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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-12-11
(45)【発行日】2023-12-19
(54)【発明の名称】撮像素子及び撮像装置
(51)【国際特許分類】
   H04N 25/70 20230101AFI20231212BHJP
   H04N 25/40 20230101ALI20231212BHJP
   H01L 27/146 20060101ALI20231212BHJP
【FI】
H04N25/70
H04N25/40
H01L27/146 A
【請求項の数】 15
(21)【出願番号】P 2022073198
(22)【出願日】2022-04-27
(62)【分割の表示】P 2019510131の分割
【原出願日】2018-03-29
(65)【公開番号】P2022106861
(43)【公開日】2022-07-20
【審査請求日】2022-04-27
(31)【優先権主張番号】P 2017065777
(32)【優先日】2017-03-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000004112
【氏名又は名称】株式会社ニコン
(74)【代理人】
【識別番号】100161207
【弁理士】
【氏名又は名称】西澤 和純
(74)【代理人】
【識別番号】100140774
【弁理士】
【氏名又は名称】大浪 一徳
(74)【代理人】
【識別番号】100175824
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 淳一
(72)【発明者】
【氏名】松本 繁
【審査官】松永 隆志
(56)【参考文献】
【文献】特開2016-139859(JP,A)
【文献】特開2010-157803(JP,A)
【文献】特開2015-207948(JP,A)
【文献】特開2006-319407(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04N 23/00-25/79
H01L 27/146
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
マイクロレンズと前記マイクロレンズを透過した光を光電変換して電荷を生成する光電変換部とをそれぞれ有し、行方向に配置される第1画素と第2画素と、
前記第1画素の前記光電変換部で生成された電荷に基づく信号を出力する第1出力部と、
前記第2画素の前記光電変換部で生成された電荷に基づく信号を出力する第2出力部と、
列方向に配線され、前記第1出力部から信号が出力される第1信号線と、
前記列方向に配線され、前記第2出力部から信号が出力される第2信号線と、
前記第1出力部と前記第2信号線とを電気的に接続可能な接続部と、
を備える撮像素子。
【請求項2】
請求項1に記載の撮像素子において、
前記接続部は、前記第1画素の前記光電変換部が設けられる領域と前記第2画素の前記光電変換部が設けられる領域との間の領域に設けられる撮像素子。
【請求項3】
請求項1または2に記載の撮像素子において、
前記接続部は、前記第1出力部が設けられる領域と前記第2出力部が設けられる領域との間の領域に設けられる撮像素子。
【請求項4】
請求項1から3のいずれか一項に記載の撮像素子において、
前記接続部は、前記第1画素が設けられる領域と前記第2画素が設けられる領域との間の領域に設けられる撮像素子。
【請求項5】
請求項1からのいずれか一項に記載の撮像素子において、
前記第1出力部は、前記接続部により前記第2信号線と電気的に接続されると、前記第2信号線に信号を出力する撮像素子。
【請求項6】
請求項1からのいずれか一項に記載の撮像素子において、
前記第1出力部は、前記接続部により前記第2信号線と電気的に接続されると、前記第1信号線に信号を出力しない撮像素子。
【請求項7】
請求項1からのいずれか一項に記載の撮像素子において、
前記第1出力部は、前記接続部により前記第2信号線と電気的に接続されないと、前記第1信号線に信号を出力する撮像素子。
【請求項8】
請求項1からのいずれか一項に記載の撮像素子において、
前記第2出力部は、前記第1出力部と前記第2信号線とが前記接続部により電気的に接続されると、前記第2信号線に信号を出力しない撮像素子。
【請求項9】
請求項1からのいずれか一項に記載の撮像素子において、
前記第2出力部は、前記第1出力部と前記第2信号線とが前記接続部により電気的に接続されないと、前記第2信号線に信号を出力する撮像素子。
【請求項10】
請求項1からのいずれか一項に記載の撮像素子において、
前記第1出力部と前記第1信号線とを電気的に接続可能な第1接続部と、
前記第2出力部と前記第2信号線とを電気的に接続可能な第2接続部と、
を備える撮像素子。
【請求項11】
請求項10に記載の撮像素子において、
前記第1接続部は、前記第1出力部と前記第2信号線とが前記接続部により電気的に接続されるとき、前記第1出力部と前記第1信号線とを電気的に接続しない撮像素子。
【請求項12】
請求項10または11に記載の撮像素子において、
前記第2接続部は、前記第1出力部と前記第2信号線とが前記接続部により電気的に接続されるとき、前記第2出力部と前記第2信号線とを電気的に接続しない撮像素子。
【請求項13】
請求項10から12のいずれか一項に記載の撮像素子において、
前記第1接続部は、前記第1出力部と前記第2信号線とが前記接続部により電気的に接続されないとき、前記第1出力部と前記第1信号線とを電気的に接続する撮像素子。
【請求項14】
請求項10から13のいずれか一項に記載の撮像素子において、
前記第2接続部は、前記第1出力部と前記第2信号線とが前記接続部により電気的に接続されないとき、前記第2出力部と前記第2信号線とを電気的に接続する撮像素子。
【請求項15】
請求項1から請求項12のいずれか一項に記載の撮像素子と、
前記撮像素子から出力される信号に基づいて画像データを生成する生成部と、
を備える撮像装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、撮像素子及び撮像装置に関する。
【背景技術】
【0002】
画素部から1行(ライン)単位で信号を出力させる撮像装置が知られている(特許文献1)。しかし、従来の撮像装置は、画素部からの信号の読み出し時間を短縮することが困難であった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】日本国特開2011-233949号公報
【発明の概要】
【0004】
本発明の第1の態様によると、撮像素子は、マイクロレンズと前記マイクロレンズを透過した光を光電変換して電荷を生成する光電変換部とをそれぞれ有し、行方向に配置される第1画素と第2画素と、前記第1画素の前記光電変換部で生成された電荷に基づく信号を出力する第1出力部と、前記第2画素の前記光電変換部で生成された電荷に基づく信号を出力する第2出力部と、列方向に配線され、前記第1出力部から信号が出力される第1信号線と、前記列方向に配線され、前記第2出力部から信号が出力される第2信号線と、前記第1出力部と前記第2信号線とを電気的に接続可能な接続部と、を備える。
本発明の第2の態様によると、撮像装置は、上記の撮像素子と、前記撮像素子から出力される信号に基づいて画像データを生成する生成部と、を備える。
【図面の簡単な説明】
【0005】
図1】第1の実施の形態に係る撮像装置の構成を示すブロック図である。
図2】第1の実施の形態に係る撮像素子の一部の構成を示すブロック図である。
図3】第1の実施の形態に係る撮像素子の画素の構成を示す回路図である。
図4】第1の実施の形態に係る撮像素子の一部の構成を示す回路図である。
図5】第1の実施の形態に係る撮像素子の動作例を示すタイミングチャートである。
図6】第1の実施の形態に係る撮像素子の別の動作例を示すタイミングチャートである。
図7】第2の実施の形態に係る撮像素子の一部の構成を示すブロック図である。
図8】第2の実施の形態に係る撮像素子の一部の構成を示す回路図である。
図9】第2の実施の形態に係る撮像素子の動作例を示すタイミングチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0006】
(第1の実施の形態)
図1は、第1の実施の形態に係る撮像装置の構成を示すブロック図である。図1では、第1の実施の形態に係る撮像装置の一例である電子カメラ1(以下、カメラ1と称する)の構成例を示す。カメラ1は、撮像光学系(結像光学系)2、撮像素子3、制御部4、メモリ5、表示部6、及び操作部7を備える。撮像光学系2は、複数のレンズ及び絞りを有し、撮像素子3に被写体像を結像する。なお、撮像光学系2は、カメラ1から着脱可能にしてもよい。
【0007】
撮像素子3は、例えばCMOSイメージセンサである。撮像素子3は、撮像光学系2により形成された被写体像を撮像する。撮像素子3には、後に詳述するように、光電変換部を有する複数の画素が2次元状に配置される。光電変換部は、例えばフォトダイオード(PD)によって構成される。撮像素子3は、入射した光を光電変換して画素信号を生成し、生成した画素信号を制御部4に出力する。画素信号は、光電変換部によって光電変換された電荷に基づいて生成される信号である。
【0008】
メモリ5は、例えば、メモリカード等の記録媒体である。メモリ5には、画像データ等が記録される。メモリ5へのデータの書き込みや、メモリ5からのデータの読み出しは、制御部4によって行われる。表示部6は、画像データに基づく画像、シャッター速度や絞り値等の撮影に関する情報、及びメニュー画面等を表示する。操作部7は、レリーズボタン、電源スイッチなどの各種設定スイッチ等を含み、それぞれの操作に応じた操作信号を制御部4へ出力する。
