(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-12-13
(45)【発行日】2023-12-21
(54)【発明の名称】シーリング材組成物
(51)【国際特許分類】
C09K 3/10 20060101AFI20231214BHJP
C08L 101/10 20060101ALI20231214BHJP
C08K 5/17 20060101ALI20231214BHJP
C08K 5/5415 20060101ALI20231214BHJP
C08K 5/544 20060101ALI20231214BHJP
C08K 3/36 20060101ALI20231214BHJP
C08K 7/24 20060101ALI20231214BHJP
C08K 7/28 20060101ALI20231214BHJP
【FI】
C09K3/10 Z
C08L101/10
C08K5/17
C08K5/5415
C08K5/544
C08K3/36
C08K7/24
C08K7/28
(21)【出願番号】P 2020004374
(22)【出願日】2020-01-15
【審査請求日】2022-12-22
(31)【優先権主張番号】P 2019073520
(32)【優先日】2019-04-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】506416400
【氏名又は名称】シーカ テクノロジー アクチェンゲゼルシャフト
(74)【代理人】
【識別番号】100166637
【氏名又は名称】木内 圭
(72)【発明者】
【氏名】長澤 智三
【審査官】中野 孝一
(56)【参考文献】
【文献】特開2003-89742(JP,A)
【文献】特開2017-190382(JP,A)
【文献】特開2005-336401(JP,A)
【文献】特開平11-193343(JP,A)
【文献】国際公開第2005/023938(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C09K3/10-3/12
C08K3/00-13/08
C08L1/00-101/14
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
(A)架橋性シリル基を末端に有するポリマーと、
(B)炭素数20以上の1価の炭化水素基、を有するモノアミンと、
(C)炭素数20未満の1価の炭化水素基、を有するアミンと、
(D)シランカップリング剤と、
(E)充填剤と、
(F)可塑剤と、
(G)硬化触媒と、
を含有する、シーリング材組成物。
【請求項2】
前記(B)モノアミンの含有量が、前記(A)ポリマー100質量部に対して、0.5~4.0質量部である、請求項1に記載のシーリング材組成物。
【請求項3】
前記(C)アミンが、イミノ基を有し、
前記(C)アミンの含有量が、前記(A)ポリマー100質量部に対して、0.5~4.0質量部である、請求項1又は2に記載のシーリング材組成物。
【請求項4】
前記(D)シランカップリング剤が、加水分解性シリル基とアミノ基及び/又はイミノ基とを有する化合物であり、
前記(D)シランカップリング剤の含有量が、前記(A)ポリマー100質量部に対して、0.5~3.0質量部である、請求項1~3のいずれか1項に記載のシーリング材組成物。
【請求項5】
前記(G)触媒が、錫触媒である、請求項1~4のいずれか1項に記載のシーリング材組成物。
【請求項6】
さらに、
(H)白色であり、平均粒子径が100~500μmであり、表面に水酸基を有する、シリカ、ガラスバルーン及びセラミックバルーンからなる群より選択される少なくとも1種の骨材と、
(I)黒色であり、平均粒子径が150~250μmであり、表面に水酸基を有する、シリカであるカラーサンドと、
を含有し、
前記(H)骨材の含有量が、組成物全体に対して、1~20質量%であり、
前記(I)カラーサンドの含有量が、組成物全体に対して、1~10質量%であり、
前記(E)充填剤の平均粒子径が100μm未満である、請求項1~5のいずれか1項に記載のシーリング材組成物。
【請求項7】
サイディングボード用である、請求項1~6のいずれか1項に記載のシーリング材組成物。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、シーリング材組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、戸建住宅の外壁には、サイディングボード等が使用されている。そして、隣接する上記サイディングボード間には、通常、シーリング材が充填されている。
シーリング材は、サイディングボードと同様に外部に露出し人目に触れるため、耐汚染性に優れることが求められる。
