(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-12-05
(45)【発行日】2023-12-13
(54)【発明の名称】発光モジュール
(51)【国際特許分類】
F21S 2/00 20160101AFI20231206BHJP
H01L 33/00 20100101ALI20231206BHJP
F21Y 115/00 20160101ALN20231206BHJP
【FI】
F21S2/00 418
H01L33/00 L
F21S2/00 441
F21S2/00 250
F21Y115:00
(21)【出願番号】P 2021207260
(22)【出願日】2021-12-21
【審査請求日】2023-01-16
(73)【特許権者】
【識別番号】000226057
【氏名又は名称】日亜化学工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000796
【氏名又は名称】弁理士法人三枝国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】榎村 恵滋
【審査官】下原 浩嗣
(56)【参考文献】
【文献】特開2021-166133(JP,A)
【文献】特開2019-192386(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2021/0382354(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F21S 2/00
H01L 33/00
F21Y 115/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1上面と、前記第1上面の反対側に位置する第1下面と、前記第1上面から前記第1下面まで貫通する第1貫通孔と、を有する第1導光部材と、
前記第1貫通孔内に配置される第1光源部と、
前記第1貫通孔内において前記第1貫通孔と前記第1光源部との間に位置する第1外周部を有する第1透光性部材と、を備え、
平面視において、前記第1光源部の中心と、前記第1導光部材の外縁のうちで前記第1光源部から最も遠い第1点と、を結ぶ第1直線を通る断面における前記第1外周部の最小厚みは、前記第1光源部の中心と、前記第1導光部材の外縁のうちで前記第1光源部から最も近い第2点と、を結ぶ第2直線を通る断面における前記第1外周部の最小厚みよりも厚い、
発光モジュール。
【請求項2】
前記第1透光性部材が熱硬化性樹脂を含む、
請求項1に記載の発光モジュール。
【請求項3】
前記第1貫通孔の外縁は、複数の円弧を含む、
請求項1又は2に記載の発光モジュール。
【請求項4】
前記複数の円弧は、
平面視において前記第1光源部の中心と同じ位置に中心を有し、前記第1直線と交差する第1円弧と、
平面視において前記第2直線上に中心を有し、前記第2直線と交差する第2円弧と、を有する、
請求項3に記載の発光モジュール。
【請求項5】
前記複数の円弧は第3円弧を有し、
前記第3円弧の中心は、前記第2直線上において前記第1光源部の中心と前記第2点との間にある、
請求項4に記載の発光モジュール。
【請求項6】
平面視において、前記第1貫通孔は多角形であり、
前記第1貫通孔は、
平面視において前記第1直線上に位置する辺と、
平面視において前記第2直線上に位置する頂点と、を含む、
請求項1又は2に記載の発光モジュール。
【請求項7】
前記第1導光部材の上面は、長手方向と短手方向とに延長し、
平面視において、前記第1光源部の中心を通り前記長手方向に沿う直線を通る断面における前記第1外周部の最小厚みは、前記第1光源部の中心を通り前記短手方向に沿う直線を通る断面における前記第1外周部の最小厚みよりも厚い、
請求項1~6のいずれか一項に記載の発光モジュール。
【請求項8】
請求項1~7のいずれか一項に記載の少なくとも1つの発光モジュールである第1発光モジュールと、
複数の第2発光モジュールと、を含み、
前記第1発光モジュールは中央領域に位置し、
前記複数の第2発光モジュールは、前記中央領域を囲む外周領域に位置し、
前記複数の第2発光モジュールの少なくとも1つは、
第2上面と、前記第2上面の反対側に位置する第2下面と、前記第2上面から前記第2下面まで貫通する第2貫通孔と、を有する第2導光部材と、
前記第2貫通孔内に配置される第2光源部と、
前記第2貫通孔内に位置し、前記第2貫通孔と前記第2光源部との間に位置する第2外周部を有する第2透光性部材と、を備え、
平面視において、前記第2光源部の中心と、前記外周領域の外縁のうちで前記第2光源部から最も近い第3点と、を結ぶ第3直線を通る断面における前記第2外周部の最小厚みは、前記第2光源部の中心と、隣接する前記第1発光モジュールの前記第1光源部の中心と、を結ぶ第4直線を通る断面における前記第2外周部の最小厚みよりも厚い、
発光モジュール。
【請求項9】
前記外周領域の外縁は、平面視において四角形であり、
前記外周領域の角部に位置する前記第2発光モジュールにおける前記第3直線を通る断面における前記第2外周部の最小厚みは、平面視における前記第2光源部の中心と、隣接する前記第2発光モジュールの第2光源部の中心と、を通る第5直線を通る断面における前記第2外周部の最小厚みよりも厚い、
請求項8に記載の発光モジュール。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明に係る実施形態は、発光モジュールに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、発光モジュールが開示されている。発光モジュールは、光源と、光源からの光が導光する導光板と、を備えている。導光板に入射した光は、導光板に導光された後、導光板の一面から出射する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明に係る実施形態は、発光面における輝度むらを軽減できる発光モジュールを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の一形態に係る発光モジュールは、第1上面と、前記第1上面の反対側に位置する第1下面と、前記第1上面から前記第1下面まで貫通する第1貫通孔と、を有する第1導光部材と、前記第1貫通孔内に配置される第1光源部と、前記第1貫通孔内において前記第1貫通孔と前記第1光源部との間に位置する第1外周部を有する第1透光性部材と、を備え、平面視において、前記第1光源部の中心と、前記第1導光部材の外縁のうちで前記第1光源部から最も遠い第1点と、を結ぶ第1直線を通る断面における前記第1外周部の最小厚みは、前記第1光源部の中心と、前記第1導光部材の外縁のうちで前記第1光源部から最も近い第2点と、を結ぶ第2直線を通る断面における前記第1外周部の最小厚みよりも厚い。
【発明の効果】
【0006】
本発明の一実施形態の発光モジュールによれば、発光面における輝度むらを軽減できる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1】実施形態に係る面状光源の模式平面図である。
【
図2】実施形態に係る第1発光モジュールの模式平面図である。
【
図3】
図2のIII-III線における模式断面図である。
【
図4】実施形態に係る第1光源部の模式断面図である。
【
図5】実施形態に係る1つの第1発光モジュールの模式平面図である。
【
図6A】
図5のVIA-VIA線における模式断面図である。
【
図6B】
図5のVIB-VIB線における模式断面図である。
【
図7】実施形態に係る第2発光モジュールの模式断面図である。
【
図8】実施形態に係る面状光源の外周領域及び中央領域の一部の模式平面図である。
【
図9A】
図8のIXA-IXA線における模式断面図である。
【
図9B】
図8のIXB-IXB線における模式断面図である。
【
図10】実施形態に係る面状光源の外周領域及び中央領域の他の一部の模式平面図である。
【
図12A】実施形態に係る第1貫通孔の変形例の模式平面図である。
【
図12B】実施形態に係る第1貫通孔の他の変形例の模式平面図である。
【
図12C】実施形態に係る第1貫通孔の他の変形例の模式平面図である。
【
図13A】実施形態に係る第1発光モジュールの変形例の模式平面図である。
【
図13B】実施形態に係る第1発光モジュールの他の変形例の模式平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、図面を参照し、実施形態について説明する。各図面は、実施形態を模式的に示したものであるため、各部材のスケール、間隔又は位置関係等について、誇張又は部材の一部の図示が省略されている場合がある。また、断面図として、切断面のみを示す端面図を示す場合がある。
