(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-11-28
(45)【発行日】2023-12-06
(54)【発明の名称】表示制御装置、表示制御システム、表示制御方法、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
H04B 11/00 20060101AFI20231129BHJP
H04N 21/439 20110101ALI20231129BHJP
H04N 21/488 20110101ALI20231129BHJP
G08B 5/00 20060101ALI20231129BHJP
G09G 5/00 20060101ALI20231129BHJP
G08B 23/00 20060101ALI20231129BHJP
【FI】
H04B11/00 B
H04N21/439
H04N21/488
G08B5/00 C
G09G5/00 510Q
G09G5/00 550C
G09G5/00 530T
G09G5/00 510B
G08B23/00 510Z
(21)【出願番号】P 2019170377
(22)【出願日】2019-09-19
【審査請求日】2022-07-21
(73)【特許権者】
【識別番号】000006747
【氏名又は名称】株式会社リコー
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(72)【発明者】
【氏名】松下 慎吾
(72)【発明者】
【氏名】武捨 章洋
(72)【発明者】
【氏名】淺井 章弘
(72)【発明者】
【氏名】落合 恭也
【審査官】後澤 瑞征
(56)【参考文献】
【文献】特開2019-129522(JP,A)
【文献】特開2018-032399(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 11/00
H04H 20/59 - 20/61
H04N 21/439
H04N 21/488
G08B 5/00
G09G 5/00
G08B 23/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
放送設備から放送される音波を解析して、所定の識別情報を抽出する音波解析部と、
前記放送設備で前記所定の識別情報を表す音波が放送されたときに、
前記音波解析部で前記識別情報が抽出された場合に、
表示装置に第1のコンテンツが表示されているかを判断し、前記第1のコンテンツが表示されていると判断された場合、前記表示装置に前記第1のコンテンツとは異なる第2のコンテンツを表示させる表示制御部と、
を有
し、
前記表示制御部は、前記第1のコンテンツが表示されていないと判断された場合、前記表示装置に前記第1のコンテンツを表示させる表示制御装置。
【請求項2】
前記表示制御部は、前記音波解析部で前記識別情報が抽出されたか否かを判断する際に、予め定められたコンテンツ切り替え用の前記識別情報が抽出されたか否かを判断する
請求項1に記載の表示制御装置。
【請求項3】
前記表示制御部が前記表示装置に表示させているコンテンツに関する情報を記憶する不揮発性の記憶部を有し、
前記表示制御部は、前記表示制御装置が起動又は再起動したときに、前記コンテンツに関する情報に基づいて、前記表示装置に表示させるコンテンツを決定する、請求項
1に記載の表示制御装置。
【請求項4】
前記表示制御装置は、前記表示制御装置が起動又は再起動したときに、起動前又は再起動前に表示していたコンテンツを前記表示装置に表示させる
請求項3に記載の表示制御装置。
【請求項5】
前記表示制御装置は、所定の期間の経過後に前記記憶部に記憶されている前記コンテンツに関する情報を削除する
請求項3に記載の表示制御装置。
【請求項6】
前記記憶部は、前記表示装置に前記第1のコンテンツ、前記第2のコンテンツのいずれを表示しているかを記憶する
請求項3に記載の表示制御装置。
【請求項7】
前記表示制御部は、前記音波解析部が前記所定の識別情報を抽出したときに、前記表示装置に表示させているコンテンツを切り替える、請求項1乃至6のいずれか一項に記載の表示制御装置。
【請求項8】
放送設備から放送される音波を解析して、所定の識別情報を抽出する音波解析部と、
前記放送設備で前記所定の識別情報を表す音波が放送されたときに、
前記音波解析部で前記識別情報が抽出された場合に、
表示装置に第1のコンテンツが表示されているかを判断し、前記第1のコンテンツが表示されていると判断された場合、前記表示装置に前記第1のコンテンツとは異なる第2のコンテンツを表示させる表示制御部と、
を有
し、
前記表示制御部は、前記第1のコンテンツが表示されていないと判断された場合、前記表示装置に前記第1のコンテンツを表示させる表示制御システム。
【請求項9】
表示制御装置が、
放送設備から放送される音波を解析して、所定の識別情報を抽出する
音波解析処理と、
前記放送設備で前記所定の識別情報を表す音波が放送されたときに、
前記音波解析処理で前記識別情報が抽出された場合に、
表示装置に第1のコンテンツが表示されているかを判断し、前記第1のコンテンツが表示されていると判断された場合、前記表示装置に前記第1のコンテンツとは異なる第2のコンテンツを表示させる
表示制御処理と、
を実行
し、
前記表示制御処理は、前記第1のコンテンツが表示されていないと判断された場合、前記表示装置に前記第1のコンテンツを表示させる表示制御方法。
【請求項10】
コンピュータに、
放送設備から放送される音波を解析して、所定の識別情報を抽出する
音波解析処理と、
