(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-12-04
(45)【発行日】2023-12-12
(54)【発明の名称】端末、通信方法及び通信プログラム
(51)【国際特許分類】
H04B 17/309 20150101AFI20231205BHJP
H04B 17/364 20150101ALI20231205BHJP
【FI】
H04B17/309
H04B17/364
(21)【出願番号】P 2021569692
(86)(22)【出願日】2020-01-10
(86)【国際出願番号】 JP2020000668
(87)【国際公開番号】W WO2021140649
(87)【国際公開日】2021-07-15
【審査請求日】2022-05-10
(73)【特許権者】
【識別番号】000004226
【氏名又は名称】日本電信電話株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110003708
【氏名又は名称】弁理士法人鈴榮特許綜合事務所
(72)【発明者】
【氏名】岸田 朗
(72)【発明者】
【氏名】井上 保彦
(72)【発明者】
【氏名】永田 健悟
(72)【発明者】
【氏名】淺井 裕介
(72)【発明者】
【氏名】鷹取 泰司
【審査官】赤穂 美香
(56)【参考文献】
【文献】特開2015-139699(JP,A)
【文献】特開2012-209780(JP,A)
【文献】特開2018-074531(JP,A)
【文献】特表2013-541893(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 17/309
H04B 17/364
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
基地局に対して無線信号を送信するときの遅延と前記無線信号のジッタの少なくとも1つを測定する測定部と、
前記測定の結果を含む情報を生成するデータ処理部と、
前記情報を前記基地局に送信する無線信号処理部と、
を具備し、
前記無線信号処理部は、前記無線信号に含まれるデータに応じて分類された前記無線信号のアクセスカテゴリに従って前記無線信号の送信を制御し、
前記測定部は、前記アクセスカテゴリ毎に前記遅延と前記ジッタの少なくとも1つを測定する、
端末。
【請求項2】
基地局に対して無線信号を送信するときの遅延と前記無線信号のジッタの少なくとも1つを測定する測定部と、
前記測定の結果を含む情報を生成するデータ処理部と、
前記情報を前記基地局に送信する無線信号処理部と、
を具備し、
前記測定部は、前記無線信号に含まれるデータに対して付与されたトラヒック識別情報毎に前記遅延と前記ジッタの少なくとも1つを測定する、
端末。
【請求項3】
前記情報は、前記端末の属性の情報を含む、
請求項
2に記載の端末。
【請求項4】
基地局に対して無線信号を送信するときの遅延と前記無線信号のジッタの少なくとも1つを測定する測定部と、
前記測定の結果を含む情報を生成するデータ処理部と、
前記情報を前記基地局に送信する無線信号処理部と、
を具備し、
前記測定部は、前記無線信号処理部が前記無線信号の送信を実施してから前記基地局からのアクノリッジが受信されるまでの時間から前記遅延を測定する、
端末。
【請求項5】
前記測定部は、前記無線信号のデータを含むMACフレームが前記無線信号処理部の送信キューの末尾に入力されてから先頭にくるまでの時間から前記遅延を測定する、請求項
4に記載の端末。
【請求項6】
前記測定部は、前記無線信号のデータを含むMACフレームが前記無線信号処理部の送信キューの先頭にきてから前記無線信号処理部が前記無線信号の送信を実施するまでの時間から前記遅延を測定する、請求項
4又は5に記載の端末。
【請求項7】
前記測定部は、前記基地局からの前記無線信号の再送要求を受けてから前記無線信号処理部が前記無線信号の再送を実施するまでの時間から前記遅延を測定する、請求項
4乃至
6の何れか1項に記載の端末。
【請求項8】
基地局に対して無線信号を送信するときの遅延と前記無線信号のジッタの少なくとも1つを測定する測定部と、
前記測定の結果を含む情報を生成するデータ処理部と、
前記情報を前記基地局に送信する無線信号処理部と、
を具備し、
前記測定部は、さらに、前記無線信号を送信するときの干渉を測定し、
前記データ処理部は、前記干渉の測定の結果を含む情報を生成する、
端末。
【請求項9】
基地局に対して無線信号を送信するときの遅延と前記無線信号のジッタの少なくとも1つを端末において測定することと、
前記端末が、前記測定の結果を含む情報を前記端末において生成することと、
前記端末が、前記情報を前記基地局に送信することと、
を具備
し、
前記測定することは、前記無線信号に含まれるデータに対して付与されたトラヒック識別情報毎に前記遅延と前記ジッタの少なくとも1つを測定することを含む、
通信方法。
【請求項10】
基地局に対して無線信号を送信するときの遅延と前記無線信号のジッタの少なくとも1つを測定することと、
前記測定の結果を含む情報を生成することと、
前記情報を前記基地局に送信することと、
を端末のプロセッサに実行させるための通信プログラムであって、
前記測定することは、前記無線信号に含まれるデータに対して付与されたトラヒック識別情報毎に前記遅延と前記ジッタの少なくとも1つを測定することを含む、
