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特許7395956画像形成装置、画像形成方法及びプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-12-04
(45)【発行日】2023-12-12
(54)【発明の名称】画像形成装置、画像形成方法及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   H04N 1/387 20060101AFI20231205BHJP
   G03G 15/00 20060101ALI20231205BHJP
【FI】
H04N1/387
G03G15/00 303
【請求項の数】 16
(21)【出願番号】P 2019194147
(22)【出願日】2019-10-25
(65)【公開番号】P2021069043
(43)【公開日】2021-04-30
【審査請求日】2022-08-24
(73)【特許権者】
【識別番号】000006747
【氏名又は名称】株式会社リコー
(74)【代理人】
【識別番号】100085660
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 均
(72)【発明者】
【氏名】卜部 みか
(72)【発明者】
【氏名】石川 真菜
(72)【発明者】
【氏名】林 雄太
(72)【発明者】
【氏名】小林 一三
【審査官】花田 尚樹
(56)【参考文献】
【文献】特開2004-029667(JP,A)
【文献】特開2000-293021(JP,A)
【文献】特開2002-258714(JP,A)
【文献】特開2000-267403(JP,A)
【文献】特開2007-312077(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04N 1/38 - 1/393
G03G 15/00
15/36
21/00
21/02
21/14
21/20
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
トナー画像を記録媒体に定着させる定着手段を備えた電子写真方式の画像形成装置であって、
前記記録媒体にトナー画像を形成する画像形成手段と、
前記画像形成手段が前記トナー画像を形成するための画像形成条件を設定する画像形成条件設定手段と、
前記記録媒体の縁部から中央部に向かって所定幅の縁部領域を検出する縁部領域検出手段と、
前記記録媒体の縁部領域に形成されるトナー画像の濃度が縁部から中央部に向かって段階的に増加するように制御する階調生成手段と、を備え
前記画像形成条件設定手段は、感光体上に静電潜像を形成するための露光量を前記画像形成手段に設けられた露光部に設定することが可能であり、
前記階調生成手段は、前記露光量を制御することにより、前記記録媒体の四辺全部の縁部領域に形成されるトナー画像の濃度が四辺全部の縁部から中央部に向かって段階的に増加するように制御することを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
前記画像形成条件設定手段は、前記縁部領域に対向して、感光体上に静電潜像を形成するための露光量を切り替えるように設定することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記階調生成手段は、走査ライン単位、又は一定の領域に分割して前記露光量を切り替えることを特徴とする請求項2に記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記画像形成条件設定手段は、前記縁部領域に対向して、トナー画像を形成するための帯電バイアス、現像バイアス、一次転写バイアス、二次転写バイアスの少なくとも1つ以上の出力値を切り替えるように設定することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記記録媒体と当該記録媒体の次に給紙する記録媒体との間の給紙間隔を所定量開けるように制御する給紙制御手段を備えることを特徴とする請求項1乃至4の何れか一項に記載の画像形成装置。
【請求項6】
前記縁部領域検出手段は、前記記録媒体の副走査方向の先縁部領域、又は/及び後縁部領域、又は/及び前記記録媒体の主走査方向の左縁部領域、又は/及び右縁部領域を検出することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項7】
前記画像形成条件設定手段は、前記露光量の出力値を、描画開始時点の所定時間前に前記画像形成手段に設定することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項8】
前記画像形成条件設定手段は、前記現像バイアスの出力値を、前記感光体上に静電潜像を形成するための露光開始点が前記現像バイアスを印加するための印加位置に到達した後に設定することを特徴とする請求項に記載の画像形成装置。
【請求項9】
前記画像形成条件設定手段は、前記帯電バイアスの出力値を、前記感光体上にトナー像を形成するための帯電開始点が前記感光体上に静電潜像を形成するため露光開始点に到達するまでに設定することを特徴とする請求項に記載の画像形成装置。
【請求項10】
前記画像形成条件設定手段は、前記一次転写バイアスの出力値を、前記感光体上に静電潜像を形成するための露光開始点が前記一次転写バイアスを印加するための印加位置に到達した後に設定することを特徴とする請求項に記載の画像形成装置。
【請求項11】
前記画像形成条件設定手段は、前記二次転写バイアスの出力値を、描画終了時点から次の描画開始時点までの間に設定することを特徴とする請求項に記載の画像形成装置。
【請求項12】
前記画像形成条件設定手段は、前記縁部領域に対向して、前記露光量、前記帯電バイアス、前記現像バイアス、前記一次転写バイアス及び前記二次転写バイアスの少なくとも1つ以上の出力値を段階的に変化させることを特徴とする請求項に記載の画像形成装置。
【請求項13】
前記画像形成条件設定手段は、前記後縁部領域のトナー画像の濃度が副走査方向に中央部に向かって段階的に増加するように制御することを特徴とする請求項6に記載の画像形成装置。
【請求項14】
前記画像形成条件設定手段は、前記記録媒体の左右縁部の1つ以上の縁部領域のトナー画像の濃度を変化させる場合、前記露光量のみが変化するように設定することを特徴とする請求項6に記載の画像形成装置。
【請求項15】
トナー画像を記録媒体に定着させる定着手段を備えた電子写真方式の画像形成装置による画像形成方法であって、
前記記録媒体にトナー画像を形成する画像形成ステップと、
前記画像形成ステップによりトナー画像を形成するための画像形成条件を設定する画像形成条件設定ステップと、
前記記録媒体の縁部から中央部に向かって所定幅の縁部領域を検出する縁部領域検出ステップと、
前記記録媒体の縁部領域に形成されるトナー画像の濃度が縁部から中央部に向かって段階的に増加するように制御する階調生成ステップと、を備え
前記画像形成条件設定ステップは、感光体上に静電潜像を形成するための露光量を前記画像形成ステップに設けられた露光部に設定することが可能であり、
前記階調生成ステップは、前記露光量を制御することにより、前記記録媒体の四辺全部の縁部領域に形成されるトナー画像の濃度が四辺全部の縁部から中央部に向かって段階的に増加するように制御することを特徴とする画像形成方法。