例えば、特許文献1には、アミンとシランカップリング剤とを併用したシーリング材組成物が開示され、このような構成をとることで耐汚染性が向上する旨が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
このようななか、本発明者が特許文献1に記載のシーリング材組成物について検討したところ、施工時期(冬場、夏場)によっては昨今要求されている耐汚染性のレベルを必ずしも満たさない場合があることが明らかになった。
【0005】
そこで、本発明は、上記実情を鑑みて、施工時期に依らず優れた耐汚染性を示すシーリング材組成物を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明者らは、上記課題について鋭意検討した結果、2種類の特定のアミンを併用することで上記課題が解決できることを見出し、本発明に至った。
すなわち、本発明者は、以下の構成により上記課題が解決できることを見出した。
【0007】
(1)
(A)架橋性シリル基を末端に有するポリマーと、
(B)炭素数20以上の1価の炭化水素基、を有するモノアミンと、
(C)炭素数20未満の1価の炭化水素基、を有するアミンと、
(D)シランカップリング剤と、
(E)充填剤と、
(F)可塑剤と、
(G)硬化触媒と、
を含有する、シーリング材組成物。
(2) 上記(B)モノアミンの含有量が、上記(A)ポリマー100質量部に対して、0.5~4.0質量部である、上記(1)に記載のシーリング材組成物。
(3) 上記(C)アミンが、イミノ基を有し、
上記(C)アミンの含有量が、上記(A)ポリマー100質量部に対して、0.5~4.0質量部である、上記(1)又は(2)に記載のシーリング材組成物。
(4) 上記(D)シランカップリング剤が、加水分解性シリル基とアミノ基及び/又はイミノ基とを有する化合物であり、
上記(D)シランカップリング剤の含有量が、上記(A)ポリマー100質量部に対して、0.5~3.0質量部である、上記(1)~(3)のいずれかに記載のシーリング材組成物。
(5) 上記(G)触媒が、錫触媒である、上記(1)~(4)のいずれかに記載のシーリング材組成物。
(6) さらに、
(H)白色であり、平均粒子径が100~500μmであり、表面に水酸基を有する、シリカ、ガラスバルーン及びセラミックバルーンからなる群より選択される少なくとも1種の骨材と、
(I)黒色であり、平均粒子径が150~250μmであり、表面に水酸基を有する、シリカであるカラーサンドと、
を含有し、
上記(H)骨材の含有量が、組成物全体に対して、1~20質量%であり、
上記(I)カラーサンドの含有量が、組成物全体に対して、1~10質量%であり、
上記(E)充填剤の平均粒子径が100μm未満である、上記(1)~(5)のいずれかに記載のシーリング材組成物。
(7) サイディングボード用である、上記(1)~(6)のいずれかに記載のシーリング材組成物。
【発明の効果】
【0008】
以下に示すように、本発明によれば、施工時期に依らず優れた耐汚染性を示すシーリング材組成物を提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下に、本発明のシーリング材組成物について説明する。
なお、本明細書において、「~」を用いて表される数値範囲は、「~」の前後に記載される数値を下限値および上限値として含む範囲を意味する。
また、本明細書において、各成分は、1種を単独でも用いても、2種以上を併用してもよい。ここで、各成分について2種以上を併用する場合、その成分について含有量とは、特段の断りが無い限り、合計の含有量を指す。
また、本明細書において、「(A)架橋性シリル基を末端に有するポリマー」を「(A)ポリマー」又は「A成分」とも言い、「(B)炭素数20以上の1価の炭化水素基、を有するモノアミン」を「(B)モノアミン」又は「B成分」とも言い、「(C)炭素数20未満の1価の炭化水素基、を有するアミン」を「(C)アミン」又は「C成分」とも言い、「(D)シランカップリング剤」を「シランカップリング剤」又は「D成分」とも言い、「(E)充填剤」を「充填剤」又は「E成分」とも言い、「(F)可塑剤」を「可塑剤」又は「F成分」とも言い、「(G)硬化触媒」を「硬化触媒」又は「G成分」とも言い、「(H)白色であり、平均粒子径が100~500μmであり、表面に水酸基を有する、シリカ、ガラスバルーン及びセラミックバルーンからなる群より選択される少なくとも1種の骨材」を「(H)骨材」又は「H成分」とも言い、「(I)黒色であり、平均粒子径が150~250μmであり、表面に水酸基を有する、シリカであるカラーサンド」を「(I)カラーサンド」又は「I成分」とも言う。
また、本明細書において、硬化後のシーリング材組成物をシーリング材とも言う。
