を行うための端子B1~B4と、を備える。スイッチSW1~SW4は、
それぞれ、トランジスタ等のスイッチング素子によって構成されている。
【0019】
スイッチSW1は、USBコネクタ11と端子B1に接続されている。スイッチSW1が閉じた状態においては、USBコネクタ11と端子B1が電気的に接続され、充電IC12と端子B1に外部電力を供給可能となる。スイッチSW1が開いた図1に示す状態においては、USBコネクタ11と端子B1が電気的に遮断され、外部電力は充電IC12にのみ供給可能となる。
【0020】
スイッチSW2は、充電IC12と電源回路14に接続されている。スイッチSW3は、充電IC12とスイッチSW2との接続点と、端子B2とに接続されている。スイッチSW4は、スイッチSW2と電源回路14との接続点と、端子B3とに接続されている。
スイッチSW2が閉じた状態、且つ、スイッチSW3及びスイッチSW4がそれぞれ開いた状態においては、充電IC12と電源回路14とが電気的に接続され、バッテリBaの電圧を電源回路14に供給可能となる。
【0021】
電源回路14は、デジタルカメラ1におけるUSBPDコントローラ13、電源管理部15、システム制御部16、撮像素子、及び画像処理回路等の各種のハードウェアを動作させるための電源電圧を生成し、この電源電圧をこの各種のハードウェアに供給する。電源回路14は、バッテリBaの電圧、外部電力、アクセサリ2のバッテリBbの電圧、及びアクセサリ2のバッテリBcの電圧、のそれぞれから電源電圧を生成可能に構成されている。
【0022】
電源管理部15は、バッテリBaの充電制御と、アクセサリ2のバッテリBb及びバッテリBcの充電制御と、これら各バッテリからの電源回路14への給電制御とを含む電源の管理を行う。電源管理部15は、後述する各種のプロセッサによって構成される。
【0023】
電源管理部15は、通信線L1によって、USBPDコントローラ13及び充電IC12と通信可能に構成されている。電源管理部15は、通信線L2によって、システム制御部16と通信可能に構成されている。電源管理部15は、通信線L1を介して、充電IC12からバッテリBaの電圧に関する情報を取得可能に構成されている。電源管理部15は、通信線L1を介して、USBPDコントローラ13から外部電力に関する情報を取得可能に構成されている。
【0024】
電源管理部15には、アクセサリ2における後述のアクセサリ制御部25と通信を行うための通信部を構成する端子P1が設けられている。端子P1は、通信線L3によって端子B4と接続されている。電源管理部15は、デジタルカメラ1にアクセサリ2が装着されていない状態においては、スイッチSW2を閉じ、スイッチSW1、スイッチSW3、及びスイッチSW4を開く制御を行う。電源管理部15は、デジタルカメラ1にアクセサリ2が装着された状態においては、スイッチSW2を開き、スイッチSW3及びスイッチSW4を閉じる制御を行う。なお、電源管理部15は、デジタルカメラ1にアクセサリ2が装着された状態においては、スイッチSW1の開閉状態を状況に応じて切り替える。
【0025】
デジタルカメラ1にアクセサリ2が装着されていない図1の状態において、USBコネクタ11に外部電源が接続された場合には、USBPDコントローラ13によって外部電力が判定され、その判定された外部電力の大きさに応じて、電源管理部15がバッテリBaの充電に用いる充電電力を決定する。そして、電源管理部15は、充電IC12を制御し、決定した充電電力によるバッテリBaの充電を開始させる。
【0026】
システム制御部16は、後述の各種のプロセッサによって構成される。システム制御部16は、デジタルカメラ1の全体を統括制御するものであり、具体的には、電源管理部15よりも処理能力の高いプロセッサによって構成されている。
【0027】
アクセサリ2は、バッテリBbと、バッテリBbの充電及びバッテリBbから電源回路14への給電を行う回路である充電IC21と、バッテリBcと、バッテリBcの充電及びバッテリBcから電源回路14への給電を行う回路である充電IC22と、スイッチSW5~SW7と、スイッチSW5~SW7の各々の開閉制御を行う切替IC23と、アクセサリ制御部25と、デジタルカメラ1との電気的接続を行うための端子A1~A4と、を備える。スイッチSW5~SW7は、それぞれ、トランジスタ等のスイッチング素子によって構成されている。
【0028】
図2に示すように、デジタルカメラ1にアクセサリ2が装着された状態においては、端子A1と端子B1が電気的に接続され、端子A2と端子B2が電気的に接続され、端子A3と端子B3が電気的に接続され、端子A4と端子B4が電気的に接続される。
【0029】
