(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-11-24
(45)【発行日】2023-12-04
(54)【発明の名称】レーザ源に用いられるガスパージシステム
(51)【国際特許分類】
H01S 3/036 20060101AFI20231127BHJP
G03F 7/20 20060101ALI20231127BHJP
【FI】
H01S3/036
G03F7/20 521
G03F7/20 505
(21)【出願番号】P 2022532784
(86)(22)【出願日】2020-12-08
(86)【国際出願番号】 US2020063777
(87)【国際公開番号】W WO2021126594
(87)【国際公開日】2021-06-24
【審査請求日】2022-07-27
(32)【優先日】2019-12-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2020-05-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】513192029
【氏名又は名称】サイマー リミテッド ライアビリティ カンパニー
(74)【代理人】
【識別番号】100079108
【氏名又は名称】稲葉 良幸
(74)【代理人】
【識別番号】100109346
【氏名又は名称】大貫 敏史
(74)【代理人】
【識別番号】100117189
【氏名又は名称】江口 昭彦
(74)【代理人】
【識別番号】100134120
【氏名又は名称】内藤 和彦
(72)【発明者】
【氏名】パドマバンドゥ,ガマラララゲ,ジー
【審査官】村井 友和
(56)【参考文献】
【文献】特開2006-032953(JP,A)
【文献】特表2010-517260(JP,A)
【文献】特表2005-502209(JP,A)
【文献】特開2003-100608(JP,A)
【文献】特開2003-249702(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2018/0364596(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01S 3/00-3/30
G03F 7/20
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1のレーザビームを生成するように構成されたレーザチャンバと、
前記レーザチャンバに結合され、前記第1のレーザビームを受け取り、出力レーザビームを出力するように構成された光学システムと、
ガスパージシステムと、を含
み、
前記ガスパージシステムは、
大気圧より低い圧力で前記光学システムに窒素ガス又はヘリウムガスを供給するように構成されたガス供給ポンプと、
及び前記光学システムから酸素ガスを実質的に除去するように構成された第2のポンプと、を含む、
レーザ源。
【請求項2】
前記光学システムは、
第1の光学モジュール及び第2の光学モジュールを含み、
前記ガスパージシステムは、
前記第1の光学モジュールに結合され、大気圧より低い圧力で前記第1の光学モジュールに
窒素ガス又はヘリウムガを供給する第1のガス供給ポンプと、
前記第2の光学モジュールに結合され、大気圧より低い圧力で前記第2の光学モジュールに
窒素ガス又はヘリウムガスを供給する第2のガス供給ポンプと、を含む、請求項1に記載のレーザ源。
【請求項3】
第1のレーザビームを生成するように構成された第1のレーザチャンバと、
前記第1のレーザビームを少なくとも間接的に受け取り、前記第1のレーザビームを増幅して第2のレーザビームを生成するように構成された第2のレーザチャンバと、
前記第1のレーザビームを前記第2のレーザチャンバに誘導するように構成された第1の光学システムと、
前記第2のレーザビームを受け取り、前記レーザ源の出力レーザビームとして前記第2のレーザビームを誘導するように構成された第2の光学システムと、
ガスパージシステムと、を含
み、
前記ガスパージシステムは、
大気圧より低い圧力で前記第1及び第2の光学システムに窒素ガス又はヘリウムガスを送り込むように構成されたガス供給ポンプと、
前記第1及び第2の光学システムから酸素ガスを実質的に除去するように構成された第2のポンプと、を含む、
レーザ源。
【請求項4】
放射ビームを調整するように構成された照明システムと、
前記放射ビームに付与されたパターンを基板上に投影するように構成された投影システムと、を含み、
前記照明システムは、レーザ源を含み、前記レーザ源は、
第1のレーザビームを生成するように構成されたレーザチャンバと、
前記レーザチャンバに結合され、前記第1のレーザビームを受け取り、出力レーザビームを出力するように構成された光学システムと、
ガスパージシステムと、を含み、
前記ガスパージシステムは、
大気圧より低い圧力で前記光学システムに窒素ガス又はヘリウムガスを供給するように構成されたガス供給ポンプと、
前記光学システムから酸素ガスを実質的に除去するように構成された第2のポンプと、を含む、リソグラフィ装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
[0001] 本願は、2019年12月20日に出願され、LOW PRESSURE GAS PURGE SYSTEM FOR A LASER SOURCEと題された米国出願第62/951,840号、及び、2020年5月8日に出願され、GAS PURGE SYSTEMS FOR A LASER SOURCEと題された米国出願第63/022,023号の優先権を主張し、いずれも参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
【0002】
[0001] 本開示は、例えば、リソグラフィ装置やシステムに使用するための、レーザ源にガスパージシステムを提供するシステム及び方法に関する。
【背景技術】
【0003】
[0002] リソグラフィ装置は、所望のパターンを基板に、通常は基板のターゲット部分に適用する機械である。リソグラフィ装置は、例えば、集積回路(IC)の製造に使用可能である。このような場合、代替的にマスク又はレチクルとも呼ばれるパターニングデバイスを使用して、形成されるICの個々の層上に形成すべき回路パターンを生成することができる。このパターンを、基板(例えばシリコンウェーハ)上のターゲット部分(例えば1つ又はいくつかのダイの一部を含む)に転写することができる。パターンの転写は通常、基板に設けた放射感応性材料(フォトレジスト、又は簡潔にレジスト)の層への結像により行われる。一般的に、1枚の基板は、順次パターンが付与される隣接したターゲット部分のネットワークを含んでいる。従来のリソグラフィ装置は、パターン全体をターゲット部分に1回で露光することによって各ターゲット部分が照射される、いわゆるステッパと、基板を所与の方向(「スキャン」方向)と平行あるいは逆平行に同期的にスキャンしながら、パターンを所与の方向(「スキャン」方向)に放射ビームでスキャンすることにより、各ターゲット部分が照射される、いわゆるスキャナとを含む。パターンを基板にインプリントすることによっても、パターニングデバイスから基板へとパターンを転写することが可能である。
【0004】
[0003] レーザ源は、例えば、パターニングデバイスに照明するための照明放射線を生成するためにリソグラフィ装置と共に使用することができる。酸素(О2)は、レーザ源におけるレーザビームの光路に存在し得る。ただし、レーザビームの存在下で酸素(О2)から生成されたオゾン(О3)は、レーザ源の光学コンポーネントに悪影響を与える可能性がある。
【発明の概要】
【0005】
[0004] 従って、レーザ源用のガスパージシステム及びガスパージ方法が必要である。
【0006】
[0005] 低圧ガスパージシステム及びその他のガスパージシステム、並びに低圧ガスパージ方法及びその他のガスパージ方法の実施形態が本開示に記載されている。
【0007】
[0006] 本開示の一態様は、第1のレーザビームを生成するように構成されたレーザチャンバを含むレーザ源を提供する。レーザ源は更に、レーザチャンバに結合され、第1のレーザビームを受け取り、出力レーザビームを出力するように構成された光学システムを含む。レーザ源は更に、大気圧より低い圧力で光学システムにガスを供給するように構成されたガスパージシステムを含む。
【0008】
[0007] 一部の実施例では、ガスパージシステムは、大気圧より低い圧力で光学システムにガスを供給するように構成されたガス供給ポンプを含む。一部の実施例では、ガスパージシステムはまた、光学システムから第2のガスを実質的に除去するように構成された第2のポンプを含む。
【0009】
[0008] 一部の実施例では、ガスは窒素を含み、第2のガスは酸素を含む。一部の実施例では、圧力は約50Torr~約700Torrの範囲である。
【0010】
[0009] 一部の実施例では、光学システムは、第1の光学モジュール及び第2の光学モジュールを含む。ガスパージシステムは、第1の光学モジュールに結合され、大気圧より低い圧力で第1の光学モジュールにガスを供給する第1のガス供給ポンプと、第2の光学モジュールに結合され、大気圧より低い圧力で第2の光学モジュールにガスを供給する第2のガス供給ポンプと、を含む。
【0011】
[0010] 本開示の別の態様は、第1のレーザビームを生成するように構成されたレーザチャンバを含むレーザ源を提供する。レーザ源は更に、レーザチャンバに結合され、第1のレーザビームを受け取り、出力レーザビームを出力するように構成された光学システムを含む。光学システムは、大気圧より低い圧力のガスを含む。
【0012】
[0011] 本開示の別の態様は、第1のレーザビームを生成するように構成された第1のレーザチャンバと、第1のレーザビームを受け取り、第1のレーザビームを増幅して第2のレーザビームを生成するように構成された第2のレーザチャンバと、を含むレーザ源を提供する。レーザ源は更に、第1のレーザビームを第2のレーザチャンバに誘導するように構成された第1の光学システムを含む。レーザ源は更に、第2のレーザビームを受け取り、レーザ源の出力レーザビームとして第2のレーザビームを誘導するように構成された第2の光学システムを含む。レーザ源は更に、大気圧より低い圧力で第1及び第2の光学システムにガスを送り込むように構成されたガスパージシステムを含む。
【0013】
[0012] 一部の実施例では、ガスパージシステムは、大気圧より低い圧力で第1及び第2の光学システムにガスを供給するように構成されたガス供給ポンプと、第1及び第2の光学システムから第2のガスを実質的に除去するように構成された第2のポンプと、を含む。
【0014】
[0013] 一部の実施例では、ガスは窒素を含み、圧力は約50Torr~約700Torrの範囲であり、第2のガスは酸素中である。
【0015】
[0014] 一部の実施例では、レーザ源は、第1のレーザチャンバに結合された光学モジュールを更に含む。光学モジュールは、略大気圧の圧力を有する第2のガスを含む。一部の実施例では、第2のガスは酸素である。
【0016】
[0015] 本開示の別の態様は、放射ビームを調整するように構成された照明システムと、放射ビームに付与されたパターンを基板上に投影するように構成された投影システムと、を含むリソグラフィ装置を提供する。照明システムは、レーザ源を含む。レーザ源は、第1のレーザビームを生成するように構成されたレーザチャンバと、レーザチャンバに結合され、第1のレーザビームを受け取り、出力レーザビームを出力するように構成された光学システムと、を含む。光学システムは、大気圧より低い圧力を有する窒素ガスを含んでもよい。
【0017】
[0016] 本開示の別の態様は、第1のレーザビームを生成するように構成されたレーザチャンバと、レーザチャンバに結合され、第1のレーザビームを受け取り、出力レーザビームを出力するように構成された光学システムと、を含む、装置を提供する。レーザ源は更に、大気圧より低い圧力で光学システムにガスを供給するように構成されたガスパージシステムを含む。
【0018】
[0017] 追加又は代替として、ヘリウムガスパージシステムの実施形態が本開示で提供される。
【0019】
[0018] 本開示の一態様は、第1のレーザビームを生成するように構成されたレーザチャンバを含むレーザ源を提供する。レーザ源は更に、レーザチャンバに結合され、第1のレーザビームを受け取り、出力レーザビームを出力するように構成された光学システムを含む。レーザ源は更に、光学システムにヘリウムガスを供給するように構成されたガスパージシステムを含む。
【0020】
[0019] 一部の実施例では、ガスパージシステムは、光学システムにヘリウムガスを供給するように構成されたガス供給ポンプを含む。一部の実施例では、ガスパージシステムは、光学システムから第2のガスを実質的に除去するように構成された第2のポンプを更に含み、ガスは酸素である。
【0021】
[0020] 一部の実施例では、ガスパージシステムは、大気圧より低い圧力で光学システムにヘリウムガスを供給するように構成されたガス供給ポンプを含む。
【0022】
[0021] 一部の実施例では、光学システムは、第1の光学モジュール及び第2の光学モジュールを含む。ガスパージシステムは、第1の光学モジュールに結合され、第1の光学モジュールにヘリウムガスを供給する第1のガス供給ポンプと、第2の光学モジュールに結合され、第2の光学モジュールにヘリウムガスを供給する第2のガス供給ポンプと、を含む。
