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特許7402597タッチスクリーンを有する試験測定プローブ
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-12-13
(45)【発行日】2023-12-21
(54)【発明の名称】タッチスクリーンを有する試験測定プローブ
(51)【国際特許分類】
   G01R 13/20 20060101AFI20231214BHJP
【FI】
G01R13/20 F
【請求項の数】 8
(21)【出願番号】P 2020569094
(86)(22)【出願日】2019-06-11
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2021-10-11
(86)【国際出願番号】 US2019036596
(87)【国際公開番号】W WO2019241280
(87)【国際公開日】2019-12-19
【審査請求日】2022-05-30
(31)【優先権主張番号】62/683,611
(32)【優先日】2018-06-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】391002340
【氏名又は名称】テクトロニクス・インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】TEKTRONIX,INC.
(74)【代理人】
【識別番号】100090033
【弁理士】
【氏名又は名称】荒船 博司
(74)【代理人】
【識別番号】100093045
【弁理士】
【氏名又は名称】荒船 良男
(74)【代理人】
【識別番号】110001209
【氏名又は名称】特許業務法人山口国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】カール・エイ・リンダー
(72)【発明者】
【氏名】デイビッド・エイ・セイラー
(72)【発明者】
【氏名】ジョシア・エイ・バートレット
【審査官】永井 皓喜
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2012/096240(WO,A1)
【文献】特開2014-10124(JP,A)
【文献】特開2003-344452(JP,A)
【文献】特開2016-138880(JP,A)
【文献】特開2002-303640(JP,A)
【文献】特開平11-183523(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01R 13/20
G01R 1/06
G01R 31/26
G01R 15/12
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
被試験デバイスからの信号を取得するように構成されたプローブ・ヘッドと、
ユーザに試験測定情報を視覚的に伝えると共に、ユーザのタッチ入力を受け入れるように構成されたタッチスクリーン・ユーザ・インタフェースと
該タッチスクリーン・ユーザ・インタフェースが着脱可能に接続される補償ボックスと
を具える試験測定測定装置用の試験測定プローブ。
【請求項2】
コントローラを更に具え、
上記タッチスクリーン・ユーザ・インタフェースが上記コントローラに結合される請求項1の試験測定プローブ。
【請求項3】
上記コントローラが上記補償ボックスに収納される請求項2の試験測定プローブ。
【請求項4】
試験測定装置と、
該試験測定装置と結合された試験測定プローブと
を具え、
該試験測定プローブが、
被試験デバイスからの信号を取得するように構成されたプローブ・ヘッドと、
ユーザに試験測定情報を視覚的に伝えると共に、ユーザのタッチ入力を受けるように構成されたタッチスクリーン・ユーザ・インタフェースと
該タッチスクリーン・ユーザ・インタフェースが着脱可能に接続される補償ボックスと
を有する試験測定システム。
【請求項5】
上記試験測定プローブが、機械的及び電気的に上記試験測定プローブを上記試験測定装置に接続するように構成された上記試験測定プローブから上記試験測定装置へのインタフェースを介して上記試験測定装置に結合される請求項の試験測定システム。
【請求項6】
上記試験測定プローブがコントローラを更に有し、上記タッチスクリーン・ユーザ・インタフェースが、上記コントローラに結合される請求項の試験測定システム。
【請求項7】
上記コントローラが上記補償ボックスに収納される請求項の試験測定システム。
【請求項8】
ユーザに試験測定情報を視覚的に伝えると共にユーザのタッチ入力を受けるように構成されるタッチスクリーン・ユーザ・インタフェースを、被試験デバイスから信号を取得するように構成される試験測定プローブに結合する処理と、
上記タッチスクリーン・ユーザ・インタフェースへのタッチ入力をユーザに促すグラフィカル機能を含む試験測定情報を上記タッチスクリーン・ユーザ・インタフェースに表示する処理と、
上記タッチスクリーン・ユーザ・インタフェースにおいてユーザのタッチ入力を受ける処理と
を具え
上記タッチスクリーン・ユーザ・インタフェースが上記試験測定プローブの補償ボックスに着脱可能に接続される試験測定プローブの動作方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本特許出願は、2018年6月11日に出願された米国仮出願第62/683,611号の利益を主張している。この出願は、この参照により、本願に組み込まれる。
【0002】
本開示技術は、試験測定装置に関し、特に、試験測定プローブに関する。
【背景技術】
【0003】