前記放送設備で前記所定の識別情報を表す音波が放送されたときに、
前記音波解析処理で前記識別情報が抽出された場合に、
表示装置に第1のコンテンツが表示されているかを判断し、前記第1のコンテンツが表示されていると判断された場合、前記表示装置に前記第1のコンテンツとは異なる第2のコンテンツを表示させる
表示制御処理と、
を実行させ
、
前記表示制御処理は、前記第1のコンテンツが表示されていないと判断された場合、前記表示装置に前記第1のコンテンツを表示させるプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、表示制御装置、表示制御システム、表示制御方法、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
利用者等によって登録された配信スケジュールに従って、例えば、広告、施設の情報等の様々なコンテンツを表示するデジタルサイネージが知られている。
【0003】
例えば、コンテンツ配信サーバが、利用者等によって登録された配信スケジュールに従って、STB(Set Top Box)にコンテンツを配信し、STBが、配信されたコンテンツを表示装置に表示させる表示制御システムが知られている(例えば、特許文献1参照)。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
例えば、特許文献1に示されるような表示制御システムを利用して、災害等が発生したときに、表示装置が設置された場所に応じた防災情報(例えば、発生した災害の情報、避難経路の情報等の災害に関連する情報)を、表示装置に表示させたいという要求がある。
【0005】
しかし、従来の技術では、通信ネットワークを利用してSTBにコンテンツを配信するため、通信ネットワークが利用できなくなると、表示装置に表示させるコンテンツを変更することができなくなるという問題がある。従って、通信ネットワークが利用できないときに、表示装置に、例えば、災害情報等を表示させるためには、利用者が、表示装置が設置されている場所まで出向いてコンテンツを切り替えなければならないという問題がある。
【0006】
本発明の一実施形態は、上記の問題点に鑑みてなされたものであって、通信ネットワークを利用して表示装置にコンテンツを表示する表示制御システムにおいて、通信ネットワークが利用できない場合でも、表示装置が設置されている場所まで出向いてコンテンツを切り替えることなく、所定のコンテンツの表示を可能とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するため、本発明の一実施形態に係る表示制御装置は、放送設備から放送される音波を解析して、所定の識別情報を抽出する音波解析部と、前記放送設備で前記所定の識別情報を表す音波が放送されたときに、前記音波解析部で前記識別情報が抽出された場合に、表示装置に第1のコンテンツが表示されているかを判断し、前記第1のコンテンツが表示されていると判断された場合、前記表示装置に前記第1のコンテンツとは異なる第2のコンテンツを表示させる表示制御部と、を有し、前記表示制御部は、前記第1のコンテンツが表示されていないと判断された場合、前記表示装置に前記第1のコンテンツを表示させる。
【発明の効果】
【0008】
本発明の一実施形態によれば、通信ネットワークを利用して表示装置にコンテンツを表示する表示制御システムにおいて、通信ネットワークが利用できない場合でも、表示装置が設置されている場所まで出向いてコンテンツを切り替えることなく、所定のコンテンツの表示が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】一実施形態に係る情報処理システムのシステム構成の例を示す図である。
【
図2】一実施形態に係る表示制御システムの構成例を示す図である。
【
図3】一実施形態に係る表示制御装置のハードウェア構成の例を示す図である。
【
図4】一実施形態に係る表示制御装置の機能構成の例を示す図である。
【
図5】第1の実施形態に係る表示制御装置の処理の例を示すフローチャートである。
【
図6】第2の実施形態に係る表示制御装置の処理の例を示すフローチャートである。
【
図7】第3の実施形態に係る表示制御装置の処理の例を示すフローチャートである。
【
図8】第3の実施形態に係るIDリストの例を示す図である。
【
図9】第3の実施形態に係る表示装置の表示画面の例を示す図である。
【
図10】第3の実施形態に係る情報端末の操作画面のイメージを示す図である。
【
図11】第4の実施形態に係る表示制御装置の処理の例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下に、本発明の実施の形態について、添付の図面を参照して説明する。
【0011】
<システムの構成>
図1は、一実施形態に係る情報処理システムのシステム構成の例を示す図である。情報処理システム1は、例えば、表示制御システム100、コンテンツ配信サーバ20、情報端末30a、及び情報端末30b等を含む。このうち、情報端末30aと情報端末30bは、異なる情報端末であっても良いし、同じ情報端末であっても良い。また、以下の説明において、任意の情報端末を示す場合、「情報端末30」を用いる。
【0012】
表示制御システム100は、利用者等によって登録された配信スケジュールに従って、例えば、広告、施設の情報等の様々なコンテンツを表示するデジタルサイネージの機能を有している。
【0013】
利用者等は、例えば、PC(Personal Computer)、タブレット端末等の情報端末30aを用いて、表示制御システム100に表示させるコンテンツ、及び配信スケジュール等を、通信ネットワーク40を介して、コンテンツ配信サーバ20に登録する。
