(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-11-29
(45)【発行日】2023-12-07
(54)【発明の名称】通信装置、及び通信方法
(51)【国際特許分類】
H04L 12/44 20060101AFI20231130BHJP
H04L 45/76 20220101ALI20231130BHJP
【FI】
H04L12/44 200
H04L45/76
(21)【出願番号】P 2021538537
(86)(22)【出願日】2019-08-02
(86)【国際出願番号】 JP2019030555
(87)【国際公開番号】W WO2021024315
(87)【国際公開日】2021-02-11
【審査請求日】2021-11-26
(73)【特許権者】
【識別番号】000004226
【氏名又は名称】日本電信電話株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001634
【氏名又は名称】弁理士法人志賀国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】秦野 智也
(72)【発明者】
【氏名】吉野 學
【審査官】羽岡 さやか
(56)【参考文献】
【文献】特開2018-129011(JP,A)
【文献】特開2003-060666(JP,A)
【文献】特開2015-188186(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04L 12/44
H04L 45/76
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ソフトウェア化された機能が複数の部品に部品化され、ネットワークに接続された複数の通信装置によって前記部品がそれぞれ実行されることによって前記機能を実現する通信システムにおける前記通信装置であって、
前記部品が備えられた自装置以外の機器に対応付けられた通信ポートと、
第1の部品によって送信された信号を取得し、前記第1の部品によって前記信号に付与された宛先情報が示す第2の部品へ前記信号を送信する振分部と、
を備え、
前記振分部は、
前記部品と前記
部品が備えられた自装置以外の機器とが対応付けられた管理テーブルに基づいて前記第2の部品
が備えられた機器の特定を行って、特定された前記機器に対応付けられた前記通信ポートの特定を行い、
前記通信ポートが特定された場合には
特定された前記通信ポートを介して前記信号を
前記第2の部品へ送信し、
前記通信ポートが特定されなかった場合には前記通信ポートを介さずに前記信号を
直接前記第2の部品へ送信する
通信装置。
【請求項2】
ソフトウェア化された機能が複数の部品に部品化され、ネットワークに接続された複数の通信装置によって前記部品がそれぞれ実行されることによって前記機能を実現する通信システムによる通信方法であって、
第1の部品から送信された信号を取得し、前記第1の部品によって前記信号に付与された宛先情報が示す第2の部品へ前記信号を送信する振分ステップ
を有し、
前記振分ステップにおいて、
前記部品と
前記部品が備えられた自装置以外の機器とが対応付けられた管理テーブルに基づいて前記第2の部品
が備えられた機器の特定を行って、特定された前記機器に対応付けられ
た通信ポートの特定を行い、
前記通信ポートが特定された場合には
特定された前記通信ポートを介して前記信号を
前記第2の部品へ送信し、
前記通信ポートが特定されなかった場合には前記通信ポートを介さずに前記信号を
直接前記第2の部品へ送信する
通信方法。
【請求項3】
ソフトウェア化された機能が複数の部品に部品化され、ネットワークに接続された複数の通信装置によって前記部品がそれぞれ実行されることによって前記機能を実現する通信システムにおける前記通信装置であって、
前記部品が備えられた自装置以外の機器に対応付けられた通信ポートと、
第1の部品によって送信された信号を取得し、前記第1の部品によって前記信号に付与された宛先情報が示す第2の部品へ前記信号を送信する振分部と、
を備え、
前記振分部は、
前記部品と前記部品が備えられた機器とが対応付けられた管理テーブルに基づいて前記第2の部品が備えられた機器の特定を行い、
前記第2の部品が自装置以外の機器に存在する場合には前記第2の部品に対応付けられた機器に対応する前記通信ポートを介して前記信号を前記第2の部品へ送信し、
前記第2の部品が自装置に存在する場合には前記通信ポートを介さずに前記信号を直接前記第2の部品へ送信する
通信装置。
【請求項4】
ソフトウェア化された機能が複数の部品に部品化され、ネットワークに接続された複数の通信装置によって前記部品がそれぞれ実行されることによって前記機能を実現する通信システムによる通信方法であって、
第1の部品から送信された信号を取得し、前記第1の部品によって前記信号に付与された宛先情報が示す第2の部品へ前記信号を送信する振分ステップ
を有し、
前記振分ステップにおいて、
前記部品と前記部品が備えられた機器とが対応付けられた管理テーブルに基づいて前記第2の部品が備えられた機器の特定を行い、
前記第2の部品が自装置以外の機器に存在する場合には前記第2の部品に対応付けられた機器に対応する通信ポートを介して前記信号を前記第2の部品へ送信し、