通信プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
実施形態は、端末、通信方法及び通信プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
無線LANの基地局と端末とは、CSMA/CA(Carrier Sense Multiple Access with Collision Avoidance)を用いてチャネルにアクセスし、無線信号を送信する。CSMA/CAでは、基地局及び端末は、アクセスパラメータによって規定された時間を待ちつつ、キャリアセンスにより、他の端末等によってチャネルが使用中でないことを確認した上で無線信号を送信する。
【0003】
無線LANにおける優先制御方式の1つとして、EDCA(Enhanced Distribution Channel Access)が規定されている。EDCAでは、上位層からのトラヒックが4つのアクセスカテゴリ(AC)、すなわちAC_VO(Voice)、AC_VI(Video)、AC_BE(Best effort)、AC_BK(Background)の何れかに分類される。そして、EDCAでは、アクセスカテゴリ毎にCSMA/CAが行われる。EDCAでは、アクセスパラメータは、AC_VO、AC_VI、AC_BE、AC_BKの順で無線信号の送信が相対的に優先されるように割り当てられている。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0004】
【文献】IEEE Std 802.11-2016,”10.22.2 HCF contention based channel access (EDCA)”, 7 December 2016
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
EDCAにより、トラヒック間での相対的な優先付けがされる。ここで、例えばネットワークゲームや工業用ロボットの制御のようなRTA(Real-Time Application)は、アプリケーション毎の絶対的な遅延やジッタの要求条件を有していることがある。相対的な優先付けだけでは、RTAを利用可能か分からない、又は、RTAを利用可能とするための制御ができるか分からない。
【課題を解決するための手段】
【0006】
一態様の端末は、測定部と、データ処理部と、無線信号処理部とを備える。測定部は、基地局に対して無線信号を送信するときの遅延と無線信号のジッタの少なくとも1つを測定する。データ処理部は、測定の結果を含む情報を生成する。無線信号処理部は、情報を基地局に送信する。無線信号処理部は、無線信号に含まれるデータに応じて分類された無線信号のアクセスカテゴリに従って無線信号の送信を制御し、測定部は、アクセスカテゴリ毎に遅延とジッタの少なくとも1つを測定する。
【発明の効果】
【0007】
実施形態によれば、絶対的な遅延やジッタの要求条件がある場合であっても、要求条件に適合するか否かを判定するための情報を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】
図1は、実施形態に係る通信システムの一例の構成を示す図である。
【
図2】
図2は、基地局の一例のハードウェア構成を示す図である。
【
図3】
図3は、端末の一例のハードウェア構成を示す図である。
【
図4】
図4は、基地局と端末との通信の際のMAC(Media Access Control)層の処理を示す図である。
【
図7A】
図7Aは、レポートのMACペイロードのフォーマットの第1の例を示す図である。
【
図7B】
図7Bは、レポートのMACペイロードのフォーマットの第2の例を示す図である。
【
図8A】
図8Aは、基地局がActionフレームを使ってレポートを要求する第1の例を示す図である。
【
図8B】
図8Bは、基地局がActionフレームを使ってレポートを要求する第2の例を示す図である。
【
図9A】
図9Aは、基地局がマネジメントフレーム又はコントロールフレームを使ってレポートを要求する第1の例を示す図である。
【
図9B】
図9Bは、基地局がマネジメントフレーム又はコントロールフレームを使ってレポートを要求する第2の例を示す図である。
【
図10】
図10は、端末の一例の送信処理を示すフローチャートである。
【
図11】
図11は、端末におけるレポート処理を示すフローチャートである。
【
図12】
図12は、基地局の一例の受信処理を示すフローチャートである。
【
図13】
図13は、基地局におけるレポート処理を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、実施形態を、図面に基づいて説明する。
図1は、実施形態に係る通信システムの一例の構成を示す図である。通信システム1は、基地局10と、端末20とを有している。基地局10は、予め定められたサービスエリア内の端末と無線LAN通信する。
図1では示されていないが、端末20の間での通信が行われてもよい。
【0010】
図2は、基地局10の一例のハードウェア構成を示す図である。基地局10は、端末20に対するアクセスポイント(AP)である。基地局10は、固定されているものに限らず、移動体に搭載されているものであってもよい。
【0011】
