(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-12-07
(45)【発行日】2023-12-15
(54)【発明の名称】画像形成装置
(51)【国際特許分類】
B65H 1/04 20060101AFI20231208BHJP
B65H 11/00 20060101ALI20231208BHJP
G03G 15/00 20060101ALI20231208BHJP
【FI】
B65H1/04 320B
B65H1/04 324
B65H11/00 D
G03G15/00 407
(21)【出願番号】P 2021093628
(22)【出願日】2021-06-03
(62)【分割の表示】P 2019205495の分割
【原出願日】2015-01-09
【審査請求日】2021-06-03
【審判番号】
【審判請求日】2022-09-27
(73)【特許権者】
【識別番号】000006747
【氏名又は名称】株式会社リコー
(74)【代理人】
【識別番号】100107423
【氏名又は名称】城村 邦彦
(72)【発明者】
【氏名】尾花 陽光
(72)【発明者】
【氏名】西岡 国彦
(72)【発明者】
【氏名】木村 一平
(72)【発明者】
【氏名】平田 宗和
(72)【発明者】
【氏名】中村 光孝
(72)【発明者】
【氏名】斉藤 雅彦
(72)【発明者】
【氏名】前田 圭介
(72)【発明者】
【氏名】清水 亮
【合議体】
【審判長】藤本 義仁
【審判官】古屋野 浩志
【審判官】有家 秀郎
(56)【参考文献】
【文献】特開2013-56723(JP,A)
【文献】特開2001-139156(JP,A)
【文献】特開2002-338063(JP,A)
【文献】特開2013-136427(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65H 1/00- 3/68
B65H 11/00-11/02
G03G 15/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
用紙を積載する第一トレイと、
前記第一トレイに対して回転可能に設けられ、用紙を積載する第二トレイと、
前記第一トレイに設けられ、用紙の幅方向の側端を規制するとともに、用紙側端それぞれに対向する対向面同士の距離が可変である一対の第一規制部材と、
前記第二トレイに設けられ、用紙の幅方向の側端を規制するとともに、用紙側端それぞれに対向する対向面同士の距離が可変である一対の第二規制部材とを有し、
前記一対の第二規制部材の対向面同士の距離を可変する操作に連動して前記一対の第一規制部材の対向面同士の距離が可変し、
前記一対の第一規制部材の対向面がともに前記一対の第二規制部材のそれぞれの対向面よりも用紙の幅方向中央側に配置され、前記第一トレイに対して回転可能な前記第二トレイに設けられる前記一対の第二規制部材の対向面同士の距離は、前記第一トレイに設けられる前記一対の第一規制部材の対向面同士の距離より長いことを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
前記第一規制部材の対向面は、用紙側端と接触する接触面であることを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記第一規制部材は、前記接触面よりも用紙側端から遠い面を有することを特徴とする請求項2記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記第一規制部材の前記接触面は、用紙の搬送方向において、前記遠い面より下流にあることを特徴とする請求項3記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記第一規制部材の対向面は、用紙側端の押圧を行うことを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項に記載の画像形成装置。
【請求項6】
前記用紙側端の押圧は、弾性部材によっておこなわれることを特徴とする請求項5記載の画像形成装置。
【請求項7】
前記第一トレイおよび前記第二トレイは手差しトレイであることを特徴とする請求項1ないし6のいずれかに記載の画像形成装置。
【請求項8】
前記第二トレイは、前記第一トレイ側の端部の用紙積載面に傾斜部を有することを特徴とする請求項1ないし7のいずれかに記載の画像形成装置。
【請求項9】
前記第二トレイおよび前記第一トレイ上に積載された用紙を給紙する給紙ローラと、
前記給紙ローラによって給紙された用紙に画像を形成する作像部とを備えることを特徴とする請求項1ないし8のいずれかに記載の画像形成装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
複写機、プリンタ、ファクシミリ、またはそれらの複合機における画像形成装置においては、画像を形成するための記録媒体を積載する記録媒体積載装置が設けられる。
【0003】
この様な記録媒体積載装置には、装置に積載される記録媒体の積載位置を規制するための規制部材が設けられたものが従来から存在する。
【0004】
例えば、特許文献1(特開2007-254074号公報)では、
図33に示す給紙トレイ102が、画像形成装置101に対して設けられる。給紙トレイ102は、用紙載置板103と、第一補助トレイ104と、第二補助トレイ105とを有する。第一補助トレイ104は用紙載置板103に対して矢印L1の方向へ収納可能に設けられ、第二補助トレイ105は矢印L2の方向へ収納可能に設けられている。用紙載置板103には、その両側に側面ガイド部材106を有し、用紙載置板103に積載される記録媒体の幅方向の位置決めをする。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1では、画像形成装置101に最も近い用紙載置板103にのみ、記録媒体の幅方向の位置を規制する側面ガイド部材106が設けられる。この様な構成では、作業者の位置から、第一補助トレイ104および第二補助トレイ105を挟んで用紙載置板103が配置されており、作業者から用紙載置板103が遠く、側面ガイド部材106の操作が困難になる場合がある。
【0006】
特に、給紙トレイ102の上方に画像形成装置101本体等が設けられる構成の場合には、画像形成装置101本体に側面ガイド部材106が隠れて、側面ガイド部材106の操作が困難となる場合がある。
【0007】
この様な事情から、本発明では、積載される記録媒体の位置決めを容易にできる画像形成装置を提供することを課題としている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記の課題を解決するため、本発明は、用紙を積載する第一トレイと、前記第一トレイに対して回転可能に設けられ、用紙を積載する第二トレイと、前記第一トレイに設けられ、用紙の幅方向の側端を規制するとともに、用紙側端それぞれに対向する対向面同士の距離が可変である一対の第一規制部材と、前記第二トレイに設けられ、用紙の幅方向の側端を規制するとともに、用紙側端それぞれに対向する対向面同士の距離が可変である一対の第二規制部材とを有し、前記一対の第二規制部材の対向面同士の距離を可変する操作に連動して前記一対の第一規制部材の対向面同士の距離が可変し、前記一対の第一規制部材の対向面がともに前記一対の第二規制部材のそれぞれの対向面よりも用紙の幅方向中央側に配置され、前記第一トレイに対して回転可能な前記第二トレイに設けられる前記一対の第二規制部材の対向面同士の距離は、前記第一トレイに設けられる前記一対の第一規制部材の対向面同士の距離より長い画像形成装置を特徴とするものである。
