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特許7391694リードフレーム、半導体装置及びリードフレームの製造方法
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-11-27
(45)【発行日】2023-12-05
(54)【発明の名称】リードフレーム、半導体装置及びリードフレームの製造方法
(51)【国際特許分類】
   H01L 23/50 20060101AFI20231128BHJP
【FI】
H01L23/50 K
H01L23/50 R
【請求項の数】 10
(21)【出願番号】P 2020019203
(22)【出願日】2020-02-06
(65)【公開番号】P2021125611
(43)【公開日】2021-08-30
【審査請求日】2022-09-13
(73)【特許権者】
【識別番号】000190688
【氏名又は名称】新光電気工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】渡邊 孝治
(72)【発明者】
【氏名】金子 健太郎
(72)【発明者】
【氏名】関 洋人
【審査官】豊島 洋介
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2015/145651(WO,A1)
【文献】特開2021-061266(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2019/0252256(US,A1)
【文献】特開2016-082222(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L23/28-23/31
H01L23/50
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
枠体と
前記枠体からそれぞれ突出する複数のリードと、
前記枠体を挟んで互いに隣り合う前記リードの一面に跨って形成される凹部と
を有し、
前記凹部は、
第1凹部と、
底面において前記第1凹部と部分的に重なり且つ前記第1凹部よりも深さが浅い第2凹部と
を有し、
前記リードを前記一面側から見た平面視において、前記第2凹部の領域内に前記第1凹部の領域が含まれおり、且つ前記第2凹部の面積が前記第1凹部の面積よりも大きいことを特徴とするリードフレーム。
【請求項2】
前記凹部の第1凹部は、
前記リードの一面からの深さが前記リードの厚さに応じて定まる所定値よりも大きく、
前記凹部の第2凹部は、
前記リードの一面からの深さが前記所定値よりも小さい
ことを特徴とする請求項1に記載のリードフレーム。
【請求項3】
前記凹部は、
一対の前記第1凹部を備え、
一対の前記第1凹部は、
前記リードの一面の少なくとも前記枠体を挟む範囲に互いに分離して配置される
ことを特徴とする請求項1に記載のリードフレーム。
【請求項4】
前記凹部の第1凹部は、
前記リードの一面において前記枠体を跨いで前記リードの長手方向に連続して設けられる
ことを特徴とする請求項1に記載のリードフレーム。
【請求項5】
前記枠体は、
前記リードの一面よりも前記リードの厚さ方向に低く形成される面を有し、
前記凹部の第2凹部の底面は、
前記枠体の前記面と同一面上に位置する
ことを特徴とする請求項1に記載のリードフレーム。
【請求項6】
半導体素子を搭載するためのダイパッドをさらに有することを特徴とする請求項1に記載のリードフレーム。
【請求項7】
リードと、
前記リードに接続部材を介して接続される半導体素子と、
前記リードの一部、前記接続部材及び前記半導体素子を被覆する封止樹脂と
を有し、
前記リードは、
前記接続部材に接続し、前記封止樹脂によって被覆される第1面と、
前記第1面の反対側に位置し、前記封止樹脂から露出する第2面と、
前記第1面及び前記第2面に連続し、少なくとも一部が前記封止樹脂から露出する側面と、
前記第2面の前記側面側の端部に形成される凹部と
を有し、
前記凹部は、
第1凹部と、
底面において前記第1凹部と部分的に重なり且つ前記第1凹部よりも前記第2面からの深さが浅い第2凹部と
を有し、
前記リードを前記第2面側から見た平面視において、前記第2凹部の領域内に前記第1凹部の領域が含まれおり、且つ前記第2凹部の面積が前記第1凹部の面積よりも大きいことを特徴とする半導体装置。
【請求項8】
前記第1凹部及び前記第2凹部は、
前記封止樹脂から露出する前記リードの前記側面において開放されている
ことを特徴とする請求項7に記載の半導体装置。
【請求項9】
ダイパッドをさらに有し、
前記半導体素子は、前記ダイパッド上に搭載される
ことを特徴とする請求項7に記載の半導体装置。
【請求項10】
凹部が形成される凹部予定領域を有する金属板にエッチングを施すことにより、前記金属板の前記凹部予定領域に第1凹部を形成する工程と、
前記第1凹部の形成後の前記金属板にさらにエッチングを施すことにより、枠体及び前記枠体からそれぞれ突出する複数のリードを形成するとともに、前記枠体を挟んで互いに隣り合う前記リードの一面に跨って、前記第1凹部と、底面において前記第1凹部と部分的に重なり且つ前記第1凹部よりも前記リードの一面からの深さが浅い第2凹部とを備える前記凹部を形成する工程と
