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特許7401191ゲームシステム、ゲーム提供方法及びプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-12-11
(45)【発行日】2023-12-19
(54)【発明の名称】ゲームシステム、ゲーム提供方法及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   A63F 13/798 20140101AFI20231212BHJP
   A63F 13/67 20140101ALI20231212BHJP
   A63F 13/53 20140101ALI20231212BHJP
   A63F 13/69 20140101ALI20231212BHJP
   A63F 13/847 20140101ALI20231212BHJP
   A63F 13/35 20140101ALI20231212BHJP
【FI】
A63F13/798
A63F13/67
A63F13/53
A63F13/69
A63F13/847
A63F13/35
【請求項の数】 14
(21)【出願番号】P 2019064470
(22)【出願日】2019-03-28
(65)【公開番号】P2020162728
(43)【公開日】2020-10-08
【審査請求日】2022-02-15
(73)【特許権者】
【識別番号】000134855
【氏名又は名称】株式会社バンダイナムコエンターテインメント
(74)【代理人】
【識別番号】100090387
【弁理士】
【氏名又は名称】布施 行夫
(74)【代理人】
【識別番号】100090398
【弁理士】
【氏名又は名称】大渕 美千栄
(72)【発明者】
【氏名】寺本 秀雄
【審査官】三田村 陽平
(56)【参考文献】
【文献】特開2009-165562(JP,A)
【文献】特開2003-126553(JP,A)
【文献】特開2011-161026(JP,A)
【文献】特開2017-064181(JP,A)
【文献】特開2003-135854(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F 9/24
A63F 13/00-13/98
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
プレーヤキャラクタを用いて複数のプレーヤが参加するゲームを実行するゲームシステムであって、
前記ゲームに参加する複数のプレーヤを、当該ゲームにおけるレベル差又は能力差を混在させて、マッチングさせるマッチング処理手段と、
記憶手段に記憶されている各プレーヤに関するプレーヤ関連情報に基づいて、前記マッチングによって参加する参加ゲーム毎に、前記マッチングされて参加する各参加プレーヤの、前記複数の参加プレーヤの中における相対的な序列を判定する序列判定処理を実行する第1判定手段と、
前記序列判定処理の結果に基づいて、前記参加プレーヤ毎に、該当するプレーヤが前記参加ゲーム中に達成すべき達成条件を設定する設定手段と、
前記参加ゲーム中の所与のタイミングで、前記参加プレーヤ毎に、前記設定された達成条件を達成したか否かを判定する条件達成判定処理を実行する第2判定手段と、
前記条件達成判定処理の結果を、該当する参加プレーヤに提示する提示手段と、
を備え
前記設定手段が、
前記参加プレーヤ毎に、該当する参加プレーヤのゲームの進行状況に沿って変化させた達成条件を設定することを特徴とするゲームシステム。
【請求項2】
請求項1に記載のゲームシステムにおいて、
前記第1判定手段が、
前記プレーヤ関連情報として、前記各プレーヤの過去のゲームにおいて各プレーヤに設定された目標達成度合いを示す情報に基づいて、前記参加ゲーム毎に、当該参加ゲームに対する前記各参加プレーヤの序列を判定する、ゲームシステム。
【請求項3】
請求項2に記載のゲームシステムにおいて、
前記第1判定手段が、
前記プレーヤ関連情報として、前記目標達成度合い及び前記各プレーヤの過去のゲームの結果の情報に基づいて、前記参加ゲーム毎に、当該参加ゲームに対する前記各参加プ
レーヤの序列を判定する、ゲームシステム。
【請求項4】
請求項1~3のいずれか1項に記載のゲームシステムにおいて、
前記条件達成判定処理の結果に基づいて、前記達成条件を具備したプレーヤキャラクタ又は当該プレーヤキャラクタを操作する参加プレーヤに対して所与の特典を付与する特典付与制御手段を更に備える、ゲームシステム。
【請求項5】
請求項4に記載のゲームシステムにおいて、
前記特典付与制御手段が、
前記達成条件が数量に関する条件の場合には、当該達成条件を超える数量に応じて、前記付与する特典を変化させる、ゲームシステム。
【請求項6】
請求項4又は5に記載のゲームシステムにおいて、
前記特典付与制御手段が、
前記達成条件が達成するまでの期間に応じて、前記付与する特典を変化させる、ゲームシステム。
【請求項7】
請求項4~6のいずれか1項に記載のゲームシステムにおいて、
前記特典付与制御手段が、
複数のプレーヤから構成されるチームとして前記参加ゲームに参加する参加プレーヤに対しては、前記条件達成判定処理によって同一のチームに所属するすべての参加プレーヤに設定された達成条件を具備したと判定された場合には、前記付与する所与の特典を変化させ、又は、当該付与する所与の特典とともに特別な特典を追加付与する、ゲームシステム。
【請求項8】
請求項4~7のいずれか1項に記載のゲームシステムにおいて、
前記特典付与制御手段が、
前記条件達成判定処理によって前記達成条件を具備したと判定された場合には、該当する参加プレーヤの前記参加ゲームにおける結果に応じて、前記付与する特典を変化させる、ゲームシステム。
【請求項9】
請求項4~8のいずれか1項に記載のゲームシステムにおいて、
前記特典付与制御手段が、
前記条件達成判定処理によって前記達成条件を具備していないと判定された場合には、該当する参加プレーヤに対して不利益を付与する、ゲームシステム。
【請求項10】
請求項1~9のいずれか1項に記載のゲームシステムにおいて、
前記参加プレーヤ毎に設定される前記達成条件には、他の参加プレーヤと共同で達成すべき条件が含まれる、ゲームシステム。
【請求項11】
請求項1~10のいずれか1項に記載のゲームシステムにおいて、
前記該当するプレーヤとは、前記達成条件が設定された参加プレーヤ、又は、当該参加プレーヤを含む複数の参加プレーヤから構成されるチームに属する他の参加プレーヤである、ゲームシステム。
【請求項12】
請求項1~11のいずれか1項に記載のゲームシステムにおいて、
前記設定手段が、
前記序列判定処理の結果とともに、前記ゲームに参加する全参加プレーヤのプレーヤ関連情報に基づいて、前記参加プレーヤ毎の前記達成条件を設定する、ゲームシステム。
【請求項13】
プレーヤキャラクタを用いて複数のプレーヤが参加するゲームを実行するためのプログラムであって、
前記ゲームに参加する複数のプレーヤを、当該ゲームにおけるレベル差又は能力差を混在させて、マッチングさせるマッチング処理手段、
記憶手段に記憶されている各プレーヤに関するプレーヤ関連情報に基づいて、前記マッチングによって参加する参加ゲーム毎に、前記マッチングされて参加する各参加プレーヤの、前記複数の参加プレーヤの中における相対的な序列を判定する序列判定処理を実行する第1判定手段、
前記序列判定処理の結果に基づいて、前記参加プレーヤ毎に、該当するプレーヤが前記参加ゲーム中に達成すべき達成条件を設定する設定手段、
前記参加ゲーム中の所与のタイミングで、前記参加プレーヤ毎に、前記設定された達成条件を達成したか否かを判定する条件達成判定処理を実行する第2判定手段、及び、
前記条件達成判定処理の結果を、該当する参加プレーヤに提示する提示手段、
としてコンピュータを機能させ、
前記設定手段が、
前記参加プレーヤ毎に、該当する参加プレーヤのゲームの進行状況に沿って変化させた達成条件を設定することを特徴とするプログラム。
【請求項14】
プレーヤキャラクタを用いて複数のプレーヤが参加するゲームを実行させるサーバ装置から、ネットワークを介して接続され、かつ、プレーヤによって操作される端末装置に、ゲームに関する情報を提供するためのゲーム提供方法であって、
前記サーバ装置が、
前記ゲームに参加する複数のプレーヤを、当該ゲームにおけるレベル差又は能力差を混在させて、マッチングさせるマッチング処理手段と、
記憶手段に記憶されている各プレーヤに関するプレーヤ関連情報に基づいて、前記マッチングによって参加する参加ゲーム毎に、前記マッチングされて参加する各参加プレーヤの、前記複数の参加プレーヤの中における相対的な序列を判定する序列判定処理を実行する第1判定手段と、
前記序列判定処理の結果に基づいて、前記参加プレーヤ毎に、該当するプレーヤが前記参加ゲーム中に達成すべき達成条件を設定する設定手段と、
前記参加ゲーム中の所与のタイミングで、前記参加プレーヤ毎に、前記設定された達成条件を達成したか否かを判定する条件達成判定処理を実行する第2判定手段と、
前記条件達成判定処理の結果を、該当する参加プレーヤに提供する提供手段と、
を備え、
前記設定手段が、
前記参加プレーヤ毎に、該当する参加プレーヤのゲームの進行状況に沿って変化させた達成条件を設定する場合において、
前記端末装置によって受け付けられた前記プレーヤの操作に関する情報をサーバ装置に送信し、
前記端末装置が前記ゲームに関する処理を実行するサーバ装置からゲームに関する情報を受信することを特徴とするゲーム提供方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ゲームシステム及びプログラムなどに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、複数のプレーヤやチームが一つのゲームの世界に参加し、最後まで当該ゲームを続けることができたプレーヤ又はチームを勝者として認めるバトルロイヤル形式のゲーム、又は、ロールプレーイングゲーム形式のゲーム(MMORPG:Massively Multiplayer Online Role-Playing Game/マッシブリーマルチプレイヤーオンラインロールプレーイングゲーム)などが知られている。
【0003】
また、このような多人数参加型ゲームを実行するゲームシステムにおいては、プレーヤのレベル差や能力差が大きいと、レベルや能力が低いプレーヤはゲーム開始後にすぐ敗退するなどによってゲームを堪能できず、レベルや能力が高いプレーヤは手応えがない相手プレーヤが多く、ゲームを興趣できないことも多い。
【0004】
そこで、最近は、プレーヤや当該プレーヤが操作するプレーヤキャラクタのランクなどに基づいて、マッチングを実行し、能力差やレベル差が少ないプレーヤ同士でゲームを実行するゲームシステムが知られている(例えば、特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】特許5209094号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1に記載のゲームシステムにあっては、レベル差や能力差のあるプレーヤ同士が参加するゲームを実行することができないので、プレーヤ同士の交流が限定的になることも多く、ゲームを活性化させるための1つの要素となり得る、レベル差を超えたプレーヤ同士のコミュニケーションの広がりは期待できない。
【0007】
また、特許文献1に記載のゲームシステムにあっては、同じようなレベルや能力のプレーヤが参加をしなければゲームそのものを開始することができないことから、場合によっては、ゲームの実行を希望してから当該ゲームが開始するまでに、相当な期間が必要な場合も生じ、特に、大人数(例えば、100人など)によってゲームの実行する場合には、そもそもゲーム自体が成立しないことを発生する可能性がある。
【0008】
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、その目的は、多くのプレーヤを幅広く参加させること、及び、その結果、ゲーム開始前の待機時間の発生や当該待機時間が長期間になることを抑制し、かつ、ゲーム全体を活性化させることが可能なゲームシステムなどを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
(1)上記課題を解決するため、本発明は、
プレーヤキャラクタを用いて複数のプレーヤが参加するゲームを実行するゲームシステムであって、
記憶手段に記憶されている各プレーヤに関するプレーヤ関連情報に基づいて、当該各プ
レーヤの前記ゲームに参加する複数のプレーヤの中における相対的な序列を判定する序列判定処理を実行する第1判定手段と、