オシロスコープなどの試験測定装置のユーザは、多くの場合、DUTで発生する信号の可視化と測定を行うために、プローブを使用して、回路基板などの被試験デバイス(DUT)を試験測定装置の入力に接続する。テクトロニクス社(Tektronix, Inc.)のような試験測定の会社は、通常、多種多様なプロービング・アプリケーション用に設計された多数の異なるタイプのプローブを提供している。
【0004】
プローブの設計では、測定する信号の種類を考慮することがある。例えば、一部のプローブは、電圧信号を測定するように設計されている一方で、他のものは、電流信号を測定するように設計され、更に別のものは、光信号を測定するように設計されている。
【0005】
また、プローブの設計では、DUT上でプローブされる試験ポイントの物理的な配置も考慮に入れることがある。例えば、一部のプローブは、ユーザのDUT上の適切な位置にはんだ付けされるように設計された、いわゆる「solder-down」又は「solder-in」プローブもあるが、他のものは、ユーザが保持し、物理的にDUT上の試験ポイントに接触して配置されるように設計された、いわゆる「ブラウザ(Browser)」スタイルのプローブである。
【0006】
プローブの設計では、また、プローブが接続される試験測定装置の形式、又は、試験測定装置の特定の形式の入力コネクタも考慮に入れることがある。例えば、一部の試験測定装置は、シンプルなBNC(Bayonet Neill-Concelman)入力コネクタを採用しているが、他のものは、テクトロニクス社が提供するTEKCONNECT(登録商標)プローブ・インタフェース、TEKVPI(登録商標)プローブ・インタフェースのような特殊なプローブと装置間の接続インタフェースを使用することもある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【文献】米国特許出願公開第2004/0160410号明細書
【文献】米国特許出願公開第2011/0193548号明細書
【文献】特開2014-010124号公報
【文献】欧州特許出願公開第3144688号明細書
【文献】米国特許出願公開第2016/0080666号明細書
【文献】欧州特許出願公開第2827155号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
プローブの設計では、これら及び他の設計要素を組み合わせて考慮することがあり、これらの間で設計上の妥協(トレードオフ)を行うこともある。結果として、試験測定会社が提供するプローブの製品リスト(portfolio:ポートフォリオ)には、数十又は数百個の異なるプローブ・モデルが含まれることがある。
【0009】
開示された技術の実施形態は、従来技術における欠点に取り組むものである。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1図1は、試験測定装置及び被試験デバイスに接続された試験測定プローブの構成の機能ブロック図である。
図2図2は、実施形態によるタッチスクリーン・ユーザ・インタフェースを有する試験測定プローブの構成の機能ブロック図である。
図3図3は、実施形態による着脱可能なタッチスクリーン・ユーザ・インタフェースを受け入れるように構成された試験測定プローブの概念図である。
図4A図4Aは、実施形態によるタッチスクリーン・ユーザ・インタフェースの正面側の概念図である。
図4B図4Bは、実施形態による図4Aのタッチスクリーン・ユーザ・インタフェースの背面側の概念図である。
図5A図5Aは、実施形態によるタッチスクリーン・ユーザ・インタフェース用ドッキング・ステーションの正面側の概念図である。
図5B図5Bは、図5Aのドッキング・ステーションの背面側の概念図である。
図6図6は、実施形態による試験測定プローブに関するユーザの入力を受ける方法の例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本願に記載されるように、実施形態は、ユーザの作業空間内で利用可能なタッチスクリーン・ユーザ・インタフェースを有する試験測定プローブに関する。例えば、開示技術の実施形態は、ユーザの関心の的をDUTに維持し、DUTにおいて試験測定プローブを制御する方法を提供し、DUTにおいて試験測定装置を制御する方法を提供し、DUTの測定値、状態又は波形の視覚的な表示を提供し、プロービングするためにDUTの拡大表示を提供し、そして、後述する他の得られうる利点によって、ユーザのプロービングの体験をより良いものとするであろう。
【0012】
図1は、試験測定装置101と被試験デバイス(DUT102)に接続された試験測定プローブ100の構成の一部分を示す機能ブロック図である。図1に示すように、試験測定プローブ100は、典型的には、プローブ・ヘッド103、プローブ・ケーブル104及び補償ボックス(compbox)105を含む。
【0013】
プローブ・ヘッド103は、試験測定プローブ100の一部であり、試験測定プローブ100をDUT102に物理的に接続し、DUT102からの信号106を得る。信号106は、例えば、電気信号又は光信号であっても良い。プローブ・ヘッド103は、単一のプローブ・チップ・コンタクトであっても良いし、又は、プローブ・ヘッド103は、アンプその他の信号調整回路を含むアクティブ・プローブ用のプローブ・ヘッドのように、もっと複雑であっても良い。プローブ・ケーブル104は、典型的には、ある程度の長さ、一般に1メートル以上あり、プローブ・ヘッド103と補償ボックス105との間でDUT102から取得した信号106を伝導する。
【0014】
