IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 東京エレクトロン株式会社の特許一覧

<>
  • 特許-清掃装置及び半導体製造システム 図1
  • 特許-清掃装置及び半導体製造システム 図2
  • 特許-清掃装置及び半導体製造システム 図3
  • 特許-清掃装置及び半導体製造システム 図4
  • 特許-清掃装置及び半導体製造システム 図5
  • 特許-清掃装置及び半導体製造システム 図6
  • 特許-清掃装置及び半導体製造システム 図7
  • 特許-清掃装置及び半導体製造システム 図8
  • 特許-清掃装置及び半導体製造システム 図9
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-12-07
(45)【発行日】2023-12-15
(54)【発明の名称】清掃装置及び半導体製造システム
(51)【国際特許分類】
   H01L 21/02 20060101AFI20231208BHJP
   B08B 1/00 20060101ALI20231208BHJP
【FI】
H01L21/02 Z
B08B1/00
【請求項の数】 6
(21)【出願番号】P 2020061094
(22)【出願日】2020-03-30
(65)【公開番号】P2021163783
(43)【公開日】2021-10-11
【審査請求日】2022-12-14
(73)【特許権者】
【識別番号】000219967
【氏名又は名称】東京エレクトロン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100088155
【弁理士】
【氏名又は名称】長谷川 芳樹
(74)【代理人】
【識別番号】100113435
【弁理士】
【氏名又は名称】黒木 義樹
(74)【代理人】
【識別番号】100122507
【弁理士】
【氏名又は名称】柏岡 潤二
(74)【代理人】
【識別番号】100171099
【弁理士】
【氏名又は名称】松尾 茂樹
(72)【発明者】
【氏名】宇都宮 由典
(72)【発明者】
【氏名】赤田 光
【審査官】平野 崇
(56)【参考文献】
【文献】特開2017-029280(JP,A)
【文献】国際公開第2018/131329(WO,A1)
【文献】特開2016-097955(JP,A)
【文献】特表2014-526994(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2013/0024067(US,A1)
【文献】特開2005-144631(JP,A)
【文献】特開平04-115039(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 21/02
H01L 21/304
B08B 1/00
B08B 9/00
B08B 13/00
B25J 5/00
A47L 11/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
半導体製造装置の対象面を清掃するために用いられる自走式の清掃装置であって、
本体と、
前記対象面が傾斜面である場合に、前記本体を前記傾斜面に対して吸着可能に構成された吸着部と、
前記本体が前記吸着部によって前記傾斜面に吸着された状態で、前記傾斜面に沿って前記本体を走行させるように構成され、前記本体よりも進行方向前方に設けられたクローラを含む走行部と、
前記対象面の周辺の気体を吸引する吸引部と、
前記本体の周囲の状況を検出する検出部と、
前記検出部の検出結果に基づいて前記走行部及び前記吸着部を制御する制御部と、を備える、清掃装置。
【請求項2】
前記対象面は、水平面と傾斜面とを含み、
前記走行部は、前記水平面と前記傾斜面との間を移動可能である、請求項1に記載の清掃装置。
【請求項3】
前記検出部は、前記本体の周囲の状況を撮像するカメラと、前記本体とその周囲の物体との距離を検出するセンサと、を含む、請求項1または2に記載の清掃装置。
【請求項4】
前記吸着部は、前記傾斜面を走行中は、吸込口が前記傾斜面へ向けて突出し、前記本体を前記傾斜面に対して吸着させる、請求項1または2に記載の清掃装置。
【請求項5】
半導体製造装置と、
請求項1~4のいずれか一項に記載の清掃装置と、を備える、半導体製造システム。
【請求項6】
前記半導体製造装置の壁面に設けられた保持部をさらに備え、
