(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-12-04
(45)【発行日】2023-12-12
(54)【発明の名称】表示制御装置、表示制御方法および表示制御プログラム
(51)【国際特許分類】
G06T 11/60 20060101AFI20231205BHJP
A01K 1/01 20060101ALI20231205BHJP
A01K 23/00 20060101ALI20231205BHJP
G06T 1/00 20060101ALI20231205BHJP
【FI】
G06T11/60 100A
A01K1/01 801Z
A01K23/00 Z
G06T1/00 280
(21)【出願番号】P 2019201031
(22)【出願日】2019-11-05
【審査請求日】2022-10-26
(73)【特許権者】
【識別番号】000115108
【氏名又は名称】ユニ・チャーム株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】水谷 勝己
(72)【発明者】
【氏名】大池 洋貴
【審査官】中田 剛史
(56)【参考文献】
【文献】特開2014-207586(JP,A)
【文献】特開2007-175032(JP,A)
【文献】特開2013-101529(JP,A)
【文献】登録実用新案第3192413(JP,U)
【文献】特開2017-136110(JP,A)
【文献】特開2011-186533(JP,A)
【文献】国際公開第2011/004608(WO,A1)
【文献】特開2006-285563(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06T 11/60
A01K 23/00
G06T 1/00
A01K 1/01
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定の装着具が装着されたペットが撮影された撮影画像を取得する取得部と、
前記撮影画像に撮影された装着具と対応する種別の吸収性物品を特定する特定部と、
前記ペットが前記特定部により特定された吸収性物品を仮想的に装着した態様で、前記撮影画像に当該吸収性物品の画像を重畳した状態で表示させる表示制御部と
を有することを特徴とする表示制御装置。
【請求項2】
前記取得部は、前記装着具として、胴回りに巻く装着具が装着されたペットが撮影され撮影画像を取得する
ことを特徴とする請求項1に記載の表示制御装置。
【請求項3】
前記取得部は、前記装着具として、胴回りの大きさごとに異なる装着具が装着されたペットが撮影された撮影画像を取得する
ことを特徴とする請求項2に記載の表示制御装置。
【請求項4】
前記特定部は、前記装着具と対応する大きさの吸収性物品を特定する
ことを特徴とする請求項3に記載の表示制御装置。
【請求項5】
前記取得部は、前記装着具として、前記ペットの性別に応じて異なる装着具が装着されたペットが撮影された撮影画像を取得する
ことを特徴とする請求項1~4のうちいずれか1つに記載の表示制御装置。
【請求項6】
前記特定部は、前記装着具と対応する性別用の吸収性物品を特定する
ことを特徴とする請求項5に記載の表示制御装置。
【請求項7】
前記取得部は、前記吸収性物品の種別ごとに予め準備された複数の装着具のうちいずれかの装着具が装着されたペットの撮影画像を取得する
ことを特徴とする請求項1~6のうちいずれか1つに記載の表示制御装置。
【請求項8】
前記特定部は、前記装着具の装着態様に基づいて、前記ペットの前後方向をさらに特定し、
前記表示制御部は、前記特定部により特定された前後方向に基づいて、前記撮影画像に当該吸収性物品の画像を重畳した状態で表示させる
ことを特徴とする請求項1~7のうちいずれか1つに記載の表示制御装置。
【請求項9】
前記取得部は、前記装着具として、前記ペットの前後方向を示す表示が付与された装着具が装着されたペットが撮影された撮影画像を取得する
ことを特徴とする請求項8に記載の表示制御装置。
【請求項10】
前記表示制御部は、利用者からの操作に従って、仮想的に装着させた吸収性物品の外観を変更させる
ことを特徴とする請求項1~9のうちいずれか1つに記載の表示制御装置。
【請求項11】
前記取得部は、対応する吸収性物品の種別に応じた識別情報が付与された装着具が装着されたペットの撮影画像を取得し、
前記特定部は、前記撮影画像に撮影された装着具に付与された識別情報と対応する種別の吸収性物品を特定する
ことを特徴とする請求項1~10のうちいずれか1つに記載の表示制御装置。
【請求項12】
前記取得部は、対応する吸収性物品の種別に応じた複数の識別情報であって、それぞれ前記装着具を装着したペットの前後方向若しくは胴回り方向に応じて異なる複数の識別情報が付与された装着具が装着されたペットの撮影画像を取得し、
前記特定部は、前記撮影画像に撮影された装着具に付与された識別情報と対応する種別の吸収性物品を特定するとともに、前記ペットの前後方向若しくは胴回り方向を特定し、
前記表示制御部は、前記ペットの前後方向若しくは胴回り方向に基づいて、前記ペットが前記特定部により特定された種別の吸収性物品を仮想的に装着した態様で、前記撮影画像に当該吸収性物品の画像を重畳した状態で表示させる
ことを特徴とする請求項1~11のうちいずれか1つに記載の表示制御装置。
【請求項13】
前記取得部は、利用者が利用する端末装置が撮影した撮影画像を取得し、
前記表示制御部は、前記利用者が利用する端末装置に前記撮影画像を表示させる
ことを特徴とする請求項1~12のうちいずれか1つに記載の表示制御装置。
【請求項14】
前記取得部は、前記端末装置が実行するアプリケーションであって、ウェブコンテンツを表示させるためのアプリケーションを介して前記端末装置が撮影した撮影画像を取得し、
前記表示制御部は、前記アプリケーションを介して、前記利用者が利用する端末装置に前記撮影画像を表示させる
ことを特徴とする請求項13に記載の表示制御装置。
【請求項15】
前記表示制御部が前記画像を表示させた端末装置の位置と、当該端末装置に表示させた画像とを対応付けて記憶する記憶部と、
他の端末装置から所定の施設が撮影された撮影画像と、当該撮影画像が撮影された位置とを受付けた場合は、当該位置と対応付けて記憶された画像を当該撮影画像に重畳したコンテンツを当該他の端末装置に提供する提供部と
を有することを特徴とする請求項1~14のうちいずれか1つに記載の表示制御装置。
【請求項16】
表示制御装置が実行する表示制御方法であって、
所定の装着具が装着されたペットが撮影された撮影画像を取得する取得工程と、
前記撮影画像に撮影された装着具と対応する種別の吸収性物品を特定する特定工程と、
前記ペットが前記特定工程により特定された吸収性物品を仮想的に装着した態様で、前記撮影画像に当該吸収性物品の画像を重畳した状態で表示させる表示制御工程と
を含むことを特徴とする表示制御方法。
【請求項17】
所定の装着具が装着されたペットが撮影された撮影画像を取得する取得手順と、
前記撮影画像に撮影された装着具と対応する種別の吸収性物品を特定する特定手順と、
前記ペットが前記特定手順により特定された吸収性物品を仮想的に装着した態様で、前記撮影画像に当該吸収性物品の画像を重畳した状態で表示させる表示制御手順と
をコンピュータに実行させるための表示制御プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、表示制御装置、表示制御方法および表示制御プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、情報処理の進歩に従い、様々な態様で利用者に情報を提供する技術が提案されている。このような情報提供技術の一例として、犬の撮像画像に、犬用の服画像を重ねることで、犬が服を仮想的に装着している画像を提供するAR(Augmented Reality)の技術が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上述した従来技術では、適切なペット用の吸収性物品の情報を提供することができないという問題がある。
【0005】
例えば、ペットの排泄物を吸収するための吸収性物品は、漏れを防ぐため、ペットの身体の大きさに合った製品を利用する必要がある。しかしながら、犬や猫等のペットは、毛量により見た目の大きさと実際の身体の大きさに差があり、毛量が季節や種別により変化するため、外見のみから適切な製品を特定するのが困難である。
【0006】
本願は、上記に鑑みてなされたものであって、ペット用の吸収性物品の情報を適切に提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本願に係る表示制御装置は、所定の装着具が装着されたペットが撮影された撮影画像を取得する取得部と、前記撮影画像に撮影された装着具と対応する種別の吸収性物品を特定する特定部と、前記ペットが前記特定部により特定された吸収性物品を仮想的に装着した態様で、前記撮影画像に当該吸収性物品の画像を重畳した状態で表示させる表示制御部とを有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