【請求項16】
請求項15に記載された画像形成方法における各ステップをプロセッサに実行させることを特徴とするプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像形成装置、画像形成方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、MFP(画像形成装置)にあっては、記録紙の全面に印刷する時に、記録紙の縁部領域に係わる画像データに対して濃度を制御するという技術が知られている。
このようなMFPにあっては、四辺の縁部領域に係わる画像データに対して濃度を所定量低減させる画像処理技術、或いは記録紙の搬送方向における先縁部から所定の長さ範囲の印字率に基づいて、トナー濃度を所定量低減させる技術が搭載されている。
【0003】
このような従来のMFPの一例として、特許文献1及び特許文献2が知られている。
特許文献1には、四辺の縁部領域に係わる画像データに対して濃度を所定量低減させる画像処理を施すことで、トナー濃度を所定量低減させて印刷する技術が開示されている。
特許文献2には、記録紙の搬送方向先縁部から所定の長さ範囲の印字率を基に、印字率が高い場合には高濃度域の濃度を落として像露光を行うことで、トナー濃度を所定量低減させて印刷する技術が開示されている。
【0004】
詳しくは、特許文献1にあっては、四辺の縁部領域に係わる画像データに対して濃度を所定量低減させる画像処理を施すことで、トナー濃度を所定量低減させるように制御する。
また、特許文献2にあっては、転写紙の搬送方向先縁部から所定の長さ範囲の印字率を基に、印字率が高い場合には高濃度域の濃度を落として像露光を行うことでトナー濃度を所定量低減させるように制御する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1にあっては、画像処理を用いて濃度を所定量低減させる場合、連続していた1ドットのラインが途切れて印刷されるという、いわゆるドット抜けが発生してしまうという問題があった。
また、特許文献2にあっては、高濃度域の濃度を落として像露光を行う場合、狙いの画像に対して全体の濃淡のバランスが崩れてしまうという問題があった。
本発明は、上記に鑑みてなされたもので、その目的としては、定着部による記録媒体の巻き付きジャムを防止し、且つ、印刷物の細線やドット抜けの発生を低減して、印刷画像全体の濃淡のバランスを保持することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1記載の発明は、上記課題を解決するため、トナー画像を記録媒体に定着させる定着手段を備えた電子写真方式の画像形成装置であって、前記記録媒体にトナー画像を形成する画像形成手段と、前記画像形成手段が前記トナー画像を形成するための画像形成条件を設定する画像形成条件設定手段と、前記記録媒体の縁部から中央部に向かって所定幅の縁部領域を検出する縁部領域検出手段と、前記記録媒体の縁部領域に形成されるトナー画像の濃度が縁部から中央部に向かって段階的に増加するように制御する階調生成手段と、を備え、前記画像形成条件設定手段は、感光体上に静電潜像を形成するための露光量を前記画像形成手段に設けられた露光部に設定することが可能であり、前記階調生成手段は、前記露光量を制御することにより、前記記録媒体の四辺全部の縁部領域に形成されるトナー画像の濃度が四辺全部の縁部から中央部に向かって段階的に増加するように制御することを特徴とする。

【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、記録媒体の縁部領域に対して、トナー画像の濃度が縁部から中央部に向かって段階的に増加させるので、定着部による記録媒体の巻き付きジャムを防止し、且つ、印刷物の細線やドット抜けの発生を低減して、印刷画像全体の濃淡のバランスを保持することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本発明の画像形成機能を備えた画像形成装置のハードウェア構成を示すブロック図である。
図2】本発明の一実施形態に係る画像形成装置の機能ブロック図である。
図3】本発明の一実施形態に係る画像形成装置のプリンタ部の機構的な概略構成図である。
図4】本発明の一実施形態に係る画像形成装置が階調制御を施した記録媒体の縁部領域を示す図であり、(a)は先縁部のみに階調制御を施した一例を示す図であり、(b)は先縁部と後縁部に階調制御を施した一例を示す図であり、(c)は四辺に階調制御を施した一例を示す図である。
図5】本発明の一実施形態に係る画像形成装置が先縁部のみに階調制御を施した一例を示す図であり、(a)は元画像の一例を示す図であり、(b)は記録媒体に対する先縁部の位置を示す図であり、(c)は階調制御を施した印刷画像の一例を示す図である。
図6】本発明における縁なし印刷と通常印刷における余白ありの印刷を比較した図であり、(a)は余白ありの通常印刷時の一例を示す図であり、(b)は縁なし印刷時の一例を示す図であり、(c)は階調制御を施した領域の詳細を示す図である。
図7】本発明の一実施形態に係る画像形成装置の画像形成プロセスを説明する模式図である。
図8】本発明の一実施形態に係る画像形成装置の露光量による階調制御について説明するタイミングチャートであり、(a)は本発明適用前の露光量のタイミングを示す図であり、(b)は本発明適用後の露光量のタイミングを示す図であり、(c)は画像領域のタイミングを示す図である。
図9】本発明の一実施形態に係る画像形成装置の現像バイアスと帯電バイアスによる階調制御について説明するタイミングチャートであり、(a)は本発明適用前の現像バイアスのタイミングを示す図であり、(b)は本発明適用後の現像バイアスAのタイミングを示す図であり、(c)は本発明適用後の現像バイアスBのタイミングを示す図であり、(d)は本発明適用前の帯電バイアスのタイミングを示す図であり、(e)は本発明適用後の帯電バイアスAのタイミングを示す図であり、(f)は本発明適用後の帯電バイアスBのタイミングを示す図であり、(g)は画像領域のタイミングを示す図である。
図10】本発明の一実施形態に係る画像形成装置の一次転写バイアスによる階調制御について説明するタイミングチャートであり、(a)は本発明適用前の一次転写バイアスのタイミングを示す図であり、(b)は本発明適用後の一次転写バイアスのタイミングを示す図であり、(c)は画像領域のタイミングを示す図である。
図11】本発明の一実施形態に係る画像形成装置の二次転写バイアスによる階調制御について説明するタイミングチャートであり、(a)は本発明適用前の二次転写バイアスのタイミングを示す図であり、(b)は本発明適用後の二次転写バイアスのタイミングを示す図であり、(c)は画像領域のタイミングを示す図である。
図12】本発明の一実施形態に係る画像形成装置の階調制御の動作フローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明を図面に示した実施の形態により詳細に説明する。
本発明は、定着部による記録媒体の巻き付きジャムを防止し、且つ、印刷物の細線やドット抜けの発生を低減して、印刷画像全体の濃淡のバランスを保持するために、以下の構成を有する。
【0010】
