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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-12-12
(45)【発行日】2023-12-20
(54)【発明の名称】光合波回路および光源
(51)【国際特許分類】
   G02B 6/12 20060101AFI20231213BHJP
   G02B 6/42 20060101ALI20231213BHJP
   H01S 5/0225 20210101ALI20231213BHJP
【FI】
G02B6/12 331
G02B6/42
G02B6/12 301
H01S5/0225
【請求項の数】 7
(21)【出願番号】P 2022523768
(86)(22)【出願日】2020-05-18
(86)【国際出願番号】 JP2020019672
(87)【国際公開番号】W WO2021234787
(87)【国際公開日】2021-11-25
【審査請求日】2022-08-15
(73)【特許権者】
【識別番号】000004226
【氏名又は名称】日本電信電話株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001243
【氏名又は名称】弁理士法人谷・阿部特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】阪本 隼志
(72)【発明者】
【氏名】根本 成
(72)【発明者】
【氏名】橋本 俊和
【審査官】山本 元彦
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2010/137661(WO,A1)
【文献】米国特許出願公開第2015/0003773(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2018/0128979(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G02B 6/12-6/14
G02B 6/26-6/27
G02B 6/30-6/34
G02B 6/42-6/43
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
赤色光を分岐する第1の分岐部と、
緑色光および青色光を合波する前置合波部と、
合波された前記緑色光および前記青色光を分岐する第2の分岐部と、
前記第1の分岐部からの一方の分岐光および前記第2の分岐部からの一方の分岐光を合波する主合波部と、
前記主合波部からの合波光を出力する出力導波路と、
前記第1の分岐部からの他方の分岐光を出力する第1のモニタリング用導波路と、
前記第2の分岐部からの他方の分岐光を出力する第2のモニタリング用導波路と
を備えたことを特徴とする光合波回路。
【請求項2】
前記第1のモニタリング用導波路および前記第2のモニタリング用導波路は、それぞれ、互いに近接して並置された終端部を有することを特徴とする請求項1に記載の光合波回路。
【請求項3】
前記第1のモニタリング用導波路の途中に配置され、前記主合波部と同一の構成を有するモニタリング用合波部
をさらに備えたことを特徴とする請求項1または2に記載の光合波回路。
【請求項4】
前記前置合波部または前記モニタリング用合波部の少なくとも1つは、前記主合波部の出力導波方向に対して傾いた出力導波方向を有することを特徴とする請求項3に記載の光合波回路。
【請求項5】
前記出力導波路は、前記主合波部の出力点から導波方向への延長線からずれた位置に終端部を有することを特徴とする請求項1乃至4いずれかに記載の光合波回路。
【請求項6】
前記第1のモニタリング用導波路および前記第2のモニタリング用導波路は、光路変換用の曲げ導波路であり、前記主合波部からの光の出射方向が、前記第1のモニタリング用導波路および前記第2のモニタリング用導波路の光軸に対して概ね垂直となるように構成されていることを特徴とする請求項1乃至4いずれかに記載の光合波回路。
【請求項7】
請求項1乃至6いずれかに記載の光合波回路と、
前記赤色光、前記緑色光および前記青色光をそれぞれ出力する3つのレーザダイオードと、
前記第1のモニタリング用導波路および前記第2のモニタリング用導波路に光学的に結合されたフォトダイオードと
を備えたことを特徴とするモニタリング機能付き光源。
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
本発明は、光合波回路および光源に関する。より詳細には、光の3原色など複数の波長の光を合波し、各波長の光の強度をモニタリングする光合波回路と、この光合波回路を含む光源に関する。
【0002】
眼鏡型端末、小型プロジェクタのための光源として、R(赤色光)、G(緑色光)、B(青色光)の3原色光を出力するレーザダイオード(LD)を含む光源が普及している。
【0003】