実施形態の一態様によれば、適切なペット用の吸収性物品の情報を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】
図1は、実施形態に係る表示制御装置が実行する表示制御処理の一例を示す図である。
【
図2】
図2は、実施形態に係る装着具を概念的に説明する説明図である。
【
図3】
図3は、吸収性物品の外観変更の一例を示す図である。
【
図4】
図4は、実施形態に係る表示制御装置が他の利用者に画像を提供する処理の流れの一例を説明する図である。
【
図5】
図5は、実施形態に係る画像コンテンツの投稿画面の一例を示す図である。
【
図6】
図6は、実施形態に係る共有コンテンツの一例を示す図である。
【
図7】
図7は、実施形態に係る表示制御システムの構成例を示す図である。
【
図8】
図8は、実施形態に係る識別情報記憶部の一例を示す図である。
【
図9】
図9は、実施形態に係る共有コンテンツ記憶部の一例を示す図である。
【
図10】
図10は、実施形態に係る表示制御処理手順を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本明細書及び添付図面の記載により、少なくとも以下の事項が明らかとなる。
【0011】
(請求項1)
所定の装着具が装着されたペットが撮影された撮影画像を取得する取得部と、前記撮影画像に撮影された装着具と対応する種別の吸収性物品を特定する特定部と、前記ペットが前記特定部により特定された吸収性物品を仮想的に装着した態様で、前記撮影画像に当該吸収性物品の画像を重畳した状態で表示させる表示制御部とを有することを特徴とする表示制御装置。
【0012】
このような表示制御装置によれば、所定の装着具が装着されたペットが撮影された撮影画像から、この装着具と対応する種別の吸収性物品を特定し、特定した吸収性物品をこのペットが仮想的に装着した態様となるよう、撮影画像に当該吸収性物品の画像を重畳した状態で表示させる。これにより、表示制御装置は、適切なペット用の吸収性物品の情報を提供することができる。
【0013】
(請求項2)
また、表示制御装置は、前記装着具として、胴回りに巻く装着具が装着されたペットが撮影され撮影画像を取得する。
【0014】
このような表示制御装置によれば、毛量により見た目の大きさと実際の身体の大きさに差があるペットを対象とする場合であっても、実際の身体の大きさに合った状態で吸収性物品が仮想的に装着された態様の撮影画像を提供することができるため、利用者に対して適切な製品(吸収性物品)を特定させることができる。
【0015】
(請求項3)
例えば、表示制御装置は、前記装着具として、胴回りの大きさごとに異なる装着具が装着されたペットが撮影された撮影画像を取得する。
【0016】
このような表示制御装置によれば、毛量により見た目の大きさと実際の身体の大きさに差があるペットを対象とする場合であっても、実際の身体の大きさに合った状態で吸収性物品が仮想的に装着された態様の撮影画像を提供することができるため、利用者に対して適切な製品(吸収性物品)を特定させることができる。
【0017】
(請求項4)
また、表示制御装置は、前記装着具と対応する大きさの吸収性物品を特定する。
【0018】
このような表示制御装置によれば、毛量により見た目の大きさと実際の身体の大きさに差があるペットを対象とする場合であっても、実際の身体の大きさに合った状態で吸収性物品が仮想的に装着された態様の撮影画像を提供することができるため、利用者に対して適切な製品(吸収性物品)を特定させることができる。
【0019】
(請求項5)
また、表示制御装置は、前記装着具として、前記ペットの性別に応じて異なる装着具が装着されたペットが撮影された撮影画像を取得する。
【0020】
このような表示制御装置によれば、ペットの性別に合わせて形状や機能が異なる吸収性物品が存在する場合であっても、これら吸収性物品のうち、利用者のペットの性別に応じた形状や機能の吸収性物品が仮想的に装着された態様の撮影画像を提供することができるため、利用者に対して適切な製品(吸収性物品)を特定させることができる。
【0021】
(請求項6)
また、表示制御装置は、前記装着具と対応する性別用の吸収性物品を特定する。
【0022】
このような表示制御装置によれば、ペットの性別に合わせて形状や機能が異なる吸収性物品が存在する場合、これら吸収性物品のうち、利用者のペットの性別に応じた形状や機能の吸収性物品が仮想的に装着された態様の撮影画像を提供することができるため、利用者に対して適切な製品(吸収性物品)を特定させることができる。
【0023】
(請求項7)
また、表示制御装置は、前記吸収性物品の種別ごとに予め準備された複数の装着具のうちいずれかの装着具が装着されたペットの撮影画像を取得する。
【0024】
このような表示制御装置によれば、利用者のペットの実際の身体の大きさや、利用者のペットの性別に応じた態様で吸収性物品が仮想的に装着された撮影画像を提供することができるため、利用者に対して適切な製品(吸収性物品)を特定させることができる。
【0025】
(請求項8)
また、表示制御装置は、前記装着具の装着態様に基づいて、前記ペットの前後方向をさらに特定し、特定した前後方向に基づいて、前記撮影画像に当該吸収性物品の画像を重畳した状態で表示させる。
【0026】
このような表示制御装置によれば、吸収性物品にはペットに装着させる際の正しい向きが定められている場合、正しい向きで吸収性物品が仮想的に装着された態様の撮影画像を提供することができるため、利用者に対して適切な製品(吸収性物品)を特定させることができる。
【0027】
(請求項9)
例えば、表示制御装置は、前記装着具として、前記ペットの前後方向を示す表示が付与された装着具が装着されたペットが撮影された撮影画像を取得する。
【0028】
このような表示制御装置によれば、吸収性物品にはペットに装着させる際の正しい向きが定められている場合、正しい向きで吸収性物品が仮想的に装着された態様の撮影画像を提供することができるため、利用者に対して適切な製品(吸収性物品)を特定させることができる。
【0029】
(請求項10)
また、表示制御装置は、利用者からの操作に従って、仮想的に装着させた吸収性物品の外観を変更させる。
【0030】
このような表示制御装置によれば、吸収性物品には外観(例えば、色や模様等)にバリエーションが存在する場合、利用者に対して自身のペットにはどの外観の吸収性物品が合っているかを容易にイメージさせることができる。
【0031】
(請求項11)
また、表示制御装置は、対応する吸収性物品の種別に応じた識別情報が付与された装着具が装着されたペットの撮影画像を取得し、前記撮影画像に撮影された装着具に付与された識別情報と対応する種別の吸収性物品を特定する。
【0032】
このような表示制御装置によれば、吸収性物品には、例えば、性別に応じて複数の種別が存在する場合、撮影画像に重畳させる対象の吸収性物品を高精度に特定することができる。
【0033】
(請求項12)
また、表示制御装置は、対応する吸収性物品の種別に応じた複数の識別情報であって、それぞれ前記装着具を装着したペットの前後方向若しくは胴回り方向に応じて異なる複数の識別情報が付与された装着具が装着されたペットの撮影画像を取得し、前記撮影画像に撮影された装着具に付与された識別情報と対応する種別の吸収性物品を特定するとともに、前記ペットの前後方向若しくは胴回り方向を特定し、前記ペットの前後方向若しくは胴回り方向に基づいて、前記ペットが前記特定部により特定された種別の吸収性物品を仮想的に装着した態様で、前記撮影画像に当該吸収性物品の画像を重畳した状態で表示させる。
【0034】
このような表示制御装置によれば、ペット大きさ、ペットの向きに応じて、不自然がないようより最適な態様で吸収性物品が仮想的に装着された撮影画像を提供することができるため、利用者に対して適切な製品(吸収性物品)を特定させることができる。
【0035】
(請求項13)
また、表示制御装置は、利用者が利用する端末装置が撮影した撮影画像を取得し、前記利用者が利用する端末装置に前記撮影画像を表示させる。
【0036】
このような表示制御装置によれば、当該表示制御装置は、例えば、利用者が利用する端末装置と協働するサーバ装置であるため、撮影画像に吸収性物品の画像を重畳した状態で表示させる表示制御処理の処理速度を向上させることができる。
【0037】
(請求項14)
また、表示制御装置は、前記端末装置が実行するアプリケーションであって、ウェブコンテンツを表示させるためのアプリケーションを介して前記端末装置が撮影した撮影画像を取得し、前記アプリケーションを介して、前記利用者が利用する端末装置に前記撮影画像を表示させる。
【0038】
このような表示制御装置によれば、吸収性物品の画像(仮想的な画像)として、より高度な画像を端末装置に表示させることができる。
【0039】
(請求項15)
また、表示制御装置は、画像を表示させた端末装置の位置と、端末装置に表示させた画像とを対応付けて記憶する。そして、表示制御装置は、他の端末装置から所定の施設が撮影された撮影画像と、撮影画像が撮影された位置とを受付けた場合は、受付けた位置と対応付けて記憶された画像を撮影画像に重畳したコンテンツを他の端末装置に提供する。
