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特許7394843リソグラフィシステムにおいて高精度遅延を提供するための装置及び方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-11-30
(45)【発行日】2023-12-08
(54)【発明の名称】リソグラフィシステムにおいて高精度遅延を提供するための装置及び方法
(51)【国際特許分類】
   G03F 7/20 20060101AFI20231201BHJP
   H01S 3/00 20060101ALI20231201BHJP
   H05G 2/00 20060101ALI20231201BHJP
   H05G 1/30 20060101ALI20231201BHJP
【FI】
G03F7/20 503
G03F7/20 521
H01S3/00 A
H05G2/00 K
H05G1/30 A
【請求項の数】 15
(21)【出願番号】P 2021514323
(86)(22)【出願日】2019-08-12
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-01-11
(86)【国際出願番号】 EP2019071533
(87)【国際公開番号】W WO2020064194
(87)【国際公開日】2020-04-02
【審査請求日】2022-08-08
(31)【優先権主張番号】62/736,738
(32)【優先日】2018-09-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】62/740,191
(32)【優先日】2018-10-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】504151804
【氏名又は名称】エーエスエムエル ネザーランズ ビー.ブイ.
(74)【代理人】
【識別番号】100079108
【弁理士】
【氏名又は名称】稲葉 良幸
(74)【代理人】
【識別番号】100109346
【弁理士】
【氏名又は名称】大貫 敏史
(74)【代理人】
【識別番号】100117189
【弁理士】
【氏名又は名称】江口 昭彦
(74)【代理人】
【識別番号】100134120
【弁理士】
【氏名又は名称】内藤 和彦
(72)【発明者】
【氏名】フォズーンメイエ,ピラジ
【審査官】菅原 拓路
(56)【参考文献】
【文献】特開2005-252147(JP,A)
【文献】国際公開第2013/190944(WO,A1)
【文献】特表2018-525666(JP,A)
【文献】特開2016-174006(JP,A)
【文献】カナダ国特許出願公開第02729088(CA,A1)
【文献】特開昭58-028884(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G03F 7/20
9/00
H01S 3/00
H05G
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
レーザシステムであって、
複数のクロックサイクル間に第1の論理レベルから第2の論理レベルに遷移する第1のデジタル信号、及び前記第1のデジタル信号の逆の論理である第2のデジタル信号を生成するように構成される、フィールドプログラマブルゲートアレイと、
前記第1のデジタル信号を受信するように配置され、遅延した第1のデジタル信号を生成するために前記第1のデジタル信号の伝搬を第1の遅延だけ遅延させるように構成される、第1のプログラマブル遅延回路と、
前記第2のデジタル信号を受信するように配置され、遅延した第2のデジタル信号を生成するために前記第2のデジタル信号の伝搬を前記第1の遅延よりも大きい第2の遅延だけ遅延させるように構成される、第2のプログラマブル遅延回路と、
前記遅延した第1のデジタル信号及び前記遅延した第2のデジタル信号を受信するように配置され、前記遅延した第1のデジタル信号及び前記遅延した第2のデジタル信号の両方が前記第2の論理レベルにあるとき、及びそのときにのみ、パルスを生成するように構成される、第1の論理回路と、
を備える、レーザシステム。
【請求項2】
レーザシステムであって、
第1の持続期間を有する第1のパルス及び第2の持続期間を有する第2のパルスを供給するように構成され、前記第1のパルスの開始及び前記第2のパルスの開始は遅延間隔だけ時間的に分離される、モジュールを備える、レーザシステムであって、前記モジュールは、
複数のクロックサイクル間に時点tにおいて第1の論理レベルから第2の論理レベルに遷移する第1のデジタル信号、前記第1のデジタル信号の逆の論理である第2のデジタル信号、複数のクロックサイクル間にtより後の時点tにおいて前記第1の論理レベルから前記第2の論理レベルに遷移する第3のデジタル信号、及び、前記第3のデジタル信号の逆の論理である第4のデジタル信号を、生成するように構成される、フィールドプログラマブルゲートアレイと、
前記第1のデジタル信号を受信するように配置され、遅延した第1のデジタル信号を生成するために前記第1のデジタル信号の伝搬を第1の遅延だけ遅延させるように構成される、第1のプログラマブル遅延回路と、
前記第2のデジタル信号を受信するように配置され、遅延した第2のデジタル信号を生成するために前記第2のデジタル信号の伝搬を前記第1の遅延よりも大きい第2の遅延だけ遅延させるように構成される、第2のプログラマブル遅延回路と、
前記遅延した第1のデジタル信号及び前記遅延した第2のデジタル信号を受信するように配置され、前記遅延した第1のデジタル信号及び前記遅延した第2のデジタル信号の両方が前記第2の論理レベルにあるとき、及びそのときにのみ、前記第1のパルスを生成するように構成される、第1の論理回路と、
前記第3のデジタル信号を受信するように配置され、遅延した第3のデジタル信号を生成するために前記第3のデジタル信号の伝搬を第3の遅延だけ遅延させるように構成される、第3のプログラマブル遅延回路と、
前記第4のデジタル信号を受信するように配置され、遅延した第4のデジタル信号を生成するために前記第4のデジタル信号の伝搬を前記第3の遅延よりも大きい第4の遅延だけ遅延させるように構成される、第4のプログラマブル遅延回路と、
前記遅延した第3のデジタル信号及び前記遅延した第4のデジタル信号を受信するように配置され、前記遅延した第3のデジタル信号及び前記遅延した第4のデジタル信号の両方が前記第2の論理レベルにあるとき、及びそのときにのみ、前記第1のパルスの停止後に前記第2のパルスを生成するように構成される、第2の論理回路と、
を備える、
レーザシステム。
【請求項3】
前記レーザシステムは、深紫外線放射を生成するためのシステムであり、更に、
前記第1のパルスを受信するように配置され、前記第1のパルスに応答して前記レーザシステムの第1のチャンバを発火させるための、第1のトリガ回路、及び、
前記第2のパルスを受信するように配置され、前記第2のパルスに応答して前記レーザシステムの第2のチャンバを発火させるための、第2のトリガ回路、
を備える、請求項2に記載のレーザシステム。
【請求項4】
前記レーザシステムは、極端紫外線放射を生成するためのシステムであり、更に、