【0014】
コンテンツ配信サーバ20は、情報端末30aによって登録された配信スケジュールに従って、指定されたコンテンツを、通信ネットワーク40を介して、表示制御システム100に配信する。
【0015】
表示制御システム100は、コンテンツ配信サーバ20から配信されたコンテンツ(以下、通常コンテンツと呼ぶ)を、表示装置102に表示する。これにより、利用者等は、情報端末30aを用いて、表示制御システム100に、任意のコンテンツを、任意のスケジュールで表示させることができる。
【0016】
また、表示制御システム100は、例えば、地震、火災等の災害が発生したときに、広告、施設の情報等の通常コンテンツに代えて、例えば、災害の情報、避難経路の情報等の防災用コンテンツを表示する機能を有している。しかし、災害が発生したときには、例えば、停電、ネットワーク機器の損傷等により、通信ネットワーク40が利用できない場合があるため、上述した、コンテンツ配信サーバ20を用いて、防災用コンテンツを表示制御システム100に表示させることは望ましくない。
【0017】
そこで、本実施形態に係る情報処理システム1では、施設等に設けられている放送設備10を用いて、表示制御システム100に防災用コンテンツを表示させる機能を有している。
【0018】
なお、防災とは、災害を防止することであり、災害を未然に防ぐことだけではなく、災害が発生した場合に、被害の拡大を防ぎ、被害の復旧を図ること等も含まれる。従って、防災用コンテンツ(防災情報)には、発生した災害の情報だけではなく、例えば、避難場所の情報、避難経路の情報、備蓄品に関する情報等、災害が発生したとき等に提供される様々な情報が含まれ得る。
【0019】
施設等に設けられている放送設備10は、例えば、災害等により停電が発生した場合でも、防災用の放送装置11等により、複数のスピーカ12a、12b、・・・を用いて、災害の情報、避難経路等の防災情報を、音声放送することができるものとする。
【0020】
例えば、防災センターの防災担当者等は、情報端末30bで、情報処理システム1に対応するアプリケーションプログラム(以下、アプリと呼ぶ)を実行することにより、所定の識別情報(以下、音波IDと呼ぶ)を表す音波を出力することができる。例えば、防災担当者等は、「火災が発生しました」等の防災メッセージを放送するときに、情報端末30bの操作画面から、防災メッセージに対応する操作ボタン等を選択する。これにより、情報端末30bは、防災メッセージに対応する音波IDを表す音波信号(又は音波)を出力する。この音波信号(又は音波)を放送装置11に入力することにより、防災担当者等は、放送設備10を用いて、防災メッセージに対応する音波IDを表す音波を、施設内に出力することができる。
【0021】
一方、表示制御システム100は、一例として、USB(Universal Serial Bus)メモリ等の外部メモリ104に、1つ以上の音波IDと、各音波IDに対応する防災用のコンテンツ等とを予め記憶しておく。また、表示制御システム100は、放送設備10で放送される音波を取得するマイクを有しており、取得した音波から音波IDが抽出されると、通常コンテンツに代えて、予め記憶した防災用コンテンツ等を表示装置102に表示させる。
【0022】
好ましくは、表示制御システム100は、取得した音波から音波IDが抽出されると、予め記憶した1つ以上の防災用コンテンツのうち、音波IDに対応するコンテンツを表示装置102に表示させる。
【0023】
このように、本実施形態によれば、通信ネットワーク40を利用して表示装置102にコンテンツを表示させる表示制御システムにおいて、通信ネットワーク40が利用できない場合でも、表示装置が設置されている場所まで出向いてコンテンツを切り替えることなく、所定のコンテンツの表示が可能となる。
【0024】
(表示制御システムのシステム構成)
図1の例では、表示制御システム100は、表示制御装置101、表示装置102、STB103、及び外部メモリ104等を有している。これらのうち、STB103、及び表示装置102は、例えば、特許文献1に示されるような従来のデジタルサイネージの仕組みを流用することができる。
【0025】
例えば、STB103は、コンテンツ配信サーバ20から配信された通常コンテンツ(例えば、映像等)を、例えば、HDMI(登録商標)(High Definition Multimedia Interface)等のインタフェースを介して出力する。従来のデジタルサイネージでは、STB103から出力する通常コンテンツを、表示装置102に入力することにより、表示装置102に表示させていた。
【0026】
表示装置102は、例えば、液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイ等の表示デバイスを備えるモニタ等である。ただし、これに限られず、表示装置102は、例えば、PJ(Projector:プロジェクタ)、IWB(Interactive White Board:相互通信が可能な電子式の黒板機能を有する白板)等の表示機能を有する様々な機器であっても良い。
【0027】
表示制御装置101は、コンピュータの構成を備えており、
図1の例では、HDMI等のインタフェースで、STB103、及び表示装置102に接続されている。また、
図1の例では、表示制御装置101には、1つ以上の音波IDと、各音波IDに対応する防災用のコンテンツとを予め記憶した外部メモリ104が接続されている。
【0028】