前記序列判定処理の結果に基づいて、前記ゲームに参加するプレーヤ毎に、該当するプレーヤが操作するプレーヤキャラクタによって当該ゲーム中に達成すべき達成条件を設定する設定手段と、
所与のタイミングで、前記プレーヤ毎に、前記設定された達成条件を達成したか否かを判定する条件達成判定処理を実行する第2判定手段と、
前記条件達成判定処理の結果を、該当するプレーヤに提示する提示手段と、
を備える、構成を有している。
【0010】
この構成により、本発明は、ゲームに参加する個々のプレーヤ(以下、「参加プレーヤ」ともいう。)の能力やレベルなどに応じて、ゲームをクリアする際のクリア条件やゲーム中に獲得可能なアイテムの獲得条件などのゲーム中に達成すべき条件を変化させることができるので、レベル(ゲームに対するプレーヤのレベル、ゲームレベル又はプレーヤレベル)の差や能力差が大きい複数の参加プレーヤによってゲームが実行された場合であっても、個々のプレーヤがそれぞれゲームを興趣することができる。
【0011】
すなわち、本発明は、例えば、レベルや能力の低いプレーヤ(以下、「低レベルプレーヤ」という。)がレベルや能力の高いプレーヤ(以下、「高レベルプレーヤ」という。)に混在した状態でゲームが実行されたとしても、高レベルプレーヤだけでなく、低レベルプレーヤであっても、達成条件さえ具備すれば特典などを獲得させることができる。
【0012】
したがって、本発明は、レベル差や能力差を気にすることなく種々の複数のプレーヤが複数のプレーヤによって実行されるゲームを実現することができるので、多くのプレーヤを幅広く参加させることができる。
【0013】
特に、本発明は、100人以上などの大人数のプレーヤを集めてゲームを実行する場合には、参加するプレーヤを集めてゲームを開始するまでの期間を短期間にすることがでるので、参加を希望するプレーヤを長時間待たせることなく、ゲームを実行させることができる。
【0014】
すなわち、本発明は、複数のプレーヤの参加型のゲームにおいて、プレーヤの待機期間を抑制して迅速なゲームの提供を行うことができる。
【0015】
この結果、本発明は、プレーヤの待機時間があることによって生ずる不満を解消することができるとともに、ゲーム全体を活性化させることができる。
【0016】
なお、「複数のプレーヤが参加するゲーム」としては、RPG、レースゲーム、アクションゲーム、対戦ゲーム、コミュニケーションゲーム、シューティングゲームなどの複数のプレーヤがプレーヤキャラクタを用いて実行するゲームであればよい。ただし、例えば、バトルロワイヤル形式などの多人数のプレーヤ間によって対戦する対戦ゲームに、本発明を適用することが好ましい。
【0017】
特に、このようなゲームを実行する場合においては、参加を希望するプレーヤを、人数を制限して、又は、人数制限なく参加させてもよいし、プレーヤのゲームレベルやプレーヤが存在する地域(ネットワークを用いてゲームを実行際のネットワーク的な距離)などに基づいて参加するプレーヤをマッチングさせるマッチング処理を実行してもよい。
【0018】
また、「プレーヤ関連情報」には、プレーヤに関するプレーヤ情報の他に、当該プレーヤの操作対象となるプレーヤキャラクタに関する情報も含まれる。特に、プレーヤ関連情
報は、今までのゲームにおける成績やアイテムの獲得などの実績を含み、ゲーム結果に基づく情報などである。
【0019】
例えば、プレーヤ情報には、ゲームレベル、能力、経験値、ゲーム履歴(ゲームに参加した総時間や参加回数)、及び、課金履歴(課金日や課金額を含む)が含まれ、プレーヤキャラクタ情報には、キャラクタレベル、各能力を規定するパラメータ、属性、戦闘回数、及び、保有するアイテム(種別や能力値を含む。)が含まれる。
【0020】
そして、「複数のプレーヤの中における位置付け」には、
(A1)例えば、ゲーム上設定され、ゲームの進行などに基づいてプレーヤが獲得したレベルなどプレーヤが属するレベル(プレーヤのゲームレベル/プレーヤレベル)、
(A2)保有しているアイテム(武器)の有無(複数のアイテムの組み合わせも含む。)若しくはレベル(最高レベルのアイテムのレベル若しくは複数のアイテムの平均のレベル)、
(A3)プレーヤキャラクタ(能力に基づく強さ)のレベル、
(A4)得点や経験値などのパラメータの値、
(A5)ゲームに参加した総時間、参加回数、若しくは、他のプレーヤとの対戦履歴、又は、
(A6)複数のプレーヤによって構成されるグループのゲームの進行などによって定まるレベル、
に基づく各プレーヤの順位付け、偏差値の算出、又は、属する範囲(ランク)への分類などが含まれる。
【0021】
さらに、「達成条件」としては、例えば、序列が高い場合には、達成条件を成立し難い厳しい条件、又は、序列が低い場合には、達成条件を成立しやすい容易な条件が設定される。
【0022】
特に、「達成条件」としては、条件が設定されない場合を含み、例えば、この場合には、弱者救済の観点からは、レベルや能力の低いプレーヤに対してのみ達成条件が設定される一方で、レベルや能力の高いプレーヤに対しては、達成条件が設定されない。
【0023】
上記に加えて、条件達成判定処理を実行する「所与のタイミング」としては、ゲーム中であっても、ゲーム終了後であってもよい。
【0024】
また、「条件達成判定処理の結果を、該当するプレーヤに提示する」において、「該当するプレーヤ」には、達成条件が設定されたプレーヤだけでなく、当該プレーヤが属するチームの各プレーヤが含まれてもよい。
【0025】
そして、当該「プレーヤに提示する」には、ゲーム中にゲーム画面上に重複表示してもよいし、音によって提示することも含まれる。
【0026】
(2)また、本発明は、
前記第1判定手段が、
前記プレーヤ関連情報として、前記各プレーヤの過去のゲームにおいて各プレーヤに設定された目標達成度合いを示す情報に基づいて、前記各プレーヤの序列を判定する、構成を有している。
【0027】
この構成により、本発明は、各プレーヤの実力が反映されたゲーム結果となる目標達成度合いに基づいて、各プレーヤの序列を判定することができるので、各プレーヤに対する適切な達成条件を設定することができる。
【0028】
したがって、本発明は、各プレーヤのレベルや能力に沿ったゲームを実行することができるので、レベル差や能力差を気にすることなく種々の複数のプレーヤが複数のプレーヤによって実行されるゲームを実現することができる。
【0029】
(3)また、本発明は、
前記第1判定手段が、
前記プレーヤ関連情報として、前記目標達成度合い及び前記各プレーヤの過去のゲームの結果の情報に基づいて、前記各プレーヤの序列を判定する、構成を有している。
【0030】
この構成により、本発明は、各プレーヤの適切な実力と客観的な指標に基づいて、各プレーヤの序列を判定することができるので、各プレーヤに対する適切な達成条件を設定することができる。
【0031】
したがって、本発明は、各プレーヤのレベルや能力に沿ったゲームを実行することができるので、レベル差や能力差を気にすることなく種々の複数のプレーヤが複数のプレーヤによって実行されるゲームを実現することができる。
【0032】
(4)また、本発明は、
請求項1に記載のゲームシステムにおいて、
前記条件達成判定処理の結果に基づいて、前記達成条件を具備したプレーヤキャラクタ又は当該プレーヤキャラクタを操作するプレーヤに対して所与の特典を付与する特典付与制御手段を更に備える、構成を有している。
【0033】
この構成により、本発明は、所与の特典として、達成条件を具備したプレーヤキャラクタ又はプレーヤに対してゲームに用いるアイテム(ライフを含む。)・ゲーム内通貨・府プレーヤキャラクタの新たな能力(特殊能力など)・ポイントを付与し、エネルギーパラメータ若しくは能力パラメータなどのゲーム中に変動するパラメータの値を回復させ、又は、ガチャなどの抽選手段における当選確率(レア度の当選確率も含む。)を変更することができる。
【0034】
したがって、本発明は、レベル差又は能力差に関係なく、積極的にゲームに参加させるモチベーションを提供することができる。
【0035】
なお、「特典の付与」には、例えば、ポイント・経験値・所与の能力の能力値などのパラメータ、得点、プレーヤキャラクタが使用するアイテムや能力、ゲーム内通貨、及び、ガチャを実行する権利や当該ガチャによって獲得するアイテムの当選確率やレア度を変更するための権利などが含まれる。
【0036】
特に、「特典」は、プレーヤのレベルのレベル差や能力差が無関係に達成条件を具備した場合には付与されるが、当該レベルや能力が高いほど、当該レベルや能力が低いプレーヤのプレーヤキャラクタが達成条件を具備した場合に比べて、付与される特典の価値が高くなることが好ましい。
【0037】
(5)また、本発明は、
前記特典付与制御手段が、
前記達成条件が数量に関する条件の場合には、当該達成条件を超える数量に応じて、前記付与する特典を変化させる、構成を有している。
【0038】
この構成により、本発明は、達成条件以上の特典や経験値、アイテム数などを獲得した
場合には、量や質が向上した特典を付与させることができるので、ゲーム終了前までに達成条件を達成したとしてもさらに当該達成条件に関する数量を上積みするためにプレーヤにゲームの継続を促すことができる。
【0039】
したがって、本発明は、ゲーム終了までプレーヤにゲームの興趣性を維持させることができるので、ゲーム終了までゲームを活性化させることができる。
【0040】
なお、「特典を変化させる」とは、特典の質・レベル・レア度などを向上させること、及び、特典の量を増加させることを含む。
【0041】
(6)また、本発明は、
前記特典付与制御手段が、
前記達成条件が達成するまでの期間に応じて、前記付与する特典を変化させる、構成を有している。
【0042】
この構成により、本発明は、ゲーム開始から達成条件が達成するまでの期間が短期間であればあるほど、量や質が向上した特典を付与させることができるので、短期間で達成条件を達成させることをプレーヤに促すとともに、そのための戦略を構築させるなどプレーヤに対して新たな興趣性を提供することができる。
【0043】
なお、「特典を変化させる」とは、上記と同様に、特典の質・レベル・レア度などを向上させること、及び、特典の量を増加させることを含む。
【0044】
(7)また、本発明は、
前記特典付与制御手段が、
複数のプレーヤから構成されるチームとして前記ゲームに参加するプレーヤに対しては、前記条件達成判定処理によって同一のチームに所属するすべてのプレーヤに設定された達成条件を具備したと判定された場合には、前記付与する所与の特典を変化させ、又は、当該付与する所与の特典とともに特別な特典を追加付与する、構成を有している。
【0045】
この構成により、本発明は、レベル差や能力差があるプレーヤとチームが構成された場合であっても、又は、レベルや能力の低い若しくは高いプレーヤによってチームが構成された場合であっても、チーム戦としてのゲームの興趣性を向上させることができるとともに、いかなるプレーヤであってもゲームに興趣性をもたせることができる。
【0046】
なお、「特典を変化させ」とは、上記と同様に、特典の質・レベル・レア度などを向上させること、及び、特典の量を増加させることを含む。
【0047】
また、「特別な特典を追加付与する」とは、達成条件を具備することによって付与される特典の他に、ボーナス的な特典が追加して付与されることを含む。例えば、特別な特典には、個々に付与される特典と同一の特典であってもよいし、異なる特典であってもよい。
【0048】
(8)また、本発明は、
前記特典付与制御手段が、
前記条件達成判定処理によって前記達成条件を具備したと判定された場合には、該当するプレーヤの前記ゲームにおける結果に応じて、前記付与する特典を変化させる、構成を有している。
【0049】
この構成により、本発明は、プレーヤがゲーム結果についても好結果を求めることとな
るので、プレーヤのゲームの実行に対するモチベーションを向上させることができる。
【0050】
(9)また、本発明は、
前記特典付与制御手段が、
前記条件達成判定処理によって前記達成条件を具備していないと判定された場合には、該当するプレーヤに対して不利益を付与する、構成を有している。
【0051】
この構成により、本発明は、プレーヤがゲーム結果について好結果を収めなければ、不利益を被るので、プレーヤのゲームの実行に対するモチベーションを向上させることができる。
【0052】
(10)また、本発明は、
前記ゲームに参加するプレーヤ毎に設定される前記達成条件には、他のプレーヤと共同で達成すべき条件が含まれる、構成を有している。
【0053】
この構成により、本発明は、複数のプレーヤから構成されるチーム毎に達成条件を設定することができるので、チーム戦を行うゲームにおいても適用することができる。
【0054】
なお、「共同で達成すべき条件」とは、チームに属する個々のプレーヤに設定された達成条件の他に設定された条件であってもよいし、各プレーヤに設定された達成条件そのものであってもよい。