前記保持部は、前記清掃装置を保持可能に構成されていると共に、前記清掃装置に電力を供給可能に構成されている、請求項5に記載の半導体製造システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、清掃装置及び半導体製造システムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1は、半導体製造装置における塵埃の清掃作業に用いられるワイパー(拭き取り布)を開示している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特表平11-501843号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本開示は、清掃作業の短縮化及び自動化を図ることが可能な清掃装置及び半導体製造システムに係る技術を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示の一態様による清掃装置は、半導体製造装置の対象面を清掃するために用いられる自走式の清掃装置であって、本体と、前記対象面が傾斜面である場合に、前記本体を前記傾斜面に対して吸着可能に構成された吸着部と、前記本体が前記吸着部によって前記傾斜面に吸着された状態で、前記傾斜面に沿って前記本体を走行させるように構成され、前記本体よりも進行方向前方に設けられたクローラを含む走行部と、前記対象面の周辺の気体を吸引する吸引部と、前記本体の周囲の状況を検出する検出部と、前記検出部の検出結果に基づいて前記走行部及び前記吸着部を制御する制御部と、を備える。
【発明の効果】
【0006】
本開示に係る清掃装置及び半導体製造システムによれば、清掃作業の短縮化及び自動化を図ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1図1は、一つの例示的実施形態に係る半導体製造システムを示す図である。
図2図2は、一例に係る清掃装置の構成を模式的に示す断面図である。
図3図3は、一例に係る清掃装置の構成を模式的に示す平面図である。
図4図4は、清掃装置のハードウェア構成を概略的に示す図である。
図5図5は、清掃装置が有するコントローラのハードウェア構成を概略的に示す図である。
図6図6は、清掃装置の動作方法の一例を示すフロー図である。
図7図7は、清掃装置がマーカを検出する場合の動作の一例を説明する図である。
図8図8は、清掃装置の動作の一例を説明する図である。
図9図9は、清掃装置の動作の一例を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、種々の例示的実施形態について説明する。
【0009】
一つの例示的実施形態において、清掃装置は、半導体製造装置の対象面を清掃するために用いられる自走式の清掃装置であって、本体と、前記対象面が傾斜面である場合に、前記本体を前記傾斜面に対して吸着可能に構成された吸着部と、前記本体が前記吸着部によって前記傾斜面に吸着された状態で、前記対象面に沿って前記本体を走行させるように構成され、前記本体よりも進行方向前方に設けられたクローラを含む走行部と、前記対象面の周辺の気体を吸引する吸引部と、前記本体の周囲の状況を検出する検出部と、前記検出部の検出結果に基づいて前記走行部及び前記吸着部を制御する制御部と、を備える。
【0010】
一つの例示的実施形態に係る清掃装置によれば、本体が吸着部によって傾斜面に吸着された状態で、本体を傾斜面上において走行させるように走行部が構成されている。すなわち、上記の清掃装置は、半導体製造装置の傾斜面を自ら走行しながら、対象面の周辺の気体を吸引することが可能とされる。また、クローラが本体よりも前方に設けられているため、対象面が傾斜を有している場合であっても、傾斜に応じた本体の姿勢制御を実現することができる。また、本体の周囲の状況を検出する検出部を有し、検出部の検出結果に基づいて制御部によって走行部及び吸着部の動作が制御される。したがって、自装置の制御を自律的に行うことができる。したがって、清掃作業の短縮化及び自動化を図ることが可能となる。
【0011】
前記対象面は、水平面と傾斜面とを含み、前記走行部は、前記水平面と前記傾斜面との間を移動可能である態様とすることができる。
【0012】
上記のように、走行部が水平面と傾斜面との間を移動可能とされている場合、清掃装置は対象面の形状によらず自律的な清掃作業を行うことができる。
【0013】
前記検出部は、前記本体の周囲の状況を撮像するカメラと、前記本体とその周囲の物体との距離を検出するセンサと、を含む態様とすることができる。
【0014】
検出部がカメラとセンサとを有していることで、自装置の周辺の状況をより詳細に把握することができる。したがって、より精度良く自装置の動作を制御することができる。
【0015】
前記吸着部は、前記傾斜面を走行中は、吸込口が前記傾斜面へ向けて突出し、前記本体を前記傾斜面に対して吸着させる態様とすることができる。
【0016】
傾斜面を走行する際に吸込口が傾斜面へ向けて突出する構成とした場合、傾斜面を走行しない際に吸込口が対象面と干渉することを防ぐことができる。
【0017】
一つの例示的実施形態において、半導体製造システムは、半導体製造装置と、上記の清掃装置と、を備える。
【0018】
例示的実施形態に係る半導体製造システムによれば、上記の清掃装置と同様の作用効果を奏する。
【0019】
また、前記半導体製造装置の壁面に設けられた保持部をさらに備え、前記保持部は、前記清掃装置を保持可能に構成されていると共に、前記清掃装置に電力を供給可能に構成されている態様とすることができる。
【0020】
この場合、作業員による清掃装置の充電作業も不要となる。そのため、清掃作業のいっそうの自動化を測ることが可能となる。