【0009】
制御部4は、CPU、ROM、RAM等により構成され、制御プログラムに基づきカメラ1の各部を制御する。制御部4は、撮像素子3から出力される画素信号に対して各種の画像処理を行って、画像データを生成する。即ち、制御部4は、画像データを生成する画像生成部4であり、画素信号に基づいて静止画像データや動画像データを生成する。画像処理には、例えば、階調変換処理、色補間処理、輪郭強調処理等の公知の画像処理が含まれる。
【0010】
制御部4は、撮像素子3の全ての画素の画素信号を読み出す処理(第1の制御モード)と、全画素10のうち一部の画素(以下、選択画素と称する)を1行単位で順次選択して画素信号を読み出す処理(第2の制御モード)とを行う。また、制御部4は、選択画素を複数行単位で順次選択して画素信号を読み出す処理(第3の制御モード)も行う。例えば、制御部4は、静止画撮影を行う場合に第1の制御モードを行って、全画素の画素信号を読み出す。また、制御部4は、動画撮影を行う場合に第2又は第3の制御モードを行って、全画素のうちの特定の行や列の画素から画素信号を読み出す。
【0011】
図2を参照して、第1の実施の形態に係る撮像素子3の信号の読み出し方法について説明する。図2は、第1の実施の形態に係る撮像素子3の一部の構成を示すブロック図である。図2に示すように、撮像素子3は、複数の画素10と、複数のカラム回路部40(カラム回路部40a~カラム回路部40f)と、垂直駆動部50とを備える。画素10は、第1方向である列方向(垂直方向)、及びそれと交差する第2方向である行方向(水平方向)に複数配置される。
【0012】
画素10には、例えばR(赤)、G(緑)、B(青)の異なる分光感度を有する3つの色フィルタのいずれかが設けられる。撮像素子3は、Rの色フィルタを有する画素(以下、R画素と称する)10、Gの色フィルタを有する画素(以下、G画素と称する)10、及びBの色フィルタを有する画素(以下、B画素と称する)10を有する。R画素10と、G画素10と、B画素10とは、ベイヤー配列に従って配置されている。即ち、R画素10とG画素10とが行方向に交互に配置された画素列と、G画素10とB画素10とが行方向に交互に配置された画素列とが列方向に交互に並べられている。
【0013】
なお、図2に示す例では、説明を簡略化するために、画素10は行方向6画素×列方向9画素のみ図示しているが、撮像素子3は、例えば数百万画素~数億画素、又はそれ以上の画素を有する。また、図2においては、左上隅の画素10を第1行第1列の画素10(0,0)とし、右下隅の画素10を第9行第6列の画素10(8,5)として、画素10(0,0)から画素10(8,5)までの54個の画素10を図示している。なお、図2に示した行方向6画素×列方向9画素の54個の画素は、撮像素子3の撮像面の任意の領域に配置された画素群を表すものであり、図2の第1列~第6列及び第1行~第9行の名称も54個の画素10に対して付したものである。従って、撮像素子3では、図2の第6列目の画素10の右側及び第9行目の画素10の下側は、勿論のこと、第1列目の画素10の左側及び第1行目の画素10の上側にも、画素が存在しうる。
【0014】
撮像素子3には、第1方向、即ち列方向に並んだ複数の画素10と共通に接続され第1方向に配置される垂直信号線30(垂直信号線30a~垂直信号線30f)が設けられる。言い換えれば垂直信号線は、前記第1方向に配置された複数の画素毎に設けられ、前記第2方向に複数配置される。また、垂直信号線30に対応して、カラム回路部40が設けられる。全ての各画素10には、スイッチSW1(図3の符号M4)が設けられる。即ち、第1列目の全ての画素10の各々と垂直信号線30aとを接続するスイッチSW1が設けられ、第2列目の全ての画素10の各々と垂直信号線30bとを接続するスイッチSW1が設けられ、以下同様に、第3列目~第6列目の各列の全ての画素10の各々と垂直信号線30c~30fの各々とを接続するスイッチSW1が設けられている。
【0015】
また、撮像素子3には、第2列目の画素10のうち、第2行目の画素10(1,1)に対応してスイッチSW2aが設けられ、第8行目の画素10(7,1)に対応してスイッチSW3aが設けられている。スイッチSW2aは、接続部2aであり、画素10(1,1)と垂直信号線30cとを接続する。スイッチSW3aは、接続部3aであり、画素10(7,1)と垂直信号線30aとを接続する。更に、第5列目の画素10のうち、第2行目の画素10(1,4)に対応してスイッチSW2bが設けられ、第8行目の画素10(7,4)に対応してスイッチSW3bが設けられている。スイッチSW2bは、接続部2bであり、画素10(1,4)と垂直信号線30fとを接続する。スイッチSW3bは、接続部3bであり、画素10(7,4)と垂直信号線30dとを接続する。スイッチSW2a、SW3a、SW2b、SW3bは、それぞれトランジスタにより構成される。なお、これらのスイッチSW2a、SW3a、SW2b、SW3bは、第3の制御モードの時に使用される、即ちオンされる。
【0016】
垂直駆動部50は、カメラ1の制御部4からの信号に基づいて、後述する駆動信号φTX、駆動信号φRS、駆動信号φSELを各画素10に供給して、各画素10の動作を制御する。また、垂直駆動部50は、スイッチSW2a、SW3a、SW2b、SW3bの各スイッチに信号を供給して、各スイッチをオンオフ制御する。垂直駆動部50は、画素10及び各スイッチを制御する制御部50であり、画素10から画素信号を垂直信号線30に読み出す読み出し部50でもある。
【0017】
カラム回路部40は、アナログ/デジタル変換部(AD変換部)を含んで構成され、各画素10から垂直信号線30を介して入力された信号をデジタル信号に変換し、変換後のデジタル信号を出力する。カラム回路部40から出力された信号は、不図示の信号処理部に入力されて、相関二重サンプリングや信号量を補正する処理等の信号処理が施された後、カメラ1の制御部4に出力される。
【0018】
垂直駆動部50は、制御部4により第1の制御モードが設定された場合は、撮像素子3の全ての画素10から画素信号を読み出す。垂直駆動部50は、撮像素子3の画素10を行単位で、図2では第1行目から第9行目に向かって順次選択し、選択した画素10から画素信号を読み出す。以下に、第1の制御モードの場合の画素信号の読み出し方法について、より詳しく説明する。
【0019】
垂直駆動部50は、第1行目の画素10である画素10(0,0)~画素10(0,5)のスイッチSW1をオン状態(接続状態、導通状態、短絡状態)とする。垂直駆動部50は、第1行目とは異なる他の行の画素10のスイッチSW1を、オフ状態(切断状態、非導通状態、開放状態、遮断状態)とする。なお、第1の制御モードにおいては、スイッチSW2a、スイッチSW2b、スイッチSW3a、及びスイッチSW3bは、オフ状態にされる。
【0020】
第1行目の画素10(0,0)~画素10(0,5)の各々の画素信号は、各々の画素10のスイッチSW1を介して、各々の画素10に接続された垂直信号線30a~垂直信号線30fに同時に読み出される。詳述すると、画素10(0,0)の画素信号は、垂直信号線30aに読み出され、画素10(0,1)の画素信号は、垂直信号線30bに読み出され、画素10(0,2)の画素信号は、垂直信号線30cに読み出される。また、画素10(0,3)の画素信号は、垂直信号線30dに読み出され、画素10(0,4)の画素信号は、垂直信号線30eに読み出され、画素10(0,5)の画素信号は、垂直信号線30fに読み出される。
【0021】
第1行目の各画素10からの画素信号の読み出し後に、垂直駆動部50は、第2行目の画素10である画素10(1,0)~画素10(1,5)のスイッチSW1をオン状態とする。また、垂直駆動部50は、第2行目とは異なる他の行の画素10のスイッチSW1をオフ状態とする。第2行目の画素10(1,0)~画素10(1,5)の画素信号は、それぞれ垂直信号線30a~垂直信号線30fに同時に読み出される。同様に、撮像素子3では、第3行目から第9行目までの画素10が行単位で順次選択され、画素10から垂直信号線30に画素信号の読み出しが行われる。
【0022】
このように、第1の制御モードでは、垂直駆動部50は、撮像素子3の画素10を行単位で順次選択して、選択した行の画素10から画素信号を同時に読み出す。各画素10から順次読み出される画素信号は、カラム回路40等によって信号処理が施された後に、制御部4に出力される。制御部4は、撮像素子3から出力された全画素10の画素信号を用いて、画像データ(例えば静止画像データ)を生成する。
【0023】
垂直駆動部50は、制御部4により第2の制御モードが設定された場合は、全画素10のうち一部の画素である選択画素を選択して、画素信号を読み出す。即ち、垂直駆動部50は、全画素10のうちから、画素信号を読み出すべき画素を指定する。具体的には、垂直駆動部50は、全画素10のうちの特定の行や列の画素を間引いて選択画素を選択し、選択画素から画素信号を読み出す。即ち、垂直駆動部50は、間引き読み出しを行うことによって、第1の制御モードの場合よりも高速に画素信号を読み出す制御を行う。
【0024】