【0055】
(11)また、本発明は、
前記該当するプレーヤとは、前記達成条件が設定されたプレーヤ、又は、当該プレーヤを含む複数のプレーヤから構成されるチームに属する他のプレーヤである、構成を有している。
【0056】
この構成により、本発明は、達成条件の具備によって利益が付与されるプレーヤに各達成条件を提供させることができるので、ユーザのゲームに対する操作性を向上させることができる。
【0057】
(12)また、本発明は、
前記設定手段が、
前記序列判定処理の結果とともに、前記ゲームに参加する全プレーヤのプレーヤ関連情報に基づいて、前記プレーヤ毎の前記達成条件を設定する、構成を有している。
【0058】
この構成により、本発明は、例えば、レベルが高い他のプレーヤが多い場合には、レベルが低いプレーヤの達成条件やレベルの高いプレーヤの達成条件を全体的に低くすること、又は、レベルが低い他のプレーヤが多い場合には、レベルが低いプレーヤやレベルが高いプレーヤの達成条件を全体的に高くすることができる。
【0059】
すなわち、本発明は、参加する他のプレーヤのレベル、順位又は偏差値によっては、プレーヤの序列だけではなく、ゲーム自体の進み具合(難しさ)が変動するので、このようなゲーム状況に沿った達成条件に変化させることができる。
【0060】
したがって、本発明は、本来のゲームとのバランスを考慮して達成条件を設定することができるので、ゲームの興趣性を向上させることができる。
【0061】
(13)また、上記課題を解決するため、本発明は、
プレーヤキャラクタを用いて複数のプレーヤが参加するゲームを実行するためのプログ
ラムであって、
記憶手段に記憶されている各プレーヤに関するプレーヤ関連情報に基づいて、当該各プレーヤの前記ゲームに参加する複数のプレーヤの中における相対的な序列を判定する序列判定処理を実行する第1判定手段、
前記序列判定処理の結果に基づいて、前記ゲームに参加するプレーヤ毎に、該当するプレーヤが操作するプレーヤキャラクタによって当該ゲーム中に達成すべき達成条件を設定する設定手段、
所与のタイミングで、前記プレーヤ毎に、前記設定された達成条件を達成したか否かを判定する条件達成判定処理を実行する第2判定手段、及び、
前記条件達成判定処理の結果を、該当するプレーヤに提示する提示手段、
としてコンピュータを機能させる、構成を有している。
【0062】
この構成により、本発明は、レベル差や能力差を気にすることなく種々の複数のプレーヤが複数のプレーヤによって実行されるゲームを実現することができるので、多くのプレーヤを幅広く参加させることができる。
【0063】
また、本発明は、複数のプレーヤの参加型のゲームにおいて、プレーヤの待機期間を抑制して迅速なゲームの提供を行うことができる。
【0064】
したがって、本発明は、プレーヤの待機時間があることによって生ずる不満を解消することができるとともに、ゲーム全体を活性化させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0065】
図1】一実施形態のゲームシステムの構成を示すシステム構成の一例を示す図である。
図2】一実施形態のサーバ装置の機能ブロックを示す図である。
図3】一実施形態の端末装置の機能ブロックを示す図である。
図4】一実施形態におけるプレーヤ毎の達成条件に基づいてゲームを実行するゲーム処理の概要を説明するための図である。
図5】一実施形態において用いられるプレーヤ関連情報の例を示す図である。
図6】一実施形態における序列判定処理について説明するための図である。
図7】一実施形態における達成条件設定処理を説明するための図である。
図8】一実施形態における特典付与制御処理を説明するための図(その1)である。
図9】一実施形態における特典付与制御処理を説明するための図(その2)である。
図10】一実施形態における特典付与制御処理を説明するための図(その3)である。
図11】一実施形態におけるサーバ装置によって実行されるゲーム処理(プレーヤ毎の達成条件に基づいてゲームを実行するゲーム処理)の動作を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0066】
以下、本実施形態について説明する。なお、以下に説明する本実施形態は、特許請求の範囲に記載された本発明の内容を不当に限定するものではない。また本実施形態で説明される構成の全てが、本発明の必須構成要件であるとは限らない。
【0067】
[1]ゲームシステム
まず、図1を用いて本実施形態のゲームシステム1の概要及び概要構成について説明する。なお、図1は、本実施形態のゲームシステム1の構成を示すシステム構成の一例を示す図である。
【0068】
本実施形態のゲームシステム1は、図1に示すように、ゲームサービスを提供するサーバ装置10と、端末装置20(例えば、端末装置20A、20B、20C)とが、インターネット(ネットワークの一例)に接続可能に構成されている。
【0069】
ユーザは、端末装置20からサーバ装置10にアクセスすることにより、インターネットを介してサーバ装置10から送信されてくるゲームをプレーすることができる。さらに、ユーザは端末装置20からサーバ装置10にアクセスすることにより、他のユーザとの間でコミュニケーションを図ることができるようになっている。
【0070】
サーバ装置10は、インターネットを介して通信接続された端末装置20を用いて、ユーザにゲームをプレーさせるサービスを提供することが可能な情報処理装置である。また、サーバ装置10は、コミュニケーション型のサービスを提供するSNSサーバとして機能してもよい。ここで、SNSサーバとは、複数のユーザ間でコミュニケーションを提供することが可能なサービスを提供する情報処理装置であってもよい。
【0071】
また、サーバ装置10は、例えば、SNSサーバとして機能する場合には、提供するSNSの動作環境(API(アプリケーションプログラミングインタフェース)、プラットフォーム等)を利用して実行されるソーシャルゲーム(Social Game)をと呼ばれるゲームを提供することができるようになっている。
【0072】
特に、サーバ装置10は、端末装置20のWebブラウザ上で提供されるゲーム、例えばHTML、FLASH、CGI、PHP、shockwave、Java(登録商標)アプレット、JavaScript(登録商標)など様々な言語で作られたブラウザゲーム(Webブラウザで設置サイトを開くだけで起動するゲーム)を提供することができるようになっている。
【0073】
なお、ソーシャルゲームとは、既存のオンラインゲームとは違い、専用のクライアントソフトウェアを必要とせず、WebブラウザとSNSのアカウントのみで利用可能なゲームが含まれる。また、サーバ装置10は、ネットワークを介して他のユーザの端末(スマートフォン、パソコン、ゲーム機など)と接続し、オンラインで同時に同じゲーム進行を共有することができるオンラインゲームを提供することが可能な構成を有している。
【0074】
一方、サーバ装置10は、1つの(装置、プロセッサ)で構成されていてもよいし、複数の(装置、プロセッサ)で構成されていてもよい。
【0075】
そして、サーバ装置10の記憶領域(後述する記憶部140)に記憶される課金情報、ゲーム情報等の情報を、ネットワーク(イントラネット又はインターネット)を介して接続されたデータベース(広義には記憶装置、メモリ)に記憶するようにしてもよいし、SNSサーバとして機能する場合には、記憶領域に記憶されるプレーヤ情報記憶部146等の情報を、ネットワーク(イントラネット又はインターネット)を介して接続されたデータベース(広義には記憶装置、メモリ)に記憶するようにしてもよい。
【0076】
具体的には、本実施形態のサーバ装置10は、端末装置20のユーザ(すなわち、ゲームを実行するプレーヤ)の操作に基づく入力情報を受信し、受信した入力情報に基づいてゲーム処理を行うようになっている。そして、サーバ装置10は、ゲーム処理結果を端末装置20に送信し、端末装置20は、サーバ装置10から受信したゲーム処理結果を端末装置20にユーザに閲覧可能に提供する各種の処理を行うようになっている。
【0077】
端末装置20は、スマートフォン、携帯電話、PHS、コンピュータ、ゲーム装置、PDA、携帯型ゲーム機等、画像生成装置などの情報処理装置であり、インターネット(WAN)、LANなどのネットワークを介してサーバ装置10に接続可能な装置である。なお、端末装置20とサーバ装置10との通信回線は、有線でもよいし無線でもよい。
【0078】
また、端末装置20は、Webページ(HTML形式のデータ)を閲覧可能なWebブラウザを備えている。すなわち、端末装置20は、サーバ装置10との通信を行うための通信制御機能、及びサーバ装置10から受信したデータ(Webデータ、HTML形式で作成されたデータなど)を用いて表示制御を行うとともに、ユーザ操作のデータをサーバ装置10に送信するWebブラウザ機能などを備え、ゲーム画面をユーザに提供する各種の処理を実行し、ユーザによってゲームを実行させるようになっている。ただし、端末装置20は、サーバ装置10から提供されたゲーム制御情報を取得して所定のゲーム処理を実行し、ゲーム処理に基づくゲームを実行してもよい。
【0079】
具体的には、端末装置20は、所定ゲームを行う旨の要求をサーバ装置10に対して行うと、サーバ装置10のゲームサイトに接続され、ゲームが開始される。特に、端末装置20は、必要に応じてAPIを用いることにより、SNSサーバとして機能するサーバ装置10に所定の処理を行わせ、又は、SNSサーバとして機能するサーバ装置10が管理するプレーヤ情報記憶部146を取得させてゲームを実行する構成を有している。
【0080】
[2]サーバ装置
次に、図2を用いて本実施形態のサーバ装置10について説明する。なお、図2は、本実施形態のサーバ装置10の機能ブロックを示す図である。また、本実施形態のサーバ装置10は図2の構成要素(各部)の一部を省略した構成としてもよい。
【0081】
サーバ装置10は、管理者やその他の入力に用いるための入力部120、所定の表示を行う表示部130、所定の情報が記憶された情報記憶媒体180、端末装置20やその他と通信を行う通信部196、主に提供するゲームに関する処理を実行する処理部100、及び、主にゲームに用いる各種のデータを記憶する記憶部140を含む。
【0082】
入力部120は、システム管理者等がゲームに関する設定やその他の必要な設定、データの入力に用いるものである。例えば、本実施形態の入力部120は、マウスやキーボード等によって構成される。
【0083】
表示部130は、システム管理者用の操作画面を表示するものである。例えば、本実施形態の表示部130は、液晶ディスプレイ等によって構成される。
【0084】
情報記憶媒体180(コンピュータにより読み取り可能な媒体)は、プログラムやデータなどを格納するものであり、その機能は、光ディスク(CD、DVD)、光磁気ディスク(MO)、磁気ディスク、ハードディスク、磁気テープ、或いはメモリ(ROM)などによって構成される。
【0085】
通信部196は、外部(例えば、端末、他のサーバや他のネットワークシステム)との間で通信を行うための各種制御を行うものであり、その機能は、各種プロセッサ又は通信用ASICなどのハードウェアや、プログラムなどによって構成される。
【0086】
記憶部140は、処理部100や通信部196などのワーク領域となるもので、その機能は、RAM(VRAM)などによって構成される。なお、記憶部140に記憶される情報は、データベースで管理してもよい。
【0087】
また、本実施形態の記憶部140は、主記憶部142の他に、ゲームに関する情報を示すゲーム情報が記憶されるゲームデータ記憶部144と、各プレーヤに関する情報、プレーヤのゲームに関する情報、及び、各プレーヤが操作するプレーヤキャラクタに関する情報を含むプレーヤ関連情報が記憶されるプレーヤ情報記憶部146と、を有している。
【0088】
特に、ゲームデータ記憶部144には、ゲームが実施されるゲームフィールドの情報、及び、各種の判定に用いる条件情報、ゲームフィールド上の各オブジェクトの情報、各オブジェクトを変更するための情報、各種のテーブル情報、ゲームに使用可能なプレーヤキャラクタに関する情報などが記憶される。
【0089】
また、プレーヤ情報記憶部146には、プレーヤ毎に、プレーヤ関連情報として、プレーヤに関する情報の他に、当該プレーヤが操作するプレーヤキャラクタに関する情報が記憶される。
【0090】
なお、プレーヤ関連情報は、例えば、今までのゲームにおける成績や獲得したアイテムなどのゲーム結果、及び、後述の達成条件における目標達成度合いを含み、後述する複数のプレーヤの中における相対的な序列を判定する際に用いられる。
【0091】