【0023】
[0022] 本開示の別の態様は、第1のレーザビームを生成するように構成されたレーザチャンバを含むレーザ源を提供する。レーザ源は更に、レーザチャンバに結合され、第1のレーザビームを受け取り、出力レーザビームを出力するように構成された光学システムを含む。光学システムはヘリウムガスを含む。
【0024】
[0023] 本開示の別の態様は、第1のレーザビームを生成するように構成された第1のレーザチャンバと、第1のレーザビームを受け取り、第1のレーザビームを増幅して第2のレーザビームを生成するように構成された第2のレーザチャンバと、を含むレーザ源を提供する。レーザ源は更に、第1のレーザビームを第2のレーザチャンバに誘導するように構成された第1の光学システムを含む。レーザ源は更に、第2のレーザビームを受け取り、レーザ源の出力レーザビームとして第2のレーザビームを誘導するように構成された第2の光学システムを含む。レーザ源は更に、第1及び第2の光学システムにヘリウムガスを送り込むように構成されたガスパージシステムを含む。
【0025】
[0024] 本開示の別の態様は、放射ビームを調整するように構成された照明システムと、放射ビームに付与されたパターンを基板上に投影するように構成された投影システムと、を含むリソグラフィ装置を提供する。照明システムは、レーザ源を含む。レーザ源は、第1のレーザビームを生成するように構成されたレーザチャンバと、レーザチャンバに結合され、第1のレーザビームを受け取り、出力レーザビームを出力するように構成された光学システムと、を含む。光学システムはヘリウムガスを含んでもよい。
【0026】
[0025] 更なる特徴、並びに様々な実施形態の構造及び動作を、添付図面を参照し、以下において詳細に説明する。なお本開示は、本明細書に記載される具体的な実施形態に限定されない。そのような実施形態は、例示のみを目的として本明細書中に提示される。当業者には、本明細書に含まれる教示に基づいて、追加的な実施形態が明らかであろう。
【図面の簡単な説明】
【0027】
[0026] 本明細書に組み込まれ、その一部を形成する添付の図面は、本発明を図示し説明とともに、更に実施形態の原理を説明し、当業者が本発明を作成して使用できるようにする働きをする。
【0028】
【
図1】[0027] 例示的な実施形態に係る、反射型リソグラフィ装置の概略図である。
【
図2】[0028] 例示的な実施形態に係る、透過型リソグラフィ装置の概略図である。
【
図3】[0029] 例示的な実施形態に係る、リソグラフィセルの概略図である。
【
図4】[0030] 本開示の一部の実施形態に係る、パージシステムを備えたレーザ源の概略図を示す。
【
図5】[0031] 本開示の一部の実施形態に係る、低圧ガスパージシステムを備えたレーザ源の別の概略図を示す。
【
図6】[0032] 本開示の一部の実施形態に係る、ヘリウムガスパージシステムを備えたレーザ源の別の概略図を示す。
【0029】
[0033] 本開示の特徴は、同様の参照符号は全体を通して対応する要素を識別する図面を参照しながら以下の詳細な説明を読むことで更に明白になるであろう。図面では、他に示されない限り、一般に、同様の参照番号が同一の、機能が類似した、及び/又は構造が類似する要素を示す。更に、一般に、参照番号の左端の桁は、参照番号が最初に表示される図面を識別する。他に示されない限り、本開示を通じて提供される図面は縮尺通りの図面として解釈されるべきではない。
【発明を実施するための形態】
【0030】
[0034] 本明細書は、本発明の特徴を組み込んだ1つ以上の実施形態を開示する。開示される1つ又は複数の実施形態は本発明を例示するにすぎない。本開示の範囲は開示される1つ又は複数の実施形態に限定されない。本開示の幅及び範囲は、本明細書に添付された特許請求の範囲及びそれらの均等物によって定義される。
【0031】
[0035] 記載された実施形態、及び本明細書で「一実施形態」、「ある実施形態」、「例示的実施形態」などに言及した場合、それは記載された実施形態が特定の特徴、構造、又は特性を含むことができるが、それぞれの実施形態が必ずしも特定の特徴、構造、又は特性を含まないことがあることを示す。更に、このようなフレーズは、必ずしも同じ実施形態に言及するものではない。更に、ある実施形態に関連して特定の特徴、構造、又は特性について記載している場合、明示的に記載されているか、記載されていないかにかかわらず、このような特徴、構造、又は特性を他の実施形態との関連で実行することが当業者の知識の範囲内にあることが理解される。
【0032】
[0036] 「下(beneath)」、「下(below)」、「下(lower)」、「上(above)」、「上(on)」、「上(upper)」などのような空間的に相対的な用語は、図に示すように、ある要素又は機能と別の1つ又は複数の要素又は1つ又は複数の機能との関係を説明するのを容易にするために、本明細書で使用され得る。空間的に相対的な用語は、図に示されている方向に加えて、使用中又は動作中のデバイスの様々な方向を包含することを意図している。装置は、他の方法で方向付けられてもよく(90度又は他の方向に回転されてもよい)、本明細書で使用される空間的に相対的な記述語は、同様にそれに応じて解釈され得る。
【0033】
[0037] 本明細書で使用される「約」という語は、特定の技術に基づいて変化し得る所与の量の値を示す。特定の技術に基づいて、「約」という語は、例えばその値の10~30%(例えば、その値の±10%、±20%、又は±30%)の範囲内で変化する所与の量の値を示す可能性がある。
【0034】
[0038] このような実施形態を詳述する前に、本開示の実施形態を実装することができる例示の環境を提示することが有用であろう。
【0035】
[0039] 例示的なリソグラフィシステム
[0040]
図1及び
図2は、それぞれ本開示の実施形態が実装され得るリソグラフィ装置100及びリソグラフィ装置100’の概略図である。リソグラフィ装置100及びリソグラフィ装置100’はそれぞれ以下の、放射ビームB(例えば深紫外(DUV)放射)を調節するように構成された照明システム(イルミネータ)ILと、パターニングデバイス(例えばマスク、レチクル、又は動的パターニングデバイス)MAを支持するように構成されるとともに、パターニングデバイスMAを正確に位置決めするように構成された第1のポジショナPMに接続された支持構造(例えばマスクテーブル)MTと、基板(例えば、レジストコートウェーハ)Wを保持するように構成されるとともに、基板Wを正確に位置決めするように構成された第2のポジショナPWに接続された基板テーブル(例えばウェーハテーブル)WTと、を備える。リソグラフィ装置100及び100’は、パターニングデバイスMAにより放射ビームBに付与されたパターンを基板Wの(例えば1つ以上のダイを含む)ターゲット部分Cに投影するように構成された投影システムPSも有する。リソグラフィ装置100では、パターニングデバイスMA及び投影システムPSは反射型である。リソグラフィ装置100’では、パターニングデバイスMA及び投影システムPSは透過型である。
【0036】
[0041] 照明システムILは、放射ビームBを誘導し、整形し、又は制御するための、屈折型、反射型、反射屈折型、磁気型、電磁型、静電型、又はその他のタイプの光学コンポーネント、あるいはそれらの任意の組み合わせなどの様々なタイプの光学コンポーネントを含むことができる。
【0037】
[0042] 支持構造MTは、基準フレームに対するパターニングデバイスMAの方向、リソグラフィ装置100及び100’のうちの少なくとも1つの設計等の条件、及びパターニングデバイスが真空環境で保持されているか否かに応じた方法で、パターニングデバイスMAを保持する。支持構造MTは、機械的、真空、静電、又は他のクランプ技術を使用して、パターニングデバイスMAを保持することができる。支持構造MTは、例えば、フレーム又はテーブルでもよく、必要に応じて固定式又は可動式でよい。センサを使用することにより、支持構造MTは、パターニングデバイスMAが、例えば、投影システムPSに対して確実に所望の位置に来るようにできる。
【0038】
[0043] 「パターニングデバイス」MAという用語は、基板Wのターゲット部分Cにパターンを生成する等のために放射ビームBの断面にパターンを付与するのに使用され得る何らかのデバイスを指すものと広義に解釈されるべきである。放射ビームBに付与されたパターンは、集積回路を形成するためにターゲット部分Cに生成されるデバイスにおける特定の機能層に対応する可能性がある。
【0039】
[0044] パターニングデバイスMAは、(
図2のリソグラフィ装置100’におけるように)透過型であっても、(
図1のリソグラフィ装置100におけるように)反射型であってもよい。パターニングデバイスMAの例には、レチクル、マスク、プログラマブルミラーアレイ、又はプログラマブルLCDパネルが含まれる。マスクはリソグラフィにおいて周知であり、バイナリマスク、レベンソン型位相シフトマスク、又はハーフトーン型位相シフトマスク、更には多様なハイブリッドマスクタイプなどのマスクタイプを含む。プログラマブルミラーアレイの一例は、それぞれが入射する放射ビームを異なる方向に反射するように個別に傾斜され得る小さいミラーのマトリクス配列を採用する。傾斜されたミラーは、小さいミラーのマトリクスにより反射される放射ビームBにパターンを付与する。
【0040】
[0045] 「投影システム」PSという用語は、用いられる露光放射線に、又は、液浸液の使用もしくは真空の使用などの他の要素に適切な屈折型、反射型、磁気型、電磁型、静電型、又はそれらのあらゆる組み合わせを含むあらゆるタイプの投影システムを含むことができる。したがって、真空環境は、真空壁及び真空ポンプを用いてビーム経路全体に提供することができる。
【0041】
[0046] リソグラフィ装置100及び/又はリソグラフィ装置100’は、2つ(デュアルステージ)又はそれ以上の基板テーブルWT(及び/又は2つ以上のマスクテーブル)を有するタイプであってよい。このような「マルチステージ」機械においては、追加の基板テーブルWTが並行して使用されるか、あるいは1つ以上の基板テーブルWTが露光に使用されている間に、1つ以上の他のテーブルで準備工程が実行されてよい。ある状況では、追加のテーブルは基板テーブルWTでなくてもよい。
【0042】
[0047] リソグラフィ装置は、投影システムと基板との間の空間を充填するように、基板の少なくとも一部を水などの比較的高い屈折率を有する液体で覆えるタイプでもよい。液浸液は、例えばマスクと投影システムの間など、リソグラフィ装置の他の空間に適用することもできる。液浸技術は、投影システムの開口数を増加させるために当技術分野でよく知られている。本明細書で使用する「液浸」という用語は、基板などの構造を液体に沈めなければならないという意味ではなく、露光中に投影システムと基板の間に液体が存在するというほどの意味である。
【0043】
[0048]
図1及び
図2を参照すると、イルミネータILは放射源SOから放射ビームを受ける。例えば放射源SOがエキシマレーザである場合には、放射源SOとリソグラフィ装置100、100’とは別個の物理的実体であってよい。この場合、放射源SOはリソグラフィ装置100又は100’の一部を構成するとは見なされず、放射ビームBは放射源SOから、例えば適切な誘導ミラー及び/又はビームエキスパンダを備えたビームデリバリシステムBD(
図2)を介してイルミネータILへ通過する。他の場合、例えば放射源SOが水銀ランプである場合には、放射源SOはリソグラフィ装置100、100’の一体部分であってよい。放射源SOとイルミネータILとは、ビームデリバリシステムBDが必要とされる場合にはこれも合わせて、放射システムと呼ばれることがある。
【0044】
[0049] イルミネータILは放射ビームの角強度分布を調整するためのアジャスタAD(
図2)を備えてよい。一般に、イルミネータの瞳面における強度分布の少なくとも外側及び/又は内側半径範囲(一般にそれぞれ「σ-outer」及び「σ-inner」と呼ばれる)を調整することができる。加えてイルミネータILは、インテグレータIN及びコンデンサCOなどの他の様々なコンポーネント(
図2)を備えてもよい。イルミネータILは、ビーム断面における所望の均一性及び強度分布を得るべく放射ビームBを調節するのに使用することができる。
【0045】
[0050]
図1を参照すると、放射ビームBは、支持構造(例えばマスクテーブル)MTに保持されたパターニングデバイス(例えばマスク)MAに入射し、パターニングデバイスによってパターン付与される。リソグラフィ装置100では、放射ビームBはパターニングデバイス(例えばマスク)MAから反射される。パターニングデバイス(例えばマスク)MAから反射された後、放射ビームBは投影システムPSを通過する。投影システムPSは放射ビームBを基板Wのターゲット部分Cに合焦させる。第2のポジショナPWと位置センサIF2(例えば、干渉デバイス、リニアエンコーダ、又は静電容量センサ)の助けによって、基板テーブルWTを(例えば、放射ビームBの経路に異なるターゲット部分Cを位置決めするように)正確に移動させることができる。同様に、第1のポジショナPM及び別の位置センサIF1を使用して、放射ビームBの経路に対してパターニングデバイス(例えばマスク)MAを正確に位置決めすることができる。マスクアライメントマークM1、M2及び基板アライメントマークP1、P2を使用して、パターニングデバイス(例えばマスク)MA及び基板Wを位置合わせすることができる。