即ち、本発明の画像形成装置は、トナー画像を記録媒体に定着させる定着手段を備えた電子写真方式の画像形成装置であって、記録媒体にトナー画像を形成する画像形成手段と、画像形成手段がトナー画像を形成するための画像形成条件を設定する画像形成条件設定手段と、記録媒体の縁部から中央部に向かって所定幅の縁部領域を検出する縁部領域検出手段と、記録媒体の縁部領域に形成されるトナー画像の濃度が縁部から中央部に向かって段階的に増加するように制御する階調生成手段と、を備えたことを特徴とする。
以上の構成を備えることにより、記録媒体の縁部領域に対して、トナー画像の濃度が縁部から中央部に向かって段階的に増加させるので、定着部による記録媒体の巻き付きジャムを防止し、且つ、印刷物の細線やドット抜けの発生を低減して、印刷画像全体の濃淡のバランスを保持することができる。
上記の本発明の特徴に関して、以下、図面を用いて詳細に説明する。
【0011】
<画像形成装置のハードウェア構成>
図1は、本発明の画像形成機能を備えた画像形成装置のハードウェア構成を示すブロック図である。
MFP(Multifunction Peripheral/Product/Printer)100は、コントローラ1、ネットワークI/F23、近距離通信回路25、操作パネル27、エンジン制御部29を備えている。
【0012】
なお、MFP100のハードウェア構成は、図1に示す構成に限定されない。例えば、操作パネル27はASIC11ではなく、SB7に接続される構成であってもよい。
【0013】
コントローラ1は、コンピュータの主要部であるCPU3、システムメモリ(MEM-P)19、ノースブリッジ(NB)5、サウスブリッジ(SB)7、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)11、記憶部であるローカルメモリ(MEM-C)13、HDDコントローラ15、及び、記憶部であるHD17を有し、NB5とASIC11との間をAGP(Accelerated Graphics Port)バス9で接続した構成となっている。
【0014】
ただし、コントローラ1の構成はこれに限定されない。例えば、CPU3、NB5、SB7などの2以上の構成要素をSoC(System on Chip)によって実現してもよい。この場合、SoCとASIC11との間をPCI-express(登録商標)バスで接続してもよい。
【0015】
これらのうち、CPU3は、MFP100全体の制御を行い、例えば、描画、通信、操作パネル27からの入力等を制御する。
【0016】
NB5は、CPU3と、MEM-P19、SB7、及びAGPバス9とを接続するためのブリッジであり、MEM-P19に対する読み書きなどを制御するメモリコントローラと、PCI(Peripheral Component Interconnect)マスタ及びAGPターゲットとを有する。
【0017】
MEM-P19は、コントローラ1の各機能を実現させるプログラムやデータの格納用メモリであるROM19a、プログラムやデータの展開、及びメモリ印刷時の描画用メモリなどとして用いるRAM19bから成る。
なお、RAM19bに記憶されているプログラムは、インストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルでCD-ROM、CD-R、DVD等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録して提供するように構成してもよい。
【0018】
SB7は、NB5とPCIデバイス、周辺デバイスとを接続するためのブリッジである。
ASIC11は、画像処理用のハードウェア要素を有する画像処理用途向けのIC(Integrated Circuit)であり、AGPバス9、PCIバス21、HDDコントローラ15およびMEM-C13をそれぞれ接続するブリッジの役割を有する。
【0019】
このASIC11は、PCIターゲットおよびAGPマスタ、ASIC11の中核をなすアービタ(ARB)、MEM-C13を制御するメモリコントローラ、ハードウェアロジックなどにより画像データの回転などを行う複数のDMAC(Direct Memory Access Controller)、並びに、スキャナ部29b及びプリンタ部29aとの間でPCIバス21を介したデータ転送を行うPCIユニットとからなる。
【0020】
なお、ASIC11には、USB(Universal Serial Bus)のインターフェースや、IEEE1394(Institute of Electrical and Electronics Engineers 1394)のインターフェースを接続するようにしてもよい。
MEM-C13は、コピー用画像バッファ及び符号バッファとして用いるローカルメモリである。
【0021】
HD17は、画像データの蓄積、印刷時に用いるフォントデータの蓄積、フォームの蓄積を行うためのストレージであり、CPU3の制御にしたがってHD17に対するデータの読出又は書込を制御する。
【0022】
AGPバス9は、グラフィック処理を高速化するために提案されたグラフィックスアクセラレータカード用のバスインタフェースであり、MEM-P19に高スループットで直接アクセスすることにより、グラフィックスアクセラレータカードを高速にすることができる。ただし、MEM-C13は搭載されていなくても良い。
【0023】
また、近距離通信回路25には、近距離通信回路網25aが備わっている。近距離通信回路25は、NFC、Bluetooth(登録商標)等の通信回路である。
エンジン制御部29は、プリンタ部29a及びスキャナ部29bによって構成されている。
【0024】
操作パネル27は、現在の設定値、選択画面、及び交換手順等を表示させ、操作者からの入力を受け付けるタッチパネル、交換手順の動画等を表示するパネル表示部27a、並びに、濃度の設定条件などの画像形成に関する条件の設定値を受け付けるテンキー及びコピー開始指示を受け付けるスタートキー等からなる操作パネル27bを備えている。
【0025】
プリンタ部29a又はスキャナ部29bには、誤差拡散やガンマ変換などの画像処理部分が含まれている。
なお、MFP100は、操作パネル27のアプリケーション切り替えキーにより、ドキュメントボックス機能、コピー機能、プリンタ機能、およびファクシミリ機能を順次に切り替えて選択することが可能となる。
【0026】
ドキュメントボックス機能の選択時にはドキュメントボックスモードとなり、コピー機能の選択時にはコピーモードとなり、プリンタ機能の選択時にはプリンタモードとなり、ファクシミリモードの選択時にはファクシミリモードとなる。
【0027】
操作パネル27は、各種情報を表示するLCDや動作状態を点灯/消灯により表示するLEDといった表示部及びタッチパネルやハードキースイッチを有する入力部等を備えている。なお、操作パネル27はタッチパネルを備える場合にはハードキースイッチはなくてもよい。
【0028】
ネットワークI/F23は、通信ネットワークを利用してデータ通信をするためのインターフェースである。近距離通信回路25及びネットワークI/F23は、PCIバス21を介して、ASIC11に電気的に接続されている。
【0029】
<画像形成装置の機能ブロック>
図2は、本発明の一実施形態に係る画像形成装置の機能ブロック図である。