【0021】
以下、図面を参照して種々の例示的実施形態について詳細に説明する。なお、各図面において同一又は相当の部分に対しては同一の符号を附すこととする。
【0022】
[半導体製造システム]
まず、図1を参照して、半導体製造システム1の構成について説明する。半導体製造システム1は、半導体製造装置2と、清掃装置3とを備える。
【0023】
[半導体製造装置]
半導体製造装置2は、露光装置と、塗布現像装置と、を含み得る。露光装置は、ウエハ(基板)の表面に形成されたレジスト膜(感光性被膜)の露光処理(パターン露光)を行う。具体的には、液浸露光等の方法によりレジスト膜の露光対象部分に選択的にエネルギー線を照射する。また、塗布現像装置は、露光装置による露光処理の前に、ウエハの表面にレジスト膜を形成する処理を行い、露光処理後にレジスト膜の現像処理を行う。以下の説明では、半導体製造装置2が塗布現像装置としての機能を有する場合について説明するが、半導体製造装置2が露光装置としての機能を有していてもよい。
【0024】
図1に示すように、半導体製造装置2は、例えば、キャリアブロック4と、処理ブロック5と、インタフェースブロック6と、制御装置10とを備える。
【0025】
キャリアブロック4は、半導体製造装置2内へのワークWの導入及び半導体製造装置2内からのワークWの導出を行う。ワークWとは、半導体製造装置2における処理対象となるウエハ(基板)である。ウエハは、円板状を呈してもよいし、円形の一部が切り欠かれていてもよいし、多角形など円形以外の形状を呈していてもよい。ウエハは、例えば、半導体基板、ガラス基板、マスク基板、FPD(Flat Panel Display)基板その他の各種基板であってもよい。ウエハの直径は、例えば200mm~450mm程度であってもよい。
【0026】
例えばキャリアブロック4は、ワークW用の複数のキャリアCを支持可能であり、受け渡しアームを含む搬送装置A1を内蔵している。キャリアCは、例えば円形の複数枚のワークWを収容する。搬送装置A1は、キャリアCからワークWを取り出して処理ブロック5に渡し、処理ブロック5からワークWを受け取ってキャリアC内に戻す。処理ブロック5は、複数の処理モジュール11,12,13,14を有する。処理モジュール11~14には、例えば、下層膜形成モジュール、レジスト膜形成モジュールと、上層膜形成モジュール、及び、現像処理モジュールが含まれていてもよい。
【0027】
処理ブロック5内におけるキャリアブロック4側には棚ユニットUxが設けられている。棚ユニットUxは、上下方向に並ぶ複数のセルに区画されている。棚ユニットUxの近傍には昇降アームを含む搬送装置A2が設けられている。搬送装置A2は、棚ユニットUxのセル同士の間でワークWを昇降させる。
【0028】
処理モジュール11~14は、それぞれ、ワークWに対する成膜処理、熱処理、現像処理等を行う処理ユニットUを複数有すると共に、処理ユニットUへワークWを搬送する搬送装置A3を内蔵している。搬送装置A3は搬送エリアA10に設けられ、搬送エリアA10内を搬送装置A3が移動することで、各処理ユニットU間、または各処理ユニットUとキャリアCとの間でワークWの移動が行われる。
【0029】
制御装置10は、保持部30による清掃装置3のバッテリ37への給電も制御する。制御装置10は、半導体製造装置2の制御のための種々の機能モジュールを有する。
【0030】
[清掃装置]
清掃装置3は、搬送エリアA10内の清掃に用いられ得る。上記の搬送エリアA10の内壁面には、柱部材、梁部材、スイッチ類、ボルト等の凹凸と、柱部材及び梁部材で囲まれた平坦領域とを含んでいる。搬送エリアA10の内壁面のうち、清掃装置3による清掃の対象となる面を「対象面P」と呼ぶ。対象面Pには、水平方向に延びる下面と、垂直方向に延びる壁面とが含まれ得る。
【0031】
搬送エリアA10内には、清掃装置3を保持する保持部30が設けられる。保持部30は、搬送エリアA10の対象面Pに設けられる。
【0032】
保持部30は、清掃装置3のバッテリ37(後述)に電力を供給する給電装置としても機能する。例えば、保持部30は、清掃装置3を保持している状態では、清掃装置3のバッテリ37を充電する。保持部30による清掃装置3のバッテリ37の給電方式(充電方式)は、接触式であってもよいし、非接触式であってもよい。接触式充電の場合には、両者の電極端子同士が電気的に接続された状態で、保持部30から清掃装置3のバッテリ37に電力が供給される。非接触式充電の場合には、電磁誘導方式、電磁界共鳴方式等を採用してもよい。電磁界共鳴方式を採用する場合には、保持部30に保持されておらず保持部30から離れた清掃装置3に対しても電力を供給することができる。特に、非接触式充電を採用すると、保持部30が清掃装置3に電力を供給する際に、給電側の電極端子と受電側の電極端子とが接触しないので、金属粉が発生しない。そのため、搬送エリアA10内において塵埃の発生を抑制することが可能となる。
【0033】