【0046】
[0051]
図2を参照すると、放射ビームBは、支持構造(例えばマスクテーブルMT)に保持されたパターニングデバイス(例えばマスクMA)に入射し、パターニングデバイスによってパターン付与される。マスクMAを横断した後、放射ビームBは投影システムPSを通過する。投影システムPSはビームを基板Wのターゲット部分Cに合焦させる。投影システムは、照明システム瞳IPUと共役な瞳PPUを有する。放射の一部は、照明システム瞳IPUにおける強度分布から生じ、マスクパターンにおいて回折の影響を受けることなくマスクパターンを横切り、照明システム瞳IPUにおいて強度分布の像を作り出す。
【0047】
[0052] 投影システムPSは、マスクパターンMPの像MP’を投影する。像MP’は、強度分布からの放射によりマークパターンMPから生成された回折ビームによって、基板W上に被覆されたフォトレジスト層上に形成される。例えば、マスクパターンMPには、ラインとスペースのアレイが含まれてよい。アレイでの放射回折でゼロ次回折でないものからは、ラインと垂直な方向に方向が変わった誘導回折ビームが生成される。非回折ビーム(すなわち、いわゆるゼロ次回折ビーム)は、伝搬方向が変化することなくパターンを横断する。ゼロ次回折ビームは、投影システムPSの共役な瞳PPUの上流にある投影システムPSの上部レンズ又は上部レンズグループを横断して、共役な瞳PPUに到達する。ゼロ次回折ビームに関連する共役な瞳PPUの面における強度分布の部分が、照明システムILの照明システム瞳IPUの強度分布の像である。開口デバイスPDは、例えば投影システムPSの共役な瞳PPUを含む平面に又は概ね平面に配置される。
【0048】
[0053] 投影システムPSは、レンズ又はレンズ群Lによって、0次の回折ビームだけでなく、1次又はそれより高次の回折ビームも捕捉するように構成されている(図示せず)。一部の実施形態では、線に対して垂直な方向に延びる線パターンを画像化するダイポール照明を用いて、ダイポール照明の解像度向上効果を利用することができる。例えば、1次回折ビームはウェーハWのレベルで対応する0次回折ビームと干渉し、可能な限り最高の解像度とプロセスウィンドウでラインパターンMPの画像を作成する(つまり、許容可能な露光ドーズ偏差と組み合わせた使用可能な焦点深度)。
【0049】
[0054] 第2のポジショナPW及び位置センサIF(例えば、干渉デバイス、リニアエンコーダ、又は静電容量センサ)の助けにより、(例えば放射ビームBの経路に異なるターゲット部分Cを位置決めするように)基板テーブルWTを正確に移動させることができる。同様に、(例えばマスクライブラリの機械的な取り出し後又はスキャン中に)第1のポジショナPMと別の位置センサ(
図1Bに図示せず)とを使用して、放射ビームBの経路に対してマスクMAを正確に位置決めすることができる。
【0050】
[0055] 一般に、マスクテーブルMTの移動は、第1のポジショナPMの一部を形成するロングストロークモジュール(粗動位置決め)及びショートストロークモジュール(微動位置決め)の助けを借りて実現することができる。同様に、基板テーブルWTの移動は、第2のポジショナPWの一部を形成するロングストロークモジュール及びショートストロークモジュールを使用して実現することができる。ステッパの場合(スキャナとは対照的に)、マスクテーブルMTをショートストロークアクチュエータのみに接続するか、又は固定してもよい。マスクMA及び基板Wは、マスクアライメントマークM1、M2及び基板アライメントマークP1、P2を使用して位置合わせすることができる。図示のような基板アライメントマークは、専用のターゲット部分を占有するが、ターゲット部分の間の空間に位置してもよい(スクライブラインアライメントマークとして周知である)。同様に、マスクMA上に複数のダイを設ける状況では、マスクアライメントマークをダイ間に配置してもよい。
【0051】
[0056] マスクテーブルMT及びパターニングデバイスMAは、真空チャンバV内にあってよい。真空内ロボットIVRを用いて、マスクなどのパターニングデバイスを真空チャンバ内及び外に移動させることができる。代替的に、マスクテーブルMT及びパターニングデバイスMAが真空チャンバの外側にある場合、真空内ロボットIVRと同様に、様々な輸送作業のために真空外ロボットを用いることができる。真空内及び真空外ロボットは、共に中継ステーションの固定されたキネマティックマウントへの任意のペイロード(例えばマスク)のスムーズな移動のために較正される必要がある。
【0052】
[0057] 図示のリソグラフィ装置100及び100’は、以下のモードのうち少なくとも1つにて使用可能である。
[0058] 1.ステップモードでは、支持構造(例えばマスクテーブル)MT及び基板テーブルWTは、基本的に静止状態に維持される一方、放射ビームBに付与されたパターン全体が1回でターゲット部分Cに投影される(すなわち単一静的露光)。次に、別のターゲット部分Cを露光できるように、基板テーブルWTがX方向及び/又はY方向に移動される。
[0059] 2.スキャンモードでは、支持構造(例えばマスクテーブル)MT及び基板テーブルWTは、同期的にスキャンされる一方、放射ビームBに付与されたパターンがターゲット部分Cに投影される(すなわち単一動的露光)。支持構造(例えばマスクテーブル)MTに対する基板テーブルWTの速度及び方向は、投影システムPSの拡大(縮小)及び像反転特性によって求めることができる。
[0060] 3.別のモードでは、支持構造(例えばマスクテーブル)MTはプログラマブルパターニングデバイスを保持して基本的に静止状態に維持され、基板テーブルWTを移動又はスキャンさせながら、放射ビームBに付与されたパターンをターゲット部分Cに投影する。パルス放射源SOを使用することができ、プログラマブルパターニングデバイスは、基板テーブルWTを移動させる毎に、又はスキャン中に連続する放射パルスの間で、必要に応じて更新される。この動作モードは、プログラマブルミラーアレイなどのプログラマブルパターニングデバイスを使用するマスクレスリソグラフィに容易に利用できる。
【0053】
[0061] 上述した使用モードの組み合わせ及び/又は変形、又は全く異なる使用モードも利用できる。
【0054】
[0062] 例示的なリソグラフィセル
[0063]
図3は、リソセル又はクラスタと呼ばれることもあるリソグラフィセル300を示している。リソグラフィ装置100又は100’はリソグラフィセル300の一部を構成することがある。また、リソグラフィセル300は、基板に露光前プロセス及び露光後プロセスを実行する1つ以上の装置を含んでよい。従来から、これらにはフォトレジスト、すなわち「レジスト」層を堆積させるためのスピンコータSC、露光したレジストを現像するためのデベロッパDE、冷却プレートCH、及びベークプレートBKが含まれる。基板ハンドラ、すなわちロボットROが、入出力ポートI/O1、I/O2から基板を取り出し、それらを様々なプロセス装置間で移動させ、リソグラフィ装置100又は100’のローディングベイLBに引き渡す。これらのデバイスは、まとめてトラックと呼ばれることも多く、トラック制御ユニットTCUの制御下にある。TCU自体は監視制御システムSCSによって制御され、SCSはリソグラフィ制御ユニットLACUを介してリソグラフィ装置も制御する。したがって、これらの様々な装置はスループット及び処理効率を最大化するように動作させることができる。
【0055】
[0064] 例示的なガスパージシステム及び方法
[0065]
図4は、本開示の一部の実施形態に係る、ガスパージシステムを備えたレーザ源400の概略図を示す。一部の態様では、レーザ源400は、リソグラフィ装置100又は100’の放射源SOの一部として、あるいはそれに加えて使用することができる。例えば、レーザ源400は、リソグラフィ装置100’又はその他のDUVリソグラフィ装置で使用されるDUV放射の生成に使用することができる。
図4に示されるように、レーザ源400は、リソグラフィ装置に用いられるレーザビーム407を生成することができる。
【0056】
[0066] 一部の態様によれば、レーザ源400は、レーザビームを生成するための1つ以上のレーザチャンバを含むことができる。例えば、レーザ源400は、レーザビーム405を生成するレーザチャンバ401を含むことができる。1つのレーザチャンバ401が
図4に示されているが、本開示の態様はこの例に限定されず、レーザ源400は複数のレーザチャンバを含んでもよい。デュアルチャンバレーザ源の例については、
図5及び
図6を参照しながら下記に説明する。
【0057】
[0067]
図4に示されるように、レーザ源400はまた、光学システム403を含むことができる。一部の実施例によれば、光学システム403は、レーザビーム405を受け取り、レーザ源400からレーザビーム407を生成又は誘導するように構成される。以下でより詳しく説明するように、光学システム403は、1つ以上の光学モジュールを含むことができる。非限定的な例として、光学システム403は、1つ以上のベローズ、1つ以上の管、1つ以上のビームリバーサ、1つ以上の帯域幅分析モジュール、1つ以上の光パルスストレッチャ、1つ以上のシャッタモジュールなどを含むことができる。本開示の態様はこれらの例に限定されず、光学システム403は、より多くの、より少ない、又は異なるモジュール及び構成要素を含むこともできることに留意されたい。光学システム403は、レンズ、ミラー、プリズム、光ファイバ、検出器、ビームスプリッタ、分散デバイスなどを含むがこれらに限定されない任意の数の構成要素を含むことができる。
【0058】
[0068] 一部の態様によれば、レーザ源400は、ガスパージシステム408を含むことができる。ガスパージシステム408は、光学システム403に動作可能に結合することができ、光学システム403にガスを供給するように構成することができる。光学システム403では、オゾン(O3)は、高エネルギUV光子の存在下で酸素(O2)から望ましくなく生成され得る。オゾンは、光学システム403の光学コンポーネントに有害である可能性がある。一部の実施例によれば、ガスパージシステム408は、光学システム403にガスを供給して、光学システム403から酸素を実質的に除去するように構成される。一部の態様によれば、ガスパージシステム408によって使用されるガスは、窒素(N2)を含むことができる。言い換えれば、ガスパージシステム408は、光学システム403に窒素を供給して、光学システム403から酸素を実質的に除去することができる。本開示の一部の態様では、1つの例示的なパージガスとして窒素が使用されているが、その他の適切なガスをガスパージシステム408で使用することができる。
【0059】
[0069] 一部の実施例によれば、ガスパージシステム408は、略大気圧の圧力で光学システム403にパージガス(例えば窒素)を提供することができる。例えば、ガスパージシステム408によって提供されるガス圧は、略標準大気圧であってもよい。例えば、ガスパージシステム408によって提供されるガス圧は、約101,000Pa~102,000Pa(例えば、758~765mmHgに相当)であってもよい。非限定的な例として、ガスパージシステム408によって提供されるガス圧は、約101,325Pa(例えば、760mmHgに相当)であってもよい。他の実施形態では、様々な他の圧力を使用することができる。
【0060】
[0070] しかしながら、一部の実施例では、光学システム403でのパージガスに略大気圧のガス圧を使用することによって、光学システム403(及び/又はレーザ源400)の光学仕様を満たすことができない。例えば、高出力レーザ源400(例えば、これらに限定されないが60W、90W、120Wなど)の場合、大気圧以外のガス圧は、より望ましい光学性能を生み出すことができる。一部の実施例では、光学システム403における略大気圧のガス圧は、高い熱過渡をもたらし得る。高熱過渡現象は、モジュールの故障につながり得る。熱過渡現象は、高出力レーザ及び/又はモジュールの経年変化とともに増加し得る。更に、光学システム403における略大気圧のガス圧は、レーザ空間ビーム特性に高い不安定性をもたらし得る。例えば、垂直方向の発散は、含め難い1つの例示的なパラメータであるが、他のパラメータも熱レンズ効果の増加によって影響を受け得る。影響を受けるパラメータの例としては、ビームの対称性、ビーム輪郭の不一致、及びある程度のビームのポインティングがある。各パラメータは独自の由来を持ってもよく、相互関連性を有してもよい。
【0061】
[0071] 一部の例では、熱過渡現象は、例えばレーザビームによって光学システム403内で加熱されるパージガス(例えば窒素)から生じる。例えば、窒素の屈折率には大きな温度勾配がある。屈折率の大きな温度勾配は、レーザビームに対して大きな熱レンズを形成する。
【0062】
[0072] 本開示の一部の態様によれば、ガスパージシステム408は、大気圧より低い圧力でパージガス(例えば窒素)を光学システム403に供給するように構成された低圧ガスパージシステムである。パージガスの圧力を下げることにより、光学システム403でのパージガスの密度が低下し、熱レンズ効果の程度も低下する。パージガスの密度はその圧力に比例する。圧力を下げることにより、パージガスの密度が低下し、それによって屈折率が低下する。温度勾配又は屈折率の変化はパージガスの密度に比例するため、理論的には熱過渡を減らすことができる。