表示制御装置101は、通常は、STB103から出力される通常コンテンツを、表示装置102に表示させる。また、表示制御装置101は、マイクを用いて、放送設備10から放送される音波を取得し、放送設備10で所定の音波IDが放送されたときに、通常コンテンツに代えて、外部メモリ104等に予め記憶した防災用コンテンツ等を、表示装置102に表示させる。
【0029】
なお、通常コンテンツは、第1のコンテンツの一例である。また、防災用コンテンツは、第2のコンテンツの一例である。例えば、第2のコンテンツは、停電、通信ネットワーク40の点検等により、通信ネットワーク40が利用できないこと等を通知する連絡用コンテンツ等の防災用コンテンツ以外のコンテンツであっても良い。
【0030】
上記の構成により、従来のデジタルサイネージ等に含まれるSTB103、及び表示装置102に、表示制御装置と外部メモリ104とを追加することで、本実施形態に係る表示制御システム100を容易に実現することができる。ただし、
図1に示す表示制御システム100のシステム構成は一例である。
【0031】
図2は、一実施形態に係る表示制御システムの構成例を示している。例えば、
図2(A)に示すように、表示制御システム100は、外部メモリ104を有していなくても良い。この場合、表示制御装置101は、通信ネットワーク40を利用可能なときに、情報端末30a等から、1つ以上の音波IDと、各音波IDに対応する防災用のコンテンツとを取得し、表示制御装置101が備えるストレージデバイス等に記憶しておく。
【0032】
また、
図2(B)に示すように、表示制御システム100は、STB103を有していなくても良い。この場合、STB103の機能は、表示制御装置101に含まれる。このような構成により、従来のデジタルサイネージ等に含まれるSTB103を、表示制御装置101と置き換えることにより、本実施形態に係る表示制御システム100を容易に実現することができる。
【0033】
さらに、表示制御装置101は、
図2(C)に示すように、表示装置102に含まれていても良い。このように、表示制御システム100、及び表示制御装置101は、様々な装置構成とすることができる。
【0034】
(ハードウェア構成)
図3は、一実施形態に係る表示制御装置のハードウェア構成の例を示す図である。表示制御装置101は、例えば、CPU(Central Processing Unit)301、メモリ302、ストレージデバイス303、ネットワークI/F304、映像処理回路305、HDMI入力I/F(Interface)306、HDMI出力I/F307、外部接続I/F308、音入力I/F309、マイク310、RTC(Real Time Clock)311、及びバスライン312等を有している。
【0035】
CPU301は、例えば、ストレージデバイス303等に格納されたプログラムやデータをメモリ302上に読み出し、処理を実行することで、表示制御装置101の各機能を実現する演算装置である。メモリ302には、例えば、CPU301のワークエリア等として用いられる揮発性のメモリであるRAM(Random Access Memory)、及び表示制御装置101の起動用のプログラム等を記憶する不揮発性のメモリであるROM(Read Only Memory)等が含まれる。ストレージデバイス303は、OS(Operating System)、アプリケーション、及び各種のデータ等を記憶する不揮発性の大容量の記憶装置であり、例えば、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)等によって実現される。
【0036】
ネットワークI/F304は、表示制御装置101を通信ネットワーク40に接続するための通信インタフェースである。映像処理回路305には、例えば、映像信号の切り替えを行うスイッチ、映像データの再生を支援する信号処理回路等、映像に関する様々な回路が含まれる。HDMI入力I/F306は、例えば、STB103等から出力される映像信号を、表示制御装置101に入力するためのインタフェースである。HDMI出力I/F307は、映像信号を、例えば、表示装置102等に出力するためのインタフェースである。
【0037】
外部接続I/F308は、例えば、外部メモリ104等の外部装置を、表示制御装置101に接続するためのインタフェースである。音入力I/F309は、例えば、マイク310等から出力される音波信号を、表示制御装置101に入力するためのインタフェースである。マイク310は、表示制御装置101の周辺の音波を取得し、音波信号に変換して出力するマイクロフォンである。
【0038】
RTC311は、例えば、表示制御装置101の電源がオフされているときでも、バッテリバックアップ等により時刻を刻み続ける時計機能を有する集積回路等である。バスライン312は、上記の各構成要素に共通に接続され、例えば、アドレス信号、データ信号、及び各種の制御信号等を伝送する。
【0039】
<機能構成>
続いて、表示制御装置101の機能構成について説明する。
【0040】
図4は、一実施形態に係る表示制御装置の機能構成の例を示す図である。表示制御装置101は、例えば、
図3のCPU301で所定のプログラムを実行することにより、音波取得部401、音波解析部402、第1のコンテンツ取得部403、第2のコンテンツ取得部404、表示制御部405、時間管理部406、及び記憶部407等を実現している。なお、上記の各機能構成のうち、少なくとも一部は、ハードウェアによって実現されるものであっても良い。
【0041】
音波取得部401は、例えば、