【0009】
以下の説明において、実質的に同じ機能を有する構成要素は共通の参照符号で示し、説明を省略することがある。また、特定の方向又は位置を示す用語(例えば、「上」、「下」及びそれらの用語を含む別の用語)を用いる場合がある。しかしながら、それらの用語は、参照した図面における相対的な方向又は位置を分かり易さのために用いているに過ぎない。参照した図面における「上」、「下」等の用語による相対的な方向又は位置の関係が同一であれば、本開示以外の図面、実際の製品等において、参照した図面と同一の配置でなくてもよい。本明細書において「上」と表現する位置関係は、接している場合と、接していないが上方に位置している場合も含む。
【0010】
本明細書において「平行」とは、2つの直線、辺、面等が延長しても交わらない場合だけでなく、2つの直線、辺、面等がなす角度が10°以内の範囲で交わる場合も含む。
【0011】
[実施形態]
実施形態の面状光源1000を
図1から
図11を参照して説明する。面状光源1000の発光面に対して平行であり、かつ互いに直交する2つの方向を、「第1方向」と「第2方向」とする。第1方向及び第2方向と直交する方向を「第3方向」とする。
図1において、第1方向とはX方向であり、第2方向とはY方向であり、第3方向とはZ方向である。
【0012】
面状光源1000は、複数の第1発光モジュール100と、複数の第2発光モジュール200と、支持部材300と、を備える。第1発光モジュール100及び第2発光モジュール200は、支持部材300上に配置される。第1発光モジュール100は、
図1に示すように、面状光源1000の平面視において、中央領域R1に配置される。第2発光モジュール200は、中央領域R1を囲む外周領域R2に配置される。本明細書において、第1発光モジュール100及び/又は第2発光モジュール200を「発光モジュール」と称することがある。
【0013】
第1発光モジュール100は、
図2に示すように、第1導光部材11と、第1光源部12と、第1透光性部材13と、を備える。第1導光部材11は、
図3に示すように、上面(「第1上面111」という場合がある)と、第1上面111の反対側に位置する下面(「第1下面112」という場合がある)と、第1上面111から第1下面112まで貫通する第1貫通孔115と、を備える。第1光源部12は、第1貫通孔115内に配置される。第1透光性部材13は、第1外周部131を備える。第1外周部131は、第1貫通孔115内において、第1貫通孔115と第1光源部12との間に位置する。
【0014】
図5に示すように、第1発光モジュール100の平面視において、第1導光部材11の外縁のうちで第1光源部12から最も遠い点を「第1点P1」とし、第1導光部材11の外縁のうちで第1光源部12から最も近い点を「第2点P2」とする。第1光源部12の中心と第1点P1とを結ぶ直線を「第1直線D1」とする。本明細書でいう「第1光源部12の中心」とは、平面視における第1光源部12の幾何学的な重心を意味する。第1光源部12の中心と第2点P2とを結ぶ直線を「第2直線D2」とする。
図6A、
図6Bに示すように、第1直線D1を通る断面における第1外周部131の最小厚みT1は、第2直線D2を通る断面における第1外周部131の最小厚みT2よりも厚い。本明細書において、直線を通る断面における各部の最小厚みとは、断り書きがない限り、直線を通りZ方向に平行な断面において、各部の上面から各部の下面までのZ方向における最小の長さとする。例えば、第1直線D1を通る断面における第1外周部131の最小厚みT1とは、第1直線D1を通りZ方向に平行な断面において、第1外周部131の上面から第1外周部131の下面までのZ方向における最小の長さとする。
【0015】
第1発光モジュール100において、第1直線D1を通る断面における第1外周部131の最小厚みT1が、第2直線D2を通る断面における第1外周部131の最小厚みT2よりも厚いことにより、第1直線D1に沿う方向に第1外周部131を通る光の量が、第2直線D2に沿う方向に第1外周部131を通る光の量よりも多くなる。第1光源部12から遠い第1点P1は、第1光源部12に近い第2点P2よりも輝度が低くなりやすいが、第1直線D1に沿う方向に第1外周部131を通る光の量が多くなることで第1点P1の輝度が向上する。これにより、第1点P1での輝度と第2点P2での輝度とに差が生じるのを抑制できる。この結果、発光モジュールの発光面の輝度むらを軽減できる。
【0016】
以下、面状光源1000を構成する各要素について詳しく説明する。
【0017】
(第1発光モジュール100)
第1発光モジュール100は、
図1に示すように、面状光源1000の平面視において、中央領域R1に配置される。中央領域R1の外縁は平面視で四角形である。第1発光モジュール100は、中央領域R1において、1つでもよく、複数でもよい。各第1発光モジュール100は、
図3に示すように、第1導光部材11と、第1光源部12と、第1透光性部材13と、を備える。各第1発光モジュール100は、さらに、第1接着部材14と、第1光反射性部材15と、第2接着部材16と、第2光反射性部材17と、第3光反射性部材18と、を備える。
【0018】
(第1光源部12)
第1光源部12は、第1発光モジュール100における光源である。第1光源部12は、
図4に示すように、発光素子121と、透光性部材122(以下、光源透光性部材という)と、光調整部材123と、被覆部材124と、を備える。第1光源部12は、1つの第1発光モジュール100に対して、1つでもよく、複数でもよい。
【0019】
発光素子121は、半導体積層体を含む。半導体積層体は、n型半導体層及びp型半導体層と、これらに挟まれた発光層とを含む。発光層は、ダブルヘテロ接合又は単一量子井戸(SQW)等の構造を有していてもよいし、多重量子井戸(MQW)のようにひとかたまりの活性層群をもつ構造を有していてもよい。半導体積層体は、可視光または紫外光を発光可能に構成されている。このような発光層を含む半導体積層体は、例えばInxAlyGa1-x-yN(0≦x、0≦y、x+y≦1)を含むことができる。
【0020】
半導体積層体は、n型半導体層とp型半導体層との間に1つ以上の発光層を含む構造を有していてもよいし、n型半導体層と発光層とp型半導体層とを順に含む構造が複数回繰り返された構造を有していてもよい。半導体積層体が複数の発光層を含む場合、発光ピーク波長が異なる発光層を含んでいてもよいし、発光ピーク波長が同じ発光層を含んでいてもよい。なお、発光ピーク波長が同じとは、数nm程度のばらつきがある場合も含む。複数の発光層の間の発光ピーク波長の組み合わせは、適宜選択することができる。例えば半導体積層体が2つの発光層を含む場合、青色光と青色光、緑色光と緑色光、赤色光と赤色光、紫外光と紫外光、青色光と緑色光、青色光と赤色光、または、緑色光と赤色光などの組み合わせで発光層を選択することができる。各発光層は、発光ピーク波長が異なる複数の活性層を含んでいてもよいし、発光ピーク波長が同じ複数の活性層を含んでいてもよい。
【0021】
発光素子121は複数の電極1211を含む。複数の電極1211は、n型半導体層と電気的に接続されるn側電極と、p型半導体層と電気的に接続されるp側電極と、を含む。複数の電極1211の下面は、第1光源部12の下面の一部を構成する。
【0022】
光源透光性部材122は、発光素子121の上面及び側面を覆っている。光源透光性部材122は、発光素子121を保護する。光源透光性部材122は、光源透光性部材122に添加される粒子に応じて、発光素子121から放射された光の波長変換や光拡散等の機能を備える。
【0023】
例えば、光源透光性部材122は、透光性樹脂を含む。光源透光性部材122は、蛍光体を更に含んでいてもよい。透光性樹脂としては、例えば、シリコーン樹脂、又はエポキシ樹脂等が挙げられる。また、蛍光体としては、イットリウム・アルミニウム・ガーネット系蛍光体(例えば、Y3(Al,Ga)5O12:Ce)、ルテチウム・アルミニウム・ガーネット系蛍光体(例えば、Lu3(Al,Ga)5O12:Ce)、テルビウム・アルミニウム・ガーネット系蛍光体(例えば、Tb3(Al,Ga)5O12:Ce)、CCA系蛍光体(例えば、Ca10(PO4)6Cl2:Eu)、SAE系蛍光体(例えば、Sr4Al14O25:Eu)、クロロシリケート系蛍光体(例えば、Ca8MgSi4O16Cl2:Eu)、βサイアロン系蛍光体(例えば、(Si,Al)3(O,N)4:Eu)若しくはαサイアロン系蛍光体(例えば、Ca(Si,Al)12(O,N)16:Eu)等の酸窒化物系蛍光体、SLA系蛍光体(例えば、SrLiAl3N4:Eu)、CASN系蛍光体(例えば、CaAlSiN3:Eu)若しくはSCASN系蛍光体(例えば、(Sr,Ca)AlSiN3:Eu)等の窒化物系蛍光体、KSF系蛍光体(例えば、K2SiF6:Mn)、KSAF系蛍光体(例えば、K2Si0.99Al0.01F5.99:Mn)若しくはMGF系蛍光体(例えば、3.5MgO・0.5MgF2・GeO2:Mn)等のフッ化物系蛍光体、ペロブスカイト構造を有する蛍光体(例えば、CsPb(F,Cl,Br,I)3)、又は量子ドット蛍光体(例えば、CdSe、InP、AgInS2又はAgInSe2)等が挙げられる。光源透光性部材122に添加する蛍光体としては、1種類の蛍光体が用いられてもよいし、複数種類の蛍光体が用いられてもよい。
