(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-12-11
(45)【発行日】2023-12-19
(54)【発明の名称】通信管理サーバ、通信システム、送信装置、通信方法、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
H04N 7/15 20060101AFI20231212BHJP
H04L 67/02 20220101ALI20231212BHJP
H04M 3/56 20060101ALI20231212BHJP
H04N 21/258 20110101ALI20231212BHJP
H04N 21/6547 20110101ALI20231212BHJP
【FI】
H04N7/15 120
H04L67/02
H04M3/56 C
H04N21/258
H04N21/6547
(21)【出願番号】P 2019176812
(22)【出願日】2019-09-27
【審査請求日】2022-07-21
(31)【優先権主張番号】P 2018220176
(32)【優先日】2018-11-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000006747
【氏名又は名称】株式会社リコー
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】加藤 喜永
(72)【発明者】
【氏名】鳥越 慎
(72)【発明者】
【氏名】戸田 善幸
(72)【発明者】
【氏名】池田朋弘
【審査官】鈴木 順三
(56)【参考文献】
【文献】特開2018-061131(JP,A)
【文献】国際公開第2012/067219(WO,A1)
【文献】特開2013-135284(JP,A)
【文献】特開2017-130193(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04N 7/14 - 7/173
H04N 21/00 - 21/858
H04M 3/38 - 3/58
H04L 67/00 - 67/75
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像データを送信する送信装置及び前記画像データを受信する受信装置との通信を管理する通信管理サーバであって、
前記受信装置から、前記送信装置を識別するための送信装置識別情報、及び前記受信装置を識別するための受信装置識別情報を受信する受信手段と、
前記送信装置識別情報に係る前記送信装置が送信可能な画像データの画像種類と、前記受信装置識別情報に係る前記受信装置が再生可能な画像データの画像種類とが同じでない場合には、前記送信装置に対して、前記受信装置が再生可能な画像種類の画像データを送信する旨の要求を示す要求情報を送信する送信手段と、
所定の送信装置を識別するための所定の送信装置識別情報、及び前記所定の送信装置の送信可能な画像データの画像種類を関連付けて管理する第1の画像種類管理手段と、
所定の受信装置を識別するための所定の受信装置識別情報、及び前記所定の受信装置の再生可能な画像データの画像種類を関連付けて管理する第2の画像種類管理手段と、
を有し、
前記第1の画像種類管理手段において特定の送信装置識別情報に対応する特定の画像種類と、前記第2の画像種類管理手段において特定の受信装置識別情報に対応する特定の画像種類とが同じでない場合には、前記送信手段は、前記特定の送信装置識別情報で示される特定の送信装置に対して、前記要求情報を送信すること、
を特徴とする通信管理サーバ。
【請求項2】
前記第1の画像種類管理手段と前記第2の画像種類管理手段は、同じデータベース又は異なるデータベースによって構築されていることを特徴とする請求項
1に記載の通信管理サーバ。
【請求項3】
前記送信装置識別情報に係る前記送信装置が送信可能の画像種類と、前記受信装置識別情報に係る前記受信装置が再生可能な画像種類とが同じである場合には、前記送信手段は、前記送信装置に対して、前記要求情報を送信しないことを特徴とする請求項1
または2に記載の通信管理サーバ。
【請求項4】
前記画像種類は、静止画及び動画を示すことを特徴とする請求項1乃至
3のいずれか一項に記載の通信管理サーバ。
【請求項5】
前記送信装置から送信された前記画像データを中継して前記受信装置に送信する中継装置と通信する請求項
1に記載の通信管理サーバであって、
前記第1の画像種類管理手段において前記特定の送信装置識別情報に対応する特定の画像種類と、前記第2の画像種類管理手段において前記特定の受信装置識別情報に対応する特定の画像種類とが同じでない場合には、前記送信手段は、前記中継装置に対して、前記特定の送信装置識別情報、前記特定の受信装置識別情報、及び前記特定の受信装置が再生可能な画像種類を示す画像種類を送信することを特徴とする通信管理サーバ。
【請求項6】
請求項1乃至
5のいずれか一項に記載の通信管理サーバと、
前記送信装置と、
を有することを特徴とする通信システム。
【請求項7】
前記送信装置は、前記要求情報で示される画像種類に応じて前記画像データの符号化を行うことを特徴とする請求項
6に記載の通信システム。
【請求項8】
画像データを送信する送信装置及び前記画像データを受信する受信装置との通信を管理する通信管理サーバが実行する通信方法であって、
前記受信装置から、前記送信装置を識別するための送信装置識別情報、及び前記受信装置を識別するための受信装置識別情報を受信する受信ステップと、
前記送信装置識別情報に係る前記送信装置が送信可能な画像データの画像種類と、前記受信装置識別情報に係る前記受信装置が再生可能な画像データの画像種類とが同じでない場合には、前記送信装置に対して、前記受信装置が再生可能な画像種類の画像データを送信する旨の要求を示す要求情報を送信する送信ステップと、
を実行
し、
前記送信ステップでは、
所定の送信装置を識別するための所定の送信装置識別情報、及び前記所定の送信装置の送信可能な画像データの画像種類を関連付けて管理する第1の画像種類管理手段において特定の送信装置識別情報に対応する特定の画像種類と、所定の受信装置を識別するための所定の受信装置識別情報、及び前記所定の受信装置の再生可能な画像データの画像種類を関連付けて管理する第2の画像種類管理手段において特定の受信装置識別情報に対応する特定の画像種類とが同じでない場合には、前記特定の送信装置識別情報で示される特定の送信装置に対して、前記要求情報を送信することを特徴とする通信方法。
【請求項9】
コンピュータに、請求項
8に記載の方法を実行させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示内容は、画像データを送信する送信側の通信端末及び画像データを受信する受信側の通信端末との通信を管理する発明に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、動画や静止画等の画像データを送信及び再生する方式の一つとして、ストリーミングが知られている。これにより、送信側の通信端末で撮像することによって得られた画像データを、受信側の通信端末に送信することにより、受信側の通信端末でリアルタイムに画像データを再生することができる。
【0003】
また、特許文献1には、送信側のエッジノードに顔認識のためのカメラを設置し、エッジノードはカメラから取得した静止画データを受信側のサーバ(顔認識のプリケーションサーバ)に送信し、サーバで顔の認識処理を実行するクラウドサービスプラットフォームが開示されている。この場合、送信装置(エッジノード)と受信装置(サーバ)とで通信する画像データの種類(静止画等)は予め決められているため、受信装置は受信した画像データの再生が可能である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来の技術では、既に使用している受信装置とは異なる画像種類の画像データを再生する他の受信装置を新たに使用する場合や、既に使用している受信装置が再生している画像データを異なる画像種類に変更する場合等には、受信装置は画像データを再生できないという課題が生じる。
【課題を解決するための手段】
【0005】