【発明の効果】
【0009】
本発明では、一対の第二規制部材の対向面同士の距離を可変する操作に連動して一対の第一規制部材の対向面同士の距離が可変し、位置調整を行う事ができる。このため、第一規制部材が作業者から遠く、その直接の操作が困難な場合でも、第一規制部材の位置を変える事が容易にできる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】本発明の実施形態の画像形成装置の斜視図である。
【
図2】本発明の実施形態の画像形成装置内部の断面図である。
【
図3】手差しトレイを開いた状態の画像形成装置の斜視図である。
【
図4】手差しトレイを開いた状態の画像形成装置内部の断面図である。
【
図5】加増ホッパー取出し時の画像形成装置の斜視図である。
【
図6】加増ホッパー取出し時の画像形成装置内部の断面図である。
【
図10】第二トレイを保持する保持部を示す斜視図である。
【
図13】サイドフェンスの組み付け部分を示す断面図である。
【
図14】ワイヤーによる連結構成を示す概略図である。
【
図15】第一カバーおよび第二カバーの斜視図である。
【
図16】ラックとピニオンの構成を示す平面図である。
【
図17】サイドフェンスの操作を示す断面図である。
【
図19】サイドフェンスの接触面を示す平面図である。
【
図20】サイドフェンスの位置決め機構を示す斜視図である。
【
図21】サイドフェンスの位置決め機構を示す斜視図である。
【
図22】サイドフェンスの位置決め機構を示す断面図である。
【
図23】実施形態のサイドフェンスの連結部材の変形例を示す斜視図である。
【
図24】実施形態のサイドフェンスの連結部材の変形例を示す側面図である。
【
図25】実施形態のサイドフェンスの連結部材の変形例を示す側面図である。
【
図26】実施形態の第二トレイを保持する保持部の変形例を示す断面図である。
【
図27】実施形態のワイヤーの変形例を示す概略図である。
【
図28】実施形態のサイドフェンスの変形例を示す斜視図である。
【
図29】実施形態のサイドフェンスの変形例を示す断面図である。
【
図30】実施形態のサイドフェンスの変形例を示す断面図である。
【
図31】実施形態のサイドフェンスの接触面の変形例を示す平面図である。
【
図32】実施形態のサイドフェンスの接触面の変形例を示す概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、添付の図面に基づき、本発明について説明する。なお、本発明を説明するための各図面において、同一の機能もしくは形状を有する部材や構成部品等の構成要素については、判別が可能な限り同一符号を付すことにより一度説明した後ではその説明を省略する。
【0012】
図1は、本発明に係る画像形成装置の実施の一形態であるモノクロレーザプリンタの外観斜視図であり、
図2は、当該プリンタの概略構成図である。
まず、
図1及び
図2を参照して、画像形成装置の全体構成について説明する。なお、本発明は、モノクロレーザプリンタに限らず、カラーレーザプリンタ等の他のプリンタ、複写機、ファクシミリ、又はこれらの少なくとも2つ以上を組み合わせて成る複合機でも適用可能である。
【0013】
図2に示すように、画像形成装置の装置本体(画像形成装置本体)100には、作像ユニットとしてのプロセスユニット1が装着されている。プロセスユニット1は、表面に画像を担持する像担持体としての感光体2と、感光体2の表面を帯電させる帯電手段としての帯電ローラ3と、感光体2上の潜像を可視画像化する現像手段としての現像装置4と画像形成に用いられる現像剤としてのトナーを収容するトナー収容部7を備える。
【0014】
図1において、装置本体100の前方Aを臨む面を前側面100a、後方Bを臨む面を後側面100b、左側方Cを臨む面を左側面100c、右側方Dを臨む面を右側面100dとすると、前方Aの前側面100aは、その一部に、前方Aの方向へ突出した突出部Eを有する(
図2の破線部)。突出部Eの前面には、記録媒体積載装置としての手差しトレイ30が、画像形成装置100に対して開閉可能に設けられており、その上方には前カバー29が設けられる。また、突出部Eの上方には、上カバー32が、画像形成装置100に対して開閉可能に設けられている。画像形成装置100の装置内部で突出部Eの部分には、主に現像剤容器としての加増ホッパー31が配置されている。
【0015】
また、画像形成装置100は、感光体2の表面を露光する露光手段としてのレーザ発光ユニット6と、記録媒体に画像を転写する転写装置10と、記録媒体を供給する記録媒体供給装置11と、記録媒体に転写された画像を定着させる定着装置12と、記録媒体を装置外へ排出する記録媒体排出装置13等を備える。
【0016】
転写装置10は、転写手段としての転写ローラ14を備える。転写ローラ14は、プロセスユニット1を装置本体100に装着した状態で感光体2と接触するように配置されている。また、転写ローラ14は、電源に接続されており、所定の直流電圧(DC)及び/又は交流電圧(AC)が印加されるようになっている。
【0017】
記録媒体供給装置11は、装置本体100の下部に配置され、記録媒体としての用紙Pを収容する給紙カセット(記録媒体収容部)15と、給紙カセット15に収容されている用紙を給送する給紙ローラ(給送手段)16と、給紙ローラ16の給紙方向下流側に配置された搬送ローラ23及びタイミングローラ17を備える。用紙には、普通紙のほか、厚紙、はがき、封筒、普通紙、薄紙、塗工紙(コート紙やアート紙等)、トレーシングペーパ等も含まれる。また、用紙以外に、OHPシートやOHPフィルム等を記録媒体として用いることも可能である。
【0018】
定着装置12は、ヒータ等の加熱源によって加熱される定着部材としての定着ローラ18と、定着ローラ18に対して所定の加圧力で接触し定着ニップを形成する加圧部材としての加圧ローラ19とを備える。
【0019】
記録媒体排出装置13は、装置本体100の上部に配置され、用紙を装置外に排出する排紙ローラ20と、排紙ローラ20によって排出された用紙を載置する記録媒体載置部としての排紙トレイ21とを備える。
【0020】
続けて、
図1を参照しつつ、本実施形態に係る画像形成装置の作像動作について説明する。
作像動作が開始されると、感光体2が回転駆動し、感光体2の表面が帯電ローラ3によって所定の極性に一様に帯電される。そして、レーザ発光ユニット6が読取装置又はコンピュータ等からの画像情報に基づき感光体2の帯電面を露光する。これにより、感光体2の表面に静電潜像が形成される。この感光体2上の静電潜像に現像装置4によってトナーが供給され、静電潜像がトナー画像として現像(可視像化)される。
【0021】
また、作像動作が開始されると、給紙ローラ16が回転駆動を開始し、給紙カセット15から用紙Pが送り出される。送り出された用紙Pは、搬送ローラ23によって搬送され、タイミングローラ17によって搬送を一旦停止される。その後、所定のタイミングでタイミングローラ17の回転駆動が開始され、感光体2上のトナー画像が転写ローラ14との接触位置(転写ニップ)に達するタイミングに合わせて、用紙Pが転写ニップへ給送される。
【0022】
転写ニップでは、転写ローラ14に所定の電圧が印加されることにより、転写電界が形成される。そして、用紙Pが転写ニップに給送されると、前記転写電界によって感光体2上のトナー画像が用紙Pに転写される。
【0023】
トナー画像が転写された用紙Pは、定着装置12へと搬送され、定着ローラ18と加圧ローラ19とによって加熱及び加圧されて、用紙P上のトナー画像が定着される。そして、用紙Pは、排紙ローラ20によって装置外に排出され、排紙トレイ21上に載置される。
【0024】
図3および