図1は、LDを用いたプロジェクタの代表的な光源を示す図である。プロジェクタ用の光源は、R、G、Bの各色の単一波長の光を出力するLD1~3と、LD1~3から出力された光をコリメート化するレンズ4~6と、それぞれの光を合波してMEMSミラー16へ出力するダイクロイックミラー10~12とを含む。1本のビームに束ねられたRGB光は、MEMSミラー16などを用いてスイープされ、LDの変調およびスイープを同期させながら、スクリーン17上に映像が投影される。レンズ4~6とダイクロイックミラー10~12との間には、ハーフミラー7~9が挿入されている。分岐した各色の光をフォトダイオード(PD)13~15によりモニタリングして、投影する映像のホワイトバランスが調整される。
【0004】
LDでは、光を出射させる共振器の前方側でモニタリング(フロントモニタリング)するのが、一般的である。図1に示したようにRGB光源から構成される光源は、LD1~3、レンズ4~6、ハーフミラー7~9、およびダイクロイックミラー10~12などのバルク光学部品を、空間光学系により組み合わせて構成される。さらにホワイトバランスの調整のためのモニタリングに、ハーフミラー7~9、PD13~15などのバルク部品が必要となる。多くのバルク部品から成る光学系は大型化し、光源の小型化が難しい。
【0005】
そこでバルク部品による空間光学系ではなく、石英系平面光波回路(Planar lightwave
circuit:PLC)を用いたRGBカプラが注目されている。PLCは、Siなどの平面状の基板に、フォトリソグラフィなどによるパターニング、反応性イオンエッチング加工により、光導波路を作製する。複数の基本的な光回路(例えば、方向性結合器、マッハツェンダ干渉計など)を組み合わせることで、各種の機能を実現できる。
【0006】
図2は、PLCを用いたRGBカプラの基本構造を示す図である。図2は、G、B、Rの各色のLD21~23とPLC型のRGBカプラ30とを備えたRGBカプラモジュールを示している。RGBカプラ30は、第1~第3の導波路31~33と、2本の導波路からの光を1本の導波路に合波する第1、第2の合波器34、35とを含む。合波された出力光36は、チップ端面から出力される。合波器としては、導波路幅が同一の対称な方向性結合器、マッハツェンダ干渉計、モードカプラなどを利用する方法が存在する。
【0007】
図2に示したようなPLCを用いることにより、図1におけるレンズやダイクロイックミラーなどを用いた空間光学系を、1つのチップ30上に集積できる。RおよびGのLDは、BのLDに較べて出力が弱いため、RおよびGのLDを2つずつ用意したRRGGB光源が使われる。モード多重を用いることにより、同一波長の光を異なるモードで合波することができるので、PLCを用いてRRGGBカプラも容易に実現できる。
【0008】
図3は、2つの方向性結合器を用いたRGBカプラの構成を示す図である。PLCを用いたRGBカプラ100は、第1~第3の入力導波路101~103と、第1、第2の方向性結合器104、105と、第2の入力導波路102と接続された出力導波路106とを備えている。
【0009】
第1の方向性結合器104は、第1の入力導波路101から入射されたλ2の光を第2の入力導波路102に結合し、第2の入力導波路102から入射されたλ1の光を第1の入力導波路101に結合して第2の入力導波路102へと再び結合する。第2の方向性結合器105は、第3の入力導波路103から入射されたλ3の光を第2の入力導波路102に結合し、第1の方向性結合器104において第2の入力導波路102に結合されたλ1およびλ2の光を透過する。上記の動作を実現するように各部の導波路長、導波路幅および導波路間のギャップが設計される。
【0010】
例えば、第1の入力導波路101には緑色光G(波長λ2)を、第2の入力導波路102には青色光B(波長λ1)を、第3の入力導波路103には赤色光R(波長λ3)を入射する。3色の光R、G、Bが第1、第2の方向性結合器104、105によって合波されて、RGB合波光が出力導波路106から出力される。λ1、λ2、λ3の波長としては、それぞれ450nm、520nm、638nmの光が用いられる。発明者らは、PLCで構成されたRGBカプラにおいて、ホワイトバランス調整のためのモニタリング機能を含めた構成を提案してきた(特許文献1)。
【0011】
図4は、従来技術のモニタリング機能付き光源の構成を示す図である。モニタリング機能付き光源210は、R、G、Bの各色の光をそれぞれ出力する第1~第3のLD201~201と、PLC型のRGBカプラ210と、RGBカプラ210に光学的に接続されたPD202とを備えている。RGBカプラ210は、各色に対応する入力導波路211~211と、合波部214と、出力導波路215とを備え、出力導波路215の近傍にさらに分岐部212が設けられている。出力導波路215を伝搬して出力される合波光203の一部を、分岐部212によって分岐して、PD202に入力する。
【0012】