垂直駆動部50は、例えば図2に太線で囲まれた画素10、即ち画素10(1,1)、画素10(4,1)、画素10(7,1)、画素10(1,4)、画素10(4,4)、及び画素10(7,4)を、選択画素として選択する。図2に示す例では、9画素に1画素の割合で選択画素が選択される。詳述すると、図2の全画素を3画素×3画素の9画素からなる画素ブロック60~画素ブロック65に分割した場合の、各画素ブロック内の同一位置の画素が選択される。本実施の形態では、上述の各画素ブロック内の同一位置の画素として、各画素ブロック60~65内の中央の画素10(1,1)、(4,1)、(7,1)、(1,4)、(4,4)、及び(7,4)がそれぞれ選択される。このように選択画素を選択すると、選択された選択画素もベイヤー配列となる。垂直駆動部50は、選択画素から画素信号を順次読み出す、即ち全画素10から1/9の間引き読み出しを行う。以下に、第2の制御モードの場合の画素信号の読み出し方法について、より詳しく説明する。
【0025】
垂直駆動部50は、第2行目の画素10(1,1)及び画素10(1,4)のそれぞれのスイッチSW1をオン状態とする。垂直駆動部50は、画素10(1,1)及び画素10(1,4)とは異なる他の画素10のスイッチSW1は、オフ状態とする。なお、第2の制御モードにおいては、スイッチSW2a、スイッチSW2b、スイッチSW3a、及びスイッチSW3bは、オフ状態にされる。画素10(1,1)の画素信号は、画素10(1,1)のスイッチSW1を介して垂直信号線30bに読み出され、これと同時に画素10(1,4)の画素信号は、画素10(1,4)のスイッチSW1を介して垂直信号線30eに読み出される。
【0026】
画素10(1,1)及び画素10(1,4)からの画素信号の読み出し後に、垂直駆動部50は、第5行目の画素10(4,1)及び画素10(4,4)のそれぞれのスイッチSW1をオン状態とする。垂直駆動部50は、画素10(4,1)及び画素10(4,4)とは異なる他の画素10のスイッチSW1は、オフ状態にする。画素10(4,1)の画素信号は、垂直信号線30bに読み出され、これと同時に画素10(4,4)の画素信号は、垂直信号線30eに読み出される。以下同様に、撮像素子3では、2行置きに、第8行目、第11行目と選択画素が1行単位で順次選択され、選択画素から垂直信号線30に画素信号の読み出しが行われる。
【0027】
このように、第2の制御モードでは、垂直駆動部50は、撮像素子3の全画素10のうちの特定の行や列の画素を間引いて選択画素を選択し、選択画素から1行単位で画素信号を順次読み出す。選択画素からの画素信号は、カラム回路40等による信号処理が施された後に、制御部4に出力される。制御部4は、撮像素子3から出力される選択画素の画素信号を用いて、画像データ(例えば動画像データ)を生成する。
【0028】
垂直駆動部50は、制御部4により第3の制御モードが設定された場合は、第2の制御モードの場合と同様に、全画素10のうちの特定の行や列の画素を間引いて選択画素を選択する。垂直駆動部50は、例えば第2の制御モードの場合と同様に、図2に太線で囲まれた画素10、即ち画素10(1,1)、画素10(4,1)、画素10(7,1)、画素10(1,4)、画素10(4,4)、及び画素10(7,4)を、選択画素として選択する。
【0029】
上述した第2の制御モードの場合は、選択画素は1行毎に選択され、選択画素に対応して設けられる垂直信号線30(図2の例では垂直信号線30b、30e)を介して画素信号が読み出される。このため、第2の制御モードの場合には、垂直信号線30a、垂直信号線30c、垂直信号線30d、及び垂直信号線30fは、画素信号の読み出しには用いられない。
【0030】
第3の制御モードでは、垂直駆動部50は、垂直信号線30a~30fを用いることで、同一列内の複数の選択画素の画素信号の読み出しを同時に(並列に)行う。具体的には、垂直駆動部50は、スイッチSW2a、スイッチSW2b、スイッチSW3a、及びスイッチSW3bを制御して、同一列内の複数の選択画素の画素信号を、互いに異なる垂直信号線30に同時に読み出す。
【0031】
垂直駆動部50は、列方向に並んだ3つの画素ブロック60、61、62のうちの一つの画素ブロック(例えば、画素ブロック61)内の選択画素(例えば、画素10(4,1))の画素信号を、その画素に対応する垂直信号線30bに読み出す。この信号の読み出しは、スイッチSW1を介して行われる。この読み出しと同時に、垂直駆動部50は、3つの画素ブロック60、61、62のうちの残りの2つの画素ブロック(例えば、画素ブロック60、62)内の選択画素(例えば、画素10(1,1)、(7,1))の画素信号を、垂直信号線30bに左右方向に隣接する垂直信号線30c、30aに読み出す。これらの信号の読み出しは、それぞれスイッチSW2a、SW3aを介して行われる。こうして、同一の列(例えば、第2列)内の複数の画素から、画素信号を異なった垂直信号線に同時に読み出すことができる。
【0032】
垂直駆動部50は、列方向に並んだ3つの画素ブロック63、64、65内の選択画素(1,4)、(4,4)、(7,4)についても、3つの画素ブロック60、61、62内の選択画素(1,1)、(4,1)、(7,1)の場合と同様に、3つの垂直信号線30d、30e、30fに同時に読み出す。即ち、選択画素(1,4)の画素信号が、スイッチSW2bを介して垂直信号線30fに読み出され、選択画素(4,4)の画素信号が、選択画素(4,4)のスイッチSW1を介して垂直信号線30eに読み出される。同様に、選択画素(7,4)の画素信号が、スイッチSW3bを介して垂直信号線30dに読み出される。以下では、第3の制御モードの場合の画素信号の読み出し方法について、より詳しく説明する。
【0033】
垂直駆動部50は、スイッチSW2a及びスイッチSW2bをオン状態とする。これにより、画素10(1,1)は、スイッチSW2aを介して垂直信号線30cに接続され、画素10(1,4)は、スイッチSW2bを介して垂直信号線30fと接続される。また、垂直駆動部50は、画素10(4,1)及び画素10(4,4)の各々のスイッチSW1をオン状態とする。これにより、画素10(4,1)は、スイッチSW1を介して垂直信号線30bに接続され、画素10(4,4)は、スイッチSW1を介して垂直信号線30eに接続される。
【0034】
更に、垂直駆動部50は、スイッチSW3a及びスイッチSW3bをオン状態とする。これにより、画素10(7,1)は、スイッチSW3aを介して垂直信号線30aに接続され、画素10(7,4)は、スイッチSW3bを介して垂直信号線30dに接続される。なお、画素10(4,1)及び画素10(4,4)とは異なる他の画素10のスイッチSW1は、オフ状態にされる。垂直駆動部50は、このように各スイッチをオンオフ制御することによって、画素ブロック60、61、62内の選択画素(1,1)、(4,1)、(7,1)を、垂直信号線30c、30b、30aにそれぞれ接続させる。また、垂直駆動部50は、画素ブロック63、64、65内の選択画素(1,4)、(4,4)、(7,4)を、垂直信号線30f、30e、30dにそれぞれ接続させる。
【0035】
垂直信号線30aには、図2の矢印70で模式的に示す経路で、画素10(7,1)から画素信号が読み出される。垂直信号線30bには、矢印71で示すように画素10(4,1)から画素信号が読み出され、垂直信号線30cには、矢印72で示すように画素10(1,1)から画素信号が読み出される。同様に、垂直信号線30dには、矢印73で示すように画素10(7,4)から画素信号が読み出され、垂直信号線30eには、矢印74で示すように画素10(4,4)から画素信号が読み出され、垂直信号線30fには、矢印75で示すように画素10(1,4)から画素信号が読み出される。こうして、垂直駆動部50は、第2列内の選択画素のうち、第2行目の画素10(1,1)、第5行目の画素10(4,1)、及び第8行目の画素10(7,1)から、互いに異なる垂直信号線30に画素信号を同時に読み出す。また、垂直駆動部50は、第5列内の選択画素のうち、第2行目の画素10(1,4)、第5行目の画素10(4,4)、及び第8行目の画素10(7,4)から、互いに異なる垂直信号線30に画素信号を同時に読み出す。
【0036】
同一列内の第2、第5、第8行目の選択画素からの画素信号の読み出し後に、垂直駆動部50は、同一列内の第11、第14、第17行目の選択画素から画素信号を同時に読み出す。その後も同様にして、撮像素子3では、同一列内の選択画素が3行単位で順次選択され、選択画素から画素信号の読み出しが行われる。
【0037】
このように、第3の制御モードでは、垂直駆動部50は、全画素のうち行方向及び列方向の画素を間引いて選択画素を選択し、同一列内の複数の選択画素(本実施の形態では、3個の選択画素)の画素信号を同時に読み出し、その後に次の複数の選択画素の画素信号を同時に読み出す。複数の選択画素毎に順次読み出される画素信号は、カラム回路40等による信号処理が施された後に、制御部4に出力される。制御部4は、撮像素子3から出力される選択画素の画素信号を用いて、画像データ(例えば動画像データ)を生成する。
【0038】
上述したように、撮像素子3では、スイッチSW1、スイッチSW2a、スイッチSW2b、スイッチSW3a、及びスイッチSW3bを制御して、複数行の画素10の画素信号を互いに異なる垂直信号線30に読み出す。このため、撮像素子3は、同一列内の複数の画素10から画素信号を同時に読み出すことができる。撮像素子3は、同一列内の各画素10から画素信号を同一の垂直信号線に順次読み出す場合よりも、短時間で画素信号を読み出すことが可能となる。この結果、動画撮影のフレームレートを向上させることができる。本実施の形態では、撮像素子3は、同一列内の各画素10から画素信号を同一の垂直信号線に順次読み出す場合と比較して、約1/3の時間で各画素10から画素信号を読み出すことが可能となり、3倍のフレームレートを実現することができる。
【0039】