前記第2の部品が自装置に存在する場合には前記通信ポートを介さずに前記信号を直接前記第2の部品へ送信する
通信方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、通信装置、及び通信方法に関する。
【背景技術】
【0002】
通信装置を備える通信システムには、例えば、PON(Passive Optical Network)システムがある。PONシステムは、顧客の宅内等に設置される光加入者線終端装置(ONU: Optical Network Unit)と、局舎に設置される通信装置である光加入者線端局装置(OLT: Optical Line Terminal)と、光分配網(ODN: Optical Distribution Network)とを備える。ODNは、複数のONUと複数のOLTとを接続する場合がある。
【0003】
通信装置において、装置の準拠規格、世代、方式、システム、機器種別、製造ベンダの少なくともいずれかに関して依存性の低い機能を部品化し、当該機能のアプリケーションプログラミングインターフェース(API: Application Programming Interface)等の入出力インターフェース(IF: Interface)の少なくとも一部を明確化し、汎用性・移植性・拡張性を高めることで、準拠規格、世代、方式、システム、機器種別、製造ベンダの少なくともいずれかが異なる機器間での共用や独自機能の追加を容易とすることができる(例えば、非特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0004】
【文献】“FASAホームページへようこそ”、[online]、NTTアクセスサービス研究所、[令和1年7月10日検索]、インターネット〈URL:http://www.ansl.ntt.co.jp/j/FASA/index.html〉
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
通信機器であるOLTの機能を部品化する場合、PONインターフェース部とコンピュート部とが、物理的に1つの機器によって実装されるケースと、2つ以上の機器(又はプラットフォーム)に分散して実装されるケースと、が考えられる。1つの機器によって実装されるケースでは、例えばWBS(White Box Switch)等が用いられる。
【0006】
一方、例えば、3つの機器(又はプラットフォーム)に分散して実装されるケースでは、PONインターフェース部として機能するSPF(Small Form-factor Pluggable)型OLTと、当該SPF型OLTを収容するスイッチ(以下、「SW」という。)と、コンピュート部として機能する機器(例えば、サーバ)と、に分離させる構成が考えられる。この場合、例えば、SPF型OLTが、PONプロトコルによってONUとの通信を行う機能を担い、SWが、主信号を転送する機能を担い、コンピュート部として機能する機器(例えばサーバ)が、制御信号の処理を行う機能と、OLT機能の処理全般を管理する機能とを担うような構成が考えられる。なお、ここでいう制御信号とは、例えば、DBA(Dynamic Bandwidth Allocation:動的帯域割当)における「GATE」や「GRANT」等の信号、及び、OMCI(ONU Management and Control Interface)及びOAM(Operation Administration and Maintenance:ネットワークの運用・管理・保守)等に関わる信号等である。
【0007】
このように、OLTを構成するPONインターフェース部(例えば、SFP型OLT及びSW)とコンピュート部(例えば、サーバ)とが複数の機器(又はプラットフォーム)に分散して備えられる場合、これらの機能部間において互いに制御信号の送受信が行われる必要がある。また、各機能部を備える複数の機器は、互いに距離的に離れた場所に設置される場合がある。例えば、高速処理が求められる機能であるDBA等の機能は、SFP型OLTの近傍に設置された機器に実装され、時間的な制約が相対的に少ない機能であるOAM等の機能は、効率化を目的として、PONインターフェースから離れた場所(遠隔地)に設置され、複数のPONインターフェース部に対応すべく一つの機器に集約される場合がある。
【0008】
しかしながら、従来技術では、OLTを構成する複数の機器が、互いに近傍に設置され、直接通信接続されることが前提として設計されている。そのため、SPF型OLTと当該SPF型OLTの近傍に設置されたサーバ等の機器(以下、「近傍装置」という。)との間の通信であっても、OLTの処理全般を管理する機能部(以下、「管理部」という。)を経由して通信が行われる必要がある。これは、たとえ管理部が遠隔地に設置されたサーバ等の機器(以下、「遠隔装置」という。)に備えられていた場合であっても同様であり、この場合、通信遅延が生じるという課題があった。従来、とくに高速な処理が要求される機能等においては、この課題は致命的であった。