補償ボックス105は、試験測定プローブ100の一部であり、これは、概して、プローブから装置へのインタフェース107を介して試験測定装置101に接続される。プローブから装置へのインタフェース107は、試験測定用プローブ100を試験測定装置101に、メカ(機械)的及び電気的に接続するメカ的及び電気的接続部を有していても良い。「補償ボックス(Compbox:コンプボックス)」は、試験測定業界における標準用語であり、プローブ・ケーブル104とプローブから装置へのインタフェース107との間の電子回路を指し、多くの場合、ハウジング又は箱に入れられている。この用語は、本開示で用いられるように、歴史的に「補償の箱(compensation box)」という語句から来ているが、補償ボックス(compbox)は、試験測定プローブ100と試験測定装置101の入力部108のインピーダンスの不整合について補償を行う電子回路を含んでいても良いし、含んでいなくても良い。補償ボックス105は、通常、試験測定プローブ100の各種コンポーネントの動作を制御するコントローラ122を収容している。しかし、コントローラ122は、これに代えて、プローブ・ヘッド103上又はプローブ・ヘッド103内に配置されても良いし、プローブから装置へのインタフェース107とプローブ・ヘッド103との間の試験測定プローブ100上のどこか別の場所に配置されても良い。
【0015】
試験測定装置101は、例えば、オシロスコープであって、プロセッサ109と、メモリ110と、表示部を含むユーザ・インタフェース111とを有していても良い。プロセッサ109は、プローブから装置へのインタフェース107を介して、試験測定プローブ100のコントローラ122と通信できる。
【0016】
補償ボックス105には、典型的には、ボタン若しくはライト(lights)、又はこれら両方の形態によるユーザ・インタフェース112があっても良く、これによって、ユーザは、試験測定プローブ100又は試験測定装置101の設定又は機能をモニタ及び制御できる。例えば、ユーザ・インタフェース112には、メニュー・ボタンがあっても良く、これは、ユーザによって押されると、試験測定装置101の表示部上にメニューのオプションを提示する。従来のプローブでは、補償ボックス105のユーザ・インタフェース112は、状態(status)ライト、グラフィカル又はテキストのラベル、薄膜(membrane)スイッチ及び電子マット(e-mat)スイッチの組み合わせによって実装されていることがあり、これらは、ドーム・スイッチその他のフレキシブル基板又はマット中のメカ的なスイッチを含むフレキシブルなタイプのスイッチである。
【0017】
従って、異なるプローブ形式のそれぞれについて、補償ボックス105のユーザ・インタフェース112は、状態ライト、グラフィカル又はテキストのラベル、薄膜スイッチ及び電子マット・スイッチの一意の組み合わせであっても良い。しかし、これらは、物理的なコンポーネントであるため、そのコンポーネントが当初実行するように設計された機能以外の機能を含むように、これらコンポーネントを再設計するのは、困難で時間がかかることがある。更に、ラベルの文字や配色変更など、比較的単純な変更であっても、これらのコンポーネントの再設計が必要なことがある。
【0018】
プローブの設定は、接続された試験測定装置101のユーザ・インタフェース112を介して、度々変更されることがある。しかし、接続された試験測定装置101に表示部がないか、又は、試験測定装置101の表示部が、ユーザが試験測定プローブ100を操作しているときに、手の届かない所にあるか若しくは視界に入らないこともある。更に、プロービングの課題の1つは、DUT102上の特定の場所から信号を取得しようとしている間にプローブの設定を変更しなければならないことである。人間には2つの手しかないので、ユーザは、通常、ユーザの注意(そして、ユーザの少なくとも1つの手)を試験測定装置101の方へ変えて、プローブの設定を変更する必要がある。しかし、DUT102から目をそらすことによって、ユーザは、誤ってDUT102の所望の部分との物理的な接触を失う可能性がある。更に、例えば、設定を変更するために、ユーザが試験測定装置101に手を伸ばすと、ユーザは、目の前のプロービングのタスクから気がそらされてしまう。
【0019】
図2は、試験測定装置101とDUT102に接続された改良された試験測定プローブ200の構成の一部分を示す機能ブロック図である。図2に示すように、試験測定プローブ200は、プローブ・ヘッド103、プローブ・ケーブル104及び補償ボックス105を含んでいても良い。この試験測定用プローブ200は、プローブから装置へのインタフェース107によって試験測定装置101に結合されても良い。図2に示す、補償ボックス105、プローブ・ケーブル104、試験測定装置101及びプローブから装置へのインタフェース107は、それぞれ図1で上述したとおりである。試験測定プローブ200には、図1のユーザ・インタフェース112の代わりにタッチスクリーン・ユーザ・インタフェース250があり、また、試験測定プローブ200には、更にプローブ・カメラ213があっても良い。
【0020】
タッチスクリーン・ユーザ・インタフェース250には、プロセッサがあり、ユーザに視覚的に情報を伝達し、ユーザのタッチ入力を受けるが、どちらもタッチスクリーン・ユーザ・インタフェース250のタッチスクリーン・ディスプレイ418を介するように構成されている。
【0021】
タッチスクリーン・ユーザ・インタフェース250は、試験測定用プローブ200と試験測定装置101との間の通信のやり方の改善を可能にする。単一のタッチスクリーン・ユーザ・インタフェース250の構造は、さまざまな異なる試験測定プローブの構造で動作するように構成できる。従って、タッチスクリーン・ユーザ・インタフェース250は、同じユーザ・インタフェース構造を利用する、試験測定プローブのための共通のプラットフォームを形成でき、試験測定装置101と試験測定プローブの接続について、アイコン主体のアプローチを可能にする。タッチスクリーン・ユーザ・インタフェース250を用いることで、異なるタイプ(形式)の複数の試験測定プローブに共通のソフトウェア・プラットフォームを利用しながら、ユーザは、試験プローブに固有のメニュー・シリーズを利用でき、これを別のタイプの試験測定プローブにも適応させることができる。
【0022】