図2図5を参照して、清掃装置3の構成について説明する。清掃装置3は、搬送エリアA10の対象面Pを清掃するために用いられる自走式の清掃ロボットである。清掃装置3は、本体31と、吸引部32と、走行部33と、吸着部34と、カメラ35(検出部)と、センサ36(検出部)と、バッテリ37と、コントローラ38(制御部)とを有する。清掃装置3は、原則図2に示す矢印A方向に移動(前進)する。また、矢印Aに対する逆方向にも移動(後退)可能である。後述の走行部33を制御することで、前進または後退しながら曲がること(右折または左折)も可能とされている。以下の説明では、矢印Aに沿った方向を前方向とし、各方向に移動する場合を想定して清掃装置3の前方及び後方について説明する。
【0034】
本体31は、図2に示されるように、直方体形状の箱型を呈する。本体31は、例えば、底板と、天板と、2組の一対の側板と、を含む。底板と天板は互いに対向している。底板には、後述の吸着部34を取取り付けるための矩形状の開口が設けられていてもよい。また、天板には、吸引部32の本体部を取り付けるための凹部または開口等が設けられていてもよい。2組の一対の側板は、互いに対向すると共に、底板、天板及び他の一対の側板と隣り合っている。
【0035】
吸引部32は、本体部321と、ヘッド322と、ホース323と、を含んで構成される。吸引部32は、対象面Pに周辺の気体を吸引することで、対象面Pに付着した塵埃(パーティクル)等を吸着する機能を有する。吸引部32は、例えば、サイクロン掃除機としての機能を有してもよい。一例として、図2に示すように、本体部321は、吸気部325と、サイクロン本体326と、排気口327と、を含む。吸気部325は、例えば、モータと吸込みファンとを含んで構成され、吸込みファンの回転によって所定方向への気体の流れを生成する。吸気部325の動作によって、後述のヘッド322において吸引された気体がホース323を経てサイクロン本体326へ供給される。また、サイクロン本体326では、気体中の塵埃が分離され下方へ移動する。サイクロン本体326はダクトケースとして機能する。サイクロン本体326には排気口327が設けられる。排気口327等にはフィルタが設けられていてもよい。
【0036】
ヘッド322は、清掃装置3の本体31に対して移動可能に設けられている。ヘッド322と本体31とは、その両端が本体31及びヘッド322に対して回動可能に取り付けられた一対の支持部材401によって支持されていてもよい。図3に示すように、ヘッド322は、本体31の左右方向(矢印A方向にしたいして交差する方向)に本体31と同程度の長さまで伸びていてもよい。
【0037】
ヘッド322は、吸気路328と、ブラシ329と、を含んで構成される。吸気路328は、吸込口328aを含んで構成される。吸込口328aは、吸引部32による清掃の対象となる対象面Pと対向する開口である。吸引部32における吸気部325が動作した場合には、吸込口328aから塵埃を含む気体が吸引される。
【0038】
ブラシ329は、吸込口328aの近傍に設けられ、ヘッド322における吸引動作を行う際に対象面Pを擦り、対象面付近の塵埃を吸込口328aへ移動させる機能を有する。
【0039】
吸気路328は、吸込口328aとホース323とを接続する領域である。吸込口328aから吸引された気体は、吸気路328をホース323へ向かって移動する。
【0040】
ホース323は、ヘッド322の吸気路328と、吸引部32の本体部321とを接続する機能を有する。ヘッド322で吸引された気体は、吸気部325の動作によってホース323を経て本体部321のサイクロン本体326へ導入される。その後、塵埃が除去された気体が排気口327から外方へ排気される。
【0041】
走行部33は、本体31に対して取り付けられ、本体31を走行させる走行手段としての機能を有する。本体31は四輪駆動の車体であり、2種類の三角クローラ330A,330Bをそれぞれ一対ずつ含んで構成される。三角クローラ330Aは、本体31の前方の左右に設けられる。また、三角クローラ330Bは、本体31の後方の左右に設けられる。
【0042】
三角クローラ330Aは、駆動輪331と、2つの転輪332,333と、駆動輪331及び転輪332,333にほぼ三角形状を成すように巻き掛けられた履帯334とを備えている。履帯334は、例えばゴム製とすることができる。履帯334の内面には所定のピッチで突部が設けられていてもよい。駆動輪331は、転輪332,333よりも後方に設けられる。また、転輪332,333の前方端部は、本体31よりも前方に突出している。駆動輪331は、本体のハブ339にアダプタ(図示せず)を介して一体回転可能に固定可能となっていてもよい。
【0043】
三角クローラ330Bは、駆動輪331と、2つの転輪332,333と、駆動輪331及び転輪332,333にほぼ三角形状を成すように巻き掛けられた履帯334とを備えている。この点は、三角クローラ330Aと同様である。履帯334の内面には所定のピッチで突部が設けられていてもよい。三角クローラ330Bでは、駆動輪331は、転輪332,333よりも前方に設けられる。駆動輪331は、本体のハブ339にアダプタ(図示せず)を介して一体回転可能に固定可能となっていてもよい。