【0009】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、通信遅延の発生を抑制することができる技術の提供を目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の一態様は、ソフトウェア化された機能が複数の部品に部品化され、ネットワークに接続された複数の通信装置によって前記部品がそれぞれ実行されることによって前記機能を実現する通信システムにおける前記通信装置であって、第1の部品によって送信された信号を取得し、前記第1の部品によって前記信号に付与された宛先情報が示す第2の部品へ前記信号を送信する振分部を備える通信装置である。
【0011】
また、本発明の一態様は、ソフトウェア化された機能が複数の部品に部品化され、ネットワークに接続された複数の通信装置によって前記部品がそれぞれ実行されることによって前記機能を実現する通信システムによる通信方法であって、第1の部品から送信された信号を取得し、前記第1の部品によって前記信号に付与された宛先情報が示す第2の部品へ前記信号を送信する振分ステップを有する通信方法である。
【発明の効果】
【0012】
本発明により、通信遅延の発生を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図1】従来技術による通信システムの機能構成を示すブロック図である。
【
図2】従来技術による通信システムの他の機能構成を示すブロック図である。
【
図3】本発明の第1の実施形態に係る通信システムの機能構成を示すブロック図である。
【
図4】本発明の第1の実施形態に係る信号振分部の動作を示すフローチャートである。
【
図5】本発明の第2の実施形態に係る通信システムの機能構成を示すブロック図である。
【
図6】本発明の第3の実施形態に係る通信システムの機能構成を示すブロック図である。
【
図7】本発明の第4の実施形態に係る通信システムの機能構成を示すブロック図である。
【
図8】本発明の第5の実施形態に係る通信システムの機能構成を示すブロック図である。
【
図9】本発明の第5の実施形態に係る信号振分部が参照する一覧表を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。以下に説明する各実施形態では、OLT(光加入者線端局装置)の機能が複数の部品に部品化され、それぞれの部品が、PONインターフェース部として機能する機器と、コンピュート部として機能する機器と、に分散して備えられる通信システムを想定している。
【0015】
なお、PONインターフェース部として機能する機器とは、例えば、後述するPONインターフェース50a、SFP型OLT+SW50b、PONインターフェース10a、SW10b、PONインターフェース10c、PONインターフェース10d、及びPONインターフェース10eである。また、コンピュート部として機能する機器とは、例えば、後述するサーバ60a、近傍装置60b-1、遠隔装置60b-2~遠隔装置60b-3、近傍装置20a-1、遠隔装置20a-2~遠隔装置20a-3、近傍装置20b-1、遠隔装置20b-2~遠隔装置20b-3、近傍装置20c-1、遠隔装置20c-2、近傍装置20d-1、遠隔装置20d-2、近傍装置20e-1、及び、遠隔装置20e-2である。
【0016】
本発明の実施形態に係る通信システムの機能構成についての説明を分かり易くするため、まず、従来技術による通信システムの構成について説明する。
図1は、従来技術による通信システムの構成例を示すブロック図である。
【0017】
図1に示す通信システム5aは、PONにおける例えばODN等の光ファイバ網を経由する信号(例えば光信号)によって、他の通信装置(例えばONU)との通信を行うシステムである。通信システム5aは、PONにおけるOLTとして機能する。
【0018】
図1に示すように、通信システム5aは、PONインターフェース50aと、サーバ60aと、EMS70と、を含んで構成される。
【0019】
PONインターフェース50a及びサーバ60aは、ハードウェア又はソフトウェア又はそれらの組み合わせの部品又は部品化した機能を備える。例えば、PONインターフェース50a及びサーバ60aは、サービスごとあるいは通信事業者ごとに異なる機能等を、汎用化した入出力インターフェース(例えば、FASA(登録商標)(Flexible Access System Architecture:新アクセスシステムアーキテクチャ)アプリケーションAPI(非特許文献1参照))を用いて実現されるアプリケーション(例えば、FASA(登録商標)アプリケーション(非特許文献1参照))等のソフトウェア部品と、当該ソフトウェア部品に汎用化した当該入出力インターフェースを提供すると共に標準化されている等の理由で、サービスや要求に応じた変更が不要な機能を提供するアクセスネットワーク装置の基盤的構成要素(例えば、FASA(登録商標)基盤(非特許文献1参照))とを備える。ここで、汎用化された入出力インターフェースが用いられることにより、機能の追加や入替が容易になり、様々な要求のサービスを柔軟かつ迅速に提供される。
【0020】
なお、以下の説明においては、アプリケーションを「アプリ部」と記載することがある。
【0021】
図1に示すように、PONインターフェース50aは、PONに関する処理を実行するハードウェアであるハードウェア部500と、PONに関する処理を実行するソフトウェアであるソフトウェア部501とを、それぞれ含んで構成される。
【0022】