請求項1に係る発明は、画像データを送信する送信装置及び前記画像データを受信する受信装置との通信を管理する通信管理サーバであって、前記受信装置から、前記送信装置を識別するための送信装置識別情報、及び前記受信装置を識別するための受信装置識別情報を受信する受信手段と、前記送信装置識別情報に係る前記送信装置が送信可能な画像データの画像種類と、前記受信装置識別情報に係る前記受信装置が再生可能な画像データの画像種類とが同じでない場合には、前記送信装置に対して、前記受信装置が再生可能な画像種類の画像データを送信する旨の要求を示す要求情報を送信する送信手段と、所定の送信装置を識別するための所定の送信装置識別情報、及び前記所定の送信装置の送信可能な画像データの画像種類を関連付けて管理する第1の画像種類管理手段と、所定の受信装置を識別するための所定の受信装置識別情報、及び前記所定の受信装置の再生可能な画像データの画像種類を関連付けて管理する第2の画像種類管理手段と、を有し、前記第1の画像種類管理手段において特定の送信装置識別情報に対応する特定の画像種類と、前記第2の画像種類管理手段において特定の受信装置識別情報に対応する特定の画像種類とが同じでない場合には、前記送信手段は、前記特定の送信装置識別情報で示される特定の送信装置に対して、前記要求情報を送信することを特徴とする通信管理サーバである。
【発明の効果】
【0006】
以上説明したように本発明によれば、受信装置は画像データを再生することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1】本発明の一実施形態に係る通信システムの全体構成図である。
【
図2】実時間データ処理端末のハードウェア構成図である。
【
図4】
図4(a)は撮像ユニット40bで撮影された半球画像(前側)、
図4(b)は撮像ユニット40bで撮影された半球画像(後側)、
図4(c)は正距円筒図法により表された画像を示した図である。
【
図5】近端末データ処理装置のハードウェア構成図である。
【
図6】ビデオ会議端末のハードウェア構成図である。
【0008】
画像取得端末における実時間データ処理端末及び近端末データ処理装置のソフトウェア構成図である。
【
図8】通信管理サーバ、及び中継装置のハードウェア構成図である。
【
図9】実施形態に係る通信システムの機能ブロック図である。
【
図10】(a)は端末通信管理テーブルの概念図、(b)は送信可能画像種類管理テーブルの概念図、(c)は転送画像種類管理テーブルの概念図、(d)は、転送画像種類管理テーブルの概念図である。
【
図11】画像データの送受信の処理を示したシーケンス図である。
【
図12】画像種類の判断処理を示したフローチャートである。
【
図13】再生可能な画像データの画像種類の判断処理を示したフローチャートである。
【
図14】画像種類の判断処理を示したフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
〔通信システムの全体構成〕
以下、図面を用いて、本発明の一実施形態の全体構成について説明する。
【0010】
図1は、本実施形態に係る通信システムの概略図である。
図1に示されているように、本実施形態の通信システムは、実時間データ処理端末3、近端末データ処理装置5、ビデオ会議端末7、電子黒板8、通信管理サーバ9、中継装置10によって構築されている。
【0011】
これらのうち、実時間データ処理端末3は、撮像画像のデータを得るための実時間処理(リアルタイムの処理)を行なう端末である。実時間データ処理端末3には、CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)センサやCCD(Charge Coupled Device)センサなどの被写体を撮像する画像センサを備えた撮像ユニット40が着脱自在に接続される。これにより、実時間データ処理端末3は、撮像ユニット40から入力された撮影画像データをデジタル化し、動画データ及び静止画データの少なくとも一方を生成して、近端末データ処理装置5に送信する。
【0012】
近端末データ処理装置5は、実時間データ処理端末3に最も近いところに配置され、例えばハードウェア的にも密接なデータバスやUSB(Universal Serial Bus)等で1対1に接続されている。近端末データ処理装置5は、実時間データ処理端末3から受信した静止画データをJPEG(Joint Photographic Experts Group)などの汎用的な静止画のフォーマットに符号化した後、通信ネットワーク600を介して、中継装置10に送信する。通信ネットワーク600は、イントラネット、インターネット等により構築されており、有線又は無線により通信可能である。
また、近端末データ処理装置5は、実時間データ処理端末3から受信した動画データをH.264などの汎用的な動画のフォーマットに符号化した後、通信ネットワーク600を介して、中継装置10に送信する。なお、通常、実時間データ処理端末3と近端末データ処理装置5は接続されて一体になっており、ここでは、実時間データ処理端末3と近端末データ処理装置5とで画像取得端末2を構成している。また、汎用的な動画のフォーマットとしては、H.264の他に、VP8、VP9、VP10、及びAV1等が挙げられる。
【0013】
ビデオ会議端末7は、中継装置10から送られて来た動画データを再生して、ディスプレイ720に動画(映像)を表示させたり、中継装置10から送られて来た音データを再生して、スピーカ715に音を出力させたりする。ディスプレイ720は、表示手段の一例であり、USB等のケーブル730を介してビデオ会議端末7と電気的に接続される。また、ビデオ会議端末7は、中継装置10から送られて来た動画データを再生して、ディスプレイ720に動画(映像)を表示する。複数のビデオ会議端末7を使用する場合には、中継装置10を介して、動画データ及び音データが送受信されることで、遠隔会議を行うことができる。本実施形態のビデオ会議端末7は、静止画データを再生できない。
【0014】
電子黒板8は、中継装置10から送られて来た静止画データを再生して、電子黒板8の後述のディスプレイ820に静止画を表示する。電子黒板8の利用者は、後述の専用の電子ペン8500を用いて、ディスプレイ820に文字等を描画することもできる。本実施形態の電子黒板8は、動画データを再生できない。
【0015】
通信管理サーバ9は、ビデオ会議端末7及び電子黒板8からのログイン認証、ビデオ会議端末7及び電子黒板8の通信状況の管理、及び中継装置30の通信状況等を一元的に管理する。
【0016】
中継装置10は、画像取得端末2(近端末データ処理装置5)から通信ネットワーク600を介して送られて来た画像データを中継して、通信ネットワーク600を介してビデオ会議端末7及び電子黒板8に送信するルータの役割を果たす。
【0017】
なお、画像取得端末2は、送信装置の一例である。また、ビデオ会議端末7及び電子黒板8は、受信装置の一例である。
【0018】
〔通信システムの各ハードウェア構成〕
次に、
図2乃至
図8用いて、本実施形態の通信システムの各ハードウェア構成について説明する。
【0019】
<実時間データ処理端末のハードウェア構成>
図2は、実時間データ処理端末のハードウェア構成図である。実時間データ処理端末3は、CPU301、ROM302、RAM303、EEPROM304、CMOSセンサ305、加速度・方位センサ306、メディアI/F308、GPS受信部309を備えている。
【0020】
これらのうち、CPU301は、実時間データ処理端末3全体の動作を制御する。ROM302は、CPU301の駆動に用いられるプログラムを記憶する。RAM303は、CPU301のワークエリアとして使用される。EEPROM304は、CPU301の制御にしたがって、実時間データ処理端末用プログラム等の各種データの読み出し又は書き込みを行う。CMOSセンサ305は、CPU301の制御に従って被写体(主に撮像ユニット40の死角)を撮像し画像データを得る。加速度・方位センサ306は、地磁気を検知する電子磁気コンパスやジャイロコンパス、加速度センサ等の各種センサである。メディアI/F308は、フラッシュメモリ等の記録メディア307に対するデータの読み出し又は書き込み(記憶)を制御する。GPS受信部309は、GPS衛星からGPS信号を受信する。
【0021】