【0040】
このような表示制御装置によれば、ある地域に居住する利用者が撮影した画像であって、吸収性物品を仮想的に装着したペットの画像を、同じ地域に所在する他の利用者に対して提供することができるので、吸収性物品の広告効果を向上させることができる。
【0041】
以下に、表示制御装置、表示制御方法および表示制御プログラムを実施するための形態(以下、「実施形態」と記載する)の一例について図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この実施形態により表示制御装置、表示制御方法および表示制御プログラムが限定されるものではない。また、以下の実施形態において同一の部位には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
【0042】
[実施形態]
〔1.表示制御処理の概要〕
まず、実施形態に係る表示制御処理の概要を前提に基づいて説明する。また、説明に当たって、本実施態では、表示制御処理の対象とするペットは「犬」であるものとする。しかしながら、実施形態に係る表示制御処理を適用可能なペットの種別は「犬」だけに限定されるものではない。
【0043】
ここで、ペットの排泄物を吸収するための吸収性物品は、「高齢犬等を対象とした介助目的の製品」というイメージを強く持たれているが、実際には、介助目的以外にも様々な目的で使用されるものである。例えば、吸収性物品の中には、野外でのマーキングを防止するために利用されるマーキング防止用の製品が存在する。このようなマーキング防止用の吸収性物品は、例えば、犬が高齢であるか否か、要介助の犬であるか否かに拘わらず利用されることがある。しかしながら、上記の通り、吸収性物品自体には、「高齢犬等を対象とした介助目的の製品」というネガティブなイメージを持たれている傾向があるため、吸収性物品が浸透しにくいという問題がある。このようなことから、実施形態に係る表示制御処理は、吸収性物品に対するネガティブなイメージを払拭させることで、より多くの利用者を獲得することを目的になされるものである。
【0044】
また、吸収性物品に対するネガティブなイメージを払拭させて、より多くの利用者を獲得できるようにするには、利用者に対して吸収性物品を身近に触れさせることで、吸収性物品はペットに対してファション感覚でおしゃれに身に着けさせる製品であるとのライトなイメージを抱かせることも重要である。例えば、利用者に対して、端末装置(例えば、スマートフォン)を介して、着せ替え感覚で吸収性物品をペットに装着させることができれば、吸収性物品をより身近に捉えさせることができる。
【0045】
実施形態に係る表示制御処理は、以上のような前提を踏まえて行われるものである。例えば、実施形態に係る表示制御処理は、
図1に示す表示制御装置100によって行われる。具体的には、表示制御装置100は、実施形態に係る表示制御処理として、所定の装着具が装着されたペットが撮影された撮影画像を取得し、この撮影画像に撮影された装着具と対応する種別の吸収性物品を特定し、この吸収性物品をペットが仮想的に装着した態様で、撮影画像に当該吸収性物品の画像を重畳した状態で表示させる、という表示制御処理を行う。
【0046】
例えば、表示制御装置100は、対応する吸収性物品の種別に応じた複数の識別情報であって、それぞれ装着具を装着したペットの前後方向若しくは胴回り方向に応じて異なる複数の識別情報が付与された装着具が装着されたペットの撮影画像を取得する。このような状態において、表示制御装置100は、撮影画像に撮影された装着具に付与された識別情報と対応する種別の吸収性物品を特定するとともに、ペットの前後方向若しくは胴回り方向を特定する。そして、表示制御装置100は、ペットの前後方向若しくは胴回り方向に基づいて、ペットが吸収性物品(特定した吸収性物品)を仮想的に装着した態様で、撮影画像に当該吸収性物品の画像を重畳した状態で表示させる。
【0047】
〔2.表示制御処理について〕
以下では、実施形態に係る表示制御装置100が実行する表示制御処理について説明する。また、実施形態に係る吸収性物品には、ペットの性別に合わせて複数種別が存在する。また、実施形態に係る吸収性物品は、製品として販売されるものである。
【0048】
〔2-1.装着具について〕
実施形態に係る表示制御装置100が実行する表示制御処理の一例を説明する前に、
図2を用いて、ペットに装着させる装着具について説明する。
図2は、実施形態に係る装着具を概念的に説明する説明図である。
図2に示すように、実施形態に係る装着具は、ペットの胴回りに巻きつけることでペットに装着させるものでる。このようなことから、実施形態に係る装着具は、
図2に示すように、帯状の物体である。実施形態に係る装着具は、如何なる素材であってもよく、例えば、耐久性の高いエナメル、綿、あるいは麻等が一例として挙げられる。
【0049】
また、ペットを犬とすると、犬は、性別、年齢、犬種によってサイズ(例えば、胴回りサイズ)は様々である。したがって、実施形態に係る装着具は、性別毎の複数の異なる胴回りサイズに合わせて、各サイズに合った大きさ(長さ)のものが用意されている。例えば、実施形態に係る装着具は、雄および雌それぞれの性別に毎に、胴回りサイズ「Sサイズ」、胴回りサイズ「Mサイズ」、胴回りサイズ「Lサイズ」、といった3つの大きさ(サイズ)のものが用意されている。
図2の例では、「雄用」かつ「Sサイズ」の装着具として「装着具PTS1」、「雄用」かつ「Mサイズ」の装着具として「装着具PTS2」、「雄用」かつ「Lサイズ」の装着具として「装着具PTS3」が例示されている。また、
図2の例では、「雌用」かつ「Sサイズ」の装着具として「装着具PTS4」、「雌用」かつ「Mサイズ」の装着具として「装着具PTS5」、「雌用」かつ「Lサイズ」の装着具として「装着具PTS6」が例示されている。
【0050】
また、このようなことから、製品としての吸収性物品には、例えば、「雄用Sサイズ」、「雄用Mサイズ」、「雄用Lサイズ」、「雌用Sサイズ」、「雌用Mサイズ」、「雌用Lサイズ」といった種別が存在する。
【0051】
また、
図2に示すように、装着具には、矢印マークDMと、ARマーカとが予め付与されている。矢印マークDMは、ペットの前後方向を示す表示であって、ペットに対して装着具を装着する際の装着方向を規定する情報である。例えば、ペットの飼い主(利用者の一例)は、矢印マークDMが示す矢印の方向をペットの頭に向けるかたちで、装着具をペットの胴に巻きつける。このようなことから、矢印マークDMが示す矢印の方向に従って、正しい向きで装着具が装着された場合、矢印マークDMが示す矢印の方向は、ペットの前後方向のうち前方向を示し、矢印マークDMが示す矢印とは反対方向は、ペットの前後方向のうち後ろ方向を示す。なお、前方向とは、例えば、ペットの胴体あるいは足が向いている方向である。
【0052】
ARマーカは、後述する識別情報記憶部121における「識別情報」に対応し、吸収性物品の種別の特定、ペットが撮影された撮影画像に対して重畳させる画像であって、当該ペットに対して仮想的に装着させる吸収性物品の画像の特定、ペットの前後方向もしくは胴回り方向の特定に利用される。
【0053】
ここで、装着具PTS1を例に、ARマーカについてより詳細に説明する。なお、
図2において、装着具PTS1以外の5つの装着具に付与される各ARマーカについても、以下に説明する内容と同様のことがいえるため、装着具PTS1以外の5つの装着具に付与されるARマーカについては説明を省略する。
図2の例では、装着具PTS1には、ARマーカARM1、ARマーカARM2、ARマーカARM3といった3つのARマーカが付与されている。そして、装着具PTS1が矢印マークDMに従って装着された場合、ARマーカARM1はペットの胴体の右側に位置し、ARマーカARM2はペットの胴体の上部(背中)に位置し、ARマーカARM3はペットの胴体の左側に位置することになる。
【0054】
このようなことから、後述する識別情報記憶部121において、ARマーカと方向情報とが対応付けられることにより、表示制御装置100は、ペットの胴におけるどの位置のARマーカが検出されたかに応じて、撮影画像中のペットの前後がどの方向であるかを特定することができるようになる。例えば、識別情報記憶部121において、ARマーカARM1と、方向情報♯1がとが対応付けられており、方向情報♯1は「左方向」を示すものとする。このような状態において、表示制御装置100は、撮影画像からARマーカARM1を検出した場合、識別情報記憶部121を参照することで、当該撮影画像に写されるペットの胴体は「左方向」を向いていることを特定することができる。また、例えば、識別情報記憶部121において、ARマーカARM3と、方向情報♯3がとが対応付けられており、方向情報♯3は「右方向」を示すものとする。このような状態において、表示制御装置100は、撮影画像からARマーカARM3を検出した場合、識別情報記憶部121を参照することで、当該撮影画像に写されるペットの胴体は「右方向」を向いていることを特定することができる。また、表示制御装置100は、ペットの胴におけるどの位置のARマーカが検出されたかに応じて、撮影画像中のペットの胴回り方向も特定することもできる。