【0024】
KSAF系蛍光体としては、下記式(I)で表される組成を有していてよい。
M2[SipAlqMnrFs] (I)
【0025】
式(I)中、Mはアルカリ金属を示し、少なくともKを含んでよい。Mnは4価のMnイオンであってよい。p、q、r及びsは、0.9≦p+q+r≦1.1、0<q≦0.1、0<r≦0.2、5.9≦s≦6.1を満たしていてよい。好ましくは、0.95≦p+q+r≦1.05又は0.97≦p+q+r≦1.03、0<q≦0.03、0.002≦q≦0.02又は0.003≦q≦0.015、0.005≦r≦0.15、0.01≦r≦0.12又は0.015≦r≦0.1、5.92≦s≦6.05又は5.95≦s≦6.025であってよい。例えば、K2[Si0.946Al0.005Mn0.049F5.995]、K2[Si0.942Al0.008Mn0.050F5.992]、K2[Si0.939Al0.014Mn0.047F5.986]で表される組成が挙げられる。このようなKSAF系蛍光体によれば、輝度が高く、発光ピーク波長の半値幅の狭い赤色発光を得ることができる。
【0026】
また、上述した蛍光体を含有する波長変換シートを、面状光源1000上に配置してもよい。波長変換シートは、光源部からの青色光の一部を吸収して、黄色光、緑色光及び/又は赤色光を発し、白色光を出射する面状光源1000とすることができる。例えば、青色の発光が可能な第1光源部12と、黄色の発光が可能な蛍光体を含有する波長変換シートと、を組み合わせて白色光を得ることができる。また他には、青色の発光が可能な第1光源部12と、赤色蛍光体及び緑色蛍光体を含有する波長変換シートとを組み合わせてもよい。また、青色の発光が可能な第1光源部12と、複数の波長変換シートとを組み合わせてもよい。複数の波長変換シートとしては、例えば、赤色の発光が可能な蛍光体を含有する波長変換シートと、緑色の発光が可能な蛍光体を含有する波長変換シートと、を選択することができる。また、青色の発光が可能な発光素子121と赤色の発光が可能な蛍光体を含有する光源透光性部材122とを有する第1光源部12と、緑色の発光が可能な蛍光体を含有する波長変換シートと、を組み合わせてもよい。
【0027】
波長変換シートに用いられる黄色の蛍光体としては、例えば、上述したイットリウム・アルミニウム・ガーネット系蛍光体を用いるのが好ましい。また、波長変換シートに用いられる緑色の蛍光体としては、発光ピーク波長の半値幅の狭い、例えば、上述したペロブスカイト構造を有する蛍光体又は量子ドット蛍光体を用いるのが好ましい。また、波長変換シートに用いられる赤色の蛍光体としては、緑色の蛍光体同様に発光ピーク波長の半値幅の狭い、例えば、上述したKSF系蛍光体、KSAF系蛍光体、又は量子ドット蛍光体を用いるのが好ましい。
【0028】
被覆部材124は、発光素子121の下面に配置される。電極1211の下面は、被覆部材124から露出する。被覆部材124は、発光素子121の側面を覆う光源透光性部材122の下面にも配置される。
【0029】
被覆部材124は、第1光源部12が発する光に対する反射性を有する。被覆部材124は、例えば、光散乱粒子を含む樹脂部材である。被覆部材124の光散乱粒子としては、例えば、酸化チタン、二酸化ケイ素、酸化アルミニウム、酸化亜鉛、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム、酸化イットリウム、フッ化カルシウム、フッ化マグネシウム、五酸化ニオブ、チタン酸バリウム、五酸化タンタル、硫酸バリウム、又は、ガラス等の粒子が挙げられる。被覆部材124の樹脂材料としては、例えば、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、環状ポリオレフィン樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂若しくはポリエステル樹脂等の熱可塑性樹脂、又は、エポキシ樹脂若しくはシリコーン樹脂等の熱硬化性樹脂が挙げられる。
【0030】
光調整部材123は、第1光源部12の上面の少なくとも一部を構成する。光調整部材123は、発光素子121の上面を覆っている。光調整部材123は、光源透光性部材122の上面に配置され、光源透光性部材122の上面から出射する光の量や出射方向を制御する。光調整部材123は、発光素子121が発する光に対する反射性及び透光性を有する。光源透光性部材122の上面から出射した光の一部は光調整部材123に反射し、他の一部は光調整部材123を透過する。発光素子121のピーク波長に対する光調整部材123の透過率は、例えば、1%以上50%以下が好ましく、3%以上30%以下であることがより好ましい。これにより、第1光源部12の直上での輝度を低くし、発光モジュールの輝度むらが軽減される。
【0031】
光調整部材123は、例えば、多数の気泡を含む樹脂部材や、光散乱粒子を含む樹脂部材を用いることができる。光調整部材123の樹脂は、例えば、上述の被覆部材124に用いることができる樹脂として列挙した樹脂から選択することができる。光調整部材123の光散乱粒子は、例えば、上述の被覆部材124に用いることができる光散乱粒子として列挙した光散乱粒子から選択することができる。光調整部材123は、例えば、アルミニウム若しくは銀などの金属部材、又は誘電体多層膜であってもよい。
【0032】
他の形態としては、第1光源部12は、光調整部材123を含まなくてもよい。例えば、光源透光性部材122の上面によって第1光源部12の上面が構成されていてもよい。このようにすることで、第1光源部12が発光素子121の上面を覆う光調整部材123を含む場合よりも、第3方向(Z方向)において光源部20を小型化しやすくなる。これにより、第3方向(Z方向)において発光モジュールを小型化しやすくなる。他の形態としては、第1光源部12は、被覆部材124を含まなくてもよい。例えば、発光素子121の下面及び光源透光性部材122の下面によって第1光源部12の下面が構成されていてもよい。他の形態としては、第1光源部12は発光素子121の単体のみであってもよい。また、他の形態としては、第1光源部12は、被覆部材124及び光源透光性部材122を含まず、発光素子121の上面に光調整部材123が配置されてもよい。また、他の形態としては、第1光源部12は、光源透光性部材122を含まず、発光素子121の上面に光調整部材123が配置され、発光素子121の下面に被覆部材124が配置されてもよい。
【0033】
平面視における第1光源部12の形状は特に制限はない。平面視における第1光源部12の形状は、例えば、円形、三角形、四角形、六角形、又は八角形等の形状とすることができる。平面視における第1光源部12の形状が四角形の場合、第1光源部12の一対の外縁がX方向と平行でもよく、X方向に対して傾斜していてもよい。本実施形態では、第1光源部12の一対の外縁がX方向に平行である。
【0034】
(第1導光部材11)
第1導光部材11は、第1光源部12が発した光が入射し、発光領域から出射する部材である。第1導光部材11は、第1光源部12が発する光に対する透光性を有する。第1光源部12のピーク波長に対する第1導光部材11の透過率は、例えば、60%以上が好ましく、80%以上がより好ましい。
【0035】
面状光源1000が複数の発光モジュールを備える場合、各発光モジュールは区画溝11Aで区画される。平面視において、区画溝11Aで区画された1つの領域を発光領域とする。なお、本実施形態では、区画溝11Aによって区画された複数の第1発光モジュール100が、それぞれ異なる発光領域を画定する。1つの発光領域は、例えば、ローカルディミングの駆動単位とすることができる。面状光源1000を構成する発光領域の数は特に限定されない。例えば、面状光源1000が1つの発光領域を備えていてもよく、面状光源1000が複数の発光領域を備えていてもよい。また、複数の面状光源1000を並べることで、より面積の大きい面状光源装置としてもよい。
【0036】