図4において入力導波路211~211の各々から分岐をして、独立した3つのPDによって色毎にモニタリングする構成も考えられる。図4の構成によれば、出力導波路215の出力を直接モニタリングすることで、各色に対してモニタリング用の回路を用意する必要が無い。より小型な光源を実現でき、合波部214の合波特性を把握しておくことで、PD202のモニタリング値を用いて、ホワイトバランスを調整できる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0013】
【文献】特開2018-180513 明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0014】
しかしながら、分岐部212では分岐比の波長依存性が大きく、波長が離れているRの分岐比と、GおよびBの分岐比との間には大きな不均一があった。例えば、比屈折率差0.45%、導波路幅2μm、導波路間ギャップ2μmで、青の分岐率が1%になるように方向性結合器の長さを設定した分岐部では、3色の分岐比は、R:G:B=23:5:1となる。このような分岐比の不均一があると、図4の光源を映像表示装置などで使用してホワイトバランスの調整をするためには、PD202でのモニタリング検出値の補正処理が必須となる。PD202における検出値に大きな幅があるとモニタリング機能として利用し難い問題があった。PDに必要なダイナミックレンジも大きなものが必要となる。
【0015】
本発明はこのような問題に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、映像表示装置において利用し易くかつ簡素化した構成のモニタリング機能付きカプラ、光源を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0016】
本発明は、このような目的を達成するために、1つの実施態様は第1の波長の光を分岐する第1の分岐部と、第2の波長の光および第3の波長の光を合波する前置合波部と、合波された前記第2の波長の光および前記第3の波長の光を分岐する第2の分岐部と、前記第1の分岐部からの一方の分岐光および前記第2の分岐部からの一方の分岐光を合波する主合波部と、前記主合波部からの合波光を出力する出力導波路と、前記第1の分岐部からの他方の分岐光を出力する第1のモニタリング用導波路と、前記第2の分岐部からの他方の分岐光を出力する第2のモニタリング用導波路と、を備えたことを特徴とする光合波回路である。
【0017】
また別の実施態様では、上述の光合波回路と、前記第1の波長の光、前記第2の波長の光および前記第3の波長の光をそれぞれ出力する3つのレーザダイオードと、前記第1のモニタリング用導波路および前記第2のモニタリング用導波路に光学的に結合されたフォトダイオードとを備えたことを特徴とするモニタリング機能付き光源でもあり得る。
【発明の効果】
【0018】
以上説明したように、本開示の光合波回路、光源により、分岐比の波長依存性の問題を解消または軽減し、映像装置で利用しやすいモニタリング機能を提供する。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1】LDを用いたプロジェクタの代表的な光源の構成を示す図である。
図2】PLCを用いたRGBカプラの基本構造を示す図である。
図3】2つの方向性結合器を用いたRGBカプラの構成を示す図である。
図4】従来技術のモニタリング機能付きRGBカプラの構成を示す図である。
図5】従来技術のモニタリング機能付きRGBカプラの別の構成を示す図である。
図6】第1の実施形態のモニタリング機能付き光源の構成を示す図である。
図7】第2の実施形態のモニタリング機能付き光源の構成を示す図である。
図8】第3の実施形態のモニタリング機能付き光源の構成を示す図である。
図9】第4の実施形態のモニタリング機能付き光源の構成を示す図である。
図10】第5の実施形態のモニタリング機能付き光源の構成を示す図である。
図11】モニタリング用導波路の出射端およびPD近傍の断面を示す図である。
図12】第6の実施形態のモニタリング機能付き光源の構成を示す図である
【発明を実施するための形態】
【0020】
本開示の光合波回路および光源は、従来技術における分岐部の波長依存性の問題を回避しながら、非常に簡素化した構成を実現する。本開示の光源を使用する映像装置では、モニタリング値の波長依存性が大幅に抑えられ、ホワイトバランスの調整処理を簡単にする。
【0021】
図4の従来技術の光源の構成を再び参照すると、R、G、Bの3色を合波部214によって合波した後で、分岐部212によりモニタ光を分岐することで、RGBカプラ回路210のすべての構成要素を経た後の出力光203をモニタできる。この構成は、合波部214を含むRGBカプラ回路210の特性をすべて反映しており、モニタ光の検出方法としてはより好ましい。しかしながら、分岐部212の分岐比の波長依存性のために、この光源を使用する映像装置におけるモニタリング値の取り扱いが面倒となる。分岐部212の分岐比の波長依存性の問題を回避するためには、R、G、Bの3色を独立した分岐部によって分岐する構成とすることもできる。
【0022】