コントローラ1は、ROMに予め記憶されるプログラムに従い、RAMをワークメモリとして用いて、MFP100の全体の動作を制御する。コントローラ1は、ROMに予め記憶されるプログラムに従い、制御部31、画像形成部33、画像形成条件設定部35、縁部領域検出部37、給紙制御部38、階調生成部39を実行する。
制御部31は、ROM19aに記憶されたプログラムにより全ての制御を司る。制御部31は、画像形成部33、画像形成条件設定部35、縁部領域検出部37、給紙制御部38、階調生成部39を制御する。
制御部31は、縁部領域検出部37により検出された縁部領域に対して、画像形成条件設定部35により画像形成部33がトナー画像を形成するための画像形成条件を設定して、階調生成部39により記録媒体の縁部領域に形成されるトナー画像の濃度が縁部から中央部に向かって段階的に増加するように制御する。
【0030】
画像形成部33は、後述するプリンタ部29aにより構成され、画像形成装置100を用いて記録媒体の全面にトナー画像を形成する。
また、画像形成部33は、記録媒体の全面にトナー画像を形成する場合、記録媒体の紙間間隔を所定量開けるようにする。これにより、バイアスの安定化を図り、縁なしでの連続印刷が可能となる。
【0031】
画像形成条件設定部35は、画像形成部33がトナー画像を形成するための画像形成条件を制御部31に設定する。即ち、画像形成条件設定部35は、縁部領域に対向して、画像形成部33により感光体51(図3)上に静電潜像を形成する時の露光量を切り替えるように制御部31に設定する。
画像形成条件設定部35は、縁部領域に対向して、トナー画像を形成するための帯電バイアス、現像バイアス、一次転写バイアス、二次転写バイアスの少なくとも1つ以上の出力値を切り替えるように制御部31に設定する。
画像形成条件設定部35は、制御部31に対して、二次転写バイアス41Eの出力値を、描画終了時点から次の描画開始時点までの間に設定する。
【0032】
画像形成条件設定部35は、露光量の出力値を、描画開始時点の所定時間前に制御部31に設定する。
また、画像形成条件設定部35は、縁部領域検出部37により検出した縁部領域の画像の濃度を変更するために、露光部53により出射される書込光の露光量、帯電ローラ52により印加される帯電バイアス、現像ローラ55により印加される現像バイアス、及び一次転写ローラ41Dにより印加される一次転写バイアス、二次転写ローラ41Eにより印加される二次転写バイアスの出力値を描画開始する所定時間前に立ち上げる。すなわち、画像形成条件設定部35は、露光量の出力値を、描画開始時点の所定時間前に制御部31に設定する。
【0033】
制御部31には、以下の特徴がある。
(1)制御部31は、画像形成条件設定部35により設定された露光量を用いて、プリンタ部29aに備えられた露光部53に対して、書込光の露光量を設定する。
(2)制御部31は、12V系電源や24V系電源から供給された電圧を高電圧に変換する第1のDC/DCコンバータを備え、画像形成条件設定部35により設定された帯電バイアス値を用いて、第1のDC/DCコンバータが発生した直流電圧を帯電バイアスとして帯電ローラ52に印加する。
(3)制御部31は、12V系電源や24V系電源から供給された電圧を高電圧に変換する第2のDC/DCコンバータを備え、画像形成条件設定部35により設定された現像バイアス値を用いて、第2のDC/DCコンバータが発生した直流電圧を現像バイアスとして現像ローラ55に印加する。
(4)制御部31は、12V系電源や24V系電源から供給された電圧を高電圧に変換する第3のDC/DCコンバータを備え、画像形成条件設定部35により設定された一次転写バイアス値を用いて、第3のDC/DCコンバータが発生した直流電圧を一次転写バイアスとして一次転写ローラ41Dに印加する。
(5)制御部31は、12V系電源や24V系電源から供給された電圧を高電圧に変換する第4のDC/DCコンバータを備え、画像形成条件設定部35により設定された二次転写バイアス値を用いて、第4のDC/DCコンバータが発生した直流電圧を二次転写バイアスとして二次転写ローラ41Eに印加する。この際、制御部31は、第4のDC/DCコンバータを、二次転写バイアスの出力値を描画開始する所定時間前に立ち上げる。
【0034】
また、画像形成条件設定部35は、縁部領域検出部37により検出した縁部領域の画像の濃度を変更するために、露光量、帯電バイアス、現像バイアス、及び転写バイアスの少なくとも1つ以上の出力値を段階的に変化させる。
画像形成条件設定部35は、現像バイアスの出力値を、感光体51上の露光開始点が現像バイアスの印加位置Dに到達した後に制御部31に設定する。
画像形成条件設定部35は、帯電バイアスの出力値を、感光体51上の帯電開始点が露光開始点に到達するまでに制御部31に設定する。
画像形成条件設定部35は、一次転写バイアス41Dの出力値を、感光体51上の露光開始点が一次転写バイアス41Dの印加位置Cに到達した後に制御部31に設定する。
【0035】
画像形成条件設定部35は、後縁部領域のトナー画像の濃度が副走査方向に中央部に向かって段階的に増加するように制御部31を制御する。
画像形成条件設定部35は、記録媒体の左右縁部の1つ以上の縁部領域のトナー画像の濃度を変化させる場合、露光量のみが変化するように制御部31に設定する。
また、画像形成条件設定部35は、制御部31に対して、縁部領域検出部37により検出した後縁部領域の画像の濃度を変更する場合、検出した後縁部領域の画像の濃度を縁部は濃く、中央部に向けて薄くなるように制御する。
また、画像形成条件設定部35は、縁部領域検出部37により検出した四辺全ての縁部領域の画像の濃度を変更する場合、露光量のみを変更するように制御部31に設定する。
【0036】
縁部領域検出部37は、記録媒体の縁部から中央部に向かって所定幅の縁部領域を検出する。
縁部領域検出部37は、記録媒体の副走査方向の先縁部領域、又は/及び後縁部領域、又は/及び記録媒体の主走査方向の左縁部領域、又は/及び右縁部領域を検出する。
【0037】
給紙制御部38は、記録媒体と当該記録媒体の次に給紙する記録媒体との間の給紙間隔を所定量開けるように制御する。即ち、縁なし印刷時に紙間を開けることにより、バイアスの安定化を図り、縁無しでの連続印刷を可能とする。
【0038】
階調生成部39は、縁部領域検出部37により検出した縁部領域の画像の濃度を、縁部は薄く、中央部に向けて濃くなるように制御する。即ち、階調生成部39は、露光量を走査ライン単位又は一定の領域に分割して露光量を切り替える。
【0039】
<画像形成装置のプリンタ部の機構的な構成>
図3は、本発明の一実施の形態に係わる画像形成装置のプリンタ部の機構的な構成図である。
図3に示す画像形成装置のプリンタ部29aは、四色フルカラー印刷機の構成の一例である。プリンタ部29aは、四辺縁無し印刷時に縁部領域に対して、縁部は薄く中央部に向けて濃くなるように階調制御を行うものであればよく、単色の印刷機や、他の複数色の印刷機にも適用することが可能である。
また、プリンタ部29aは、C(シアン)、M(マゼンタ)、Y(イエロー)、K(ブラック)の各色用のプロセスカートリッジ42C、42M、42Y、42K(夫々に露光部53、感光体51、帯電ローラ52、現像部54を有する。)、中間転写ユニット41、熱定着器59により構成される。
【0040】
露光部53は、ポリゴンモータ、ポリゴンミラー、Fθレンズ、レーザダイオード及びミラー等を備えている。