また、本明細書において、(メタ)アクリルとは、アクリル又はメタクリルを意味し、(メタ)アクリレートとは、アクリレート又はメタクリレートを意味する。
【0010】
[シーリング材組成物]
本発明のシーリング材組成物(以下、「本発明の組成物」とも言う)は、
(A)架橋性シリル基を末端に有するポリマーと、
(B)炭素数20以上の1価の炭化水素基、を有するモノアミンと、
(C)炭素数20未満の1価の炭化水素基、を有するアミンと、
(D)シランカップリング剤と、
(E)充填剤と、
(F)可塑剤と、
(G)硬化触媒と、
を含有する、シーリング材組成物である。
【0011】
本発明の組成物はこのような構成をとるため、所望の効果が得られるものと考えられる。その理由は明らかではないが、およそ以下のとおりと推測される。
上述のとおり、本発明の組成物は、以下の2種類のアミンを併用する。
(B)炭素数20以上の1価の炭化水素基、を有するモノアミン
(C)炭素数20未満の1価の炭化水素基、を有するアミン
上記2種類のアミンはいずれも硬化物(シーリング材)の内部から表面へブリードアウトし、アミノ基等が空気中の二酸化炭素と反応して、シーリング材の表面で塩を形成するものと考えられる。その結果、残留タックが軽減され、ほこり等の汚れがシーリング材の表面に付着し難くなるものと考えられる。
一方、アミンのブリードアウトの仕方は硬化時や硬化後の環境(特に温度)によって変化するため、1種類のアミンのみを使用した場合、施工時期によってはブリードアウトが不十分になったり、逆に過度なブリードアウト(タックに繋がる)が生じたりする。そのため、施工時期によって耐汚染性が不十分となることがある。
この点、本発明では上述のとおり2種類の特定のアミンを併用するため、幅広い温度域で適度なブリードアウトが実現され、結果として、施工時期に依らず優れた耐汚染性を示すものと推測される。
【0012】
以下、本発明の組成物に含有される各成分について説明する。
【0013】
〔(A)架橋性シリル基を末端に有するポリマー〕
本発明の組成物に含有されるA成分は架橋性シリル基を末端に有するポリマーである。
【0014】
<主鎖>
A成分の主鎖の具体例としては、(メタ)アクリル系重合体、ポリエーテル及びポリイソブテンが挙げられ、なかでも、残留タックがより軽減され、耐汚染性がより優れ、作業性がより優れ(例えば、タックフリータイムがより適切な長さとなる)、耐候性がより優れ、意匠性がより優れる理由から、(メタ)アクリル系重合体、及び、ポリエーテルが好ましい。
以下、「残留タックがより軽減され、耐汚染性がより優れ、作業性がより優れ、耐候性がより優れ、意匠性がより優れる」ことを「本発明の効果等がより優れる」とも言う。
【0015】
((メタ)アクリル系重合体)
主鎖としての(メタ)アクリル系重合体としては、例えば、ポリ(メタ)アクリレートが挙げられる。
ポリ(メタ)アクリレートを構成する繰り返し単位は、(メタ)アクリル酸エステル単量体による繰り返し単位を含むものであれば、特に制限されない。上記(メタ)アクリル酸エステル単量体のエステル部分の炭化水素基は、無置換であってもよく、又は、置換基を有してもよい。
【0016】
上記ポリ(メタ)アクリレートは、(メタ)アクリル酸エステル単量体による繰り返し単位以外の繰り返し単位を更に含むことができる。上記(メタ)アクリル酸エステル単量体による繰り返し単位以外の繰り返し単位は特に制限されない。例えば、エチレン性基を有する化合物による繰り返し単位が挙げられる。
【0017】
(ポリエーテル)
主鎖としてのポリエーテルにおいて、エーテル結合に結合する炭化水素基は、特に制限されない。例えば、脂肪族炭化水素基、芳香族炭化水素基、又は、これらの組合せが挙げられる。
上記ポリエーテルとしては、例えば、ポリオキシアルキレンが挙げられる。
上記ポリオキシアルキレンとしては、例えば、ポリオキシエチレン、ポリオキシプロピレン等が挙げられる。
上記ポリオキシアルキレンは、ポリオキシプロピレンが好ましい。
【0018】
<架橋性シリル基>
上述のとおり、A成分は架橋性シリル基を末端に有する。A成分は、本発明の効果等がより優れる理由から、架橋性シリル基を両末端に有するのが好ましい。
上記架橋性シリル基は、例えば、湿気等の存在下、硬化触媒等を使用することにより縮合反応できる。
【0019】
架橋性シリル基としては、例えば、加水分解性シリル基が挙げられる。上記架橋性シリル基は、加水分解性シリル基が加水分解したシラノール基を含むことができる。
上記架橋性シリル基(加水分解性シリル基)としては、例えば、水素原子、ハロゲン原子、アルコキシ基、アシルオキシ基、ケトキシメート基、アミノ基、アミド基、酸アミド基、アミノオキシ基、メルカプト基及びアルケニルオキシ基からなる群から選ばれる少なくとも1種の加水分解性基がケイ素原子に結合した基が挙げられる。