図3に示すように、本実施形態では、区画溝11Aは、第1導光部材11の第1上面111から第1下面112まで貫通する。このようにすることで、第1導光部材11を複数に分離することができるので、例えば、第1導光部材11と支持部材300の熱膨張係数の違いから生じる支持部材300の反りを抑制することができる。これにより、後述する第2導電部材33に亀裂が生じるのを抑制することができる。区画溝11Aは、第1導光部材11の第1上面111にのみ開口する凹部であってもよい、又は、区画溝11Aは、第1導光部材11の第1下面112にのみ開口する凹部であってもよい。区画溝11Aが凹部の場合には、区画溝11Aは、第1導光部材11により形成された底面を備えている。
【0037】
第1導光部材11の材料としては、例えば、アクリル、ポリカーボネート、環状ポリオレフィン、ポリエチレンテレフタレート若しくはポリエステル等の熱可塑性樹脂、エポキシ若しくはシリコーン等の熱硬化性樹脂、又はガラス等が挙げられる。
【0038】
第1導光部材11の厚さは、例えば、150μm以上800μm以下が好ましい。本明細書において、各部材の「厚さ」とは、断り書きがない限り、各部材の上面から各部材の下面までZ方向における最大の長さとする。第1導光部材11は、Z方向に単層で構成されてもよいし、複数の層の積層体で構成されてもよい。第1導光部材11が積層体で構成される場合、各層の間に透光性の接着剤を配置してもよい。積層体の各層は、異なる種類の主材を用いてもよい。接着剤の材料としては、例えば、アクリル、ポリカーボネート、環状ポリオレフィン、ポリエチレンテレフタレート若しくはポリエステル等の熱可塑性樹脂、又は、エポキシ若しくはシリコーン等の熱硬化性樹脂が挙げられる。
【0039】
図3に示すように、第1導光部材11は、面状光源1000の発光面を含む第1上面111と、第1上面111の反対側に位置する第1下面112と、を含む。第1導光部材11は、第1上面111と第1下面112との間に位置する第1側面113を含む。本実施形態における第1導光部材11は、第1側面113の一部から延びる延伸部114を含む。第1導光部材11が延伸部114を備えることにより、延伸部114によって第1側面113の近傍における輝度の調整が容易になる。例えば、延伸部114が延びる方向や延伸部114の厚さ等を変更することにより輝度を調整できる。なお、第1導光部材11は、延伸部114を備えなくてもよい。
【0040】
第1導光部材11は、第1光源部12が配置される第1貫通孔115を含む。換言すると、第1光源部12は、第1導光部材11の第1貫通孔115内に配置される。第1貫通孔115は、第1導光部材11の第1上面111から第1下面112まで貫通する。
【0041】
図5に示すように、本実施形態では、第1貫通孔115の外縁は、曲率半径の異なる複数の円弧を含む。第1貫通孔115の外縁は、複数の円弧として、複数の第1円弧1151と、複数の第2円弧1152と、を含む。例えば、第1円弧1151の曲率半径は、0.7mm以上1.5μmm以下である。例えば、第2円弧1152の曲率半径は、0.2mm以上1mm以下である。第1貫通孔115の外縁は、周方向に、第1円弧1151と第2円弧1152とが交互に接続されている。
【0042】
複数の第1円弧1151の中心C1は、本実施形態では、全て同じ位置にある。各第1円弧1151の中心C1は、平面視において、第1光源部12の中心と同じ位置にある。「第1光源部12の中心と同じ位置」とは、第1光源部12の中心に対して、厳密に一致する場合のほか、実質的に同じとみなされる場合も含む。「実質的に同じとみなされる場合」は、平面視において、第1光源部12の中心と第1円弧1151の中心C1との間の距離が、X方向において、第1光源部12のX方向の長さの20%以内で、かつY方向において、第1光源部12のY方向の長さの20%以内である場合をいうこととする。
【0043】
上述したように、第1点P1は、第1導光部材11の外縁のうちで第1光源部12の中心から最も遠い点である。第2点P2は、第1導光部材11の外縁のうちで第1光源部12の中心から最も近い点である。本実施形態では、第1導光部材11が正方形であって、平面視において、第1光源部12の中心が、第1導光部材11の中心(重心)と同じ位置にあるため、第1発光モジュール100は、複数の第1点P1と、複数の第2点P2とを有する。本実施形態では、第1点P1は第1導光部材11の角にある頂点に位置し、第2点P2は第1導光部材11の各辺の中心に位置する。第1点P1及び第2点P2は、それぞれが、1つでもよいし、複数でもよい。
【0044】
複数の第1円弧1151の少なくとも1つは、平面視において、第1光源部12の中心と第1点P1とを結ぶ直線に交差する。本実施形態では、複数の第1円弧1151の全てが、第1光源部12の中心と第1点P1とを結ぶ直線に交差する。すなわち、第1円弧1151は、第1直線D1に交差する。
【0045】
第2円弧1152の中心C2は、第1光源部12の中心と第2点P2とを結ぶ直線上に位置する。本明細書でいう「線上に位置する」とは、線に対して、対象となる点(ここでは第2円弧1152の中心C2)が厳密に重なっている場合のほか、実質的に重なる場合も含む。「実質的に重なる場合」は、線から対象となる点までの最小距離が、直線に平行な方向における第1光源部12の長さの20%以内である場合をいうこととする。
【0046】
第2円弧1152の中心C2は、第1光源部12の中心と第2点P2との間にある。本実施形態では、第2円弧1152の中心C2と第1光源部12の中心との間の距離は、第1円弧1151の半径以下である。また、複数の第2円弧1152の中心C2は、それぞれが異なる位置にある。複数の第2円弧1152は、平面視において、第1光源部12の中心と第2点P2とを結ぶ直線に交差する。すなわち、第2円弧1152は、第2直線D2に交差する。
【0047】
(第1透光性部材13)
第1透光性部材13は、
図3に示すように、第1貫通孔115内に位置する。第1透光性部材13は、第1光源部12が発する光に対する透光性を有する。第1光源部12のピーク波長に対する第1透光性部材13の透過率は、例えば、60%以上が好ましく、80%以上がより好ましい。
【0048】
第1透光性部材13は、第1光源部12の側面を覆う。第1透光性部材13は、少なくとも、第1外周部131を含む。第1外周部131は、平面視において、第1貫通孔115の内側面と第1光源部12の側面との間に配置される部分である。第1外周部131は、第1光源部12と第1導光部材11とに接することが好ましい。このようにすることで、第1光源部12からの光を第1導光部材11に入射させやすくなる。
【0049】
他の形態として、第1透光性部材13は、第1光源部12の上側に配置された第1上部を含む。第1光源部12の上面を、第1透光性部材13が覆っていることにより、第1光源部12の直上領域の輝度むらを低減できる。例えば、第1光源部12の上面を第1透光性部材13が覆っていることにより、第1光源部12からの光の一部が、後述の第1光反射性部材等で散乱反射されて、第1上部に導光される。これにより、第1光源部12の直上領域が明るくなりすぎたり、暗くなりすぎたりすることを抑制できる。第1上部は、第1光源部12の上面の一部のみを覆ってもよい。断面視における第1上部の上面の形状は、凸になるように湾曲してもよいし、凹になるように湾曲してもよい。
【0050】
第1透光性部材13は、Z方向において、単層で構成されてもよいし、複数の層の積層体で構成されてもよい。また、第1透光性部材13は蛍光体や光散乱粒子を含んでいてもよい。第1透光性部材13が積層体である場合には、各層が蛍光体及び/又は光散乱粒子を含んでいてもよく、含んでいなくてもよい。例えば、第1透光性部材13が、蛍光体を含む層と、蛍光体を含まない層とで構成されていてもよい。
【0051】
第1透光性部材13の材料としては、例えば、熱硬化性樹脂又は光硬化性樹脂等が用いられる。熱硬化性樹脂としては、例えば、アクリル樹脂、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、BT樹脂、ポリイミド樹脂又は不飽和ポリエステル樹脂等が挙げられる。例えば、第1透光性部材13の材料として第1導光部材11の材料と同じ樹脂、又は第1導光部材11の材料よりも屈折率差が小さい樹脂を用いることができる。
【0052】
第1透光性部材13は、硬化することで収縮する材料であることが好ましい。第1透光性部材13の成形収縮率は、例えば、1%以上10%以下であり、より好ましくは2%以上6%以下である。第1光源部12の側面から第1貫通孔115の内側面までの距離が長いほど、第1光源部12と第1貫通孔115との間の第1外周部131の厚みを薄くすることができる。
【0053】
図6Aには、第1光源部12の中心と第1点P1とを結ぶ第1直線D1を通る断面図を示す。