図3図6を参照して、第1の実施の形態に係る撮像素子3のより詳細な回路構成及び動作について説明する。図3は、第1の実施の形態に係る撮像素子3の画素の構成を示す回路図である。画素10は、光電変換部11と、転送部12と、リセット部13と、フローティングディフュージョン(FD)14と、増幅部15と、選択部16とを有する。光電変換部11は、フォトダイオードPDであり、入射した光を電荷に変換し、光電変換された電荷を蓄積する機能を有する。
【0040】
転送部12は、駆動信号φTXにより制御されるトランジスタM1から構成され、光電変換部11で光電変換された電荷をFD14に転送する。即ち、転送部12は、光電変換部11及びFD14の間に電荷転送路を形成する。トランジスタM1は、転送トランジスタである。FD14の容量Cは、FD14に転送された電荷を蓄積(保持)する。FD14は、電荷を蓄積する蓄積部14である。
【0041】
増幅部15は、FD14の容量Cに蓄積された電荷による信号を増幅して出力する。増幅部15は、ドレイン(端子)、ゲート(端子)及びソース(端子)がそれぞれ、電源VDD、FD14及び選択部16に接続されるトランジスタM3により構成される。増幅部15のソースは、選択部16を介して垂直信号線30に接続される。増幅部15は、不図示の電流源を負荷電流源としてソースフォロワ回路の一部として機能する。トランジスタM3は、増幅トランジスタである。
【0042】
リセット部13は、駆動信号φRSにより制御されるトランジスタM2から構成され、容量Cの電荷をリセットし、FD14の電圧をリセットする。トランジスタM2は、リセットトランジスタである。選択部16は、駆動信号φSELにより制御されるトランジスタM4から構成され、増幅部15と垂直信号線30とを接続又は切断する接続部16である。選択部16のトランジスタM4は、オン状態の場合に、増幅部15からの信号を垂直信号線30に出力する。トランジスタM4は、選択トランジスタであり、上述した図2におけるスイッチSW1である。
【0043】
図4は、第1の実施の形態に係る撮像素子3のより詳細な回路構成を示す回路図である。図5は、第2の制御モードの場合の撮像素子3の動作例を示すタイミングチャートである。図6は、第3の制御モードの場合の撮像素子3の動作例を示すタイミングチャートである。
【0044】
図4に示すように、撮像素子3は、行列状に配置される複数の画素10と、複数の垂直信号線30と、垂直駆動部50とを有する。なお、図4に示す例では、説明を簡略化するために、図2に示す画素ブロック60、画素ブロック61、及び画素ブロック62の画素10のみを示している。画素ブロック60及び画素ブロック62は、それぞれ3×3画素のうちの中央行の3画素のみ図示している。即ち、画素ブロック60については、画素10(1,0)~画素10(1,2)を図示し、画素ブロック62については、画素10(7,0)~画素10(7,2)を図示している。画素ブロック61については、画素ブロック61の3×3画素の9個の画素を全て図示している。
【0045】
図4では、図2のスイッチSW2aを構成するトランジスタM12、及び図2のスイッチSW3aを構成するトランジスタM13aを示している。スイッチSW2aは、画素10(1,1)の増幅部15と選択部16の間と、垂直信号線30cとを接続する。スイッチSW3aは、画素10(7,1)の増幅部15と選択部16の間と、垂直信号線30aとを接続する。スイッチSW2aのトランジスタM12及びスイッチSW3aのトランジスタM13は、それぞれ駆動信号φSEL4<1>、駆動信号φSEL3<7>により制御される。垂直駆動部50は、駆動信号φRS、駆動信号φTX、及び駆動信号φSEL0~φSEL4を、画素10及びスイッチSW2a、SW3aに供給して、画素10及びスイッチSW2a、SW3aを制御する。
【0046】
図5に示すタイミングチャートにおいて、横軸は時刻を示しており、第2の制御モードの場合に図4の撮像素子3の各部に入力される制御信号を示している。また、図5において、制御信号がハイレベル(例えば電源電位)の場合に制御信号が入力されるトランジスタ又はスイッチがオン状態となり、制御信号がローレベル(例えば接地電位)の場合に制御信号が入力されるトランジスタ又はスイッチがオフ状態となる。
【0047】
図5に示す時刻t1では、駆動信号φRS<1>がハイレベルになることで、第2行目の選択画素である画素10(1,1)において、リセット部13のトランジスタM2がオンになる。これにより、画素10(1,1)において、FD14の容量Cの電荷がリセットされ、FD14の電位がリセット電位になる。また、時刻t1において、駆動信号φSEL1<1>がハイレベルになることで、画素10(1,1)のリセット電位に基づく信号が、増幅部15及び選択部16により垂直信号線30bに出力される。即ち、画素10(1,1)のFD14の電荷をリセットした後の信号(リセット信号)が、垂直信号線30bに読み出される。垂直信号線30bに出力された第2行目の画素10(1,1)からのリセット信号は、カラム回路部40bに入力されてデジタル信号に変換される。
【0048】
時刻t2では、駆動信号φTX<1>がハイレベルになることで、画素10(1,1)において、転送部12のトランジスタM1がオンになり、光電変換部11で光電変換された電荷がFD14に転送される。また、時刻t2では、駆動信号φSEL1<1>がハイレベルであるため、画素10(1,1)の光電変換部11で生成された電荷に基づく画素信号が、増幅部15及び選択部16によって垂直信号線30bに出力される。垂直信号線30bに出力された第2行目の画素10(1,1)からの画素信号は、カラム回路部40bに入力されてデジタル信号に変換される。デジタル信号に変換されたリセット信号と画素信号とは、不図示の信号処理部に入力される。信号処理部は、リセット信号と画素信号との差分処理を行う相関二重サンプリング等の信号処理を行う。信号処理部は、処理後の画素信号を制御部4に出力する。
【0049】
時刻t3~時刻t5では、時刻t1から時刻t3までの期間の場合と同様にして、第5行目の選択画素である画素10(4,1)からリセット信号の読み出しと、画素信号の読み出しとが行われる。時刻t5~時刻t7では、時刻t1から時刻t3までの期間の場合と同様にして、第8行目の選択画素である画素10(7,1)からリセット信号の読み出しと、画素信号の読み出しとが行われる。このように、図5に示す第2の制御モードでは、選択画素を1行単位で順次選択し、画素信号を読み出すことができる。
【0050】
図6に示すタイミングチャートにおいて、横軸は時刻を示しており、第3の制御モードの場合に図4の撮像素子3の各部に入力される制御信号を示している。図6に示す時刻t1では、駆動信号φRS<1>、駆動信号φRS<4>、及び駆動信号φRS<7>がハイレベルになる。駆動信号φRS<1>がハイレベルになることで、第2行目の選択画素である画素10(1,1)において、リセット部13のトランジスタM2がオンになり、FD14の電荷がリセットされる。また、駆動信号φRS<4>がハイレベルになることで、第5行目の選択画素である画素10(4,1)において、リセット部13のトランジスタM2がオンになり、FD14の電荷がリセットされる。同様に、駆動信号φRS<7>がハイレベルになることで、第8行目の選択画素である画素10(7,1)において、FD14の電荷がリセットされる。
【0051】
また、時刻t1において、駆動信号φSEL4<1>、駆動信号φSEL1<4>、及び駆動信号φSEL3<7>がハイレベルになる。駆動信号φSEL4<1>がハイレベルになることで、スイッチSW2aがオン状態となる。これにより、画素10(1,1)のリセット信号が、画素10(1,1)の増幅部15及びスイッチSW2aにより垂直信号線30cに出力される。また、駆動信号φSEL1<4>がハイレベルになることで、画素10(4,1)のリセット信号が、画素10(4,1)の増幅部15及び選択部16により垂直信号線30bに出力される。更に、駆動信号φSEL3<7>がハイレベルになることで、スイッチSW3aがオン状態となる。これにより、画素10(7,1)のリセット信号が、画素10(7,1)の増幅部15及びスイッチSW3aにより垂直信号線30aに出力される。このようにして、垂直信号線30a~30cには、それぞれ画素10(7,1)、画素10(4,1)、画素10(1,1)からリセット信号が同時に読み出される。垂直信号線30a~30cにそれぞれ出力されたリセット信号は、それぞれカラム回路部40a~40cに入力されてデジタル信号に変換される。
【0052】
時刻t2では、駆動信号φTX<1>、駆動信号φTX<4>、及び駆動信号φTX<7>がハイレベルになる。これにより、画素10(1,1)、画素10(4,1)、及び画素10(7,1)のそれぞれにおいて、転送部12のトランジスタM1がオンになり、光電変換部11で光電変換された電荷がFD14に転送される。また、時刻t2では、駆動信号φSEL4<1>がハイレベルであるため、画素10(1,1)の画素信号が、スイッチSW2aを介して垂直信号線30cに出力される。また、駆動信号φSEL1<4>がハイレベルであるため、画素10(4,1)の画素信号が、画素10(4,1)の選択部16を介して垂直信号線30bに出力される。更に、駆動信号φSEL3<7>がハイレベルであるため、画素10(7,1)の画素信号が、スイッチSW3aを介して垂直信号線30aに出力される。
【0053】
このようにして、垂直信号線30a~30cには、それぞれ画素10(7,1)、画素10(4,1)、画素10(1,1)から画素信号が同時に読み出される。垂直信号線30a~30cにそれぞれ出力された画素信号は、それぞれカラム回路部40a~40cに入力されてデジタル信号に変換される。デジタル信号に変換されたリセット信号と画素信号とは、信号処理部に入力される。信号処理部は、相関二重サンプリング等の信号処理を行った後に、処理後の画素信号を制御部4に出力する。
【0054】