基地局10は、プロセッサ11と、ROM(Read Only Memory)12と、RAM(Random Access Memory)13と、無線モジュール14と、ルータモジュール15とを有している。
【0012】
プロセッサ11は、基地局10の全体の制御をする処理装置である。プロセッサ11は、例えばCPU(Central Processing Unit)である。プロセッサ11は、CPUに限るものではない。また、CPUに代えてASIC(Application Specific IC)等が用いられてもよい。また、プロセッサ11は、1つでなく、2つ以上であってもよい。
【0013】
ROM12は、読み出し専用の記憶装置である。ROM12は、基地局10の動作に必要なファームウェア、各種のプログラムを記憶する。
【0014】
RAM13は、任意に書き込みできる記憶装置である。RAM13は、プロセッサ11のための作業エリアとして使用され、ROM12に格納されているファームウェア等を一時的に記憶する。
【0015】
無線モジュール14は、無線LAN通信のために必要な処理を行うように構成されたモジュールである。無線モジュール14は、例えばプロセッサ11から転送されたデータからMACフレームを構成し、構成したMACフレームを無線信号に変換して端末20に送信する。また、無線モジュール14は、端末20から無線信号を受信し、受信した無線信号からデータを取り出して例えばプロセッサ11に転送する。
【0016】
ルータモジュール15は、基地局10が例えば図示しないサーバとネットワークを介して通信するために設けられている。なお、基地局10は、必ずしもルータモジュール15を有していなくてもよい。基地局10は、無線通信又は有線通信によって基地局10の外部に設けられたルータにアクセスし、このルータ経由でネットワークに接続するように構成されていてもよい。
【0017】
図3は、端末20の一例のハードウェア構成を示す図である。端末20は、スマートフォン等の端末装置(ステーション)である。端末20は、携帯端末であってもよいし、移動体に搭載される端末であってもよいし、固定された端末であってもよい。
【0018】
端末20は、プロセッサ21と、ROM22と、RAM23と、無線モジュール24と、ディスプレイ25と、ストレージ26とを有している。
【0019】
プロセッサ21は、端末20の全体の制御をする処理装置である。プロセッサ21は、例えばCPUである。プロセッサ21は、CPUに限るものではない。また、CPUに代えてASIC等が用いられてもよい。また、プロセッサ21は、1つでなく、2つ以上であってもよい。
【0020】
ROM22は、読み出し専用の記憶装置である。ROM22は、端末20の動作に必要なファームウェア、各種のプログラムを記憶する。
【0021】
RAM23は、任意に書き込みできる記憶装置である。RAM23は、プロセッサ21のための作業エリアとして使用され、ROM22に格納されているファームウェア等を一時的に記憶する。
【0022】
無線モジュール24は、無線LAN通信のために必要な処理を行うように構成されたモジュールである。無線モジュール24は、例えばプロセッサ21から転送されたデータから無線通信のためのMACフレームを構成し、構成したMACフレームを無線信号に変換して基地局10に送信する。また、無線モジュール24は、基地局10から無線信号を受信し、受信した無線信号からデータを取り出して例えばプロセッサ21に転送する。
【0023】
ディスプレイ25は、各種の画面を表示する表示装置である。ディスプレイ25は、液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイ等であってよい。また、ディスプレイ25は、タッチパネルを備えていてもよい。
【0024】
ストレージ26は、ハードディスク等の記憶装置である。ストレージ26は、例えばプロセッサ21によって実行される各種のアプリケーションを記憶する。
【0025】
図4は、基地局10と端末20との通信の際のMAC(Media Access Control)層の処理を示す図である。
図4では、送信側の処理と受信側の処理との両方が示されている。基地局10と端末20のうちの一方の無線モジュールが送信側の処理をするとき、他方の無線モジュールが受信側の処理をする。以下の例では、送信側と受信側の無線モジュールを区別せずに記載する。
【0026】
まず、送信側の処理について説明する。ステップS10において、無線モジュールは、A-MSDUアグリゲーションを行う。具体的には、無線モジュールは、アプリケーション層等の上位層から入力される複数のデータを結合してA-MSDU(Aggregate-MAC service data unit)を生成する。
【0027】
ステップS11において、無線モジュールは、A-MSDUにシーケンスナンバー(SN)を割り当てる。シーケンスナンバーは、A-MSDUを特定するための一意の番号である。
【0028】
ステップS12において、無線モジュールは、A-MSDUを複数のMPDU(MAC protocol data unit)にフラグメント(分割)する。
【0029】
ステップS13において、無線モジュールは、それぞれのMPDUを暗号化し、暗号化MPDUを生成する。
【0030】