【0044】
走行部33を構成する三角クローラ330A,330Bは、転輪332,333の変位による重心の移動を利用して、本体31が水平走行(平面走行)から垂直走行(壁走行)への切り替え、及び、垂直走行から水平走行への切り替えが可能となる。この点については後述する。
【0045】
吸着部34は、本体31の底面に設けられる。吸着部34は、本体31が垂直な壁面等水平面とは異なる傾斜面(例えば、水平面に対する傾斜角が60°以上の面)を走行する際に本体31を対象面Pに対して吸着させる。吸着部34は、例えば、対象面Pに対向して設けられる吸込口341を有し、吸込口341からの吸引の有無を切り替える開閉弁(図示せず)を設けることで、吸着部34による吸引動作のON/OFFを切り替える構成としてもよい。吸着部34による吸引は、吸引部32の吸気部325による吸気を利用してもよいし、吸引部32とは別に吸気のためのファン及びモータ等を設けてもよい。一例として、吸着部34の吸込口341と吸引部32の吸気部325とを接続する配管等を設けることで、吸引部32の吸気部325の動作を利用して吸込口341からの吸引を行うこととしてもよい。
【0046】
なお、吸込口341は、走行部33による走行面となる対象面Pにできるだけ近接している構成とすることで、吸引による対象面Pへの吸着効果を高めることができる。一方、吸込口341の配置によっては、本体31の移動に干渉することも考えられる。そのため、例えば、吸込口341からの吸引動作を行う際には、吸込口341が対象面Pに対して近接するように吸込口341が移動する機構等を有していてもよい。吸込口341を移動させる機構としては、例えば、シリンダ等を採用することができる。
【0047】
カメラ35及びセンサ36は、いずれも清掃装置3の周辺の状況を検出する検出部として機能する。カメラ35及びセンサ36による検出結果は、後述のコントローラ38(制御部)での清掃装置3に係る制御に用いられ得る。
【0048】
カメラ35は、本体31の前方を撮像可能となるように設けられる。カメラ35は、例えば、本体31の前方の壁面の位置等を確認するための画像を取得する。カメラ35は清掃装置3が清掃動作を行う間は常時撮像する構成であってもよいし、所定の間隔で定期的に撮像する構成であってもよい。カメラ35で取得された画像はコントローラ38へ送られる。
【0049】
センサ36は、清掃装置3の周辺の壁面及地面(対象となる対象面P)を検出可能に構成されている。センサ36は、左右及び前後の壁面を検出するための4つのセンサ361と、左右及び前後の地面を検出するための6つのセンサ362と、を含む。センサ361は、それぞれ、本体31の前方左右及び後方左右に配置される。また、センサ362は、本体31のうち、対象面Pに対向する底板側の前方左右及び後方左右の隅部と、左右の中央付近とに配置されている。センサ361,362は、例えば、検出対象の壁面または対象面Pとの距離を検出することが可能な赤外線センサとすることができる。左右に設けられるセンサ361による壁面との距離の差から、清掃装置3が壁面に対して平行であるかを検出することができる。また、本体31の周囲に設けられたセンサ362と対象面Pとの距離を検出することで、自装置が対象面Pに対して傾いていないかを判断することができる。センサ36による測定結果はコントローラ38へ送られる。コントローラ38において、上記で例示したような判断が行われる。
【0050】
上記のように、センサ36から得られる情報は、周辺の状況を把握するための機能を有する一方で、自装置の姿勢を確認するための情報としても利用することができる。なお、自装置の姿勢を確認するために、例えば加速度センサ等上記のセンサ36とは別のセンサを別途有していてもよい。
【0051】
バッテリ37は、清掃装置3の各部に電力を供給するように構成されている。バッテリ37は、保持部30から電力を給電(充電)可能に構成されている。
【0052】
コントローラ38は、清掃装置3の各部を制御する。コントローラ38は、図4に示されるように、機能モジュールとして、記憶部381と、処理部382と、指示部383とを有する。これらの機能モジュールは、コントローラ38の機能を便宜上複数のモジュールに区切ったものに過ぎず、コントローラ38を構成するハードウェアがこのようなモジュールに分かれていることを必ずしも意味するものではない。各機能モジュールは、プログラムの実行により実現されるものに限られず、専用の電気回路(例えば論理回路)、又は、これを集積した集積回路(ASIC:Application Specific Integrated Circuit)により実現されるものであってもよい。
【0053】
記憶部381は、種々のデータを記憶する。記憶部381は、例えば、清掃装置3の各部を制御するためのプログラムを記憶する。一例として、記憶部381は、清掃装置3が搬送エリアA10を清掃する際の自装置の走行経路に係る情報等を記憶する。清掃装置3は、搬送エリアA10内をくまなく清掃するための走行経路に係る情報を予め保持する。そして、清掃装置3は、周辺の状況をカメラ35及びセンサ36からの情報に基づいて把握しながら、走行経路に係る情報に基づいた自律的な走行及び清掃作業を実行可能とされている。