また、実時間データ処理端末3は、撮像ユニットI/F313、マイク314、スピーカ315、音入出力I/F316、ディスプレイ317、外部機器接続I/F318、及びタッチパネル321を備えている。
【0022】
これらのうち、撮像ユニットI/F313は、外付けの撮像ユニット40が接続された場合に、撮像ユニット40の駆動を制御する回路である。マイク314は、音声を入力する内蔵型の集音手段の一種である。音入出力I/F316は、CPU301の制御に従ってマイク314及びスピーカ315との間で音信号の入出力を処理する回路である。ディスプレイ317は、被写体の画像や各種アイコン等を表示する液晶や有機ELなどの表示手段の一種である。外部機器接続I/F318は、各種の外部機器を接続するためのインターフェースである。タッチパネル321は、利用者がディスプレイ317を押下することで、実時間データ処理端末3を操作する入力手段の一種である。
【0023】
また、実時間データ処理端末3は、バスライン310を備えている。バスライン310は、
図2に示されているCPU301等の各構成要素を電気的に接続するためのアドレスバスやデータバス等である。
【0024】
<撮像ユニットのハードウェア構成>
図3は、撮像ユニットのハードウェア構成図である。特に、
図3(a)は、撮像ユニット40のうち、単眼の撮像ユニット40aのハードウェア構成図である。
図3(b)は、撮像ユニット40のうち、複眼の撮像ユニット40bのハードウェア構成図である。なお、撮像ユニット40は、撮像素子の数が異なる複数種類の撮像ユニット(撮像ユニット40a、40b等)の総称である。
【0025】
図3(a)に示されているように、撮像ユニット40aは、CMOSやCCD等の撮像素子401a、レンズ402a、及び実時間データ処理端末3の撮像ユニットI/F313に電気的に接続するための接続I/F408aを有している。撮像ユニット40aが実時間データ処理端末3の撮像ユニットI/F313に接続された場合には、撮像素子401aは、撮像ユニットI/F313から接続I/F408aを介して送られて来た撮像制御信号により撮像を行い、接続I/F408aを介して撮像ユニットI/F313に撮像画像データを送信する。
【0026】
また、
図3(b)に示されているように、撮像ユニット40bは、CMOSやCCD等の撮像素子401b1,401b2、レンズ402b1,402b2、及び実時間データ処理端末3の撮像ユニットI/F313に電気的に接続するための接続I/F408bを有している。レンズ402b1,402b2は、例えば、魚眼レンズである。撮像ユニット40bが実時間データ処理端末3の撮像ユニットI/F313に接続された場合には、撮像素子401b1,401b2は、撮像ユニットI/F313から接続I/F408bを介して送られて来た撮像制御信号により撮像を行い、接続I/F408bを介して撮像ユニットI/F313に、複数の撮像画像データを送信する。
【0027】
図3(a)に示されている撮像ユニット40aは、一般の平面画像を得るが、
図3(b)に示されている撮像ユニット40bは、全天球画像を得ることができる。ここで、
図4を用いて、撮像ユニット40bで撮像された画像から正距円筒射影画像ECが作成されるまでの処理の概略を説明する。なお、
図4(a)は撮像ユニット40bで撮影された半球画像(前側)、
図4(b)は撮像ユニット40bで撮影された半球画像(後側)、
図4(c)は正距円筒図法により表された画像(以下、「正距円筒射影画像」という)を示した図である。
【0028】
図4(a)に示されているように、撮像素子401b1によって得られた画像は、レンズ402b1によって湾曲した半球画像(前側)となる。また、
図4(b)に示されているように、撮像素子403bによって得られた画像は、レンズ402b2によって湾曲した半球画像(後側)となる。そして、半球画像(前側)と、180度反転された半球画像(後側)とは合成され、
図4(c)に示されているように、正距円筒射影画像ECが作成される。
【0029】
<近端末データ処理装置のハードウェア構成>
図5は、近端末データ処理装置のハードウェア構成図である。
図5に示されているように、近端末データ処理装置5は、CPU501、ROM502、RAM503、EEPROM504、CMOSセンサ505、加速度・方位センサ506、メディアI/F508、GPS受信部509を備えている。
【0030】
これらのうち、CPU501は、近端末データ処理装置5全体の動作を制御する。ROM502は、CPU501の駆動に用いられるプログラムを記憶する。RAM503は、CPU501のワークエリアとして使用される。EEPROM504は、CPU501の制御にしたがって、近端末データ処理装置用プログラム等の各種データの読み出し又は書き込みを行う。CMOSセンサ505は、CPU501の制御に従って被写体(主に近端末データ処理装置5を操作するユーザの自画像)を撮像し画像データを得る。加速度・方位センサ506は、地磁気を検知する電子磁気コンパスやジャイロコンパス、加速度センサ等の各種センサである。メディアI/F508は、フラッシュメモリ等の記録メディア507に対するデータの読み出し又は書き込み(記憶)を制御する。GPS受信部509は、GPS衛星からGPS信号を受信する。
【0031】
また、近端末データ処理装置5は、遠距離通信回路511、遠距離通信回路511のアンテナ511a、カメラ512、撮像素子I/F513、マイク514、スピーカ515、音入出力I/F516、ディスプレイ517、外部機器接続I/F518、近距離通信回路519、近距離通信回路519のアンテナ519a、及びタッチパネル521を備えている。
【0032】
これらのうち、遠距離通信回路511は、イントラネット200を介して、他の機器と通信する回路である。カメラ512は、CPU501の制御に従って被写体を撮像して画像データを得る内蔵型の撮像手段の一種である。撮像素子I/F513は、カメラ512の駆動を制御する回路である。マイク514は、音声を入力する内蔵型の集音手段の一種である。音入出力I/F516は、CPU501の制御に従ってマイク514及びスピーカ515との間で音信号の入出力を処理する回路である。ディスプレイ517は、被写体の画像や各種アイコン等を表示する液晶や有機ELなどの表示手段の一種である。外部機器接続I/F518は、各種の外部機器を接続するためのインターフェースである。近距離通信回路519は、NFC(Near Field radio Communication)やBluetooth(登録商標)等の通信回路である。タッチパネル521は、利用者がディスプレイ517を押下することで、近端末データ処理装置5を操作する入力手段の一種である。
【0033】
また、近端末データ処理装置5は、バスライン510を備えている。バスライン510は、
図5に示されているCPU501等の各構成要素を電気的に接続するためのアドレスバスやデータバス等である。
【0034】
<ビデオ会議端末のハードウェア構成>
図6は、ビデオ会議端末のハードウェア構成図である。
図6に示されているように、ビデオ会議端末7は、CPU701、ROM702、RAM703、フラッシュメモリ704、SSD705、メディアI/F707、操作ボタン708、電源スイッチ709、バスライン710、ネットワークI/F711、カメラ712、撮像素子I/F713、マイク714、スピーカ715、音入出力I/F716、ディスプレイI/F717、外部機器接続I/F718、近距離通信回路719、近距離通信回路719のアンテナ719aを備えている。これらのうち、CPU701は、ビデオ会議端末7全体の動作を制御する。ROM702は、IPL等のCPU701の駆動に用いられるプログラムを記憶する。RAM703は、CPU701のワークエリアとして使用される。フラッシュメモリ704は、通信用プログラム、画像データ、及び音データ等の各種データを記憶する。SSD705は、CPU701の制御にしたがってフラッシュメモリ704に対する各種データの読み出し又は書き込みを制御する。なお、SSDに代えてHDDを用いてもよい。メディアI/F707は、フラッシュメモリ等の記録メディア706に対するデータの読み出し又は書き込み(記憶)を制御する。操作ボタン708は、ビデオ会議端末7の宛先を選択する場合などに操作されるボタンである。電源スイッチ709は、ビデオ会議端末7の電源のON/OFFを切り換えるためのスイッチである。