【0055】
このように、表示制御装置100は、ペットの前後方向もしくは胴回り方向を特定することで、吸収性物品が正しい向きで仮想的に装着されている態様で、撮影画像に対して吸収性物品の画像を重畳させることができる。
【0056】
〔2-2.記憶部について〕
実施形態に係る表示制御装置100は、記憶部を有する。例えば、表示制御装置100は、識別情報に関して記憶する識別情報記憶部121を有する。ここで、
図8を用いて、実施形態に係る識別情報記憶部121の一例を示す。
図8の例では、実施形態に係る識別情報記憶部121は、「製品ID」と、「製品情報」と、「柄情報」と、「識別情報」と、「AR情報」と、「方向情報」といった項目を有する。
【0057】
「製品ID」は、製品としての吸収性物品を識別する識別情報を示す。例えば、製品ID「♯1」によって識別される製品は、吸収性物品♯1と言い換えることができる。「製品情報」は、対応する「製品ID」によって識別される製品に関する製品情報を示す。例えば、「製品情報」は、対応する「製品ID」によって識別される製品が対象とするサイズに関する情報を示す。
図8の例では、製品ID「♯1」によって識別される製品に対して、製品情報「雄用Sサイズ」が対応付けられている。係る例は、吸収性物品♯1は、「雄用Sサイズ」に分類される種別の製品であることを示す。
【0058】
「柄情報」は、対応する「製品ID」によって識別される製品の柄(例えば、色や模様)を示す情報である。
図8の例では、製品ID「♯1」によって識別される製品に対して、柄情報「柄情報♯1~♯3」が対応付けられている。係る例は、吸収性物品♯1には、柄情報♯1で示されるデザインと、柄情報♯2で示されるデザインと、柄情報♯3で示されるデザインとが存在することを示す。
【0059】
「識別情報」は、吸収性物品の種別を特定するための情報である。また、「識別情報」は、ペットが撮影された撮影画像に対して重畳させる画像であって、当該ペットに対して仮想的に装着させる吸収性物品の画像を特定するための情報である。また、「識別情報」は、ペットの前後方向もしくは胴回り方向を特定するための情報である。先に、
図2で説明した装着具に付与されるARマーカは、この識別情報の一例である。
【0060】
「AR情報」は、ペットが撮影された撮影画像に対して重畳させる画像であって、当該ペットに対して仮想的に装着させる吸収性物品の画像を示す情報である。
図8の例では、製品ID「♯1」および製品情報「雄用Sサイズ」に対して、AR情報「AR♯1」、「AR♯2」および「AR♯3」が紐付けられている。係る例は、AR情報「AR♯1」が示す画像である画像AR♯1、AR情報「AR♯2」が示す画像である画像AR♯2、および、AR情報「AR♯3」が示す画像である画像AR♯3は、吸収性物品♯1のうち、「雄用Sサイズ」に分類される吸収性物品♯1を示す画像情報であることを示す。より具合的には、画像AR♯1、画像AR♯2、および、画像AR♯3は、吸収性物品♯1のうち、「雄用Sサイズ」のサイズや形状に応じた見た目の画像情報であることを示す。
【0061】
「方向情報」は、ペットの方向を示す情報である。
図8の例では、識別情報「ARM1」によって識別されるARマーカであるARマーカARM1に対して、方向情報♯1が対応付けられている。このような対応付けにより、
図2で説明したように、表示制御装置100は、例えば、撮影画像からARマーカARM1を検出した場合には、当該撮影画像に写されるペットの胴体は方向情報♯1で規定される方向(例えば、左方向)を向いているということを特定することができる。また、
図8の例では、識別情報「ARM3」によって識別されるARマーカであるARマーカARM3に対して、方向情報♯3が対応付けられている。このような対応付けにより、
図2で説明したように、表示制御装置100は、例えば、撮影画像からARマーカARM3を検出した場合には、当該撮撮影画像に写されるペットの胴体は方向情報♯3で規定される方向(例えば、右方向)を向いているということを特定することができる。
【0062】
〔2-3.表示制御処理の一例について〕
ここまで、実施形態に係る装着具および記憶部について説明してきた。以下では、
図1を用いて、実施形態に係る表示制御装置100が実行する表示制御処理の一例について説明する。
図1は、実施形態に係る表示制御装置100が実行する表示制御処理の一例を示す図である。また、
図1に示すペット(犬)の性別は雄であり、このペットの飼い主(利用者の一例)は、飼い主Uであるものとする。
【0063】
図2に示すように、雄用の装着具としては、Sサイズの装着具PTS1、Mサイズの装着具PTS2、Lサイズの装着具PTS3が存在する。したがって、飼い主Uは、例えば、この3つの装着具それぞれをペットの胴回りに装着させる(巻きつける)ことにより(ステップS1)、ペット実際の身体の大きさに合った装着具を選択する。ペットは、毛量により見た目の大きさと実際の身体の大きさに差がある。このため、
図2に示すように、サイズが異なり、かつ帯状の装着具をそれぞれ装着させることで、ペットの実際の身体の大きさに合った装着具が選択されれば、表示制御装置100は、結果的に、ペットの実際の身体の大きさに合った吸収性物品の画像を表示制御させることができる。
図1の例では、飼い主Uは、装着具PTS1、Mサイズの装着具PTS2、Lサイズの装着具PTS3のうち、装着具PTS1を選択したものとする。
【0064】
次に、飼い主Uが自身の端末装置10(例えば、スマートフォン)を用いて、装着具PTS1が装着されたペットの撮影画像を撮影した場合、端末装置10は、画面内に撮影画像を表示する(ステップS2)。なお、かかる撮影画像は、撮影画像として端末装置10内のメモリに登録された画像であってもよく、撮影画像を撮影する際にプレビューとして表示される画像であってもよい。ここで、飼い主Uは、単にペットを撮影するのではなく、装着具PTS1のに付与される3つのARマーカのうち、少なくとも1つを含める形でペットを撮影する必要がある。
図1の例では、飼い主Uは、胴体の左側に位置するARマーカARM3が撮影画像に含まれるよう、ペットの胴体が自身に対して左を向いている状態でペットを撮影したものとする。
【0065】
そうすると、表示制御装置100は、端末装置10が実行するアプリケーションであって、ウェブコンテンツを表示させるためのアプリケーション、すなわちブラウザを介して端末装置10が撮影した撮影画像を取得する(ステップS3)。次に、表示制御装置100は、ステップS3で取得した撮影画像からARマーカを検出する(ステップS4)。
図1の例では、表示制御装置100は、ARマーカARM3を検出することになる。
【0066】
次に、表示制御装置100は、検出したARマーカに基づいて、このARマーカに対応する種別の吸収性物品(製品)を特定するとともに、特定した種別の吸収性物品をペットに装着させる際の装着方向を特定する特定処理を行う(ステップS5)。
【0067】
例えば、表示制御装置100は、識別情報記憶部121を参照し、検出したARマーカに対応する種別の吸収性物品を特定する。
図1の例では、表示制御装置100は、識別情報記憶部121を参照し、ARマーカARM3に対応する種別の吸収性物品を特定する。
図8に示す識別情報記憶部121例を用いると、表示制御装置100は、ARマーカARM3に対応する種別の吸収性物品として、「雄用Sサイズ」の吸収性物品♯1(以下、「吸収性物品♯1-MS」と表記する)を特定する。これは、今回検出されたARマーカARM3が付与される装着具PTS1は、「雄用」かつ「Sサイズ」の装着具である(
図2より)ことに対応している。
【0068】
また、例えば、表示制御装置100は、識別情報記憶部121を参照し、検出したARマーカに対応する前後方向であって、ペットの前後方向を特定することにより、吸収性物品をペットに装着させる際の装着方向を特定する。
図1の例では、表示制御装置100は、識別情報記憶部121を参照し、ARマーカARM3に対応する前後方向を特定することにより、吸収性物品をペットに装着させる際の装着方向を特定する。
図8に示す識別情報記憶部121例を用いると、ARマーカARM3には方向情報♯3が対応付けられている。したがって、表示制御装置100は、ARマーカARM3に対応する前後方向として、方向情報♯3で示される前後方向を特定する。言い換えれば、表示制御装置100は、ステップS3で取得した画像情報中のペットの前後方向として、方向情報♯3で示される前後方向を特定する。そして、表示制御装置100は、この特定した前後方向から、画像情報中のペットに対して、吸収性物品♯1-MSを仮想的に装着させる装着方向を特定する。
図1の例では、表示制御装置100は、画像情報中のペットに対して、吸収性物品♯1-MSを仮想的に装着させる装着方向として、装着方向DMX1を特定したものとする。
【0069】
ここで、吸収性物品には、ぺットの前後方向または胴回り方向に合わせて、使用上正しい装着方向が決められている。このため、ここで特定される装着方向は、装着具が矢印マークDMに応じて正しい向きで装着されていることを条件として、使用上正しい装着方向ということになる。
【0070】