例えば、タッチスクリーン・ユーザ・インタフェース250に表示される仮想メニュー・ボタンを選択することにより、ユーザは、試験測定装置101のユーザ・インタフェースを見ることなく、所望の減衰を選択するためにサブメニューに進むことができる。更に、タッチスクリーン・ユーザ・インタフェース250に提示されるメニュー構造は、試験測定プローブの異なるタイプ(例えば、シングルエンド、差動、電力又は高帯域幅の試験測定プローブなど)に合わせてカスタマイズでき、よって、共通のソフトウェア構造を利用しながら、試験測定プローブの意図する特定の用途に合わせたメニュー構造を提示する。
【0023】
実施形態では、試験測定情報が、タッチスクリーン・ユーザ・インタフェース250に表示されても良い。このような試験測定情報の非限定的な例としては、校正状態(status)、接続性、タッチスクリーン・ユーザ・インタフェース250に結合された試験測定プローブの識別(ID)、試験測定プローブの状態、試験測定装置101の状態、DUTの測定値(電流、電圧、波形など)、ユーザにタッチ入力を促す仮想ボタン及びメニューを含むグラフィカル機能がある。
【0024】
結合された試験測定プローブは、例えば、タッチスクリーン・ユーザ・インタフェース250に、その試験測定プローブに対応するか、又は、試験測定装置101の試験測定プローブが接続されたチャンネルに対応するアイコン、色、又はテキスト情報を表示することによって識別(特定)できる。実施形態では、タッチスクリーン・ユーザ・インタフェース250へのユーザの入力によって、結合されたプローブ・ヘッド103上のLEDなどのライトが点灯し、これによって、ユーザは、対応するプローブ・ヘッド103を視覚的に識別する。ライトは、試験測定用プローブが接続されている試験測定装置101のチャンネルに対応する色で点灯しても良い。
【0025】
プローブ識別の別の使用例として、一部のプローブ形式では、交換可能なプローブ・チップを含んでいる。従って、表示される試験測定情報は、使用中の特定のプローブ・チップを識別しても良い。加えて、タッチスクリーン・ユーザ・インタフェース250は、識別されたプローブ・チップに関連付けられているか又は関連するオプションに合わせて、メニューのオプションを自動的に調整しても良い。
【0026】
特定のプローブ・チップが識別されると、タッチスクリーン・ユーザ・インタフェース250は、更に、識別されたプローブ・チップと一緒に使用されるアクセサリを表示しても良い。もしユーザが、異なるプローブ・チップと異なる付属品を必要とする一連の試験をするなら、タッチスクリーン・ユーザ・インタフェース250が、次の順番のプローブ・チップ及び必要なアクセサリを次々に表示しても良く、これによれば、試験プロセスがスピード・アップする。
【0027】
試験測定プローブのタッチスクリーン・ユーザ・インタフェース250に試験測定情報を表示させると、例えば、ユーザが試験測定プローブのセットアップにかかる時間を短縮することによって、ユーザの効率を向上させることができる。即ち、ユーザが、補償ボックス105において(例えば、試験測定装置101において、とは対照的に)試験測定プローブの初期セットアップを実行できると、プロセスがスピード・アップし、ユーザは、プロービング操作をもっと早く開始できる。タッチスクリーン・ユーザ・インタフェース250は、独自の表示部を持たない試験測定装置101のセットアップ時間を短縮するのに、試験測定装置101に対するユーザのやりとりが容易になることで、特に有用となろう。
【0028】
試験測定プローブにタッチスクリーン・ユーザ・インタフェース250を備えることで、新しい試験測定プローブごとに作成される追加の物理部品(上述した状態ライト、グラフィカル又はテキストのラベル、薄膜スイッチ及び電子マット・スイッチなど)の必要性が低減又は排除されることにより、新しいプローブ・モデルの市場への導入を迅速化することもできる。それどころか、所望の機能を有するようにタッチスクリーン・ユーザ・インタフェース250をプログラミングすることで、カスタマイズを実現できる。従って、1つのプログラム可能なタッチスクリーン・ユーザ・インタフェース250で、数十の物理的なユーザ・インタフェース112(状態ライト、グラフィカル又はテキストのラベル、薄膜スイッチ及び電子マット・スイッチを介して情報を伝達し、入力を受けるものなど)を置き換え、これによって、新しい部品及びスペア・パーツの在庫を大幅に削減する。また、修理やアップグレードも、ソフトウェアの修正を通じて実行できることで、簡単になる。
【0029】
図2に戻ると、プローブ・カメラ213によって、試験測定プローブ200が、DUT102のライブ画像をキャプチャできるようにしても良い。実施形態によっては、静止画像がキャプチャされ、保存されても良い。これらのキャプチャされた画像は、タッチスクリーン・ユーザ・インタフェース250、試験測定装置101上の表示部、又はこれら両方の表示部に表示されても良い。表示された画像は、ユーザがDUT102のプローブ・ポイントをよりよく見ることができるように、プローブ・カメラ213によって撮影された画像の拡大図又は拡張図としても良い。タッチスクリーン・ユーザ・インタフェース250に画像が表示されると、ユーザは、試験測定装置101を見ずに、画像を参照して試験測定プローブ200をDUT102のプローブ・ポイントに適切に配置できるので、特に有益であろう。
【0030】
実施形態によっては、プローブ・カメラ213によって撮影された画像は、AR(augmented reality:拡張現実感)機能のために利用されても良い。即ち、試験測定装置101は、特定のDUT102に関するユーザの回路図及びレイアウトに関するデータを保存していても良い。このデータは、測定のためにプロービングする場所を特定するために処理されても良い。プローブ・カメラ213によって撮影された画像は、ユーザを正しいプローブ・ポイントにガイドする(導く)ために処理されたデータと比較されても良い。例えば、タッチスクリーン・ユーザ・インタフェース250は、プローブ・カメラ213によって撮影された画像上に点滅矢印を表示して、プローブ・ヘッド103を所望のプロービング位置に移動するようにユーザをガイドする。