を有することを特徴とするリードフレームの製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、リードフレーム、半導体装置及びリードフレームの製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
薄型の半導体装置として、QFN(Quad Flat Non-leaded package)型の半導体装置が知られている。QFN型の半導体装置では、リードフレームの搭載面に搭載した半導体素子が封止樹脂によって封止され、搭載面とは反対側に位置する裏面からリードの一部が露出している。
【0003】
このようなQFN型の半導体装置の製造工程では、まず、金属板に対してエッチング加工を行うことで、各半導体素子に対応する領域がマトリクス状に配置されたリードフレームを得る。リードフレームでは、各半導体素子に対応する領域が枠体によって区画されている。枠体には、複数のリードがそれぞれ連結されている。枠体は、コネクティングバーとも呼ばれる。また、リードフレームでは、枠体を挟んで互いに隣り合うリードの一面に跨って、凹部が形成される。続いて、QFN型の半導体装置の製造工程では、リードフレーム上に半導体素子を搭載する。続いて、封止樹脂を用いてリード及び半導体素子を封止するモールディングが行われる。その後、リードフレームの枠体を含む切削範囲を切削可能なソーイングブレードを用いてソーイング加工を行うことにより、各半導体素子を分離することができる。
【0004】
リードフレームの枠体を含む切削範囲がソーイングブレードによって切削される際には、リードの側方の端部が封止樹脂から露出するとともに、リードの側方の端部において凹部が切断される。切断された凹部は、半導体装置がはんだを用いて実装基板に実装される場合に、リードの側方の端部においてはんだの濡れ拡がりを促進する機能を有する。これにより、リードの側方の端部において凹部によりはんだのフィレットが形成され、結果として、半導体装置が実装基板に強固に接合される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】米国特許第6608366号明細書
【文献】特開2014-11457号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、リードフレームの枠体を含む範囲をソーイングブレードで切断する場合、枠体等から発生する切削屑が、封止樹脂から露出するリードの側方の端部において凹部に付着することがある。凹部に切削屑が付着すると、凹部内のはんだの濡れ拡がりが切削屑によって制限され、実装基板に対する半導体装置の実装時にはんだのフィレットが形成され難くなる。このため、半導体装置と実装基板との接続信頼性が損なわれたり、フィレットによるはんだの視認性が低下したりする。
【0007】
これに対して、凹部を深くして切削屑の付着による影響を低減することが考えられる。例えば、リードフレームにおいて枠体を挟んで互いに隣り合うリードの一面に凹部が形成される際に、凹部全体におけるリードの一面からの深さをリードの厚さの半分以上まで増大することが考えられる。しかしながら、凹部全体の深さが増大するほど、凹部においてリード全体の厚さが減少するため、リードの強度を確保することが困難となる。結果として、凹部においてリードの変形が生じる虞がある。
【0008】
開示の技術は、上記に鑑みてなされたものであって、凹部でのリードの変形を抑制することができるリードフレーム、半導体装置及びリードフレームの製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本願の開示するリードフレームは、一つの態様において、枠体と前記枠体からそれぞれ突出する複数のリードと、前記枠体を挟んで互いに隣り合う前記リードの一面に跨って形成される凹部とを有し、前記凹部は、第1凹部と、底面において前記第1凹部と部分的に重なり且つ前記第1凹部よりも深さが浅い第2凹部とを有する。
【発明の効果】
【0010】
本願の開示するリードフレームの一つの態様によれば、凹部でのリードの変形を抑制することができる、という効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1図1は、実施例に係るリードフレームの構成の一例を示す平面図である。
図2図2は、リードフレームを上面側から見た平面図である。
図3図3は、リードフレームを下面側から見た平面図である。
図4図4は、図3のIV-IV線断面を示す図である。
図5図5は、枠体を挟んで互いに隣り合うリードの下面を拡大して示す図である。
図6図6は、図5のVI-VI線断面を示す図である。
図7図7は、図5のVII-VII線断面を示す図である。
図8図8は、実施例に係るリードフレームを用いて作成された半導体装置を下面側から見た平面図である。
図9図9は、図8のIX-IX線断面を示す図である。
図10図10は、リードの下面の側方端部を拡大して示す図である。
図11図11は、図10のXI-XI線断面を示す図である。
図12図12は、実施例に係るリードフレームの製造方法の一例を示すフローチャートである。
図13図13は、レジスト層形成工程を説明する図である。
図14図14は、凹部形成工程を説明する図である。
図15図15は、レジスト層除去工程を説明する図である。
図16図16は、レジスト層形成工程を説明する図である。
