(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-12-04
(45)【発行日】2023-12-12
(54)【発明の名称】発汗分析装置、および発汗分析方法
(51)【国際特許分類】
A61B 5/00 20060101AFI20231205BHJP
【FI】
A61B5/00 N
(21)【出願番号】P 2022504833
(86)(22)【出願日】2020-03-04
(86)【国際出願番号】 JP2020009100
(87)【国際公開番号】W WO2021176586
(87)【国際公開日】2021-09-10
【審査請求日】2022-06-13
(73)【特許権者】
【識別番号】000004226
【氏名又は名称】日本電信電話株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100098394
【氏名又は名称】山川 茂樹
(74)【代理人】
【識別番号】100153006
【氏名又は名称】小池 勇三
(74)【代理人】
【識別番号】100064621
【氏名又は名称】山川 政樹
(74)【代理人】
【識別番号】100121669
【氏名又は名称】本山 泰
(72)【発明者】
【氏名】橋本 優生
(72)【発明者】
【氏名】石原 隆子
(72)【発明者】
【氏名】桑原 啓
【審査官】山口 裕之
(56)【参考文献】
【文献】特開2017-198577(JP,A)
【文献】特表2008-529679(JP,A)
【文献】特開2017-063929(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2017/0238854(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2019/0231236(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 5/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
生体に装着されるウェアラブルデバイス
と、
前記ウェアラブルデバイスの受光素子より出力された電気信号のピークの発生の頻度より、前記生体の発汗に関する物理量を算出するように構成された第1算出回路と、
算出された前記発汗に関する物理量を出力するように構成された出力部と
を備え、
前記ウェアラブルデバイスは、
第1流路と、第2流路と、第3流路とを形成する基板と、
前記基板に配置され、前記第2流路に向けて光を出射するように構成された光源と、
前記光源と向かい合うように前記基板に配置され、前記光源から出射され、前記第2流路を透過した前記光を受光し、受光された前記光を電気信号に変換して出力するように構成された
前記受光素子と
を備え、
前記第1流路は、一端が前記基板の第1の側面に開口し、前記生体の皮膚から分泌される汗を輸送するように構成され、
前記第2流路は、前記第1流路の径よりも大きい径を有し、一端が前記第1流路の他端と接続され、前記汗を輸送するように構成され、
前記第3流路は、前記第2流路の径よりも小さい径を有し、一端が前記第2流路の他端に接続され、他端が前記基板の第2の側面に開口して、前記汗を輸送するように構成され
、
前記第1算出回路は、前記第2流路に形成される汗の液滴の予め求められている体積に、前記受光素子より出力された電気信号のピークの数を乗ずることで、前記生体の発汗量を算出する
ことを特徴とする発汗分析装置。
【請求項2】
生体に装着されるウェアラブルデバイスと、
前記ウェアラブルデバイスの受光素子より出力された電気信号のピークの発生の頻度より、前記生体の発汗に関する物理量を算出するように構成された第1算出回路と、
算出された前記発汗に関する物理量を出力するように構成された出力部と
を備え、
前記ウェアラブルデバイスは、
第1流路と、第2流路と、第3流路とを形成する基板と、
前記基板に配置され、前記第2流路に向けて光を出射するように構成された光源と、
前記光源と向かい合うように前記基板に配置され、前記光源から出射され、前記第2流路を透過した前記光を受光し、受光された前記光を電気信号に変換して出力するように構成された前記受光素子と
を備え、
前記第1流路は、一端が前記基板の第1の側面に開口し、前記生体の皮膚から分泌される汗を輸送するように構成され、
前記第2流路は、前記第1流路の径よりも大きい径を有し、一端が前記第1流路の他端と接続され、前記汗を輸送するように構成され、
前記第3流路は、前記第2流路の径よりも小さい径を有し、一端が前記第2流路の他端に接続され、他端が前記基板の第2の側面に開口して、前記汗を輸送するように構成され、
前記第1算出回路は、前記第2流路に形成される汗の液滴の予め求められている体積を、前記受光素子より出力された電気信号のピークの周期と、前記第1流路の入口である開口と接触する前記生体の皮膚の面積で除算することで、前記生体の単位面積当たりの発汗速度を算出する
ことを特徴とする発汗分析装置。
【請求項3】
請求項1
または請求項2に記載の
発汗分析装置において、
前記第2流路の内壁は、疎水性とされており、
前記第3流路の内壁は、親水性とされている
ことを特徴とする
発汗分析装置。
【請求項4】
請求項1
から3のいずれか1項に記載の
発汗分析装置において、
前記光源から前記受光素子までの光路は、前記第2流路と交差する
ことを特徴とする
発汗分析装置。
【請求項5】
請求項1から
4のいずれか1項に記載の
発汗分析装置において、
前記基板は、互いに接合された第1基板と第2基板とを含み、