また、露光部53は、各色の画像データに基づいて変調した各色の書込光をレーザダイオードからポリゴンモータにより回転駆動されるポリゴンミラーへ出射させる。
露光部53は、この書込光を、ポリゴンミラーによって主走査方向に偏向させて、fθレンズやミラー等を経由させて、図3に破線矢印で示すように、帯電ローラ52Y、52M、52C、52Kによって一様に帯電されている感光体51Y、51C、51M、51Kに照射し、各色の感光体51Y、51C、51M、51K上に静電潜像を形成する。
【0041】
中間転写ユニット41は、中間転写ベルト41F、テンションローラ41C、2次転写駆動ローラ41G及びCMYK各色用の転写ローラ41D等を備えている。
中間転写ユニット41は、無端帯状でリング状に形成されている中間転写ベルト41Fが、略水平方向に張り渡された2次転写駆動ローラ41Gとテンションローラ41Cとに張り渡されている。2次転写駆動ローラ41Gは、中間転写ベルト41Fを挟んで2次転写ローラ41Eに当接する状態で配設されている。
【0042】
プリンタ部29aは、中間転写ベルト41Fに沿ってCMYKの各プロセスカートリッジ42Y、42M、42C、42Kが配設されている。各プロセスカートリッジ42Y、42M、42C、42Kは、図3において反時計方向に回転駆動される感光体51Y、51M、51C、51Kを中心に、帯電ローラ52Y、52M、52C、52K、現像/トナー収納部及びクリーニング部等が配設された状態でカートリッジケース内に収納されている。
各プロセスカートリッジ42Y、42M、42C、42Kは、その感光体51Y、51M、51C、51Kが上記中間転写ベルト41Fを挟んで、各色用の転写ローラ41Dと対向して接触する状態で装着される。
プリンタ部29aは、各プロセスカートリッジ42Y、42M、42C、42Kの感光体51Y、51M、51C、51Kと転写ローラ41Dとの間を中間転写ベルト41Fが搬送される。
【0043】
プリンタ部29aは、静電潜像の形成された感光体51Y、51M、51C、51Kを反時計方向に回転させつつ、現像/トナー収納部によって各色のトナー(記録剤)を感光体51Y、51C、51M、51K上に供給して静電潜像を現像する。
プリンタ部29aは、各色のトナー画像(記録剤像)の形成された感光体51Y、51C、51M、51Kに転写ローラ41Dによって中間転写ベルト41F上に順次重ね合わせて転写し、カラーのトナー画像を形成する。
プリンタ部29aは、トナー画像の転写が完了した各感光体51Y、51C、51M、51Kをさらに回転させてクリーニング部で残留トナーを除去した後、再度、帯電ローラ52Y、52M、52C、52Kで帯電させて、画像形成に供する。
【0044】
中間転写ベルト41Fは、2次転写駆動ローラ41Gによって反時計方向に回転駆動され、2次転写駆動ローラ41G部分で、2次転写ローラ41Eとの間にレジストローラから搬送されてきた用紙58にトナー画像を転写する。
【0045】
なお、プリンタ部29aは、ブラックのみの印刷の場合には、ブラック用の転写ローラ41D以外の転写ローラについては、それぞれ感光体51Y、51C、51Mから離間した位置に退避させて画像形成する。
【0046】
また、プリンタ部29aは、所定の色ずれ補正処理や濃度調整処理等のキャリブレーション処理を行うために、中間転写ベルト41F上にパターン画像を形成し、このパターン画像をキャリブレーション用センサ43で検出する。キャリブレーション用センサ43は、例えば、反射型光センサが用いられており、プロセスカートリッジ42Y、42M、42C、42Kによって中間転写ベルト41F上に形成されたパターン画像の位置及び濃度を検出する。
【0047】
熱定着器59は、定着ローラ59aと加圧ローラ59bを備え、定着ローラ59aと加圧ローラ59bとの間に用紙58を挟んで、この用紙58を搬送しつつ加熱・加圧し、用紙58上のトナー画像を用紙58に定着させ、定着が完了した用紙58を搬送する。
【0048】
<記録媒体の縁部領域>
図4は、本発明の一実施形態に係る画像形成装置が階調制御を施した記録媒体の縁部領域を示す図であり、(a)は先縁部のみに階調制御を施した一例を示し、(b)は先縁部と後縁部に階調制御を施した一例を示し、(c)は四辺に階調制御を施した一例を示す図である。
【0049】
図4(a)は、全面記録する場合に、記録媒体63の先縁部61に階調制御を施した図である。即ち、電子写真印刷の記録媒体63の先縁部61において、縁部61aの濃度は薄く、中央部に向けて61bで濃くなるように階調の濃度制御を行うことにより、トナー濃度を所定量低減して定着巻き付きジャムを防止し、且つ、記録媒体63の細線や、ドット抜けの発生を低減して印刷画像全体の濃淡のバランスを保持した画像形成装置100を提供することができる。
【0050】
図4(b)は、先縁部61と後縁部65に階調制御を施した図である。即ち、先縁部61の濃度は図4(a)で説明した通りであり、後縁部65の縁部65aの濃度は薄く、中央部に向けて65bで濃くなるように階調の濃度制御を行うことにより、両面印刷時においてもトナー濃度を所定量低減して定着巻き付きジャムを防止し、且つ、記録媒体63の細線や、ドット抜けの発生を低減して印刷画像全体の濃淡のバランスを保持した画像形成装置100を提供することができる。
なお、両面印刷時には、記録媒体63の後端65が排紙方向先端として印刷される。
【0051】
図4(c)は、先縁部61、後縁部65、左側縁部67、右側縁部69の四辺に階調制御を施した図であり、先縁部61、後縁部65は図4(a)、(b)で説明した通りである。左側縁部67の階調制御は、先縁部61、後縁部65の階調制御と同じように、電子写真印刷の記録媒体63の左側縁部67において、縁部67aの濃度は薄く、中央部に向けて67bで濃くなるように階調の濃度制御を行う。
【0052】
また、右側縁部69の階調制御は、先縁部61、後縁部65の階調制御と同じように、電子写真印刷の記録媒体63の右側縁部69において、縁部69aは薄く、中央部に向けて69bで濃くなるように階調の濃度制御を行う。但し、四辺に対して階調制御を適用する場合は、露光量の制御で変える時のみ適用される。即ち、主走査方向にハードウェアの出力値を変えることができるのが露光量のみであり、そのため、左右縁部の階調は主走査方向に行うためである。
【0053】
<先縁部のみに階調制御を施した一例>
図5は、本発明の一実施形態に係る画像形成装置が先縁部のみに階調制御を施した一例を示す図であり、(a)は元画像の一例を示す図であり、(b)は記録媒体に対する先縁部の位置を示す図であり、(c)は階調制御を施した印刷画像の一例を示す図である。
図5(a)は、記録媒体71に元画像73が印刷されている図であり、記録媒体71の上部に元画像73が印刷されている。
図5(b)は、記録媒体71に対する先縁部75の位置を示す図であり、記録媒体71の先端の所定の領域が階調制御を施す範囲を表している。
図5(c)は、階調制御を施した印刷画像73aの一例を示す図であり、縁部の濃度は薄く、中央部に向けて濃くなるように階調の濃度制御が行われているのが分かる。
【0054】
<縁なし印刷と通常印刷における余白ありの印刷>
図6は、本発明における縁なし印刷と通常印刷における余白ありの印刷を比較した図であり、(a)は余白ありの通常印刷時の一例を示す図であり、(b)は縁なし印刷時の一例を示す図であり、(c)は階調制御を施した領域の詳細を示す図である。
図6(a)では、記録媒体81の四辺に余白83を設けて画像が印刷されており、どこにも階調制御は施されていない。