図17図17は、枠体、リード、ダイパッド及び凹部形成工程を説明する図である。
図18図18は、レジスト層除去工程を説明する図である。
図19図19は、めっき層形成工程を説明する図である。
図20図20は、モールド用テープ貼付工程を説明する図である。
図21図21は、実施例に係る半導体装置の製造方法の一例を示すフローチャートである。
図22図22は、半導体素子搭載工程を説明する図である。
図23図23は、半導体素子接続工程を説明する図である。
図24図24は、モールド工程を説明する図である。
図25図25は、モールド用テープ剥離工程を説明する図である。
図26図26は、個片化工程を説明する図である。
図27図27は、半導体装置の実装を説明する図である。
図28図28は、凹部の形状の一例を示す図である。
図29図29は、図28のXXIX-XXIX線断面を示す図である。
図30図30は、図28のXXX-XXX線断面を示す図である。
図31図31は、変形例に係るリードフレームを上面側から見た平面図である。
図32図32は、変形例に係るリードフレームを下面側から見た平面図である。
図33図33は、変形例に係るリードフレームを用いて作成された半導体装置の構成を示す図である。
図34図34は、半導体装置における凹部の形状の一例を示す図である。
図35図35は、図34のXXXV-XXXV線断面を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下に、本願の開示するリードフレーム、半導体装置及びリードフレームの製造方法の実施例を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施例により開示技術が限定されるものではない。
【0013】
[実施例]
[リードフレームの構成]
図1は、実施例に係るリードフレーム100aの構成の一例を示す平面図である。図1に示すように、リードフレーム100aは、例えば銅又は銅合金等の金属からなる導電性部材であり、枠体101によってマトリクス状に分割される複数の区画それぞれに単体のリードフレーム100が配列された集合体として形成される。単体のリードフレーム100は、半導体素子が搭載されて個々の半導体装置(パッケージ)として分離される要素である。以下の説明では、単体のリードフレーム100を適宜「リードフレーム100」と呼ぶ。
【0014】
図2は、リードフレーム100を上面側から見た平面図である。図3は、リードフレーム100を下面側から見た平面図である。以下の説明では、リードフレーム100に半導体素子を搭載する際に半導体素子側に位置する面を「上面」と呼び、半導体素子とは反対側に位置する面を「下面」と呼ぶとともに、これに準じて上下方向を規定する。ただし、リードフレーム100は、例えば上下反転して製造及び使用されてもよく、任意の姿勢で製造及び使用されてよい。
【0015】
図2及び図3に示すリードフレーム100は、枠体101、複数のリード102及びダイパッド103を有する。枠体101は、マトリクス状に分割される複数の区画を提供する。枠体101によって提供される各区画には、単体のリードフレーム100が配列される。枠体101によって提供される各区画を以下では「単位区画」と呼ぶ。図2及び図3には、単位区画が二点鎖線で囲まれた区画として示されている。隣接する2つの単位区画にそれぞれ配列される2つのリードフレーム100は、枠体101を含む切削範囲を切削可能なソーイングブレードを用いてソーイング加工が行われることにより、互いに分離される。
【0016】
複数のリード102は、枠体101から対応する単位区画の内側に向かってそれぞれ突出している。リード102の先端部は、基端部よりも幅広に形成される。リード102の上面は、各リード102と半導体素子とを接続する接続部材が接続される内部端子として機能する。一方、リード102の下面は、図示しない実装基板に接続される外部端子として機能する。
【0017】
ダイパッド103は、矩形状を有し、支持用リード103aによって周囲の枠体101に接続して支持されている。ダイパッド103の上面には、半導体素子を搭載するための搭載面が形成されている。ダイパッド103下面の外周には、リードフレーム100上面側へ凹む段差面が形成されている。
【0018】
図4は、図3のIV-IV線断面を示す図である。リードフレーム100は、図4に示すように、枠体101を挟んで反対方向に突出する対となるリード102を有する。枠体101を挟んで互いに隣り合うリード102の下面には、凹部110が形成されている。凹部110は、枠体101を挟んで互いに隣り合うリード102の下面に跨って、枠体101からリード102の長手方向に連続して形成されている。すなわち、枠体101を挟んで隣り合う一対のリード102において、一方のリード102の下面、枠体101の下面、他方のリード102の下面において連続する一つの凹部110が形成されている。
【0019】
凹部110は、2段階の凹部111、112を有する。すなわち、凹部110は、凹部111と、底面において凹部111と重なり且つ凹部111よりもリード102の下面からの深さが浅い凹部112とを有する。換言すれば、凹部110は、凹部112において、リード102の下面からの深さが相対的に浅く、凹部111において、リード102の下面からの深さが局所的に深くなっている。これにより、凹部110においてリード102全体の厚さの減少が抑制され、リード102の強度を確保することができる。結果として、凹部110でのリード102の変形を抑制することができる。