図5は、従来技術のモニタリング機能付きRGBカプラの別の構成を示す図である。図5の光源は、第1~第3のLD301~301と、PLC型のRGBカプラ310と、RGBカプラ310に光学的に接続された第1~第3のPD302~302とを備えている。RGBカプラ310は、第1~第3のLDに対応した入力導波路311~311と、導波路を伝搬する光を2分岐する第1~第3の分岐部312~312と、第1~第3の分岐部312~312でそれぞれ分岐された一方の光を合波する合波部314と、合波された光を出力する出力導波路315とを含む。
【0023】
さらに、RGBカプラ310は、第1~第3の分岐部312~312でそれぞれ分岐された他方の光を、第1~第3のモニタリング用合波部316~316のそれぞれに出力する第1~第3のモニタリング用導波路313~313と、第1~第3のモニタリング用合波部316~316の出力を、対応するPD302~302に出力する第1~第3のモニタリング用導波路317~317とを含む。
【0024】
図5に示した光源の構成では、R、G、Bの各光を合波する前にそれぞれ個別の分岐部312~312で分岐している。したがって、2つの分岐部の構成を色毎に適合させれば分岐比の値を均一化できるし、分岐部で分岐したモニタリング光を対応するPDに直接入力することもできる。しかしながらモニタリング光を対応するPDに直接入力すると、モニタリング値に対して、RGB合波光303を出力する合波部314の特性が反映されない。このため図5の従来技術の構成では、分岐光に対して合波部314と同じ構成のダミーのモニタリング用合波部316~316を経由させている。図5のRGBカプラの構成では各色のための専用PDが3つと、同一構成の3入力合波部が4つ必要となり、光源の全体構成はより複雑で大型なものとなる。
【0025】
図5のような複雑な光回路の構成をとらずに、分岐部212の波長依存性の問題を回避する方法を検討するにあたって、3色の分岐比がRの波長で著しく大きい値側に逸脱していることに着目した。LDを使用した実際の映像装置では、最も色再現の良いRGB波長の組み合わせがあるが、実際のところは、量産しやすいLDのR、G、Bの各波長で決まっている。例えば、B(青)は445nm、G(緑)は515~520nm、R(赤)は638nm近辺のものが量産されている。Bは短波長ほど目にダメージを与えるため、より長波側(Gに近い)のものが使用されても、BとGの波長が離れることはない。そこで、発明者らは、RとGおよびBの分岐を別々に行う着想を得た。検出器であるPDの数を図4のRGBカプラの構成と同様に1つのままとして光源全体の構成の簡素さを維持しながら、分岐部の波長依存性の問題を解消または著しく軽減する光合波回路の構成を見出した。
【0026】
本開示の光合波回路および光源は、Rの波長光を分岐する第1の分岐部と、GおよびBの合波光を分岐する第2の分岐部とを備え、Rの単色の分岐と、GおよびBの合波光の分岐とを、独立して行う。したがってLDからのGおよびBの各光は、分岐する前にまず前置の合波部によって合波される。分岐された各波長の光は、主合波部によって合波され、RGBの合波光を出力する。2つの分岐部からの2つの分岐光を単一のPDによって検出する。Rの単色の分岐およびGおよびBの合波光の分岐を独立して行うことで、R、G、Bの3波長間で分岐比を均一化する一方、単一のPDによって受光して各光のレベルをモニタリングする。本開示の光源を、時分割で3つの光源を制御する映像装置と組み合わせることで、ホワイトバランスなどの映像調整の処理を大幅に簡素化できる。
【0027】
[第1の実施形態]
図6は、本開示の第1の実施形態のモニタリング機能付き光源の構成を示す図である。第1の実施形態の光源400は、第1~第3のLD401~401と、PLC型の光回路であるRGBカプラ410と、RGBカプラ410に光学的に接続されたPD402とを備えている。RGBカプラ410は、第1~第3のLDに対応した入力導波路411~411と、R、G、Bの3色を合波する主合波部416(合波部2)と、合波された光403を出力する出力導波路417とを含む。本開示のRGBカプラ410では、R、G、Bの3色を主合波部416で合波する前に、R専用の第1の分岐部413およびGB用の第2の分岐部414によって、別々に分岐する。GおよびBの分岐に先立って、第2のLD401、第3のLD401からのGおよびBの各光を前置合波部412(合波部1)によって合波する。合波されたGB光が、第2の分岐部414によって分岐される。
【0028】
R専用の第1の分岐部413で分岐されたR光は、一方が分岐導波路415を経て主合波部416へ、他方がモニタリング用導波路418を経てPD402へ供給される。GおよびBのための第2の分岐部414で分岐されたGB光は、一方が分岐導波路415を経て主合波部416へ、他方がモニタリング用導波路418を経てPD402へ供給される。RGBカプラ410は、光合波回路として機能する。
【0029】