前記第2基板は、前記第1基板と対抗する面に、前記第1基板とともに前記第1流路と、前記第2流路と、前記第3流路とをそれぞれ形成する第1溝と、第2溝と、第3溝とを有し、
前記光源と前記受光素子とは、前記第2基板における前記第1基板と対抗する面の、前記第2流路を形成する前記第2溝を挟んで、溝幅に沿った方向に互いに向かい合うように配置されている
ことを特徴とする
発汗分析装置。
【請求項6】
請求項1から
5のいずれか1項に記載の
発汗分析装置において、
前記第2流路は、流路長よりも流路幅が大きい
ことを特徴とする
発汗分析装置。
【請求項7】
請求項
1または請求項2に記載の発汗分析装置において、
前記受光素子より出力された前記電気信号から、前記汗に含まれる所定の成分の濃度を算出するように構成された第2算出回路をさらに備え、
前記出力部は、前記第2算出回路で算出された前記濃度を出力するように構成されている
ことを特徴とする発汗分析装置。
【請求項8】
一端が基板の第1の側面に開口した第1流路に、生体の皮膚から分泌される汗を輸送させる第1ステップと、
前記第1流路の径よりも大きい径を有し、一端が前記第1流路の他端と接続された第2流路に、前記汗を輸送させる第2ステップと、
前記第2流路の径よりも小さい径を有し、一端が前記第2流路の他端に接続され、他端が前記基板の第2の側面に開口した第3流路に前記汗を輸送させる第3ステップと、
前記基板に配置された光源から、前記第2流路に向けて光を出射する第4ステップと、
前記光源と向かい合うように前記基板に配置された受光素子が、前記光源から出射され、前記第2流路を透過した前記光を受光し、受光された前記光を電気信号に変換して出力する第5ステップと
、
前記第5ステップで出力された前記電気信号から、前記生体の発汗に関する物理
量を算出する第6ステップと、
前記第6ステップでの算出結果を出力する第7ステップと
を
含み、
前記第6ステップは、前記第2流路に形成される汗の液滴の予め求められている体積に、前記受光素子より出力された電気信号のピークの数を乗ずることで、前記生体の発汗量を算出するステップを含む
ことを特徴とする発汗分析方法。
【請求項9】
一端が基板の第1の側面に開口した第1流路に、生体の皮膚から分泌される汗を輸送させる第1ステップと、
前記第1流路の径よりも大きい径を有し、一端が前記第1流路の他端と接続された第2流路に、前記汗を輸送させる第2ステップと、
前記第2流路の径よりも小さい径を有し、一端が前記第2流路の他端に接続され、他端が前記基板の第2の側面に開口した第3流路に前記汗を輸送させる第3ステップと、
前記基板に配置された光源から、前記第2流路に向けて光を出射する第4ステップと、
前記光源と向かい合うように前記基板に配置された受光素子が、前記光源から出射され、前記第2流路を透過した前記光を受光し、受光された前記光を電気信号に変換して出力する第5ステップと、
前記第5ステップで出力された前記電気信号から、前記生体の発汗に関する物理量を算出する第6ステップと、
前記第6ステップでの算出結果を出力する第7ステップと
を含み、
前記第6ステップは、前記第2流路に形成される汗の液滴の予め求められている体積を、前記受光素子より出力された電気信号のピークの周期と、前記第1流路の入口である開口と接触する前記生体の皮膚の面積で除算することで、前記生体の単位面積当たりの発汗速度を算出するステップを含む
ことを特徴とする発汗分析方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、発汗分析装置、および発汗分析方法に関する。
【背景技術】
【0002】
人体などの生体には筋肉や神経等の電気的な活動を行う組織があり、これらを正常に稼働させ続けるために、主に自律神経系と内分泌系の働きにより、体内の電解質濃度を一定に保つ仕組みが備わっている。
【0003】
例えば、人体が暑熱環境に長時間にわたって暴露されたり、過度な運動等を行うと、発汗で体内の水分が大量に失われ、電解質濃度が正常値から外れることが生じ得る。このような場合、熱中症に代表されるさまざまな諸症状が人体に生じることとなる。そのため、身体の脱水状況を把握する上では、発汗量や汗の中の電解質濃度をモニタリングすることは、有益な手法の1つといえる。
【0004】
例えば、非特許文献1では、従来の代表的な発汗量の計測技術として、発汗時の水蒸気量の変化を計測している。非特許文献1に記載の技術では、外気との湿度差に基づいて発汗量が推定されるため、エアーポンプを用いて計測系の空気を入れ替える必要がある。
【0005】
ところで、近年、ICT産業の発展やコンピュータの小型化および軽量化により、ユーザに装着されるウェアラブルデバイスが普及しつつある。ウェアラブルデバイスは、ヘルスケアやフィットネス分野での活用が注目されている。
【0006】
例えば、ユーザの発汗量や汗の中の電解質濃度をモニタリングする測定技術をウェアラブルデバイスで実現する場合においても、デバイスの小型化は必要不可欠である。例えば、非特許文献1に記載されている発汗量の測定技術をウェアラブルデバイスで実現しようとした場合、計測系の空気を入れ替えるためのエアーポンプが比較的大きな体積を占めてしまうため、装置全体の小型化に課題があるといえる。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0007】
【文献】鶴岡 典子,河野 隆宏,松永 忠雄,永富 良一,芳賀 洋一,“小型発汗計の開発とストレス負荷及び温熱負荷時の発汗計測”,生体医工学,54巻5号,pp.207-217,2016.