【0020】
リードフレーム100の表面(つまり、枠体101、複数のリード102及びダイパッド103の表面)には、めっき層104が形成されている。めっき層104としては、例えば、ニッケルめっきとパラジウム(Pd)めっきと金めっきとをこの順に積層しためっき層が用いられる。めっき層104は、凹部110の内部にも形成されている。以下の説明では、めっき層104が適宜省略される。
【0021】
ここで、図5図7を参照して、凹部110の形状をさらに具体的に説明する。図5は、枠体101を挟んで互いに隣り合うリード102の下面を拡大して示す図である。図6は、図5のVI-VI線断面を示す図である。図7は、図5のVII-VII線断面を示す図である。上述したように、凹部110は、枠体101を挟んで互いに隣り合うリード102の下面102aに跨って形成されるとともに、リード102の下面102aからの深さが異なる2段階の凹部111、112を有する。また、凹部110は、一対の凹部111を有する。
【0022】
一対の凹部111は、リード102の下面102aの少なくとも枠体101を挟む範囲に互いに分離して配置されている。すなわち、枠体101を挟む範囲に局所的に深い凹部111が分散されている。各凹部111は、リード102の下面102a側から見た場合に、枠体101と部分的に重複してもよい。
【0023】
各凹部111及び凹部112の深さは、リード102の厚さに応じて決定されている。すなわち、各凹部111は、リード102の下面102aからの深さd1がリード102の厚さt1に応じて定まる所定値よりも大きく、凹部112は、リード102の下面102aからの深さd2がリード102の厚さt1に応じて定まる所定値よりも小さい。例えば、各凹部111の深さd1は、リード102の厚さt1の半分よりも大きく、凹部112の深さd2は、リード102の厚さt1の半分よりも小さい。各凹部111は、凹部110の断面積をリード102の厚さ方向に拡大させている。これにより、枠体101を含む切削範囲をソーイングブレードで切削する際に発生する切削屑が凹部110に付着する場合でも、凹部110内のはんだの濡れ拡がりが切削屑によって制限されない。一方、相対的に浅い凹部112によってリード102全体の厚さの減少が抑制され、凹部110でのリード102の強度を確保することができる。
【0024】
リードフレーム100を下面側から平面視した場合、凹部111と凹部112とは重複して設けられている。また、凹部111の面積よりも凹部112の面積が大きい。また、凹部112の領域内に凹部111の領域が含まれている。
【0025】
なお、リード102先端の幅広部の下面には、下面102aよりもリードフレーム100の上面側に位置する段差面が形成されている。リード102先端の幅広部の段差面は、枠体101の下面や、凹部112の底面と同一平面となるように形成されている。
【0026】
また、ダイパッド103下面の外周の段差面、支持用リード103a下面、リード102先端の幅広部下面の段差面、及び凹部112の底面は、同一平面に形成されている。こららの面は、後述する図17の工程におけるエッチングにより、同時に形成される。
【0027】
[半導体装置の構成]
次に、図8及び図9を参照して、実施例に係るリードフレーム100を用いて作成された半導体装置200について説明する。図8は、実施例に係るリードフレーム100を用いて作成された半導体装置200を下面側から見た平面図である。図9は、図8のIX-IX線断面を示す図である。
【0028】
図8及び図9に示す半導体装置200は、リード102と、ダイパッド103と、ダイパッド103の上面に搭載された半導体素子201と、リード102、ダイパッド103及び半導体素子201を被覆する封止樹脂203とを有する。このうち、リード102、ダイパッド103は、図2及び図3の二点鎖線で示される単位区画に位置するリード102、ダイパッド103にそれぞれ対応する。リード102、ダイパッド103の表面は、めっき層104によって被覆されている。
【0029】
半導体素子201は、例えば、集積回路、大規模集積回路、トランジスタ、サイリスタ、ダイオード等の電子部品である。半導体素子201は、例えばダイボンディングペースト等の接着材201aによって、ダイパッド103の上面に接着される。なお、接着材201aがダイボンディングペーストである場合、例えばエポキシ樹脂やシリコーン樹脂からなるダイボンディングペーストを選択することが可能である。また、半導体素子201は、接続部材202を介してリード102と電気的に接続する。接続部材202は、例えば金や銅等の導電性材料からなるボンディングワイヤである。
【0030】
封止樹脂203は、例えばエポキシ樹脂やシリコーン樹脂等の絶縁性樹脂である。封止樹脂203によって被覆されるリード102及びダイパッド103は、部分的に封止樹脂203から露出する。すなわち、リード102及びダイパッド103の下面は、半導体装置200の下面において封止樹脂203から露出する。また、リード102の側面の一部は、半導体装置200の側面において封止樹脂203から露出する。そして、リード102の下面の側方端部には、凹部110が形成されている。
【0031】