前記第1のパルスを受信するように配置され、前記第1のパルスに応答して第1のレーザパルスを発火させるための、第1のトリガ回路、及び、
前記第2のパルスを受信するように配置され、前記第2のパルスに応答して第2のレーザパルスを発火させるための、第2のトリガ回路、
を備える、請求項2に記載のレーザシステム。
【請求項5】
前記第1のパルスに基づいて第1のレーザチャンバ通電パルスを受信するように配置された、第1のレーザチャンバ、及び、
前記第2のパルスに基づいて第2のレーザチャンバ通電パルスを受信するように配置された、第2のレーザチャンバ、
を更に備える、請求項2に記載のレーザシステム。
【請求項6】
レーザシステムのためのトリガパルスを生成する方法であって、
複数のクロックサイクル間に第1の論理レベルから第2の論理レベルへ遷移する第1のデジタル信号と、前記第1のデジタル信号の逆の論理である第2のデジタル信号とを生成すること、
遅延した第1のデジタル信号を生成するために前記第1のデジタル信号の伝搬を第1の遅延だけ遅延させること、
遅延した第2のデジタル信号を生成するために前記第2のデジタル信号の伝搬を前記第1の遅延よりも大きい第2の遅延だけ遅延させること、及び、
前記遅延した第1のデジタル信号及び前記遅延した第2のデジタル信号の両方が前記第2の論理レベルにあるとき、及びそのときにのみ、パルスを生成すること、
を含む、レーザシステムのためのトリガパルスを生成する方法。
【請求項7】
レーザシステムのためのトリガパルスを生成する方法であって、
複数のクロックサイクル間に時点tにおいて第1の論理レベルから第2の論理レベルへ遷移する第1のデジタル信号と、前記第1のデジタル信号の逆の論理である第2のデジタル信号とを生成すること、
遅延した第1のデジタル信号を生成するために前記第1のデジタル信号の伝搬を第1の遅延だけ遅延させること、
遅延した第2のデジタル信号を生成するために前記第2のデジタル信号の伝搬を前記第1の遅延よりも大きい第2の遅延だけ遅延させること、
前記遅延した第1のデジタル信号及び前記遅延した第2のデジタル信号の両方が前記第2の論理レベルにあるとき、及びそのときにのみ、第1のパルスを生成すること、
複数のクロックサイクル間にtより後の時点tにおいて前記第1の論理レベルから前記第2の論理レベルに遷移する第3のデジタル信号、及び、前記第3のデジタル信号の逆の論理である第4のデジタル信号を生成すること、
遅延した第3のデジタル信号を生成するために前記第3のデジタル信号の伝搬を第3の遅延だけ遅延させること、
遅延した第4のデジタル信号を生成するために前記第4のデジタル信号の伝搬を前記第
3の遅延よりも大きい第4の遅延だけ遅延させること、及び、
前記遅延した第3のデジタル信号及び前記遅延した第4のデジタル信号の両方が前記第2の論理レベルにあるとき、及びそのときにのみ、前記第1のパルスの停止後に第2のパルスを生成すること、
を含む、レーザシステムのためのトリガパルスを生成する方法。
【請求項8】
前記第1のパルスをトリガとしてマルチチャンバレーザの第1のチャンバのパワー整流子に供給すること、及び、
前記第2のパルスをトリガとしてマルチチャンバレーザの第2のチャンバのパワー整流子に供給すること、
を更に含む、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記第1、第2、第3、及び第4のデジタル信号を生成するステップは、フィールドプログラマブルゲートアレイによって実施される、請求項7に記載の方法。
【請求項10】
ターゲット材料において第1のパルスを発火させるために、前記第1のパルスをトリガとして供給するステップと、
前記ターゲット材料において第2のパルスを発火させるために、前記第2のパルスをトリガとして供給するステップと、
を更に含む、請求項7に記載の方法。
【請求項11】
前記第1のパルスはプレパルスであり、前記第2のパルスはメインパルスである、請求項7に記載の方法。
【請求項12】
前記第1のデジタル信号を遅延させるステップは、第1のプログラマブル遅延回路によって実行される、請求項7に記載の方法。
【請求項13】
前記第2のデジタル信号を遅延させるステップは、第2のプログラマブル遅延回路によって実行される、請求項7に記載の方法。
【請求項14】
前記第3のデジタル信号を遅延させるステップは、第3のプログラマブル遅延回路によって実行される、請求項7に記載の方法。
【請求項15】
前記第4のデジタル信号を遅延させるステップは、第4のプログラマブル遅延回路によって実行される、請求項7に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
[0001] 本願は、2018年10月2日出願の米国出願第62/740,191号及び2018年9月26日出願の米国出願第62/736,738号の優先権を主張し、各々の出願の内容は、それら全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
[0002] 本開示する主題は、集積回路フォトリソグラフィ製造プロセスに使用されるようなレーザ生成光源の制御に関する。
【背景技術】
【0003】
[0003] 半導体フォトリソグラフィに有用な周波数(深紫外線(DUV)波長)でレーザ放射を生成するための1つのシステムは、主発振器パワー増幅器(MOPA)デュアルガス放電チャンバ構成の使用を含む。レーザドーズ安定性のためには、MOPAのパワー増幅器(PA)部分におけるパルス(発射)に対して、MOPAの主発振器(MO)部分におけるパルス(発射)の相対的タイミングを管理することが必要である。パワー発振器(「PO」)などの他の増幅器構成を伴うレーザシステムを提供する、同様の主発振器シードも使用可能である。しかしながら簡潔にするために、明示的に示されている場合を除き、MOPAという用語、又はMO及びPAという別々の用語は、任意のこうしたマルチチャンバレーザシステム、例えば2チャンバレーザシステムを意味すると解釈されるものとし、このシステムは、例えば発振器シードパルス生成部分を含み、この部分は、例えばビームパラメータ品質を最適化し、その後、増幅器部分によるシードパルスの増幅が続き、その例を上記で示した、増幅機能を提供してこの増幅プロセスのために調整されるどのような多様性のシードパルスも受け取り、主発振器セクションにおいて最適化された特定のビーム品質パラメータはほぼ元のままである。
【0004】
[0004] 極端紫外線(「EUV」)光、例えば、およそ50nm以下の波長を有し(軟X線と呼ばれることもある)、約13.5nmの波長における光を含む、電磁放射が、シリコンウェーハなどの基板上に極端に小さなフィーチャを生成するためのフォトリソグラフィプロセスにおいて使用される。ここで、また本明細書の他の場所でも、「光」という用語は、たとえこの用語を使用して説明する放射がスペクトルの可視部分内にない可能性があるものと理解される場合であっても、使用される。EUV光を生成するための方法は、ターゲット材料を液体状態からプラズマ状態に変換することを含む。ターゲット材料は、好ましくは、EUVレンジ内に1つ以上の輝線を伴う、少なくとも1つの元素、例えばキセノン、リチウム、又はスズを含む。1つのこうした方法において、しばしばレーザ生成プラズマ(「LPP」)と呼ばれる必須プラズマは、必要な線発光元素を有するターゲット材料を照射するためにレーザビームを使用することによって、生成可能である。ドーズ安定性のためには、EUVシステムにおけるパルスの相対的タイミングを管理することも必要である。