処理部100は、記憶部140内の主記憶部142をワーク領域として各種処理を行う。処理部100の機能は各種プロセッサ(CPU、DSP等)、ASIC(ゲートアレイ等)などのハードウェアや、プログラムにより実現できる。
【0092】
処理部100は、情報記憶媒体180に格納されるプログラム(データ)に基づいて本実施形態の種々の処理を行う。即ち情報記憶媒体180には、本実施形態の各部としてコンピュータを機能させるためのプログラム(各部の処理をコンピュータに実行させるためのプログラム)が記憶される。
【0093】
例えば、処理部100(プロセッサ)は、情報記憶媒体に記憶されているプログラムに基づいて、サーバ装置10全体の制御を行うとともに、各部間におけるデータ等の受け渡しの制御などの各種の処理を行う。さらに、端末装置20からの要求に応じた各種サービスを提供する処理を行う。
【0094】
具体的には、本実施形態の処理部100は、通信制御部101、Web処理部102、ゲーム管理部103、移動制御部104、マッチング処理部105、プレーヤ序列判定部106、達成条件設定部107、達成条件判定部108、タイマ管理部109、情報提供部110、及び、特典管理部111を少なくとも有している。
【0095】
なお、例えば、本実施形態のプレーヤ序列判定部106は、本発明の第1判定手段を構成し、達成条件設定部107は、本発明の設定手段を構成する。また、例えば、本実施形態の達成条件判定部108は、本発明の第2判定手段を構成し、情報提供部110は、本発明の提示手段を構成する。さらに、例えば、本実施形態の特典管理部111は、本発明の特典付与制御手段を構成する。
【0096】
通信制御部101は、端末装置20とネットワークを介してデータを送受信する処理を行う。すなわち、サーバ装置10は、通信制御部101によって端末装置20等から受信した情報に基づいて各種処理を行う。特に、本実施形態の通信制御部101は、プレーヤの端末装置20からの要求に基づいて、ゲーム画面を、当該プレーヤの端末装置20に送信する処理を行う。
【0097】
Web処理部102は、Webサーバとして機能する。例えば、Web処理部102は、HTTP(Hypertext Transfer Protocol)等の通信プロトコルを通じて、端末装置20にインストールされているWebブラウザ211の要求に応じてデータを送信する処理、及び、端末装置20のWebブラウザ211によって送信されるデータを受信する処理を行う。
【0098】
なお、本実施形態では、サーバ装置10がSNSサーバとしての機能も備えていている場合を例に説明するが、サーバ装置10を、ゲーム用のサーバと、SNS用のサーバと別々に形成してもよい。また、本実施形態のゲームの処理は、サーバ装置10が一部又は全部を行ってもよいし、端末装置20が一部を行ってもよい。
【0099】
ゲーム管理部103は、端末装置20と連動し、仮想空間としてのゲーム空間を構築し、当該端末装置20を介して入力されたプレーヤの操作に基づいて、複数のプレーヤによって対戦すると戦闘若しくは格闘などを行うバトルゲーム、アクションゲーム、RPG、音ゲーム、又は、スポーツゲームなどの各種の対戦ゲームに関する各種のゲーム処理を実行する。
【0100】
また、ゲーム管理部103は、対戦ゲームを実行する場合には、当該対戦ゲームの実行中に、個人間又はグループ間の戦闘などの対戦(以下、「個人間対戦」、又は、「グループ間対戦」という。)に関するゲーム処理を実行する。
【0101】
移動制御部104は、端末装置20に入力されたゲームに参加するプレーヤの操作入力に応じて、各プレーヤの操作対象となるプレーヤキャラクタ(以下、「対象プレーヤキャラクタ」ともいう。)におけるゲーム空間内における移動を制御する。
【0102】
マッチング処理部105は、プレーヤのレベルや能力、プレーヤキャラクタの種別やレベル(能力を含む。)、又は、プレーヤが操作する端末装置20が存在する地域などのプレーヤ関連情報に基づいて、ゲームに参加するプレーヤを特定するマッチング処理を実行する。
【0103】
プレーヤ序列判定部106、マッチング処理によって参加が決定した各プレーヤのプレーヤ関連情報に基づいて、当該各プレーヤのゲームに参加する複数のプレーヤの中における各プレーヤの相対的な序列(例えば、ランク、順位又は偏差値)を判定する序列判定処理を実行する。
【0104】
達成条件設定部107は、ゲーム開始前に、又は、ゲーム中に、序列判定処理の結果に基づいて、ゲームに参加するプレーヤ毎に、該当するプレーヤが操作するプレーヤキャラクタによって当該ゲーム中に達成すべき達成条件を設定する。
【0105】
達成条件判定部108は、ゲーム中又はゲーム終了後などの所与のタイミングで、プレーヤ毎に、設定された達成条件を達成したか否かを判定する条件達成判定処理を実行する。
【0106】
タイマ管理部109は、タイマ機能を有し、ゲームの進行状況を管理するために用いる。特に、タイマ管理部109は、ゲーム管理部103と連動し、現在時刻や予め設定された時刻を各部に出力する。また、タイマ管理部109は、各端末装置20と同期を取るために用いられる。
【0107】
情報提供部110は、端末装置20によってゲームを処理させるため各種のゲーム情報を生成して該当する端末装置20に提供する。
【0108】
特に、情報提供部110は、各プレーヤの対象プレーヤキャラクタを該当する端末装置20によって制御するための情報(すなわち、ゲーム情報)を生成し、生成したゲーム情報を該当する端末装置20に提供する。
【0109】
また、情報提供部110は、プレーヤ毎に判定された条件達成判定処理の結果を、該当
するプレーヤに提示するためも、所定の情報を端末装置20に提供する。
【0110】
特典管理部111は、条件達成判定処理の結果に基づいて、前記達成条件を具備したプレーヤキャラクタ又は当該プレーヤキャラクタを操作するプレーヤに対して所与の特典を付与する。
【0111】
[3]端末装置
次に、図3を用いて本実施形態の端末装置20について説明する。なお、図3は、本実施形態における端末装置の構成を示す機能ブロック図の一例である。また、本実施形態の端末装置20は図3の構成要素(各部)の一部を省略した構成としてもよい。
【0112】
入力部260は、プレーヤが操作データを入力するためのものであり、その機能は、タッチパネル又はタッチパネル型ディスプレイなどにより実現できる。すなわち、入力部260は、画像が表示される画面上における2次元の指示位置座標(x,y)を検出可能な検出部262を備えている。例えば、入力部260は、接触検出領域(タッチパネル)における、2次元の接触位置座標(x,y)を検出可能な検出部262を備えている。
【0113】
なお、表示画面(以下、特別な場合を除き「タッチパネル」という。)12への接触操作は、指先を用いて行うようにしてもよいし、タッチペンなどの入力機器を用いて行うようにしてもよい。
【0114】
また、入力部260は、指示位置以外の操作情報(操作信号)を入力可能なボタンやレバー、キーボード、ステアリング、マイク、加速度センサなどを備えていてもよい。
【0115】
記憶部270は、処理部200や通信部296などのワーク領域となるもので、その機能はRAM(VRAM)などにより実現できる。そして、本実施形態の記憶部270は、ワーク領域として使用される主記憶部271と、最終的な表示画像等が記憶される画像バッファ272と、提供するゲームに関しプレーヤに関する情報を示すプレーヤ情報記憶部273と、テーブルデータなどのゲームを実行する上で必要な各種のデータを記憶するゲームデータ記憶部274と、を含む。なお、これらの一部を省略する構成としてもよいし、サーバ装置10の記憶部140がその一部を構成してもよい。
【0116】
情報記憶媒体280(コンピュータにより読み取り可能な媒体)は、プログラムやデータなどを格納するものであり、その機能は、光ディスク(CD、DVD)、光磁気ディスク(MO)、磁気ディスク、ハードディスク、磁気テープ、或いはメモリ(ROM)などにより実現できる。
【0117】
また、情報記憶媒体280には、本実施形態の各部としてコンピュータを機能させるためのプログラム(各部の処理をコンピュータに実行させるためのプログラム)を記憶することができる。なお、処理部200は、後述するように、情報記憶媒体280に格納されるプログラム(データ)に基づいて本実施形態の種々の処理を行う。
【0118】
表示部290は、本実施形態により生成された画像を出力するものであり、その機能は、CRT、LCD、タッチパネル型ディスプレイ、或いはHMD(ヘッドマウントディスプレイ)などにより実現できる。
【0119】
特に、本実施形態では表示部290は、タッチパネルディスプレイを用いることによりプレーヤがゲーム操作を行う入力部260としても機能する。ここでタッチパネルとして、例えば抵抗膜方式(4線式、5線式)、静電容量方式、電磁誘導方式、超音波表面弾性波方式、赤外線走査方式などのタッチパネルを用いることができる。
【0120】
音出力部292は、本実施形態により生成された音を出力するものであり、その機能は、スピーカ、或いはヘッドフォンなどにより実現できる。
【0121】
通信部296は、外部(例えばホスト装置や他の端末装置)との間で通信を行うための各種制御を行うものであり、その機能は、各種プロセッサ又は通信用ASICなどのハードウェアや、プログラムなどにより実現できる。
【0122】
なお、端末装置20は、サーバ装置10が有する情報記憶媒体や記憶部270に記憶されている本実施形態の各部としてコンピュータを機能させるためのプログラムやデータを、ネットワークを介して受信し、受信したプログラムやデータを情報記憶媒体280や記憶部270に記憶してもよい。このようにプログラムやデータを受信して端末装置20を機能させる場合も本発明の範囲内に含めることができる。
【0123】
処理部200(プロセッサ)は、入力部260からの入力データやプログラムなどに基づいて、サーバ装置10と連動して、ゲーム処理、画像生成処理、或いは音生成処理などの処理を行う。
【0124】
特に、本実施形態においては、ゲーム処理としては、ゲーム開始条件が満たされた場合にゲームを開始する処理、ゲームを進行させる処理、プレーヤキャラクタ、他のプレーヤキャラクタなどのオブジェクトを配置する処理、オブジェクトを表示する処理、ゲーム結果を演算する処理、或いはゲーム終了条件が満たされた場合にゲームを終了する処理などが含まれる。
【0125】
また、処理部200は、記憶部270をワーク領域として各種処理を行う。処理部200の機能は各種プロセッサ(CPU、DSP等)、ASIC(ゲートアレイ等)などのハードウェアや、プログラムにより実現できる。
【0126】
特に、本実施形態の処理部200は、オブジェクト空間設定部210と、表示制御部212、入力受付処理部213と、ゲーム制御部214と、ゲーム演算部215と、仮想カメラ制御部216と、ゲーム管理部217と、描画部220と、音処理部230とを含む。また、これらの一部を省略する構成としてもよい。
【0127】
オブジェクト空間設定部210は、オブジェクト(プレーヤキャラクタ、移動体、他のプレーヤキャラクタ)、移動経路、建物、樹木、柱、壁、マップ(地形)などの表示物を表す各種オブジェクト(スプライト、ビルボード、ポリゴン、自由曲面又はサブディビジョンサーフェスなどのプリミティブ面で構成されるオブジェクト)をオブジェクト空間に配置設定する処理を行う。
【0128】
具体的には、オブジェクト空間設定部210は、オブジェクト(モデルオブジェクト)の位置や回転角度(向き、方向と同義)を決定し、その位置(X、Y)或いは(X、Y、Z)にその回転角度(X、Y軸回りでの回転角度)或いは(X、Y、Z軸回りでの回転角度)でオブジェクトを配置する。
【0129】
ここで、オブジェクト空間とは、いわゆる仮想2次元空間、仮想3次元空間の両方を含む。2次元空間とは、例えば2次元座標(X,Y)においてオブジェクトが配置される空間であり、3次元空間とは、例えば3次元座標(X,Y,Z)においてオブジェクトが配置される空間である。
【0130】
そして、オブジェクト空間を2次元空間とした場合には、複数のオブジェクトそれぞれ
について設定された優先順位に基づいてオブジェクトを配置する。例えば、奥側にあるように見せたいオブジェクト(スプライト)から順にオブジェクトを配置し、手前側にあるように見せたいオブジェクトを重ねて配置する処理を行うことができる。
【0131】
また、描画サイズが大きなオブジェクトを画像の下方に配置し、描画サイズが小さなオブジェクトを画像の上方に配置すれば、画面の上方に対応するオブジェクト空間が奥側にあるように見せることができ、画面の下方に対応するオブジェクト空間が手前側にあるように見せることができる。
【0132】
なお、オブジェクト空間を3次元空間とした場合には、ワールド座標系にオブジェクトを配置する。
【0133】