凹部110は、2段階の凹部111、112を有する。すなわち、凹部110は、凹部111と、底面において凹部111と重なり且つ凹部111よりもリード102の下面からの深さが浅い凹部112とを有する。換言すれば、凹部110は、凹部112において、リード102の下面からの深さが相対的に浅く、凹部111において、リード102の下面からの深さが局所的に深くなっている。これにより、凹部110においてリード102全体の厚さの減少が抑制され、リード102の強度を確保することができる。結果として、凹部110でのリード102の変形を抑制することができる。
【0032】
ここで、図10及び図11を参照して、凹部110の形状をさらに具体的に説明する。図10は、リード102の下面102aの側方端部を拡大して示す図である。図11は、図10のXI-XI線断面を示す図である。上述したように、凹部110は、リード102の下面102aの側方端部に形成されるとともに、リード102の下面102aからの深さが異なる2段階の凹部111、112を有する。2段階の凹部111、112は、封止樹脂203から露出するリード102の側面102bにおいて開放されている。これにより、リード102の下面102aの側方端部には、2段階の凹部111、112による2段階の段差が形成されている。2段階の段差の深さは、凹部111、112の深さと同等である。したがって、凹部110内のはんだの濡れ拡がりが切削屑によって制限されず、且つ凹部110でのリード102の強度を確保することができる。
【0033】
図8及び図9の説明に戻る。半導体装置200において、ダイパッド103下面の外周の段差面(図3参照)は、封止樹脂203によって被覆されている。ダイパッド103下面の外周の段差面が封止樹脂203によって被覆されることにより、ダイパッド103の封止樹脂203からの脱落を防止することができる。
【0034】
また、半導体装置200において、リード102先端の幅広部の段差面(図3参照)は、封止樹脂203によって被覆されている。よって、封止樹脂203の下面(つまり、半導体装置200の下面)には、リード102の下面102aのみ露出し、段差面は露出していない(図8図10参照)。リード102先端の幅広部の段差面が封止樹脂203によって被覆されることにより、リード102の封止樹脂203からの脱落を防止することができる。
【0035】
[リードフレームの製造方法]
次に、実施例に係るリードフレーム100の製造方法について説明する。図12は、実施例に係るリードフレーム100の製造方法の一例を示すフローチャートである。
【0036】
リードフレーム100の製造には、例えば銅又は銅合金の金属板を用いることができる。金属板の下面には、凹部110が形成される予定の領域(以下「凹部予定領域」と呼ぶ)が設けられている。まず、凹部予定領域を有する金属板に所定のパターンを有するレジスト層が形成される(ステップS11)。すなわち、例えば図13に示すように、金属板150の上面に、開口部の無いレジスト層151が形成される。また、金属板150の下面に、凹部予定領域の位置に開口部152aを有するレジスト層152が形成される。図13は、レジスト層形成工程を説明する図である。レジスト層151、152は、例えば感光性のドライフィルムが金属板150の上面及び下面にラミネートされ、フォトリソグラフィ法によりドライフィルムをパターニングすることにより、形成される。
【0037】
レジスト層151、152が形成されると、レジスト層151、152をマスクとして金属板150にエッチングが施されることにより、金属板150の下面の凹部予定領域に凹部111が形成される(ステップS12)。すなわち、例えば図14に示すように、レジスト層152の開口部152aの位置に凹部111が形成される。図14は、凹部形成工程を説明する図である。金属板150のエッチングは、例えば腐食液を用いて実現される。腐蝕液は、使用する金属板150の材質に応じて適宜選択することができる。例えば、金属板150として銅を用いる場合、塩化第二鉄水溶液や塩化第二銅水溶液等が使用される。金属板150のエッチングは、例えば、金属板150の上面及び下面に腐食液をスプレーで吹き付けることによって、行われる。これにより、金属板150の凹部予定領域に凹部111が形成される。金属板150の凹部予定領域に凹部111が形成される段階では、凹部111の深さは、目標とする深さよりも浅い。目標とする深さは、例えば、リード102の厚さの半分よりも大きい値である。
【0038】
金属板150に凹部111が形成されると、レジスト層151、152が除去される(ステップS13)。すなわち、例えば図15に示すように、例えばアルカリ性の剥離液により、金属板150からレジスト層151、152が除去される。図15は、レジスト層除去工程を説明する図である。
【0039】
レジスト層151、152が除去されると、金属板150に所定のパターンを有するレジスト層が形成される(ステップS14)。すなわち、例えば図16に示すように、金属板150の上面に、貫通予定位置に開口部153aを有するレジスト層153が形成される。また、金属板150の下面に、貫通予定位置に開口部154aを有し且つ凹部予定領域の位置に開口部154bを有するレジスト層154が形成される。図16は、レジスト層形成工程を説明する図である。レジスト層153、154は、例えば感光性のドライフィルムが金属板150の上面及び下面にラミネートされ、フォトリソグラフィ法によりドライフィルムをパターニングすることにより、形成される。開口部154bは、凹部予定領域において凹部111と下面視で重なるように形成される。