ソフトウェア部501は、ハードウェア部500に構成が依存する機能部である機器依存アプリ部502を備える。すなわち、機器依存アプリ部502は、ハードウェア部500が準拠する標準規格や機器の製造ベンダに依存する機能部である。言い換えれば、機器依存アプリ部502は、他のハードウェアとの互換性が低く、新たに製造されたハードウェア(特に、準拠する標準や製造ベンダが異なるハードウェア)にはそのまま用いることができないアプリケーションからなる機能部である。なお、ソフトウェア部501が、ハードウェア部500に構成が依存しない機能部である機器無依存アプリ部(図示せず)をさらに備えている構成であっても構わない。
【0023】
図1に示すように、サーバ60aは、OLT機能管理部600と、機器無依存アプリ部A601aと、機器無依存アプリ部B601bと、を含んで構成される。
【0024】
機器無依存アプリ部A601a及び機器無依存アプリ部B601bは、ハードウェア部500に構成が依存しない機能部である。すなわち、機器無依存アプリ部A601a及び機器無依存アプリ部B601bは、ハードウェア部500が準拠する標準規格や機器の製造ベンダに依存しない機能部である。言い換えれば、機器無依存アプリ部A601a及び機器無依存アプリ部B601bは、他のハードウェアとの互換性が高く、新たに製造されたハードウェア(特に、準拠する標準や製造ベンダが異なるハードウェア)にそのまま用いることができるアプリケーションからなる機能部である。
【0025】
なお、機器無依存アプリ部A601a及び機器無依存アプリ部B601bに設けられるアプリケーションの具体例として、ネットワーク機器における設定処理を行うアプリケーション、設定の変更処理を行うアプリケーション、ネットワークの監視・管理・認証を行うアプリケーション、及びアルゴリズム処理を行うアプリケーション等がある。
【0026】
OLT機能管理部600は、EMS70から出力された制御信号の入力を受け付ける。OLT機能管理部600は、EMS70から出力された制御信号に基づいて、通信システム5aの各機能部へ、各種の命令、及び状態確認行うための情報等を出力する。また、OLT機能管理部600は、機器無依存アプリ部A601a、機器無依存アプリ部B601b、ソフトウェア部501、及び、ハードウェア部500に対する、設定変更及び設定削除の監視を行う。
【0027】
なお、EMS(Element Management System)70は、ネットワークを構成する機器(すなわち、PONインターフェース50a、及びサーバ60a)を管理するシステムである。
【0028】
機器依存アプリ部502、機器無依存アプリ部A601a、及び、機器無依存アプリ部B601bは、それぞれ、OLTの機能が部品化(ソフトウェア化)された機能部である。機器依存アプリ部502は、上述したように、PONインターフェース50aが備えるハードウェア部500に構成が依存するアプリケーションである。そのため、機器依存アプリ部502は、PONインターフェース50aが備えるソフトウェア部501に備えられる必要がある。
【0029】
機器無依存アプリ部A601a及び機器無依存アプリ部B601bは、例えば、OLTのDBA機能及びOAM機能等の基本機能を有する。また、機器無依存アプリ部A601a及び機器無依存アプリ部B601bは、例えば、OLT上でのオプション機能及びエッジコンピューティング機能を含む。
【0030】
なお、機器無依存アプリ部A601a及び機器無依存アプリ部B601bが、PONインターフェース50aに備えられている構成であっても構わない。
【0031】
一般に、上述した各機能部を備える複数の機器は、互いに距離的に離れた場所に設置される場合がある。例えば、高速処理が求められる機能であるDBA等の機能は、SFP型OLTの近傍に設置された機器に実装され、時間的な制約が相対的に少ない機能であるOAM等の機能は、効率化を目的として、PONインターフェースから離れた場所(遠隔地)に設置された中央の機器に実装される場合がある。以下、このような場合の構成例について説明する。
【0032】
図2は、従来技術による通信システムの他の構成例を示すブロック図である。
図2に示すように、通信システム5bは、SPF型OLT+SW50bと、近傍装置60b-1と、遠隔装置60b-2と、遠隔装置60b-3と、EMS70とを含んで構成される。
【0033】
SPF型OLT+SW50bの機能構成は、
図1に示したPONインターフェース50aの機能構成と同様である。
【0034】
近傍装置60b-1は、SPF型OLT+SW50bの近傍に設置された機器(例えばサーバ)である。近傍装置60b-1は、機器無依存アプリ部A601aを備える。
【0035】
遠隔装置60b-2及び遠隔装置60b-3は、効率化を目的として、PONインターフェース50bから離れた場所(遠隔地)に集約して設置された機器(例えばサーバ)である。遠隔装置60b-2は、機器無依存アプリ部B601bを備える。また、遠隔装置60b-3は、OLT機能管理部600を備える。
【0036】