【0054】
処理部382は、記憶部381に記憶されている各種データ、カメラ35において撮像された画像情報、センサ36から入力された検知信号等に基づいて、吸引部32、走行部33、または、吸着部34を動作させるための指示信号を生成する。
【0055】
指示部383は、処理部382において生成された指示信号を吸引部32、走行部33、または、吸着部34に送信し、これらを動作させる。
【0056】
コントローラ38のハードウェアは、例えば一つ又は複数の制御用のコンピュータにより構成される。コントローラ38は、ハードウェア上の構成として、例えば図5に示す回路101を有する。回路101は、電気回路要素(circuitry)で構成されていてもよい。回路101は、具体的には、プロセッサ102と、メモリ103と、ストレージ104と、ドライバ105と、入出力ポート106とを有する。プロセッサ102は、メモリ103及びストレージ104の少なくとも一方と協働してプログラムを実行し、入出力ポート106を介した信号の入出力を実行することで、上述した各機能モジュールを構成する。ドライバ105は、清掃装置3の各部をそれぞれ駆動する回路である。入出力ポート106は、ドライバ105と清掃装置3の各部との間で、信号の入出力を行う。
【0057】
本実施形態では、清掃装置3は、一つのコントローラ38を備えているが、複数のコントローラ38で構成されるコントローラ群(制御部)を備えていてもよい。清掃装置3がコントローラ群を備えている場合には、上記の機能モジュールがそれぞれ、一つのコントローラ38によって実現されていてもよいし、2個以上のコントローラ38の組み合わせによって実現されていてもよい。コントローラ38が複数のコンピュータ(回路101)で構成されている場合には、上記の機能モジュールがそれぞれ、一つのコンピュータ(回路101)によって実現されていてもよい。また、上記の機能モジュールが2つ以上のコンピュータ(回路101)の組み合わせによって実現されていてもよい。コントローラ38は、複数のプロセッサ102を有していてもよい。この場合、上記の機能モジュールがそれぞれ、一つのプロセッサ102によって実現されていてもよいし、2つ以上のプロセッサ102の組み合わせによって実現されていてもよい。
【0058】
続いて、清掃装置3の動作について、図6を参照して説明する。上記の通り、清掃装置3は、事前に設定された経路に沿って搬送エリアA10を移動しながら清掃を行い得る。このとき、清掃装置3による清掃の対象面Pには、水平方向に延びる搬送エリアA10の下面(底面)と、垂直方向に延びる搬送エリアA10の壁面とが含まれ得る。したがって、清掃装置3は走行時のモードとして、概略水平面を走行するための水平走行モードと、垂直面を走行するための壁走行モードと、の2種類のモードを有する。清掃装置3への充電等を行う保持部30は、通常搬送エリアA10の下面に設けられる。
【0059】
清掃装置3のコントローラ38は、まずステップS01を実行する。ステップS01では、清掃装置3が所定経路に沿って走行を開始するように、コントローラ38が各部を制御する。このとき、吸引部32による吸引動作を開始してもよい。
【0060】
上述のように、保持部30は、清掃装置3が通常搬送エリアA10の下面に沿って走行する位置に対応して設けられる。したがって、コントローラ38は、走行開始するとまずステップS02として平面走行モードで各部を制御する。平面走行モードでは、吸着部34による吸着に係る動作は行わないこととしてもよい。また、平面走行モードでは、本体31は、走行部33である三角クローラ330A,330Bの動作を制御することで、前進、後退、右左折を行うことができる。経路に沿った走行を実現するために、コントローラ38は、記憶部381に保持される経路に係る情報と、カメラ35及びセンサ36から得られる情報とに基づいて、走行部33の動作を制御する。
【0061】
カメラ35からの情報に基づいて走行部33の動作を制御する一例として、搬送エリアA10内の壁面等に設けられたマーカの位置を確認しながら、自装置の位置を把握する方法を用いることができる。図7では、壁面にマーカを設ける例を示している。図7では、水平に延びる水平面P1と垂直方向に延びる垂直面P2とを含む搬送エリアにおいて、清掃装置3が水平面P1を走行する状態を示している。ここで、垂直面P2のうちカメラ35による視野に入る領域に、カメラ35により撮像された画像から認識することが可能なマーカM1,M2を設けておく。このとき、清掃装置3のコントローラ38では、予めマーカM1,M2の設置場所に係る情報を保持しておく。これにより、コントローラ38では、カメラ35により撮像された画像から認識されるマーカM1,M2の大きさ、向き等と、自装置において保持されるマーカM1,M2に係る情報とに基づいて、自装置の走行位置を推定することができる。したがって、コントローラ38では、これらの情報と、センサ36からの情報とを組み合わせると、さらに自装置の位置を正確に把握することができる。そのため、自装置が経路に沿って適切に走行しているかどうかをコントローラ38において把握することができる。