2本のモニタリング用導波路418、418は、例えば導波路間隔を30μm程度まで近接させることができるの、単一のPD402によって2本のモニタリング用導波路からの分岐光を受光することができる。すなわち、第1のモニタリング用導波路418および第2のモニタリング用導波路418は、PLC回路の基板一辺の端面において、それぞれ、互いに近接して並置された終端部を有している。通常のPDのサイズは0.75mm角程度あり、2本の導波路からの光を1つのPDで受光可能である。したがって、図4に示した従来技術の構成と同様に、単一のPDでモニタリングができる。
【0030】
したがって本開示の光合波回路410は、第1の波長の光を分岐する第1の分岐部413と、第2の波長の光および第3の波長の光を合波する前置合波部412と、合波された前記第2の波長の光および前記第3の波長の光を分岐する第2の分岐部414と、前記第1の分岐部からの一方の分岐光および前記第2の分岐部からの一方の分岐光を合波する主合波部416と、前記主合波部からの合波光を出力する出力導波路417と、前記第1の分岐部からの他方の分岐光を出力する第1のモニタリング用導波路418と、前記第2の分岐部からの他方の分岐光を出力する第2のモニタリング用導波路418とを備えたものとして実施できる。
【0031】
本開示の光回路、すなわちRGBカプラ410では、R、G、Bの3色を分岐するのに、R専用の第1の分岐部413およびGB用の第2の分岐部414を用いて別々に分岐している点で、図4の従来技術の構成と相違する。従来技術の図4では、R、G、Bの3色を合波した後に、RGB光を単一の分岐部で分岐していたが、分岐比の波長依存性が著しかった。これに対して本開示の光回路では、R専用の第1の分岐部413でRの波長光のみを単色で分岐し、GB用の第2の分岐部414では、GおよびBの合波光を分岐する。分岐部を2つに分けることで、Rの波長帯、GおよびBの波長帯における分岐比を別々に設定できる。上述のように、単一の分岐部によってRGBの3色を分岐すれば、分岐比は、R:G:B=23:5:1のように非常に不均一となり、特にRの波長における分岐比がGおよびBの波長における分岐比と比べて大きくなる。しかしながら図6のように、分岐部を2つに分けることで、各波長に対して分岐構造を最適化して、分岐比の波長依存性を大幅に抑えることができる。
【0032】
図6のように分岐部を2つの分けるためには、第2のLD401、第3のLD401からのGおよびBの各光を、予め前置合波部412によって合波しておく必要がある。図4の構成と比較すれば、RGBカプラ410内で分岐部を2つとし、前置合波部412を追加する必要がある。しかし、光源およびPDとのインタフェースは変わらず、PLCのチップ面積がやや増えるだけで済む。2つの分岐部413、414で、分岐側結合率を適切に設定することは簡単である。GB用の第2の分岐部414では、GおよびBの波長間の波長依存性を高々2:1程度まで抑えることができるので、R、G、Bの3波長間での分岐比の偏差は2倍以内に抑えることができる。さらに、GB用の第2の分岐部414よりもR専用の第1の分岐部413の分岐比を小さく設定すれば、分岐比の波長依存性をR:G:B=1:1:0.5程度にすることができる。
【0033】
図4の従来技術の構成では、3波長間の偏差は23倍(26dB)にも達していたのに対し、図6の本開示の光合波回路の構成によって、R、G、Bの各波長におけるPDでのモニタリング値偏差を2倍(6dB)以内に抑えることができる。PD402におけるモニタリング電気信号を、増幅・減衰などの物理的な変換なしに、映像装置側でそのまま使用することもできる。また、映像装置側でわずかな補正を加えるだけでモニタリング信号を使用可能で、装置側のモニタリング機能として、PD402の検出信号は各段に利用し易くなる。PD402におけるモニタリング信号の具体的な利用方法についは、後述する。
【0034】
上述のように、第1の実施形態のモニタリング機能付き光源では、RGB光を合波する前に、R光専用の第1の分岐部413でRの光のみを単色で分岐し、GB光用の第2の分岐部414で、GおよびBの合波光を分岐する。さらに、2つの分岐光を単一のPDで受光することで、小型で簡素な構成のままでRGB間の分岐比偏差を大幅に抑え、利用しやすいモニタリング信号を提供する。
【0035】
[第2の実施形態]
上述の第1の実施形態では、RGB間の分岐比の偏差を大幅に抑えることができるが、PD402で受光されるモニタリング用の各分岐光に着目すると、Rの分岐光については主合波部416を経由していない。したがってR光のモニタリング出力に対しては、RGB合波光403が主合波部416によって受ける合波特性(例えば波長依存性)が反映されていない。GおよびBのモニタリング出力も主合波部416を経由していないが、前置合波部412を経由している。したがって、2つの合波部412、416が同一の特性であれば、GおよびBのモニタリング出力に対しては、RGB合波光403の特性が反映されていることになる。
【0036】