時刻t3以降の期間では、時刻t1から時刻t3までの期間の場合と同様にして、選択画素が3行単位で順次選択され、リセット信号の読み出しと、画素信号の読み出しとが行われる。このように、図6に示す第3の制御モードでは、選択画素を3行単位で順次選択し、画素信号を複数行単位で同時に読み出すことができる。
【0055】
次に、第1の制御モードと、第2の制御モードと、第3の制御モードとの使い分けについて説明する。制御部4は、カメラ1が高解像度の静止画撮影を行う場合には、撮像素子3を第1の制御モードで制御する。また、制御部4は、動画撮影やカメラ1が表示部6に被写体のスルー画像(ライブビュー画像)を表示する場合には、撮像素子3を第2の制御モード又は第3の制御モードで制御する。
【0056】
更に、カメラ1がフレームレートの高い撮影、例えば高速連写撮影や高速動画撮影を行う場合には、制御部4は、画素信号の高速読み出しのために撮像素子3を第3の制御モードで制御する。また、カメラ1が被写体速度検出部を有し、その被写体速度検出部が所定値以上の被写体速度を検出した場合にも、制御部4は、画素信号を高速に読み出して画像のブレを少なくするために、撮像素子3を第3の制御モードで制御する。なお、被写体速度検出部は、例えば、スルー画像の相前後する2枚の画像間の被写体像の移動量から検出することができる。
【0057】
上述した実施の形態によれば、次の作用効果が得られる。
(1)撮像素子3は、入射光を光電変換して電荷を生成する光電変換部11を有し、第1方向(列方向)及び第1方向とは異なる第2方向(行方向)に配置された複数の画素10と、第1方向に配置された複数の画素10毎に設けられる信号線(垂直信号線30)と、第1方向に配置された複数の画素10から、光電変換部11により生成された電荷に基づく信号を互いに異なる信号線に出力させる制御部(垂直駆動部50)と、を備える。このようにしたので、画素信号の読み出し時間を短縮することができる。この結果、動画撮影時のフレームレートを向上させることができる。
【0058】
(2)複数の画素10は、第1方向に配置された第1画素(例えば画素10(4,1))及び第2画素(例えば画素10(1,1))を含む。複数の信号線は、第1及び第2画素に接続される第1の信号線(垂直信号線30b)と、第1の信号線とは異なる第2の信号線(垂直信号線30c)とを含む。撮像素子3は、第2画素と第2の信号線とを接続又は切断する第2の接続部(スイッチSW2a)を備える。制御部50は、第2の接続部を接続状態とし、第1画素から信号を第1の信号線に出力させ、第2画素から信号を第2の信号線に出力させる。このようにしたので、同一列内の複数の画素(例えば画素10(1,1)及び画素10(4,1))から画素信号を同時に読み出すことができる。
【0059】
(3)複数の画素10は、第1の列に配置された第1画素及び第2画素(例えば画素10(4,1)及び画素10(1,1))と、第2の列に配置された第3画素及び第4画素(例えば画素10(4,2)及び画素10(1,2))とを含む。複数の信号線は、第1及び第2画素に接続される第1の信号線(垂直信号線30b)と、第3及び第4画素に接続される第2の信号線(垂直信号線30c)とを含む。撮像素子3は、第2画素と第2の信号線とを接続又は切断する第2の接続部(スイッチSW2a)を備える。制御部50は、第3及び第4画素から第2の信号線への信号の出力を停止させ、第2の接続部を接続状態とし、第1画素から信号を第1の信号線に出力させ、第2画素から信号を第2の信号線に出力させる。このようにしたので、同一列内の複数の画素(例えば画素10(1,1)及び画素10(4,1))の画素信号を、互いに異なる垂直信号線に同時に読み出すことができる。
【0060】
(第2の実施の形態)
図面を参照して、第2の実施の形態に係る撮像装置を説明する。第2の実施の形態の撮像装置は、第3の制御モードの場合に、複数の画素10の信号を混合して読み出す処理を行う。図7を参照して、第2の実施の形態に係る撮像素子3の信号の読み出し方法について説明する。図7は、第2の実施の形態に係る撮像素子3の一部の構成を示すブロック図である。なお、図7に示す例では、説明を簡略化するために、画素10は行方向8画素×列方向11画素のみ図示している。また、左上隅の画素10を第1行第1列の画素10(0,0)とし、右下隅の画素10を第11行第8列の画素10(10,7)として、画素10(0,0)から画素10(10,7)までの88個の画素10を図示している。図7に示した行方向8画素×列方向11画素の88個の画素10も、図2に示した画素10と同様に、撮像素子3の撮像面の任意の領域に配置された画素群を表すものである。
【0061】
本実施の形態では、選択画素の信号と、選択画素の周囲に配置された選択画素と同色の複数の画素の信号とが、混合される。これにより、本実施の形態では、第1の実施の形態の場合では間引かれる画素の信号を、選択画素の信号に混合した画素信号を得ることができる。カメラ1の制御部4は、混合された画素信号に基づいて画像データを生成する。このため、画像にモアレ等のノイズが生じることを抑制することができる。以下に、詳細に説明する。
【0062】
図7に太線で囲まれた画素、即ち画素10(2,2)、画素10(5,2)、画素10(8,2)、画素10(2,5)、画素10(5,5)、及び画素10(8,5)は、第1の実施の形態の場合と同様に、選択画素として選択される画素である。即ち、これらの選択画素は、3画素×3画素の9画素からなる画素ブロック60~65の各々の中央位置に位置する画素である。従って、9画素に1画素の割合で選択画素が選択される。
【0063】
画素ブロック60については、選択画素としてのR画素10(2,2)の信号が、R画素10(2,2)の周囲に配置された8個のR画素10の各々の信号と混合される。即ち、垂直駆動部50は、9個のR画素10の信号を混合した信号を、選択画素10(2,2)の画素信号として読み出す。詳述すると、R画素10(0,0)、R画素10(0,2)、R画素10(0,4)、R画素10(2,0)、R画素10(2,2)、R画素10(2,4)、R画素10(4,0)、R画素10(4,2)、及びR画素10(4,4)の9個の画素の信号が混合される。これら9個の画素の信号が混合された信号が、選択画素10(2,2)の画素信号として、垂直信号線30dに読み出される。
【0064】
画素ブロック61については、選択画素としてのG画素10(5,2)の信号が、G画素10(5,2)の周囲に配置された8個のG画素10の各々の信号と混合される。即ち、垂直駆動部50は、9個のG画素10の信号を混合した信号を、選択画素10(5,2)の画素信号として読み出す。詳述すると、G画素10(3,0)、G画素10(3,2)、G画素10(3,4)、G画素10(5,0)、G画素10(5,2)、G画素10(5,4)、G画素10(7,0)、G画素10(7,2)、及びG画素10(7,4)の9個の画素の信号が混合される。これら9個の画素の信号が混合された信号が、選択画素10(5,2)の画素信号として、垂直信号線30cに読み出される。
【0065】
なお、選択画素としてのG画素10(5,2)の周囲には、上述の8個の同色の画素10よりも、もっと近傍位置に、G画素10(4,1)、G画素10(4,3)、G画素10(6,1)、及びG画素10(6,3)が存在する。そこで、上述の9個のG画素に、G画素10(4,1)、G画素10(4,3)、G画素10(6,1)、及びG画素10(6,3)の4個を加えた合計13個の画素の信号を混合した信号を、選択画素10(5,2)の画素信号として読み出してもよい。
【0066】
画素ブロック62については、選択画素としてのR画素10(8,2)の信号が、画素ブロック60の場合と同様に、R画素10(8,2)の周囲に配置された8個のR画素10の各々の信号と混合される。これら9個の画素の信号が混合された信号が、選択画素10(8,2)の画素信号として、垂直信号線30bに読み出される。
【0067】
画素ブロック63については、選択画素としてのG画素10(2,5)の信号が、画素ブロック61の場合と同様に、G画素10(2,5)の周囲に配置された8個のG画素10の各々の信号と混合される。これら9個の画素の信号が混合された信号が、選択画素10(2,5)の画素信号として、垂直信号線30gに読み出される。なお、画素ブロック63では、画素ブロック61の場合と同様に、上述の9個のG画素に、G画素10(1,4)、G画素10(1,6)、G画素10(3,4)、及びG画素10(3,6)の4個を加えた合計13個の画素の信号を混合した信号を、選択画素10(2,5)の画素信号として読み出してもよい。
【0068】
画素ブロック64については、選択画素としてのB画素10(5,5)の信号が、B画素10(5,5)の周囲に配置された8個のB画素10の各々の信号と混合される。即ち、撮像素子3は、9個のB画素10の信号を混合した信号を、選択画素10(5,5)の画素信号として読み出す。詳述すると、B画素10(3,3)、B画素10(3,5)、B画素10(3,7)、B画素10(5,3)、B画素10(5,5)、B画素10(5,7)、B画素10(7,3)、B画素10(7,5)、及びB画素10(7,7)の9個の画素の信号が混合される。これら9個の画素の信号が混合された信号が、選択画素10(5,5)の画素信号として、垂直信号線30fに読み出される。
【0069】
画素ブロック65については、選択画素としてのG画素10(8,5)の信号が、画素ブロック61、63の場合と同様に、G画素10(8,5)の周囲に配置された8個のG画素10の各々の信号と混合される。これら9個の画素の信号が混合された信号が、選択画素10(8,5)の画素信号として、垂直信号線30eに読み出される。なお、画素ブロック65では、画素ブロック61、63の場合と同様に、上述の9個のG画素に、G画素10(7,4)、G画素10(7,6)、G画素10(9,4)、及びG画素10(9,6)の4個を加えた合計13個の画素の信号を混合した信号を、選択画素10(8,5)の画素信号として読み出してもよい。