【0005】
[0005] こうしたシステムにおける相対的パルスタイミングを管理するための既存の装置又は方法に対して、代案を提供することが望ましい。
【発明の概要】
【0006】
[0006] 下記に、本発明を基本的に理解するために1つ以上の実施形態の簡略化された概要を示す。本概要は、すべての企図される実施形態の広範な概要ではなく、すべての実施形態の主要又は重要な要素を識別すること、あるいは任意又はすべての実施形態の範囲を詳述することを意図していない。その唯一の目的は、1つ以上の実施形態のいくつかの概念を、下記に示すより詳細な説明の前置きとして簡略化された形で提示することである。
【0007】
[0007] 一実施形態の一態様に従って本明細書で開示されるのは、複数のクロックサイクル間に第1の論理レベルから第2の論理レベルに遷移する第1のデジタル信号、及び第1のデジタル信号の逆の論理である第2のデジタル信号を生成するように構成される、フィールドプログラマブルゲートアレイと、第1のデジタル信号を受信するように配置され、遅延した第1のデジタル信号を生成するために第1のデジタル信号の伝搬を第1の遅延だけ遅延させるように構成される、第1のプログラマブル遅延回路と、第2のデジタル信号を受信するように配置され、遅延した第2のデジタル信号を生成するために第2のデジタル信号の伝搬を第1の遅延よりも大きい第2の遅延だけ遅延させるように構成される、第2のプログラマブル遅延回路と、遅延した第1のデジタル信号及び遅延した第2のデジタル信号を受信するように配置され、第1のデジタル信号及び遅延した第2のデジタル信号の両方が第2の論理レベルにあるとき、及びそのときにのみ、パルスを生成するように構成される、第1の論理回路と、を備える、レーザシステムである。
【0008】
[0008] また、一実施形態の一態様に従って本明細書で開示されるのは、第1の持続期間を有する第1のパルス及び第2の持続期間を有する第2のパルスを供給するように構成され、第1のパルスの開始及び第2のパルスの開始は遅延間隔だけ時間的に分離される、モジュールを備える、レーザシステムであって、モジュールは、複数のクロックサイクル間に時点tにおいて第1の論理レベルから第2の論理レベルに遷移する第1のデジタル信号、第1のデジタル信号の逆の論理である第2のデジタル信号、複数のクロックサイクル間にtより後の時点tにおいて第1の論理レベルから第2の論理レベルに遷移する第3のデジタル信号、及び、第3のデジタル信号の逆の論理である第4のデジタル信号を、生成するように構成される、フィールドプログラマブルゲートアレイと、第1のデジタル信号を受信するように配置され、遅延した第1のデジタル信号を生成するために第1のデジタル信号の伝搬を第1の遅延だけ遅延させるように構成される、第1のプログラマブル遅延回路と、第2のデジタル信号を受信するように配置され、遅延した第2のデジタル信号を生成するために第2のデジタル信号の伝搬を第1の遅延よりも大きい第2の遅延だけ遅延させるように構成される、第2のプログラマブル遅延回路と、遅延した第1のデジタル信号及び遅延した第2のデジタル信号を受信するように配置され、第1のデジタル信号及び遅延した第2のデジタル信号の両方が第2の論理レベルにあるとき、及びそのときにのみ、第1のパルスを生成するように構成される、第1の論理回路と、第3のデジタル信号を受信するように配置され、遅延した第3のデジタル信号を生成するために第3のデジタル信号の伝搬を第3の遅延だけ遅延させるように構成される、第3のプログラマブル遅延回路と、第4のデジタル信号を受信するように配置され、遅延した第4のデジタル信号を生成するために第4のデジタル信号の伝搬を第3の遅延よりも大きい第4の遅延だけ遅延させるように構成される、第4のプログラマブル遅延回路と、遅延した第3のデジタル信号及び遅延した第4のデジタル信号を受信するように配置され、遅延した第3のデジタル信号及び遅延した第4のデジタル信号の両方が第2の論理レベルにあるとき、及びそのときにのみ、第1のパルスの停止後に第2のパルスを生成するように構成される、第2の論理回路と、を備える、レーザシステムである。
【0009】
[0009] レーザシステムは、深紫外線放射を生成するためのシステムであってよく、更に、第1のパルスを受信するように配置され、第1のパルスに応答してレーザの第1のチャンバを発火させるための、第1のトリガ回路、及び、第2のパルスを受信するように配置され、第2のパルスに応答してレーザの第2のチャンバを発火させるための、第2のトリガ回路を備える。
【0010】
[0010] レーザシステムは、極端紫外線放射を生成するためのシステムであってよく、更に、第1のパルスを受信するように配置され、第1のパルスに応答して第1のレーザパルスを発火させるための、第1のトリガ回路、及び、第2のパルスを受信するように配置され、第2のパルスに応答して第2のレーザパルスを発火させるための、第2のトリガ回路を備える。
【0011】
[0011] レーザシステムは、第1のパルスに基づいて第1のレーザチャンバ通電パルスを受信するように配置された第1のレーザチャンバ、及び、第2のパルスに基づいて第2のレーザチャンバ通電パルスを受信するように配置された第2のレーザチャンバを備えることができる。
【0012】
[0012] また、一実施形態の一態様に従って本明細書で開示されるのは、レーザシステムのためのトリガパルスを生成する方法であって、方法は、複数のクロックサイクル間に第1の論理レベルから第2の論理レベルへ遷移する第1のデジタル信号と、第1のデジタル信号の逆の論理である第2のデジタル信号とを生成すること、遅延した第1のデジタル信号を生成するために第1のデジタル信号の伝搬を第1の遅延だけ遅延させること、遅延した第2のデジタル信号を生成するために第2のデジタル信号の伝搬を第1の遅延よりも大きい第2の遅延だけ遅延させること、及び、第1のデジタル信号及び遅延した第2のデジタル信号の両方が第2の論理レベルにあるとき、及びそのときにのみ、パルスを生成することを、含む。
【0013】
[0013] また、一実施形態の一態様に従って本明細書で開示されるのは、レーザシステムのためのトリガパルスを生成する方法であって、方法は、複数のクロックサイクル間に時点tにおいて第1の論理レベルから第2の論理レベルへ遷移する第1のデジタル信号と、第1のデジタル信号の逆の論理である第2のデジタル信号とを生成すること、遅延した第1のデジタル信号を生成するために第1のデジタル信号の伝搬を第1の遅延だけ遅延させること、遅延した第2のデジタル信号を生成するために第2のデジタル信号の伝搬を第1の遅延よりも大きい第2の遅延だけ遅延させること、並びに、第1のデジタル信号及び遅延した第2のデジタル信号の両方が第2の論理レベルにあるとき、及びそのときにのみ、第1のパルスを生成すること、複数のクロックサイクル間にtより後の時点tにおいて第1の論理レベルから第2の論理レベルに遷移する第3のデジタル信号、及び、第3のデジタル信号の逆の論理である第4のデジタル信号を生成すること、遅延した第3のデジタル信号を生成するために第3のデジタル信号の伝搬を第3の遅延だけ遅延させること、遅延した第4のデジタル信号を生成するために第4のデジタル信号の伝搬を第3の遅延よりも大きい第4の遅延だけ遅延させること、並びに、遅延した第3のデジタル信号及び遅延した第4のデジタル信号の両方が第2の論理レベルにあるとき、及びそのときにのみ、第1のパルスの停止後に第2のパルスを生成することを、含む。