【0031】
いくつかの実施形態では、タッチスクリーン・ユーザ・インタフェース250は、補償ボックス105から取り外し可能でも良い。このため、タッチスクリーン・ユーザ・インタフェース250が補償ボックス105から取り外されたときに、例えば、タッチスクリーン・ユーザ・インタフェース250を、ユーザ・インタフェース・ケーブル316によって補償ボックス105に接続することで、タッチスクリーン・ユーザ・インタフェース250と補償ボックス105との間に有線接続を提供しても良い。別の例として、タッチスクリーン・ユーザ・インタフェース250は、補償ボックス105にワイヤレス(無線)で結合されても良い。補償ボックス105に(有線又は無線接続のいずれかを用いて)結合されるのに加えて、又は、これに代えて、タッチスクリーン・ユーザ・インタフェース250が、プローブ・ヘッド103若しくは試験測定装置101、又は、両方に無線で結合されても良い。様々な無線接続、例えば、Bluetooth(登録商標)その他の近距離無線通信プロトコルを利用しても良い。Bluetooth(登録商標)は、Bluetooth Sig, Inc. の登録商標である。このため、タッチスクリーン・ユーザ・インタフェース250、プローブ・ヘッド103及び試験測定装置101の夫々は、無線通信プロトコルを通じて、別々に識別可能であっても良い。
【0032】
タッチスクリーン・ユーザ・インタフェース250は、ワイヤレス動作用のバッテリを持っていても良い。タッチスクリーン・ユーザ・インタフェース250のバッテリは、例えば、タッチスクリーン・ユーザ・インタフェース250を補償ボックス105、別個のドッキング・ステーション520(図5A及び5Bで後述)又は別の電源に差し込むことによって再充電可能であっても良い。
【0033】
タッチスクリーン・ユーザ・インタフェース250を着脱可能な実施形態では、タッチスクリーン・ユーザ・インタフェース250が有線接続によって補償ボックス105に接続されると、無線結合が無効にされても良い。
【0034】
着脱可能なタッチスクリーン・ユーザ・インタフェース250は、試験測定プローブ200及び試験測定装置101のコマンド及び制御について、多数の潜在的な利点がある。例えば、ユーザは、タッチスクリーン・ユーザ・インタフェース250を、ユーザの手で持つか又はDUT102の隣のユーザの作業空間に置いても良い。従って、着脱可能な(リムーバブル)タッチスクリーン・ユーザ・インタフェース250は、ユーザの作業空間内のプロービングしている場所で機能できる。例えば、ユーザは、試験測定プローブ200若しくは試験測定装置101又はこれらの両方を操作したり、これらの動作特性を設定したりするのに、DUT102から補償ボックス105又は試験測定装置101へと、離れたり、近づいたり、注意をそらしたりすることなく、リムーバブル・タッチスクリーン・ユーザ・インタフェース250を通じて、ユーザ入力(例えば、メニュー選択など)を、ユーザの作業空間で行うことができる。従って、1つの例として、プローブ・ケーブル104が非常に長い(例えば、長さ2メートルなど)場合でも、1人のユーザが、試験測定プローブ200と共にDUT102のところに留まって、(試験測定装置101としての)オシロスコープをトリガして、DUT102からデータを捕捉できる。
【0035】
いくつかの実施形態では、リムーバブル・タッチスクリーン・ユーザ・インタフェース250が、2つ以上の試験測定プローブ200若しくは2つ以上の試験測定装置101、又は、これらの両方に結合されても良い。このような実施形態では、タッチスクリーン・ユーザ・インタフェース250によって、ユーザは、様々な装置(結合された複数の試験測定プローブ及び複数の試験測定装置)の中から選択でき、このとき、それらの情報は、タッチスクリーン・ユーザ・インタフェース250に表示され、それらの動作特性は、タッチスクリーン・ユーザ・インタフェース250を介して設定される。上述したように、タッチスクリーン・ユーザ・インタフェース250、プローブ・ヘッド103及び試験測定装置101の夫々は、無線通信プロトコルによって別々に識別可能であっても良い。
【0036】
図3は、実施形態による試験測定プローブ300の一部分の概念図である。図示するように、試験測定プローブ300には、補償ボックス105、プローブ・ケーブル104(部分的に図示)及びプローブから装置へのインタフェース107があっても良い。プローブ・ヘッド103は、図3には示されていないが、プローブ・ケーブル104の端部にあり、補償ボックス105に連結されていない。図3に示す補償ボックス105、プローブ・ケーブル104及びプローブから装置へのインタフェース107は、ここで注釈した以外については、図2に関して上述した通りである。
【0037】
図3に示すように、補償ボックス105には、補償ボックス105から着脱可能なタッチスクリーン・ユーザ・インタフェース250を受け入れて保持するように構成された凹部314があっても良い。補償ボックス105には、タッチスクリーン・ユーザ・インタフェース250が凹部314内に保持されているときに、補償ボックス105とタッチスクリーン・ユーザ・インタフェース250との間に電気的な接続を提供するコネクタ315があっても良い。いくつかの実施形態において、補償ボックス105は、補償ボックス105のコネクタ315とタッチスクリーン・ユーザ・インタフェース250との間に有線電気接続を提供するように構成されるユーザ・インタフェース・ケーブル316を含んでも良い。ユーザ・インタフェース・ケーブル316には、タッチスクリーン・ユーザ・インタフェース250若しくは補償ボックス105、又はこれら両方に接続するために、例えば、マイクロUSBコネクタがあっても良い。補償ボックス105には、作動させると、タッチスクリーン・ユーザ・インタフェース250を補償ボックス105から取り外しできるように構成された取り出し(イジェクト)ボタン317があっても良い。