図6Bには、第1光源部12の中心と第2点P2とを結ぶ第2直線D2を通る断面図を示す。第1直線D1を通る断面における第1外周部131の最小厚みT1は、第2直線D2を通る断面における第1外周部131の最小厚みT2よりも厚い。
【0054】
第1直線D1を通る断面における第1外周部131の最小厚みT1は、第2直線D2を通る断面における第1外周部131の最小厚みT2の1.05倍以上1.4倍以下であることが好ましい。最小厚みT1が最小厚みT2の1.05倍以上であることにより、第1直線D1に沿う方向に第1外周部131を通る光の量を増やしやすくなる。最小厚みT1が最小厚みT2の1.4倍以下であることにより、第2直線D2に沿う方向に第1外周部131を通る光の量が減りすぎることを抑制することができる。例えば、最小厚みT1は、235μm以上450μm以下である。例えば、最小厚みT2は、185μm以上425μm以下である。
【0055】
第1直線D1を通る断面における第1光源部12の側面と第1貫通孔115の内側面との間の寸法L1が、第2直線D2を通る断面における第1光源部12の側面と第1貫通孔115の内側面との間の寸法L2よりも短い。また、本実施形態では、第1透光性部材13として、硬化することで収縮する材料が用いられている。第1透光性部材13は、収縮によって、第1光源部12及び第1貫通孔115から離れた位置ほど薄くなる。
【0056】
これによって、本実施形態では、第1直線D1を通る断面における第1外周部131の最小厚みT1を、第2直線D2を通る断面における第1外周部131の最小厚みT2よりも厚くすることができる。
【0057】
第1直線D1を通る断面における第1光源部12の側面と第1貫通孔115の内側面との間の寸法L1は、第2直線D2を通る断面における第1光源部12の側面と第1貫通孔115の内側面との間の寸法L2の0.4倍以上0.9倍以下であることが好ましい。寸法L1が寸法L2の0.4倍以上であることにより、最小厚みT2が薄くなりすぎることを抑制できる。これにより、第2直線D2に沿う方向に第1外周部131を通る光の量が減りすぎることを抑制することができる。寸法L1が寸法L2の0.9倍以下であることにより、最小厚みT1を厚くしやすくなる。これにより、第1直線D1に沿う方向に第1外周部131を通る光の量を増やしやすくなる。例えば、寸法L1は、0.25mm以上1.1mm以下である。例えば、寸法L2は、0.4mm以上2mm以下である。
【0058】
ただし、最小厚みT1>最小厚みT2を実現する方法としては、これに制限されない。例えば、第1透光性部材13が硬化した後、第1透光性部材13の一部を除去することにより、第1透光性部材13の厚みを薄くしてもよい。第1透光性部材13の一部を除去する方法としては、例えば、研磨、切削、ブラスト、又は溶融等により実現される。したがって、第1透光性部材13として、硬化しても収縮しない材料、又は硬化しても僅かしか収縮しない材料を用いてもよい。
【0059】
第1光源部12が発した光の一部は、第1外周部131を通って、第1貫通孔115の内側面から第1導光部材11に入射し、他の一部は第1外周部131の上面で反射する。第1外周部131の上面で反射した光の一部は、第1光源部12側に戻る。第1外周部131の厚みが厚いほど、第1光源部12からの光が第1外周部131の上面で反射されにくくなり、第1外周部131を通って第1貫通孔115の内側面から第1導光部材11に入射されやすくなる。すなわち、第1外周部131の厚みが厚い部分ほど、第1光源部12が発した光のうちのより多くの量の光が第1導光部材11に入射する。本実施形態では、第1直線D1を通る断面における第1外周部131の最小厚みT1が、第2直線D2を通る断面における第1外周部131の最小厚みT2よりも厚いので、第1直線D1を通る断面における第1外周部131は多くの量の光を第1導光部材11に入射させることができる。第1光源部12から遠い第1点P1は、第1光源部12に近い第2点P2よりも輝度が低くなりやすいが、第1直線D1を通る断面における第1外周部131の最小厚みT1が厚いことにより、第1点P1の輝度が向上する。これにより、第1点P1での輝度と第2点P2での輝度とに差が生じることを抑制できる。この結果、第1発光モジュール100の発光面の輝度むらを軽減できる。
【0060】
(第1接着部材14)
第1接着部材14は、
図3に示すように、第1導光部材11よりも下側に配置される。第1接着部材14は、第1導光部材11と第1光反射性部材15との間に配置され、第1導光部材11と第1光反射性部材15とを接着している。第1接着部材14は、第1透光性部材13と第1光反射性部材15との間に配置され、第1透光性部材13と第1光反射性部材15とを接着している。
【0061】
第1接着部材14は、第1光源部12が発する光に対する反射性を有することが好ましい。第1光源部12のピーク波長に対する第1接着部材14の反射率は、例えば、60%以上が好ましく、80%以上がより好ましい。第1接着部材14が反射性を有することにより、第1発光モジュール100の下方へ抜ける光を抑制できる。第1接着部材14は、第1導光部材11の下面から第1光源部12の下面にわたって対面するように配置されていることが好ましい。このようにすることで、第1発光モジュール100の下方へ抜ける光を抑制しやすくなる。本明細書において、下方とは、第3方向(Z方向)において、第1導光部材10の第1上面111側から第1下面112側へ向かう方向のことである。本明細書において、上方とは、第3方向(Z方向)において、第1導光部材10の第1下面112側から第1上面111側へ向かう方向のことである。
【0062】
第1接着部材14は、例えば、光散乱粒子を含む樹脂部材である。第1接着部材14の樹脂は、例えば、上述の被覆部材124に用いることができる樹脂として列挙した樹脂から選択することができる。第1接着部材14の光散乱粒子は、例えば、上述の被覆部材124に用いることができる光散乱粒子として列挙した光散乱粒子から選択することができる。
【0063】
(第1光反射性部材15)
第1光反射性部材15は、第1接着部材14の下側に配置される。第1光反射性部材15は、第1接着部材14の下面の少なくとも一部と対向するように配置されている。第1光反射性部材15は、第1接着部材14の下面全体と対向するように配置されていることが好ましい。このようにすることで、第1発光モジュール100の下方へ抜ける光を抑制しやすくなる。
【0064】
第1光反射性部材15は、第1光源部12が発する光に対する反射性を有する。第1光源部12のピーク波長に対する第1光反射性部材15の反射率は、例えば、60%以上が好ましく、80%以上がより好ましい。
【0065】
第1光反射性部材15として、例えば、多数の気泡を含む樹脂部材や、光散乱粒子を含む樹脂部材を用いることができる。第1光反射性部材15の樹脂は、例えば、上述の第1接着部材14に用いることができる樹脂として列挙した樹脂から選択することができる。第1光反射性部材15の光散乱粒子は、例えば、上述の第1接着部材14に用いることができる光散乱粒子として列挙した光散乱粒子から選択することができる。
【0066】
第1光反射性部材15の厚さは、第1接着部材14の厚さよりも厚いことが好ましい。このようにすることで、第1光反射性部材15の反射率を高くすることができる。例えば、第1接着部材14の厚さは、10μm以上50μm以下である。例えば、第1光反射性部材15の厚さは40μm以上200μm以下である。
【0067】
(第2接着部材16)
第2接着部材16は、第1光反射性部材15の下側に配置される。第2接着部材16は、第1光反射性部材15と支持部材300との間に配置され、第1光反射性部材15と支持部材300とを接着している。
【0068】
第2接着部材16は、第1光源部12が発する光に対する反射性を有することが好ましい。第1光源部12のピーク波長に対する第2接着部材16の反射率は、例えば、60%以上が好ましく、80%以上がより好ましい。第2接着部材16が反射性を有することにより、第1発光モジュール100の下方へ抜ける光を抑制できる。第2接着部材16は、第1光反射性部材15の下面の少なくとも一部と対向するように配置されている。第2接着部材16は、第1光反射性部材15の下面全体と対向するように配置されていることが好ましい。このようにすることで、第1発光モジュール100の下方へ抜ける光を抑制しやすくなる。
【0069】
第2接着部材16として、例えば、光散乱粒子を含む樹脂部材を用いることができる。第2接着部材16の樹脂は、例えば、上述の第1接着部材14に用いることができる樹脂として列挙した樹脂から選択することができる。第2接着部材16の光散乱粒子は、例えば、上述の第1接着部材14に用いることができる光散乱粒子として列挙した光散乱粒子から選択することができる。