表示制御部212は、サーバ装置10から送信された情報に基づいて、ゲームフィールド内に移動不能状態の再発防止をするために必要な情報を表示部290に表示させる。
【0134】
入力受付処理部213は、入力部260によって入力されたプレーヤの入力指示を受け付けるとともに、受け付けた入力指示をゲーム制御部214、サーバ装置10、又は、その双方に出力する。
【0135】
ゲーム制御部214は、サーバ装置10と連動し、入力受付処理部213によって受け付けたコマンドに基づくゲーム処理を実行する。
【0136】
特に、ゲーム制御部214は、サーバ装置10から送信されたゲームに関する各種の情報(ゲーム情報、プレーヤキャラクタの移動に関する情報(移動判定に関する情報を含む。)、移動状態に関する情報、移動不能状態からの救済する救済処理に関する情報、又は、移動不能状態が発生した際の再発防止に関する情報)と、入力受付処理部213によって受け付けたコマンド(すなわち、入力指示)と、に基づいて、操作対象となるキャラクタ(すなわち、プレーヤキャラクタ)に対する制御、又は、他のプレーヤのプレーヤキャラクタやその他の付随するキャラクタに対する制御を実行する。
【0137】
例えば、本実施形態のゲーム制御部214は、アクションゲームを含む対戦ゲームやシューティングゲームの場合には、敵キャラクタに対する攻撃や味方キャラクタに対する能力回復などのサポート、又は、シミュレーションゲームの場合には、作物の作成や建物建築などの所定の作業を実行する。
【0138】
一方、ゲーム制御部214は、オブジェクト空間内における移動体オブジェクト(特に、プレーヤキャラクタや他のプレーヤキャラクタなどのキャラクタオブジェクト)等の操作対象のキャラクタオブジェクトの移動演算を行う。
【0139】
すなわち、ゲーム制御部214は、サーバ装置10と連動し、当該サーバ装置10から送信されたゲーム情報、及び、入力部260によりプレーヤが入力した入力データ又はプログラム(移動アルゴリズム)や各種データ(モーションデータ)などに基づいて、移動体オブジェクトをオブジェクト空間内で移動させ、又は、移動体オブジェクトの動作(モーション、アニメーション)を制御するための処理を行う。
【0140】
具体的には、本実施形態のゲーム制御部214は、オブジェクトの移動情報(移動方向、移動量、移動速度、位置、回転角度、或いは加速度)や動作情報(各パーツオブジェクトの位置、或いは回転角度)を、1フレーム毎に順次求めるシミュレーション処理を行う。ここでフレームとは、オブジェクトの移動処理、動作処理(シミュレーション処理)や画像生成処理を行う時間の単位である。そして、本実施形態では、フレームレートは、固
定としてもよいし、処理負荷に応じて可変としてもよい。
【0141】
なお、ゲーム制御部214は、3次元のオブジェクト空間において入力方向に基づいてオブジェクトを移動させる処理を実行する。例えば、ゲーム制御部214は、予め、入力方向毎に移動方向を対応づけ、入力方向に対応する移動方向にオブジェクトを移動させる。
【0142】
また、ゲーム制御部214は、サーバ装置10と連動して実行してもよいし、その一部又は全部がサーバ装置10に形成されていてもよい。
【0143】
ゲーム演算部215は、種々のゲーム演算処理を行う。特に、ゲーム演算部215は、シューティングゲームの予め定められたオブジェクト空間の形成、マップに基づくオブジェクト空間の形成、ユーザの操作に応じて予め設定されたシナリオに基づくゲームの進行、プレーヤキャラクタ他のプレーヤキャラクタやその他のオブジェクトとの対戦、及び、当該対戦時のパラメータ管理などのゲームを実行する上で必要な演算処理を行う。
【0144】
なお、ゲーム演算部215は、サーバ装置10と連動して実行するが、その一部又は全部がサーバ装置10に形成されていてもよい。
【0145】
仮想カメラ制御部216は、所与の視点から見えるゲーム空間の画像であって、奥行きがあるように見える画像を生成する。この場合に、仮想カメラ制御部216が、オブジェクト空間内の所与(任意)の視点から見える画像を生成するための仮想カメラ(視点)の制御処理を行う。具体的には、仮想カメラの位置(X、Y、Z)又は回転角度(X、Y、Z軸回りでの回転角度)を制御する処理(視点位置や視線方向を制御する処理)を行う。
【0146】
例えば、仮想カメラによりオブジェクト(例えば、キャラクタ、ボール、車)を後方から撮影する場合には、オブジェクトの位置又は回転の変化に仮想カメラが追従するように、仮想カメラの位置又は回転角度(仮想カメラの向き)を制御する。
【0147】
この場合には、ゲーム制御部214で得られたオブジェクトの位置、回転角度又は速度などの情報に基づいて、仮想カメラを制御できる。或いは、仮想カメラを、予め決められた回転角度で回転させたり、予め決められた移動経路で移動させる制御を行ってもよい。また、この場合には、仮想カメラの位置(移動経路)又は回転角度を特定するための仮想カメラデータに基づいて仮想カメラを制御する。
【0148】
なお、仮想カメラをプレーヤキャラクタの視点として設定してもよい。また、仮想カメラ(視点)が複数存在する場合には、それぞれの仮想カメラについて上記の制御処理が行われる。
【0149】
ゲーム管理部217は、サーバ装置10と連動し、入力部260を介して入力されたプレーヤの操作に基づいて、各プレーヤにおいて対戦ゲーム等のゲームに使用するプレーヤキャラクタ及び各種のアイテムを設定し、プレーヤ情報記憶部273に登録する。
【0150】
描画部220は、サーバ装置10から送信された画像生成に関する各種の情報、及び、処理部200で行われる種々の処理(ゲーム処理)の結果に基づいて描画処理を行い、これにより画像を生成し、表示部(ディスプレイ)290に出力する。
【0151】
特に、描画部220が生成する画像は、いわゆる2次元画像であってもよいし、いわゆる3次元画像であってもよい。特に、描画部220は、オブジェクト空間における仮想カメラから見える画像であって、画面上に表示する画像を生成する。
【0152】
ここで、2次元画像を生成する場合には、描画部220は、設定された優先度が低いオブジェクトから順に描画して、オブジェクト同士が重なる場合には、優先度の高いオブジェクトを上書きして描画する。
【0153】
また、3次元画像を生成する場合には、本実施形態の描画部220は、まずオブジェクト(モデル)の各頂点の頂点データ(頂点の位置座標、テクスチャ座標、色データ、法線ベクトル或いはα値等)を含むオブジェクトデータ(モデルデータ)が入力され、入力されたオブジェクトデータに含まれる頂点データに基づいて、頂点処理が行われる。なお、頂点処理を行うに際して、必要に応じてポリゴンを再分割するための頂点生成処理(テッセレーション、曲面分割、ポリゴン分割)を行うようにしてもよい。
【0154】
また、頂点処理では、頂点の移動処理や、座標変換(ワールド座標変換、カメラ座標変換)、クリッピング処理、透視変換、あるいは光源処理等のジオメトリ処理が行われ、その処理結果に基づいて、オブジェクトを構成する頂点群について与えられた頂点データを変更(更新、調整)する。そして、頂点処理後の頂点データに基づいてラスタライズ(走査変換)が行われ、ポリゴン(プリミティブ)の面とピクセルとが対応づけられる。そしてラスタライズに続いて、画像を構成するピクセル(表示画面を構成するフラグメント)を描画するピクセル処理(フラグメント処理)が行われる。
【0155】
ピクセル処理では、テクスチャの読出し(テクスチャマッピング)、色データの設定/変更、半透明合成、アンチエイリアス等の各種処理を行って、画像を構成するピクセルの最終的な描画色を決定し、透視変換されたオブジェクトの描画色を画像バッファ272(フレームバッファ、ピクセル単位で画像情報を記憶できるバッファ。VRAM、レンダリングターゲット)に出力(描画)する。すなわち、ピクセル処理では、画像情報(色、法線、輝度、α値等)をピクセル単位で設定あるいは変更するパーピクセル処理を行う。
【0156】
これにより、オブジェクト空間内に設定された仮想カメラ(所与の視点)から見える画像が生成される。なお、仮想カメラ(視点)が複数存在する場合には、それぞれの仮想カメラから見える画像を分割画像として1画面に表示できるように画像を生成することができる。
【0157】
なお、描画部220が行う頂点処理やピクセル処理は、シェーディング言語によって記述されたシェーダプログラムによって、ポリゴン(プリミティブ)の描画処理をプログラム可能にするハードウェア、いわゆるプログラマブルシェーダ(頂点シェーダやピクセルシェーダ)により実現されてもよい。プログラマブルシェーダでは、頂点単位の処理やピクセル単位の処理がプログラム可能になることで描画処理内容の自由度が高く、ハードウェアによる固定的な描画処理に比べて表現力を大幅に向上させることができる。
【0158】
そして、描画部220は、オブジェクトを描画する際に、ジオメトリ処理、テクスチャマッピング、隠面消去処理、αブレンディング等を行う。
【0159】
ジオメトリ処理では、オブジェクトに対して、座標変換、クリッピング処理、透視投影変換、或いは光源計算等の処理を行う。そして、ジオメトリ処理後(透視投影変換後)のオブジェクトデータ(オブジェクトの頂点の位置座標、テクスチャ座標、色データ(輝度データ)、法線ベクトル、或いはα値等)を記憶部270に記憶する。
【0160】
テクスチャマッピングでは、記憶部270のテクスチャ記憶部に記憶されるテクスチャ(テクセル値)をオブジェクトにマッピングする処理を行う。具体的には、オブジェクトの頂点に設定(付与)されるテクスチャ座標等を用いて記憶部270のテクスチャ記憶部
からテクスチャ(色(RGB)、α値などの表面プロパティ)を読み出し、2次元の画像であるテクスチャをオブジェクトにマッピングする。この場合に、ピクセルとテクセルとを対応づける処理や、テクセルの補間としてバイリニア補間などを行う。
【0161】
なお、本実施形態では、オブジェクトを描画する際に、所与のテクスチャをマッピングする処理を行うようにしてもよい。この場合には、マッピングされるテクスチャの色分布(テクセルパターン)を動的に変化させることができる。
【0162】
また、この場合において、色分布(ピクセルパターン)が異なるテクスチャを動的に生成してもよいし、複数の色分布が異なるテクスチャを予め用意しておき、使用するテクスチャを動的に切り替えるようにしてもよい。またオブジェクト単位でテクスチャの色分布を変化させてもよい。
【0163】
隠面消去処理では、描画ピクセルのZ値(奥行き情報)が格納されるZバッファ(奥行きバッファ)を用いたZバッファ法(奥行き比較法、Zテスト)による隠面消去処理を行う。すなわち、オブジェクトのプリミティブに対応する描画ピクセルを描画する際に、Zバッファに格納されるZ値を参照するとともに、当該参照されたZバッファのZ値と、プリミティブの描画ピクセルでのZ値とを比較し、描画ピクセルでのZ値が、仮想カメラから見て手前側となるZ値(例えば小さなZ値)である場合には、その描画ピクセルの描画処理を行うとともにZバッファのZ値を新たなZ値に更新する。
【0164】
αブレンディング(α合成)では、描画部220は、α値(A値)に基づく半透明合成処理(通常αブレンディング、加算αブレンディング又は減算αブレンディング等)を行う。なお、α値は、各ピクセル(テクセル、ドット)に関連づけて記憶できる情報であり、例えば色情報以外のプラスアルファの情報である。α値は、マスク情報、半透明度(透明度、不透明度と等価)、バンプ情報などとして使用できる。
【0165】
そして、本実施形態での描画部220は、接触検出領域に対応する表示領域に表示させる画像を生成してもよい。表示領域に表示させる画像とは、例えばオブジェクトを含む画像でもよい。
【0166】
音処理部230は、処理部200で行われる種々の処理の結果に基づいて音処理を行い、BGM、効果音、又は音声などのゲーム音を生成し、音出力部292に出力する。
【0167】
[4]本実施形態の手法
[4.1]概要
次に、図4を用いて本実施形態の手法(プレーヤ毎の達成条件に基づいてゲームを実行するゲーム処理)の概要について説明する。なお、図4は、本実施形態におけるプレーヤ毎の達成条件に基づいてゲームを実行するゲーム処理の概要を説明するための図である。
【0168】
本実施形態のサーバ装置10は、複数のプレーヤが操作する端末装置20と連動し、プレーヤキャラクタを用いて、レベル(プレーヤのゲームレベル、プレーヤレベルともいう。)の差や能力差に関係無く、複数のプレーヤが参加するゲームを実行するバトルゲーム、アクションゲーム、RPG、音ゲーム、コミュニケーションゲーム(具体的には、他のプレーヤやゲーム内のキャラクタとコミュニュケーションを図るゲーム)、又は、スポーツゲームなどのゲームを実行する構成を有している。
【0169】