図4は、手差しトレイ30に用紙Pを積載可能な状態にした画像形成装置100を示している。
図4に示す様に、手差しトレイ30に用紙Pを積載する場合には、手差しトレイ30が画像形成装置100から開かれ、その上部に用紙Pを載置する事ができる状態になる。
【0025】
手差しトレイ30に積載された用紙Pは、手差し給紙ローラ22によって、矢印F1の方向から一枚ずつ画像形成装置100内部へ送り出される。
【0026】
図5および
図6は、手差しトレイ30と前カバー29、そして上カバー32を開放した状態を示している。
図6に示す様に、前カバー29を開く場合には、前カバー29を手差しトレイ30と一体にして、前方Aの方向へ開く。手差しトレイ30と前カバー29に加えて、上カバー32を開放する事により、加増ホッパー31を取り出して交換可能な状態にする事ができる。
【0027】
加増ホッパー31が設けられることにより、加増ホッパー31から現像装置4へトナーを補給できる。これにより、画像形成装置100内部に蓄えられるトナー量を増やす事ができる。また、加増ホッパー31を交換する事で装置内にトナーを補給する事ができ、プロセスユニット1の交換回数を減らす事ができる。プロセスユニット1を交換する場合には、
図5および
図6の状態から、加増ホッパー31を取り出すことにより、プロセスユニット1を取り出す事ができる。
【0028】
突出部Eに配置する部材は、実施形態の構成以外にも、画像形成後の廃トナーを収容する廃トナー収容容器を配置することもできる。また、画像形成装置100のレイアウトを変更する事により、プロセスユニット1や定着装置12等を突出部Eに設ける事ができる。
【0029】
次に、本発明の実施形態に係る手差しトレイ30の構成について説明する。
【0030】
図7に示す様に、手差しトレイ30は、用紙Pの積載部である第一積載部材としての第一トレイ33と第二積載部材としての第二トレイ34を有し、第一トレイ33と第二トレイ34は接合部35によって接合され、相互に連結されている。第一トレイ33が設けられる側が、画像形成装置100本体の側である。第一トレイ33および第二トレイ34の裏側には、第一カバー60および第二カバー61がそれぞれ設けられる。
【0031】
図8に示す様に、第二トレイ34は、接合部35を中心にして、第一トレイ33に対して矢印F2の方向へ回転可能に設けられている。用紙Pを積載する場合には、
図7の様に、第二トレイ34が、第一トレイ33に対して直線状になる姿勢(以下、手差しトレイ30の積載姿勢とする)で保持され、第一トレイ33および第二トレイ34の用紙積載面が同一平面上となり、上方に用紙Pが積載可能な状態となる。第二トレイ34が積載姿勢の状態で、第一トレイ33の当接面33bと第二トレイ34の当接面34bが当接し、手差しトレイ30が積載姿勢で保持される。なお、積載状態で第一トレイ33および第二トレイ34の用紙積載面が同一平面上であるとしたが、その上面に用紙Pを積載できればよく、多少のずれが許容される事はもちろんである(ただし、用紙Pを歪みなく積載するため、その載置面が同一平面上になる事が好ましい)。
【0032】
手差しトレイ30を画像形成装置100に収納する場合には、
図8に示す様に、第二トレイ34を、第一トレイ33に対して上方へ折り曲げた姿勢(以下、手差しトレイ30の収納姿勢とする)にする。手差しトレイ30を収納姿勢とすることにより、
図2に示す様に、手差しトレイ30を突起部Eに収め、画像形成装置100に収納することができる。この時、
図9に示す様に、手差しトレイ30の第一カバー60および第二カバー61が前側面100aの一部を形成し、前側面100aの隣接する面と面一になる。使用しない状態の手差しトレイ30が積載姿勢を維持し、画像形成装置100から突出した状態にあると、手差しトレイ30に接触する等して手差しトレイ30の破損の原因にもなる。手差しトレイ30を画像形成装置100に対して収納可能に構成する事により、上記の破損の原因となる事を防止する。
【0033】
手差しトレイ30は、手差しトレイ30を開放する動作のための取っ手部30aを有する。取っ手部30aは、前側面100aの上方で、幅方向の中央部分に設けられる。
【0034】
図10(a)に示す様に、第二トレイ34は被保持部としての第一嵌合凸部34cを有する。第一嵌合凸部34cが、前カバー29の保持部としての嵌合凹部29aに係合する事により、第二トレイ34が前カバー29に保持され、手差しトレイ30が画像形成装置100に対して収納された状態を維持する。
【0035】
第一嵌合凸部34cの下方には押圧部材36が設けられる。押圧部材36は、その下方から第一付勢バネ37によって図の上方へ付勢され、第一嵌合凸部34cを上方へ押圧する。そして第一嵌合凸部34cは、上方へ押圧される事により、嵌合凹部29aと嵌合した状態を維持する。これにより、手差しトレイ30が、自重などにより意図せず開かれる事を防止できる。
【0036】
手差しトレイ30を開放する場合には、取っ手部30aを把持して矢印F3の方向へ押し下げる事により、第一嵌合凸部34cが押圧部材36の押圧力に抗して矢印F3の方向へ移動され、
図10(b)に示す様に、第一嵌合凸部34cと嵌合凹部29aの嵌合が解除される。そして、取っ手部30aを把持した状態で、手差しトレイ30を外側へ引く事により、手差しトレイ30を開放する事ができる。
【0037】
また、
図4に示すプロセスユニット1あるいは加増ホッパー31を装置本体100に対して着脱する場合には、第一嵌合凸部34cと嵌合凹部29aの嵌合を解除することなく、前カバー29と手差しトレイ30を一緒に開放する動作を行う。
【0038】
次に、手差しトレイ30に設けられるサイドフェンスの構成について説明する。
【0039】
図11(a)に示す様に、第一トレイ33には、第一トレイ33に積載される用紙Pの側端の位置を規制し、矢印F19の方向の位置決めをする第一規制部材としての(あるいは規制部材としての)一対の第一サイドフェンス38を有する。また、第二トレイ34には、第一サイドフェンス38の操作部であり、用紙Pの側端位置を規制する機能も兼ねる第二規制部材としての(あるいは操作部材としての)一対の第二サイドフェンス39を有する。用紙Pは、手差しトレイ30上を矢印F1の方向へ搬送される。
【0040】
第一サイドフェンス38および第二サイドフェンス39は、用紙Pの搬送方向と直交する矢印F19の方向へ、第一ガイドレール40および第二ガイドレール41に沿って移動可能に構成されており、手差しトレイ30の上方に積載される用紙Pの幅に応じて、
図11(b)に示す様に、その配置を変える事ができる。第一ガイドレール40は第一トレイ33に、第二ガイドレール41は第二トレイ34に、それぞれ設けられる。
【0041】
図12は
図11(a)のG1-G1断面図である。
図12に示す様に、第一サイドフェンス38および第二サイドフェンス39は、第一ガイドレール40あるいは第二ガイドレール41に嵌合する第二嵌合凸部42を有する。
【0042】
第二トレイ34は、第一トレイ33側の端部に傾斜部45を有する。傾斜部45により、第一トレイ33と第二トレイ34の用紙積載面が連続し、用紙Pを積載時の段差をなくすことができる。
【0043】
第一サイドフェンス38および第二サイドフェンス39が有する第二嵌合凸部42は、ともに同様の構成で、かつ第二嵌合凸部42が嵌合する第一ガイドレール40および第二ガイドレール41周辺の構成も同様であるため、以下、第一サイドフェンス38についてのみ説明する。
【0044】
図13は、第二嵌合凸部42の先端部分の拡大図である。第二嵌合凸部42は、第一ガイドレール40を貫通して、その下方に設けられる第一カバー60の第二嵌合凹部43に嵌合している。第一ガイドレール40および第二嵌合凹部43は、紙面手前奥方向にわたって設けられている。第二嵌合凸部42が第一ガイドレール40および第二嵌合凹部43に挿入される事により、第一サイドフェンス38は、第一トレイ33に対して、紙面手前奥方向(