【0070】
第2接着部材16の厚さは、第1接着部材14の厚さよりも厚いことが好ましい。このようにすることで、第2接着部材16の反射率を高くすることができる。例えば、第2接着部材16の厚さは、30μm以上100μm以下である。第1光反射性部材15の厚さは、第2接着部材16の厚さよりも厚いことが好ましい。このようにすることで、第1光反射性部材15の反射率を高くすることができる。
【0071】
(第2光反射性部材17)
第2光反射性部材17は、第1光源部12の上側に配置される。
図2に示すように、第2光反射性部材17は平面視において第1光源部12と重なる位置に配置される。このようにすることで、第1光源部12の直上領域が明るくなりすぎることを抑制することができる。これにより、発光領域における輝度むらが軽減される。
【0072】
第2光反射性部材17は、第1光源部12が発する光に対する反射性を有する。第2光反射性部材17の反射率は、例えば、60%以上が好ましく、80%以上がより好ましい。第2光反射性部材17は、1つでもよく、複数でもよい。
【0073】
平面視における第2光反射性部材17の形状は特に限定されない。平面視における第2光反射性部材17の形状は、例えば、円形、三角形、四角形、六角形又は八角形等の形状とすることができる。
【0074】
図3に示すように、本実施形態における第2光反射性部材17は、第1光源部12の上面を覆っている。
図3に示すように、第2光反射性部材17は第1光源部12の上面の全面と接していてもよい。他の形態として、第2光反射性部材17は、第1透光性部材13を介して第1光源部12の上面を覆っていてもよい。他の形態として、第2光反射性部材17は第1透光性部材13を介して第1光源部12の上面を覆う部分と、第1光源部12の上面と接する部分と、を備えてもよい。
【0075】
図6Aに示すように、第1外周部131の上面のうちで第1外周部131が最小厚みT1である部分は、第2光反射性部材17に覆われることが好ましい。このようにすることで、第1光源部12からの光が、第1外周部131の上面のうちで第1外周部131が最小厚みT1である部分から上方に抜けることを低減できる。これにより、第1光源部12からの光をより遠い領域まで導光させることができ、第1発光モジュール100の輝度むらが軽減される。
【0076】
図6Bに示すように、第1外周部131の上面のうちで第1外周部131が最小厚みT2である部分は、第2光反射性部材17に覆われることが好ましい。このようにすることで、第1光源部12からの光が、第1外周部131の上面のうちで第1外周部131が最小厚みT2である部分から上方に抜けることを低減できる。これにより、第1光源部12からの光をより遠い領域まで導光させることができ、第1発光モジュール100の輝度むらが軽減される。
【0077】
第2光反射性部材17は、第1透光性部材13の上面と、その周辺の第1導光部材11の第1上面111の上にまで延伸させてもよい。第2光反射性部材17は、第1透光性部材13の上面の少なくとも一部と第1導光部材11の第1上面111の少なくとも一部を連続して覆うことが好ましい。このようにすることで、第1透光性部材13と第1導光部材11の界面の近傍が明るくなりすぎることを抑制することができる。また、他の形態としては、第2光反射性部材17は、平面視において第1光源部12と重ならない位置に配置してもよい。例えば、輝度むらを減らすために第1導光部材11の第1上面111のうち輝度の高い領域に点在させてもよい。
【0078】
第2光反射性部材17として、例えば、多数の気泡を含む樹脂部材や、光散乱粒子を含む樹脂部材を用いることができる。第2光反射性部材17の樹脂は、例えば、上述の第1接着部材14に用いることができる樹脂として列挙した樹脂から選択することができる。光散乱粒子は、例えば、上述の第1接着部材14に用いることができる光散乱粒子として列挙した光散乱粒子から選択することができる。
【0079】
(第3光反射性部材18)
第3光反射性部材18は、第1導光部材11によって少なくとも一部が構成される区画溝11A内に配置される。本実施形態では、第3光反射性部材18は、区画溝11Aの内面に沿うように層状に配置されている。第3光反射性部材18は、単層で構成されてもよいし、複数の層の積層体で構成されてもよい。また、第3光反射性部材18は、区画溝11A内に充填されていてもよい。第3光反射性部材18が区画溝11A内に配置されることにより、例えば、発光状態の発光領域から非発光状態の発光領域への導光が、第3光反射性部材18により制限される。これにより、発光状態の発光領域と非発光状態の発光領域とのコントラスト比を向上させることができる。
【0080】
第3光反射性部材18は、第1光源部12が発する光に対する反射性を有する部材である。第3光反射性部材18の反射率は、例えば、60%以上が好ましく、80%以上がより好ましい。第3光反射性部材18は、1つでもよく、複数でもよい。
【0081】
第3光反射性部材18として、例えば、多数の気泡を含む樹脂部材や、光散乱粒子を含む樹脂部材を用いることができる。第3光反射性部材18の樹脂は、例えば、上述の第1接着部材14に用いることができる樹脂として列挙した樹脂から選択することができる。第3光反射性部材18の光散乱粒子は、例えば、上述の第1接着部材14に用いることができる光散乱粒子として列挙した光散乱粒子から選択することができる。
【0082】
(第2発光モジュール200)
第2発光モジュール200は、面状光源1000の平面視において、中央領域R1を囲む外周領域R2に配置される。外周領域R2の外縁は平面視で四角形である。各第2発光モジュール200は、
図7に示すように、第2導光部材21と、第2光源部22と、第2透光性部材23と、を備える。各第2発光モジュール200は、さらに、第3接着部材24と、第4光反射性部材25と、第4接着部材26と、第5光反射性部材27と、第6光反射性部材28と、を備える。
【0083】
(第2光源部22)
第2光源部22は、第2発光モジュール200における光源である。第2光源部22は、第1光源部12と同様の構造であるので説明を省略する。
【0084】
(第2導光部材21)
第2導光部材21は、第2光源部22が発した光が入射し、発光領域から出射する部材である。第2導光部材21は、面状光源1000の発光面を含む第2上面211と、第2上面211の反対側に位置する第2下面212と、を含む。第2導光部材21は、第2上面211と第2下面212との間に位置する第2側面213を含む。本実施形態における第2導光部材21は、第2側面213の一部から延びる延伸部214を含む。第2導光部材21は、第1導光部材11と同様の構造であるので、重複する説明を省略する。
【0085】
第2導光部材21は、第2光源部22が配置される第2貫通孔215を含む。換言すると、第2光源部22は、第2導光部材21の第2貫通孔215内に配置される。第2貫通孔215は、第2導光部材21の第2上面211から第2下面212まで貫通する。
【0086】
図8に示すように、本実施形態では、第2貫通孔215は、X方向に長軸を有する長孔と、Y方向に長軸を有する長孔とを、互いに重ねてできた形状の投影図と同じ形状である。本明細書でいう「長孔」は、長軸と短軸とを有する一方向に延びた円のことである。「長孔」には、楕円形のほか、二つの半円を二つの平行な接線で接続した形状も含む。
【0087】
ここで、平面視において、外周領域R2の外縁側に位置する第2導光部材21の外縁のうちで第2光源部22の中心から最も近い点を「第3点P3」とする。本明細書でいう「第2光源部22の中心」とは、平面視における第2光源部22の幾何学的な重心を意味する。本実施形態では、第3点P3は第2導光部材21の一辺の中心に位置する。本実施形態では、
図10に示すように、角部に位置する第2発光モジュール200の場合、第2導光部材21が正方形であって、第2光源部22の中心が第2導光部材21の重心と同じ位置にあるため、第2発光モジュール200は、複数の第3点P3を有する。第3点P3は、1つでもよいし、複数でもよい。
【0088】
(第2透光性部材23)
第2透光性部材23は、
図8に示すように、第2貫通孔215内に位置する。第2透光性部材23は、第2光源部22の側面を覆う。第2透光性部材23は、少なくとも、第2外周部231を含む。第2外周部231は、平面視において、第2貫通孔215の内側面と第2光源部22の側面との間に配置される部分である。第2透光性部材23は、第1透光性部材13と同様の構造であるので、重複する説明を省略する。
【0089】