図6(b)では、記録媒体81の全面に画像を印刷することで、各先縁部に余白がなく、先縁部85に階調制御が施されている。
図6(c)では、先縁部85の階調制御が階調領域87に対してa~eの5段階で階調を変化しているのが分かる。この例では、階調領域87を一定の間隔で分割し、分割した領域(a~e)ごとに露光量や転写バイアスなどの値を変更することで実現している。
なお、階調領域87を走査ラインごとに露光量の値を変更することで実現してもよい。
【0055】
<画像形成プロセス>
図7は、本発明の一実施形態に係る画像形成装置の画像形成プロセスを説明する模式図である。
【0056】
図7では、説明を簡略化するために、各構成要素を模式的に配置して図示している。
即ち、感光体51の露光位置をA、帯電ローラ52の帯電バイアス位置をB、一次転写ローラ41Dの一次転写バイアス位置をC、現像部54の現像バイアス位置をD、二次転写ローラ41Eの二次転写バイアス位置をEとする。
【0057】
また、感光体51の露光位置Aから現像部54の現像バイアス位置Dまでの距離をa、帯電ローラ52の帯電バイアス位置Bから感光体51の露光位置Aまでの距離をb、感光体51の露光位置Aから一次転写ローラ41Dの一次転写バイアス位置Cまでの距離をc、感光体51の露光位置Aから一次転写ローラ41Dの一次転写バイアス位置Cを経由して、二次転写ローラ41Eの二次転写バイアス位置Eまでの距離をdとする。
【0058】
以下、画像形成装置の画像形成プロセスについて説明する。なお、図7では説明を簡略化するために、一色の場合について説明する。
【0059】
感光体51は矢印X方向に回転し、感光体51の回転に応じて転写ベルト41Fは矢印Y方向に移動し、転写ベルト41Fの移動に応じて記録紙58は矢印Z方向に移動するものとする。
まず、感光体51の表面に一様に帯電ローラ52により電荷を帯電する。そして、帯電開始点が露光点Aに到達すると、変調されたビーム光により露光されて、感光体51上に静電潜像が形成される。
【0060】
感光体51上に形成された静電潜像がD点に到達すると、現像ローラ55により現像バイアスが印加され、感光体51上にトナー像が形成される。
感光体51上のトナー像がC点に到達すると、一次転写ローラ41Dにより一次転写バイアスが印加されて、転写ベルト41Fに転写される。転写されたトナー像は、二次転写ローラ41Eにより二次転写バイアスが印加されて記録紙58に転写される。その後、熱定着器59により記録紙58にトナー像が定着される。
【0061】
<露光量による階調制御>
図8は、本発明の一実施形態に係る画像形成装置の露光量による階調制御について説明するタイミングチャートであり、(a)は本発明を適用する前の露光量のタイミングを示す図であり、(b)は本発明を適用した後の露光量のタイミングを示す図であり、(c)は画像領域のタイミングを示す図である。
なお、実線は露光量の制御方法を示し、破線は実際の露光量の変化を示す。
【0062】
図8(a)では、本発明を適用しない場合の露光量の変化を示し、露光量はゼロから一定値Aまで立ち上がって印刷ジョブが終了するまで変化しない。
図8(b)では、制御部31は、プリンタ部29aに対して、露光量が描画開始点Bより手前のD点から立ち上がり、描画開始点BからE点まで維持させる。
以後、制御部31は、プリンタ部29aに対して、E,F,Gと露光量が段階的に上昇して、G点で一定値を維持するように制御する。この時、段階的に上昇する量は、1走査単位でもよいし、複数走査単位でもよい。描画が終了すると(C点)、所定時間後に露光量をD点まで低下させる。以下同様に、露光量が制御される。
図8(c)では、画像領域のタイミングを示し、1つの画像領域は描画開始点Bから描画終了点Cである。
【0063】
<現像バイアスと帯電バイアスによる階調制御>
図9は、本発明の一実施形態に係る画像形成装置の現像バイアスと帯電バイアスによる階調制御について説明するタイミングチャートであり、(a)は本発明を適用する前の現像バイアスのタイミングを示す図であり、(b)は本発明を適用した後の現像バイアスAのタイミングを示す図であり、(c)は本発明を適用した後の現像バイアスBのタイミングを示す図である。
図9(d)は本発明を適用する前の帯電バイアスのタイミングを示す図であり、(e)は本発明を適用した後の帯電バイアスAのタイミングを示す図であり、(f)は本発明を適用した後の帯電バイアスBのタイミングを示す図である。(g)は画像領域のタイミングを示す図である。
【0064】
図9(a)では、本発明を適用しない場合の現像バイアスの変化を示し、現像ローラ55により印加される現像バイアスは、ゼロから一定値Aまで立ち上がって印刷ジョブが終了するまで変化しない。
【0065】
図9(b)では、制御部31は、プリンタ部29aに対して、現像バイアスAが描画開始点Bより手前のE点から立ち上がり、描画開始点BからF点まで維持させる。
以後、制御部31は、プリンタ部29aに対して、F,G、Hと段階的に現像バイアス電圧を上昇して、H点で一定値を維持するように制御する。ここで、B点とC点の間は、感光体上の露光位置から現像位置までの距離a(図7)を示す。
この時、段階的に上昇する量は、一定の領域に分割して上昇する。描画が終了すると(D点)、所定時間後に現像バイアス電圧をE点まで低下させる。以下同様に、現像ローラ55により印加される現像バイアス電圧が制御される。
【0066】
図9(c)では、制御部31は、プリンタ部29aに対して、現像バイアスBが描画開始点Bより手前のI点から立ち上がり、描画開始点J点まで維持する。
以後、制御部31は、プリンタ部29aに対して、K,L,Mと段階的に現像バイアス電圧を上昇して、M点で一定値を維持するように次の描画開始点を超えるように制御する。
この時、段階的に上昇する量は、一定の領域に分割して上昇する。描画が終了すると(D点)、所定時間後に現像バイアス電圧をJ点まで低下させる。以下同様に、現像バイアス電圧が制御される。
【0067】
図9(d)では、本発明を適用しない場合の帯電バイアスの変化を示し、帯電ローラ52により印加される帯電バイアスは、ゼロから一定値Aまで立ち上がって印刷ジョブが終了するまで変化しない。
【0068】
図9(e)では、制御部31は、プリンタ部29aに対して、帯電バイアスAが描画開始点Cより手前のE点から立ち上がり、描画開始点CからF点まで維持させる。
以後、制御部31は、プリンタ部29aに対して、F,G、Hと段階的に帯電バイアス電圧を上昇して、H点で一定値を維持するように制御する。ここで、B点とC点の間は、感光体上の帯電位置から露光位置までの距離(図7の距離b)を示す。
この時、段階的に上昇する量は、一定の領域に分割して上昇する。描画が終了すると(D点)、所定時間後に帯電バイアス電圧をE点まで低下させる。以下同様に、帯電ローラ52により印加される帯電バイアス電圧が制御される。
【0069】
図9(f)では、制御部31は、プリンタ部29aに対して、帯電バイアスBが描画開始点Cより手前のI点から立ち上がり、J点まで維持して、一旦K点まで低下して以後、K,L,Mと段階的に帯電バイアス電圧が上昇して、M点で一定値を維持するように次の描画終了D点を超えるように制御する。
この時、段階的に上昇する量は、一定の領域に分割して上昇する。描画が終了すると(D点)、所定時間後に帯電バイアス電圧をJ点まで低下させる。以下同様に、帯電バイアス電圧が制御される。