【0063】
[0073] 一部の実施例によれば、ガスパージシステム408は、大気圧より低い圧力でパージガスを光学システム403に供給するように構成される。例えば、パージガスの圧力は標準大気圧より低くなる。例えば、パージガスの圧力は、約760Torr(例えば、約760mmHg)未満であってもよい。一部の実施形態では、パージガスの圧力は、約700Torr~約760Torrの範囲であってもよい。一部の実施形態では、パージガスの圧力は、約600Torr~約700Torrの範囲である。一部の実施形態では、パージガスの圧力は、約500Torr~約600Torrの範囲である。一部の実施形態では、パージガスの圧力は、約400Torr~約500Torrの範囲である。一部の実施形態では、パージガスの圧力は、約300Torr~約400Torrの範囲である。一部の実施形態では、パージガスの圧力は、約200Torr~約300Torrの範囲である。一部の実施形態では、パージガスの圧力は、約100Torr~約200Torrの範囲である。一部の実施形態では、パージガスの圧力は、約10Torr~約100Torrの範囲である。一部の実施形態では、パージガスの圧力は、約50Torr~約90Torrの範囲である。一部の実施形態では、パージガスの圧力は、約1Torr~約10Torrの範囲である。これらの圧力値は例として提供されており、大気圧より低い圧力値をパージガスに使用できることに留意されたい。
【0064】
[0074]
図4に示されるように、ガスパージシステム408は、ガス供給ポンプ409、ポンプ411、及びガス供給源417を含むことができる。一部の態様では、ガスパージシステム408は、1つ以上のガス供給導管413及び1つ以上のガス導管415を用いて、光学システム403に動作可能に結合することができる。
【0065】
[0075] 例えば、1つ以上のガス供給導管413は、ガス供給ポンプ409に動作可能に結合され、例えば、ガス供給源417から光学システム403にパージガス(例えば窒素)を供給することができる。ガス供給導管413は、一部の実施例によれば、光学システム403の1つ以上のガスインレット(図示せず)で区切られてもよい。一部の実施例によれば、ガス供給導管413は、1つ以上のガスアウトレット(図示せず)を介してガス供給ポンプ409に結合することができる。一部の態様では、ガス供給ポンプ409は、大気圧より低い圧力で光学システム403にパージガスを供給するように構成される。
【0066】
[0076] 1つ以上のガス導管415をポンプ415に動作可能に結合して、光学システム403からガス(例えば酸素)を除去することができる。ガス導管415は、一部の実施例によれば、ポンプ411の1つ以上のガスインレット(図示せず)で区切られてもよい。ガス導管415は、一部の実施例によれば、1つ以上のガスアウトレット(図示せず)を介して光学システム403に結合することができる。一部の態様では、ポンプ411は、負圧差(例えば、吸引ポンプなど)を作り出すように構成することができ、光学システム403に動作可能に結合して、光学システム403からガス(例えば酸素)を除去することができる。
【0067】
[0077] 一部の実施例では、ガスパージシステム408は、例えば、ガス圧を測定及び/又は制御するために、1つ以上のセンサ及びコントローラ412を含むことができる。例えば、コントローラ/センサ412は、ガスパージシステム408によって光学システム403に供給されるパージガスの圧力を測定するように構成することができる。例えば、コントローラ/センサ412は、ガス供給ポンプ409、光学システム403、ガス供給源417、ポンプ411、導管413及び/又は415、及び/又は、導管413及び/又は415に係るインレット及び/又はアウトレットでのパージガスの圧力を測定するように構成することができる。追加又は代替として、コントローラ/センサ412は、例えば、測定された圧力及び1つ以上の圧力設定点に基づいて、ガス供給ポンプ409、ガス供給源417、及び/又はポンプ411を制御するように構成することができる。また、コントローラ/センサ412は、光学システム403から除去されるガス(例えば酸素)の圧力を測定するように構成することができる。例えば、コントローラ/センサ412は、ポンプ411、導管415、及び/又は、導管415に係るインレット又はアウトレットで光学システム403から除去されるガス(例えば酸素)の圧力を測定するように構成することができる。
【0068】
[0078] 一部の実施例では、制御システム410は、ガス供給ポンプ409及び/又はポンプ411を単独で、あるいはコントローラセンサ412と組み合わせて制御するように構成することができる。一部の実施形態によれば、制御システム410は、レーザ源400において他の動作を実行するように構成することができる。例えば、制御システム410は、レーザチャンバ401にガスを供給する1つ以上のガス源(図示せず)を制御することができる。別の実施例として、制御システム410は、レーザチャンバ401内のガス温度を検出及び/又は制御するために、レーザチャンバ401内の1つ以上の温度センサに接続することができる。
【0069】
[0079] 非限定的な例では、大気圧より低い圧力でパージガス(例えば窒素)を光学システム403に供給するように構成された低圧ガスパージシステムとしてガスパージシステム408を使用することにより、光学システム403における垂直ビーム発散の末端不安定性を例えば5倍まで低減することができる。非限定的な例として、光学システム403へのパージガス(例えば窒素)の圧力が約760Torrから約100Torrに減少する場合、垂直発散不安定範囲は、約0.6mrad(ミリラド又はミリラジアン)から約0.13mradに減少することができる。一部の実施例では、1mradは、レーザビームの直径がビーム経路1mあたり1mm増加する場合の、レーザビームの発散(例えば、膨張又は拡大)であり得る。別の非限定的な例では、低圧ガスパージシステムとしてガスパージシステム408を使用する高出力レーザ源400(例えば、これに限定されないが90W)の場合、デューティサイクル性能は、例えば約20%から約75%に変化することができる。これらは非限定的な例として提供されており、低圧ガスパージシステムとしてガスパージシステム408を使用することで他の改善が観察され得ることに留意されたい。直接ビーム発散の改善に加えて、本開示の実施形態は、ビームの対称性、ビーム輪郭の不一致、及び/又はレーザ線幅の安定性を改善してもよい。
【0070】
[0080] 追加又は代替として、ガスパージシステム408は、本開示の一部の態様によれば、パージガス(例えばヘリウム)を光学システム403に供給するように構成されたヘリウムガスパージシステムであり得る。この例示的な実施形態では。本実施例では、ガスパージシステム408は、光学システム403にパージガスとしてヘリウムガスを供給するように構成される。言い換えれば、窒素ガスパージをヘリウムガスに置き換えて、窒素に寄与する上記の熱レンズ効果を低減及び/又は排除することができる。一部の実施例によれば、パージガスとしてヘリウムを使用すると、ヘリウムに対する屈折率の低い(又は超低の)温度勾配など、ヘリウムガスの光学特性(これに限定されるものではない)のために、熱レンズ効果を低減及び/又は排除することができる。一部の実施例では、少量のヘリウムを使用することができる。非限定的な例では、1標準リットル/分(slpm)未満の最小量などの少量のヘリウムを使用して、例えば、光学システム403の酸素量を20パーツパーミリオン(ppm)未満に維持することができる。これは窒素の約10slpmと比較できる。この量のヘリウム量は非限定的な例として提供されており、他の量のヘリウム量を使用できることに留意されたい。
【0071】
[0081] 本開示の一部の態様によれば、1つ以上のガス供給導管413は、ガス供給ポンプ409に動作可能に結合されて、例えば、ガス供給源417から光学システム403にパージガス(例えばヘリウム)を供給することができる。ガス供給源417は、パージガス(例えばヘリウム)を含んでもよい。ガス供給導管413は、一部の実施例によれば、光学システム403の1つ以上のガスインレット(図示せず)で区切られてもよい。一部の実施例によれば、ガス供給導管413は、1つ以上のガスアウトレット(図示せず)を介してガス供給ポンプ409に結合することができる。一部の態様では、ガス供給ポンプ409は、パージガス(例えばヘリウム)を光学システム403に供給するように構成される。本開示の一部の態様によれば、ガスパージシステム408は、パージガス(例えばヘリウム)を略大気圧で光学システム403に供給するように構成される。あるいは、ガスパージシステム408は、大気圧より低い又は高い圧力で光学システム403にパージガス(例えばヘリウム)を供給するように構成される。
【0072】
[0082] 1つ以上のガス導管415をポンプ415に動作可能に結合して、光学システム403からガス(例えば酸素)を除去することができる。ガス導管415は、一部の実施例によれば、ポンプ411の1つ以上のガスインレット(図示せず)で区切られてもよい。ガス導管415は、一部の実施例によれば、1つ以上のガスアウトレット(図示せず)を介して光学システム403に結合することができる。一部の態様では、ポンプ411は、負圧差(例えば、吸引ポンプなど)を作り出すように構成することができ、光学システム403に動作可能に結合して、光学システム403からガス(例えば酸素)を除去することができる。
【0073】
[0083] 一部の実施例では、ガスパージシステム408は、例えば、ガス圧を測定及び/又は制御するために、1つ以上のセンサ及びコントローラ412を含むことができる。例えば、コントローラ/センサ412は、ガスパージシステム408によって光学システム403に供給されるパージガス(例えばヘリウム)の圧力を測定するように構成することができる。例えば、コントローラ/センサ412は、ガス供給ポンプ409、光学システム403、ガス供給源417、ポンプ411、導管413及び/又は415、及び/又は、導管413及び/又は415に係るインレット及び/又はアウトレットでのパージガス(例えばヘリウム)の圧力を測定するように構成することができる。追加又は代替として、コントローラ/センサ412は、例えば、測定された圧力、又は1つ以上の圧力設定点に基づいて、ガス供給ポンプ409、ガス供給源417、及び/又はポンプ411を制御するように構成することができる。また、コントローラ/センサ412は、光学システム403から除去されるガス(例えば酸素)の圧力を測定するように構成することができる。例えば、コントローラ/センサ412は、ポンプ411、導管415、及び/又は導管415に係るインレット又はアウトレットで光学システム403から除去されるガス(例えば酸素)の圧力を測定するように構成することができる。
【0074】
[0084] 一部の実施例では、制御システム410は、ガス供給ポンプ409及び/又はポンプ411を単独で、あるいはコントローラセンサ412と組み合わせて制御するように構成することができる。一部の実施形態によれば、制御システム410は、レーザ源400において他の動作を実行するように構成することができる。例えば、制御システム410は、レーザチャンバ401にガスを供給する1つ以上のガス源(図示せず)を制御することができる。別の実施例として、制御システム410は、レーザチャンバ401内のガス温度を検出及び/又は制御するために、レーザチャンバ401内の1つ以上の温度センサに接続することができる。
【0075】
[0085] 非限定的な例では、パージガス(例えばヘリウム)を光学システム403に供給するように構成されたヘリウムガスパージシステムとしてガスパージシステム408を使用することにより、光学システム403における垂直ビーム発散の末端不安定性を例えば5倍まで低減することができる。非限定的な例として、パージガスがヘリウムである場合、垂直発散不安定範囲は、約0.6mradから約0.13mradまで減少させることができる。別の非限定的な例では、ヘリウムパージシステムとしてガスパージシステム408を使用する高出力レーザ源400(例えば、これに限定されないが90W)の場合、デューティサイクル性能は、例えば約20%から約75%に変化することができる。これらは非限定的な例として提供されており、ヘリウムパージシステムとしてガスパージシステム408を使用することで他の改善が見られ得ることに留意されたい。直接ビーム発散に加えて、本開示の実施形態は、熱レンズ効果、シードレーザと増幅器利得媒体(dtMOPA)範囲との間の差動発射時間のマージン、水平発散、ポインティング安定性、超低ビーム安定性、及び/又はレーザ帯域幅の安定性を改善することができる。
【0076】
[0086] 1つのガス供給ポンプ409、1つのポンプ411、1つのガス供給源417、及び2つのガス導管413及び415が
図4に示されているが、本開示の態様はこれらの例に限定されず、ガスパージシステム408は、任意の数のガス供給、ポンプ、及びガス導管を含むことができる。また、ガスパージシステム408は、レーザ源400の内側、又はレーザ源400の外側、又は部分的にレーザ源400の外側に配置してもよい。
【0077】
[0087]