【0020】
(加水分解性基)
上記加水分解性基は、本発明の効果等がより優れる理由から、水素原子、アルコキシ基、アシルオキシ基、ケトキシメート基、アミノ基、アミド基、アミノオキシ基、メルカプト基及びアルケニルオキシ基からなる群から選ばれる少なくとも1種が好ましく、アルコキシ基がより好ましく、メトキシ基が更に好ましい。
【0021】
上記加水分解性シリル基において、1個のケイ素原子に、上記加水分解性基が1~3個結合できる。
上記加水分解性シリル基は、本発明の効果等がより優れる理由から、トリアルコキシシリル基が好ましく、トリメトキシシリル基がより好ましい。
なお、1つのケイ素原子に上記加水分解性基が1~2個結合する場合、上記加水分解性基以外に上記ケイ素原子に結合できる基は特に制限されない。例えば、炭化水素基が挙げられる。
【0022】
上記架橋性シリル基は、上記加水分解性シリル基以外に、更に、シロキサン結合を有することができる。シロキサン結合は2価以上とすることができる。架橋性シリル基が更にシロキサン結合を有する場合、上記シロキサン結合が、上記主鎖と結合できる。
上記シロキサン結合は、-Si-O-であれば特に制限されない。上記-Si-O-においてケイ素原子に結合する有機基は特に制限されない。
また、上記シロキサン結合はポリシロキサンであってもよい。上記ポリシロキサンは、2価であることが好ましい態様の1つとして挙げられる。
【0023】
<主鎖と架橋性シリル基との結合>
A成分において、上記架橋性シリル基は、直接又は有機基を介して、上記主鎖と結合できる。上記有機基は特に制限されない。
【0024】
<好適な態様>
本発明の組成物は、本発明の効果等がより優れる理由から、A成分として、架橋性シリル基を末端に有するポリ(メタ)アクリレート、又は、架橋性シリル基を末端に有するポリオキシアルキレンを含有することが好ましく、架橋性シリル基を末端に有するポリ(メタ)アクリレート、及び、架橋性シリル基を末端に有するポリオキシアルキレンを含有することがより好ましい。
本発明の組成物が架橋性シリル基を末端に有するポリ(メタ)アクリレート及び架橋性シリル基を末端に有するポリオキシアルキレンを含有する場合、架橋性シリル基を末端に有するポリ(メタ)アクリレートと架橋性シリル基を末端に有するポリオキシアルキレンとの質量比は、本発明の効果等がより優れる理由から、30/70~70/30であることが好ましく、40/60~60/40であることがより好ましい。
【0025】
<分子量>
A成分の重量平均分子量は、本発明の効果等がより優れる理由から、10,000~50,000が好ましく、15,000~40,000がより好ましい。
なお、上記重量平均分子量は、テトラヒドロフラン(THF)を溶媒とするゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)による測定値をもとにした標準ポリスチレン換算値である。
【0026】
〔(B)炭素数20以上の1価の炭化水素基、を有するモノアミン〕
本発明の組成物に含有されるB成分は、炭素数20以上の1価の炭化水素基、を有するモノアミンである。すなわち、炭素数20以上の1価の炭化水素基を有し、且つ、アミノ基又はイミノ基を1つ有する化合物である。
【0027】
<炭素数20以上の1価の炭化水素基>
炭素数20以上の1価の炭化水素基の炭素数は、本発明の効果等がより優れる理由から、20~30であることが好ましく、21~25であることがより好ましい。
上記炭化水素基としては、例えば、脂肪族炭化水素基、芳香族炭化水素基、またはこれらを組み合わせた基などが挙げられる。なかでも、本発明の効果等がより優れる理由から、脂肪族炭化水素基が好ましい。
上記脂肪族炭化水素基は、直鎖状、分岐状、環状のいずれであってもよいが、本発明の効果等がより優れる理由から、直鎖状であることが好ましい。
上記脂肪族炭化水素基の具体例としては、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基などが挙げられる。なかでも、本発明の効果等がより優れる理由から、アルキル基であることが好ましく、直鎖状のアルキル基であることがより好ましい。
【0028】
<モノアミン>
上述のとおり、B成分はアミノ基又はイミノ基を1つ有する。なかでも、本発明の効果等がより優れる理由から、アミノ基を1つ有するのが好ましい。
【0029】
<好適な態様>
B成分は、本発明の効果等がより優れる理由から、ベヘニルアミン(C22H45-NH2)であることが好ましい。ベヘニルアミンとしては、例えば、日油社製ニッサンアミンVB-Sを使用することができる。
【0030】
<融点>