また、本実施形態のサーバ装置10は、ゲームに参加する個々のプレーヤ(以下、「参加プレーヤ」ともいう。)の能力やレベルに応じて、ゲームをクリアする際のクリア条件やゲーム中に獲得可能なアイテムの獲得条件などのゲーム中に達成すべき条件を変化させ
、例えば、レベルや能力の低いプレーヤ(以下、「低レベルプレーヤ」という。)がレベルや能力の高いプレーヤ(以下、「高レベルプレーヤ」という。)に混在した状態でゲームが実行されたとしても、高レベルプレーヤだけでなく、低レベルプレーヤであっても、達成条件さえ具備すれば特典などを獲得させることが可能な構成を有している。
【0170】
さらに、本実施形態のサーバ装置10は、このように、プレーヤのレベル差や能力差に無関係に、ゲームに参加させることができるので、例えば、100人以上などの大人数の参加プレーヤを集めてゲームを実行する場合であっても、短期間に集めることが可能な構成を有している。
【0171】
すなわち、本実施形態のサーバ装置10は、複数のプレーヤの参加型のゲームにおいて、プレーヤの待機期間を抑制して迅速なゲームの提供を行うことが可能な構成を有している。
【0172】
具体的には、サーバ装置10は、例えば、図4に示すように、
(A1)参加を希望するプレーヤキャラクタをマッチングさせるマッチング処理によって参加プレーヤが確定すると(図4の[1])、
(A2)記憶されている各プレーヤに関するプレーヤ関連情報に基づいて、当該各プレーヤのゲームに参加する複数の参加プレーヤの中における相対的な序列を判定する序列判定処理を実行し(図4の[2])、
(A3)序列判定処理の結果に基づいて、ゲームに参加するプレーヤ毎に、該当するプレーヤが操作するプレーヤキャラクタによって当該ゲーム中に達成すべき達成条件を設定する達成条件設定処理を実行し(図4の[3])、
(A4)ゲーム中又はゲーム終了後などの所与のタイミングで、プレーヤ毎に、設定された達成条件を達成したか否かを判定する条件達成判定処理を実行し(図4の[4])、
【0173】
(A5)条件達成判定処理の結果を、該当する端末装置20によって該当するプレーヤに提示するための処理(以下、「判定結果提示制御処理」という。)を実行する(図4の[5])、
構成を有している。
【0174】
そして、サーバ装置10は、条件達成判定処理の結果を、該当するプレーヤに提示する際に、条件達成判定処理の結果に基づいて、達成条件を具備したプレーヤキャラクタ又当該プレーヤキャラクタを操作するプレーヤに対して所与の特典を付与する特典付与制御処理を実行する(図4の[5])構成を有している。
【0175】
なお、図4には、マッチング処理において、プレーヤA、プレーヤB及びプレーヤCがゲームへの参加を希望し、登録されたこと、序列判定処理において各ランクに判定(分類)されたこと、達成条件設定処理において、各達成条件が設定されたこと、達成条件判定処理において、各達成条件の達成の可否が判定されたこと、及び、該当する端末装置20のゲーム画面上に「達成条件が達成したこと」が提示され、かつ、所定の特典が獲得されたことが示されている。
【0176】
このような構成により、本実施形態においては、プレーヤの待機時間があることによって生ずる不満を解消することができるとともに、ゲーム全体を活性化させることができるようになっている。
【0177】
なお、本実施形態においては、「複数のプレーヤが参加するゲーム」としては、RPG、レースゲーム、アクションゲーム、対戦ゲーム、コミュニケーションゲーム、シューティングゲームなどの複数のプレーヤがプレーヤキャラクタを用いて実行するゲームであれ
ば適用できるが、以下の説明においては、バトルロワイヤル形式などの多人数のプレーヤ間によって対戦する対戦ゲームを用いて説明する。
【0178】
また、以下の対戦ゲームにおいてゲームに用いられるプレーヤキャラクタには、プレーヤによって操作されるキャラクタであってもよいし、プログラムなどのゲーム処理に従って制御され、プレーヤによって操作されないNPC(ノンプレーヤキャラクタ)であってもよい。
【0179】
さらに、以下に説明する本実施形態においては、対戦ゲームが実行されるゲーム空間は、3次元空間であってもよいし、2次元空間であってもよく、ゲームフィールドが形成されている空間であればよい。
【0180】
[4.2]プレーヤ関連情報
次に、図5を用いて、本実施形態におけるプレーヤ関連情報について説明する。なお、図5は、本実施形態において用いられるプレーヤ関連情報の例を示す図である。
【0181】
本実施形態のプレーヤ関連情報は、上述のように、プレーヤ毎に、プレーヤに関する情報の他に、当該プレーヤが操作するプレーヤキャラクタに関する情報を含み、プレーヤ情報記憶部146に記憶される。
【0182】
例えば、プレーヤ関連情報には、図5に示すように、
(A1)プレーヤのニックネームやプレーヤID及びチームに属している場合には、所属チーム名やそのID(以下、「所属情報」という。)、
(A2)現在の得点、経験値、又は、獲得した報酬若しくはゲーム時間などの個人及びチームの成績に関する情報(以下、「成績情報」ともいう。)、
(A3)プレーヤキャラクタの特性・属性・レベル(以下、「キャラクタレベル」という。)及び当該プレーヤキャラクタが有するアイテムの種別(アイテムの能力も含む)に関する情報(以下、「キャラクタ情報」という。)、
(A4)他のプレーヤキャラクタや他のチームとの対戦ゲームにおける他のプレーヤキャラクタや他のチームとの戦闘回数や勝敗数などの戦績に関する情報(以下、「戦績情報」という。)、
(A5)ライフエネルギーなどの各プレーヤキャラクタの勝敗に直結するパラメータ、又は、各能力を規定するパラメータの値、
(A6)ゲームを初めて実行してからの総時間(以下、「ゲーム総時間」ともいう。)や新規登録した日からの利用期間などのゲーム履歴に関する情報(以下、「ゲーム履歴情報」という。)
(A7)課金履歴及び課金額などの課金に関する情報(以下、「課金情報」という。)、(A8)プレーヤが操作する端末装置20の存在する地域に関する情報(以下、「地域情報」という。)、並びに、
(A9)プレーヤ毎に設定された達成条件を示す達成条件情報、当該達成条件によって設定されたアイテムなどの達成条件を達成するために必要な各種の情報(以下、「達成条件関連情報」ともいう。)、及び、特典付与に関する情報(以下、「特典付与情報」という。)
が記憶される。
【0183】
なお、プレーヤ関連情報に含まれる各情報は、予め定められたタイミング毎に更新される。例えば、予め定められたタイミングとしては、所与の期間毎(5分毎など)、プレーヤがログアウトするタイミング、ゲーム内の所定の時刻(朝8:00など)、所定のイベントが発生したタイミングなどが含まれる。
【0184】
また、プレーヤ関連情報に含まれる戦績情報、課金情報、ゲーム履歴情報、達成条件関連情報、特典付与情報などは、過去に実施したゲームの情報(ゲーム結果の情報)も含まれる。
【0185】
特に、過去のゲームにおける達成条件関連情報においては、各ゲームにおける目標達成度合いの情報も含む。例えば、目標達成度合いの情報は、達成条件によって定まった順位とゲーム終了後の実際の順位差などの差異を数値化した値を示す。
【0186】
さらに、エネルギーパラメータ情報は、例えば、対戦ゲームにおいては、基本的には、ゲーム中に他のプレーヤキャラクタからの攻撃などの干渉を受けた際に、リアルタイムで減少し、食事や休息などの回復行動を行った場合にリアルタイムで増加する情報であって、例えば、値が「0」になった場合に、当該プレーヤのゲームがゲームオーバとする情報である。
【0187】
[4.3]マッチング処理
次に、本実施形態におけるマッチング処理について説明する。
【0188】
本実施形態のマッチング処理部105は、プレーヤのゲームレベルや能力(経験値、クリアしたステージ数又はゲーム実績(成績)など)、プレーヤキャラクタの種別やレベル(能力を含む。)、又は、プレーヤが操作する端末装置20が存在する地域などのプレーヤ関連情報に基づいて、ゲームに参加するプレーヤを特定するマッチング処理を実行する。
【0189】
具体的には、マッチング処理部105は、ゲームに参加希望しているプレーヤの中から、各プレーヤが操作する端末装置20が同一の地域(例えばアジア地域)に属するプレーヤを予め設定された人数(例えば、100人)を抽出し、当該抽出したプレーヤを参加プレーヤとして特定するマッチング処理を実行する。
【0190】
また、各プレーヤ関連情報には、ゲームを実行するに従って獲得するゲームレベルが規定されており、マッチング処理部105は、ゲームを実行する際に、ゲームへの参加を希望するプレーヤの中から、所定の範囲内のゲームレベルを有するプレーヤ同士をマッチングさせてもよい。
【0191】
特に、この場合には、マッチング処理部105は、ゲームへの参加を希望するプレーヤの中から、上級レベルのプレーヤ(すなわち、上級レベルとみなされる所定の範囲のレベルに属するプレーヤ)、中級レベルのプレーヤ、及び、初級レベルのプレーヤなど、所定のレベルに属する人数のプレーヤを抽出してマッチングさせてもよい。
【0192】
さらに、マッチング処理部105は、ゲームへの参加を希望するプレーヤの中から、特定のアイテム(能力)を有するプレーヤ、又は、特定のプレーヤキャラクタを操作対象としているプレーヤなど、所定の条件に応じてゲームで要求されるプレーヤ数のプレーヤをマッチングさせてもよい。
【0193】
なお、本実施形態においては、マッチング処理部105は、参加締切の期限を設定し、それまでに参加を表明すれば(すなわち、端末装置20で所定の操作を実行すれば)、ゲームに参加を希望するプレーヤを人数制限なく参加させる構成を有していてもよい。
【0194】
[4.4]序列判定処理
次に、図6を用いて本実施形態における序列判定処理について説明する。なお、図6は、本実施形態における序列判定処理について説明するための図である。
【0195】
プレーヤ序列判定処理部106は、ゲーム開始時に、又は、ゲーム中に、マッチング処理によって参加が決定した各プレーヤのプレーヤ関連情報を取得し、当該取得した各プレーヤ関連情報に基づいて、当該各プレーヤのゲームに参加する複数の参加プレーヤの中におけるランク、順位、又は、偏差値を判定し、各参加プレーヤの序列を決定する序列判定処理を実行する。
【0196】
具体的には、プレーヤ序列判定処理部106は、相対的な序列の判定として、
(A1)ゲーム上設定され、ゲームの進行などに基づいてプレーヤが獲得したレベル(いままで実施したゲームによって獲得したレベル)などプレーヤが属するレベル(プレーヤのゲームレベル)、
(A2)過去に実行したゲームによって獲得したアイテムを含め、保有しているアイテム(武器)の有無(複数のアイテムの組み合わせも含む。)若しくはレベル(最高レベルのアイテムのレベル若しくは複数のアイテムの平均のレベル)、
(A3)過去に実行したゲームによって獲得したプレーヤキャラクタ(能力に基づく強さ)のレベル(プレーヤのゲームレベルとは別で個々のプレーヤキャラクタに規定されているレベル)、
(A4)過去に実行したゲームによって獲得した得点や経験値などのパラメータの値、
(A5)当該ゲームに参加した総時間(ゲーム総時間)、参加回数、若しくは、他のプレーヤとの対戦履歴、又は、
(A6)複数のプレーヤによって構成されるグループのゲームの進行などによって定まるレベル、
に基づいて、各プレーヤの順位付け、偏差値の算出、又は、属する範囲(ランク)への分類を実行する。
【0197】
例えば、プレーヤ序列判定処理部106は、上述の図4に示すように、ゲーム開始時に、又は、ゲーム中に、プレーヤ関連情報に含まれる、プレーヤのレベル(ゲームレベル)、ゲーム履歴(ゲーム総時間や参加回数)又はゲームに使用した課金額などに基づいて、参加プレーヤ中におけるランクを判定し、各参加プレーヤのランクを決定する。
【0198】
また、例えば、プレーヤ序列判定処理部106は、ゲーム開始時に、又は、ゲーム中に、プレーヤ関連情報に含まれる、既にゲームによって獲得した得点、ゲーム内通貨、又は、経験値などに基づいて、参加プレーヤ中における順位を決定し、又は、偏差値を算出する。
【0199】
なお、図4は、ゲームレベル1-10が規定されている場合であって、Sランク、Aランク、Bランク、及び、Cランクの上位から4つのランクに判定する場合には、プレーヤ序列判定処理部106は、ゲームレベル「1」~「3」をCランク、ゲームレベル「4」~「6」をBランク、ゲームレベル「7」~「9」をAランク、及び、ゲームレベル「10」をSランクと判定した場合を示している(図4の[2]を参照)。
【0200】
また、上記のランクに代えて、プレーヤA、B、C、D及びEの得点がそれぞれ「1100」点、「220」点、「587」点、「396」点及び「101」点を獲得している場合には、プレーヤ序列判定処理部106は、図6に示すように、序列判定処理として、第1位がプレーヤA、第2位がプレーヤC、第3位がプレーヤD、第4位がプレーヤB及び第5位がプレーヤEと順位付けをしてもよい。
【0201】