図11の矢印F19の方向)に移動可能で、かつ、それ以外の方向に移動できない様に、第一トレイ33に設けられている。
【0045】
第二嵌合凸部42は、先端部分に向かうに従ってその幅が段階的に小さくなる三段構成をしており、最も幅の大きい上方部42aと、中継部42b、そして最も幅の小さい先端部42cを有する。また、第二嵌合凹部43は幅の異なる二段構成をしており、幅の大きい上方部43aと先端部43bを有する。
【0046】
第二嵌合凸部42の上方部42aが第二嵌合凹部43の上方部43aの部分に嵌合され、第二嵌合凸部42の先端部42cが第二嵌合凹部43の先端部43bに嵌合される。中継部42bには、後述する線状部材としてのワイヤー44が設けられる。中継部42bの幅H1が第二嵌合凹部43の先端部43bの幅H2よりも大きいことにより、中継部42bに設けられるワイヤー44が第二嵌合凸部42から抜け落ちる事を防止できる。
【0047】
以上のような構成により、第一サイドフェンス38は、第一トレイ33に対して、用紙Pの幅方向にのみ移動可能な様に設けられる。
【0048】
次に、それぞれのサイドフェンスの連動機構であるワイヤー44について説明する。
【0049】
図14(a)および
図14(b)は、手差しトレイ30に設けられるワイヤー44の構成を示す概略図である。
図14(a)に示す様に、手差しトレイ30には二本のワイヤー44a、44bが設けられる。
【0050】
ここで、一対の第一サイドフェンス38および第二サイドフェンス39を、それぞれ第一サイドフェンス38a、38bと第二サイドフェンス39a、39bとすると、二本のワイヤー44a、44bによって対角位置のサイドフェンスがそれぞれ連結されている。つまり、ワイヤー44aによって第一サイドフェンス38bおよび第二サイドフェンス39aが連結され、ワイヤー44bによって第一サイドフェンス38aおよび第二サイドフェンス39bが連結されている。それぞれのワイヤー44は手差しトレイ30の内部で周回しており、ワイヤー44aがワイヤー44bの内側を周回している。
【0051】
それぞれのワイヤー44は、サイドフェンスの結合部に連結されている。つまり、ワイヤー44aは、第一サイドフェンス38bの結合部38dおよび第二サイドフェンス39aの結合部39cに連結されている。また、ワイヤー44bは、第一サイドフェンス38aの結合部38cおよび第二サイドフェンス39bの結合部39dに連結されている。
【0052】
図14(b)に示す様に、第二サイドフェンス39aを矢印F4の方向へ移動させると、ワイヤー44aは矢印F5の方向へ引っ張られ、ワイヤー44aに連結される第一サイドフェンス38bが矢印F6の方向へ移動する。同じく、第一サイドフェンス38bを矢印F6の方向へ移動させた場合には、第二サイドフェンス39aが矢印F4の方向へ移動する。また、第二サイドフェンス39bを矢印F7の方向へ移動させると、ワイヤー44bが矢印F8の方向へ引っ張られ、第一サイドフェンス38aが矢印F9の方向へ移動する。
【0053】
以上の様に、ワイヤー44によってサイドフェンスを連結する事により、一つのサイドフェンスを移動させれば、それに連動して対角位置のサイドフェンスが移動する。ワイヤー44は、一定の剛性を有してサイドフェンスに力を伝達できる線状部材であればその材質はなんでもよく、ワイヤーに限らない。
【0054】
また、それぞれのワイヤー44が連結される結合部がサイドフェンスの重心位置を含む重心部であることが望ましい。これにより、いずれかのサイドフェンスを移動させる力が効率的にワイヤー44に伝わり、かつ、ワイヤー44に伝わった力は、対角位置に設けられるサイドフェンスに効率的に伝わる。このため、サイドフェンスの操作性が向上する。
【0055】
図15は、第一カバー60および第二カバー61を、第一トレイ33および第二トレイ34の側から見た図である。第一カバー60および第二カバー61には、ワイヤー44a、44bを配置するための、前述した第二嵌合凹部43が設けられている。第二嵌合凹部43は、第一カバー60および第二カバー61にわたって設けられ、ワイヤー44a、44bが配置できるように、周状の凹部が二つ設けられる。それぞれのワイヤー44a、44bが周状に設けられることにより、ワイヤー44a、44bがその途中の経路で干渉する事がない。またワイヤー44a、44bが周状に設けられ、かつ、第二嵌合凹部43に埋め込まれる形で設けられることにより、その他の部材と干渉する事もない。
【0056】
次に、実施形態のもう一つのサイドフェンスの連動機構である、ラックおよびピニオンの構成について説明する。
【0057】
第一トレイ33および第二トレイ34には、ラック46およびピニオン47がそれぞれ設けられる。第一トレイ33および第二トレイ34のラック46およびピニオン47の構成は同様であるため、以下、第二トレイ34についてのみ説明する。
【0058】
図16(a)に示す様に、第二トレイ34には、二つのラック46a、46bが、ピニオン47を間に挟んで、サイドフェンスの移動方向である矢印F19の方向にわたって互いに並列して設けられている。それぞれのラック46a、46bは、異なる側の端部へ向かって伸び、それぞれの端部で第二サイドフェンス39a、39bがそれぞれ連結されている。ラック46には、その表面に複数の歯部46cが設けられており、ピニオン47とそれぞれのラック46の歯部46cが噛み合っている。ピニオン47は、回転可能に構成され、回転により、噛み合う歯部46cの位置を変える。
【0059】
サイドフェンス39aを矢印F10の方向へ移動させると、それに連結されるラック46aが矢印F10の方向へ移動する力を受ける。そして、ラック46aがピニオン47に矢印F10の方向の力を加え、ピニオン47が回転する。ピニオン47の回転により、歯部46cを介して、他方のラック46bは矢印F10の方向と逆方向である、矢印F11の方向の力を受ける。これにより、
図16(b)に示す様に、ラック46bに連結される第二サイドフェンス39bが、矢印F11の方向へ移動する。
【0060】
以上の様に、第二サイドフェンス39aを移動させる事により、それとは反対の方向へ第二サイドフェンス39bが移動する。また、第一サイドフェンス38aを移動させる事により、第一サイドフェンス38bがそれとは反対の方向へ移動する。
【0061】
ラック46およびピニオン47の構成により、対になる第一サイドフェンス38a、38bあるいは第二サイドフェンス39a、39bが連動して逆方向へ移動する。
【0062】
また、
図18に示す様に、ワイヤー44と同様、それぞれのラック46は、それぞれのサイドフェンスの結合部に連結される(図では、ワイヤー44aが結合部38dに、ワイヤー44bが結合部39dに連結される)。
【0063】
それぞれの結合部はサイドフェンスの重心位置を含む重心部であることが望ましい。これにより、一方のサイドフェンスを移動させることにより、当該移動により加えられる力がラック46およびピニオン47を介して、対になるサイドフェンスに効率よく伝達され、対になるサイドフェンスの移動が円滑に行われる。このため、サイドフェンスの操作性が向上する。
【0064】
以上の様に、実施形態の連動機構であるワイヤー44およびラック46とピニオン47の構成により、いずれかのサイドフェンスを移動させると、それに連動して、その他の三つのサイドフェンスが移動する。その移動方向は、対になる第一サイドフェンス38aと38b、あるいは、第二サイドフェンス39aと39bは逆方向へ移動し、対角位置にある第一サイドフェンス38aと第二サイドフェンス39b、あるいは、第一サイドフェンス38bと第二サイドフェンス39aも逆方向へ移動する。つまり、一つのサイドフェンスを、手差しトレイ30に積載される用紙Pの用紙幅が広がる方向へ移動すれば、その他の三つのサイドフェンスも広がる方向へ移動される。そして、狭める方向への移動も同様になされる。