ステップS14において、無線モジュールは、それぞれの暗号化MPDUにMACヘッダと誤り検出符号(FCS)とを付加する。誤り検出符号は、例えばCRC(Cyclic Redundancy Check)符号である。
【0031】
ステップS15において、無線モジュールは、A-MPDUアグリゲーションを行う。具体的には、無線モジュールは、複数のMPDUを結合し、MACフレームとしてのA-MPDU(Aggregate-MAC protocol data unit)を生成する。
【0032】
ステップS15の後、無線モジュールは、MACフレームに対して物理層の処理を行う。つまり、無線モジュールは、MACフレームに対して変調処理等を行って無線信号を生成し、無線信号を基地局10に送信する。
【0033】
次に、受信側の処理について説明する。無線信号が受信されると、無線モジュールは、物理層の処理を行って無線信号からMACフレームを復元する。その後、無線モジュールは、
図4に示すMAC層の処理を行う。
【0034】
ステップS20において、無線モジュールは、A-MPDUデアグリゲーションを行う。具体的には、無線モジュールは、A-MPDUをMPDUの単位に分割する。
【0035】
ステップS21において、無線モジュールは、誤り検出をする。例えば、無線モジュールは、CRCにより、無線信号の受信が成功したか否かを判定する。無線信号の受信が失敗したときには、無線モジュールは、再送要求をしてよい。このとき、無線モジュールは、MPDUの単位で再送を要求してよい。一方、無線信号の受信が成功したときには、無線モジュールは、次の処理を行う。
【0036】
ステップS22において、無線モジュールは、アドレス検出を行う。このとき、無線モジュールは、それぞれのMPDUのMACヘッダに記録されているアドレスにより、送られてきたMPDUが自分宛であるか否かを判定する。自分宛でないときには、無線モジュールは、次の処理を行わない。自分宛であるときには、無線モジュールは、次の処理を行う。
【0037】
ステップS23において、無線モジュールは、暗号化されているMPDUを復号する。
【0038】
ステップS24において、無線モジュールは、MPDUに対してデフラグメントを行う。つまり、無線モジュールは、複数のMPDUからA-MSDUを復元する。
【0039】
ステップS25において、無線モジュールは、A-MSDUデアグリゲーションを行う。具体的には、無線モジュールは、A-MSDUをMSDU単位のデータに復元する。
【0040】
ステップS25の後、無線モジュールは、データをMAC層の上位層に出力する。上位層は、例えばアプリケーション層である。
【0041】
図5は、基地局10の機能ブロック図である。基地局10は、データ処理部101と、無線信号処理部102と、管理部103とを有している。データ処理部101と、無線信号処理部102と、管理部103は、例えばプロセッサ11及び無線モジュール14によって実現される。
【0042】
データ処理部101は、例えばネットワーク上のサーバから転送されたデータからMACフレームを構成する。また、データ処理部101は、無線信号処理部102から転送されてきたMACフレームからデータを復元する。このデータは、端末20から送られてくるレポートを含む。
【0043】
無線信号処理部102は、無線信号の送信又は受信のための処理を行う。例えば、無線信号処理部102は、データ処理部101で構成されたMACフレームを無線信号に変換し、無線信号を端末20に送信する。また、無線信号処理部102は、端末20から無線信号を受信し、受信した無線信号からMACフレームを抽出してデータ処理部101に転送する。
【0044】
管理部103は、端末20から送られてくるレポートを管理する。例えば、管理部103は、レポートを保持しておき、必要なタイミングでレポートに保持されている情報を利用する。このレポートは、端末20における無線信号の送信の遅延又はジッタに関する情報を含む。レポートの詳細については後で説明する。
【0045】
ここで、無線信号処理部102は、例えばEDCAで無線信号を送信するように構成されていてよい。この場合、無線信号処理部102は、アクセスカテゴリ(AC)毎の送信キューAC_VO、AC_VI、AC_BE、AC_BKを有している。送信キューAC_VOは、VO(Voice)にカテゴライズされたMACフレームを保持するためのキューである。送信キューAC_VIは、VI(Video)にカテゴライズされたMACフレームを保持するためのキューである。送信キューAC_BEは、BE(Best effort)にカテゴライズされたMACフレームを保持するためのキューである。送信キューAC_BKは、BK(Background)にカテゴライズされたMACフレームを保持するためのキューである。
【0046】
無線信号処理部102は、データ処理部101から転送されてきたMACフレームを、MACフレームに記録されているデータのカテゴリに応じて、4つのアクセスカテゴリのうちの何れかにマッピングする。このマッピングの結果に従って、無線信号処理部102は、MACフレームを対応する送信キューに入力する。
【0047】
無線信号処理部102は、他の端末等による無線信号の送信がないことをアクセスカテゴリ毎のキャリアセンスによって確認しつつ、アクセスカテゴリ毎に設定されたアクセスパラメータによって規定された時間だけ送信を待つ。送信を待っている間に、他の端末等による無線信号の送信がなければ、無線信号処理部102は、対応する送信キューからMACフレームを取り出し、このMACフレームを無線信号に変換して送信する。