【0062】
なお、マーカM1,M2を用いる場合、マーカM1,M2の設置位置は、カメラ35による視野に含まれ得る範囲で特に限定されない。また、マーカM1,M2の形状、数等についても特に限定されない。例えば、他の壁面との境界を示すマーカは、他のマーカと比べてその形状(模様)を変化させる等、マーカM1,M2の設置位置を区別するための形状変更等を行ってもよい。
【0063】
清掃装置3のコントローラ38は、センサ36からの信号に基づいて必要に応じて停止動作を行ってもよい。上述のように、センサ361からは周囲の壁の距離等に係る情報が取得されると共に、センサ362からは地面との距離等に係る情報が取得される。ここで、例えば、左右のセンサ362の間で地面との距離がある程度異なることを示す信号が得られたとする。このような信号が得られる原因としては、例えば、走行面に段差があるところまたはその近傍を走行していることが考えられる。そのため、コントローラ38は、清掃装置3の走行を停止させるような制御を行ってもよい。
【0064】
上述のように走行開始時には、清掃装置3は水平面P1に配置されるので、平面走行モードで走行を開始する。清掃装置3の走行時には、コントローラ38は、記憶部381に保持される経路に係る情報と、カメラ35及びセンサ36から得られる情報とに基づいて、走行モードを切替える必要があるかを判断する。ここで、コントローラ38において壁走行が必要であると判断する(ステップS03-YES)と、コントローラ38はステップS04を実行し、平面走行モードから壁走行モードへと切り替える。
【0065】
平面走行モードから壁走行モードへの切り替えについて、図8及び図9を参照しながら説明する。図8及び図9では、水平に延びる水平面P1から垂直方向に延びる垂直面P2へ清掃装置3が前進しながら移動する場合の動作例を示している。
【0066】
まず、清掃装置3が垂直面P2へ向けて前進した場合、まず前方の左右に設けられた一対の三角クローラ330Aが垂直面P2に当接する。このとき、三角クローラ330Aの履帯334が垂直面P2に沿って回転することで、三角クローラ330Aの転輪332,333の位置が変化し、三角クローラ330Aの重心が変化する。この結果、三角クローラ330A全体が垂直面P2に沿って上方への移動に伴って、本体31の前方が上方向へ傾くことになる。
【0067】
さらに、三角クローラ330Aが上方へ移動し、本体31が垂直に近くなるように傾くと、後方の一対の三角クローラ330Bも垂直面P2に沿って移動するようになる。この段階で、コントローラ38によって吸着部34が吸引動作を行うことで、本体31が垂直面P2に吸着する状態となる。このときの、吸着部34による吸引は、本体31を含む清掃装置3が垂直面P2から離間して落下することが防がれ、且つ、三角クローラ330A,330Bを利用した清掃装置3の移動が可能な程度とされ得る。上記の状態を実現するために必要な吸引力は、清掃装置3の重量、垂直面P2の表面粗さ(吸着部34との密着度)等によって変化し得る。
【0068】
本体31が垂直面P2に吸着した状態となると、清掃装置3は、図9に示すように、水平面P1と同様に垂直面P2上での移動をある程度自由に行うことが可能となる。すなわち、水平面P1上での走行と同じように、三角クローラ330A,330Bを駆動させることで、前進、後退、右左折の動作を行うことができる。
【0069】
なお、上記の清掃装置3の動作中、吸引部32のヘッド322は、本体31の姿勢の変化、及び、周囲の壁面の形状等に応じてその位置を変更し得る。例えば、図8に示すように、本体31が水平面P1に対して傾斜した状態であっても、ヘッド322は水平面P1に沿って移動する状態とされていてもよい。このように、本体31に対してある程度ヘッド322が自由に移動できる状態とすることで、ヘッド322が到達可能な対象面Pがより広くなり、ヘッド322による清掃が可能な領域をより広くすることができる。
【0070】
図6へ戻り、清掃装置3が壁走行モードである場合にも、コントローラ38は、記憶部381に保持される経路に係る情報と、カメラ35及びセンサ36から得られる情報とに基づいて、走行モードを切替える必要があるかを判断する(ステップS05)。ここで、コントローラ38において平面走行が必要であると判断する(ステップS05-YES)と、コントローラ38はステップS06を実行し、壁走行モードから平面走行モードへと切り替える。
【0071】
壁走行モードから平面走行モードへの切り替えの場合も、平面走行モードから壁走行モードへの切り替えと同様に、三角クローラ330Aがまず水平面P1と当接し、水平面P1に沿って移動する。その結果、本体31が前進するに伴ってその姿勢が徐々に水平面P1に沿うように変化し最終的に水平面P1に沿った位置まで本体31が移動する。このように、壁走行モードと平面走行モードとの間の切り替えは、三角クローラ330A,330Bの形状変化と、垂直面P2における吸着部34による吸引と、を組み合わせることによって行われ得る。