【0070】
図9(g)では、画像領域のタイミングを示し、1つの画像領域は描画開始点Bから描画終了点Cである。
【0071】
<一次転写バイアスによる階調制御>
図10は、本発明の一実施形態に係る画像形成装置の一次転写バイアスによる階調制御について説明するタイミングチャートであり、(a)は本発明を適用する前の一次転写バイアスのタイミングを示す図であり、(b)は本発明を適用した後の一次転写バイアスのタイミングを示す図であり、(c)は画像領域のタイミングを示す図である。
【0072】
図10(a)では、本発明を適用しない場合の一次転写バイアスの電圧変化を示し、一次転写ローラ41Dにより印加される一次転写バイアスはゼロから一定値AからCまで段階的に立ち上がって描画が終了するまで変化しない。ここで、B点とD点の間は、感光体上の露光位置から一次転写位置までの距離(図7の距離c)を示す。
【0073】
図10(b)では、制御部31は、プリンタ部29aに対して、一次転写バイアスが描画開始点Bより手前のF点から立ち上がり、描画開始点BからG点まで維持させる。
以後、制御部31は、プリンタ部29aに対して、G、Hと段階的に一次転写バイアス電圧を上昇して、H点で一定値を維持するように制御する。
この時、段階的に上昇する量は、一定の領域に分割して上昇する。描画が終了すると(E点)、所定時間後に一次転写バイアス電圧をF点まで低下させる。以下同様に、一次転写ローラ41Dにより印加される一次転写バイアス電圧が制御される。
【0074】
図10(c)では、画像領域のタイミングを示し、1つの画像領域は描画開始点Bから描画終了点Eである。
【0075】
<二次転写バイアスによる階調制御>
図11は、本発明の一実施形態に係る画像形成装置の二次転写バイアスによる階調制御について説明するタイミングチャートであり、(a)は本発明を適用する前の二次転写バイアスのタイミングを示す図であり、(b)は本発明を適用した後の二次転写バイアスのタイミングを示す図であり、(c)は画像領域のタイミングを示す図である。
【0076】
図11(a)では、本発明を適用しない場合の二次転写バイアスの電圧変化を示し、二次転写ローラ41Eにより印加される二次転写バイアスはゼロから一定値Bまで立ち上がって印刷ジョブが終了するまで変化しない。
ここで、A点とE点の間は、感光体上の露光位置から二次転写位置までの距離(図7の距離d)を示す。
【0077】
図11(b)では、制御部31は、プリンタ部29aに対して、二次転写バイアスが描画終了点Iより所定時間後のE点からH点まで段階的に立ち上がり、H点で一定値を維持するように制御する。この時、段階的に上昇する量は、一定の領域に分割して上昇する。
制御部31は、プリンタ部29aに対して、次の描画を開始すると(D点)、所定時間後に二次転写バイアス電圧をゼロまで低下させる。以下同様に、二次転写ローラ41Eにより印加される二次転写バイアス電圧が制御される。
【0078】
図11(c)では、画像領域のタイミングを示し、1つの画像領域は描画開始点Aから描画終了点Iである。
【0079】
<階調制御>
図12は、本発明の一実施形態に係る画像形成装置の階調制御の動作フローチャートである。
なお、図12では階調制御の画像形成条件として、一次転写バイアスを設定する場合について説明する。
【0080】
ステップS1では、制御部31は、ユーザが印刷開始を指示すると、その要求を受け取る。
【0081】
ステップS3では、制御部31は、縁無し印刷が設定されているか否かを判別する。この設定は、予めユーザが設定しておく。縁無し印刷が設定されていなければ(ステップS3でNO)、ステップS15に進み、縁無し印刷が設定されていれば(ステップS3でYES)、ステップS5に進む。
【0082】
ステップS5では、制御部31は、縁部領域検出部37により、所定量の縁部領域を定める。ここで、予め画像形成装置100のメモリ領域に設定されている値を所定量の縁部領域として用いる。
【0083】
ステップS7では、制御部31は、階調生成部39により、予め画像形成装置100のメモリ領域に設定されている階調制御の分割数を定める。
【0084】
ステップS9では、制御部31は、定められた分割数に従って、画像形成部33は、先端領域を分割し、一次転写ローラ41Dにより印加される一次転写バイアスを立ち上げる。
【0085】
ステップS11では、制御部31は、書き込み開始を検出する。
ステップS13では、制御部31は、書込開始を検出した後、感光体51上の露光位置Aから一次転写位置Cまでの距離の移動に対応した時間経過後から、予め定めた分割数ごとに一次転写バイアスの出力値を変更することで階調制御を実現する。
【0086】
一方、ステップS15では、制御部31は、余白有の通常印刷を実施する。
なお、予め画像形成装置100のメモリ領域に設定されている「縁部領域の所定量」と「階調制御の分割数」は、任意の値を設定することも可能である。
【0087】
その他、ステップS13において、制御部31は、露光量や、帯電ローラ52により印加される帯電バイアス値や、現像ローラ55により印加される現像バイアス値を変更することで、本発明を実現することも可能である。
【0088】
<階調制御に係わる補足説明>
なお、本実施形態において、副走査方向に階調制御を行う場合は露光量しか実現できない。一方、主走査方向に階調制御を行う場合は、露光量、転写バイアス、帯電現像バイアスで実現できる。
【0089】
<本発明の実施態様例の構成、作用、効果>
<第1態様>
本態様の画像形成装置100は、トナー画像を記録媒体に定着させる定着手段を備えた電子写真方式の画像形成装置であって、記録媒体にトナー画像を形成する画像形成部33と、画像形成部33がトナー画像を形成するための画像形成条件を設定する画像形成条件設定部35と、記録媒体の縁部から中央部に向かって所定幅の縁部領域を検出する縁部領域検出部37と、記録媒体の縁部領域に形成されるトナー画像の濃度が縁部から中央部に向かって段階的に増加するように制御する階調生成部39と、を備えたことを特徴とする。
本態様によれば、縁部領域検出部37により検出された縁部領域に対して、画像形成条件設定部35により画像形成部33がトナー画像を形成するための画像形成条件を設定して、階調生成部39により記録媒体の縁部領域に形成されるトナー画像の濃度が縁部から中央部に向かって段階的に増加するように制御する。
これにより、記録媒体の縁部領域に対して、トナー画像の濃度が縁部から中央部に向かって段階的に増加させるので、定着部による記録媒体の巻き付きジャムを防止し、且つ、印刷物の細線やドット抜けの発生を低減して、印刷画像全体の濃淡のバランスを保持することができる。
【0090】
<第2態様>
本態様の画像形成条件設定部35は、縁部領域に対向して、感光体上に静電潜像を形成するための露光量を切り替えるように設定することを特徴とする。
本態様によれば、縁部領域の画像の濃度を変更するために、画像形成部33が感光体上に静電潜像を形成する時の露光量を変更する。
これにより、縁部領域の階調制御をハードウェアの露光量を制御することによって実現し、その結果、トナー濃度を低減することができる。
【0091】
<第3態様>
本態様の階調生成部39は、露光量を走査ライン単位又は一定の領域に分割して露光量を切り替えることを特徴とする。