B成分の融点は、本発明の効果等がより優れる理由から、50℃以上であることが好まし。融点の上限は特に制限されないが、本発明の効果等がより優れる理由から、100℃以下であることが好ましい。
【0031】
<含有量>
B成分の含有量は、本発明の効果等がより優れる理由から、上述したA成分100質量部に対して、0.1~10質量部であることが好ましく、0.5~4.0質量部であることがより好ましく、2.0~3.5質量部であることがさらに好ましい。
【0032】
〔(C)炭素数20未満の1価の炭化水素基、を有するアミン〕
本発明の組成物に含有されるC成分は、炭素数20未満の1価の炭化水素基、を有するアミンである。すなわち、炭素数20未満の1価の炭化水素基を有し、且つ、アミノ基及び/又はイミノ基を有する化合物である。
【0033】
<炭素数20未満の1価の炭化水素基>
炭素数20未満の1価の炭化水素基の炭素数は、本発明の効果等がより優れる理由から、10~19であることが好ましく、15~18であることがより好ましい。
上記炭化水素基としては、例えば、脂肪族炭化水素基、芳香族炭化水素基、またはこれらを組み合わせた基などが挙げられる。なかでも、本発明の効果等がより優れる理由から、脂肪族炭化水素基が好ましい。
上記脂肪族炭化水素基は、直鎖状、分岐状、環状のいずれであってもよいが、本発明の効果等がより優れる理由から、直鎖状であることが好ましい。
上記脂肪族炭化水素基の具体例としては、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基などが挙げられる。なかでも、本発明の効果等がより優れる理由から、アルケニル基であることが好ましく、直鎖状のアルケニル基であることがより好ましく、CH3(CH2)7CH=CH(CH2)7であることがさらに好ましい。
【0034】
<アミン>
上述のとおり、C成分はアミノ基及び/又はイミノ基を有する。なかでも、本発明の効果等がより優れる理由から、アミノ基及びイミノ基を有するのが好ましい。
【0035】
<好適な態様>
C成分は、本発明の効果等がより優れる理由から、下記式(I)で表される化合物であることが好ましい。
R1-NH-R2-NH2 (I)
式(I)中、R1は炭素数20未満の1価の炭化水素基を表し、R2は2価の炭化水素基を表す。
R1の具体例及び好適な態様は上述した炭素数20未満の1価の炭化水素基と同じである。
R2で表される2価の炭化水素基の具体例としては、上述した炭化水素基の具体例から1つの水素原子を取り除くことで得られる2価の炭化水素基が挙げられる。R2は、本発明の効果等がより優れる理由から、アルキレン基(特に、炭素数1~5であることが好ましい。
【0036】
C成分は、本発明の効果等がより優れる理由から、C17H33-を有する、硬化牛脂プロピレンジアミン(C17H33-NH-(C3H6)-NH2)であることが好ましい。C17H33-を有する、硬化牛脂プロピレンジアミンとしては、例えば、日油社製アスファゾール10を使用することができる。
【0037】
<融点>
C成分の融点は、本発明の効果等がより優れる理由から、50℃未満であることが好まし。融点の下限は特に制限されないが、本発明の効果等がより優れる理由から、30℃以上であることが好ましい。
【0038】
<含有量>
C成分の含有量は、本発明の効果等がより優れる理由から、上述したA成分100質量部に対して、0.1~10質量部であることが好ましく、0.5~4.0質量部であることがより好ましく、1.0~3.5質量部であることがさらに好ましい。
【0039】
〔B/(B+C)〕
上述したB成分とC成分との合計に対する上述したB成分の含有量の占める割合(以下、「B/(B+C)」とも言う)は特に制限されないが、本発明の効果等がより優れる理由から、50質量%超であることが好ましく、60質量%以上であることがより好ましい。
【0040】
〔(D)シランカップリング剤〕
本発明の組成物に含有されるシランカップリング剤は特に制限されないが、本発明の効果がより優れる理由から、加水分解性シリル基とアミノ基及び/又はイミノ基とを有する化合物であることが好ましい。
【0041】
<加水分解性シリル基>
加水分解性シリル基は、ケイ素原子に加水分解性が結合する基である。
加水分解性基の具体例は上述した架橋性シリル基の加水分解性基と同じである。
加水分解性基は、本発明の効果等がより優れる理由から、アルコキシ基であることが好ましく、エトキシ基であることがより好ましい。
【0042】
加水分解性シリル基としては、例えば、ケイ素原子に1~3個の加水分解性基が結合するものが挙げられ、本発明の効果等がより優れる理由から、ケイ素原子に3個の加水分解性基が結合するものが好ましい。
ケイ素原子に1~2個の加水分解性基が結合する場合、残りの基は特に制限されない。例えば、アルキル基が挙げられる。アルキル基としては例えば、メチル基、エチル基が挙げられる。