【0070】
次に、画素ブロック60~65の選択画素の信号とその周囲の同色画素の信号とを混合するための回路構成、及び信号の混合処理についてより詳しく説明する。垂直駆動部50は、図7に示すスイッチSW2a~スイッチSW9a、及びスイッチSW2b~スイッチSW9bをオン状態とする。また、垂直駆動部50は、画素10(5,2)及び画素10(5,5)の各々のスイッチSW1をオン状態とし、これらの画素とは異なる画素のスイッチSW1はオフ状態とする。
【0071】
また、詳細は後述するが、同一列(第1列目)の、R画素10(0,0)、R画素10(2,0)、及びR画素10(4,0)の各々のFD14(図3参照)が接続部(図8の接続部20)によって互いに接続される。これにより、R画素10(0,0)、R画素10(2,0)、及びR画素10(4,0)の各々のFD14の信号(電荷)が平均化される。同様に、同一列(第3列目)の、R画素10(0,2)、R画素10(2,2)、及びR画素10(4,2)の各々のFD14が互いに接続され、R画素10(0,2)、R画素10(2,2)、及びR画素10(4,2)の各々のFD14の信号が平均化される。更に、同一列(第5列目)の、R画素10(0,4)、R画素10(2,4)、及びR画素10(4,4)の各々のFD14が互いに接続され、R画素10(0,4)、R画素10(2,4)、及びR画素10(4,4)の各々のFD14の信号が平均化される。
【0072】
スイッチSW4a、スイッチSW2a、及びスイッチSW7aがオン状態となることで、画素ブロック60の選択画素であるR画素10(2,2)とそれと同一の行(第3行目)のR画素10(2,0)とR画素10(2,4)とは、垂直信号線30dに接続される。詳述すると、R画素10(2,0)はスイッチSW4a、SW2aを介して、R画素10(2,2)はスイッチSW2aを介して、R画素10(2,4)はスイッチSW7aを介して、それぞれ垂直信号線30dに接続される。
【0073】
R画素10(2,0)、R画素10(2,2)、及びR画素10(2,4)が垂直信号線30dに接続されることで、画素10(2,0)、画素10(2,2)、及び画素10(2,4)の各々からの信号が混合される。即ち、R画素10(0,0)、(2,0)、(4,0)の平均化された信号と、R画素10(0,2)、(2,2)、(4,2)の平均化された信号と、R画素10(0,4)、(2,4)、(4,4)の平均化された信号とが混合される。この結果、これら9個のR画素10の信号が混合された信号が、選択画素10(2,2)による画素信号として、垂直信号線30dに出力される。
【0074】
また、同一列(第1列目)の、G画素10(3,0)、G画素10(5,0)、及びG画素10(7,0)の各々のFD14が互いに接続されて、各画素のFD14の信号が平均化される。同様に、同一列(第3列目)の、G画素10(3,2)、G画素10(5,2)、及びG画素10(7,2)の各々のFD14が互いに接続されて、各画素のFD14の信号が平均化される。更に、同一列(第5列目)の、G画素10(3,4)、G画素10(5,4)、及びG画素10(7,4)の各々のFD14が互いに接続されて、各画素のFD14の信号が平均化される。
【0075】
スイッチSW5a、スイッチSW8a、及び画素10(5,2)のスイッチSW1がオン状態となることで、画素ブロック61の選択画素であるG画素10(5,2)とそれと同一の行(第6行目)のG画素(5,0)とG画素(5,4)とは、垂直信号線30cに接続される。詳述すると、G画素(5,0)はスイッチSW5aを介して、G画素10(5,2)はスイッチSW1を介して、G画素(5,4)はスイッチSW8aを介して、それぞれ垂直信号線30cに接続される。これにより、画素10(3,0)、画素10(3,2)、画素10(3,4)、画素10(5,0)、画素10(5,2)、画素10(5,4)、画素10(7,0)、画素10(7,2)、画素10(7,4)の各々の信号が混合された信号が、選択画素10(5,2)による画素信号として、垂直信号線30cに出力される。
【0076】
更に、同一列(第1列目)の、R画素10(6,0)、R画素10(8,0)、及びR画素10(10,0)の各々のFD14が互いに接続されて、各画素のFD14の信号が平均化される。同様に、同一列(第3列目)の、R画素10(6,2)、R画素10(8,2)、及びR画素10(10,2)の各々のFD14が互いに接続されて、各画素のFD14の信号が平均化される。更に、同一列(第5列目)の、R画素10(6,4)、R画素10(8,4)、及びR画素10(10,4)の各々のFD14が互いに接続されて、各画素のFD14の信号が平均化される。
【0077】
スイッチSW6a、スイッチSW3a、及びスイッチSW9aがオン状態となることで、画素ブロック62の選択画素であるR画素10(8,2)とそれと同一の行(第9行目)のR画素(8,0)とR画素(8,4)とは、垂直信号線30bに接続される。詳述すると、R画素(8,0)はスイッチSW6aを介して、R画素10(8,2)はスイッチSW3aを介して、R画素(8,4)はスイッチSW9a及びスイッチSW3aを介して、それぞれ垂直信号線30bに接続される。これにより、画素10(6,0)、画素10(6,2)、画素10(6,4)、画素10(8,0)、画素10(8,2)、画素10(8,4)、画素10(10,0)、画素10(10,2)、画素10(10,4)の各々の信号が混合された信号が、選択画素10(8,2)による画素信号として、垂直信号線30bに出力される。
【0078】
画素ブロック63については、上述の画素ブロック60~62と同様に、選択画素であるG画素10(2,5)と同一行のG画素(2,3)及び(2,7)は、スイッチSW2b、スイッチSW4b、スイッチSW7bを介して、垂直信号線30gに接続される。また、第4列目のG画素10(0,3)、(2,3)、(4,3)のFD14が互いに接続される。同様に、第6列目のG画素10(0,5)、(2,5)、(4,5)のFD14が互いに接続され、第8列目のG画素(0,7)、(2,7)、(4,7)のFD14が互いに接続される。これにより、画素10(0,3)、画素10(0,5)、画素10(0,7)、画素10(2,3)、画素10(2,5)、画素10(2,7)、画素10(4,3)、画素10(4,5)、画素10(4,7)の各々の信号が混合された信号が、選択画素10(2,5)による画素信号として、垂直信号線30gに出力される。
【0079】
画素ブロック64については、上述の画素ブロック60~62と同様に、選択画素であるB画素10(5,5)と同一行のB画素10(5,3)及び(5,7)は、画素10(5,5)のスイッチSW1、スイッチSW5b、スイッチSW8bを介して、垂直信号線30fに接続される。また、第4列目のB画素10(3,3)、(5,3)、(7,3)のFD14が互いに接続される。同様に、第6列目のB画素10(3,5)、(5,5)、(7,5)のFD14が互いに接続され、第8列目のB画素10(3,7)、(5,7)、(7,7)のFD14が互いに接続される。これにより、画素10(3,3)、画素10(3,5)、画素10(3,7)、画素10(5,3)、画素10(5,5)、画素10(5,7)、画素10(7,3)、画素10(7,5)、画素10(7,7)の各々の信号が混合された信号が、選択画素10(5,5)による画素信号として、垂直信号線30fに出力される。
【0080】
画素ブロック65については、上述の画素ブロック60~62と同様に、選択画素であるG画素10(8,5)と同一行のG画素(8,3)及び(8,7)は、スイッチSW3b、スイッチSW6b、スイッチSW9bを介して、垂直信号線30eに接続される。また、第4列目のG画素(6,3)、(8,3)、(10,3)のFD14が互いに接続さる。同様に、第6列目のG画素(6,5)、(8,5)、(10,5)のFD14が互いに接続され、第8列目のG画素(6,7)、(8,7)、(10,7)のFD14が互いに接続される。これにより、画素10(6,3)、画素10(6,5)、画素10(6,7)、画素10(8,3)、画素10(8,5)、画素10(8,7)、画素10(10,3)、画素10(10,5)、画素10(10,7)の各々の信号が混合された信号が、選択画素10(8,5)による画素信号として、垂直信号線30eに出力される。
以下では、図8及び図9を参照して、撮像素子のより詳細な構成及び動作について更に詳細に説明する。
【0081】
図8は、第2の実施の形態に係る撮像素子3のより詳細な回路構成を示す回路図である。図9は、第3の制御モードの場合の撮像素子3の動作例を示すタイミングチャートである。なお、図8に示す例では、説明を簡略化するために、図7に示す複数の画素のうちの一部の画素のみを図示している。即ち、図8では、画素10(2,0)、画素10(2,2)、画素10(2,4)、画素10(3,0)、画素10(3,2)、画素10(3,4)、画素10(5,0)、画素10(5,2)、画素10(5,4)、画素10(7,0)、画素10(7,2)、画素10(7,4)、画素10(8,0)、画素10(8,2)、及び画素10(8,4)を示している。
【0082】
図8に示すように、全ての各画素10には、接続部20が設けられる。接続部20は、駆動信号φFD_ADDにより制御されるトランジスタM20から構成され、列方向にそれぞれ配置される複数の画素10の各々のFD14を接続又は切断する。垂直駆動部50は、駆動信号φRS、駆動信号φTX、駆動信号φSEL0~φSEL4、及び駆動信号φFD_ADDを、画素10及びスイッチSW2a、SW3a、SW4a、SW5a、SW6a、SW7a、SW8a、SW9aに供給して、画素10及び各スイッチを制御する。