充電IC21と充電IC22は、端子A1に対し並列に接続されている。デジタルカメラ1にアクセサリ2が装着され且つデジタルカメラ1のスイッチSW1が閉じた状態においては、デジタルカメラ1に供給される外部電力が、充電IC12だけでなく、アクセサリ2の充電IC21と充電IC22にも供給可能となる。
【0030】
スイッチSW5は、端子A2と端子A3に接続されている。スイッチSW6は、スイッチSW5と端子A3との接続点と、充電IC21とに接続されている。スイッチSW7は、スイッチSW5と端子A3との接続点と、充電IC22とに接続されている。
【0031】
スイッチSW5が閉じ、且つ、スイッチSW6及びスイッチSW7が開いた状態においては、端子A2と端子A3が電気的に接続され、充電IC21及び充電IC22と端子A3とは電気的に遮断される。スイッチSW6が閉じ、且つ、スイッチSW5及びスイッチSW7が開いた状態においては、充電IC21と端子A3とが電気的に接続され、端子A2及び充電IC22と端子A3とは電気的に遮断される。スイッチSW7が閉じ、且つ、スイッチSW5及びスイッチSW6が開いた状態においては、充電IC22と端子A3とが電気的に接続され、端子A2及び充電IC21と端子A3とは電気的に遮断される。
【0032】
図2に示すように、デジタルカメラ1にアクセサリ2が装着されると、デジタルカメラ1の電源管理部15によって、スイッチSW2が開かれ、且つ、スイッチSW3とスイッチSW4が閉じられる。したがって、この状態で、アクセサリ2において、スイッチSW5~SW7のうちスイッチSW5だけが閉じられた場合には、デジタルカメラ1の電源回路14には、デジタルカメラ1のバッテリBaの電圧が供給可能となる。また、この状態で、アクセサリ2において、スイッチSW5~SW7のうちスイッチSW6だけが閉じられた場合には、デジタルカメラ1の電源回路14には、アクセサリ2のバッテリBbの電圧が供給可能となる。また、この状態で、アクセサリ2において、スイッチSW5~SW7のうちスイッチSW7だけが閉じられた場合には、デジタルカメラ1の電源回路14には、アクセサリ2のバッテリBcの電圧が供給可能となる。
【0033】
切替IC23は、アクセサリ制御部25の制御にしたがって、スイッチSW5~SW7のいずれかのみを閉じることで、バッテリBa、バッテリBb、及びバッテリBcのいずれか1つから電源回路14に電圧を供給できるようにしている。
【0034】
アクセサリ制御部25は、バッテリBb及びバッテリBcの充電制御と、これら各バッテリからの電源回路14への給電制御とを含むアクセサリ2の電源の管理を行う。アクセサリ制御部25は、後述する各種のプロセッサによって構成される。
【0035】
アクセサリ制御部25は、通信線L4によって、充電IC21と通信可能に構成されている。アクセサリ制御部25は、通信線L5によって、充電IC22と通信可能に構成されている。アクセサリ制御部25は、通信線L4を介して、充電IC21からバッテリBbの電圧に関する情報を取得可能に構成されている。アクセサリ制御部25は、通信線L5を介して、充電IC22からバッテリBcの電圧に関する情報を取得可能に構成されている。
【0036】
アクセサリ制御部25は、バッテリBbの電圧に関する情報に基づいて、バッテリBbの充電可否を判定する。具体的には、アクセサリ制御部25は、バッテリBbの電圧が閾値以上であれば充電不可と判定し、バッテリBbの電圧が閾値未満であれば充電可と判定する。
【0037】
アクセサリ制御部25は、バッテリBcの電圧に関する情報に基づいて、バッテリBcの充電可否を判定する。具体的には、アクセサリ制御部25は、バッテリBcの電圧が閾値以上であれば充電不可と判定し、バッテリBcの電圧が閾値未満であれば充電可と判定する。
【0038】
アクセサリ制御部25には、デジタルカメラ1の電源管理部15と通信を行うための通信部を構成する端子P2が設けられている。端子P2は、通信線L6によって端子A4と接続されている。図2に示すように、デジタルカメラ1にアクセサリ2が装着された状態においては、アクセサリ制御部25の端子P2と電源管理部15の端子P1とが、通信線L6、端子A4、端子B4、及び通信線L3を介して接続される。
【0039】
アクセサリ制御部25は、上述したバッテリBbの充電可否を示す情報及びバッテリBcの充電可否を示す情報を第一充電制御情報として生成し、この第一充電制御情報を、端子P2から電源管理部15に送信する。また、アクセサリ制御部25は、電源管理部15の端子P1から送信されて端子P2にて受信される第二充電制御情報を取得すると、この第二充電制御情報に基づいて、バッテリBbとバッテリBcの少なくとも一方の充電制御を行う。
【0040】