【0065】
一つのサイドフェンスを操作するだけでその他のサイドフェンスが所定の位置に移動するため、その操作が容易になる。実施形態では、作業者から近い位置に配置される操作部材としての第二サイドフェンス39を操作する事により、第一サイドフェンス38を操作する事ができるため、サイドフェンスの位置調整が容易である。特に、実施形態の画像形成装置100では、
図17に示す様に、奥側に設けられる第一サイドフェンス38が、前カバー29や傾斜面Jに近く、その操作が困難であるため、上記の構成により第一サイドフェンス38の位置調整が容易となり、その効果を発揮する。
【0066】
これに対して、仮に、第一サイドフェンス38aと第二サイドフェンス39a(あるいは第一サイドフェンス38bと第二サイドフェンス39b)を連続した一つの部材として構成すれば、実施形態の構成の様に、それぞれのサイドフェンスを連動する構成を用いずとも、第二サイドフェンス39の側からの操作のみで第一サイドフェンス38の側を移動させる事ができる。しかし、例えば第一サイドフェンス38aと第二サイドフェンス39aを連続した一つの部材として構成する場合、サイドフェンスが邪魔をして、
図8で示す様な、第二トレイ34を第一トレイ33に対して折り曲げる事が困難になる。このため、実施形態の画像形成装置100のような突起部Eを有する形状の装置に対して手差しトレイ30を収納する事ができなくなる。
【0067】
本発明の実施形態の構成を用い、それぞれのサイドフェンスが連動する構成とする事により、サイドフェンスの操作性を容易とし、かつ、手差しトレイ30を実施形態の構成の様な画像形成装置100に対して収納可能とするという様に、二つの効果を両立する事ができる。
【0068】
実施形態の連動機構として、ワイヤー44およびラック46とピニオン47の構成を用いた。しかし、少なくともワイヤー44を連動機構として設け、対角位置のサイドフェンスが連動する構成とすれば、第二サイドフェンス39の操作に連動して第一サイドフェンス38が移動し、あるいはそれとは逆に、第一サイドフェンス38の操作に連動して第二サイドフェンス39が移動させることができる。
【0069】
第一サイドフェンス38および第二サイドフェンス39が用紙Pの幅方向の位置決めをする様子について説明する。
【0070】
図19に示す様に、第一サイドフェンス38は、用紙Pの側端に接触する接触面としての第一接触面38eを一対のサイドフェンスのそれぞれに有する。また、第二サイドフェンス39は、用紙Pの側端に接触する接触面としての第二接触面39eを一対のサイドフェンスのそれぞれに有する。第一接触面38eおよび第二接触面39eは、用紙Pに当接し、その幅方向の位置を規制する。
【0071】
第一実施形態の構成では、第一接触面38eおよび第二接触面39eは、用紙Pの幅方向において同一平面上に設けられる。第一実施形態の画像形成装置100は、手差しトレイ30の上方に突出部Eを有しており、突出部Eの側に設けられる第二接触面39eを目視する事が困難である。しかし、第一接触面38eおよび第二接触面39eを同一平面状に設ける事により、目視が容易な第二接触面39eによって第二サイドフェンス39を用紙Pの側端に位置合わせすれば、第一接触面38eの位置合わせも同時になされる。よって、第一サイドフェンス38を目視できない位置からでも、その位置合わせが可能であるため、サイドフェンスの位置合わせの作業が容易である。
【0072】
次に、第一サイドフェンス38を所定の位置で位置決めする位置決め機構について説明する。
【0073】
図20に示す様に、第一トレイ33には、位置決め手段としての第一位置決め凹部48および第二位置決め凹部49が、その表面から一段下側に窪んだ面に設けられている。第一位置決め凹部48および第二位置決め凹部49は、矢印F19の方向へ移動する第一サイドフェンス38の位置決めをする。
【0074】
第一位置決め凹部48には、第一サイドフェンス38を位置決めするための凹部48aが所定の位置に設けられる。また、第二位置決め凹部49には、第一サイドフェンス38を位置決めするための凹部49aが連続的に設けられている。
【0075】
第一位置決め凹部48は、定型サイズの用紙Pの大きさに合わせて凹部48aが配置されており、定型サイズの用紙Pの印刷時に、第一サイドフェンス38の位置決めに用いられる。また、不定型サイズの用紙Pが印刷される場合には、連続的に凹部49aが設けられた第二位置決め凹部49が使用される。
【0076】
図21は、第一サイドフェンス38を
図20の矢印K1の方向から見た図で、第一位置決め凹部48および第二位置決め凹部49に位置決めされる位置決め凸部について説明した図である。
【0077】
第一サイドフェンス38は、第一位置決め凹部48および第二位置決め凹部49に位置決めされる、被位置決め部としての第一位置決め凸部50および第二位置決め凸部51をそれぞれ有する。第一位置決め凸部50および第二位置決め凸部51は、それぞれ図の上下方向へ移動可能な様に第一サイドフェンス38に設けられている。第一位置決め凸部50は、付勢手段としての第二付勢バネ52に、第二位置決め凸部51は、付勢手段としての第三付勢バネ53によって、それぞれ矢印F12の方向へ付勢されている。
【0078】
図22に示す様に、第一位置決め凸部50は、矢印F12の方向へ付勢されて凹部48aと嵌合する。
【0079】
第一サイドフェンス38を矢印F15の方向へ移動させる力がはたらくと、凹部48aの斜面に直交して、第一位置決め凸部50に矢印F13の方向の力が働く。矢印F13の方向の力は、垂直上方向である矢印F14方向の分力を有する。この分力により、第一位置決め凸部50が第二付勢バネ52の付勢力に抗して上方へ移動し、凹部48aとの嵌合が解除される。そして、再び第一位置決め凸部50がいずれかの凹部48aと嵌合する事により、第一サイドフェンス38が新たな位置で位置決めされる。なお、第二位置決め凸部51と凹部49aの嵌合も同様の構成であるため、記載を省略する。
【0080】
以上の様にして、第一サイドフェンス38が所定の位置で位置決めされるように構成される。これにより、手差しトレイ30に積載される用紙Pが手差し給紙ローラ22によって運ばれる場合などにも第一サイドフェンス38が位置ずれを起こす事がない。このため、用紙Pの搬送時などにも歪みを生じない。
【0081】
これらの位置決め機構は、一対の第一サイドフェンス38の片方のみに設けられる構成としてもよいし、両側に設けてもよい。また、第二サイドフェンス39に同様の構成を設ける事もできる。
【0082】
以上の様に、本発明の第一実施形態にかかる画像形成装置100について説明した。以下では、各部分についての第一実施形態の変形例について説明する。
【0083】
図23に示す本発明の実施形態の変形例では、第一トレイ33および第二トレイ34を連結する接合部35の他に、連結部材54を有する。連結部材54は、手差しトレイ30の両端にそれぞれ設けられ、
図24に示す様に、一端54cを第一サイドフェンス38に保持され、他端54dを第二サイドフェンス39に固定される。
【0084】
一端54cは、第一サイドフェンス38の案内溝38eに、案内溝38e内部を移動可能に設けられている。一端54cが案内溝38eの内部を左右に移動する事により、第二トレイ34は第一トレイ33に対して矢印F2の方向に移動し、手差しトレイ30は、
図24の収納姿勢および