図8に示すように、第2光源部22の中心と第3点P3とを結ぶ直線を「第3直線D3」とする。第2光源部22の中心と、隣接する第1発光モジュール100の第1光源部12の中心とを結ぶ直線を「第4直線D4」とする。この場合、第3直線D3を通る断面における第2外周部231の最小厚みT3(
図9A参照)は、第4直線D4を通る断面における第2外周部231の最小厚みT4(
図9B参照)よりも厚い。本実施形態では、平面視において、第3直線D3を通る断面における第2光源部22の側面と第2貫通孔215の内側面との間の寸法L3は、第4直線D4を通る断面における第2光源部22の側面と第2貫通孔215の内側面との間の寸法L4よりも短い。このため、第2透光性部材23として、硬化することで収縮する材料を用いることで、最小厚みT3>最小厚みT4の関係が実現されている。
【0090】
第3直線D3を通る断面における第2外周部231の最小厚みT3は、第4直線D4を通る断面における第2外周部231の最小厚みT4の1.05倍以上1.4倍以下であることが好ましい。最小厚みT3が最小厚みT4の1.05倍以上であることにより、第3直線D3に沿う方向に第2外周部231を通る光の量を増やしやすくなる。第3直線D3を通る断面における第2外周部231の最小厚みT3が、第4直線D4を通る断面における第2外周部231の最小厚みT4の1.4倍以下であることにより、第4直線D4に沿う方向に第2外周部231を通る光の量が減りすぎることを抑制することができる。例えば、最小厚みT3は、235μm以上450μm以下である。例えば、最小厚みT4は、185μm以上425μm以下である。
【0091】
第3直線D3を通る断面における第2光源部22の側面と第2貫通孔215の内側面との間の寸法L3は、第4直線D4を通る断面における第2光源部22の側面と第2貫通孔215の内側面との間の寸法L4の0.3倍以上0.9倍以下であることが好ましい。寸法L3が寸法L4の0.3倍以上であることにより、第4直線D4を通る断面における第2外周部231の最小厚みT4が薄くなりすぎることを抑制できる。寸法L3が寸法L4の0.9倍以下であることにより、最小厚みT3を厚くしやすくなる。例えば、寸法L3は、0.25mm以上1.1μmm以下である。例えば、寸法L4は、0.45mm以上2mm以下である。
【0092】
また、
図10に示すように、外周領域R2の角部に位置する第2発光モジュール200において、第2光源部22の中心と、隣接する第2発光モジュール200の第2光源部22の中心と、を結ぶ直線を「第5直線D5」とする。この場合、第3直線D3を通る断面における第2外周部231の最小厚みT3(
図9A参照)は、第5直線D5を通る断面における第2外周部231の最小厚みT5(
図11参照)よりも厚い。本実施形態では、平面視において、第3直線D3を通る断面における第2光源部22の側面と第2貫通孔215の内側面との間の寸法L3は、第5直線D5を通る断面における第2光源部22の側面と第2貫通孔215の内側面との間の寸法L5よりも短い。
【0093】
第3直線D3を通る断面における第2外周部231の最小厚みT3は、第5直線D5を通る断面における第2外周部231の最小厚みT5の1.05倍以上1.5倍以下であることが好ましい。最小厚みT3が最小厚みT5の1.05倍以上であることにより、第3直線D3に沿う方向に第2外周部231を通る光の量を増やしやすくなる。最小厚みT3が最小厚みT5の1.5倍以下であることにより、第5直線D5に沿う方向に第2外周部231を通る光の量が減りすぎることを抑制することができる。例えば、最小厚みT5は、170μm以上425μm以下である。
【0094】
第3直線D3を通る断面における第2光源部22の側面と第2貫通孔215の内側面との間の寸法L3は、第5直線D5を通る断面における第2光源部22の側面と第2貫通孔215の内側面との間の寸法L5の0.2倍以上0.8倍以下であることが好ましい。寸法L3が寸法L5の0.2倍以上であることにより、最小厚みT5が薄くなりすぎることを抑制できる。寸法L3が寸法L5の0.8倍以下であることにより、最小厚みT3を厚くしやすくなる。例えば、寸法L5は、0.5mm以上2mm以下である。
【0095】
第2透光性部材23として、硬化することで収縮する材料を用いることで、最小厚みT3>最小厚みT5の関係が実現されている。ただし、最小厚みT3>最小厚みT4、又は/及び、最小厚みT3>最小厚みT5を実現する方法としては、これに制限されない。例えば、第2透光性部材23が硬化した後、第2透光性部材23の一部を除去することにより、第2透光性部材23の厚みを薄くしてもよい。第2透光性部材23の一部を除去する方法としては、例えば、研磨、切削、ブラスト、又は溶融等により実現される。
【0096】
通常、面状光源1000において、外周領域R2の縁には、光が導光されにくく、外縁近傍の輝度は低下しやすい。本実施形態では、平面視において、第3直線D3を通る断面における第2外周部231の最小厚みT3は、第4直線D4を通る断面における第2外周部231の最小厚みT4よりも厚いため、輝度むらを軽減できる。また、本実施形態では、外周領域R2の角部に位置する第2発光モジュール200において、第3直線D3を通る断面における第2外周部231の最小厚みT3は、第5直線D5を通る断面における第2外周部231の最小厚みT5よりも厚いため、輝度が低下しやすい角部においても、輝度むらを軽減できる。
【0097】
(第3接着部材24)
第3接着部材24は、第2導光部材21と第4光反射性部材25との間に配置され、第2導光部材21と第4光反射性部材25とを接着している。第3接着部材24は、第2透光性部材23と第4光反射性部材25との間に配置され、第2透光性部材23と第4光反射性部材25とを接着している。第3接着部材24は、第1接着部材14と同様の構造であるので説明を省略する。第3接着部材24と第1接着部材14は別体により形成されてもよく、一体的に形成された同一部材であってもよい。
【0098】
(第4光反射性部材25)
第4光反射性部材25は、第3接着部材24の下側に配置される。第4光反射性部材25は、第1光反射性部材15と同様の構造であるので説明を省略する。第4光反射性部材25と第1光反射性部材15は別体により形成されてもよく、一体的に形成された同一部材であってもよい。
【0099】
(第4接着部材26)
第4接着部材26は、第4光反射性部材25と支持部材300との間に配置され、第4光反射性部材25と支持部材300とを接着している。第4接着部材26は、第2接着部材16と同様の構造であるので説明を省略する。第4接着部材26と第2接着部材16は別体により形成されてもよく、一体的に形成された同一部材であってもよい。
【0100】
(第5光反射性部材27)
第5光反射性部材27は、第2光源部22の上側に配置される。
図8に示すように、第2光反射性部材17は平面視において第2光源部22と重なる位置に配置される。第5光反射性部材27は、第2光反射性部材17と同様の構造であるので説明を省略する。
【0101】
(第6光反射性部材28)
第6光反射性部材28は、第2導光部材21によって少なくとも一部が構成される区画溝11A内に配置される。本明細書において、第1導光部材11及び第2導光部材21によって少なくとも一部が構成される区画溝11A内に配置され、且つ、反射性を有する部材を第3光反射性部材18と称する。第6光反射性部材28は、第3光反射性部材18と同様の構造であるので説明を省略する。第6光反射性部材28と第3光反射性部材18は別体により形成されてもよく、一体的に形成された同一部材であってもよい。
【0102】
(支持部材300)
支持部材300上には、第1発光モジュール100及び第2発光モジュール200が配置される。本実施形態では、支持部材300の上面と、第2接着部材16の下面及び第4接着部材26と、が対向する。
図3に示すように、第1光源部12及び第2光源部22は支持部材300上に配置される。支持部材300と、第1導光部材11との間には、第1接着部材14、第1光反射性部材15及び第2接着部材16が配置される。支持部材300と、第2導光部材21との間には、第3接着部材24、第4光反射性部材25及び第4接着部材26が配置される。
【0103】
本実施形態では、第1発光モジュール100を支持する支持部材300と、第2発光モジュール200を支持する支持部材300とは共通である。なお、第1発光モジュール100を支持する支持部材300と、第2発光モジュール200を支持部材300とは、個別の支持部材300であってもよい。
【0104】