一方、プレーヤ序列判定処理部106は、各プレーヤの過去のゲームにおいて各プレーヤに設定された目標達成度合いを示す情報と、に基づいて、前記各プレーヤの序列を判定してもよい。
【0202】
例えば、プレーヤ序列判定処理部106は、各プレーヤにおける過去の各ゲームの達成条件に対する目標達成度合いを数値化してその平均を目標達成度合いとして算出する。
【0203】
例えば、プレーヤ序列判定処理部106は、実際に達成した条件(例えば、獲得した得点)/目標として設定された達成条件(目標の得点)×100によって目標達成度合いを算出する。
【0204】
そして、プレーヤ序列判定処理部106は、ゲーム開始時に、算出した目標達成度合い(数値化したもの)によって参加プレーヤ中におけるランクを判定して各参加プレーヤのランクを決定してもよい。
【0205】
なお、プレーヤ序列判定処理部106は、各プレーヤの過去のゲームの結果の情報と、当該過去のゲームにおいて各プレーヤに設定された目標達成度合いを示す情報と、に基づいて、前記各プレーヤの序列を判定してもよい。
【0206】
例えば、プレーヤ序列判定処理部106は、ゲーム開始時に、又は、ゲーム中に、プレーヤ関連情報に含まれる、プレーヤのレベル(ゲームレベル)、ゲーム履歴(ゲーム総時間や参加回数)又はゲームに使用した課金額などに、目標達成度合い(例えば、上記によって算出した値/100)を乗算して補正値を算出し、当該算出した補正値によって参加プレーヤ中におけるランクを判定し、各参加プレーヤのランクを決定してもよい。
【0207】
また、例えば、プレーヤ序列判定処理部106は、ゲーム開始時に、又は、ゲーム中に、プレーヤ関連情報に含まれる、既にゲームによって獲得した得点、ゲーム内通貨、又は、経験値などに目標達成度合いを乗算して補正値を算出し、当該算出した補正値によって、参加プレーヤ中における順位を決定し、又は、偏差値を算出してもよい。
【0208】
この場合には、各プレーヤの適切な実力に基づいて、各プレーヤの序列を判定すること、及び、各プレーヤに対する適切な達成条件を設定することができるので、各プレーヤのレベルや能力に沿ったゲームを実行することができるようになっている。
【0209】
[4.5]達成条件設定処理
次に、図7を用いて、本実施形態における達成条件設定処理について説明する。なお、図7は、本実施形態における達成条件設定処理を説明するための図である。
【0210】
達成条件設定部107は、ゲーム開始前に、又は、ゲーム中に、序列判定処理の結果に基づいて、ゲームに参加するプレーヤ毎に、該当するプレーヤが操作するプレーヤキャラクタによって当該ゲーム中に達成すべき達成条件を設定する達成条件設定処理を実行する。
【0211】
特に、達成条件設定部107は、ゲーム開始前に、又は、ゲーム中に、例えば、ランクや順位が高いなどの序列が高い参加プレーヤには、達成条件を成立し難い厳しい条件を設定し、ランクや順位が低いなどの序列が低い参加プレーヤには、達成条件を成立しやすい容易な条件を設定する。
【0212】
そして、達成条件設定部107は、設定した達成条件を示す情報を該当するプレーヤのプレーヤ関連情報に記憶する。
【0213】
例えば、図7に示すように、第1位がプレーヤA、第2位がプレーヤC、第3位がプレーヤD、第4位がプレーヤB及び第5位がプレーヤEと順位付けされた場合においては、
達成条件設定部107は、達成条件として、プレーヤAに対してコイン(アイテム)を10個獲得する条件、プレーヤCに対してコイン(アイテム)を7個獲得する条件、プレーヤDに対してコイン(アイテム)を4個獲得する条件、プレーヤBに対してコイン(アイテム)を2個獲得する条件、及び、プレーヤEに対してコイン(アイテム)を1個獲得する条件を設定する。
【0214】
また、達成条件設定部107は、序列判定処理の結果とともに、ゲームに参加する全参加プレーヤのプレーヤ関連情報に基づいて、プレーヤ毎の達成条件を設定してもよい。
【0215】
例えば、この場合には、達成条件設定部107は、例えば、レベルが高いプレーヤ(ランクが高いプレーヤ)が多い場合には、一般的にゲームを進行させることさえも難しくなることから、レベルが低いプレーヤも含めて達成条件を全体的に低くし、レベルが低いプレーヤ(ランクが低いプレーヤ)が多い場合には、一般的に容易にゲームを進行させることが可能となることから、達成条件を全体的に高くしてもよい。
【0216】
すなわち、達成条件設定部107は、このような場合には、参加する他のプレーヤのレベル、順位又は偏差値に基づいて、プレーヤの序列だけではなく、ゲーム自体の進み具合(難しさ)が変動を考慮し、ゲームの進行状態(容易性や困難性の変化)と達成条件のバランスを図るために、各プレーヤにおける達成条件を変化させることが可能な構成を有している。
【0217】
例えば、図4に示すように、プレーヤAがSランク、プレーヤC及びDがBランク、プレーヤBがCランク、並びに、プレーヤEがAランクの場合には、達成条件設定部107は、達成条件として、プレーヤAに対してコイン(アイテム)を7個獲得する条件、プレーヤC及びプレーヤDに対してコイン(アイテム)を3個獲得する条件、プレーヤBに対してコイン(アイテム)を1個獲得する条件、及び、プレーヤEに対してコイン(アイテム)を5個獲得する条件を設定する(図4の[3]参照)。
【0218】
一方、達成条件設定部107は、該当するプレーヤにおいては、達成条件を設定しなくてもよい。
【0219】
例えば、達成条件設定部107は、レベルや能力の高いプレーヤに対しては、そもそも勝ち抜けし、又は、優勝するなどのゲームを十分堪能することができることから、弱者救済の観点から、ゲームの報奨的な観点の高い達成条件の達成に対しては、レベルや能力の低いプレーヤに対してのみ達成条件を設定し、達成条件を設定しなくてもよい。
【0220】
なお、達成条件設定部107は、達成条件設定処理時に、達成条件を達成した際に該当するプレーヤに付与される特典(種別、数、又は、タイミングなど)を決定し、当該特典に関する情報(以下、「特典情報」という。)を、該当する達成条件情報として、記憶してもよい。
【0221】
また、本実施形態においては、達成条件を達成した際に該当するプレーヤに付与される特典(種別、数、又は、タイミングなど)が規定されている特典情報がゲームデータ記憶部144に記憶されていてもよい。
【0222】
この場合には、ゲームデータ記憶部144には、達成条件設定処理において設定される各達成条件に対応付けて特典情報が記憶されていればよい。
【0223】
[4.6]条件達成判定処理及び判定結果提示処理
次に、本実施形態における条件達成判定処理について説明する。
【0224】
達成条件判定部108は、ゲーム中又はゲーム終了後などの所与のタイミングで、参加プレーヤ毎に、各プレーヤが操作するプレーヤキャラクタによって、設定された達成条件を達成したか否かを判定する条件達成判定処理を実行する。
【0225】
具体的には、達成条件判定部108は、所与のタイミングに、参加プレーヤ毎に、プレーヤ関連情報に記憶された達成条件情報及び達成条件関連情報を参照し、参照した達成条件情報及び達成条件関連情報に基づいて、参加プレーヤ毎に、各プレーヤが操作するプレーヤキャラクタによって、設定された達成条件を達成したか否かを判定する条件達成判定処理を実行する。
【0226】
そして、達成条件判定部108は、設定された達成条件を達成した参加プレーヤの達成条件関連情報に、特典の付与に関する特典付与情報を記憶し、当該設定された達成条件が未達の参加プレーヤの達成条件関連情報に、当該達成条件が未達である旨の情報(以下、「達成条件未達情報」という。)を記憶する。
【0227】
一方、情報提供部110は、各端末装置20とそれぞれ連動して、達成条件関連情報に基づいて、判定された条件達成判定処理の結果を該当するプレーヤに提示するための判定結果提示制御処理を実行する。
【0228】
特に、情報提供部110は、達成条件を達成したプレーヤに対しては、達成条件を達成した旨、及び、獲得すべき特典(プレーヤキャラクタが使用するアイテムや能力、ゲーム内通貨、及び、ガチャを実行する権利や当該ガチャによって獲得するアイテムの当選確率やレア度を変更するための権利など)を示す特典付与情報を提示するための制御を実行する。
【0229】
また、情報提供部110は、達成条件が未達のプレーヤに対しては、達成条件に不足した条件などを含む達成条件未達情報を提示するための制御を実行する。
【0230】
[4.7]特典付与制御処理
次に、図8図10を用いて、本実施形態における特典付与制御処理について説明する。なお、図8図10は、本実施形態における特典付与制御処理を説明するための図である。
【0231】
特典管理部111は、条件達成判定処理の結果に基づいて、達成条件を具備したプレーヤキャラクタ又は当該プレーヤキャラクタを操作するプレーヤに対して、該当する特典付与情報を参照しつつ、プレーヤキャラクタが使用するアイテムや能力、ゲーム内通貨、及び、ガチャを実行する権利や当該ガチャによって獲得するアイテムの当選確率やレア度を変更するための権利などの特典を付与する。
【0232】
特に、特典管理部111は、参加プレーヤにおけるゲームレベルのレベル差や能力差に無関係に達成条件を具備した場合に、該当する参加プレーヤに特典を付与するための特典付与制御処理を実行する。ただし、特典管理部111は、当該レベルや能力が高いほど、当該レベルや能力が低いプレーヤキャラクタが達成条件を具備した場合に比べて、価値が高い特典を付与することが好ましい。
【0233】
一方、特典管理部111は、プレーヤに対してゲームを最後まで興趣させるために、特典付与制御処理として、達成条件が数量に関する条件の場合には、当該達成条件を超える数量に応じて、特典の質・レベル・レア度などを向上させること、又は、特典の量を増加させることなど、付与する特典を変化させてもよい。
【0234】
例えば、達成条件が、数量に関する条件として、所定数の特定のアイテムを獲得させ、かつ、図8(A)及び(B)に示すように、参加プレーヤのランクに応じて、当該数量の変化に対応付けて質の異なる特典としての「メダル」のアイテムを付与する場合を想定する。
【0235】
この場合には、特典管理部111は、達成条件が達成されると、図8(A)に示すように、ランクSのプレーヤに対しては、特定アイテムが所定数(例えば5個)の場合には、「銅メダル」、特定アイムが所定数+1個以上所定数+5個以内の場合には、「銀メダル」、及び、特定アイムが所定数+6個以上の場合には、「金メダル」を、特典として付与する特典付与制御処理を実行する。
【0236】
その一方、特典管理部111は、達成条件が達成されると、図8(B)に示すように、ランクCのプレーヤに対しては、特定アイムが所定数(1個)の場合には、「銅メダル」、特定アイムが所定数+1個の場合には、「銀メダル」、及び、特定アイムが所定数+2個以上の場合には、「金メダル」を、特典として付与する特典付与制御処理を実行する。
【0237】
また、特典管理部111は、達成条件を達成させるための戦略性を要求してゲームの興趣性を向上させるために、達成条件が達成するまでの期間に応じて、特典の質・レベル・レア度などを向上させること、及び、特典の量を増加させることなど、付与する特典を変化させてもよい。
【0238】
例えば、達成条件が、図9(A)及び(B)に示すように、参加プレーヤのランクに応じて、達成条件を達成させるための期間の変化に対応付けて質の異なる特典としての「メダル」のアイテムを付与する場合を想定する。
【0239】
この場合には、特典管理部111は、達成条件が達成されると、図9(A)に示すように、ランクSの参加プレータに対しては、達成条件がゲーム開始後5分以内に達成された場合には、「金メダル」、当該達成条件がゲーム開始から6分秒以上15分以内に達成した場合には、「銀メダル」、及び、当該達成条件がゲーム開始から16分以上で達成した場合には、「銅メダル」を、特典として付与する特典付与制御処理を実行する。ただし、計測は分単位で実行しているものとする。
【0240】
その一方、特典管理部111は、達成条件が達成されると、図9(B)に示すように、ランクCの参加プレータに対しては、達成条件がゲーム開始後15分以内に達成された場合には、「金メダル」、当該達成条件がゲーム開始から16分以上30分以内に達成した場合には、「銀メダル」、及び、当該達成条件がゲーム開始から31分以上で達成した場合には、「銅メダル」を、特典として付与する特典付与制御処理を実行する。ただし、同様に、計測は分単位で実行しているものとする。
【0241】
さらに、特典管理部111は、ゲームを終了時まで参加プレーヤに興趣させるために、達成条件が達成した参加プレーヤに対して、該当するプレーヤのゲームにおける結果に応じて、付与する特典を変化させてもよい。
【0242】