図3のマイク310、及び音入力I/F309等を用いて、表示制御装置101の周辺の音波(音波データ)を取得する。例えば、マイク310は、表示制御装置101の周辺の音波を取得し、音波信号に変換する。音入力I/F309は、マイク310から出力される音波信号を適正な振幅に増幅する。音波取得部401は、音入力I/F309で増幅された音波信号を音波データに変換し、記憶部407等に記憶する。
【0042】
音波解析部402は、放送設備10から放送される音波を解析して、音波に含まれる音波ID(所定の識別情報)を抽出する。例えば、音波解析部402は、音波取得部401が、記憶部407等に記憶した音波データを解析して、音波が表す音波IDを抽出する。これにより、例えば、放送設備10から、音波IDを表す音波が出力された場合、音波解析部402により、音波IDが抽出される。
【0043】
なお、本実施形態では、音波で音波IDを表す方法について、特に限定しないが、例えば、予め定められた複数の周波数の音波のオン、オフで、デジタルデータの「1」、「0」を表すもの等であっても良い。この場合、音波解析部402は、複数の周波数の音波の有無を解析することにより、音波IDを抽出することができる。
【0044】
第1のコンテンツ取得部403は、例えば、音波解析部402により、音波IDが抽出されていないとき等に、表示装置102に表示させる第1のコンテンツを取得する。例えば、第1のコンテンツ取得部403は、STB103から出力される通常コンテンツを、
図3のHDMI入力I/F306、及び映像処理回路305等を用いて取得する。
【0045】
第2のコンテンツ取得部404は、第1のコンテンツとは異なる第2のコンテンツを取得する。例えば、第2のコンテンツ取得部404は、外部メモリ104、又はストレージデバイス303等に予め記憶した防災用コンテンツ等を取得する。
【0046】
表示制御部405は、放送設備10で所定の音波IDを表す音波が放送されたときに、第1のコンテンツを表示する表示装置102に、第1のコンテンツとは異なる第2のコンテンツを表示させる。
【0047】
例えば、
図1に示すような情報処理システム1において、放送設備10で、所定の音波IDを表す音波が放送されていないときに、表示制御装置101は、表示装置102に第1のコンテンツ(通常コンテンツ)を表示させているものとする。
【0048】
この状態で、例えば、放送設備10から、所定の音波IDを表す音波が放送されると、音波解析部402により、所定の音波IDが抽出される。この場合、表示制御部405は、第2のコンテンツ取得部404を用いて、第2のコンテンツ(防災用コンテンツ)を取得し、第1のコンテンツに代えて、第2のコンテンツを表示装置102に表示させる。なお、表示制御部405による具体的な制御内容、及び所定の音波IDについては、いくつかのバリエーションがあるので、複数の実施形態を例示して後述する。
【0049】
時間管理部406は、例えば、
図3のRTC311等を用いて、現在の時間、日時等を管理する。記憶部407は、例えば、
図3のCPU301で実行されるプログラム、及びストレージデバイス、メモリ302等によって実現され、様々な情報を記憶する。
【0050】
なお、
図4に示す表示制御装置101の機能構成は一例である。例えば、
図4に示す各機能構成は、表示制御システム100に含まれていれば良く、必ずしも表示制御装置101に含まれていなくても良い。例えば、
図4に示す各機能構成のうち、少なくとも一部は、
図1のSTB103、表示装置102等に含まれていても良い。
【0051】
<処理の流れ>
続いて、本実施形態に係る表示制御システム100が実行する表示制御方法の処理の流れについて説明する。
【0052】
[第1の実施形態]
図5は、第1の実施形態に係る表示制御装置の処理の例を示すフローチャートである。この処理は、表示制御装置101(又は表示制御システム100)が実行する処理の一例を示している。例えば、表示制御装置101は、表示装置102にコンテンツを表示させているときに、
図5に示す処理を繰返し実行する。
【0053】
ステップS501において、音波解析部402は、放送設備10から放送される音波を解析して、音波IDを抽出する。例えば、音波解析部402は、音波取得部401が、記憶部407に記憶した音波データを解析して、音波IDを抽出する。
【0054】
ステップS502において、表示制御部405は、音波解析部402で音波IDが抽出されたか否かを判断する。音波IDが抽出されていない場合、表示制御部405は処理を終了する。一方、音波IDが抽出された場合、表示制御部405は、処理をステップS503に移行させる。
【0055】
ステップS503に移行すると、表示制御部405は、表示装置102に第1のコンテンツを表示中であるか否かを判断する。第1のコンテンツを表示中である場合、表示制御部405は、処理をステップS504に移行させる。一方、第1のコンテンツを表示中でない場合、処理をステップS505に移行させる。
【0056】
ステップS504に移行すると、表示制御部405は、表示装置102に第2のコンテンツを表示させる。一方、ステップS505に移行すると、表示制御部405は、表示装置102に第1のコンテンツを表示させる。
【0057】
上記の処理により、例えば、防災担当者等は、放送設備10から、音波IDを表す音波を出力することにより、例えば、通常コンテンツを表示している表示制御システム100に、防災用コンテンツ等の他のコンテンツを、容易に表示させることができる。また、防災担当者等は、放送設備10から、音波IDを表す音波を出力することにより、防災用コンテンツ等を表示している表示制御システム100に、再び通常のコンテンツを表示させることも可能である。