図2に示すように、ソフトウェア部501、機器無依存アプリ部A601a、及び、機器無依存アプリ部B601bとが互いに通信を行う場合、OLT機能管理部600を必ず経由しなければならない。例えば、互いに近傍に設置されているSPF型OLT+SW50bと近傍装置60b-1とにそれぞれ備えられた、ソフトウェア部501と機器無依存アプリ部A601aとの間の通信であっても、遠隔地に設置された遠隔装置60b-3に備えられたOLT機能管理部600を経由する必要がある。これにより、たとえ近傍の機器間であっても通信遅延が発生するという課題が生じ、とくに高速な処理が要求される機能等においては、この課題は致命的となる。これに対し、以下に説明する本発明の各実施形態に係る通信システムは、上記の課題を解決することができる。
【0037】
<第1の実施形態>
以下、本発明の第1の実施形態について、図面を参照しながら説明する。
【0038】
[通信システムの構成]
以下、通信システム1aの機能構成について説明する。
図3は、本発明の第1の実施形態に係る通信システム1aの機能構成を示すブロック図である。
【0039】
図3に示す通信システム1aは、PONにおける例えばODN等の光ファイバ網を経由する信号(例えば光信号)によって、他の通信装置(例えばONU)との通信を行うシステムである。通信システム1aは、PONにおけるOLTとして機能する。
【0040】
図3に示すように、通信システム1aは、PONインターフェース10aと、近傍装置20a-1と、遠隔装置20a-2と、遠隔装置20a-3と、EMS30とを含んで構成される。
【0041】
PONインターフェース10a、近傍装置20a-1、遠隔装置20a-2、及び遠隔装置20a-3は、ハードウェア又はソフトウェア又はそれらの組み合わせの部品又は部品化した機能を備える。
【0042】
図3に示すように、PONインターフェース10aは、PONに関する処理を実行するハードウェアであるハードウェア部100と、PONに関する処理を実行するソフトウェアであるソフトウェア部101と、をそれぞれ含んで構成される。
【0043】
ソフトウェア部101は、ハードウェア部100に構成が依存する機能部である機器依存アプリ部102を備える。すなわち、機器依存アプリ部102は、ハードウェア部100が準拠する標準規格や機器の製造ベンダに依存する機能部である。言い換えれば、機器依存アプリ部102は、他のハードウェアとの互換性が低く、新たに製造されたハードウェア(特に、準拠する標準や製造ベンダが異なるハードウェア)にはそのまま用いることができないアプリケーションからなる機能部である。なお、ソフトウェア部101が、ハードウェア部100に構成が依存しない機能部である機器無依存アプリ部(図示せず)をさらに備えている構成であっても構わない。
【0044】
近傍装置20a-1は、PONインターフェース10aの近傍に設置された機器(例えばサーバ)である。近傍装置20a-1は、機器無依存アプリ部A201aと、信号振分部250と、を備える。
【0045】
信号振分部250は、各機能部(第1の部品)から送信された処理信号内の宛先情報を参照し、処理信号を各機能部(第2の部品)に振り分ける。宛先情報とは、処理信号の送信先となる機能部を識別可能な情報である。なお、送信先となる機能部が自装置(すなわち、近傍装置20a-1)内に存在する場合には、信号振分部250は、処理信号を当該機能部へ直接送信する。
【0046】
遠隔装置20a-2は、効率化を目的として、PONインターフェース10aから離れた場所(遠隔地)に集約して設置された機器(例えばサーバ)である。遠隔装置20a-2は、OLT機能管理部200を備える。
【0047】
遠隔装置20a-3は、効率化を目的として、PONインターフェース10aから離れた場所(遠隔地)に集約して設置された機器(例えばサーバ)である。遠隔装置20a-3は、機器無依存アプリ部B201bを備える。
【0048】
ソフトウェア部101、OLT機能管理部200、機器無依存アプリ部A201a、及び機器無依存アプリ部B201bは、他の機能部へ処理信号を送信する場合、当該処理信号に宛先情報を付与して信号振分部250へ送信する。
【0049】
以上説明したように、本実施形態に係る通信システム1aでは、各機能部(PONインターフェース10aの場合はソフトウェア部101)から送信された処理信号は、近傍装置20a-1が備える信号振分部250にまず集められる。各機能部が他の機能部へ処理信号を送付する場合、処理信号に対して宛先情報を付与する。そして、各機能部は、既定の通信ポートから処理信号を発信する。これにより、処理信号は近傍装置20a-1の信号振分部250へ届けられる。
【0050】
信号振分部250は、処理信号を取得すると、当該処理信号に付与された宛先情報を参照することにより、送信先の機能部を特定する。そして、信号振分部250は、送信先の機能部が備えられた機器と接続する通信ポートを介して処理信号を送信する。これにより、処理信号は送信先の機能部へ届けられる。なお、信号振分部250は、送信先の機能部が自装置(すなわち、近傍装置20a-1)に存在する場合には、通信ポートを介さずに送信先の機能部へ処理信号を直接送信する。
【0051】
このように、本発明の第1の実施形態に係る通信システム1aによれば、機能部間における通信において、遠隔装置20a-2に備えられたOLT機能管理部200を経由させる必要がない。これにより、通信システム1aは、通信遅延の発生を抑制することができる。
【0052】
[信号振分部の動作]
以下、信号振分部250の動作の一例について説明する。
図4は、本発明の第1の実施形態に係る通信システム1aの信号振分部250の動作を示すフローチャートである。本フローチャートは、各機能部から信号振分部250へ処理信号が送信された際に開始する。