次に、表示制御装置100は、ステップS5で特定した情報に基づいて、ペットに対して、仮想的に装着させる画像コンテンツ(拡張現実画像、あるいは、AR画像)を生成する(ステップS6)。例えば、表示制御装置100は、識別情報記憶部121を参照し、検出したARマーカに対応するAR情報を抽出し、ステップS5で特定した情報に基づいて、この抽出したAR情報を制御することにより、画像コンテンツを生成する。
図1の例では、表示制御装置100は、識別情報記憶部121を参照し、ARマーカARM3に対応するAR情報「AR♯3」が示す画像である画像AR♯3を抽出する。そして、表示制御装置100は、吸収性物品♯1-MSのサイズ(Mサイズ)に合わせて画像AR♯3のサイズを制御するとともに、装着方向DMX1が示す向きに画像AR♯3が向くよう画像AR♯3を制御する。
【0071】
なお、
図8で説明したように、吸収性物品♯1-MSには、柄情報♯1で示されるデザインと、柄情報♯2で示されるデザインと、柄情報♯3で示されるデザインとが存在する。したがって、表示制御装置100は、この3つのデザインの中から任意の手法で1つのデザインを選択し、画像AR♯3の外観が選択したデザインとなるようさらに制御してもよい。ここでは、表示制御装置100は、柄情報♯1を選択することにより、画像AR♯3の外観を柄情報♯1で示されるデザインへと変更したものとする。なお、ステップS6において、画像AR♯3から生成された画像コンテンツを、画像コンテンツAR3とする。
【0072】
最後に、表示制御装置100は、端末装置10に対して、ステップS6で生成した画像コンテンツを表示させる(ステップS7)。具体的には、表示制御装置100は、端末装置10が現在表示している撮影画像に対して、ステップS6で生成した画像コンテンツを重畳した状態で表示させる。
図1の例では、表示制御装置100は、端末装置10が現在表示している撮影画像に対して、画像コンテンツAR3を重畳した状態で表示させる。端末装置10が現在表示している撮影画像では、装着具PTS1を装着されたペットが撮影されている。したがって、表示制御装置100は、装着具PTS1の位置に画像コンテンツAR3が位置するよう、画像コンテンツAR3を重畳した状態で表示させる。これにより、端末装置10は、
図1に示すように、柄情報♯1で示されるデザイン(荒い網目模様)の吸収性物品♯1-MSを示す画像コンテンツAR3を、撮影画像中のぺットに重畳した状態で表示させる。これにより、撮影画像中のぺットは、吸収性物品♯1-MSを仮想的に装着しているように見える。
【0073】
さて、ここまで説明してきたように、表示制御装置100は、装着具が装着されたペットが撮影された撮影画像を取得し、この撮影画像に撮影された装着具と対応する種別の吸収性物品を特定し、この吸収性物品をペットが仮想的に装着した態様で、撮影画像に当該吸収性物品の画像を重畳した状態で表示させる。これにより、利用者は、わざわざ実物の吸収性物品をペットに装着させることで、ペットに合ったサイズの吸収性物品を探す手間が無くなり、非常に簡便に、ペットに合ったサイズの吸収性物品を特定することができるようになる。このようなことから、実施形態に係る表示制御装置100は、適切なペット用の吸収性物品の情報を提供することができる。
【0074】
また、利用者は、端末装置10さえあれば、吸収性物品を仮想的に着せ替えさせることができるため、吸収性物品に対して身近に接触することができるようになる。このようなことから、実施形態に係る表示制御装置100は、吸収性物品に対するネガティブなイメージを払拭させて、より多くの利用者を獲得することができるようになる。
【0075】
なお、
図1では、飼い主Uのペット(犬)の性別は雄である例を示したが、性別は雌であり、また、雌用の装着具PTS4を装着させた状態でペットが撮影されたとする。例えば、飼い主Uは、胴体の左側に位置するARマーカARM12が撮影画像に含まれるよう、ペットの胴体が自身に対して左を向いている状態でペットを撮影したものとする。係る場合、表示制御装置100は、例えば、
図2に示すように、画像コンテンツAR12を生成することで、端末装置10が現在表示している撮影画像に対して、画像コンテンツAR12を重畳した状態で表示させる。そして、
図2の例によると、雌用の吸収性物品の形状と、雄用の吸収性物品とでは、形状が異なることが明らかとなっている。
【0076】
例えば、雄用の吸収性物品は、胴体に巻きつけるだけでよい形状となっている。このため、
図2の例によると、雄用の吸収性物品に対応する画像コンテンツAR3もこの雄用の吸収性物品の形状を示す態様となっている。一方、雌用の吸収性物品は、尻尾穴と足穴とがあり、人用のおむつと同様に、臀部を包み込む形状となっている。このため、
図2の例によると、雌用の吸収性物品に対応する画像コンテンツAR12もこの雌用の吸収性物品の形状を示す態様となっている。このように、表示制御装置100は、ペットの性別に応じて、画像コンテンツの出し分けを行うことができるため、利用者のペットの性別に合った最適な吸収性物品の情報を提供することができる。
【0077】
〔2-4.表示制御処理のバリエーションについて〕
上記実施形態に係る表示制御装置100は、上記実施形態以外にも種々の異なる形態にて実施されてよい。そこで、以下では、表示制御装置100の他の実施形態について説明する。
【0078】
〔2-4-1.方向特定〕
上記実施例では、表示制御装置100が、取得した撮影画像からARマーカを検出し、検出したARマーカに基づいて、ペットの前後方向(または胴回り方向)を特定する例を示した。しかしながら、表示制御装置100は、装着具の装着態様に基づいて、ペットの前後方向を特定してもよく、この特定した前後方向に基づいて、撮影画像に吸収性物品の画像を重畳した状態で表示させてもよい。例えば、表示制御装置100は、装着具の装着態様として、ペットの前後方向を示す表示に基づいて、ペットの前後方向を特定する。
【0079】
図1の例では、矢印マークDMがペットの前後方向を示す表示に対応する。したがって、
図1の例を用いて説明すると、表示制御装置100は、取得した撮影画像から矢印マークDMを検出し、検出した矢印マークDMに基づいて、ペットの前後方向(または胴回り方向)を特定する。また、表示制御装置100は、特定した前後方向から最終的には装着具の装着方向を特定する。
【0080】
〔2-4-2.模様の変更〕
また、表示制御装置100は、利用者からの操作に従って、仮想的に装着させた吸収性物品の外観を変更させてもよい。この点について、
図3の例を用いて説明する。また、適宜、
図1および
図8の例も用いる。
図3は、吸収性物品の外観変更の一例を示す図である。例えば、表示制御装置100は、外観の候補を利用者に提示し、提示した外観の候補のうち、利用者に選択された外観へと変更することができる。
【0081】
まず、
図1の例では、表示制御装置100は、ARマーカARM3を検出したことで、ARマーカARM3と識別情報記憶部121とを照らし合わせて特定した情報に基づいて、画像コンテンツAR3の生成および重畳表示を行っている。そして、
図1の例では、画像コンテンツAR3によって仮想的に示される吸収性物品♯1-MSの模様は、柄情報♯1に対応する模様である。このような状況は、
図3(a)に対応する。ここで、
図8の例によると、ARマーカARM3には、「柄情報」として、柄情報♯1、柄情報♯2、柄情報♯3が対応付けられている。
【0082】
このため、表示制御装置100は、例えば、
図3(a)の状態のときに、現在の外観から変更可能な外観の候補として、柄情報♯2を示す情報および柄情報♯3を示す情報を表示させる。このような状態において、飼い主Uは、柄情報♯2を示す情報を選択したとする。そうすると、表示制御装置100は、
図3(b)に示すように、現在の柄情報♯1に対応する模様から、柄情報♯2に対応する模様へと変更さることで、吸収性物品♯1-MSの外観を変更させる。
【0083】
例えば、表示制御装置100は、柄情報♯2の模様の画像コンテンツAR3を新たに生成することで、端末装置10が現在表示している撮影画像に対して、新たに生成した画像コンテンツAR3を重畳した状態で表示させてもよい。あるいは、表示制御装置100は、柄情報♯2を示す情報を端末装置10に送信することで、端末装置10に対して柄情報♯1から柄情報♯2へと変更させてもよい。
【0084】
また、表示制御装置100は、例えば、
図3(b)の状態のときに、現在の外観から変更可能な外観の候補として、柄情報♯1を示す情報および柄情報♯3を示す情報を表示させる。このような状態において、飼い主Uは、柄情報♯3を示す情報を選択したとする。そうすると、表示制御装置100は、
図3(c)に示すように、現在の柄情報♯2に対応する模様から、柄情報♯3に対応する模様へと変更させることで、吸収性物品♯1-MSの外観を変更させる。
【0085】
例えば、表示制御装置100は、柄情報♯3の模様の画像コンテンツAR3を新たに生成することで、端末装置10が現在表示している撮影画像に対して、新たに生成した画像コンテンツAR3を重畳した状態で表示させてもよい。あるいは、表示制御装置100は、柄情報♯3を示す情報を端末装置10に送信することで、端末装置10に対して柄情報♯2から柄情報♯3へと変更させてもよい。