支持部材300は、配線基板31を有する。配線基板31は、絶縁基材311と、絶縁基材311の上面及び下面の少なくとも一方の面に配置された第1導電部材312と、を有する。絶縁基材311は、リジッド基板であってもよく、フレキシブル基板であってもよい。Z方向において、面状光源1000を小型化するために絶縁基材311はフレキシブル基板であることが好ましい。絶縁基材311は、Z方向において単層で構成されてもよいし、複数の層の積層体で構成されてもよい。例えば、絶縁基材311は、単層のフレキシブル基板で構成されていてもよく、複数のリジッド基板の積層体で構成されていてもよい。絶縁基材311の材料として、例えば、ポリイミドなどの樹脂を用いることができる。第1導電部材312は、金属膜であり、例えば銅膜である。
【0105】
支持部材300は、第1絶縁層32を含んでもよい。第1絶縁層32は、配線基板31の下面に配置され、第1導電部材312を覆っている。第1絶縁層32の材料として、例えば、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂又はアクリル樹脂が用いられる。
【0106】
支持部材300は、第2導電部材33を含んでもよい。第2導電部材33は、例えば、樹脂と、樹脂中に含まれる金属粒子とを含む。第2導電部材33の樹脂として、例えば、エポキシ樹脂又はフェノール樹脂が用いられる。金属粒子として、例えば、銅又は銀の粒子を用いることができる。
【0107】
第2導電部材33は、接続部331と配線部332とを有する。接続部331は、第1発光モジュール100では、第1接着部材14、第1光反射性部材15、第2接着部材16及び絶縁基材311をZ方向に貫通している。配線部332は、絶縁基材311の下面に配置される。配線部332は、接続部331及び第1導電部材312と繋がっている。また、接続部331は、第2発光モジュール200では、第3接着部材24、第4光反射性部材25、第4接着部材26及び絶縁基材311をZ方向に貫通している。
【0108】
第1光源部12及び第2光源部22の正負の一対の電極1211に対応して、一対の第2導電部材33が互いに離れて配置されている。一方の第2導電部材33の接続部331は、第1光源部12及び第2の光源部の下方において正側の電極1211と接続され、他方の第2導電部材33の接続部331は、第1光源部12及び第2の光源部の下方において負側の電極1211と接続されている。電極1211は、第2導電部材33及び第1導電部材312と電気的に接続されている。
【0109】
支持部材300は、第2絶縁層34を含んでもよい。第2絶縁層34は、第2導電部材33の下面を覆って保護している。
【0110】
面状光源1000は、第1光源部12及び第2光源部22の上方に配置される光学シートを備えていてもよい。光学シートには、プリズムシート、光拡散シートなどが挙げられる。光学シートは、第2光反射性部材17及び第5光反射性部材27と接していてもよく、離れていてもよい。光学シートは、導光部材と接していてもよく、離れていてもよい。このようにすることで、光学シートと空気の界面で光源部からの光が全反射するので、第1光源部12及び第2光源部22からの光をより遠い領域まで導光させやすくできる。
【0111】
[変形例]
上記実施形態は、本発明の様々な実施形態の1つに過ぎない。本発明に係る一実施形態は、種々の変更が可能である。以下、本発明の変形例を説明する。以下に説明する変形例は、適宜組み合わせて適用可能である。
【0112】
一変形例に係る第1貫通孔115は、
図12Aに示すように、複数の第3円弧1153を含む。第3円弧1153の中心C3は、第2直線D2上に位置する。第3円弧1153の中心C3は、第1光源部12の中心と、第2点P2との間に位置する。本変形例では、第1直線D1を通る断面における、第1光源部12の側面と第1貫通孔115の内側面との間の距離は、第2直線D2を通る断面における、第1光源部12の側面と第1貫通孔115の内側面との間の距離よりも短い。このため、第1直線D1を通る断面における、第1外周部131の最小厚みは、第2直線D2を通る断面における、第1外周部131の最小厚みよりも厚くなる。
【0113】
他の変形例に係る第1貫通孔115は、
図12Bに示すように、平面視において多角形である。多角形としては、例えば、三角形、四角形、五角形、又は六角形等が挙げられる。本変形例に係る第1貫通孔115は、平面視四角形である。第1貫通孔115の各辺41は、X方向及びY方向に対して傾斜している。本変形例では、第1貫通孔115の各辺41とX軸(X方向に平行な軸)とのなす角は45°であり、第1貫通孔115の各辺41とY軸(Y方向に平行な軸)とのなす角は45°である。第1貫通孔115の内側面は、光源の側面に対して傾斜している。複数の辺41のうちの少なくとも1つの辺41は、第1直線D1に交差する。複数の頂点42のうちの少なくとも1つの頂点42は、第2直線D2上に位置する。
【0114】
他の変形例に係る第1貫通孔115は、
図12Cに示すように、複数の第1円弧1151と、複数の第2円弧1152を含む。第2円弧1152の中心C2は、上記実施形態と同様、第1光源部12の中心と第2点P2とを結ぶ第2直線D2上に位置する。第2直線D2は、少なくとも1つの第2円弧1152に交差する。また、第1直線D1は、少なくとも1つの第1円弧1151に交差する。上記実施形態では、第2円弧1152の中心C2と第1光源部12の中心との間の距離は、第1円弧1151の半径以下であるが、本変形例では、第2円弧1152の中心と第1光源部12の中心との間の距離は、第1円弧1151の半径以上である。
【0115】
一変形例に係る第1導光部材11は、
図13Aに示すように、第1上面111が、平面視において、長手方向と短手方向とに延長している。第1導光部材11は、Y方向を長手方向とし、X方向を短手方向とした長方形状に形成されている。第1貫通孔115は、X方向に長軸を有する長孔と、Y方向に長軸を有する長孔とを、互いに重ねてできた形状の投影図と同じ形状である。
【0116】
ここで、平面視において、第1光源部12の中心を通りかつ第1導光部材11の長手方向に沿う直線を「第6直線D6」とし、第1光源部12の中心を通り短手方向に沿う直線を「第7直線D7」とする。本変形例に係る第1発光モジュール100では、上記実施形態と同様、第1直線D1を通る断面における第1外周部131の最小厚みは、第2直線D2(ここでは第7直線D7と同じ)を通る断面における第1外周部131の最小厚みよりも厚い。本変形例に係る第1発光モジュール100では、それに加え、第6直線D6を通る断面における第1外周部131の最小厚みは、第7直線D7を通る断面における第1外周部131の最小厚みよりも厚い。
【0117】
他の変形例に係る第1導光部材11は、
図13Bに示すように、第1上面111が、平面視において、長手方向と短手方向とに延長している。第1導光部材11は、Y方向を長手方向とし、X方向を短手方向とした長方形状に形成されている。第1貫通孔115は、短手方向に長軸を有する長孔である。本変形例に係る第1発光モジュール100では、上記実施形態と同様、第1直線D1を通る断面における第1外周部131の最小厚みは、第2直線D2(ここでは第7直線D7と同じ)を通る断面における第1外周部131の最小厚みよりも厚い。本変形例に係る第1発光モジュール100では、それに加え、第6直線D6を通る断面における第1外周部131の最小厚みは、第7直線D7を通る断面における第1外周部131の最小厚みよりも厚い。
【0118】
上記実施形態に係る面状光源1000は、第1接着部材14と、第1光反射性部材15と、第2接着部材16と、第2光反射性部材17と、第3光反射性部材18とを備えたが、これらはなくてもよい。また、面状光源1000は、第3接着部材24と、第4光反射性部材25と、第4接着部材26と、第5光反射性部材27と、第6光反射性部材28とを備えていなくてもよい。
【0119】
以上、具体例を参照しつつ、本発明の実施形態について説明した。しかし、本発明は、これらの具体例に限定されるものではない。本発明の上述した実施形態を基にして、当業者が適宜設計変更して実施し得る全ての形態も、本発明の要旨を包含する限り、本発明の範囲に属する。その他、本発明の思想の範疇において、当業者であれば、各種の変更例及び修正例に想到し得るものであり、それら変更例及び修正例についても本発明の範囲に属するものである。
【符号の説明】
【0120】
R1 中央領域
R2 外周領域
100 第1発光モジュール
11 第1導光部材
111 第1上面
112 第1下面
115 第1貫通孔
1151 第1円弧
1152 第2円弧
1153 第3円弧
12 第1光源部
13 第1透光性部材
131 第1外周部
200 第2発光モジュール
21 第2導光部材
211 第2上面
212 第2下面
215 第2貫通孔
22 第2光源部
23 第2透光性部材
231 第2外周部
P1 第1点
P2 第2点
P3 第3点
D1 第1直線
D2 第2直線
D3 第3直線
D4 第4直線
D5 第5直線