【0035】
また、ネットワークI/F711は、インターネット600を利用してデータ通信をするためのインターフェースである。カメラ712は、CPU701の制御に従って被写体を撮像して画像データを得る内蔵型の撮像手段の一種である。撮像素子I/F713は、カメラ712の駆動を制御する回路である。マイク714は、音声を入力する内蔵型の集音手段の一種である。音入出力I/F716は、CPU701の制御に従ってマイク714及びスピーカ715との間で音信号の入出力を処理する回路である。ディスプレイI/F717は、CPU701の制御に従って外付けのディスプレイ720に画像データを送信する回路である。外部機器接続I/F718は、各種の外部機器を接続するためのインターフェースである。近距離通信回路719は、NFC、Bluetooth(登録商標)等の通信回路である。
【0036】
また、バスライン710は、
図6に示されているCPU701等の各構成要素を電気的に接続するためのアドレスバスやデータバス等である。
【0037】
ディスプレイ720は、被写体の画像や操作用アイコン等を表示する液晶や有機ELによって構成された表示手段の一種である。また、ディスプレイ720は、HDMIケーブル732によってディスプレイI/F717に接続される。このHDMIケーブル732は、アナログRGB(VGA)信号用のケーブルであってもよいし、コンポーネントビデオ用のケーブルであってもよいし、DVI(Digital Video Interactive)信号用のケーブルであってもよい。
【0038】
なお、ディスプレイ720は、後述のディスプレイ720a,720bの総称である。また、HDMIケーブル732は、後述のHDMIケーブル732a,732bの総称である。
【0039】
カメラ712は、レンズや、光を電荷に変換して被写体の画像(映像)を電子化する固体撮像素子を含み、固体撮像素子として、CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)や、CCD(Charge Coupled Device)等が用いられる。外部機器接続I/F718には、USBケーブル等によって、外付けカメラ、外付けマイク、及び外付けスピーカ等の外部機器がそれぞれ接続可能である。外付けカメラが接続された場合には、CPU701の制御に従って、内蔵型のカメラ712に優先して、外付けカメラが駆動する。同じく、外付けマイクが接続された場合や、外付けスピーカが接続された場合には、CPU701の制御に従って、それぞれが内蔵型のマイク714や内蔵型のスピーカ715に優先して、外付けマイクや外付けスピーカが駆動する。
【0040】
また、記録メディア706は、ビデオ会議端末7に対して着脱自在な構成となっている。また、CPU701の制御にしたがってデータの読み出し又は書き込みを行う不揮発性メモリであれば、フラッシュメモリ704に限らず、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read-Only Memory)等を用いてもよい。
【0041】
<電子黒板のハードウェア構成>
図7は、電子黒板のハードウェア構成図である。
図7に示されているように、電子黒板8は、CPU(Central Processing Unit)801、ROM(Read Only Memory)802、RAM(Random Access Memory)803、SSD(Solid State Drive)804、ネットワークI/F805、及び、外部機器接続I/F(Interface)806を備えている。
【0042】
これらのうち、CPU801は、電子黒板8全体の動作を制御する。ROM802は、CPU801やIPL(Initial Program Loader)等のCPU801の駆動に用いられるプログラムを記憶する。RAM803は、CPU801のワークエリアとして使用される。SSD804は、電子黒板用のプログラム等の各種データを記憶する。ネットワークコントローラ805は、通信ネットワーク600との通信を制御する。外部機器接続I/F806は、USB(Universal Serial Bus)メモリ8600、外付け機器(マイク8200、スピーカ8300、カメラ8400)との通信を制御する。
【0043】
また、電子黒板8は、キャプチャデバイス811、GPU812、ディスプレイコントローラ813、接触センサ814、センサコントローラ815、電子ペンコントローラ816、近距離通信回路819、及び近距離通信回路819のアンテナ819a、電源スイッチ822及び選択スイッチ類823を備えている。
【0044】
これらのうち、キャプチャデバイス811は、PC8100のディスプレイで表示されている画像を取り込んでディスプレイ820に表示させる。GPU(Graphics Processing Unit)812は、グラフィクスを専門に扱う半導体チップである。ディスプレイコントローラ813は、GPU812からの出力画像をディスプレイ820等へ出力するために画面表示の制御及び管理を行う。接触センサ814は、ディスプレイ820上に電子ペン8500やユーザの手H等が接触したことを検知する。センサコントローラ815は、接触センサ814の処理を制御する。接触センサ814は、赤外線遮断方式による座標の入力及び座標の検出を行う。この座標の入力及び座標の検出する方法は、ディスプレイ820の上側両端部に設置された2つ受発光装置が、ディスプレイ820に平行して複数の赤外線を放射し、ディスプレイ820の周囲に設けられた反射部材によって反射されて、受光素子が放射した光の光路と同一の光路上を戻って来る光を受光する方法である。接触センサ814は、物体によって遮断された2つの受発光装置が放射した赤外線のIDをセンサコントローラ815に出力し、センサコントローラ815が、物体の接触位置である座標位置を特定する。電子ペンコントローラ816は、電子ペン8500と通信することで、ディスプレイ820へのペン先のタッチやペン尻のタッチの有無を判断する。近距離通信回路819は、NFC、Bluetooth等の通信回路である。電源スイッチ822は、電子黒板8の電源のON/OFFを切り換えるためのスイッチである。選択スイッチ類823は、例えば、ディスプレイ820の表示の明暗や色合い等を調整するためのスイッチ群である。
【0045】
更に、電子黒板8は、バスライン810を備えている。バスライン810は、
図7に示されているCPU801等の各構成要素を電気的に接続するためのアドレスバスやデータバス等である。
【0046】
なお、接触センサ814は、赤外線遮断方式に限らず、静電容量の変化を検知することにより接触位置を特定する静電容量方式のタッチパネル、対向する2つの抵抗膜の電圧変化によって接触位置を特定する抵抗膜方式のタッチパネル、接触物体が表示部に接触することによって生じる電磁誘導を検知して接触位置を特定する電磁誘導方式のタッチパネルなどの種々の検出手段を用いてもよい。また、電子ペンコントローラ816が、電子ペン8500のペン先及びペン尻だけでなく、電子ペン8500のユーザが握る部分や、その他の電子ペンの部分のタッチの有無を判断するようにしてもよい。
【0047】
<通信管理サーバのハードウェア構成>
図8は、通信管理サーバのハードウェア構成図である。通信管理サーバ9は、コンピュータによって構築されており、
図8に示されているように、CPU901、ROM902、RAM903、HD904、HDD(Hard Disk Drive)ドライブ905、記録メディア906、メディアI/F907、ディスプレイ908、タッチパネル909、ネットワークI/F910、キーボード911、マウス912、CD-RWドライブ914、及び、バスライン920を備えている。なお、通信管理サーバ9は、サーバとして機能するため、キーボード911やマウス912等の入力装置や、ディスプレイ908等の出力装置はなくてもよい。
【0048】