【0048】
ここで、アクセスパラメータは、VO、VI、BE、BKの順で無線信号の送信が相対的に優先されるように割り当てられていてよい。アクセスパラメータは、CWmin、CWmax、AIFS、TXOPLimitを含んでいてよい。CWminとCWmaxは、それぞれ、送信待ちの時間であるCW(Contention Window)の最大値、最小値である。CWminとCWmaxが短いほど、送信キューは、送信権を得やすくなる。AIFS(Arbitration Inter Frame Space)は、無線信号の送信間隔である。AIFSが小さいほど、送信キューの優先度が高くなる。TXOPLimitは、チャネルの占有時間であるTXOP(Transmission Opportunity)の上限値である。TXOPLimitの値が大きいほど、一度の送信権で多くの無線信号を送信することができる。
【0049】
図6は、端末20の機能ブロック図である。端末20は、データ処理部201と、無線信号処理部202と、測定部203とを有している。データ処理部201と、無線信号処理部202と、測定部203は、例えばプロセッサ21及び無線モジュール24によって実現される。
【0050】
データ処理部201は、例えば上位のアプリケーションから入力されたデータからMACフレームを構成する。また、データ処理部201は、無線信号処理部202から転送されてきたMACフレームからデータを復元する。このデータは、例えば上位のアプリケーションによって使用される。さらに、データ処理部201は、測定部203による測定の結果を含むレポートを生成する。そして、データ処理部201は、レポートからMACフレームを構成する。ここで、アプリケーションは、特定のアプリケーションに限定されない。例えば、アプリケーションは、ネットワークゲーム、工業用ロボットの制御アプリケーションといったRTAであってもよい。
【0051】
無線信号処理部202は、無線信号の送信又は受信のための処理を行う。例えば、無線信号処理部202は、データ処理部201で構成されたMACフレームを無線信号に変換し、無線信号を例えば基地局10に送信する。また、無線信号処理部202は、基地局10から無線信号を受信し、受信した無線信号からMACフレームを抽出してデータ処理部201に転送する。ここで、無線信号処理部202は、基地局10と同様に例えばEDCAで無線信号を送信するように構成されていてよい。
【0052】
測定部203は、端末20における無線信号の送信の遅延と無線信号のジッタの少なくとも1つを測定する。遅延は、例えば、無線信号処理部202が無線信号の送信を実施してから基地局10からのアクノリッジ(ACK)が受信されるまでの時間から測定される。また、遅延は、MACフレームが送信キューの末尾に入力されてから送信キューの先頭に来るまでのキュー待機時間から測定されてもよい。また、遅延は、MACフレームが送信キューの先頭に来てから送信が実施されるまでの送信待機時間から測定されてもよい。また、遅延は、再送の要求がされてから再送が実施されるまでの必要再送時間から測定されてもよい。これらのうちの複数の遅延が測定されてもよい。ジッタは、例えば、遅延の平均値に対する分散から測定される。遅延の測定手法及びジッタの測定手法は、特定の手法に限定されるものではない。なお、測定に用いる時間情報は、端末が備える共通的な時計(不図示)がそれぞれの機能部に提供すればよい。
【0053】
図7Aは、レポートのMACペイロードのフォーマットの第1の例を示す図である。レポートのペイロードは、アクセスカテゴリ毎の測定の結果のデータフィールドを含む。測定の結果は、遅延の測定の結果とジッタの測定の結果の少なくとも1つである。測定の結果は、個々の測定において測定された遅延又はジッタの測定値であってもよいし、複数回の測定において測定された測定値に対して統計処理を施すことで算出された統計値であってもよい。統計値は、例えば平均値、中央値、最大値、最小値といった値を含む。レポートのペイロードは、これらの統計値のうちの何れか1つをアクセスカテゴリ毎に記憶していてもよいし、複数をアクセスカテゴリ毎に記憶していてもよい。ここで、平均値、中央値、最大値、最小値といった統計値を算出するに際して、複数回の測定の結果のうちで、他の測定の結果と大きく外れている外れ値は除外されることが望ましい。また、遅延とジッタの両方が測定される場合には、ジッタが大きいときには外れ値が生じやすいとして、例えば平均値の算出に用いる測定値の数が少なくされてもよい。
【0054】
例えば、
図7Aに示すレポートは、IEEE802.11規格におけるActionフレームを使って送信することができる。例えば、基地局が各端末にレポートを要求する場合はレポートを要求するための状況通知要求を含む新たなフィールドを追加したActionフレームによりレポートの要求を行ってよい。端末はActionフレームを受信することによりレポートを返信する。レポートの返信の際には、端末は、遅延の測定結果等を格納する新たなフィールドを追加したActionフレームを使ってもよい。この場合において、端末は、
図8Aに示すように、基地局からの要求を受信した後、通常のCSMA/CA手順を行ってレポートを返信してもよい。また、端末は、