【0040】
レジスト層153、154が形成されると、レジスト層153、154をマスクとして金属板150にさらにエッチングが施されることにより、枠体101、リード102、ダイパッド103及び凹部110が形成される(ステップS15)。すなわち、例えば図17に示すように、開口部153a、154aの位置がエッチングにより貫通して金属板150から枠体101、複数のリード102及びダイパッド103が形成される。このとき、枠体101を挟んで互いに隣り合うリード102の下面において、凹部111と重なる開口部154bの位置にハーフエッチングが施されることにより、凹部111の周囲ではリード102が薄くなり、凹部111の位置ではリード102がさらに薄くなる。結果として、枠体101を挟んで互いに隣り合うリード102の下面に跨って、2段階の凹部111、112を備える凹部110が形成される。図17は、枠体、リード、ダイパッド及び凹部形成工程を説明する図である。また、金属板150にさらにエッチングが施される際に、枠体101の下面及び凹部112の底面は、リード102の下面よりもリード102の厚さ方向に後退する位置に同時に形成される。換言すれば、枠体101は、リード102の下面よりもリード102の厚さ方向に低く形成される下面を有し、且つ、凹部112の底面は、枠体101の下面と同一面上に位置する。金属板150のエッチングは、例えば腐食液を用いて実現される。腐蝕液は、使用する金属板150の材質に応じて適宜選択することができる。例えば、金属板150として銅を用いる場合、塩化第二鉄水溶液や塩化第二銅水溶液等が使用される。金属板150のエッチングは、例えば、金属板150の上面及び下面に腐食液をスプレーで吹き付けることによって、行われる。これにより、金属板150から枠体101、複数のリード102及びダイパッド103が形成されるとともに、枠体101を挟んで互いに隣り合うリード102の下面に跨って、凹部111、112を備える凹部110が形成される。枠体101を挟んで互いに隣り合うリード102の下面に凹部110が形成される段階では、凹部111の深さが、目標とする深さに到達する。このとき、凹部111の深さは、リード102の厚さの半分よりも大きく、凹部112の深さは、リード102の厚さの半分よりも小さい。これにより、枠体101を含む切削範囲をソーイングブレードで切削する際に発生する切削屑が凹部111に付着する場合でも、凹部110内のはんだの濡れ拡がりが切削屑によって制限されない。一方、相対的に浅い凹部112によってリード102全体の厚さの減少が抑制され、凹部110でのリード102の強度を確保することができる。
【0041】
枠体101、リード102、ダイパッド103及び凹部110が形成されると、レジスト層153、154が除去される(ステップS16)。すなわち、例えば図18に示すように、例えばアルカリ性の剥離液により、金属板150からレジスト層153、154が除去される。図18は、レジスト層除去工程を説明する図である。
【0042】
レジスト層153、154が除去されると、電解めっき法又は無電解めっき法により、めっき層104が形成される(ステップS17)。すなわち、電解めっき法又は無電解めっき法により、例えば図19に示すように、リードフレーム100の表面(つまり、枠体101、複数のリード102及びダイパッド103の表面)にめっき層104が形成される。このとき、めっき層104は、凹部110の内部にも形成される。図19は、めっき層形成工程を説明する図である。
【0043】
そして、リードフレーム100の下面に、モールド用テープ155が貼付される(ステップS18)。すなわち、リードフレーム100の下面にモールド用テープ155が貼付され、例えば図20に示すように、リード102及びダイパッド103の下面がモールド用テープ155によって被覆される。図20は、モールド用テープ貼付工程を説明する図である。リード102の下面がモールド用テープ155によって被覆されることにより、凹部110が閉塞される。
【0044】
ここまでの工程により、リードフレーム100が得られる。なお、必要に応じて上記のモールド用テープ貼付工程は省略されてもよい。この場合、モールド用テープ155は、リードフレーム100を用いて半導体装置200が製造される際に、リードフレーム100の下面に貼付されてもよい。
【0045】
[半導体装置の製造方法]
次に、実施例に係る半導体装置200の製造方法について説明する。図21は、実施例に係る半導体装置200の製造方法の一例を示すフローチャートである。半導体装置200は、上述したリードフレーム100を用いて製造される。
【0046】
まず、リードフレーム100のダイパッド103の上面に半導体素子201が搭載される(ステップS21)。すなわち、例えば図22に示すように、半導体素子201が接着材201aによってダイパッド103の上面に接着されることにより、ダイパッド103の上面に半導体素子201が搭載される。図22は、半導体素子搭載工程を説明する図である。
【0047】
続いて、ダイパッド103の上面の半導体素子201が、例えばワイヤボンディングにより、リード102に接続される(ステップS22)。すなわち、例えば図23に示すように、例えばボンディングワイヤ等の接続部材202を介して、半導体素子201の電極がリード102の上面に接続される。図23は、半導体素子接続工程を説明する図である。