このようにPD402で受光される分岐光の内で、Rの分岐光は、主合波部416における実際の合波特性を経て得られるRGB合波光403を正確に反映していない。モニタリングの対象である実際のRGB合波光を正確に反映していない点で、RGBカプラの最終部で分岐していた図4の構成よりもやや不利である。そこで本実施形態の光合波回路では、第1の実施形態を改良して、主合波部の特性を反映させた構成を提示する。
【0037】
図7は、本開示の第2の実施形態のモニタリング機能付き光源の構成を示す図である。第2の実施形態の光源500は、第1~第3のLD501~501と、PLC型の光回路であるRGBカプラ510と、RGBカプラ510に光学的に接続されたPD502とを備えている。RGBカプラ510は、第1~第3のLD501~501に対応した入力導波路511~511と、R、G、Bの3色を合波する主合波部516(合波部2)と、合波された光503を出力する出力導波路517とを含む。RGBカプラ510は、光合波回路として機能する。
【0038】
第2の実施形態でも、RGBカプラ510では、R、G、Bの3色を主合波部516で合波する前に、R専用の第1の分岐部513およびGB用の第2の分岐部514によって、別々に分岐する。GおよびBの分岐に先立って、第2のLD501、第3のLD501からのGおよびBの各光を前置合波部512(合波部1)で合波するのも第1の実施形態と同様である。第1の実施形態との相違点は、分岐部513によって分岐されたR光の分岐光の一方が導波路515を経て主合波部516へ供給され、他方がモニタリング用導波路518からダミーの合波部519(合波部3)を経てPD502へ供給される点にある。すなわち第2の実施形態は、第1の実施形態の構成に加え、第1のモニタリング用導波路518、520の途中に配置され、前記主合波部516と同一の構成を有するモニタリング用合波部であるダミー合波部519(合波部3)を備えている。
【0039】
GおよびBのための第2の分岐部514で分岐されたGB光は、一方が分岐導波路515を経て主合波部516へ、他方がモニタリング用導波路518を経てPD502へ供給される。ダミー合波部519からモニタリング用導波路520を経たR光の分岐光、および、モニタリング用導波路518からのGB光の分岐光が、PD502で受光される。
【0040】
図7の光合波回路の構成により、R光のPD側への分岐光は、主合波部516と同一構成のダミー合波部519を経由することで、RGB合波光503と同様の透過特性(合波特性)を経ることになる。例えば、合波特性に波長依存性があっても、モニタ対象のRGB合波光に生じた波長間のバランスのずれが、PDでの各光のモニタリング検出値にも反映される。3つの合波部512、516、519を同じ構成の合波部とすることで、PDで受光されるモニタリング用の各分岐光は、実際のRGB合波光503が受ける合波特性と同じ特性を反映しており、RGB合波光503のより正確なモニタリングが可能となる。
【0041】
第1の実施形態の光合波回路と比べて、合波部がさらに1つ追加されるが、RGB間の分岐比の偏差を従来技術と比べて大幅に抑えるとともに、モニタリング出力に対して実際のRGB合波光の特性をより正確に反映させることができる。
【0042】
[第3の実施形態]
上述の第1の実施形態および第2の実施形態いずれの光合波回路も、複数の合波部を含んでいる。したがって、合波部で合波されなかった光は迷光となり、光回路の出射部におけるRGB光のビームに迷光が掛かれば、ビームプロファイルを乱すことになる。迷光は、LDからの出力が入力導波路に結合できずに、RGBカプラ内部に漏れ出した光、合波部において合波し切れなかった光または漏れ出した光、合波部の捨てポートを介してRGBカプラ内部に漏れ出した光などを含む。本実施形態は、迷光の影響を最小にするために合波部の配置をRGB合波光の出射方向から傾けている。
【0043】
図8は、本開示の第3の実施形態のモニタリング機能付き光源の構成を示す図である。第3の実施形態の光源600は、第1~第3のLD601~601と、PLC型の光回路であるRGBカプラ610と、RGBカプラ610に光学的に接続されたPD602とを備えている。RGBカプラ610は、第1~第3のLDに対応した入力導波路611~611と、R、G、Bの3色を合波する主合波部616(合波部2)と、合波された光503を出力する出力導波路617とを含む。RGBカプラ610は、光合波回路として機能する。
【0044】
第3の実施形態のRGBカプラ610は、第2の実施形態のRGBカプラ510と同一の構成要素、すなわち前置合波部612、主合波部616、ダミー合波部(モニタリング用合波部)619、R専用の第1の分岐部613およびGB用の第2の分岐部614を有している。各要素の相互の接続関係も第2の実施形態と同じなので、詳細な説明は省略する。第2の実施形態のRGBカプラとの相違点は、前置合波部612およびダミー合波部619の配置の向きと、導波路の交差位置にある。合波器では、その出力ポートから出射方向に対して斜め方向における迷光の発生が多い。そこで、前置合波部612およびダミー合波部619の出力導波方向(出力光の出射方向)をそれぞれ、主合波部616の出力導波方向よりも斜めに傾けている。図8では2つの合波部612、619の向きを傾けているが、いずれか一方だけを傾けて配置しでも良い。