例えば、達成条件が、図10(A)及び(B)に示すように、参加プレーヤのランクに応じて、ゲーム終了後の得点に対応付けて質の異なる特典としての「メダル」のアイテムを付与する場合を想定する。
【0243】
この場合には、特典管理部111は、達成条件が達成されると、図10(A)に示すように、ランクSの参加プレータに対しては、得点が1000点以下の場合には、「銅メダ
ル」、得点が1001点以上2000点以下の場合には、「銀メダル」、及び、得点が2001点以上で達成した場合には、「金メダル」を、特典として付与する特典付与制御処理を実行する。
【0244】
その一方、特典管理部111は、達成条件が達成されると、図10(B)に示すように、ランクCの参加プレータに対しては、得点が200点以下の場合には、「銅メダル」、得点が201点以上500点以下の場合には、「銀メダル」、及び、得点が501点以上で達成した場合には、「金メダル」を、特典として付与する特典付与制御処理を実行する。
【0245】
なお、本実施形態においては、特典管理部111は、条件達成判定処理によって達成条件を具備していないと判定された場合(未達と判定された場合)には、該当するプレーヤに対して不利益を付与してもよい。
【0246】
例えば、特典管理部111は、達成条件を具備していないと判定された参加プレーヤに対しては、ゲーム内通貨「100」コインを徴収する。
【0247】
また、上記の実施形態においては、プレーヤに対して特典を付与することを例に説明したが、プレーヤキャラクタのレベルやランクを上げる、プレーヤキャラクタのバージョンがアップするなどプレーヤキャラクタに対して特典が付与されてもよい。
【0248】
[4.8]変形例
次に、本実施形態の変形例について説明する。
【0249】
(変形例1:チームによる共同の達成条件)
達成条件設定部107は、複数の参加プレーヤによって形成されるチームによってゲームを実行する場合には、ゲームに参加するプレーヤ毎に設定される達成条件として、ゲームに参加する他の参加プレーヤと共同で達成すべき条件を設定してもよい。
【0250】
具体的には、達成条件設定部107は、参加プレーヤが属するチームの他の参加プレーヤと共同で達成すべき達成条件(例えば、他のチームから特定のアイテムを奪取すること)を設定してもよい。
【0251】
(変形例2:チームの連帯責任による条件達成判定処理1)
達成条件判定部108は、同一チーム内における各参加プレーヤに個々に異なる達成条件を設定し、かつ、達成条件判定部108は、同一チーム内における各参加プレーヤがそれぞれ達成条件を達成した場合に、当該各参加プレーヤの達成条件が達成したと判定してもよい。
【0252】
すなわち、同一チームにプレーヤA及びプレーヤBが属する場合であって、プレーヤA及びプレーヤBの双方が達成条件を達成した場合には、達成条件判定部108は、プレーヤA及びプレーヤBとの達成条件が達成したと判定するが、プレーヤA及びのみ達成条件を達成した場合には、達成条件判定部108は、プレーヤA及びプレーヤBとも達成条件が未達と判定する。
【0253】
(変形例3:チームの連帯責任による条件達成判定処理2)
特典管理部111は、複数のプレーヤから構成されるチームとしてゲームに参加するプレーヤに対しては、条件達成判定処理によって同一のチームに所属するすべてのプレーヤに設定された達成条件を具備したと判定された場合には、付与する所与の特典を変化させ、又は、当該付与する所与の特典とともに特別な特典を追加付与してもよい。
【0254】
すなわち、特典管理部111は、レベル差や能力差があるプレーヤとチームが構成された場合であっても、又は、レベルや能力の低い若しくは高いプレーヤによってチームが構成された場合であっても、チーム戦としてのゲームの興趣性を向上させることができるとともに、いかなるプレーヤであってもゲームに興趣性をもたせることが可能な構成を有している。
【0255】
特に、特典管理部111は、付与する所与の特典の変化としては、特典の質・レベル・レア度などを向上させること、及び、特典の量を増加させることなど、付与する特典を変化させる。
【0256】
また、特典管理部111は、特別な特典の追加としては、達成条件を具備することによって付与される特典の他に、ポイントの付与、アイテムの付与、又は、エネルギーの回復など、ボーナス的な特典を追加する。
【0257】
なお、特別な特典には、個々に付与される特典と同一の特典であってもよいし、異なる特典であってもよい。
【0258】
(変形例4:チームの他の参加プレーヤへの判定結果提示制御処理)
情報提供部110は、達成条件を達成したプレーヤにおいて、当該プレーヤとともに、同一チームの他の参加プレーヤに対して、達成条件を達成した旨、及び、獲得すべき特典を示す特典付与情報を提示するための制御を実行してもよい。
【0259】
また、情報提供部110は、達成条件が未達のプレーヤにおいて、当該プレーヤとともに、同一チームの他の参加プレーヤに対して、達成条件に不足した条件などを含む達成条件未達情報を提示するための制御を実行してもよい。
【0260】
すなわち、情報提供部110は、達成条件が設定されたプレーヤだけでなく、当該プレーヤを含む複数のプレーヤから構成されるチームに属する他のプレーヤにたいしても、達成条件を達成したか否かを示す判定結果を提示する判定結果提示制御処理を実行してもよい。
【0261】
[5]本実施形態における動作
次に、図11を用いて本実施形態のサーバ装置10によって実行されるゲーム処理(プレーヤ毎の達成条件に基づいてゲームを実行するゲーム処理)の動作について説明する。
【0262】
なお、図11は、本実施形態のサーバ装置10によって実行されるゲーム処理(プレーヤ毎の達成条件に基づいてゲームを実行するゲーム処理)の動作を示すフローチャートである。
【0263】
本動作においては、ゲーム中の所定のタイミングに、達成条件判定処理の結果を該当する端末装置20に表示させる判定結果提示制御処理を実行するものとし、ゲームの終了後に特典を付与する特典付与制御処理を実行するものとして説明する。
【0264】
また、本動作においては、各プレーヤの必要なプレーヤ関連情報はプレーヤ情報記憶部146に既に登録され、かつ、該当するプレーヤ関連情報については、適宜、更新されているものとする。
【0265】
まず、マッチング処理部105は、ゲームの開始タイミングが到来すると(ステップS101)、参加を希望する複数のプレーヤの中から所定の条件を有するプレーヤを参加プ
レーヤとして抽出するマッチング処理を実行する(ステップS102)。
【0266】
次いで、プレーヤ序列判定処理部106は、マッチング処理によって参加が決定した各プレーヤのプレーヤ関連情報を取得し(ステップS103)、当該取得した各プレーヤ関連情報に基づいて、当該各プレーヤのゲームに参加する複数の参加プレーヤの中におけるランク、順位、又は、偏差値を判定し、各参加プレーヤの序列を決定する序列判定処理を実行する(スッテプS104)。
【0267】
次いで、達成条件設定部107は、序列判定処理の結果に基づいて、ゲームに参加するプレーヤ毎に、該当するプレーヤが操作するプレーヤキャラクタによって当該ゲーム中に達成すべき達成条件を設定する達成条件設定処理を実行する(ステップS105)。
【0268】
次いで、ゲーム管理部103は、対戦ゲームを開始させて当該対戦ゲームに関する各種のゲーム処理の実行を開始させる(ステップS106)。
【0269】
次いで、ゲーム管理部103は、ゲーム終了のタイミングであるか否かを判定する(ステップS107)。
【0270】
このとき、ゲーム管理部103は、ゲーム終了のタイミングでないと判定した場合には、ステップS108の処理に移行し、当該ゲーム終了のタイミングであると判定した場合には、ステップS112の処理に移行する。
【0271】
次いで、達成条件判定部108は、ステップS107の処理において、ゲーム終了のタイミングでないと判定した場合であって、ゲーム管理部103と連動し、所与のタイミングであることを検出すると(ステップS108)、参加プレーヤ毎に、設定された達成条件を達成したか否かを判定する条件達成判定処理を実行する(ステップS109)。
【0272】
次いで、達成条件判定部108は、参加プレーヤ毎に、条件達成判定処理の結果を、プレーヤ関連情報に規定する(ステップS110)。
【0273】
次いで、情報提供部110は、各端末装置20とそれぞれ連動して、達成条件関連情報に基づいて、判定された条件達成判定処理の結果を該当するプレーヤに提示するための判定結果提示制御処理を実行し(ステップS111)、ステップS107の処理に移行する。
【0274】
一方、特典管理部111は、ゲーム終了のタイミングであると判定した場合には、条件達成判定処理の結果(プレーヤ関連情報)に基づいて、達成条件を具備したプレーヤキャラクタを操作するプレーヤに対して、該当する特典付与情報を参照しつつ、所定の特典を付与し(ステップS112)、本動作を終了させる。
【0275】
なお、特典管理部111は、このとき、達成条件の達成状況(数量的な条件の場合にはその数や達成タイミング)に基づいて、付与する特典を変更してもよい。
【0276】
[6]その他
本発明は、上記実施形態で説明したものに限らず、種々の変形実施が可能である。例えば、明細書又は図面中の記載において広義や同義な用語として引用された用語は、明細書又は図面中の他の記載においても広義や同義な用語に置き換えることができる。
【0277】
本実施形態は、1のサーバ装置10によって各ゲームを端末装置20に提供してもよいし、複数のサーバ装置10を連動させてサーバシステムを構築し、各ゲームを端末装置に
提供してもよい。
【0278】
さらに、本実施形態においては、サーバ装置10によって提供されたゲームを端末装置20によって実行されているが、操作入力を除き、上記の端末装置20の処理部200の各機能及びゲームプログラムの実行をサーバ装置10で実行し、当該端末装置20は、操作入力とストリーミングによる画像表示を実行することによって、上記のゲームを実現してもよい。
【0279】
また、本実施形態においては、サーバ装置10の機能を備えた単一のゲーム装置、すなわち、サーバ装置などの他の機器に依存せず単独で動作する装置(スタンドアローン)によって実現してもよく、この場合には、複数の入力端末装置があればよい。
【0280】
そして、このようなゲーム端末装置を有線又は無線によって複数連結させ、1のゲーム装置がサーバ装置10として機能して、複数のゲーム装置によって実現することも可能である。
【0281】
また、本実施形態においては、ネットワークを通じて端末装置20と連動して実行するサーバ装置10に本発明のゲームシステムを適用しているが、タブレット型情報端末装置やパーソナルコンピュータ、又は、アミューズメントパークに設置されるゲーム装置としても適用することができる。
【0282】
本発明は、実施形態で説明した構成と実質的に同一の構成(例えば、機能、方法及び結果が同一の構成、あるいは目的及び効果が同一の構成)を含む。また、本発明は、実施形態で説明した構成の本質的でない部分を置き換えた構成を含む。また、本発明は、実施形態で説明した構成と同一の作用効果を奏する構成又は同一の目的を達成することができる構成を含む。また、本発明は、実施形態で説明した構成に公知技術を付加した構成を含む。
【0283】
上記のように、本発明の実施形態について詳細に説明したが、本発明の新規事項及び効果から実体的に逸脱しない多くの変形が可能であることは当業者には容易に理解できるであろう。したがって、このような変形例はすべて本発明の範囲に含まれるものとする。
【符号の説明】
【0284】
10 … サーバ装置
20 … 端末装置
100 … 処理部
101 … 通信制御部
102 … Web処理部
103 … ゲーム管理部
104 … 移動制御部
105 … マッチング処理部
106 … プレーヤ序列判定部
107 … 達成条件設定部
108 … 達成条件判定部
109 … タイマ管理部
110 … 情報提供部
111 … 特典管理部
120 … 入力部
130 … 表示部
140 … 記憶部
142 … 主記憶部
144 … ゲームデータ記憶部
146 … プレーヤ情報記憶部
180 … 情報記憶媒体
196 … 通信部
200 … 処理部
210 … オブジェクト空間設定部
212 … 表示制御部
213 … 入力受付処理部
214 … ゲーム制御部
215 … ゲーム演算部
216 … 仮想カメラ制御部
217 … ゲーム管理部
220 … 描画部
230 … 音処理部
270 … 記憶部
271 … 主記憶部
272 … 画像バッファ
273 … プレーヤ情報記憶部
274 … ゲームデータ記憶部
260 … 入力部
262 … 検出部
280 … 情報記憶媒体
290 … 表示部
292 … 音出力部
296 … 通信部
図1
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図11