【0014】
[0014] 方法は更に、第1のパルスをトリガとしてマルチチャンバレーザの第1のチャンバのパワー整流子に供給するステップと、第2のパルスをトリガとしてマルチチャンバレーザの第2のチャンバのパワー整流子に供給するステップとを含む。
【0015】
[0015] 第1、第2、第3、及び第4のデジタル信号を生成するステップは、フィールドプログラマブルゲートアレイによって実行することができる。
【0016】
[0016] 方法は更に、ターゲット材料において第1のパルスを発火させるために、第1のパルスをトリガとして供給するステップと、ターゲット材料において第2のパルスを発火させるために、第2のパルスをトリガとして供給するステップとを含む。第1のパルスはプレパルスとすることができ、第2のパルスはメインパルスとすることができる。
【0017】
[0017] 第1のデジタル信号を遅延させるステップは、第1のプログラマブル遅延回路によって実行することができる。
【0018】
[0018] 第2のデジタル信号を遅延させるステップは、第2のプログラマブル遅延回路によって実行することができる。
【0019】
[0019] 第3のデジタル信号を遅延させるステップは、第3のプログラマブル遅延回路によって実行することができる。
【0020】
[0020] 第4のデジタル信号を遅延させるステップは、第4のプログラマブル遅延回路によって実行することができる。
【0021】
[0021] 本発明の更なる特徴及び利点、並びに本発明の様々な実施形態の構造及び動作を、添付の図面を参照しながら下記で詳細に説明する。本発明は、本明細書で説明する特定の実施形態に限定されるものではないことに留意されたい。こうした実施形態は、本明細書において単なる例示の目的で提示される。当業者であれば、本明細書に含まれる教示に基づいて追加の実施形態が明らかとなろう。
【0022】
[0022] 本明細書に組み込まれ本明細書の一部を形成する添付の図面は、説明と共に本発明を例示し、更に、本発明の原理を説明する働き、並びに、当業者が本発明を作成及び使用することができるようにする働きをする。
【図面の簡単な説明】
【0023】
図1】[0023]開示する主題の一態様に従った、フォトリソグラフィシステムの広範な概念全体を示す一定の縮尺でない概略図である。
図2】[0024]開示する主題の一態様に従った、深紫外線放射を生成するための照明システムの広範な概念全体を示す一定の縮尺でない概略図である。
図3】[0025]開示する主題の一態様に従った、極端紫外線放射を生成するための照明システムの広範な概念全体を示す一定の縮尺でない概略図である。
図4】[0026]遅延したパルスを生成するための回路要素を示す、機能ブロック図である。
図5】[0027]一実施形態の一態様に従った、遅延したパルスを生成するための回路要素を示す、機能ブロック図である。
図6】[0028]一実施形態の一態様に従った、図4の回路要素の動作モードの一例についての信号レベル及びタイミングを示す、タイミング図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
[0029] 本発明の特徴及び利点は、同じ参照文字が全体を通じて対応する要素を識別する図面に関連して、下記に示す詳細な説明からより明らかになろう。図面において、同じ参照番号は概して、同一の要素、機能的に同様の要素、及び/又は構造的に同様の要素を示す。
【0025】
[0030] 次に、全体を通じて同じ要素を指すために同じ参照番号が使用される図面を参照しながら、様々な実施形態を説明する。下記の説明において、1つ以上の実施形態の完全な理解を進めるために、説明の目的で多数の特定の細部が示される。しかしながら、いくつか又はすべてのインスタンスにおいて、下記で説明するいずれの実施形態も、下記で説明する特定の設計細部を採用することなく実施可能であることが明白であり得る。他のインスタンスでは、1つ以上の実施形態の説明を容易にするために周知の構造及びデバイスがブロック図の形で示される。下記に、実施形態を基本的に理解するために、1つ以上の実施形態の簡略化された概要を提示する。本概要は、すべての企図される実施形態の広範な概要ではなく、すべての実施形態の主要又は重要な要素を識別すること、あるいは任意又はすべての実施形態の範囲を詳述することを意図していない。
【0026】
[0031] 説明する実施形態、及び、本明細書における「一実施形態」、「実施形態」、「例示の実施形態」などの言い回しは、説明する実施形態が特定の特徴、構造、又は特性を含む可能性はあるが、あらゆる実施形態が必ずしも特定の特徴、構造、又は特性を含むとは限らないことを示す。更に、こうした語句は必ずしも同じ実施形態に言及しているとは限らない。更に、特定の特徴、構造、又は特性を一実施形態に関連して説明するとき、明示的に説明するか否かにかかわらず、こうした特徴、構造、又は特性を他の実施形態に関連して実施することは当業者の知識の範囲内であることを理解されよう。
【0027】
[0032] 本発明の実施形態は、ハードウェア、ファームウェア、ソフトウェア、又はそれらの任意の組み合わせにおいて実装可能である。本発明の実施形態は、機械可読媒体上に記憶され、1つ以上のプロセッサによって読み取り及び実行可能な、命令としても実装可能である。機械可読媒体は、機械(例えば、コンピューティングデバイス)によって読み取り可能な形で情報を記憶又は伝送するための、任意の機構を含むことができる。例えば、機械可読媒体は、読み取り専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、磁気ディスク記憶媒体、光記憶媒体、フラッシュメモリデバイス、電気、光、音響、又は他の形の伝搬信号(例えば、搬送波、赤外線信号、デジタル信号など)、及びその他を含むことができる。更に、ファームウェア、ソフトウェア、ルーチン、命令は、本明細書では特定のアクションを実行するものとして記述される場合がある。しかしながら、こうした記述は単に便宜的なものであり、こうしたアクションは実際には、コンピューティングデバイス、プロセッサ、コントローラ、又は、ファームウェア、ソフトウェア、ルーチン、命令などを実行する他のデバイスによって生じることを理解されたい。
【0028】
[0033] こうした実施形態をより詳細に説明する前に、本発明の実施形態が実装可能な例示の環境を提示することが有益である。下記の例はDUVシステムに関するものであるが、当業者であれば、本明細書で開示する主題は、例えばEUV放射を生成するためのシステムなどの他のレーザシステムにも適用可能であることを理解されよう。
【0029】
[0034] 図1を参照すると、フォトリソグラフィシステム100は照明システム105を含む。下記でより完全に説明するように、照明システム105は、パルス光ビーム110を生成し、これを、ウェーハ120上にマイクロ電子フィーチャをパターン付与する、フォトリソグラフィ露光装置又はスキャナ115に誘導する、光源を含む。ウェーハ120は、ウェーハ120を保持するように構築されたウェーハテーブル125上に置かれ、特定のパラメータに従ってウェーハ120を正確に位置決めするように構成されたポジショナに接続される。