【0053】
信号振分部250は、処理信号を取得する(ステップS001)。信号振分部250は、当該処理信号に付与された宛先情報を参照することにより、送信先の機能部を特定する(ステップS002)。信号振分部250は、送信先の機能部に接続する通信ポートを特定する(ステップS003)。信号振分部250は、特定された通信ポートを介して処理信号を送信する(ステップS004)。以上で、
図4のフローチャートが示す信号振分部250の動作が終了する。
【0054】
なお、信号振分部250は、送信先の機能部が自装置に存在する場合には、通信ポートを介さずに送信先の機能部へ処理信号を直接送信する。なお、信号振分部250は、例えば、送信先の機能部に接続する通信ポートが特定されなかったことに基づいて、当該送信先の機能部が自装置に存在すると判定するようにしてもよい。
【0055】
<第2の実施形態>
以下、本発明の第2の実施形態について、図面を参照しながら説明する。
【0056】
[通信システムの構成]
以下、通信システム1bの機能構成について説明する。
図5は、本発明の第2の実施形態に係る通信システム1bの機能構成を示すブロック図である。
【0057】
図5に示すように、本実施形態に係る通信システム1bの構成が上述した第1の実施形態に係る通信システム1aの構成と異なる点は、PONインターフェースが、SW(スイッチ)10bと当該SW10bが備えるモジュール型OLT11によって構成されている点である。通信システム1bの各機能部の構成については、第1の実施形態に係る通信システム1aの各機能部の構成と同様であるため、同一の符号を付し、説明を省略する。
【0058】
図5に示すように、通信システム1bにおいても、第1の実施形態に係る通信システム1aと同様に、各機能部(SW10bの場合はソフトウェア部101)から送信された処理信号は、近傍装置20b-1が備える信号振分部250にまず集められる。信号振分部250は、処理信号を取得すると、当該処理信号に付与された宛先情報を参照することにより、送信先の機能部を特定する。そして、信号振分部250は、送信先の機能部が備えられた機器と接続する通信ポートを介して処理信号を送信する。なお、信号振分部250は、送信先の機能部が自装置(すなわち、近傍装置20b-1)に存在する場合には、通信ポートを介さずに送信先の機能部へ処理信号を直接送信する。
【0059】
このように、本発明の第2の実施形態に係る通信システム1bによれば、機能部間における通信において、遠隔装置20b-2に備えられたOLT機能管理部200を経由させる必要がない。これにより、通信システム1bは、通信遅延の発生を抑制することができる。
【0060】
<第3の実施形態>
以下、本発明の第3の実施形態について、図面を参照しながら説明する。
【0061】
[通信システムの構成]
以下、通信システム1cの機能構成について説明する。
図6は、本発明の第3の実施形態に係る通信システム1cの機能構成を示すブロック図である。
【0062】
図6に示すように、本実施形態に係る通信システム1bの構成が上述した第1の実施形態に係る通信システム1aの構成と異なる点は、複数の機器無依存アプリ部が近傍装置20c-1に備えられている(すなわち、機器無依存アプリ部A201aだけでなく、機器無依存アプリ部B201bも近傍装置20c-1に備えられている)点である。通信システム1cの各機能部の構成については、第1の実施形態に係る通信システム1aの各機能部の構成と同様であるため、同一の符号を付し、説明を省略する。
【0063】
図6に示すように、通信システム1cにおいても、第1の実施形態に係る通信システム1aと同様に、各機能部から送信された処理信号は、近傍装置20c-1が備える信号振分部250にまず集められる。信号振分部250は、処理信号を取得すると、当該処理信号に付与された宛先情報を参照することにより、送信先の機能部を特定する。そして、信号振分部250は、送信先の機能部が備えられた機器と接続する通信ポートを介して処理信号を送信する。信号振分部250は、送信先の機能部が自装置(すなわち、近傍装置20c-1)に存在する場合には、通信ポートを介さずに送信先の機能部へ処理信号を直接送信する。
【0064】
このように、本発明の第3の実施形態に係る通信システム1cによれば、機能部間における通信において、遠隔装置20c-2に備えられたOLT機能管理部200を経由させる必要がない。これにより、通信システム1cは、通信遅延の発生を抑制することができる。
【0065】
<第4の実施形態>
以下、本発明の第4の実施形態について、図面を参照しながら説明する。
【0066】
[通信システムの構成]
以下、通信システム1dの機能構成について説明する。
図7は、本発明の第4の実施形態に係る通信システム1dの機能構成を示すブロック図である。
【0067】
図7に示すように、本実施形態に係る通信システム1dの構成が上述した第1の実施形態に係る通信システム1aの構成と異なる点は、PONインターフェース10dが複数のアプリ部を備えている点である。PONインターフェース10dのソフトウェア部101は、機器依存アプリ部102と、機器無依存アプリ部B201bと、信号集約分離部160と、を含んで構成される。なお、PONインターフェース10dが備えられる複数のアプリ部は、機器依存アプリ部であっても機器無依存アプリ部であってもよい。