図25の積載姿勢をとる。第一トレイ33および第二トレイ34が連結部材54によって連結される事により、第一トレイ33および第二トレイ34をより確実に連結することができ、より多くの用紙Pが手差しトレイ30に積載された場合でも、手差しトレイ30はその重量を支え、積載姿勢を維持する事ができる。
【0085】
図26は、
図10(a)および
図10(b)で示した第二トレイ34を前カバー29あるいは画像形成装置100に保持させる保持機構の変形例である。
【0086】
図26に示す様に、前カバー29が保持部としての磁石55aを、第二トレイ34が被保持部としての磁石55bを有する。手差しトレイ30が収納姿勢の状態で、磁石55aおよび磁石55bは当接し、両者の磁力によって第二トレイ34が前カバー29に保持され(手差しトレイ30が画像形成装置100に保持されて)、手差しトレイ30が収納姿勢を維持する。
【0087】
手差しトレイ30を積載姿勢にする場合には、作業者が磁石55aおよび55bの磁力に抗して手差しトレイ30を開くことにより、両者を分離し、手差しトレイ30を積載姿勢にすることができる。
【0088】
以上の様に、
図10で示した第一嵌合凸部34cと嵌合凹部29aを嵌合させる構成に代えて、
図26の磁石55aおよび磁石55bを用いる構成により、第二トレイ34を前カバー29に保持させる機構を簡易化でき、第一嵌合凸部34cと嵌合凹部29aの嵌合による部材の摩耗等も防止できる。なお、磁石55aと磁石55bは、一方を磁石とし、他方をこの磁石に吸着可能な磁性体としてもよい。
【0089】
保持部である
図10の嵌合凹部29a、あるいは
図26の磁石55aを前カバー29に設ける構成とした。しかし、保持部を、画像形成装置100に対して着脱できる着脱部材としての加増ホッパー31の外装部分に設け、この部分と第二トレイ34が接触する構成としてもよい。これにより、前カバー29を有しない画像形成装置100でも、加増ホッパー31に手差しトレイ30の保持部を設ける事により、本発明の実施形態の手差しトレイ30を保持する事ができる。
【0090】
図27に示す変形例は、
図14(a)で示したワイヤー44の変形例である。
図26に示すワイヤー44a、ワイヤー44bは、同じ長さで設けられる。
図14(a)で示した様に、ワイヤー44aがワイヤー44bの内側に配置される構成では、二つのワイヤーが交差する事がない。対して、
図27の構成では、ワイヤー44aおよびワイヤー44bに交差部分ができる代わりに、ワイヤー44aおよびワイヤー44bを共通部品で構成する事ができ、コストダウンが可能である。
【0091】
図28に示す変形例では、第一サイドフェンス38が可動部56を有する。可動部56は用紙Pの幅方向に移動可能に設けられ、
図29に示す様に、規制部材付勢手段としての第四付勢バネ57により用紙Pの側である矢印F18の方向へ付勢されている。
図30に示す様に、用紙Pが積載された状態では、第四付勢バネ57の付勢力により、可動部56が用紙Pの側端に押し付けられ、用紙Pの幅方向の位置決めを確実に行う事ができる。なお、第二サイドフェンス39に同様の構成を設けてもよいし、規制部材付勢手段がサイドフェンス全体を直接付勢する構成とする事もできる。
【0092】
図31は、
図19に示した用紙Pの側端に接触する第一接触面38eおよび第二接触面39eの変形例である。
【0093】
図31に示す様に、変形例の第二接触面39eは、用紙Pの幅方向において、第一接触面38eよりも手差しトレイ30の外側に設けられ、第一接触面38eおよび第二接触面39eが同一平面上に設けられていない。
【0094】
第二サイドフェンス39には、第二接触面39eに連続して接触面傾斜部39fが設けられ、接触面傾斜部39fに連続して接触面としての第三接触面39gが設けられる。また、第一サイドフェンス38には、接触面傾斜部38fに連続して第一接触面38eが設けられる。
【0095】
用紙Pが手差しトレイ30へ積載される際には、用紙Pが、第二トレイ34の側から矢印F17の方向へ進入する。この際、
図32(a)に示す様に、用紙Pの側端は、まず、第二接触面39eに当接する。そして、用紙Pは、接触面傾斜部39fに矢印F16の方向へ案内されながら、矢印F17の方向へ移動する(
図32b)。そして、用紙Pはその幅方向の位置を第三接触面39gに位置決めされ、その先端が第一トレイ33に進入する(
図32c)。そして、用紙Pが第一トレイ33をしばらく進むと、用紙Pが接触面傾斜38fに案内されて再び矢印F16の方向へ案内されながら、矢印F17の方向へ移動する(
図32d)。最終的に、用紙Pは、第一接触面38eに当接して、幅方向の位置決めがされる(
図32e)。なお、左右方向の一方だけを示したが、両側とも同一の構成をしている。
【0096】
以上の様に、手差しトレイ30の左右それぞれにおいて、第二接触面39eよりも第三接触面39g、そして、第三接触面39gよりも第一接触面38eが手差しトレイ30の内部側に設けられることにより、用紙Pは、矢印F17の方向へ侵入するにつれて、幅方向の自由がなくなり、その位置決めがされる。このため、作業者が手差しトレイ30に用紙Pを積載する際には、幅方向に余裕のある第二トレイ34の側(第二接触面39eを有する側)から用紙Pを差し入れる事ができ、その作業が容易になる。また、用紙Pが手差しトレイ30に積載され、その先端が第一トレイ33まで進入した状態では、用紙Pを第一接触面38eによって所定の位置に確実に位置決めする事ができる。
【0097】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更を加え得ることは勿論である。
【0098】
実施形態の構成では、第一サイドフェンス38を操作する操作部材が、用紙Pの側端を規制する機能も兼ねる第二サイドフェンス39である構成を示した。しかし、操作部材は単に第一サイドフェンス38を操作するだけの部材であってもよい。また、第一サイドフェンス38よりも作業者側(画像形成装置100よりも遠い側)にあればよく、第二トレイ34に必ずしも設けられる必要はない。
【0099】
実施形態の手差しトレイ30は、第二トレイ34を折り曲げることで画像形成装置100に収納できる構成としたが、これに限らず、例えば、第二トレイ34を第一トレイ33に対してスライド式で収納する構成としてもよい。この場合、手差しトレイ30は、第一トレイ33が被保持部を有し、被保持部が画像形成装置100の保持部に保持される構成とする事ができる。
【0100】
以上説明した本発明の実施形態の構成と作用・効果をまとめると、以下の通りである。
【0101】
(構成1)
構成1は、記録媒体の積載部である第一積載部材33と第二積載部材34とを有する記録媒体積載装置30を備えた画像形成装置100であって、前記第一積載部材33と前記第二積載部材34は相互に連結され、前記記録媒体積載装置30は、前記画像形成装置100に対して収納された姿勢である収納姿勢と、その上部に記録媒体Pを積載可能な姿勢である積載姿勢とをとることができる画像形成装置100において、前記積載姿勢において、前記第一積載部材33は前記第二積載部材34よりも前記画像形成装置100側に設けられ、前記記録媒体積載装置30は、前記画像形成装置100に保持される被保持部を有し、前記被保持部が前記画像形成装置100に保持される事により、前記記録媒体積載装置30は収納姿勢をとり、前記第一積載部材33は、積載される前記記録媒体Pの側端の位置を規制する一対の規制部材38を有し、前記記録媒体積載装置30は、前記の一対の規制部材38とは別個に設けられ、前記一対の規制部材38よりも前記画像形成装置100に遠い側に設けられた操作部材39を有し、前記操作部材39を操作する事により、前記の一対の規制部材38が連動することを特徴とする画像形成装置100である。