これらのうち、CPU901は、通信管理サーバ9全体の動作を制御する。ROM902は、CPU901の駆動に用いられるプログラムを記憶する。RAM903は、CPU901のワークエリアとして使用される。HD904は、プログラム等の各種データを記憶する。HDDドライブ905は、CPU901の制御にしたがってHD904に対する各種データの読み出し又は書き込みを制御する。メディアI/F907は、フラッシュメモリ等の記録メディア906に対するデータの読み出し又は書き込み(記憶)を制御する。ディスプレイ908は、カーソル、メニュー、ウィンドウ、文字、又は画像などの各種情報を表示する。タッチパネル909は、ディスプレイ908に表示されているメニュー画面を指で直接触れることで操作できる入力手段の一例である。ネットワークI/F910は、インターネット600を利用してデータ通信をするためのインターフェースである。キーボード911は、文字、数値、各種指示などの入力のための複数のキーを備えた入力手段の一種である。マウス912は、各種指示の選択や実行、処理対象の選択、カーソルの移動などを行う入力手段の一種である。CD-RWドライブは、着脱可能な記録媒体の一例としてのCD-RW(Compact Disc-ReWritable)913に対する各種データの読み出し等を制御する。
【0049】
また、通信管理サーバ9は、バスライン920を備えている。バスライン920は、
図8に示されているCPU901等の各構成要素を電気的に接続するためのアドレスバスやデータバス等である。
【0050】
<中継装置のハードウェア構成>
中継装置10は、基本的に通信管理サーバと同様の構成を備えている。即ち、中継装置10は、コンピュータによって構築されており、
図8に示されているように、CPU1001、ROM1002、RAM1003、HD1004、HDDドライブ1005、記録メディア1006、メディアI/F1007、ディスプレイ1008、タッチパネル1009、ネットワークI/F1010、キーボード1011、マウス1012、CD-RWドライブ1014、及び、バスライン1020を備えている。なお、中継装置10は、ルータとして機能するため、キーボード1011やマウス1012等の入力装置や、ディスプレイ1008等の出力装置はなくてもよい。
【0051】
CPU1001、ROM1002、RAM1003、HD1004、HDDドライブ1005、記録メディア1006、メディアI/F1007、ディスプレイ1008、タッチパネル1009、ネットワークI/F1010、キーボード1011、マウス1012、CD-RWドライブ1014、及び、バスライン1020は、それぞれ、CPU901、ROM902、RAM903、HD904、HDDドライブ905、記録メディア906、メディアI/F907、ディスプレイ908、タッチパネル909、ネットワークI/F910、キーボード911、マウス912、CD-RWドライブ914、及び、バスライン920と同様の構成であるため、これらの説明を省略する。
【0052】
〔通信システムの各機能構成〕
続いて、図面を用いて、通信システムの各機能構成について説明する。
【0053】
まず、
図9及び
図10を用いて、本実施形態に係る通信システムを構成する端末、装置、及びサーバの各機能構成について説明する。
図9は、通信システムの各機能ブロック図である。
【0054】
<実時間データ処理端末の機能構成>
図9に示されているように、実時間データ処理端末3は、判断部33、画像処理部34、接続部38、記憶・読出部39、及び通信部48を有している。これら各部は、
図2に示されている各構成要素のいずれかが、EEPROM304からRAM303上に展開されたプログラムに従ったCPU301からの命令によって、動作することで実現される機能又は手段である。
【0055】
また、実時間データ処理端末3は、
図2に示されているROM302、RAM303、及びEEPROM304によって構築される記憶部3000を有している。
【0056】
(実時間データ処理端末の各機能構成)
次に、
図9を用いて、実時間データ処理端末3の各機能構成について更に詳細に説明する。
【0057】
実時間データ処理端末3の判断部33は、CPU301の処理によって実現され、各種判断を行なう。
【0058】
画像処理部34は、CPU301の処理によって実現され、撮像ユニット40から入力された画像データをデジタル化し、動画データ及び静止画データの少なくとも一方を生成する。画像処理部34は、例えば、実時間(例えば、1/60秒間隔)の動画データを生成したり、静止画データを生成したりする。
【0059】
接続部38は、撮像ユニットI/F313、及びCPU301の処理によって実現され、撮像ユニット40を実時間データ処理端末3に機械的及び電気的に接続するためのインターフェースである。
【0060】
記憶・読出部39は、CPU301の処理によって実現され、記憶部3000に各種データ(または情報)を記憶したり、記憶部3000から各種データ(または情報)を読み出したりする。
【0061】
通信部48は、外部機器接続I/F318、及びCPU301の処理によって実現され、1対1の通信を介して近端末データ処理装置5の後述の通信部58と各種データ(または情報)の送受信を行う。なお、この通信は有線だけでなく無線であってもよい。
【0062】
<近端末データ処理装置の機能構成>
図9に示されているように、近端末データ処理装置5は、送受信部51、通信部58、及び記憶・読出部59を有している。これら各部は、
図5に示されている各構成要素のいずれかが、近端末データ処理装置5において、EEPROM504からRAM503上に展開されたプログラムに従ったCPU501からの命令によって、動作することで実現される機能又は手段である。
【0063】
また、近端末データ処理装置5は、
図5に示されているROM502、RAM503、及びEEPROM504によって構築される記憶部5000を有している。
【0064】
(近端末データ処理装置の各機能構成)
次に、
図9を用いて、近端末データ処理装置5の各機能構成について更に詳細に説明する。
【0065】
近端末データ処理装置5の送受信部51は、遠距離通信回路511、アンテナ511a、及びCPU501の処理によって実現され、通信ネットワーク600を介して、他の端末、装置、及びサーバとの間で各種データ(または情報)の送受信を行う。
【0066】
通信部58は、外部機器接続I/F518、及びCPU501の処理によって実現され、1対1の通信を介して実時間データ処理端末3の通信部48と各種データ(または情報)の送受信を行う。なお、この通信は有線だけでなく、無線であってもよい。
【0067】
記憶・読出部59は、CPU501の処理によって実現され、記憶部5000に各種データ(または情報)を記憶したり、記憶部5000から各種データ(または情報)を読み出したりする。
【0068】
<ビデオ会議端末の機能構成>
図9に示されているように、ビデオ会議端末7は、送受信部71、受付部72、動画・音処理部74、表示制御部77、音制御部78、及び記憶・読出部79を有している。これら各部は、
図6に示されている各構成要素のいずれかが、ビデオ会議端末7において、フラッシュメモリ704からRAM703上に展開されたプログラムに従ったCPU701からの命令によって、動作することで実現される機能又は手段である。
【0069】
また、ビデオ会議端末7は、
図6に示されているROM702、RAM703、及びフラッシュメモリ704によって構築される記憶部7000を有している。
【0070】
(ビデオ会議端末の各機能構成)
ビデオ会議端末7の送受信部71は、ビデオ会議端末7における、ネットワークI/F711、及びCPU701の処理によって実現され、通信ネットワーク600を介して、他の端末、装置、及びサーバと各種データ(または情報)の送受信を行う。
【0071】
受付部72は、ビデオ会議端末7における、操作ボタン708、及びCPU701の処理によって実現され、利用者の各種操作を受け付ける。
【0072】
動画・音処理部74は、中継装置10から送られて来た動画データを再生して、ディスプレイ720に動画(映像)を表示させたり、中継装置10から送られて来た音データを再生して、スピーカ715に音を出力させたりする。なお、動画・音処理部74は、静止画データを再生することはできない。
【0073】
表示制御部77は、ビデオ会議端末7におけるCPU701の処理によって実現され、表示手段の一例であるディスプレイ720に動画を表示させる。
【0074】
音制御部78は、ビデオ会議端末7におけるCPU701の処理によって実現され、マイク714における集音を制御したり、スピーカ715における音の出力を制御したりする。
【0075】