第二充電制御情報は、バッテリBbの充電開始を指示する情報と、バッテリBbに供給する充電電力を指定する情報とを含むバッテリBb用情報と、バッテリBcの充電開始を指示する情報と、バッテリBcに供給する充電電力を指定する情報とを含むバッテリBc用情報と、が含まれる。第一充電制御情報と第二充電制御情報は、バッテリBbとバッテリBcの充電制御に必要な充電制御情報を構成している。
【0041】
上述した各種のプロセッサ(processor)には、ソフトウエア(プログラム)を実行して各種の処理部として機能する汎用的なプロセッサであるCPU(Central Processing Unit)、FPGA(Field Programmable Gate Array) などの製造後に回路構成を変更可能なプロセッサであるプログラマブルロジックデバイス(Programmable Logic Device:PLD)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)などの特定の処理を実行させるために専用に設計された回路構成を有するプロセッサである専用電気回路などが含まれる。
【0042】
電源管理部15、USBPDコントローラ13、システム制御部16、及びアクセサリ制御部25は、それぞれ、各種のプロセッサのうちの1つで構成されてもよいし、同種または異種の2つ以上のプロセッサの組み合せ(例えば、複数のFPGAや、CPUとFPGAの組み合わせ)で構成されてもよい。また、例えば、電源管理部15とUSBPDコントローラ13を1つのプロセッサで構成してもよい。これらの各種のプロセッサのハードウェア的な構造は、より具体的には、半導体素子などの回路素子を組み合わせた電気回路(circuitry)である。
【0043】
(カメラシステム100の動作)
以上のように構成されたカメラシステム100における、デジタルカメラ1にアクセサリ2が装着された状態での充電動作について説明する。図3は、デジタルカメラ1にアクセサリ2が装着された状態での充電動作を説明するためのフローチャートである。
【0044】
デジタルカメラ1にアクセサリ2が装着された状態にて、USBコネクタ11に外部電源が接続されると、デジタルカメラ1の電源管理部15は、外部電源から供給されている外部電力の情報をUSBPDコントローラ13から取得する(ステップS1)。
【0045】
また、電源管理部15は、バッテリBaの電圧の情報を充電IC12から取得し、この情報に基づいて、バッテリBaの状態(充電可能か否かの状態)を判定する(ステップS2)。具体的には、電源管理部15は、バッテリBaの電圧が閾値以上であれば充電不可と判定し、バッテリBaの電圧が閾値未満であれば充電可能と判定する。
【0046】
また、電源管理部15は、アクセサリ制御部25から、バッテリBbとバッテリBcの状態(充電可能か否かの状態)を示す第一充電制御情報を取得する(ステップS3)。
【0047】
ステップS2の処理の結果と、ステップS3にて取得した第一充電制御情報とに基づき、電源管理部15は、バッテリBa、バッテリBb、及びバッテリBcのうち、充電可能なバッテリがないと判定した場合(ステップS4:NO)には、充電動作を終了する。
【0048】
電源管理部15は、バッテリBa、バッテリBb、及びバッテリBcのうち、充電可能なバッテリがあると判定した場合(ステップS4:YES)には、ステップS1にて取得した外部電力が既定値以下であるか否かを判定する(ステップS5)。ステップS5の処理は、外部電力が、複数のバッテリを充電できる程度の値かどうかを判定するために行われる。既定値は、システムに応じた適当な値に決められるが、一例として7.5Wとされる。
【0049】
外部電力が既定値以下であった場合(ステップS5:YES)には、電源管理部15は、充電を行う対象のバッテリとして、バッテリBa、バッテリBb、及びバッテリBcの中から1つを選択する(ステップS6)。電源管理部15のメモリには、バッテリBa、バッテリBb、及びバッテリBcの各々に、充電の優先度の情報が対応付けて記憶されている。
【0050】
電源管理部15は、バッテリBa、バッテリBb、及びバッテリBcのうちの複数のバッテリが充電可能であった場合には、この優先度に基づいて、この複数のバッテリの中から1つを選択する。優先度は、例えば、バッテリBaが“高”とされ、バッテリBbが“中”とされ、バッテリBcが“低”とされる。電源管理部15は、優先度が高いものを優先的に選択する。
【0051】