【0058】
なお、第1の実施形態では、ステップS502において、表示制御部405は、音波解析部402で音波IDが抽出されたか否かを判断する際に、音波IDの値は見ないで、音波IDが抽出されたか否かだけを判断しても良い。また、別の一例として、表示制御部405は、音波解析部402で音波IDが抽出されたか否かを判断する際に、予め定められたコンテンツ切り替え用の音波IDが抽出されたか否かを判断しても良い。
【0059】
[第2の実施形態]
図6は、第2の実施形態に係る表示制御装置の処理の例を示すフローチャートである。この処理は、表示制御装置101(又は表示制御システム100)が実行する処理の別の一例を示している。例えば、表示制御装置101は、表示装置102にコンテンツを表示させているとき、
図6に示す処理を繰返し実行する。なお、ここでは、第1の実施形態と同様の処理に対する詳細な説明は省略する。
【0060】
ステップS601において、音波解析部402は、第1の実施形態と同様に、放送設備10から放送される音波を解析して、音波IDを抽出する。
【0061】
ステップS602において、表示制御部405は、音波解析部402で、音波IDが抽出されたか否かを判断する。なお、ここでは、表示制御部405は、音波IDの値は見ないで、音波IDが抽出されたか否かだけを判断する。
【0062】
音波IDが抽出されていない場合、表示制御部405は、処理を終了する。一方、音波IDが抽出された場合、表示制御部405は、処理をステップS603に移行させる。
【0063】
ステップS603に移行すると、表示制御部405は、音波解析部402で抽出された音波IDが、予め定められた第1の音波IDであるか否かを判断する。ここで、第1の音波ID(第1の識別情報)は、表示制御システム100に、第1のコンテンツ(例えば、通常コンテンツ)の表示を指示する識別情報であるものとする。
【0064】
第1の音波IDが抽出された場合、表示制御部405は、処理をステップS604に移行させる。一方、第1の音波IDが抽出されていない場合、表示制御部405は、処理をステップS605に移行させる。
【0065】
ステップS604に移行すると、表示制御部405は、表示装置102に第1のコンテンツを表示させる。
【0066】
一方、ステップS605に移行すると、表示制御部405は、音波解析部402で抽出された音波IDが、予め定められた第2の音波IDであるか否かを判断する。ここで、第2の音波ID(第2の識別情報)は、表示制御システム100に、第2のコンテンツ(例えば、防災用コンテンツ等)の表示を指示する識別情報であるものとする。
【0067】
第2の音波IDが抽出された場合、表示制御部405は、処理をステップ606に移行させる。一方、第2の音波IDが抽出されない場合、表示制御部405は、処理を終了する。
【0068】
ステップS606に移行すると、表示制御部405は、表示装置102に第1のコンテンツを表示させる。
【0069】
上記の処理により、例えば、防災担当者等は、放送設備10から、第1の音波IDを表す音波を出力することにより、表示制御システム100に、第1のコンテンツ(例えば、通常コンテンツ)を表示させることができる。また、防災担当者等は、放送設備10から第2の音波ID(所定の識別情報)を表す音波を出力することにより、表示制御システム100に、第2のコンテンツ(例えば、防災用コンテンツ等)を表示させることができる。
【0070】
[第3の実施形態]
図7は、第3の実施形態に係る表示制御装置の処理の例を示すフローチャートである。この処理は、表示制御装置101(又は表示制御システム100)が実行する処理の別の一例を示している。例えば、表示制御装置101は、表示装置102にコンテンツを表示させているとき、
図7に示す処理を繰返し実行する。なお、ここでは、第1、2の実施形態と同様の処理に対する詳細な説明は省略する。
【0071】
ステップS701において、音波解析部402は、第1、2の実施形態と同様に、放送設備10から放送される音波を解析して、音波IDを抽出する。
【0072】
ステップS702において、表示制御部405は、音波解析部402で、音波IDが抽出されたか否かを判断する。なお、ここでは、表示制御部405は、音波IDの値は見ないで、音波IDが抽出されたか否かだけを判断する。
【0073】
音波IDが抽出されていない場合、表示制御部405は、処理を終了する。一方、音波IDが抽出された場合、表示制御部405は、処理をステップS703に移行させる。
【0074】
ステップS703に移行すると、表示制御部405は、音波解析部402で抽出された音波IDが、予め定められた第1の音波IDであるか否かを判断する。ここで、第1の音波ID(第1の識別情報)は、表示制御システム100に、第1のコンテンツ(例えば、通常コンテンツ)の表示を指示する識別情報であるものとする。
【0075】
第1の音波IDが抽出された場合、表示制御部405は、処理をステップS704に移行させる。一方、第1の音波IDが抽出されていない場合、表示制御部405は、処理をステップS705に移行させる。
【0076】
ステップS704に移行すると、表示制御部405は、表示装置102に第1のコンテンツを表示させる。
【0077】
一方、ステップS705に移行すると、表示制御部405は、音波解析部402で、第2の音波IDが抽出されたか否かを判断する。ここで、第2の音波ID(第2の識別情報)は、表示制御システム100に、第2のコンテンツ(例えば、防災用コンテンツ等)の表示を指示する識別情報であるものとする。また、第3の実施形態では、第2の音波ID(所定の識別情報)には、1つ以上の音波IDが含まれるもの。例えば、表示制御装置101は、