図5は、本開示の一部の実施形態に係る、低圧ガスパージシステムを備えたレーザ源500の概略図を示す。一部の態様では、レーザ源500は、リソグラフィ装置100又は100’の放射源SOの一部として、あるいはそれに加えて使用することができる。追加又は代替として、レーザ源500を用いて、リソグラフィ装置100又は100’、あるいは他のDUVリソグラフィ装置で使用されるDUV放射を生成することができる。
【0078】
[0088] 一部の態様によれば、レーザ源500は、
図4に示されるレーザ源400の一例である。
図5に示されるように、レーザ源500は、デュアルチャンバレーザ源を含むことができる。例えば、レーザ源500は、第1のレーザチャンバ503a及び第2のレーザチャンバ503bを含むことができる。1つの例示的な実施形態では、第1のレーザチャンバ503aは、マスタ発振器を含むか、又はその一部であり得る。例えば、レーザ源500は、メーザ発振器が第1のレーザチャンバ503aを含むマスタ発振器を含むことができる。本実施例では、第2のレーザチャンバ503bは、パワーアンプを含むか、又はその一部であり得る。例えばレーザ源は、パワーアンプが第2のレーザチャンバ503bを含むパワーアンプを含むことができる。本開示の一部の態様は、デュアルチャンバレーザ源に関して説明されているが、本開示の実施形態はこれらの例に限定されない。本開示の実施形態は、1つのチャンバを備えたレーザ源、又は複数のレーザチャンバを備えたレーザ源に適用することができる。
【0079】
[0089] 一部の実施形態によれば、第1のチャンバ503aは、第1のレーザビーム509を生成し、これを第2のレーザチャンバ503bに誘導する。ここで第1のレーザビーム509は増幅され、第2のレーザビーム511が生成される。第2のレーザビーム511は、任意の光パルスストレッチャ510、任意のベローズ520e、及び任意のシャッタモジュール513に誘導される。第3のレーザビーム515は、シャッタモジュール513からリソグラフィ装置(例えば、リソグラフィ装置100及び/又は110’)に出力される。
【0080】
[0090] 一部の態様によれば、各レーザチャンバ503a及び503bは、ガスの混合物を含む。例えば、エキシマレーザ源において、第1のレーザチャンバ503a及び第2のレーザチャンバ503bは、ハロゲン、例えば、フッ素、並びにアルゴン、ネオン、場合によっては、全圧に加えられる異なる分圧の他のガスを含むことができる。レーザチャンバ503a及び503bは、レーザビームの生成や増幅に使用される他のガスを含むことができる。レーザチャンバ503a及び503bは、同じ又は異なるガスの混合物を含むことができる。
【0081】
[0091] 本開示の一部の態様では、レーザ源500は、レーザチャンバ503a及び503bにガスを提供するために、様々な適切なガス源(図示せず)を含むことができる(あるいは、結合することができる)。例えば、ガス源(図示せず)を第1のレーザチャンバ503aに結合して、第1のレーザビーム509を生成するために使用されるガス混合物を提供することができる。更に、ガス源(図示せず)を第2のレーザチャンバ503bに結合して、第2のレーザビーム511を生成するために使用されるガス混合物を提供することができる。一部の実施例では、ガス源は、バルブ(図示せず)を介してそれぞれレーザチャンバ503a及び503bに結合することができる。制御システム(例えば制御システム540)を使用して、ガス源からレーザチャンバ503a及び503bにガスを送るためのバルブを制御することができる。本開示の一部の態様では、第1のレーザチャンバ503aのガス源は、フッ素、アルゴン、及びネオンを含むがこれらに限定されないガスの混合物を含むことができる。一部の態様によれば、第2のレーザチャンバ503bのガス源は、アルゴン、ネオン、及び/又は他のガスの混合物を含むことができるが、フッ素は含まない。ただし、クリプトンを含む他のガス混合物をこれらのガス源で使用することができる。
【0082】
[0092] 前述したように、第1のレーザチャンバ503aは、第1のレーザビーム509を生成するように構成される。一部の実施例では、第1のレーザビーム509は、第1のレーザチャンバ503aを離れる前に、線絞り込みモジュール501を通過するように構成される。本開示の一部の態様によれば、線絞り込みモジュール501は、波長の狭帯域の周りの1つ以上の中心波長を選択するように配置及び構成されている。一部の実施例では、狭帯域の帯域幅は、例えば可能な限り狭い帯域幅になるように選択することもできる。一部の実施例では、線絞り込みモジュール501は、線絞り込みモジュール501の物理的パラメータ、並びに使用される波長選択性光学素子(例えば分散型光学素子)の光学的パラメータや処理能力に応じて、例えば、選択された中心波長と狭帯域幅のレーザ振動共鳴チャンバ光の光路に反射して戻すことができる、様々な中心波長選択光学要素(例えば分散型のもの)を使用することができる。一部の実施例では、線絞り込みモジュール501は反射格子を含むことができる。第1のレーザチャンバ503a、線絞り込みモジュール501、及び出力カプラモジュール(図示せず)は、シードレーザが振動してレーザビーム509を形成するための発振器キャビティとして構成することができる。
【0083】
[0093] 第1のレーザチャンバ503aによって生成され、線絞り込みモジュール501を通過した(且つその中で反射された)後、第1のレーザビーム509は、第1のレーザチャンバ503aから出力され、第2のレーザチャンバ503bに誘導される。
【0084】
[0094] 一部の実施例によれば、レーザ源500は、レーザ源500の1つ以上のモジュールを接続する1つ以上のベローズ520a~520dを含むことができる。例えば、ベローズ520aは、線絞り込みモジュール501と第1のレーザチャンバ503aとの間に結合される。一部の実施例では、線絞り込みモジュール501及びベローズ520aは、線絞り込みモジュール501内のガス圧がベローズ520aのガス圧と同じ又は類似するように結合される。あるいは、線絞り込みモジュール501及びベローズ520aは、線絞り込みモジュール501内のガス圧がベローズ520aのガス圧とは異なるように結合される。一部の実施例では、線絞り込みモジュール501及び/又はベローズ520aは、略大気圧の圧力で線絞り込みモジュール501及び/又はベローズ520aにパージガス(例えば窒素)を供給するように構成されたガスパージシステム(図示せず)に結合される。言い換えれば、ガスパージシステム(図示せず)は、低圧ガスパージシステムとして使用される場合、パージガスを線絞り込みモジュール501に供給するように構成され、及び/又は、ベローズ520aは、
図4のガスパージシステム408でのガス圧とは異なるガス圧で動作する。
【0085】
[0095]
図5に示されるように、本開示の一部の態様によれば、第1のレーザビーム509は、光学システム505によって第2のレーザチャンバ503bに誘導される。一部の実施例によれば、光学システム505は、ベローズ520bを使用して第1のレーザチャンバ503aに結合され、ベローズ520cを使用して第2のレーザチャンバ503bに結合される。光学システム505は、1つ以上の光学モジュールを含むことができる。例えば、光学システム505は、波長計測モジュール(図示せず)を含むことができる。一部の非限定的な例では、波長計測モジュールは、微細波長測定用の分光計及び粗い分解能の回折格子分光計を含むことができる。波長計測モジュールは、他の構成要素を含むことができる。
【0086】
[0096] 光学システム505はまた、レーザビーム509を第2のレーザチャンバ503bに誘導するための1つ以上の光学コンポーネントを含むことができる。一部の実施例では、これらの1つ以上の光学コンポーネントは、第1の波面エンジニアリングボックス及び第2の波面エンジニアリングボックス(図示せず)を含むことができる。一部の実施例では、第1の波面エンジニアリングボックスは、第1のレーザチャンバ503aから第1のレーザビーム509を受け取り、それを第2の波面エンジニアリングボックスに誘導する。第2の波面エンジニアリングボックスは、第1のレーザビーム509を第2のレーザチャンバ503bに誘導する。一部の実施例では、第1の波面エンジニアリングボックスは、ビーム拡張(例えばマルチプリズムビームエキスパンダ)やコヒーレンスバスティング(例えば光遅延経路)のための構成要素を含んでもよいが、これに限定されない。一部の実施例では、第2の波面エンジニアリングボックスは、部分的に反射する入力/出力カプラと、公称動作波長用の最大に反射するミラーと、1つ以上のプリズムと、を含むことができる。一部の実施例では、第1のレーザビーム509を再誘導するこれらの1つ以上の光学コンポーネントはまた、第1のレーザビーム509を誘導するチューブを含むことができる。
【0087】
[0097] 一部の実施例では、光学システム505はまた、以下で説明されるように、帯域幅分析モジュール(図示せず)を含むことができる。光学システム505について、一部の例示的な様々なモジュール/構成要素が説明されているが、本開示の態様はこれらに限定されるものではないことに留意されたい。光学システム505は、より多くの、より少ない、又は異なるモジュール/構成要素を含むことができる。
【0088】
[0098] 第1のレーザビーム509が第2のレーザチャンバ503bに誘導された後、第1のレーザビーム509は第2のレーザチャンバ503bに入る。一部の態様では、第2のレーザチャンバ503bは、パワーアンプを含むか、又はその一部であってもよく、第1のレーザビーム509を増幅するように構成される。ビームリバーサ507は、一部の態様によれば、増幅されたレーザビームを受け取り、それを第2のレーザチャンバ503bに再誘導するように構成される。ビームリバーサ507及び第2のレーザチャンバ503bは、例えばベローズ520dを使用して互いに動作可能に結合することができる。
【0089】
[0099] 一部の実施形態によれば、増幅されたレーザビーム511は、第2のレーザチャンバ503bから出力され、光学システム505の帯域幅分析モジュール(図示せず)を通過することができる。帯域幅分析モジュールは、第2の(増幅された)レーザビーム511を受け取り、例えば、出力帯域幅やパルスエネルギを測定するなど計測目的のために一部を拾い上げることができる。
【0090】
[0100] 第2のレーザビーム511は、任意の光パルスストレッチャ510に入力することができ、ここで第2のレーザビーム511のコピーは、例えば、スペックルを低減するために遅延及び再結合することができる。第3のレーザビーム515は、光パルスストレッチャ510及び任意のシャッタモジュール513(例えば自動シャッタ)からリソグラフィ装置に出力される。一部の実施例では、光パルスストレッチャ510は、チューブ521を介して光学システム505に動作可能に結合され、光パルスストレッチャ510は、ベローズ520eを使用してシャッタモジュール513に動作可能に結合される。
【0091】
[0101] 本開示の一部の態様によれば、
図4のレーザ源400の光学システム403は、光学システム505、ビームリバーサ507、光パルスストレッチャ510、シャッタモジュール513、チューブ521、及び/又はベローズ520b~520eのうちの1つ以上に対応することができる。一部の実施例では、光学システム505、ビームリバーサ507、光パルスストレッチャ510、シャッタモジュール513、チューブ521、及び/又はベローズ520b~520eのうちの1つ以上は、低圧ガスパージシステム(例えば、低圧ガスパージシステムとして使用される場合の
図4のガスパージシステム408)に結合される。低圧ガスパージシステムは、パージガス(例えば窒素)を、光学システム505、ビームリバーサ507、光パルスストレッチャ510、シャッタモジュール513、チューブ521、及び/又はベローズ520b~520eのうちの1つ以上に大気圧より低いガス圧で供給するように構成される。
【0092】
[0102] 本開示の一部の態様によれば、低圧ガスパージシステム(例えば、低圧ガスパージシステムとして使用される場合の
図4のガスパージシステム408)は、1つ以上のガス供給ポンプ(例えば、ガス供給ポンプ531a及び531b)、1つ以上のポンプ(例えば、ポンプ533a及び533b)、1つ以上のガス導管(例えば、ガス導管532a~d、534a、534b)、及び1つ以上のガス供給源(例えば、ガス供給源535)を含む。
【0093】
[0103]
図5は、低圧ガスパージシステムに結合された複数の光学モジュール/システムを示しており、本開示の態様は、低圧ガスパージシステムに結合された、より多くの、より少ない、又は他の光学モジュール/システムを含んでもよいことに留意されたい。また、
図5の低圧ガスパージシステムは、おおよそのポンプ、ガス供給源、及び/又は導管を含むことができる。
【0094】
[0104] 一部の態様によれば、線絞り込みモジュール501、ベローズ520a、第1のレーザチャンバ503a、及び第2のレーザチャンバ503bは、低圧ガスパージシステムに結合されていない。例えば、上記のように、線絞り込みモジュール501及びベローズ520aに使用されるガスパージシステム(図示せず)は、光学システム505、ビームリバーサ507、光パルスストレッチャ510、シャッタモジュール513、チューブ521、及び/又はベローズ520b~520eのうちの1つ以上に対して低圧ガスパージシステムが動作するガス圧とは異なるガス圧で線絞り込みモジュール501及び/又はベローズ520aにパージガスを供給するように構成される。
【0095】