例えば、バッテリBa、バッテリBb、及びバッテリBcのうち、バッテリBaを含む複数のバッテリが充電可能であった場合には、電源管理部15は、ステップS6において、最も優先度の高いバッテリBaを選択する。バッテリBa、バッテリBb、及びバッテリBcのうち、バッテリBbとバッテリBcが充電可能であった場合には、電源管理部15は、ステップS6において、相対的に優先度の高いバッテリBbを選択する。なお、バッテリBa、バッテリBb、及びバッテリBcのいずれか1つだけが充電可能であった場合には、電源管理部15は、ステップS6において、優先度に関係なく、その1つのバッテリを選択する。
【0052】
電源管理部15は、ステップS6において1つのバッテリを選択した後、選択したバッテリの充電制御を実行する(ステップS7)。具体的には、電源管理部15は、まず、選択したバッテリの充電に用いる充電電力Pxを外部電力に基づいて決定する。例えば、電源管理部15は、外部電力の全てを充電電力Pxとして決定したり、外部電力の一部(例えば80%等)を充電電力Pxとして決定したりする。
【0053】
電源管理部15は、ステップS6にてバッテリBaを選択した場合には、スイッチSW1を開いた状態に制御し、且つ、充電電力PxにてバッテリBaを充電するよう充電IC12に指示する。この指示により、充電IC12が、電源管理部15から指定された充電電力PxにてバッテリBaを充電する。
【0054】
電源管理部15は、ステップS6にてバッテリBb(又はバッテリBc)を選択した場合には、スイッチSW1を閉じる制御を行い、且つ、充電電力Pxの情報とバッテリBb(又はバッテリBc)の充電開始を指示する情報とを含む第二充電制御情報をアクセサリ制御部25に送信する。アクセサリ制御部25は、この第二充電制御情報に基づいて、バッテリBb(又はバッテリBc)の充電制御を行う。
【0055】
具体的には、アクセサリ制御部25は、この第二充電制御情報にて指定された充電電力PxによってバッテリBb(又はバッテリBc)を充電するよう充電IC21(又は充電IC22)に指示する。この指示により、充電IC21(又は充電IC22)が、電源管理部15から指定された充電電力PxにてバッテリBb(又はバッテリBc)を充電する。
【0056】
ステップS5において、外部電力が既定値を超えていた場合(ステップS5:NO)には、電源管理部15は、バッテリBa、バッテリBb、及びバッテリBcのうちの充電可能な各バッテリに外部電力を振り分けて、各バッテリの充電電力Pyを決定する(ステップS8)。なお、充電電力Pyには、上限値を設けておくことが望ましい。以下、充電可能なバッテリの数毎に、ステップS8の詳細例を説明する。
【0057】
<充電可能なバッテリが1つの場合>
電源管理部15は、外部電力の全てを充電電力Pyとして決定したり、外部電力の一部(例えば80%等)を充電電力Pyとして決定したりする。
【0058】
<充電可能なバッテリが2つの場合>
電源管理部15は、外部電力の全てを2等分した値を充電電力Pyとして決定したり、外部電力の一部(例えば80%等)を2等分した値を充電電力Pyとして決定したりする。なお、ここでは、2つのバッテリの各々に振り分ける充電電力Pyを同じ値にしているが、バッテリ毎の充電電力Pyが異なるように振り分けてもよい。
【0059】
<充電可能なバッテリが3つの場合>
電源管理部15は、外部電力の全てを3等分した値を充電電力Pyとして決定したり、外部電力の一部(例えば80%等)を3等分した値を充電電力Pyとして決定したりする。なお、ここでは、3つのバッテリの各々に振り分ける充電電力Pyを同じ値にしているが、バッテリ毎の充電電力Pyが異なるように振り分けてもよい。このような充電電力Pyの決定は、電源管理部15のメモリに記憶されたテーブル(外部電力と充電電力Pyとをバッテリの数毎に対応付けたテーブル)にしたがって行われることが望ましい。これにより電源管理部15のコストを下げることができる。
【0060】
ステップS8の後、電源管理部15は、充電電力Pyによる、充電可能な各バッテリの充電制御を実行する(ステップS9)。以下、充電可能なバッテリの組み合わせ毎に、ステップS9の詳細を説明する。
【0061】
<バッテリBaのみが充電可能な場合>
電源管理部15は、スイッチSW1を開いた状態に制御し、且つ、充電電力PyにてバッテリBaを充電するよう充電IC12に指示する。この指示により、充電IC12が、電源管理部15から指定された充電電力PyにてバッテリBaを充電する。
【0062】
<バッテリBb(又はバッテリBc)のみが充電可能な場合>
電源管理部15は、スイッチSW1を閉じる制御を行い、且つ、充電電力Pyの情報とバッテリBb(又はバッテリBc)の充電を指示する情報とを含む第二充電制御情報をアクセサリ制御部25に送信する。アクセサリ制御部25は、この第二充電制御情報に基づいて、バッテリBb(又はバッテリBc)の充電制御を行う。
【0063】