【0083】
スイッチSW2aは、トランジスタM12により構成され、画素10(2,2)の増幅部15と選択部16の間と、垂直信号線30dとを接続する。スイッチSW3aは、トランジスタM13により構成され、画素10(8,2)の増幅部15と選択部16の間と、垂直信号線30bとを接続する。
【0084】
スイッチSW4aは、トランジスタM14により構成され、画素10(2,0)の増幅部15と選択部16の間と、画素10(2,2)の増幅部15と選択部16の間とを接続する。スイッチSW5aは、トランジスタM15により構成され、画素10(5,0)の増幅部15と選択部16の間と、垂直信号線30cとを接続する。スイッチSW6aは、トランジスタM16により構成され、画素10(8,0)の増幅部15と選択部16の間と、垂直信号線30bとを接続する。
【0085】
スイッチSW7aは、トランジスタM17により構成され、画素10(2,4)の増幅部15と選択部16の間と、垂直信号線30dとを接続する。スイッチSW8aは、トランジスタM18により構成され、画素10(5,4)の増幅部15と選択部16の間と、垂直信号線30cとを接続する。スイッチSW9aは、トランジスタM19により構成され、画素10(8,4)の増幅部15と選択部16の間と、画素10(8,2)の増幅部15と選択部16の間とを接続する。
【0086】
図9に示すタイミングチャートにおいて、横軸は時刻を示しており、第3の制御モードの場合に図8の撮像素子3の各部に入力される制御信号を示している。図9に示す時刻t1では、駆動信号φFD_ADD<1>、駆動信号φFD_ADD<4>、駆動信号φFD_ADD<5>、及び駆動信号φFD_ADD<7>がハイレベルになる。駆動信号φFD_ADD<4>及び駆動信号φFD_ADD<5>がハイレベルになることで、画素10(5,0)、画素10(5,2)、画素10(5,4)、画素10(7,0)、画素10(7,2)、及び画素10(7,4)において、接続部20のトランジスタM20がオン状態となる。これにより、画素10(3,0)、画素10(5,0)、及び画素10(7,0)の各々のFD14の容量Cが互いに電気的に接続される。同様に、画素10(3,2)、画素10(5,2)、及び画素10(7,2)の各々の容量Cが互いに電気的に接続され、画素10(3,4)、画素10(5,4)、及び画素10(7,4)の各々の容量Cが互いに電気的に接続される。
【0087】
同様に、駆動信号φFD_ADD<1>がハイレベルになり、図7に示す画素10(0,0)、画素10(2,0)、及び画素10(4,0)の各々の容量Cが互いに接続される。また、画素10(0,2)、画素10(2,2)、及び画素10(4,2)の各々の容量Cが互いに接続され、画素10(0,4)、画素10(2,4)、及び画素10(4,4)の各々の容量Cが互いに接続される。更に、駆動信号φFD_ADD<7>がハイレベルになり、画素10(6,0)、画素10(8,0)、及び画素10(10,0)の各々の容量Cが互いに接続される。また、画素10(6,2)、画素10(8,2)、及び画素10(10,2)の各々の容量Cが互いに接続され、画素10(6,4)、画素10(8,4)、及び画素10(10,4)の各々の容量Cが互いに接続される。
【0088】
また、時刻t1において、駆動信号φRS<1>、駆動信号φRS<3>、駆動信号φRS<4>、駆動信号φRS<5>、及び駆動信号φRS<7>がハイレベルになる。駆動信号φRS<1>がハイレベルになることで、画素10(2,0)、画素10(2,2)、及び画素10(2,4)において、リセット部13のトランジスタM2がオンになり、FD14の電荷がリセットされる。この場合、上述したように、列方向の3つの画素10の容量Cが接続されているため、画素10(0,0)、画素10(2,0)、及び画素10(4,0)のFD14の電位が平均化される。また、画素10(0,2)、画素10(2,2)、及び画素10(4,2)のFD14の電位が平均化され、画素10(0,4)、画素10(2,4)、及び画素10(4、4)のFD14の電位が平均化される。
【0089】
駆動信号φRS<3>がハイレベルになることで、画素10(3,0)、画素10(3,2)、及び画素10(3,4)において、FD14の電荷がリセットされる。また、駆動信号φRS<4>がハイレベルになることで、画素10(5,0)、画素10(5,2)、及び画素10(5,4)において、FD14の電荷がリセットされる。更に、駆動信号φRS<5>がハイレベルになることで、画素10(7,0)、画素10(7,2)、及び画素10(7,4)において、FD14の電荷がリセットされる。この場合、画素10(3,0)、画素10(5,0)、及び画素10(7,0)の各々のFD14が接続されているため、画素10(3,0)、画素10(5,0)、及び画素10(7,0)のFD14の電位が平均化される。同様に、画素10(3,2)、画素10(5,2)、及び画素10(7,2)のFD14の電位が平均化され、画素10(3,4)、画素10(5,4)、及び画素10(7、4)のFD14の電位が平均化される。
【0090】
駆動信号φRS<7>がハイレベルになることで、画素10(8,0)、画素10(8,2)、及び画素10(8,4)において、FD14の電荷がリセットされる。また、画素10(6,0)、画素10(8,0)、及び画素10(10,0)のFD14の電位が平均化される。同様に、画素10(6,2)、画素10(8,2)、及び画素10(10,2)のFD14の電位が平均化され、画素10(6,4)、画素10(8,4)、及び画素10(10,4)のFD14の電位が平均化される。
【0091】
更に、時刻t1において、駆動信号φSEL3<1>、駆動信号φSEL4<1>、駆動信号φSEL1<4>、駆動信号φSEL3<4>、駆動信号φSEL4<4>、駆動信号φSEL3<7>、及び駆動信号φSEL4<7>がハイレベルになる。
【0092】
駆動信号φSEL3<1>がハイレベルになることで、スイッチSW4a及びスイッチSW7aがそれぞれオン状態となり、駆動信号φSEL4<1>がハイレベルになることで、スイッチSW2aがオン状態となる。これにより、画素10(2,0)、画素10(2,2)、及び画素10(2,4)の各々の増幅部15のトランジスタM3のソース端子が、垂直信号線30dに電気的に接続される。垂直信号線30dでは、画素10(2,0)の信号、画素10(2,2)の信号、及び画素10(2,4)の信号が混合される。この結果、画素10(0,0)、画素10(0,2)、画素10(0,4)、画素10(2,0)、画素10(2,2)、画素10(2,4)、画素10(4,0)、画素10(4,2)、及び画素10(4,4)の9個の画素の信号が混合された信号が、選択画素10(2,2)のリセット信号として、垂直信号線30dに出力される。
【0093】
駆動信号φSEL1<4>がハイレベルになることで、画素10(5,2)の選択部16のトランジスタM4がオン状態となる。また、駆動信号φSEL3<4>がハイレベルになることで、スイッチSW5aがオン状態となり、駆動信号φSEL4<4>がハイレベルになることで、スイッチSW8aがオン状態となる。これにより、画素10(5,0)、画素10(5,2)、及び画素10(5,4)の各々の増幅部15のトランジスタM3のソース端子が、垂直信号線30cに電気的に接続される。これにより、画素10(3,0)、画素10(3,2)、画素10(3,4)、画素10(5,0)、画素10(5,2)、画素10(5,4)、画素10(7,0)、画素10(7,2)、及び画素10(7,4)の9個の画素の信号が混合された信号が、選択画素10(5,2)のリセット信号として、垂直信号線30cに出力される。
【0094】
駆動信号φSEL3<7>がハイレベルになることで、スイッチSW3aがオン状態となり、駆動信号φSEL4<7>がハイレベルになることで、スイッチSW6a及びスイッチSW9aがそれぞれオン状態となる。これにより、画素10(8,0)、画素10(8,2)、及び画素10(8,4)の各々の増幅部15のトランジスタM3のソース端子が、垂直信号線30bに電気的に接続される。画素10(6,0)、画素10(6,2)、画素10(6,4)、画素10(8,0)、画素10(8,2)、画素10(8,4)、画素10(10,0)、画素10(10,2)、及び画素10(10,4)の9個の画素の信号が混合された信号が、選択画素10(8,2)のリセット信号として、垂直信号線30bに出力される。垂直信号線30b~30dにそれぞれ出力されたリセット信号は、それぞれ図7に示したカラム回路部40b~40dに入力されてデジタル信号に変換される。
【0095】
時刻t2では、駆動信号φTX<1>、駆動信号φTX<3>、駆動信号φTX<4>、駆動信号φTX<5>、及び駆動信号φTX<7>がハイレベルになる。駆動信号φTX<1>がハイレベルになることで、画素10(2,0)、画素10(2,2)、及び画素10(2,4)において、転送部12のトランジスタM1がオンになり、光電変換部11で光電変換された電荷がFD14に転送される。この場合、上述したように、列方向の3つの画素10の容量Cが接続されているため、画素10(0,0)、画素10(2,0)、及び画素10(4,0)の各々の光電変換部11で生成された電荷が3つの容量Cに分配されて、FD14の電位が平均化される。画素10(0,0)、画素10(2,0)、及び画素10(4,0)の各々の光電変換部11で生成された電荷が、加算平均化されるともいえる。同様に、画素10(0,2)、画素10(2,2)、及び画素10(4,2)のFD14の電位が平均化され、画素10(0,4)、画素10(2,4)、及び画素10(4,4)のFD14の電位が平均化される。