加水分解性シリル基は、本発明の効果等がより優れる理由から、アルコキシシリル基であることが好ましく、トリエトキシシリル基であることがより好ましい。
【0043】
<アミノ基及び/又はイミノ基>
シランカップリング剤は、本発明の効果等がより優れる理由から、アミノ基及び/又はイミノ基を有するのが好ましく、アミノ基を有するのがより好ましい。
【0044】
<有機基>
上記加水分解性シリル基と上記アミノ基及び/又はイミノ基とは有機基を介して結合することができる。
上記有機基は特に制限されない。例えば、脂肪族炭化水素基(鎖状、分岐状)、芳香族炭化水素基が挙げられる。脂肪族炭化水素基としては、例えば、メチレン基、エチレン基、トリメチレン基のような炭素数1~10のアルキレン基が挙げられる。
【0045】
<好適な態様>
シランカップリング剤は、本発明の効果等がより優れる理由から、アミノアルキルトリアルコキシシランであることが好ましく、3-アミノプロピルトリエトキシシランであることがより好ましい。
【0046】
<含有量>
シランカップリング剤の含有量は、本発明の効果等がより優れる理由から、上述したA成分100質量部に対して、0.1~5.0質量部であることが好ましく、0.5~3.0質量部であることがより好ましく、1.0~2.0質量部であることがさらに好ましい。
【0047】
〔(E)充填剤〕
本発明の組成物に含有される充填剤は特に制限されない。
充填剤としては、例えば、一般的にシーリング材組成物に使用される充填剤が挙げられ、具体的な例としては、炭酸カルシウム、タルク、シリカ、カーボンブラックなどが挙げられる。
充填剤は、本発明の効果等がより優れる理由から、炭酸カルシウムが好ましい。
炭酸カルシウムの具体例としては、コロイダル炭酸カルシウム、重質炭酸カルシウム、軽質炭酸カルシウム等が挙げられる。
【0048】
<平均粒子径>
E成分の平均粒子径は、本発明の効果等がより優れる理由から、150μm未満であることが好ましく、100μm未満であることがより好ましく、10μm以下であることがさらに好ましく、1μm以下であることが特に好ましい。E成分の平均粒子径の下限は特に制限されないが、本発明の効果等がより優れる理由から、0.005μm以上であることが好ましく、0.01μm以上であることがより好ましい。
なお、本明細書において、平均粒子径は、湿式測定の条件下でのレーザ回折・散乱法による粒度分布の測定値から、累積粒度分布によるメディアン径(d50、体積基準)として求めることができる。
【0049】
<含有量>
充填剤の含有量は、上述したA成分100質量部に対して、10~300質量部であることが好ましく、100~200質量部がより好ましい。
【0050】
〔(F)可塑剤〕
本発明の組成物に含有される可塑剤は特に制限されない。
可塑剤としては、例えば、シーリング材組成物に使用される充填剤が挙げられ、具体的な例としては、ジオクチルフタレート、ジイソノニルフタレートのようなフタル酸エステル類;ジイソノニルアジペートのような非芳香族二塩基酸エステル類;脂肪族モノカルボン酸エステル類;ポリアルキレングリコールのエステル類;リン酸エステル類;トリメリット酸エステル類;塩素化パラフィン類;プロセスオイル類;ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール等のポリエーテルポリオール類;エポキシ化大豆油;ポリエステル等が挙げられる。なかでも、本発明の効果等がより優れる理由から、ポリエーテルポリール類が好ましく、ポリプロピレングリコールがより好ましい。
【0051】
<含有量>
可塑剤の含有量は、本発明の効果等がより優れる理由から、上述したA成分100質量部に対して、25~100質量部であることが好ましく、30~80質量部であることがより好ましい。
【0052】
〔(G)硬化触媒〕
本発明の組成物に含有される硬化触媒は、架橋性シリル基を加水分解及び/又は縮合させうる化合物であれば特に制限されない。
【0053】
硬化触媒は、本発明の効果等がより優れる理由から、錫触媒を含むことが好ましい
【0054】
錫触媒は特に制限されない。例えば、オクタン酸錫、ブタン酸錫、カプリル酸錫、オレイン酸錫のようなカルボン酸金属塩;ジブチル錫ジアセテート、ジブチル錫ジオクトエート、ジブチル錫ジラウレート、ジブチル錫ジオレエート、ジオクチル錫ジラウレート、ジフェニル錫ジアセテート、酸化ジブチル錫、酸化ジブチル錫とフタル酸エステルとの反応生成物、ジブチル錫ジメトキシド、ジブチル錫(トリエトキシシロキシ)のような有機錫化合物;ジブチル錫ジアセチルアセトナートのような錫キレート化合物が挙げられる。
【0055】