記憶・読出部79は、ビデオ会議端末7におけるCPU701の処理によって実現され、記憶部7000に各種データ(または情報)を記憶したり、記憶部7000から各種データ(または情報)を読み出したりする。
【0076】
<電子黒板の機能構成>
図9に示されているように、電子黒板8は、送受信部81、受付部82、静止画処理部84、表示制御部87、及び記憶・読出部89を有している。これら各部は、
図7に示されている各構成要素のいずれかが、電子黒板8において、SSD804からRAM803上に展開されたプログラムに従ったCPU801からの命令によって、動作することで実現される機能又は手段である。
【0077】
また、電子黒板8は、
図7に示されているROM802、RAM803、及びフラッシュメモリ804によって構築される記憶部8000を有している。
【0078】
(電子黒板の各機能構成)
電子黒板8の送受信部81は、電子黒板8における、ネットワークI/F805、及びCPU801の処理によって実現され、通信ネットワーク600を介して、他の端末、装置、及びサーバと各種データ(または情報)の送受信を行う。
【0079】
受付部82は、電子黒板8における、選択スイッチ類823、及びCPU801の処理によって実現され、利用者の各種操作を受け付ける。
【0080】
静止画処理部84は、中継装置10から送られて来た静止画データを再生して、ディスプレイ820に静止画を表示させる。なお、静止画処理部84は、動画データを再生することはできないが、動画・音処理部74のように、中継装置10から送られて来た音データを再生して、スピーカ8300に音を出力させることができるようにしてもよい。
【0081】
表示制御部87は、電子黒板8におけるCPU801の処理によって実現され、表示手段の一例であるディスプレイ820に静止画を表示させる。
【0082】
記憶・読出部89は、電子黒板8におけるCPU801の処理によって実現され、記憶部8000に各種データ(または情報)を記憶したり、記憶部8000から各種データ(または情報)を読み出したりする。
【0083】
<通信管理サーバ9の機能構成>
図9に示されているように、通信管理サーバ9は、送受信部91、判断部93、及び記憶・読出部99を有している。これら各部は、
図8に示されている各構成要素のいずれかが、HD904からRAM903上に展開されたプログラムに従ったCPU901からの命令によって、動作することで実現される機能又は手段である。
【0084】
また、通信管理サーバ9は、
図8に示されているROM902、RAM903、及びHD904によって構築される記憶部9000を有している。更に、記憶部9000には、通信管理DB(データベース)9001、送信可能画像種類管理DB9002、及び再生可能画像種類管理DB9003が構築されている。通信管理DB9001は、後述の通信管理テーブルによって構成されている。送信可能画像種類管理DB9002は、後述の送信可能画像種類管理テーブルによって構成されている。再生可能画像種類管理DB9003は、後述の送信可能画像種類管理テーブルによって構成されている。
【0085】
(通信管理テーブル)
図10(a)は、通信管理テーブルの概念図である。この通信管理テーブルでは、送信装置を識別するための装置ID、及び受信装置を識別するための装置IDが関連付けられて管理されている。
【0086】
(送信可能画像種類管理テーブル)
図10(b)は、送信可能画像種類管理テーブルの概念図である。この送信可能画像種類管理テーブルでは、送信装置を識別するための装置ID、及び送信可能な画像の画像種類が関連付けられて管理される。テーブルの「None」は何も設定されていない状態を示し、「V」はVideo(動画)を示し、「S」はStill image(静止画)を示している。送信装置が初期状態で、まだ画像データを送信していない場合、送信可能な画像の画像種類は管理されていない。送信可能な画像の画像種類は、受信装置(ビデオ会議端末7、電子黒板8)からの要求(後述のS13参照)に応じて、動的に変更される。
図10(b)では、送信装置の装置ID「01aa」の場合、送信可能な画像の画像種類が、NoneからSに変更され、更にSからS及びVに変更される状態を示している。なお、送信装置の装置IDは、送信装置識別情報の一例である。
【0087】
(再生可能画像種類管理テーブル)
図10(c)は、再生可能画像種類管理テーブルの概念図である。この再生可能画像種類管理テーブルでは、受信装置を識別するための装置ID、及び再生可能な画像の画像種類が関連付けられて管理されている。
【0088】
(通信管理サーバの各機能構成)
次に、
図10を用いて、通信管理サーバ9の各機能構成について更に詳細に説明する。通信管理サーバ9の送受信部91は、ネットワークI/F910、及びCPU901の処理によって実現され、通信ネットワーク600を介して、他のサーバ、装置、及び端末と各種データ(または情報)の送受信を行う。
【0089】
判断部93は、CPU901の処理によって実現され、各種判断を行う。
【0090】
記憶・読出部99は、CPU901の処理によって実現され、記憶部9000に各種データ(または情報)を記憶したり、記憶部9000から各種データ(または情報)を読み出したりする。
【0091】
<中継装置の機能構成>
図9に示されているように、中継装置10は、送受信部(転送部)101、判断部103及び記憶・読出部109を有している。これら各部は、
図8に示されている各構成要素のいずれかが、HD904からRAM903上に展開されたプログラムに従ったCPU901からの命令によって、動作することで実現される機能又は手段である。
【0092】
また、中継装置10は、
図8に示されているROM902、RAM903、及びHD904によって構築される記憶部10000を有している。更に、記憶部10000には、転送画像種類管理DB10001が構築されている。転送画像種類管理DB10001は、後述の転送画像種類管理テーブルによって構成されている。
【0093】
(転送画像種類管理テーブル)
図10(d)は、転送画像種類管理テーブルの概念図である。この転送画像種類管理テーブルでは、送信装置を識別するための装置ID、動画再生可能な受信装置の装置ID、及び静止画再生可能な受信装置の装置IDが関連付けられて管理されている。ここでは、送信装置の装置ID「01aa」に対して、当初は、静止画再生可能な受信装置の装置ID「02ab」が関連付けられている。その後、送信装置の装置ID「01aa」に対して、動画再生可能な受信装置の装置ID[02aa」が追加して関連付けられた場合が示されている。なお、受信装置の装置IDは、受信装置識別情報の一例である。
【0094】
(中継装置の各機能構成)
次に、
図9を用いて、中継装置10の各機能構成について更に詳細に説明する。中継装置10の送受信部101は、ネットワークI/F1010、及びCPU1001の処理によって実現され、通信ネットワーク600を介して、他のサーバ、装置、及び端末と各種データ(または情報)の送受信を行う。
【0095】
判断部103は、CPU1001の処理によって実現され、各種判断を行う。
【0096】
記憶・読出部109は、CPU1001の処理によって実現され、記憶部10000に各種データ(または情報)を記憶したり、記憶部10000から各種データ(または情報)を読み出したりする。
【0097】
〔本実施形態の処理又は動作〕
続いて、
図11乃至
図14を用いて、本実施形態の処理又は動作について説明する。
図11は、画像データの送受信の処理を示したシーケンス図である。
【0098】
図11に示されているように、実時間データ処理端末3の通信部48は、撮像ユニット40から入力されて画像処理部34でデジタル化された画像データを、近端末データ処理装置5の通信部58に出力する(S11)。次に、近端末データ処理装置5の送受信部51は、通信部58で入力された画像データを、通信ネットワーク600を介して、中継装置10に送信する(S12)。これにより、中継装置10の送受信部101は画像データを受信する。このように、ステップS11,12の処理が実行されるのは、既に送信すべき画像データの画像種類が決められている場合である。この場合、頻繁に使用される受信装置が分かっている場合は、実時間データ処理端末3での画像種類の変更処理(S18参照)がほとんど実行されないため、実時間データ処理端末3の処理の負荷を軽減することができる。また、受信装置側で画像データを受信するまでの応答が早くなる。