具体的には、アクセサリ制御部25は、この第二充電制御情報にて指定された充電電力PyによってバッテリBb(又はバッテリBc)を充電するよう充電IC21(又は充電IC22)に指示する。この指示により、充電IC21(又は充電IC22)が、電源管理部15から指定された充電電力PyにてバッテリBb(又はバッテリBc)を充電する。
【0064】
<バッテリBbとバッテリBcのみが充電可能な場合>
電源管理部15は、スイッチSW1を閉じる制御を行い、且つ、充電電力Pyの情報とバッテリBb及びバッテリBcの充電を指示する情報とを含む第二充電制御情報をアクセサリ制御部25に送信する。アクセサリ制御部25は、この第二充電制御情報に基づいて、バッテリBb及びバッテリBcの充電制御を行う。
【0065】
具体的には、アクセサリ制御部25は、この第二充電制御情報にて指定された充電電力PyによってバッテリBb及びバッテリBcをそれぞれ充電するよう充電IC21と充電IC22に指示する。この指示により、充電IC21が、電源管理部15から指定された充電電力PyにてバッテリBbを充電する。また、充電IC22が、電源管理部15から指定された充電電力PyにてバッテリBcを充電する。
【0066】
<バッテリBaとバッテリBb(又はバッテリBc)のみが充電可能な場合>
電源管理部15は、スイッチSW1を閉じる制御を行い、且つ、充電電力PyにてバッテリBaを充電するよう充電IC12に指示する。この指示により、充電IC12が、電源管理部15から指定された充電電力PyにてバッテリBaを充電する。
【0067】
また、電源管理部15は、充電電力Pyの情報と、バッテリBb(又はバッテリBc)の充電を指示する情報と、を含む第二充電制御情報をアクセサリ制御部25に送信する。アクセサリ制御部25は、この第二充電制御情報に基づいて、バッテリBb(又はバッテリBc)の充電制御を行う。
【0068】
具体的には、アクセサリ制御部25は、この第二充電制御情報にて指定された充電電力PyによってバッテリBb(又はバッテリBc)を充電するよう充電IC21(又は充電IC22)に指示する。この指示により、充電IC21(又は充電IC22)が、電源管理部15から指定された充電電力PyにてバッテリBb(又はバッテリBc)を充電する。
【0069】
<バッテリBaとバッテリBbとバッテリBcが充電可能な場合>
電源管理部15は、スイッチSW1を閉じる制御を行い、且つ、充電電力PyにてバッテリBaを充電するよう充電IC12に指示する。この指示により、充電IC12が、電源管理部15から指定された充電電力PyにてバッテリBaを充電する。
【0070】
また、電源管理部15は、充電電力Pyの情報とバッテリBb及びバッテリBcの充電を指示する情報とを含む第二充電制御情報をアクセサリ制御部25に送信する。アクセサリ制御部25は、この第二充電制御情報に基づいて、バッテリBb及びバッテリBcの充電制御を行う。
【0071】
具体的には、アクセサリ制御部25は、この第二充電制御情報にて指定された充電電力PyによってバッテリBb及びバッテリBcをそれぞれ充電するよう充電IC21と充電IC22に指示する。この指示により、充電IC21が、電源管理部15から指定された充電電力PyにてバッテリBbを充電する。また、充電IC22が、電源管理部15から指定された充電電力PyにてバッテリBcを充電する。
【0072】
(カメラシステム100の効果)
カメラシステム100では、アクセサリ制御部25と電源管理部15が通信部(端子P2、端子P1)によって通信可能に構成されている。このため、上述したように、電源管理部15が、バッテリBb,Bcの状態に関する第一充電制御情報をアクセサリ制御部25から取得することができ、この第二充電制御情報に基づいて、バッテリBa,Bb,Bcの充電制御を行うことが可能となる。また、バッテリBb,Bcの充電制御に関しては、アクセサリ制御部25が電源管理部15の制御にしたがって行うことができる。これにより、電源管理部15としてメモリの大きなものや能力の高いものを用いる必要がなくなり、デジタルカメラ1の製造コストを抑えることができる。また、バッテリBaとバッテリBb,Bcとが別々のプロセッサによって充電制御されるため、充電を効率的に行うことができる。
【0073】
また、カメラシステム100では、電源管理部15が、外部電力と、バッテリBaの状態と、アクセサリ制御部25から受信した第一充電制御情報に基づくバッテリBb,Bcの状態とに基づいて、バッテリBa,Bb,Bcの各々に供給すべき充電電力を決定し、この充電電力に基づいて、バッテリBa,Bb,Bcの各々の充電制御を行う。このように、外部電力の状況に応じて充電するバッテリの数を変えることで、柔軟な充電制御が可能となる。また、充電効率を高めることができる。
【0074】