【0045】
2つの合波部612、619を傾けることで、RGB合波光603の方向(図8の横方向)から、2つの合波部の出射方向をずらして、RGB出力光へ迷光が結合するのを抑えることができる。さらに図8における光源から出射部へ至る方向(横方向)のチップサイズを小型化できるメリットがある。通常、PLCで構成したRGBカプラでは、チップの一辺にLDと光結合し、その一辺に対向する辺からRGB合波光603を出射する。したがって、RGB合波光603に沿った方向のチップが長くなるが、図8のように2つの合波部の出射方向をずらして、RGB合波光603の出射方向のチップサイズを小型化できる。
【0046】
[第4の実施形態]
前述の第3の実施形態では、一部の合波部の向きをRGB合波光の出射方向から傾けることで、合波部からの迷光がRGB合波出力に結合するのを抑えることができるが、合波部の向きを傾けるために、合波部を接続する導波路を曲げる必要がある。導波路を曲げる場合、導波路の曲げ部分において逆に漏れ光が生じてしまう場合がある。このような場合には、合波部の向きをRGB合波出力の出射方向に沿った状態のままとして、チップの端部におけるRGB合波光の出射位置をずらすこともできる。
【0047】
図9は、本開示の第4の実施形態のモニタリング機能付き光源の構成を示す図である。第4の実施形態の光源700は、第1~第3のLD701~701と、PLC型の光回路であるRGBカプラ710と、RGBカプラ710に光学的に接続されたPD702とを備えている。RGBカプラ710は、第1~第3のLDに対応した入力導波路711~711と、R、G、Bの3色を合波する主合波部716(合波部2)と、合波された光703を出力する出力導波路717とを含む。RGBカプラ710は、光合波回路として機能する。
【0048】
図8に示した第3の実施形態のRGBカプラ610との相違点は、RGB合波光703を出射する出力導波路717の構成のみにある。本実施形態のRGBカプラ710では、主合波部716からの出力導波路の終端を、出力点の延長線上からチップの端部に沿ってずらしている。すなわち、出力導波路717は、主合波部716の出力点から導波方向へ伸ばした延長線721からずれた位置722にその終端部を有する。
【0049】
図9の例では主合波部716の光入出力の向きとチップの4辺の向きは一致している。しかしながら、RGB合波光を出射する主合波部の向きがチップの4辺に対して傾いている場合も、主合波部の出力点の延長線721とチップの端部の交点から、出力導波路の終端位置をずらしても良い。この場合は、延長線とチップの辺は直交していないので、チップ端面で導波路が垂直に終端されるよう、終端部近傍で出力導波路を曲げることになる。
【0050】
このような出力導波路717の構成は、第1の実施形態の出力導波路417、第2の実施形態の出力導波路517、第3の実施形態の出力導波路617にもそのまま適用できる。
【0051】
[第5の実施形態]
図10は、本開示の第5の実施形態のモニタリング機能付き光源の構成を示す図である。第5の実施形態の光源800は、第1の実施形態の光源400と同一であり、PD803の実装方法のみ異なる。したがって、PDの実装方法に絞って説明する。光源800では、2本のモニタリング用導波路418、418の出射端において、入射した光の光路を90°変換する、跳ね上げミラー804が設けられている。
【0052】
図11は、モニタリング用導波路の出射端およびPD近傍の断面構造を示す図である。図10のXI-XI線で、PLCの基板面に垂直に切って見た断面を示している。RGBカプラ410は、基板801上にアンダークラッド層802とコア層とが順に積層され、コア層に、導波路、分岐部、合波部などの光回路が形成される。最後に、これら形成された光回路を覆うように、オーバークラッド層805が形成される。
【0053】
本実施形態では表面実装タイプのPD803を使用している。モニタリング用導波路418、418から出射した光を跳ね上げミラー805を用いて基板上方に反射し、PD803に入射させている。跳ね上げミラー805は、Siなどを用いて別途作成した45°の傾斜面を有する基板をRGBカプラ410の出射端面に貼り付けている。このほか、基板を45°に傾けてドライエッチングし、モニタリング用導波路の途中に、45°の傾斜面を作り込む方法によっても作製できる。
【0054】
第5の実施形態の光源の構成によれば、LD401~401の出射面と対向しないようにPD803を配置できるため、PD803に迷光が入射し難いとともに、光源800の実装面積を小さくすることができる。もちろん、図10および図11に示した第5の実施形態の光源のPD実装方法は、これまで述べた第1~第4のいずれの実施形態にも適用できることは明らかである。
【0055】
[第6の実施形態]