【0099】
なお、送信すべき画像データの画像種類が決められていない場合には、ステップS11,S12の処理は実行されないようにしてもよい。即ち、最初は、画像取得端末2は、中継装置10に対して画像データを送信していない。このように画像種類が決められていない場合、通信管理サーバ9が送信可能画像種類管理DB9002(
図10(b)参照)で管理している送信可能な画像の画像種類は、「None」である。この場合、受信装置の利用が少ないときや、静止画又は動画のいずれかの画像種類の画像を再生することができる受信装置が利用されることが判明していないときに、画像取得端末(送信装置)から中継装置10まで通信をするためのネットワーク帯域を節約することができる。
【0100】
一方、電源スイッチ822のON等により、電子黒板8の送受信部81は、通信管理サーバ9に対して、画像データが受信可能な状態である旨を示す受信可能情報を送信する(S13)。この受信可能情報には、要求先(送信元)を特定するための送信装置の装置ID、及び要求元(送信先)としての自装置を特定するための受信装置の装置IDが含まれている。これにより、通信管理サーバ9の送受信部91は、受信可能情報を受信する。
【0101】
次に、通信管理サーバ9は、画像データの画像種類の判断処理を行う(S14)。ここで、
図12を用いて画像種類の判断処理について説明する。
図12は、画像種類の判断処理を示したフローチャートである。
【0102】
図12に示されているように、記憶・読出部99は、通信管理DB9001に対して、送信要求情報に含まれている受信装置の装置IDを記憶する(S14-1)。この場合、通信管理DB9001では、新しいレコードが作成される。
【0103】
次に、記憶・読出部99は、ステップS13で受信された送信装置の装置IDを検索キーとして、送信可能画像種類管理DB9002を検索する(S14-2)。また、記憶・読出部99は、ステップS13で受信された受信装置の装置IDを検索キーとして、再生可能画像種類管理DB9003を検索することにより、対応する再生可能な画像の画像種類を読み出す(S14-3)。なお、ステップS14-2とステップS14-3の処理はどちらが先に行われてもよい。
【0104】
次に、判断部93は、上記ステップS14-2の検索により、既に何らかの画像種類が管理されているか否かを判断する(ステップS14-4)。そして、画像種類が管理されていない場合には(NO)、記憶・読出部99は、送信可能画像種類管理DB9002において、ステップS13で受信された送信装置の装置IDに対応する送信可能な画像の画像種類を、「None」)から、再生可能画像種類管理DB9003においてステップS13で受信された受信装置の装置IDに対応する再生可能な画像の画像種類と同じ画像種類に変更する(S14-5)。ここでは、電子黒板8が特定の送信装置に対する最初の受信可能情報を送信したため、
図10(b)に示されているように、送信可能な画像の画像種類が「None」から「S」に変更される。
【0105】
一方、上記ステップS14-4において、判断部93が、既に何からの画像種類が管理されていると判断した場合には、判断部93は更に、ステップS14-2で読み出された送信可能な画像の画像種類と、ステップS14-3で読み出された再生可能な画像の画像種類とが同じであるかを判断する(S14-6)。そして、判断部93によって、同じであると判断された場合には(YES)、ステップS19の処理へ進む。一方、判断部93によって、同じでない(異なる)と判断された場合には(NO)、記憶・読出部99は、送信可能画像種類管理DB9002において既に管理されている画像種類に対して、再生可能画像種類管理DB9003においてステップS13で受信された受信装置の装置IDに対応する再生可能な画像の画像種類と同じ画像種類を追加することで、画像種類を全体として変更する(S14-5)。例えば、
図10(b)に示されているように、送信可能な画像の画像種類「S」に対して「V」を追加することで、全体としては画像種類を「S」から「S,V」に変更される。
【0106】
続いて、ステップ14-5の処理が実行された後について、
図11に戻り説明を続ける。
【0107】
通信管理サーバ9の送受信部91は、通信ネットワーク600を介し、近端末データ処理装置5に対して、再生可能な画像種類の画像データを要求する旨を示す画像種類要求情報を送信する(S15)。これにより、近端末データ処理装置5の送受信部51は、画像種類要求情報を受信する。
【0108】
次に、近端末データ処理装置5の通信部58は、送受信部51で受信された画像種類要求情報を、実時間データ処理端末3の通信部48に出力する(S16)。なお、ステップS11において、初期状態で、実時間データ処理端末3が近端末データ処理装置5に対して画像データを出力していない場合には、ステップ16で実時間データ処理端末3が入力する画像種類要求情報は、画像データの送信を開始する要求を示す画像送信要求情報としての役割も果たす。
【0109】
更に、近端末データ処理装置5の送受信部51は、通信ネットワーク600を介し、通信管理サーバ9に対して、画像種類の変更が完了した旨を示す変更完了通知を送信する(S17)。これにより、通信管理サーバ9の送受信部91は、変更完了通知を受信する。なお、近端末データ処理装置5は、実時間データ処理端末3に対して、変更が完了したか否かの問い合わせをして、変更が完了した旨の応答を受信してから、ステップS17の処理を実行してもよい。
【0110】
次に、実時間データ処理端末3は、再生可能な画像データの画像種類の変更処理を行う(S18)。ここで、
図13を用いて画像種類の変更処理について説明する。
図13は、再生可能な画像データの画像種類の変更処理を示したフローチャートである。
【0111】
図13に示されているように、実時間データ処理端末3の判断部33は、ステップS16によって受信された画像種類要求情報で示される画像種類が何であるかを判断する(S18-1)。そして、要求された画像種類が「動画」である場合には、画像処理部34は撮像ユニット40から入力された動画の画像データをH.264などの汎用的な動画のフォーマットに符号化する(S18-2)。また、要求された画像種類が「静止画」である場合には、画像処理部34は撮像ユニット40から入力された画像データを所定時間間隔(例えば、1秒間隔)でJPEGなどの汎用的な静止画のフォーマットに符号化する(S18-3)。
【0112】
更に、要求された画像種類が「動画」及び「静止画」である場合には、画像処理部34は撮像ユニット40から入力された画像データをH.264などの汎用的な動画のフォーマットに符号化すると共にJPEGなどの汎用的な静止画のフォーマットに符号化する(S18-4)。動画及び静止画の両方の符号化を行う場合として、以下の3パターンが挙げられる。(1)最初に電子黒板8から静止画データの要求があった後にビデオ会議端末7から動画データの要求があった場合。
(2)最初にビデオ会議端末7から動画データの要求があった後に電子黒板8から静止画データの要求があった場合。
(3)動画と静止画の両方を再生可能な第三の装置から動画データと静止画データの両方の要求があった場合。
【0113】
一方、通信管理サーバ9では、ステップS17の処理後、又は、ステップS14-4において、判断部93が双方の画像種類が同じであると判断した場合には、送受信部91は、中継装置10へ、画像データを転送する要求を示す転送要求情報を送信する(S19)。この送信要求情報には、ステップS13で受信された送信装置の装置ID及び受信装置の装置ID、並びに上記ステップS14-2で読み出された画像種類が含まれている。これにより、中継装置10の送受信部101は転送要求情報を受信する。
【0114】
次に、中継装置10では、記憶・読出部109が、転送画像種類管理DB10001に、転送要求情報に含まれている送信装置の装置ID及び受信装置の装置IDを記憶して管理する(S20)。この場合、転送要求情報に含まれている画像種類が「V」の場合には、「動画再生可能な受信装置の装置ID」フィールドに、転送要求情報に含まれている受信装置の装置IDが管理される。また、転送要求情報に含まれている画像種類が「S」の場合には、「静止画再生可能な受信装置の装置ID」フィールドに、転送要求情報に含まれている受信装置の装置IDが管理される。ここでは、ステップS13によって、静止画データを再生可能な電子黒板8が受信可能情報を送信しているため、「静止画再生可能な受信装置の装置ID」フィールドに受信装置としての電子黒板8の装置ID「02ab」が管理される。