本態様によれば、走査ライン単位又は一定の領域で切り替えることによって、1走査ラインを露光している際に露光量が切り替わることを防ぐことができる。その結果、印刷された画像の濃度が切り替わった部分に走査ライン方向の横筋が入ったように見えることを防ぐことができる。
【0092】
<第4態様>
本態様の画像形成条件設定部35は、縁部領域に対向して、トナー画像を形成するための帯電バイアス、現像バイアス、一次転写バイアス、二次転写バイアスの少なくとも1つ以上の出力値を切り替えるように設定することを特徴とする。
本態様によれば、画像の濃度を変更するために、帯電バイアス、又は現像バイアス、又は転写バイアスの何れか1つ以上の出力値を変更する。その結果、トナー濃度を所定量低減して定着巻き付きジャムを防ぎつつ、印刷物の細線やドット抜けを発生させず、かつ印刷画像全体の濃淡のバランスを崩すことなく四辺縁無し印刷を行うことができる。また、印刷物の細線やドット抜けを発生させず、かつ印刷画像全体の濃淡のバランスを崩すことなく四辺縁無し印刷を行うことができる。
【0093】
<第5態様>
本態様の画像形成装置100は、記録媒体と当該記録媒体の次に給紙する記録媒体との間の給紙間隔を所定量開けるように制御する給紙制御部38を備えることを特徴とする。
本態様によれば、縁無し印刷時に紙間を開けることによってバイアスの安定化を図り、縁無しでの連続印刷ができる。
【0094】
<第6態様>
本態様の縁部領域検出部37は、記録媒体の副走査方向の先縁部領域、又は/及び後縁部領域、又は/及び記録媒体の主走査方向の左縁部領域、又は/及び右縁部領域を検出することを特徴とする。
本態様によれば、階調制御を行う縁部領域について、用紙先端だけでなくそれ以外の3辺の縁部に対しても制御を行い、その結果、トナー濃度を所定量低減して定着巻き付きジャムを防ぎつつ、印刷物の細線やドット抜けを発生させず、かつ印刷画像全体の濃淡のバランスを崩すことなく四辺縁無し印刷を行うことができる。
【0095】
<第7態様>
本態様の画像形成条件設定部35は、露光量の出力値を、描画開始時点の所定時間前に画像形成部33に設定することを特徴とする。
本態様によれば、描画開始時点の所定時間前に露光量の出力値を設定するので、露光の安定化を図ることができる。
【0096】
<第8態様>
本態様の画像形成条件設定部35は、現像バイアスの出力値を、感光体51上の露光開始点が現像バイアスの印加位置Dに到達した後に設定することを特徴とする。
本態様によれば、感光体51上の露光開始点が現像バイアスの印加位置Dに到達した後に現像バイアスの出力値を設定するので、現像バイアスの安定化を図ることができる。
【0097】
<第9態様>
本態様の画像形成条件設定部35は、帯電バイアスの出力値を、感光体51上の帯電開始点が露光開始点に到達するまでに設定することを特徴とする。
本態様によれば、感光体51上の帯電開始点が露光開始点に到達するまでに帯電バイアスの出力値を設定するので、帯電バイアスの安定化を図ることができる。
【0098】
<第10態様>
本態様の画像形成条件設定部35は、一次転写バイアス41Dの出力値を、感光体51上の露光開始点が一次転写バイアス41Dの印加位置Cに到達した後に設定することを特徴とする。
本態様によれば、感光体51上の露光開始点が一次転写バイアス41Dの印加位置Cに到達した後に、一次転写バイアス41Dの出力値を設定するので、一次転写バイアスの安定化を図ることができる。
【0099】
<第11態様>
本態様の画像形成条件設定部35は、二次転写バイアス41Eの出力値を、描画終了時点から次の描画開始までの間に設定することを特徴とする。
本態様によれば、描画終了時点から次の描画開始までの間に、二次転写バイアス41Eの出力値を設定するので、二次転写バイアスの安定化を図ることができる。
【0100】
<第12態様>
本態様の画像形成条件設定部35は、縁部領域に対向して、露光量、帯電バイアス、現像バイアス、及び転写バイアスの少なくとも1つ以上の出力値を段階的に変化させることを特徴とする。
本態様によれば、露光量、帯電バイアス、現像バイアス、及び転写バイアスの出力値を段階的に変化させるので、実際のバイアス値の上昇の仕方が緩やかになる。
【0101】
<第13態様>
本態様の画像形成条件設定部35は、後縁部領域のトナー画像の濃度が副走査方向に向かって段階的に増加するように制御することを特徴とする。
本態様によれば、検出した後縁部領域の画像の濃度を縁部は濃く、中央部に向けて薄くなるように制御する。即ち、両面印刷時には、記録媒体の後端が排紙方向先端として印刷されるため、記録媒体の後端が排紙方向先端として印刷されるようにすることにより、両面印刷時においても定着巻き付きジャムを防ぐことができる。
【0102】
<第14態様>
本態様の画像形成条件設定部35は、記録媒体の左右縁部の1つ以上の縁部領域のトナー画像の濃度を変化させる場合、露光量のみが変化するように設定することを特徴とする。
本態様によれば、四辺全ての縁部領域の画像の濃度を変更する場合、露光量のみを変更する。即ち、左右縁部領域は主走査方向に対して濃度を変更するので、露光量で濃度を変更する必要がある。
これにより、四辺全ての縁部領域の画像の濃度を変更することができる。
【0103】
<第15態様>
本態様の画像形成方法は、トナー画像を記録媒体に定着させる定着手段を備えた電子写真方式の画像形成装置100による画像形成方法であって、記録媒体にトナー画像を形成する画像形成ステップと、画像形成ステップによりトナー画像を形成するための画像形成条件を設定する画像形成条件設定ステップと、記録媒体の縁部から中央部に向かって所定幅の縁部領域を検出する縁部領域検出ステップと、記録媒体の縁部領域に形成されるトナー画像の濃度が縁部から中央部に向かって段階的に増加するように制御する階調生成ステップと、を備えたことを特徴とする。
本態様によれば、縁部領域検出部37により検出された縁部領域に対して、画像形成条件設定部35により階調制御の分割数を設定して、縁部領域の画像の濃度を縁部は薄く、中央部に向けて段階的に増加するように制御する。
以上の動作により、トナー濃度を所定量低減して定着巻き付きジャムを防止し、且つ、印刷物の細線やドット抜けの発生を低減して印刷画像全体の濃淡のバランスを保持した画像形成方法を提供することができる。
【0104】
<第16態様>
本態様のプログラムは、第15態様に記載された画像形成方法における各ステップをプロセッサに実行させることを特徴とする。
本態様によれば、各ステップをプロセッサに実行させることができる。
トナー濃度を所定量低減して定着巻き付きジャムを防止し、且つ、印刷物の細線やドット抜けの発生を低減して印刷画像全体の濃淡のバランスを保持した画像形成装置を提供することができる。
【符号の説明】
【0105】
1…コントローラ、3…CPU、5…ノースブリッジ(NB)、7…サウスブリッジ(SB)、11…ASIC、13…ローカルメモリ(MEM-C)、15…HDDコントローラ、17…HD、19…システムメモリ(MEM-P)、25…近距離通信回路、27…操作パネル、29a…プリンタ部、29b…スキャナ部、31…制御部、33…画像形成部、35…画像形成条件設定部、37…縁部領域検出部、38…給紙制御部、39…階調生成部
【先行技術文献】
【特許文献】
【0106】
【文献】特開2007-312077公報
【文献】特開2005-157035公報
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