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、上述した課題を解決するためになされたものであり、計測系の空気を入れ替えるためのエアーポンプを用いることなく、汗の物理量を測定することができる発汗分析装置、および発汗分析方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上述した課題を解決するために、本発明に係る発汗分析装置は、生体に装着されるウェアラブルデバイスと、前記ウェアラブルデバイスの受光素子より出力された電気信号のピークの発生の頻度より、前記生体の発汗に関する物理量を算出するように構成された第1算出回路と、算出された前記発汗に関する物理量を出力するように構成された出力部とを備え、前記ウェアラブルデバイスは、第1流路と、第2流路と、第3流路とを形成する基板と、前記基板に配置され、前記第2流路に向けて光を出射するように構成された光源と、前記光源と向かい合うように前記基板に配置され、前記光源から出射され、前記第2流路を透過した前記光を受光し、受光された前記光を電気信号に変換して出力するように構成された受光素子とを備え、前記第1流路は、一端が前記基板の第1の側面に開口し、前記生体の皮膚から分泌される汗を輸送するように構成され、前記第2流路は、前記第1流路の径よりも大きい径を有し、一端が前記第1流路の他端と接続され、前記汗を輸送するように構成され、前記第3流路は、前記第2流路の径よりも小さい径を有し、一端が前記第2流路の他端に接続され、他端が前記基板の第2の側面に開口して、前記汗を輸送するように構成され、前記第1算出回路は、前記第2流路に形成される汗の液滴の予め求められている体積に、前記受光素子より出力された電気信号のピークの数を乗ずることで、前記生体の発汗量を算出することを特徴とする。
また、本発明に係る発汗分析装置は、生体に装着されるウェアラブルデバイスと、前記ウェアラブルデバイスの受光素子より出力された電気信号のピークの発生の頻度より、前記生体の発汗に関する物理量を算出するように構成された第1算出回路と、算出された前記発汗に関する物理量を出力するように構成された出力部とを備え、前記ウェアラブルデバイスは、第1流路と、第2流路と、第3流路とを形成する基板と、前記基板に配置され、前記第2流路に向けて光を出射するように構成された光源と、前記光源と向かい合うように前記基板に配置され、前記光源から出射され、前記第2流路を透過した前記光を受光し、受光された前記光を電気信号に変換して出力するように構成された受光素子とを備え、前記第1流路は、一端が前記基板の第1の側面に開口し、前記生体の皮膚から分泌される汗を輸送するように構成され、前記第2流路は、前記第1流路の径よりも大きい径を有し、一端が前記第1流路の他端と接続され、前記汗を輸送するように構成され、前記第3流路は、前記第2流路の径よりも小さい径を有し、一端が前記第2流路の他端に接続され、他端が前記基板の第2の側面に開口して、前記汗を輸送するように構成され、前記第1算出回路は、前記第2流路に形成される汗の液滴の予め求められている体積を、前記受光素子より出力された電気信号のピークの周期と、前記第1流路の入口である開口と接触する前記生体の皮膚の面積で除算することで、前記生体の単位面積当たりの発汗速度を算出することを特徴とする。
【0011】
上述した課題を解決するために、本発明に係る発汗分析方法は、一端が基板の第1の側面に開口した第1流路に、生体の皮膚から分泌される汗を輸送させる第1ステップと、前記第1流路の径よりも大きい径を有し、一端が前記第1流路の他端と接続された第2流路に、前記汗を輸送させる第2ステップと、前記第2流路の径よりも小さい径を有し、一端が前記第2流路の他端に接続され、他端が前記基板の第2の側面に開口した第3流路に前記汗を輸送させる第3ステップと、前記基板に配置された光源から、前記第2流路に向けて光を出射する第4ステップと、前記光源と向かい合うように前記基板に配置された受光素子が、前記光源から出射され、前記第2流路を透過した前記光を受光し、受光された前記光を電気信号に変換して出力する第5ステップと、前記第5ステップで出力された前記電気信号から、前記生体の発汗に関する物理量および前記汗に含まれる所定の成分の濃度の少なくともいずれかを算出する第6ステップと、前記第6ステップでの算出結果を出力する第7ステップとを含み、前記第6ステップは、前記第2流路に形成される汗の液滴の予め求められている体積に、前記受光素子より出力された電気信号のピークの数を乗ずることで、前記生体の発汗量を算出するステップを含むことを特徴とする。