また、カメラシステム100によれば、アクセサリ制御部25は、充電動作時には、電源管理部15の制御にしたがって、バッテリBb,Bcの充電可否の判定とバッテリBb,Bcの充電制御を行うだけでよい。このため、アクセサリ制御部25としてメモリや処理能力の高いものを用いる必要がなく、アクセサリ2の低コスト化が可能となる。
【0075】
以上のカメラシステム100では、アクセサリ2が2つのバッテリを持つ構成としているが、アクセサリ2が持つバッテリの数はこれに限らず、1つ又は3つ以上であってもよい。電子機器としてデジタルカメラを例にしたが、スマートフォン等の他の電子機器であってもよい。
【0076】
カメラシステム100は、電源管理部15とアクセサリ制御部25との間の通信を、端子B4及び端子A4を介した有線通信ではなく、無線通信にて行ってもよい。例えば、端子B4と端子A4の各々を、近距離無線通信を行うためのインタフェースに置き換えて、この各インタフェースが端子P1と端子P2に接続される構成としてもよい。この構成では、各インタフェースとこれに接続される端子とが通信部を構成する。無線通信の方式としては、例えば、無線LAN、ブルートゥース(Bluetooth)(登録商標)、赤外線通信(Infrared Data Association:IrDA)(登録商標)、UWB(Ultra Wideband)(登録商標)及びジグビー(ZigBee)(登録商標)などを用いることができる。無線通信を用いた場合には、有線通信における端子の接触不良等による通信障害を回避することができる他、必要に応じてより高速に通信が可能な方式を選択することが容易になる。
【0077】
以上説明してきたように、本明細書には少なくとも以下の事項が記載されている。なお、括弧内には、上記した実施形態において対応する構成要素等を示しているが、これに限定されるものではない。
【0078】
(1)
外部電源から電子機器に供給される電力によって充電される少なくとも1つの第一バッテリ(バッテリBb及びバッテリBc)及び上記第一バッテリの充電制御を行う第一プロセッサ(アクセサリ制御部25)を有するアクセサリ(アクセサリ2)が着脱自在に構成された上記電子機器(デジタルカメラ1)であって、
外部電源から供給される電力によって充電される第二バッテリ(バッテリBa)と、
上記第一バッテリ及び上記第二バッテリの充電制御を行う第二プロセッサ(電源管理部15)と、を備え、
上記第二プロセッサは、上記第一プロセッサと通信するための通信部(端子P1)を有する電子機器。
【0079】
(2)
(1)記載の電子機器であって、
上記第二プロセッサは、上記通信部を介して、上記第一バッテリの充電制御に必要な充電制御情報の送受信を上記第一プロセッサと行う電子機器。
【0080】
(3)
(2)記載の電子機器であって、
上記第二プロセッサは、上記外部電源から供給される電力と、上記第二バッテリの状態と、上記通信部から受信した上記充電制御情報(第一充電制御情報)に基づく上記第一バッテリの状態とに基づいて、上記第一バッテリと上記第二バッテリの各々に供給すべき充電電力を決定し、上記充電電力に基づいて、上記第一バッテリと上記第二バッテリの充電制御を行う電子機器。
【0081】
(4)
(3)記載の電子機器であって、
上記第二プロセッサは、上記第一バッテリに供給すべき上記充電電力の情報と上記第一バッテリの充電を指示する情報を上記充電制御情報(第二充電制御情報)として上記第一プロセッサに送信し、その充電制御情報に基づいて上記第一プロセッサに記第一バッテリの充電制御を行わせる電子機器。
【0082】
(5)
(3)又は(4)記載の電子機器であって、
上記第二プロセッサは、上記第一バッテリの状態と上記第二バッテリの状態に基づく充電可能なバッテリの数が複数であり、且つ、上記外部電源から供給される電力が既定値以下の状態においては、上記第一バッテリと上記第二バッテリの各々に対応付けられた優先度にしたがって、上記第一バッテリと上記第二バッテリのうちのいずれか1つのバッテリに、上記外部電源からの電力を供給させる制御を行う電子機器。
【0083】
(6)
(3)から(5)のいずれか1つに記載の電子機器であって、
上記第二プロセッサは、上記外部電源から供給される電力が既定値を超える状態においては、上記第一バッテリの状態と上記第二バッテリの状態とに基づく上記第一バッテリと上記第二バッテリのうちの充電可能なバッテリに、上記外部電源からの電力を供給させる制御を行う電子機器。
【0084】
(7)
(2)から(6)のいずれか1つに記載の電子機器であって、
上記第二プロセッサは、上記第一バッテリ毎の充電可否を示す情報を含む上記充電制御情報(第一充電制御情報)を上記第一プロセッサから受信し、且つ、上記第一バッテリ毎の充電開始を指示する情報とその充電に用いる充電電力の情報とを含む上記充電制御情報(第二充電制御情報)を上記第一プロセッサに送信する電子機器。