【0102】
構成1によれば、一対の規制部材38よりも遠い側に設けられる操作部材39を操作する事により、一対の規制部材38がこれに連動し、一対の規制部材38の配置を調整する事ができる。このため、一対の規制部材38を直接操作する事が困難な場合でも、規制部材38の位置を変える事が容易にでき、その操作性が向上する。
【0103】
(構成2)
構成2は、上記構成1において、前記操作部材39は前記第二積載部材34に設けられる一対の部材で、その一方の操作部材39を操作する事により、他方の操作部材39および前記の一対の規制部材38が連動し、前記の一対の操作部材39は、前記第二積載部材34に積載される前記記録媒体Pの側端の位置を規制し、前記の一対の規制部材38を第一規制部材とした時の第二規制部材としての機能を兼ねる画像形成装置100である。構成2によれば、操作部材39は、第一規制部材38の操作部分であるとともに、第二積載部材34に積載される記録媒体Pの側端を規制する第二規制部材39の機能を兼ねる事ができる。
【0104】
(構成3)
構成3は、上記構成2において、前記の4つの規制部材を連動させる連動機構を有し、前記連動機構は複数の前記規制部材を連結する線状部材44である画像形成装置100である。構成3によれば、線状部材44によりそれぞれの規制部材が連動する。
【0105】
(構成4)
構成4は、上記構成3において、前記線状部材44が前記規制部材の重心位置を含む重心部につながれている画像形成装置100である。構成4によれば、それぞれの規制部材が連動しやすくなり、規制部材の操作性が向上する。
【0106】
(構成5)
構成5は、上記構成2から4のいずれかにおいて、前記の4つの規制部材を連動させる連動機構を有し、前記連動機構は、ピニオン47を挟んで互いに並列して設けられる二つのラック46で、それぞれの前記ラック46は、前記ピニオン47と噛み合い、かつ、いずれかの規制部材に連結される画像形成装置100である。構成5によれば、ラック46に連結される一方の規制部材の移動により、それに連動して他方の規制部材が移動する。
【0107】
(構成6)
構成6は、上記構成2から5のいずれかにおいて、前記第一積載部材33および前記第二積載部材34を連結する連結部材54を有する画像形成装置100である。構成6によれば、第一積載部材33および第二積載部材34をより確実に連結する事ができる。
【0108】
(構成7)
構成7は、上記構成2から6のいずれかにおいて、前記記録媒体積載装置30に積載される前記記録媒体Pの側へ前記第一規制部材38あるいは前記第二規制部材39あるいはその両方を付勢する規制部材付勢手段を有する画像形成装置100である。構成7によれば、第一規制部材38あるいは第二規制部材39が記録媒体Pの側へ付勢され、記録媒体Pの側端の位置決めを確実に行う事ができる。
【0109】
(構成8)
構成8は、上記構成2から7のいずれかにおいて、前記第一規制部材38は、前記第一積載部材33に積載される前記記録媒体Pの幅方向において、前記第一積載部材33に対しての位置決めがされる被位置決め部を有し、前記第一積載部材33は、前記被位置決め部により前記第一規制部材38を位置決めする位置決め手段を有する画像形成装置100である。構成8によれば、第一規制部材38を所定の位置で位置決めする事ができ、第一積載部材33に積載される記録媒体Pの搬送時などにも記録媒体Pの位置ずれを起こさないため、記録媒体Pの歪みを防止できる。
【0110】
(構成9)
構成9は、上記構成8において、前記第一規制部材38は、前記被位置決め部を付勢するための付勢手段を有する画像形成装置100である。構成9によれば、付勢手段により被位置決め部が位置決めされ、第一規制部材38の第一積載部材33に対する位置決めを行う事ができる。
【0111】
(構成10)
構成10は、上記構成2から9において、前記第一規制部材38および前記第二規制部材39が、前記記録媒体Pの側端と接触する接触面を有する画像形成装置100である。構成10によれば、それぞれの規制部材が接触面で記録媒体Pの側端と接触する事により、記録媒体Pの幅方向の位置決めができる。
【0112】
(構成11)
構成11は、上記構成10において、前記記録媒体Pの幅方向において、前記第一規制部材38の有する前記接触面は、前記第二規制部材39の有する前記接触面よりも前記記録媒体積載装置30の内側に設けられる画像形成装置100である。構成11によれば、作業者が記録媒体Pを差し入れる第二規制部材39の側では、記録媒体Pの幅方向を規制する第二規制部材39の幅に余裕があり、その差し入れる作業が容易になる。また、画像形成装置100側の第一規制部材38では、その幅が狭くなる事で記録媒体Pの幅方向の位置決めを確実に行う事ができる。
【0113】
(構成12)
構成12は、上記構成2から11のいずれかにおいて、前記記録媒体積載装置30の積載姿勢において、前記第一積載部材33と前記第二積載部材34が同一平面を有する画像形成装置100である。構成12によれば、第一積載部材33と第二積載部材34に記録媒体Pを積載する事ができる。
【0114】
(構成13)
構成13は、上記構成2から12のいずれかにおいて、前記記録媒体積載装置30の積載姿勢において、第一積載部材33および第二積載部材34のそれぞれが、他方と当接する当接面を有する画像形成装置100である。構成13によれば、第一積載部材33と第二積載部材34の当接面が互いに当接することにより、記録媒体積載装置30が積載姿勢を維持する事ができる。
【0115】
(構成14)
構成14は、上記構成2から13において、前記第二積載部材34は、前記第一積載部材33に対して回転可能な様に、前記第一積載部材33に連結される画像形成装置100である。構成14によれば、第二積載部材34を回転させて画像形成装置100側に移動させる事により、画像形成装置100に対して記録媒体積載装置30を収納する事ができる。
【0116】
(構成15)
構成15は、上記構成2から14のいずれかにおいて、前記画像形成装置100本体の一側面は、前記一側面のそれ以外の部分に比べて突出した突出部Eを有し、前記突出部Eの下方に記録媒体積載装置30が設けられる
【0117】
(構成16)
構成16は、上記構成2から15のいずれかにおいて、前記画像形成装置100本体の一側面は、前記一側面のそれ以外の部分に比べて突出した突出部Eを有し、前記突出部Eは、現像剤容器31を覆う画像形成装置100である。
【0118】
(構成17)
構成17は、上記構成2から16のいずれかにおいて、前記画像形成装置100本体の一側面は、前記一側面のそれ以外の部分に比べて突出した突出部Eを有し、前記突出部Eは、前記画像形成装置100に対して着脱可能な着脱部材31を有し、前記着脱部材31に前記被保持部を保持する保持部が設けられる画像形成装置100である。構成17によれば、保持部を有する着脱部材31を画像形成装置100に組み付けることで、記録媒体積載装置30を収納できない構造の画像形成装置100に対しても、記録媒体積載装置30の収納が可能である。
【0119】
(構成18)
構成18は、記録媒体Pの積載部である第一積載部材33と第二積載部材34とを有する記録媒体積載装置30であって、前記第一積載部材33と前記第二積載部材34は相互に連結され、その上部に記録媒体Pを積載可能な姿勢である積載姿勢をとることができる記録媒体積載装置30において、画像形成装置100に装着され、かつ、前記積載姿勢の状態で、前記第一積載部材33は前記第二積載部材34よりも前記画像形成装置100側に設けられ、前記第一積載部材33は、積載される前記記録媒体Pの側端の位置を規制する一対の規制部材38を有し、前記の一対の規制部材38とは別個に設けられ、前記一対の規制部材38よりも前記画像形成装置100に遠い側に設けられた操作部材39を有し、前記操作部材39を操作する事により、前記の一対の規制部材38が連動することを特徴とする記録媒体積載装置30である。