[0105] 一部の実施例では、ビームリバーサ507及びベローズ520dは、ビームリバーサ507内のガス圧がベローズ520dのガス圧と同じ又は類似するように結合される。あるいは、ビームリバーサ507及びベローズ520dは、ビームリバーサ507内のガス圧がベローズ520d内のガス圧と異なるように結合される。一部の態様によれば、ビームリバーサ507及びベローズ520dは、ガス供給ポンプ531(ガス供給導管532aを介して)及びポンプ533a(ガス導管534aを介して)に動作可能に結合することができる。ガス供給ポンプ531a(
図4のガス供給ポンプ409に類似する)は、例えば、ガス供給源535からビームリバーサ507及びベローズ520dにパージガス(例えば窒素)を大気圧より低い圧力で供給することができる(前述しているように、
図4のガスパージシステム408が低圧ガスパージシステムとして使用される場合)。ポンプ533a(
図4のポンプ411に類似する)は、ビームリバーサ507及びベローズ520dからガス(例えば酸素)を実質的に除去するように構成される(前述しているように、
図4のガスパージシステム408が低圧ガスパージシステムとして使用される場合)。
【0096】
[0106] ガス供給ポンプ531aはビームリバーサ507に結合され、ポンプ533aはベローズ520dに結合されるが、本開示の態様は、ビームリバーサ507及び/又はベローズ520dと、ガス供給ポンプ531a及びポンプ533aとの間の接続の任意の組み合わせを含むことができる。
【0097】
[0107] 一部の実施例では、光学システム505、光パルスストレッチャ510、シャッタモジュール513、ベローズ520b、520c、520e、及びチューブ521は、内部のガス圧が同じ又は類似するように結合される。あるいは、光学システム505、光パルスストレッチャ510、シャッタモジュール513、ベローズ520b、520c、520e、及びチューブ521は、内部のガス圧が異なるように結合される。本開示の一部の態様によれば、1つ以上のガス供給ポンプ531bは、光学システム505、光パルスストレッチャ510、シャッタモジュール513、ベローズ520b、520c、520e、及びチューブ521のうちの1つ以上に動作可能に結合することができる。ガス供給ポンプ531b(
図4のガス供給ポンプ409に類似する)は、例えば、ガス供給源535から光学システム505、光パルスストレッチャ510、シャッタモジュール513、ベローズ520b、520c、520e、及びチューブ521のうちの1つ以上にパージガス(例えば窒素)を大気圧より低い圧力で供給することができる(前述しているように、
図4のガスパージシステム408が低圧ガスパージシステムとして使用される場合)。
【0098】
[0108] 一部の実施例では、ガス供給ポンプ531bは、ガス供給導管532bを使用してベローズ520cに結合することができる。ガス供給ポンプ531bは、ガス供給導管532bを使用してベローズ520dに結合することができる。ガス供給ポンプ531bは、ガス供給導管532dを使用して光学システム505に結合することができる。ガス供給ポンプ531bは、ガス供給導管532eを使用して光パルスストレッチャ510に結合することができる。ガス供給ポンプ531bはまた、1つ以上の導管(図示せず)を使用して、チューブ521、ベローズ520e、及び/又はシャッタモジュール513に結合することができる。
【0099】
[0109] ポンプ533b(
図4のポンプ411に類似する)は、例えば、光学システム505、光パルスストレッチャ510、シャッタモジュール513、ベローズ520b、520c、520e、及びチューブ521のうちの1つ以上からガス(例えば酸素)を実質的に除去するように構成される(前述しているように、
図4のガスパージシステム408が低圧ガスパージシステムとして使用される場合)。一部の実施例では、ポンプ533bは、ガス導管534bを使用して光パルスストレッチャ510に結合することができる。
【0100】
[0110] 上記のように、任意の数のガス供給ポンプ531、ポンプ533、ガス供給源535、及び/又は、導管532及び534を低圧ガスパージシステムに使用することができる。また、低圧ガスパージシステムと、光学システム505、ビームリバーサ507、光パルスストレッチャ510、シャッタモジュール513、ベローズ502b~e、及びチューブ521のうちの1つ以上の間に用いられる接続の種類と数は、特に限定されない。
【0101】
[0111] 一部の実施例では、
図5の低圧ガスパージシステムは、例えば、ガス圧を測定/制御するために、1つ以上のセンサ及びコントローラ(例えば、
図4のコントローラ/センサ412と同様)を含むことができる。1つ以上のセンサ及びコントローラは、制御システム540の一部であり、及び/又は制御システム540に結合することができる。例えば、制御システム540は、光学システム505、ビームリバーサ507、光パルスストレッチャ510、シャッタモジュール513、ベローズ502b~e、及びチューブ521のうちの1つ以上に供給されるパージガス(例えば窒素)の圧力を測定するように構成されてもよい。追加又は代替として、制御システム540は、光学システム505、ビームリバーサ507、光パルスストレッチャ510、シャッタモジュール513、ベローズ502b~e、及びチューブ521のうちの1つ以上から除去されるガス(例えば酸素)の圧力を測定するように構成されてもよい。
【0102】
[0112] 例えば、制御システム540は、光学システム505、ビームリバーサ507、光パルスストレッチャ510、シャッタモジュール513、ベローズ502b~e、及びチューブ521のうちの1つ以上、ガス供給ポンプ531a及び/又は531b、ポンプ533a及び/又は533b、ガス供給源535、及び/又は、導管532及び/又は534で、圧力を測定するように構成することができる。追加又は代替として、制御システム540は、例えば、測定された圧力及び1つ以上の圧力設定点に基づいて、ガス供給ポンプ531a及び/又は531b、及び/又は、ポンプ533a及び/又は533bを制御するように構成することができる。
【0103】
[0113] 一部の実施形態によれば、制御システム540は、レーザ源500において他の動作を実行するように構成することができる。例えば、制御システム540は、レーザチャンバ503a及び503bにガスを供給する1つ以上のガス源(図示せず)を制御することができる。別の実施例として、制御システム540は、レーザチャンバ503a及び503b内のガス温度を検出及び/又は制御するために、レーザチャンバ503a及び503b内の1つ以上の温度センサに接続することができる。
【0104】
[0114]
図6は、本開示の一部の実施形態に係る、ガスパージシステムを備えたレーザ源600の概略図を示す。一部の態様では、レーザ源600は、リソグラフィ装置100又は100’の放射源SOの一部として、あるいはそれに加えて使用することができる。追加又は代替として、レーザ源600は、リソグラフィ装置100又は100’、あるいは他のDUVリソグラフィ装置で使用されるDUV放射の生成に使用することができる。
【0105】
[0115] 一部の態様によれば、レーザ源600は、
図4に示されるレーザ源400の一例である。
図6に示されるように、レーザ源600は、デュアルチャンバレーザ源を含むことができる。例えば、レーザ源600は、第1のレーザチャンバ603a及び第2のレーザチャンバ603bを含むことができる。1つの例示的な実施形態では、第1のレーザチャンバ603aは、マスタ発振器を含むか、又はその一部であり得る。例えば、レーザ源600は、メーザ発振器が第1のレーザチャンバ603aを含むマスタ発振器を含むことができる。本実施例では、第2のレーザチャンバ603bは、パワーアンプを含むか、又はその一部であることができる。例えば、レーザ源は、パワーアンプが第2のレーザチャンバ603bを含むパワーアンプを含むことができる。本開示の一部の態様は、デュアルチャンバレーザ源に関して説明されているが、本開示の実施形態は、これらの例に限定されない。本開示の実施形態は、1つのチャンバを備えたレーザ源、又は複数のレーザチャンバを備えたレーザ源に適用することができる。
【0106】
[0116] 一部の実施形態によれば、第1のチャンバ603aは、第1のレーザビーム609を生成し、これを第2のレーザチャンバ603bに誘導する。ここで第1のレーザビーム609は増幅され、第2のレーザビーム611が生成される。第2のレーザビーム611は、任意の光パルスストレッチャ610、任意のベローズ620e、及び任意のシャッタモジュール613に誘導される。第3のレーザビーム615は、シャッタモジュール613からリソグラフィ装置(例えば、リソグラフィ装置100及び/又は110’)に出力される。
【0107】
[0117] 一部の態様によれば、レーザチャンバ603a及び603bは、
図5に関して前述しているように、それぞれ、レーザチャンバ503a及び503bに類似している。本開示の一部の態様では、レーザ源600は、レーザチャンバ603a及び603bにガスを提供するために、様々な適切なガス源(図示せず)を含むことができる(あるいは、結合することができる)。例えば、ガス源(図示せず)を第1のレーザチャンバ603aに結合して、第1のレーザビーム609を生成するために使用されるガス混合物を提供することができる。更に、ガス源(図示せず)を第2のレーザチャンバ603bに結合して、第2のレーザビーム611を生成するために使用されるガス混合物を提供することができる。一部の実施例では、ガス源は、バルブ(図示せず)を介して、それぞれ、レーザチャンバ603a及び603bに結合することができる。制御システム(例えば、制御システム640)を使用して、ガス源からレーザチャンバ603a及び603bにガスを送るためのバルブを制御することができる。本開示の一部の態様では、第1のレーザチャンバ603aのガス源は、フッ素、アルゴン、及びネオンを含むがこれらに限定されないガスの混合物を含むことができる。一部の態様によれば、第2のレーザチャンバ603bのガス源は、アルゴン、ネオン、及び/又は他のガスの混合物を含むことができるが、フッ素は含まない。ただし、クリプトンを含む他のガス混合物を、ガス源で使用することができる。
【0108】
[0118] 前述したように、第1のレーザチャンバ603aは、第1のレーザビーム609を生成するように構成される。一部の実施例では、第1のレーザビーム609は、第1のレーザチャンバ603aを離れる前に、線絞り込みモジュール601を通過するように構成される。本開示の一部の態様によれば、線絞り込みモジュール601は、
図5の線絞り込みモジュール501と類似している。一部の実施例では、第1のレーザチャンバ603a、線絞り込みモジュール601、及び出力カプラモジュール(図示せず)は、シードレーザが振動してレーザビーム609を形成するための発振器キャビティとして構成することができる。
【0109】
[0119] 第1のレーザチャンバ603aによって生成され、線絞り込みモジュール601を通過した(且つその中で反射された)後、第1のレーザビーム609は、第1のレーザチャンバ603aから出力され、第2のレーザチャンバ603bに誘導される。
【0110】
[0120] 一部の実施例によれば、レーザ源600は、レーザ源600の1つ以上のモジュールを接続する1つ以上のベローズ620を含むことができる。例えば、ベローズ620aは、線絞り込みモジュール601と第1のレーザチャンバ603aとの間に結合される。一部の実施例では、線絞り込みモジュール601及びベローズ620aは、線絞り込みモジュール601内のガス圧がベローズ620aのガス圧と同じ又は類似するように結合される。あるいは、線絞り込みモジュール601及びベローズ620aは、線絞り込みモジュール601内のガス圧がベローズ620aのガス圧とは異なるように結合される。一部の実施例では、線絞り込みモジュール601及び/又はベローズ620aは、略大気圧の圧力で線絞り込みモジュール601及び/又はベローズ620aにパージガス(例えば窒素)を供給するように構成されたガスパージシステム(図示せず)に結合される。言い換えれば、ガスパージシステム(図示せず)は、ヘリウムガスパージシステムとして使用される場合、パージガスを線絞り込みモジュール601に供給するように構成され、及び/又は、ベローズ620aは、
図4のガスパージシステム408で用いられるガス(例えばヘリウム)とは異なるガス(例えば窒素)で動作する。
【0111】
[0121]
図6に示されるように、本開示の一部の態様によれば、第1のレーザビーム609は、光学システム605によって第2のレーザチャンバ603bに誘導される。一部の実施例によれば、光学システム605は、ベローズ620bを使用して第1のレーザチャンバ603aに結合され、ベローズ620cを使用して第2のレーザチャンバ603bに結合される。光学システム605は、
図5の光学システム505と類似してもよく、
図5を参照として説明しているように、1つ以上の光学モジュールを含むことができる。
【0112】