【0085】
(8)
(1)から(7)のいずれか1つに記載の電子機器であって、
上記外部電源の電力、上記第一バッテリの電力、及び上記第二バッテリの電力のいずれか1つによって作動する撮像素子を備える電子機器。
【0086】
(9)
電子機器(デジタルカメラ1)に着脱自在に構成されたアクセサリ(アクセサリ2)であって、
外部電源から上記電子機器に供給される電力によって充電される少なくとも1つの第一バッテリ(バッテリBb及びバッテリBc)と、
上記第一バッテリの充電制御を行う第一プロセッサ(アクセサリ制御部25)と、を備え、
上記第一プロセッサは、外部電源から供給される電力によって充電される第二バッテリ(バッテリBa)と、上記第一バッテリ及び上記第二バッテリの充電制御を行う第二プロセッサ(電源管理部15)と、を有する上記電子機器の上記第二プロセッサと通信するための通信部(端子P2)を有するアクセサリ。
【0087】
(10)
(9)記載のアクセサリであって、
上記第一プロセッサは、上記通信部を介して、上記第一バッテリの充電制御に必要な充電制御情報の送受信を上記第二プロセッサと行うアクセサリ。
【0088】
(11)
(10)記載のアクセサリであって、
上記第一プロセッサが上記第二プロセッサに送信する上記充電制御情報(第一充電制御情報)は、上記第一バッテリ毎の充電可否を示す情報を含み、
上記第一プロセッサが上記第二プロセッサから受信する上記充電制御情報(第二充電制御情報)は、上記第一バッテリ毎の充電開始を指示する情報とその充電に用いる充電電力を示す情報とを含み、
上記第一プロセッサは、上記第二プロセッサから受信した上記充電制御情報に基づいて上記第一バッテリの充電を制御するアクセサリ。
【0089】
(12)
(9)から(11)のいずれか1つに記載のアクセサリであって、
上記電子機器は撮像装置であるアクセサリ。
【0090】
(13)
外部電源から電子機器に供給される電力によって充電される少なくとも1つの第一バッテリ(バッテリBb及びバッテリBc)及び上記第一バッテリの充電制御を行う第一プロセッサ(アクセサリ制御部25)を有するアクセサリ(アクセサリ2)が着脱自在に構成され、且つ、外部電源から供給される電力によって充電される第二バッテリ(バッテリBa)を有する上記電子機器(デジタルカメラ1)の作動方法であって、
上記電子機器の第二プロセッサ(電源管理部15)が、上記第一バッテリの充電制御に必要な充電制御情報の送受信を上記第一プロセッサと行って、上記第二バッテリ及び上記第一バッテリの充電制御を行う電子機器の作動方法。
【0091】
(14)
(13)記載の電子機器の作動方法であって、
上記第二プロセッサは、上記外部電源から供給される電力と、上記第二バッテリの状態と、上記第一プロセッサから受信した上記充電制御情報(第一充電制御情報)に基づく上記第一バッテリの状態とに基づいて、上記第一バッテリと上記第二バッテリの各々に供給すべき充電電力を決定し、上記充電電力に基づいて、上記第一バッテリと上記第二バッテリの充電制御を行う電子機器の作動方法。
【0092】
(15)
(14)記載の電子機器の作動方法であって、
上記第二プロセッサは、上記第一バッテリに供給すべき上記充電電力の情報と上記第一バッテリの充電を指示する情報を上記充電制御情報(第二充電制御情報)として上記第一プロセッサに送信し、その充電制御情報に基づいて、上記第一プロセッサに上記第一バッテリの充電制御を行わせる電子機器の作動方法。
【0093】
(16)
(14)又は(15)記載の電子機器の作動方法であって、
上記第二プロセッサは、上記第一バッテリの状態と上記第二バッテリの状態に基づく充電可能なバッテリの数が複数であり、且つ、上記外部電源から供給される電力が既定値以下の状態においては、上記第一バッテリと上記第二バッテリの各々に対応付けられた優先度にしたがって、上記第一バッテリと上記第二バッテリのうちのいずれか1つのバッテリに、上記外部電源からの電力を供給させる制御を行う電子機器の作動方法。
【0094】
(17)
(14)から(16)のいずれか1つに記載の電子機器の作動方法であって、
上記第二プロセッサは、上記外部電源から供給される電力が既定値を超える状態においては、上記第一バッテリの状態と上記第二バッテリの状態とに基づく上記第一バッテリと上記第二バッテリのうちの充電可能なバッテリに、上記外部電源からの電力を供給させる制御を行う電子機器の作動方法。
【0095】
(18)
(13)から(17)のいずれか1つに記載の電子機器の作動方法であって、