図12は、本開示の第6の実施形態のモニタリング機能付き光源の構成を示す図である。第6の実施形態の光源900は、PD902の配置位置を除いて第1の実施形態の光源400と同一である。第1の実施形態の光源900は、第1~第3のLD901~901と、PLC型の光回路であるRGBカプラ910と、RGBカプラ910に光学的に接続されたPD902とを備えている。RGBカプラ910の構成は、2本のモニタリング用導波路918、918を90°の光路変換用の曲げ導波路として、RGB合波光903の出力導波路917のチップ上の辺とは異なる直交する辺で終端している。
【0056】
第1~第4の各実施形態で示したように、3つのLDの出射面と対向するようにPDを配置すると、PDに迷光が入射してしまい、正確なモニタリング値が得られない可能性がある。そこで本実施形態の光源およびRGBカプラでは、LDとPDとが対向しないように、2本のモニタリング用導波路918、918を、90°の光路変換用の曲げ導波路とした。3つのLDからの各光の出射方向および主合波部916からの光の出射方向が、PD902における光の入射方向に対して概ね垂直となるように構成することにより、迷光がPD902に入射することを回避することができる。
【0057】
本実施形態のモニタリング用導波路を90°の光路変換用の曲げ導波路とする構成は、上述の第1~第5のいずれの実施形態に対しても適用できるのは言うまでもない。
【0058】
これまで述べた各実施形態のモニタリング機能付き光源は、単一のPDによって、R、G、Bの各光をモニタリングすることができる。PDで検出される各色の光は分岐比の偏差が最大でも2倍(6dB以内)以内に抑えることができるので、事前に分岐比の波長間バラツキの値を知っていることで、本開示の光源を使用する装置側でPDでの検出値を、簡単に補正することができる。PDによる検出信号値は、3色間で高々6dB程度の差異しかないので、PDからの検出電気信号を、色毎に物理的に変更(増幅・減衰)する必要も無い。上述の各実施形態のRGBカプラでは、一例として分岐比をメイン:モニタリング=9:1程度としている。モニタリング導波路で観測される光レベルのバラツキは6dB以内の偏差にとどまっており、PDの検出ダイナミックレンジに関しても、特別な仕様のものは不要である。RGB光源としての低コスト化に役立つ。
【0059】
さらに、本開示の光源を使用する映像装置において、実際の映像信号として使用されない時間に、R光源、G光源、B光源を別々の時間で単独で動作させれば、単色に対してモニタリング値を得ることもできる。これによって、単色のLDからの校正された既知の出力レベルと、PDによるモニタリング値を正確に対応付ける(校正)ことができる。例えば、映像としてユーザには表示されない周辺エリアの映像信号の掃引時刻において、単一の光源のみを発光させることができる。映像信号のスキャン毎の所定の測定期間に、また一定回数のスキャンで複数回の測定を繰り返して、各色単独のモニタリング値を容易に得ることができる。通常、PDやLDの応答速度は数μ~数十μsec程度あり、上述の映像信号のフレーム速度に比べれば十分高速である。したがって、実際の映像の表示に影響を与えないで、R、G、B光の単色によるモニタリングが可能である。本開示の光合波回路および光源は、組み合わせて使用する装置によって各LDを時分割で制御する動作と連動させることで、LD光の非常に精度の高いモニタリングが可能となり、ホワイトバランスの調整精度を上げることができる。
【0060】
以上詳細に述べたように、本開示の光合波回路、光源により、分岐比の波長依存性の問題を解消または軽減し、映像装置で利用し易いモニタリング機能を実現する。
【産業上の利用可能性】
【0061】
本発明は、一般的に光通信システムに利用することができる。
【符号の説明】
【0062】
1~3、21~23、201~201、301~301、401~401、501~501、601~601、701~701、901~901
LD
13~15、202、302~302、402、502、602、702、803、902 PD
31~33、101~103、211~211、311~311、411~411、511~511、611~611、711~711、911~911 入力導波路
36、203、303、403、503、603、703、903 RGB合波光
106、215、315、417、517、617、717、917 出力導波路
200、300、400、500、600、700、800、900 モニタリング機能付き光源
210、310、410、510、610、710、810、910 RGBカプラ
212、312~312、413、414、513、514、613、614、713、714、913、914 分岐部
213、317~317、418、418、518、518、520、618、618、620、720、918、918 モニタリング導波路
214、314、416、516、616、716、916 主合波部
316~316、519、619、719、919 ダミー合波部(モニタリング合波部)
412、512、612、712、912 前置合波部
804 跳ね上げミラー
図1
図2
図3
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図12