図8Bに示すように、基地局からの要求を受信した後、CSMA/CA手順を行わずに速やかに、例えばSIFS(Short Inter Frame Space)又はPIPS(PCF Inter Frame Space)の経過後にレポートを返信してもよい。また、基地局が定期的にレポートを要求するためのマネジメントフレーム又はコントロールフレームを報知し、各端末がレポートを送付してもよい。例えば、基地局は、ビーコン等の周期的に送信するフレームにレポートの要求を含めてもよい。端末は、
図9Aに示すように、レポートの要求に対してActionフレームでレポートを返してもよい。また、端末は、
図9Bに示すように、レポートをデータフレームに追加してもよい。例えば、端末が遅延の制限のあるデータを送信する場合に、前回の同じタイプ(アクセスカテゴリ等)のデータを送信したときに測定した遅延等の情報をつけることにより、比較的リアルタイムで基地局に遅延状況を通知することができるようになる。レポートをデータフレームに追加する場合、例えばデータフレームのヘッダに遅延等の情報を格納する新たなフィールドを追加すればよい。
【0055】
また、
図7Aでは、測定結果は、アクセスカテゴリ毎に記憶されるものとしている。しかしながら、レポートのペイロードは、必ずしもアクセスカテゴリ毎に記憶されていなくてもよい。例えば、無線LANの送信制御方式には、アクセスカテゴリ毎の優先制御を伴わない方式もある。この場合、測定結果は、アクセスカテゴリ毎に記憶されている必要はない。また、測定結果は、アクセスカテゴリではなく、トラヒック種別(TID)毎に記憶されてもよい。TIDは、端末20が扱うアプリケーション(セッション)単位で付与される。前述したアクセスカテゴリへのマッピングは、TIDに基づいて行われてもよい。TID毎に測定結果が記憶されることにより、アプリケーション毎に区別された遅延及びジッタが測定され得る。
【0056】
図7Bは、レポートのMACペイロードのフォーマットの第2の例を示す図である。レポートのペイロードは、アクセスカテゴリ毎の測定の結果のデータフィールドに加えて測定の結果の属性情報を含む。属性情報は、例えば遅延又はジッタの測定時の端末20の位置、端末20の種類、端末20で実行中のアプリケーションの種類といった端末に関わる情報を含む。
【0057】
次に、通信システム1の動作を説明する。以下の説明では、端末20は無線信号を送信し、基地局10は無線信号を受信するものとする。
【0058】
図10は、端末20の一例の送信処理を示すフローチャートである。ステップS31において、データ処理部201は、アプリケーション層等の上位層から送信すべきデータが入力されたか否かを判定する。ステップS31において、データが入力されていないと判定されたときには、
図10の処理は終了する。ステップS31において、データが入力されたと判定されたときには、処理はステップS32に移行する。
【0059】
ステップS32において、データ処理部201は、入力されたデータに対して
図4で示したMAC層の処理を行ってMACフレームを生成する。データ処理部201は、MACフレームを無線信号処理部202に出力する。
【0060】
ステップS33において、無線信号処理部202は、EDCAを用いた送信処理をする。つまり、無線信号処理部202は、MACフレームをそのデータのカテゴリと対応するアクセスカテゴリに送信キューに入力する。そして、無線信号処理部202は、キャリアセンスを行ってチャネルの状態を判断しつつ、アクセスカテゴリ毎のアクセスパラメータによって規定される時間に応じて送信を待機する。そして、他の端末等によってチャネルが使用されていなければ、MACフレームを無線信号に変換し、無線信号を送信する。
【0061】
ステップS34において、無線信号処理部202は、無線信号を送信した時刻を送信開始時刻として取得する。無線信号処理部202は、送信開始時刻を、MACフレームに割り当てられているシーケンスナンバー及びMACフレームがマッピングされたアクセスカテゴリとともに、測定部203に出力する。
【0062】
ステップS35において、無線信号処理部202は、基地局10からのアクノリッジ(ACK)を受信したか否かを判定する。ステップS35において、ACKが受信されるまで、無線信号処理部202は、処理を待機する。ステップS35において、ACKが受信されたと判定されたときには、処理はステップS36に移行する。
図10では示されていないが、基地局10から再送要求があったときには、無線信号処理部202は、MACフレームを再送してよい。この再送は、MPDU単位で行われてもよい。
【0063】
ステップS36において、無線信号処理部202は、ACKを受信した時刻を送信完了時刻として取得する。無線信号処理部202は、送信完了時刻を、MACフレームに割り当てられているシーケンスナンバー及びMACフレームがマッピングされたアクセスカテゴリとともに、測定部203に出力する。
【0064】
ステップS37において、測定部203は、アクセスカテゴリ毎に遅延及びジッタを算出する。遅延は、例えば送信完了時刻と送信開始時刻との差の時間から算出される。一方、ジッタは、例えば遅延の平均値に対する分散から算出され得る。測定部203は、測定の結果をアクセスカテゴリ及びシーケンスナンバーとともにデータ処理部201に出力する。
【0065】
ステップS38において、データ処理部201は、遅延及びジッタの測定の結果を記憶する。その後、処理はステップS31に戻る。測定の結果は、例えばストレージ26に記憶されてよい。