[0122] 光学システム605はまた、レーザビーム609を第2のレーザチャンバ603bに誘導するための1つ以上の光学コンポーネントを含むことができる。一部の実施例では、これらの1つ以上の光学コンポーネントは、第1の波面エンジニアリングボックス及び第2の波面エンジニアリングボックス(図示せず)を含むことができる。一部の実施例では、第1の波面エンジニアリングボックスは、第1のレーザチャンバ603aから第1のレーザビーム609を受け取り、それを第2の波面エンジニアリングボックスに誘導する。第2の波面エンジニアリングボックスは、第1のレーザビーム609を第2のレーザチャンバ603bに誘導する。一部の実施例では、第1の波面エンジニアリングボックスは、ビーム拡張(例えばマルチプリズムビームエキスパンダ)やコヒーレンスバスティング(例えば光遅延経路)のための構成要素を含むことができるが、これらに限定されない。一部の実施例では、第2の波面エンジニアリングボックスは、部分的に反射する入力/出力カプラと、公称動作波長用の最大に反射するミラーと、1つ以上のプリズムと、を含むことができる。一部の実施例では、第1のレーザビーム609を再誘導するこれらの1つ以上の光学コンポーネントはまた、第1のレーザビーム609を誘導するチューブを含むことができる。
【0113】
[0123] 一部の実施例では、光学システム605はまた、
図5に示されているように、帯域幅分析モジュール(図示せず)を含むことができる。光学システム605について、一部の例示的な様々なモジュール/構成要素が説明されているが、本開示の態様はこれらに限定されるものではないことに留意されたい。光学システム605は、より多くの、より少ない、又は異なるモジュール/構成要素を含むことができる。
【0114】
[0124] 第1のレーザビーム609が第2のレーザチャンバ603bに誘導された後、第1のレーザビーム609は第2のレーザチャンバ603bに入る。一部の態様では、第2のレーザチャンバ603bは、パワーアンプを含むか、又はその一部であってもよく、第1のレーザビーム609を増幅するように構成される。ビームリバーサ607は、一部の態様によれば、増幅されたレーザビームを受け取り、それを第2のレーザチャンバ603bに再誘導するように構成される。ビームリバーサ607と第2のレーザチャンバ503bは、例えば、ベローズ620dを使用して互いに動作可能に結合することができる。
【0115】
[0125] 一部の実施形態によれば、増幅されたレーザビーム611は、第2のレーザチャンバ603bから出力され、光学システム605の帯域幅分析モジュール(図示せず)を通過することができる。帯域幅分析モジュールは、第2の(増幅された)レーザビーム611を受け取り、例えば、出力帯域幅やパルスエネルギを測定するなど計測目的のために一部を拾い上げることができる。
【0116】
[0126] 第2のレーザビーム611は、任意の光パルスストレッチャ610に入力することができ、ここで第2のレーザビーム611のコピーは、例えば、スペックルを低減するために遅延及び再結合することができる。第3のレーザビーム615は、光パルスストレッチャ610及び任意のシャッタモジュール613(例えば自動シャッタ)からリソグラフィ装置に出力される。一部の実施例では、光パルスストレッチャ610は、チューブ621を介して光学システム605に動作可能に結合され、光パルスストレッチャ610は、ベローズ620eを使用してシャッタモジュール613に動作可能に結合される。
【0117】
[0127] 本開示の一部の態様によれば、
図4のレーザ源400の光学システム403は、光学システム605、ビームリバーサ607、光パルスストレッチャ610、シャッタモジュール613、チューブ621、及び/又はベローズ620b~620eのうちの1つ以上に対応することができる。一部の実施例では、光学システム605、ビームリバーサ607、光パルスストレッチャ610、シャッタモジュール613、チューブ621、及び/又はベローズ620b~620eのうちの1つ以上は、ヘリウムパージシステム(例えば、ヘリウムガスパージシステムとして使用される場合の
図4のガスパージシステム408)に結合される。ヘリウムパージシステムは、パージガス(例えばヘリウム)を、光学システム605、ビームリバーサ607、光パルスストレッチャ610、シャッタモジュール613、チューブ621、及び/又はベローズ620b~620eのうちの1つ以上に供給するように構成される。
【0118】
[0128] 本開示の一部の態様によれば、ヘリウムパージシステム(例えば、ヘリウムガスパージシステムとして使用される場合の
図4のガスパージシステム408)は、1つ以上のガス供給ポンプ(例えば、ガス供給ポンプ631a及び631b)、1つ以上のポンプ(例えば、ポンプ633a及び633b)、1つ以上のガス導管(例えば、ガス導管632a~d、634a、634b)、1つ以上のガス供給源(例えば、ガス供給源535)を含む。
【0119】
[0129]
図6は、低圧ガスパージシステムに結合された複数の光学モジュール/システムを示しており、本開示の態様は、低圧ガスパージシステムに結合された、より多くの、より少ない、又は他の光学モジュール/システムを含んでもよいことに留意されたい。また、
図6のヘリウムパージシステムは、おおよそのポンプ、ガス供給源、及び/又は導管を含むことができる。
【0120】
[0130] 一部の態様によれば、線絞り込みモジュール601、ベローズ620a、第1のレーザチャンバ603a、及び第2のレーザチャンバ603bは、ヘリウムガスパージシステムに結合されていない。例えば、上記のように、絞り込みモジュール601及びベローズ620aに使用されるガスパージシステム(例えば窒素パージシステム、図示せず)は、光学システム605、ビームリバーサ607、光パルスストレッチャ610、シャッタモジュール613、チューブ621、及び/又はベローズ620b~620eのうちの1つ以上に対してヘリウムパージシステムが使用するヘリウムパージガスとは異なる窒素パージガスを、線絞り込みモジュール601及び/又はベローズ620aに供給するように構成される。
【0121】
[0131] 一部の実施例では、ビームリバーサ607及びベローズ620dは、ビームリバーサ607内のガス圧がベローズ620dのガス圧と同じ又は類似するように結合される。あるいは、ビームリバーサ607及びベローズ620dは、ビームリバーサ607内のガス圧がベローズ620d内のガス圧と異なるように結合される。一部の態様によれば、ビームリバーサ607及びベローズ620dは、ポンプ633a(ガス導管634aを介して)及びガス供給ポンプ631(ガス供給導管632aを介して)に動作可能に結合することができる。ガス供給ポンプ631a(
図4のガス供給ポンプ409に類似する)は、例えば、ガス供給源635からベローズ620d及びビームリバーサ607にパージガス(例えばヘリウム)を供給することができる。ポンプ633a(
図4のポンプ411に類似する)は、ビームリバーサ607及びベローズ620dからガス(例えば酸素)を実質的に除去するように構成される(前述しているように、
図4のガスパージシステム408がヘリウムガスパージシステムとして使用される場合)。
【0122】
[0132] ガス供給ポンプ631aはベローズ620dに結合され、ポンプ633aはビームリバーサ607に結合されるが、本開示の態様は、ビームリバーサ607及び/又はベローズ620dと、ガス供給ポンプ631a及びポンプ633aとの間の接続の任意の組み合わせを含むことができる。
【0123】
[0133] 一部の実施例では、光学システム605、光パルスストレッチャ610、シャッタモジュール613、ベローズ620b、620c、620e、及びチューブ621は、内部のガス圧が同じ又は類似するように結合される。あるいは、光学システム605、光パルスストレッチャ610、シャッタモジュール613、ベローズ620b、620c、620e、及びチューブ621は、内部のガス圧が異なるように結合される。本開示の一部の態様によれば、1つ以上のガス供給ポンプ631bは、光学システム605、光パルスストレッチャ610、シャッタモジュール613、ベローズ620b、620c、620e、及びチューブ621のうちの1つ以上に動作可能に結合することができる。ガス供給ポンプ631b(
図4のガス供給ポンプ409に類似する)は、例えば、ガス供給源635から光学システム605、光パルスストレッチャ610、シャッタモジュール613、ベローズ620b、620c、620e、チューブ621のうちの1つ以上にパージガス(例えばヘリウム)を供給することができる(前述しているように、
図4のガスパージシステム408がヘリウムガスパージシステムとして使用される場合)。
【0124】
[0134] 一部の実施例では、ガス供給ポンプ631bは、ガス供給導管632bを使用してベローズ620cに結合することができる。ガス供給ポンプ631bは、ガス供給導管632bを使用してベローズ620dに結合することができる。ガス供給ポンプ631bは、ガス供給導管632dを使用して光学システム605に結合することができる。ガス供給ポンプ631bは、ガス供給導管632eを使用して光パルスストレッチャ610に結合することができる。ガス供給ポンプ631bはまた、1つ以上の導管(図示せず)を使用して、チューブ621、ベローズ620e、及び/又はシャッタモジュール613に結合することができる。
【0125】
[0135] ポンプ633b(
図4のポンプ411に類似する)は、例えば、光学システム605、光パルスストレッチャ610、シャッタモジュール613、ベローズ620b、620c、620e、及びチューブ621のうちの1つ以上からガス(例えば酸素)を実質的に除去するように構成される(前述しているように、
図4のガスパージシステム408がヘリウムガスパージシステムとして使用される場合)。一部の実施例では、ポンプ633bは、ガス導管634bを使用して光パルスストレッチャ610に結合することができる。
【0126】
[0136] 上記のように、任意の数のガス供給ポンプ631、ポンプ633、ガス供給源635、及び/又は、導管632及び5634をヘリウムパージシステムに使用することができる。また、ヘリウムパージシステムと、光学システム605、ビームリバーサ607、光パルスストレッチャ610、シャッタモジュール613、ベローズ602b~e、及びチューブ621のうちの1つ以上の間に用いられる接続の種類と数は、特に限定されない。
【0127】
[0137] 一部の実施例では、
図6のヘリウムパージシステムは、例えば、ガス圧を測定/制御するために、1つ以上のセンサ及びコントローラ(例えば、
図4のコントローラ/センサ412と同様)を含むことができる。1つ以上のセンサ及びコントローラは、制御システム640の一部であり、及び/又は制御システム640に結合することができる。例えば、制御システム640は、光学システム605、ビームリバーサ607、光パルスストレッチャ610、シャッタモジュール613、ベローズ602b~e、及びチューブ621のうちの1つ以上に供給されるパージガス(例えばヘリウム)の圧力を測定するように構成されてもよい。追加又は代替として、制御システム640は、光学システム605、ビームリバーサ607、光パルスストレッチャ610、シャッタモジュール613、ベローズ602b~e、及びチューブ621のうちの1つ以上から除去されるガス(例えば酸素)の圧力を測定するように構成されてもよい。
【0128】
[0138] 例えば、制御システム640は、光学システム605、ビームリバーサ607、光パルスストレッチャ610、シャッタモジュール613、ベローズ602b~e、及びチューブ621のうちの1つ以上、ガス供給ポンプ631a及び/又は631b、ポンプ633a及び/又は633b、ガス供給源635、及び/又は、導管632及び/又は634で、圧力を測定するように構成することができる。追加又は代替として、制御システム640は、例えば、測定された圧力、又は1つ以上の圧力設定点に基づいて、ガス供給ポンプ631a及び/又は631b、及び/又は、ポンプ633a及び/又は633bを制御するように構成することができる。
【0129】
[0139] 一部の実施形態によれば、制御システム640は、レーザ源600において他の動作を実行するように構成することができる。例えば、制御システム640は、レーザチャンバ603a及び603bにガスを供給する1つ以上のガス源(図示せず)を制御することができる。別の実施例として、制御システム640は、レーザチャンバ603a及び603b内のガス温度を検出及び/又は制御するために、レーザチャンバ603a及び603b内の1つ以上の温度センサに接続することができる。
【0130】
[0140] 本開示の一部の態様(例えば、制御システムSCS、410、412、540及び/又は640)は、ハードウェア、ファームウェア、ソフトウェア、又はそれらの任意の組み合わせで実装可能である。本開示の実施形態はまた、1つ以上のプロセッサによって読み取り及び実行され得る機械読み取り可能媒体上に記憶された命令としても実施することができる。機械読み取り可能媒体は、機械(例えばコンピューティングデバイス)によって読み取り可能な形態の情報を記憶又は送信するためのいずれかの機構を含み得る。例えば、機械読み取り可能媒体は、読み取り専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、磁気ディスク記憶媒体、光記憶媒体、フラッシュメモリデバイス、電気、光、音響、又は他の形態の伝搬信号(例えば搬送波、赤外線信号、デジタル信号等)、及び他のものを含むことができる。更に、一定の動作を実行するものとして本明細書ではファームウェア、ソフトウェア、ルーチン、命令を記載することができる。しかしながらそのような記載は単に便宜上のものであり、そういった動作は実際には、コンピューティングデバイス、プロセッサ、コントローラ、又はファームウェア、ソフトウェア、ルーチン、命令等を実行する他のデバイスから得られることは認められよう。