また、本発明に係る発汗分析方法は、一端が基板の第1の側面に開口した第1流路に、生体の皮膚から分泌される汗を輸送させる第1ステップと、前記第1流路の径よりも大きい径を有し、一端が前記第1流路の他端と接続された第2流路に、前記汗を輸送させる第2ステップと、前記第2流路の径よりも小さい径を有し、一端が前記第2流路の他端に接続され、他端が前記基板の第2の側面に開口した第3流路に前記汗を輸送させる第3ステップと、前記基板に配置された光源から、前記第2流路に向けて光を出射する第4ステップと、前記光源と向かい合うように前記基板に配置された受光素子が、前記光源から出射され、前記第2流路を透過した前記光を受光し、受光された前記光を電気信号に変換して出力する第5ステップと、前記第5ステップで出力された前記電気信号から、前記生体の発汗に関する物理量を算出する第6ステップと、前記第6ステップでの算出結果を出力する第7ステップとを含み、前記第6ステップは、前記第2流路に形成される汗の液滴の予め求められている体積を、前記受光素子より出力された電気信号のピークの周期と、前記第1流路の入口である開口と接触する前記生体の皮膚の面積で除算することで、前記生体の単位面積当たりの発汗速度を算出するステップを含むことを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、一端が基板の第1の側面に開口した第1流路と、第1流路の径よりも大きい径を有し、一端が前記第1流路の他端と接続された第2流路と、第2流路の径よりも小さい径を有し、一端が前記第2流路の他端に接続され、他端が基板の第2の側面に開口した第3流路とを備える。そのため、計測系の空気を入れ替えるためのエアーポンプを用いることなく、汗に関する物理量を測定できる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図1】
図1は、本発明の実施の形態に係るウェアラブルデバイスの底面図の模式図である。
【
図4】
図4は、本実施の形態に係るウェアラブルデバイスで得られた電気信号を説明するための図である。
【
図5A】
図5Aは、
図4の電気信号に対応する流路内の汗の状態を説明するための図である。
【
図5B】
図5Bは、
図4の電気信号に対応する流路内の汗の状態を説明するための図である。
【
図5C】
図5Cは、
図4の電気信号に対応する流路内の汗の状態を説明するための図である。
【
図6】
図6は、本実施の形態に係るウェアラブルデバイスを備える発汗分析装置の機能構成を示すブロック図である。
【
図7】
図7は、本実施の形態に係るウェアラブルデバイスを備える発汗分析装置のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
【
図8】
図8は、本実施の形態に係るウェアラブルデバイスを備える発汗分析装置の動作を説明するためのフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明の好適な実施の形態について、
図1から
図8を参照して詳細に説明する。
【0015】
[発明の概要]
まず、本発明の実施の形態に係るウェアラブルデバイス1の概要について、
図1を参照して説明する。
【0016】
図1は、ウェアラブルデバイス1の底面を模式的に示した図である。ウェアラブルデバイス1はユーザ(生体)に装着され、ユーザの皮膚SKの汗腺から分泌された汗SWを輸送する第1流路12、第2流路13、および第3流路14を形成する基板を備える。第1流路12および第3流路14の径は、第2流路13の径よりも小さい。本実施の形態では、第1流路12に流入する汗SWは、第1流路12から第2流路13へと輸送され、さらに、汗SWは第2流路13から第3流路14へと輸送され、第3流路14から外部へ排出される。
【0017】
ウェアラブルデバイス1は、光源15と受光素子16とが第2流路13を挟んで、互いに向かい合うように基板に配置されている。本実施の形態では、基板は、互いに接合された第1基板10と第2基板11とを含む。
【0018】
[ウェアラブルデバイスの構成]
次に、本発明の実施の形態について
図1から
図8を参照して説明する。
図1は、ウェアラブルデバイス1の底面の模式図である。
図2は、
図1のウェアラブルデバイス1のII-II’線断面図である。
図3は、
図1のウェアラブルデバイス1のIII-III’線断面図である。
【0019】
ウェアラブルデバイス1は、例えば、ユーザに装着される第1基板10および第2基板11、第1流路12、第2流路13、第3流路14、光源15、および受光素子16を備える。
【0020】
第1基板10は、第2基板11と対抗する面で第2基板11と接合されている。
【0021】
第2基板11は、第1基板10と対抗する面に、第1流路12と、第2流路13と、第3流路14とをそれぞれ形成する第1溝と、第2溝と、第3溝とを有する。本実施の形態では、溝が形成された第2基板11の面と、対抗する第1基板10の面とが接合されて形成された空間により、第1流路12、第2流路13、および第3流路14が形成される。