【0030】
[0035] 図1の例では、フォトリソグラフィシステム100は、深紫外線(DUV)レンジ内の波長を有する、例えば248ナノメートル(nm)又は193nmの波長を伴う、光ビーム110を使用する。ウェーハ120上にパターン付与されるマイクロ電子フィーチャのサイズは光ビーム110の波長に依存し、波長が低いほど、結果としてより小さい最小フィーチャサイズとなる。光ビーム110の波長が248nm又は193nmのとき、マイクロ電子フィーチャの最小サイズは、例えば50nm以下とすることができる。光ビーム110の帯域幅は、光ビーム110の光エネルギーが異なる波長を介してどのように分散されるかについての情報を含む、その光学スペクトル(又は発光スペクトル)の実際の瞬時帯域幅とすることができる。スキャナ115は、例えば1つ以上のコンデンサレンズ、マスク、及び対物系配置を有する、光学配置を含む。マスクは、光ビーム110の光軸に沿うか、又は光軸に垂直な平面内などの、1つ以上の方向に沿って移動可能である。対物系配置は投影レンズを含み、ウェーハ120上のマスクからフォトレジストへのイメージ転写を可能にする。照明システム105は、マスクに衝突する光ビーム110について角度レンジを調整する。照明システム105は、マスク全体にわたる光ビーム110の強度分布も均等化する(均一にする)。
【0031】
[0036] スキャナ115は、他のフィーチャの中でもとりわけ、リソグラフィコントローラ130、空気調節デバイス、及び、様々な電気コンポーネント用の電源を含むことができる。リソグラフィコントローラ130は、層がウェーハ120上にどのようにプリントされるかを制御する。リソグラフィコントローラ130は、プロセスレシピなどの情報を記憶するメモリを含む。プロセスプログラム又はレシピは、ウェーハ120上の露光の長さ、使用されるマスク、並びに露光に影響を与える他の要因を決定する。リソグラフィの間、光ビーム110の複数のパルスは、照明ドーズを構成するためにウェーハ120の同じエリアを照明する。
【0032】
[0037] フォトリソグラフィシステム100は、好ましくは制御システム135も含む。一般に、制御システム135は、デジタル電子回路要素、コンピュータハードウェア、ファームウェア、及びソフトウェアのうちの1つ以上を含む。制御システム135は、読み取り専用メモリ及び/又はランダムアクセスメモリとすることができる、メモリも含む。コンピュータプログラム命令及びデータを有形に具体化するのに適した記憶デバイスは、例として、EPROM、EEPROM、及びフラッシュメモリデバイスなどの半導体メモリと、内部ハードディスク及び取り外し可能ディスクなどの磁気ディスクと、光磁気ディスクと、CD-ROMディスクとを含む、すべての形の不揮発性メモリを含む。
【0033】
[0038] 制御システム135は、1つ以上の入力デバイス(キーボード、タッチスクリーン、マイクロフォン、マウス、ハンドヘルド入力デバイスなど)及び1つ以上の出力デバイス(スピーカ又はモニタなど)も含むことができる。制御システム135は、1つ以上のプログラマブルプロセッサ、及び、1つ以上のプログラマブルプロセッサによる実行のために機械可読記憶デバイス内に有形に具体化される、1つ以上のコンピュータプログラム製品も含む。1つ以上のプログラマブルプロセッサは、各々、入力データ上で動作し適切な出力を生成することによって所望の機能を実行するために、命令のプログラムを実行することができる。一般に、プロセッサは、メモリから命令及びデータを受信する。前述のいずれも、特別に設計されたASIC(特定用途向け集積回路)によって補足されるか、又はこれに組み込まれることが可能である。制御システム135は、集中型とするか、又は、フォトリソグラフィシステム100全体にわたって部分的又は全体的に分散することができる。
【0034】
[0039] 図2を参照すると、例示の照明システム105は、光ビーム110としてパルスレーザビームを生成するパルスマルチチャンバレーザ源である。図2は、一般に、本発明の広義の原理の説明を容易にするために、コンポーネント及び光路の1つの特定の組み合わせ厳密に示し、当業者であれば、有利には、本発明の原理が他のコンポーネント及び構成を有するレーザに適用可能であることが明らかとなろう。
【0035】
[0040] 図2は、例示的に及びブロック図において、開示する主題の特定の態様の一実施形態に従ったガス放電レーザシステムを示す。ガス放電レーザシステムは、例えば、ソリッドステート又はガス放電シードレーザシステム140、パワー増幅器(「PA」)ステージ、例えばパワーリング増幅器(「PRA」)ステージ145、リレー光学系150、及びレーザシステム出力サブシステム160を含むことができる。シードシステム140は、例えば主発振器(「MO」)チャンバ165を含むことができ、MOチャンバ165では例えば、電極(図示せず)間の放電が、レージングガス内でレージングガス放電を生じさせ、当分野で既知のように、ライン狭隘化モジュール(「LNM」)170内で、相対的に非常に狭い帯域幅及び選択された中心波長までライン狭隘化することができる、相対的に広帯域な放射を生成するために、例えばAr、Kr、又はXeを含む高エネルギー分子の反転分布を作成することができる。
【0036】
[0041] シードレーザシステム140は、主発振器出力カプラ(「MO OC」)175も含むことができ、MO OC175は、シードレーザ140がシードレーザ出力パルスを形成するために、すなわち、主発振器(「MO」)を形成するために振動する、発振器キャビティを、LNM170内の反射格子(図示せず)と共に形成する、部分反射ミラーを備えることができる。システムは、ライン中心分析モジュール(「LAM」)180も含むことができる。LAM180は、精密な波長測定のためのエタロンスペクトロメータ、及びより粗な分解能格子スペクトロメータを含むことができる。MO波面エンジニアリングボックス(「WEB」)185は、MOシードレーザシステム140の出力を、増幅ステージ145に向けて方向転換する働きをすることができ、また、例えばマルチプリズムビームエキスパンダ(図示せず)を用いた、例えばビームエキスパンド、及び、例えば光遅延路(図示せず)の形のコヒーレンス破壊を含むことができる。
【0037】
[0042] 増幅ステージ145は、PRA WEB210に組み込むことが可能であり、ビームリザーバ220によってチャンバ200内の利得媒体を介して戻るように方向転換することが可能な、例えば、シードビーム入射及び出力結合光学系(図示せず)によって形成される、発振器でもあり得る、例えばレージングチャンバ200を含むことができる。PRA WEB210は、(例えば、ArFシステムの場合、およそ193nmにおける)公称動作波長及び1つ以上のプリズムのための、部分反射入力/出力カプラ(図示せず)及び最大反射ミラーを組み込むことができる。
【0038】