図8に示すようにIDリスト800を、記憶部407に予め記憶している。
【0078】
図8に示すように、IDリスト800には、複数の音波IDと、処理内容とが対応づけて記憶されている。
図8の例では、音波ID「ID1001」が、第1のコンテンツの表示を指示する第1の識別情報801に相当し、音波ID「ID2001」~「ID2003」等が、第2のコンテンツの表示を指示する第2の識別情報802に相当する。
【0079】
例えば、表示制御部405は、ステップS705において、音波解析部402で抽出された音波IDが、IDリスト800に登録されている第2の識別情報802に含まれる場合、第2の音波IDが抽出されたと判断する。
【0080】
第2の音波IDが抽出された場合、表示制御部405は、処理をステップS706に移行させる。一方、第2の音波IDが抽出されない場合、表示制御部405は、処理を終了する。
【0081】
ステップS706に移行すると、表示制御部405は、抽出された第2の音波IDに対応する第2のコンテンツを表示する。例えば、表示制御部405は、
図8に示すようなIDリスト800から、抽出された第2の音波IDに対応する処理内容を取得して、表示する第2のコンテンツを決定する。例えば、音波解析部402で抽出された音波IDが「ID2001」である場合、表示制御部405は、第2のコンテンツAを表示装置102に表示させる。
【0082】
図9(A)は、表示制御部405が、表示装置102に表示させる第2のコンテンツA910の一例のイメージを示している。
図9(A)の例では、第2のコンテンツA910は、地震が発生したとき等に、表示制御システム100に表示させる防災情報等であり、地震が発生したこと等を示す文字列911が表示されている。
【0083】
好ましくは、表示制御部405は、第2のコンテンツA910に、第2の音波IDが抽出された日時等の時間情報912を付加して、表示装置102に表示させる。
【0084】
別の一例として、例えば、音波解析部402で抽出された音波IDが「ID2002」である場合、表示制御部405は、第2のコンテンツBを表示装置102に表示させる。
【0085】
図9(B)は、表示制御部405が、表示装置102に表示させる第2のコンテンツB920の一例のイメージを示している。
図9(B)の例では、第2のコンテンツB920は、火災が発生したとき等に、表示制御システム100に表示させる防災情報等であり、火災(火事)が発生したこと等を示す文字列921が表示されている。
【0086】
上記の処理により、例えば、防災担当者等は、放送設備10から、表示させたい第2のコンテンツに対応する第2の音波IDを表す音波を放送することにより、指定した第2のコンテンツを、表示制御システム100に表示させることができる。
【0087】
図10は、第3の実施形態に係る情報端末の表示画面のイメージを示す図である。この図は、防災担当者等が利用する情報端末30bで実行される防災用アプリの操作画面1000の一例のイメージを示している。
【0088】
例えば、操作画面1000の「地震のとき」の表示欄1010には、放送設備10で放送する放送メッセージ1011と、放送メッセージ1011に対応する音波IDを表す音波を出力するための「出力」ボタン1012とが表示されている。
【0089】
例えば、強い地震が発生したとき、防災担当者等は、放送設備10を用いて、放送メッセージ1011を音声放送するとともに、「出力」ボタン1012を選択する。これにより、放送設備10から、防災担当者等による音声放送と共に、例えば、音波ID「ID2001」を表す音波が出力される。これに応じて、表示制御システム100は、例えば、
図9(A)に示すような、第2のコンテンツA910を表示する。
【0090】
また、操作画面1000の「火災のとき」の表示欄1020には、放送設備10で放送する放送メッセージ1021と、放送メッセージ1021に対応する音波IDを表す音波を出力するための「出力」ボタン1022とが表示されている。
【0091】
なお、
図10の例では、放送メッセージ1021には、下線で示される、可変部分である「○階」が含まれる。この可変部分は、例えば、
図10に示すような選択欄1023で、可変部分の内容(ここでは施設のフロア)を選択することができる。
【0092】
例えば、施設の地下一階で火災が発生したとき、防災担当者等は、放送設備10を用いて、放送メッセージ1021の「○階」を「地下一階」に置き換えて音声放送するとともに、選択欄1023で「地下一階」を選択した後、「出力」ボタン1022を選択する。これにより、放送設備10から、防災担当者等による音声放送と共に、例えば、音波ID「ID2002」を表す音波が出力される。これにより、表示制御システム100は、例えば、
図9(B)に示すような、第2のコンテンツB920を表示する。
【0093】
このように、第3の実施形態によれば、防災担当者等は、災害等により、通信ネットワーク40が利用できない場合でも、放送設備10を利用して、表示制御システム100に、様々な防災用コンテンツを選択的に表示させることができるようになる。
【0094】
[第4の実施形態]
図11は、第4の実施形態に係る表示制御装置の処理の例を示すフローチャートである。この処理は、表示制御装置101(又は表示制御システム100)が実行する処理の別の一例を示している。例えば、表示制御装置101は、表示装置102にコンテンツを表示させているとき、
図11(A)に示す処理を繰返し実行する。
【0095】