上記第二プロセッサは、上記第一バッテリ毎の充電可否を示す情報を含む上記充電制御情報(第一充電制御情報)を上記第一プロセッサから受信し、且つ、上記第一バッテリ毎の充電開始を指示する情報とその充電に用いる充電電力の情報とを含む上記充電制御情報(第二充電制御情報)を上記第一プロセッサに送信する電子機器の作動方法。
【0096】
(19)
(13)から(18)のいずれか1つに記載の電子機器の作動方法であって、
上記電子機器には、上記外部電源の電力、上記第一バッテリの電力、及び上記第二バッテリの電力のいずれか1つによって作動する撮像素子が設けられる電子機器の作動方法。
【0097】
(20)
電子機器(デジタルカメラ1)に着脱自在に構成され、且つ、外部電源から上記電子機器に供給される電力によって充電される少なくとも1つの第一バッテリ(バッテリBb及びバッテリBc)及び上記第一バッテリの充電制御を行う第一プロセッサ(アクセサリ制御部25)を有する、アクセサリ(アクセサリ2)の作動方法であって、
上記第一プロセッサが、外部電源から供給される電力によって充電される第二バッテリ(バッテリBa)と、上記第一バッテリ及び上記第二バッテリの充電制御を行う第二プロセッサ(電源管理部15)と、を有する上記電子機器の上記第二プロセッサと、上記第一バッテリの充電制御に必要な充電制御情報の送受信を行うアクセサリの作動方法。
【0098】
(21)
(20)記載のアクセサリの作動方法であって、
上記第一プロセッサは、上記第一バッテリ毎の充電可否を示す情報を含む上記充電制御情報(第一充電制御情報)を上記第二プロセッサに送信し、
上記第一プロセッサは、上記第一バッテリ毎の充電開始を指示する情報とその充電に用いる充電電力を示す情報とを含む上記充電制御情報(第二充電制御情報)を上記第二プロセッサから受信し、
上記第一プロセッサは、上記第二プロセッサから受信した上記充電制御情報に基づいて上記第一バッテリの充電を制御するアクセサリの作動方法。
【0099】
(22)
(20)又は(21)記載のアクセサリの作動方法であって、
上記電子機器は撮像装置であるアクセサリの作動方法。
【0100】
(23)
外部電源から電子機器(デジタルカメラ1)に供給される電力によって充電される少なくとも1つの第一バッテリ(バッテリBb及びバッテリBc)及び上記第一バッテリの充電制御を行う第一プロセッサ(アクセサリ制御部25)を有するアクセサリ(アクセサリ2)が着脱自在に構成され、且つ、外部電源から供給される電力によって充電される第二バッテリ(バッテリBa)を有する上記電子機器の作動プログラムであって、
上記第一バッテリの充電制御に必要な充電制御情報の送受信を上記第一プロセッサと行って、上記第二バッテリ及び上記第一バッテリの充電制御を行うステップを、上記電子機器の第二プロセッサ(電源管理部15)に実行させるための電子機器の作動プログラム。
【0101】
(24)
電子機器(デジタルカメラ1)に着脱自在に構成され、且つ、外部電源から上記電子機器に供給される電力によって充電される少なくとも1つの第一バッテリ(バッテリBb及びバッテリBc)及び上記第一バッテリの充電制御を行う第一プロセッサ(アクセサリ制御部25)を有する、アクセサリ(アクセサリ2)の作動プログラムであって、
外部電源から供給される電力によって充電される第二バッテリ(バッテリBa)と、上記第一バッテリ及び上記第二バッテリの充電制御を行う第二プロセッサ(電源管理部15)と、を有する上記電子機器の上記第二プロセッサと、上記第一バッテリの充電制御に必要な充電制御情報の送受信を行うステップを、上記第一プロセッサに実行させるためのアクセサリの作動プログラム。
【0102】
以上、図面を参照しながら各種の実施の形態について説明したが、本発明はかかる例に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇内において、各種の変更例又は修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。また、発明の趣旨を逸脱しない範囲において、上記実施の形態における各構成要素を任意に組み合わせてもよい。
【0103】
なお、本出願は、2020年2月19日出願の日本特許出願(特願2020-026412)に基づくものであり、その内容は本出願の中に参照として援用される。
【符号の説明】
【0104】
1 デジタルカメラ
SW1,SW2,SW3,SW4,SW5,SW6,SW7 スイッチ
B1,B2,B3,B4 端子
L1,L2,L3,L4,L5,L6 通信線
P1,P2 端子
A1,A2,A3,A4 端子
2 アクセサリ
11 USBコネクタ
12,21,22 充電IC
13 USBPDコントローラ
14 電源回路
15 電源管理部
16 システム制御部
23 切替IC
25 アクセサリ制御部
100 カメラシステム
図1
図2
図3