なかでも、本発明の効果等がより優れる理由から、ジブチル錫ジアセテート、ジブチル錫ジオクトエート、ジブチル錫ジラウレート、ジブチル錫ジオレエート、ジオクチル錫ジラウレート、酸化ジブチル錫、ジブチル錫ジメトキシド、ジブチル錫(トリエトキシシロキシ)、ジブチル錫ジアセチルアセトナートのようなジブチル錫(2個のブチル基がスズ原子と結合した化合物)が好ましい。
硬化触媒は、それぞれ単独でまたは2種以上を組み合わせて使用することができる。
【0056】
<含有量>
硬化触媒の含有量は、本発明の効果等がより優れる理由から、上述したA成分100質量部に対して、0.1~2.0質量部であることが好ましく、0.5~1.0質量部であることがより好ましい。
【0057】
〔任意成分〕
本発明の組成物は上述した成分以外の成分(任意成分)を含有していてもよい。
そのような任意成分としては、例えば、上述したA成分以外のポリマー、上述したB成分やC成分以外のアミン、チクソ付与剤、脱水剤、減粘剤、骨材(好ましくは平均粒子径100~500μmの骨材、より好ましくは後述する(H)骨材)、カラーサンド(好ましくは平均粒子径150~250μmのカラーサンド、より好ましくは後述する(I)カラーサンド)等が挙げられる。
【0058】
〔好適な態様〕
本発明の組成物の好適な態様としては、例えば、
さらに、
(H)白色であり、平均粒子径が100~500μmであり、表面に水酸基を有する、シリカ、ガラスバルーン及びセラミックバルーンからなる群より選択される少なくとも1種の骨材と、
(I)黒色であり、平均粒子径が150~250μmであり、表面に水酸基を有する、シリカであるカラーサンドと、
を含有し、
上記(H)骨材の含有量が、組成物全体に対して、1~20質量%であり、
上記(I)カラーサンドの含有量が、組成物全体に対して、1~10質量%であり、
上記(E)充填剤の平均粒子径が100μm未満である態様が挙げられる。
このような態様にすることで、シーリング材の意匠性(サイディングボードとの意匠性)に優れるとともに、シーリング材から骨材が脱落し難くなる(骨材耐脱落性に優れる)。
【0059】
<(H)骨材>
H成分は、白色であり、平均粒子径が100~500μmであり、表面に水酸基を有する、シリカ、ガラスバルーン及びセラミックバルーン(シラスバルーン)からなる群より選択される少なくとも1種の骨材である。
H成分はシーリング材の表面に凹凸を付与する。
H成分は、本発明の効果等がより優れる理由から、シリカであることが好ましい。
【0060】
(平均粒子径)
上述のとおり、H成分の平均粒子径は100~500μmである。なかでも、本発明の効果等がより優れる理由から、200~400μmであることが好ましい。
【0061】
(含有量)
上述のとおり、H成分の含有量は、組成物全体に対して、1~20質量%である。なかでも、本発明の効果等がより優れる理由から、5~15質量%であることが好ましい。
【0062】
<(I)カラーサンド>
I成分は、黒色であり、平均粒子径が150~250μmであり、表面に水酸基を有する、シリカであるカラーサンドである。
I成分はシーリング材に黒色の点を付与し、意匠性に寄与する。
【0063】
(平均粒子径)
上述のとおり、I成分の平均粒子径は150~250μmである。
【0064】
(含有量)
上述のとおり、I成分の含有量は、組成物全体に対して、1~10質量%である。なかでも、本発明の効果等がより優れる理由から、1~5質量%であることが好ましい。
【0065】
〔製造方法〕
本発明の組成物の製造方法は特に制限されず、例えば、上述した各成分を混合する方法等が挙げられる。
本発明の組成物を1液型組成物として製造することができる。
【0066】
〔用途〕
本発明の組成物を適用することができる基材は特に制限されない。例えば、ガラス、プラスチック、ゴム、木材、金属、アスファルト、石、多孔質部材が挙げられる。
本発明の組成物は、特に、外壁(例えば、サイディングボード)等のシーリング材に有用である。
本発明の組成物は、例えば、空気中の湿気などによって硬化する。硬化の際の温度は例えば、5~35℃とすることができる。
【実施例】
【0067】
以下、実施例により、本発明についてさらに詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0068】
〔シーリング材組成物の製造〕
下記表1に記載の各成分を同表に記載の割合(質量部)で撹拌機を用いて混合し、各シーリング材組成物を製造した。
【0069】
〔評価〕
得られた各シーリング材組成物について以下の評価を行った。
【0070】
<残留タック>
得られた各シーリング材組成物を基材上に10mmの厚さで塗布し、5℃、50%RH(相対湿度)の条件下で24時間硬化させて、サンプルを作製した。そして、サンプルの表面の残留タックの強さを、タックチェッカー(製品名タッキネスチェッカHTC-1、東洋精機社製)を用いて測定した。