【0068】
信号振分部250は、PONインターフェース10dのソフトウェア部101に含まれる複数の機能部(アプリ部)の構成を予め認識している。具体的には、例えば、信号振分部250は、ソフトウェア部101が備える機能部の一覧表(図示せず)を参照することができる。これにより、信号振分部250は、処理信号の送信先となる機能部がソフトウェア部101が備える機能部であるか否かを判別することができる。なお、上記の一覧表(管理テーブル)は、例えば、近傍装置20d-1が備える記憶媒体(図示せず)に予め記憶されている。
【0069】
図7に示すように、通信システム1dにおいても、第1の実施形態に係る通信システム1aと同様に、各機能部から送信された処理信号は、近傍装置20d-1が備える信号振分部250にまず集められる。信号振分部250は、処理信号を取得すると、当該処理信号に付与された宛先情報を参照することにより、送信先の機能部を特定する。そして、信号振分部250は、送信先の機能部が備えられた機器と接続する通信ポートを介して処理信号を送信する。なお、信号振分部250は、送信先の機能部が自装置(すなわち、近傍装置20d-1)に存在する場合には、通信ポートを介さずに送信先の機能部へ処理信号を直接送信する。
【0070】
処理信号が信号振分部250からPONインターフェース10dへ送信された場合、当該処理信号は、まずソフトウェア部101の信号集約分離部160へ届けられる。信号集約分離部160は、処理信号を取得すると、当該処理信号に付与された宛先情報を参照することにより、送信先の機能部を特定する。そして、信号集約分離部160は、信号振分部250を介して送信先の機能部へ処理信号を送信する。
【0071】
また、ソフトウェア部101に備えられた各機能部(すなわち、機器依存アプリ部102及び機器無依存アプリ部B201b)は、他の機能部へ処理信号を送信する場合、当該処理信号に宛先情報を付与して信号集約分離部160へ送信する。
【0072】
なお、通信システム1dのその他の機能部の構成については、第1の実施形態に係る通信システム1aの各機能部の構成と同様であるため、同一の符号を付し、説明を省略する。
【0073】
このように、本発明の第4の実施形態に係る通信システム1dによれば、機能部間における通信において、遠隔装置20d-2に備えられたOLT機能管理部200を経由させる必要がない。これにより、通信システム1dは、通信遅延の発生を抑制することができる。
【0074】
<第5の実施形態>
以下、本発明の第5の実施形態について、図面を参照しながら説明する。
【0075】
[通信システムの構成]
以下、通信システム1eの機能構成について説明する。
図8は、本発明の第5の実施形態に係る通信システム1eの機能構成を示すブロック図である。
【0076】
図8に示すように、本実施形態に係る通信システム1eの構成が上述した第1の実施形態に係る通信システム1aの構成と異なる点は、OLT機能管理部200を備える遠隔装置20e-2に、少なくとも1つの機器無依存アプリ部(すなわち、本実施形態においては、機器無依存アプリ部B201b)が備えられている点である。遠隔装置20e-2は、OLT機能管理部200と、機器無依存アプリ部B201bと、信号集約分離部260と、を含んで構成される。
【0077】
近傍装置20e-1の信号振分部250は、各機器が備える機能部(アプリ部)の構成を予め認識している。具体的には、例えば、信号振分部250は、各機器が備える機能部の一覧表(例えば、
図9に示す一覧表)を参照することができる。なお、上記の一覧表(管理テーブル)は、例えば、近傍装置20e-1が備える記憶媒体(図示せず)に予め記憶されている。
【0078】
図8に示すように、通信システム1eにおいても、第1の実施形態に係る通信システム1aと同様に、各機能部から送信された処理信号は、近傍装置20e-1が備える信号振分部250にまず集められる。信号振分部250は、処理信号を取得すると、当該処理信号に付与された宛先情報を参照することにより、送信先の機能部を特定する。そして、信号振分部250は、送信先の機能部が備えられた機器と接続する通信ポートを介して処理信号を送信する。なお、信号振分部250は、送信先の機能部が自装置(すなわち、近傍装置20e-1)に存在する場合には、通信ポートを介さずに送信先の機能部へ処理信号を直接送信する。
【0079】
処理信号が信号振分部250から遠隔装置20e-2へ送信された場合、当該処理信号は、まず遠隔装置20e-2の信号集約分離部260へ届けられる。信号集約分離部260は、処理信号を取得すると、当該処理信号に付与された宛先情報を参照することにより、送信先の機能部を特定する。そして、信号集約分離部260は、信号振分部250を介して送信先の機能部へ処理信号を送信する。
【0080】
また、遠隔装置20e-2に備えられた各機能部(すなわち、OLT機能管理部200及び機器無依存アプリ部B201b)は、他の機能部へ処理信号を送信する場合、当該処理信号に宛先情報を付与して信号集約分離部260へ送信する。
【0081】
なお、通信システム1eのその他の機能部の構成については、第1の実施形態に係る通信システム1aの各機能部の構成と同様であるため、同一の符号を付し、説明を省略する。
【0082】