図11(A)のステップS1101において、音波解析部402は、第1~3の実施形態と同様に、放送設備10から放送される音波を解析して、音波IDを抽出する。
【0096】
ステップS1102において、表示制御部405は、音波解析部402で、音波IDが抽出されたか否かを判断する。音波IDが抽出されていない場合、表示制御部405は、処理を終了する。一方、音波IDが抽出された場合、表示制御部405は、処理をステップS1103に移行させる。
【0097】
ステップS1103に移行すると、表示制御部405は、第1~3の実施形態のいずれかの方法を適用して、音波IDに応じたコンテンツの表示処理を実行する。例えば、第1の実施形態を適用する場合、表示制御部405は、
図5のステップS503~S505の処理を実行する。また、第2の実施形態を適用する場合、表示制御部405は、
図6のステップS603~S606の処理を実行する。さらに、第3の実施形態を適用する場合、表示制御部405は、
図7のステップS703~S706の処理を実行する。
【0098】
ステップS1104において、表示制御部405は、表示装置102に表示中のコンテンツの情報を、ストレージデバイス303等の不揮発性の記憶部に記憶する。例えば、ステップS1103で、第1の実施形態、又は第2の実施形態を適用した場合、表示制御部405は、表示装置102に第1のコンテンツ、第2のコンテンツのいずれを表示しているかを記憶する。また、ステップS1103で、第3の実施形態を適用した場合、表示制御部405は、例えば、表示装置102に表示しているコンテンツに対応する音波ID、又はコンテンツ名等を、ストレージデバイス303等に記憶する。
【0099】
また、表示制御システム100は、起動、又は再起動したとき等に、
図11(B)に示すような、起動時の処理を実行する。
【0100】
例えば、ステップS1111において、表示制御装置101が起動すると、ステップS1112以降の処理が実行される。
【0101】
ステップS1112において、
図11(A)のステップS1104の処理で記憶される、表示中のコンテンツの情報が、ストレージデバイス303等に記憶されているか否かを判断する。表示中のコンテンツの情報が記憶されている場合、表示制御部405は、処理をステップS1113に移行させる。一方、表示中のコンテンツの情報が記憶されていない場合、表示制御部405は、処理をステップS1114に移行させる。
【0102】
ステップS1113に移行すると、表示制御部405は、ストレージデバイス303等に記憶された表示中のコンテンツの情報に基づいて、例えば、起動前(又は再起動前)に表示していたコンテンツを表示装置102に表示させる。
【0103】
一方、ステップS1114に移行すると、表示制御部405は、初期設定のコンテンツ(例えば、第1のコンテンツ)を表示装置102に表示させる。
【0104】
上記の処理により、表示制御システム100は、何らかの要因により、再起動した場合でも、再起動前に表示していたコンテンツを、再び表示することができるようになる。
【0105】
好ましくは、表示制御部405は、所定の保存期間を経過した、表示中のコンテンツの情報を、ストレージデバイス303等から削除する。これにより、表示制御システム100は、表示すべきではない、古い防災用コンテンツ等を、誤って表示装置102に表示させてしまうことを抑制することができる。
【0106】
以上、本発明の各実施形態によれば、通信ネットワーク40を利用して表示装置102にコンテンツを表示させる表示制御システム100において、通信ネットワーク40が利用できない場合でも、表示装置が設置されている場所まで出向いてコンテンツを切り替えることなく、所定のコンテンツの表示が可能となる。
【0107】
<応用例>
なお、本発明は、上記で説明した各実施形態に限られず、様々な応用、変形等が可能である。例えば、上記で説明した各実施形態では、情報処理システム1は、災害が発生したときに、災害に関する防災情報を表示装置102に表示するものとして説明を行った。ただし、これに限られず、情報処理システム1は、緊急性が高い事象が発生したことを示す緊急情報等を提供する場面にも、本発明は適用可能である。
【0108】
また、上記で説明した各実施形態では、表示制御装置101、又は表示制御システム100がマイクを有しているものとして説明を行った。ただし、これに限られず、例えば、
図1の外部メモリ104、又はSTB103等がマイクを有していても良いし、
図3の音入力I/F等に外部マイクを接続する形態であっても良い。
【0109】
<補足>
上記で説明した各実施形態の各機能は、一又は複数の処理回路によって実現することが可能である。ここで、本明細書における「処理回路」とは、電子回路により実装されるプロセッサのようにソフトウェアによって各機能を実行するようプログラミングされたプロセッサや、上記で説明した各機能を実行するよう設計されたASIC(Application Specific Integrated Circuit)、DSP(digital signal processor)、FPGA(field programmable gate array)や従来の回路モジュール等のデバイスを含むものとする。
【符号の説明】
【0110】
1 情報処理システム
10 放送設備
100 表示制御システム
101 表示制御装置
102 表示装置
303 ストレージデバイス(不揮発性の記憶部)
402 音波解析部
403 第1のコンテンツ取得部
404 第2のコンテンツ取得部
405 表示制御部
407 記憶部
910 第2のコンテンツA
912 時間情報
920 第2のコンテンツB
【先行技術文献】
【特許文献】
【0111】