【0096】
駆動信号φTX<3>がハイレベルになることで、画素10(3,0)、画素10(3,2)、及び画素10(3,4)において、光電変換部11で光電変換された電荷がFD14に転送される。また、駆動信号φTX<4>がハイレベルになることで、画素10(5,0)、画素10(5,2)、及び画素10(5,4)において、光電変換部11で光電変換された電荷がFD14に転送される。駆動信号φTX<5>がハイレベルになることで、画素10(7,0)、画素10(7,2)、及び画素10(7,4)において、光電変換部11で光電変換された電荷がFD14に転送される。この場合、画素10(3,0)、画素10(5,0)、及び画素10(7,0)の各々のFD14が接続されているため、画素10(3,0)、画素10(5,0)、及び画素10(7,0)のFD14の電位が平均化される。同様に、画素10(3,2)、画素10(5,2)、及び画素10(7,2)のFD14の電位が平均化され、画素10(3,4)、画素10(5,4)、及び画素10(7,4)のFD14の電位が平均化される。
【0097】
更に、駆動信号φTX<7>がハイレベルになることで、画素10(8,0)、画素10(8,2)、及び画素10(8,4)において、光電変換部11で光電変換された電荷がFD14に転送される。また、画素10(6,0)、画素10(8,0)、及び画素10(10,0)のFD14の電位が平均化される。同様に、画素10(6,2)、画素10(8,2)、及び画素10(10,2)のFD14の電位が平均化され、画素10(6,4)、画素10(8,4)、及び画素10(10,4)のFD14の電位が平均化される。
【0098】
また、時刻t2では、駆動信号φSEL3<1>及び駆動信号φSEL4<1>がハイレベルであるため、垂直信号線30dでは、画素10(2,0)の信号、画素10(2,2)の信号、及び画素10(2,4)の信号が混合される。これにより、画素10(0,0)、画素10(0,2)、画素10(0,4)、画素10(2,0)、画素10(2,2)、画素10(2,4)、画素10(4,0)、画素10(4,2)、及び画素10(4,4)の9個の画素の信号が混合された信号が、選択画素10(2,2)の画素信号として、垂直信号線30dに出力される。
【0099】
また、時刻t2では、駆動信号φSEL1<4>、駆動信号φSEL3<4>、及び駆動信号φSEL4<4>がハイレベルであるため、垂直信号線30cでは、画素10(5,0)、画素10(5,2)、及び画素10(5,4)の信号が混合される。これにより、画素10(3,0)、画素10(3,2)、画素10(3,4)、画素10(5,0)、画素10(5,2)、画素10(5,4)、画素10(7,0)、画素10(7,2)、及び画素10(7,4)の9個の画素の信号が混合された信号が、選択画素10(5,2)の画素信号として、垂直信号線30cに出力される。
【0100】
更に、時刻t2では、駆動信号φSEL3<7>及び駆動信号φSEL4<7>がハイレベルであるため、垂直信号線30bでは、画素10(8,0)、画素10(8,2)、及び画素10(8,4)の信号が混合される。これにより、画素10(6,0)、画素10(6,2)、画素10(6,4)、画素10(8,0)、画素10(8,2)、画素10(8,4)、画素10(10,0)、画素10(10,2)、及び画素10(10,4)の9個の画素の信号が混合された信号が、選択画素10(8,2)の画素信号として、垂直信号線30bに出力される。
【0101】
垂直信号線30b~30dにそれぞれ出力された画素信号は、それぞれカラム回路部40b~40dに入力されてデジタル信号に変換される。デジタル信号に変換されたリセット信号と画素信号とは、信号処理部に入力される。信号処理部は、相関二重サンプリング等の信号処理を行った後に、処理後の画素信号を制御部4に出力する。
【0102】
時刻t3以降の期間では、時刻t1から時刻t3までの期間の場合と同様にして、3行分の選択画素とその周囲の同色画素が順次選択され、リセット信号の読み出しと、画素信号の読み出しとが行われる。このように、第3の制御モードでは、選択画素を3行単位で順次選択し、画素信号を複数行単位で同時に読み出すことができる。また、選択画素の信号とその周囲の同色画素の信号とを混合した信号を、選択画素の画素信号として読み出すことができる。
【0103】
上述した実施の形態によれば、第1の実施の形態と同様の作用効果に加えて、次の作用効果が得られる。
(4)撮像素子3は、第1画素と第1及び第2画素とは異なる他の画素の各々の蓄積部14を接続又は切断する第3の接続部20を備える。制御部50は、第3の接続部20を接続状態とし、第1画素及び他の画素の光電変換部11で生成された電荷を加算した電荷に基づく信号を第1の信号線に出力させる。このようにしたので、複数の画素10の各々で光電変換された電荷を加算平均化した電荷に基づく信号を、垂直信号線30に読み出すことができる。このため、選択画素の信号と、選択画素の周囲の同色画素の信号とを混合した信号を、垂直信号線30に読み出すことができる。また、この混合された画素信号に基づいて画像データが生成されるため、画像にモアレ等のノイズが生じることを抑制することができる。
【0104】
(5)制御部50は、第1画素から信号を第1の信号線に出力させると共に、第1及び第2画素とは異なる他の画素から信号を第1の信号線に出力させる。本実施の形態では、制御部50は、例えば画素10(2,0)の信号、画素10(2,2)の信号、及び画素10(2,4)の信号を同時に垂直信号線30dに出力させる。これにより、撮像素子3は、画素10(2,0)の信号、画素10(2,2)の信号、及び画素10(2,4)の信号を、垂直信号線30dにおいて混合することができる。
【0105】
次のような変形も本発明の範囲内であり、変形例の一つ、もしくは複数を上述の実施形態と組み合わせることも可能である。
【0106】
(変形例1)
上述した実施の形態では、選択画素を3行単位で順次選択し、画素信号を3行単位で同時に読み出す例について説明した。しかし、選択画素を2行単位で順次選択し、画素信号を2行単位で同時に読み出すようにしてもよい。この場合に、画素信号が読み出されない垂直信号線に対応して設けられるAD変換部の動作を休止してもよい。これにより、撮像素子の消費電力を低減させることができる。
【0107】
(変形例2)
上述した第2の実施の形態では、列方向の複数の画素の各々のFD14を互いに接続すると共に、行方向の複数の画素を同一の垂直信号線30に接続することで、列方向及び行方向の複数の画素の信号を混合する例について説明したが、信号の混合の方法はこれに限らない。例えば、行方向の複数の画素の各々のFD14を互いに接続すると共に、列方向の複数の画素を同一の垂直信号線30に接続することで、複数の画素の信号を混合するようにしてもよい。また、行方向及び列方向の複数の画素の各々のFD14を互いに接続することで、複数の画素の信号を混合するようにしてもよい。
【0108】
(変形例3)
上述した実施の形態では、撮像素子3に、スイッチSW2a~スイッチSW9a、及びスイッチSW2b~スイッチSW9bを配置する例について説明した。しかし、撮像素子3に配置するスイッチの数は任意の数としてよい。スイッチの配置数を増やして、同一列内の任意の数の画素から、互いに異なる垂直信号線に画素信号を同時に読み出すことができるように構成してもよい。例えば、5画素×5画素の25画素に1画素の割合で選択画素が選択された場合に、同一列内の5つの選択画素の各々の画素信号を、それぞれ異なる垂直信号線(例えば垂直信号線30a~30e)に読み出すようにする。これにより、同一列内の各画素から画素信号を同一の垂直信号線に順次読み出す場合と比較して、約1/5の時間で画素信号を読み出すことが可能となり、5倍のフレームレートを実現することができる。
【0109】
(変形例4)
上述した実施の形態及び変形例では、撮像素子3には、R画素とG画素とB画素とを配置する例について説明した。しかし、W(白)の色フィルタを有するW画素や、BK(黒)の色フィルタを有するBK画素を配置してもよい。
【0110】
(変形例5)
上述した実施の形態では、光電変換部としてフォトダイオードを用いる例について説明した。しかし、光電変換部として光電変換膜を用いるようにしてもよい。
【0111】
(変形例6)
上述の実施の形態及び変形例で説明した撮像素子及び撮像装置は、カメラ、スマートフォン、タブレット、PCに内蔵のカメラ、車載カメラ、無人航空機(ドローン、ラジコン機等)に搭載されるカメラ等に適用されてもよい。
【0112】
(変形例7)
上述した実施の形態および変形例で説明した撮像素子を、複数の基板(例えば、複数の半導体基板)を積層して構成される積層センサ(積層型の撮像素子)に適用してもよい。例えば、複数の画素10は1層目の基板に配置し、カラム回路40と垂直駆動部50とは2層目の基板に配置し、複数の垂直信号線30は1層目の基板と2層目の基板との間に配置する。複数の画素10と垂直駆動部50とは1層目の基板に配置し、カラム回路40は2層目の基板に配置してもよい。また、積層センサは3層以上にしてもよい。
【0113】
上記では、種々の実施の形態および変形例を説明したが、本発明はこれらの内容に限定されるものではない。本発明の技術的思想の範囲内で考えられるその他の態様も本発明の範囲内に含まれる。
【0114】
次の優先権基礎出願の開示内容は引用文としてここに組み込まれる。
日本国特許出願2017年第65777号(2017年3月29日出願)
【符号の説明】
【0115】
3 撮像素子、4 制御部、10 画素、11 光電変換部、30 垂直信号線、50 垂直駆動部


図1
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図9