【0086】
また、表示制御装置100は、利用者からの操作に従って、仮想的に装着させた吸収性物品の外観を変更させることで、利用者に対して自身のペットにはどの外観の吸収性物品が合っているかを容易にイメージさせることができる。
【0087】
〔2-4-3.テキストを表示制御〕
上記実施例では、表示制御装置100が、ペットが吸収性物品を仮想的に装着した態様で、撮影画像に当該吸収性物品の画像を重畳した状態で表示させる例を示した。しかし、表示制御装置100は、撮影画像に対して所定のテキスト情報をさらに重畳した状態で表示させてもよい。例えば、表示制御装置100は、所定のテキスト情報として、吸収性物品の性能や用途例について説明するテキスト情報をさらに重畳した状態で表示させてもよい。一例としては、表示制御装置100は、撮影画像のペットが吸収性物品の性能や用途例について説明いているかのごとく、例えば、ペットの口元付近に、上記テキスト情報を含む吹き出し画像を表示させる。これにより、表示制御装置100は、吸収性物品への親近感や、興味・関心をより高めることができる。
【0088】
なお、テキスト情報の一例としては、「ドライブに使えそうだワン!」、「6時間もつらしいワン!」といった親近感を高める態様のものが望ましい。
【0089】
〔2-4-4.識別情報について〕
上述した例では、表示制御装置100は、撮影画像からARマーカを検出し、検出したARマーカと対応する種別の吸収性物品を仮想的に装着した態様で、撮影画像に吸収性物品の画像を重畳した状態で表示させた。しかしながら、実施形態は、これに限定されるものではない。例えば、表示制御装置100は、ARマーカのみならず、例えば、QRコード(登録商標)やバーコード等の識別情報をARマーカに代えて検出し、検出した識別情報と対応する種別の吸収性物品を仮想的に装着した態様で、撮影画像に吸収性物品の画像を重畳した状態で表示させてもよい。また、表示制御装置100は、識別情報を用いて、ペットの向きやサイズ等を特定し、特定結果に応じて、吸収性物品の画像を重畳させてもよい。
【0090】
〔2-4-5.共有処理について〕
ここで、表示制御装置100は、ペットが吸収性物品を仮想的に装着した画像を他の利用者と共有させる共有処理を実行してもよい。例えば、
図4は、実施形態に係る表示制御装置が他の利用者に画像を提供する処理の流れの一例を説明する図である。
図4の例では、飼い主の一例として、利用者U1、利用者U2および利用者U3が例示されている。また、
図4の例では、利用者U1の端末装置10を端末装置10-1、利用者U2の端末装置10を端末装置10-2、利用者U3の端末装置10を端末装置10-3、とする。また、例えば、
図4に示す例では、フォトブースP1が第1の地域に所在する商店やホームセンターなどの施設に設置されており、フォトブースP2が第2の地域に所在する施設に設置されているものとする。また、各フォトブースP1、P2には、
図1に示す表示制御処理を実行するため、各サイズの装着具PTSが設置されているものとする。
【0091】
例えば、
図4に示す場合、飼い主である利用者U1は、フォトブースP1に設置された装着具を用いて、ペットが仮想的に吸収性物品を装着した対応の画像コンテンツを取得する(ステップS11)。このような場合、利用者U1の端末装置10-1は、画像コンテンツを他の利用者と共有するか否かの問合せを行う。そして、端末装置10-1は、共有する旨の許諾を利用者U1から受付けた場合は、端末装置10-1の位置情報とと共に、画像コンテンツを表示制御装置100へと投稿する(ステップS12)。なお、端末装置10-1は、例えば、画像コンテンツの元となった撮影画像を撮影した位置を示す位置情報を画像コンテンツとともに投稿してもよい。このような場合、表示制御装置100は、位置情報と画像コンテンツとを対応付けて、所定の記憶装置(例えば、後述する共有コンテンツ記憶部122)に記憶する(ステップS13)。
【0092】
例えば、
図5は、実施形態に係る画像コンテンツの投稿画面の一例を示す図である。例えば、端末装置10-1は、表示制御装置100から画像コンテンツを取得した場合、
図5に示すように、画像コンテンツPCを画面上に表示させるとともに、吸収性物品の模様を適宜選択させる模様コンテンツDCを表示させる。また、端末装置10-1は、例えば、あたかも撮影されたペットがしゃべっている態様で「ドライブに便利だワン」といった所定の文字列を含む吹き出しコンテンツCCを画像コンテンツPCに重畳してもよい。そして、端末装置10-1は、利用者U1が投稿ボタンSCを選択した場合は、コンテンツCCを含む画像コンテンツPCと共に、端末装置10-1の位置を示す位置情報を表示制御装置100へと送信する。
【0093】
図4に戻り、説明を続ける。ここで、利用者U2が端末装置10-2を用いて、フォトブースP1を撮影したものとする。このような場合、端末装置10-2は、フォトブースP1の撮影画像を表示する(ステップS14)。そして、端末装置10-2は、端末装置10-2の位置を示す位置情報と共に、撮影画像を表示制御装置100へと送信する(ステップS15)。
【0094】
一方、表示制御装置100は、撮影画像にフォトブースP1が撮影されているか否かを判定する。例えば、表示制御装置100は、フォトブースP1に配置されたARマーカや、各種の画像認識技術を用いて、撮影画像にフォトブースP1が撮影されているか否かを判定する。そして、表示制御装置100は、撮影画像にフォトブースP1が撮影されていると判定した場合、撮影画像と共に取得した位置情報と対応付けられた画像コンテンツを特定する(ステップS16)。すなわち、表示制御装置100は、フォトブースP1の近傍で撮影された撮影画像に基づく画像コンテンツを特定する。
【0095】
そして、表示制御装置100は、特定した画像コンテンツがフォトブースP1に張り付けられている態様の共有コンテンツを生成し、生成した共有コンテンツを端末装置10-2に表示させる(ステップS17)。すなわち、表示制御装置100は、フォトブースP1の近傍で撮影された撮影画像に吸収性物品の画像を重ねた画像コンテンツが、あたかもフォトブースP1に張り付けられているといった態様のARコンテンツを表示させる。
【0096】
例えば、
図6は、実施形態に係る共有コンテンツの一例を示す図である。例えば、表示制御装置100は、撮影画像からフォトブースP1が撮影された範囲を特定する。そして、表示制御装置100は、あたかもフォトブースP1上に、各利用者が撮影した画像コンテンツPC1-1~PC1-4が張り付けられているといった態様の共有コンテンツSCを生成する。そして、表示制御装置100は、生成した共有コンテンツSCを端末装置10-2に表示させる。このような処理の結果、表示制御装置100は、利用者U2に対し、例えば、近所に在住している利用者U1のペットが吸収性物品を装着している画像コンテンツを提供できるので、利用者U2に吸収性物品の購入を促す等、広告効果を向上させることができる。
【0097】
図4に戻り、説明を続ける。一方、利用者U3が端末装置10-3を用いて、フォトブースP2を撮影したものとする。このような場合、端末装置10-3は、フォトブースP2の撮影画像を表示する(ステップS18)。そして、端末装置10-3は、端末装置10-3の位置を示す位置情報と共に、撮影画像を表示制御装置100へと送信する(ステップS19)。
【0098】
このような場合、表示制御装置100は、撮影画像からフォトブースP2が撮影されているかを判定し、撮影されていると判定した場合、撮影画像と共に取得した位置情報と対応付けられた画像コンテンツを特定する(ステップS20)。すなわち、表示制御装置100は、フォトブースP2の近傍で撮影された撮影画像に基づく画像コンテンツを特定する。そして、表示制御装置100は、特定した画像コンテンツがフォトブースP2に張り付けられている態様の共有コンテンツを生成し、生成した共有コンテンツを端末装置10-3に表示させる(ステップS21)。
【0099】
このような処理の結果、表示制御装置100は、利用者U3に対し、例えば、近所に在住していない利用者U1のペットが吸収性物品を装着している画像コンテンツを提供せずに、利用者U3の近所に所在する他の利用者のペットに関する画像コンテンツを提供する。このため、表示制御装置100は、利用者U1のプライバシー等を適切に保護しつつも、吸収性物品の広告効果を向上させることができる。
【0100】
〔3.表示制御システムの構成〕
次に、
図7を用いて、実施形態に係る表示制御システム1の構成について説明する。
図7は、実施形態に係る表示制御システム1の構成例を示す図である。
図7に示すように、表示制御システム1は、端末装置10と、表示制御装置100とを含む。端末装置10、表示制御装置100は、ネットワークNを介して有線又は無線により通信可能に接続される。なお、
図7に示す表示制御システム1には、複数台の端末装置10や、複数台の表示制御装置100が含まれてもよい。
【0101】