このように、本発明の第5の実施形態に係る通信システム1eによれば、機能部間における通信において、遠隔装置20e-2に備えられたOLT機能管理部200を経由させる必要がない。これにより、通信システム1eは、通信遅延の発生を抑制することができる。
【0083】
図9は、上述した、信号振分部250が参照する一覧表の一例を示す図である。
図9に示すように、当該一覧表(管理テーブル)は、機能部の名称を示す「機能名」と、当該機能部が備えられた機器の名称を示す「機器名」と、当該機器と接続する通信ポートのポート番号を示す「ポート番号」とが互いに対応付けられた、表形式のデータである。
【0084】
図9に示すように、例えば、「機器無依存アプリ部A」に対しては「近傍装置」が対応付けられおり、ポート番号は対応付けられていない。これは、機器無依存アプリ部Aは、近傍装置に備えられていることを示すとともに、当該近傍装置は自装置(すなわち、信号振分部250を備える機器)であるため通信ポートを介さずに処理信号が送信されることから、ポート番号が対応付けられていないことを意味する。また、例えば、「機器無依存アプリ部B」に対しては「遠隔装置」が対応付けられおり、かつ、ポート番号「#1」が対応付けられている。これは、機器無依存アプリ部Bは、遠隔装置に備えられていることを示すとともに、当該遠隔装置へ処理信号を送信するためには、ポート番号が「#1」である通信ポートを介して送信すればよいことを意味する。
【0085】
以上説明したように、上述した本発明の各実施形態に係る通信システムでは、従来OLT機能管理部に含まれていた、処理信号を各機能部へ振り分ける信号振分機能が、信号振分部250として切り出される。これにより、信号振分機能の配置場所が、OLTの機能配置等に応じて柔軟に設定可能になる。例えば、コンピュート部を構成する機能部が、遠隔装置と近傍装置とに分散している場合においては、信号振分部250が近傍装置に備えられることによって、通信遅延の発生を抑制することができる。
【0086】
また、各機能部が他の機能部へ処理信号を送信する場合、各機能部は処理信号に対して宛先情報を付与する。そして、各機能部は、宛先情報が付与された処理信号を信号振分部250へ送信する。そして、信号振分部250は当該宛先情報に基づいて処理信号を振り分ける。これにより、例えば、遠隔装置に備えられたOLT機能管理部200を経由することなく、PONインターフェース(例えばSFP型OLT)と近傍装置との間の通信が可能になる。
【0087】
上記のような構成を備えることによって、本発明の各実施形態に係る通信システムは、機能配置に応じた処理信号の送受信が可能になるため、通信遅延の発生を抑制することができる。
【0088】
なお、上述した実施形態においては、一例として、通信システムが、PONシステムにおけるOLTの機能を実現する通信システムである場合について説明した。但し、本発明が適用対象とする装置(又はシステム)はこれに限られるものではなく、上記の通信システムは、例えば、アクセス装置、又は転送装置等に適用することも可能である。
【0089】
上述した実施形態における通信システムの少なくとも一部をコンピュータで実現するようにしてもよい。その場合、この機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することによって実現してもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD-ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムを送信する場合の通信線のように、短時間の間、動的にプログラムを保持するもの、その場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリのように、一定時間プログラムを保持しているものも含んでもよい。また上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであってもよく、さらに前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるものであってもよく、FPGA(Field Programmable Gate Array)等のプログラマブルロジックデバイスを用いて実現されるものであってもよい。
【符号の説明】
【0090】
1a,1b,1c,1d,1e,5a,5b・・・通信システム、10a,10c,10d,10e・・・PONインターフェース、20a-1・・・近傍装置、20a-2,20a-3・・・遠隔装置、20b-1・・・近傍装置、20b-2,20b-3・・・遠隔装置、20c-1・・・近傍装置、20c-2,20c-3・・・遠隔装置、20d-1・・・近傍装置、20d-2・・・遠隔装置、20e-1・・・近傍装置、20e-2・・・遠隔装置、50a,50b・・・PONインターフェース、60a-1・・・サーバ、60b-1・・・近傍装置、60b-2,60b-3・・・遠隔装置、100・・・ハードウェア部、101・・・ソフトウェア部、102・・・機器依存アプリ部、160・・・信号集約分離部、200・・・OLT機能管理部、250・・・信号振分部、260・・・信号集約分離部、500・・・ハードウェア部、501・・・ソフトウェア部、502・・・機器依存アプリ部、600・・・OLT機能管理部