【0048】
続いて、例えばトランスファーモールドが行われることにより(ステップS23)、リード102及びダイパッド103の一部、接続部材202、及びダイパッド103の上面の半導体素子201が封止樹脂203によって封止される。封止樹脂203としては、例えばエポキシ樹脂やシリコーン樹脂等の絶縁性樹脂を用いることができる。トランスファーモールドでは、ダイパッド103の上面に搭載された半導体素子201及びリードフレーム100からなる構造体が金型に収容され、未硬化の封止樹脂203が金型内に注入される。そして、封止樹脂203が所定の温度に加熱され硬化する。これにより、例えば図24に示すように、リード102及びダイパッド103の上面、接続部材202及び半導体素子201が封止樹脂203によって被覆され、リード102及びダイパッド103の一部、接続部材202及び半導体素子201が封止される。このとき、リード102の下面がモールド用テープ155によって被覆されているので、リード102の下面の凹部110に封止樹脂203が充填されない。図24は、モールド工程を説明する図である。
【0049】
リード102及びダイパッド103の一部、接続部材202及び半導体素子201が封止されると、リードフレーム100の下面からモールド用テープ155が剥離される(ステップS24)。すなわち、リードフレーム100の下面からモールド用テープ155が剥離され、例えば図25に示すように、リード102及びダイパッド103の下面が封止樹脂203から露出する。図25は、モールド用テープ剥離工程を説明する図である。リード102の下面が封止樹脂203から露出することにより、凹部110の閉塞が解除される。
【0050】
ここまでの工程により、例えば図26に示すように、半導体装置200と同様の構造を有する構造体が得られる。この構造体は、マトリクス状に分割される複数の区画それぞれに単体のリードフレーム100が配列された集合体として構成されているため、単体のリードフレーム100を切り出す個片化が行われる(ステップS25)。すなわち、図26に示す構造体が、枠体101を含む切削範囲Aを切削可能なソーイングブレードによってソーイング加工されることにより、半導体装置200が得られる。図26は、個片化工程を説明する図である。切削範囲Aが凹部110の中央部分(つまり、一対の凹部111の枠体101に近い側の部分)と重複するため、リード102の下面の側方端部に凹部110の両端部が残存する。残存する凹部110の2段階の凹部111、112は、封止樹脂203から露出するリード102の側面102bにおいて開放される。これにより、リード102の下面102aの側方端部には、2段階の凹部111、112による2段階の段差が形成される。
【0051】
個片化により得られる半導体装置200は、実装基板に実装することが可能である。具体的には、リード102を端子として、半導体装置200を実装基板に実装することができる。図27は、半導体装置200の実装を説明する図である。
【0052】
図27に示すように、実装基板300の上面の配線層には、パッド310が形成されており、パッド310は、ソルダーレジスト層320の開口部から露出している。半導体装置200を実装基板300に実装する際には、半導体装置200のリード102及びダイパッド103と実装基板300のパッド310との位置合わせを行い、はんだ330によって、リード102及びダイパッド103とパッド310とが接合される。このとき、リード102の下面の側方端部には、2段階の凹部111、112による2段階の段差があるため、凹部110でのはんだ330の濡れ拡がりが促進され、はんだ330のフィレットがリード102の側面102bを被覆する。結果として、半導体装置200が実装基板300に強固に接合され、接続の信頼性を向上する。且つ、フィレットによるはんだ330の視認性を向上することができる。つまり、半導体装置200と実装基板300との接合の良否判定が容易となる。さらに、図27の状態では、相対的に浅い凹部112によってリード102全体の厚さの減少が抑制され、リード102の強度を確保することができる。結果として、凹部110でのリード102の変形を抑制することができる。
【0053】
以上のように、実施例に係るリードフレームは、枠体と、複数のリードと、凹部とを有する。複数のリードは、枠体からそれぞれ突出する。凹部は、枠体を挟んで互いに隣り合うリードの一面に跨って形成されるとともに、第1凹部(例えば、凹部111)と、底面において第1凹部と部分的に重なり且つ第1凹部よりもリードの一面からの深さが浅い第2凹部(例えば、凹部112)とを備える。これにより、実施例に係るリードフレームは、凹部においてリード全体の厚さの減少を抑制することができ、リードの強度を確保することができる。結果として、凹部でのリードの変形を抑制することができる。
【0054】
また、実施例に係るリードフレームにおいて、凹部の第1凹部は、リードの一面からの深さが前記リードの厚さに応じて定まる所定値よりも大きい。そして、凹部の第2凹部は、リードの一面からの深さが所定値よりも小さい。これにより、局所的に深い第1凹部によりリードに対するはんだの濡れ性を向上するとともに、相対的に浅い第2凹部によりリードの強度を確保することができる。