【0038】
図4Aは、実施形態によるタッチスクリーン・ユーザ・インタフェース250の正面側の概念図である。図4Bは、図4Aのタッチスクリーン・ユーザ・インタフェース250の背面側の概念図である。図4A及び4Bに示すように、タッチスクリーン・ユーザ・インタフェース250には、タッチスクリーン・ディスプレイ418及びハウジング419があっても良い。ハウジング419は、図3に示す補償ボックス105の凹部314が受け入れて保持するように構成されても良い。タッチスクリーン・ユーザ・インタフェース250は、モバイル・デバイスのものと同様の寸法を有するコンパクトなものとなるように構成されても良い。いくつかの実施形態において、タッチスクリーン・ユーザ・インタフェース250は、スマートフォンやタブレット・コンピュータなどのモバイル・デバイスであっても良い。
【0039】
タッチスクリーン・ユーザ・インタフェース250には、カメラ413があっても良い。カメラ413は、タッチスクリーン・ユーザ・インタフェース250の背面側にあるように示されているが、タッチスクリーン・ユーザ・インタフェース250上のどこにあっても良い。カメラ413によって、タッチスクリーン・ユーザ・インタフェース250が、DUT102のライブ動画像をキャプチャできるようにしても良い。いくつかの実施形態では、静止画像がキャプチャされ、保存されても良い。これらの画像は、タッチスクリーン・ユーザ・インタフェース250のタッチスクリーン・ディスプレイ418上、試験測定装置101の表示部上、又は、これらの両方で表示されても良い。表示される画像は、ユーザがDUT102のプローブ・ポイントをより良く見ることができるように、カメラ413で撮影された画像の拡大図又は拡張図であっても良い。タッチスクリーン・ユーザ・インタフェース250に画像が表示されると、ユーザは、試験測定装置101を見ずに、画像を参照して試験測定プローブをDUT102のプローブ・ポイントに適切に配置できるので、特に有益であろう。プローブ・カメラ213について上述した拡張現実(AR)機能は、タッチスクリーン・ユーザ・インタフェース250上にカメラ413を有するいくつかの実施形態の機能と同様である。
【0040】
図5Aは、実施形態によるタッチスクリーン・ユーザ・インタフェース250用ドッキング・ステーション520の正面側の概念図である。図5Bは、図5Aのドッキング・ステーション520の背面側の概念図である。図5A及び5Bに示すように、ドッキング・ステーション520(又は、ハンズフリー・デバイス・ホルダ)には、図4A及び4Bに示されるタッチスクリーン・ユーザ・インタフェース250のようなタッチスクリーン・ユーザ・インタフェース250を受け入れ、保持するように構成された凹部514があっても良い。ドッキング・ステーション520は、タッチスクリーン・ユーザ・インタフェース250が凹部514内に保持されているときに、ドッキング・ステーション520とタッチスクリーン・ユーザ・インタフェース250との間に電気的な接続を提供するコネクタ515を有していても良い。ドッキング・ステーション520には、傾斜した状態でドッキング・ステーション520を支持するスタンド521があっても良い。図5Bでは、スタンド521は、ドッキング・ステーション520の背面側に折り畳まれているように図示されている。ドッキング・ステーション520には、作動させると、タッチスクリーン・ユーザ・インタフェース250を、ドッキング・ステーション520から取り外すことができるよう構成された取り出し(イジェクト)ボタン517があっても良い。
【0041】
いくつかの実施形態では、ドッキング・ステーション520は、ユーザが、例えば、ユーザの手首などに装着可能でも良い。ドッキング・ステーション520は、補償ボックス105に保持されていないときに、タッチスクリーン・ユーザ・インターフエース250を保護するためのカバー又はケースとして機能できる。ドッキング・ステーション520は、タッチスクリーン・ユーザ・インタフェース250のバッテリを上述のように再充電する手段を提供することによって、タッチスクリーン・ユーザ・インタフェース250に対して長いバッテリ寿命を提供するようにしても良い。
【0042】
いくつかの実施形態では、ドッキング・ステーション520に、ユーザ・インタフェース・ケーブル316があっても良く、これは、ドッキング・ステーション520のコネクタ515とタッチスクリーン・ユーザ・インタフェース250との間に有線電気接続を提供するように構成されている。ユーザ・インタフェース・ケーブル316には、タッチスクリーン・ユーザ・インタフェース250若しくはドッキング・ステーション520、又は、これらの両方に接続するために、例えば、マイクロUSBコネクタがあっても良い。
【0043】
図6に示すように、試験測定プローブの操作方法600は、タッチスクリーン・ユーザ・インタフェース(ユーザに試験測定情報を視覚的に伝えると共に、ユーザのタッチ入力を受けるように構成される)を試験測定プローブ(被試験デバイスから信号を取得するように構成される)に結合する処理601と、試験測定情報(タッチスクリーン・ユーザ・インタフェースへのタッチ入力をユーザに促すグラフィカル機能を含む)をタッチスクリーン・ユーザ・インタフェース上に表示する処理602と、タッチスクリーン・ユーザ・インタフェースにおいてユーザのタッチ入力を受ける処理605とを有している。上述のように、タッチスクリーン・ユーザ・インタフェースと試験測定プローブとの間の結合は、無線であっても良い。
【0044】