[0043] 増幅ステージ145の出力における帯域幅分析モジュール(「BAM」)230は、増幅ステージからパルスの出力レーザ光ビームを受け取り、例えば出力帯域幅及びパルスエネルギーを測定するために、メトロロジのための光ビームの一部を取ることができる。次いでパルスのレーザ出力光ビームは、パルスエネルギーメータの位置でもあり得る、光パルスストレッチャ(「OPuS」)240及び出力組み合わせオートシャッタメトロロジモジュール(「CASMM」)250を通過する。OPuS240の目的の1つは、例えば、単一の出力レーザパルスをパルス列に変換することであってよい。元の単一の出力パルスから作成される二次パルスは、互いに関して遅延する場合がある。元のレーザパルスエネルギーを二次パルスの列に分散することによって、レーザの事実上のパルス長さを拡張し、同時にピークパルス強度を低減させることができる。したがってOPuS240は、BAM230を介してPRA WEB210からレーザビームを受け取り、OPuS240の出力をCASMM250に誘導することができる。
【0039】
[0044] MO及びPA遅延コマンドを使用して、それぞれのトリガをそれぞれのパルスパワーシステム315に発行するために、基準トリガ、例えばトリガTの後、顧客インターフェースからどれだけの長さであるかをTEM310に示すことができる。MO及びPA又はPRAの各々について、1パルスパワーシステムが存在し得る。
【0040】
[0045] EUV光源において、レーザプリパルスを介して飛行金属液滴からターゲット分散を準備すること、及びその後、第2のレーザパルスを用いてターゲット分散をプラズマ状態まで加熱することによって、EUVを生成することができる。プリパルスレーザは液滴に当たってターゲット材料の分散を修正し、メインパルスレーザはターゲットに当たってこれをEUV放出プラズマまで加熱する。いくつかのシステムでは、プリパルス及びメイン加熱パルスは同じレーザシステムによって提供され、また他のシステムでは2つの別々のレーザが存在する。いくつかの場合には、形成されるターゲットからのメインパルスの反射は、形成されるターゲット又はターゲット位置の診断として使用される。光源の効率的及びデブリ最小化動作のために、飛行液滴を数マイクロメートル内の「標的とすること」が重要である。
【0041】
[0046] 図3は、プリパルス及びメインパルスの両方を使用するEUVシステム260の一定の縮尺でない概略図である。EUVシステム260は、他のフィーチャの中でもとりわけ、プリパルス267及び後続メインパルス268を生成することが可能な、放射源265を含む。プリパルス267及びメインパルス268は、照射サイト295においてある量のターゲット材料290に当たる、コレクタミラー287を含むチャンバ285内へと伝搬する。図示された例では、ターゲット材料290は、元は、この例では液滴ジェネレータであるターゲット材料ディスペンサ292によって解放される、液滴のストリームの形である。ターゲット材料290は、メインパルスによってこの形でイオン化することができる。代替として、ターゲット材料290は、例えばターゲット材料290の幾何分散を変更することが可能な、プリパルスを用いたイオン化のために事前調整することができる。したがって、ターゲット材料290が所望の形(ディスク、クラウドなど)であることを保証するためにターゲット材料290にプリパルス267を正確に当てること、及び、EUV放射の効率的な生成を促進するためにターゲットにメインパルスを正確に当てることの、両方が必要であり得る。これはすべて、制御回路の制御の下で行われる。
【0042】
[0047] 過去には、プリパルス又はメインパルスをターゲット材料に正確に当てるために、動作パルスからの反射光の使用又は液滴を照明するための第2のレーザ又は光源の使用を含む、いくつかのシステムが使用されてきた。例えば、2008年5月13日発行の「LPP EUV Plasma Source Material Target Delivery System」という名称の米国特許第7,372,056号は、その全体が本明細書に組み込まれ、液滴検出放射源、及び、ターゲット材料の液滴から反射する液滴検出放射を検出する液滴放射検出器の使用を開示する。
【0043】
[0048] 図4は、パルスの発火の相対的タイミングを制御するために使用可能な回路要素、例えば、DUVシステム内のMOチャンバ165及びPRAチャンバ200、又はEUVシステム内のプリパルス及びメインパルスの、機能ブロック図である。図4には、エネルギー及びタイミングコントローラ305からタイミング及びエネルギーモジュール(TEM)310へMO及びPA遅延コマンドを送信することが可能な、発火制御回路(FCC)300が示されている。TEM310は、パルスパワーシステム315内のソリッドステートスイッチング要素(図示せず)を介して充電キャパシタ(図示せず)の放電を開始するために、MO及びPA整流子トリガを、パルスパワーシステム315に送信することができる。それぞれのトリガは、それぞれのMO及びPAの各々における電極間のレージングガス媒体を介して電極のそれぞれのペアに提供される電気エネルギーに起因して、最終ガス放電を作成する。EUVシステムにおいて、例えば、プリパルス及びメインパルスの発火の相対的タイミングを制御するために、TEMなどのモジュールを使用することができる。
【0044】
[0049] TEM310の主機能は、高精度遅延パルスを作成することである。TEM310などのTEMは、DUV及びEUVの両方のシステムで使用可能である。本明細書で開示される原理は、DUV及びEUVの両方のシステムの両方に有用である。DUVシステムにおいて、TEMは、1つは主発振器(MO)のため、及び1つはパワー増幅器(PA)のための、2つのパルスを作成する。これら2つのパルスについての既存の仕様は、下記のとおりである。
1-MO及びPAについてのパルス持続期間=500ns
2-基準トリガからMO整流子トリガまでの最大遅延=27us
3-基準トリガからPA整流子トリガまでの最大遅延=27us
4-MO及びPAトリガの両方についての遅延分解能<250ps
5-MO及びPAトリガの両方についての遅延ジッタ<250ps
【0045】
[0050] 一実施形態の一態様によれば、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)を含む回路要素はプログラマブル遅延チップ(PDC)との組み合わせで、必要な高精度遅延を作成するために使用される。互いに離れて使用されるこれらのデバイスは、制限を有する。例えばFPGAは、一般に、サブナノ秒論理を作成することはできない。PDCは、それらの第1のタップまで固定伝搬遅延を有し、遅延範囲も非常に小さい。しかしながら、これら2つの技術を組み合わせることによって、これらの制限を克服することができる。
【0046】
[0051] 図5は、FPGA400を、PDC410、415、420、及び425と組み合わせる回路の例を示す。より詳細には、FPGA400は、パルスデータコマンド及び入力トリガAを受け取る。結果として、FPGA400内の回路要素440は、発振器445の制御の下で4つの信号b1、b2、b3、及びb4を生成する。第1の信号b1は、第1の信号b1の伝搬を遅延させるプログラマブル遅延回路410に印加される。第2の信号b2は、インバータ450によって反転され、第2の信号b2の伝搬を、第1の遅延の大きさよりも大きい大きさを有する第2の遅延だけ遅延させる、プログラマブル遅延回路415に供給される。プログラマブル遅延回路410及びプログラマブル遅延回路415の出力は、例えばANDゲートであってよい論理回路430に印加される。結果として生じる信号P1は、例えばマルチチャンバレーザの1つのチャンバについてのトリガとして使用される。