【0022】
また、第2基板11には、光源15と受光素子16とが第2流路13を挟んで、互いに向かうように配置されている。
【0023】
第1基板10および第2基板11の材料としては、任意の絶縁性材料を用いることができる。絶縁材料として、例えば、ガラスなどの親水性材料、あるいは樹脂などの疎水性材料を用いてもよい。
【0024】
第1流路12は、その一端が、第1基板10と第2基板11とが互いに接合された基板の側面(第1の側面)に開口し、他端は第2流路13の一端と接続され、皮膚SKの汗腺から分泌される汗SWを輸送する。第1流路12は、第2基板11の第1基板10と対抗する面に形成された溝(第1溝)と第1基板10とで形成された空間を有する。
【0025】
第1流路12の一端には、図示されない入口構造が設けられており、汗SWを収集する。例えば、汗SWを収集する入口構造は、ユーザの皮膚SKに接する開口を有する流路構造としてもよい。
【0026】
第1流路12の断面形状は、矩形や円形などとすることができる。また、第1流路12は例えば、流路長および流路幅が一定の細管であり、例えば、断面積が、1mm2程度あるいは1mm2以下とすることができる。第1流路12の内壁は、親水性および疎水性のいずれであってもよい。なお、第1流路12の内壁は疎水性とされている場合であっても、汗腺から分泌された汗SWは、その浸透圧により第1流路12から第2流路13、さらに第3流路14へと輸送される。
【0027】
第2流路13は、第1流路12の径よりも大きい径を有し、一端が第1流路12の他端と接続され、汗SWを輸送する。第2流路13の他端は、第3流路14の一端と接続されている。第2基板11の第1基板10と対抗する面に、第2流路13の溝(第2溝)が形成される。第2流路13は、互いに接合された第1基板10と第2基板11とで形成された空間を有する。
【0028】
本実施の形態では、
図1から
図3に示すように、第2流路13は流路長よりも大きい流路幅を有する。また、第2流路13の内壁は、疎水性とされている。第2流路13は、少なくとも汗SWの液滴の一滴分を保持できる体積を有する。第2流路13の断面形状は、
図1から
図3に示すように矩形としてもよく、また円形などとしてもよい。あるいは、第2流路13は、液滴が収まる球状の空間として形成されてもよい。
【0029】
第2流路13の内壁は、疎水性とされていることから、第1流路12で輸送された汗SWが第2流路13の入口に輸送されてくると、汗SWは、第2流路13において、液滴を形成する。
【0030】
第3流路14は、第2流路13の径よりも小さい径を有し、一端が第2流路13の他端に接続され、第3流路14の他端は、互いに接合された第1基板10および第2基板11を有する基板の側面(第2の側面)に開口し、汗SWを輸送する。第2基板11の第1基板10と対抗する面に、第3流路14の溝(第3溝)が形成される。第3流路14は、互いに接合された第1基板10と第2基板11とで形成された空間を有する。
【0031】
第3流路14の断面形状は、矩形や円形などとすることができる。また、第3流路14は、例えば、流路長および流路幅が一定の細管であり、例えば、断面積が、1mm2程度あるいは1mm2以下の、第2流路13の断面積よりも十分に小さい断面積を有する。第3流路14の内壁は、親水性とされている。本実施の形態では、第2流路13で形成される汗SWの液滴が、第3流路14の入口(一端)に接すると、形成された液滴分の体積の汗SWが第3流路14に吸い込まれるように流れ込み、第3流路14の出口(他端)側へ輸送される。
【0032】
第3流路14の他端には、例えば、第3流路14から輸送される汗SWの排出や蒸発を促す出口構造が設けられていてもよい。第3流路14の他端に設けられる出口構造の例としては、綿や絹等の繊維や多孔質セラミック基板などの多孔体を用いることができる。
【0033】
このように、細管の第1流路12と、流路の断面積が第1流路12および第3流路14より大きい疎水性の内壁を有する第2流路13と、親水性の内壁を有する細管の第3流路14とにより、毛細管現象により、第1流路12から第2流路13、さらに第2流路13から第3流路14へと汗SWが輸送される。
【0034】
光源15は、例えば、第2基板11に配置され、第2流路13に向けて光を出射する。光源15は、例えば、レーザーダイオードで構成される。例えば、
図1および
図2に示すように、光源15は、第2基板11における第1基板10と対抗する面の、第2流路13を形成する溝を挟んで、溝幅に沿った方向に後述の受光素子16と互いに向かい合うように配置されている。
【0035】