【0115】
一方、実時間データ処理端末3では、ステップS18による画像種類の変更処理により、通信部48が近端末データ処理装置5の通信部58に対して、静止画の画像データを出力する(S21)。そして、近端末データ処理装置5の送受信部51は、通信ネットワーク600を介して、中継装置10に、通信部58で入力された静止画の画像データを送信する(S22)。これにより、中継装置10の送受信部101は、静止画の画像データを受信する。
【0116】
次に、中継装置10は、転送可能な画像種類の判断処理を行う(S23)。ここで、
図14を用いて、転送可能な画像データの画像種類の判断処理を詳細に説明する。
図14は、転送可能な画像データの画像種類の判断処理を示したフローチャートである。
【0117】
まず、記憶・読出部109は、送信装置の装置IDを検索キーとして、転送画像種類管理DB10001の「動画再生可能な受信装置の装置ID」フィールドを検索する(S23-1)。なお、この送信装置の装置IDは、ステップS12の前に近端末データ処理装置5と中継装置10との間で通信セッションを確立する際に、中継装置10が近端末データ処理装置5から取得されている。
【0118】
そして、判断部103は、「動画再生可能な受信装置の装置ID」フィールドに装置IDが管理されているか否かにより、受信装置が動画再生可能か否かを判断する(S23-2)。そして、判断部103が、装置IDが管理されていると判断、即ち、受信装置が動画再生可能であると判断した場合には(YES)、送受信部101は転送部として、受信装置に動画の画像データを転送する(S24)。これにより、受信装置は、動画の画像データを受信する。ここでは、受信装置が電子黒板8であるため、ステップS24で、動画の画像データは転送されない。
【0119】
続いて、上記ステップS23-2において、判断部103が、装置IDが管理されていると判断、即ち、受信装置が動画再生可能であると判断することで(YES)、ステップS24で動画の画像データを転送することになった後、又は、判断部103が、装置IDが管理されていないと判断した後、即ち、受信装置が動画再生可能でないと判断(NO)した後、記憶・読出部109は、送信装置の装置IDを検索キーとして、転送画像種類管理DB10001の「静止画再生可能な受信装置の装置ID」フィールドを検索する(S23-3)。そして、判断部103は、「静止画再生可能な受信装置の装置ID」フィールドに装置IDが管理されているか否かにより、受信装置が静止画再生可能か否かを判断する(S23-4)。そして、判断部103が、装置IDが管理されていると判断、即ち、受信装置が静止画再生可能であると判断した場合には(YES)、送受信部101は転送部として、電子黒板8に静止画の画像データを転送する(S24)。これにより、受信装置は、静止画の画像データを受信する。ここでは、受信装置が電子黒板8であるため、ステップS24で、静止画の画像データが転送され、電子黒板8の送受信部81が受信する。
【0120】
一方、ステップS23-4において、判断部103が、装置IDが管理されていないと判断、即ち、受信装置が静止画再生可能でないと判断した場合には(NO)、処理が終了する。即ち、送受信部101は転送部として、電子黒板8に静止画の画像データを転送しない。
【0121】
次に、受信装置が画像データを再生する(S25)。ここでは、受信装置が電子黒板8であるため、表示制御部87がディスプレイ820上に静止画を再生(表示)させる。以上により、画像データの送受信の処理が終了する。
【0122】
続いて、更に、受信装置として動画の画像データを再生可能なビデオ会議端末7が、ステップS13において、受信可能情報を送信する場合について説明する。この場合、ビデオ会議端末7の電源スイッチ709のON等により、ステップS13で受信可能情報が送信される。また、送信可能画像種類管理DB9002の「送信可能な画像の画像種類」フィールドで管理されている画像種類は「S」になっているため、画像種類「V」が追加されて、ステップS14―5では、
図10(b)に示されているように、画像種類「S」,「V」の2つが管理される。そして、この場合もステップS15~S25の処理が行われる。この場合、ステップS18では、ステップS18-4の処理が行われる。また、ステップS23では、ステップS23-2において、判断部103は受信装置が動画再生可能であると判断し(YES)、ステップS24で、動画の画像データが転送される。これにより、電子黒板8は動画及び静止画の画像データを受信して静止画を再生することができ、ビデオ会議端末7は動画及び静止画の画像データを受信して動画を再生することができる。
【0123】
なお、上記実施形態では、既に使用している受信装置(電子黒板8)とは異なる画像種類の画像データを再生する他の受信装置(ビデオ会議端末7)を新たに使用する場合について説明したが、これに限るものではない。例えば、ビデオ会議端末7又は電子黒板8が、静止画及び動画の両方の画像種類を再生できる場合に、一方の画像種類の画像を再生しておき、その後に他方の画像種類の画像の再生に変更する場合であっても適用可能である。また、ビデオ会議端末7又は電子黒板8が、静止画及び動画の両方の画像種類を再生できる場合に、一方の画像種類の画像を再生しておき、その後に追加して他方の画像種類の画像を再生する場合であっても適用可能である。
【0124】
〔実施形態の主な効果〕
以上説明したように本実施形態によれば、送信装置(画像取得端末2等)が送信可能な画像データの画像種類と、受信装置(ビデオ会議端末7、電子黒板8)が再生可能な画像データの画像種類が同じでない場合には、通信管理サーバ9は、送信装置に対して受信装置が再生可能な画像種類の画像データを送信する要求を行う。これにより、既に使用している受信装置とは異なる画像種類の画像データを再生する他の受信装置を新たに使用する場合や、既に使用している受信装置が再生している画像データを異なる画像種類に変更する場合等であっても、受信装置は画像データを再生することができるという効果を奏する。
【0125】
〔補足〕
各CPU301,501,701,901,1001等の各構成要素は、単一であってもよく複数であってもよい。
【0126】
通信管理サーバ9は、単一のコンピュータによって構築されてもよく、複数のコンピュータによって構築されてもよい。
【0127】
図10(b)、(c)に示されているように、送信可能画像種類管理DB9002と再生可能画像種類管理DB9003は異なるDBとして説明したが、まとめて1つの同じDBとしてもよい。
【0128】
更に、上述の実施形態における各機能は、一又は複数の処理回路によって実現することが可能である。ここで、本実施形態における「処理回路」は、電子回路により実装されるプロセッサのようにソフトウェアによって各機能を実行するようプログラミングされたプロセッサや、上述した各機能を実行するよう設計されたASIC(Application Specific Integrated Circuit)、DSP(digital signal processor)、FPGA(field programmable gate array)、SOC(System on a chip)、GPU、及び従来の回路モジュール等のデバイスを含む。
【符号の説明】
【0129】
2 画像取得端末
3 実時間データ処理端末
5 近端末データ処理装置
7 ビデオ会議端末(受信装置の一例)
8 電子黒板(受信装置の一例)
9 通信管理サーバ
10 中継装置
34 画像処理部(符号化手段のの一例)
51 送受信部(符号化後送信手段の一例)
91 送受信部
93 判断部
99 記憶・読出部
600 通信ネットワーク
9000 記憶部
9001 通信管理DB(通信管理手段の一例)
9002 送信可能画像種類管理DB(第1の画像種類管理手段の一例)
9003 再生可能画像種類管理DB(第2の画像種類管理手段の一例)
10000 記憶部
10001 転送画像種類管理DB(転送画像種類管理手段の一例)
【先行技術文献】
【特許文献】
【0130】