端末装置10は、利用者(例えば、ペットの飼い主)によって利用される情報処理端末である。端末装置10は、例えば、スマートフォンや、タブレット型端末や、ノート型PC(Personal Computer)や、デスクトップPCや、携帯電話機や、PDA(Personal Digital Assistant)等である。また、例えば、端末装置10は、カメラ機能を有する。このため、端末装置10は、利用者の操作に従って、撮影を行う。また、端末装置10は、表示制御装置100からのアクセスに応じて、ブラウザを介して撮影画像を送信する。また、端末装置10は、表示制御装置100から受け付けた画像コンテンツ(AR画像)を、現在表示画面に表示している撮影画像に重ねて表示させる。
【0102】
表示制御装置100は、
図1で説明した表示制御処理を行う情報処理装置であり、例えば、サーバ装置等により実現される。
【0103】
〔4.表示制御装置の構成〕
次に、
図7を用いて、実施形態に係る表示制御装置100について説明する。
図7は、実施形態に係る表示制御装置100の構成例を示す図である。
図7に示すように、表示制御装置100は、通信部110と、記憶部120と、制御部130とを有する。
【0104】
(通信部110について)
通信部110は、例えば、NIC(Network Interface Card)等によって実現される。そして、通信部110は、ネットワークNと有線または無線で接続され、例えば、端末装置10との間で情報の送受信を行う。
【0105】
(記憶部120について)
記憶部120は、例えば、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ等の半導体メモリ素子またはハードディスク、光ディスク等の記憶装置によって実現される。記憶部120は、識別情報記憶部121および共有コンテンツ記憶部122を有する。識別情報記憶部121は、
図5に示す例に限らず、例えば、テキスト情報をさらに記憶してもよい。
【0106】
(共有コンテンツ記憶部122について)
ここで、
図9を用いて、実施形態に係る共有コンテンツ記憶部122の一例を示す。
図9の例では、実施形態に係る共有コンテンツ記憶部122は、「共有情報ID」と、「画像コンテンツ」と、「位置情報」といった項目を有する。
【0107】
「共有情報ID」は、他の利用者に共有される情報、すなわち、共有対象となる画像コンテンツを示す識別情報を示す。「画像コンテンツ」は、対応する「共有情報ID」によって識別される画像コンテンツであり、例えば、各種形式の画像データである。「位置情報」は、対応する「共有情報ID」によって識別される「画像コンテンツ」の元となる撮影画像が撮影された位置や、フォトブースが設置された位置等を示す位置情報であり、例えば、各種測位システムにより取得された緯度や経度等である。
【0108】
(制御部130について)
制御部130は、CPU(Central Processing Unit)やMPU(Micro Processing Unit)等によって、表示制御装置100内部の記憶装置に記憶されている各種プログラムがRAMを作業領域として実行されることにより実現される。また、制御部130は、例えば、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等の集積回路により実現される。
【0109】
図7に示すように、制御部130は、取得部131と、検出部132と、特定部133と、表示制御部134と、提供部135とを有し、以下に説明する情報処理の機能や作用を実現または実行する。なお、制御部130の内部構成は、
図7に示した構成に限られず、後述する情報処理を行う構成であれば他の構成であってもよい。また、制御部130が有する各処理部の接続関係は、
図7に示した接続関係に限られず、他の接続関係であってもよい。
【0110】
(取得部131について)
取得部131は、所定の装着具が装着されたペットが撮影された撮影画像を取得する。取得部131は、装着具として、胴回りに巻く装着具が装着されたペットが撮影され撮影画像を取得する。また、取得部131は、装着具として、胴回りの大きさごとに異なる装着具が装着されたペットが撮影された撮影画像を取得する。また、取得部131は、装着具として、ペットの性別に応じて異なる装着具が装着されたペットが撮影された撮影画像を取得する。また、取得部131は、装着具として、ペットの前後方向を示す表示が付与された装着具が装着されたペットが撮影された撮影画像を取得する。
【0111】
また、取得部131は、吸収性物品の種別毎に予め準備された複数の装着具のうちいずれかの装着具が装着されたペットの撮影画像を取得する。また、取得部131は、対応する吸収性物品の種別に応じた識別情報が付与された装着具が装着されたペットの撮影画像を取得する。例えば、取得部131は、対応する吸収性物品の種別に応じた複数の識別情報であって、それぞれ装着具を装着したペットの前後方向若しくは胴回り方向に応じて異なる複数の識別情報が付与された装着具が装着されたペットの撮影画像を取得する。
【0112】
また、取得部131は、利用者が利用する端末装置10が撮影した撮影画像を取得する。また、取得部131は、端末装置10が実行するアプリケーションであって、ウェブコンテンツを表示させるためのアプリケーションを介して端末装置10が撮影した撮影画像を取得する。
【0113】
(検出部132について)
検出部132は、装着具に付与される識別情報(例えば、ARマーカ)を検出する。例えば、検出部132は、取得部131により取得された撮影画像から識別情報を検出する。
【0114】
(特定部133について)
特定部133は、取得部131により取得された撮影画像に撮影された装着具と対応する種別の吸収性物品を特定する。また、特定部133は、装着具と対応する大きさの吸収性物品を特定する。また、特定部133は、取得部131により取得された撮影画像において撮影されている装着具と対応する大きさの吸収性物品を特定する。
また、特定部133は、取得部131により取得された撮影画像において撮影されている装着具と対応する性別用の吸収性物品を特定する。
【0115】
また、特定部133は、取得部131により取得された撮影画像において撮影されている装着具の装着態様に基づいて、ペットの前後方向をさらに特定する。また、特定部133は、取得部131により取得された撮影画像において撮影されている装着具に付与された識別情報と対応する種別の吸収性物品を特定する。例えば、特定部133は、撮影画像に撮影された装着具に付与された識別情報と対応する種別の吸収性物品を特定するとともに、ペットの前後方向若しくは胴回り方向を特定する。例えば、特定部133は、
図1のステップS5で説明した特定処理を行う。
【0116】
(表示制御部134について)
表示制御部134は、ペットが特定部133により特定された吸収性物品を仮想的に装着した態様で、撮影画像に当該吸収性物品の画像を重畳した状態で表示させる。例えば、表示制御部134は、特定部133により特定された前後方向に基づいて、撮影画像に当該吸収性物品の画像を重畳した状態で表示させる。例えば、表示制御部134は、ペットの前後方向若しくは胴回り方向に基づいて、ペットが特定部133により特定された種別の吸収性物品を仮想的に装着した態様で、前記撮影画像に当該吸収性物品の画像を重畳した状態で表示させる。例えば、表示制御部134は、
図1のステップS6およびS7で説明した特定処理を行う。
【0117】
また、表示制御部134は、利用者からの操作に従って、仮想的に装着させた吸収性物品の外観を変更させる。
【0118】
また、表示制御部134は、端末装置10が実行するアプリケーションであって、ウェブコンテンツを表示させるためのアプリケーションを介して、端末装置10に前撮影画像を表示させる。
【0119】
(提供部135について)
提供部135は、所定の施設が撮影された撮影画像と、撮影画像が撮影された位置とを受付けた場合は、位置と対応付けて記憶された画像を撮影画像に重畳したコンテンツを提供する。すなわち、提供部135は、利用者によって撮影された撮影画像を、当該利用者とは異なる他の利用者の間で共有させる。例えば、提供部135は、利用者によって撮影された撮影画像の投稿を当該利用者から受け付け、投稿された撮影画像を、当該利用者とは異なる他の利用者のうち所定の条件情報を満たす利用者に対して共有させる。例えば、提供部135は、所定の条件情報を満たす利用者として、投稿された撮影画像が撮影された場所に位置する他の利用者に対して、この撮影画像を共有させる。この点について、
図1に示す飼い主Uと、飼い主Uとは異なる他の飼い主U12を例に挙げて説明する。
【0120】
まず、実施形態に係る表示制御装置100は、識別情報(ARマーカ)を含めて撮影された撮影画像の投稿を受け付けることが可能となっている。したがって、利用者は、例えば、吸収性物品が販売される店舗に設けられるフォトブースP1やP2等の展示コーナーであって、吸収性物品が展示(販売)される展示コーナーにおいて、
図1で説明したような撮影を行うことができる。また、利用者は、撮影画像とともに、撮影を行った店舗の店舗情報(例えば、店舗名)、ペットの名前、一言コメントを投稿することができる。
【0121】
このようなことから、
図1の例では、飼い主Uは、画像コンテンツAR3が重畳された状態の撮影画像であって、例えば、静止画像として端末装置10に一旦保存した撮影画像を表示制御装置100に投稿したとする。また、飼い主Uは、店舗情報、ペットの名前、一言コメントも投稿したとする。さらに、飼い主Uが撮影を行った場所は、店舗ST1の展示コーナーCN1であったとする。