また、硬化の温度を23℃に変更した以外は同様にサンプルを作製し、同様に残留タックの強さを測定した。
測定された残留タックの強さから、以下の基準で残留タックを評価した。結果を表1に示す。◎又は○であることが好ましく、◎であることがより好ましい。
なお、5℃で硬化させたサンプルは、シーリング材組成物を12月に施工した場合に相当する。また、23℃で硬化させたサンプルは、シーリング材組成物を6月に施工した場合に相当する。
◎:残留タックの強さが0.2N以下
○:残留タックの強さが0.2N超0.5N以下
×:残留タックの強さが0.5N超
【0071】
<耐汚染性>
上述のとおり作製したサンプル(5℃で硬化させたサンプル)を屋外に12月から3か月間置いた。その後、サンプルの外観を観察した。
また、上述のとおり作製したサンプル(23℃で硬化させたサンプル)を屋外に6月から3か月間置いた。その後、サンプルの外観を観察した。
そして、以下の基準で耐汚染性を評価した。結果を表1に示す。◎又は○であることが好ましく、◎であることがより好ましい。
なお、5℃で硬化させたサンプルは、シーリング材組成物を12月に施工した場合に相当する。また、23℃で硬化させたサンプルは、シーリング材組成物を6月に施工した場合に相当する。
◎:汚れが見られない。
○:一部に汚れが見られる。
×:全面的に汚れが見られる。
【0072】
<骨材耐脱落性>
上述のとおり作製したサンプル(実施例3~7)を15,000回伸縮させ、その後、目視により骨材の脱落を観察した。そして、以下の基準で骨材耐脱落性を評価した。◎であることが好ましい。
◎:骨材の脱落が見られない。
×:骨材の脱落が見られる。
【0073】
<意匠性>
得られた各シーリング材組成物をサイディングボードのシーリング材組成物として使用し、目視により意匠性を評価した。その結果、骨材及びカラーサンドを含有しない実施例1~2及び比較例1~3と比較して、骨材及びカラーサンドを含有する実施例3~7は、意匠性により優れていた。
【0074】
【0075】
表1中の各成分の詳細は以下のとおりである。
・(A)ポリマー1:両末端にトリメトキシシリル基を有し、主鎖がポリ(メタ)アクリレートである、ポリマー。カネカ社製SA410S。
・(A)ポリマー2:両末端にトリメトキシシリル基を有し、主鎖がポリオキシプロピレンである、ポリマー。カネカ社製SAX220。
・(B)モノアミン:ベヘニルアミン(C22H45-NH2)。日油社製ニッサンアミンVB-S。融点60℃。凝固点55~65℃。
・(C)アミン:C17H33-を有する、硬化牛脂プロピレンジアミン(C17H33-NH-(C3H6)-NH2)。日油社製アスファゾール10。融点40℃。
・比較アミン:小倉合成社製1,12-ドデカンジアミン。
・(D)シランカップリング剤:3-アミノプロピルトリエトキシシラン((CH3CH2O)3SiC3H6NH2)。信越化学工業社製KBE-903。
・(E)充填剤:炭酸カルシウム。丸尾カルシウム社製カルファイン200。平均粒子径0.10μm。
・(F)可塑剤:ポリオキシプロピレンジオール。旭硝子社製エクセノール3020。
・(G)硬化触媒:ジブチルスズジアセチルアセトナート。日東化成社製U202H。
・H成分以外の骨材:炭酸カルシウム。ニッチ社製NSK-3。平均粒子径:300~450μm。
・(H)骨材1:白色であり表面に水酸基を有するシリカ。山森土木鉱業所社製ホワイトシリカ20-40メッシュ。平均粒子径:200~300μm。
・(H)骨材2:白色であり表面に水酸基を有するガラスバルーン。三井金属鉱業社製ガラスバルーン1(パールフィラー)。平均粒子径:200~300μm。
・(H)骨材3:白色であり表面に水酸基を有するガラスバルーン。三井金属鉱業社製ガラスバルーン2(パールフィラー)。平均粒子径:100~200μm。
・(H)骨材4:白色であり表面に水酸基を有するセラミックバルーン。住友3M社製セラミックバルーン(ハードライトB-04)。平均粒子径:200~300μm。
・(I)カラーサンド:黒色であり表面に水酸基を有するシリカ。山森土木鉱業所社製67ブラック。平均粒子径:150~250μm。
・チクソ付与剤:楠本化成社製ディスパロン#6500。
・脱水剤:ビニルトリメトキシシラン。信越化学工業社製KBM-1003。
・減粘剤:新日本石油社製ミネラルスピリット。
【0076】
表1から分かるように、2種類の特定のアミンを併用する実施例1~7は、一方のアミンのみを含有する比較例1~3と比較して、施工時期に依らずに優れた耐汚染性を示した。なかでも、B/(B+C)が50質量%超である実施例1及び実施例3~7は、より優れた耐汚染性を示した。
実施例3~7の対比(骨材及びカラーサンドを含有する態様同士の対比)から、(H)骨材を含有する実施例3~6は、優れた骨材耐脱落性を示した。