【0120】
構成18によれば、一対の規制部材38よりも遠い側に設けられる操作部材39を操作する事により、一対の規制部材38がこれに連動し、一対の規制部材38の配置を調整する事ができる。このため、一対の規制部材38を直接操作する事が困難な場合でも、規制部材38の位置を変える事が容易にでき、その操作性が向上する。
【0121】
(構成19)
構成19は、上記構成18において、前記操作部材39は前記第二積載部材34に設けられる一対の部材で、その一方の操作部材39を操作する事により、他方の操作部材39および前記の一対の規制部材38が連動し、前記の一対の操作部材39は、前記第二積載部材34に積載される前記記録媒体Pの側端の位置を規制し、前記の一対の規制部材38を第一規制部材とした時の第二規制部材としての機能を兼ねる記録媒体積載装置30である。構成19によれば、操作部材39は、第一規制部材38の操作部分であるとともに、第二積載部材34に積載される記録媒体Pの側端を規制する第二規制部材39の機能を兼ねる事ができる。
【0122】
(構成20)
構成20は、上記構成19において、前記の4つの規制部材を連動させる連動機構を有し、前記連動機構は複数の前記規制部材を連結する線状部材44である記録媒体積載装置30である。構成20によれば、線状部材44によりそれぞれの規制部材が連動する。
【0123】
(構成21)
構成21は、上記構成20において、前記線状部材44が前記規制部材の重心位置を含む重心部につながれている記録媒体積載装置30である。構成21によれば、それぞれの規制部材が連動しやすくなり、規制部材の操作性が向上する。
【0124】
(構成22)
構成22は、上記構成19から21のいずれかにおいて、前記の4つの規制部材を連動させる連動機構を有し、前記連動機構は、ピニオン47を挟んで互いに並列して設けられる二つのラック46で、それぞれの前記ラック46は、前記ピニオン47と噛み合い、かつ、いずれかの規制部材に連結される記録媒体積載装置30である。構成22によれば、ラック46に連結される一方の規制部材の移動により、それに連動して他方の規制部材が移動する。
【0125】
(構成23)
構成23は、上記構成19から22のいずれかにおいて、前記第一積載部材33および前記第二積載部材34を連結する連結部材54を有する記録媒体積載装置30である。構成23によれば、第一積載部材33および第二積載部材34をより確実に連結する事ができる。
【0126】
(構成24)
構成24は、上記構成19から23のいずれかにおいて、積載される前記記録媒体Pの側へ前記第一規制部材38あるいは前記第二規制部材39あるいはその両方を付勢する規制部材付勢手段を有する記録媒体積載装置30である。構成24によれば、第一規制部材38あるいは第二規制部材39が記録媒体Pの側へ付勢され、記録媒体Pの側端の位置決めを確実に行う事ができる。
【0127】
(構成25)
構成25は、上記構成19から24のいずれかにおいて、前記第一規制部材38は、前記第一積載部材33に積載される前記記録媒体Pの幅方向において、前記第一積載部材33に対しての位置決めがされる被位置決め部を有し、前記第一積載部材33は、前記被位置決め部により前記第一規制部材38を位置決めする位置決め手段を有する記録媒体積載装置30である。構成25によれば、第一規制部材38を所定の位置で位置決めする事ができ、第一積載部材33に積載される記録媒体Pの搬送時などにも記録媒体Pの位置ずれを起こさないため、記録媒体Pの歪みを防止できる。
【0128】
(構成26)
構成26は、上記構成25において、前記第一規制部材38は、前記被位置決め部を付勢するための付勢手段を有する記録媒体積載装置30である。構成26によれば、付勢手段により被位置決め部が位置決めされ、第一規制部材38の第一積載部材33に対する位置決めを行う事ができる。
【0129】
(構成27)
構成27は、上記構成19から26において、前記第一規制部材38および前記第二規制部材39が、前記記録媒体Pの側端と接触する接触面を有する記録媒体積載装置30である。構成27によれば、それぞれの規制部材が接触面で記録媒体Pの側端と接触する事により、記録媒体Pの幅方向の位置決めができる。
【0130】
(構成28)
構成28は、上記構成27において、前記記録媒体Pの幅方向において、前記第一規制部材38の有する前記接触面は、前記第二規制部材39の有する前記接触面よりも装置の内側に設けられる記録媒体積載装置30である。構成28によれば、作業者が記録媒体Pを差し入れる第二規制部材39の側では、記録媒体Pの幅方向を規制する第二規制部材39の幅に余裕があり、その差し入れる作業が容易になる。また、記録媒体積載装置30側の第一規制部材38では、その幅が狭くなる事で記録媒体Pの幅方向の位置決めを確実に行う事ができる。
【0131】
(構成29)
構成29は、上記構成19から28のいずれかにおいて、積載姿勢において、前記第一積載部材33と前記第二積載部材34が同一平面を有する記録媒体積載装置30である。構成29によれば、第一積載部材33と第二積載部材34に記録媒体Pを積載する事ができる。
【0132】
(構成30)
構成30は、上記構成19から29のいずれかにおいて、積載姿勢において、第一積載部材33および第二積載部材34のそれぞれが、第一積載部材33および第二積載部材34のそれぞれが、他方と当接する当接面を有する記録媒体積載装置30である。構成30によれば、第一積載部材33と第二積載部材34の当接面が互いに当接することにより、記録媒体積載装置30が積載姿勢を維持する事ができる。
【0133】
(構成31)
構成31は、上記構成19から30において、前記第二積載部材34は、前記第一積載部材33に対して回転可能な様に、前記第一積載部材33に連結される記録媒体積載装置30である。構成31によれば、第二積載部材34を回転させて画像形成装置100側に移動させる事により、画像形成装置100に対して記録媒体積載装置30を収納する事ができる。
【0134】
(構成32)
構成32は、上記構成19から31のいずれかにおいて、前記画像形成装置100に保持される被保持部を有し、前記被保持部が前記画像形成装置100に保持される事により、前記記録媒体積載装置30は収納姿勢をとる記録媒体積載装置30である。構成32によれば、記録媒体積載装置30を画像形成装置100本体に保持させる事ができ、記録媒体積載装置30が意図せず開かれる事を防止できる。
【符号の説明】
【0135】
29 前カバー
29a 嵌合凹部(保持部)
30 手差しトレイ(記録媒体積載装置)
31 加増ホッパー(現像剤容器あるいは着脱部材)
33 第一トレイ(第一積載部材)
34 第二トレイ(第二積載部材)
34c 第一嵌合凸部(被保持部)
38 第一サイドフェンス(第一規制部材あるいは規制部材)
38e 第一接触面(接触面)
38g 第三接触面(接触面)
39 第二サイドフェンス(第二規制部材あるいは操作部材)
39e 第二接触面(接触面)
44 ワイヤー(線状部材)
46 ラック
47 ピニオン
48 第一位置決め凹部(位置決め手段)
49 第二位置決め凹部(位置決め手段)
50 第一位置決め凸部(被位置決め部)
51 第二位置決め凸部(被位置決め部)
52 第二付勢バネ(付勢手段)
53 第三付勢バネ(付勢手段)
54 連結部材
55a 磁石(保持部)
55b 磁石(被保持部)
57 第四付勢バネ(規制部材付勢手段)
100 画像形成装置
38c、38d、39c、39d 結合部
E 突出部
【先行技術文献】
【特許文献】
【0136】