【0131】
[0141] 本文ではICの製造におけるリソグラフィ装置の使用に特に言及しているが、本明細書で説明するリソグラフィ装置には他の用途もあることを理解されたい。例えば、これは、集積光学システム、磁気ドメインメモリ用ガイダンス及び検出パターン、フラットパネルディスプレイ、LCD、薄膜磁気ヘッドなどの製造である。こうした代替的な用途に照らして、本明細書で「ウェーハ」又は「ダイ」という用語を使用している場合、それぞれ「基板」又は「ターゲット部分」という、より一般的な用語と同義と見なしてよいことが当業者には認識される。本明細書に述べている基板は、露光前又は露光後に、例えばトラックユニット(通常はレジストの層を基板に塗布し、露光したレジストを現像するツール)、メトロロジユニット及び/又はインスペクションユニットで処理することができる。適宜、本明細書の開示は、以上及びその他の基板プロセスツールに適用することができる。更に基板は、例えば多層ICを生成するために、複数回処理することができ、したがって本明細書で使用する基板という用語は、既に複数の処理済み層を含む基板も指すことができる。
【0132】
[0142] 本明細書中の言い回し又は専門用語は説明を目的とするものであって限定を目的とするものではないことが理解されるべきであり、従って、本明細書の専門用語又は言い回しは、本明細書中の教示に照らして当業者によって解釈されるべきである。
【0133】
[0143] 本明細書で使用される「基板」という用語は、その上に材料層が追加される材料を記述する。一部の実施形態では、基板自体にパターンが付与されると共に、その上に追加された材料にもパターンが付与されるか、又はパターン付与されないままである場合がある。
【0134】
[0144] 以下の例はこの開示の実施形態を説明するものであるが限定的ではない。本技術分野で通常見られ、当業者に自明と思われる各種の条件及びパラメータのその他の適切な変更形態及び適応形態も本開示の趣旨及び範囲内にある。
【0135】
[0145] 本文では、ICの製造における実施形態による装置及び/又はシステムの使用について特に言及しているが、そのような装置及び/又はシステムは他の多くの可能な用途を有することを明確に理解されるべきである。例えば、集積光学システム、磁気ドメインメモリ用ガイダンス及び検出パターン、LCDパネル、薄膜磁気ヘッドなどに使用できる。
【0136】
[0146] 本開示の特定の実施形態が上に記載されているが、本実施形態は、記載されている以外の方法で実施され得ることが理解されるであろう。この説明は、本実施形態を限定することを意図するものではない。
【0137】
[0147] 特許請求の範囲を解釈するには、「発明の概要」及び「要約書」の項ではなく、「発明を実施するための形態」の項を使用するよう意図されていることを理解されたい。「発明の概要」及び「要約書」の項は、本発明者が想定するような1つ以上の例示的実施形態について述べることができるが、全部の例示的実施形態を述べることはできず、したがって本実施形態及び添付の特許請求の範囲をいかなる意味でも限定しないものとする。
【0138】
[0148] 以上では、特定の機能の実施態様を例示する機能的構成要素及びその関係を用いて、いくつかの実施形態について説明してきた。これらの機能的構成要素の境界は、本明細書では説明の便宜を図って任意に画定されている。特定の機能及びその関係が適切に実行される限り、代替的境界を画定することができる。
【0139】
[0149] 特定の実施形態の前述の説明は、本実施形態の全体的性質を十分に明らかにしているので、当技術分野の知識を適用することにより、過度の実験をせず、本開示の全体的な概念から逸脱することなく、このような特定の実施形態を容易に変更及び/又はこれを様々な用途に適応させることができる。したがって、このような適応及び変更は、本明細書に提示された教示及び案内に基づき、開示された実施形態の均等物の意味及び範囲に入るものとする。
【0140】
[0150] 本発明の他の態様は、以下の番号が付けられた条項に記載されている。
1.第1のレーザビームを生成するように構成されたレーザチャンバと、
レーザチャンバに結合され、第1のレーザビームを受け取り、出力レーザビームを出力するように構成された光学システムと、
大気圧より低い圧力で光学システムにガスを供給するように構成されたガスパージシステムと、を含む、レーザ源。
2.ガスパージシステムは、
大気圧より低い圧力で光学システムにガスを供給するように構成されたガス供給ポンプを含む、条項1に記載のレーザ源。
3.ガスパージシステムは、
光学システムから第2のガスを実質的に除去するように構成された第2のポンプを更に含む、条項2に記載のレーザ源。
4.ガスは窒素を含み、第2のガスは酸素を含む、条項3に記載のレーザ源。
5.ガスは窒素を含み、圧力は約50Torr~約700Torrの範囲である、条項1に記載のレーザ源。
6.光学システムは、
第1の光学モジュール及び第2の光学モジュールを含み、
ガスパージシステムは、
第1の光学モジュールに結合され、大気圧より低い圧力で第1の光学モジュールにガスを供給する第1のガス供給ポンプと、
第2の光学モジュールに結合され、大気圧より低い圧力で第2の光学モジュールにガスを供給する第2のガス供給ポンプと、を含む、条項1に記載のレーザ源。
7.第1のレーザビームを生成するように構成されたレーザチャンバと、
レーザチャンバに結合され、第1のレーザビームを受け取り、出力レーザビームを出力するように構成された光学システムと、を含み、
光学システムは、大気圧より低い圧力のガスを含む、レーザ源。
8.大気圧より低い圧力で光学システムにガスを供給するように構成されたガスパージシステムを更に含む、条項7に記載のレーザ源。
9.ガスパージシステムは、
大気圧より低い圧力で光学システムにガスを供給するように構成されたガス供給ポンプと、
光学システムから第2のガスを実質的に除去するように構成された第2のポンプと、を含む、条項8に記載のレーザ源。
10.ガスは窒素を含み、第2のガスは酸素を含む、条項9に記載のレーザ源。
11.ガスは窒素を含み、圧力は約50Torr~約700Torrの範囲である、条項7に記載のレーザ源。
12.第1のレーザビームを少なくとも間接的に受け取り、第1のレーザビームを増幅して第2のレーザビームを生成するように構成された第2のレーザチャンバを更に含み、
光学システムは、第2のレーザビームを受け取り、出力レーザビームを出力するように構成される、条項7に記載のレーザ源。
13.レーザチャンバに結合され、略大気圧である圧力を有する第2のガスを含む光学モジュールを更に含む、条項7に記載のレーザ源。
14.第1のレーザビームを生成するように構成された第1のレーザチャンバと、
第1のレーザビームを少なくとも間接的に受け取り、第1のレーザビームを増幅して第2のレーザビームを生成するように構成された第2のレーザチャンバと、
第1のレーザビームを第2のレーザチャンバに誘導するように構成された第1の光学システムと、
第2のレーザビームを受け取り、レーザ源の出力レーザビームとして第2のレーザビームを誘導するように構成された第2の光学システムと、
大気圧より低い圧力で第1及び第2の光学システムにガスを送り込むように構成されたガスパージシステムと、を含む、レーザ源。
15.ガスパージシステムは、
大気圧より低い圧力で第1及び第2の光学システムにガスを供給するように構成されたガス供給ポンプと、
第1及び第2の光学システムから第2のガスを実質的に除去するように構成された第2のポンプと、を含む、条項14に記載のレーザ源。
16.ガスは窒素を含み、圧力は約50Torr~約700Torrの範囲である、条項14に記載のレーザ源。
17.第1のレーザチャンバに結合され、略大気圧である圧力を有する第2のガスを含む光学モジュールを更に含む、条項14に記載のレーザ源。
18.第2のレーザチャンバに結合された光学モジュールを更に含み、
ガスパージシステムは、大気圧より低い圧力でガスを光学モジュールに送り込むように構成される、条項14に記載のレーザ源。
19.放射ビームを調整するように構成された照明システムと、
放射ビームに付与されたパターンを基板上に投影するように構成された投影システムと、を含み、
照明システムは、レーザ源を含み、レーザ源は、
第1のレーザビームを生成するように構成されたレーザチャンバと、
レーザチャンバに結合され、第1のレーザビームを受け取り、出力レーザビームを出力するように構成された光学システムと、を含み、
光学システムは、大気圧より低い圧力を有する窒素ガスを含む、リソグラフィ装置。
20.第1のレーザビームを生成するように構成されたレーザチャンバと、
レーザチャンバに結合され、第1のレーザビームを受け取り、出力レーザビームを出力するように構成された光学システムと、
大気圧より低い圧力で光学システムにガスを供給するように構成されたガスパージシステムと、を含む、装置。
21.第1のレーザビームを生成するように構成されたレーザチャンバと、
レーザチャンバに結合され、第1のレーザビームを受け取り、出力レーザビームを出力するように構成された光学システムと、
光学システムにヘリウムガスを供給するように構成されたガスパージシステムと、を含む、レーザ源。
22.ガスパージシステムは、
ヘリウムガスを光学システムに供給するように構成されたガス供給ポンプを含む、条項21に記載のレーザ源。
23.ガスパージシステムは、
光学システムから第2のガスを実質的に除去するように構成された第2のポンプを更に含む、条項22に記載のレーザ源。
24.第2のガスは酸素を含む、条項23に記載のレーザ源。
25.ガスパージシステムは、
大気圧より低い圧力でヘリウムガスを光学システムに供給するように構成されたガス供給ポンプを含む、条項21に記載のレーザ源。
26.光学システムは、第1の光学モジュール及び第2の光学モジュールを含み、
ガスパージシステムは、
第1の光学モジュールに結合され、第1の光学モジュールにヘリウムガスを供給する第1のガス供給ポンプと、
第2の光学モジュールに結合され、第2の光学モジュールにヘリウムガスを供給する第2のガス供給ポンプと、を含む、条項21に記載のレーザ源。
27.第1のレーザビームを生成するように構成されたレーザチャンバと、
レーザチャンバに結合され、第1のレーザビームを受け取り、出力レーザビームを出力するように構成された光学システムと、を含み、
光学システムはヘリウムガスを含む、レーザ源。
28.ヘリウムガスを光学システムに供給するように構成されたガスパージシステムを更に含む、条項27に記載のレーザ源。
29.ガスパージシステムは、
ヘリウムガスを光学システムに供給するように構成されたガス供給ポンプと、
光学システムから第2のガスを実質的に除去するように構成された第2のポンプと、を含む、条項28に記載のレーザ源。
30.第2のガスは酸素を含む、条項29に記載のレーザ源。
31.第1のレーザビームを少なくとも間接的に受け取り、第1のレーザビームを増幅して第2のレーザビームを生成するように構成された第2のレーザチャンバを更に含み、
光学システムは、第2のレーザビームを受け取り、出力レーザビームを出力するように構成される、条項27に記載のレーザ源。
32.レーザチャンバに結合され、略大気圧である圧力を有する第2のガスを含む光学モジュールを更に含む、条項27に記載のレーザ源。
33.第1のレーザビームを生成するように構成された第1のレーザチャンバと、
第1のレーザビームを少なくとも間接的に受け取り、第1のレーザビームを増幅して第2のレーザビームを生成するように構成された第2のレーザチャンバと、
第1のレーザビームを第2のレーザチャンバに誘導するように構成された第1の光学システムと、
第2のレーザビームを受け取り、レーザ源の出力レーザビームとして第2のレーザビームを誘導するように構成された第2の光学システムと、
第1及び第2の光学システムにヘリウムガスを送り込むように構成されたガスパージシステムと、を含む、レーザ源。
34.ガスパージシステムは、
ヘリウムガスを第1及び第2の光学システムに供給するように構成されたガス供給ポンプと、
第1及び第2の光学システムから第2のガスを実質的に除去するように構成された第2のポンプと、を更に含む、条項33に記載のレーザ源。
35.第2のレーザチャンバに結合された光学モジュールを更に含み、
ガスパージシステムは、ヘリウムガスを光学モジュールに送り込むように構成される、条項33に記載のレーザ源。
36.放射ビームを調整するように構成された照明システムと、
放射ビームに付与されたパターンを基板上に投影するように構成された投影システムと、を含み、
照明システムは、レーザ源を含み、レーザ源は、
第1のレーザビームを生成するように構成されたレーザチャンバと、
レーザチャンバに結合され、第1のレーザビームを受け取り、出力レーザビームを出力するように構成された光学システムと、を含み、
光学システムはヘリウムガスを含む、リソグラフィ装置。
37.第1のレーザビームを生成するように構成されたレーザチャンバと、
レーザチャンバに結合され、第1のレーザビームを受け取り、出力レーザビームを出力するように構成された光学システムと、
光学システムにヘリウムガスを供給するように構成されたガスパージシステムと、を含む、装置。
【0141】
[0151] 本開示の幅及び範囲は、上述した例示的実施形態のいずれによっても限定されず、特許請求の範囲及びその均等物によってのみ規定されるものである。