【0072】
平面走行モードに切り替えられた後(S06)は、コントローラ38は動作の終了要否を判断し(ステップS07)。そして、コントローラ38は、動作を終了すると判断する(S07-YES)まで、必要に応じて平面走行モードと壁走行モードとを切り替えながら各部の動作を制御する。また、動作を終了する際には、コントローラ38はステップS08を実行し、終了動作を行う。終了動作の一例としては、例えば、清掃装置3の本体31を保持部30と接続させる動作、保持部30によるバッテリ37への給電動作等が挙げられる。
【0073】
なお、カメラ35は、自装置を保持する保持部30の位置を認識するために用いられてもよい。清掃装置3が清掃動作を行った後は、基本的に清掃装置3は保持部30へ戻って動作を終了する。そのため、カメラ35からの画像を利用して保持部30の位置をより正確に把握した上で、清掃装置3を移動させる構成としてもよい。
【0074】
[作用]
上記実施形態で説明したように、清掃装置3及び清掃装置3を含む半導体製造システム1によれば、清掃装置3の本体31が吸着部34によって傾斜面に吸着された状態で、本体31を傾斜面上において走行させるように走行部33が構成されている。特に、三角クローラ330Aが本体31よりも前方に設けられているため、対象面が傾斜を有している場合であっても、傾斜に応じた本体31の姿勢制御を実現することができる。このように、上記の清掃装置3は、半導体製造装置2の搬送エリアA10内の傾斜面(例えば、垂直面P2)を自ら走行しながら、対象面の周辺の気体を吸引することが可能とされる。
【0075】
また、清掃装置3では、本体の周囲の状況を検出する検出部の検出結果に基づいてコントローラ38によって走行部33及び吸着部34の動作が制御される。したがって、清掃装置3では、自装置の制御を自律的に行うことができる。したがって、清掃作業の短縮化及び自動化を図ることが可能となる。
【0076】
また、清掃装置3では、走行部33が水平面(例えば水平面P1)と傾斜面(例えば垂直面P2)との間を移動可能とされている場合、清掃装置は対象面の形状によらず自律的な清掃作業を行うことができる。
【0077】
検出部は、本体31の周囲の状況を撮像するカメラ35と、本体31とその周囲の物体との距離を検出するセンサ36と、を含み得る。このような構成とすることで、自装置の周辺の状況をより詳細に把握することができる。したがって、より精度良く自装置の動作を制御することができる。
【0078】
吸着部34は、傾斜面を走行中は、吸込口341が傾斜面へ向けて突出し、本体31を傾斜面に対して吸着させる構成とすることができる。このような構成とすることで、傾斜面を走行しない際に吸込口341が対象面と干渉することを防ぐことができる。
【0079】
また、上記で説明した半導体製造システム1では、半導体製造装置2の壁面に設けられた保持部30をさらに備え、保持部30は、清掃装置3を保持可能に構成されていると共に、清掃装置3に電力を供給可能に構成されている。このような構成とした場合、作業員による清掃装置の充電作業も不要となる。そのため、清掃作業のいっそうの自動化を測ることが可能となる。
【0080】
以上、種々の例示的実施形態について説明してきたが、上述した例示的実施形態に限定されることなく、様々な省略、置換、及び変更がなされてもよい。また、異なる実施形態における要素を組み合わせて他の実施形態を形成することが可能である。
【0081】
例えば、上記実施形態で説明した清掃装置3の本体31、ヘッド322を含む吸引部32の形状は適宜変更することができる。また、走行部33については前方のみ三角クローラ330Aを用いて、後方はタイヤとしてもよい。ただし、上記の清掃装置3のように走行部33の全てがクローラで構成されている場合、段差の乗り越え能力が高くなると考えられる。また、カメラ35及びセンサ36の配置等は適宜変更することができる。
【0082】
また、上記実施形態では、清掃装置3の清掃対象が搬送エリアA10である場合について説明したが、清掃対象の領域は搬送エリアA10に限定されない。
【0083】
以上の説明から、本開示の種々の実施形態は、説明の目的で本明細書で説明されており、本開示の範囲及び主旨から逸脱することなく種々の変更をなし得ることが、理解されるであろう。したがって、本明細書に開示した種々の実施形態は限定することを意図しておらず、真の範囲と主旨は、添付の特許請求の範囲によって示される。
【符号の説明】
【0084】
1…半導体製造システム、2…半導体製造装置、3…清掃装置、10…制御装置、11~14…処理モジュール、30…保持部、31…本体、32…吸引部、33…走行部、34…吸着部、35…カメラ(検出部)、36…センサ(検出部)、37…バッテリ、38…コントローラ(制御部)、321…本体部、322…ヘッド、323…ホース、325…吸気部、327…排気口、328…吸気路、329…ブラシ、330A,330B…三角クローラ、P…対象面。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9