【0066】
図11は、端末20におけるレポート処理を示すフローチャートである。レポート処理は、例えば1時間毎、1日毎、1週間毎といった一定期間毎に行われる。この一定期間は、適宜に設定されてよい。この他、測定値若しくは統計値がアプリケーション等で設定されている要求条件としての閾値を超えた場合、周期的なものに加えて直ちにレポート処理が行われてもよい。
【0067】
ステップS41において、データ処理部201は、レポートを生成するか否かを判定する。例えば、一定期間が経過したとき、統計値を算出するのに十分な測定の結果が得られているとき、又は基地局10から要求があったときに、レポートを生成すると判定される。ステップS41において、レポートを生成しないと判定されたときには、処理はステップS45に移行する。ステップS41において、レポートを生成すると判定されたときには、処理はステップS42に移行する。Actionフレームにより、基地局からレポート送信のリクエストを受信した場合にレポートを生成すると判定してもよい。データフレームを送信する毎に、前回のデータフレームの送信の際の遅延等をつける場合は、データフレームを送信することのレポートを生成すると判定するトリガにしてもよい。
【0068】
ステップS42において、データ処理部201は、例えばストレージ26に記憶されている測定の結果をアクセスカテゴリ毎に取得する。
【0069】
ステップS43において、データ処理部201は、
図7A又は
図7Bで示したレポートを生成する。必要に応じて、データ処理部201は、取得した測定の結果のアクセスカテゴリ毎の平均値を算出する等の統計処理を行う。
【0070】
ステップS44において、データ処理部201は、レポートを記憶する。レポートは、例えばストレージ26に記憶されてよい。
【0071】
ステップS45において、データ処理部201は、レポートを基地局10に送信するか否かを判定する。例えば、一定期間が経過したとき、測定値若しくは統計値がアプリケーション等で設定されている要求条件としての閾値を超えたとき、又は基地局10から要求があったときに、レポートを送信すると判定される。ステップS45において、レポートを送信すると判定されたときには、処理はステップS46に移行する。ステップS45において、レポートを送信しないと判定されたときには、
図11の処理が終了する。
【0072】
ステップS46において、データ処理部201は、例えばストレージ26からレポートのデータを取得する。そして、データ処理部201は、取得したデータに対して
図4で示したMAC層の処理を行ってMACフレームを生成する。データ処理部201は、生成したMACフレームを無線信号処理部202に出力する。
【0073】
ステップS47において、無線信号処理部202は、EDCAを用いた送信処理をする。
【0074】
ステップS48において、無線信号処理部202は、基地局10からのACKを受信したか否かを判定する。ステップS48において、ACKが受信されるまで、無線信号処理部202は、処理を待機する。ステップS48において、ACKが受信されたと判定されたときには、
図11の処理は終了する。
【0075】
図12は、基地局10の受信処理を示すフローチャートである。ステップS51において、無線信号処理部102は、無線信号が受信されたか否かを判定する。ステップS51において、無線信号が受信されていないと判定されたときには、
図12の処理は終了する。ステップS51において、無線信号が受信されたと判定されたときには、処理はステップS52に移行する。
【0076】
ステップS52において、無線信号処理部102は、受信処理をする。つまり、無線信号処理部102は、無線信号に対して復調処理等を行ってMACフレームを取り出す。無線信号処理部102は、MACフレームをデータ処理部101に出力する。データ処理部101は、MACフレームに対してMAC層の処理を行ってデータを復元する。
【0077】
ステップS53において、データ処理部101は、受信が成功したか否かを判定する。受信が成功したか否かは例えばCRCによって判定され得る。ステップS53において、受信が成功したと判定されたときには、処理はステップS54に移行する。ステップS53において、受信が成功していないと判定されたときには、処理はステップS55に移行する。
【0078】
ステップS54において、データ処理部101は、無線信号処理部102にACKを送信させる。
【0079】
ステップS55において、データ処理部101は、無線信号処理部102にMACフレームの再送を要求させる。再送の要求は、MPDU単位で行われてもよい。
【0080】
ステップS56において、データ処理部101は、データをアプリケーション層等の上位層に出力する。その後、処理はステップS51に戻る。
【0081】
図13は、基地局10におけるレポート処理を示すフローチャートである。レポート処理は、例えば1時間毎、1日毎、1週間毎といった一定期間毎に行われる。この一定期間は、適宜に設定されてよい。
【0082】
ステップS61において、管理部103は、レポートを要求するか否かを判定する。例えば、一定期間が経過したとき、RTAの遅延制御のためにレポートを要求する必要が生じたときに、レポートを要求すると判定される。ステップS61において、レポートを要求しないと判定されたときには、