【0055】
また、実施例に係るリードフレームにおいて、凹部は、一対の第1凹部を備える。そして、一対の第1凹部は、リードの一面の少なくとも枠体を挟む範囲に互いに分離して配置される。これにより、枠体を挟む範囲に局所的に深い第1凹部を分散することができ、枠体近傍でのリードの強度を確保することができる。
【0056】
また、実施例に係るリードフレームにおいて、枠体は、リードの一面よりもリードの厚さ方向に低く形成される面を有する。そして、凹部の第2凹部の底面は、枠体の面と同一面上に位置する。これにより、相対的に浅い第2凹部の底面の位置を調整することで、枠体の厚さを確保することができ、枠体の変形及び凹部でのリードの変形を抑制する。
【0057】
また、実施例に係る半導体装置は、リードと、リードに接続部材を介して接続される半導体素子と、リードの一部、接続部材及び半導体素子を被覆する封止樹脂とを有する。リードは、第1面(例えば、上面)と、第2面(例えば、下面)と、側面と、凹部を有する。第1面は、接続部材に接続し、封止樹脂によって被覆される。第2面は、第1面の反対側に位置し、封止樹脂から露出する。側面は、第1面及び第2面に連続し、少なくとも一部が封止樹脂から露出する。凹部は、第2面の側面側の端部に形成されるとともに、第1凹部(例えば、凹部111)と、底面において第1凹部と部分的に重なり且つ第1凹部よりも第2面からの深さが浅い第2凹部(例えば、凹部112)とを備える。これにより、実施例に係る半導体装置は、半導体装置がはんだを用いて実装基板に実装される場合に、実装基板に強固に接合される。結果として、半導体装置の接続の信頼性を向上し、且つフィレットによるはんだの視認性を向上することができる。さらに、相対的に浅い凹部112によってリード全体の厚さの減少を抑制することができ、凹部でのリードの変形を抑制することができる。
【0058】
なお、上記実施例に係るリードフレーム100では、凹部110の一対の凹部111がリード102の下面102aの少なくとも枠体101を挟む範囲に互いに分離して配置される例を示したが、凹部110の凹部111は一体的に形成されてもよい。この場合、例えば図28図30に示すように、凹部110の凹部111は、リード102の下面102aにおいて枠体101を跨いでリード102の長手方向に延在する。図28は、凹部110の形状の一例を示す図である。図28では、枠体101を挟んで互いに隣り合うリード102の下面102aが拡大されて示されている。図29は、図28のXXIX-XXIX線断面を示す図である。図30は、図28のXXX-XXX線断面を示す図である。凹部110の凹部111が枠体101を跨いで延在することにより、枠体101近傍での金属量が削減される。結果として、枠体101を含む切削範囲のソーイング加工が行われる際に枠体101から発生する切削屑を低減することができ、リードフレーム100の加工性を向上することができる。
【0059】
また、上記実施例に係るリードフレーム100では、ダイパッド103の上面に、半導体素子を搭載するための搭載面を形成する例を示したが、リード102の上面に半導体素子を搭載することが可能な場合には、ダイパッド103が省略されてもよい。すなわち、例えば図31及び図32に示すように、変形例に係るリードフレーム100は、ダイパッド103を有さず、リード102の上面が半導体素子を搭載するための搭載面とされている。図31は、変形例に係るリードフレーム100を上面側から見た平面図である。図32は、変形例に係るリードフレーム100を下面側から見た平面図である。
【0060】
図33に、変形例に係るリードフレーム100を用いて作成された半導体装置200の構成を示す。図33は、図8のIX-IX線断面に対応する位置における半導体装置200の断面を示す。図33に示す半導体装置200では、リード102の上面が半導体素子201を搭載するための搭載面とされている。半導体素子201の電極は、接続部材の一例であるはんだバンプ204によってリード102の上面にフリップチップ接続される。
【0061】
また、上記実施例に係るリードフレーム100を用いて作成された半導体装置200では、凹部110の2段階の凹部111、112が封止樹脂203から露出するリード102の側面102bにおいて開放される例を示した。しかしながら、凹部110の凹部111は、封止樹脂203から露出するリード102の側面102bまで到達しなくてもよい。すなわち、例えば図34及び図35に示すように、凹部110の凹部112はリード102の側面102bにおいて開放され、凹部110の凹部111は、凹部112の底面に含まれ且つリード102の側面102bまで到達しない形状であってもよい。図34は、半導体装置200における凹部110の形状の一例を示す図である。図34では、リード102の下面102aの側方端部が拡大されて示されている。図35は、図34のXXXV-XXXV線断面を示す図である。
【符号の説明】
【0062】
100、100a リードフレーム
101 枠体
102 リード
102a 下面
102b 側面
103 ダイパッド
103a 支持用リード
104 めっき層
110 凹部
111、112 凹部
200 半導体装置
201 半導体素子
202 接続部材
203 封止樹脂
図1
図2
図3
図4
図5
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