受光素子16は、フォトダイオードなどで構成され、例えば、第2基板11における第1基板10と対抗する面の、第2流路13を形成する溝を挟んで、溝幅に沿った方向に光源15と向かい合うように配置される。受光素子16は、光源15から出射され、汗SWが輸送される第2流路13を透過した光を受光する。受光素子16は、受光した光を電気信号に変換して出力する。光源15から受光素子16までの光路は、第2流路13を交差する。例えば、
図1に示すように、汗SWが輸送される流路長に対して垂直方向に沿った光路が形成される。
【0036】
上述したウェアラブルデバイス1は、以下の製造方法により作製される。まず、樹脂やSiをエッチングして流路となる溝が形成された型を作製し、次に、作製した型をもとに電鋳により金属構造体を作製し、作製した型をエッチングなどで除去し、金属製の成形型を得る。成形型を転写することで疎水性の樹脂などからなる流路が形成された第2基板11を成型する。その後、第1流路12および第3流路14の内壁を、例えば、プラズマ処理により親水性とする表面処理を施す。最後に、疎水性の樹脂などの絶縁性材料からなる第1基板10の面と流路の溝が形成された第2基板11の面とを貼り合わせてウェアラブルデバイス1とする。
【0037】
また、ウェアラブルデバイス1は、第1基板10および第2基板11として、ガラス基板など、親水性の絶縁性材料を用いることもできる。この場合、第2基板11に形成される第1流路12、第2流路13、および第3流路14は親水性の内壁を有する。この場合、第2流路13については、例えば、シランカップリング処理やフッ素プラズマ処理などで、第2流路13の内壁を疎水性(撥水性)とする表面処理を施す。フッ素プラズマ処理を用いた場合、内壁が不活性となり、汗SWに皮脂などが含まれている場合でも第2流路13の内壁に撥水性を持たせることができる。
【0038】
図5Aに示すように、皮膚SKの汗腺より分泌された汗SWが、第1流路12から流れ込み、第2流路13に輸送され、さらに発汗量の増加あるいは継続的に発汗されることで、液体の汗SWが疎水性の内壁を有する第2流路13内で、例えば、液滴を形成する。第2流路13において汗SWの液滴が形成される前は、光源15から出射された光は、第2流路13内の空気層を透過して受光素子16で受光される。一方、第2流路13において液滴が形成され第3流路14側へ近づくと、光源15から出射された光は、汗SWの液体層を透過して、受光素子16で受光される。
【0039】
その後、
図5Bに示すように、さらに汗SWの発汗量が増加あるいは継続的に発汗することで、第2流路13の液滴が、親水性の内壁を有する第3流路14の入口に接触すると、毛細管現象により、第2流路13内の汗SWが第3流路14に吸引される。このとき、第2流路13内の汗SWの液滴は消失するため、第2流路13は空気層のみとなり、光源15から出射された光は、空気層のみを透過して受光素子16で受光される。
【0040】
その後、
図5Cに示すように、さらに発汗量が増加あるいは継続的な発汗が生ずることで、再び第2流路13において汗SWの液滴が形成される。このように、第2流路13内における汗SWの出現と消失のサイクルを汗SWの分泌速度(発汗速度)に応じて繰り返す。
【0041】
図4は、光源15および受光素子16によってウェアラブルデバイス1が光学的に測定した汗SWに関する物理量である受光量(光強度)を示した電気信号の一例である。
【0042】
図4の縦軸は受光素子16によって受光された光の受光量を示しており、横軸は時間を示す。また、
図5A、
図5B、
図5Cは、
図4の各時刻(a)、(b)、(c)での第2流路13を流れる汗SWの状態を示している。
【0043】
受光素子16から出力される電気信号は、
図4に示すように、第2流路13での汗SWの液滴の形成および消失のサイクルに応じた連続するパルス波形のような信号波形を有する。
【0044】
図4の時刻(a)での電流値は、
図5Aに示すように、第2流路13に汗SWの液滴が形成されて光源15から受光素子16までの光路と交差する。汗SWの液体層を透過した光の受光量(光強度)は、第2流路13内に空気が媒質として含まれている場合と比較して、受光量は減少する。また、第2流路13に輸送される汗SWの量、つまり、媒質に含まれる空気層および汗SWの量に応じて受光量が変化する。
【0045】
図4の時刻(b)では、
図5Bに示すように、光源15から出射された光は、第2流路13の空気層のみを介して受光素子16で受光される。その後、一定の時間にわたって発汗量が生ずると、
図4の時刻(c)に対応する
図5Cに示すように、再び汗SWが第2流路13に輸送され、光源15からの光が空気層から汗SWの液体層の順に媒質が変化しながら透過して、受光素子16で受光される。
【0046】
[発汗分析装置の機能ブロック]
次に、上述したウェアラブルデバイス1を備える発汗分析装置100の機能構成について、
図6のブロック図を参照して説明する。
【0047】