図13の処理は終了する。ステップS61において、レポートを要求すると判定されたときには、処理はステップS62に移行する。
【0083】
ステップS62において、管理部103は、無線信号処理部102にレポートを要求させる。
【0084】
ステップS63において、無線信号処理部102は、受信処理をする。つまり、無線信号処理部102は、無線信号に対して復調処理等を行ってMACフレームを取り出す。無線信号処理部102は、MACフレームをデータ処理部101に出力する。データ処理部101は、MACフレームに対してMAC層の処理を行ってレポートのデータを復元する。
【0085】
ステップS64において、データ処理部101は、受信が成功したか否かを判定する。ステップS64において、受信が成功したと判定されたときには、処理はステップS65に移行する。ステップS64において、受信が成功していないと判定されたときには、処理はステップS66に移行する。
【0086】
ステップS65において、データ処理部101は、無線信号処理部102にACKを送信させる。データ処理部101は、レポートのデータを管理部103に出力する。
【0087】
ステップS66において、データ処理部101は、無線信号処理部102にMACフレームの再送を要求させる。再送の要求は、MPDU単位で行われてもよい。
【0088】
ステップS67において、管理部103は、レポートを記憶する。その後、処理はステップS61に戻る。測定の結果は、例えばROM12に記憶されてよい。
【0089】
以上説明したように実施形態によれば、端末は、無線信号の送信の際の遅延とジッタの少なくとも1つを測定する。そして、端末は、測定の結果のデータを含むレポートを基地局に送信する。このため、基地局は、レポートに記録されている測定の結果から対応する端末との間の無線区間の状態を把握することができる。これにより、基地局は、実際にRTAトラヒックが入力される前に、遅延又はジッタの要求条件を満たすかどうかを推測することができ、必要に応じて対策することができる。例えば、基地局は、要求条件を満たせない場合は、RTAトラヒックを扱わないとの判断をし、RTAトラヒックのやりとりの要求を受信した場合に拒否することができる。または、基地局は、要求条件を満たすようにアクセスパラメータ等を調整することもできる。また、基地局は、これらの判断をする場合に、複数の端末のレポートを評価(平均や分散の算出等)することもできる。このように、実施形態では、絶対的な遅延やジッタの要求条件がある場合であっても、要求条件を確保するために資する情報を基地局に対して提供することができる。
【0090】
[変形例]
以下、実施形態の変形例を説明する。レポートは、端末のアクセスカテゴリ毎の遅延又はジッタの測定結果に加えて、端末における干渉状況に関わる情報を有していてもよい。基地局の同一のサービスエリア内であっても端末の場所によっては他の干渉源の影響から送信機会(TXOP)を得られずに遅延が大きくなる場合がある。このような端末がある場合は、遅延特性に偏りが生じる。例えば、このような干渉に関わる情報をレポートとして基地局に送ることにより、基地局は干渉が大きい端末と小さい端末とを区別することができ、これによってサービスエリア内の遅延特性の精度を高めることが期待できる。
【0091】
基地局と端末との通信に際し、
図14に示すように、基地局10は定期的にビーコンを送信している。端末20は、基地局10からのビーコンの受信成功率を、端末20における干渉を評価するための情報をとして算出する。この他、端末20は、基地局10がビーコンの作成時にビーコンに格納した時刻(タイムスタンプ)と、ビーコンを受信したときの時刻との差を端末20における干渉を評価するための情報として算出する。端末20は、これらの干渉を評価するための情報をレポートに含めて基地局10に送信する。なお、端末20における干渉を評価するための情報は、特定の情報に限定されない。
【0092】
また、前述した実施形態及びその変形例では、端末で遅延及びジッタの少なくとも1つが測定され、測定結果が端末から基地局に対してレポートされる。逆に、基地局で遅延及びジッタの少なくとも1つが測定され、測定結果が基地局から端末に対してレポートされてもよい。この場合、
図10及び
図11の処理が基地局で行われ、
図12及び
図13の処理が端末で行われる。基地局の場合、測定結果がビーコンに含められて端末に送られてもよい。
【0093】
また、上述した実施形態による各処理は、コンピュータであるプロセッサに実行させることができるプログラムとして記憶させておくこともできる。この他、磁気ディスク、光ディスク、半導体メモリ等の外部記憶装置の記憶媒体に格納して配布することができる。そして、プロセッサは、この外部記憶装置の記憶媒体に記憶されたプログラムを読み込み、この読み込んだプログラムによって動作が制御されることにより、上述した処理を実行することができる。
【符号の説明】
【0094】
1…通信システム
10…基地局
11…プロセッサ
12…ROM
13…RAM
14…無線モジュール
15…ルータモジュール
20…端末
21…プロセッサ
22…ROM
23…RAM
24…無線モジュール
25…ディスプレイ
26…ストレージ
101…データ処理部
102…無線信号処理部
103…管理部
201…データ処理部
202…無線信号処理部
203…測定部