【0047】
[0052] 第3の信号b3は、第3の信号b3の伝搬を遅延させるプログラマブル遅延回路420に印加される。第4の信号b4はインバータ450によって反転され、第4の信号b4の伝搬を、プログラマブル遅延回路420によって第3の信号に課せられる遅延の大きさよりも大きい大きさを有する遅延だけ遅延させる、プログラマブル遅延回路425に供給される。プログラマブル遅延回路420及びプログラマブル遅延回路425の出力は、例えばANDゲートであってよい論理回路435に印加される。結果として生じる信号P2は、例えばマルチチャンバレーザの第2のチャンバについてのトリガとして使用される。
【0048】
[0053] プログラマブル遅延回路410、415、420、及び425は、例えばFPGA400の一部であってよい、プログラミングモジュール460によってプログラミングされる。
【0049】
[0054] FPGA400として使用するのに適したFPGAの一例は、Xilinx Kintex7 FPGA(スピードグレード-3)である。このFPGAは、最大800MHz(1.25ns)クロック周波数に制限される。PDC410、415、420、及び425として使用するのに適したPDCの一例は、10ps増分での2.5ns~13nsの間の総使用可能遅延を伴う、ON半導体プログラマブル遅延チップMC100EP196BMNGである。
【0050】
[0055] 図5の配置において、FPGA400は、(マイクロ秒及びミリ秒遅延も可能にする)粗遅延を作成するために使用される。PDC410、415、420、及び425は、微細(10ps増分)遅延を作成するために使用される。上記の例では、FPGA400内部の位相ロックループ(PLL)が、400MHzクロック(2.5ns周期)を作成するために使用され、この2.5ns周期は、PDC410、415、420、及び425の第1のタップへの遅延に一致し、したがって連続遅延範囲を有することを可能にする。この場合、下記によって計算される粗遅延分解能は2.5nsであり、微細遅延分解能は10psである。
【0051】
[0056]
【数1】
【0052】
[0057]
【数2】
【0053】
[0058] 図6は、1ns空間を置いた2つの1ns幅パルスの作成を示す。図面を明瞭にするために1ナノ秒が図5の基礎として使用されるが、当業者であれば、ピコ秒分解能タイミングを生成するために、図4に示される回路において同じ相対的タイミングを使用することが可能なことが明らかとなろう。図5に示されるように、「1ns period」と標示された上端信号はクロック信号である。図内で下方に進んだ次の信号は「b1」と標示され、前述の第1の信号である。図を見ればわかるように、信号b1は第1の論理レベルから、クロックの立上りエッジで第2の論理レベルへと進み、次いで、いくつかのクロックサイクルの後、第2の論理レベルから第1の論理レベルへと遷移する。
【0054】
[0059] 次の下の信号は「~b2」と標示され、信号b1の論理反転である。次の下の信号は「b1_Delayed_2ns」と標示され、信号b1が2クロックサイクル遅延するものである。次の下の信号は「~b2_Delayed_3ns」と標示され、信号~b2が3クロックサイクル遅延するものである。次の下の信号は「Pulse 1_1ns」と標示され、「b1_Delayed_2ns」及び「~b2_Delayed_3ns」のAND演算の結果である。この結果として、1クロックサイクル持続するパルスが生じる。
【0055】
[0060] 図内で下方に進んだ次の信号はb3と標示され、前述の第3の信号である。図を見ればわかるように、信号b3は第1の論理レベルから、クロックの立上りエッジで第2の論理レベルへと進み、次いで、いくつかのクロックサイクルの後、第2の論理レベルから第1の論理レベルへと遷移する。
【0056】
[0061] 次の下の信号は「~b4」と標示され、信号b4の論理反転である。次の下の信号は「b3_Delayed_2ns」と標示され、信号b3が2クロックサイクル遅延するものである。次の下の信号は「~b4_Delayed_3ns」と標示され、信号~b4が3クロックサイクル遅延するものである。次の下の信号は「Pulse 2_1ns」と標示され、「b3_Delayed_2ns」及び「~b4_Delayed_3ns」のAND演算の結果である。この結果として、第1のパルスから1クロックサイクル遅延する、1クロックサイクル持続するパルスが生じる。信号b1及び信号b3における繊維の相対的タイミングは、Pulse 1とPulse 2との間の遅延量を決定する。
【0057】
[0062] デジタルシステムにおけるジッタは、発振器電子回路における不安定性によって生じる。このため、約50~100psの範囲のジッタを被る可能性のあるFPGAを使用するとき、FPGA内部のいずれのPPL/DCM/MMCMの使用も避けるべきである。設計の要求に応じて、発振器は正しい周波数安定性を用いて選択することができる。こうした発振器の一例が、1.8ps)の最大ジッタを伴う、Abracon LLC ASGTX-D―400.000MHZ-1である。アナログ技術及びデジタル技術の両方が、熱雑音及びパワー及び接地を介する外部干渉によって生じるジッタを被る。
【0058】
[0063] 上記の説明は、複数の実施形態の例を含む。もちろん、前述の実施形態を説明するために、構成要素又は方法論の考え得るあらゆる組み合わせを説明することは不可能であるが、当業者であれば、様々な実施形態の多くの更なる組み合わせ及び置換が可能であることが理解できよう。したがって説明する実施形態は、添付の特許請求の範囲の趣旨及び範囲内にあるすべてのこうした変更、改変、及び変形を包含することが意図される。更に、「含む(include)」という用語が詳細な説明又は特許請求の範囲のいずれにおいても使用される限りでは、こうした用語は、「備える(comprising)」という用語が請求項において遷移語として使用されるときに解釈されるのと同様に、包括的であるものと意図される。更に、説明する態様及び/又は実施形態の要素は単数形で説明又は請求される場合があるが、明示的に単数に限定されていない限り、複数が企図される。加えて、任意の態様及び/又は実施形態のすべて又は一部は、特に示されていない限り、任意の他の態様及び/又は実施形態のすべて又は一部と共に利用可能である。
【0059】
[0064] 本発明の他の態様は、下記の番号付けされた条項に示される。
1.レーザシステムであって、
複数のクロックサイクル間に第1の論理レベルから第2の論理レベルに遷移する第1のデジタル信号、及び第1のデジタル信号の逆の論理である第2のデジタル信号を生成するように構成される、フィールドプログラマブルゲートアレイと、
第1のデジタル信号を受信するように配置され、遅延した第1のデジタル信号を生成するために第1のデジタル信号の伝搬を第1の遅延だけ遅延させるように構成される、第1のプログラマブル遅延回路と、
第2のデジタル信号を受信するように配置され、遅延した第2のデジタル信号を生成するために第2のデジタル信号の伝搬を第1の遅延よりも大きい第2の遅延だけ遅延させるように構成される、第2のプログラマブル遅延回路と、