【0122】
そうすると、提供部135は、飼い主Uから投稿情報を受け付ける。係る投稿情報には、画像コンテンツAR3が重畳された状態の撮影画像、店舗情報、ペットの名前、一言コメントが含まれる。提供部135は、受け付けた投稿情報を所定の記憶部に格納しておく。なお、提供部135は、投稿情報とともに、投稿情報を送信した送信元の端末装置10から位置情報を取得してもよく、位置情報を取得した場合には、この位置情報を投稿情報に紐付けた状態で記憶部に格納する。
【0123】
このような状態において、飼い主Uとは異なる他の飼い主U12が、店舗ST1の展示コーナーCN1に訪れ、端末装置10で展示コーナーCN1を撮影したとする。係る場合、取得部131は、端末装置10のブラウザを介して、展示コーナーCN1での撮影画像を取得する。展示コーナーCN1には、予めARマーカが付与されているため、検出部132は、展示コーナーCN1での撮影画像からARマーカを検出する。
【0124】
提供部135は、検出部132によりARマーカが検出された場合には、飼い主U12の端末装置10から位置情報を取得する。そして、提供部135は、取得した位置情報と、店舗情報とのマッチングを行うことで、各店舗情報によって示される店舗のうち、取得した位置情報が示す位置に所在する店舗が存在するか否かを判定する。上記例によると、飼い主U12は、飼い主Uが撮影を行った場所と同じ場所、すなわち店舗ST1の展示コーナーCN1で撮影を行っている。したがって、提供部135は、マッチングにより、取得した位置情報が示す位置には店舗ST1が存在すると判定する。そして、このように判定した場合、提供部135は、記憶部において記憶される投稿情報のうち、店舗ST1を示す店舗情報が含まれる投稿情報を抽出する。係る例では、提供部135は、飼い主Uによって投稿された投稿情報を抽出する。
【0125】
そして、提供部135は、抽出した投稿情報を飼い主U12の端末装置10に送信することにより、現在の撮影画像に対して投稿情報を重畳させる形で表示させる。これにより、飼い主U12は、端末装置10で展示コーナーCN1を撮影している間は、飼い主Uの投稿情報を閲覧することができる。そして、この結果、表示制御装置100は、例えば、展示コーナーCN1に端末装置10をかざした利用者に対して、吸収性物品は様々な飼い主がにより様々なペットに利用されているという集団的真理(安心感)を与えることができるため、吸収性物品の訴求力を高めることができる。
【0126】
〔5.処理手順〕
次に、
図10を用いて、実施形態に係る表示制御処理の手順について説明する。
図10は、実施形態に係る表示制御処理手順を示すフローチャートである。
【0127】
まず、取得部131は、端末装置10から撮影画像を取得できたか否かを判定する(ステップ101)。取得部131は、撮影画像を取得できていない間は(ステップ101;No)、撮影画像を取得できるまで待機する。
【0128】
一方、検出部132は、取得部131により撮影画像が取得された場合には(ステップ101;Yes)、取得された撮像画像に含まれる識別情報(ARマーカ)を検出する(ステップ102)。
【0129】
次に、特定部133は、検出部132により検出された識別情報と対応する種別の吸収性物品を特定する(ステップS103)。また、特定部133は、識別情報に基づき撮像画像中のペットの前後方向を特定し、特定した前後方向から吸収性物品の装着方向を特定する(ステップS104)。
【0130】
次に、表示制御部134は、ステップ103で特定した種別の吸収性物品と、ステップS104で特定した装着方向とに基づいて、画像コンテンツを生成する(ステップS106)。そして、表示制御部134は、端末装置10に対して、ステップS6で生成した画像コンテンツを表示させる(ステップS107)。具体的には、表示制御装置100は、撮影画像が取得された端末装置10が現在表示している撮影画像に対して、ステップS6で生成した画像コンテンツを重畳した状態で表示させる。
【0131】
〔6.その他〕
上記した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部は、手動的に行われてもよい。また、手動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部は、公知の方法で自動的に行われてもよい。この他、上記文書中や図面中で示した処理手順、具体的名称、各種のデータやパラメータを含む情報については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。例えば、各図に示した各種情報は、図示した情報に限られるものではない。
【0132】
また、図示した各装置の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されなくともよい。すなわち、各装置の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られない。また、各構成要素は、その全部または一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成してもよい。また、上記してきた各処理は、矛盾しない範囲で適宜組み合わせて実行されてもよい。
【0133】
〔7.ハードウェア構成〕
また、上述した実施形態に係る表示制御装置100は、例えば
図11に示すような構成のコンピュータ1000によって実現される。
図11は、ハードウェア構成の一例を示す図である。コンピュータ1000は、出力装置1010、入力装置1020と接続され、演算装置1030、キャッシュ1040、メモリ1050、出力IF(Interface)1060、入力IF1070、ネットワークIF1080がバス1090により接続される。
【0134】
演算装置1030は、キャッシュ1040やメモリ1050に格納されたプログラムや入力装置1020から読み出したプログラム等に基づいて動作し、各種の処理を実行する。キャッシュ1040は、RAM等、演算装置1030が各種の演算に用いるデータを一次的に記憶するキャッシュである。また、メモリ1050は、演算装置1030が各種の演算に用いるデータや、各種のデータベースが登録される記憶装置であり、ROM(Read Only Memory)、HDD(Hard Disk Drive)、フラッシュメモリ等により実現されるメモリである。
【0135】
出力IF1060は、モニタやプリンタといった各種の情報を出力する出力装置1010に対し、出力対象となる情報を送信するためのインタフェースであり、例えば、USB(Universal Serial Bus)やDVI(Digital Visual Interface)、HDMI(登録商標)(High Definition Multimedia Interface)といった規格のコネクタにより実現されてよい。一方、入力IF1070は、マウス、キーボード、およびスキャナ等といった各種の入力装置1020から情報を受信するためのインタフェースであり、例えば、USB等により実現される。
【0136】
例えば、入力装置1020は、CD(Compact Disc)、DVD(Digital Versatile Disc)、PD(Phase change rewritable Disk)等の光学記録媒体、MO(Magneto-Optical disk)等の光磁気記録媒体、テープ媒体、磁気記録媒体、または半導体メモリ等から情報を読み出す装置により実現されてもよい。また、入力装置1020は、USBメモリ等の外付け記憶媒体により実現されてもよい。
【0137】
ネットワークIF1080は、ネットワークNを介して他の機器からデータを受信して演算装置1030へ送り、また、ネットワークNを介して演算装置1030が生成したデータを他の機器へ送信する機能を有する。
【0138】
ここで、演算装置1030は、出力IF1060や入力IF1070を介して、出力装置1010や入力装置1020の制御を行うこととなる。例えば、演算装置1030は、入力装置1020やメモリ1050からプログラムをキャッシュ1040上にロードし、ロードしたプログラムを実行する。例えば、コンピュータ1000が表示制御装置100として機能する場合、コンピュータ1000の演算装置1030は、キャッシュ1040上にロードされたプログラムを実行することにより、制御部130の機能を実現することとなる。
【0139】
以上、本願の実施形態を図面に基づいて詳細に説明した。しかしながら、これらは例示であり、本願の実施形態は、発明の開示の欄に記載の態様を始めとして、所謂当業者の知識に基づいて種々の変形、改良を施した他の形態で実施することが可能である。また、上述してきた「部(section、module、unit)」は、「手段」や「回路」などに読み替えることができる。
【符号の説明】
【0140】
1 表示制御システム
10 端末装置
100 表示制御装置
120 記憶部
121 識別情報記憶部
130 制御部
131 取得部
132 検出部
133 特定部
134 表示制御部
135 提供部