発汗分析装置100は、ウェアラブルデバイス1と、取得部20と、第1算出回路21と、第2算出回路22と、記憶部23と、出力部24とを備える。
【0048】
取得部20は、ウェアラブルデバイス1で得られた電気信号を取得する。取得部20は、取得した電気信号の増幅、ノイズの除去、AD変換などの信号処理を行う。取得された電気信号の時系列データは、記憶部23に蓄積される。取得部20によって取得される電気信号の時系列データは、例えば、
図4に示すように、上述した第2流路13における汗SWの出現および消失のサイクルに応じたピークを有する波形となる。
【0049】
第1算出回路21は、電気信号の極大値または極小値の発生の頻度より、発汗に関する物理量を算出する。例えば、第1算出回路21は、電気信号の時系列データから、予め求められている第2流路13に形成される汗SWの液滴の体積に液滴の出現(あるいは消失)回数(つまり
図4のピークの数)を乗ずることで、発汗量を算出する。汗SWの液滴の体積は、例えば、第2流路13の体積と汗SWの特性とにより事前に計算で求めることができる。あるいは、実験により液滴の体積を求めてもよい。
【0050】
また、第1算出回路21は、予め求められている汗SWの液滴の体積を、第2流路13における汗SWの出現(あるいは消失)の周期と、第1流路12あるいは第1流路12に接続されている入口構造に接触するユーザの皮膚SKの面積で除算することで、単位面積当たりの発汗速度を算出する。なお、皮膚SKの面積として第1流路12あるいは入口構造の開口の断面積を用いることができる。
【0051】
第2算出回路22は、ウェアラブルデバイス1で得られた電気信号から、汗SWに含まれる所定の成分の濃度を算出する。例えば、第2算出回路22は、汗SWに含まれる成分(水、塩化ナトリウム、尿素、乳酸など)の濃度を算出する。より詳細には、第2算出回路22は、光源15のレーザ波長を特定の汗SWの成分の吸収波長とし、汗SWが第2流路13に輸送される際の受光素子16での光の受光量から、特定の汗の成分濃度を算出することができる。
【0052】
記憶部23は、取得部20によってウェアラブルデバイス1から取得された電気信号の時系列データを記憶する。また、記憶部23には、第2流路13の体積、光源15のレーザ波長に関する情報が予め記憶されている。
【0053】
出力部24は、第1算出回路21および第2算出回路22で算出された発汗量、発汗速度、および汗SWの成分濃度を出力する。出力部24は、例えば、図示されない表示装置に算出結果を表示することができる。あるいは、出力部24は、後述の通信I/F105より、図示されない外部の通信端末装置に算出結果を送出してもよい。
【0054】
[発汗分析装置のハードウェア構成]
次に、上述した機能を有するウェアラブルデバイス1を備える発汗分析装置100を実現するハードウェア構成の一例について、
図7を参照して説明する。
【0055】
図7に示すように、発汗分析装置100は、例えば、バスを介して接続されるMCU101、メモリ102、AFE103、ADC104、通信I/F105を備えるコンピュータと、これらのハードウェア資源を制御するプログラムによって実現することができる。発汗分析装置100には、例えば、外部に設けられたウェアラブルデバイス1がバスを介して接続されている。また、発汗分析装置100は、電源106を備え、
図6および
図7に示すウェアラブルデバイス1以外の装置全体への電源供給を行う。
【0056】
メモリ102には、MCU(Micro Control Unit)101が各種制御や演算を行うためのプログラムが予め格納されている。MCU101とメモリ102とによって、
図6に示した取得部20、第1算出回路21、第2算出回路22を含む発汗分析装置100の各機能が実現される。
【0057】
AFE(Analog Front End)103は、ウェアラブルデバイス1で測定されたアナログの電流値を示す微弱な電気信号である測定信号を増幅する回路である。
【0058】
ADC(Analog-to-Digital Converter)104は、AFE103で増幅されたアナログ信号を所定のサンプリング周波数でデジタル信号に変換する回路である。AFE103およびADC104は、
図6で説明した取得部20を実現する。
【0059】
メモリ102は、フラッシュメモリなどの不揮発性メモリや、DRAMなどの揮発性メモリなどで実現される。メモリ102は、ADC104より出力された信号の時系列データを一時的に記憶する。メモリ102は、
図6で説明した記憶部23を実現する。
【0060】
また、メモリ102は、発汗分析装置100が発汗分析処理を行うためのプログラムを格納するプログラム格納領域を有する。さらには、例えば、上述したデータやプログラムやなどをバックアップするためのバックアップ領域などを有していてもよい。
【0061】