遅延した第1のデジタル信号及び遅延した第2のデジタル信号を受信するように配置され、第1のデジタル信号及び遅延した第2のデジタル信号の両方が第2の論理レベルにあるとき、及びそのときにのみ、パルスを生成するように構成される、第1の論理回路と、
を備える、レーザシステム。
2.レーザシステムであって、
第1の持続期間を有する第1のパルス及び第2の持続期間を有する第2のパルスを供給するように構成され、第1のパルスの開始及び第2のパルスの開始は遅延間隔だけ時間的に分離される、モジュールを備える、レーザシステムであって、モジュールは、
複数のクロックサイクル間に時点tにおいて第1の論理レベルから第2の論理レベルに遷移する第1のデジタル信号、第1のデジタル信号の逆の論理である第2のデジタル信号、複数のクロックサイクル間にtより後の時点tにおいて第1の論理レベルから第2の論理レベルに遷移する第3のデジタル信号、及び、第3のデジタル信号の逆の論理である第4のデジタル信号を、生成するように構成される、フィールドプログラマブルゲートアレイと、
第1のデジタル信号を受信するように配置され、遅延した第1のデジタル信号を生成するために第1のデジタル信号の伝搬を第1の遅延だけ遅延させるように構成される、第1のプログラマブル遅延回路と、
第2のデジタル信号を受信するように配置され、遅延した第2のデジタル信号を生成するために第2のデジタル信号の伝搬を第1の遅延よりも大きい第2の遅延だけ遅延させるように構成される、第2のプログラマブル遅延回路と、
遅延した第1のデジタル信号及び遅延した第2のデジタル信号を受信するように配置され、第1のデジタル信号及び遅延した第2のデジタル信号の両方が第2の論理レベルにあるとき、及びそのときにのみ、第1のパルスを生成するように構成される、第1の論理回路と、
第3のデジタル信号を受信するように配置され、遅延した第3のデジタル信号を生成するために第3のデジタル信号の伝搬を第3の遅延だけ遅延させるように構成される、第3のプログラマブル遅延回路と、
第4のデジタル信号を受信するように配置され、遅延した第4のデジタル信号を生成するために第4のデジタル信号の伝搬を第3の遅延よりも大きい第4の遅延だけ遅延させるように構成される、第4のプログラマブル遅延回路と、
遅延した第3のデジタル信号及び遅延した第4のデジタル信号を受信するように配置され、遅延した第3のデジタル信号及び遅延した第4のデジタル信号の両方が第2の論理レベルにあるとき、及びそのときにのみ、第1のパルスの停止後に第2のパルスを生成するように構成される、第2の論理回路と、
を備える、
レーザシステム。
3.レーザシステムは、深紫外線放射を生成するためのシステムであり、更に、
第1のパルスを受信するように配置され、第1のパルスに応答してレーザの第1のチャンバを発火させるための、第1のトリガ回路、及び、
第2のパルスを受信するように配置され、第2のパルスに応答してレーザの第2のチャンバを発火させるための、第2のトリガ回路、
を備える、条項2に記載のレーザシステム。
4.レーザシステムは、極端紫外線放射を生成するためのシステムであり、更に、
第1のパルスを受信するように配置され、第1のパルスに応答して第1のレーザパルスを発火させるための、第1のトリガ回路、及び、
第2のパルスを受信するように配置され、第2のパルスに応答して第2のレーザパルスを発火させるための、第2のトリガ回路、
を備える、条項2に記載のレーザシステム。
5.第1のパルスに基づいて第1のレーザチャンバ通電パルスを受信するように配置された、第1のレーザチャンバ、及び、
第2のパルスに基づいて第2のレーザチャンバ通電パルスを受信するように配置された、第2のレーザチャンバ、
を更に備える、条項2に記載のレーザシステム。
6.レーザシステムのためのトリガパルスを生成する方法であって、
複数のクロックサイクル間に第1の論理レベルから第2の論理レベルへ遷移する第1のデジタル信号と、第1のデジタル信号の逆の論理である第2のデジタル信号とを生成すること、
遅延した第1のデジタル信号を生成するために第1のデジタル信号の伝搬を第1の遅延だけ遅延させること、
遅延した第2のデジタル信号を生成するために第2のデジタル信号の伝搬を第1の遅延よりも大きい第2の遅延だけ遅延させること、及び、
第1のデジタル信号及び遅延した第2のデジタル信号の両方が第2の論理レベルにあるとき、及びそのときにのみ、パルスを生成すること、
を含む、レーザシステムのためのトリガパルスを生成する方法。
7.レーザシステムのためのトリガパルスを生成する方法であって、
複数のクロックサイクル間に時点tにおいて第1の論理レベルから第2の論理レベルへ遷移する第1のデジタル信号と、第1のデジタル信号の逆の論理である第2のデジタル信号とを生成すること、
遅延した第1のデジタル信号を生成するために第1のデジタル信号の伝搬を第1の遅延だけ遅延させること、
遅延した第2のデジタル信号を生成するために第2のデジタル信号の伝搬を第1の遅延よりも大きい第2の遅延だけ遅延させること、
第1のデジタル信号及び遅延した第2のデジタル信号の両方が第2の論理レベルにあるとき、及びそのときにのみ、第1のパルスを生成すること、
複数のクロックサイクル間にtより後の時点tにおいて第1の論理レベルから第2の論理レベルに遷移する第3のデジタル信号、及び、第3のデジタル信号の逆の論理である第4のデジタル信号を生成すること、
遅延した第3のデジタル信号を生成するために第3のデジタル信号の伝搬を第3の遅延だけ遅延させること、
遅延した第4のデジタル信号を生成するために第4のデジタル信号の伝搬を第3の遅延よりも大きい第4の遅延だけ遅延させること、及び、
遅延した第3のデジタル信号及び遅延した第4のデジタル信号の両方が第2の論理レベルにあるとき、及びそのときにのみ、第1のパルスの停止後に第2のパルスを生成すること、
を含む、レーザシステムのためのトリガパルスを生成する方法。
8.第1のパルスをトリガとしてマルチチャンバレーザの第1のチャンバのパワー整流子に供給すること、及び、
第2のパルスをトリガとしてマルチチャンバレーザの第2のチャンバのパワー整流子に供給すること、
を更に含む、条項7に記載の方法。
9.第1、第2、第3、及び第4のデジタル信号を生成するステップは、フィールドプログラマブルゲートアレイによって実施される、条項7に記載の方法。
10.ターゲット材料において第1のパルスを発火させるために、第1のパルスをトリガとして供給するステップと、
ターゲット材料において第2のパルスを発火させるために、第2のパルスをトリガとして供給するステップと、
を更に含む、条項7に記載の方法。
11.第1のパルスはプレパルスであり、第2のパルスはメインパルスである、条項7に記載の方法。
12.第1のデジタル信号を遅延させるステップは、第1のプログラマブル遅延回路によって実行される、条項7に記載の方法。
13.第2のデジタル信号を遅延させるステップは、第2のプログラマブル遅延回路によって実行される、条項7に記載の方法。
14.第3のデジタル信号を遅延させるステップは、第3のプログラマブル遅延回路によって実行される、条項7に記載の方法。
15.第4のデジタル信号を遅延させるステップは、第4のプログラマブル遅延回路によって実行される、条項7に記載の方法。
図1
図2
図3
図4
図5
図6