上述のように、ユーザのタッチ入力には、例えば、試験測定プローブの設定を表示したり、接続された試験測定装置の設定を表示したり、試験測定プローブの設定を変更したり、接続された試験測定装置の設定を変更したり、DUTの測定値(電流、電圧、波形など)を表示したり、試験測定プローブの機能を開始又は終了したり、又は、接続された試験測定装置の機能(オシロスコープにトリガをかけてデータを捕捉するなど)を開始又は終了するために、1つのメニュー選択又は複数のメニュー選択があっても良い。
【0045】
この方法600は、更に、試験測定プローブの形式を検出する処理603と、タッチスクリーン・ユーザ・インタフェース上に試験測定プローブの検出された形式のインジケータ(indicator:標識、サイン)を表示する処理604とを有していても良い。
【0046】
このように、開示技術の実施形態は、ユーザの意識の中心をDUTに維持することによって、ユーザのプロービングの体験をより良いものにするであろう。
[実施例]
【0047】
以下では、本願で開示される技術の理解に有益な実施例が提示される。この技術の実施形態は、以下で記述する実施例の1つ以上及び任意の組み合わせを含んでいても良い。
【0048】
実施例1としては、試験測定測定装置用の試験測定プローブがあり、被試験デバイスからの信号をに構成されたプローブ・ヘッドと、ユーザに試験測定情報を視覚的に伝えると共に、ユーザのタッチ入力を受けるように構成されたタッチスクリーン・ユーザ・インタフェースとを具えている。
【0049】
実施例2としては、実施例1の試験測定プローブがあり、コントローラを更に具え、タッチスクリーン・ユーザ・インタフェースがコントローラに結合される。
【0050】
実施例3としては、実施例2の試験測定プローブがあり、このとき、コントローラが補償ボックスに収納され、タッチスクリーン・ユーザ・インタフェースが補償ボックスに着脱可能に接続される。
【0051】
実施例4としては、実施例2~3のいずれかの試験測定プローブがあり、このとき、タッチスクリーン・ユーザ・インタフェースがコントローラにワイヤレス(無線)で結合される。
【0052】
実施例5としては、実施例2~3のいずれかの試験測定プローブがあり、このとき、タッチスクリーン・ユーザ・インタフェースが、ユーザ・インタフェース・ケーブルによってコントローラに結合される。
【0053】
実施例6としては、実施例1~5のいずれかの試験測定プローブがあり、カメラを更に具え、タッチスクリーン・ユーザ・インタフェースが、カメラからの画像を表示するように更に構成される。
【0054】
実施例7としては、実施例1~6のいずれかの試験測定プローブがあり、このとき、タッチスクリーン・ユーザ・インタフェースが、プローブ・ヘッドにワイヤレス(無線)で結合される。
【0055】
実施例8としては、実施例1~7のいずれかの試験測定プローブがあり、このとき、タッチスクリーン・ユーザ・インタフェースが、モバイル・デバイスを含む。
【0056】
実施例9としては、試験測定装置と、試験測定装置と結合された試験測定プローブとを具える試験測定システムがあり、試験測定プローブは、被試験デバイスからの信号を取得するように構成されたプローブ・ヘッドと、ユーザに試験測定情報を視覚的に伝えると共に、ユーザのタッチ入力を受けるように構成されたタッチスクリーン・ユーザ・インタフェースとを有している。
【0057】
実施例10としては、実施例9の試験測定システムがあり、このとき、タッチスクリーン・ユーザ・インタフェースが、試験測定装置とワイヤレスで通信するように構成されている。
【0058】
実施例11としては、実施例9~10のいずれかの試験測定システムがあり、このとき、試験測定プローブが、機械的及び電気的に試験測定プローブを試験測定装置に接続するように構成されたプローブから装置へのインタフェースを介して試験測定装置に結合される。
【0059】
実施例12としては、実施例9~11のいずれかの試験測定システムがあり、カメラを更に具え、試験測定装置がカメラからの画像を表示するように構成される。
【0060】
実施例13としては、実施例9~12のいずれかの試験測定システムがあり、このとき、試験測定装置は、オシロスコープである。
【0061】
実施例14としては、実施例9~13のいずれかの試験測定システムがあり、試験測定プローブがコントローラを更に有し、タッチスクリーン・ユーザ・インタフェースがコントローラに結合される。
【0062】
実施例15としては、実施例14の試験測定システムがあり、このとき、コントローラは、補償ボックスに収納され、タッチスクリーン・ユーザ・インタフェースは、補償ボックスに着脱可能に接続される。
【0063】
実施例16としては、実施例14~15のいずれかの試験測定システムがあり、このとき、タッチスクリーン・ユーザ・インタフェースが、コントローラにワイヤレスで結合される。
【0064】
実施例17としては、実施例14~15のいずれかの試験測定システムがあり、このとき、タッチスクリーン・ユーザ・インタフェースが、ユーザ・インタフェース・ケーブルによってコントローラに結合される。
【0065】
実施例18としては、試験測定プローブの操作方法があり、ユーザに試験測定情報を視覚的に伝えると共にユーザのタッチ入力を受けるように構成されるタッチスクリーン・ユーザ・インタフェースを、被試験デバイスから信号を取得するように構成される試験測定プローブに結合する処理と、タッチスクリーン・ユーザ・インタフェースへのタッチ入力をユーザに促すグラフィカル機能を含む試験測定情報をタッチスクリーン・ユーザ・インタフェース上に表示する処理と、タッチスクリーン・ユーザ・インタフェースにおいてユーザのタッチ入力を受ける処理とを具えている。
【0066】
実施例19としては、実施例18の方法があり、このとき、タッチスクリーン・ユーザ・インタフェースを試験測定プローブに結合する処理は、タッチスクリーン・ユーザ・インタフェースを試験測定プローブにワイヤレスで結合する処理である。