通信I/F105は、通信ネットワークNWを介して各種外部電子機器との通信を行うためのインターフェース回路である。
【0062】
通信I/F105としては、例えば、LTE、3G、4G、5G、Bluetooth(登録商標)、Bluetooth Low Energy、Ethernet(登録商標)などの有線や無線によるデータ通信規格に対応した通信インターフェースおよびアンテナが用いられる。通信I/F105によって、
図6で説明した出力部24が実現される。
【0063】
なお、発汗分析装置100は、MCU101に内蔵されている時計、あるいは、図示されないタイムサーバから時刻情報を取得してサンプリング時刻として用いる。
【0064】
[発汗分析方法]
次に、上述した構成を有するウェアラブルデバイス1を備えた発汗分析装置100の動作について、
図8のフローチャートを用いて説明する。事前にウェアラブルデバイス1がユーザに装着されて、電源106がONとなり発汗分析装置100が起動すると、以下の処理が実行される。
【0065】
まず、取得部20は、ウェアラブルデバイス1から電流値を示す電気信号を取得する(ステップS1)。次に、取得部20は、電気信号を増幅する(ステップS2)。より詳細には、AFE103は、ウェアラブルデバイス1で測定された微弱な電流信号を増幅する。
【0066】
次に、取得部20は、ステップS2で増幅された電気信号をAD変換する(ステップS3)。具体的には、ADC104が、AFE103で増幅されたアナログ信号を所定のサンプリング周波数でデジタル信号に変換する。デジタル信号に変換された電気信号の時系列データは記憶部23に記憶される(ステップS4)。
【0067】
次に、第1算出回路21は、取得された電気信号から、ユーザの発汗量を算出する(ステップS5)。その後、第1算出回路21は、電気信号から発汗速度を算出する(ステップS6)。
【0068】
次に、第2算出回路22は、取得された電気信号から、汗SWに含まれる所定の成分の濃度を算出する(ステップS7)。その後、測定が終了すると(ステップS8:YES)、出力部24は、発汗量、発汗速度、および成分濃度を含む算出結果を出力する(ステップS9)。一方、測定が終了していない場合には(ステップS8:NO)、処理は、ステップS1に戻される。
【0069】
なお、第1算出回路21は、発汗量および発汗速度のいずれかを算出する構成としてもよい。また、設定により、発汗量、発汗速度、および成分濃度のうちのいずれか1つあるいは2つの値を算出する構成とすることもでき、これらの値が算出される順番は任意である。
【0070】
また、説明した実施の形態において、ウェアラブルデバイス1は、ユーザの皮膚SKから汗SWを収集する入口構造と接続されていれば、ユーザの体にバンドで固定されていても、ユーザが装着する衣服に固定されていてもよい。
【0071】
以上説明したように、本実施の形態によれば、ウェアラブルデバイス1は、基板に形成された、内壁が疎水性とされた第2流路13と、第2流路13と接続し第2流路13の径よりも小さい径を有する親水性の内壁を有する第3流路14とによって汗SWが輸送される。また、光源15と受光素子16とが第2流路13を挟んで、互いに向かい合うように配置されている。そのため、エアーポンプを用いることなく、汗に関する物理量を測定することができる。また、測定された汗に関する物理量から、発汗量や発汗速度などの発汗に関する物理量や汗に含まれる成分を測定できる。
【0072】
本実施の形態に係るウェアラブルデバイス1は、エアーポンプを用いることなく汗SWを液体の状態で回収し、一定体積ごとに第2流路13から第3流路14に輸送されるので、ウェアラブルデバイス1のサイズをより小型化できる。また、その結果として、発汗分析装置100のサイズを小型化することができる。
【0073】
また、本実施の形態に係るウェアラブルデバイス1は、光源15と受光素子16とを備え、一定の周期で汗SWが第2流路13に出現し第3流路14に輸送されるサイクルに応じた受光量の変化に伴う電流信号の時系列データを測定する。そのため、ユーザに装着されたウェアラブルデバイス1により、光学的に汗に関する物理量を測定することができる。
【0074】
以上、本発明のウェアラブルデバイス、発汗分析装置、および発汗分析方法における実施の形態について説明したが、本発明は説明した実施の形態に限定されるものではなく、請求項に記載した発明の範囲において当業者が想定し得る各種の変形を行うことが可能である。
【符号の説明】
【0075】
1…ウェアラブルデバイス、10…第1基板、11…第2基板、12…第1流路、13…第2流路、14…第3流路、15…光源、16…受光素子、20…取得部、21…第1算出回路、22…第2算出回路、23…記憶部、24…出力部、100…発汗分析装置、101…MCU、102…メモリ、103…AFE、104…ADC、105…通信I/F、106…電源、SW…汗。