【0067】
実施例20としては、実施例18~19のいずれかの方法があり、更に、試験測定プローブの形式を検出する処理と、タッチスクリーン・ユーザ・インタフェースに、試験測定プローブの検出された形式のインジケータ(indicator:標識、サイン)を表示する処理とを具えている。
【0068】
本開示技術の態様は、特別に作成されたハードウェア、ファームウェア、デジタル・シグナル・プロセッサ又はプログラムされた命令に従って動作するプロセッサを含む特別にプログラムされた汎用コンピュータ上で動作できる。本願における「コントローラ」又は「プロセッサ」という用語は、マイクロプロセッサ、マイクロコンピュータ、ASIC及び専用ハードウェア・コントローラ等を意図する。本開示技術の態様は、1つ又は複数のコンピュータ(モニタリング・モジュールを含む)その他のデバイスによって実行される、1つ又は複数のプログラム・モジュールなどのコンピュータ利用可能なデータ及びコンピュータ実行可能な命令で実現できる。概して、プログラム・モジュールとしては、ルーチン、プログラム、オブジェクト、コンポーネント、データ構造などを含み、これらは、コンピュータその他のデバイス内のプロセッサによって実行されると、特定のタスクを実行するか、又は、特定の抽象データ形式を実現する。コンピュータ実行可能命令は、ハードディスク、光ディスク、リムーバブル記憶媒体、ソリッド・ステート・メモリ、RAMなどのコンピュータ可読記憶媒体に記憶しても良い。当業者には理解されるように、プログラム・モジュールの機能は、様々な実施例において必要に応じて組み合わせられるか又は分散されても良い。更に、こうした機能は、集積回路、フィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ(FPGA)などのようなファームウェア又はハードウェア同等物において全体又は一部を具体化できる。特定のデータ構造を使用して、本開示技術の1つ以上の態様をより効果的に実施することができ、そのようなデータ構造は、本願に記載されたコンピュータ実行可能命令及びコンピュータ使用可能データの範囲内と考えられる。
【0069】
開示された態様は、場合によっては、ハードウェア、ファームウェア、ソフトウェア又はこれらの任意の組み合わせで実現されても良い。開示された態様は、1つ以上のプロセッサによって読み取られ、実行され得る1つ又は複数のコンピュータ可読媒体によって運搬されるか又は記憶される命令として実現されても良い。そのような命令は、コンピュータ・プログラム・プロダクトと呼ぶことができる。本願で説明するコンピュータ可読媒体は、コンピューティング装置によってアクセス可能な任意の媒体を意味する。限定するものではないが、一例としては、コンピュータ可読媒体は、コンピュータ記憶媒体及び通信媒体を含んでいても良い。
【0070】
コンピュータ記憶媒体とは、コンピュータ読み取り可能な情報を記憶するために使用することができる任意の媒体を意味する。限定するものではないが、例としては、コンピュータ記憶媒体としては、ランダム・アクセス・メモリ(RAM)、読み出し専用メモリ(ROM)、電気消去可能プログラマブル読み出し専用メモリ(EEPROM)、フラッシュメモリやその他のメモリ技術、コンパクト・ディスク読み出し専用メモリ(CD-ROM)、DVD(Digital Video Disc)やその他の光ディスク記憶装置、磁気カセット、磁気テープ、磁気ディスク記憶装置やその他の磁気記憶装置、及び任意の技術で実装された任意の他の揮発性又は不揮発性の取り外し可能又は取り外し不能の媒体を含んでいても良い。コンピュータ記憶媒体としては、信号そのもの及び信号伝送の一時的な形態は除外される。
【0071】
通信媒体とは、コンピュータ可読情報の通信に利用できる任意の媒体を意味する。限定するものではないが、例としては、通信媒体には、電気、光、無線周波数(RF)、赤外線、音又はその他の形式の信号の通信に適した同軸ケーブル、光ファイバ・ケーブル、空気又は任意の他の媒体を含むことができる。
【0072】
開示された主題の上述のバージョンは、記述したか又は当業者には明らかであろう多くの効果を有する。それでも、開示された装置、システム又は方法のすべてのバージョンにおいて、これらの効果又は特徴のすべてが要求されるわけではない。
【0073】
加えて、本願の記述は、特定の特徴に言及している。本明細書における開示には、これらの特定の特徴の全ての可能な組み合わせが含まれると理解すべきである。ある特定の特徴が特定の態様又は実施例の状況において開示される場合、その特徴は、可能である限り、他の態様及び実施例の状況においても利用できる。
【0074】
また、本願において、2つ以上の定義されたステップ又は工程を有する方法に言及する場合、これら定義されたステップ又は工程は、状況的にそれらの可能性を排除しない限り、任意の順序で又は同時に実行しても良い。
【0075】
更に、用語「を具える(comprises)」及びその文法的に等価なものは、本願において、他のコンポーネント(components)、機能(features)、ステップ、処理(processes)、工程(operations)がオプションで存在することを示すのに使用される。例えば、コンポーネントA、B及びC「を具える(comprising)」又は「何かが」コンポーネントA、B及びC「を具える(which comprises)」という条件は、コンポーネントA、B及びCだけを含んでも良いし、又は、コンポーネントA、B及びCと共に1つ以上の他のコンポーネントを含んでいても良い。
【0076】
説明の都合上、具体的な実施形態を図示し、説明してきたが、開示技術の要旨と範囲から離れることなく、種々の変更が可能なことが理解できよう。従って、本発明は、添付の請求項以外では、限定されるべきではない。
図1
図2
図3
図4A
図4B
図5A
図5B
図6